JP3534154B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

Info

Publication number
JP3534154B2
JP3534154B2 JP32601897A JP32601897A JP3534154B2 JP 3534154 B2 JP3534154 B2 JP 3534154B2 JP 32601897 A JP32601897 A JP 32601897A JP 32601897 A JP32601897 A JP 32601897A JP 3534154 B2 JP3534154 B2 JP 3534154B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
fixing
roller
fixing member
fixing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP32601897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11161079A (ja
Inventor
敏章 香川
太介 上村
昌吾 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP32601897A priority Critical patent/JP3534154B2/ja
Publication of JPH11161079A publication Critical patent/JPH11161079A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3534154B2 publication Critical patent/JP3534154B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを利用した電子写
真機器に使用する定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より複写機、ファクシミリ、プリン
タ等の電子写真プロセスを利用した電子写真機器に使用
されている定着装置は、例えば図9に示すように、定着
ローラ101と、この定着ローラ101に圧接する加圧
ローラ102とを有している。上記定着ローラ101
は、アルミニウム製の芯材101aの表面にPFA(テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体)等のフッ素樹脂あるいはLTV(Lo
w Temperature Vulcanizin
g)等のシリコンゴムからなる被覆層101bが設けら
れた構成であり、定着ローラ101の内部には加熱源と
してのヒーターランプ103が配置されており、定着ロ
ーラ101の表面を内部から加熱するようになってい
る。
【0003】上記構成の定着装置は、表面が所定の温度
に加熱された定着ローラ101と加圧ローラ102との
圧接部分(定着ニップ部)に、未定着のトナーTで形成
された画像を担持した用紙(記録材)Pを搬入すること
で、トナーTを熱溶融して用紙Pに定着させるようにな
っている。このように、定着ローラ101の表面を加熱
するために、ヒーターランプ103等の加熱源を該定着
ローラ101内部に設けたものを内部加熱方式の定着装
置と称する。ところで、上記内部加熱方式の定着装置で
は、熱容量の大きい定着ローラ101をヒーターランプ
103によって内部から加熱しているため、定着ローラ
101の表面温度が所定の温度(トナーの定着可能温
度)に達するまでに長い待ち時間(以下ウオームアップ
時間と称する)が必要である。
【0004】このウオームアップ時間を短縮するため
に、特開昭52−131731号公報には、図10に示
すように定着ローラ表面に接触配置された加熱ローラに
よって、該定着ローラ表面を加熱する外部加熱方式の定
着装置が開示されている。この定着装置は、定着ローラ
51はステンレス製芯材51aの表面に発泡シリコーン
ゴムからなる断熱層51bが形成され、その上にPFA
等のフッ素樹脂にてコーティングが施された被覆層51
cから構成されており、加熱ローラ53はアルミニウム
製の中空芯材53aの表面にPFA等のフッ素樹脂にて
コーティングが施された層53bから構成され、その内
部に加熱源としてのヒーターランプ55を有している。
また、加熱ローラ53は定着ローラ51に対して図示し
ていない加圧手段により所定の加圧力で加圧されて圧接
されている。そのため、この外部加熱方式の定着装置で
は、定着ローラ表面に加熱源が接触しているので、熱効
率に優れ、ウオームアップ時間を大幅に短縮できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが図10に示す
従来の外部加熱方式では加熱ローラ53が定着ローラ5
1表面に接触しているため、長期間使用した場合加熱ロ
ーラ53と定着ローラ51との摺動によって定着ローラ
51表面が傷つき、定着ローラ51の表面性が劣化する
といった問題があった。このように定着ローラ51の表
面性が劣化すると、画像部におけるすじ、光沢不良等の
画像欠陥、定着ローラ51表面の離型性の低下によるト
ナーの付着(オフセット)や用紙の剥離不良等の問題が
発生する。加熱ローラ53表面にPFA等のフッ素樹脂
のコーティングを施した層53bを設けても、加熱ロー
ラ芯材53aの表面粗さが大きいために、コーティング
後の加熱ローラ53の表面粗さは定着ローラ表層材51
c(例えばPFAチューブもしくはLTV等)よりも大
きく、定着ローラ51表面は劣化してしまう。
【0006】また加熱ローラ53と定着ローラ51との
摺動以外にも加熱ローラ53と定着ローラ51との圧接
部(以後加熱ニップ部と記す)に紙粉や金属粉、樹脂粉
等の異物がかみ込むことによっても定着ローラ51表面
は傷ついてしまう。
【0007】さらに加熱ローラ53表面がトナーで汚れ
た場合、ウオームアップ初期の加熱ローラ53温度が低
い状態の時に固化したトナーによってさらに定着ローラ
51表面を傷つけてしまう。
【0008】また上記以外の外部加熱方式の課題として
は、 1)加熱ニップ部の幅が狭く定着ローラに対する加熱性
能に限界があるため、高速化が困難。
【0009】2)温度制御部の故障等により加熱ローラ
が異常に昇温した場合、加熱ローラだけでなく定着ロー
ラもダメージを受け、定着ローラ表面材が熱劣化する。
【0010】3)定着ローラが停止した状態で加熱する
と、定着ローラの一ヶ所に加熱が集中し、その部分が熱
的にダメージを受け易く、また定着ローラ周方向で温度
分布むらを生じる。
【0011】といったものがある。
【0012】本発明は上記課題を解決するものであっ
て、長時間使用した場合においても、加熱ローラと定着
ローラとの摺動による定着ローラ表面の傷、あるいは劣
化に伴って生じる画像欠陥や用紙の剥離不良等の問題が
発生することなく、耐熱性及び耐久性に優れ、高精度な
定着画像が形成できる定着装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
定着装置は、外周面が周回できるように支持された定着
部材と、該定着部材の外周面に当接して加熱する加熱手
