JP3520516B2 - 液晶ディスプレイ用カラーフィルタ - Google Patents

液晶ディスプレイ用カラーフィルタ

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JP3520516B2
JP3520516B2 JP50797394A JP50797394A JP3520516B2 JP 3520516 B2 JP3520516 B2 JP 3520516B2 JP 50797394 A JP50797394 A JP 50797394A JP 50797394 A JP50797394 A JP 50797394A JP 3520516 B2 JP3520516 B2 JP 3520516B2
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久 有賀
圭二 瀧澤
隆治 澤田
▲ゆう▼志 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、カラー液晶表示装置に用いられるカラーフ
ィルタおよびこのカラーフィルタを製造するのに好適な
張力展開成膜装置に関する。
[背景技術] 液晶表示ディバイスをカラー化する一手段として、平
行に配置された一対の透明電極を有するセル内にカラー
フィルタ層(着色層)を設けたディスプレイが知られて
いる。カラーフィルタの一般的構造としては、例えば、
図4および図5に示すタイプのものが知られている。
図4に示すカラーフィルタは、透明なガラス基板やフ
ィルム等から構成された支持体100上に着色層200が形成
されている。この着色層200は、レッド(R)、グリー
ン(G)およびブルー(B)の3色の画素200a,200b,20
0cを駆動画素面積に合わせて所定のタイプ(モザイク
型,トライアングル型,ストライプ型等)でパターン化
されている。そして、各画素200a,200b,200cの間には、
ブラックマトリクス層300が形成されている。前記着色
層200上には、透明の樹脂等からなる保護層400が形成さ
れ、さらに、この保護層400上には、ITO等からなる透明
導電層500が形成されている。このようなカラーフィル
タは、一般的には、TFT素子を有する基板と組み合わさ
れてカラー表示用液晶ディスプレイを構成する。
図5は、STN方式あるいは、MIM素子を有する駆動方式
の液晶ディスプレイ装置に使用されるカラーフィルタの
構造を示す。このカラーフィルタは、支持体100,着色層
200,ブラックマトリクス層300および保護層400の構成に
おいては、前記カラーフィルタと同様な構成を有する。
透明導電層(ITO層)500は、着色層200を構成する各画
素200a,200b,200cに対応してパターン化されている。
以上例示したカラーフィルタは、着色層200上に透明
導電層500が形成されていることから上ITO方式あるいは
IOC(ITO on Color Filter)方式と呼ばれる。
このようなIOC方式を採用したカラーフィルタ、特に
図5に示すタイプのカラーフィルタにおいては、対角10
インチを越すような大型のものを低コストで製造するこ
とはなかなか難しい。それは、最上層に形成するITO層
のパターン化に問題があるからである。
ITO層は、一般的に、塩酸と硝酸と純水との混合液を
用いて液温約40〜60℃でエッチングされた後、水酸化カ
リウムあるいは有機系アルカリ液等の剥離液を用いて液
温約40〜60℃でレジストの剥離が行われ、パターニング
される。このため、着色層200上に形成された保護層400
は十分な耐酸性ならびに耐アルカリ性が要求される。さ
らに、前記保護層400を構成する材料には、透明度が全
波長領域に対して95%以上であること、ならびに耐熱性
が230℃以上であることが要求される。保護層400に高い
耐熱性が要求される理由は、ディスプレイが大型になる
にしたがってITO層500の比抵抗を下げる必要があり、そ
のためにはITO層の成膜温度を約230℃以上の高温にする
必要があるからである。このように、保護層400を形成
する材料としては、耐酸性,耐アルカリ性,透明性およ
び耐熱性等の点で高い特性が要求され、したがってこれ
らの条件を備えた有機系材料の選択には限界があるとい
う問題を有している。
また、IOC方式のカラーフィルタにおいては、有機系
高分子からなる保護層400上に無機系のITO層500を形成
することから、両者の線形熱膨張係数の相違からITO層
に電気的な断線状態を発生させる可能性が高く、この点
から歩留まりが低下する問題がある。
上記のようなIOC方式のカラーフィルタが有する問題
点を解決するために、支持体の表面にITO層を形成し、
さらにITO層の上に着色層を形成した下ITO方式あるいは
COI(Color Filter on ITO)方式のカラーフィルタ
が開発されている。このCOI方式のカラーフィルタによ
れば、前記IOC方式のカラーフィルタの製造におけるITO
層のパターニングで生ずる問題を考慮する必要がないた
め、保護層の材料の選択範囲が拡大すること、さらに、
保護層とITO層との線形熱膨張係数の違いによるITO層の
電気的断線の発生を抑制することができるというメリッ
トを有している。
しかし、このCOI方式のカラーフィルタにおいては、
着色層が絶縁膜として作用するという問題を生ずる。す
なわち、カラーフィルタを構成する着色層の電気的キャ
パシタンスが液晶層の有するキャパシタンスに対して無
視できない大きさとなるため、電極間に印加した電圧が
液晶層と着色層とで分割された状態となる。そのため、
液晶層に十分な実効電圧がかからずコントラストの低下
を招いたり、素子の閾値電圧の上昇やその立ち上がりの
急峻さを損なうという問題がある。
次に、カラーフィルタの着色層を形成するための成膜
装置の背景について説明する。
液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造工程、半導
体装置のフォトレジスト層の形成工程等においては、均
一な薄い塗着層の成膜が行われるが、それに用いられる
成膜方法の代表的なものとして、スピンコート法があ
る。このスピンコート法は、回転する被塗着部材の内側
に塗着液を滴下し、その遠心力によって、表面全域に塗
着液を展開すると共に、余剰な塗着液を除去して均一な
塗着層を形成するものである。しかしながら、この方法
では、塗着液が受ける遠心力を利用するため、円板状の
被塗着部材には適しているが、角形の被塗着部材では、
隅部に対する膜厚制御が不可能であるので、被塗着部材
全体を利用できないという問題がある。しかも、インラ
インで行うには不向きである。
そこで、シート状の被塗着部材に対して多用されてい
る転写成膜法の適用が考えられる。この転写成膜法の代
表的なものがロールコータ法であり、これをカラーフィ
ルタの製造工程に応用した場合には、図52に示すよう
に、レジスト貯留槽201に貯留されたレジスト202をファ
ンテン・ローラ203によって掻き上げた後、伝達ローラ2
04を介してコーティングローラ205に伝達する。そし
て、ガラス基板206を、その被塗着面がコーティングロ
ーラ205のローラ面に所定の圧力をもって圧接する状態
で搬送し、その圧力によりレジストを転写して、ガラス
基板206にレジスト膜202aをコーティングする。従っ
て、四角形のガラス基板206全面に成膜でき、また連続
式も可能である。
しかしながら、ロールコータ法においては、レジスト
膜202aの厚さが、ガラス基板206に対する圧力、ガラス
基板206の搬送速度、コーティングローラ205の回転速度
などの多くの因子に依存し、しかもそれらの因子の制御
が難しいという問題を有する。すなわち、ガラス基板20
6にはコーティングローラ205のローラ面205aに向けて圧
力が加えられ、レジストはこの圧力によってガラス基板
206に付着した後、ロール面205aとガラス基板206との離
間動作によって剪断される。その剪断位置が膜厚さに反
映されるものであり、この位置は、ロール面205a側への
レジストの付着力、レジスト自身の表面張力、及びガラ
ス基板206側へのレジストの付着力のバランスにより規
定される。これらの影響因子のうち、特に、ロール面20
5a側へのレジストの付着力は、ガラス基板206に加えら
れる圧力、ロール面205aの表面状態によって局部的に、
経時的に変化しやすい性質のものである。従って、膜厚
さが変動しやすく、カラーフィルタや半導体装置等の製
造に十分対応できないものであった。
本発明の第1の目的は、COI方式のカラーフィルタに
おいて、着色層が十分に薄膜化されて、高いコントラス
トを実現し得る実効電圧を供給することができるキャパ
シタンスの大きい着色層を有するカラーフィルタを提供
することにある。
本発明の第2の目的は、塗着層の膜厚に対して影響を
与える因子のうち不安定な因子の影響をなくして、均一
の厚さの薄膜を形成することができ、前記カラーフィル
タの着色層を形成するのに好適な張力展開成膜装置を提
供することにある。
[発明の開示] (カラーフィルタ) 本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、 光学的に透明な支持体と、 この支持体上に形成された透明導電層と、 この透明導電層上に形成された、レッド、グリーンお
よびブルーの画素が所定のパターンで配置された着色層
と、を含み、 この着色層は、各画素を構成する着色材料として顔料
が用いられ、 前記着色層は、電圧5V,周波数1kHz〜100kHzの交流電
圧を印加する測定条件下での比誘電率が2.0以上であ
り、かつ、前記着色層を構成する、レッド、グリーンお
よびブルーの各画素は前記測定条件における比誘電率が
それぞれ平均値の±25%の範囲内に存在することを特徴
とする。
着色層 本発明者らによると、COI方式のカラーフィルタを用
いた液晶ディスプレイ装置において、カラーフィルタの
ホワイトバランスが良好であるにもかかわらず、このフ
ィルタを用いたディスプレイの色調整が適正でない現象
の発生が認められた。その原因を検討したところ、COI
方式のカラーフィルタを用いたディスプレイにおいて良
好な色特性を得るためには、カラーフィルタのホワイト
バランスを合わせるだけでなく、レッド(R)、グリー
ン(G)およびブルー(B)の各画素におけるキャパシ
タンスを合わせることが必要であることが判明した。さ
らに、本発明者らによると、着色剤として顔料を用いる
場合には、その顔料の種類によって着色層の比誘電率が
大きく異なることが判明した。そのため、本発明では、
RGBの各画素のキャパシタンスを合わせるために、顔料
の比誘電率を所定範囲で選択し、顔料が含有される着色
層の比誘電率が等しくなるようにした点に特徴を有して
いる。
比誘電率の適正な範囲については、後にデータに基づ
いて詳細に説明するが、電圧5V,周波数1kHz〜100kHzの
交流を印加したときに、着色層の誘電率は2.0以上であ
り、かつ着色層を構成するRGBの各カラーの画素におけ
る前記比誘電率が平均値の±25%の範囲内に存在するこ
とが必要である。さらに、RGBの各カラーの画素の比誘
電率は、できるだけ近似していることが好ましく、各画
素の比誘電率がそれぞれ平均値の±20%の範囲内に存在
することが好ましい。このように各画素の比誘電率を近
似させることにより、各画素の膜厚を平均化することが
できる。着色層において各画素間に生ずる段差は、その
上部に形成される配向層の配向不良やセルギャップの不
良等を生ずるからである。また、着色層の比誘電率を特
定の周波数において規定するならば、電圧5V,周波数1kH
zにおけるRGBの各画素の比誘電率は3.5±0.5の範囲内に
存在し、かつ電圧5V,周波数100kHzにおけるRGBの各画素
の比誘電率は3.0±0.5の範囲内に存在することが好まし
い。
さらに、本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタ
において重要なことは、前記着色層の膜厚が、0.4〜1.0
μm、好ましくは0.6〜0.9μmと、きわめて薄いことで
ある。
このように着色層の膜厚を1μm以下の極めて薄いも
のとすることにより、絶縁膜として機能する着色層によ
る容量分割を低減し、液晶層に十分な実効電圧を印加す
ることができる。その結果、例えばTFT,MIM駆動の液晶
装置においては、コントラスト50:1以上を実現し、STN
型液晶装置においてはコントラスト20:1以上を実現し得
る、キャパシタンスの大きい薄膜カラーフィルタを実現
することができる。
また、RGBの各画素の膜厚差は、前述したようにでき
るだけ小さい方が好ましく、例えば0.25μm程度以内で
あることが好ましい。
本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタにおいて
は、その着色層は、顔料が40〜50重量%の割合で含まれ
ていることが好ましい。本発明の液晶ディスプレイ用カ
ラーフィルタは、前述したように、0.4〜1.0μmの極め
て薄い膜から構成されている。このような薄い着色層で
も十分な色特性をだすためには、着色層における顔料の
割合を通常に比べてかなり高くする必要がある。すなわ
ち、従来の顔料を用いた着色層においては、通常、顔料
濃度が20〜30重量%程度であり、着色層の膜厚は約1.7
〜2μmであったが、本発明のカラーフィルタにおいて
は着色層の膜厚を1.0μmより薄くすると共に、顔料濃
度を従来の約2倍に相当する40〜50重量%と高くしてい
る。
本願発明において着色剤として顔料を用いる理由は、
耐光性、特に紫外線に対する耐性ならびに耐熱性を高く
するためである。着色剤として染料を用いる場合には、
染料が顔料に比較して化学的に活性なため、紫外線など
によって劣化し、十分な耐光性ならびに耐熱性を有して
いない。
顔料 次に、本発明において用いられる顔料について説明す
る。本発明においては、着色層のRGB画素の比誘電率を
揃える点に特徴を有しているが、このことはそう容易で
ない。画素の比誘電率は、それに含まれるポリマー,コ
ポリマー,架橋剤,架橋開始剤等の成分よりも顔料自体
の比誘電率に大きく依存することがわかっている。しか
し、実際にはRGBの顔料の化学的構造や電気的特性がこ
となるために完全に一致した比誘電率の顔料を選択する
ことは難しい。それは、このようなカラーフィルタに用
いられる顔料の種類は現時点ではあまり多くないからで
ある。また、顔料の種類が限定される他の要因として
は、顔料の有する消偏作用の問題が存在するためであ
る。消偏作用とは、顔料の分子が染料に比較して大きい
ために、その顔料分子に入射した光が楕円偏光作用によ
って偏光してしまい、2枚の偏光板にカラーフィルタを
挟み込んだ構造の場合、入射光が着色層内で数%〜数十
%のレベルで消失してしまう現象をいう。このような消
偏作用の現象は、顔料の種類によって異なるが、実際に
消偏作用の小さい顔料の種類は極めて少ない。
本発明においては、比誘電率および消偏作用の観点よ
り、多くの顔料を検討した結果、以下にのべるような幾
つかの顔料を選択することに成功した。
顔料の選定に当たって最も問題となったのは、グリー
