JP3527331B2 - シール材用組成物およびシール材 - Google Patents
シール材用組成物およびシール材Info
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Description
るエアコンディショナ機や冷凍機に有用なシール材およ
び当該シール材の材料として好適な新規ゴム組成物に関
する。さらに詳しくは、本発明は寒冷地で使用されるフ
ロン134aを冷媒とした車輌用エアコンディショナ機
に適用可能なシール材および当該シール材用組成物に関
する。 【0002】 【従来技術および発明が解決しようとする課題】アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴムのようなニトリル基含有重
合体ゴム中の炭素−炭素2重結合の一部あるいは全部を
水素添加した、あるいは他のエチレン系単量体単位で置
き換えた水素添加ニトリルゴムは、耐熱性、耐オゾン
性、耐油性に優れるため、これを含むゴム組成物は、O
リング、パッキン等のシール材用組成物として各種の分
野で幅広く用いられている。 【0003】シール材の用途としては、例えば冷蔵庫、
エアコンディショナ機等の冷却装置、空調装置のコンプ
レッサ等があり、特に、自動車などの車輌用エアコンデ
ィショナ機や冷凍機には、次に掲げる特性が要求され
る。 (1)エアコンディショナ機の最高温度は140〜15
0℃にまで至ることからシール材の耐熱性としては15
0℃であることが要求される。 (2)シール材のシール性能を表す最も重要な物性は圧
縮永久歪みであり、圧縮永久歪みの小さいことが要求さ
れる。 (3)エアコンディショナ機用シール材の重要な物性の
ひとつとして、冷媒であるフロンに対する耐発泡性が良
好であることが要求される。ここで耐発泡性とは冷媒に
浸漬後、高温に付してもエラストマーに発泡が生じない
ことを意味する。 【0004】ところで、従来、自動車などの車輌用エア
コンディショナ機や冷凍機の冷媒としてはフロン12が
使用されてきたが、近年、フロンによるオゾン層の破壊
が環境問題となり、フロン12に代わってオゾン層を破
壊しないフロン134aが使用されるようになってき
た。従来のフロン12用シール材にはニトリルゴム、フ
ッ素ゴムが使われてきたが、これらの材料をフロン13
4aのシール材に適用した場合、ニトリルゴムでは耐熱
性が不充分であり、フッ素ゴムではフロン134aによ
る膨潤が大きいなどの問題点がある。 【0005】また、エチレンプロピレンゴム系や塩素化
ポリエチレンを使用したシール材も知られているが、こ
れらの材料は鉱油などの冷媒に添加された冷凍機油に対
する耐油性が劣り、水素化アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴムと塩素化ポリエチレンとの混合系シール材は、鉱
油に対する耐油性が劣るという問題点を有している。 【0006】かかる問題に対して、水素化アクリロニト
リル−ブタジエンゴム、架橋剤、架橋助剤、金属酸化
物、補強剤、可塑剤とからなるシール材用組成物があっ
た(特願平5−108733)。 (4)しかしながら、上記シール材用組成物には以下の
問題が生じることがわかった。すなわち、該シール材用
組成物を用いて、例えば自動車などの車輌用エアコンデ
ィショナ機用シール材に適用した場合に、極寒冷地では
夜明け前には−40℃程度まで冷え込むことがあり、つ
まりエアコンディショナ機の冷媒として用いられるフロ
ン134aの沸点(約−26℃)以下まで気温が低下す
ることがあり、そうなるとフロン134aが液化し、シ
ール材内部の圧力が低下するため大気がシール材に浸透
して冷媒に混入するおそれがあった。この問題を解消す
るため、シール材には−40℃程度の極寒冷地での使用
環境にも耐えうる耐寒性も要求される。 【0007】従来、耐寒性を有するシール材としては、
水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムと、エチレン
プロピレンゴム系やイソプレンゴムやブチルゴムとから
なる組成物があった(特公平6−39544)。しかし
ながら、上記組成物では、耐寒性はある程度有するもの
の、上記したフロン134aに対する耐発泡性、耐熱性
等の他の特性が十分ではなかった。 【0008】本発明の目的は、冷媒用シール材に要求さ
れる上記(1)〜(4)の特性を満足する、すなわち、
耐熱性、圧縮永久歪特性、耐発泡性、耐寒性を有するゴ
