JP3518478B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP3518478B2
JP3518478B2 JP2000090743A JP2000090743A JP3518478B2 JP 3518478 B2 JP3518478 B2 JP 3518478B2 JP 2000090743 A JP2000090743 A JP 2000090743A JP 2000090743 A JP2000090743 A JP 2000090743A JP 3518478 B2 JP3518478 B2 JP 3518478B2
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  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の排気浄化
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりディーゼル機関においては、排
気ガス中に含まれる微粒子を除去するために機関排気通
路内にパティキュレートフィルタを配置してこのパティ
キュレートフィルタにより排気ガス中の微粒子を一旦捕
集し、パティキュレートフィルタ上に捕集された微粒子
を着火燃焼せしめることによりパティキュレートフィル
タを再生するようにしている。ところがパティキュレー
トフィルタ上に捕集された微粒子は600℃程度以上の
高温にならないと着火せず、これに対してディーゼル機
関の排気ガス温は通常、600℃よりもかなり低い。従
って排気ガス熱でもってパティキュレートフィルタ上に
捕集された微粒子を着火させるのは困難であり、排気ガ
ス熱でもってパティキュレートフィルタ上に捕集された
微粒子を着火させるためには微粒子の着火温度を低くし
なければならない。
【0003】ところで従来よりパティキュレートフィル
タ上に触媒を担持すれば微粒子の着火温度を低下できる
ことが知られており、従って従来より微粒子の着火温度
を低下させるために触媒を担持した種々のパティキュレ
ートフィルタが公知である。例えば特公平7−1062
90号公報にはパティキュレートフィルタ上に白金族金
属およびアルカリ土類金属酸化物の混合物を担持させた
パティキュレートフィルタが開示されている。このパテ
ィキュレートフィルタではほぼ350℃から400℃の
比較的低温でもって微粒子が着火され、次いで連続的に
燃焼せしめられる。
【0004】ディーゼル機関では負荷が高くなれば排気
ガス温が350℃から400℃に達し、従って上述のパ
ティキュレートフィルタでは一見したところ機関負荷が
高くなったときに排気ガス熱によって微粒子を着火燃焼
せしめることができるように見える。しかしながら実際
には排気ガス温が350℃から400℃に達しても微粒
子が着火しない場合があり、またたとえ微粒子が着火し
たとしても一部の微粒子しか燃焼せず、多量の微粒子が
燃え残るという問題を生ずる。即ち、排気ガス中に含ま
れる微粒子量が少ないときにはパティキュレートフィル
タ上に付着する微粒子量が少なく、このときには排気ガ
ス温が350℃から400℃になるとパティキュレート
フィルタ上の微粒子は着火し、次いで連続的に燃焼せし
められる。しかしながら排気ガス中に含まれる微粒子量
が多くなるとパティキュレートフィルタ上に付着した微
粒子が完全に燃焼する前にこの微粒子の上に別の微粒子
が堆積し、その結果パティキュレートフィルタ上に微粒
子が積層状に堆積する。このようにパティキュレートフ
ィルタ上に微粒子が積層状に堆積すると酸素と接触しや
すい一部の微粒子は燃焼せしめられるが酸素と接触しづ
らい残りの微粒子は燃焼せず、斯くして多量の微粒子が
燃え残ることになる。従って排気ガス中に含まれる微粒
子量が多くなるとパティキュレートフィルタ上に多量の
微粒子が堆積し続けることになる。
【0005】一方、パティキュレートフィルタ上に多量
の微粒子が堆積するとこれら堆積した微粒子は次第に着
火燃焼しづらくなる。このように燃焼しづらくなるのは
おそらく堆積している間に微粒子中の炭素が燃焼しづら
いグラフィイト等に変化するからであると考えられる。
事実、パティキュレートフィルタ上に多量の微粒子が堆
積し続けると350℃から400℃の低温では堆積した
微粒子が着火せず、堆積した微粒子を着火せしめるため
には600℃以上の高温が必要となる。しかしながらデ
ィーゼル機関では通常、排気ガス温が600℃以上の高
温になることがなく、従ってパティキュレートフィルタ
上に多量の微粒子が堆積し続けると排気ガス熱によって
堆積した微粒子を着火せしめるのが困難となる。
【0006】一方、このとき排気ガス温を600℃以上
の高温にすることができたとすると堆積した微粒子は着
火するがこの場合には別の問題を生ずる。即ち、この場
合、堆積した微粒子は着火せしめられると輝炎を発して
燃焼し、このときパティキュレートフィルタの温度は堆
積した微粒子の燃焼が完了するまで長時間に亘り800
℃以上に維持される。しかしながらこのようにパティキ
ュレートフィルタが長時間に亘り800℃以上の高温に
さらされるとパティキュレートフィルタが早期に劣化
し、斯くしてパティキュレートフィルタを新品と早期に
交換しなければならないという問題が生ずる。
【0007】また、堆積した微粒子が燃焼せしめられる
とアッシュが凝縮して大きな塊まりとなり、これらアッ
シュの塊まりによってパティキュレートフィルタの細孔
が目詰まりを生ずる。目詰まりした細孔の数は時間の経
過と共に次第に増大し、斯くしてパティキュレートフィ
ルタにおける排気ガス流の圧損が次第に大きくなる。排
気ガス流の圧損が大きくなると機関の出力が低下し、斯
くしてこの点からもパティキュレートフィルタを新品と
早期に交換しなければならないという問題が生ずる。
【0008】このように多量の微粒子が一旦積層状に堆
積してしまうと上述の如き種々の問題が生じ、従って排
気ガス中に含まれる微粒子量とパティキュレートフィル
タ上において燃焼しうる微粒子量とのバランスを考えて
多量の微粒子が積層状に堆積しないようにする必要があ
る。しかしながら上述の公報に記載されたパティキュレ
ートフィルタでは排気ガス中に含まれる微粒子量とパテ
ィキュレートフィルタにおいて燃焼しうる微粒子量との
バランスについては何ら考えておらず、斯くして上述し
たように種々の問題を生じることになる。
【0009】また、上述の公報に記載されたパティキュ
レートフィルタでは排気ガス温が350℃以下になると
微粒子は着火されず、斯くしてパティキュレートフィル
タに微粒子が堆積する。この場合、堆積量が少なければ
排気ガス温が350℃から400℃になったときに堆積
した微粒子が燃焼せしめられるが多量の微粒子が積層状
に堆積すると排気ガス温が350℃から400℃になっ
たときに堆積した微粒子が着火せず、たとえ着火したと
しても一部の微粒子は燃焼しないために燃え残りが生じ
る。この場合、多量の微粒子が積層状に堆積する前に排
気ガス温を上昇させれば堆積した微粒子を燃え残ること
なく燃焼せしめることができるが上述の公報に記載され
たパティキュレートフィルタではこのようなことは何ら
考えておらず、斯くして多量の微粒子が積層状に堆積し
た場合には排気ガス温を600℃以上に上昇させない限