ンの顔料であった。すなわち、グリーンの顔料はブルー
或いはレッドに比べてその比誘電率が大きく、その選択
が大きな問題であった。
まずグリーンの顔料について説明する。
グリーンの画素を構成する顔料としては、銅フタロシ
アニンに臭素原子が1〜13個導入されている部分臭素化
フタロシアニングリーンが好ましい。また、前記部分臭
素化フタロシアニングリーンとしては、特に、臭素原子
の他に塩素原子が導入されている臭素化塩素化フタロシ
アニングリーンが好ましい。このような臭素化塩素化フ
タロシアニングリーンとしては、下記式(I)で示され
る臭素化塩素化フタロシアニングリーン6Y(C.I.Pigmen
t Green 36)が好ましい。
グリーン顔料としては、前記部分臭素化フタロシアニ
ングリーンと共に、下記式(II)に示す、銅フタロシア
ニンに15個の塩素原子を導入したフタロシアニングリー
ン(C.I.Pigment Green 7,C.I.74260)が用いられるこ
とが好ましい。
この顔料は、透明度のよいグリーンが得られる特徴を
有している。しかし、この塩素化フタロシアニングリー
ンは、レッド,ブルーの顔料の比誘電率よりも大きい誘
電率を有することが判明している。一般的には、レッド
の顔料としてはアンソラキノン系の顔料が、ブルーの顔
料としてはフタロシアニンブルー系の顔料が用いられ
る。そして、レッドにはイエロー系の顔料が、ブルーに
はバイオレット系の顔料が僅かに添加される場合が多い
が、これらの添加量はわずかであり、これらの顔料が顔
料全体の比誘電率に与える影響は小さい。このようなレ
ッドあるいはブルーの顔料を用いた場合には、例えばAC
5V,1kHzの条件下で、比誘電率は約3〜4であるのに対
し、前記塩素化フタロシアニングリーンの場合は約2倍
の6〜8の値であることが実験的に確認されている。し
たがって、前記フタロシアニングリーンをグリーン顔料
として用いる場合には、レッド或いはブルーの着色層の
膜厚に対して約2倍の膜厚に形成しないと、画素ごとの
キャパシタンスを均一化できないことになる。
これに対し、グリーン顔料として例えば前記臭素化塩
素化フタロシアニングリーン6Y(C.I.Pigment Green 3
6)を用いると、その比誘電率は1kHz付近の周波領域に
おいて約3.0〜4.0の範囲にあることが判明した。したが
って、この部分臭素化フタロシアニングリーンを用いる
ことにより、着色層を構成するレッド、グリーンおよび
ブルーの画素の比誘電率を均一化させることが可能とな
った。
ただし、この部分臭素化フタロシアニングリーン6Y
は、比誘電率が低いものの透過率が少し劣ることから、
この部分臭素化フタロシアニングリーン6Yと透明度の高
い塩素化フタロシアニングリーン(C.I.Pigment Green
7)と混合して用いることが好ましい。両者を混合する
ことによって、画素の透明度を犠牲にすること無く比誘
電率を本発明の特定の範囲まで下げることが可能となっ
た。両者は、塩素化フタロシアニングリーンと部分臭素
化フタロシアニングリーン6Yとを1:1〜1:2の比率で用い
ることが好ましい。
また、グリーン顔料としては、前記部分臭素化フタロ
シアニングリーンのかわりに比誘電率の低いイエロー顔
料を、塩素化フタロシアニングリーン(Pigment Green
7,C.I.74260)に混合して用いることもできる。この場
合、イエロー顔料はその比誘電率が例えば5V,1kHzの条
件下で2.0〜3.0の範囲内にあるものを使用する。イエロ
ー顔料と塩素化フタロシアニングリーンとの混合割合
は、グリーン画素の比誘電率を3.0〜4.0に調整するため
に、膜厚を0.8〜1.0μmと設定した場合に、CIE色度図
において0.31≦x、y≧40の範囲内で混合比を調整する
のが好ましい。イエロー顔料は一般的に消偏作用が大き
いため、添加量を大きくすることは好ましくない。そこ
で、イエロー顔料としては、消偏作用の小さいジスアゾ
イエローHR(Pigment Yellow 83 C.I.21108)を用いる
ことが望ましい。
次に、レッドおよびブルーの顔料の具体例について説
明する。
レッドおよびブルーの顔料としても、消偏作用の小さ
いものを用いる必要がある。このような顔料はあまり種
類がないが、レッドの顔料としては、例えばPV Red H
F 2B(Pigment Red 208,C.I.12514)、ジスアゾイエロ
ーHR(Pigment Yellow 83,C.I.21108)等があげられ、
これらを混合して用いることが好ましい。ブルーの顔料
としては、例えばフタロシアニンブルーR(Pigment Bl
ue 15:1,15:2,C.I.74160,C.I.74250)或いはフタロシア
ニンブルーG(Pigment Blue 15:3,15:4,C.I.74160)、
ジオキサンバイオレット(Pigment Violet 23 C.I.5131
9)等があげられ、これらを混合して用いることが好ま
しい。また、ブルーの顔料としては、特に、フタロシア
ニンブルーRおよびフタロシアニンブルーGの少なくと
も一方と、ジオキサンバイオレットとを混合して用いる
ことが好ましい。
以上例示した顔料は、比誘電率ならびに消偏作用の点
で本発明の顔料として好適に用いることができるもので
ある。
ブラックマトリクス層 次に、レッド、グリーンおよびブルーの各画素の相互
間に形成されるブラックマトリクス層について説明す
る。
COI方式のカラーフィルタにおいては、透明導電層
と、液晶層との間にブラックマトリクス層が介在し、こ
のブラックマトリクス層は前記着色層と同様に絶縁層と
して機能し、液晶ディスプレイのコントラストを決める
要因の一つとなる。そのため、前記着色層と同様に、実
効電圧の降下を抑制するために、その比誘電率、比抵抗
および膜厚などを規定することが重要である。
まず、比抵抗について検討する。ブラックマトリクス
層は、このブラックマトリクス層における電圧降下を小
さくして液晶層への電圧の書き込み特性を改善するため
にある程度導電性が必要であり、そのため比抵抗の上限
値が規定される必要がある。一方、ブラックマトリクス
層の比抵抗が小さすぎると、2つの問題点、すなわち第
1に、透明導電層がパターン化されているカラーフィル
タにおいては、隣接する透明電極の相互間で短絡不良を
生ずることがあり、第2に、液晶層を挟んで対向する電
極相互間で短絡不良を引き起こすことがある。特に、ブ
ラックマトリクス層の膜厚が着色層の膜厚に比較して厚
い場合には、ブラックマトリクス層とこれに対向する素
子基板側の配線電極間のギャップが狭くなり短絡不良を
起こし易くなる。このような観点から、ブラックマトリ
クス層の比抵抗には、下限値を設定する必要がある。発
明者らの研究によると、その最適範囲は、電圧5V,周波
数100Hz〜100kHzの交流において、1.0×102(Ω・m)
〜1.2×106(Ω・m)である。
上記範囲の比抵抗を得るためには、ブラックマトリク
ス層に、レッド、グリーンおよびブルー等からなる黒色
顔料の他にカーボンを添加してその導電性を制御する必
要がある。そのためには、カーボンの添加量は、顔料レ
ジスト中の全固形分に対して10〜20重量%であることが
好ましい。
従来のブラックマトリクス層においても黒色の顔料と
してカーボンが添加されることは行われていたが、これ
はもっぱらブラックマトリクス層の遮光度の改善を図る
ために添加されるものでる。通常、このような目的で添
加されるカーボンの量はブラックマトリクス層の材料の
30重量%程度である。実際に、それ以上のカーボンを添
加すると、現像時にパターンの膜残りが生じたり、ブラ
ックマトリクス層の支持体への密着不良が生じたりする
問題が発生する。このように、現在一般的に使用されて
いるブラックマトリクス用のレジストにおいては、遮光
度を少しでもあげるためにパターニングに支障を来たさ
ない最大限の量のカーボンを添加することが行われてい
る。しかし、従来のカーボンの添加については、本発明
における電気特性の改善、特にブラックマトリクス層の
導電性に関する配慮が行われていない。
ブラックマトリクス層の導電性は、カーボンの添加量
に大きく依存するが、さらにその焼成温度にも影響され
ることが確認されている。その結果、ブラックマトリク
ス材料の焼成温度は、180〜250℃が適切である。
比誘電率に関しては、前記着色層の場合と同様の理由
により、すなわちブラックマトリクス層による容量分割
を抑制するために、その比誘電率は3.0以上であること
が好ましい。また、ブラックマトリクス層の膜厚は、前
記着色層を構成するレッド、グリーンおよびブルーの各
画素の膜厚との差が0.5μm以内であることが好まし
い。
このように着色層とブラックマトリクス層との比誘電
率の範囲を特定することにより、実効電圧の低下を抑制
し、書き込み特性が良好で十分なコントラストを得るこ
とができる液晶ディスプレイを提供することができる。
次に、ブラックマトリクス層の形状に特徴を有するカ
ラーフィルタについて説明する。
透明導電層の上に着色層を形成するCOI方式のカラー
フィルタにおいては、着色層の上に透明導電層を設ける
IOC方式の場合と異なり、液晶層と透明導電層との間に
できるだけ絶縁層を介在させないために、保護層或いは
平坦化層と呼ばれる樹脂層が形成されない。そのため、
着色層が配向層と直接接した状態で設けられるか、もし
くは配向膜の成膜性をよくするために数百オングストロ
ームの薄い膜を配向層と着色層との間に設ける構成をと
っている。その結果、COI方式のカラーフィルタにおい
ては、液晶層に対して着色層およびブラックマトリクス
層の凹凸がそのままの形で存在することとなる。このよ
うな凹凸があることにより、凹凸の段差部分にラビング
の基材が達しないために良好な配向処理がなされないこ
と、前記凹凸の段差部分にラビングによって生ずる異物
や汚れが堆積し、これが配向状態を劣化させること、前
記凹凸の段差によって配向の状態が均一にならないこ
と、などの問題を発生することがある。
特に、本発明のように顔料濃度が高いレジストを用い
て露光を行う場合には、図15Aに示すように被露光層の
フォトマスクに近い側(被露光層の上部)の光反応が先
行し、この部分の露光は十分達成されるが、被露光層の
フォトマスクより遠い側(被露光層の下部)の部分は光
が到達しにくくなるため、被露光層の厚さ方向において
レジストの硬化反応が不均一となる。その結果、現象時
に被露光層の下側が上側より過剰に除去される、いわゆ
る逆テーパー現象が生ずる。この現象は、ブラックマト
リクス層を形成するために用いられる黒色のレジストを
使用する場合に特に顕著である。このような逆テーパー
現象が生ずると、上述したような配光不良がより顕著と
なる。例えば、図15Bに示すように、矢印Xで示す方向
にラビング処理を行ったとすると、各画素200a,200b,20
0cにおいては、斜線で示す領域Aに配向不良が生ずる。
配向不良が発生した箇所では、液晶に対する印加電圧
を変化させた場合、配向不良箇所に配列された液晶分子
は液晶分子が規則的に配列された部分とは異なる挙動を
示すため、表示品質が低下するという問題を生ずる。す
なわち、ノーマリーホワイトモードの電圧印加時および
ノーマリーブラックモードの電圧被印加時には、配向不
良箇所のみにおいて光がパネルを通過することになり、
コントラストの低下を引き起こす。また、長期的には、
ラビングにより配向された部分の液晶分子が次第に配向
不良箇所の液晶分子にひきずられる場合があり、その結
果コントラストの低下が次第に大きくなり、パネルの長
期信頼性が低下する可能性もある。
このような問題点を解決するために、本発明の液晶デ
ィスプレイ用カラーフィルタにおいては、着色層および
ブラックマトリクス層によって形成される凹凸によって
生ずる配向不良を抑制するために、着色層より上方に突
出した部分のブラックマトリクス層(突出層)を構成す
る側面を内側に傾斜させてテーパー状に構成している。
前記側面を構成するテーパー面は、支持体に対して30〜
89度、好ましくは45〜70度の角度を成して形成されるこ
とが好ましい。ブラックマトリクス層の突出層にテーパ
ーを形成する方法としては、例えば、被露光層とフォト
マスクとの間に200μm〜数mmの露光ギャップを設定し
て露光を行う方法があげられる。
このように、ブラックマトリクス層の突出層にテーパ
ー面を形成することにより、配向処理における段差部分
の配向不良を大幅に抑制することができる。
(成膜装置) 次に、本発明の張力展開成膜装置について説明する。
この張力展開成膜装置は、被塗着部材を水平方向に搬
送する搬送手段と、 前記被塗着部材の搬送経路の下方位置に配置され、前
記搬送経路の幅方向に向けて塗着液を定量供給する塗着
液供給手段と、 この塗着液供給手段と前記被塗着部材の塗着面との間
を、そこに塗着液の液溜まり層が形成可能な離間距離に
調整、保持する離間距離調整保持手段と、 を含み、 前記塗着液供給手段は、 ローラ面が塗着液中を通過する状態で回転して塗着液
を掻き上げる塗着液供給ローラと、 この塗着液供給ローラの塗着液掻き上げ側に近接配置
され、それらの離間距離に対応する量の塗着液を前記塗
着液供給ローラのローラ面から除去して、上方に向けて
供給される塗着液量を規定する供給液量規定手段と、 前記塗着液供給ローラの塗着液掻き上げ側と反対側に
配置され、この塗着液供給ローラ表面の塗着液を除去す
る塗着液除去手段と、 前記離間距離調整保持手段によって前記液溜まり層を
形成した状態を保持しながら前記被塗着部材を搬送し
て、前記被塗着面に塗着層を展開させることを特徴とす
る。
この装置は、特願平3−192092号(特開平5−31423
号,公開日1993年2月9日)に開示された張力展開成膜
装置を改良したものである。この装置の基本的構成を説
明する。
かかる張力展開成膜装置としては、例えば、図16及び
図17に示すものを利用できる。まず、被塗着面2aを下方
に向けて被塗着部材2を搬送する搬送手段6と、被塗着
部材2の搬送経路1bの下方位置に配置され、この搬送経
路1bの幅方向に向けて塗着液3を定量供給する塗着液供
給手段4と、この塗着液供給手段4と被塗着面2aとの間
に液溜まり層3aを形成可能に、それらの離間距離d1を調
整、保持する離間距離調整保持手段とを設けておく。さ
らに、塗着液供給手段4の上方位置に被塗着面2aの先端
側2bが位置したときに、その先端側2b全域に塗着液3を
接触させて予備塗着層5aを形成する予備塗着層形成手段
として、例えば、被塗着面2aの先端側2bと塗着液供給手
段4との間に所定の離間距離d1を保持して、そこに塗着
液の液溜まり層を形成し、その状態で、被塗着部材2を
一時停止させて、その表面張力によって液溜まり層を被
塗着面2aの先端側2bと塗着液供給手段4との間で拡張さ
せるように、搬送手段6に一時停止動作を行わせる。こ
れにより、予備塗着層5aが形成された後に、搬送手段6
は、液溜まり層3aを形成したまま、被塗着部材2を搬送
して、予備塗着層5aから塗着層5bを展開する。
前記塗着液供給手段としては、ローラ面が塗着液中を
通過する状態で回転して塗着液を掻き上げする塗着液供
給ローラと、その塗着液の掻き上げ側に近接配置され、