段と、前記定着部材の外周面を圧接し周回する加圧手段
とを備え、前記定着部材と加圧手段との圧接部に未定着
トナー像を担持した記録材を搬送し、該記録材にトナー
を熱溶融着して定着する定着装置において、加熱手段
は、芯材に被覆層が設けられて構成され、被覆層は、フ
ッ素樹脂またはフッ素ゴムから成り、定着部材と加熱手
段との圧接荷重は、0.2N/mm以下であり、前記定
着部材の外周面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を設
けることを特徴とする。。
【0014】
【0015】本発明の請求項2に係る定着装置は、請求
項1に係る定着装置において、定着部材の外周面に潤滑
剤を塗布する潤滑剤塗布手段は、定着部材に当接されて
いることを特徴とする。
【0016】
【0017】本発明の請求項3に係る定着装置は、請求
項1又は2に係る定着装置において、潤滑剤塗布手段が
塗布する潤滑剤は、トナーのオフセットを防止するため
のオフセット防止剤であることを特徴とする。
【0018】本発明の請求項4に係る定着装置は、外周
面が周回できるように支持された定着部材と、該定着部
材の外周面に当接して加熱する加熱手段と、前記定着部
材の外周面を圧接し周回する加圧手段とを備え、前記定
着部材と加圧手段との圧接部に未定着トナー像を担持し
た記録材を搬送し、該記録材にトナーを熱溶融着して定
着する定着装置において、前記加熱手段の表面は前記定
着部材の表層材に比べ低硬度の材料で被覆されているこ
とを特徴とする。
【0019】本発明の請求項5に係る定着装置は、請求
項4に係る定着装置において、加熱手段の表面はシリコ
ーンゴムの被覆層で形成されていることを特徴とする。
【0020】本発明の請求項6に係る定着装置は、請求
項5に係る定着装置において、シリコーンゴムの被覆層
はLTVを塗布焼成して形成したことを特徴とする。
【0021】本発明の請求項7に係る定着装置は、請求
項1乃至6のいずれかに係る定着装置において、加熱手
段の温度を計測する温度計測手段と、計測された温度に
応じて定着部材を回転制御する制御・駆動手段と、加熱
手段を制御する制御・駆動手段を備え、加熱手段は定着
部材に対して圧接及び離接可能な機構を有することを特
徴とする。
【0022】本発明の請求項8に係る定着装置は、請求
項7に係る定着装置において、温度計測手段にて計測さ
れた加熱手段の温度がトナーの軟化点近くに昇温してい
る場合、回転制御・駆動手段にて定着部材を回転させ、
加熱制御・駆動手段にて加熱手段を定着部材に当接させ
ることを特徴とする。
【0023】本発明の請求項9に係る定着装置は、請求
項7に係る定着装置において、温度計測手段にて計測さ
れた加熱手段の温度が異常に昇温している場合、加熱制
御・駆動手段にて加熱手段を定着部材から離接させるこ
とを特徴とする。
【0024】本発明の請求項10に係る定着装置は、請
求項7に係る定着装置において、定着部材が回転を止め
ている場合、加熱制御・駆動手段にて加熱手段は定着部
材に当接させないことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の定着装置におけ
る実施形態及び実施例を図面及び表を用いて説明する。
【0026】まず、本発明に係る定着装置を電子写真機
器としてモノクロ用のレーザープリンタに適用した場合
について図4を用いて説明する。尚、本発明に係る定着
装置は、定着ローラに接触配置された加熱ローラによっ
て定着ローラを加熱する外部加熱方式である。
【0027】上記レーザプリンタは、図4に示すように
給紙部10、画像形成装置20、レーザ走査部30、定
着装置50を有し、給紙部10から用紙Pが画像形成装
置20に搬送される。次に画像形成装置20では、レー
ザ走査部30によるレーザ光34に基づいてトナー像が
形成されており、このトナー像を搬送された記録材とし
ての用紙Pに転写するようになっている。その後トナー
像の転写された用紙Pを定着装置50に搬送して、トナ
ー像を用紙Pに固定する。最後にトナー像が定着された
用紙Pは、定着装置50の用紙搬送下流側に設けられた
用紙搬送ローラ41、42によって装置外部に排出され
る。つまり用紙Pは、図中に示す矢印Eの経路に沿っ
て、給紙トレイ11、画像形成装置20、定着装置50
の順に搬送され、装置外部に排出される。
【0028】まず給紙部10は、給紙トレイ11、給紙
ローラ12、用紙分離摩擦板13、加圧ばね14、用紙
検知アクチュエータ15、用紙検知センサー16、及び
制御回路17を備えている。
【0029】給紙トレイ11は、複数の用紙Pが装着可
能となっている。給紙ローラ12は、矢印方向に回転す
ることで、上記給紙トレイ11に装着された用紙Pを画
像形成装置20側に給送するようになっている。このと
き、用紙分離摩擦版13は、加圧ばね14によって給紙
ローラ12に圧接され、給紙トレイ11に装着された複
数の用紙Pを一枚ずつ分離するようになっている。
【0030】用紙検知センサ16は、例えば光センサか
らなり、また用紙検知アクチュエータ15は、給紙ロー
ラ12によって給送される用紙Pによって用紙搬送方向
に傾倒自在な部材からなる。つまり、用紙検知センサ1
6は、用紙検知アクチュエータ15が傾倒されていない
状態では、光路が遮断され、OFF状態を示し、用紙検
知アクチュエータ15が傾倒した状態では、光路が通じ
てON状態を示す。したがって、用紙検知センサ16
は、用紙検知アクチュエータ15が傾倒するので、セン
サがON状態となり、用紙Pが画像形成装置20側に給
送されたことを検知し、この検知信号を制御回路17に
出力するようになっている。
【0031】制御回路17は、用紙検知センサ16から
の検知信号に基づいて、画像信号をレーザ走査部30の
レーザダイオード発光ユニット31に送り、発光ダイオ
ード31aの点灯/非点灯を制御するようになってい
る。
【0032】次にレーザ走査部30は、レーザダイオー
ド発光ユニット31、走査ミラー32、走査ミラーモー
タ33、及び反射ミラー35、36、37を備えてい
る。
【0033】走査ミラーモータ33は、走査ミラー32
の下部に設けられ、該走査ミラー32を高速かつ定速に
回転させるようになっている。また、上記レーザーダイ
オード発光ユニット31は、走査ミラー32に向けて設
けられている。つまり、レーザーダイオード発光ユニッ
ト31の発光ダイオード31aから照射されたレーザ光
34は、走査ミラー32によって反射され反射ミラー3
6に導かれる。その後レーザ光34は、反射ミラー3
6、35、37の順で反射され、画像形成装置20の露
光ポイントXに導かれる。上記レーザーダイオード発光
ユニット31は、上述した制御回路17からの点灯/非
点灯の情報に基づいて、画像形成装置20の感光体21
を選択的に露光するようになっている。
【0034】次に画像形成装置20は、感光体21、転
写ローラ22、帯電部材23、現像ローラ24、現像ユ
ニット25、及びクリーニングユニット26を備えてい
る。
【0035】感光体21は、帯電部材23によって予め
帯電された電荷が、レーザー走査部30からのレーザー
光34により選択的に放電され、表面に静電潜像が形成
される。
【0036】現像ユニット25は、感光体21にトナー
