JP3521950B2 - 新規な紅藻粘質多糖分解酵素及びその製造法並びにそのための新規な微生物 - Google Patents

新規な紅藻粘質多糖分解酵素及びその製造法並びにそのための新規な微生物

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JP3521950B2 JP5746994A JP5746994A JP3521950B2 JP 3521950 B2 JP3521950 B2 JP 3521950B2 JP 5746994 A JP5746994 A JP 5746994A JP 5746994 A JP5746994 A JP 5746994A JP 3521950 B2 JP3521950 B2 JP 3521950B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、新規な紅藻粘質多糖分解酵素及
びその製造法並びにそのための新規な微生物に係り、特
に微生物由来の紅藻粘質多糖分解酵素、具体的にはシュ
ードモナス( Pseudomonas)属に属する微生物を培養し
て得られる新規な紅藻粘質多糖分解酵素及びそれを製造
する方法、更には、そのような分解酵素を有利に生産し
得る新規な微生物に関するものである。
【0002】
【背景技術】我国においては、海藻は、古くから、体に
良い食品として食されてきており、例えば紅藻類に属す
る天草、オゴノリ等の多糖類は、寒天の主成分として用
いられているのであり、また、同じく、紅藻類に属する
アマノリ等は、そのままでも食されている。そして、近
年、そのような海藻中に含まれる種々の生理活性物質の
開発研究が活発に行なわれるようになり、紅藻由来の抗
ウィルス剤(特開昭63−31673号公報)や、同じ
く紅藻由来の抗腫瘍剤(特開平1−66126号公報)
等が提案され、また紅藻類であるアマノリ属及びオゴノ
リ属海藻から水性溶媒で抽出される物質を有効成分とす
る免疫不活剤(特開平3−284626号公報、特開平
5−139988号公報)も、提案されている。
【0003】ところで、寒天の主成分であるアガロース
は、D−ガラクトースと3,6−アンヒドロ−L−ガラ
クトースが交互にβ−1,4結合、α−1,3結合した
中性多糖であるが、もう一つの成分であるアガロペクチ
ンは、アガロースに硫酸やピルビン酸が部分的にエステ
ル結合したものである。一方、オゴノリ属やアマノリ属
に属する海藻から抽出された物質は、アガロースを基本
骨格に持つ高分子の酸性多糖を主成分とすることが知ら
れている。
【0004】しかして、これら紅藻類の多糖は、粘性が
高く、場合によっては強いゲル形成能を示すものである
ところから、その抽出操作やその利用に際しては、ゲル
化を生じない温度で取り扱う必要がある等、種々の問題
点を内在しているのである。また、このような粘質多糖
を分解する酵素としては、α−アガラーゼやβ−アガラ
ーゼが知られており、そのうち、α−アガラーゼは、ア
ガロースのα−1,3結合を分解して、主としてアガロ
テトラオースを生成することが知られている[「 Carbo
hydr. Res. 」,66,207(1978)]。一方、
β−アガラーゼは、アガロースのβ−1,4結合を選択
的に切断する酵素であり、その生産菌としては、シュー
ドモナス( Pseudomonas )属細菌[「 Eur.J. Bioche
m. 」,133,673(1983);「 Eur.J. Bioc
hem.」,137,149(1983);特開平1−22
8465号;「 Agric. Biol. Chem. 」,55,253
1(1991);「 Appl. Environ. Microbiol. 」,
59,1549(1993)],サイトファーガ( Cyt
ophaga)属細菌[「 Eur. J. Biochem. 」,113,1
39(1969)],ビブリオ(Vibrio)属細菌[「 E
ur. J. Biochem. 」,187,461(1990)]等
