JP3532027B2 - 感圧転写記録媒体 - Google Patents
感圧転写記録媒体Info
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Description
転写性の着色層が設けられてなる感圧転写記録媒体に関
する。本発明の感圧転写記録媒体は、タイプライターや
感圧式プリンターに使用することができることはもちろ
んであるが、特に磁気インキ文字読取り装置(MIC
R)や光学的文字読取り装置(OCR)で読み取る目的
で印字を行う場合に好適に使用できる。 【0002】 【従来の技術】従来から、鮮明で欠損のない転写像が得
られ、かつ得られた転写像が擦り汚れに強いような感圧
転写記録媒体が求められてきた。一般に、基材上に設け
られた感圧転写性の着色層が比較的柔らかい場合には、
転写性には優れるが得られた印字の耐久性が低く、逆に
着色層が比較的硬い場合には、印字の耐久性は向上する
が欠損の多い転写像になりやすいという二律背反的傾向
がある。この点を克服するものとして、特開昭50−1
38911号は、可撓性基材上にバインダー物質および
着色材からなる感圧画像形成層を有し、さらにこの感圧
画像形成層上に常態接着性物質からなるバインダー物質
とその中に含有される平均径約1〜40μの不活性な合
成熱可塑性球状ポリマー粒子とからなるスーパーコーテ
ィング層を有する感圧転写記録媒体を記載する。このス
ーパーコーティング層は滑性のある表面を有し、触って
も接着しないが、転写圧力が加えられると、その圧力が
加えられた領域のみで接着性を示すとされている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭50−138911号に記載された方法で印字する
と、通常の紙に感圧転写した場合は比較的良好な印字が
得られるが、レーザープリンターで書式が予め印刷され
た紙などに印字しようとすると極めて印字しにくく、ま
た印字できても転移したインキがとれやすいため欠損の
多い印字になることがわかった。これは、トナーの定着
の為に使用されているシリコンオイルが紙の表面に付着
しているためであると思われる。感圧画像形成層に含ま
れる可塑性オイルの量を増やせば印字の欠損は少なくな
るが、今度は印字部分を指先で擦ると周りに汚れが広が
るような耐擦過性の悪い印字になってしまう。 【0004】特に、MICRやOCRで読み取る場合
は、転移したインキの量で文字や記号を識別するため、
欠損が多かったり転移したインキの量にむらが多かった
りすると読取り不良の原因となり、また文字を読み取る
際に印字表面が磁気ヘッドなどで擦られることがあるた
め、印字の耐擦過性が悪いとそのような読取り装置での
使用には問題が生ずる。 【0005】すなわち本発明が解決しようとする課題
は、レーザープリンターで書式が予め印刷された紙な
ど、どんな紙にも欠損のない鮮明な印字が可能で、かつ
得られた印字の耐擦過性が良い感圧転写記録媒体を提供
することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の感圧転写記録媒
体は、基材の表面に主としてバインダーと着色剤とから
なる着色層が設けられ、該着色層上にさらにバインダー
と平均粒径1〜40μの合成熱可塑性球状ポリマー粒子
とからなる接着層が設けられてなる感圧転写記録媒体に
おいて、該着色層が平均分子量450〜5500のエポ
キシ樹脂を0.1〜10%含み、該接着層中の合成熱可
塑性球状ポリマー粒子がバインダー20重量部に対して
約1〜60重量部の割合で配合されていることを特徴と
し、これにより上記課題を解決する。好ましくは、該着
色層に含まれるエポキシ樹脂は、平均分子量が450〜
5500の範囲のものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の感圧転写記録媒体は、基
材の表面に感圧転写性の着色層が設けられてなる。基材
としては、グラシン紙やコンデンサーペーパーと言った
薄用紙、あるいはポリエチレン樹脂やポリエチレン−テ
レフタレート樹脂等からなるプラスチックフイルムな
ど、従来から基材として用いられている各種材料が使用
できる。 【0008】着色層は、主としてバインダーと着色材と
からなる。着色材としては、カーボンブラックや、磁性
鉄、酸化チタン等の無機顔料、あるいはニグロシンやメ
チルバイオレット等の有機染料が目的に応じて適宜使用
できる。 【0009】本発明の感圧転写記録媒体は、その着色層
中にバインダーとして、エポキシ樹脂を0.1〜10%
含む。エポキシ樹脂はその加圧時の粘着性及び非加圧時
の凝集力により、0.1%以上含まれると印字の転写性
及び耐擦過性をともに向上させるが、含有量が10%を
越えると凝集力が過大となってバインダー性が強くなり
印字の転写性が悪くなる。 【0010】着色層中に含まれるエポキシ樹脂は、平均
分子量が450〜5500、より好適には800〜10
00のものが好ましい。エポキシ樹脂の平均分子量が4
50より小さい場合には常温で液状となり、十分な凝集
力を発揮できないため耐擦過性の向上に対する効果が得
られ難くなる。一方、エポキシ樹脂の平均分子量が55
00より大きい場合には、凝集力が過大になりやすく印
字のキレが悪くなる傾向が生ずる。 【0011】なお着色層中には、着色材及びバインダー
以外に、顔料分散材、ワックス類、可塑材等を必要に応
じて適宜含めることができる。 【0012】着色層を基材上に設けるには、着色剤、バ
インダー及びその他の添加成分を配合して混練し、ホッ
トメルトコーティング法、ソルベントコーティング法な
どを用いて基材上に塗布すればよい。一般に、着色層は
基材上に0.5〜6.0g/m2程度の割合で設けられる。 【0013】着色層上には、転写性をより向上させる目
的で接着層を設けることができる。接着層は、主として
バインダーと平均粒径1〜40μの不活性な合成熱可塑
性球状ポリマー粒子とからなる。接着層に使用されるバ