を供給するための現像ローラ24を有し、内部に蓄積し
たトナーを攪拌することで、該トナーに電荷を付与し、
現像ローラ24表面にトナーを付着させる。そして、現
像ローラ24に与えられた現像バイアス電圧及び感光体
21表面の電位により形成される電界の作用によって、
感光体21表面に形成された静電潜像に応じたトナー像
を感光体21上に形成するようになっている。
【0037】また、画像形成装置20では、転写ローラ
22が、印加された転写電圧の与える電界の作用により
感光体21表面に形成されたトナー像を、感光体21と
転写ローラ22との間に給送された用紙Pに吸引し転写
する。すなわち、感光体21上のトナーは転写ローラ2
2により用紙Pに転写されるとともに、未転写トナーは
クリーニングユニット26により回収される。
【0038】画像形成装置20にてトナー像の転写され
た用紙Pは、定着装置50に搬送され、トナー像が定着
される。すなわち、定着装置50では、加圧ローラ52
と表面温度が160℃に保たれた定着ローラ51により
適度な温度と加圧力が与えられる。そしてトナーは溶解
し用紙Pに固定され堅牢な画像となる。その後、定着装
置50にてトナー像の定着された用紙Pは、用紙搬送ロ
ーラ41、42により装置外部に搬送される。
【0039】以下に本発明における外部加熱方式の定着
装置自体の実施形態を説明する。
【0040】〔第1の実施形態〕本発明の定着装置にお
ける第1の実施形態の一実施例(実施例1)について、
図1を用いて説明する。
【0041】図1に示すように定着装置50は、定着部
材としての定着ローラ51、加圧手段としての加圧ロー
ラ52、加熱手段としての加熱ローラ53、潤滑剤塗布
手段としての塗布ローラ54を有している。定着ローラ
51と加圧ローラ52は同じ構成のローラであり、ステ
ンレス製の芯材51a上に発泡シリコーンゴムからなる
断熱層51bを形成し、この断熱層51b上に予めチュ
ーブ状に押出成形したPFA(テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)から
なる被覆層51cを被覆した構成となっている。
【0042】加熱ローラ53は、アルミニウム製の中空
芯材53aの上に、被覆層53bを設けた構成であり、
内部に熱源としてのヒーターランプ55を有し、定着ロ
ーラ51に対し図示していない加圧手段によって所定の
加圧力で加圧されて圧接されている。
【0043】塗布ローラ54は、ステンレス製の芯材5
4a上にアラミド繊維からなるフェルト54b(デュポ
ン社製 商品名ノーメックス)を螺旋上に巻き付けた構
成であり、フェルト54bにはジメチルシリコーンオイ
ル(信越化学製 KF−96)からなる潤滑剤が含浸さ
れている。そして定着ローラ51の回転方向(矢印A)
に対し、加熱ローラ53よりも上流側で、定着ローラ5
1に所定の押圧力で圧接されている。この潤滑剤は定着
ローラ51と加熱ローラ53との圧接部において、加熱
ローラ53との摺動による定着ローラ51の表面劣化を
低減する作用を有する。
【0044】尚、潤滑剤としてはジメチルシリコーンオ
イルに限られるわけではなく、潤滑作用を有するオフセ
ット防止剤としては、 1)フッ素オイル 2)フッ素変性シリコーンオイル 3)アミノ変性シリコーンオイル 4)メルカプト変性シリコーンオイル を使用することができる。ここで1)、2)について
は、定着ローラや加熱ローラの表面被覆材がPFA等の
フッ素樹脂の場合、濡れ性が良く適している。また、
3)、4)については、定着ローラや加熱ローラの表面
被覆材がフッ素ゴムの場合、濡れ性が良く適している。
しかし、本実施例においては、トナーのオフセットを防
止する効果も大きく、潤滑作用だけでなく離型性向上効
果も得られる点で有効であるジメチルシリコーンオイル
を使用した。
【0045】上記定着ローラ51は、加圧ローラ52と
圧接することで圧接部(以後定着ニップ部と記す)が弾
性変形すると共に、加熱ローラ53に圧接することで圧
接部(以後加熱ニップ部と記す)が弾性変形するように
なっている。また定着ローラ51及び加圧ローラ52
は、図示しない駆動手段により矢印A及びB方向に回転
駆動され、該定着ローラ51に圧接している加熱ローラ
53及び塗布ローラ54は上記定着ローラ51の回転駆
動に従動して矢印C及びD方向に回転するようになって
いる。そして、定着ニップ部に画像形成装置20から未
定着トナーTで形成された画像を担持した用紙Pを矢印
E方向から搬送することで、トナーTは溶融され用紙P
に固定(定着)される。
【0046】(測定例1)ここで、本実施形態における
加熱ローラ53の被覆層53bについて測定結果に基づ
いて説明する。
【0047】加熱ローラ53による定着ローラ51の被
覆層51cの表面性劣化の影響を調べるため、図5に示
す測定装置を用いて加速試験を行った。すなわち、定着
ローラ51の被覆層であるPFAチューブ51cをシー
ト状に切り出したものをシリコンゴム71を介して加圧
板72に貼り付ける。加圧板72は一端が回転支点72
aにより回転自在に軸支されており、他端を図示してい
ない加圧手段により上方向に荷重Fを加えることでPF
Aシート51cを加熱ローラ53に対し所定の加圧力で
加圧させる構成となっている。加熱ローラ53をヒータ
ーランプ55により所定の温度に加熱した後、加熱ロー
ラ53を回転駆動し、PFAシート51cと加熱ローラ
53表面を摺動させ、摺動前後でのPFAシート51c
の表面粗さの変化を測定した。
【0048】測定条件としては加熱ローラ温度200
℃、加熱ローラ53の周速117mm/s、摺動時間5
分とした。また加熱ローラ53の被覆材53bとして
は、 1)被覆材無のもの(アルミ)。
【0049】2)PFAチューブ(厚み30μm)を被
覆したもの。
【0050】3)PFAを40μm厚でコーティング
(塗布焼成)したもの。
【0051】4)フッ素ゴムを40μm厚でコーティン
グ(塗布焼成)したもの。
【0052】5)シリコーンゴム(LTV)を40μm
厚でコーティング(塗布焼成)したもの。
【0053】の計5種類について評価を行った。
【0054】図6は、荷重Fが0.2N/mmの時の潤
滑剤(ジメチルシリコーンオイル)有無でのPFAシー
ト51cの表面性の変化を比較した結果を示したもので
ある。ここで(a)は加熱ローラ53の初期状態での表
面粗さ、(d)は定着ローラ51のPFAシート51c
の初期状態での表面粗さを示したものである。
【0055】まず、潤滑剤を塗布した場合の測定結果に
ついて図6を用いて説明する。
【0056】潤滑剤を塗布した場合は、いずれの加熱ロ
ーラ53においても摺動後のPFAシート51cの表面
劣化(c)はRaが0.15μm以下程度に低減し、潤
滑剤によるPFAの表面保護効果が大きいことがわか
る。これは後述の別の測定(測定例4)において、定着
ローラ51の被覆層であるPFAチューブ51cの表面
粗さRaが0.2μm以下であれば、画像欠陥が無く剥
離不良等も発生しないことが確認できた。したがって、
荷重Fが0.2N/mmの時には潤滑剤を塗布すること
で加熱ローラの被覆材の有無、種類に関係なく定着ロー
ラ被覆材であるPFAチューブの表面性劣化を問題ない
レベルまで低減できることがわかった。
【0057】(測定例2)次に、測定例1と同じ加速試
