JP3536873B2 - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ

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JP3536873B2
JP3536873B2 JP21460195A JP21460195A JP3536873B2 JP 3536873 B2 JP3536873 B2 JP 3536873B2 JP 21460195 A JP21460195 A JP 21460195A JP 21460195 A JP21460195 A JP 21460195A JP 3536873 B2 JP3536873 B2 JP 3536873B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、絶縁碍子の軸孔
内に嵌め込まれる端子電極を備えた内燃機関用スパーク
プラグに関するもので、特に端子電極と絶縁碍子との間
の気密、および端子電極と中心電極との接合を同時に行
うガラスシールを絶縁碍子の軸孔内に充填した内燃機関
用スパークプラグの端子電極構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、図9に示したように、軸方向
に軸孔101を有する筒状の絶縁碍子102と、軸孔1
01内に嵌め込まれて絶縁碍子102の脚長部103側
に段部109を介して保持された中心電極104と、軸
孔101内に嵌め込まれて絶縁碍子102の脚長部10
3と異なる側に保持された端子電極105と、絶縁碍子
102の外周に嵌め合わされ、外側電極(図示せず)を
保持する主体金具(図示せず)とを備えた内燃機関用ス
パークプラグ100が知られている。そして、端子電極
105と絶縁碍子102の軸孔101との間の気密は、
一般に金属粉末とガラス粉末の混合物からなる導電性ガ
ラスシール層106を軸孔101内に充填することによ
って中心電極104と端子電極105との電気的な接続
も同時に行うガラスシール法により行われる。
【0003】また、導電性ガラスシール層106の中間
には、電波雑音を防止するための抵抗体ガラス粉末10
8が充填されている。なお、電気抵抗体108の電気抵
抗値が大きくなるほど、火花エネルギーの損失は増大す
るので電気抵抗値は小さいほど良いが、ある程度の電気
抵抗値がないと電波雑音の抑制には効果が薄くなる。し
たがって、火花エネルギーの損失と電波雑音の抑制効果
を考慮した場合に、3kΩ〜7.5kΩ程度の電気抵抗
値が必要であることが知られている。
【0004】そして、従来より、抵抗体ガラス粉末10
8を含むガラスシール材107は、先ず中心電極104
を絶縁碍子102の軸孔101内に差し込み、段部10
9に係止し、ガラス粉末と金属粉末を混合した導電性ガ
ラスシール層106、およびセラミック粉末、カーボン
ブラックや有機物炭質物質とガラス粉末等を混合調整し
た抵抗体ガラス粉末108を絶縁碍子102の軸孔10
1内に封入し、更に導電性ガラスシール層106を充填
した後に、絶縁碍子102全体を高温(例えば800℃
〜1000℃)に加熱して、ガラスシール材107を軟
化させた状態で端子電極105を絶縁碍子102の軸孔
101内に熱間加圧することにより中心電極104と端
子電極105との間に封着されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の内燃
機関用スパークプラグ100においては、端子電極10
5の先端形状が平坦な円板形状であるため、ガラスシー
ル材107を端子電極105の先端部が熱間加圧してい
る加圧工程中に、端子電極105の直下部に存する導電
性ガラスシール層106が端子電極105の先端部と絶
縁碍子102との隙間に回り込んでしまう。これによ
り、端子電極105からガラスシール材107への圧力
の伝播が弱くなるので、ガラスシール材107の密度の
低下が生じてしまう。
【0006】すなわち、抵抗体を形成しているカーボン
ブラックとフィラーとしてのガラス粉末との接触状態が
不安定となることにより、内燃機関用スパークプラグ1
00の電気抵抗値が不安定となってしまう。このような
不具合が生じることによって、火花エネルギーの損失が
増大したり、電波雑音の抑制効果が低下したりする等の
問題の他に火花耐久性が劣化するという問題が生じてい
る。