それらの離間距離に対応する量の塗着液を塗着液供給ロ
ーラのローラ面から除去して、上方に向けて供給される
塗着液量を規定する供給液量規定手段とを備えているも
のを採用することができる。また、供給液量規定手段と
しては、例えば、塗着液供給ローラの塗着液の掻き上げ
側に近接配置され、その回転方向と同方向に回転するド
クターローラと、このドクターローラに近接配置され、
そのローラ面から塗着液を掻き取りするドクタースキー
ジとを備えているものを採用することができる。この場
合には、離間距離に加えて、ドクターローラの回転速度
によっても塗着液供給量を調整できる。ここで、ドクタ
ーローラ及びドクタースキージの配置数には制限のない
ものであり、ドクターローラに伝達ローラなども加えた
複数のローラとドクタースキージの組合せをも含む。
また、前記塗着液供給ローラの塗着液掻き上げ側と反
対側には、この塗着液供給ローラのローラ面の塗着液を
除去するための塗着液除去手段が設けられている。この
塗着液除去手段は、ローラ面から塗着液を掻き取るする
スキージあるいは回転可能なローラ等によって構成され
る。
本発明の張力展開成膜装置が、特願平3−192092号に
かかる張力展開成膜装置とことなる点は、前記塗着液除
去手段を設けた点にある。この塗着液除去手段を設ける
ことにより、塗着液供給ローラのローラ面に形成される
レジスト層をより正確に制御することができ、特に1μ
m以下の薄い塗膜を形成するのに好適に用いることがで
きる。
特願平3−192092号に開示された張力展開成膜装置に
おいては、図34に示すように、塗着部51においてガラス
基板21にレジストを転写した場合としない場合とでは、
その後に形成されるガラス基板21上の塗膜の膜厚が異な
るという問題が生ずる。より詳細に説明すると、進行し
てきたガラス基板21が液供給ローラ52上のレジストと接
触してから液供給ローラ52が一周する間に形成されるガ
ラス基板上の塗膜と、それ以後つまり液供給ローラ52が
一周した後に形成されたガラス基板上の塗膜とが膜厚の
点で異なるという問題が生ずる。これは、液貯溜槽91に
進行していく直前の液供給ローラ52のローラ面52a2の状
態が、ガラス基板21にレジストを転写した場合とガラス
基板21にレジストを転写していない場合とでは異なり、
この状態の違いが後に形成されるレジスト膜に影響を与
えるためである。このような膜厚差は、薄い塗膜を形成
する場合には、より顕著に現れる。このような膜厚差を
生じる原因としては、液供給ローラ52のローラ面52a1に
転写したレジストがガラス基板21に転写されないと(図
34で鎖線で示す状態)、ローラ面52a2上に液貯溜槽91内
のレジストより粘度の大きいレジスト膜が残留するため
と考えられる。
本発明の張力展開成膜装置によれば、塗着液が掻き上
げられるローラ面52a1と反対側のローラ面52a2に面して
塗着液除去手段を設けることにより、液貯溜槽91に進行
する液供給ローラ52の表面を常に均一な状態に保持する
ことができ、前述したような塗膜むらの発生を防止する
ことができる。
[図面の簡単な説明] 図1は、本発明の第1実施例にかかるCOI方式のカラ
ーフィルタを模式的に示す断面図である。
図2は、本発明の第1実施例のカラーフィルタの他の
構成例を示す断面図である。
図3は、本発明の第1実施例のカラーフィルタのさら
に他の例を示す断面図である。
図4は、IOC方式のカラーフィルタの構成を模式的に
示す断面図である。
図5は、IOC方式のカラーフィルタの他の構成例を示
す断面図である。
図6は、第1実施例にかかるカラーフィルタの透過率
−駆動電圧曲線を示す図である。
図7は、比較用のカラーフィルタにおける透過率−駆
動電圧曲線を示す図である。
図8は、比誘電率と周波数との関係を求めるためのサ
ンプルの構成を示す断面図である。
図9は、各種の顔料を用いて構成されたカラーフィル
タの比誘電率と周波数との関係を示す図である。
図10は、各種の顔料を用いた場合のブラックマトリク
ス層における比誘電率と周波数との関係を示す図であ
る。
図11は、図10に示す顔料について行った比抵抗と周波
数との関係を示す図である。
図12は、本発明の第2実施例にかかるカラーフィルタ
を模式的に示す断面図である。
図13は、本発明の第2実施例の変形例を示す断面図で
ある。
図14は、本発明の第2実施例のさらに他の変形例をし
めす断面図である。
図15Aは、逆テーパ状の着色層およびブラックマトリ
クス層を示す図である。
図15Bは、図15Aに示したカラーフィルタをラビング処
理したときの配向不良領域を示す説明図である。
図16は、本発明の第3実施例に係る張力展開成膜装置
の主要部を示す斜視図である。
図17A〜図17Dは、図16に示す成膜装置を用いた成膜動
作を示す工程断面図である。
図18は、本発明の第4実施例に係る張力展開成膜装置
の主要部を示す概略構成図である。
図19は、本発明の第4実施例に係る張力展開成膜装置
の正面図である。
図20は、本発明の第4実施例に係る張力展開成膜装置
の平面図である。
図21は、本発明の第4実施例に係る張力展開成膜装置
の側面図である。
図22は、図18に示す張力展開成膜装置の搬送機構の構
成を示す側面図である。
図23は、図22に示す搬送機構の水平方向移動機構の構
成を示す正面図である。
図24は、図18に示す張力展開成膜装置のワーク供給ス
テージの平面図である。
図25は、図18に示す張力展開成膜装置の上流側ワーク
ガイド部の正面図である。
図26は、図18に示す張力展開成膜装置の上流側ワーク
ガイド部の平面断面図である。
図27は、図18に示す張力展開成膜装置の上流側ワーク
ガイド部の断面図である。
図28は、図18に示す張力展開成膜装置の塗着部の概略
構成図である。
図29Aは、図18に示す塗着部のドクタースキージの平
面図、図29Bは図18に示す塗着部におけるドクタースキ
ージとドクターローラとの位置関係を示す平面図であ
る。
図30Aは、図29Aに示すドクタースキージと別のドクタ
ースキージの平面図、図30Bはこのドクタースキージの
配置構造を示す側面図である。
図31は、図18に示す塗着部におけるドクターローラ、
液供給ローラ、及びそれらの駆動系の平面図である。
図32は、図18に示す塗着部におけるドクターローラ、
及び液供給ローラの側面図である。
図33は、図18に示す塗着部の作用を示す図である。
図34は、比較用の塗着部の作用を示す図である。
図35は、図28に示す液供給ローラとスキージとの関係
を示す図である。
図36は、塗着液除去手段の他の構成例を示す概略図で
ある。
図37は、図36に示す塗着部の液供給ローラと除去ロー
ラとの関係を示す図である。
図38は、除去ローラの構成を示す断面図である。
図39Aは、液止め調整部を端部側から見た正面図であ
る。
図39Bは、図39Aに示す液止め調整部の平面図である。
図40は、ドクターローラ、液供給ローラ、除去ローラ
およびそれらの駆動系を示す平面図である。
図41は、図18に示す張力展開成膜装置の液切り機構の
正面図である。
図42は、図41に示す液切り機構の側面図である。
図43は、図41に示す液切り機構に配置されたドクター
スキージの平面図である。
図44は、図18に示す張力展開成膜装置に用いた液貯留
槽の正面断面図である。
図45は、図44の液貯留槽の側面断面図である。
図46は、図18に示す張力展開成膜装置に配置した配管
系の概略構成図である。
図47は、図18に示す張力展開成膜装置の成膜動作のフ
ローチャートの一部を示すフローチャート図である。
図48は、図18に示す張力展開成膜装置の成膜動作のフ
ローチャートの一部を示すフローチャート図である。
図49は、図18に示す張力展開成膜装置の成膜動作のフ
ローチャートの一部を示すフローチャート図である。
図50A〜図50Eは、図18に示す張力展開成膜装置の成膜
動作を示す工程断面図である。
図51Aは図18に示す張力展開成膜装置を利用して成膜
したパネル表示基板の断面図、図51Bは図18に示す張力
展開成膜装置を利用して成膜した半導体装置の断面図、
図51Cは図18に示す張力展開成膜装置を利用して成膜し
たガラス基板の断面である。
図52は、従来のロールコータ装置の概略構成図であ
る。
図53は、本発明の第4実施例の変形例に係る張力展開
成膜装置の塗着部の概略構成図である。
[発明を実施するための最良の形態] (第1実施例) 図1は、本発明のカラーフィルタの断面を模式的に示
す説明図である。
このカラーフィルタ1000は、透明な支持体100と、こ
の支持体100上に形成された透明導電層500と、この透明
導電層500上に形成された着色層200と、ブラックマトリ
クス層300と、前記着色層200およびブラックマトリクス
層300の周囲を覆う保護層400とから構成されている。
前記支持体100は、透明なガラス基板(例えばコーニ
ング社製7059ガラス)から構成される。
前記着色層200は、所定のパターン、例えばいわゆる
モザイク型,トライアングル型,ストライプ型等のパタ
ーンで、レッド(R)の画素200A、グリーン(G)の画
素200Bおよびブルー(B)の画素200Cから構成されてい
る。これらの各画素200A,200B,200Cは、膜厚が0.4〜1.0
μm、好ましくは0.6〜0.9μmである。この膜厚が0.4
μmより小さいと、十分な色特性が得られず、一方膜厚
が1.0μmより大きいと、着色層の有する抵抗によっ
て、十分な実効電圧を得られない。
また、着色層200は、電圧5V,周波数1kHz〜100kHzの交
流を印加したときの比誘電率が2.0以上、好ましくは3.0
〜5.0である。さらに、各画素200A,200B,200Cの前記条
件のもとにおける比誘電率は、三者の平均値の±25%の
範囲内、好ましくは±20%の範囲内にあることを要す
る。この理由については、後に詳述するが、比誘電率が
各画素によって大きく相違することにより、各画素のキ
ャパシタンスの差が大きくなり、良好な色調整を行うこ
とができない。また、前記着色層200の比誘電率が2.0未
満であると、層の電気的なキャパシタンスが大きくなる
ため、素子形成基板側の画素電極とカラーフィルタ側の
画素電極間にかけられた電界が容量分割されて液晶層に
かかる実効電圧が小さくなってしまう。このためコント
ラスト比が低下して画質を悪くするという問題が生ず
る。
前記ブラックマトリクス層300は、着色剤として、レ
ッド、グリーンおよびブルーの3色の顔料とカーボンと
を含んでいる。そして、このブラックマトリクス層300
は、電圧5V,周波数100Hz〜100kHzの交流を印加した場合
において、その比抵抗が1.0×102Ω・m〜1.2×106Ω・
mであり、かつ前記条件の交流を印加した際の比誘電率
が3.0以上である。ブラックマトリクス層300の比抵抗が
1.0×102Ω・m未満であると、ブラックマトリクス層の
導電性が大きくなり過ぎ、隣接する透明電極相互間で短
絡が生じたり、あるいは図示しない液晶層を挟んで対向
する他方の電極との間で短絡不良を引き起こす場合があ
る。また、比抵抗が1.2×106Ω・mを越えると、ブラッ
クマトリクス層での電圧ドロップ量が大きくなって書き
込み特性が低下するという問題を生ずる。特に、ブラッ
クマトリクス層の膜厚が着色層200の膜厚に比較して厚
い場合には、ブラックマトリクス層と対向する素子基板
側の配線電極間とのギャップが狭くなり、短絡不良を起
こし易くなる。
また、前述した比抵抗範囲とするためには、ブラック
マトリクス層300を構成するカーボンは、このブラック
マトリクス層300に対して10〜20重量%、好ましくは10
〜15重量%の割合で含有される。
また、ブラックマトリクス層300の膜厚は、0.5〜1.5
μmの範囲が好ましく、特に前記着色層200を構成する
各画素200A,200B,200Cとの膜厚差が0.5μm以内である
ことが好ましい。
前記保護層400は、一般に透明の樹脂、例えばアクリ
ル樹脂から構成され、その膜厚は700〜1000オングスト
ローム程度とされる。
次に、図1に示すカラーフィルタ1000の製造方法につ
いて説明する。
ガラス製支持体100の表面に酸化インジウム(ITO)層
をスパッタリング法により約500〜3000オングストロー
ムの膜厚で形成する。次いで、このITO層を一般的なフ
ォトリソグラフィによりパターニングし、透明導電層50
0を形成する。
次いで、顔料を分散したフォトレジストを用い、通常
使用されるフォトリソグラフィおよび現像技術により着
色層200を形成する。着色層200を構成するレッド、グリ
ーンおよびブルーの各画素はどの順番で形成しても構わ
ないが、例えばレッド、グリーン、ブルーの順番で層を
形成する場合を例にとって説明する。
まず、レッドの顔料を含むレジストをスピンコート
法,ロールコート法、あるいは本発明の張力展開成膜装
置で支持体100および透明導電層500上に塗布する。この
とき用いられるレッドの顔料としては、前述したものを
用いることができ、具体的には例えば、ジスアゾ系顔料
(例えばチバガイギー社製「クロモフタルレッドDR
N」)、アゾレーキ系顔料(例えば大日精化社製「レー
キレッドC」)およびピラゾリン系顔料等が用いられ
る。レジストをコートした後に、プリベイクを60〜70℃
にて10〜20分間行い、その後フォトマスクを介して露光
を行う。この際の露光量は約100〜200mJである。次い
で、アルカリ系の現像液を用いてシャワーもしくはディ
ップによって現像を行う。現像後、クリーンオーブンも
しくはホットプレート等において約150〜200℃で30〜60
分間程度、レジスト層の焼成を行う。
グリーンの画素200Bの形成においては、グリーンの顔
料としては、前述したものを用いることができ、具体的
には臭素原子を導入したフタロシアニングリーン(Pigm
ent Green 36,C.I.74265)等が好適に用いられる。塗布
工程、プリベイク工程および現像工程等は前記レッドの
場合と同様である。なお、露光工程は、約250〜500mJの
露光量で行われる。
ブルーの画素200Cの形成においては、ブルーの顔料と
して銅フタロシアニン系顔料、スレン系顔料(例えばチ
バガイギー社製「クロモフタルブルーA3R」)等が用い
られる。露光は、約70〜150mJの露光量で行われる。そ
れ以外の製造工程は前記レッドおよびグリーンの場合と
同様である。
以上のべたレッド、グリーンおよびブルーの各顔料レ
ジストは、その固形分濃度がレジスト液全体に対して約
15〜20重量%、好ましくは11〜12重量%であり、その固
形分のうちの顔料の占める割合が40〜50重量%であるこ
とが好ましい。
次に、ブラックマトリクス層300の形成について説明
する。ブラックマトリクス層を形成するレジストとして
は、レッド、グリーンおよびブルーの各顔料をレジスト
液の固形分に対して30〜60重量%、およびカーボンブラ
ックを10〜20重量%の範囲で含んでいる。なお、このブ
ラックマトリクス層300は、前記着色層200を形成する前
に形成してもよい。
次いで、例えば熱硬化型のアクリル樹脂をスピンコー
ト法等を用いて塗布した後、180℃で約30分間焼成して
