JP3538470B2 - 下降整流式浸漬洗浄装置 - Google Patents

下降整流式浸漬洗浄装置

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JP3538470B2
JP3538470B2 JP02902995A JP2902995A JP3538470B2 JP 3538470 B2 JP3538470 B2 JP 3538470B2 JP 02902995 A JP02902995 A JP 02902995A JP 2902995 A JP2902995 A JP 2902995A JP 3538470 B2 JP3538470 B2 JP 3538470B2
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豊 平塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄槽の液表面の浮遊
粒子を除去し、供給液の流量変動に対する液面制御が可
能な下降整流式の浸漬洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハや液晶用ガラス基板の洗浄
は、従来から被洗浄物を洗浄液中に浸漬して洗浄する浸
漬化学洗浄を主として行っている。洗浄は、洗浄薬液中
で処理して被洗浄物に付着した汚れを除去する工程と、
処理後の被洗浄物に残存付着している洗浄薬液を純水で
すすぐ工程と、すすぎ後の被洗浄物を乾燥する工程とか
らなっている。
【0003】洗浄薬液による浸漬洗浄の場合には、被洗
浄物から遊離した汚染粒子が洗浄液中に分散し、被洗浄
物の数が増大すると洗浄槽内に蓄積される汚染粒子の濃
度が高くなり、洗浄済の被洗浄物に対して上記粒子によ
る再汚染が生じるという問題があり、洗浄槽内の洗浄液
の一部を連続的に抜き出して濾過器を通し、分散する汚
染粒子を除いたのち再び元の槽に戻す、いわゆる循環濾
過を行うことが不可欠になっている。このように洗浄槽
から洗浄液を抜き出して再び洗浄槽に戻す方法には、従
来からオーバーフロー方式の洗浄槽が用いられていた。
【0004】一方、すすぎを行う純水リンスの場合に
は、リンス槽の下部から新鮮な純水を連続的に供給し、
リンス槽の上端の周縁部を越えて純水を槽外に溢流さ
せ、洗浄槽から引き上げた被洗浄物に付着して洗浄液が
混入しても、リンス槽内の純水の水質が供給純水の水質
と一致するまで続けるという方法が行われている。
【0005】洗浄液の循環濾過の場合も純水リンスの場
合も、洗浄槽やリンス槽に持ち込まれた薬液成分や汚れ
を短時間で完全に排出する能力が高い程、すなわち排出
置換効率が高い程、浸漬洗浄の高洗浄品質を短時間で経
済的に得ることができる。しかしながら、従来の浸漬洗
浄用の槽は、槽の底側から洗浄液または純水を供給し、
槽の上端から溢流させるオーバーフロー方式がもっぱら
用いられている。
【0006】比較的狭い間隔で多数配置されたウエハや
基板等の被洗浄物を洗浄するために、オーバーフロー洗
浄を行っている洗浄槽内の水流を可視化して観察する
と、図6(a)に示すように洗浄槽11の底部から供給
され、(b)に示すすのこ状の被洗浄物支持板12を通
過した洗浄液は、被洗浄物間の狭い間隙は通らずに、被
洗浄物13の周囲と槽内壁との間の広い領域を主に流れ
て上昇する。そして、槽の上縁より溢出するが、上昇流
の一部は液表面に沿って槽の中心方向に移動し、さらに
被洗浄物13の上部からウエハや基板等が作る狭い隙間
を通るゆるやかな下降流に変化する。このゆるやかな下
降流は被洗浄物の下部で供給液の上昇流に誘引され混合
する。すなわち、洗浄槽内には槽の壁側から槽の中心に
向う循環流を生じるが、この循環流はつぎの2点で重要
である。
【0007】その1は、ウエハや基板のような被洗浄物
をバッチ処理する場合に、被洗浄物の表面における洗浄
液の流れが供給液の流量の大きさに比して非常に遅くな
り、被洗浄物表面からの汚染物の離脱作用および離脱汚
染の被洗浄物近傍から排除する作用が十分に発揮され
ず、供給される洗浄液の大部分は洗浄作用に貢献せずに
流出することになる。またその2は、被洗浄物から離脱
