JP3542396B2 - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はカラービデオカメラ等で使用される撮像装置及び撮像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮像装置を図6に示す。固体撮像素子101では図7のようにインターレース走査の偶数フィールド用、奇数フィールド用それぞれ独立に色フィルタが配置され、図中のVOUT1からはYe、Cyがそれぞれ一画素おきに読み出され、VOUT2からはMg、Gがそれぞれ一画素おきに読み出される。
これら2系統の信号はサンプルホールド回路102、103でサンプルホールドされた後、AGC回路104、105で自動利得調整を行い、アナログディジタル(AD)変換器106、107でAD変換されてディジタル信号となる。AD変換器106、107の出力はそれぞれテレビ信号の1水平期間(以下、1Hと記す。)分の容量を有するメモリ109、110により遅延される。AD変換器106、107の出力は加算器108で加算され、メモリ109、110の出力は加算器111により加算される。
この加算演算により輝度信号を生成する。
【0003】
加算器108、111の出力はそれぞれ低域通過フィルタ112、113で色キャリアの除去を行う。低減通過フィルタ113の出力はさらに1H分の容量を有するメモリ114で遅延される。低域通過フィルタ112、113の出力及びメモリ114の出力は連続する3Hの輝度信号を形成している。これらの連続する3Hの信号はアパーチャ補正回路100の高域通過フィルタ115で高域成分を抽出した後、ベースクリップ回路117でノイズ成分を除去することにより、垂直方向のアパーチャ信号となる。また、低域通過フィルタ113の出力は高域通過フィルタ116で高域成分を抽出した後、ベースクリップ回路118でノイズ成分を除去することにより、水平方向のアパーチャ信号となる。垂直、水平方向のアパーチャ成分は加算器119で加算された後、ゲインコントロール回路120で信号レベルを調節することにより、ディテール信号(DTL)となる。
低域通過フィルタ113の出力とディテール信号(DTL)とは不図示の遅延器により位相を合わせた後、加算器121により加算されアパーチャ補正を実現する。
【0004】
アパーチャ補正を実現した輝度信号はニー回路122で高輝度成分のゲインを抑圧し、ガンマ補正回路123でガンマ補正を施し、ブランキング付加回路124でブランキング信号を付加する。さらにディジタル−アナログ(DA)変換器125でDA変換されてアナログ信号となり、低域通過フィルタ126を経てビデオ輝度信号YOUTとなる。
【0005】
一方、メモリ109、110の出力は同時化・補間回路127に送られてCCDの各色成分が同時化される。これらの成分はそれぞれ低域通過フィルタ128〜131で折り返し成分の除去を行う。さらに、行列演算回路132において
【0006】
【数1】
【0007】
によりRGB成分を得る。これらのRGB成分はホワイトバランス回路(WB)内の乗算器133、134でG成分を基準にしてゲイン調整を施すことにより、ホワイトバランスをとる。ホワイトバランスをとったRGB成分は、ゲインコントロール回路120の出力であるディテール信号(DTL)を、それぞれ加算器135、136、137で足し合わせRGBの高域を強調する。
これらの信号はニー回路138〜140で高レベル成分のゲインを抑圧し、ガンマ補正回路141〜143でガンマ補正を行う。次に、行列演算回路144で
【0008】
【数2】
【0009】
により、色差信号R−Y、B−Yを生成する。色差信号は色相補正回路145で色相を補正した後、低域通過フィルタ146、147で後の変調に適するように高域をカットしておく。変調回路148で変調及びバースト信号の付加を行い、ディジタル−アナログ(D/A)変換器149でアナログ信号に戻し、低域通過フィルタ150を経てビデオ色信号COUTとなる。
【0010】
ニー回路138〜140の出力及びガンマ補正回路141〜143の出力は、それぞれセレクタ151〜153に送られ、ブランキング付加回路154〜156でブランキング信号を付加し、ディジタル赤信号ROUT、ディジタル緑信号GOUT、ディジタル青信号BOUTとなる。これらのディジタル出力は不図示のコンピュータ、プリンタ等のマルチメディア機器に入力される。これらのマルチメディア機器のガンマ補正の要不要に応じて、セレクタ151〜153の入力を切り替える。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、CCDの各色成分を同時化する際に前置補間を行い、その後に行列演算を行い、RGB成分を得ているため、水平方向の帯域が狭い。これは、変調してアナログ信号に戻しTVモニタに出力する際には問題ないが、ディジタルRGB出力をコンピュータ、プリンタ等のマルチメディア機器の画面で表示すると、十分な解像度が得られず、なおかつ色にじみをおこしてしまうという欠点があった。