保護膜400を形成する。次いで、保護膜400上に、一般に
市販されているポリアミクサン型のPIを主成分とした熱
硬化型樹脂を用いて、これをフレキソ印刷法を用いて塗
布し、その後約190℃で1〜2時間焼成して図示しない
配向膜を形成する。
次に、図1に示すカラーフィルタについて行った電気
光学特性の測定結果について述べる。
実験例1 まず、カラーフィルタ1000の着色層200を構成する各
画素200A,200B,200Cについて、それぞれ透過率と駆動電
圧との関係を調べた。その結果を図6に示す。透過率−
駆動電圧曲線は、図1に示すカラーフィルタを用いた液
晶パネルを作成し、LCメータを用いて電圧を変化させた
ときの透過率の変化を測定したものである。サンプルに
用いた顔料、比誘電率、顔料の含有率および着色層の膜
厚については表1に示す。
表1において、比誘電率は電圧5V,周波数10kHzのとき
の値を示したものである。また、顔料の含有率はレジス
ト液の固形分に対する割合(重量%)で示してある。
図6より明らかなように、本発明のカラーフィルタを
用いた液晶装置においては、レッド、グリーンおよびブ
ルーの各透過率−駆動電圧曲線がほぼ一致しており、各
画素がほぼ同じ電気光学特性を有していることが分か
る。したがって、所定の駆動電圧で同じ透過率が得られ
るため、良好な色特性を得ることができる。ここで、十
分な色特性とは、CIE色度図においてC光源を用いた場
合に、レッドについては、x≧0.60、y≦0.35、グリー
ンについては0.33≧x≧0.29、y≧0.58、ブルーについ
てはx≦0.15、y≦0.14を満たす範囲を言う。
このように、本発明のカラーフィルタが良好な電気光
学特性を有する理由は、着色層を構成する各カラーの画
素の比誘電率を均一化したことにある。
比較実験例1 次に、比誘電率が各カラーの平均値の±25%を越える
着色層を有する場合に、上記実験例1と同様の測定を行
い、透過率−駆動電圧の関係を求めた。その結果を図7
に示す。図7から、この比較実験例の場合には、透過率
−駆動電圧曲線に大きなばらつきが見られ、良好な電気
光学特性が得られないことが分かる。この理由は、他の
曲線に比べて最もずれの大きい曲線dについて見ると、
着色層を構成するグリーンの画素の比誘電率が他のレッ
ドおよびブルーの画素の比誘電率よりもかなり大きい
(この場合は比誘電率の平均より約27%大きい)ことに
よる。このように透過率−駆動電圧曲線がレッド、グリ
ーンおよびブルーの各色についてばらついている場合に
は、特定の駆動電圧に対して各色の画素における透過率
がことなるため、良好な色特性を得ることができない。
実験例2 次に、顔料の種類によって比誘電率−周波数曲線がど
のように異なるかを知るための測定を行った。顔料の種
類は表1に示したものである。
まず測定方法について説明する。測定に用いたサンプ
ルを図8に示す。図8に示すサンプルは、ガラス基板10
0上にITO層500を膜厚約1000オングストロームで成膜
し、このITO層500上に顔料分散型レジストを塗布し、そ
の後60〜70℃で10〜20分間熱処理を行ってレジスト膜を
硬化させ、膜厚約1.0μmの着色層200を形成した。さら
に、この着色層200の上に有機溶剤と銀粉末とが混合さ
れた導電ペーストをコートし、これを熱硬化させ導電層
600を形成させた。このようにして形成されたサンプル
についてLCRメータを用いてキャパシタンスを測定し
た。これらの測定値およびサンプルの膜厚を測定して比
誘電率を算出する。
キャパシタンスの測定にあたっては、電圧を5Vに設定
し周波数を100Hz〜100kHzまで変化させた。その結果を
図9に示す。図9から、各顔料とも周波数10kHz程度ま
では減少し、それ以降はほぼ横ばいの状態となる。そし
て、特に重要なことは、フタロシアニングリーンにおい
て臭素を導入したもの(サンプルc,e)が、臭素を導入
しないもの(サンプルd)に比べて比誘電率の値が小さ
くなることが判明した。
したがって、本実験例においては、臭素原子が導入さ
れたフタロシアニングリーンを用いることにより比誘電
率を約3.0〜6.0の範囲に設定することができ、RGB3色の
比誘電率をこの範囲で均一化させることができることが
確認された。
また、図6および図9から、電圧5V,周波数10kHzにお
ける比誘電率が、レッド、グリーンおよびブルーの各画
素において3.5±0.5の範囲内に存在し、かつ電圧5V,周
波数100kHzにおける比誘電率が各画素において3.0±0.5
の範囲内に存在するような顔料を用いることが好ましい
ことがわかる。
次に、ブラックマトリクス層について、比誘電率−周
波数特性を求めた。その結果を図10に示す。測定方法
は、前記着色層の場合(図8,9参照)と同様であるの
で、詳細な説明を省略する。
この実験例では、4種のサンプルA〜Dを用いてい
る。これらのサンプルA〜Dは、いずれもアクリル系樹
脂を用いた黒色レジスト(富士ハント株式会社製「黒CK
3001」)を選択した。サンプルA,BおよびCは、カーボ
ンの含有量が12重量%、サンプルDは、カーボンの含有
量が20重量%のものである。また、これらのサンプルA
〜Dは、図11に示すように、電圧5V,周波数100Hz〜100k
Hzの交流を印加したときに、比抵抗が本発明の範囲内
(1.0×102〜1.2×106Ω・m)に存在するものである。
図10より、ブラックマトリクス層は、その比誘電率が3.
0以上であればよいことが判る。なお、カーボンの含有
量が30重量%の黒色レジストを用いた試験では、対向電
極間での短絡現象が見られ、実用に適しないことが判明
した。なお、ここでいう短絡現象は、液晶パネルを駆動
したときに光学的に点状の欠陥が生ずることで確認する
ことができる。
図2および図3は、図1に示すカラーフィルタの変形
例を示し、これらのカラーフィルタはブラックマトリク
ス層の構成が前記カラーフィルタ1000と異なっている。
図2に示すカラーフィルタ2000においては、ブラックマ
トリクス層300は、ブルーおよびレッドの着色層を積層
した構成であり、図3に示すカラーフィルタ3000におい
ては、ブラックマトリクス層300は、グリーン,レッド
およびブルーの3者の着色層が積層された構造となって
いる。
その他の構成においては、図1に示すカラーフィルタ
と同様であるので詳細な説明を省略する。
第2実施例 図12は、本実施例のカラーフィルタの断面を模式的に
示す図である。
このカラーフィルタ4000は、支持体100、透明導電層5
00、着色層200およびブラックマトリクス層300を有し、
これらの基本的構成、特に、着色層200の基本的構成は
第1実施例と同様である。すなわち、着色層200の膜厚
は、0.4〜1.0μm、好ましくは0.6〜0.9μmであり、そ
の比誘電率は電圧5V,周波数1kHz〜100kHzの交流を印加
したときに、2.0以上、好ましくは3.0〜5.0である。さ
らに、各画素200A,200B,200Cの比誘電率は、3者の比誘
電率の平均値の±25%の範囲内、好ましくは±20%の範
囲内にある。
この実施例において特徴的なことは、ブラックマトリ
クス層300の突出部分、すなわちブラックマトリクス層3
00を構成する上部層であって、着色層200より突出した
部分の層(突出層)300Aが内側に傾斜したテーパー状の
側面から構成されている点にある。前記テーパー状の側
面は、支持体100に対し30〜89度の角度、好ましくは45
〜70度の角度を成して構成されている。側面の傾斜角が
89度を越えると突出層300Aの段差部分の角度が急しゅん
になって配向不良が生じやすい。また、側面の傾斜角が
30度より小さいと、テーパ角度が30度より小さい場合
は、線幅の端部において膜厚が薄くなるため、その部分
が十分の遮光性を有さなくなる。また、膜厚が薄くなる
とパターンの幅のコントロールが製造上難しくなり、設
計上の寸法の再現性が悪くなってしまうという問題が生
じる。
次にブラックマトリクス層300の突出層300Aにテーパ
ーを付加する方法について説明する。これに関する方法
としては幾つか考えられるが、代表的な方法としてフォ
トマスクと露光される面との間にギャップを設ける方法
があげられる。具体的には、通常、被露光層とフォトマ
スクとは0〜30μmの間隔で配置されるが、その間隔を
200μm〜数mm程度まで広げて露光を行う。この方法で
露光すると、光の回折効果により露光パターンはフォト
マスクの設計値よりも大きくなり、拡大された部分の層
は現像によって図12に示すようなテーパー状に形成され
る。テーパーを形成する他の例としては、例えば、露光
されるレジスト層と透明導電層との密着性を表面改質剤
や界面活性剤によって高めておくことにより、ある程度
の傾斜が確保できる。
前記突出層300Aの側面の傾斜角は、ダビングの条件や
擦り方向等によって最適値が選択される。
図13および図14は、本実施例の変形例を示すものであ
る。図13に示すカラーフィルタ5000においては、着色層
200が形成された後にブラックマトリクス層300が形成さ
れた構造のものを示し、図14は、ブラック顔料を用いず
に、レッドとブルーの着色層を積層することによりブラ
ックマトリクス層を構成する構造のカラーフィルタ6000
を示している。このタイプのブラックマトリクス層300
は、着色層200の上面ラインより上に形成されたブルー
の着色層(300A)にテーパー状の側面が形成されてい
る。
(第3実施例) 次に、本発明の第3実施例に係る張力展開成膜装置に
ついて、図16及び図17を参照して、説明する。
図16は、本例の張力展開成膜装置の主要部を示す斜視
図であり、図17A〜図17Dはその成膜動作を示す工程断面
図である。
これらの図において、本例の成膜装置1は、四角形の
カラーフィルタ用ガラス基板(支持体)の表面に着色レ
ジスト層を形成するための装置であって、このガラス基
板からは複数枚の四角形のカラーフィルタが切り出され
る。この成膜装置1は、被塗着部材2(ガラス基板)を
その被塗着面2aを下方に向けて搬送する搬送手段6と、
被塗着部材2の搬送経路1bの下方位置に配置され、搬送
経路1bの幅方向全体に向けて塗着液(着色レジスト)3
を定量供給する塗着液供給手段4とを有する。ここで、
図16には、搬送手段6として、搬送経路1bの側方位置で
横方向に移動する搬送ロボットのアーム(図示せず)に
連結された吸着チャックのみを図示してある。また、塗
着液供給手段4は、下方位置で定量ポンプ(図示せず)
に接続され、上面側にスリット4aを備える角形ノズル体
であり、そのスリット4aの形成面はノズル体の側面先端
より低く、凹部たる塗着液供給部4bを形成している。従
って、スリット4aから放出される塗着液3は、塗着液供
給部4bに一時滞留した後、塗着液3の表面張力によって
盛り上がるようになって供給され、幅方向での供給量が
定量化されている。また、被塗着部材2の搬送経路1bの
両側には、塗着液供給手段4の先端面4cと、被塗着面2a
との間に一定の離間距離を調整、保持するための離間距
離調整保持手段として、断面がL字状のレール体7が並
列配置されており、その段差部の上面7a(案内面)に被
塗着面2aの両端が支持された状態で、被塗着部材2は搬
送される。すなわち、上面7aによって、被塗着部材2の
搬送基準面1aが形成されている。ここで、上面7aと塗着
液供給手段4の先端面4cとの離間距離d1は、後述すると
おり、塗着液供給手段4の上方位置を被塗着部材2が通
過するとき、この先端面4cと被塗着面2aとの間に塗着液
の液溜まり層が形成可能な距離である。
次に、成膜装置1の成膜動作を説明する。
まず、搬送手段6によって、図17Aに示すように、被
塗着部材2がレール体7によって高さ位置及び幅方向の
位置を規定された状態で搬送されてきて、図17Bに示す
ように、被塗着面2aの先端側2bが塗着液供給手段4の上
方位置に到達して、被塗着面2aの先端側2bが塗着液3に
接触したとき、搬送手段6は搬送動作を一時停止する。
このため、被塗着面2aの先端側2bと塗着液供給手段4の
先端面4cとの間を、塗着液3が、その表面張力によって
幅方向に広がり、先端側2b全域に塗着液3が行き渡る。
その結果、先端側2b全域には、塗着液3の予備塗着層が
形成される(予備塗着工程)。
この状態から、再び、搬送手段6が横移動を開始し
て、図17Cに示すように、被塗着部材2を搬送する。こ
こで、被塗着面2aと塗着液供給手段4の先端面4cとの離
間距離d1は、予め、レール体7の配置位置によって、被
塗着面2aと先端面4cの間に塗着液3の液溜まり層3aが形
成された状態を維持するように設定されている。また、
搬送手段6の移動速度、及び塗着液供給手段4の塗着液
供給速度は、塗着液3が途切れないような条件に設定さ
れている。従って、被塗着面2aにおいて、被塗着部材2
の搬送に伴って、予備塗着層5aから塗着層5bが拡張され
ていく結果(塗着液展開工程)、図17Dに示すように、
被塗着部材2が塗着液供給手段4の上方位置を通過し終
えたときには、均一な膜厚さd2を有する塗着層5bが形成
される。なお、この間に塗着液供給手段4から供給され
る塗着液3の供給量は、塗着層5bとして塗着液3が消費
される量に相当するように設定されている。但し、塗着
液3の供給量が多過ぎた場合であっても、過剰の塗着液
は塗着液供給手段4の側面を伝って垂れていくだけであ
るので、被塗着面2aに付着せず、塗着層5bの厚さd2にば
らつきが発生することがない。
このように、本例においては、ロールコータ法のよう
に塗着液を被塗着部材に圧力で付着させるのではなく、
被塗着部材2と塗着液供給手段4との間に形成された液
溜まり層3aを利用して、塗着層5bを形成するものであ
り、無圧状態、すなわち、被塗着面2aを液溜まり層3aで
濡らしながら、この濡れ面を塗着液の表面張力によって
拡張しながら成膜していく。しかも、初期から単なる濡
れ性だけで成膜すると、濡れが完全に定常状態になるま
でに時間的な遅れがあって、成膜開始時に塗着面2aの先
端側2bが完全に濡れ状態とならず、成膜むらが発生す
る。そこで、予備塗着層5aを予め形成しておき、これを
起点として、塗着層5bを拡張していく。従って、塗布と
いうより、むしろ塗着層5bを、その表面張力を利用して
展開、拡張していくものであるため、塗着層5bの厚さd2
は、ロールコータ法のような被塗着部材に加えられる圧
力による影響がない。しかも、ロールコータ法のコーテ
ィングローラのローラ面に相当する塗着液供給手段4の
先端面4cの表面状態等の影響も受けない。すなわち、被
塗着面2aは、この先端面4cとの間に所定の厚さの液溜ま
り層3aを介しているため、被塗着部材2の移動によって
発生する塗着液の剪断面は、先端面4cの表面状態の変化
が影響を及ぼさない位置、換言すれば、先端面4c側への
塗着液の付着力が影響を及ぼさない位置に形成される。
このため、塗着層5bの厚さは、被塗着部材2の移動速度
により規定される剪断力、被塗着面2aへの塗着液の付着
力、及び塗着液の表面張力のバランスにより決定され、
塗着液供給手段4側への付着力は関与しない。しかも、
塗着液が受けた圧力履歴は緩やかであるため、塗着液の
残留応力も無視できるレベルであると共に、塗着液内に