【0007】この発明の目的は、特に端子電極の直下部
に存するガラスシール材に端子電極の先端面から圧力が
十分にかかるようにして、プラグ抵抗値を安定させるこ
とが可能な内燃機関用スパークプラグを提供することに
ある。また、火花エネルギーの損失、電波雑音の抑制効
果の低下、および火花耐久性の劣化等の不具合を解消す
ることが可能な内燃機関用スパークプラグを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、内部に軸方向の軸孔を有する絶縁碍子と、該絶縁碍
子の前記軸孔の脚長部側に保持された中心電極と、前記
軸孔内の前記中心電極上に封入されて前記絶縁碍子に保
持され、少なくとも抵抗体粉末とガラス粉末との混合物
であるガラスシール材と、前記軸孔内に挿入されて前記
ガラスシール材により前記絶縁碍子との間が気密化され
ると共に、先端面に周囲よりも凹んだ窪み部を有する端
子電極とを備え、前記端子電極の前記窪み部は、前記端
子電極の外径をA(mm)、前記窪み部の深さをD(m
m)としたとき、A/10≦D≦A/2の関係を満足す
ることを特徴とする
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の内燃機関用スパークプラグにおいて前記窪み部は、
前記端子電極の外径をA(mm)、前記窪み部の深さを
D(mm)としたとき、A/5≦D≦A/2の関係を満
足することを特徴とする。
【0010】
【0011】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の発明によれ
ば、端子電極の先端面に窪み部を備え、この窪み部は、
端子電極の外径をA(mm)、窪み部の深さをD(m
m)としたとき、A/10≦D≦A/2の関係を形成す
ることにより、端子電極を軸孔内に挿入する際に端子電
極の先端面からガラスシール材へ十分な圧力が加わるの
で、ガラスシール材の密度が上がる。すなわち、抵抗体
を形成している抵抗体粉末(例えばカーボン粉末)とガ
ラス粉末との接触状態が安定することにより、ガラスシ
ール材の電気抵抗値がより安定する。この結果、火花エ
ネルギーの損失の増大、電波雑音の抑制効果の低下およ
び火花耐久性の劣化をより防止することができる
【0012】請求項2に記載の発明によれば、窪み部の
大きさを更に限定したことで、電気抵抗値が更に安定す
ることから、火花エネルギーの損失の増大、電波雑音の
抑制効果の低下および火花耐久性の劣化を請求項1に記
載の発明よりも更に抑えることができる。
【0013】
【0014】
【実施例】次に、この発明の内燃機関用スパークプラグ
を図に示した実施例に基づいて説明する。
【0015】〔第1実施例の構成〕図1ないし図4はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1は内燃機関用
スパークプラグを示した図で、図2は内燃機関用スパー
クプラグの主要部を示した図である。
【0016】内燃機関用スパークプラグ1は、自動車に
搭載された内燃機関(ガソリンエンジン)の各シリンダ
に取り付けられ、外側電極2を保持する主体金具3、こ
の主体金具3内に保持された絶縁碍子4、この絶縁碍子
4の脚長部5側に保持された中心電極6、絶縁碍子4の
中間部に封入されたガラスシール材7、および絶縁碍子
4のコルゲーション部8側に保持された端子電極9等か
ら構成されている。
【0017】外側電極2は、先端側に形成された放電端
面が中心電極6の先端面に対向配置されるように略L字
形状に形成され、中心電極6との間に火花放電ギャップ
Gを形成する接地電極である。この外側電極2は、耐熱
性、耐食性に優れたニッケル合金よりなる電極母材内
に、熱伝導性に優れる導電性金属よりなる芯材を封入し
たものである。なお、外側電極2の放電端面に、白金や
イリジウム等の貴金属やこの貴金属を主体とする貴金属
合金よりなる貴金属チップをレーザー溶接、電子ビーム
溶接、抵抗溶接等の接合手段を用いて接合しても良い。
【0018】主体金具3は、絶縁碍子4の支持および内
燃機関(ガソリンエンジン)への取り付けの役目をする
鋼材よりなるハウジングである。この主体金具3の先端
面には外側電極が抵抗溶接等の接合手段を用いて接合さ
れている。そして、主体金具3の外周には、内燃機関の
各シリンダヘッドに取り付けるためのおねじ部11およ
び締付け用レンチ等の工具を係合させるための六角部1