り、堆積した全微粒子を燃焼させることができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記問題点に鑑み、本
発明は、新規な方法によって排気ガス中の微粒子を除去
する、つまり、微粒子がパティキュレートフィルタ上に
積層状に堆積する前に微粒子を酸化させることにより排
気ガス中の微粒子を除去するようにした内燃機関の排気
浄化装置を提供することを目的とする。
【0011】また従来、機関排気通路内に燃焼室から排
出された排気ガス中の微粒子を除去するためのパティキ
ュレートフィルタを配置した内燃機関の排気浄化装置が
知られている。この種の内燃機関の排気浄化装置の例と
しては、例えば特公平7−106290号公報に記載さ
れたものがある。ところが特公平7−106290号公
報には、パティキュレートフィルタ全体のうちで排気ガ
スが主に流れる部分を排気ガス温度に応じて変更する点
について開示されていない。従って特公平7−1062
90号公報に記載された内燃機関の排気浄化装置では、
排気ガス温度を上昇すべきときに、パティキュレートフ
ィルタ全体のうちでその温度上昇した排気ガスが必要と
される部分にその排気ガスを重点的に流すということが
できない。
【0012】前記問題点に鑑み、本発明は、パティキュ
レートフィルタ全体のうちで温度上昇した排気ガスが必
要とされる部分にその排気ガスを重点的に流すことがで
きる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、機関排気通路内に燃焼室から排出された排気ガ
ス中の微粒子を除去するためのパティキュレートフィル
タを配置し、該パティキュレートフィルタとして、単位
時間当たりに燃焼室から排出される排出微粒子量がパテ
ィキュレートフィルタ上において単位時間当たりに輝炎
を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量
よりも少ないときには排気ガス中の微粒子がパティキュ
レートフィルタに流入すると輝炎を発することなく酸化
除去せしめられ、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記
酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもパティキ
ュレートフィルタ上において微粒子が一定限度以下しか
堆積しないときには前記排出微粒子量が前記酸化除去可
能微粒子量よりも少なくなったときにパティキュレート
フィルタ上の微粒子が輝炎を発することなく酸化除去せ
しめられるパティキュレートフィルタを用い、前記酸化
除去可能微粒子量がパティキュレートフィルタの温度に
依存しており、前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微
粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微粒子量が
一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとし
てもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子
量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下
の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積し
ないように前記排出微粒子量およびパティキュレートフ
ィルタの温度を維持するための制御手段を具備し、それ
によって排気ガス中の微粒子をパティキュレートフィル
タ上において輝炎を発することなく酸化除去せしめるよ
うにした内燃機関の排気浄化装置であって、前記パティ
キュレートフィルタの外周に保温部材を設けた内燃機関
の排気浄化装置が提供される。
【0014】請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能
微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去
しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレート
フィルタ上に堆積しないように排出微粒子量およびパテ
ィキュレートフィルタの温度が維持されることにより、
排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタ上にお
いて輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。その
ため、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフ
ィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒
子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフィ
ルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させること
により排気ガス中の微粒子を除去することができる。更
に請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パテ
ィキュレートフィルタの外周に保温部材が設けられてい
る。そのため、温度低下し易いパティキュレートフィル
タの外周部分の温度低下に伴って微粒子がパティキュレ
ートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化さ
せることができなくなってしまうのを阻止することがで
きる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、機関排気
通路内に燃焼室から排出された排気ガス中の微粒子を除
去するためのパティキュレートフィルタを配置し、該パ
ティキュレートフィルタとして、単位時間当たりに燃焼
室から排出される排出微粒子量がパティキュレートフィ
ルタ上において単位時間当たりに輝炎を発することなく
酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量よりも少ないとき
には排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタに
流入すると輝炎を発することなく酸化除去せしめられ、
かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒
子量より多くなったとしてもパティキュレートフィルタ
上において微粒子が一定限度以下しか堆積しないときに
は前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも
少なくなったときにパティキュレートフィルタ上の微粒
子が輝炎を発することなく酸化除去せしめられるパティ
キュレートフィルタを用い、前記酸化除去可能微粒子量
がパティキュレートフィルタの温度に依存しており、前
記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化
