JP3530328B2 - 配管自動溶接方法とその装置 - Google Patents

配管自動溶接方法とその装置

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JP3530328B2 JP32093696A JP32093696A JP3530328B2 JP 3530328 B2 JP3530328 B2 JP 3530328B2 JP 32093696 A JP32093696 A JP 32093696A JP 32093696 A JP32093696 A JP 32093696A JP 3530328 B2 JP3530328 B2 JP 3530328B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型配管の外周面
の溶接に適用する配管自動溶接方法とその装置に係り、
特に船舶構造のように床面上を林立する大型の配管群を
順次溶接する配管自動溶接方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、配管の外周面を溶接する自動溶接
装置は多種開発されてきたが、単管の外周面溶接に用い
る装置が多く、船舶構造のように床面上を林立する大型
の配管群のように配管の狭隘な場所に配管間隔に装入セ
ットして、なおかつ、対象配管の途中のR部や、径の変
化を有する物に対処できる溶接装置は無かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】船舶構造のように床面
上を林立する大型の配管群の場合、その配管群に囲まれ
る中央域に位置する配管の溶接対象部には、スペース上
作業者が入れない。又配管外部からの作業も作業範囲が
遠く対象外の配管が障害となるため、人手作業による溶
接作業は出来ない。また、従来の配管の外周面を溶接す
る自動溶接装置も、狭隘な場所ゆえにアクセス不可能で
ある。さらに、溶接対象部は配管径が変化し途中にR部
もあり、これに溶接トーチを倣わす必要もあるためこの
ような中央域にある配管の溶接をすることは困難であっ
た。本発明はかかる従来技術の課題を解決するもので、
スペースの無い林立した配管群の中央域に位置する配管
であっても、容易に溶接作業ができる配管自動溶接方法
とその装置を提供することを目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる技術的課題を解決
するために、本発明は、請求項1記載の発明は、床面上
を林立する大型の配管群を順次溶接する配管自動溶接装
置において、前記床面の配管群間に敷設したレールを走
行可能な台車と、該台車より配管側に接離可能に構成さ
れ、配管周囲を旋回可能な旋回軸上に設けられたターン
テーブルと、前記ターンテーブル上に、配管軸方向に移
動する上下軸を含む複数の移動軸を介して溶接トーチ部
を搭載してなる溶接部本体とを備えた配管自動溶接装置
よりなり、前記台車の移動により旋回軸を配管に隣接配
置する工程と、該旋回軸を配管側に接近させて、旋回軸
が、配管周囲を同心状に旋回可能な位置に移動操作せし
める工程と、次に前記複数の移動軸の移動操作により溶
接トーチを配管の溶接対象位置に対峙させる工程と、前
記旋回軸を介して、ターンテーブルを配管周囲に同心状
に周回させながら若しくは前記上下軸により配管軸方向
に移動させながら、前記溶接トーチ部を作動させて配管
溶接を行う工程を具えたことを特徴とする配管自動溶接
方法を提案する。
【0005】そしてかかる方法を好適に達成する装置と
して、請求項2記載のように、床面上に林立する大型の
配管群を溶接する配管自動溶接装置において、前記床面
の配管群間に敷設したレール上を走行可能な台車と、前
記台車より配管側に接離可能に搭載され、配管周囲を旋
回可能な旋回軸上に設けられたターンテーブルと、前記
ターンテーブル上に、配管軸方向に移動する上下軸を含
む複数の移動軸を介して溶接トーチ部を搭載してなる溶
接部本体とを備え、前記台車に、レール移動方向とほぼ
直交する方向に旋回軸を移動させる移動手段を設け、一
方前記旋回軸とターンテーブルに、配管が側部より侵入
可能なU字状開口部を設けるとともに、該U字状開口部
内に嵌入された配管と旋回軸間を位置決めする位置決め
手段を設け、前記旋回軸を介してターンテーブルを配管
周囲に同心状に周回可能に構成する装置を提案する。
尚、本発明はティグ、ミグ、マグ、レーザビーム溶接等
