JP3524997B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP3524997B2
JP3524997B2 JP23833695A JP23833695A JP3524997B2 JP 3524997 B2 JP3524997 B2 JP 3524997B2 JP 23833695 A JP23833695 A JP 23833695A JP 23833695 A JP23833695 A JP 23833695A JP 3524997 B2 JP3524997 B2 JP 3524997B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、塩素を含まない
冷媒に好適な空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に空気調和機や冷凍機等に用いられ
る冷媒には、HCFC系の冷媒、R22が広く用いられ
ている。R22は、分子中に塩素を含むために、オゾン
層を破壊するといわれ、地球環境に悪影響を及ぼすとこ
ろから、R22等の冷媒の使用は世界的に削減の方向に
あり、将来的には全面使用禁止となる。このために、R
22に替わる代替冷媒と、この代替冷媒に対応した機器
の開発が急務となっている。
【0003】代替冷媒としては、塩素を含まないHFC
系の物質を単一又は複数混合したものが現在有力候補と
なっており、一例を挙げるとR32/125の二種混合
冷媒、R32/125/134aの三種混合冷媒等があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在使用さ
れているHCFC系の冷媒、R22は、分子中に塩素が
あるため、冷媒中の塩素が圧縮機の摺動部材と反応し、
それが、極圧添加剤として作用していた。このために、
圧縮機の運転中に油膜切れが発生し摺動部材が直接接触
する等潤滑が不完全な場合でも比較的摺動部分の摩耗の
進行は緩やかであった。
【0005】しかしながら、HFC系の冷媒は、分子中
に塩素を含まないため、冷媒の極圧添加剤としての作用
が期待できない。したがって、潤滑が不完全となり油膜
切れが起き摺動部材が直接接触すると、激しい摩耗が生
じるようになり、摺動部材の直接接触を防ぐ対策を確実
にとることが信頼性向上のために不可欠となる。
【0006】特に、摺動部材の油膜形成性は、高運転周
波数で油膜形成が良いほど、また、吐出圧力が低く負荷
が小さいほど良好となるが、反面、運転周波数の下降時
に、油膜切れが起きて摺動部材の接触量が多くなること
が知られている。この原因は元々油膜が出来にくい低い
運転周波数となる条件に加えて、運転周波数の下降時
に、吐出圧力の降下が運転周波数の下降に遅れ、負荷が
大きいままの状態が一時的に発生し、油膜形成性が悪化
し接触を引き起こすためと考えられる。
【0007】そこで、この発明は、運転周波数の下降時
に、油膜破壊の起きにくい運転制御とすることで、安定
した潤滑を確保し、信頼性の向上を図るようにした空気
調和機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換
器、絞り機構、四方弁が設けられ冷媒に塩素の含まない
HFC冷媒が用いられた冷媒回路と、出力周波数を変え
前記圧縮機を低速回転から高速回転まで可変に制御する
周波数変換器と、センサで検出される室温と温度設定器
の温度設定値の差に応じ周波数変換器に周波数設定信号
を与える変換器制御装置と、を備えた空気調和機におい
て、前記変換器制御装置は、前記周波数変換器を高い運
転周波数から低い運転周波数に変化させる時、前記運転
周波数の下降速度を、1/9Hz/sec以下で制御す
る。
【0009】あるいは、前記変換器制御装置は、前記周
波数変換器を高い運転周波数から低い運転周波数に変化
させる時、前記運転周波数の下降速度を、圧縮機の定格
運転周波数の55%以下の範囲に入ると、定格運転周波
数の55%までの下降速度より遅い下降速度で制御す
る。
【0010】あるいは、前記冷媒回路に、運転周波数の
下降時にその下降に移る前段で圧縮機の吐出圧力を下げ
る制御回路を備える。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】かかる空気調和機によれば、圧縮機は、空
