JP3542515B2 - 太陽電池モジュール、太陽電池付き屋根及び太陽光発電システム - Google Patents

太陽電池モジュール、太陽電池付き屋根及び太陽光発電システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は太陽電池モジュールに関しており、その中でも特に防耐火性能が向上したことを特徴としたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より環境問題に対する意識の高まりが、世界的に広がりを見せている。中でも、CO排出に伴う地球の温暖化現象に対する危惧感は深刻で、クリーンなエネルギーヘの希求はますます強まってきている。太陽電池は現在のところ、その安全性と扱いやすさから、クリーンなエネルギー源として期待のもてるものだということができる。
【0003】
近年では、太陽電池モジュールの形態として様々なタイプが提案されてきている。その中でも、より高い設置容易性、経済性、意匠性を重視する観点から、既設屋根上に設置する方式から脱却し、屋根材そのものに太陽電池を組み入れた、いわゆる太陽電池一体型屋根材に関する技術開発が行われている。このような太陽電池は従来、屋根材が葺かれているところへそのまま、太陽電池モジュールを組み入れることが可能であり、様々な開発が行われている。
【0004】
図10は屋根材と一体になった太陽電池モジュールを屋根面上に葺いた時の概略仕上がり図を示している。図において1001は光起電力素子、1002は太陽電池モジュールである。屋根材そのものが太陽電池と一体になっているため、設置架台が不要で経済性に優れ、外観が良いため、将来の太陽電池モジュールの形態として有望視されている。
【0005】
上記のような太陽電池モジュールにおいて、光起電力素子の電力取り出しのための端子取り出し位置が、光起電力素子のないところに設けられている場合がある。
【0006】
図11は端子取り出し位置が、光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールの一つの例を表している。図において1101は光起電力素子、1102は端子箱、1103は電力取りだし用ケーブルである。図11のような太陽電池モジュールは、屋根材として設置した場合に軒先側や棟側で電気接続をする時に、端子箱1102を光起電力素子1101のない軒先側あるいは棟側に配置することで、端子箱1102に取り付けられた電力取りだし用ケーブルによる電気接続の作業性を向上することができる。
【0007】
また、図12は同様に端子取り出し位置が、光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールの第二の例を表している。図12(a)は端子取り出し位置が光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールの別の例、図12(b)は端子箱が光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールが屋根面上に配置されているところを表す概略断面図である。図において1201は光起電力素子、1202は端子箱、1203は電力取りだし用ケーブル、1204は屋根材間カバー、1205は屋根面、1206は固定部材である。図12のような太陽電池モジュールは、端子箱1202が屋根材の折り曲げ垂上部に配置されているため、桟木等を使用せずに屋根材の底面を直接屋根面1205上に面接して配置することができ、施工作業を簡略化することができる。
【0008】
上記のように、屋根材の形態によっては太陽電池モジュールの端子取りだし位置が光起電力素子のない部分に設けられる場合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図13は、上記の端子取りだし位置が光起電力素子のない部分に設けられた太陽電池モジュールの端子取りだし部の構造を説明するための概略図である。図13(a)は端子取りだし位置が光起電力素子のない部分に設けられた太陽電池モジュールの概略図、図13(b)は端子取りだし部の概略断面図、図13(c)は端子取りだし部の上視図である。
【0010】
図において1301は光起電力素子、1302は端子箱、1303は電力取りだし用ケーブル、1304は導電部材、1305は裏面被覆材、1306は端子取りだし用穴、1307は表面被覆材、1308は充填材である。
【0011】
図のように、導電部材1304を延長することにより、光起電力素子1301のないところで端子取りだしを行なうことができる。端子取りだしを行なうためには、裏面被覆材1305に端子取りだし用穴1306を開けておいて、その端子取りだし用穴1306まで導電部材1304を延長し、かつ太陽電池モジュールの裏面側には端子取りだし用穴1306を覆うように端子箱1302を設けて、その端子箱内で導電部材1304と電力取りだし用ケーブル1303の電気接続を行なう。このように光起電力素子1301の電気取り出し位置を光起電力素子1301のない部分に設けることができる。
【0012】
上記のような太陽電池モジュールは屋根材として使用される場合が多い。隣家が火事になった場合、飛び火の影響を最初にうけるのは家屋の壁材や屋根材であり、特に屋根材においては軒先側が最初に延焼しやすい。太陽電池モジュールが図13のように端子取りだししている場合、火炎が非常に強い場合は飛び火が屋根材の表面被覆材1307上に移り、場合によっては屋根材の表面被覆材1307、充填材1308を燃やして延焼し、その延焼が端子取りだし用穴1306にまで達する場合がある。図13のように端子取りだし用穴1306が導電部材1304より大きく、受光面より見て端子取りだし用穴1306と導電部材1304との間に隙間がある場合、その隙間の充填材1308を燃やして、さらに進行すれば屋根材と野地板との間の空間にまで火炎が及んでしまう恐れがある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究開発を重ねた結果、次のような太陽電池モジュールが最良であることを見いだした。