験により潤滑剤を塗布した条件下での荷重F(加熱ロー
ラ53とPFAシート51cの圧接部における荷重)に
よるPFAシート51cの表面粗さの変化を測定した。
図7は本測定結果を示したものである。ここで(e)は
加熱ローラ53の初期状態での表面粗さ、(i)は定着
ローラ51のPFAシート51cの初期状態での表面粗
さを示したものである。
【0058】図7より、PFAシート51cの表面劣化
は圧接荷重Fにも左右されることがわかった。例えば、
圧接荷重Fが0.2N/mm以下の(g)、(h)の場
合では加熱ローラ53の被覆材53bの有無、種類に関
係なくPFAシート51cの表面性劣化は許容値内(R
aが0.2μm以下)であるが、圧接荷重Fが0.2N
/mmを超える(0.7N/mm)(f)の場合で、L
TVのコーティングを除いたPFAシートの表面粗さR
aは許容値の0.2μmよりも大きくなる。つまり、圧
接荷重Fが0.2N/mmを超える場合においては、L
TVのコーティングを除いては画像欠陥あるいは剥離不
良等が発生することがわかった。この結果、潤滑剤を塗
布した条件下においていずれの場合においても画像欠陥
が無く剥離不良等も発生しないようにするためには、圧
接荷重Fが0.2N/mm以下でなければならないこと
がわかった。
【0059】(測定例3)ここで、LTVのコーティン
グが優れていることを確かめるために、加熱ローラ53
の被覆材53bとしてLTVのコーティング品を使用
し、加熱ローラ53bの表面を故意に荒らし、潤滑剤を
塗布した場合のPFAシートの表面粗さの変化を加速試
験により測定した結果を説明する。表1は本測定結果を
示したものである。ここで加熱ローラ53表面は、サン
ドペーパー(#600)を用いて荒らした。
【0060】
【表1】
【0061】上記表1の結果より、加熱ローラ53にL
TVのコーティングを施した場合、LTVコートの表面
性が劣化してもPFAシート51cを傷つけないことが
わかる。これは、LTVがPFAに比べて低硬度(柔ら
かい)であるため、LTVの表面粗さが大きい場合でも
LTV側が摩耗し、PFA側は保護されるためと考えら
れる。
【0062】以上のことから潤滑剤を塗布する場合は、
本実施形態の図1に示すように定着ローラ回転方向(矢
印A)に対し塗布ローラ54を加熱ローラ53よりも上
流側に配置するのがよい。このような配置とすること
で、加熱ローラ53と定着ローラ54の圧接部である加
熱ニップ部に確実に潤滑剤が供給されるため、潤滑剤の
供給不良による定着ローラ51の表面性劣化を防止する
ことができる。
【0063】また潤滑剤としては、従来定着装置でオフ
セット防止剤として一般的に用いられているシリコーン
オイルを使用すれば、定着ローラ51表面の保護効果だ
けでなくトナーのオフセット防止にも効果があることは
言うまでもない。
【0064】以上、潤滑剤を塗布する場合の測定結果に
ついて図6及び図7を用いて説明したが、次に潤滑剤を
塗布しない場合について図6及び図8を用いて説明す
る。
【0065】図6の潤滑剤を塗布しない場合、摺動後の
PFAシート51cの表面粗さ(b)は加熱ローラ53
の表面粗さに対応して劣化する傾向にあり、LTVのコ
ーティングを除いてPFAの表面粗さはかなり大きくな
る。加熱ローラ53にPFAチューブの被覆やPFAの
コーティングを施したものを使用した場合でも、摺動後
のPFAシート51cの表面粗さは大きくなっており、
同じPFA同士が摺動した場合でも片方の表面粗さが大
きいと、もう一方の表面性を劣化させている。したがっ
て、潤滑剤を塗布しない場合、定着ローラ51の表面性
の劣化を防ぐにはLTVのコーティングを施し加熱ロー
ラ53の表面粗さを極力小さくすることが必要である。
これは、LTVがPFAに比べて低硬度(柔らかい)で
あるため、LTVの表面粗さが大きい場合でもLTV側
が摩耗し、PFA側は保護されるためである。
【0066】次にLTVをコーティングした加熱ローラ
53が表面性に優れる理由について図8を用いて説明す
る。図8は加熱ローラ53表面の被覆材53bの状態を
示したものである。同じコーティング品の加熱ローラ5
3でもLTVをコーティングした(B)の場合の加熱ロ
ーラ53の被覆層53b−Bの表面の粗さに比べてPF
Aやフッ素ゴムをコーティングした(A)の場合の加熱
ローラ53の被覆層53b−Aの表面の粗さが大きいの
は、コーティング時のコーティング材料の流動性の違い
に起因する。すなわちLTVはPFAやフッ素ゴムに比
べて流動性に優れ、図8に示したようにアルミニウムの
芯材53a−Bの表面粗さの影響を緩和できるため表面
性に優れている。また(A)の場合のようにPFAチュ
ーブを被覆した加熱ローラ53の表面粗さ(中心線平均
粗さRaが0.215μm)がPFAチューブ単体の表
面粗さ(Raが0.04μm)に比べて大きいのも、同
様にアルミニウムの芯材53a−Aの表面粗さの影響を
受けているためである。
【0067】以上の加速試験による測定結果から、定着
ローラ被覆材の保護の点から加熱ローラの被覆材として
は、 1)定着ローラの被覆材よりも低硬度である。
【0068】2)コーティング時の流動性に優れ、加熱
ローラ芯材の表面粗さの影響を緩和できる。
【0069】材料が適しており、上記条件を満足する具
体的な材料としてはシリコーンゴムが適している。さら
にシリコーンゴムの中でも、注型により成形するHTV
(High Temperature Vulcani
zing)を用いるよりもコーティングが可能なLTV
を用いた方が被覆層を薄層化でき表面性の点でも優れる
ため最適である。
【0070】尚、LTVのコーティングを施した場合
は、図6及び図7から明らかなように潤滑剤を塗布した
場合においても、塗布しない場合においても、ほぼ同様
の結果が得られ、いずれの条件下においても画像欠陥が
無く剥離不良等も発生しないことがわかった。
【0071】しかしながら、LTV等のシリコーンゴム
はPFAのようなフッ素樹脂やフッ素ゴムに比べて耐熱
性の点で若干劣る。そのため、加熱ローラ53の被覆層
53bとして220℃以上の耐熱性が要求される場合に
は、潤滑剤を塗布し、かつ加熱ローラ53の加圧力Fを
0.2N/mm以下に設定することでPFAやフッ素ゴ
ム等を加熱ローラの被覆材として使用する必要がある。
【0072】以上、定着ローラ51及び加熱ローラ53
の表面の硬度についてまとめると下記内容となる。
【0073】本実施形態では、定着ローラ51の被覆材
51cとしてPFAチューブを使用した例を挙げたが、
このPFAチューブの硬度はショアー硬さD60であ
る。加熱ローラの被覆材としてシリコーンゴムを使用し
た例を挙げたが、シリコーンゴムの硬度はJIS A6
0°(ショアー硬さD12に相当)である。また、定着
ローラや加熱ローラの被覆材として使用できる材料は、
上記以外にフッ素ゴムがあり、その硬度はJIS A7
5°(ショアー硬さD23に相当)である。ここでシリ
コーンゴムの硬度としては、上記よりもさらに低硬度に
することが可能であり、JIS A10°〜JIS A
60°程度での設定が実現できる。以上の内容をまとめ
ると、定着ローラ51と加熱ローラ53との組み合わせ
は表2に示したものとなる。
【0074】
【表2】
【0075】(測定例4)上記測定例1から測定例3で
の加速試験で得られた結果に基づき、図1に示す定着装