調負荷による運転周波数に対応して低速回転から高速回
転まで制御される。
【0019】この運転時において、運転周波数の下降時
に、圧縮機、運転周波数の下降速度に追随して吐出圧力
が降下する結果、油膜ができにくいのに負荷が大きいま
まの状態は発生せず、油膜破壊という潤滑の厳しい条件
が回避される。このために、安定した潤滑状態が確保さ
れるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図11の図面を参
照しながらこの発明の実施形態を説明する。
【0021】図1において、1は冷媒回路3内に設けら
れた圧縮機を示しており、圧縮機1の外に冷媒回路3内
には、冷房時に蒸発器、暖房時に凝縮器となる室内熱交
換器5と、冷房時に凝縮器、暖房時に蒸発器となる室外
熱交換器7と、絞り機構として膨張弁9、及び四方弁1
1がそれぞれ設けられている。四方弁11、室外熱交換
器7、周波数変換器13、室外ファン15及び変換器制
御装置17は室外機(図示していない)に配置されてい
る。一方、表示操作部19、室内ファン21、室内熱交
換器5は室内機(図示していない)に配置され、四方弁
11を切り換えることで、暖房運転モード時にあって
は、圧縮機1から吐出された冷媒は、実線矢印で示す如
く室内熱交換器5→膨張弁9→室外熱交換器7を通り、
四方弁11を介して再び圧縮機1に戻る循環サイクルを
繰返すようになる。
【0022】また、冷房運転モード時にあっては、四方
弁11を切り換えることで、圧縮機1から吐出された冷
媒は、室外熱交換器7→膨張弁9→室内熱交換器5を通
り、四方弁11を介して再び圧縮機1に戻る循環サイク
ルを繰返すようになる。
【0023】冷媒は、塩素の含まないHFC冷媒すなわ
ち、R32/R125の混合冷媒が用いられている。こ
の場合、冷媒は上記混合冷媒に特定されず他のHFC冷
媒を用いてもよい。他のHFC冷媒としては、単冷媒と
してR22冷媒より吐出圧力の高いジフルオロメタン
(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、1,
1,2,2−テトラフルオロエタン(R134)、1,
1,2−トリフルオロエタン(R143)、1,1,1
−トリフルオロエタン(R143a)1,1−ジフルオ
ロエタン(R152a)等がある。
【0024】また、HFC冷媒は単冷媒として用いられ
るだけでなく、HFC冷媒を2種以上混合させた混合物
であってもよい。HFC混合冷媒としては、R125/
R143a/R134aの混合冷媒、R32/R134
aの混合冷媒、R32/R125の混合冷媒、R32/
R125/R134aの混合冷媒、さらにはR125/
R143aの混合冷媒が考えられる。
【0025】なお、R32,R125,R134aのよ
うな非共沸混合冷媒を用いた場合、凝縮温度に温度勾配
が発生するが、凝縮器(室外熱交換器7)の中間で温度
を検出することにより、温度と圧力の相対誤差を極力抑
えることができる。
【0026】さらに、HFC冷媒に非共沸混合冷媒を用
いることにより、凝縮温度が凝縮圧力に一対一に対応せ
ず、凝縮器(室外熱交換器7)の入口と出口で温度が変
化するため、凝縮温度の検出位置によっては誤検出の幅
が大きくなりうるが、そのような問題に対しても凝縮器
の中間部の温度に基づいて凝縮圧力を検知することによ
り、誤検出の幅を小さくすることができ、安定した凝縮
温度の検出が可能となる。
【0027】一方、周波数変換器13は、電源14の交
流電圧が整流回路18によって直流電圧が与えられると
共に、デジタル制御信号によって出力周波数を約27〜
83Hzの範囲で連続的に変え得るもので、これによ
り、圧縮機1は、低速回転から高速回転まで可変に制御
される。
【0028】周波数変換器13に加えられるデジタル制
御信号、すなわち、周波数設定信号は変換器制御装置1
7の出力である。変換器制御装置17は、表示操作部1
9の操作信号、温度センサ22および23の温度データ
等をマイクロプロセッサの入力として導き、予め設定さ
れたプログラムに従って論理演算処理して、四方弁1
1、ファンモータ等の負荷を作動せしめるとともに周波
数変換器13に周波数設定信号を与え、同時に、圧縮機
1の運転状態を表示操作部19の表示部(LED)に表
示させる。