【0014】
すなわち本発明は、少なくとも光起電力素子と裏面被覆材とを有する太陽電池モジュールであって、前記光起電力素子のない部分に設けられた前記裏面被覆材の端子取りだし用穴より、前記光起電力素子と電気的に接続された導電部材を通じて端子取りだしする構造を有しており、不燃材を前記端子取りだし用穴の光受光面側に有し、前記不燃材が前記端子取りだし用穴の全面を覆っていることを特徴とする太陽電池モジュール、及び少なくとも光起電力素子と裏面被覆材とを有する太陽電池モジュールであって、前記光起電力素子のない部分に設けられた前記裏面被覆材の端子取りだし用穴より、前記光起電力素子と電気的に接続された導電部材を通じて端子取りだしする構造を有しており、前記導電部材が前記端子取りだし用穴の光受光面側で前記端子取りだし用穴の全面を覆っていることを特徴とする太陽電池モジュールである。
【0015】
また、本発明は上記太陽電池モジュールを屋根面上に配置したことを特徴とする太陽電池付き屋根である。
【0016】
更に、本発明は、上記太陽電池モジュールまたは上記太陽電池付き屋根により構築されていることを特徴とする太陽光発電システムである。
【0017】
本発明においては、前記裏面被覆材は不燃材、より好ましくは金属鋼板であることが好ましい。
【0018】
また、前記導電部材は銅箔であることが好ましい。
【0019】
さらには、前記裏面被覆材が折り曲げ加工されており、前記折曲げ加工部において前記不燃材または前記導電部材が前記裏面被覆材と共に折り曲げられていることが好ましく、前記端子取りだし用穴を垂上折り曲げ部に有することがより好ましい。
【0020】
また、受光面側に表面被覆材を有し、前記表面被覆材は耐候性透明樹脂であることが好ましい。
【0021】
本発明によれば、不燃材、あるいは導電部材が裏面被覆材の端子取り出し用穴を覆っているため、飛び火による火炎が太陽電池モジュール表面上を延焼したとしても、端子取りだし用穴を通じて太陽電池モジュールの下側(太陽電池モジュールと野地板との間の空間)へ火炎が到達しにくくなり、延焼を抑制することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図14は本発明の端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの端子取りだし部の構造を説明するための概略図である。図14(a)は端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの部分概略図、図14(b)は端子取りだし部の概略断面図である。図において1401は光起電力素子、1402は端子箱、1403は電力取りだし用ケーブル、1404は導電部材、1405は裏面被覆材、1406は充填材、1407は表面被覆材、1408は不燃材、1409は端子取りだし用穴である。
【0023】
図のように、光起電力素子1401のない部分で端子取りだしを行なうために、光起電力素子1401と電気的に接続した導電部材(本例では電線)1404を光起電力素子1401のない部分まで延長し、その延長した部分に端子取りだし用穴1409が配置されるように、予め裏面被覆材1405上に端子取りだし用穴1409を開けておく。そして太陽電池モジュールを一体成形する時に、不燃材1408を端子取りだし用穴1409上に積層する。この時不燃材1408は端子取りだし用穴1409より十分に大きいサイズで積層時に端子取りだし用穴1409全面を覆うようにした。一体成形後、電力取りだし用ケーブル1403の導体部を導電部材1404の導体部に電気的に接続して、端子箱1402を裏面被覆材1405上(裏面側)に接着固定して、端子取りだし部を作製することができる。
【0024】
このように不燃材1408が端子取りだし用穴1409全面を覆っているので、飛び火による延焼で火炎が端子取りだし用穴1409上にまで達したとしても、太陽電池モジュール下の野地板との空間まで火炎は延焼しにくくなる。
【0025】
図1は本発明の端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの別の例で、端子取りだし部の構造を説明するための概略図である。図1(a)は端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの部分概略図、図1(b)は端子取りだし部の概略断面図、図1(c)は端子取りだし部の上視図である。図において101は光起電力素子、102は端子箱、103は電力取りだし用ケーブル、104は導電部材、105は裏面被覆材、106は端子取りだし用穴、107は表面被覆材、108は充填材である。
【0026】
図のように、光起電力素子101のない部分で端子取りだしを行なうために、光起電力素子と電気的に接続した導電部材104を光起電力素子のない部分まで延長し、その延長した部分に端子取りだし用穴106が配置されるように、予め裏面被覆材105上に端子取りだし用穴106を開けておく。この穴位置および穴径は、前記導電部材104が端子取りだし用穴を覆うようにしておく。そして太陽電池モジュールを一体成形した後、端子取りだし用穴106内の導電部材104に、端子取りだし用ケーブル106の導体部を電気的に接続して、端子箱102を裏面被覆材105上(裏面側)に接着固定して、端子取りだし部を作製することができる。
【0027】
このように導電部材104が端子取りだし用穴106を覆っているので、飛び火による延焼で火災が端子取出し穴上にまで達したとしても、太陽電池モジュール下の野地板との空間まで火災は延焼しにくくなる。
【0028】
次に、太陽電池モジュールの作製方法について説明する。