の各種溶接装置に適用できる。
【0006】尚、前記移動手段は、モ−タ駆動のシフト
シリンダとリニアガイドにより構成される。又、前記旋
回軸は、360度以上旋回可能であるのがよく、又位置
決め手段はU字状開口部の両サイドに設けた一対のクラ
ンプシリンダとクランパにより構成される。
【0007】かかる装置において前記ターンテーブル上
に設けた複数の移動軸は、請求項3記載のように、ター
ンテーブル上に立設する上下軸と、溶接トーチが取り付
けられ配管と離接する配管半径方向に移動する前後軸
と、前記前後軸と上下軸間に介装され、前記前後軸に取
り付けられた溶接トーチを所定角度傾動させる傾斜軸で
構成するのがよい。
【0008】この場合、配管軸線に沿って起立する前記
上下軸はターンテーブルの周回により衝接しないよう
に、隣接する配管の間隙に収まる幅に収めるのがよい。
傾斜軸の傾動範囲は、モ−タ駆動で水平から上向きに6
0°程度の範囲で作動するように構成する事により、配
管のテーパ部にも沿いながら溶接する事が出来る。又配
管半径方向に移動する前後軸に溶接トーチを取り付ける
事により配管外径に対応させて溶接位置を任意に調整で
きる。
【0009】尚、本発明はトーチ外部より溶接ワイヤを
供給するティグ溶接装置において、請求項4記載のよう
に、前記前後軸に溶接状況を監視するCCDその他の監
視カメラと、前記溶接トーチがティグ溶接トーチの場合
に、位置調整可能なワイヤ供給ノズルとを備え、一方前
記ワイヤ供給ノズルに供給されるワイヤは前記ターンテ
ーブル上に配設されたワイヤ供給機構より供給可能に構
成するのがよい。
【0010】即ち前後軸にはティグ溶接トーチとワイヤ
供給ノズルとを具えているために、溶接位置とともに、
ワイヤ供給ノズル送給位置を精度よく設定できる。又前
記前後軸には溶接状況を監視する監視カメラ、例えば開
閉式フィルタ付きのCCDカメラを備えることにより、
溶接に追従して前記監視カメラが移動するために、溶接
状況を精度よく監視できる。
【0011】又本発明は請求項5に記載のように、前記
溶接トーチにケーブルを介して接続される溶接電源及び
前記溶接装置を遠隔操作する監視モニタ付き制御盤とを
配管林立区域外に配設するのがよい。これにより配管林
立区域外よりの遠隔操作が可能となる。
【0012】従って本発明によれば、林立する配管間の
床面にレールを設置し、ここへ走行台車を搭載すること
で、林立した配管群の中央域に溶接装置を搬送する事が
出来る。又台車上には、シフトシリンダとリニアガイド
等からなる移動手段を介して旋回軸を取り付け、その形
状をU字状開口部とすることで、レール側から旋回軸と
ともにターテーブルを配管側にシフトし、U字状開口部
内に軸心を一致させて挿入する事により、溶接部本体を
搭載したターンテーブルが旋回軸を介して配管周囲を周
回する事が出来、円滑な溶接が可能となる。
【0013】また、前記旋回軸は位置決め手段が設けら
れているために、旋回軸の旋回と配管との間の位置決め
により軸振れがなく円滑な溶接が可能となる。特に旋回
軸のU字状開口部切り欠きの両サイドに一対のクランプ
シリンダを設けることで、前記アクセス後、溶接部本体
を搭載したターンテーブルを配管へ確実に固定できる。
又ターンテーブル上に直立する上下軸とワイヤ送給機構
等を配管の間隙に収まる幅若しくは背高に収めること
で、隣接する配管群に衝接する事なくターンテーブルや
台車の配管間の移動と、溶接回転が可能となる。
【0014】溶接トーチを前後軸に取り付け、更に該前
後軸を水平から上向き方向に傾動する傾斜軸を介して、
配管軸線方向に移動する上下軸に取り付けることで、溶
接対象部のR部やテーパ部の倣いや管径の変化に対応し
て溶接トーチの移動が容易となる。これらの軸をモ−タ
駆動とすることで、遠隔操作が可能となる。更にティグ
溶接トーチにおいて、前後軸に上下左右に調整可能なワ
イヤ供給ノズルと、開閉式フィルタ付きのCCDカメラ
を備えることで、正確な位置決めと溶接中の監視が可能
になり良好な溶接が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発
明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例
にすぎない。本実施例は船体構造等に組込まれる林立し
た大型配管群の溶接システムを示し、先ず図1により全
体構成を概説すると、1aは床面1上より直立した配管