【0029】図2は表示操作部19のパネルの正面図
で、25は圧縮機1の回転数を能力レベルとして表示す
るバーデイスプレー(LED)、27は室温を設定する
温度設定器、29は室内ファン21の強度を切換える切
換スイッチ、31,32,33は空気調和装置を冷房ま
たは暖房の何れかに選択したり、あるいは、これを停止
させる運転停止スイッチ、35,37は運転状態を表示
する表示器(LED)をそれぞれ示す。しかして、表示
操作部19からは温度設定器27の温度設定信号、切換
スイッチ29のファン強度指定信号、運転停止スイッチ
31,32,33の運転指令信号が出力され、これらの
信号が全て変換器制御装置17に加えられる。同時に、
変換器制御装置17はバーデイスプレー25および表示
器35,37を点灯する信号を表示操作部19に与え
る。
【0030】次に、温度センサ23は室温を検出するも
ので、温度センサ22は冷媒の凝縮温度を検出し、この
検出温度情報によって、変換器制御装置17が冷凍サイ
クル系統の圧力が許容値を越えることがないように最高
周波数を制限するためのものである。
【0031】ここで、変換器制御装置17はマイクロコ
ンピュータ(以下マイコンと言う)が主体となり、その
制御仕様もマイコンプログラムに対応させてあるので、
複雑な制御が可能である。したがって、センサ23によ
って検出される室温と、温度設定器27の温度設定値と
の差に応じた周波数設定信号を容易に出力することがで
き、これにより、空気調和負荷(空調負荷)に応じた圧
縮機1の回転速度制御が可能となる。
【0032】図3に室温と温度設定値(Ts)の差を、
ある温度間隔、例えば、0.5℃間隔で複数のゾーン
(A〜I)に分け、それぞれのゾーンに対応する圧縮機
1の運転周波数(Hz)の一例を示している。この図に
おいて、温度差が大きい場合には、高い運転周波数Hz
となり、圧縮機1を高速回転させる運転制御を意味す
る。また、温度差が小さくなるにつれて低い運転周波数
Hzとなり、圧縮機1を低速回転とする運転制御を意味
する。
【0033】また、変換器制御装置17は、同一ゾーン
内での運転時間が所定値を越えた時点で、室温と設定値
との差が入っているゾーンを判定し、そのゾーンに割り
当てられた運転周波数Hzでの運転制御になると共に、
特に、運転周波数の下降時の下降速度を1/9Hz/s
ec以下で制御する制御機能を有する。
【0034】また、運転周波数の下降に、定格運転周波
数の55%以下の範囲に入ると、定格運転周波数の55
%までの下降速度より遅い下降速度で制御する制御機能
を有する。
【0035】下降速度は、図4に示す如く縦軸に運転周
波数Hz、横軸に時間tをとった時に、下降領域の運転
周波数をΔHz、その時の時間をΔtとした時に、ΔH
z/Δt[Hz/sec]の式によって設定されてい
る。
【0036】このような制御仕様の空気調和機を運転し
た場合の室温と圧縮機1の回転数の変化の一例を図5に
基づき説明する。図面は暖房運転モード時のものを示し
ており、始めのうちは、室温が温度設定値Tsと大きく
なるため、圧縮機1は一番高い運転周波数で運転され
る。やがて、室温が上昇し、温度設定値Tsとの差がセ
ンサ22,23を介して変換器制御装置17によって管
理され、差が小さくなると一つ下の回転数で運転すべき
ゾーンに入り、この時点T1で圧縮機1の回転数はダウ
ンする。以下、室温がさらに上昇し、温度設定値Tsと
の差がさらに小さくなると、一つ下の回転数で運転すべ
きゾーンに入り、この時点T2で圧縮機1の回転数はダ
ウンし、以下、階段状にダウンを繰返し、室温が温度設
定値Tsに達して、差が0になると圧縮機1は停止す
る。この運転周波数の下降時の状態を、圧縮機1の軸受
け部に電極を埋め込み、軸受け部の油膜切れによる摺動
部材の直接接触量を測定した所、以下の結果を得た。
【0037】即ち、図6,7はa領域の下降速度を1/
3Hz/secで、図8は1/6Hz/secで行った
測定結果である。この測定結果をみると、特に、図7,
図8に示す如く定格運転周波数Hzの55%以下の範囲
に少なくとも一部がかかる条件の時に接触量が多いこと
がわかる。
【0038】同時に、吐出圧力Pdが降下するまで遅れ
が認められ、この遅れにより、油膜ができにくく、かつ
負荷の大きいままの状態が一時的に発生して油膜切れが
起こり、接触量が多くなるものと考えられる。