【0029】
図2は本発明の太陽電池モジュールの作製方法を説明するための概略図であり、図2は太陽電池モジュールを構成する各材料を積層するところを説明するための概略図、図2(b)は一体成形後の太陽電池モジュールの概略断面図、図2(c)は端子取りだし部を形成した後の太陽電池モジュールの概略断面図である。
【0030】
図2において、201は光起電力素子、202は充填材、203は表面被覆材、204は裏面被覆材、205は導電部材、206は端子取りだし用穴、207は端子箱、208は電力取りだし用ケーブル、209は半田付け部、210は引き込み電線である。
【0031】
まず、端子取りだし用穴206が開けられた裏面被覆材204の上に、充填材202、導電部材205が電気的に接続された光起電力素子201、充填材202、表面被覆材203の順に積層して(図2(a))、真空引きし、加熱することにより充填材202を架橋して一体成形し、太陽電池モジュールを作製する(図2(b))。この時、積層した状態で導電部材205の位置と、裏面被覆材204上に開けられた端子取りだし用穴206の位置とが合うように、そして受光面側より見て、端子取りだし用穴206の直径は導電部材205の幅よりも小さくして、導電部材205が端子取りだし用穴206全面を覆うようにする。
【0032】
次に一体成形後の太陽電池モジュールの端子取りだし用穴206内の導電部材205に引き込み電線210を半田付け(209)する。その後、電力取りだし用ケーブル208が取り付けられた端子箱207を太陽電池モジュールの裏面側より端子取りだし部に接着固定する。この時、端子箱207は接着面側に開口部を有しており、この開口部より前記の引き込み電線210が端子箱207内に挿入される。そして最後に端子箱207内で引き込み電線210と電力取りだし用ゲーブル208の導体部を電気接続して、端子箱207の蓋をして太陽電池モジュール端子取りだし部を作製する(図2(c))。
【0033】
次に、本発明で使用する太陽電池モジュールを構成する各材料について説明する。
【0034】
〔太陽電池素子〕
本発明における光起電力素子は、特に限定はないが、好ましくは、可とう性を有する光起電力素子である。例えば導電性気体上に、光変換部材としての半導体光活性層が形成されたものである。その一例としての概略構成図を図3に示すが、この図において301は導電性基体、302は金属電極層、303は半導体光活性層、304は透明導電層、305は集電電極である。
【0035】
導電性基体301は光起電力素子の基体になると同時に、下部電極の役割も果たす。材料としては、シリコン、タンタル、モリブデン、タングステン、ステンレス、アルミニウム、銅、チタン、カーボンシート、鉛メッキ鋼板、導電層が形成してある樹脂フィルムやセラミックスなどがある。
【0036】
上記導電性基体301上には金属電極層302として、金属層、あるいは金属酸化物層、あるいは金属層と金属酸化物層を形成しても良い。金属層には、例えば、Ti,Cr,Mo,W,Al,Ag,Niなどが用いられ、金属酸化物層には、例えば、ZnO,TiO,SnOなどが用いられる。上記金属電極層302の形成方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法などがある。
【0037】
半導体光活性層303は光電変換を行う部分で、具体的な材料としては、pn接合型多結晶シリコン、pin接合型非結晶シリコン、あるいはCuInSe、CuInS、GaAs,CdS/CuS,CdS/CdTe,CdS/InP,CdTe/CuTeをはじめとする化合物半導体などが挙げられる。上記半導体光活性層303の形成方法としては、多結晶シリコンの場合は溶融シリコンのシート化か非結晶シリコンの熱処理、非結晶シリコンの場合はシランガスなどを原料とするプラズマCVD、化合物半導体の場合はイオンプレーティング、イオンビームデポジション、真空蒸着法、スパッタ法、電析法などがある。
【0038】
透明導電層304は光起電力素子の上部電極の役目を果たしている。用いる材料としては、例えば、In、SnO,In−SnO(ITO),ZnO,TiO,CdSnO,高濃度不純物ドープした結晶性半導体層などがある。形成方法としては抵抗加熱蒸着、スパッタ法、スプレー法、CVD法、不純物拡散法などがある。
【0039】
透明導電層304の上には電流を効率よく集電するために、格子状の集電電極305(グリッド)を設けてもよい。集電電極305の具体的な材料としては、例えば、Ti,Cr,Mo,W,Al,Ag,Ni,Cu,Sn、あるいは銀ペーストをはじめとする導電性ペーストなどが挙げられる。集電電極305の形成方法としては、マスクパターンを用いたスパッタリング、抵抗加熱、CVD法や、全面に金属膜を蒸着した後で不必要な部分をエッチングで取り除きパターニングする方法、光CVDにより直接集電電極パターンを形成する方法、集電電極パターンのネガパターンのマスクを形成した後にメッキする方法、導電性ペーストを印刷する方法などがある。導電性ペーストは、通常微粉末状の銀、金、銅、ニッケル、カーボンなどをバインダーポリマーに分散させたものが用いられる。バインダーポリマーとしては、例えば、ポリエステル、エポキシ、アクリル、アルキド、ポリビニルアセテート、ゴム、ウレタン、フェノールなどの樹脂が挙げられる。
【0040】