ム組成物を提供することである。本発明の他の目的は、
新規な冷媒用シール材を提供することである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、耐熱性に劣るとされてい
るアクリロニトリル−ブタジエンゴムであっても、アク
リロニトリル量を特定し、かつ、特定の水素化アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴムとブレンド配合して、有機過
酸化物によって架橋すると、当該アクリロニトリル−ブ
タジエンゴムは水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ムに対する架橋助剤的作用効果を奏し、耐熱性を損なう
ことなく、耐寒性を向上させうるという知見を得て本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明者は、特定の
水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムと特定のアク
リロニトリル−ブタジエンゴムとのゴム成分、有機過酸
化物、補強剤、可塑剤からなるシール材用組成物が上記
課題を解決し、特に寒冷地におけるフロン134a用シ
ール材として優れた特性を有することを見出し本発明を
完成するに至った。 【0010】よって、本発明の要旨とするところは、本
発明はヨウ素価が10〜30(g/100g)であっ
て、かつアクリロニトリル量が30〜40%である水素
化アクリロニトリル−ブタジエンゴム65〜85重量部
とアクリロニトリル量が10〜25%であるアクリロニ
トリル−ブタジエンゴム15〜35重量部とのゴム成分
の合計量100重量部、有機過酸化物2〜15重量部、
補強剤50〜150重量部、及び可塑剤5〜20重量部
からなるシール材用組成物である。また、本発明はエア
コンディショナ機用である上記シール材用組成物であ
る。また、本発明は上記シール材用組成物からなるシー
ル材である。 【0011】本発明で用いる水素化アクリロニトリル−
ブタジエンゴム(以下、H−NBRともいう)として
は、不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体ゴムの共役ジ
エン単位部分を水素化したもの、不飽和ニトリル−共役
ジエン−エチレン性不飽和モノマー3元重合体ゴムおよ
びこのゴムの共役ジエン単位部分を水素化したもの、不
飽和ニトリル−エチレン性不飽和モノマー系共重合体ゴ
ム等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。また、これらのH−NBRは通常の重合手段、水素
添加方法によって得られるが、その手段も特別な限定は
ない。 【0012】上記H−NBRの具体例としては、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ア
クリロニトリル−ブタジエン重合体ゴム、イソプレン−
アクリロニトリル共重合体ゴム等を水素添加したもの、
アクリロニトリル−メチルアクリレート−ブタジエン重
合体ゴム、アクリロニトリル−アクリル酸−ブタジエン
重合体ゴム等を水素添加したもの、アクリロニトリル−
エチレン−ブタジエン重合体ゴム、ブチルアクリレート
−エトキシエチルアクリレート−ビニルクロロアセテー
ト−アクリロニトリル重合体ゴム、ブチルアクリレート
−エトキシエチルアクリレート−ビニルノルボルネン−
アクリロニトリル重合体ゴム等を水素添加したものが例
示されるが、これらに限定されるものではない。 【0013】また、本発明で用いるH−NBRとして
は、ヨウ素価が10〜30(g/100g)、圧縮永久
歪特性および耐熱性の点から好ましくは15〜25(g
/100g)であって、かつアクリロニトリル含量が3
0〜40重量%、耐油性および耐寒性の点から好ましく
は33〜39重量%であるものが使用される。ヨウ素価
が10(g/100g)未満となれば圧縮永久歪が大き
くなる傾向があり、30(g/100g)を越えると耐
熱性が低下する傾向にある。また、アクリロニトリル含
量が30重量%未満であると耐油性が低下する傾向にあ
り、40重量%を越えると耐寒性が低下する傾向にあ
る。 【0014】本発明で用いるアクリロニトリル−ブタジ
エンゴム(以下、NBRともいう)としては、不飽和ニ
トリル−共役ジエン共重合体ゴム、不飽和ニトリル−共
役ジエン−エチレン性不飽和モノマー3元重合体ゴム、