が知られている。
【0005】さらに、かかるβ−アガラーゼを利用し
て、海藻類からオリゴ糖を製造する方法が、特開平2−
65788号公報や特開平4−271791号公報等に
おいて、明らかにされている。
【0006】他方、紅藻類における粘性多糖を、希酸の
如き酸を用いて加水分解する手法も知られており、その
ような希酸による加水分解は、該多糖中のα−1,3結
合を比較的選択的に切断するものであるが、酸による加
水分解は、同時に、これら多糖に結合する硫酸基をも遊
離させ、構成糖の基本構造をも変化させてしまう問題を
内在している。
【0007】かかる状況下、紅藻粘質多糖からオリゴ糖
を効率良く製造するためには、酵素による部分加水分解
法が、酸加水分解法等よりも、その基本構造を変える危
険性が少なく、オリゴ糖の収率、脱色、脱塩等の精製の
容易性や作業性等の点において優れていると言うことが
出来る。
【0008】しかして、これまでに知られている寒天質
分解酵素(アガラーゼ)は、その殆どが、海由来の微生
物から調製されたものであり、一般土壌由来の微生物か
らのものは少ない。また、一般に、海洋微生物から得ら
れる酵素の耐熱性は、低いことが知られており、アガラ
ーゼも、また、その至適温度は高くても40〜50℃で
あり、その多くは40℃以下のものである。特に、寒天
質は、80℃以上の温度にて水に溶解するが、その温度
を下げると、50〜40℃でゲル化が起こり、酵素分解
を行なうその後の操作を極めて困難なものとするのであ
る。このゲル化を抑えるためには、その基質濃度を1%
以下にする必要があるが、そのような低濃度での操作
は、オリゴ糖の生産性を著しく低いものとすることとな
る。
【0009】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、耐熱性に優れた新規な紅藻粘質多糖分解酵素、特に
微生物由来の紅藻粘質多糖分解酵素を提供することにあ
り、またシュードモナス( Pseudomonas)属に属する微
生物を培養して得られる新規な紅藻粘質多糖分解酵素
と、その製造法、更にはそのような分解酵素を有利に生
産し得る、新規な微生物を提供することにある。
【0010】
【解決手段】そして、本発明者らは、上記の課題を解決
するために、耐熱性の高い紅藻粘質多糖分解酵素の取得
を目的として、鋭意、その生産菌の選択を行なった結
果、シュードモナス属に属する微生物によって生産され
る新規な紅藻粘質多糖分解酵素が、従来より報告されて
いるアガラーゼよりも優れた耐熱性を有することを見出
し、本発明を完成させるに至ったのである。そして、そ
のような微生物由来の優れた耐熱性を有する新規な紅藻
粘質多糖分解酵素を用いることにより、紅藻粘質多糖か
らのオリゴ糖の製造を工業的に実施することが出来るこ
とを、確認したのである。
【0011】すなわち、本発明は、シュードモナス属に
属する微生物を培養して得られる以下に示す理化学的性
質を有する新規な紅藻粘質多糖分解酵素を、その要旨と
するものである。: 1)作用 紅藻粘質多糖、例えばアガロース、寒天、オゴノリ熱水
抽出物(以下、GWSと略す)、アマノリ抽出物及びポ
ルフィラン等をエンド型に加水分解し、重合度4を主体
とするオリゴ糖を生成する反応を触媒する; 2)基質特異性 β−1,4ガラクトシド結合を有するアガロース、アガ
ロペクチン、寒天、GWS、アマノリ抽出物及びポルフ
ィラン等のガラクタン系の多糖類並びにネオアガロヘキ
サオース以上の少糖に作用する一方、カラギーナン、ネ
オアガロテトラオース、ネオアガロビオース、乳糖には
作用しない; 3)至適pH及びpH安定性 紅藻粘質多糖であるGWSを基質としたときの至適pH
は4.5〜5.5であり、28℃、16時間、基質非存
在の条件下では、pH5.5〜8.0で安定である; 4)至適温度及び熱安定性 GWSを基質としたときの至適温度は55℃であり、p
H7.5、10分間、基質非存在の条件下では、50℃
