JP3531298B2 - ジアリールカーボネート製造用触媒 - Google Patents
ジアリールカーボネート製造用触媒Info
- Publication number
- JP3531298B2 JP3531298B2 JP17714895A JP17714895A JP3531298B2 JP 3531298 B2 JP3531298 B2 JP 3531298B2 JP 17714895 A JP17714895 A JP 17714895A JP 17714895 A JP17714895 A JP 17714895A JP 3531298 B2 JP3531298 B2 JP 3531298B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- diaryl carbonate
- reaction
- phosgene
- phenol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
の素材樹脂の原料のポリカーボネートの原料となるジア
リールカーボネートを製造する際に用いられる触媒に関
する。 【0002】 【従来の技術】芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン化カ
ルボニル例えばホスゲンとを触媒の存在下に反応させる
ことによりジアリールカーボネートを製造することは知
られている。例えば、USP2,837,555号明細
書には、触媒としてハロゲン化テトラメチルアンモニウ
ムの存在において無溶剤縮合を行うことが提案されてい
る。 【0003】しかし、この方法は経済的な反応速度を得
るためには、比較的多量の触媒を必要とし、且つ、18
0〜215℃の比較的高い温度で反応を行うことが必要
であり、それが熱的に不安定なハロゲン化テトラメチル
アンモニウムの分解のおそれを伴う。加うるに化学量論
的に必要とされる量よりもずっと高い割合でホスゲンが
消費される。 【0004】また、特公昭58−50977号公報はフ
ェノールを触媒としてピリジン、キノリン等の含窒素複
素環塩基の存在下ホスゲンと反応させてジアリールカー
ボネートを製造する方法を提案する。この方法は上述し
た方法より単純であり、より良い収率を与えるが更なる
収率の向上が望まれている。 【0005】更には特開平7−53473号及び特開平
7−53474号公報において芳香族モノヒドロキシ化
合物をホスゲンまたは芳香族モノヒドロキシ化合物のク
ロロホルメート類と反応させることによるアリールカー
ボネート類の製造方法において、この反応を、不均一触
媒として1種以上の酸化アルミニウム類又はアルミノシ
リケート類を存在させ0.2から20バールの圧力下5
0から350℃の範囲の温度で実施することを特徴とす
る方法を提案する。しかし、この方法では、芳香族ヒド
ロキシ化合物(フェノール)の転化率が最大で20%レ
ベルであり、工業化触媒として必ずしも満足すべき触媒
活性を示していない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的に満
足すべき高い活性と選択性をもつジアリールカーボネー
ト製造用触媒を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族ヒドロ
キシ化合物とハロゲン化カルボニルを液相中で反応させ
てジアリールカーボネートを製造するのに用いる触媒で
あって、該触媒が、ヒドロキシ基あるいはアルコキシル
基を含有するピリジン系化合物であることを特徴とする
ジアリールカーボネート製造用触媒を提供するものであ
る。 【0008】 【作用】この触媒は、特異的に高い触媒活性を示し、選
択性が良く、高収率で目的とするジアリールカーボネー
トを与える。 (発明の概要)芳香族ヒドロキシ化合物 原料の芳香族ヒドロキシ化合物は、式(1) 【0009】 【化1】 Ar−OH (1) 【0010】[式中、Arは、フェニル、ナフチル、ア
ントリル、フェナントリル、インダニルまたはテトラヒ
ドロナフチルを表すか、或はN,OおよびS群からのヘ
テロ原子を1または2個有する5員もしくは6員の芳香
族複素環式化合物由来の基を表し、ここで、これらの同
素環式または複素環式基は、1または2個の置換基、例
えば直鎖もしくは分枝C1 〜C4 のアルキル基、直鎖も
しくは分枝C1 〜C4 のアルコキシ基で置換されていて
もよく、これらは、フェニル、シアノおよびハロゲン
(例えばF,Cl,Br)で置換されていてもよく、そ
してここで更に、これらの複素環式基は縮合ベンゼン環
に連結していてもよい。]で表される化合物である。 【0011】具体的には、フェノール、o−、m−およ
びp−クレゾール、o−、m−およびp−イソプロピル
フェノール、相当するハロゲンまたはアルコキシフェノ
ール類、例えばp−クロロフェノールまたはp−メトキ
シフェノールなど、そしてまたナフタレン、アントラセ
ンのモノヒドロキシ化合物などである。これらの中でも
フェノールが最適である。 【0012】ハロゲン化カルボニル ハロゲン化カルボニルとしてはホスゲン、ブロムカルボ
ニル等が挙げられ、中でもホスゲンが一般的である。触媒 本発明で使用する触媒は、2−ヒドロキシピリジン、2
−メトキシピリジンである。これらは単独で、または混
合して用いられる。本発明の触媒は、原料の芳香族ヒド
ロキシ化合物の0.1〜20モル%、好ましくは0.5
〜10モル%、より好ましくは1〜5モル%の量で用い
られる。 【0013】ジアリールカーボネートの製造 ジアリールカーボネートは、芳香族ヒドロキシ化合物と