であって上側が太径に、下側が細径に、そしてその間の
テーパ部に配管溶接対象部1bが形成されている。この
配管1aは図9〜図12に示すように規則正しいピッチ
で桝目状に配置され、この配管1a群の間隔は非常に狭
い。そして配管溶接対象部1bを溶接する本実施例にか
かる溶接装置2は、制御盤3から制御ケーブル8と、モ
ニタ4からモニタケーブル9さらに、溶接電源5からパ
ワーケーブル10がそれぞれ接続されている。また、溶
接電源5にはシールドガス7が、配管1aにはアースケ
ーブル11が溶接電源5から個々に接続されている。
【0016】そして本実施例の全体概要を図1から図8
に基づいて説明するに、本溶接装置2は図1に示すよう
に、林立する配管1a間隔に配設されたガイドレール6
に沿って走行台車12を介して移動可能に構成されてい
る。走行台車12上には図2及び図5に示すように、旋
回モ−タ28の駆動駆動制御により360°以上旋回可
能なU字状開口部13aを有する旋回軸13がシフトシ
リンダ15とリニアガイド14を介して取り付けられて
おり、前記U字状開口部13a内に配管1aが侵入する
方向、言換えれば走行台車12移動方向と直交する方向
に旋回軸13を移動可能に構成している。
【0017】又旋回軸13のU字状開口部13aの開口
端両サイドには先端にクランパ37を具えた一対のクラ
ンプシリンダ36を設け、該クランプシリンダ36によ
り前記U字状開口部13aに配管1aを侵入させた旋回
軸13を任意の回転位置で配管1aをクランプ固定可能
に構成する。前記旋回軸13上にはターンテーブル16
が設けられており、該ターンテーブル16上に配管1a
の間隙に収まる幅に収めたモ−タ駆動の上下軸17とワ
イヤ送給機構21を設けている。上下軸17には傾斜軸
18を介して、モ−タによって前後駆動される前後軸2
3が取り付けられている。傾斜軸18はモ−タ駆動で水
平から上向きに60°前後の範囲で前後軸23を傾動可
能に構成されている。この前後軸23にはティグ溶接ト
ーチ24と上下左右に微調整可能なワイヤ供給ノズル2
0と開閉式フィルタ付きのCCDカメラを備えている。
又ティグ溶接トーチ24には別異の位置から溶接電源5
とシールドガス7が接続されている。又上記の溶接装置
2を遠隔操作するためのモニタ4付き制御盤3を設け
る。
【0018】以下、各図に沿って溶接装置2の機構を説
明すると、図2に示すように、溶接装置2は、まずガイ
ドレール6に沿って走行する走行台車12があり、この
走行台車12には走行時のガイドローラ25a(図2)
と横振れ防止のガイドローラ25b(図3)が個々に4
個ずつ備えられ容易にガイドレール6に沿って走行が可
能となっている。なお、走行台車12の走行はポール等
で押し引きする手動駆動で行なっても又電気モ−タを利
用した自動走行若しくは制御盤3よりの遠隔走行のいず
れでもよい。又、台車12の長手方向両端には、シフト
リンダ15が2個搭載され、これにリニアガイド14を
介してU字状開口部13aを有する旋回軸13が保持さ
れている。旋回軸13の上面にはやはりU字状開口部1
6a(図4)を有するターンテーブル16が備わり、該
テーブル16上に上下軸17とワイヤリール22やワイ
ヤ送給機構21を搭載している。
【0019】上下軸17は、ターンテーブル16が配管
1a周囲を周回した際に隣接する配管1a間に衝接しな
いように、上下軸17の幅を隣接する配管1a間の狭域
幅より小に設定している。特に本実施例の配管1aは上
部が下部に比較して太径に形成しているために、上下軸
17は、ターンテーブル16が配管1a周囲を周回した
際に隣接する配管1a間に衝接しないように、その幅を
抑えてデザインすることが必要である。また、配管1a
は上部が下部に比較して太径に形成しているために、ワ
イヤ送給機構21も配管1a上部に干渉しないよう低く
デザインして搭載されている。
【0020】又図5に示すように台車12の配管1aへ
の相対的位置検出は台車12に取り付けた、リミットセ
ンサ40によって行なう。従ってリミットセンサ40よ
りの検知信号により配管1aに対する台車12の相対位
置を所定位置に位置決めした後、シフトリンダ15を駆
動させ、リニアガイド14を介して旋回軸13を配管1
a側に移動させ、該旋回軸13のU字状開口部13a、
16aの中心位置内に配管1aが嵌り込むよう構成され
ている。
【0021】又図5において、旋回軸13のU字状開口
部13aの両サイドには、一対のクランプシリンダ36
と、クランパ37が備えられ、配管1aに旋回軸13及