一般的に太陽電池を扱う場合、作業性の面から軽量であることが好ましい。また太陽電池が屋根材と一体になったタイプや、建築物の外壁等へ設置するタイプの太陽電池モジュールのニーズが高まってきており、太陽電池を曲げ加工する、あるいは曲面へ設置するためにフレキシブルにすることが求められている。これらに対してステンレス基板上に形成された薄膜半導体の光起電力素子は非常に適している。それは、光起電力素子自体をかなり薄くすることができ、基板を含めて0.1mm程度の厚みまで薄くすることができるため、光起電力素子を封止するための充填材の量を少なくすることができるからである。その結果、太陽電池の軽量化が図れ、厚みを減らすことができる。厚みを減らすことができれば、太陽電池を折り曲げた時の、表面被覆材に対する応力を少なくすることができる。引っ張りに対しては被覆材の亀裂を抑制し、収縮に対しては被覆材のよりを抑制することができる。またステンレス基板上に形成されているので可曲性があるため、太陽電池に必要以上の剛性を要求しないため、充填材あるいは被覆材の厚みを減らすことができる。結果的に太陽電池の軽量化を図り、可とう性を持たせてフレキシブルで折り曲げ加工に適したものとすることができる。
【0041】
よって光起電力素子は、ステンレス基板上に形成された薄膜半導体が最適であることがわかる。
【0042】
〔表面被覆材〕
表面被覆材に要求される特性としては透光性、耐候性があり、汚れが付着しにくいことが要求される。材料として透光性のあるガラスや有機樹脂等を使用できるが太陽電池を一般屋根材と同様に扱うためには、太陽電池自身の折り曲げ加工が可能であると都合が良いため、表面被覆材はフレキシブルな材料であることが好ましい。
【0043】
以上の理由より表面被覆材には好適には有機樹脂、より好適には耐候性透明フィルムが用いられる。耐候性透明フィルムを使用することにより、充填性が良くなり、軽量化が図れ、衝撃により割れない上に、折り曲げ加工することで屋根材として使用することができる。さらにはフィルム表面にエンボス処理を施すことで、太陽光の表面反射が眩しくないという効果も生まれる。
【0044】
材料としては、有機樹脂としてはポリエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリ3フッ化エチレン、ポリフッ化ビニルなどのフッ素樹脂フィルムなどをもちいることができるがこれに限られたものではない。充填剤との接着面には、充填剤が接着しやすいようにコロナ放電処理などの表面処理を施すこともできる。材料としてガラスを使用する場合は、例えば白板強化ガラスが使用できる。
【0045】
〔充填材〕
本発明で充填材は、光起電力素子を封止し表面被覆材あるいは裏面被覆材上に光起電力素子を接着し固定する目的で使用する。
【0046】
充填材に要求される特性としては、熱可塑性、耐候性、熱接着性、光透過性が挙げられる。材料としては、EVA(酢酸ビニル−エチレン共重合体)、ブチラール樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、EEA(エチレンエチルアクリレート)、EMA(エチレンメチルアクリレート)、EBA(エチレンブチルアクリレート)、アクリル樹脂、ウレタン樹脂PVA(ポリビニルアルコール)などの透明な樹脂を使用することができるがこれに限られたものではない。また光劣化を抑制するために、紫外線吸収剤が含有されていることが望ましい。
【0047】
〔裏面被覆材〕
太陽電池モジュールの裏面側の被覆材、あるいは裏面補強材として機能する。材質は特に限定はないが、PETやテドラー等の樹脂材料の他に、テドラー/アルミ/テドラー等の積層材料も使用できる。より好ましい材質としては、防湿性や剛性を持たせることができる材料、例えばアルミニウム板、ステンレス板等の他に亜鉛メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板といったメッキ鋼板等の屋根材そのものに使用されている金属製材料が使用できる。また、瓦やスレート材等の不燃材も使用できる。
【0048】
〔不燃材〕
太陽電池モジュールの一体積層時に、端子取りだし用穴全面を覆うように積層して使用する。
【0049】
材料は不燃性であれば何でもかまわないが、一般的にはステンレスや銅などの金属材料を使用する。
【0050】
一体積層されるのでシート状であれば好ましいが、導電部材上に積層されるため凸凹に追随できるように厚さは薄ければさらに都合がよい。
【0051】
また、太陽電池モジュールが折り曲げ加工される場合は、不燃材も同時に折り曲げされるように配置するのがより好ましい。理由は折り曲げ加工しておくことで不燃材が屋根構造上機械的に固定されるので、充填材が燃えても捲れ上がったり、剥がれることがないためである。
【0052】
〔導電部材〕
光起電力素子からの電気を取り出すために、光起電力素子から端子取りだし部まで延長する部分に使用する。
【0053】
一般的に、延焼時の火炎の最高温度は約950℃なので、導電部材に使用する材料の融点は950℃以上であることが好ましい。材質としては銅等の金属を使用することができる。
【0054】
また形状は一体成型時に太陽電池モジュールを構成している充填材に充填される必要があるのでシート状のものが好ましい。さらに、火炎が延焼したときに導電部材は熱により変形したり位置がずれたりする恐れがあるので、導電部材が端子取りだし用穴を覆う場合は、穴の大きさに対して導電部材は十分に大きい方が好ましい。導電部材としては、一般的に銅箔を使用することができる。
【0055】
また、太陽電池モジュールが折り曲げ加工される場合は、導電部材も同時に折り曲げされるように配置するのがより好ましい。理由は折り曲げ加工しておくことで導電部材が屋根構造上機械的に固定されるので、充填材が燃えても捲れ上がったり、剥がれることがないためである。
【0056】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
【0057】
(実施例1)
まず、薄膜半導体(a−si)で構成された光起電力素子を製作した。この作製手順を図3を用いて説明する。
【0058】