で安定、95℃で約72.5%の活性が残存している; 5)失活の条件 pH6.0、120℃、10分間、基質非存在の条件下
では、約10%の活性が残存し、120℃、60分間で
完全に失活する; 6)分子量 41000(SDS−PAGE法); 7)等電点 4.7〜5.6(等電点電気泳動法); 8)金属塩等の影響 pH6.0、28℃、1mMの金属塩等の塩濃度下、1
6時間の処理で、Ag+ 、N−ブロモスクシンイミドが
5%以下、Cu2+、Fe3+が15〜50%、Fe2+、H
2+が70〜80%の残存活性を示し、Na+ 、M
2+、Ca2+、Mn2+、Co2+、Ni2+、Zn2+、Ba
2+、Pb2+、Al3+では安定である。
【0012】なお、本発明の有利な態様の一つによれ
ば、上述の如き新規な紅藻粘質多糖分解酵素は、シュー
ドモナス属に属する土壌由来の微生物にて生産されたも
のである。
【0013】また、本発明は、シュードモナス属に属す
る紅藻粘質多糖分解酵素生産菌を培養し、その培養物か
ら、上述の新規な紅藻粘質多糖分解酵素を採取すること
を特徴とする紅藻粘質多糖分解酵素の製造法をも、その
要旨とするものであり、特にそこでは、そのような紅藻
粘質多糖分解酵素生産菌としては、FERM P−13
767として寄託されたシュードモナス・エスピー・O
−148( Pseudomonas sp .O−148)若しくはそ
の変異株が、有利に用いられることとなる。
【0014】さらに、本発明は、上記した耐熱性に優れ
た紅藻粘質多糖分解酵素を生産する能力を有する微生物
として、FERM P−13767として寄託されたシ
ュードモナス・エスピー・O−148( Pseudomonas s
p .O−148)をも、その要旨とするものである。
【0015】
【具体的構成】ところで、このような本発明に係る、耐
熱性に優れた、新規な紅藻粘質多糖分解酵素は、微生物
を用いて生産されることとなるが、その生産菌として
は、有利には、シュードモナス( Pseudomonas)属に属
し、前記した理化学的性質を有する分解酵素を生産する
能力を有する微生物が用いられ、中でも、本発明者らに
よって新たに岐阜県伊那市内の土壌から分離された、シ
ュードモナス・エスピー・O−148( Pseudomonas s
p .O−148)が、有利に用いられるのである。な
お、本菌株は、工業技術院生命工学工業技術研究所に、
平成5年7月30日に「FERM P−13767(生
技研寄託P−13767号)」として受託されており、
その菌学的性質は、以下の通りである。 (I)形態学的性質 (1)細胞の形及び大きさ 桿菌 0.4〜0.8μm×1.0〜2.0μm (2)多形性・・・なし (3)運動性・・・あり (4)鞭毛・・・あり (5)胞子形成・・・なし (6)グラム染色・・・陰性 (7)抗酸性・・・なし (II)各培地における生育 (1)肉汁寒天平板培養 生育の程度:良好、形:円形、表面の形状:放射状皺
面、***:円錐状、色:黄白色、光沢:鈍光、周辺の形
状:不斉歯牙状、性状:粘調 (2)肉汁寒天斜面培養 表面の形状:糸状、寒天ゲルは液化される。 (3)肉汁液体培養 生育の状態:菌膜形成、粘調沈殿物生成。 (4)肉汁寒天穿刺培養 生育の場所:表面及び上部 生育の形状:糸状、寒天ゲル上部は液化される。 (5)肉汁ゼラチン穿刺培養 生育の状態:上部のみに生育するも、液化能はない。 (6)リトマスミルク培地 反応:アルカリ生成 (III) 生理的性質 (1)硝酸塩の還元:陽性 (2)インドールの生成:陰性 (3)硫化水素の生成:陰性 (4)メチルレッド試験:陰性 (5)V−P反応:陰性 (6)デンプンの加水分解:陽性 (7)クエン酸の利用:陽性 (8)無機窒素源の利用:硫酸塩、アンモニウム塩を窒
素源として利用する。 (9)色素生成:黄白色の非水溶性色素を生成する。 (10)オキシダーゼテスト:陽性 (11)カタラーゼテスト:陽性 (12)生育の範囲 生育温度:10〜40℃、至適温度:20〜30℃、生
育のpH:5.5〜10.0、至適pH:6.0〜9.