した汚染物が、洗浄槽内の循環流に乗り長時間滞留す
る。そのため、洗浄後の清浄な被洗浄物が再び汚染さ
れ、完全に洗浄されるまでには著しく長時間を要するこ
とになる。
【0008】上記問題点の対策として、図7(a)
(b)に示すように被洗浄物の直下部分だけを除きその
他の支持板部分を遮蔽し、槽の底面から注入された洗浄
液が直接被洗浄物の間を通って上昇するようにするとい
う考えがある。上記の場合に流れを可視化して調べる
と、被洗浄物の間隙を通って液面に達した上昇流は槽壁
に向う水平流となって洗浄槽の上縁から溢流するが、水
平流の可成りの部分は槽壁に衝突したのち槽壁に沿う下
降流となり、洗浄槽内の支持板に当り中心方向に向い上
昇流に誘引されて混合する。すなわち、前記循環流とは
逆向きの循環流が槽壁に向けて生じる。上記その1に示
した問題点は改善されるが、その2の問題点は解決され
ず、十分な洗浄品質を得るには長時間の洗浄処理を必要
とする。
【0009】上記オーバーフロー方式の欠点の解決法と
して、被洗浄物を通過した汚染洗浄液を、細孔を設けた
多孔板を介して洗浄槽底部より強制的に排出し、その排
出流量に見合う洗浄液を洗浄槽内壁に沿って一様に上昇
させて供給する方法を用いた新しい洗浄槽を出願した
(特願平5−260505号)。
【0010】上記洗浄槽で被洗浄物を洗浄するときの状
態は、洗浄液の流れを可視化して観察した結果は図8に
示すとおりである。被洗浄物13下の多孔板14を介し
て洗浄液をポンプで下方に吸引するため、多孔板に適宜
分散配置した複数の細孔の吸い込み流速はほぼ一様にな
っている。したがって、洗浄槽の被洗浄物設置部では、
一様な流速に整えられた下降流が形成される。そのた
め、被洗浄物の周囲と槽壁間の大きな間隙に選択的に流
れる偏流が生じにくく、被洗浄物であるウエハや基板の
間の狭い隙間にも洗浄液がよく流れ、しかも多くの隙間
の間で流速が一様化されている。
【0011】被洗浄物へ洗浄液を供給する方法にはいろ
いろ考えられるが、下降流の整流が良好に行われるため
には、被洗浄物に対する洗浄液の供給の仕方が重要であ
り、被洗浄物に対し周囲から流入する洗浄液の流速が一
様であるのが最もよい条件である。そのため、洗浄槽を
外槽と内槽とからなる2重槽構造とし、外槽壁と内槽壁
との間隙を利用し下部からの上昇流として、新しい洗浄
液を供給する方法をとっている。この場合、洗浄液の注
入口は前後左右対称になるように4個設けることが望ま
しく、少なくとも対称位置に2個設けることは必要であ
る。注入洗浄液の上昇流は、注入口を中心にした流速の
分布を生じることが防げない。この流速分布をできるだ
け緩和するための方法として、例えば注入口近傍に流れ
を分散させる障害物を設けるか、他の方法として外槽と
内槽との間の壁間隙に整流のための多孔板を設けること
である。
【0012】このような洗浄槽では、被洗浄物によって
槽内に持ち込まれた薬液や汚れ物質は早い下降整流で被
洗浄物表面から離脱し、速やかに移送され槽底から排出
される。被洗浄物は槽内に生じる下降整流の中に設置さ
れるため、遊離した汚染物質の滞留がなく、洗浄槽内で
は洗浄液の置換が短時間で行われて清浄になる。すなわ
ち、高品質の洗浄をオーバーフロー方式の洗浄槽よりも
短時間に完了でき、経済的に有利である。
【0013】同一の槽容積のオーバーフロー槽と下降整
流槽を用い、同一流量の純水によるすすぎ、すなわち純
粋リンスを行った。この際の槽内持込みイオンの置換排
出特性を比較して示すと図9(a)のようになる。それ
ぞれの槽から流出する純水の導電率を縦軸に対数目盛で
とり、食塩水中に浸漬しておいたウエハカセットを引き
上げてリンス槽中に入れたときを基準にし、リンスの経
過時間を等分目盛で横軸にとっている。ただし、各時刻
における導電率値としてはカセットを槽中に入れた直後
の最も高い値との比率で示してある。図9(a)から明
らかなように、下降整流槽の場合を示す実線の方が槽内
イオン濃度の低下が早く、同一の濃度に減少するまでの
リンス時間は、破線で示すオーバーフロー槽の場合の約
1/2である。供給する純水の流量が同じであるから、
下降整流槽を用いることにより高価な純水の使用水量は
半分でよいことになり、ランニングコストの大幅な削減