びターンテーブル16のU字状開口部13a、16aを
嵌入させた後、このクランプシリンダ36を作動させク
ランパ37で、配管1aを抱き込むような状態で、溶接
装置2全体を配管1aにしっかりと固定する。スライド
後の位置はリミットセンサ39で確認できる。
【0022】旋回軸13の構造を図5で更に詳細に説明
するに、旋回リング35はフレーム27の中央部に回動
自在に配設されており、U字状開口部13aと一致させ
て円形の一部を切り欠いたU字状開口形状をしていると
ともに、外周面にギヤが歯合され、駆動ギヤ34を介し
て旋回モ−タ28よりの回転力を受けて回動可能に構成
されている。即ち、28は旋回軸13旋回用の旋回モ−
タで、該旋回モ−タ28は、駆動力をウォームギヤ2
9、ウォームホイール30を介して、同軸上に設けられ
たアイドルギヤ&タイミングホイール31からタイミン
グベルト32へと駆動力を伝え、タイミングベルト32
はテンションホイール33で弛みを調整され、90度ピ
ッチで配置された3個の駆動ギヤ34を介して旋回リン
グ35を左右に周回させることができる。また、旋回リ
ング35にはエンコーダ38も接続しており、このデー
タから円周上の位置制御や確認を行なう。
【0023】上下軸17、及び該上下軸17に取り付け
られた傾斜軸18の詳細は図6に示す。同図において、
上下軸17は上下モ−タ41からギヤ42a、42b、
42c、を経て、スクリューシャフト43を回転させ、
ガイドシャフト45でサポートされたスライダ44を上
下させる。スライダ44には図2に示すようにブラケッ
ト50が接続され、その下端に傾斜軸18が吊り下げら
れている。
【0024】図6において傾斜軸18は傾斜モ−タ46
からウォームギヤ47を経て、ウォームホイール48に
嵌合された傾斜軸シャフト49を回転させる。斜軸シャ
フト49には前後軸23を接続されており、前記傾斜モ
−タ46の回転により前後軸23を水平から上向きに6
0°前後の範囲で傾動可能に構成している。前後軸23
の詳細は図7に示すように、傾斜軸シャフト49に接続
された前後軸フレーム51内に挿入された前後モ−タ5
2からギヤ53を介してスクリューシャフト54を回転
させトーチスライダ55を前後に作動させ、このトーチ
スライダ55に取り付けたティグ溶接トーチ24を作動
させる。なお、この前後軸23は、溶接電圧をフィード
バックしたAVC(アーク電圧制御)機能も兼ね備えて
いる。又前記した上下モ−タ41と傾斜モ−タ46はエ
ンコーダを内蔵しており、このデータからティグ溶接ト
ーチ24を制御し角度確認を行ない、ティグ溶接トーチ
24を、水平から上向きに連続60°前後の範囲で作動
することで、配管溶接対象部1bのテーパ部やR部に倣
い、管径の変化に対応する事が可能となる。
【0025】ティグ溶接トーチ24の詳細は図7に示す
ように、トーチスライダ55に、トーチフレーム56を
吊り下げて取り付けており、ここへコレットボデー57
とガスレンズ60を介して電極58を保持している。尚
本トーチ24は溶接性能面の配慮からガスレンズ60と
ともに、シールドカップ59を備えている。又トーチス
ライダ55にはティグ溶接トーチ24とともに、CCD
カメラ19とワイヤ供給ノズル20が取り付けられ、テ
ィグ溶接トーチ24に追従して移動可能に構成されてい
る。
【0026】CCDカメラ19の先端には開閉式フィル
タを取り付けてあり、溶接中にはフィルタを閉じること
で溶接状況の監視が行なえる。また、ワイヤ供給ノズル
20はワイヤ送給位置を上下左右に微調整ができる機構
となっている。ワイヤ送給機構21はターンテーブル1
6上の上下軸17の反対側に設置し配管1aに干渉しな
いようにその背高が低くなるように配慮している。
【0027】ワイヤ送給機構21の構成を図8に示す。
ワイヤ送給モ−タ62の出力軸をワイヤ送給フレーム6
1内に挿設してカップリング63、ウォームギヤ64、
ウォームホイール65及びシャフト66を介して送給ロ
ーラ67を回転させる。送給ローラ67に巻回されてい
る溶接ワイヤは図4に示すように、押えローラ68で押
し付けられつつ送給ローラ67で送られ、コンジットチ
ューブ26内を通ってワイヤ供給ノズル20へ供給され
る。
【0028】前記構成の説明より明らかなように、本実
施例によれば、多数の配管1aが林立した床面1の配管
1a間にガイドレールを設置し、ここへ溶接装置2を搭
載した走行台車12を搭載することで、林立した配管1