置を用いて100,000枚(100K枚)の連続通紙
エージングテストを行い実機による効果確認を行った。
表3は本測定結果を示したものである。
【0076】
【表3】
【0077】ここで、画質は定着ローラ表面の傷に起因
する縦すじ等の画像欠陥の発生しなかったものを○、発
生したものを×とした。離型性は52g紙を通紙したと
きの高温オフセットの発生しない限界温度を示した。用
紙剥離性は未定着トナー像を100%印字した52g紙
(縦目)を通紙した際に、問題なく剥離したものを○、
定着ローラへの巻き付き等剥離不良の発生したものを×
とした。
【0078】以上の結果から、測定例4−1、4−2の
ように加熱ローラにLTVコーティングを施した場合
は、オイル塗布の有無に拘わらず、画像欠陥の発生や離
型性、用紙剥離性の低下を抑え、100,000枚以上
の耐久性を実現できることが定着装置実機を用いたエー
ジングによっても確認できた。
【0079】また加熱ローラにフッ素ゴムコーティング
を施した場合は、測定例4−3のようにオイルを塗布
し、圧接荷重Fを0.2N/mm以下(0.1N/m
m)に設定することで100,000枚の耐久性を実現
することができた。
【0080】一方、比較測定例4−1、4−2、4−3
のようにフッ素ゴムコーティングを施した場合でもオイ
ルを塗布しなかったり、圧接荷重Fが0.2N/mm以
上(0.7N/mm)であれば、定着ローラの表面性が
すぐに劣化し、1,000〜10,000枚程度で縦す
じ等の画像欠陥、オフセットの発生、剥離不良等が発生
した。
【0081】次に、本実施形態における定着装置の駆動
制御について以下に説明する。
【0082】本発明に実施形態に係る外部加熱方式の定
着装置においては、測定の結果定着ローラ51の表面性
を劣化させる要因として加熱ローラ53による摺動だけ
でなくトナーの影響も大きいことがわかった。すなわち
外部加熱方式の定着装置においては、定着ローラ51を
加熱させるために必ず加熱ローラ53と回転駆動させる
必要がある。そのため、例えばジャム処理等によりトナ
ーが定着ローラ51や加熱ローラ53にオフセットした
状態で再度定着装置を常温からウオームアップさせよう
とした場合、ウオームアップの初期においてはオフセッ
トしたトナーが十分溶融されない(固化した)状態で加
熱ニップ部に搬送されるために、固化したトナーによっ
て定着ローラ51表面が傷つけられてしまうといった問
題のあることがわかった。
【0083】(測定例5)上記問題点であるオフセット
したトナーによる定着ローラの表面劣化の影響を調べる
ために、前記測定装置(図5)を用いて加速試験を行っ
た。
【0084】具体的には、加熱ローラ53の被覆材53
bとしてLTVのコーティング品を使用し、加熱ローラ
53を一旦200℃に加熱して加熱ローラ53表面にト
ナーを強制的にオフセットさせた後常温まで冷却し、ト
ナー表面にオイルを塗布する。その後加熱ローラ53を
所定の温度に加熱し、0.7N/mmの荷重FでPFA
シート51cを加圧した状態でトナーがオフセットした
加熱ローラ53表面とPFAシート51cとを5分間摺
動させた。尚、トナーにはポリエステル系のカラートナ
ー(マゼンタ、軟化点110℃)を使用した。表4は本
測定結果を示したものである。
【0085】
【表4】
【0086】上記表4から、加熱ローラ53温度が低い
(65℃以下)場合はPFAシートの表面粗さは大きく
なるが、加熱ローラ53温度が100℃(以上)であれ
ばPFAシートの表面はほとんど劣化しないことがわか
る。これは加熱ローラ53温度が65℃以下では加熱ロ
ーラ53にオフセットしたトナーはほとんど固化した状
態であり、PFAに比べて硬いトナーによりPFA表面
が傷つけられるためである(トナー(ポリエステル)の
常温でのショアー硬さD84〜94、PFAの常温での
ショアー硬さD60)。
【0087】一方、加熱ローラ53温度が100℃(以
上)の場合はトナー温度が軟化点(110℃)に近く、
トナーは溶融し硬度が低い状態となるため、PFAシー
ト51cを傷つけなくなる。
【0088】本実施形態に係る定着装置は、加熱手段の
温度を計測するために加熱ローラ53の加熱ニップ部以
外の外周部分にサーミスタのような温度計測手段70を
設置しており、これにより加熱ローラ53の表面温度を
検出測定し、加熱ローラ53内部に有する加熱源である
ヒーターランプ55への通電のON/OFFを制御する
ことで、加熱ローラ53の表面温度を所定の温度に維持
するようになっている。この温度計測手段70にて計測
された温度に応じて、図示していないが定着ローラ51
を回転制御する制御・駆動手段と、加熱ローラ53を制
御する制御・駆動手段とを備え、さらには加熱ローラ5
3が定着ローラ51に対して図1に示す矢印方向Gに圧
接及び離接可能な機構を有している。
【0089】これによって、具体的にはウオームアップ
時において、加熱ローラ53の温度が100℃以上にな
るまでは定着ローラ51は回転させずに、加熱ローラ5
3が100℃以上になった後に定着ローラ51の回転駆
動を開始する駆動制御を行っている。このような制御を
行うことで、定着ローラ51や加熱ローラ53表面にオ
フセットしたトナーが加熱ニップ部に到達した時には、
十分溶融し硬度が低下しているため、定着ローラ51の
被覆層51cを傷つけることはない。
【0090】また、加熱ローラ53を定着ローラ51に
対し離接可能な構成としているため、ウオームアップ時
に加熱ローラ53が100℃以上になるまでは加熱ロー
ラ53と定着ローラ51を離脱させておくことで効果が
得られる。この構成方法では定着ローラ51が回転駆動
しない状態においては、加熱ローラ53を離脱させるこ
とができるので、上記問題点、すなわち 1)ウオームアップ時に定着ローラの一ヶ所に加熱が集
中し、その部分が熱的にダメージを受け易い。
【0091】2)ウオームアップ完了時に定着ローラ周
方向で温度分布むらが生じ易い。
【0092】といった問題点は解消できる。
【0093】また、この構成方法では図示していないが
加熱手段の温度制御を行う温度制御手段の故障等により
加熱ローラ53が異常昇温した場合でも、加熱ローラ5
3を定着ローラ51から離脱させることで、定着装置の
ダメージを最小限に抑えることができる。
【0094】さらに定着ローラ51の表面劣化を防ぐ別
の構成方法としては、定着ローラ51の回転方向(矢印
A)に対し加熱ローラ53よりも上流側にクリーニング
ローラ等のクリーニング手段を設け、定着ローラ51上
にオフセットしたトナーをクリーニング手段で確実にク
リーニングし、加熱ローラ53にはトナーが付着しない
ような構成としてもよい。例えば本実施形態の図1にお
ける定着装置においては、塗布ローラ54をクリーニン
グローラとして兼用した場合がその構成に該当する。こ
の場合塗布ローラ54の圧接力は加熱ローラ53に比べ
て極めて小さい(0.2N/mm以下)ため、常温状態
で塗布ローラ54と定着ローラ51が従動回転しても、
塗布ローラ54表面に付着したトナーによって定着ロー
ラ被覆材51bが傷つけられることはない。
【0095】〔第2の実施形態〕次に、本発明の定着装
置における第2の実施形態の一実施例(実施例2)を図
2を用いて説明する。
【0096】本実施形態の定着装置は加熱ローラを塗布