2が形成されている。また、主体金具3は、後端部を加
締めることにより絶縁碍子4を内部に保持固定してい
る。
【0019】絶縁碍子4は、酸化アルミニウム(Al2
3 :アルミナ)を主成分とするもの、あるいは窒化ア
ルミニウム(AlN)に酸化イットリウム(Y
2 3 )、酸化カルシウム(CaO)等の酸化物のうち
から一種類以上選んだ焼結助剤を添加して焼成してなる
セラミックス焼結体である。この絶縁碍子4は、中心電
極6および端子電極9と主体金具3とを電気的に絶縁す
る絶縁体である。
【0020】絶縁碍子4は、内部に軸方向の軸孔13
(先端側の内径が例えばφ2.5mmと後端側の内径がφ
4.7mm)を有し、脚長部5が内燃機関の燃焼室内の雰
囲気に晒される。また、絶縁碍子4のコルゲーション部
8は、主体金具3の後端よりも突出している。そして、
絶縁碍子4の脚長部5とコルゲーション部8との間に
は、外周側に膨出した鍔状部14が一体成形されてい
る。
【0021】さらに、鍔状部14と脚長部5との間に
は、主体金具3の内周に形成された環状突条部(係止
部)15にパッキンを介して係止される段部(被係止
部)16が形成されている。また、絶縁碍子4の内周に
は、中心電極6を係止する先細りの段部(係止部)17
が形成されている。なお、この実施例では、絶縁碍子4
と主体金具3との封着は、粉末充填を介して加締めるこ
とによりなされている。
【0022】中心電極6は、耐熱性、耐食性に優れたニ
ッケル合金よりなる電極母材内に、熱伝導性に優れる導
電性金属よりなる芯材を封入したものである。この中心
電極6は、先端部が軸孔13より突出した状態で軸孔1
3内に嵌め込まれることによって絶縁碍子4の脚長部5
内に保持された円形状の棒状部18、およびこの棒状部
18よりも後端側に設けられ、棒状部18よりも外径の
大きい鍔状部19等を有し、これらは冷間押出し成形に
より一体的に形成されている。
【0023】また、鍔状部19は、絶縁碍子4の段部1
7に係止される被係止部である。なお、中心電極6の先
端面に、白金やイリジウム等の貴金属やこの貴金属を主
体とする貴金属合金よりなる貴金属チップをレーザー溶
接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等の接合手段を用いて接
合しても良い。
【0024】ガラスシール材7は、中心電極6と端子電
極9とを電気的に接続し、中心電極6と絶縁碍子4とを
封着すると共に、端子電極9と絶縁碍子4とを封着する
ガラスシールである。このガラスシール材7は、中心電
極6から端子電極9に向かって、導電性ガラスシール層
21、モノリシック型抵抗体層22および導電性ガラス
シール層23の順に絶縁碍子4の軸孔13内に固体化し
た状態で充填されている。
【0025】導電性ガラスシール層21、23は、フィ
ラーとしてのガラス粉末および銅等の導電性金属粉末
に、有機バインダーを含有させた導電性ガラス粉末より
なる。
【0026】モノリシック型抵抗体層22は、例えば5
kΩの電気抵抗値を持つもので、フィラーとしてのガラ
ス粉末に、抵抗体を形成するカーボン粉末、アルミニウ
ム、マグネシウムやチタン等の金属粉末、二酸化チタン
や炭化チタン等の負荷寿命安定剤、シリカ、アルミナや
窒化珪素等のセラミック骨材および導電性ガラスシール
層21、23に用いたものと同様の有機バインダーを含
有させた電気抵抗性ガラス粉末(抵抗体粉末)よりな
る。
【0027】端子電極9は、導電性金属(例えば軟鋼)
により一体成形され、プラグキャップ(図示せず)に覆
われる端子部31、絶縁碍子4のコルゲーション部8の
後端面(係止部)に係止される円環板状の鍔状部32、
および絶縁碍子4の軸孔13内に嵌め込まれた丸棒状の
軸部33等から構成されている。
【0028】端子部31は、点火コイル(図示せず)の
2次コイルに電気的に接続され、絶縁碍子4のコルゲー
ション部8の後端面より突出したターミナルである。鍔
状部32は、端子部31および軸部33よりも外径が大
きく、絶縁碍子4のコルゲーション部8側の軸孔13の
内径よりも大きい。
【0029】軸部33は、絶縁碍子4の軸孔13の内径
(例えばφ4.7mm)よりも例えば0.2mm〜0.6mm
だけ小さい外径を有し、先端側の外周にガラスシール材
7との固着強度を向上させるための外周ねじ部34を形
成している。また、軸部33の先端面には、窪み部35