【0012】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを備える撮像素子を用いて被写体を撮像したとしても、水平方向に関して高解像度の映像信号が得られるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の撮像装置は、各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを使用することで被写体を撮像してインターレースによる第1フィールド及び第2フィールドの撮像信号を、点順次化された複数の色信号として2ラインおきに出力する撮像手段と、上記撮像手段から得られる上記第1フィールドの複数の色信号を1フィールド遅延させる遅延手段と、上記第2フィールドの各色信号と、上記遅延手段で遅延された上記第1フィールドの各色信号とを、全ての色信号に関してライン方向に画素単位で切り替えて出力する切替出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明の撮像方法は、各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを使用することで被写体を撮像してインターレースによる第1フィールド及び第2フィールドの撮像信号を、点順次化された複数の色信号として2ラインおきに出力する撮像工程と、上記撮像工程において得られる上記第1フィールドの複数の色信号を1フィールド遅延させる遅延工程と、上記第2フィールドの各色信号と上記遅延工程で遅延された上記第1フィールドの各色信号とを、全ての色信号に関してライン方向に画素単位で切り替えて出力する切替出力工程とを備えたことを特徴としている。
【0014】
【作用】
本発明によれば、各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを使用することで被写体を撮像してインターレースによる第1フィールド及び第2フィールドの撮像信号を、点順次化された複数の色信号として2ラインおきに出力し、出力した上記第1フィールドの複数の色信号を1フィールド遅延させ、上記遅延させた上記第1フィールドの各色信号と、上記第2フィールドの各色信号とを、全ての色信号に関してライン方向に画素単位で切り替えて出力し、上記第1フィールドと上記第2フィールドとにおけるフィールド間補間処理を行う。
【0015】
【実施例】
本発明の実施例は図1に示す概念に基づいて構成されている。固体撮像素子1から読み出された2系統の信号はそれぞれアナログディジタル(AD)変換器2、3でAD変換されてディジタル信号となる。これらのディジタル信号は、ディジタル信号処理回路4の中のフィールドメモリ5でTV信号の1フィールド期間遅延され、遅延されていない信号と信号合成回路6、7で同時化される。こられの同時化された信号から行列演算回路8で例えばRGB信号等の3つの色信号を生成する。ディジタル信号処理回路4の図示しない他の部分の処理により、ビデオ輝度信号、ビデオ色信号を生成する。
【0016】
次に本発明の第1の実施例を図2、図3を用いて説明する。尚、図2、図3においては図6及び互いに対応する部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。図2においては、フィールドメモリ157及び信号合成回路158を設けた点が図6と異っている。
【0017】
次に上記構成による動作について説明する。
メモリ109、110で1H遅延されたディジタルのYe、Cy、Mg、Gの信号は、フィールドメモリ157でTV信号の1フィールド期間遅延され、図7のoddで示すデータとevenで示すデータとが同時に信号合成回路158に送られる。信号合成回路158の内部構成を図3に示す。
【0018】
図3では、図2の低域通過フィルタ128〜131の出力は信号201〜204、フィールドメモリ157の出力は信号205、206に対応し、1Hメモリ109、110の出力は信号207、208に対応する。
信号205、206と信号207、208との間には1フィールドの位相差があるので、信号205、206が図7の第nラインであるとき、信号207、208は第n+263ラインに相当する。
信号205、207はセレクタ209、210に送られる。このとき、信号205、207ではYe、Cyの位相がずれているので、1画素ごとにセレクタ209、210を切り換えて、セレクタ209の出力にYe成分が得られ、セレクタ210の出力にCy成分が得られるようにする。セレクタ209、210の出力には第nラインのデータと第n+263ラインのデータとが交互に現れる。信号206、208についても同様の動作により、セレクタ211の出力にMg成分が得られ、セレクタ212の出力にG成分が得られるようにする。
【0019】
このようにフィールド間で補間することにより、各色成分の水平方向の画素数を2倍にして解像度を向上させることができる。
セレクタ213〜216では従来のライン内の補間を行ったデータ201〜204とセレクタ209〜212の出力とを必要に応じて切り換える。
以上のようにしてYe、Cy、Mg、G成分を得たあとの処理は図6の従来例と同じである。
【0020】
次に本発明の第2の実施例を説明する。
本実施例では、CCDの画素配置が図4のようになっている。oddのデータとevenのデータとで色フィルタの配置が揃っている点が第1の実施例と異なる。また、回路構成上で第1の実施例の図2と異なるのは信号合成回路158の内部構成のみである。図5に第2の実施例による信号合成回路158を示す。
【0021】
図5では、図2の低域通過フィルタ128〜131の出力は信号301〜304、フィールドメモリ157の出力は信号305、306に対応し、1Hメモリ109、110の出力は信号307、308に対応する。
信号305、306と307、308との間には1フィールドの位相差があるので、信号305、306が図4の第nラインであるとき、信号307、308は第n+263ラインに相当する。