ローラと兼用し、シリコーンオイルを直接加熱ローラに
塗布する構成である。ここでオイル塗布手段以外の定着
ローラ51、加圧ローラ52等の構成は前記第1の実施
形態の実施例(実施例1)と同じであるので説明は省略
する。
【0097】オイル塗布装置は、塗布ローラを兼用した
加熱ローラ53、オイル規制ブレード56、オイル塗布
フェルト57、オイルタンク58からなり、オイルタン
ク58内には粘度100csのジメチルシリコーンオイ
ル60(信越化学製 KF−96)が充填されている。
【0098】加熱ローラ53は、アルミニウム製の中空
芯材53aの上に、LTVからなる被覆層53bを設け
た構成であり、内部に熱源としてのヒーターランプ55
を有している。加熱ローラ53は、さらに定着ローラ5
1に対し図示していない加圧手段によって所定の加圧力
で加圧されており、図示していない駆動手段によって定
着ローラ51と同じ周速で回転駆動する。オイル塗布フ
ェルト57は目付量550g/m2、厚み2mmのノー
メックス(商品名 デュポン社)を用いており、その上
端が加熱ローラ53に接触し、下端がオイルタンク58
内のオイル60に浸かるように配設されている。オイル
規制ブレード56はフッ素ゴム製であり、そのエッジ部
が加熱ローラ53に当接し図示しない加圧手段により所
定の圧力で加圧されている。
【0099】以上のように構成されたオイル塗布装置に
おいて、オイル塗布フェルト57の毛細管現象によりオ
イルタンク58内からくみ上げられたオイル60は、加
熱ローラ53表面に塗布される。加熱ローラ53上に塗
布されたオイル60は、加熱ローラ53の回転(図中矢
印Dの方向)により、オイル規制ブレード56の方向に
移動する。加熱ローラ53上に塗布されたオイル60
は、オイル規制ブレード56のエッジ部により余分なオ
イルが掻き取られ所定の量に均一化された後、加熱ニッ
プ部において定着ローラ51表面に転写塗布される。
【0100】このように加熱ローラ53を塗布ローラと
兼用することで、定着装置の小型・低価格化が実現でき
る。また加熱ニップ部に常に一定量のオイルが均一に供
給され潤滑剤として作用するため、定着ローラ51の表
面劣化が抑制される。
【0101】尚、本実施形態で用いられる定着装置の駆
動方法は、前記第1の実施形態で用いられた駆動方法で
もよい。さらに、定着ローラ51の表面劣化を防ぐ構成
方法として前記第1の実施形態で記載したクリーニング
手段を設けてもよい。
【0102】〔第3の実施形態〕次に、本発明の定着装
置における第3の実施形態の一実施例(実施例3)を図
3を用いて説明する。
【0103】本実施形態(実施例3)は、第2の実施形
態(実施例2)におけるオイル規制ブレード56を廃止
し加熱ニップ部に多量のオイルを供給することで、加熱
ニップ部入り口側にオイル溜り60aを設けた構成とな
っている。定着ローラ51へのオイル塗布量は、加熱ロ
ーラ53の圧接力及び加熱ローラ53の表面粗さによっ
て調整される。また加熱ローラ53の長手方向両端部に
は図示していないオイル回収部材が設けられており、オ
イル溜り60aが所定の量を超えた場合は余分のオイル
をオイルタンク58内に回収することでオイル溜り量を
一定量に維持し、かつ加熱ローラ53の長手方向両端部
からのオイルの漏れを防止している。
【0104】このように、加熱ニップ部近傍にオイル溜
り60aを設けることで、トナーや紙粉、装置の摺動部
分で発生する金属粉や樹脂粉等の異物が定着ローラ51
や加熱ローラ53の表面に付着しても、オイル溜り60
aに阻止されて加熱ニップ部にかみ込まれにくいため、
定着ローラ51の表面保護に効果がある。さらにそれだ
けでなく、オイル溜り60aを介して加熱ローラ53の
熱が定着ローラ51に伝わるため、加熱ローラ53によ
る加熱効率が向上し、定着装置の高速化、省エネ化が図
れる。
【0105】尚、本実施形態で用いられる定着装置の駆
動方法は、前記第1の実施形態で用いられた駆動方法で
もよい。ただし、加熱ローラ53を定着ローラ51から
離接させる場合には、オイル溜り60a内のオイルはす
べてオイル回収部材を介してオイルタンク58内に回収
される。加熱ローラ53を定着ローラ51に圧接させる
場合には、前記第2の実施形態の場合と同じ方法でオイ
ルタンク58内からくみ上げられて加熱ローラ53を介
してオイル溜り60aに供給される。さらに、定着ロー
ラ51の表面劣化を防ぐ構成方法として前記第1の実施
形態で記載したクリーニング手段を設けてもよい。
【0106】以上、本発明の定着装置の実施例について
説明してきたが、本発明の定着装置は下記内容のもので
もよい。
【0107】各ローラの方式は、定着ローラに関しては
実施例で使用したローラ方式の定着装置に限定されるわ
けではなく、例えば定着ベルトを使用したベルト方式の
定着装置においても適用できることはいうまでもない。
また加熱ローラ及び加圧ローラに関してもローラ方式に
限定されるわけではなく、例えばベルト方式のものでも
よい。
【0108】各ローラの表面材質は、定着ローラの被覆
材としてはPFAチューブに限定されるわけではなく、
シリコーンゴムやフッ素ゴム等のゴム材料、PFAやP
TFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂
のコーティング材にも適用できることはいうまでもな
い。また加熱ローラの被覆材としてはシリコーンゴムに
限定されるわけではなく、フッ素ゴムであってもよい。
【0109】潤滑剤は、ジメチルシリコーンオイルに限
定するわけではなく、トナーのオフセットを防止する効
果が大きく、潤滑作用だけでなく離型性向上効果が得ら
れるものであればよい。
【0110】以上のことから、上記で挙げたすべての実
施形態及び実施例並びに測定例に関しては、本発明の主
旨を変えない限り、記載内容に限定されるものではな
い。
【0111】
【発明の効果】以上のように本発明の定着装置では、各
請求項において以下の効果が得られる。
【0112】本発明の請求項1においては、本発明の定
着装置が外部加熱方式の定着装置で、加熱手段の定着部
材に対する圧接荷重(線圧)が0.2N/mm以下であ
る構成である。それ故、加熱手段の圧接荷重が低荷重で
あるため、加熱手段の被覆材としてシリコーンゴム以外
の材料を使用可能となり、PFAなどのフッ素樹脂また
はフッ素ゴムによって形成される。これによって加熱手
段の耐熱性、耐久性を向上し、定着装置の寿命を長くす
ることができるといった効果を奏する。さらに圧接荷重
を低く抑えることによって、加熱手段による定着部材の
表面劣化の影響が小さくなる。これによっても耐久性を
高くし、定着装置の寿命を長くすることができる。また
定着装置が外部加熱方式の定着装置で、定着部材の外周
面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を有している構成
である。それ故、定着部材と加熱手段の接触部に潤滑剤
が供給されるため、潤滑剤の作用により定着部材の表面
性の劣化が低減される。これによっても耐久性を高く
し、定着装置の寿命を長くすることができるといった効
果を奏する。
【0113】本発明の請求項2においては、潤滑剤を直
接定着部材に直接塗布することができる。したがって潤
滑剤の作用による定着部材の表面劣化を確実に低減する