図3において301は導電性基体であるステンレス基板、302は金属電極層、303は半導体光活性層、304は透明導電層、305は集電電極である。洗浄したステンレス基板301上に、スパッタ法で裏面金属電極層302としてAl層(膜厚5000Å)とZnO層(膜厚5000Å)を順次形成する。ついで、プラズマCVD法により、SiHとPHとHの混合ガスからn型a−Si層を、SiHとHの混合ガスからi型a−Si層を、SiHとBFとHの混合ガスからp型微結晶μc−Si層を形成し、n層膜厚150Å/i層膜厚4000Å/p層膜厚100Å/n層膜厚100Å/i層膜厚800Å/p層膜厚100Åの層構成のタンデム型a−Si系光電変換半導体層303を形成した。次に、透明導電層304として、In薄膜(膜厚700Å)を、O雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着する事によって形成した。
【0059】
この上に、集電電極305を、銀ペーストをスクリーン印刷機によりパターン印刷し、乾燥することにより形成した。
【0060】
上記で作製した光起電力素子を直列接続し、両端の電極取りだし部に端子取りだし用導電部材を半田付けした。端子取りだし用導電部材には銅箔(厚さ0.1mm)を使用した。
【0061】
次に、上記作製済の光起電力素子を一体成形処理し、その後端子取りだし部を作製する工程を図2を用いて説明する。図2は本発明の実施例1の太陽電池モジュールの作製方法を説明するための概略図であり、図2(a)は太陽電池モジュールを構成する各材料を積層するところを説明するための概略図、図2(b)は一体成形後の太陽電池モジュールの概略断面図、図2(c)は端子取りだし部を形成した後の太陽電池モジュールの概略断面図である(図中の各々の符号の名称については前述済)。
【0062】
まず一体成形処理するために太陽電池モジュールを構成する材料を積層した(図2(a))。
【0063】
裏面被覆材204、充填材202、上記のように作製した導電部材205が取り付けられた光起電力素子201、充填材202、表面被覆材203の順に積層した。裏面被覆材204は塗装鋼板(日新製鋼製、商品名:ガルバスター、0.4mm厚)、充填材202はEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合ポリマー耐候性グレード、ブリジストン社製、460μm)、表面被覆材203はフッ素樹脂フィルム(エチレンテトラフルオロエチレン、50μm厚、ダイキン社製、商品名:ネオフロン EF−0050SB1)を使用した。このようにして積層した材料を真空引きした状態で160℃に加熱し、充填材202に熱を加えて架橋させて一体成形処理した。この時、裏面被覆材204には一体成形処理前に端子取りだし用穴206を開けておいた。端子取りだし用穴206の位置および穴径は、積層した時に受光面側からみて、導電部材205が端子取りだし用穴206全面を覆うようにした。また、後工程で導電部材205への引き込み電線210の電気接続がスムーズに行えるように、端子取りだし用穴206において、光起電力素子201より非受光面側の充填材202に穴を開けて、その穴部にシリコン栓(不図示)を詰めておいた。
【0064】
その後、冷却して図2(b)のような一体成形された太陽電池モジュールを作製した。
【0065】
次に端子取りだし部の作製工程について説明する。
【0066】
まず、端子取りだし用穴206のシリコン栓を取り除いて、導電部材205に引き込み電線210を半田付け(209)した。引き込み電線210はIV電線(導体部面積0.5sq)を使用した。次に電力取りだし用ケーブル208が一体になった端子箱207を端子取りだし用穴206部に接着固定した。端子箱207は材質はポリカーボネートのものを使用し、電力取りだし用ケーブル208はCVケーブル(導体部面積2sq)、端子箱207の接着にはRTVシリコンシーラント(商品名:Silastic・739 Black、ダウコーニングアジア製)を使用した。また、端子箱207は太陽電池モジュール側に開口部(不図示)を持っており、その開口部に引き込み電線210を通して接着した。そして端子箱207内で引き込み電線210と電力取りだし用ケーブル208とを電気的に接続し、端子箱207の蓋(不図示)を取り付けて、端子取りだし部を作製した。
【0067】
次に、上記のようにして作製した太陽電池モジュールを折り曲げ加工して、屋根上に施工する工程を説明する。図4は本実施例1の太陽電池モジュールを説明するための概略図であり、図4(a)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールの概略図、図4(b)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールを屋根上に固定するところを説明するための概略断面図である。図において、401は光起電力素子、402は端子箱、403は電力取りだし用ケーブル、404は固定部材、405はカバー部材、406は桟木、407は野地板である。
【0068】
まず、上記のようにして作製した太陽電池モジュールを折り曲げ加工して図4(a)のような太陽電池モジュールを作製した。折り曲げ加工はローラーフォーマーを使用した。
【0069】
次に、屋根面の野地板407上に桟木406を固定した。桟木406のピッチは太陽電池モジュールの幅と固定部材404の幅の合計の長さとした。そして桟木406間に跨るようにして太陽電池モジュールを予め配置して、固定部材404により太陽電池モジュールを桟木406上に固定した。固定部材404はドリルビスにより桟木406上に固定した。そして固定部材404の上からカバー部材405を太陽電池モジュールの垂上部と固定部材404を覆うようにして被せて、釘により桟木406上に固定した。太陽電池モジュールの電力取りだし用ケーブル403は軒先側、および棟側で隣接する太陽電池モジュールと接続した。上記の作業を繰り返すことにより、図10のような太陽電池付き屋根を仕上げた。
【0070】
このように、端子取りだし部を光起電力素子のない部分に設けた場合、導電部材が端子取りだし用穴全面を覆うことにより、飛び火による火炎が太陽電池モジュール上を延焼したとしても、太陽電池モジュールの裏面側(太陽電池モジュールと野地板との間の空間)へ到達しにくくなり、さらなる延焼を抑制することができる。
