JP3527106B2 - 箱抜フォームを装着した型枠によるコンクリート打設方法 - Google Patents
箱抜フォームを装着した型枠によるコンクリート打設方法Info
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Description
箱抜フォームを使用して、コンクリート構築物である橋
脚、ビルの支柱、またはトンネルへのコンクリートの打
設時に、(装飾用、部材装着用、設備設置用)箱抜のス
ペースを同時成形することができる箱抜フォームを装着
した型枠によるコンクリート打設方法に関するものであ
る。なお、本明細書中、「打設」とは、養生硬化してな
い流動性コンクリートを各型枠間、または型枠とトンネ
ル内壁面(掘削面)または一次覆工用コンクリートとの
間、に充填させることをいう。
ネル内壁には、所定距離毎に、非常電話、消火器具、照
明器具等の各種設備が常設されている(図6参照)。
ンネル内への二次覆工用のコンクリート打設時に同時成
形される。
に示すように、二次覆工用のコンクリートを打設するた
めの型枠に先行し、予めトンネル内に設備用のスペース
に対応した箱抜フォームを設置した後、型枠を順次移動
させ、箱抜フォームと型枠とを固定した後、二次覆工用
のコンクリートを打設することにより、成形していた。
2に示すように、多数個のフォーム部材を連結させて形
成されている。
業は、トンネルの底面にボルトにより固定していた。
は、型枠の検査窓等を介して箱抜フォームの設置位置を
確認しながら、型枠の内側からボルトを介して両者を固
定した後、二次覆工用のコンクリートの打設時に加わる
外力により箱抜フォームと型枠との固着位置ズレを防止
するため、ジャッキ等の器具を介して箱抜フォームを型
枠側へ引付けると共に、箱抜フォームとトンネル内壁面
との間にスペーサー等を介在させていた。
トの養生硬化後、型枠の脱型した後、箱抜フォームを養
生硬化したコンクリート内から脱型していた。
業には約1日程度かかるのが現状である。
に装飾用凹部を成形する際、またはビルの支柱表面に壁
面パネル装着用凹部を成形する際、にも前記同様箱抜フ
ォームを型枠に多数の器具を介して個別に固定した後、
コンクリート打設し、型枠および箱抜フォームを脱型さ
せていた。
枠、14はトンネル、16は二次覆工用のコンクリー
ト、24はトンネル内壁面、34は各種設備、36は設
備用スペース、44は箱抜フォーム、46はフォーム部
材、48はボルト、50はジャッキ、52はスペーサー
を示す。
築物であるトンネル内壁への二次覆工用のコンクリート
打設時、設置用スペースの成形、橋脚表面への装飾用凹
部の成形、またはビルの支柱表面への壁面パネル装着用
凹部の成形において、型枠と箱抜フォームとの固定は、
ボルト、ジャッキ、スペーサー等の多数の器具を介して
行う必要があるため、固定作業が面倒であるばかりか、
細心の注意が必要であり、しかも作業時間も長くかかる
ことが問題となっていた。
用、部材装着用、設備設置用)箱抜のスペースを形成す
るための箱抜フォームと型枠との固定作業を極めて容易
に、能率良く行うことができる箱抜フォームを装着した
型枠によるコンクリート打設方法を提供することを目的
とするものである。
て、コンクリート構築物の表面に箱抜のスペースを形成
させるコンクリート打設方法において、箱抜のスペース
に対応した箱抜フォームの設置された位置へ型枠を移動
させた後に、箱抜フォームに配設された電磁石に同時通
電することにより、箱抜フォームを型枠のコンクリート
構築物側に磁着させ、コンクリートを打設して養生硬化
させた後に、この養生硬化されたコンクリート内から箱
抜フォームを脱型させることを特徴とするもの、特に、
上記箱抜フォームの脱型に際して、電磁石への通電を停
止して箱抜フォームと型枠との磁着を解除した後に型枠
を脱型させて、養生硬化したコンクリート内から箱抜フ
ォームを脱型させるもの、あるいは、同脱型に際して、
電磁石の磁着力が養生硬化後のコンクリートと箱抜フォ
ームとの固着力よりも大きく設定されるように通電した
後に、養生硬化したコンクリート内から箱抜フォームを
型枠と共に脱型させるものである。また、本発明は、型
枠を介して、コンクリート構築物の表面に箱抜のスペー
スを形成させるコンクリート打設方法において、箱抜の
スペースに対応した箱抜フォームの設置された位置へ型
枠を移動させた後に、箱抜フォームに配設された電磁石
を介してコンクリート構築物側に向けて箱抜フォームを
型枠の少なくとも一部に磁着させ、コンクリートを打設
して養生硬化させた後に、電磁石への通電を停止して箱
抜フォームと型枠との磁着を解除し、その後、型枠を脱
型させて、養生硬化したコンクリート内から箱抜フォー
ムを脱型させることを特徴とするものである。また本発
明は、型枠を介して、コンクリート構築物の表面に箱抜