ことができるといった効果を奏する。
【0114】
【0115】本発明の請求項3においては、潤滑剤がト
ナーの定着部材へのオフセットを防止するためのオフセ
ット防止剤でもあるため、潤滑剤がオフセット防止剤と
しても作用し、トナーの定着部材や加熱手段へのオフセ
ットも防止できるといった効果を奏する。
【0116】
【0117】本発明の請求項4においては、本発明の定
着装置が外部加熱方式の定着装置で、加熱手段の表面は
定着部材の表層材に比べ低硬度の材料で被覆されている
構成である。それ故、加熱手段により定着部材を傷つけ
ることがなく、定着装置の寿命が長くなるといった効果
を奏する。
【0118】本発明の請求項5においては、加熱手段の
被覆材としては、特にシリコーンゴムが適している。こ
れは、シリコーンゴムは離型性に優れ、トナーが付着し
にくいばかりでなく、摩擦負荷が大きく、加熱手段と定
着部材間でスリップ等が発生しにくいため定着部材表面
を傷つけにくいといった効果を奏する。
【0119】本発明の請求項6においては、加熱手段の
被覆材としてのシリコーンゴムはLTVを塗布焼成して
形成するのが適している。これはLTVがフッ素樹脂や
フッ素ゴム等の他のコーティング材に比べてコーティン
グ時の流動性に優れ、加熱手段の芯材の表面粗さに影響
されずに均一な表面を造りやすいため、加熱手段の芯材
の表面粗さが大きい場合でも定着部材表面を保護する効
果が大きいといった効果を奏する。
【0120】本発明の請求項7においては、本発明の定
着装置が外部加熱方式の定着装置で、加熱手段の温度を
計測する温度計測手段と、計測された温度に応じて定着
部材を回転制御する制御・駆動手段と、加熱手段を制御
する制御・駆動手段を備え、加熱手段は定着部材に対し
て圧接及び離接可能な機構を有する。それ故、長期間使
用した場合においても、温度計測機能と圧接及び離接機
能を有していることから定着部材への加熱が集中するこ
とによる熱的ダメージや温度分布むらの発生を抑えるこ
とができ、定着装置のダメージを最小限に抑えることが
できるるといった効果を奏する。
【0121】本発明の請求項8においては、本発明の定
着装置が外部加熱方式の定着装置で、加熱手段は定着部
材に対し離接可能であり、温度測定手段にて加熱手段が
トナーの軟化点近くに昇温した状態が測定された場合、
定着部材を回転させ、加熱手段を定着部材に当接させる
駆動機構を有している。それ故、定着部材や加熱手段に
オフセットしたトナーが十分溶融した状態で定着部材と
加熱手段の圧接部を通過するため、トナーにより定着部
材を傷つけることがないといった効果を奏する。
【0122】本発明の請求項9においては、本発明の定
着装置が外部加熱方式の定着装置で、加熱手段は定着部
材に対し離接可能であり、温度測定手段にて加熱手段が
異常昇温した状態が測定された場合、加熱手段を定着部
材から離接させる駆動機構を有している。それ故、定着
部材への熱的ダメージを防ぎ、定着装置のダメージを最
小限に抑えることができるといった効果を奏する。
【0123】本発明の請求項10においては、本発明の
定着装置が外部加熱方式の定着装置で、加熱手段は定着
部材に対し離接可能であり、定着装置が回転駆動してい
ない場合に定着部材に当接させない駆動機構を有してい
る。これにより、定着部材の一ヶ所に加熱が集中するこ
とによる熱的ダメージや温度分布むらの発生を抑えるこ
とができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の第1の実施形態における概
略断面を示した図である。
【図2】本発明の定着装置の第2の実施形態における概
略断面を示した図である。
【図3】本発明の定着装置の第3の実施形態における概
略断面を示した図である。
【図4】本発明の定着装置を備えたレーザプリンタの概
略構成を示した図である。
【図5】加速試験用測定装置の概略構成を示した図であ
る。
【図6】加速試験でのオイルの有無とPFAシートの表
面粗さの関係を示した図である。
【図7】オイル塗布状態での加速試験での加熱ローラの
加圧力とPFAシートの表面粗さの関係を示した図であ
る。
【図8】加熱ローラ表面の被覆材の状態を示した図であ
る。
【図9】従来の内部加熱方式の定着装置の概略構成を示
した図である。
【図10】従来の外部加熱方式の定着装置の概略構成を
示した図である。
【符号の説明】
51 定着ローラ 51c 定着ローラ被覆層 52 加圧ローラ 53 加熱ローラ 53b 加熱ローラ被覆層 54 塗布ローラ 55 ヒーターランプ 60 オフセット防止剤(シリコーンオイル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−242090(JP,A) 特開 昭52−126236(JP,A) 特開 昭52−40143(JP,A) 特開 平8−146806(JP,A) 特開 平6−35351(JP,A) 特開 平5−173449(JP,A) 実開 昭61−135358(JP,U) 実開 平6−59865(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面が周回できるように支持された定
    着部材と、該定着部材の外周面に当接して加熱する加熱
    手段と、前記定着部材の外周面を圧接し周回する加圧手
    段とを備え、前記定着部材と加圧手段との圧接部に未定
    着トナー像を担持した記録材を搬送し、該記録材にトナ
    ーを熱溶融着して定着する定着装置において、 加熱手段は、芯材に被覆層が設けられて構成され、被覆
    層は、フッ素樹脂またはフッ素ゴムから成り、 定着部材と加熱手段との圧接荷重は、0.2N/mm以
    下であり、 前記定着部材の外周面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手
    段を設けることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 定着部材の外周面に潤滑剤を塗布する潤
    滑剤塗布手段は、定着部材に当接されていることを特徴
    とする請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 潤滑剤塗布手段が塗布する潤滑剤は、ト
    ナーのオフセットを防止するためのオフセット防止剤で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 外周面が周回できるように支持された定
    着部材と、該定着部材の外周面に当接して加熱する加熱
    手段と、前記定着部材の外周面を圧接し周回する加圧手
    段とを備え、前記定着部材と加圧手段との圧接部に未定
    着トナー像を担持した記録材を搬送し、該記録材にトナ
    ーを熱溶融着して定着する定着装置において、 前記加熱手段の表面は前記定着部材の表層材に比べ低硬
    度の材料で被覆されていることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 加熱手段の表面はシリコーンゴムの被覆
    層で形成されていることを特徴とする請求項4記載の定
    着装置。
  6. 【請求項6】 シリコーンゴムの被覆層はLTVを塗布