微細な気泡が巻き込まれることもない。このように、成
膜に対し、影響を及ぼす因子、特に、制御しにくい因子
が少ないので、安定した成膜を行うことができる。
(第4実施例) 次に、本発明の第4実施例に係る張力展開成膜装置
を、添付図面に基づいて、具体的に説明する。
(全体構成) まず、本例の装置の概略構成を、図18乃至図21を参照
して、説明する。
図18は成膜装置の概略構成図、図19はその正面図、図
20はその平面図、図21はその搬送経路の上流側からの側
面図を示す。
これらの図において、本例の成膜装置11は四角形のカ
ラーフィルター用ガラス基板(被塗着部材)21に着色レ
ジスト(塗着液)を塗着するための装置であり、エアー
ダンパー機構を備える脚部11aに支持された大理石製の
石定盤11bの上には、ガラス基板21の搬送経路11cの上流
側から下流側に向って、ワーク供給ステージ31、上流側
ワークガイド部41、塗着部51、下流側ワークガイド部6
1、及びワーク排出部71が配列されており、それらの上
方には上流側から下流側までの各部位に、予め設定され
たプログラムとおりにガラス基板21を搬送する搬送機構
81(搬送手段)が配置されている。ここで、ワーク供給
ステージ31に供給されたガラス基板21は、その被塗着面
21aが上流側ワークガイド部41のガイドローラ42のロー
ラ面上に位置規定された状態で、まず、塗着部51に搬送
される。この塗着部51において、液供給ローラ52(塗着
液供給ローラ)の上方位置で、上流側ワークガイド部41
のガイドローラ42、さらには下流側ワークガイド部61の
ガイドローラ62によって面規定された状態で搬送されな
がら、塗着液に接触して着色レジストの塗着層が形成さ
れた後、下流側ワークガイド部61のガイドローラ62のロ
ーラ面上を搬送され、ワーク排出部71にまで搬送され
る。
かかる成膜装置11において、各部には、それぞれ各種
のセンサが取付けされており、それらのうちの主なもの
を図18に示す。
まず、ワーク供給ステージ31には、そこにガラス基板
21が供給されたことを検出する給材検出センサ31aと、
供給されたガラス基板21の位置を検出する給材位置検出
センサ31bとが配置され、上流側ワークガイド部41に
は、そこに搬送されてきたガラス基板21の高さ位置を検
出する高さ位置検出センサ41aと、そこで搬送されるガ
ラス基板21の減速状態を検出する速度センサ41bと、ガ
ラス基板21の先端側が液供給ローラ52の上方位置で停止
すべき位置まで搬送されたことを検出する位置検出セン
サ41cとが配置され、塗着部51には、液供給ローラ52の
液切れ状態を検出する液切れセンサ51aと、そこに供給
される液貯留槽内の着色レジスト液面を検出する液面セ
ンサ51bとが配置され、下流側ワークガイド部61には、
そこに搬送されてきたガラス基板21の位置を検出する位
置検出センサ61aが配置され、ワーク排出ステージ71に
は、そこにガラス基板21が搬送されてきたことを検出す
る位置検出センサ71aと、液切りローラが所定の位置に
まで上昇したことを検出する高さ位置検出センサ71bと
が配置されている。
(搬送機構) 本装置の搬送機構を、図19〜図21に加えて、図22及び
図23も参照して、説明する。
図22は搬送機構の上流側からの側面図であり、図23は
その水平方向移動手段の正面図である。
これらの図において、搬送経路11cの両側には、その
上流側から下流側に向って2列のガイドレール82a,82b
が敷設され、さらに、ガイドレール82aの外側では、支
持ユニット82c,82dの間にスクリュー軸82eが橋架されて
いる。このスクリュー軸82eの基端側は、支持ユニット8
2dを介して減速装置82fに接続されており、さらに、減
速装置82fは搬送部駆動モータ82gの出力軸82hに接続さ
れている。ここで、スクリュー軸82e上には、そのねじ
部と噛み合って、横搬送駆動を伝達する精密ボールねじ
を内蔵のスライダ83aを有し、これらによって水平方向
移動機構が構成されている。このスライダ83aはガイド
レール82a上に跨がるスライダ83bに連結されている。さ
らに、このスライダ83bと、ガイドレール82b上に跨がる
スライダ83cとは、搬送経路11cの上方を横切るように配
置された垂直方向移動機構(位置規定手段)の支持板84
aによって連結されている。これにより、搬送部駆動モ
ータ82gの出力軸82hの回転駆動により、スクリュー軸82
eが回転すると、スライダ83aが水平移動し、これに伴っ
て、スライダ83b,83cも水平移動するようになってい
る。なお、スクリュー軸82eの先端側において、支持ユ
ニット82cにはスクリュー軸82eの先端周囲を囲むように
ラバーシート82iが貼着されている一方、スクリュー軸8
2eの元端側においても、支持ユニット82dにはスクリュ
ー軸82eの元端周囲を囲むラバーシート82jが取付けされ
ており、スライダ83aが支持ユニット82c,82dに接触する
ときのショックを緩和している。
一方、支持板84aの上面側には、3本のエアシリンダ
機構84b(垂直方向移動手段)が、それらの出力軸84cの
先端側を下方に向けて固定されており、その出力軸84c
の先端側には、全方位に対し曲折自在なユニバーサルジ
ョイント85を介して、ガラス基板21より大きなサイズの
多孔質焼結体のチャック板86が連結されている。このチ
ャック板86は、その下面が吸着面86a(真空チャック
面)となっており、外部から接続された配管を介してチ
ャック板86内部が吸引されることにより吸着面86aでガ
ラス基板21の背面全体を真空チャックする。また、ユニ
バーサルジョイント85は、出力軸84cの先端側に連結さ
れた軸部85aの球形先端部85bと、この球形先端部85bに
対応した孔を有する受け座部85cとからなる球形ダンパ
ーである。このため、例えば、ガラス基板21の厚さにば
らつきがあって、その上面が傾斜面になっている場合で
あっても、ユニバーサルジョイント85が曲折することに
よって、その傾斜面に追従し、チャック板86の吸着面86
aがガラス基板21の上面に確実に密着して、これを保持
する。また、吸着面86aがガラス基板21を保持した状態
で、ガラス基板21を上流側ワークガイド部41のガイドロ
ーラ42のローラ面に位置規定するときも、ガラス基板21
の被塗着面21aをガイドローラ42のローラ面に隙間なく
当接させることができるようになっている。さらに、吸
着面86aはガラス基板21の背面全域に吸着して、これを
保持しているので、ガラス基板21をローラに位置規定し
たときに、ガラス基板21の中央側が反ることもない。加
えて、チャック板86とガラス基板21とに温度差があって
も、全域に接しているため、ガラス基板21の被塗着面21
aに温度むらが発生しないので、ガラス基板21全面が同
一状態にある。従って、ガラス基板21の被塗着面21aの
温度むらに起因する成膜ばらつきが発生しない。なお、
支持板84aの前後左右側面のそれぞれには、チャック板8
6に対するガイド87が先端を下方に向けて固定されてお
り、その途中位置にはガイドローラ87aが設けられ、先
端側にもガイドローラ87bが設けられている。さらに、
支持板84aの前面には、フォトセンサー機構88が取付け
されており、チャック板86との相対位置を検知可能にな
っている。
(ワーク供給ステージ) 図24にワーク供給ステージ31の平面図を示す。
ワーク供給ステージ31は成膜装置11の最上流側に配置
されており、その支持板31cの上面側には、フレーム32a
〜dが設けられている。これらのフレーム32a〜dのう
ちフレーム32a,32dには、底面側にスプリングを備える
取付け孔33a,33b,33cが形成されており、これらの取付
け孔33a,33b,33cに、ガラス基板21に対する基準ピン34
a,34b,34cが取付けされている。ここで、ガラス基板21
は、その2辺が基準ピン34a,34b,34cの内側に位置決め
される状態に、フレーム32a,32b,32dの上に載置され、
一点鎖線で示す領域31dがガラス基板21の載置領域にな
る。
従って、チャック板86は、ガラス基板21を吸着チャッ
クするときには、基準ピン34a,34b,34cを押し下げるよ
うにして、ガラス基板21に当接する。しかも、支持板31
c自身は、石定盤11bの側にばねを介して固定されてい
る。このため、チャック板86がガラス基板21に吸着チャ
ックするときに、ガラス基板21には過大な力が加わるこ
とがない。なお、このガラス基板21に比して長さが長い
長方形をしたガラス基板の場合には、ガラス基板はフレ
ーム32a〜dに支持されるようになっているので、幅が
同等のガラス基板であれば、この部位の調整を必要とし
ない。
(上流側ワークガイド部) 本装置の上流側ワークガイド部を、図19〜図21に加え
て、図25〜図27も参照して、説明する。
図25に上流側ワークガイド部の正面図、図26にその平
面断面図、図27にその断面図を示す。
これらの図において、上流側ワークガイド部41には、
搬送経路11cの両側にそれぞれ10本のガイドローラ42が
2列に配置されている。ここで、これらのガイドローラ
42のローラ面42aがガラス基板21の搬送基準面13となる
ように、2列に配置されたガイドローラ42の配置幅は、
ガラス基板21の両端側を支持可能に、すなわち、図27に
示すように、ガラス基板21の端縁がローラ面42aの中央
に位置するようになっている。このため、ガラス基板21
の両端のみが非塗着領域であり、ガラス基板21の略全面
を有効に使用できるようになっている。また、ガラス基
板21は、ローラ面42aに直接位置規定された状態にあ
り、被塗着面21aを基準に搬送されるので、例えば、ガ
ラス基板21の背面側(支持面側)等、他の部位を基準に
していないので、ガラス基板21にうねり、厚さむら等が
あっても、被塗着面21aを常にローラ面42aに追従させる
ことができる。
ここで、両側のガイドローラ42の取付け位置として
は、一方列のガイドローラが他方列のガイドローラの間
にずれた互い違い配置として、搬送中のガラス基板21の
姿勢が変動することを抑制してもよい。これらガイドロ
ーラ42は、いずれも回転中心からずれた位置に軸中心が
位置する偏芯軸42b(ローラ位置調整機構)を備えてお
り、この偏芯軸42bを上部ガイドローラ支持台43の取付
け孔43aに挿入すると共に、偏芯軸42bの取り付け姿勢を
変えて止めねじ43bによって固定することによって、ロ
ーラ面42aの高さ位置が、ガイドローラ42毎に設定可能
になっている。
さらに、上部ガイドローラ支持台43は、ガイドローラ
42が固定された支持ブロック43cと、その台座たるスラ
イドブロック43dとを備えており、このスライドブロッ
ク43dの下面側には、その長手方向に約2゜の勾配をも
つ傾斜面43eが形成されている。一方、上部ガイドロー
ラ支持台43の下方には、下部ガイドローラ支持台44が配
置されており、この下部ガイドローラ支持台44は、上面
側に傾斜面43cに対応して約2゜の勾配をもつ傾斜面44a
を備えるスライドブロック44bと、これを支持する台座
ブロック44cとを有する。このスライドブロック44bの傾
斜面44aには、その中央領域に溝44dが形成されており、
上部ガイドローラ支持台43において、支持ブロック43c
とスライドブロック43dとを下方からボルト43fによって
固定したとき、ボルト頭が突出した状態であっても、ス
ライドブロック43dの傾斜面43eとスライドブロック44d
の傾斜面44a同士を密接させることができるようになっ
ている。このため、これらの傾斜面43e,44aを利用し
て、上部ガイドローラ支持台43を下部ガイドローラ支持
台44に対してスライドさせることにより、上部ガイドロ
ーラ支持台43に固定されている全てのガイドローラ42の
ローラ面42aの高さ位置を一括して調整することができ
る。
本例の成膜装置11においては、上部ガイドローラ支持
台43と下部ガイドローラ支持台44とをスライドさせるた
めに、上部ガイドローラ支持台43の両端面側には、ねじ
機構を利用した送り出し機構45(支持台調整固定手段)
が一対配置されている。この送り出し機構45は、下部ガ
イドローラ支持台44にボルト45aにより固定された固定
用ブロック45bと、この固定用ブロック45bの上側に形成
されたねじ孔と細目ねじ機構を形成する送り出し軸45c
とで構成されている。この送り出し軸45cの先端部45dは
球面形状を呈し、スライドブロック43bには、その先端
部45dの形状に対応する受け座43cが固定されている。従
って、送り出し機構45を用いて、容易に上部ガイドロー
ラ支持台43の位置を調整して、ガイドローラ42のローラ
面42aの位置、すなわち、ガラス基板21の搬送基準面13
を設定可能になっている。なお、スライドブロック43d
の側面には、スライドブロック43dに形成されたねじ孔
を介して、スライドブロック44bに当接することによ
り、上部ガイドローラ支持台43と下部ガイドローラ支持
台44とを固定する固定ねじ機構46が2か所に設けられて
いる。なお、上部ガイドローラ支持台43の固定位置の調
整は、一方の固定用ブロック45bに取付けされた小型ダ
イヤルゲージ47を利用して行われる。
(塗着部) 図28に塗着部51の構成図を示す。
この図において、ガラス基板21の搬送経路の上流側か
ら下流側に向かって、いずれもステンレス製のドクター
スキージ53、ドクターローラ54、液供給ローラ52および
液供給ローラ52の装着液除去手段としてのスキージ520
が配列されている。ここで、液供給ローラ52は、図28に
向かって時計回りに回転しており、下方の一点鎖線で示
す位置に液貯留槽91が配置された状態で、液供給ローラ
52のローラ面52aが着色レジストに浸漬したまま回転す
ることにより、着色レジストを上方に向けて掻き上げす
るようになっている。
また、液供給ローラ52の側方位置では、ドクターロー
ラ54が同方向に回転しており、そのローラ面54aは液供
給ローラ52のローラ面52aと所定の離間距離d12を隔てて
いる。このため、液供給ローラ52によって掻き上げされ
た着色レジストのうちの一部が、ローラ面52a側から取
り除かれて、ローラ面54a側に移動し、離間距離d12に対
応する量の着色レジストのみが上方に向けて略定量供給
されるようになっている。
さらに、ドクターローラ54の側方位置には、ドクター
スキージ53が近接配置されており、ローラ面54aの側に
移動してきた着色レジストは、そこから掻き取りされ
て、液貯留槽91内部に落下するようになっている。ここ
で、ドクタースキージ53の先端部53aは、ドクターロー
ラ54のローラ面54aと所定の離間距離d13を隔てているた
め、掻き取りされる着色レジストはローラ面54aに付着
していた量の一部であるが、ローラ面54aに付着したま
ま上方へ供給される着色レジスト量は、離間距離d13
よって規定され、略定量化されているので、全体として
液供給ローラ52の上方に供給される着色レジスト量は略
定量化されている。ここで、ドクタースキージ53の先端
部53aとローラ面54aとを接触状態に配置して、ローラ面