【0039】それに対して、図9に示す如く、a領域の
運転周波数の下降速度を1/9Hz/sec以下と緩や
かにすることにより、吐出圧力Pdの降下が、運転周波
数の下降と追随し、油膜切れという厳しい条件が回避さ
れ、接触量が小さく抑えられた。
【0040】図10と図11は、定格運転周波数の55
%以下の範囲に降下の一部がかかる場合、及び入った時
に、55%までの下降速度より遅い下降速度とした時の
測定結果を示したものである。
【0041】この測定結果によれば、吐出圧力Pdの降
下が、運転周波数の下降とほぼ追随し、油膜切れという
厳しい条件が回避され、接触量が小さく抑えられた。
【0042】図12は、別の実施形態を示したもので、
運転周波数の下降時に、その下降に移る前段で一定時
間、凝縮器となる室外熱交換器7の室外ファン15の風
量を上昇させる制御回路39を備えたものである。
【0043】制御回路39には、変換器制御装置17か
ら、周波数変換器13へ降下信号を送る前に、風量アッ
プ信号がタイムラグを有して送られるようになってい
る。
【0044】なお、他の構成要件は前記実施形態と同一
のため同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0045】したがって、この実施形態によれば、運転
周波数の下降前に、室内ファン15の上昇で、熱交換率
のアップ→凝縮温度Te低下→吐出圧力Pdが低下し、
油膜形成性が悪くなる運転周波数の下降時に、負荷の大
きい状態を生じさせることが回避でき、図13の測定結
果に示す如く、摺動部材の接触量が小さく抑えられるよ
うになる。
【0046】図14は、別の実施形態を示したもので、
運転周波数の下降時に、その下降に移る前段で、一定時
間、膨張弁9を絞る制御回路43を備えたものである。
【0047】制御回路43には、変換器制御装置17か
ら周波数変換器13へ降下信号を送る前に、一定時間、
膨張弁9を絞る信号がタイムラグを有して送られるよう
になっている。
【0048】なお、他の構成要件は前記実施形態と同一
のため同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0049】したがって、この実施形態によれば、運転
周波数の下降前に、膨張弁9が一定時間絞られると、一
時的に吐出圧力Pdは上昇するものの、冷媒流量減→吸
込圧力低下→吐出圧力Pdが低下し、油膜形成性が悪く
なる運転周波数の下降時に、負荷の大きい状態を生じさ
せることが回避でき、図15の測定結果に示す如く、摺
動部材の接触量が小さく抑えられるようになる。
【0050】この場合、膨張弁9を開き、続いて運転周
波数の下降に移る運転制御とすることも可能である。
【0051】この実施形態の場合には、膨張弁9を開く
と一時的に吐出圧力Pdが低下する。その結果、油膜形
成性が悪くなる運転周波数の下降時に、負荷の大きい状
態を生じさせることが回避でき、図16の測定結果に示
す如く摺動部材の接触量が小さく抑えられるようにな
る。
【0052】特に、この実施形態の場合には、液冷媒が
圧縮機1内に戻り易くなるが、アキュームレータを圧縮
機1の手前に取付けることで対応が可能となる。
【0053】図17は、別の実施形態を示したもので、
冷媒回路3に暖房運転モード時において、運転周波数の
下降に移るその前段で、一定時間除霜運転モードに切換
える制御回路45を備えるものである。
【0054】制御回路45はホットガスバイパス回路と
なっている。制御回路45の一端は圧縮機1の吐出側
に、他端は、室外熱交換器7の入口側にそれぞれ接続さ
れると共に、開閉弁47を有している。開閉弁47に
は、変換器制御装置17から周波数変換器13へ降下信
号を送る前に、一定時間、開とする信号がタイムラグを
有して送られるようになっている。
【0055】なお、他の構成要件は、前記実施形態と同
一のため同一符号を符して詳細な説明は省略する。
【0056】したがって、この実施形態によれば、暖房
運転モード時において、開閉弁47が開となることで、
高温のガスは、蒸発器として機能する室外熱交換器7の
入口側に送り込まれ除霜が行われるが、この開閉弁47
の開で、吐出圧力Pdが低下し、続いて油膜形成性が悪
くなる運転周波数の下降に移る結果、この下降時に負荷
の大きい状態を生じさせることが回避でき、図18の測