のスペースを形成させるコンクリート打設方法におい
て、箱抜のスペースに対応した箱抜フォームの設置され
た位置へ型枠を移動させた後に、箱抜フォームに配設さ
れた電磁石を介してコンクリート構築物側に向けて箱抜
フォームを型枠の少なくとも一部に磁着させ、コンクリ
ートを打設して養生硬化させた後に、電磁石の磁着力が
養生硬化後のコンクリートと箱抜フォームとの固着力よ
りも大きく設定されるように通電し、その後、養生硬化
したコンクリート内から箱抜フォームを型枠と共に脱型
させることを特徴とするものである。
した型枠によるコンクリート打設装置は、図1〜図6に
示すように、以下の構成からなるものである。
ト構築物であるトンネル内壁に二次覆工用のコンクリー
ト16を打設するためのものであり、トンネル14内に
移動自在に配設されたガントリー18上に、天端フォー
ム20および両側フォーム22,22が、ガントリー1
8の長さ方向に移動自在に配設され、各フォーム20,
22,22が伸縮自在であると共に、両側フォーム2
2,22が折畳み可能なものである。
左側)の側フォーム22に、トンネル内壁面24側に向
けて箱抜フォーム26が、固着されている。
例同様断面箱型のものであり、側フォーム22固定側
(図4において上側)に電磁石28が配設されている。
3に示すように、長方形30の上部長辺上に細長長方形
32を接合させ、下部長辺上に小型長方形33を接合さ
せた形状である。
持ブラケット38を介して箱抜フォーム26に位置調整
自在に配設されている。
具、照明器具等の各種設備34の(設置用)箱抜のスペ
ース36を形成させると共に、二次覆工用のコンクリー
ト16を打設する方法を以下に詳述する。
用)箱抜のスペース36に対応させた箱抜フォーム26
が予め設置されたトンネル14の所定位置へ型枠12を
移動させる。
側は、既二次覆工コンクリート打設部(図示略)と重合
させておく必要がある。
の電磁石28を同時通電させることにより、箱抜フォー
ム26を型枠12の側フォーム22に磁着させる。
2への磁着(固着)は、多数の電磁石28の電線を予め
全て連結し、同時通電させることにより、箱抜フォーム
26全体を瞬時に側フォーム22に磁着させることがで
きる。
実に被覆(妻止め)する。
打設し、養生硬化させる。
したコンクリート16内から箱抜フォーム26を脱型さ
せる。
磁石28への通電を停止し、箱抜フォーム26と型枠1
2との固着を解除しておくことが必要である。
に行うため、箱抜フォーム26を型枠12と共に脱型す
る場合もあり、その際には電磁石28を通電状態とした
ままとし、箱抜フォーム26に配設された電磁石28の
磁着力を、養生硬化後のコンクリート16と箱抜フォー
ム26との固着力より大きく設定することにより、養生
硬化したコンクリート16内から箱抜フォーム26をス
ムーズに脱型することが可能となる。
洗浄し、次回使用に備える。
所の二次覆工用コンクリートの打設と共に、各種設備3
4の(設置用)箱抜のスペース36の形成が完了する。
側へ向けて順次型枠12を移動させて行い、トンネル1
4の全長にわたり行う。
4の(設置用)箱抜のスペース36を形成しない場合に
は、箱抜フォーム26をトンネル14内の作業に支障と
ならない個所に移動させ、通常通り型枠12のみにより
コンクリート打設を行う。
た型枠によるコンクリート打設装置の別の使用例が図7
および図8に示してある。
ある場合、この橋脚38の表面に(装飾用)箱抜のスペ
ース(凹部)36を形成するものであり、橋脚38の四
方に型枠12を囲設させ、相対する2個の型枠12に箱
抜フォーム26を装着させてある。
設し、養生硬化後、各型枠12および箱型フォーム26
を脱型させることにより、橋脚38の表面に(装飾用)
箱抜のスペース36が形成される。
た型枠によるコンクリート打設装置のさらに別の使用例
が図9に示してある。
40である場合、この支柱40の表面に壁面パネル42
の(装着用)箱抜のスペース(凹溝)36を形成するも
のであり、支柱40の四方に型枠12を囲設させ、1個
の型枠12に箱抜フォーム26を装着させてある。
設し、養生硬化後、各型枠12および箱型フォーム26
を脱型させることにより、支柱40の表面に(装着用)
箱抜のスペース36が形成される。
は、必要に応じて変更可能である。
ペース36をトンネル14の両側に配備させる際には、
箱抜フォーム26を型枠12の両側フォーム22,22
にそれぞれ磁着させて使用する。
する型枠12は伸縮、折畳み自在のものであるが、必ず
しも伸縮折畳み自在のものに限定されることはない。
は略半円形のトンネルにおけるものであるが、円形のト
ンネル、例えば海中トンネル、下水道等にも利用でき
る。
枠によるコンクリート打設方法によれば、コンクリート
構築物に箱抜のスペースを形成するための箱抜フォーム