を行うことができる。
【0014】また、循環濾過を行っている洗浄槽内の粒
子濃度の減少速度についても、図9(b)に示すように
下降整流槽はオーバーフロー槽に比べ約2倍の値を有し
ている。すなわち、被洗浄物により槽内に持ち込まれた
汚染微粒子は、同一条件で循環濾過したとして下降整流
槽ではオーバーフロー槽の場合の約半分の時間で濾過し
除去され、被洗浄物への汚染微粒子による再汚染の機会
を著しく減らし、高清浄な洗浄面を得ることが期待でき
る。上記のように下降整流槽を用いることによって槽内
の循環流を発生させることなく、ウエハやガラス基板の
洗浄時のように被洗浄物間の狭い間隙にかなりの流速
で、しかも一様に純水を流すことができるようになり、
オーバーフロー槽に比べ高品質の洗浄が迅速かつ経済的
に実施できる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記下
降整流式の洗浄槽を用いて実際に洗浄液またはリンスを
行う場合に、つぎに示すような問題点がある。すなわ
ち、供給流量と排出流量とが一致しないと液面の変動
を生じる。液面上に浮遊している汚染微粒子等がある
とそのまま液面に滞留しつづけるため、洗浄後に被洗浄
物を槽外に取り出す際に、上記浮遊微粒子が被洗浄物に
付着し再汚染の原因になる。
【0016】また、液面変動により下降し内槽の上縁に
液面が接近すると、内槽内への洗浄液の流入の状態が乱
れ、槽内における洗浄液の整流性がくずれ、洗浄液の置
換効率が低下する。
【0017】本発明は、これらの問題点を解決し、洗浄
液または純水の少ない使用流量で、高品質の洗浄を短時
間で行う下降整流式浸漬洗浄装置を得ることを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的は、角形に形成
された内槽と外槽の2重槽からなり、上記内槽と外槽と
の間に設けた間隙の下部から洗浄液を注入し、上記内槽
の上縁から被洗浄物に洗浄液を注ぎ、上記被洗浄物から
遊離した汚染微粒子を含む汚染洗浄液を、多孔板を介し
て内槽底部から排出する下降整流式浸漬洗浄装置におい
て、上記外槽の1側面の上縁に洗浄液の溢出部を設け、
上記溢出部を設けた以外の外槽内側壁中に洗浄液の液面
制御手段を設置するとともに、流量がそれぞれ異なる2
つの流路を洗浄液注入口に設け、上記流量を制御する手
段を設けることにより達成される。また、上記内槽と外
槽との間の間隙上部に多孔板を設け、上記多孔板を透過
した洗浄液が内槽上縁から被洗浄物に注がれることによ
って達成される。さらに、上記液面の制御を槽内壁に設
けたレベルセンサーで行うことにより達成される。すな
わち、上記液面制御や溢出部を設けることにより浮遊微
粒子の排除を行い、上記流量制御手段により洗浄を行っ
ていない状態における洗浄液の低減を実施する機能を備
えるものである。
【0019】
【作用】角形に形成された内槽と、これを囲むように設
けた外槽で2重槽を構成し、上記外槽の4壁面中の1面
の上縁を他の3壁面上縁より低く形成して洗浄液の溢出
部とし、該溢出部の外壁には溢出した洗浄液を受ける溢
水槽と排水管を設けている。なお、上記外槽内壁と内槽
外壁との間に形成される間隙の底部には洗浄液の注入口
を設け、上記間隙の上部には注入洗浄液の整流用多孔板
を内槽の外周にめぐらせている。上記溢出部より低い位
置に上縁が設定された内槽は、被洗浄物が洗浄液に十分
浸漬される位置に多孔板を設けて被洗浄物の設置台と
し、該設置台の下部の内槽底面には排出口を設け、槽外
に設けたポンプにより上記多孔板を通過した汚染洗浄液
を吸引して排出する。なお、上記溢出部および内槽上縁
の洗浄液または純水が溢流する縁の形状は、上記溢流が
一様に行われるようにするために鋸歯状に形成する。
【0020】上記構成が下降整流式浸漬洗浄槽の基本構
成であり、被洗浄物に対する洗浄液の注入をできるだけ
均一な流速で行うために、上記内槽および外槽間の間隙
に多孔板を設けて注入洗浄液の整流を行っているが、整
流度をさらによくするために、洗浄液の注入口は内槽周
囲の外槽底面で少なくとも2個以上の対称位置を選んで
設ける。
【0021】内槽上縁より上方の位置にはレベルセンサ