0 (13)酸素に対する態度:好気性 (14)O−Fテスト:酸化型 (15)リジンデカルボキシラーゼ:陰性 (16)アルギニンジハイドロラーゼ:陽性 (17)オルニチンデカルボキシラーゼ:陰性 (18)ウレアーゼ:陽性 (19)セルラーゼ:陽性 (20)ONPGの加水分解:陽性 (21)ゼラチン分解能:陰性 (22)エスクリン分解能:陽性 (23)Tween化合物の加水分解:Tween−2
0、Tween−80共に陽性 (24)キノン系の種類:Q9 (25)糖からの酸の生成糖類 酸の生成 D−グルコース + 麦芽糖 + D−キシロース + D−ガラクトース + D−マンノース + L−アラビノース − D−フルクトース − ショ糖 + 乳糖 + トレハロース + セロビオース + メリビオース + ネオアガロビオース + ネオアガロテトラオース + ネオアガロヘキサオース + D−グルシトール − D−マンニトール − イノシトール − グリセロール − エタノール − メタノール − 寒天 + アガロース + (26)塩化ナトリウムの耐性:0〜4.5%で生育
(ペプトン寒天斜面) (27)菌体中のDNAのG+C含量:65.0% (IV)同定 上記の菌学的性質を有する菌株につき、「バージェイズ
・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロ
ジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)
第1巻、1984年」に基づき、検索した結果、シュー
ドモナス属に属する菌株と同定し、また本菌株を詳細に
比較すると、シュードモナス属に属する新菌株であるこ
とを認め、シュードモナス・エスピー・O−148( P
seudomonas sp .O−148)と命名した。
【0016】なお、本発明においては、上記した菌株と
その変種、変異種が、特に好適に用いられるものである
が、勿論、他の微生物であっても、前記した紅藻粘質多
糖分解酵素の生産能を有するものであれば、何れをも、
使用可能であることは、勿論である。また、上記した菌
株の変異の一つには、突然変異によるものがあり、それ
は、例えば放射線や紫外線の照射、ニトロソグアニジン
等の薬剤の適用等によって実現され、また遺伝子の組み
換えによっても、そのような菌株の変異は可能である。
【0017】ところで、かくの如き微生物を用いて、本
発明に従う新規な紅藻粘質多糖分解酵素を製造するに際
しては、そのような微生物を培養し、その培養液中に、
目的とする紅藻粘質多糖分解酵素を蓄積せしめ、そし
て、それから分離採取されることとなるが、その際の菌
株を培養する培地は、液状であっても、固体状であって
もよい。しかし、通常は、液体培地を使用するのが有利
であり、工業的には、一般に、攪拌培養が採用されるこ
ととなる。また、用いられる培地としては、炭素源、窒
素源、無機塩及びその他の栄養素を適当量含有する培地
であるならば、合成培地及び天然培地の何れをも、使用
可能である。
【0018】また、かかる培地に添加される炭素源とし
ては、菌の生育の為には、澱粉、デキストリン、ショ
糖、麦芽糖、グルコース、乳糖、ガラクトース、廃糖蜜
等が用いられるが、本発明に係る酵素を生成せしめるに
際しては、天草、オゴノリ或いはアマノリ等の紅藻類海
藻粉末、それらの熱水抽出物、寒天、或いはポルフィラ
ン等を添加する必要がある。このような炭素源の添加量
は、目的に応じて適宜に決定されることとなるが、一般
に、培地中に0.1〜3.0重量%程度の含有割合とな
るように添加せしめられることとなる。
【0019】さらに、窒素源としては、コーン・スティ
ープリカー、大豆粉、小麦ふすま、ペプトン、肉エキ
ス、カザミノ酸、フィッシュミール、尿素、酵母エキ
ス、乾燥酵母等の動物、植物、微生物由来の有機窒素源
やアンモニウム塩や硝酸塩等の無機窒素化合物が、1種
又は2種以上、選択されて用いられ、無機塩にあって
も、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、リン
酸塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩、亜鉛塩、炭酸
塩、酢酸塩等の1種又は2種以上が適宜に選択されて用
いられることとなる。なお、これら窒素源や無機塩の添
加量にあっても、適宜に決定されるものであるが、一般
に窒素源としては、0〜3.0重量%の含有割合となる
ように、また、無機塩としては、0〜1.0重量%の含
有割合となるように、それぞれ添加せしめられることと