が形成されている。
【0030】この窪み部35は、図3に示したように、
曲率面を持つすり鉢状の凹部で、先端面の外周に形成さ
れた円環状の側壁部36の先端から軸心の底部37まで
の窪み部35の深さをD、端子電極9の軸部33の外径
をAとしたとき、A/5の関係となるように形成されて
いる。
【0031】〔第1実施例の製造方法〕次に、この実施
例の内燃機関用スパークプラグ1の製造方法を図1ない
し図4に基づいて簡単に説明する。ここで、図4は内燃
機関用スパークプラグ1の製造方法を示した図である。
【0032】先ず、絶縁碍子4を所定の筒形状に一体成
形し、中心電極6を所定の棒形状に一体成形する。そし
て、端子部31、鍔状部32および軸部33を有する端
子電極9を一体成形し、切削加工、塑性加工等により軸
部33の先端面に窪み部35を形成する〔成形工程〕。
【0033】次に、絶縁碍子4のコルゲーション部8の
後端面から軸孔13内に中心電極6を差し込む。このと
き、鍔状部19が絶縁碍子4の内周に形成された段部1
7に係止される〔図4(a)参照:中心電極挿入工
程〕。
【0034】次に、絶縁碍子4のコルゲーション部8の
後端面から軸孔13内に導電性ガラス粉末41、電気抵
抗性ガラス粉末42、導電性ガラス粉末43の順に挿入
する〔図4(b)参照:ガラスシール材充填工程〕。
【0035】ここで、導電性ガラス粉末41、43は、
ガラス粉末を50重量%および銅等の導電性金属粉末を
40重量%〜47重量%に、PEG(ポリエチレングリ
コール)、PEO(ポリエチレンオキシド)、デキスト
リン等の有機バインダーを適量(3重量%〜10重量
%)と水を加えて混合、造粒、乾燥(水分1%含有)し
た粉粒である。
【0036】また、電気抵抗性ガラス粉末42は、ガラ
ス粉末に、カーボン粉末、アルミニウム等の金属粉末、
二酸化チタンや炭化チタン等の負荷寿命安定剤、アルミ
ナや窒化珪素等のセラミック骨材および導電性ガラス粉
末41、43に用いたものと同様の有機バインダーと水
とを加えて混合、造粒、乾燥した粉粒である。
【0037】次に、絶縁碍子4全体を850℃〜950
℃前後の高温に加熱して導電性ガラス粉末41、43お
よび電気抵抗性ガラス粉末42を軟化させた状態で、絶
縁碍子4のコルゲーション部8の後端面から軸孔13内
に端子電極9を挿入する。このとき、端子電極9をプレ
ス成形機により熱間加圧プレスすることにより、導電性
ガラス粉末41、43および電気抵抗性ガラス粉末42
を熱間加圧プレスする〔図4(c)参照:加圧工程〕。
【0038】ここで、軸部33の先端面に窪み部35が
形成されているので、軸部33が導電性ガラス粉末4
1、43および電気抵抗性ガラス粉末42を加圧してい
る時に、軸部33の直下部に存する導電性ガラス粉末4
1が軸部33の外周と絶縁碍子4の内周との隙間にあま
り回り込まず、プレス成形機の加圧力が軸部33の先端
面から導電性ガラス粉末41、43および電気抵抗性ガ
ラス粉末42に十分伝播する。これにより、絶縁碍子4
の軸孔13内におけるガラスシール材7の密度が高密度
化する。すなわち、電気抵抗性ガラス粉末42において
は抵抗体を形成するカーボン粉末とフィラーとしてのガ
ラス粉末との接触状態が良好となる。
【0039】次に、常温にて絶縁碍子4を除冷すること
により、軟化していたガラスシール材7が固形化され、
図4(d)に示したように、絶縁碍子4の軸孔13内に
導電性ガラスシール層21、モノリシック型抵抗体層2
2および導電性ガラスシール層23が形成される。これ
により、ガラスシール材7により端子電極9と絶縁碍子
4との気密化と端子電極9と中心電極6との電気的な接
続とが同時になされる。
【0040】〔第1実施例の効果〕以上のように、内燃
機関用スパークプラグ1は、第3工程である加圧工程に
おいてガラスシール材7を端子電極9の先端面で加圧し
ていく時に、軸部33の直下部に存する導電性ガラス粉
末41が軸部33の外周と絶縁碍子4の内周との隙間に
回り込むことを窪み部35の側壁部36にて妨げること
ができる。これにより、軸部33の先端面からガラスシ
ール材7への圧力の伝播が強くなるので、ガラスシール
材7を高密度化することができる。
【0041】すなわち、電気抵抗性ガラス粉末42の抵
抗体粉末とガラス粉末との接触状態が安定することによ
り、モノリシック型抵抗体層22の電気抵抗値が安定す
る。この結果、モノリシック型抵抗体層22の電気抵抗