を設置して平均液面が一定範囲に保たれるようにしてい
る。本発明の洗浄装置では液面をあらかじめ内槽の上縁
より上方に設置するが、注入する洗浄液の流量とポンプ
による排出流量とが一致すれば、当初設定した液面はそ
のまま保持される。しかし実際には流量が多少変動する
のは避けられないから、注入流量と排出流量との流量差
がプラスであれば液面は上昇し、マイナスであれば下降
する。液面の上昇は、上記設定液面の上方のレベルをこ
えても溢出部の縁に到達すれば、当然溢水して排出され
るので余り問題はないが、液面の下降は内槽上縁にまで
接近すると、上記上縁から被洗浄物に流入する洗浄液の
流れが著しく乱れ、その結果内槽内の整流性がくずれ洗
浄液の置換効率が低下してしまう。したがって、洗浄装
置の性能を安定に維持するためには液面のレベルを比較
的狭い範囲に制御することが重要であり、そのために上
限と下限のレベルにレベルセンサを設置して液面レベル
を維持するようにする。
【0022】また、洗浄液の注入口には、排出口の吸引
流量より僅かに小さい流量用の流路Aと、上記吸引流量
より若干大きな流量用の流路Bとを設け、開閉バルブ、
流量調節ニードルバルブ、流量計、フィルタをそれぞれ
設置し、独立に流量を選定できるようにする。流路Aで
運転すると液面が低下して低位値のレベルセンサに至
り、該センサにより流路Bのバルブが開き液面が上昇
し、高位置の液面レベルセンサに達し、流路Bのバルブ
が閉じ液面が再び下降する。
【0023】さらに何らかの原因で、洗浄液表面に浮遊
塵埃が落下して液面に滞留した場合には、被洗浄物を槽
から引き上げる時に浮遊塵埃が付着することが避けられ
ない。このような場合は、洗浄液注入口のバルブ以外の
バルブを全べて閉じると液面が上昇し、排出口も閉じら
れているため上位の液面レベルセンサを越え溢出部から
流出するが、この際に浮遊している塵埃は溢出洗浄液と
ともに排出される。上記塵埃が排出されたら閉じたバル
ブを開いて正常な運転に戻す。さらにまた、純水リンス
時に流量が小さい流路Aだけを開き排出口に接続された
吸引ポンプを停止すると、純水が自然流下により排出し
純水の流量を低減できる。循環濾過を行う場合には、吸
引ポンプの行先をドレンの代りに上記流路に接続する。
これらの諸作用により少ない洗浄液の使用流量で、高品
質の洗浄を行うことができる。なお、上記記載は洗浄槽
と洗浄液について主に記載したが、リンス槽における純
水についても全く同様である。
【0024】
【実施例】つぎに本発明の下降整流式浸漬洗浄装置の一
実施例を図面とともに説明する。図1は本発明による下
降整流式浸漬洗浄装置の洗浄槽断面を示す図、図2は上
記洗浄槽の外観を示す斜視図、図3は上記洗浄槽の上面
図、図4は液面制御のための説明図、図5は上記浸漬洗
浄装置の配管例を示す図である。
【0025】本発明の下降整流式浸漬洗浄装置用洗浄槽
は図1に示すように、内槽1とこれを囲む外槽2が角形
に形成された2重槽で、外槽2の壁面のうち短辺をなす
1面の上縁を外槽の他面壁の高さより低くして溢出部3
とし、その外側に溢出した洗浄液を受けるための溢水槽
4と排水管5とを設けている。上記内槽1と外槽2との
間に形成される間隙の底面には洗浄液の注入口6を設
け、間隙の上部には複数個の孔を多数あけた多孔板7
を、注入された洗浄液の整流用として内槽1の外壁に沿
って設けている。上記内槽1はその上縁を上記溢水部3
より低い位置に設定し、内槽内において被洗浄物が洗浄
液に十分浸漬される位置に被洗浄物の設置台8を設けて
いるが、上記設置台8は複数個の孔を多数設けた多孔板
で構成され、被洗浄物を洗浄したのちの汚染洗浄液を通
過させ、内槽1内の洗浄液の流れを整流して、上記設置
台8直下の内槽1の底部に設けた排出口9により、槽外
に設けたポンプの働きで汚染洗浄液を吸引して排出す
る。上記構成では注入口6から注入した洗浄液を内槽1
と外槽2とが作る間隙を上昇させ、上記間隙上部に設け
た多孔板7を通過させることにより、整流された洗浄液
を内槽1の上縁から一様の流速で内槽内の被洗浄物に流
し込むが、上記洗浄液の流速を一様にし、より一層整流
化をはかるためには、上記間隙底面における洗浄液注入
