JP3524050B2 - セメント原料のための竪型ローラミル - Google Patents

セメント原料のための竪型ローラミル

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JP3524050B2
JP3524050B2 JP2000313411A JP2000313411A JP3524050B2 JP 3524050 B2 JP3524050 B2 JP 3524050B2 JP 2000313411 A JP2000313411 A JP 2000313411A JP 2000313411 A JP2000313411 A JP 2000313411A JP 3524050 B2 JP3524050 B2 JP 3524050B2
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成介 沢村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント原料の粉
砕または予粉砕に好適に適用することの可能な竪型ロー
ラミルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、セメントクリンカおよびセメ
ント原料等の粉砕には、竪型ローラミルが用いられてい
る。竪型ローラミルは、鉛直回転軸線まわりに回転駆動
されるテーブル上に、ローラを圧接して従動回転させ、
テーブルに備えられるテーブルライナとローラとの間に
原料を介在させて粉砕する。原料は、テーブルの中央部
付近に供給され、遠心力によって外周部へ層状に移動
し、テーブルライナとローラとの間に噛み込まれる。原
料を粉砕するローラは、タイヤ形であり、テーブルの半
径方向に延びる軸線に沿って半径方向外方に凸の円弧状
の外周面を有している。通常タイヤ形ローラの外周面の
曲率半径Rと外周面の最大直径Dとの比k(=R/D)
は0.4以下に設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】竪型ローラミルで粉砕
される原料のテーブルライナ上での状態は、原料の物性
によって異なる。セメント原料はテーブルライナ上で層
厚が厚く、緻密で崩れにくい状態を呈する。このような
状態のセメント原料を前記曲率半径を有する竪型ローラ
ミルで粉砕すると、テーブル外端の接線角度が大きくな
り、その結果、粉砕効率が低下するという問題がある。
したがって、セメント原料を粉砕効率を低下させること
なく、粉砕することが可能な竪型ローラミルの開発が望
まれている。
【0004】本発明の目的は、厚くて緻密な層を形成す
るセメント原料を、効率良く粉砕することが可能なセメ
ント原料のための竪型ローラミルを提供することであ
る。
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉛直回転軸線
2を有するテーブル4a上に、ローラ31を圧接回転し
てテーブル4aに備えられるテーブルライナ5aとロー
ラ31との間でセメント原料を粉砕するセメント原料の
ための竪型ローラミルにおいて、ローラ31は、半径方
向外方に凸の円弧状の外周面を有し、ローラ31の軸線
35は、テーブル4aの半径方向に延び、かつその半径
方向内方に向けて下方に傾斜しており、ローラ31の軸
線35を含む一平面内において、そのローラ31の軸線
35方向長さの中央点Oを通り、かつローラ31の軸線
35に垂直な中央線34よりもテーブル4aの半径方向
外方側の第1領域では、このローラ31の外周面の凸の
円弧の第1中心P2は、中央線34よりもローラ31の
軸線35に平行にテーブル4aの半径方向外方側に距離
d1だけずれ、かつローラ31の軸線35方向長さの範
囲内の位置に存在し、前記中央線34よりもテーブル4
aの半径方向内方側の第2領域では、このローラ31の