を、型枠の少なくとも一部に、箱抜フォームに配設され
た電磁石を介して磁着するため、従来必要であったボル
ト、ジャッキ、スペーサー等の器具による箱抜フォーム
と型枠との固定作業および箱抜フォームと型枠との固着
位置ズレ防止作業が皆無となり、瞬時に箱抜フォームを
型枠に固着(固定)することができ、作業が極めて容易
となり、作業能率の向上に役立つ。
線断面図。
スペースの形成作業を示す略線平面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 型枠(12)を介して、コンクリート構築物
の表面に箱抜のスペース(36)を形成するコンクリート打
設方法において、箱抜のスペース (36) に対応した箱抜フォーム (26) の設置
された位置へ型枠 (12) を移動させる工程と、 箱抜フォーム(26)に配設された電磁石(28)に同時通電す
ることにより、箱抜フォーム (26) を型枠 (12) のコンクリ
ート構築物側に磁着させる工程と、 コンクリート(16)を打設し、養生硬化させる工程と、 養生硬化したコンクリート (16) 内から箱抜フォーム (26)
を脱型させる工程とを備える ことを特徴とする箱抜フォ
ームを装着した型枠によるコンクリート打設方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の箱抜フォームを装着し
た型枠によるコンクリート打設方法において、 養生硬化したコンクリート (16) 内から箱抜フォーム (26)
を脱型させる工程は、電磁石 (28) への通電を停止して箱
抜フォーム (26) と型枠 (12) との磁着を解除した後に、型
枠 (12) を脱型させて、養生硬化したコンクリート (16) 内
から箱抜フォーム (26) を脱型させる ことを特徴とする箱
抜フォームを装着した型枠によるコンクリート打設方
法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の箱抜フォームを装着し
た型枠によるコンクリート打設方法において、 養生硬化したコンクリート (16) 内から箱抜フォーム (26)
を脱型させる工程は、電磁石 (28) の磁着力が養生硬化後
のコンクリート (16) と箱抜フォーム (26) との固着力より
も大きく設定されるように通電した後に、養生硬化した
コンクリート (16) 内から箱抜フォーム (26) を型枠 (12) と
共に脱型させる ことを特徴とする箱抜フォームを装着し
た型枠によるコンクリート打設方法。 - 【請求項4】 型枠 (12) を介して、コンクリート構築物
の表面に箱抜のスペース(36)を形成させるコンクリート
打設方法において、箱抜のスペース (36) に対応した箱抜フォーム (26) が設置
された位置へ型枠 (12) を移動させる工程と、 箱抜フォーム(26)に配設された電磁石(28)を介してコン
クリート構築物側に向けて箱抜フォーム(26)を型枠(12)
の少なくとも一部に磁着させる工程と、 コンクリート(16)を打設し、養生硬化させる工程と、 電磁石 (28) への通電を停止して箱抜フォーム (26) と型枠
(12) との磁着を解除した後に、型枠 (12) を脱型させて、
養生硬化したコンクリート (16) 内から箱抜フォーム (26)
を脱型させる工程とを備える ことを特徴とする箱抜フォ
ームを装着した型枠によるコンクリート打設方法。 - 【請求項5】 型枠 (12) を介して、コンクリート構築物
の表面に箱抜のスペース (36) を形成させるコンクリート
打設方法において、 箱抜のスペース (36) に対応した箱抜フォーム (26) が設置
された位置へ型枠 (12) を移動させる工程と、 箱抜フォーム (26) に配設された電磁石 (28) を介してコン
クリート構築物側に向けて箱抜フォーム (26) を型枠 (12)
の少なくとも一部に磁着させる工程と、 コンクリート (16) を打設し、養生硬化させる工程と、 電磁石 (28) の磁着力が養生硬化後のコンクリート (16) と
箱抜フォーム (26) との固着力よりも大きく設定されるよ
うに通電した後に、養生硬化したコンクリート (16) 内か
ら箱抜フォーム (26) を型枠 (12) と共に脱型させる工程と
を備えることを特徴とする箱抜フォームを装着した型枠
によるコンクリート打設方法。
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JP28213698A JP3527106B2 (ja) | 1998-10-05 | 1998-10-05 | 箱抜フォームを装着した型枠によるコンクリート打設方法 |
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