口6の配置をできるだけ対称にする必要があり、少なく
とも2個以上を設け例えば図3に示すような対称配置を
行う。
【0026】上記洗浄液の注入口6から注入された洗浄
液の流量と排出口9から排出される汚染洗浄液の流量と
が等しい場合には、洗浄槽内の洗浄液面が一定の状態を
保持するが、上記両流量のバランスがくずれると洗浄液
が増減する。すなわち、注入流量と排出流量との流量差
がプラスになれば液面が上昇し、マイナスになると液面
が下降する。実際には流量が多少変動するのは避けられ
ず、仮りに上昇しつづけた場合には上記溢出部3の上縁
まで到達し、溢出して排出されるので余り問題にはなら
ないが、液面が下降して内槽1の上縁にまで接近する
と、上縁をこえて内部の被洗浄物に注入される洗浄液の
整流性が乱れて、洗浄液の置換効率が低下してしまう。
そのため、槽内における洗浄液の液面レベルの変動を比
較的狭い範囲に制御しなければならないが、その許容変
動の範囲は所定の平均液面に対して、図4に示すように
およそ±10mmであることが望ましい。そのため上限
と下限のレベルにそれぞれ液面センサ10(LHとL
L)を設置して、上記洗浄液面の変動を一定範囲内に維
持するようにする。なお、内槽1と外槽2との高さおよ
び溢出部3高さ、ならびに平均液面との関係の一例は図
4に示すとおりである。
【0027】本洗浄槽の内槽1と外槽2との間の間隙底
部に設けた4個の洗浄液注入口6には、それぞれ開閉の
バルブV1、V2、V3、V4を介して洗浄液の流路が接続
されているが、上記流路は図5に示すように、排出口9
の吸引流量Ql/minより僅かに小さい流量、例えば
2l/min程小さくした流量(Q−2)l/minに
設定した流量Aと、約3l/min程度の流量に設定し
た流路Bとからなり、各流路はそれぞれ開閉バルブ
6、V7と流量調節用のニードルバルブV8、V9、およ
び流量計M1、M2とフィルタF1、F2から構成され、各
流路を切替えることにより流量をそれぞれ独立に選定で
きるようにしてある。流路Aにより運転すると、吸引流
量に比べ供給流量が小さいため洗浄液の液面は低下し、
やがて液面レベルセンサLLに達する。センサLLの動
作で流路BのバルブV7が開き、流量(Q−2+3)l
/min、すなわち1l/min程度増し吸引流量より
大きくなって液面は上昇する。上昇が続くと洗浄液面は
やがて液面レベルセンサLHに到達するが、レベルセン
サLHにより流路BのバルブV7を閉じれば洗浄液面を
下降させることができる。このような制御方法により、
洗浄槽内の洗浄液面を、運転開始時のレベルを中心に±
10mmの範囲で上下させ、洗浄処理を行うことができ
る。上記流路AおよびBの流量設定値は、上記例示の値
に決っているわけでなく、洗浄液注入側の流量変動値に
基づいて適切に設定することが必要である。
【0028】精密洗浄を行うには、浮遊塵埃などの汚染
を避けるため、クリーンブース内などに洗浄装置を設置
する。しかしながら、万一、洗浄液面に気中の浮遊塵埃
が沈降した場合には、洗浄液面に滞留したままの状態と
なり、洗浄後の被洗浄物を洗浄槽から引き上げる際に上
記浮遊塵埃を付着させ、再び汚染することになる。洗浄
液表面に浮遊塵埃があるときは、図5におけるバルブV
1以外の注入口バルブV2、V3、V4と排出口バルブV5
を閉じると、洗浄液面が上昇し液面レベルセンサLHが
働き流路Bのバルブが閉になるが、排出口バルブV5
閉じているため引続き洗浄液面は上昇し、溢出部3に到
達して排水管5から流出する。この際、洗浄槽の一方か
ら上記溢出部3に向けて表面の水平な流れが形成され、
表面に浮遊する塵埃は上記流れとともに比較的短時間で
排出される。浮遊塵埃が除去されたら閉じたバルブ
2、V3、V4およびV5を開き、ポンプによる排出口9
からの吸引を再開すると、洗浄液注入流量が吸引流量よ
りも小さいため洗浄液面は低下する。なお、洗浄液面を
速く所定レベルに戻すためには、一時的に注入口バルブ
1〜V4を閉にすればよい。
【0029】また、洗浄を一時中断する場合に、純水リ
ンス槽の清浄度を低下させないため純水の流量を減少さ
せた状態で連続通水するためには、流量が小さい流路B
のバルブV1だけを開き、排出口9に接続されたポンプ