54aから全量の着色レジストを掻き取りする方法もある
が、接触状態で相対移動させると、移動動作及び磨耗等
により接触状態が変化して、着色レジストの供給量が変
化してしまうので、この配置構造を採用している。な
お、ドクタースキージ53の背面側に示されているのが、
上流側ワークガイド部41の最終端側のガイドローラ42で
あり、液供給ローラ52の下流側に示されているのが、下
流側ワークガイド部61のガイドローラ62であり、上流側
ワークガイド部41から搬送されてくるガラス基板21は、
その被塗着面21aがガイドローラ42のローラ面42aに位置
規定された状態で、塗着部51を通過して、ガイドローラ
62の側へ移動していく。ここで、いずれのガイドローラ
42,62も塗着部51に接近配置されているので、ガラス基
板21の搬送姿勢が変わることを抑制している。また、ガ
イドローラ42及びガイドローラ62のローラ面の高さ位置
は、これらのローラ面によって形成されるガラス基板21
の搬送基準面13が、液供給ローラ52のローラ面52aと所
定の間隔d11、すなわち、後述するように、着色レジス
トの液溜まり層をガラス基板21と液供給ローラ52のロー
ラ面52aとの間に形成可能な間隔d11をもつように設定さ
れている。
次に、ドクタースキージ53の構造を、図28に加えて図
29A,29Bも参照して、説明する。
図29Aはドクタースキージ53の平面図であり、図29Bは
ドクターローラ54に対するドクタースキージ53の配置位
置を示す平面図である。
これらの図において、ドクタースキージ53は、ドクタ
ーローラ54の幅と略同幅の先端部53aと、この先端部53a
が連結され、途中位置より幅が狭まっている支持片53b
と、この支持片53bがねじ止めされて固定され、その狭
い側の幅と略同幅の支持片53cとで構成され、この支持
片53cがドクタースキージ53の石定盤11b側への固定部に
なっている。このように、ドクタースキージ53の基端側
の幅が狭くなっており、この幅が狭い基端側の両側に上
流側ワークガイド41の終端側のガイドローラ42を配置し
て、ガイドローラ42から下流側ワークガイド61に向け
て、ガラス基板21の姿勢を変動させることなく、これを
受渡し可能な構造にしている。ここで、先端部53aは先
端縁に向けて薄くなるように上面が傾斜面になってお
り、また、支持片53cは、その先端側が先端縁に向けて
薄くなるように下面が傾斜面になっている。これらの先
端縁のうち先端部53aの先端縁が、支持片53cの先端縁か
らせりだすように固定されている。
かかる構成のドクタースキージ53は、図28に示すよう
に、支持片53cがねじ止めされた固定片55を介して、石
定盤11aの側から立ち上げされた支持材11c,11dに固定さ
れている。この固定片55には、丸穴55aと位置調整用の
長穴55bとが形成されており、この丸穴55aに取付けされ
た固定軸55cと、長穴55bに取付けされた固定軸55dとに
よって支持材11dに固定されており、固定軸55dを回転中
心として、長穴55bに対する固定軸55cの固定位置を調整
することによって、ドクタースキージ53の取付け姿勢を
変えて、その先端部53aとドクターローラ54のローラ面5
4aとの離間距離d13を調節することが可能になってい
る。
なお、ドクタースキージの構造としては、図30A,30B
に示す構造のものを採用してもよい。
図30Aは別のドクタースキージの構造を示す平面図、
図30Bはこのドクタースキージを配置した場合の側面図
である。
これらの図に示すように、ドクタースキージ56は、そ
の先端側が平板部片56aになっており、この平板部片56a
の先端面がドクターローラ54のローラ面に対し所定の離
間距離d13をもって対向するようになっている。これに
より、掻き取りした着色レジストを、確実に落下させる
ことができる。このドクタースキジ56の位置調整機構
は、ドクタースキージ56の基端側56bに設けられた長穴5
6cと、この長穴56cに取付けされた締結ボルト57と、ド
クタースキージ56の後端にヘッド58aが当接するマイク
ロメータ58と、このマイクロメータ58を支持する支持部
片59a及びドクタースキージ56を支持する支持部片59bの
間に配置されたスプリング59cとによって構成されてい
る。かかる構成のドクタースキージを採用すると、ドク
タースキージ56とドクターローラ54との離間距離の設定
にマイクロメータ58を利用しているので、調整が容易で
ある。さらに、ドクタースキージ56とドクターローラ54
とを、相対的に反復横移動させるとドクターローラ54の
ローラ面上の着色レジストに縞などの厚さむらの発生を
防止することもできる。この機構は、後述するドクター
ローラ54と液供給ローラ52との関係に対しても応用でき
る。
次に、ドクターローラ54の構造を、図31及び図32を参
照して、説明する。
図31はドクターローラ54、液供給ローラ52及びそれら
の駆動系の平面図、図32はそれらの上流側からの側面図
である。
これらの図において、ドクターローラ54は、ガラス基
板21と略同幅の平滑面を有するローラ面54aを有し、そ
の両軸端はガラス基板21の搬送経路11cの両側に配置さ
れたフレーム11e,11f上に固定された軸受54b,54cに支持
され、一方の軸端の先端側に固着されたプーリ54dは、
回転タイミングベルト54eを介してドクターローラ駆動
系14に接続されている。このドクターローラ駆動系14
は、駆動モータ14aの出力軸14bに固着されたプーリ14c
に回転タイミングベルト54eが接続された構成を有して
いる。なお、ドクターローラ54の固定位置の調整は、ド
クターローラ54の軸端にヘッドが当接するマイクロメー
ター54fを利用して行われる。
次に、液供給ローラ52の構造も、図31及び図32を参照
して、説明する。
これらの図において、液供給ローラ52のローラ面52a
は、ガラス基板21と略同幅のローラ面52aを有し、その
表面は平滑面になっている。その両軸端は、軸受54b,54
cより外側位置でフレーム11e,11f上に固定された軸受52
b,52cに支持され、一方の軸端に先端側が連結器52dを介
して液供給ローラ駆動系15に接続されている。この液供
給ローラ駆動系15は、駆動モータ15aの出力軸15bが連結
器52dに連結された構成を有している。ここで、液供給
ローラ52の幅は、ガラス基板21の幅に比して狭いため、
塗着領域の外縁領域(マージナルゾーン)に過剰な塗着
液が付着しないので、塗着面全体を利用でき、材料効率
がよい。
次に、液供給ローラ52の表面の着色レジストを除去す
るためのスキージ520について説明する。
スキージ520は、図28に示すように、塗着部51の下流
側に配置され、その先端520aが液供給ローラ52のローラ
面52aに接触する状態で設けられている。スキージ520の
構成およびその支持手段は、前記ドクタースキージ53の
場合と基本的には同じであるため、その詳細な説明を省
略する。すなわち、スキージ520は、図29Aに示すドクタ
ースキージ53と同様のものを用いることができ、また、
スキージ520の支持構造としては、図28に示す構造と同
様のものを用いることができる。
このように、塗着部51の下流側において、液供給ロー
ラ52のローラ面52aにスキージ520を接触させて設けるこ
とにより、液供給ローラ52の表面52aに付着したレジス
トを液貯留槽91の上流側で除去することができる。その
結果、液貯留槽91内の着色レジストに浸漬される直前の
ローラ面52aの状態を常に均一にすることができる。な
お、スキージ520による塗着液の除去操作によっても、
供給ローラ52のローラ面52a上の着色レジストを完全に
除去することは不可能であるが、ここで重要なことは液
貯留槽91内に浸漬される液供給ローラ52の表面状態を均
一にしておくことである。このように液供給ローラ52の
表面を均一にしておくことにより、液貯留槽91内を通過
して新たな塗膜を形成する際に、前回のサイクルによっ
て形成された塗膜の影響をほとんど受けないために、ド
クターローラ54によって正確に制御された膜厚の塗層を
ガラス基板21の搬送経路に向けて供給することができ
る。
このスキージ520を構成する材質としては、例えばス
テンレスおよびポリスチレンを好適に用いることができ
る。ステンレスとしては、例えばSUS304を好ましく用い
ることができる。前記液供給ローラ52は、通常ステンレ
スによって形成されているため、スキージ520をステン
レスで形成した場合には、両者の接触性が良好であっ
て、液供給ローラ52の表面の着色レジストを確実に除去
することができる。しかし、例えば50時間以上の長時間
に亘ってステンレス製スキージを使用していると、液供
給ローラの表面を傷付けることがある。この傷は微小な
ものであるが、ガラス基板上に形成された塗膜を観察す
ると、ガラス基板の搬送方向に平行な筋状の膜厚むらが
現れることが判った。この塗膜の膜厚差は数百オングス
トローム程度であるが、色によっては透過光で確認でき
るものである。
このような問題を解消するためには、スキージ520の
材質としてステンレスより硬度の小さいポリスチレンを
用いることが好ましい。ポリスチレンは、ステンレスよ
りも柔らかいために液供給ローラ52に対する接触性がよ
り良好であり、長時間の使用にも耐え得るものであっ
た。しかし、ポリスチレンを用いたスキージにおいて
は、衝撃等によってその一部が欠けやすく、例えば液供
給ローラに巻き込まれたガラスの微小片によって刃先が
欠けてしまうことがある。このような、ステンレス製ス
キージ或いはポリスチレンスキージの有する問題を低減
するためには、頻繁に部品交換することが望ましい。
なお、スキージ520を用いた場合には、以下にのべる
ような不都合が生ずる。すなわち、図35に示すように、
スキージ520によって掻きとられた着色レジストR1は液
供給ローラ52のローラ面52aとスキージ520とによって形
成される空間に滞留し、液供給ローラ52の端部から下の
液貯留槽91に落下する。このとき、滞留した着色レジス
トR1は、液供給ローラ52の中央部と端部とではその滞留
量がことなる。そのため、厳密にいえば、液供給ローラ
52の表面に残留したレジストの膜厚が部分的にことな
り、これが次サイクルの塗着工程におけるレジストの転
写量の違いとなって現れる。その結果、ガラス基板にお
けるレジスト塗布部分の両端部が中央部より膜厚が大き
くなってしまうという問題を生ずる。この膜厚差は大変
微小なものであるが、極めて薄い塗膜を作る際には膜厚
の均一性を損なうことがある。
次に、上述したスキージ520の問題点を解消した塗着
液除去手段の他の構成例について説明する。
図36は塗着液除去手段の他の構成例である除去ローラ
530の配置状態を示し、図37は前記除去ローラ530の要部
を部分的に示す平面図である。
除去ローラ530は、図38にも示すように、例えばステ
ンレスSUS304から形成されるシャフト532と、このシャ
フト532の外側に巻き付けられた被覆層534とから構成さ
れている。被覆層534を構成する材料としては、液供給
ローラ52との長時間の接触にも耐え得る十分な耐摩耗性
並びに着色レジストの溶媒に対する耐性のあることが必
要である。着色レジストの溶媒としては、MNP、IPA、エ
チルアルコール、メチルアルコール、γ−ブチロラクト
ン、ECA、シクロヘキサノン、キシレン、酢酸ブチルな
どの有機系溶剤、或いは水、酢酸、水酸化カリウム、ア
ミノシランなどの水系溶剤が知られている。これらの有
機溶剤や、酸,アルカリにも十分な耐性があるものを選
択するために様々な材質について試験を行った結果、被
覆層534を構成する材料としては、シリコンゴム、ニト
リルゴムおよびフッ素ゴムが良好であることが判った。
また、除去ローラ530の両端には、図37に示すよう
に、液供給ローラ52の端部に接する状態で液溜め調整部
540(一方のみ図示する)が設けられている。この液溜
め調整部540は、図39A,図39Bにも示すように、シャフト
532を挿通する挿入穴544を有する装着部542と、この装
着部542の側方に延設され除去ローラ530の端面に当接可
能な液受部546とを有している。液受部546には、液供給
ローラ52と除去ローラ530との間に溜まった着色レジス
トR2を受ける溝部548が設けられている。この溝部548に
は、上面においては供給ローラ52側に向けて幅が広く形
成された着色レジストの受部548aが形成されている。こ
の受部548aには所定量の着色レジストが溜まるように設
計されている。また、前記装着部542には、液溜め調整
部540を固定するためのネジの連結部550が設けられてい
る。
このような液溜め調整部540を設けることにより、図3
7に示すように、液供給ローラ52のローラ面52aと、除去
ローラ530とによって形成される空間内に滞留する着色
レジスト量を液供給ローラ52の幅方向に沿って均一にす
ることができるため、液供給ローラ52のローラ面52aを
均一な状態にすることができる。
液溜め調整部540の材質としては、成形が容易である
こと、液供給ローラ52との摩擦によってこれを損傷しな
いこと、耐溶剤性があること、およびごみの発生が少な
いことなどの条件を考慮すると、超高分子量ポリエチレ
ン或いはテフロン樹脂などが好ましく用いられる。
前記除去ローラ530は、図40に示すように、前記液供
給ローラ52およびドクターローラ54と同様にその両軸端
は軸受け530b,530cによって支持され、図示しないモー
タによって回転駆動されうる。そして、除去ローラ530
は液供給ローラ52に対して所定の押圧力で接するように
配置されている。除去ローラ530を液供給ローラ52に圧
接することにより、両者の接触面積が増大し、液供給ロ
ーラ52のローラ面52a上の着色レジストをむらなく掻き
取ることができる。
この場合、除去ローラ530は、液供給ローラ52に対し
てどの部分においても均一の力で押し付けられることが
重要である。
また、図36に示すように、ドクターローラ54および除
去ローラ530には、それぞれクリーニングロール560およ
び550を設けることが好ましい。このようなクリーニン
グロール560,550を設けることにより、ドクターローラ5
4並びに除去ローラ530上のレジストを均一に掻き取る事
ができ、液供給ローラ52のローラ面52a1上の塗膜の均一
性をさらに高めることができる。
さらに、液供給ローラ52側の塗着液除去手段として
は、ガラス板などの平板部材を用いることもできる。こ
のような平板部材およびその支持構造は、図30Aおよび
図30Bに示すドクタースキージ56およびその位置調整機
構を採用することができる。ガラス製の平板部材は、例
えばレジストの溶媒がゴムを腐蝕するような有機溶剤で
ある場合に好適である。また、平板部材はガラス基板21
と同じ材質のものを用いるとよい。
(下流側ワークガイド部) 下流側ワークガイド部61は、図19及び図20に示すよう
に、塗着部51の下流側に配置されており、搬送経路11c
の両側にそれぞれ配列されたガイドローラ62と、これら
のガイドローラ62のローラ面が所定の高さに設定可能な
高さ位置調整機構、すなわち、ガイドローラ62の偏芯軸