【0071】
(実施例2)
実施例1において太陽電池モジュールの端子取りだし部を、垂上折り曲げ部の横に設けたタイプを使用した例である。
【0072】
図5は本実施例2の太陽電池モジュールを説明するための概略図であり、図5(a)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールの概略図、図5(b)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールを屋根上に固定するところを説明するための概略断面図、図5(c)は折り曲げ加工部の端子取りだし部の概略断面図である。図において、501は光起電力素子、502は端子箱、503は電力取りだし用ケーブル、504は固定部材、505はカバー部材、506は野地板、507は導電部材である。
【0073】
本実施例2では、実施例1で作製した光起電力素子の直列数を少なくして太陽電池モジュールの長さを短くして、かつ導電部材507の取り付け位置を変更して太陽電池モジュールの垂上折り曲げ部の横に端子取りだし部を設けたモジュールを作製した。この時、導電部材507は垂上折り曲げ部にかかるように配置した(図5(C))。折り曲げ部にかかることで導電部材507は太陽電池モジュールが屋根材として固定される時に、機械的に固定されるので、充填材が燃えても捲れ上がりにくくなる。そして、導電部材507は、その折り曲げ加工部において上下に導電部材507よりも幅広のポリエステルテープ(粘着材無し)を配置して導電部材507をサンドイッチするようにして一体成形処理を行なった。サンドイッチした部分を折り曲げ加工することにより、サンドイッチ部の導電部材507は、テープ内で滑るので折り曲げ加工しても導電部材507が破断することはない。
【0074】
また、一体成形処理時には、光起電力素子501の直列数を少なくすることにより裏面被覆材、充填材、表面被覆材のサイズを変更し、導電部材507の取りつけ位置を変更することにより裏面被覆材の端子取りだし用穴の位置も変更した。実施例1同様に、端子取りだし用穴の位置および穴径は、受光面側からみて導電部材507が端子取りだし用穴全面を覆うようにした。上記以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールの作製を行なった。
【0075】
次に、屋根面上に太陽電池モジュールを固定した。図5(b)のように屋根面(野地板506)上に上記で作製した太陽電池モジュールを配置し、固定部材504により太陽電池モジュールを屋根面506上に固定した。固定部材504は屋根材より十分に長さが短いものを使用し、ドリルビスにより屋根面506上に固定した。そして固定部材504と太陽電池モジュールの垂上折り曲げ部を覆うようにしてカバー部材505を被せて釘(不図示)により固定した。なお太陽電池モジュールの軒−棟方向の電気接続は太陽電池モジュール下の空間で行なった。また軒側、棟側での横方向の電気接続は各軒および軒先納め部材(不図示)の内部で行なった。
【0076】
上記作業を繰り返すことにより、図6のような太陽電池付き屋根を仕上げた。図6は本実施例2の太陽電池モジュールを使用した太陽電池付き屋根の概略仕上がり図である。
【0077】
このように、導電部材が端子取りだし用穴全面を覆って、かつ折り曲げ加工部にかかることにより導電部材が曲げられていることで、飛び火による火炎が太陽電池モジュール上を延焼したとしても、導電部材は浮いたり、捲れ上がったりし難くなるので、太陽電池モジュールの裏面側(太陽電池モジュール下の野地板側)へ到達しにくくなる。
【0078】
(実施例3)
実施例1において太陽電池モジュールを横葺きタイプとし、端子取りだし部を垂上折り曲げ部に設けたタイプを使用したものである。
【0079】
図7は本実施例3の太陽電池モジュールを説明するための概略図であり、図7(a)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールの概略図、図7(b)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールを屋根上に固定したところを説明するための概略断面図である。図において、701は光起電力素子、702は端子箱、703は電力取りだし用ケーブル、704は野地板である。
【0080】
実施例1で作製した光起電力素子の直列数を少なくして太陽電池モジュールの長さを短くして、かつ導電部材の取り付け位置を変更して太陽電池モジュールの垂上折り曲げ部に端子取りだし部を設け、かつ太陽電池モジュールの曲げ形状を横葺きタイプに変更して作製した。光起電力素子の直列数を少なくし、かつ横葺きタイプに曲げ加工するために裏面被覆材、充填材、裏面被覆材のサイズを変更し、導電部材の取りつけ位置を変更することにより裏面被覆材の端子取りだし用穴の位置も変更した。実施例1同様に、端子取りだし用穴の位置および穴径は、受光面側からみて導電部材が端子取りだし用穴全面を覆うようにした。また太陽電池モジュールを折り曲げ加工した後に端子箱の取り付けを行なった。
【0081】
上記以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールの作製を行なった。
【0082】
次に、屋根面上に太陽電池モジュールを固定した。図7(b)のように屋根面(野地板704)上に上記で作製した太陽電池モジュールを配置し、吊子(不図示)により太陽電池モジュールを屋根面上に固定した。吊子はドリルビスにより屋根面704上に固定した。
【0083】
図8は本実施例3の太陽電池モジュールを横葺きタイプの屋根材として使用した太陽電池一体型屋根の概略仕上がり図である。図において、801は光起電力素子、802は太陽電池モジュール、803は一般屋根材である。