を停止し、バルブV10を開いて自然流下させることによ
り流出する。上記自然流下の流量が流路Bの流量とバラ
ンスするように調節するために、バルブV10の後にはニ
ードルバルブV11を設ける。
【0030】上記説明は洗浄液を主体に記載したが、リ
ンス槽として純水を用いる場合も同様である。また、上
記液面の調節、浮遊塵埃の排除および小流量へ切替えに
よる節水等のバルブ切替え操作は、自動弁を用いたシー
ケンス制御により自動化を行うことが容易にできる。
【0031】
【発明の効果】上記のように本発明による下降整流式浸
漬洗浄装置は、角形に形成された内槽と外槽の2重槽か
らなり、上記内槽と外槽との間に設けた間隙の下部から
洗浄液を注入し、上記内槽の上縁から被洗浄物に洗浄液
を注ぎ、上記被洗浄物から遊離した汚染微粒子を含む汚
染洗浄液を、多孔板を介して内槽底部から排出する下降
整流式浸漬洗浄装置において、上記外槽の1側面の上縁
に洗浄液の溢出部を設け、上記溢出部を設けた以外の外
槽内側壁中に洗浄液の液面制御手段を設置するととも
に、流量がそれぞれ異なる2つの流路を洗浄液注入口に
設け、上記流量を制御する手段を備えたことにより、洗
浄液または純水の少ない使用流量で、洗浄度が高い精密
洗浄を短時間で行うことができる下降整流式浸漬洗浄装
置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による下降整流式浸漬洗浄装置の洗浄槽
断面を示す図である。
【図2】上記洗浄槽の外観を示す斜視図である。
【図3】上記洗浄槽の上面図である。
【図4】液面制御のための説明図である。
【図5】上記下降整流式浸漬洗浄装置の配管例を示す図
である。
【図6】従来のオーバーフロー式洗浄槽の洗浄液の流れ
を示す図である。
【図7】上記従来洗浄槽の他の例における洗浄液の流れ
を示す図である。
【図8】下降整流式洗浄槽における洗浄液の流れを示す
図である。
【図9】オーバーフロー式洗浄槽と下降整流式洗浄槽に
おける洗浄効率の比較を示す図で、(a)は純水リンス
の場合、(b)は循環洗浄の場合をそれぞれ示す図であ
る。
【符号の説明】
1 内槽 2 外槽 3 溢出部 6 注入口 7、8 多孔板 9 排出口 10 レベルセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−113433(JP,A) 特開 昭60−78680(JP,A) 特開 平6−349804(JP,A) 特開 平5−166791(JP,A) 特開 平5−166787(JP,A) 特開 平7−37850(JP,A) 実開 平1−154631(JP,U) 実開 昭63−130183(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 3/10 H01L 21/304

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】角形に形成された内槽と外槽の2重槽から
    なり、上記内槽と外槽との間に設けた間隙の下部から洗
    浄液を注入し、上記内槽の上縁から被洗浄物に洗浄液を
    注ぎ、上記被洗浄物から遊離した汚染微粒子を含む汚染
    洗浄液を、多孔板を介して内槽底部から排出する下降整
    流式浸漬洗浄装置において、上記外槽の1側面の上縁に
    洗浄液の溢出部を設け、上記溢出部を設けた以外の外槽
    内側壁中に洗浄液の液面制御手段を設置するとともに、
    流量がそれぞれ異なる2つの流路を洗浄液注入口に設
    け、上記流量を制御する手段を備えたことを特徴とする
    下降整流式浸漬洗浄装置。
  2. 【請求項2】上記内槽と外槽との間に設けた間隙は、上
    部に多孔板を設け、上記多孔板を透過した洗浄液が内槽
    上縁から被洗浄物に注がれることを特徴とする請求項1
    記載の下降整流式浸漬洗浄装置。
  3. 【請求項3】上記洗浄槽内の液面制御は、洗浄槽内に設
    置したレベルセンサで行うことを特徴とする請求項1記
    載の下降整流式浸漬洗浄装置。
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