a群の適宜位置に溶接装置2を運べる。台車12上に設
けたシフトシリンダ15とリニアガイド14及び旋回軸
13を介してターンテーブル16を台車12短手方向、
言換えればレール側から配管1aにシフトし、U字状開
口部13a、16a軸心と配管1a中心を一致させた状
態で、クランプシリンダ36を作動させクランパ37
で、配管1aを抱き込むような状態で、ターンテーブル
16上の溶接装置2全体を配管1aにしっかりと固定し
ながらターンテーブル16の回転により上下軸17、傾
斜軸18及び前後軸23を介して設けられたティグ溶接
トーチ24とワイヤ供給ノズル20を配管周囲に沿って
回動させることができる。
【0029】従って本実施例によれば旋回軸13は、旋
回モ−タ28によるモ−タ駆動とすることで、360度
以上旋回し、配管1aの周囲への位置決めと、溶接が可
能な機構となる。旋回軸13のU字状開口部13aの両
サイドに一対のクランプシリンダ36及びクランパ37
を設けることで、配管1aへのU字状開口部13a、1
6aのアクセス後、配管1aへ確実に固定できる。又タ
ーンテーブル16上の上下軸17と、ワイヤ送給機構2
1はターンテーブル16を配管1a周囲に周回させた際
に、衝接しないように間隙に収まる幅若しくは背高に設
定したために台車12による配管1a間の移動と、溶接
時におけるターンテーブル16の回転が可能となる。
【0030】又ティグ溶接トーチ24を、配管1a周面
から離接する方向(配管半径方向)に移動する前後軸2
3に取り付け、又該前後軸23を水平から上向きに60
度の範囲で傾動する傾斜軸18を介して上下軸17に取
り付けることで、配管1aの溶接対象部1bが下向きテ
ーパ部に形成されている場合でもそのテーパ部に倣って
傾斜軸18を傾動させることにより、管径のテーパ部に
溶接対象部1bを有していても溶接トーチ24やワイヤ
供給ノズル20等をその対象位置に対峙させる事が可能
となる。そして前記上下軸17、傾斜軸18、前後軸2
3夫々の軸はいずれもモ−タ駆動とすることで制御盤3
からの遠隔操作が可能となる。
【0031】又本実施例は前後軸23にティグ溶接トー
チ24とともに、上下左右に調整可能なワイヤ供給ノズ
ル20と、開閉式フィルタ付きのCCDカメラ19を備
えることで、正確な位置決めと溶接中の監視が可能にな
り良好な溶接が可能となる。又上記の溶接装置2を遠隔
操作するためのモニタ4付き制御盤3、溶接電源5、シ
ールドガス7等を配管1a林立区域外に設ける事によ
り、外部から制御盤3のモニタ4で溶接状況を監視しな
がら、制御盤3を遠隔操作することで円周溶接ができ
る。また、配管溶接対象部1bのテーパ若しくはR部
は、上下軸17と傾斜軸18をシーケンス制御しながら
前後軸23のAVC機能で形状の追従することで軸方向
溶接も可能となる。
【0032】本溶接装置2の配設状況を再度図9〜図1
2に基づいて説明する。図11は図9の平面図で桝目状
に配管1a群が散在配列されている状態を示す。同図に
示すように、前記桝目状の配管群の配管1a間に列方向
若しくは行方向にガイドレール6を敷設し、その上に走
行台車12を搭載して、台車12を配管1aと対面する
位置まで移動させて台車12を位置決めする。そしてシ
フトリンダ15を駆動させ、リニアガイド14を介して
旋回軸13を配管1a側に移動させ、該旋回軸13のU
字状開口部13aの中心位置内に配管1aが嵌り込む。
かかる状況は図10及び図12に示されており、溶接装
置2を配管1aへアクセスした状況を示している。
【0033】
【発明の効果】本発明の溶接装置によれば、従来実施さ
れていなかった床面等に林立する配管群の中央域に位置
する配管の溶接が容易に行うことが出来、工数低減と、
配管の信頼性向上を望める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動溶接装置の全体構成
図。
【図2】本発明の実施例に係る自動溶接装置の正面図。
【図3】本発明の実施例に係る自動溶接装置の側面図。
【図4】本発明の実施例に係る自動溶接装置の平面図。
【図5】図2のI−I線断面図。
【図6】図2のII−II線断面図。
【図7】図3のIII−III線断面図。
【図8】図4のIV−IV線断面図。
【図9】本発明の実施例に係る自動溶接装置の配管群間
セット状況側面図。
【図10】本発明の実施例に係る自動溶接装置の溶接部
にアクセスしている状況を示す側面図。
【図11】図9の平面図。
【図12】図10の平面図。