定結果に示す如く摺動部材の接触量が小さく抑えられる
ようになる。
【0057】この場合、図19に示す如く変換器制御装
置17からの信号49によって四方弁11を切り換える
ことで、暖房運転モード時に、高温のガスを室内側とな
る熱交換器5の入口側へ送るリバース除霜とすることで
も、図20の測定結果に示す如く摺動部材の接触量が小
さく抑えられるようになる。
【0058】図21は、別の実施形態を示したもので、
冷媒回路3に、運転周波数の下降時に、圧縮機1の吐出
圧力を逃がすレリース回路51を備えたものである。
【0059】レリース回路51の一端は、圧縮機1の吐
出側に、他端は、圧縮機1の取入側にそれぞれ接続さ
れ、レリース回路51にはレリース弁53が設けられて
いる。
【0060】レリース弁53には、変換器制御装置17
から周波数変換器13へ降下信号を送る前に、一定時
間、開とする信号がタイムラグを有して送られるように
なっている。
【0061】なお、他の構成要件は、前記実施形態と同
一のため同一符号を符して詳細な説明は省略する。
【0062】したがって、この実施形態によれば、運転
周波数の下降時に、レリース弁53が開となるため、吐
出圧力Pdが低下し、運転周波数下降時の負荷の大きい
状態を生じさせることが回避でき、図22の測定結果に
示す如く摺動部材の接触量が小さく抑えられるようにな
る。
【0063】図23は別の実施形態を示したもので、冷
媒回路3に、膨張弁9と並列に冷媒タンク65を設けた
ものである。
【0064】冷媒タンク55の前後には、第1開閉弁5
7と第2開閉弁59がそれぞれ設けられている。第1,
第2開閉弁57,59の開閉タイミングは、常時は閉状
態にあって、変換器制御装置17から周波数変換器13
に降下信号を送る前に、第1開閉弁57を開とする信号
が送られ、液冷媒が一時的に冷媒タンク55内へ溜めら
れ吐出圧力Pdが降下した時点で、次に、第1開閉弁5
7の閉と同時に第2開閉弁59が開となる信号が送ら
れ、液冷媒が吐出された後、続いて第2開閉弁59が閉
となる信号が送られるようになっている。
【0065】なお、他の構成要件は、前記実施形態と同
一のため、同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0066】したがって、この実施形態によれば、運転
周波数の下降時に、吐出圧力Pdが低下し、運転周波数
下降時の負荷の大きい状態を生じさせることが回避で
き、図24の測定結果を示す如く摺動部材の接触量が小
さく抑えられるようになる。
【0067】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、運転周波数の下降時に、油膜切れの起きにくい運転
制御とすることができるため、安定した潤滑状態が確保
され、信頼性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる空気調和機全体の構成を示す
ブロック図。
【図2】表示操作部の説明図。
【図3】温度設定値と室温の温度差と、圧縮機運転周波
数の関係の一例を示した説明図。
【図4】運転周波数の下降速度の説明図。
【図5】温度設定値と室温との温度差に対する圧縮機回
転数及び吐出圧力並びに吸込圧力の関係を示した説明
図。
【図6】運転周波数の下降速度を1/3Hz/secと
した時の接触量の測定結果を示した従来例の説明図。
【図7】運転周波数の下降速度が定格運転周波数の55
%以下の範囲にかかる時において、その下降速度を1/
3Hz/secとした時の接触量の測定結果を示した従
来例の説明図。
【図8】運転周波数の下降速度が定格運転周波数の55
%以下の範囲において、その下降速度を1/6Hz/s
ecとした時の接触量の測定結果を示した従来例の説明
図。
【図9】運転周波数の下降速度を1/9Hz/sec以
下とした時の本発明の接触量の測定結果を示した説明
図。
【図10】運転周波数の下降速度が定格運転周波数の5
5%以下の範囲にかかる時において、その下降速度を、
55%までの下降速度より遅くした時の接触量の測定結
果を示した説明図。
【図11】運転周波数の下降速度が定格運転周波数の5
5%以下の範囲内において、その下降速度を、55%ま
での下降速度より遅くした時の接触量の測定結果を示し
た説明図。