なる。
【0020】特に、好ましい培地には、ペプトン、酵母
エキス、ノリ粉末(或いはオゴノリ粉末または寒天)、
硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウムが
組み合わされて、添加され、そしてその好ましい培地組
成は、下記の通りである。 ペプトン:0.5重量% 酵母エキス:0.1重量% ノリ粉末:2.0重量%(オゴノリ:1.5重量%又は
寒天:1.5重量%) 硫酸マグネシウム:0.25重量% 塩化ナトリウム:0.1重量% 塩化カルシウム:0.01重量%
【0021】なお、培養は、一般に、出発pH:5.5
〜8.0において、20〜35℃程度の培養温度に保持
して、好気性条件下で、2〜5日間培養することによ
り、行なわれる。
【0022】そして、かかる培養の結果、培地中に生産
された目的とする多糖分解酵素は、濾過或いは遠心分離
等の方法にて、菌体を除去し、酵素液を得た後、該酵素
液を真空濃縮又は限外濾過膜を用いて濃縮し、液状酵素
として、或いは凍結乾燥や噴霧乾燥法により、粉末化し
て、採取されることとなる。なお、上記で得られた酵素
液を、更に有機溶剤沈澱、塩析、減圧濃縮、アフィニテ
ィー・クロマトグラフィ、イオン交換法による吸着・脱
離、ゲル分画法等の酵素精製の常法に従って処理するこ
とにより、かかる酵素の純化・精製を行なうことが出来
る。
【0023】かくして得られる紅藻粘質多糖分解酵素
は、従来からの多糖分解酵素とは異なり、耐熱性に優れ
た新規な酵素であって、前述の如き理化学的性質(作
用;基質特異性;至適pH及びpH安定性;至適温度及
び熱安定性;失活の条件;分子量;等電点;金属塩等の
影響)を有し、これにより、紅藻粘質多糖からのオリゴ
糖の製造を工業的に有利に実施可能ならしめたのであ
る。
【0024】なお、かかる本発明に従う紅藻粘質多糖分
解酵素の特徴的な理化学的性質において、酵素の分子量
は、SDS−PAGE法にて測定されているが、この分
子量測定法は、表面活性剤:ドデシル硫酸ナトリウム
(Sodium Dodecyl Sulfate: SDS)を用いたポリアク
リルアミドゲル電気泳動(Polyacrylamide Gel Electro
phoresis:PAGE)手法にて分子量を測定するもので
あって、タンパクの分子量測定によく用いられている方
法である(1990年2月1日(株)東京化学同人発
行、E.E.Conn、P.K.Stumpf、G.Bruening, R.H.Doi 著、
田宮信夫、八木達彦訳、「生化学」、第5版、第4刷、
第75〜79頁参照)。
【0025】また、本発明においては、紅藻粘質多糖分
解酵素の活性は、以下の如くして測定されている。先
ず、イオン交換水で、適宜、希釈した酵素液100μL
を50℃に保温しておき、これに、pH6.0、55.
56mMの酢酸緩衝液に溶解した0.167%GWS溶
液(50℃予熱)900μLを添加して、反応を開始さ
せる。この反応は、50℃で20分間行い、次いでソモ
ギー液を添加して、反応を停止せしめた後、ソモギー・
ネルソン法にて、還元糖を定量する。そして、活性は、
1μMのガラクトースに相当する還元力を生成する酵素
量を1単位として表示する。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何らの制約を
も、受けるものでないことは言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。
【0027】なお、以下の実施例中の百分率は、特に断
りのない限り、重量基準によって示されるものである。
【0028】実施例 1 オゴノリ粉末:2.0%、ポリペプトン:0.5%、酵
母エキス:0.1%、MgSO4 ・5H2 O:0.25
%、NaCl:0.1%、及びCaCl2 :0.01%
をイオン交換水に懸濁、溶解し、pH6.0に調節した
後、120℃で20分間、滅菌して得られた培地30m
Lを、300mLの三角フラスコに収容した状態におい
て、シュードモナス・エスピー・O−148(FERM
P−13767)を一白金耳植菌し、28℃の温度下
において、4日間培養した。
【0029】そして、かかる培養の終了後、菌体とオゴ
ノリ残渣を遠心分離にて除去し、得られた培養液の酵素
活性を測定したところ、GWS分解酵素(紅藻粘質多糖
分解酵素)が、0.20単位/mL生産されていること
が明らかとなった。
【0030】実施例 2 シュードモナス・エスピー・O−148(FERM P
−13767)を寒天:0.1%、ポリペプトン:0.