不飽和ニトリル−エチレン性不飽和モノマー系共重合体
ゴム等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。 【0015】上記NBRの具体例としては、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−アクリ
ロニトリル−ブタジエン重合体ゴム、イソプレン−アク
リロニトリル共重合体ゴム、アクリロニトリル−メチル
アクリレート−ブタジエン重合体ゴム、アクリロニトリ
ル−アクリル酸−ブタジエン重合体ゴム、アクリロニト
リル−エチレン−ブタジエン重合体ゴム、ブチルアクリ
レート−エトキシエチルアクリレート−ビニルクロロア
セテート−アクリロニトリル重合体ゴム、ブチルアクリ
レート−エトキシエチルアクリレート−ビニルノルボル
ネン−アクリロニトリル重合体ゴム等が例示されるが、
これらに限定されるものではない。 【0016】また、本発明で用いるNBRとしては、ア
クリロニトリル量が10〜25%であるものを用いる。
好ましいアクリロニトリル量としては、耐寒性および耐
油性の点から12〜20%、さらに好ましくは15〜1
8%である。アクリロニトリル量が10%未満では、耐
油性の点で問題が生じる傾向にあり、また25%を越え
ると耐寒性の点で問題が生じる傾向にある。 【0017】本発明の組成物のゴム成分としては、上記
特定のH−NBRと特定のNBRとの混合物を用いる。
H−NBRとNBRとの混合比率は、H−NBR65〜
85重量部とNBR15〜35重量部とのゴム成分の合
計量が100重量部になるようにブレンド配合すればよ
い。耐寒性および耐熱性の点から好ましくは、H−NB
R70〜80重量部とNBR20〜30重量部とのゴム
成分の合計量が100重量部である。H−NBRの配合
量が多すぎると耐寒性に問題が生じる傾向があり、NB
Rの配合量が多すぎると耐熱性に問題が生じる傾向にあ
る。 【0018】本発明においては有機過酸化物が必須であ
り、本発明で用いる有機過酸化物としては、例えば、ベ
ンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス−t−ブチル−
パーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカ
ン、n−ブチル−4,4−ビス−tブチルオパーオキシ
バレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
ジ−(t−ブチルパーオキシ)mジ−イソプロピルベン
ゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパー
オキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−t−ブチ
ルパーオキシルヘキシン−3、t−ブチルパーオキシク
メンなどが挙げられる。本発明においては、上記有機過
酸化物は単独または2種以上を組み合わせて用いられ
る。 【0019】上記有機過酸化物の配合量は、ヨウ素価が
10〜30(g/100g)であって、かつアクリロニ
トリル量が30〜40%である水素化アクリロニトリル
−ブタジエンゴム65〜85重量部とアクリロニトリル
量が10〜25%であるアクリロニトリル−ブタジエン
ゴム15〜35重量部とのゴム成分の合計量100重量
部に対して、2〜15重量部、耐寒性の点から好ましく
は2.5〜5重量部である。有機過酸化物の配合量が2
重量部未満であると、圧縮永久歪特性および耐発泡性が
低下する傾向にあり、15重量部を越えると機械的特性
に問題が生ずる傾向にある。 【0020】本発明では、機械的性質を改善するために
補強剤は必須であり、本発明に用いられる補強剤として
は、例えば天然ケイ酸(タルク、ろう石、カオリンクレ
ー、焼成クレーなど)、ケイ酸塩類、炭酸塩類(重質炭
酸カルシウム、軟質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム
など)、カーボンブラック(チャンネルブラック、ファ
ーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラッ
ク、グラファイト、黒鉛など)などが挙げられ、圧縮永
久歪特性の点から、カーボンブラック、特にサーマルブ
ラックが好適である。上記補強剤は単独または2種以上
を組み合わせて用いられる。 【0021】上記補強剤の配合量は、ヨウ素価が10〜