【0084】
太陽電池モジュールの軒−棟方向の電気接続は、ケラバ側の一般屋根材803の下で行い、また横方向の電気接続は太陽電池モジュールと野地板との間の空間で行なった。
【0085】
上記作業を繰り返し行い、両ケラバ部の一般屋根材も吊子(不図示)により屋根面上に固定して、図8のような太陽電池付き屋根を仕上げた。
【0086】
このように、端子取りだし部を光起電力素子のない部分に設けた場合、導電部材が端子取りだし用穴全面を覆うことにより、飛び火による火炎が太陽電池モジュール上を延焼したとしても、太陽電池モジュールの裏面側(太陽電池モジュール下の野地板側)へ到達しにくくなり、さらなる延焼を抑制することができる。また、光起電力素子と端子取りだし部の間で太陽電池モジュールを折り曲げ加工することにより、隣接する太陽電池モジュールがはぜ組む時に折り曲げ部を覆うことで、太陽電池モジュールの裏面側への延焼をさらに抑制することができる。
【0087】
(実施例4)
実施例1で作製した太陽電池モジュールを系統電力回路と接続し、太陽光発電システムを構築したものである。
【0088】
図9は本発明の実施例4の太陽光発電システムを説明するための概略図である。図において901は光起電力素子、902太陽電池モジュールで、903は接続箱、904はインバーター、905は配電盤、906は家庭内の電気機器、907は積算電力計、908は系統電力回路である。
【0089】
図について簡単に説明すると、太陽電池モジュールで発生した電力は接続箱903にまとめられ、インバーター904によって直交流変換し、配電盤905を介して家庭内の電気機器906に送られる。ここで発電量が多く余った電力があれば、系統電力回路908に送電し電力会社に電力を買ってもらうことができる。逆に発電量が少ない、あるいは家庭内の電気機器906の消費電力が多い場合は、不足分を系統電力回路908から補って電力会社から購入することができる。
【0090】
このように、系統電力回路と接続して系統連携システムを構築することができる。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、すなわち、少なくとも光起電力素子と裏面被覆材とを有する太陽電池モジュールであって、前記光起電力素子のない部分に設けられた前記裏面被覆材の端子取りだし用穴より、前記光起電力素子と電気的に接続された導電部材を通じて端子取りだしする構造を有しており、不燃材を前記端子取りだし用穴の光受光面側に有し、前記不燃材が前記端子取りだし用穴の全面を覆っていることを特徴とする太陽電池モジュール、及び少なくとも光起電力素子と裏面被覆材とを有する太陽電池モジュールであって、前記光起電力素子のない部分に設けられた前記裏面被覆材の端子取りだし用穴より、前記光起電力素子と電気的に接続された導電部材を通じて端子取りだしする構造を有しており、前記導電部材が前記端子取りだし用穴の光受光面側で前記端子取りだし用穴の全面を覆っていることを特徴とする太陽電池モジュールによれば以下の効果が得られる。
【0092】
不燃材、あるいは導電部材が裏面被覆材の端子取り出し用穴前面を覆っているため、飛び火による火炎が太陽電池モジュール上を延焼したとしても、火炎が太陽電池モジュールの下側(太陽電池モジュールと野地板との間の空間)へ到達しにくくなり、延焼を抑制することができる。
【0093】
導電部材を折り曲げ加工部に渡るようにして太陽電池モジュールの加工時に導電部材を曲げ加工することで、飛び火による火炎が太陽電池モジュール上を延焼したとしても、導電部材は浮いたり、捲れ上がったりし難くなるので、太陽電池モジュールの裏面側(太陽電池モジュール下の野地板側)へ到達しにくくなる。
【0094】
端子取りだし用穴と光起電力素子間において裏面被覆材を折り曲げ加工して、端子取りだし部を太陽電池モジュールの垂上折り曲げ部に設けて、その垂上折り曲げ部上にカバー部材を配置したり、あるいは隣接する太陽電池モジュールとはぜ組みする部分内に納めることにより、太陽電池モジュールの下側への延焼をさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの端子取りだし部の構造を説明するための概略図であり、図1(a)は端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの部分概略図、図1(b)は端子取りだし部の概略断面図、図1(c)は端子取りだし部の上視図である。
【図2】本発明の太陽電池モジュールの作製方法を説明するための概略図であり、図2(a)は太陽電池モジュールを構成する各材料を積層するところを説明するための概略図、図2(b)は一体成形後の太陽電池モジュールの概略断面図、図2(c)は端子取りだし部を形成した後の太陽電池モジュールの概略断面図である。
【図3】本発明の太陽電池モジュールを構成する光起電力素子を説明するための概略断面図である。
【図4】実施例1の太陽電池モジュールを説明するための概略図であり、図4(a)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールの概略図、図4(b)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールを屋根上に固定するところを説明するための概略断面図である。
【図5】実施例2の太陽電池モジュールを説明するための概略図であり、図5(a)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールの概略図、図5(b)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールを屋根上に固定するところを説明するための概略断面図、図5(c)は折り曲げ加工部の端子取りだし部の概略断面図である。
【図6】実施例2の太陽電池モジュールを使用した太陽電池付き屋根の概略仕上がり図である。