1%、K2 HPO4 :0.1%、NaCl:0.1%、
MgSO4 ・7H2 O:0.05%をイオン交換水に懸
濁してなるpH7.0の前培養培地において、培養せし
めた。次いで、この得られた前培養液:300mLを、
オゴノリ粉末:1.5%、ポリペプトン:0.1%、酵
母エキス:0.1%、MgSO4 ・7H2 O:0.25
%、NaCl:0.1%、CaCl2 :0.01%、消
泡剤としてのアデカノールLG126(旭電化工業株式
会社):0.03%の組成を有するpH6.0の培地:
15Lを入れた30Lのジャーファーメンター(菌培養
基)に植菌し、28℃の温度で、3日間培養した。培養
は、通気量:0.5VVM、攪拌速度:200rpmで
行なった。
【0031】かかる培養の終了後、菌体を濾過により取
り除き、培養濾液:12.7Lを得た。この培養濾液の
酵素活性は、0.5単位/mLであった。また、かかる
培養濾液を限外濾過濃縮装置:ザルトコンミニ(ドイツ
国:ザルトリウス社)で約15倍濃縮し、860mLの
濃縮液(活性:7.7単位/mL)を得、更にこの濃縮
液をアガロースゲル:セファロースCL−6B(スウェ
ーデン国:ファルマシア社)の500mLのカラムに吸
着させ、750mL/hrの流速で、20mM酢酸ソー
ダ緩衝液、pH6.0(4℃)で洗浄した後、更に12
50mL/hrの流速で、20mMのTris−HCl
緩衝液にて、pH8.0(35℃)で溶出せしめて、活
性区分を取得した。この得られた区分をゲル濾過用樹
脂:トヨパールHW65S(東ソー株式会社)500m
Lのカラムに吸着させ、1000mL/hrの流速に
て、4MのNaCl/20mM酢酸ソーダ緩衝液(pH
6.0)で洗浄した後、1500mL/hrの流速に
て、2MのNaCl/20mM酢酸ソーダ緩衝液(pH
6.0)で溶出して、ほぼ純品に近い精製酵素活性区分
(46.7単位/mg蛋白質)260mLを得た。この
活性収率は、約27.6%であった。
【0032】実施例 3 乾燥オゴノリ原藻15kgを、充分量の水で洗浄した
後、更に40℃の温水500Lに1時間浸漬した。水切
り後、45℃の85%エタノール70Lに15分間、攪
拌浸漬せしめ、この操作を2回繰り返した。その後、水
洗を行ない、そして水切りした後、90℃の熱水200
L中で3時間の攪拌抽出を行なった。そして、55℃ま
で冷却した後、実施例2で培養濾液として得られた紅藻
粘質多糖分解酵素(150単位/50mL)を加えて8
0分間反応させ、粘度を低下させた後、温度を90℃ま
で上げて、反応を停止させ、遠心分離により、上澄み区
分230Lを回収した。こうして得られた濾液に、95
%エタノール:1000L、20%NaCl:750m
Lを加えて攪拌した後、4℃に冷却し、一夜放置して、
沈澱を充分に析出させた。その後、沈澱物を回収し、イ
オン交換水65Lを加えて90℃に加熱溶解せしめ、遠
心分離して、約100Lの分離液を得た。その後、かか
る分離液を無菌濾過した後、凍結乾燥して、2.6kg
のオゴノリ熱水抽出物(GWS)を得た。収率は、1
7.3%であった。
【0033】実施例 4 実施例2において得られた紅藻粘質多糖分解酵素を用い
て、その至適pH、pH安定性、至適温度、及び温度安
定性を下記の如くして調べ、その結果を、図1〜図4に
示した。
【0034】1)至適pH 酢酸緩衝液(Bf)、リン酸緩衝液(Bf)、Tris
−HCl緩衝液(Bf)を用い、それぞれの緩衝液(B
f)100mMを含む基質に対して、37℃で、20分
間酵素を作用せしめ、最も高い活性を示したpH5.0
での活性値を100%として、相対活性を算出し、その
結果を図1に示した。
【0035】2)pH安定性 上記の3種の緩衝液を用い、それぞれの緩衝液(Bf)
を濃度50mMとなるように添加した酵素液を、28℃
で、16時間放置した後、20mM酢酸緩衝液(pH
6.0)で10倍希釈し、活性を測定した。試験前の活
性値を100%として、残存活性を算出し、図2に示し
た。
【0036】3)至適温度 各温度で活性測定を行ない、最大活性を示した55℃で
の活性値を100%として、相対活性を算出し、図3に
示した。
【0037】4)温度安定性 それぞれの温度で酵素液を10分間放置した後、適宜に
希釈し、活性を測定した。試験前の活性値を100%と
して、残存活性を算出し、図4に示した。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、優れた耐熱性を有する有用な紅藻粘質多糖分
解酵素が提供され得、そして、その性質を利用すること
によって、紅藻多糖からのオリゴ糖の工業的な製造が可
能となったのである。そして、そのような紅藻多糖から
のオリゴ糖については、でんぷん老化防止作用、難消化
性、水分活性調節性、保湿性蛋白質の保護・安定化、整
腸作用、難う蝕性、抗う蝕性、血糖上昇抑制作用、静菌
作用等の優れた諸性質が確認されており、それらの性質
を用いた用途への適応は勿論、今後様々な分野での利用
が期待されているのである。