外周面の凸の円弧の第2中心P3は、中央線34上に存
在し、前記第1領域における前記第1中心P2を有する
外周面の凸の円弧の第1曲率半径R2の最大直径D1に
対する第1の比k1(=R2/D1)が0.5〜0.6
の範囲の値に選ばれ、前記第2領域における前記第2中
心P3を有する外周面の凸の円弧の第2曲率半径R4の
前記最大直径D1に対する第2の比k2(=R4/D
1)は0.5未満の値に選ばれ、テーブルライナ5aに
は、ローラ31の外周面に臨んでテーブル4aの半径方
向に沿って円弧状にくぼんだ円弧面が形成され、前記く
ぼんだ円弧の中心は、前記第1中心P2に存在し、前記
くぼんだ円弧の第3曲率半径R3は、第1曲率半径R2
よりも大きく設定されることを特徴とするセメント原料
のための竪型ローラミルである。図5のようにテーブル
の半径方向外方側、すなわち原料排出側の領域のみにお
いてローラの前記比k1の値を0.5〜0.6に設定す
るようにしてもよい。本発明に従えば、ローラの外周面
の円弧の中心がローラの軸線方向長さの範囲内に存在す
るので、ローラの外周面の最大直径D1がローラの軸線
方向長さの範囲内に存在する。また本発明は、前記第1
の比k1は、0.58〜0.59の範囲の値に選ばれる
ことを特徴とする。
【0010】また本発明でローラは、テーブルライナ上
面に近接離反変位可能に設けられ、テーブルの半径方向
に延びる軸線まわりに回転自在なローラ本体と、ローラ
本体の外周面に着脱交換可能に外嵌され、前記円弧状の
外周面を有するローラタイヤとを含むことを特徴とす
る。
【0011】本発明に従えば、ローラタイヤがローラ本
体に着脱交換可能に外嵌されるので、ローラの外周面の
曲率半径R,R2,R4と外周面の最大直径D,D1と
の比k(=R/D),k1(=R2/D1),k2(=
R4/D1)を粉砕されるべき原料に合わせて調整する
ことが可能となる。
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の前提となる構成
の第1ローラの第1ローラタイヤ13の構成を簡略化し
て示す断面図であり、図2は図1に示す第1ローラタイ
ヤ13を装着した竪型ローラミル1の全体構成を簡略化
して示す断面図であり、図3は図2の切断面線III−
IIIから見た断面図であり、図4は竪型ローラミル1
のテーブル4付近の構成を示す断面図である。
【0015】竪型ローラミル1は、ハウジング3を備え
る。ハウジング3には、鉛直回転軸線2を有するテーブ
ル4が配設されており、テーブル4は駆動源7によって
回転駆動される。テーブル4は、粉砕を行うためのテー
ブルライナ5とテーブルライナ5を固定支持するテーブ
ル本体6とを含む。テーブル4の直上には、鉛直回転軸
線と同軸に原料供給管9が配設される。この原料供給管
9からは粉砕されるべきセメント原料である石灰石など
が供給される。
【0016】テーブルライナ5の上方には、周方向に間
隔をあけて複数のローラ(本構成では3本の第1ローラ
10)が配設される。第1ローラ10は、テーブル4の
半径方向に延びる軸線12を有し、ローラ本体11と、
第1ローラタイヤ13とを含んで構成される。ローラ本
体11は、固定支持軸15の遊端部に軸受16を介して
軸線12まわりに回転自在に装着される。第1ローラタ
イヤ13は、ローラ本体11の外周面に着脱交換可能に
外嵌される。これによって、ローラ本体11と第1ロー
ラタイヤ13とは固定支持軸15の軸線まわりを一体的
に回転する。固定支持軸15の軸線は、第1ローラ10
の軸線と共通であり、テーブル4の半径方向に延び、か
つ半径方向内方に向けて下方に傾斜している。固定支持
軸15の基端部はアーム18に取付けられる。アーム1
8は架台19上に設けられたブラケット20に支軸21
を介して角変位可能に取付けられる。油圧シリンダ23
は、アーム18を支軸21まわりに角変位する。これに