30(g/100g)であって、かつアクリロニトリル
量が30〜40%である水素化アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴム65〜85重量部とアクリロニトリル量が1
0〜25%であるアクリロニトリル−ブタジエンゴム1
5〜35重量部とのゴム成分の合計量100重量部に対
して、50〜150重量部、機械的性質の改善の点から
好ましくは50〜120重量部、さらに好ましくは60
〜110重量部配合するものである。補強剤の配合量が
50重量部未満であると、耐発泡性が低下する傾向にあ
り、150重量部を越えると、圧縮永久歪特性が低下す
る傾向にある。 【0022】本発明に用いられる可塑剤としては、ニト
リルゴムに一般的に使用されるものであれば特に限定は
ないが、フタル酸ジエステル、アジピン酸ジエステル、
イソフタル酸ジエステル、トリメリット酸トリエステル
などの他にポリエステルエーテル、ポリエーテル、アジ
ピン酸ポリエステルなどの低揮発性可塑剤が好適であ
る。上記可塑剤は、単独または2種以上を組み合わせて
用いられ、可塑剤の配合量は、ヨウ素価が10〜30
(g/100g)であって、かつアクリロニトリル量が
30〜40%である水素化アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム65〜85重量部とアクリロニトリル量が10〜
25%であるアクリロニトリル−ブタジエンゴム15〜
35重量部とのゴム成分の合計量100重量部に対し
て、5〜20重量部、圧縮永久歪特性および耐熱性の点
から好ましくは5〜15重量部、さらに好ましくは7〜
12重量部である。可塑剤の配合量が5重量部未満であ
ると、耐寒性が低下する傾向にあり、20重量部を越え
ると圧縮永久歪特性が低下する傾向にある。 【0023】さらに、本発明の組成物にはマレイミド系
架橋助剤、メタアクリレート系架橋助剤、アリル系架橋
助剤などの架橋助剤を併用してもよい。マレイミド系架
橋助剤の例としては、N,N−m−フェニレンジマレイ
ミド、アリル系架橋助剤の例としては、トリアリルシア
ヌレート、ジアリルフマレート、ジアリルフタレート、
テトラアリルオキシエタンなどが挙げられ、また、メタ
アクリレート系架橋助剤の例としては、エチレングリコ
ールメタアクリレート、トリエチレングリコールジメタ
アクリレート、テトラエチレングリコールジメタアクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタアクリレート、
トリメチロールプロペントリメタアクリレートなどが挙
げられる。上記架橋助剤は、単独または2種以上を組み
合わせて用いられる。架橋助剤を多量に配合した組成物
からなるシール材は、圧縮永久歪特性は良好となるが、
耐発泡性が低下する傾向にあるため、架橋助剤の配合量
は、アクリロニトリル量が30〜40%である水素化ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム65〜85重量部とア
クリロニトリル量が10〜25%であるアクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム15〜35重量部とのゴム成分の合
計量100重量部に対して、0.1〜10重量部、耐発
泡性の点から好ましくは0.5〜5重量部、さらに好ま
しくは2〜4重量部程度である。 【0024】本発明の組成物には金属酸化物を添加配合
しても良い。金属酸化物は、ゴムの添加剤として一般的
に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、Z
nO、SbO、MgO、PbO、CaO等アルカリ性の
ものが好適に使用される。上記金属酸化物は、単独また
は2種以上を組み合わせて用いられる。金属酸化物の配
合量は、アクリロニトリル量が30〜40%である水素
化アクリロニトリル−ブタジエンゴム65〜85重量部
とアクリロニトリル量が10〜25%であるアクリロニ
トリル−ブタジエンゴム15〜35重量部とのゴム成分
の合計量100重量部に対して、1〜20重量部、圧縮
永久歪特性および耐発泡性の点から好ましくは2〜15
重量部、さらに好ましくは3〜10重量部程度である。 【0025】本発明の組成物には、上記添加剤の他、必
要に応じて当分野において一般的に使用される老化防止
剤、安定剤、カップリング剤などの添加物を発明の目的