インダーとしては、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックス等の接着性を有するワックスや、ポリ
ブテンエラストマー、ポリイソブチレン等の接着性を有
する樹脂とワックスとの混合物を使用することが好まし
いが、ポリエチレン等の接着性の弱い樹脂を使用しても
よい。また、合成熱可塑性球状ポリマー粒子としては、
ポリエチレン粒子やポリテトラフルオロエチレン粒子等
が用いられる。合成熱可塑性球状ポリマー粒子はバイン
ダー20重量部に対して約1〜60重量部の割合で配合
される。なお接着層は、バインダーおよび合成熱可塑性
球状ポリマー粒子以外に、酸化チタンの様な白色顔料や
シリカの様な充填材を適宜含むことができる。一般に、
接着層は着色剤層上に0.5〜2.0g/m2程度の割合で
設けられる。 【0014】なお基材上には、上記着色層及び接着層以
外にも、前記本発明の課題の解決を妨害しない範囲で、
必要に応じて剥離層(離型層)等の各種機能層を設ける
ことができる。 【0015】 【実施例】実施例1〜4及び比較例1〜3 厚さ16μのポリエチレンフィルム上に、表1に示すよ
うにエポキシ樹脂(平均分子量900)の含有量を変え
た配合の着色層を、塗布量4.0g/m2になるように塗
布した。 【表1】 次いで、下記配合のホットメルト型の接着層を、塗布量
1.0g/m2になるように塗布した。 パラフィンワックス 5重量部 ポリブテン 4重量部 ポリスチレン粒子(アライドケミカル社) 1重量部 【0016】実施例5〜11及び比較例4〜7 厚さ16μのポリエチレンフィルム上に、表2及び表3
に示すようにエポキシ樹脂(含有量1.5%)の平均分
子量を変えた配合の着色層を、塗布量4.0g/m2にな
るように塗布した。 【表2】 【表3】次いで、下記配合のホットメルト型の接着層を、塗布量
1.0g/m2になるように塗布した。 パラフィンワックス 5重量部 ポリブテン 4重量部 ポリスチレン粒子(アライドケミカル社) 1重量部 【0017】実施例1〜11及び比較例1〜7の評価 あらかじめシリコンオイルを表面に薄く塗布した紙の上
に、印字機(キヤノン製 CE550T)で印字し、印
字の鮮明性及び指先で擦った場合の汚れの程度につい
て、目視により次の4段階で評価した。 ×・・・・・劣る △・・・・・やや劣る ○・・・・・良 ◎・・・・・きわめて良 総合評価の記載方法としては、各評価項目で下位の評価
が1つでも出た場合、他の項目が良くても下位の評価を
総合評価とした。結果を表4に示す。 【表4】 【0018】 【参考例】16μのポリエチレンフィルムに下記配合の
着色層を4.0g/m2になるように塗布した。 エチレンハイドロキシエチルセルロース 10重量部 ラード油 4重量部 精製ナタネ油 7重量部 磁性酸化鉄 24重量部 エチルアセテート 55重量部 次に、下記配合のホットメルト型の接着層を1.0g/
m2になるように塗布 した。 パラフィンワックス 5重量部 ポリブテン 4重量部 ポリアミド 1重量部 このものを、実施例1〜11及び比較例1〜7と同様な
方法で評価したところ、ボイドの多い印字しか出来ず、
かつ、指先で擦ったところ印字部が汚れて×の評価にな
った。 【0019】 【発明の効果】本発明の感圧転写記録媒体を用いれば、
シリコーンオイルが表面に付着した紙にも欠損のない鮮
明な印字が可能であり、かつ得られる印字の耐擦過性も
良好である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材の表面に主としてバインダーと着色
剤とからなる着色層が設けられ、該着色層上にさらにバ
インダーと平均粒径1〜40μの合成熱可塑性球状ポリ
マー粒子とからなる接着層が設けられてなる感圧転写記
録媒体において、該着色層が平均分子量450〜550
0のエポキシ樹脂を0.1〜10%含み、該接着層中の
合成熱可塑性球状ポリマー粒子がバインダー20重量部
に対して約1〜60重量部の割合で配合されていること
を特徴とする感圧転写記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06294796A JP3532027B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 感圧転写記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06294796A JP3532027B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 感圧転写記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09254536A JPH09254536A (ja) | 1997-09-30 |
JP3532027B2 true JP3532027B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=13215021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06294796A Expired - Fee Related JP3532027B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 感圧転写記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3532027B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-19 JP JP06294796A patent/JP3532027B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09254536A (ja) | 1997-09-30 |
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