【0039】また、この本発明に係る新規な紅藻粘質多
糖分解酵素は、シュードモナス属に属する細菌を培養す
ることによって、有利に製造され得るものであり、特に
本発明者らが見出したシュードモナス・エスピー・O−
148(FERM P−13767)は、土壌由来の微
生物からなる生産菌として、そのような酵素を効果的に
与え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4において得られた紅藻粘質多糖分解酵
素の至適pHを示すグラフである。
【図2】実施例4において得られた紅藻粘質多糖分解酵
素のpH安定性を示すグラフである。
【図3】実施例4において得られた紅藻粘質多糖分解酵
素の至適温度を示すグラフである。
【図4】実施例4において得られた紅藻粘質多糖分解酵
素の温度安定性を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 9/42 C12R 1:38) (72)発明者 山本 綽 愛知県安城市昭和町19番10号 新日本化 学工業株式会社内 (72)発明者 吉沢 康子 千葉県船橋市日の出2丁目20番2号 昭 和産業株式会社 総合研究所内 (72)発明者 常広 淳 千葉県船橋市日の出2丁目20番2号 昭 和産業株式会社 総合研究所内 (72)発明者 福井 史生 千葉県船橋市日の出2丁目20番2号 昭 和産業株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 J. Bacteriol., 1984, Vol.159, No.3, pages 958−64 Curr. Microbiol., 1993, Vol.26, pages 299−304 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/14 - 9/46 BIOSIS/WPI(DIALOG) JSTPlus(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュードモナス属に属する微生物を培養
    して得られる下記の理化学的性質を有する新規な紅藻粘
    質多糖分解酵素: 1)作用 紅藻粘質多糖をエンド型に加水分解し、重合度4を主体
    とするオリゴ糖を生成する反応を触媒する; 2)基質特異性 β−1,4ガラクトシド結合を有するガラクタン系の多
    糖類並びにネオアガロヘキサオース以上の少糖に作用
    し、カラギーナン、ネオアガロテトラオース、ネオアガ
    ロビオース、乳糖には作用しない; 3)至適pH及びpH安定性 紅藻粘質多糖であるオゴノリ熱水抽出物を基質としたと
    きの至適pHは4.5〜5.5であり、28℃、16時
    間、基質非存在の条件下では、pH5.5〜8.0で安
    定である; 4)至適温度及び熱安定性 オゴノリ熱水抽出物を基質としたときの至適温度は55
    ℃であり、pH7.5、10分間、基質非存在の条件下
    では、50℃で安定、95℃で約72.5%の活性が残
    存している; 5)失活の条件 pH6.0、120℃、10分間、基質非存在の条件下
    では、約10%の活性が残存し、120℃、60分間で
    完全に失活する; 6)分子量 41000(SDS−PAGE法); 7)等電点 4.7〜5.6(等電点電気泳動法); 8)金属塩等の影響 pH6.0、28℃、1mMの金属塩等の塩濃度下、1
    6時間の処理で、Ag+ 、N−ブロモスクシンイミドが
    5%以下、Cu2+、Fe3+が15〜50%、Fe2+、H
    2+が70〜80%の残存活性を示し、Na+ 、M
    2+、Ca2+、Mn2+、Co2+、Ni2+、Zn2+、Ba
    2+、Pb2+、Al3+では安定である。
  2. 【請求項2】 シュードモナス属に属する土壌由来の微
    生物にて生産された請求項1に記載の新規な紅藻粘質多
    糖分解酵素。
  3. 【請求項3】 シュードモナス属に属する紅藻粘質多糖
    分解酵素生産菌を培養し、その培養物から、請求項1に
    記載の紅藻粘質多糖分解酵素を採取することを特徴とす
    る紅藻粘質多糖分解酵素の製造法。
  4. 【請求項4】 前記紅藻粘質多糖分解酵素生産菌が、F
    ERM P−13767として寄託されたシュードモナ
    ス・エスピー・O−148( Pseudomonas sp. O−1
    48)若しくはその変異株である請求項3に記載の紅藻
    粘質多糖分解酵素の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の耐熱性に優れた紅藻粘
    質多糖分解酵素を生産する能力を有し、FERM P−
    13767として寄託されたシュードモナス・エスピー
    ・O−148( Pseudomonas sp.O−148)。
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