除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後前記排
出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量より少なくなっ
たときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しか
パティキュレートフィルタ上に堆積しないように前記排
出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度を維
持するための制御手段を具備し、それによって排気ガス
中の微粒子をパティキュレートフィルタ上において輝炎
を発することなく酸化除去せしめるようにした内燃機関
の排気浄化装置であって、排気ガスの温度低下を抑制す
るための排気温度低下抑制手段を前記パティキュレート
フィルタよりも排気ガス流れの上流側の機関排気通路に
配置した内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0016】請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能
微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去
しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレート
フィルタ上に堆積しないように排出微粒子量およびパテ
ィキュレートフィルタの温度が維持されることにより、
排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタ上にお
いて輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。その
ため、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフ
ィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒
子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフィ
ルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させること
により排気ガス中の微粒子を除去することができる。更
に請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気
ガスの温度低下を抑制するための排気温度低下抑制手段
がパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの上流
側の機関排気通路に配置されている。そのため、排気ガ
スがパティキュレートフィルタに到達するまでに排気ガ
ス温度が低下し、その温度低下した排気ガスによりパテ
ィキュレートフィルタ温度が低下せしめられるのに伴
い、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆
積する前に微粒子を酸化させることができなくなってし
まうのを阻止することができる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、機関排気
通路内に燃焼室から排出された排気ガス中の微粒子を除
去するためのパティキュレートフィルタを配置し、該パ
ティキュレートフィルタとして、単位時間当たりに燃焼
室から排出される排出微粒子量がパティキュレートフィ
ルタ上において単位時間当たりに輝炎を発することなく
酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量よりも少ないとき
には排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタに
流入すると輝炎を発することなく酸化除去せしめられ、
かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒
子量より多くなったとしてもパティキュレートフィルタ
上において微粒子が一定限度以下しか堆積しないときに
は前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも
少なくなったときにパティキュレートフィルタ上の微粒
子が輝炎を発することなく酸化除去せしめられるパティ
キュレートフィルタを用い、前記酸化除去可能微粒子量
がパティキュレートフィルタの温度に依存しており、前
記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化
除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後前記排
出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量より少なくなっ
たときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しか
パティキュレートフィルタ上に堆積しないように前記排
出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度を維
持するための制御手段を具備し、それによって排気ガス
中の微粒子をパティキュレートフィルタ上において輝炎
を発することなく酸化除去せしめるようにした内燃機関
の排気浄化装置であって、排気ガスが前記パティキュレ
ートフィルタをバイパスするためのバイパス通路を設
け、前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れ
の上流側の機関排気通路であって前記バイパス通路との
分岐位置よりも排気ガス流れの下流側の機関排気通路に
排気ガスの温度低下を抑制するための排気温度低下抑制
手段を設けた内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0018】請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能
微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去
しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレート
フィルタ上に堆積しないように排出微粒子量およびパテ
ィキュレートフィルタの温度が維持されることにより、
排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタ上にお
いて輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。その
ため、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフ
ィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒
子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフィ
ルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させること
により排気ガス中の微粒子を除去することができる。更
に請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置では、バイ
パス通路との分岐位置よりも排気ガス流れの下流側であ
ってパティキュレートフィルタよりも排気ガス流れの上
流側の機関排気通路に排気温度低下抑制手段が設けられ
ている。そのため、パティキュレートフィルタ温度の低
下を阻止するために排気ガスがパティキュレートフィル
タをバイパスせしめられているときに分岐位置とパティ
キュレートフィルタとの間に滞留している排気ガスの温
度が低下し、次いで排気ガスが再びパティキュレートフ
ィルタを通されるときにその温度低下した排気ガスによ
りパティキュレートフィルタ温度が低下せしめられるの
に伴い、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状
に堆積する前に微粒子を酸化させることができなくなっ
てしまうのを阻止することができる。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、前記排出
微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも通常少なく
なり、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可
能微粒子量より多くなったとしてもその後前記排出微粒
子量が前記酸化除去可能微粒子量より少なくなったとき
に酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティ
キュレートフィルタ上に堆積しないように、前記排出微
粒子量およびパティキュレートフィルタの温度を維持す
べく内燃機関の運転条件を制御するようにした請求項1
〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置が
提供される。
【0020】請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能
微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去
しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレート
フィルタ上に堆積しないように、排出微粒子量およびパ
ティキュレートフィルタの温度を維持すべく内燃機関の
運転条件が制御される。詳細には、排出微粒子量が酸化
除去可能微粒子量よりも少なくなるように、あるいは、
排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多く
なったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒
子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以
下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積
しないように、排出微粒子量およびパティキュレートフ
ィルタの温度に基づき、内燃機関の運転条件が制御され
る。そのため、内燃機関の運転条件が、排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量よりも少なくなる運転条件、ある
いは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量よ
り多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可
能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定
限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上
に堆積しない運転条件に偶然合致する場合と異なり、確
実に、排出微粒子量を酸化除去可能微粒子量よりも少な
くするか、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去
可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子
量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化
除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレ
ートフィルタ上に堆積しないようにすることができる。
それゆえ、内燃機関の運転条件が偶然合致する場合に比
べ、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆
積する前に微粒子をより一層確実に酸化させることがで
きる。
【0021】
【0022】
【0023】請求項に記載の発明によれば、機関排気
通路内に燃焼室から排出された排気ガス中の微粒子を除
去するためのパティキュレートフィルタを配置した内燃
機関の排気浄化装置において、排気ガス温度を上昇させ
たときに、その温度上昇した排気ガスをパティキュレー
トフィルタの内側部分よりもパティキュレートフィルタ
の外周部分に多く流すようにしており、前記パティキュ
レートフィルタとして、単位時間当たりに燃焼室から排
出される排出微粒子量がパティキュレートフィルタ上に
おいて単位時間当たりに輝炎を発することなく酸化除去
可能な酸化除去可能微粒子量よりも少ないときには排気
ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタに流入する
と輝炎を発することなく酸化除去せしめられ、かつ前記
排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒子量より
多くなったとしてもパティキュレートフィルタ上におい
て微粒子が一定限度以下しか堆積しないときには前記排
出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも少なくな
ったときにパティキュレートフィルタ上の微粒子が輝炎
を発することなく酸化除去せしめられるパティキュレー
トフィルタを用い、前記酸化除去可能微粒子量がパティ
キュレートフィルタの温度に依存しており、前記排出微
粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも通常少なくな
り、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可能
微粒子量より多くなったとしてもその後前記排出微粒子
量が前記酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに
酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキ
ュレートフィルタ上に堆積しないように前記排出微粒子
量およびパティキュレートフィルタの温度を維持するた
めの制御手段を具備し、それによって排気ガス中の微粒