よって、第1ローラ10はテーブルライナ5上に対して
近接離反変位することができる。第1ローラ10は、粉
砕時にテーブルライナ5に圧接される。
【0017】原料供給管9から供給された粉砕されるべ
き原料は、テーブル4の中心位置に落下し、遠心力によ
ってテーブルライナ5と第1ローラタイヤ13との間に
噛み込まれ粉砕される。粉砕された原料は、さらに遠心
力によってテーブル4の半径方向外方に向かって移動
し、テーブル4の外周面とハウジング3の内周面との間
の間隙25を介して落下する。落下した粉砕後の原料
は、間隙25の下方に設けられた環状の原料受け部材2
6上に貯留され、テーブル4に固定されているスクレー
パ27によって周方向に移動されてシュート28から排
出される。
【0018】前記第1ローラタイヤ13は、タイヤ状の
外観形状を有する環状部材であり、その内周面がローラ
本体11の外周面に当接して取付けられる。第1ローラ
タイヤ13の外周面の直径は、軸線12に沿って一定で
なく、テーブル4の半径方向外方に向かうにつれて増加
し、ピークを経て減少する。すなわち、第1ローラタイ
ヤ13は、軸線12を含む平面内において軸線12に沿
って半径方向外方に凸の円弧状の外周面を有する。
【0019】本構成では、第1ローラタイヤ13の外周
面の凸の円弧の中心が第1ローラタイヤ13の軸線12
を含む一平面内(図1の紙面内)において第1ローラタ
イヤ13の軸線方向長さの中央点Oを通り、かつ軸線1
2に垂直な中央線30上のP1点に存在する。したがっ
て、第1ローラタイヤ13の外周面の最大直径Dは、第
1ローラタイヤ13の軸線方向長さの中央位置に存在す
る。本構成では、第1ローラタイヤ13の外周面の曲率
半径Rと外周面の最大直径Dとの比k(=R/D)は
0.5〜0.6の範囲の値に選ばれる。このように、前
記比の上下限値が設定されるのは、この上下限値を外れ
たローラタイヤを用いて粉砕すると、後述のように粉砕
効率および粉砕能力が低下するからである。
【0020】テーブルライナ5の第1ローラタイヤ13
を臨む面には、テーブル4の半径方向に沿って円弧状に
くぼんだ円弧面が形成される。テーブルライナ5のくぼ
んだ円弧の中心は、図4に示すように前記P1点に存在
し、テーブルライナ5のくぼんだ円弧の曲率半径R1
は、ローラタイヤ13の外周面の曲率半径Rよりもわず
かに大きく、たとえば5mm大きく設定される。したが
って、前記RとR1との比R/R1はほぼ1に近い。
【0021】前記第1ローラタイヤ13の外周面の曲率
半径Rと外周面の最大直径Dとの比k(=R/D)の下
限値は、前述のように従来のタイヤ形ローラタイヤのk
の値よりも大きいので、換言すれば前記最大直径Dが同
一の場合、従来よりも外周面の曲率半径Rが大きいの
で、テーブルライナ5のくぼんだ円弧の曲率半径R1も
それに対応して大きくなる。これによって、図4に示す
テーブル外周端部における接線角度(以後、テーブル端
接線角度と呼ぶ)θ1は従来よりも小さくなり、後述の
ように粉砕効率および粉砕能力を従来よりも向上させる
ことができる。またテーブル端接線角度θ1が過度に小
さくなると後述のように粉砕効率が低下するので、これ
を回避するために前記kの上限値が設定されている。第
1ローラタイヤ13の寸法は、たとえば表1に示すとお
りである。ここで参照符Lは第1ローラタイヤ13の軸
線方向長さの1/2の長さを表す。
【0022】
【表1】
【0023】図5は、本発明の実施の一形態である第2
ローラ31の第2ローラタイヤ33の構成を簡略化して
示す図である。第2ローラ31は、第1ローラ10と同
様にタイヤ状の形状を有し、外層部に第2ローラタイヤ
33を備える。本実施の形態の第2ローラタイヤ33
は、図1に示す第1ローラタイヤ13と類似し、軸線3
5に沿って半径方向外方に凸の円弧状の外周面を有す
る。注目すべきは、第2ローラタイヤ33の中央線34