を利用したガイドローラ62個々に対する高さ調整機構、
及びこれらのガイドローラ支持台63を利用したガイドロ
ーラ62に対する一括高さ調整機構とを有している。ここ
で、ガイドローラ62及び支持台63等、下流ワークガイド
61の主要部は、図25〜図27に示した上流側ワークガイド
部41と同様の構成になっているので、その説明を省略す
る。
(ワーク排出部) 図19及び図20に示すように、本例の成膜装置11におい
ては、ワーク排出部71は、ガラス基板21の搬送経路の最
下流側に配置されており、ここから、成膜処理されたガ
ラス基板21が排出機構によって、成膜装置11から次の工
程へ排出される。ここで、成膜装置11から排出される直
前に、ガラス基板21の先端側または後端側に当接して、
そこに付着した過剰な着色レジストを除去する液切り機
構72が配置されている。この液切り機構の構成を図41及
び図42に示す。なお、排出機構については、公知の機構
を利用できるので、その図示及び説明は省略する。
図41は液切り機構の正面図、図42はその側面図であ
る。
これらの図において、液切り機構72は、石定盤11b側
に固定されたシリンダ機構72a(液切り部材移動手段)
と、その先端側に固定されている支持板72bと、この支
持板72bの両端から上方に向けて立ち上げされたローラ
受け板72c,72dと、これらのローラ受け板72c,72dによっ
て軸端が支持されている液切りローラ73(液切り部材)
とを有している。ここで、一方のローラ受け板72dの途
中位置と、支持板72bの途中位置から立ち上げされた支
持片72eとには、それぞれ軸受74a,74bが取り付けされて
おり、これらの軸受74a,74bによって伝達軸74cが支持さ
れている。この伝達軸74cの軸端には、段差プーリ74dが
固着されており、図42に示すように、この段差プーリ74
dの一方の段差面と、液切りローラ73の軸端に固着され
たプーリ73bとの間には回転タイミングベルト73cが張設
されている一方、段差プーリ74dの他方の段差面と、液
切りローラ駆動モータ75の出力軸75aに固着されたプー
リ75bとの間にも回転タイミングベルト75cが張設されて
おり、液切りローラ73のローラ面73aは回転しながらガ
ラス基板21の後端側、及び必要に応じて先端側に接触可
能になっている。さらに、この液切りローラ73のローラ
面73aに対しては、図43に示すドクタースキージ76が配
置され、液切りローラ73のローラ面73aに付着した着色
レジストを除去可能になっている。なお、このドクター
スキージ76も、図29A及び図29Bに示したドクタースキー
ジ53と同様に、液切りローラ73のローラ面に対応した幅
を有する先端部76aと、その幅より狭い幅の基端側たる
固定部76bとを有し、この固定部76bを介して、液切りロ
ーラ73と先端部76aとの間が所定の離間距離に調整され
て、固定される。なお、ドクタースキージ76に代えて、
またはドクタースキージ76に加えて、吸着パッドなどの
クリーニングパッドを設けてもよい。
かかる構成の液切り機構72は、その上方位置にガラス
基板21の後端部、必要に応じて先端部が位置したとき
に、そこに接触し、後端部または先端部の過剰な着色レ
ジストを除去するが、その他の面には、接触しないよう
になっている。
すなわち、液切り処理を行う場合には、ガラス基板21
はシリンダ機構72aによって搬送基準面13にまで上昇し
てくるが、この液切り処理が不必要なときには、その搬
送経路13から下方位置に退避するようになっている。
(液貯留槽及び配管系) 着色レジストが貯留される液貯留槽及び配管系を、図
44〜図46を参照して、説明する。
図44は液貯留槽の正面断面図、図45はその側面断面
図、図46は配管系の概略図である。
これらの図において、液貯留槽91は、下面が昇降機構
92に接続された槽受け台93の上に載置されて使用される
直方体容器であり、その内部は、液供給ローラ52のロー
ラ面52aが浸漬して、着色レジストが供給される液供給
部91a(第1の貯留部)と、ドクターローラ54及びドク
タースキージ53の下方位置で落下してくる着色レジスト
を回収する液回収部91b(第2の貯留部)とに区画され
ている。ここで、昇降機構92は、石定盤11b側に固定さ
れたシリンダ機構92aと案内軸92b,92cを備える。また、
液供給部91aには供給口91cが形成されている一方、液回
収部91bには液排出口91dが形成されている。さらに、液
供給部91aの内部には、供給口91cに接続された管状のノ
ズル91eが配置されており、その側面に形成された噴出
孔から液供給部91aの各部位で着色レジストが補給さ
れ、液供給部91aの内部の着色レジストの成分の均質化
を図ると共に、着色レジストの波立ちを抑えながらの補
給を実現している。そして、液排出口91dに接続された
配管経路94aは、不必要な溶媒成分を蒸発を避けるため
に冷却槽95内に設置されている液貯蔵タンク96に接続さ
れており、この液貯蔵タンク96からは、ベローズポンプ
97(圧送手段)などの高圧送液手段を介して供給口91c
に到る配管経路94bが配置されている。さらに、この配
管経路94bにおけるベローズポンプ97と供給口91cとの間
には、着色レジスト内の夾雑物、例えば、先に使用した
ときに生成した着色レジストの固形物等を除去するため
のフィルタ98が介挿されており、このフィルタ98によっ
て着色レジストを再生して再使用することが可能になっ
ている。
なお、ここで使用した着色レジストの場合には、保管
温度が約5℃が保管温度であり、保管状態からすぐに使
用できるように、冷却槽95の設定温度も5℃になってい
る。このため、使用中の溶剤成分の揮発も防止され、安
定な成膜を実現できる。
(成膜動作) かかる構成の成膜装置11の成膜動作を、図47〜図49に
示すフローチャート、及び図50A〜図50Eに示す工程断面
図を参照して、説明する。
この成膜装置11においては、ガラス基板21の搬送動作
をステップ毎に手動及び自動のいずれでも処理できるよ
うになっているが、自動処理の場合について説明する。
なお、液貯留槽91は、その昇降機構92によって、すでに
上方位置にセットされており、液貯留部91a内部の着色
レジストには液供給ローラ52のローラ面52aが浸漬して
いる状態にある。
まず、ステップST1において、処理モードを自動処理
に設定すると、ローラポンプ97,液供給ローラ52,ドクタ
ーローラ54,液切りローラ73の各駆動モータが回転動作
を開始する(ステップST2〜ステップST5)。これによ
り、図50Aに示すように、液供給ローラ52のローラ面52a
によって、着色レジストが掻き上げされた後、ドクター
ローラ54によって掻き落とされ、それらの離間距離d12
に対応する量の着色レジストのみが上方に供給される。
なお、ドクターローラ54の側に付着した着色レジスト
は、次にドクタースキージ53によって掻き落としされ
て、その離間距離d13に対応した量の着色レジストのみ
が上方に供給される結果、液供給ローラ52のローラ面52
a周囲には、一定厚さの着色レジスト層が形成された状
態にある。
また、液貯留槽91の上流側でスキージ520によって液
供給ローラ52のローラ面52aに付着した着色レジストが
掻き落とされるため、液貯留槽91に浸漬する前のローラ
面52a2の状態を常に均一にすることができ、この作用に
よって掻き上げ側のローラ面52a1の表面に形成される着
色レジスト層の均一性が向上する。
次に、ステップST6において、ワーク排出部71にガラ
ス基板21がないことを確認した後、搬送部駆動モータ82
fが動作を開始して、各スライダ83a,83b,83を横移動さ
せて、チャック板86を、ワーク供給ステージ31の直上位
置にまで移動させた後、エアシリンダ機構84bが作動し
て、チャック板86が下降する(ステップST7及びステッ
プST8)。ここで、吸着センサが、チャック板86とガラ
ス基板21と相対位置を検出し(ステップST9)、チャッ
ク板86の吸着面86aがガラス基板21に面接触状態になっ
たことを確認できたとき、チャック板86の内側を真空吸
引して、その吸着面86aでガラス基板21を真空チャック
して保持した後に、チャック板86は上方へ移動する(ス
テップST10及びステップST11)。
次に、ステップST12において、チャック板86を上流側
ワークガイド部41まで横搬送して、その位置で、ソフト
タイマーに基づいて振動が治まるまで停止した後に、チ
ャック板86を下降させる(ステップST13及びステップST
14)。ここで、ガラス基板21は、その両端が、ガイドロ
ーラ42のローラ面42a(搬送基準面13)に弾接状態とし
て、位置規定される。この状態でも、ステップST15にお
いて、振動が治まるまで停止した後、チャック板68は、
ガラス基板21をガイドローラ42のローラ面42aに位置規
定した状態のまま、それを塗着部51に向けて低速度で横
搬送する(ステップST16)。ここで、ステップST17にお
いて、位置決めセンサがガラス基板21に所定位置まで搬
送されてきたことを確認できた時点から、ガラス基板21
を、その先端部が液供給ローラ52の直上に位置するまで
の距離を移動させた後、ガラス基板21を所定時間停止さ
せる(ステップST19)。
ここに、図50Bに示すように、液供給ローラ52のロー
ラ面52a周囲には、着色レジスト層が形成されており、
その表面側にガラス基板21が接触するように、ガラス基
板21の搬送基準面13はローラ面52aから所定の離間距離d
11を隔てている。従って、ガラス基板21が、液供給ロー
ラ52の上方位置を停止することなく通過していくと、そ
の被塗着面21aの先端側21bが完全に着色レジストに濡れ
た状態になるまでの遅れ時間に起因して、ガラス基板21
の幅方向に着色レジストが濡れない領域が発生してしま
う。そこで、ステップST19において、所定時間停止させ
ると、図50Cに示すように、着色レジストは、その表面
張力によってガラス基板21と液供給ローラ52との隙間全
体に行き渡って、ガラス基板21の先端部21b全域が着色
レジストによって濡れた状態とし、この先端側21b全域
に予備塗着層を形成することができる(予備塗着層形成
工程)。
次に、ステップST20において、ガラス基板21を、さら
に下流側ワークガイド部61に向けて移動させ、液供給ロ
ーラ52上を通過させる。
ここで、図50Dに示すように、搬送基準面13とローラ
面52aとの離間距離d11は、搬送中のガラス基板21とロー
ラ面52aとの間に、着色レジストの液溜まり層22aが形成
された状態を保持可能に設定されており、また、ガラス
基板21の搬送速度及び液供給ローラ52による液供給量
は、着色レジストが途切れない速度に設定されている。
従って、着色レジストは、ローラコータ法等の転写成膜
法と異なり、液溜まり層22aは無圧状態に近く、着色レ
ジスト層は、その表面張力によって先端側21bの予備塗
着層22bから展開されて、塗着層22cがガラス基板21の終
端側へ拡張される。すなわち、図50Eに示す通過後のガ
ラス基板21の成膜された層は、塗布膜、転写膜というよ
り拡張展開膜として成膜される。ここで、液溜まり層22
aは十分厚く、その剪断面の形成位置は、ローラ面52a側
への付着力がほとんど及ばない位置に形成される。すな
わち、剪断面の位置は、ローラ面52a側への着色レジス
トの付着力の影響を受けず、剪断力、ガラス基板21側へ
の付着力、着色レジストの表面張力のバランスによって
規定され、ローラ面52aの表面状態の変化は、拡張展開
膜の膜厚さに影響を及ぼさないので、安定した成膜を実
現できる。
次に、ステップST21において、下流側ワークガイド部
61の終端側で、位置検知センサがガラス基板21が搬送さ
れてきたことを確認したとき、液切りローラ73がそのシ
リンダ機構72aによって上昇し、センサスイッチが作動
する位置まで上昇して(ステップST21a及びステップST2
1b)、ガラス基板21の後端側21c及び先端側21bに接触す
る。これにより、後端側21c及び先端側21bに付着してい
た過剰な着色レジストが除去された後に、液切りローラ
73は下降していく(ステップST21c)。なお、通常の条
件においては、先端側21bに過剰な着色レジストが付着
することがないので、上記の動作のうち先端側21bへの
液切りローラ73の接触動作は省略される。
次に、ステップST22において、ガラス基板21は移動
し、下流側ガイドローラ62のローラ面62aに支持された
状態で、停止する(ステップST23)。続いて、ステップ
ST24において、チャック板86は、ガラス基板21を保持し
た状態のまま、上昇し、振動が停止した後(ステップST
25)、ワーク排出部71の直上まで移動し(ステップST2
6)、ワーク排出部71の直上で、振動が停止するまで待
機する(ステップST27)。その後に、ステップST28にお
いて、チャック板86は下降し、ここでも、振動が停止す
るまで待った後(ステップST29)、ステップST30におい
て、チャック板86の真空状態を解除して、排出機構に受
け渡す。
次に、ステップST28において、振動が停止するまで、
その状態で停止した後、チャック板86は上昇していき、
成膜動作が終了する。なお、以上のように成膜された着
色レジストの塗着層に対しては、必要に応じて、ガラス
基板21の被着面21b側を上方に向けて放置するレベリン
グ工程が行われた後、プリベーク、膜厚さ測定、露光、
現像処理等、通常の工程が行われる。但し、この成膜装
置によれば、液供給ローラ52のローラ面52aは平滑面で
あるため、厚さばらつきは約0.1μmにおさまるので、
この値が許容できれば、レベリング工程は省略される。
すなわち、ロールコータ法のコーティングローラの場合
には、反転による塗着する塗着液量を確保するため、V
字状などの凹凸を彫刻などにより形成するので、レベリ
ング工程は必須であるが、本例において、レベリング工
程は、要求される凹凸精度に応じて行われる性質のもの
である。
(第4実施例の効果) このように、成膜装置11においては、ガラス基板21の
被塗着面21aを下方に向けて搬送し、この姿勢のまま成
膜する。従って、上方から落下してくるゴミ、ゲバ等が
付着することがないので、信頼性の高い膜を形成するこ
ともできる。また、成膜中、ガラス基板21とローラ面52
aとの間を一定の離間距離d11を保ち、液溜まり層を形成
したまま、成膜するため、着色レジストに、しごき等過
剰な圧力を加えないので、材料変質や応力の残留、さら
に微小な気泡の巻き込み等の問題が発生することもな
い。ここで、搬送動作中のガラス基板21に対し、一定圧
力を加えておくことは極めて困難であり、転写成膜法の
膜厚さばらつきの原因になっているものであるが、本例
の成膜装置11を利用した張力展開成膜方法では、かかる
圧力印加を必要としないので、安定した成膜を行うこと
ができる。
しかも、塗着層が形成される被塗着面に対しては、塗
着液以外には接触しない非接触型の成膜方法であるた
め、成膜対象となり得る被塗着部材としては、ガラス基
板21のように被塗着面が平坦なものに限らず、凹凸を有
するものであってもよい。すなわち、すでに被塗着面に