【図7】実施例3の太陽電池モジュールを説明するための概略図であり、図7(a)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールの概略図、図7(b)は折り曲げ加工後の太陽電池モジュールを屋根上に固定したところを説明するための概略断面図である。
【図8】実施例3の太陽電池モジュールを使用した太陽電池付き屋根の概略仕上がり図である。
【図9】実施例4の太陽光発電システムを説明するための概略図である。
【図10】実施例1の太陽電池モジュールを使用した太陽電池付き屋根の概略仕上がり図である。
【図11】端子取り出し位置が、光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールの一つの例を表している。
【図12】端子取り出し位置が、光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールの第2の例を表しており、図12(a)は端子取り出し位置が光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールの別の例、図12(b)は端子箱が光起電力素子のないところに設けられている太陽電池モジュールが屋根面上に配置されているところを表す概略断面図である。
【図13】端子取りだし位置が光起電力素子のない部分に設けられた太陽電池モジュールの端子取りだし部の構造を説明するための概略図であり、図13(a)は端子取りだし位置が光起電力素子のない部分に設けられた太陽電池モジュールの概略図、図13(b)は端子取りだし部の概略断面図、図13(c)は端子取りだし部の上視図である。
【図14】本発明の端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの端子取りだし部の構造を説明するための概略図であり、図14(a)は端子取りだし位置を光起電力素子のない部分に設けた太陽電池モジュールの部分概略図、図14(b)は端子取りだし部の概略断面図である。
【符号の説明】
101、201、401、501、601、701、801、901、1001、1101、1201、1301、1401 光起電力素子
102、207、402、502、702、1102、1202、1302、1402 端子箱
103、208、403、503、703、1103、1203、1303、
1403 電力取りだし用ケーブル
104、205、507、1304、1404 導電部材
106、206、1306、1409 端子取りだし用穴
209 半田付け部
210 引き込み電線
404、504、1206 固定部材
405、505 カバー部材
406 桟木
407、506、704 野地板
803 一般屋根材
602、802、902、1002 太陽電池モジュール
903 接続箱
904 インバーター
905 配電盤
906 家庭内の電気機器
907 積算電力計
908 系統電力回路
108、202、1308、1406 充填材
107、203、1307、1407 表面被覆材
105、204、1305、1405 裏面被覆材
301 導電性基体
302 金属電極層
303 半導体光活性層
304 透明導電層
305 集電電極
1204 屋根材間カバー
1205 屋根面
1408 不燃材

Claims (11)

  1. 少なくとも光起電力素子と裏面被覆材とを有する太陽電池モジュールであって、前記光起電力素子のない部分に設けられた前記裏面被覆材の端子取りだし用穴より、前記光起電力素子と電気的に接続された導電部材を通じて端子取りだしする構造を有しており、不燃材を前記端子取りだし用穴の光受光面側に有し、前記不燃材が前記端子取りだし用穴の全面を覆っていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 少なくとも光起電力素子と裏面被覆材とを有する太陽電池モジュールであって、前記光起電力素子のない部分に設けられた前記裏面被覆材の端子取りだし用穴より、前記光起電力素子と電気的に接続された導電部材を通じて端子取りだしする構造を有しており、前記導電部材が前記端子取りだし用穴の光受光面側で前記端子取りだし用穴の全面を覆っていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  3. 前記裏面被覆材は不燃材であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記裏面被覆材は金属鋼板であることを特徴とする請求項3記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記導電部材は銅箔であることを特徴とする請求項1〜4記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記裏面被覆材が折り曲げ加工されており、前記折曲げ加工部において前記不燃材または前記導電部材が前記裏面被覆材と共に折り曲げられていることを特徴とする請求項1〜5記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記端子取りだし用穴を垂上折り曲げ部に有することを特徴とする請求項6記載の太陽電池モジュール。
  8. 受光面側に表面被覆材を有し、前記表面被覆材は耐候性透明樹脂であることを特徴とする請求項1〜7記載の太陽電池モジュール。
  9. 請求項1〜8記載の太陽電池モジュールを屋根面上に配置したことを特徴とする太陽電池付き屋根。
  10. 請求項1〜8記載の太陽電池モジュールにより構築されていることを特徴とする太陽光発電システム。
  11. 前記請求項9記載の太陽電池付き屋根により構築されていることを特徴とする太陽光発電システム。
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