を損なわない範囲で添加することができる。 【0026】 【発明の実施の形態】本発明のシール材用組成物は、上
記成分を混合することにより調整される。かくして得ら
れた組成物を圧縮成型、射出成型、押出成型などの適当
な方法によりリング、シート、ガスケットなどに成型
し、熱、光、紫外線などの適当な手段により架橋を施し
てシール材を製造することができる。得られたシール材
はエアコンディショナ機や冷凍機等の冷却装置に用いら
れる。 【0027】以下実施例並びに比較例により本発明を詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 【0028】(実施例1〜4、比較例1〜10)後記表
1及び表2に示す組成のシール材用組成物を180℃の
金型中で5分間圧縮成型することにより供試品を作製し
た。 【0029】本発明のシール材用組成物を評価するため
に以下の試験を行った。 (1)耐熱性 空気加熱老化試験をJIS K6301の加硫ゴム物理
試験方法に従い実施した(老化条件:温度150℃、7
0時間)。供試品は厚さ2mmのJIS3号打ち抜きダ
ンベル片を使用した。上記老化条件で試験した後の供試
品の引張強さと伸びの変化率を求めた。それぞれの変化
率が±20%以下のものを○、±20%を越えるものを
×とした。 【0030】(2)圧縮永久歪特性 JIS K6301に従い実施した(老化条件:温度1
50℃、70時間)。厚さ約13mmの供試品を圧縮治
具にて25%圧縮し、空気老化後の圧縮永久歪を求め
た。圧縮永久歪が15%以下のものを○、15%を越え
るものを×とした。 【0031】(3)耐発泡性 供試品はJIS B2401 P26のOリングを使用
した。フロン134a中に25℃、70時間浸漬後ただ
ちに150℃のオーブンに投入し、発泡の有無を観察し
た。外観の観察により、発泡のないものを○、あるもの
を×とした。 【0032】(4)耐寒性 ASTM D 1329に従い、TR50/10値を測
定した。なお、TRはTemperature Ret
ractionの意味であり、TR50/10値は、試
料を50%伸長し、−70℃以下で凍結させた後、1℃
/1分で昇温し、伸びが10%回復した温度の値であ
る。例えば、TR50/10値が−30℃であれば、使
用環境が−40℃程度でも耐えうるものとされている。 【0033】結果を表1及び表2に示した。実施例組成
物は全ての基準を満たし、シール材料として好適な特性
を有することが実証された。 【0034】 【表1】 【0035】 【表2】【0036】 【発明の効果】本発明の組成物は、冷媒用シール材料と
して以下の優れた特性を有するものである。 (1)耐熱温度が150℃以上である。 (2)圧縮永久歪が小さい。JIS K6301の試験
方法により測定した本発明組成物からなるシール材の圧
縮永久歪は、150℃、70時間で15%以下と極めて
良好である。 (3)冷媒(フロン134a)に対する耐発泡性が良好
である。本発明組成物からなるOリングをフロン134
aに25℃、70時間浸漬後ただちに150℃のオーブ
ンに投入しても発泡を生じない。 (4)上記(1)〜(4)の特性を損なうことなく、耐
寒性を向上させることができるので、フロン134aの
存在下のおいて−40℃程度の使用環境下でも、大気が
シール材に浸透して冷媒に混入することがない。 このように、本発明の組成物はフロン134a用シール
材料として優れた特性を有し、エアコンディショナ、特
に自動車などの車輌用エアコンディショナ及び冷凍機の
冷媒用シール材料として好適である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 (請求項1)ヨウ素価が10〜30(g/100g)で
あって、かつアクリロニトリル量が30〜40%である
水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム65〜85重
量部とアクリロニトリル量が10〜25%であるアクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム15〜35重量部とのゴム
成分の合計量100重量部、有機過酸化物2〜15重量
部、補強剤50〜150重量部、及び可塑剤5〜20重
量部からなるエアコンディショナ機用シール材用組成
物。 (請求項2)請求項1記載のシール材用組成物からなる
シール材。
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