カラーフィルタを構成する着色レジスト層が所定のパタ
ーンで形成されたガラス基板表面に対して、さらに着色
レジスト層を形成する場合、配線層等がすでに形成され
ている半導体基板表面に対し、さらにフォトレジスト層
を形成する場合等において、反転法では被塗着部材が塗
着液側に加えられる圧力は、凹凸によって変動すること
が避けられないが、本例の張力展開成膜法では、もとよ
り圧力を利用した成膜法ではなく、塗着液に濡らした状
態で塗着層を拡張するため、被塗着面の凹凸に関係なく
均一に成膜されるので、段差被覆性が良好である。しか
も、被塗着面側を傷つけることもない。またスピンコー
タ法のように、塗着液が遠心力によって一方向に向けて
展開されていく方法と異なり、方向性を有していないの
で、凸部の背後に筋状の模様が発生することもない。
例えば、図51AにはMIM型パネル表示基板301の断面
を、図51Bには半導体装置302の断面を示すように、本例
の成膜方法によれば、段差や凹凸の有無に係わらず、均
一な厚さのオーバーコート層(表面保護層等)を形成で
き、段差被覆性がよい。一方、スピンコート法の場合に
は、矢印で示す成膜方向性を有するので、それぞれに破
線で示すように凸部の背後に極めて薄い層が形成されて
しまう。また、図51Cにガラス基板21を先端側21bからみ
た断面を示すように、ガイドローラとの重なり代を除い
て、塗着層の厚さが一定になっている。従って、本例に
よれば材料の両端側まで利用することができる。一方、
ロールコータ法などの反転成膜法によれば、破線で示す
ように、塗着面の両側に塗着層が厚いマージナルゾーン
21dが幅広く形成され、この領域は使用できない。
次に上述した成膜装置11を用いて実際に顔料分散型レ
ジストをコーティングした例について説明する。
ガラス基板21の進行速度を13.3mm、ドクターローラ54
の回転速度を5mm/秒、液供給ローラ52とドクターローラ
54との間隔を150±10μmに設定した。なお、液供給ロ
ーラ52の回転速度は目標とする膜厚に合わせて可変とさ
れている。ガラス基板21としては、厚さ1.1mm、縦300m
m、横300mmのサイズのもので、コーニング社製7059、日
本電気ガラス(株)製OA2、NHテクノグラス(株)製NA4
5を用いた。顔料分散型レジストとしては、フジハント
(株)製のカラーモザイクシリーズ、日本合成ゴム
(株)製のJCRシリーズおよびその他数社のサンプルを
用いた。その結果、全てのレジストについてコーティン
グが可能であり、その膜厚はプリベイク後で約1.0μm
であった。また、塗膜の膜厚分布は10%以下に抑えるこ
とができた。さらに、従来のロールコーター法で発生し
ていたような縦方向の筋状の膜厚むらや横方向の膜厚む
ら、或いは色むらが確認されなかった。また、塗膜の全
体を見ると、コートを開始する側においてはガラス基板
の端面から約20mmの領域では膜厚がやや薄くなる傾向が
あるが、それ以降は高い膜厚精度でレジスト層がコーテ
ィングがされていることを確認した。
(第4実施例の変形例) 上記第4実施例において、被塗着部材の搬送方向は、
液供給ローラの回転方向と同方向、すなわち、塗着液は
被塗着部材の搬送方向に向けて供給されるものであった
が、逆に、被塗着部材の搬送方向に向かって塗着液を供
給するように、被塗着部材の搬送方向と、液供給ローラ
の回転方向とが逆方向のものであってもよい。この場合
には、成膜装置11において、搬送機構81のシーケンスを
変えて、被着部材を、一旦下流側ワークガイド部61に搬
送した後に、下流側から上流側に向けて、被塗着部材を
搬送して、被塗着部材と液供給ローラの相対的な移動方
法を変えてもよいが、図53に示すように、塗着部801に
おいて、ドクターローラ802及びドクタースキージ803を
液供給ローラ804に対し、被塗着部材の搬送方向の下流
側に配列し、液供給ローラ804の回転方向を矢印Bで示
す方向としてもよい。この場合、液供給ローラ804のレ
ジストを除去するための塗着液除去手段805は液供給ロ
ーラ804より上流側に設けられる。なお、この成膜装置8
00の他の部分の構成は、第4実施例の成膜装置と同様で
あるため、その図示及び説明は省略する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−105576 (32)優先日 平成5年5月6日(1993.5.6) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 小林 ▲ゆう▼志 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−210330(JP,A) 特開 平2−211402(JP,A) 特開 昭60−184202(JP,A) 特開 昭60−237403(JP,A) 特開 平1−152449(JP,A) 特開 平1−254918(JP,A) 特開 平4−190362(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 101 G02F 1/1335 505

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に透明な支持体と、 前記支持体上に形成された透明導電層と、 前記透明導電層上に形成された、レッド、グリーンおよ
    びブルーの画素が所定のパターンで配置された着色層
    と、を含み、 前記着色層は、各画素を構成する着色材料として顔料が
    用いられ、 前記着色層は、電圧5V,周波数1kHz〜100kHzの交流電圧
    を印加する測定条件下での比誘電率が2.0以上であり、
    かつ、前記着色層を構成する、レッド、グリーンおよび
    ブルーの各画素はその前記測定条件における比誘電率が
    平均値の±25%の範囲内に存在し、 交流電圧5V,周波数1kHzにおける比誘電率は、レッド、
    グリーンおよびブルーの各画素において3.5±0.5の範囲
    内に存在し、かつ交流電圧5V,周波数100kHzにおける比
    誘電率は、レッド、グリーンおよびブルーの各画素にお
    いて3.0±0.5の範囲内に存在することを特徴とする液晶
    ディスプレイ用カラーフィルタ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記レッド、グリーンおよびブルーの画素は、その前記
    比誘電率がそれぞれ平均値の±20%の範囲内に存在する
    ことを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記着色層の膜厚は、0.4〜1.0μmであることを特徴と
    する液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記着色層を構成するレッド、グリーンおよびブルーの
    各画素の膜厚差は、0.25μm以内であることを特徴とす
    る液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかにおいて、 前記着色層は、顔料が40〜50重量%の範囲で含有される
    ことを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかにおいて、 前記グリーンの画素を構成する顔料として、臭素原子が
    導入されている部分臭素化フタロシアニングリーンが用
    いられていることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラ
    ーフィルタ。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記部分臭素化フタロシアニングリーン顔料は、導入さ
    れた臭素の数が1〜13であることを特徴とする液晶ディ
    スプレイ用カラーフィルタ。
  8. 【請求項8】請求項6において、 前記グリーンの画素を構成する顔料として、臭素原子の
    他に塩素原子が導入されている臭素化塩素化フタロシア
    ニングリーンが用いられることを特徴とする液晶ディス
    プレイ用カラーフィルタ。
  9. 【請求項9】請求項6において、 前記グリーンの画素を構成する顔料は、前記部分臭素化
    フタロシアニングリーンと、塩素原子が14〜16個導入さ
    れている塩素化フタロシアニングリーン(Pigment Gree
    n 7,C.I.74260)とが用いられていることを特徴とする
    液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
  10. 【請求項10】請求項6において、 前記グリーンの画素を構成する顔料は、前記部分臭素化
    フタロシアニングリーンと、フタロシアニングリーン6Y
    (Pigment Green 36,C.I.74265)とが用いられているこ
    とを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
  11. 【請求項11】請求項6において、 前記グリーンの画素を構成する顔料は、塩素原子が14〜
    16個導入されている塩素化フタロシアニングリーン(Pi
    gment Green 7,C.I.74260)と、ジスアゾイエローHR(P
    igment Yellow 83,C.I.21108)とが用いられていること
    を特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
  12. 【請求項12】請求項11において、 グリーン画素の膜厚が0.8〜1.0μmであるとき、CIE色
    度図における色度は、C光源を用いて測定した場合、0.
    3≧x,y≦40であることを特徴とする液晶ディスプレイ用
    カラーフィルタ。
  13. 【請求項13】請求項6〜12のいずれかにおいて、 前記レッドの画素を構成する顔料は、PV Red HF 2B
    (Pigment Red 208 C.I.12514)とジスアゾイエローHR
    (Pigment Yellow 83,C.I.21108)とを混合して用いら
    れていることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフ
    ィルタ。
  14. 【請求項14】請求項6〜12のいずれかにおいて、 前記ブルーの画素を構成する顔料は、フタロシアニンブ
    ルーR(Pigment Blue 15;1,15:2 C.I.74250)およびフ
    タロシアニンブルーG(Pigment Blue 15:3,15:4 C.I.7
    4160)の少なくとも一方と、ジオキサジンバイオレット
    (Pigment Violet 23 C.I.51319)とを混合して用いら
    れていることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフ
    ィルタ。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14のいずれかにおいて、 前記レッド、グリーンおよびブルーの各画素の相互間に
    形成されるブラックマトリクス層は、そのインピーダン
    スにおける抵抗分の値が、交流電圧5V,周波数100Hz〜10
    0kHzの交流において1.0×102(Ω・m)〜1.2×106(Ω
    ・m)であり、かつ比誘電率が前記電圧および周波数領
    域において3.0以上であることを特徴とする液晶ディス
    プレイ用カラーフィルタ。
  16. 【請求項16】請求項15において、 前記ブラックマトリクス層は、着色材料として顔料およ
    びカーボンが含まれていることを特徴とする液晶ディス
    プレイ用カラーフィルタ。
  17. 【請求項17】請求項16において、 前記カーボンは、前記ブラックマトリクス層の10〜20重
    量%の範囲で含まれることを特徴とする液晶ディスプレ
    イ用カラーフィルタ。
  18. 【請求項18】請求項15ないし17のいずれかにおいて、 前記ブラックマトリクス層は、前記着色層を構成するレ
    ッド、グリーンおよびブルーの各画素との膜厚差が0.5
    μm以内であることを特徴とする液晶ディスプレイ用カ
    ラーフィルタ。
  19. 【請求項19】光学的に透明な支持体と、 前記支持体上に形成された透明導電層と、 前記透明導電層上に形成された、レッド、グリーンおよ
    びブルーの画素が所定のパターンで配置された着色層
    と、を含み、 前記着色層は、各画素を構成する着色材料として顔料が
    用いられ、 前記着色層は、電圧5V,周波数1kHz〜100kHzの交流電圧
    を印加する測定条件下での比誘電率が2.0以上であり、
    かつ、前記着色層を構成する、レッド、グリーンおよび
    ブルーの各画素はその前記測定条件における比誘電率が
    平均値の±25%の範囲内に存在し、 前記着色層を構成するレッド、グリーンおよびブルーの
    各画素の間にブラックマトリクス層が配置され、前記着
    色層より上方に突出したブラックマトリクス層の一部を
    構成する層は、側面が内側に傾斜するテーパー状の面よ
    り構成されていることを特徴とする液晶ディスプレイ用
    カラーフィルタ。
  20. 【請求項20】請求項19において、 前記テーパー面は、前記支持体に対して30〜89度の角度
    を成していることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラ
    ーフィルタ。
  21. 【請求項21】請求項20において、 前記テーパー面は、支持体に対し45〜70度の角度を成し
    ていることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィ
    ルタ。
  22. 【請求項22】光学的に透明な支持体と、 前記支持体上に形成された透明導電層と、 前記透明導電層上に形成された、レッド、グリーンおよ
    びブルーの画素が所定のパターンで配置された着色層
    と、を含み、 前記着色層は、各画素を構成する着色材料として顔料が
    用いられ、 前記着色層は、電圧5V,周波数1kHz〜100kHzの交流電圧
    を印加する測定条件下での比誘電率が2.0以上であり、
    かつ、前記着色層を構成する、レッド、グリーンおよび
    ブルーの各画素はその前記測定条件における比誘電率が
    平均値の±25%の範囲内に存在し、 前記グリーンの画素を構成する顔料として、臭素原子が
    導入されている部分臭素化フタロシアニングリーンが用
    いられていることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラ
    ーフィルタ。
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