よりもテーブル4aの半径方向外方側(図5の中央線3
4よりも右側)の領域と、半径方向内方側の領域とで第
2ローラタイヤ33の外周面の曲率半径が異なる点であ
る。
【0024】粉砕された原料が排出される前記半径方向
外方側の領域では、第2ローラタイヤ33の外周面の円
弧の中心P2点は中央線34よりも第2ローラタイヤ3
3の軸線35に平行にテーブル4の半径方向外方側にd
1だけずれた位置に存在し、原料が導入される前記半径
方向内方側の領域では、第2ローラタイヤ33の外周面
の円弧の中心P3点は中央線30上に存在する。原料排
出側の領域における第2ローラタイヤ33の外周面の曲
率半径R2は、原料導入側の領域における第2ローラタ
イヤ33の外周面の曲率半径R4よりも大きく設定され
る。テーブルライナ5aのくぼんだ円弧の中心は前記P
2点に存在し、テーブルライナ5aのくぼんだ円弧の曲
率半径R3は、原料排出側の領域における第2ローラタ
イヤ33の外周面の曲率半径R2よりも大きく設定され
る。
【0025】これによって、第2ローラタイヤ33の外
周面とテーブルライナ5のくぼんだ円弧面との原料導入
側の間隙S1は原料排出側の間隙S2よりも大きくなる
ので、原料の導入を容易に行うことが可能となる。また
第2ローラタイヤ33の外周面の最大直径D1は第2ロ
ーラタイヤ33の中央線34よりもテーブル4aの半径
方向外方側にd1だけずれた位置に存在する。本実施の
形態では、原料排出側の領域における第2ローラタイヤ
33の外周面の曲率半径R2と外周面の最大直径D1と
の比k1(=R2/D1)は、0.5〜0.6の範囲の
値に選ばれ、原料導入側の領域におけるローラタイヤ3
3の外周面の曲率半径R4と外周面の最大直径D1との
比k2(=R4/D1)は0.5未満の値に選ばれる。
これによって、前記構成と同様にテーブル端接線角度θ
2が従来よりも小さくなり、後述の実施例に示すように
従来よりも粉砕効率および粉砕能力を高めることができ
る。
【0026】また本実施の形態では、第2ローラタイヤ
33の外周面の円弧の中心が第2ローラタイヤ33の軸
線方向長さの範囲内に存在することが好ましい。換言す
れば、第2ローラタイヤ33の外周面の円弧の中心P2
の中央線34からのずれd1の大きさが第2ローラタイ
ヤ33の軸線方向長さの1/2の長さL1以内である。
これは、前記ずれd1の大きさが第2ローラタイヤ33
の軸線方向長さの1/2の長さL1を超えると、第2ロ
ーラタイヤ33の外周面の円弧の凸ピークが第2ローラ
タイヤ33の軸線方向長さの範囲内に存在しなくなるの
で、第2ローラタイヤ33の軸線方向へのすべりが発生
しやすくなり、第2ローラ31の振動が発生しやすくな
るからである。
【0027】本実施の形態の曲率半径R2,R3,R
4、最大直径D1、比k1、ずれd1、テーブル端接線
角度θ2、中央線34と鉛直面との成す角度α1、第2
ローラタイヤ33の軸線方向長さの1/2の長さL1お
よび図5に示すダムリング高さHの具体的な数値例につ
いては後述する。
【0028】以上述べたように、前記構成および本実施
の形態では、第1および第2ローラ10,31はローラ
本体11とローラ本体11の外周面に着脱交換可能に外
嵌される第1および第2ローラタイヤ13,33とを含
むスリーブ形ローラとして構成されているけれども、ロ
ーラ本体11とローラタイヤ13とを一体化した一体形
ローラとして構成してもよい。この場合、ローラの外周
面が円弧状に形成される。
【0029】次に本発明の条件を満たす前記第2ローラ
31を図2に示す竪型ローラミル1に装着して原料を粉
砕する実施例1と、本発明の条件を外れた下記第3およ
び第4ローラ36,37を図2に示す竪型ローラミル1
に装着して原料を粉砕する比較例1および比較例2とに
ついて粉砕後の原料の粒度分布を測定して粉砕効率の比
較を行った。
【0030】図6は、比較例1および比較例2において
それぞれ用いられる第3および第4ローラ36,37の
構成を簡略化して示す図である。第3ローラ36は、第
1ローラ10と同様にタイヤ状の形状を有し、外層部に
第3ローラタイヤ38を備える。第3ローラタイヤ38
は図6(1)に示すように軸線40に沿って半径方向外
方に凸の円弧状の外周面を有する。注目すべきは、第3
ローラタイヤ38の外周面の円弧の中心P4は、中央線
39上に存在し、第3ローラタイヤ38の外周面の最大
直径D2は中央線39の位置に存在する。また原料排出
側であるテーブル4bの半径方向外方側の領域における
テーブルライナ5bのくぼんだ円弧の中心は前記P4点
に存在し、原料導入側の領域におけるテーブルライナ5
bのくぼんだ円弧の中心P5は中央線39上の前記P4
点から間隔をあけた位置に存在する。
【0031】第3ローラタイヤ38の外周面の曲率半径
R5は、原料排出側のテーブルライナ5bのくぼんだ円
弧の曲率半径R6よりも小さく設定され、原料排出側の
領域におけるテーブルライナ5bのくぼんだ円弧の曲率
半径R6は、原料導入側の領域におけるテーブルライナ
5bのくぼんだ円弧の曲率半径R7よりも小さく設定さ
れる。これによって、第3ローラタイヤ38の外周面と
テーブルライナ5bのくぼんだ円弧面との原料導入側の
間隙S3は原料排出側の間隙S4よりも大きくなる。第
3ローラタイヤ38の外周面の曲率半径R5と外周面の
最大直径D2に対する比k3(=R5/D2)は0.5
未満の値に選ばれる。図6(1)における参照符θ3
は、テーブル端接線角度を表し、参照符α2は中央線3
9と鉛直面との成す角度を表し、参照符L2は第3ロー
ラタイヤ38の軸線方向長さの1/2の長さを表す。
【0032】第4ローラ37は、図6(2)に示すよう
に略円錐台状の形状を有し、軸線43に沿ってわずかに
傾斜した凹凸のない外周部を有する。第4ローラ37の
直径は、テーブル4cの半径方向外方(図6(2)の右
側)に向かうにつれて増加する。したがって、第4ロー
ラ37の最大直径D3は、テーブル4cの半径方向外方
側の第4ローラ37の側面に存在する。
【0033】テーブルライナ5cの第4ローラ37を臨
む面には、傾斜面が形成され、傾斜面と第4ローラ37
の外周面との間隔S5は軸線43に沿って一定に保たれ
る。第4ローラ37の外周面の曲率半径と外周面の最大
直径D3との比k4は、外周面の曲率半径を無限大と考
えれば無限大となる。図6(2)における参照符D4
は、テーブルライナ5cの半径方向内方側の第4ローラ
37の側面の直径を表し、参照符D5は中央線44の位
置における第4ローラ37の直径を表し、参照符L3は
第4ローラ37の軸線方向長さを表し、参照符θ4はテ
ーブル端接線角度を表し、参照符α3は中央線44と鉛
直面との成す角度を表す。
【0034】表2に、実施例1、比較例1および比較例
2において用いられる第2ローラ31、第3ローラ36
および第4ローラ37の寸法をそれぞれ示す。また第2
〜第4ローラ31,36,37に対向して設けられるテ
ーブルライナ5a,5b,5cの寸法をそれぞれ示す。
このうち、比較例1は第3ローラタイヤ38の外周面の
曲率半径R5と外周面の最大直径D2との比k3(=R
5/D2)が本発明の下限値を外れているものであり、
比較例2は第4ローラ37の外周面の曲率半径と外周面
の最大直径D3との比k4が本発明の上限値を外れてい
るものである。
【0035】
【表2】
【0036】セメント原料を図2に示す竪型ローラミル
1に供給して粉砕した。粉砕条件は、実施例1、比較例
1および比較例2とも原料供給量:2.6トン/hr、
油圧シリンダ23の圧下用油圧圧力:40kg/c
2、駆動源7の回転速度:1000rpmに設定し
た。ダムリング高さHは9mmおよび20mmの2水準
で行った。粉砕後、ふるい分けして粒度分布を測定し
た。粒度分布の測定結果を表3、表4、図7および図8
に示す。
【0037】図7は、ダムリング高さHが9mmの場合
のテーブル端接線角度とふるい残分との関係を示すグラ
フであり、表3は図7の基礎となるデータである。図7
中の記号C1〜C5はふるい目の間隔がそれぞれ4.7
5mm、2.36mm、1.2mm、0.6mmおよび
88μmであるふるいを表す記号であり、縦軸のふるい
残分は各ふるいに供給された原料に対する各ふるい上に
残留した原料の割合を重量%で表したものである。たと
えば、第2ローラ31のC5(ふるい目間隔:88μ
m)のふるい残分77%は、ふるい目間隔:0.6mm
のふるいC4を通過してふるい目間隔:88μmのふる
いC5に供給されたふるい分けられるべき粉砕原料の7
7%がふるいC5上に残留し、23%がふるいC5を通
過したことを示している。また表3中の%表示した数字
は前記ふるい成分を重量%で表した数値である。また−
88μmとは、ふるい目間隔88μm以下の粒径である
ことを意味する。
【0038】図8は、ダムリング高さHが20mmの場
合のテーブル端接線角度とふるい残分との関係を示すグ
ラフであり、表4は図8の基礎となるデータである。図
8中の記号C11〜C15は、ふるい目の間隔がそれぞ
れ4.75mm、2.36mm、1.2mm、0.6m
mおよび88μmであるふるいを表す記号であり、表4
の標記方法は表3と同様である。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】図7、図8、表3および表4から、実施例
1の第2ローラ31は、比較例1の第3ローラ36およ
び比較例2の第4ローラ37に比べて、粉砕後の原料の
粒度分布を小径側にシフトさせることが判る。すなわ
ち、実施例1の粒度分布と比較例1および2の粒度分布
とを比較すると、実施例1の方が比較例1および比較例
2よりも大きい粒子径の割合が少なく、小さい粒子径の
割合が多くなっていることが判る。また原料の層厚の影
響は少なく、層厚9mmおよび20mmの場合とも、同
様の粒度分布が得られることが判る。また比較例1と比
較例2とは、ほとんど同じ粒度分布を示すことが判る。
【0042】このように実施例1は同一条件で粉砕を行
っても比較例1および2よりも原料を小径に粉砕するこ
とができるので、粉砕効率が優れていることが判る。さ
らに、テーブル端接線角度と粒度分布との関係に着目す
ると、テーブル端接触角度を30.6°に設定した方が
テーブル端接触角度を8.0°および54.0°に設定
するよりも原料を小径に粉砕することができ、粉砕効率
が優れていることが判る。これは、第2ローラ31のよ
うに前記比を本発明の条件を満たすk1=0.59に設
定する方が第3および第4ローラ36,37のように前
記比を本発明の条件から外れたk3=0.32,k4=
∞に設定するよりも、高い原料の粉砕効率をもたらすこ
とを示している。前記第2ローラ31の原料排出側のk
1が0.5〜0.6の範囲の値に設定されるのは、この
理由に因るものである。
【0043】本発明の条件を満たす前記第1ローラ10
を原料予粉砕の実機に装着して粉砕を行う実施例2と、
本発明の条件を外れる第5ローラを同じ原料予粉砕の実
機に装着して粉砕を行う比較例3とについて粉砕能力の
比較を行った。第5ローラは第1ローラ10と同じ形式
のローラである。第1ローラ10の寸法は、表1に示す
とおりであり、第5ローラの寸法は表5に示すとおりで
ある。この結果、実施例2の方が比較例3よりも粉砕能
力が約20%向上した。これは、実施例1の場合と同
様、第1ローラ10のように前記比を本発明の条件を満
たすk=0.58に設定する方が第5ローラのように前
記比を本発明の条件から外れたk5=0.34に設定す
るよりも高い粉砕能力をもたらすことを示している。前
記第1ローラ10の第1ローラタイヤ13の外周面の曲
率半径Rと外周面の最大直径Dとの比k=R/Dが0.
5〜0.6の範囲の値に設定されるのはこの理由に因る
ものである。
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ローラの
外周面の曲率半径R2,R4と外周面の最大直径D1と
の比k1(=R2/D1),k2(=R4/D1)が好
適に設定されているので、従来よりも粉砕効率および粉
砕能力を向上することができる。
【0046】また本発明によれば、ローラの外周面の円
弧の中心P2がローラの軸線方向長さの範囲内に存在す
るので、ローラの外周面の最大直径D1がローラの軸線
方向長さの範囲内に存在する。
【0047】また本発明によれば、ローラタイヤがロー
ラ本体に着脱交換可能に設けられるので、ローラの外周
面の曲率半径R2,R4と外周面の最大直径D1との比
k1(=R2/D1),k2(=R4/D1)を粉砕さ
れるべき原料に合わせて調整することが可能となる。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる構成の第1ローラの第1ロ
ーラタイヤ13の構成を簡略化して示す断面図である。
【図2】図1に示すローラタイヤ13を装着した竪型ロ
ーラミル1の全体構成を簡略化して示す断面図である。
【図3】図2の切断面線III−IIIから見た断面図
である。
【図4】竪型ローラミル1のテーブル4付近の構成を示
す断面図である。
【図5】本発明の実施の一形態である第2ローラ31の
第2ローラタイヤ33の構成を簡略化して示す図であ
る。
【図6】比較例1および比較例2においてそれぞれ用い
られる第3および第4ローラ36,37の構成を簡略化
して示す図である。
【図7】ダムリング高さが9mmの場合のテーブル端接
線角度とふるい残分との関係を示すグラフである。
【図8】ダムリング高さが20mmの場合のテーブル端
接線角度とふるい残分との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 竪型ローラミル 3 ハウジング 4 テーブル 5 テーブルライナ 7 駆動源 9 原料供給管 10 第1ローラ 13 第1ローラタイヤ 15 固定支持軸 18 アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−129153(JP,A) 特開 平4−243552(JP,A) 実開 平5−28430(JP,U) 実開 昭63−25149(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 15/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛直回転軸線2を有するテーブル4a上
    に、ローラ31を圧接回転してテーブル4aに備えられ
    るテーブルライナ5aとローラ31との間でセメント原
    料を粉砕するセメント原料のための竪型ローラミルにお
    いて、 ローラ31は、半径方向外方に凸の円弧状の外周面を有
    し、 ローラ31の軸線35は、テーブル4aの半径方向に延
    び、かつその半径方向内方に向けて下方に傾斜してお
    り、 ローラ31の軸線35を含む一平面内において、そのロ
    ーラ31の軸線35方向長さの中央点Oを通り、かつロ
    ーラ31の軸線35に垂直な中央線34よりもテーブル
    4aの半径方向外方側の第1領域では、 このローラ31の外周面の凸の円弧の第1中心P2は、
    中央線34よりもローラ31の軸線35に平行にテーブ
    ル4aの半径方向外方側に距離d1だけずれ、かつロー
    ラ31の軸線35方向長さの範囲内の位置に存在し、 前記中央線34よりもテーブル4aの半径方向内方側の
    第2領域では、 このローラ31の外周面の凸の円弧の第2中心P3は、
    中央線34上に存在し、 前記第1領域における前記第1中心P2を有する外周面
    の凸の円弧の第1曲率半径R2の最大直径D1に対する
    第1の比k1(=R2/D1)が0.5〜0.6の範囲
    の値に選ばれ、 前記第2領域における前記第2中心P3を有する外周面
    の凸の円弧の第2曲率半径R4の前記最大直径D1に対
    する第2の比k2(=R4/D1)は0.5未満の値に
    選ばれ、 テーブルライナ5aには、ローラ31の外周面に臨んで
    テーブル4aの半径方向に沿って円弧状にくぼんだ円弧
    面が形成され、 前記くぼんだ円弧の中心は、前記第1中心P2に存在
    し、 前記くぼんだ円弧の第3曲率半径R3は、第1曲率半径
    R2よりも大きく設定されることを特徴とするセメント
    原料のための竪型ローラミル。
  2. 【請求項2】 前記第1の比k1は、0.58〜0.5
    9の範囲の値に選ばれることを特徴とする請求項1記載
    のセメント原料のための竪型ローラミル。
  3. 【請求項3】 ローラは、 テーブルライナ上面に近接離反変位可能に設けられ、テ
    ーブルの半径方向に延びる軸線まわりに回転自在なロー
    ラ本体と、 ローラ本体の外周面に着脱交換可能に外嵌され、前記円
    弧状の外周面を有するローラタイヤとを含むことを特徴
    とする請求項1または2記載のセメント原料のための竪
    型ローラミル。
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