    焼成して形成したことを特徴とする請求項5記載の定着
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか記載の定着装
    置において、 加熱手段の温度を計測する温度計測手段と、計測された
    温度に応じて定着部材を回転制御する制御・駆動手段
    と、加熱手段を制御する制御・駆動手段を備え、加熱手
    段は定着部材に対して圧接及び離接可能な機構を有する
    ことを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の定着装置において、 温度計測手段にて計測された加熱手段の温度がトナーの
    軟化点近くに昇温している場合、回転制御・駆動手段に
    て定着部材を回転させ、加熱制御・駆動手段にて加熱手
    段を定着部材に当接させることを特徴とする定着装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の定着装置において、 温度計測手段にて計測された加熱手段の温度が異常に昇
    温している場合、加熱制御・駆動手段にて加熱手段を定
    着部材から離接させることを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の定着装置において、 定着部材が回転を止めている場合、加熱制御・駆動手段
    にて加熱手段は定着部材に当接させないことを特徴とす
    る定着装置。
JP32601897A 1997-11-27 1997-11-27 定着装置 Expired - Lifetime JP3534154B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32601897A JP3534154B2 (ja) 1997-11-27 1997-11-27 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32601897A JP3534154B2 (ja) 1997-11-27 1997-11-27 定着装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003366368A Division JP2004078251A (ja) 2003-10-27 2003-10-27 定着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11161079A JPH11161079A (ja) 1999-06-18
JP3534154B2 true JP3534154B2 (ja) 2004-06-07

Family

ID=18183183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32601897A Expired - Lifetime JP3534154B2 (ja) 1997-11-27 1997-11-27 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3534154B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002295450A (ja) * 2001-04-02 2002-10-09 Nippon Mektron Ltd 定着ローラ被覆チューブ用材料
JP2004053847A (ja) 2002-07-18 2004-02-19 Fuji Xerox Co Ltd 画像定着方法
JP4613842B2 (ja) * 2006-01-31 2011-01-19 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成方法
JP5533325B2 (ja) * 2010-06-21 2014-06-25 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2013170044A (ja) * 2012-02-20 2013-09-02 Toshiba Elevator Co Ltd 乗客コンベアのパネル清掃装置
JP2016161637A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 富士ゼロックス株式会社 定着装置、画像形成装置及び温度制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11161079A (ja) 1999-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6778790B2 (en) Fixing device capable of preventing excessive increase in temperature
JP3352891B2 (ja) 定着装置
JP7127406B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US20030077092A1 (en) Image heating apparatus
US7756435B2 (en) Cleaning device and image forming apparatus using the same and cleaning method and image forming method using the same
JP6335580B2 (ja) 画像形成装置
JP4078235B2 (ja) 加熱装置
JP5671909B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP3534154B2 (ja) 定着装置
JP2021081690A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP3968110B2 (ja) 定着装置
JP2008224835A (ja) 定着用部材、定着装置及び画像形成装置
JP2004078251A (ja) 定着装置
JPH10282827A (ja) 定着装置
JPH10213988A (ja) 定着部材、定着ローラ及び定着装置
JP3153754B2 (ja) 定着装置
JP3276580B2 (ja) 定着装置
US6728498B2 (en) Fixing apparatus having temperature detecting device
US6035173A (en) Fixing device having a leveling blade comprising a fluororesin sheet
JPH0627851A (ja) 画像形成装置及び定着ローラ並びに液体塗布装置
JP2011133630A (ja) 定着装置
JP3391949B2 (ja) 像加熱装置
JPH09185279A (ja) 定着装置及びその製造方法
JP2016177193A (ja) ベルト部材、定着装置および画像形成装置
JP3766930B2 (ja) 定着装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term