【図12】運転周波数の下降時に、一定時間、凝縮器の
ファン風量を上昇させる制御回路を設けた図1と同様の
ブロック図。
【図13】凝縮器のファン風量を上昇させた運転時の接
触量の測定結果を示した説明図。
【図14】運転周波数の下降時に、一定時間、膨張弁を
絞る制御回路を設けた図1と同様のブロック図。
【図15】運転周波数の下降時に、一定時間、膨張弁を
絞った運転時の接触量の測定結果を示した説明図。
【図16】運転周波数の下降時に、膨張弁を開とした運
転時に接触量の測定結果を示した説明図。
【図17】冷媒回路にホットガスバイパス回路を設けた
図1と同様のブロック図。
【図18】ホットガスバイパス回路を使用した運転時の
接触量の測定結果を示した説明図。
【図19】運転周波数の下降時に、四方弁にてリバース
除霜運転を可能とする回路を備えた図1と同様のブロッ
ク図。
【図20】運転周波数の下降時に、リバース除霜運転時
の接触量の測定結果を示した説明図。
【図21】冷媒回路に、吐出圧を逃がすレリース回路を
設けた図1と同様のブロック図。
【図22】レリース回路を使用した運転時の接触量の測
定結果を示した説明図。
【図23】冷媒回路に吐出圧力を降下させる冷媒タンク
を設けた図1と同様のブロック図。
【図24】冷媒タンクを使用した時の接触量の測定結果
を示す説明図。
【符号の説明】
1 圧縮機 3 冷媒回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早野 誠 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 住空間システム技術研究 所内 (72)発明者 本橋 秀明 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 住空間システム技術研究 所内 (56)参考文献 特開 平7−190517(JP,A) 特開 昭60−181550(JP,A) 特開 平7−120081(JP,A) 特開 昭63−123957(JP,A) 特開 平4−9553(JP,A) 実開 昭63−181768(JP,U) 実開 昭62−173668(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00 F24F 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、
    絞り機構、四方弁が設けられ冷媒に塩素の含まないHF
    C冷媒が用いられた冷媒回路と、出力周波数を変え前記
    圧縮機を低速回転から高速回転まで可変に制御する周波
    数変換器と、センサで検出される室温と温度設定器の温
    度設定値の差に応じ周波数変換器に周波数設定信号を与
    える変換器制御装置と、を備えた空気調和機において、前記変換器制御装置は、前記周波数変換器を高い運転周
    波数から低い運転周波数に変化させる時、 前記運転周波数の下降速度を、1/9Hz/sec以下
    で制御することを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、
    絞り機構、四方弁が設けられ冷媒に塩素の含まないHF
    C冷媒が用いられた冷媒回路と、出力周波数を変え前記
    圧縮機を低速回転から高速回転まで可変に制御する周波
    数変換器と、センサで検出される室温と温度設定器の温
    度設定値の差に応じ周波数変換器に周波数設定信号を与
    える変換器制御装置と、を備えた空気調和機において、前記変換器制御装置は、前記周波数変換器を高い運転周
    波数から低い運転周波数に変化させる時、 前記運転周波数の下降速度を、圧縮機の定格運転周波数
    の55%以下の範囲に入ると、定格運転周波数の55%
    までの下降速度より遅い下降速度で制御することを特徴
    とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 前記冷媒回路に、運転周波数の下降時に
    その下降に移る前段で圧縮機の吐出圧力を下げる制御回
    路を備えていることを特徴とする請求項1または2記載
    空気調和機。
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