ハロゲン化カルボニルとを前記触媒を用い、100〜2
50℃、好ましくは100〜180℃、より好ましくは
130〜180℃の温度で液相中で行われる。好適には
原料の溶融状態で実施され、その際芳香族ヒドロキシ化
合物およびジアリールカーボネートの融点以上の反応温
度で行う。このような温度条件を採用することによりア
リルクロロフォーメートの生成が抑制され、目的とする
ジアリールカーボネートを効率よく製造できる。 【0014】必要とあれば溶媒を用いて反応を行っても
良く、かかる溶媒としては脂肪族および芳香族炭化水
素、例えばペンタン、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、
異性体キシレン類、ジエチルベンゼン、アルキルナフタ
レン類、ビフェニル、ハロゲン化炭化水素、例えばジク
ロロメタン、トリクロロエチレンなどを挙げることがで
きる。 【0015】反応の態様は、芳香族ヒドロキシ化合物中
に触媒が入っている溶液中にハロゲン化カルボニルを通
し、反応中に形成されるハロゲン化水素を任意に、連続
的に又は不連続的に除去しながら反応を行う。そして反
応が終了した後、例えば蒸留等により生成物と触媒の分
離を行う。 【0016】芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン化カル
ボニルのモル比を0.5から8:1、好適には1.5か
ら3:1にして、これらの反応相手を反応させる。この
場合の等モル比は2:1である。本発明の触媒を用いる
ジアリールカーボネートの製造方法によれば、生成する
粗ジアリールカーボネートは、非常に高純度で得ること
ができるので残存ハロゲン化水素または他の揮発性物質
の脱気を行うことで取得できるが、用途に応じて任意
に、例えば蒸留又は晶析などでジアリールカーボネート
のさらなる精製を行ってもよい。 【0017】 【実施例】以下に実施例によって本発明を具体的に説明
する。 【0018】実施例1 撹拌機及び還流コンデンサーを備えている100mlの
ガラスコルベン内に、フェノール47g(0.5モ
ル)、フェノールに対して3モル%の2−ヒドロキシピ
リジンを仕込み、N2 流量下で昇温して150℃に加熱
した。150℃に達した時点で、ホスゲンを0.6g/
分の流量でガラスコルベン内に導き、45分間連続的に
バブリングした。ホスゲンは全量で0.275モルを反
応系に供給した。このバブリング後のフェノールの転化
率は62.0%であり、ジフェニルカーボネートの収率
は61.9%であった。又、フェニルクロロフォーメー
トの収率は0.5%であった。 【0019】実施例2 実施例1で用いた2−ヒドロキシピリジンの代りに、2
−メトキシピリジンを使用して実施例1と同様の反応を
行った。その結果を表1に示す。 実施例3 実施例1において、反応温度を170℃まで昇温し、4
5分間反応を行った。結果を図1及び表1に示す。 【0020】比較例1〜2 実施例1で用いた2−ヒドロキシピリジンの代りにピリ
ジンまたはキノリンをそれぞれ触媒として使用した他は
実施例1と同様に反応を行った。その結果を表1に示
す。 【0021】 【表1】 【0022】実施例4 実施例3と同様の実験を実施した。すなわち、フェノー
ル47g(0.5モル)、フェノールに対して3モル%
の2−ヒドロキシピリジンを用い、170℃の温度にて
ホスゲンを0.6g/分の供給速度で供給した。但し、
気−液の接触効率を向上させるためにG−2ガラスフィ
ルターが付いたガス導入管を用い、反応液の組成を経時
的に分析した。その結果を図1に示す。 【0023】図1から明らかの様に反応初期からジフェ
ニルカーボネート(DPC)が生成しており、その間、
フェニルクロロフォーメート(PCF)の生成はほとん
ど観測されなかった。本発明の触媒を使用して芳香族ヒ
ドロキシ化合物とハロゲン化カルボニルとの反応を行う
と、経時的な生成物の組成変化から曲型的な逐次反応で
ないことが認められる。すなわち、中間生成物と予想さ
れる芳香族クロロフォーメートの生成は反応初期から極
めて極少量であり、芳香族クロロフォーメートを実質的
に経由せずにジアリールカーボネートが取得される。 【0024】 【発明の効果】本発明の触媒を用いることにより芳香族
ヒドロキシ化合物とハロゲン化カルボニルからジアリー
ルカーボネートを効率よく製造することができる。
スゲンを0.6g/分の割合で反応系に供給した際の、
ホスゲン供給時間と、反応系中の各成分のモル%の割合
を示す相関図である。 【符号の説明】 PhOH フェノール PCF フェニルクロロフォーメート DPC ジフェニルカーボネート
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン化カ
ルボニルを液相中で反応させてジアリールカーボネート
を製造するのに用いる触媒であって、該触媒が、2−ヒ
ドロキシピリジンまたは2−メトキシピリジンより選ば
れたピリジン系化合物であることを特徴とするジアリー
ルカーボネート製造用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17714895A JP3531298B2 (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | ジアリールカーボネート製造用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17714895A JP3531298B2 (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | ジアリールカーボネート製造用触媒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0924278A JPH0924278A (ja) | 1997-01-28 |