上記のうち信号305、307はセレクタ309、310に送られる。このとき、信号305、307ではYe、Cyの位相が揃っているので、信号305は遅延器321でクロックCLKにより1画素遅延し、1フィールド後の信号307とYe、Cyの順番が互い違いになるようにする。次に、1画素ごとにセレクタ309、310を切り換えて、セレクタ309の出力にYe成分が得られ、セレクタ310の出力にCy成分が得られるようにする。信号306、308についても、信号306を遅延器322で1画素遅延し、上記と同様の動作により、セレクタ311の出力にMg成分が得られ、セレクタ312の出力にG成分が得られるようにする。
【0022】
このようにフィールド間で補間することにより、各色成分の水平方向の画素数を2倍にして解像度を向上させることができる。
セレクタ313〜316では、従来のライン内の補間を行ったデータ301〜304とセレクタ309〜312の出力とを必要に応じて切り換える。
以上のようにしてYe、Cy、Mg、G成分を得たあとの処理は図6の従来例と同じである。
このように、第1及び第2の実施例では、撮像された映像信号と1フィールド前の映像信号とを合成するように構成したことにより、合成された信号を行列演算すれば、広帯域RGB信号を得ることができ、マルチメディア対応に耐え得る高精細画像を得ることができる。
特に、非加算読みだし型のCCDを用いたシステムにおいて広帯域ディジタルRGB出力を得られる効果がある。
また、複数の色信号を点順次に出力する多画素CCDを用いたシステムにおいてマルチメディア対応に耐え得る帯域ディジタルRGB出力を得られる効果がある。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを使用することで被写体を撮像してインターレースによる第1フィールド及び第2フィールドの撮像信号を、点順次化された複数の色信号として2ラインおきに出力し、出力した上記第1フィールドの複数の色信号を1フィールド遅延させ、上記遅延させた上記第1フィールドの各色信号と、上記第2フィールドの各色信号とを、全ての色信号に関してライン方向に画素単位で切り替えて出力し、フィールド間補間処理を行う。これにより、各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを備える撮像手段を用いて被写体を撮像したとしても、簡単な構成で、水平方向に関して高解像度の映像信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を概念的に示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施例に用いられる信号合成回路を示す回路図である。
【図4】本発明の第2の実施例に用いられるCCDの画素配置を示す構成図である。
【図5】第2の実施例に用いられる信号合成回路を示す回路図である。
【図6】従来の撮像装置を示すブロック図である。
【図7】従来及び第1の実施例で用いられるCCDの画素配置を示す構成図である。
【符号の説明】
1、101 撮像素子
5、157 フィールドメモリ
6、7、158 信号合成回路
Claims (4)
- 各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを使用することで被写体を撮像してインターレースによる第1フィールド及び第2フィールドの撮像信号を、点順次化された複数の色信号として2ラインおきに出力する撮像手段と、
上記撮像手段から得られる上記第1フィールドの複数の色信号を1フィールド遅延させる遅延手段と、
上記第2フィールドの各色信号と、上記遅延手段で遅延された上記第1フィールドの各色信号とを、全ての色信号に関してライン方向に画素単位で切り替えて出力する切替出力手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像手段から出力される第1及び第2のフィールド内の各色信号に対してフィールド内補間処理を行う補間手段と、
上記切替出力手段により出力される色信号と、上記補間手段によりフィールド内補間処理されて出力される色信号とのいずれか一方を選択的に出力する出力手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 上記複数の色信号はそれぞれディジタル信号であるYe、Cy、Mg、Gの各色信号であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
- 各フィールド用に独立した2ライン毎のフィルタを使用することで被写体を撮像してインターレースによる第1フィールド及び第2フィールドの撮像信号を、点順次化された複数の色信号として2ラインおきに出力する撮像工程と、
上記撮像工程において得られる上記第1フィールドの複数の色信号を1フィールド遅延させる遅延工程と、
上記第2フィールドの各色信号と上記遅延工程で遅延された上記第1フィールドの各色信号とを、全ての色信号に関してライン方向に画素単位で切り替えて出力する切替出力工程とを備えたことを特徴とする撮像方法。
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JPH08251603A JPH08251603A (ja) | 1996-09-27 |
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