値(プラグ抵抗値)の増大を抑えることができるので、
火花エネルギーの損失の増大および火花耐久性の劣化を
防止することができる。また、モノリシック型抵抗体層
22の電気抵抗値(プラグ抵抗値)の低下を抑えること
ができるので、電波雑音の抑制効果の低下を防止するこ
とができる。
【0042】〔第2実施例〕図5はこの発明の第2実施
例を示したもので、内燃機関用スパークプラグの端子電
極の先端形状を示した図である。
【0043】この実施例では、端子電極9の軸部33の
先端部に、開口断面形状が台形形状の窪み部51を形成
している。この窪み部51は、第1実施例の側壁部36
よりも肉厚の厚い円筒状の側壁部52、および第1実施
例の底部37よりも深く、平坦な円形状の底部53を有
している。なお、側壁部52の内周面は、例えば60°
よりも小さい傾斜角度だけ傾斜した傾斜面とされてい
る。そして、窪み部51は、側壁部52の先端面から底
部53までの窪み部51の深さをD(mm)、端子電極9
の軸部33の外径をA(mm)としたとき、D=A/2の
関係となるように形成されている。
【0044】〔第3実施例〕図6はこの発明の第3実施
例を示したもので、内燃機関用スパークプラグの端子電
極の先端形状を示した図である。
【0045】この実施例では、端子電極9の軸部33の
先端部に、薄い皿状の窪み部54を形成している。この
窪み部54は、側壁部52よりも肉厚の薄い円環状の側
壁部55、および底部53よりも広く、底部53よりも
浅い円形状の底部56を有している。なお、側壁部52
の内周面は、例えば60°よりも小さい傾斜角度だけ傾
斜した傾斜面とされている。そして、窪み部54は、側
壁部55の先端面から底部56までの窪み部54の深さ
をD(mm)、端子電極9の軸部33の外径をA(mm)と
したとき、D=A/5の関係となるように形成されてい
る。
【0046】〔第4実施例〕図7はこの発明の第4実施
例を示したもので、内燃機関用スパークプラグの端子電
極の先端形状を示した図である。
【0047】この実施例では、端子電極9の軸部33の
先端部に、窪み部54よりも薄い皿状の窪み部57を形
成している。この窪み部57は、側壁部55よりも肉厚
の薄い円環状の凸部58、および底部56よりも広く、
底部56よりも浅い円形状の底部59を有している。な
お、凸部58の内周面は、例えば60°よりも小さい傾
斜角度だけ傾斜した傾斜面とされている。そして、窪み
部57は、凸部58の先端から底部59までの窪み部5
7の深さをD(mm)、端子電極9の軸部33の外径をA
(mm)としたとき、D=A/10の関係となるように形
成されている。
【0048】〔第1〜第4実施例、第1、第2従来例、
比較例の実験結果〕次に、端子電極の軸部の先端形状を
図8(a)〜(g)のように種々変更した端子電極を、
中心電極、ガラスシール材と共に絶縁碍子に組み付け、
その後に絶縁碍子の外周に主体金具を組み付け、主体金
具の先端面に外側電極を接合した内燃機関用スパークプ
ラグの各プラグ抵抗値を調査した実験結果について述べ
る。なお、サンプルとして、各端子電極の軸部の先端形
状のものを100個ずつ上記の製造方法により絶縁碍子
内に挿入したものの調査結果を図8のグラフに示した。
【0049】ここで、図8(a)は平坦なすり鉢状の軸
部先端形状を持つ比較例で、図8(b)はこの発明の第
1実施例で、図8(c)はこの発明の第2実施例で、図
8(d)はこの発明の第3実施例で、図8(e)はこの
発明の第4実施例で、図8(f)は円形状で平坦な軸部
先端形状を持つ第1従来例で、図8(g)は円形状で面
取りした軸部先端形状を持つ第2従来例である。
【0050】図8のグラフからも確認できるように、第
1、第2従来例のプラグ抵抗値が3.3kΩ〜7.4k
Ωのようにばらつきが大きく、比較例のプラグ抵抗値が
4.0kΩ〜6.7kΩのようにばらつきがやや大き
い。また、第4実施例のプラグ抵抗値が4.0kΩ〜
6.5kΩのようにばらつきがやや小さく、第1実施例
のプラグ抵抗値が4.0kΩ〜6.0kΩのようにばら
つきが小さい。そして、第3実施例のプラグ抵抗値が
4.0kΩ〜5.7kΩのようにばらつきが更に小さく
なり、第2実施例のプラグ抵抗値が4.1kΩ〜5.4
kΩのようにばらつきが最も小さくなる。
【0051】したがって、第1〜第4実施例の内燃機関
用スパークプラグ1は、軸部33の先端外周に形成され