JP3531298B2 true JP3531298B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=16026037
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17714895A Expired - Fee Related JP3531298B2 (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | ジアリールカーボネート製造用触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3531298B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0515605D0 (en) | 2005-07-29 | 2005-09-07 | Qinetiq Ltd | Laser measurement device and method |
EP3140279B1 (de) | 2014-05-09 | 2019-10-16 | Covestro Deutschland AG | Verfahren zur herstellung von diarylcarbonaten |
-
1995
- 1995-07-13 JP JP17714895A patent/JP3531298B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0924278A (ja) | 1997-01-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4410464A (en) | Diaryl carbonate process | |
JP2752570B2 (ja) | ジフェニルカーボネートをそのフェノール溶液から回収し精製する方法 | |
EP1414779B1 (en) | Solventless preparation of ester-substituted diaryl carbonates | |
JPS5850977B2 (ja) | タンサンジアリ−ルノセイゾウホウホウ | |
EP1414780B1 (en) | Interfacial method of preparing ester-substituted diaryl carbonates | |
JPH07309939A (ja) | ポリカーボネートの製造法 | |
JP3071008B2 (ja) | アリールカーボネートの製法 | |
KR100261365B1 (ko) | 디아릴카보네이트의제조방법 | |
PL137467B1 (en) | Method of obtaining alpha-chlorinated chloroformates | |
JP3755834B2 (ja) | アリールカーボネートの製造方法 | |
US5252771A (en) | Aluminum trifluoride catalyst for production of diaryl carbonates | |
JP3531298B2 (ja) | ジアリールカーボネート製造用触媒 | |
JP3810144B2 (ja) | ジアリールカーボネートの連続製造法 | |
JPH07206781A (ja) | 炭酸ジメチルの製造方法 | |
US6106918A (en) | Optical quality polycarbonates | |
US4322365A (en) | Preparation of isocyanates | |
JPH1149727A (ja) | ジアリールカーボネートの精製法 | |
JPH08239348A (ja) | アリールカーボネート類の製造方法 | |
JP3546100B2 (ja) | ジアリールカーボネートの製造方法 | |
US4727161A (en) | Process for the preparation of indoles | |
JP3552934B2 (ja) | 安息香酸アミド類の製造方法 | |
JPS60500091A (ja) | ジハイドロカルビル オキサレ−トの製造方法 | |
JP3081707B2 (ja) | メタクリル酸グリシジルの製造方法 | |
JPH1077250A (ja) | 炭酸ジフェニルの製造法 | |
US5183919A (en) | Process for the preparation of diaryl carbonates |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20031226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040210 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040223 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100312 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |