JP3523439B2 - 検眼装置 - Google Patents

検眼装置

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JP3523439B2
JP3523439B2 JP4148197A JP4148197A JP3523439B2 JP 3523439 B2 JP3523439 B2 JP 3523439B2 JP 4148197 A JP4148197 A JP 4148197A JP 4148197 A JP4148197 A JP 4148197A JP 3523439 B2 JP3523439 B2 JP 3523439B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、被検眼の屈折力を
矯正する矯正度数を得るのに好適な検眼装置に関する。 【0002】 【従来の技術】被検眼の屈折力を矯正する眼鏡レンズ等
を処方する場合には、最高視力が得られるように完全矯
正度数を求めた上で、被検者が前に使用していた前眼鏡
度数を考慮して装用に適した度数を処方する。 【0003】適切な処方度数を導くことは、検者の検眼
知識や経験の依存するところが大きく、経験の浅い検者
では容易ではない。そこで、完全矯正度数と矯正度数を
調整するための調整要因に基づいて被検者に適切と思わ
れる処方度数を予測するようにした装置が提案されてい
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、処方度数の決
定の仕方は、検者や眼鏡店、あるいはその地方性、民族
性等により異なる。従って、上記のように最適と予想さ
れる処方度数が得られたとしても、検者はその度数を微
調整して最終的に処方度数を決定する。装置により得ら
れた処方度数と検者の好む処方との開きが大きいときに
は、微調整に時間がかかる。 【0005】本発明は、上記従来技術に鑑み、検者によ
る度数調整を減らして検査を効率良く行うことができる
検眼装置を提供することを技術課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を有することを特長とす
る。 【0007】(1) 被検眼の屈折異常を矯正する矯正
度数を得るための検眼装置において、完全矯正度数及び
矯正度数を調整する調整要因に基づいて処方度数を予想
する処方度数予想プログラムであって、矯正度数を調整
するための補正量を得るステップを含むプログラムを記
憶するプログラム記憶手段と、矯正度数を調整するため
の調整要因に関するデータを入力する入力手段と、前記
処方度数予想プログラムにしたがって得られた予測処方
度数に対して微調整を加え修正処方度数を得る微調整プ
ログラムと、該微調整プログラムに基づいて検者が微調
整した結果を統計処理し、前記補正量を修正した可変補
正量を求める補正量演算手段と、該可変補正量及び処方
度数予想プログラムに基づいて予想処方度数を求める予
想処方度数演算手段と、求められた予想処方度数を表示
する表示手段と、を備えることを特徴とする。 【0008】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は実施例である検眼装置の全体構成を示す
外観図である。 【0009】1は被検者と検者の間に配置される検眼テ
−ブル、2は自覚式屈折力測定装置2である。自覚式屈
折力測定装置2は、種々の光学素子を検眼窓11に電動
で切換え配置する左右一対のレンズユニット10と、左
右のレンズユニット10を吊り下げる吊り下げ部12を
備える。13は吊り下げ部12に取り付けられた近点棒
に保持された近用視力表である(遠用検査のときは眼前
から取り除かれる)。 【0010】3は測定用指標を被検眼眼底に投影し眼底
の投影指標像を受光手段で検出することに基づいて眼屈
折力を測定する他覚式眼屈折力測定装置である。他覚式
眼屈折力測定装置3は検眼テ−ブル1上をスライド可能
な移動トレイに載置されており、他覚検査の時には検眼
テ−ブル1の中央位置にスライドさせて測定を実行す
る。 【0011】4は検査視標を呈示する投影式の視標呈示
装置である。5は自覚式屈折力測定装置2及び投影式視
標呈示装置4を操作するためのコントロ−ラ、6は各装
置の通信中継を行うリレ−ユニットである。リレ−ユニ
ット6にはレンズメ−タが接続される。 【0012】図2はコントロ−ラ5を上から見た図であ
る。30は検眼情報を表示する液晶のディスプレイであ
る。31はスイッチ部であり、次のようなスイッチ類を
持つ。32は設定切換えスイッチ群であり、ディスプレ
イ30の表示画面をメニュ−画面に切り替えてパラメ−
タの設定等を行うときに使用するスイッチを持つ。33
は視標呈示装置4に呈示させる視標を切換える視標スイ
ッチ群、34は呈示視標に必要なマスクをかけるマスク
スイッチ群、35はプログラム検眼を実行するスタ−ト
スイッチ、36はプログラム検眼の検査段階を次のもの
に進める送りスイッチ、37は変更する測定デ−タ等の
モ−ドを指定する変更モ−ド指定スイッチ群、38はデ
−タを入力する際のモ−ド又は測定するモ−ドを指定す
る入力デ−タ指定スイッチ群、39は他覚式眼屈折力測
定装置やレンズメ−タ等からのデ−タを入力するときに
使用するデ−タ入力スイッチ、40はプリントスイッ
チ、41は測定眼指定スイッチ、42は測定値の変更や
数値入力のときに使用するダイヤルスイッチである。 【0013】43a,43bはクロスシリンダを切換え
る切換えスイッチであり、これは処方段階における見え
味の調整時にも使用する。44はシフトスイッチであ
り、このスイッチを押しながら他のスイッチを押すこと
によりスイッチ機能を付加する。45はファンクション
スイッチ群であり、ディスプレイ30の画面下方の所定
位置に表示される種々のスイッチ表示に対応したものを
選択するときに使用する。 【0014】図3は装置の制御を説明するためのブロッ
ク図である。コントロ−ラ5のスイッチ部31からのス
イッチ信号は、所定の処理が施された後にマイクロコン
ピュ−タ回路50に入力される。マイクロコンピュ−タ
回路50には検眼プログラム等の制御プログラムを記憶
したメモリ51と測定データ等を記憶するメモリ52が
接続されている。マイクロコンピュ−タ回路50はスイ
ッチ信号をメモリ51に記憶された制御プログラムに基
づき各種デ−タに変換したり演算処理を行い、表示回路
53を介してディスプレイ30の画面を制御する。ま
た、変換信号をリレ−ユニット6のマイクロコンピュ−
タ回路55に入力する。マイクロコンピュ−タ回路55
は、屈折力に関するデ−タを自覚式屈折力検査装置2
に、視標に関するデ−タを視標呈示装置4に送る。 【0015】屈折力に関するデ−タを受けた自覚式屈折
力検査装置2のマイクロコンピュ−タ回路60は、駆動
回路61を介してモ−タ62を駆動し、弱球面ディスク
63、強球面ディスク64、補助レンズディスク65、
クロスシリンダ−ディスク66等を回転させ、所定の光
学系を検査窓に配置する。また、マイクロコンピュ−タ
回路60はレンズユニット10のスライドと煽り関する
信号を受けると、駆動モ−タ204、207を駆動す
る。 【0016】視標に関するデ−タを受けた視標呈示装置
4のマイクロコンピュ−タ回路70は、視標投影用のラ
ンプ72を点灯すると共に、駆動回路73を介しモ−タ
74を駆動し、視標が描かれた視標ディスク75、マス
クディスク76を回転して所定の検査視標を被検眼の前
方に置かれた図示なきスクリ−ンに投影する。 【0017】マイクロコンピュ−タ回路55には他覚式
眼屈折力測定装置3やレンズメ−タ9が接続され、送ら
れてくる測定デ−タをメモリ56に格納する。コントロ
−ラ5側のマイクロコンピュ−タ回路50から読み出し
指令信号が入力されると、マイクロコンピュ−タ回路5
5は指定された測定デ−タをメモリ56から読み出し、
コントロ−ラ5側に転送する。 【0018】57は測定結果を出力するプリンタであ
り、58はその駆動回路である。 【0019】以上のような構成の装置のおいて、その動
作を説明する。ここでは、検査項目及び検査手順が予め
設定された検眼プログラムを使用した動作を説明する
(図4参照)。 【0020】検査に際し、パラメ−タ設定や被検者の問
診情報を入力するときは、設定切換えスイッチ群32の
メニュ−スイッチ32aを押す。ディスプレイ30に
は、図6のような設定メニュ−画面が表示される。スイ
ッチ群32の移動スイッチ32b,32cにより反転表
示部分を移動することができ、実行スイッチ32dによ
り反転表示項目が選択できる。 【0021】必要なパラメ−タの設定や問診情報が入力
ができたら、スタ−トスイッチ35を押して検眼プログ
ラムを実行する。ディスプレイ30には、他覚式眼屈折
力測定装置3による測定デ−タの入力を促すメッセ−ジ
が表示される。 【0022】<他覚値デ−タの入力>他覚式眼屈折力測
定装置3により得られたS値(球面度数)、C値(乱視
度数)、A値(乱視軸角度)等の各他覚値デ−タは、他
覚式眼屈折力測定装置3のプリントスイッチを押すこと
により、リレ−ユニット6のマイクロコンピュ−タ回路
55を介してメモリ56に記憶される。その後、コント
ロ−ラ5のデ−タ入力スイッチ39を押し、続いて入力
デ−タ指定スイッチ群38の他覚スイッチを押すことに
より、メモリ56に記憶された他覚値デ−タがコントロ
−ラ5側のメモリ52の他覚値メモリエリアに転送記憶
される。なお、他覚値デ−タの入力は通信によるデ−タ
転送の他、変更モ−ド指定スイッチ群37とダイヤルス
イッチ42等の操作により手入力で行ってもよい。 【0023】<裸眼視力検査>他覚値デ−タの入力が完
了すると、他覚値デ−タは自動的に自覚値メモリエリア
にコピ−され、図6に示す画面例の左右表示部81には
コピ−された1つ前のデ−タ(自覚値デ−タ=他覚値デ
−タ)が表示される。その後、検査項目は裸眼視力検査
に移る。ディスプレイ30の表示画面は自動的に右眼の
裸眼視力値が入力可能なモ−ドに設定され、自覚値デ−
タは左右表示部81へ移る。図8はこのときの表示例で
ある。中央表示部80には現在の検査項目が表示され、
リバ−ス表示される測定項目が入力可能になる。 【0024】本装置は他覚値デ−タに基づき予想される
裸眼視力値を算出する機能を有しており、裸眼視力検査
の開始時には、算出した予想視力値を持つ検査視標を視
標呈示装置4に呈示させるように動作信号を発する。中
央表示部80のVA欄には予想される裸眼視力値が表示さ
れ、中央表示部80の下の操作説明エリア82には現在
呈示している視標図柄83が表示される。検者は被検者
の応答を得てマスクスイッチ群34のスイッチ34a,
34bで視標にマスクをかけ、呈示視標を変更すること
により測定眼の裸眼視力値を得て、その入力を行う。こ
の場合、被検眼の眼前には自覚式屈折力検査装置2を配
置せずに被検者に遮眼子を持たせて検査を行っても良い
し、測定眼側の検査窓を開口し、他眼を遮蔽にしても良
い。 【0025】右眼の裸眼視力検査が終了したら、同様に
左眼及び両眼の裸眼視力検査を行う。中央表示部80の
VA欄には、右眼と左眼の高視力値が自動的に表示され、
その値から検査を開始することができる。 【0026】<眼鏡デ−タ入力>両眼の裸眼視力が入力
できたら、送りスイッチ36を押して次の検査項目に進
める。ディスプレイ30には眼鏡の有無(コンタクトレ
ンズも含む)を確認する旨のメッセ−ジが表示され、画
面下方には眼鏡の有無によるスイッチ操作指示が表示さ
れる。この指示に従い、眼鏡有りのファンクションスイ
ッチ45を押すと、眼鏡度数デ−タを入力できるモ−ド
に切り替わる。眼鏡度数デ−タの入力は他覚値デ−タと
同様にレンズメ−タ9からメモリ56に転送にされて記
憶された後、入力スイッチ39、スイッチ群38の眼鏡
スイッチを押すことによりメモリ52の前眼鏡メモリエ
リアに記憶される。なお、検査を始める前に予め眼鏡度
数を入力しておいた場合は、ここでの眼鏡デ−タ入力の
段階は省略される。 【0027】<眼鏡視力検査>眼鏡度数デ−タの入力が
できると、ディスプレイ30の画面は右眼の眼鏡視力確
認検査モ−ドに切替わる。自覚式屈折力検査装置2の検
査窓には、眼鏡度数デ−タに相応した光学系が配置され
るので、自覚式屈折力検査装置2を被検者の眼前に配置
して検査することもできる。中央表示部80の右眼のVA
欄には、他覚値デ−タと眼鏡度数デ−タとの差による残
留度数に基づいた予想視力値が表示され、視標呈示装置
4にはその視力値を持つ検査指標を呈示するように信号
が発せられる。被検者の応答に基づいてスイッチ34
a,34bで呈示指標を切換えることにより視力値を得
て、その値が入力される。左眼、両眼も同様に検査を行
うと裸眼視力検査のときと同様に視力値が入力される。 【0028】<自覚値検査>以上のような入力ができた
ら、両眼それぞれの完全矯正値を求める検査に移る。実
施例での検眼プログラムでは、他覚値デ−タの適否等を
確認する他覚視力確認検査、乱視検査の前段階に行う第
1のR/G(レッド・グリーン)検査、乱視軸検出検
査、乱視度数検出検査、過矯正を防止して最高視力を得
るための第2のR/G検査、及び視力検査を片眼ずつ行
い、その後両眼バランス検査を行って両眼それぞれの片
眼完全矯正値(本明細書では両眼バランス検査を行った
後の左右それぞれの片眼完全矯正値を両眼完全矯正値と
いう)を求めるようになっている。これらの検査も基本
的に送りスイッチ36を押すことにより、マイクロコン
ピュ−タ回路50から自覚式屈折力検査装置2及び視標
呈示装置4に検査に必要な動作信号が発せられ、順次検
査が進められるようになっている(特願平8−1928
39号を参照)。検査により得られた両眼完全矯正値や
視力値はメモリ52に記憶される。 【0029】<遠用矯正度数の調整>続いて遠用矯正度
数の調整に移行する。本装置は、両眼完全矯正値と眼鏡
データがあればそのデ−タとに基づき、違和感を軽減し
て装用に適すると予想される度数を自動算出する自動調
整プログラムと、被検者の望む視力値を確保するための
度数を自動算出する自動調整プログラムを有している。
眼鏡を作る場合、通常、装用者が疲れにくいように違和
感を軽減した処方度数を決定する(度数を急に強くする
と慣れにくく疲れやすいのが一般的であり、眼鏡店では
クレ−ムになりにくい眼鏡を作ることを重視して処方度
数を調整する)が、装用者によってはある程度の視力値
を確保(例えば、運転免許の取得、更新にあたっての視
力値を確保)するように望むことがあるからである。 【0030】送りスイッチ36を押すと、ディスプレイ
30には図7のように自動調整プログラムをいずれのも
ので行うかを選択する画面が表示される。違和感を軽減
した度数にする場合には「度数」とある方を、視力確保
の度数にする場合には「視力」とある方を、その表示に
対応したファンクションスイッチ45で選択入力する。 【0031】(イ)度数優先の遠用矯正度数調整 まず、違和感を軽減した度数を優先する場合の自動調整
プログラムを図8〜図13のフロ−チャ−トを使用して
説明する。これは図7の画面例において、「度数」の表
示に対応したファンクションスイッチ45の入力により
実行される。なお、以下の説明で使用する“強度眼”
は、両眼完全矯正のS値又はC値のそれぞれにおいて、
その度数の絶対値が大きい方をいい、“弱度眼”はその
逆をいうものとする。また、乱視(C値)はマイナス読
みをする。 【0032】装置は、まず、両眼完全矯正値に基づいて
乱視の有無の判定をする(STEP 1-1)。乱視の有りのとき
はさらに斜乱視(AXIS:15 °〜75°又は105 °〜165
°)か否かの判定を行う(STEP 1-2)。その後、両眼のS
値により遠視(両眼ともプラス、又は片眼プラスで片眼
が0)か近視(両眼ともマイナス、又は片眼マイナスで
片眼が0)かの判定(STEP 1-3 〜1-5)により、次の度数
調整A〜Fのいづれかの処理を行って調整度数を算出す
る。遠視と近視の区別ができないとき(片眼のS値がプ
ラスでもう片眼のS値がマイナスのとき)は度数調整は
行わず、検者が調整をする旨を表示する。 【0033】[自動調整A:乱視無し、遠視の場合]装
置は、眼鏡度数デ−タの入力の有無(眼鏡歴の有無)に
より、被検者が初装か否かを判別する(STEP A-1)。以
下、自動調整B〜Fの場合も同じ。 【0034】〔A−1〕初装のときは、次にS値の左右
差を比較する(STEP A-2)。S値の左右差が所定の度数差
(以下、S値またはC値の左右差は、0.75D以内に調整
するものとして説明する)以内であれば、調整度数は両
眼完全矯正値のままとする。S値の左右差が0.75Dを越
えた場合、強度眼のS値は弱度眼のS値に+0.75Dを加
入した値にする(STEP A-3)。 【0035】〔A−2〕初装でないときは、S値の左右
差を比較し(STEP A-4)、左右差が0.75Dを越える場合、
強度眼側のS値は、弱度眼のS値に+0.75Dを加えた値
と前眼鏡の同じ側のS値に所定度数(遠視のときは、以
下+0.75Dとする)を加えた値との絶対値の大きい方を
得て、その値が両眼完全矯正値を越えないようにする(S
TEP A-5)。 【0036】[自動調整B:乱視無しの近視の場合]
〔B−1〕初装のときは、まず、両眼完全矯正のS値弱
度眼を基準にして、図14のtable Aの演算により補正
量ΔS1を得て、両眼とも両眼完全矯正のS値から補正量
ΔS1を減じる補正処理(以後、これを補正処理A1とす
る)を行う(STEP B-2)。次に、補正処理後の左右差を比
較し(STEP B-3)、その差が0.75Dを越える場合には、強
度眼側のS値は弱度眼のS値に−0.75Dを加入した値に
する(STEP B-4)。 【0037】〔B−2〕初装でないときは、左右のS値
における前眼鏡と両眼完全矯正値の差の小さい方を基準
にして、図14のtable Bの演算により補正量ΔS2を得
て、両眼とも両眼完全矯正のS値から補正量ΔS2を減じ
る補正処理(以後、これを補正処理B1とする)を行う
(STEP B-5)。次に、補正処理後のS値の左右差を比較し
(STEP B-6)、その差が0.75Dを越える場合、強度眼側の
S値は、補正処理した弱度眼のS値に−0.75Dを加えた
値と前眼鏡のS値に所定度数(近視のときは、以下−0.
75Dとする)を加えた値との絶対値の大きい方を得て、
その値が完全矯正値を越えないようにする(STEP B-7)。 【0038】[自動調整C:斜乱視のない乱視を持つ遠
視の場合] 〔C−1〕初装のときは、まず、C値弱度眼の値を基準
にして、図14のtable Cの演算により補正量ΔC1を得
て、両眼とも両眼完全矯正のC値から補正量ΔC1を減じ
る補正処理(以後、これを補正処理C1とする)を行う
(STEP C-2)。続いて、両眼のS値は共に両眼完全矯正値
に補正量ΔC1の半分を加えて等価球面にした値にする(S
TEP C-3)。その後、得られたS値の左右差を比較し(STE
P C-4)、0.75Dを越える場合、強度眼側のS値は、弱度
眼のS値に+0.75Dを加えた値にする(STEP C-5)。次
に、補正処理C1後のC値の左右差を比較し(STEP C-
6)、0.75Dを越える場合、強度眼のC値は弱度眼のC値
に−0.75Dを加えた値とする(STEP C-7)。 【0039】〔C−2〕初装でないときは、まず、前眼
鏡値の乱視の有無の判定(STEP C-8)に基づき、乱視がな
ければ初装のときと同じ度数調整を行う(STEP C-2 〜C-
7)。前眼鏡値に乱視があるときは、左右のC値における
前眼鏡値と両眼完全矯正値の差の小さい方を基準にし
て、図14のtable Dの演算により補正量ΔC2を得て、
両眼とも両眼完全矯正のC値から補正量ΔC2を減じる補
正処理(以後、これを補正処理D1とする)を行う(STE
P C-9)。続いて、両眼のS値は共に両眼完全矯正値に補
正量ΔC2の半分を加えて等価球面にした値にする(STEP
C-10) 。その後、得られたS値の左右差を比較し(STEP
C-11) 、その差が0.75Dを越える場合、強度眼側のS値
は、等価球面にした弱度眼のS値に+0.75Dを加えた値
と前眼鏡の同じ側のS値に+0.75Dを加えた値との絶対
値の大きい方を得て、その値が完全矯正値を越えないよ
うにする(STEP C-12) 。次に、補正処理D1後のC値の
左右差が0.75Dを越える場合(STEP C-13) 、強度眼側の
C値は、弱度眼のC値に−0.75Dを加えた値と前眼鏡の
同じ側のC値に−0.75Dを加えた値との絶対値の大きい
方を得て、その値が完全矯正値を越えないようにする(S
TEP C-14) 。 [自動調整D:斜乱視のない乱視を持つ近視の場合] 〔D−1〕初装のときは、補正処理C1を行い(STEP D-
2)、補正処理A1を行う(STEP D-3)。その後、得られた
S値の左右差を比較し(STEP D-4)、0.75Dを越える場
合、強度眼側のS値は弱度眼のS値に−0.75Dを加えた
値にする(STEP D-5)。次に、補正処理C1後のC値の左
右差を比較し(STEP D-6)、0.75Dを越える場合、強度眼
のC値は弱度眼のC値に−0.75Dを加えた値とする(STE
P D-7)。 【0040】〔D−2〕初装でないときは、まず、前眼
鏡度数の乱視の有無の判定を行う(STEP D-8)。乱視有り
のときは、補正処理D1を行う(STEP D-9)。続いて、補
正処理B1を行う(STEP D-10) 。その後、得られたS値
の左右差を比較し(STEP D-11) 、0.75Dを越える場合、
強度眼側のS値は、弱度眼のS値に−0.75Dを加えた値
と前眼鏡の同じ側のS値に−0.75Dを加えた値との絶対
値の大きい方を得て、その値が完全矯正値を越えないよ
うにする(STEP D-12) 。次に、補正処理D1後のC値の
左右差を比較し(STEP D-13) 、0.75Dを越える場合、強
度眼側のC値は、弱度眼のC値に−0.75Dを加えた値と
同じ側の前眼鏡のC値に−0.75Dを加えた値との絶対値
の大きい方を得て、その値が完全矯正値を越えないよう
にする(STEP D-14) 。 【0041】前眼鏡度数の乱視の有無の判定で乱視無し
のときは、補正処理C1、補正処理B1を行う(STEP D-
15,D-16)。その後、得られたS値の左右差を比較し(STE
P D-17) 、0.75Dを越える場合、強度眼側のS値は弱度
眼のS値に−0.75Dを加えた値と前眼鏡の同じ側のS値
に−0.75Dを加えた値との絶対値の大きい方を得て、そ
の値が完全矯正値を越えないようにする(STEP D-18) 。
次に、補正処理C1後のC値の左右差が0.75Dを越える
場合、強度眼側のC値は弱度眼のC値に−0.75Dを加え
た値とする(STEP D-19,D-20)。 【0042】[自動調整E:斜乱視を持つ遠視の場合] 〔E−1〕初装のときは、次に左右のC値が共に−0.50
D以下(以下、本明細書ではC値が−0.50D以下とは度
数の小さい方、すなわち−0.25D又は−0.50Dのことを
いう)か否かを判別する(STEP E-2)。斜乱視ではC値が
小さいときは乱視矯正を行わないほうが被検者にとって
良いことが多いので、C値が共に−0.5D以下のとき
は、乱視は無視するものとしてC値=0にし、左右のS
値はそれぞれのC値の半分を加えて等価球面にした値に
する(STEP E-3)。その後、得られたS値の左右差を比較
し(STEP E-4)、0.75Dを越える場合、強度眼側のS値は
弱度眼のS値に+0.75Dを加えた値とする(STEP E-5)。 【0043】C値が−0.5 D以下か否かの判別(STEP E-
2)において、少なくとも左右いずれか一方のC値が−0.
5 Dを越えるときは、補正処理C1を行い(STEP E-6)、
両眼のS値は共に両眼完全矯正値に補正量ΔC1の半分を
加えて等価球面にした値にする(STEP E-7)。続いて、得
られたS値の左右差が0.75Dを越える場合、強度眼側の
S値は弱度眼のS値に+0.75Dを加えた値にする(STEP
E-8,E-9)。次に、補正処理C1後のC値の左右差が0.75
Dを越える場合、強度眼のC値は弱度眼のC値に−0.75
Dを加えた値とする(STEP E-10,E-11)。 【0044】〔E−2〕被検者が初装でないときは、ま
ず左右のC値が共に−0.5 D以下か否かを判別し(STEP
E-12) 、その後、それぞれ前眼鏡が乱視を持つか否かを
判別する(STEP E-13,E-14)。 【0045】両眼完全矯正のC値が共に−0.5 D以内で
前眼鏡が乱視を持たないときは、C値=0にし、左右の
S値はそれぞれのC値の半分を加えて等価球面にした値
にする(STEP E-15) 。その後、得られたS値の左右差を
比較し(STEP E-16) 、0.75Dを越える場合、強度眼側の
S値は、等価球面にした弱度眼のS値に+0.75Dを加え
た値と前眼鏡の同じ側のS値に+0.75Dを加えた値との
絶対値の大きい方を得て、その値が完全矯正値を越えな
いようにする(STEP E-17) 。 【0046】両眼完全矯正のC値に拘らず前眼鏡が乱視
を持つときは、STEP C-9〜C-14と同様の処理を行う(STE
P E-18〜23) 。 【0047】少なくとも左右いづれか一方のC値が−0.
5 Dを越え、前眼鏡が乱視を持たないときは、補正処理
C1を行い(STEP E-24) 、両眼のS値は共に両眼完全矯
正値に補正量ΔC1の半分を加えて等価球面にした値にす
る(STEP E-25) 。続いて、得られたS値の左右差を比較
し(STEP E-26) 、その差が0.75Dを越える場合はSTEPC-
12 と同様な処理を行う(STEP E-27) 。次に、補正処理
C1後のC値の左右差を比較し(STEP E-28) 、左右差が
0.75Dを越える場合は、強度眼のC値は弱度眼のC値に
−0.75Dを加えた値とする(STEP E-29) 。 【0048】[自動調整F:斜乱視を持つ近視の場合] 〔F−1〕初装のときは、次に左右のC値が共に−0.5
D以下か否かを判別する(STEP F-2)。C値が共に−0.5
D以内のときは、両方ともC値=0にする(STEP F-3)。
続いて、S値は補正処理A1を行う(STEP F-4)。その
後、得られたS値の左右差を比較し(STEP F-5)、左右差
が0.75Dを越える場合、強度眼側のS値は弱度眼のS値
に−0.75Dを加えた値とする(STEP F-6)。 【0049】C値が−0.5 D以下か否かの判別(STEP F-
2)において、少なくとも左右いずれか一方のC値が−0.
5 Dを越えるときは、補正処理C1を行う(STEP F-7)。
続いて、S値は補正処理A1を行う(STEP F-8)。その
後、得られたS値の左右差を比較し(STEP F-9)、左右差
が0.75Dを越える場合、強度眼側のS値は弱度眼のS値
に−0.75Dを加えた値とする(STEP F-10) 。次に、補正
処理C1後のC値の左右差を比較し(STEP F-11) 、左右
差が0.75Dを越える場合は、強度眼のC値は弱度眼のC
値に−0.75Dを加えた値とする(STEP F-12) 。 【0050】〔F−2〕被検者が初装でないときは、ま
ず左右の両眼完全矯正のC値が共に−0.5 D以下か否か
を判別し(STEP F-13) 、その後、それぞれ前眼鏡が乱視
(C値)を持つか否かを判別する(STEP F-14,F-15)。 【0051】両眼完全矯正のC値が−0.5 D以内で前眼
鏡が乱視を持たないときは、C値=0にする(STEP F-1
6) 。続いて、補正処理B1を行う(STEP F-17) 。その
後、得られたS値の左右差を比較し(STEP F-18) 、左右
差が0.75Dを越える場合、強度眼側のS値はSTEP B-7と
同様な処理を行う(STEP F-19) 。 【0052】両眼完全矯正のC値に拘らず前眼鏡が乱視
を持つときは、STEP D-9〜D-14と同様の処理を行う(STE
P F-20〜F-25) 。 【0053】少なくとも左右いずれか一方のC値が−0.
5 Dを越え、前眼鏡が乱視を持たないときは、C値は補
正処理C1を行い(STEP F-26) 、S値は補正処理B1を
行う(STEP F-27) 。その後、得られたS値の左右差を比
較し(STEP F-28) 、左右差が0.75Dを越える場合、強度
眼側のS値はSTEP B-7と同様な処理を行う(STEP F-29)
。次に、補正処理C1後のC値の左右差を比較し(STEP
F-30) 、左右差が0.75Dを越える場合は、強度眼のC
値は弱度眼のC値に−0.75Dを加えた値とする(STEP F-
31) 。 【0054】以上のようにして、装置は遠視と近視の区
別ができるときは、自動調整A〜Fのいずれかの処理を
行い、最適と予想される度数を自動的に算出する。 【0055】なお、上記の自動調整プログラムでは強度
眼側のS値又はC値を調整する調整量は、同じ側の前眼
鏡からの変化分の方を採用する場合、S値又はC値に対
して±0.75D(3段階)の調整をするものとしたが(STE
P A-5,B-7,C-14等) 、被検者の年齢により±0.50D(2
段階)の調整量を変化させるようにしても良い。これ
は、年齢により前眼鏡の度数変化に対する適応能力に差
があるからである。若い者ならば前眼鏡の度数に対して
3段階(0.75D)の変化があっても適応できるが、年齢
が高くなると一般に2段階(0.50D)の変化が限度くら
いになる。したがって、被検眼の適応能力に応じて処方
度数の調整量を変化させるようにすると、より装用者に
適した処方にすることができる。度数調整量を変化は自
動調整プログラムの実行前に予め入力できるようにして
おく。 【0056】また、上記の実施例では補正処理A1〜D
1の補正量ΔS1,ΔS2,ΔC1,ΔC2は演算により得るも
のとしたが、それぞれテ−ブル表を予め用意しておい
て、これらに基づいて得るようにすることもできる。 【0057】上記の自動調整プログラムでは、乱視は斜
乱視(AXIS:15 °〜75°又は105 °〜165 °)か否かの
2通りに分けて度数を算出するものとしたが、斜乱視で
ないときにはさらに直乱視(AXIS:0〜14°又は166 °〜
180 °)と倒乱視(AXIS:74°〜104 °)のいずれかに
より調整度数の算出方法を変えると、より精度の高い調
整を可能にし、被検者の苦痛とクレームの減少を図るこ
とができる。これは次の理由による。 【0058】検眼は通常5m等の遠用検査で行い、そこ
で求められた乱視度数を遠方はもちろん近方用の眼鏡で
も利用する。近くを見るときは調節機能が働き眼内の水
晶体が膨んで乱視度数に変化が起こる。人の水晶体は生
理的に倒乱視(水平方向が垂直方向よりも光を強く曲げ
る状態)であり、調節機能が働くとその倒乱視の割合が
増すことが多い。このため遠方での乱視度数は直乱視で
あれば近方を見たときにその乱視は弱まり、逆に倒乱視
の場合は強まることになる。眼鏡等は遠方だけを見るた
めだけでなく、遠くから近くまでを見るために使用され
る(むしろ近くを見るほうのが使用頻度が高い)。近方
を見るときの乱視の矯正効果を考えると、直乱視は弱め
に、倒乱視は強め(完全矯正値に近く)に処方したほう
が良いことになる。 【0059】そこで、上記の性質を利用して、直乱視及
び倒乱視の場合を考慮した度数調整プログラムについて
説明する(図15〜17参照)。斜乱視か否かの判定(S
TEP1-2)により、斜乱視でないと判定した後には直乱視
か否かを判定する(STEP 2-1)。直乱視のときには前述と
同様にSTEP 1-4以降の手順により調整度数を算出する。
直乱視でないとき(倒乱視のとき)は、まず、両眼のS
値により遠視(両眼ともプラス、又は片眼プラスで片眼
が0)か近視(両眼ともマイナス、又は片眼マイナスで
片眼が0)かの判定(STEP 2-2 ) を行い、図16に示す
自動調整2Cまたは図17に示す自動調整2Dを行う。
この場合の自動調整におけるC値は両眼完全矯正値のま
まであり、S値のみを前述の自動調整C及びDと同様に
調整する。 【0060】この方法は次のように変更することができ
る。例えば、C値の左右差を考慮するときは、弱度眼基
準で3段階等の範囲に入るように強度眼側を調整するよ
うにしても良い。 【0061】あるいは、直乱視のときの自動調整プログ
ラム(図10の自動調整C及び図11の自動調整D)で
使用する図14に示したtable C、table Dにおいて、
それぞれの補正量ΔC1、補正量ΔC2が少なくなるように
し、C値の調整度数がより完全矯正度数に近付くように
しても良い。すなわち、table C、table Dでの補正量
ΔC1及び補正量ΔC2を求める演算式を次のように変更す
る。 【0062】C1/2→C1/3、C1/4、等 C2/2→C2/3、C2/4、等 また、これら直乱視のときのC値の調整量の変更は、パ
ラメータセットメニュ−で検者が自由に設定できるよう
にしておくと、より検者の方針にあった調整度数を算出
することができて都合が良い。 【0063】(ロ)視力優先の遠用矯正度数調整 次に、装用者が望む視力値を優先する場合の自動調整プ
ログラムを説明する。図7の画面例において、「視力」
の表示に対応したファンクションスイッチ45を入力す
ると、さらに図18のように、要望視力値を入力できる
画面が表示される。視力値の入力はダイヤルスイッチ4
2を操作して行う。なお、この場合には完全矯正値を求
めたときの視力値より高い視力値は入力できないように
なっている。 【0064】要望視力値の入力ができたら、画面下方の
「実行」表示に対応したファンクションスイッチ45を
押すことにより自動調整プログラムが実行される。要望
視力値に対する度数の算出は、図19に示すテーブルに
基づいて行われる。度数算出のテーブルは、完全矯正値
を求めたときの視力値VA1 ごとの要望視力値VA2に
対し、完全矯正度数から減じる度数D0 を対応させる。
例えば、完全矯正値を求めたときの視力値VA1 =1.
0で、その完全矯正のS値=−3.75(D)のとき、
要望視力値VA2 が0.8であるならば、テーブルより
減じる度数D0=−0.25(D)であるので、調整度
数は−3.75(D)から−0.25(D)を減じて−
3.50(D)となる。このテーブルはS値及びC値も
共通であるが、C値は別途専用のテーブルを設けても良
い。要望視力値に対する度数は、テーブルを使用せずに
数式化しても良い。 【0065】また、前の眼鏡度数による視力値(初装者
では裸眼視力値)及び完全矯正値を求めたときの視力値
に要望視力値を対応させ、要望視力値に対する度数を算
出するようにしても良い。こうすると被検者の個々の屈
折力に応じてより適切な度数を算出することができる。 【0066】また、要望視力値に対する度数の算出は次
のようにしても良い。前述の度数優先の遠用矯正度数調
整の自動調整プログラムを実行した後、これにより算出
された度数で被検者の要望する視力値が確保できるか判
断し、視力値が確保できるときはその調整度数とすれば
良い。あるいは、要望視力値による度数が、前述の度数
優先の調整による度数よりも弱い(前眼鏡の度数に近
い)場合、より眼鏡に慣れやすくなり、好都合のことも
あるので、そのままの値としても良い。一方、被検者の
要望する視力値が確保できないときは、算出された度数
に基づいて要望する視力値が確保できる分の度数を加味
する。加味する度数は予め用意したテ−ブルや計算によ
り求めることができる。 【0067】<検者による度数調整>自動調整プログラ
ムの実行によりディスプレイ30にはその結果が表示さ
れる。図20は自動調整後のディスプレイ30の画面例
を示した図である。中央表示部80は処方モ−ドに変わ
り、その表示のS値、C値は装置により自動調整された
度数が表示され、中央表示部80内の下には遠用度数を
調整した旨のメッセ−ジが表示される。自覚式屈折力検
査装置2の両検査窓には、自動調整された度数に対応す
る光学系がセットされ、視標呈示装置からは視力値0.9
〜1.2 の視標組みを持つ視力値視標が呈示される(要望
視力値を入力したときは、その視力値を持つ視標が自動
的に呈示される)。検者は調整された度数の見え味を確
認して、遠用矯正度数をスイッチ操作により微調整す
る。 【0068】装置は、自動調整プログラムにより算出さ
れた度数が持つ遠視か近視、乱視の有無、斜乱視の有無
に基づき、スイッチ入力がなされると調整すべき項目の
度数を変化させる手動調整用の制御プログラムを有して
いる(図21、22参照)。自動調整プログラムを実行
したときは、被検者の見え味の応答を得て切換えスイッ
チ43a又は43bを入力することにより、調整すべき
項目の度数が自動的に調整される。この制御プログラム
の詳細は特願平8−192839号を参照されたい。検
者の微調整による結果はメモリ52に記憶される。 【0069】遠用矯正度数の調整ができたら必要により
近用検査を行った後、処方度数を決定し、検査結果をプ
リントアウトして自覚検査を終了する。 【0070】このようにして得られた被検者それぞれの
結果はメモリ52(記憶容量に限りがあるときは、リレ
ーユニット6側のメモリ56)に記憶されていく。この
検査結果を多数の被検者について記憶していき、その多
数の検査結果を統計的に処理して自動調整プログラムに
よる度数算出方法にフィードバックすると、検者が微調
整した値により近いものを装置に算出させることができ
るようになる。この方法について説明する。 【0071】前述した自動調整プログラム(図8〜図1
3のフローチャートで示したもの)では、S値及びC値
の調整を補正処理A1〜D1に基づいて行うようにした
ものがある。これらの補正処理で使用している算出式
は、 補正後のS値=両眼完全矯正S値−(両眼完全矯正S値−前眼鏡S値)/2… …(数式1) 補正後のC値=両眼完全矯正C値−(両眼完全矯正C値−前眼鏡C値)/2… …(数式2) と言い換えることができる。初装者のときは前眼鏡S値
及び前眼鏡C値=0とすれば良い。 【0072】ここで、数式1、数式2の補正量算出の項
にそれぞれ変数となる補正係数α、βを乗ずるように考
え、 補正後のS値=両眼完全矯正S値−{(両眼完全矯正S値−前眼鏡S値)/2 }α……(数式3) 補正後のC値=両眼完全矯正C値−{(両眼完全矯正C値−前眼鏡C値)/2 }β……(数式4) とする。この補正係数α、βは自動調整プログラムによ
り算出される調整度数と、検者が微調整した後の処方度
数の開きを埋め合わせるための補正係数である(補正係
数α、βの初期設定値=1としておく)。 【0073】検者が微調整した後の処方度数と両眼完全
矯正、及び前眼鏡がある場合はこれも加味してそれぞれ
S値、C値の成分を上記の数式3、4にあてはめ、それ
ぞれの補正係数α、βを求める。多数の被検者分のデー
タ(例えば、100人〜1000人分のようにサンプル
数が多い方が有利である)が集まったところで、それぞ
れの補正係数α、βの平均値を出して数式3、4にフィ
ードバックをかけ、これを自動調整プログラムでの補正
処理A1〜D1に使用する。これにより自動調整プログ
ラムで算出される調整度数が、検者が行う微調整後の度
数に近付くようになり、装置ごとにその検者の好む度数
が算出されるようになる。したがって、自動調整後の微
調整がスムーズに行き、検査効率を向上させることがで
きるようになる。 【0074】なお、被検者ごとに求めた補正係数α、β
のフィードバックは、ある程度の多数のデ−タが求まっ
たところで行っても良いし(これはその装置の担当の検
者が変わったときなどに有効)、最初からデータが得ら
れるごとに行うようにすることもできる。 【0075】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
検者による度数調整が少なくなるので、検査時間を短く
することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例の検眼装置の全体構成を示す外観図であ
る。 【図2】コントローラを上から見た図である。 【図3】実施例の装置の制御を説明する図である。 【図4】実施例の検眼プログラムのフローチャートを示
す図である。 【図5】ディスプレイに表示される設定メニューの画面
例を示す図である。 【図6】裸眼視力検査開始時の画面例を示す図である。 【図7】自動調整プログラムをいずれのもので行うかを
選択する画面例を示す図である。 【図8】度数優先の自動調整プログラムを説明するフロ
ーチャートである。 【図9】度数優先の自動調整プログラムを説明するフロ
ーチャートである。 【図10】度数優先の自動調整プログラムを説明するフ
ローチャートである。 【図11】度数優先の自動調整プログラムを説明するフ
ローチャートである。 【図12】度数優先の自動調整プログラムを説明するフ
ローチャートである。 【図13】度数優先の自動調整プログラムを説明するフ
ローチャートである。 【図14】矯正度数を調整する補正量を得るためのtabl
e A〜Dの演算を示す図である。 【図15】直乱視及び倒乱視の場合を考慮した度数調整
プログラムを説明する図である。 【図16】直乱視及び倒乱視の場合を考慮した度数調整
プログラムを説明する図である。 【図17】直乱視及び倒乱視の場合を考慮した度数調整
プログラムを説明する図である。 【図18】視力値優先の自動調整プログラムを選択した
場合の、要望視力値を入力する画面例を示す図である。 【図19】要望視力値に対する度数の算出い使用するテ
−ブル例を示した図である。 【図20】自動調整後の表示画面例を示す図である。 【図21】手動調整用の制御プログラムを示す図であ
る。 【図22】手動調整用の制御プログラムを示す図であ
る。 【符号の説明】 2 自覚式屈折力測定装置 5 コントローラ 30 ディスプレイ 31 スイッチ部 36 送りスイッチ 50 マイクロコンピュタ 51、52 メモリ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被検眼の屈折異常を矯正する矯正度数を
    得るための検眼装置において、完全矯正度数及び矯正度
    数を調整する調整要因に基づいて処方度数を予想する処
    方度数予想プログラムであって、矯正度数を調整するた
    めの補正量を得るステップを含むプログラムを記憶する
    プログラム記憶手段と、矯正度数を調整するための調整
    要因に関するデータを入力する入力手段と、前記処方度
    数予想プログラムにしたがって得られた予測処方度数に
    対して微調整を加え修正処方度数を得る微調整プログラ
    ムと、該微調整プログラムに基づいて検者が微調整した
    結果を統計処理し、前記補正量を修正した可変補正量を
    求める補正量演算手段と、該可変補正量及び処方度数予
    想プログラムに基づいて予想処方度数を求める予想処方
    度数演算手段と、求められた予想処方度数を表示する表
    示手段と、を備えることを特徴とする検眼装置。
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