る側壁部36、52、55および凸部58によりガラス
シール材7の軸部33の外周と絶縁碍子4の内周との隙
間への回り込みが妨げられ、底部37、53、56、5
9により直下部に存するガラスシール材7に集中して圧
力が加わる。このため、第1、第2従来例および比較例
と比較してプラグ抵抗値の変動幅が極めて小さくなるの
で、火花エネルギーの損失の増大、電波雑音の抑制効果
の低下および火花耐久性の劣化を防止する効果に優れる
と言える。
【0052】〔変形例〕この実施例では、端子電極9の
端子部31と軸部33とを導電性金属により一体成形し
たが、端子電極9の端子部31と軸部33とを同一また
は異なる導電性金属により別途形成しても良い。この実
施例では、絶縁碍子4を一体成形したが、絶縁碍子とし
て分割型絶縁碍子を用いても良い。また、外側電極2、
主体金具3または中心電極6の形状、材質は自由に変更
できる。
【0053】この実施例では、ガラスシール材7を導電
性ガラスシール層21、モノリシック型抵抗体層22お
よび導電性ガラスシール層23のように三層化したが、
ガラスシール材をモノリシック型抵抗体のみで構成して
も良く、また抵抗体層を含んでいれば更に多層化しても
良い。ガラスシール材7のガラス粉末や抵抗体粉末の材
質や粒径は自由に変更しても良い。
【0054】この実施例では、端子電極9の軸部33の
先端部の外周ねじ部34を形成したが、端子電極9の軸
部33の先端部の外周にガラスシール材7との固着強度
を向上させるための凸部、凹部または鍔部等を設けても
良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示した半断面図であ
る。
【図2】この発明の第1実施例の主要部を示した断面図
である。
【図3】この発明の第1実施例の端子電極の先端形状を
示した断面図である。
【図4】(a)〜(d)はこの発明の第1実施例の製造
方法を示した工程図である。
【図5】この発明の第2実施例の端子電極の先端形状を
示した断面図である。
【図6】この発明の第3実施例の端子電極の先端形状を
示した断面図である。
【図7】この発明の第4実施例の端子電極の先端形状を
示した断面図である。
【図8】第1、第2従来例、比較例および第1〜第4実
施例の端子電極の先端形状とプラグ抵抗値との関係を示
したグラフである。
【図9】従来の内燃機関用スパークプラグの主要部を示
した半断面図である。
【符号の説明】
1 内燃機関用スパークプラグ 4 絶縁碍子 6 中心電極 7 ガラスシール材 9 端子電極 13 軸孔 17 段部 21 導電性ガラスシール層 22 モノリシック型抵抗体層 23 導電性ガラスシール層 33 軸部 35 窪み部 41 導電性ガラス粉末 42 電気抵抗性ガラス粉末 43 導電性ガラス粉末 51 窪み部 54 窪み部 57 窪み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01T 13/20 H01T 13/34 H01T 13/41 H01T 21/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)内部に軸方向の軸孔を有する絶縁碍
    子と、該絶縁碍子の前記軸孔の脚長部側に保持された中
    心電極と、 (b)前記軸孔内の前記中心電極上に封入されて前記絶
    縁碍子に保持され、少なくとも抵抗体粉末とガラス粉末
    との混合物であるガラスシール材と、 (c)前記軸孔内に挿入されて前記ガラスシール材によ
    り前記絶縁碍子との間が気密化されると共に、先端面に
    周囲よりも凹んだ窪み部を有する端子電極とを備え (d)前記端子電極の前記窪み部は、前記端子電極の外
    径をA(mm)、前記窪み部の深さをD(mm)とした
    とき、 A/10≦D≦A/2 の関係を満足することを特徴とする 内燃機関用スパーク
    プラグ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の内燃機関用スパークプラ
    グにおいて、前記窪み部は、 前記端子電極の外径をA(mm)、前記
    窪み部の深さをD(mm)としたとき、A/5≦D≦A/2 の関係を満足することを特徴とする内燃機関用スパーク
    プラグ。
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