【符号の説明】
1a 配管 1b 配管溶接対象部 2 溶接装置 3 制御盤 4 モニタ 5 溶接電源 6 ガイドレール 12 台車 13 旋回軸 14 リニアガイド 15 シフトシリンダ 16 ターンテーブル 17 上下軸 18 傾斜軸 19 CCDカメラ 20 ワイヤ供給ノズル 21 ワイヤ送給機構 22 ワイヤリール 23 前後軸 24 溶接トーチ 27 フレーム 28 旋回モ−タ
フロントページの続き (72)発明者 衣笠 利行 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 長田 忠己 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (56)参考文献 特開 昭56−117898(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/00 501 B23K 9/095 515 B23K 9/12 331 B23K 37/02 301

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面上に林立する大型の配管群を溶接す
    る配管自動溶接方法において、 前記床面の配管群間に敷設したレール上を走行可能な台
    車と、 前記台車より配管側に接離可能に搭載され、配管周囲を
    旋回可能な旋回軸上に設けられたターンテーブルと、 前記ターンテーブル上に、配管軸方向に移動する上下軸
    を含む複数の移動軸を介して溶接トーチ部を搭載してな
    る溶接部本体とを備えた自動溶接装置よりなり、 前記台車の移動により旋回軸を配管に隣接配置する工程
    と、 該旋回軸を配管側に接近させて、旋回軸が、配管周囲を
    同心状に旋回可能な位置に移動操作せしめる工程と、 次に前記複数の移動軸の移動操作により溶接トーチを配
    管の溶接対象位置に対峙させる工程と、 前記旋回軸を介してターンテーブルを配管周囲に同心状
    に周回させながら若しくは前記上下軸により配管軸方向
    に移動させながら、前記溶接トーチ部を作動させて配管
    溶接を行う工程とを具えたことを特徴とする配管自動溶
    接方法。
  2. 【請求項2】 床面上に林立する大型の配管群を溶接す
    る配管自動溶接装置において、 前記床面の配管群間に敷設したレール上を走行可能な台
    車と、 前記台車より配管側に接離可能に搭載され、配管周囲を
    旋回可能な旋回軸上に設けられたターンテーブルと、 前記ターンテーブル上に、配管軸方向に移動する上下軸
    を含む複数の移動軸を介して溶接トーチ部を搭載してな
    る溶接部本体とを備え、 前記台車に、レール移動方向とほぼ直交する方向に旋回
    軸を移動させる移動手段を設け、 一方前記旋回軸とターンテーブルに、配管が側部より侵
    入可能なU字状開口部を設けるとともに、該U字状開口
    部内に嵌入された配管と旋回軸間を位置決めする位置決
    め手段を設け、 前記旋回軸を介してターンテーブルを配管周囲に同心状
    に周回可能に構成したことを特徴とする配管自動溶接装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ターンテーブル上に設けた複数の移
    動軸が、 ターンテーブル上に立設する上下軸と、溶接トーチが取
    り付けられ配管と離接する配管半径方向に移動する前後
    軸と、前記前後軸と上下軸間に介装され、前記前後軸に
    取り付けられた溶接トーチを所定角度傾動させる傾斜軸
    である請求項2記載の配管自動溶接装置。
  4. 【請求項4】 前記前後軸に溶接状況を監視するCCD
    その他の監視カメラと、前記溶接トーチがティグ溶接ト
    ーチの場合に、位置調整可能なワイヤ供給ノズルとを備
    え、一方前記ワイヤ供給ノズルに供給されるワイヤは前
    記ターンテーブル上に配設されたワイヤ供給機構より供
    給可能に構成された請求項3記載の配管自動溶接装置。
  5. 【請求項5】 前記溶接トーチにケーブルを介して接続
    される溶接電源及び前記溶接装置を遠隔操作する監視モ
    ニタ付き制御盤とを配管林立区域外に配設した請求項3
    記載の配管自動溶接装置。
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