子をパティキュレートフィルタ上において輝炎を発する
ことなく酸化除去せしめるようにした内燃機関の排気浄
化装置が提供される。
【0024】請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排気ガス温度を上昇させたときに、その温度上昇
した排気ガスがパティキュレートフィルタの内側部分よ
りもパティキュレートフィルタの外周部分に多く流され
る。そのため、パティキュレートフィルタを昇温させる
ために排気ガスをパティキュレートフィルタの内側部分
よりもパティキュレートフィルタの外周部分に多く流す
必要があるにもかかわらず、排気ガスが排気ガス流動特
性に基づき主にパティキュレートフィルタの内側部分を
流れてしまい、パティキュレートフィルタの外周部分が
十分に昇温されなくなってしまうのを阻止することがで
きる。つまり、パティキュレートフィルタ全体のうちで
温度上昇した排気ガスが必要とされる部分であるパティ
キュレートフィルタの外周部分にその排気ガスを重点的
に流すことができる。さらに、排出微粒子量が酸化除去
可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ排出微粒子量
が一時的に酸化除去可能微粒子量より多くなったとして
もその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少な
くなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒
子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しないように
排出微粒子量およびパティキュレートフィルタの温度が
維持されることにより、排気ガス中の微粒子がパティキ
ュレートフィルタ上において輝炎を発することなく酸化
除去せしめられる。そのため、従来の場合のように微粒
子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積した後
に輝炎を発してその微粒子を除去する必要なく、微粒子
がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に
微粒子を酸化させることにより排気ガス中の微粒子を除
去することができる。
【0025】請求項に記載の発明によれば、前記排出
微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量よりも通常少なく
なり、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸化除去可
能微粒子量より多くなったとしてもその後前記排出微粒
子量が前記酸化除去可能微粒子量より少なくなったとき
に酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティ
キュレートフィルタ上に堆積しないように、前記排出微
粒子量およびパティキュレートフィルタの温度を維持す
べく内燃機関の運転条件を制御するようにした請求項
に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0026】請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能
微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去
しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレート
フィルタ上に堆積しないように、排出微粒子量およびパ
ティキュレートフィルタの温度を維持すべく内燃機関の
運転条件が制御される。詳細には、排出微粒子量が酸化
除去可能微粒子量よりも少なくなるように、あるいは、
排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量より多く
なったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可能微粒
子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以
下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積
しないように、排出微粒子量およびパティキュレートフ
ィルタの温度に基づき、内燃機関の運転条件が制御され
る。そのため、内燃機関の運転条件が、排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量よりも少なくなる運転条件、ある
いは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量よ
り多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可
能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定
限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上
に堆積しない運転条件に偶然合致する場合と異なり、確
実に、排出微粒子量を酸化除去可能微粒子量よりも少な
くするか、あるいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去
可能微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子
量が酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化
除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレ
ートフィルタ上に堆積しないようにすることができる。
それゆえ、内燃機関の運転条件が偶然合致する場合に比
べ、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆
積する前に微粒子をより一層確実に酸化させることがで
きる。
【0027】請求項に記載の発明によれば、前記酸化
除去可能微粒子量が所定量よりも少なくなるときに、排
気ガス温度を上昇させ、その温度上昇した排気ガスをパ
ティキュレートフィルタの内側部分よりもパティキュレ
ートフィルタの外周部分に多く流すようにした請求項
に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0028】請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、酸化除去可能微粒子量が所定量よりも少なくなる
ときに、排気ガス温度が上昇せしめられ、その温度上昇
した排気ガスがパティキュレートフィルタの内側部分よ
りもパティキュレートフィルタの外周部分に多く流され
る。つまり、酸化除去可能微粒子量が少なくなるのに伴
い微粒子がパティキュレートフィルタの外周部分上に積
層状に堆積する可能性が高くなるときに、温度上昇した
排気ガスがパティキュレートフィルタの内側部分よりも
パティキュレートフィルタの外周部分に多く流される。
そのため、微粒子がパティキュレートフィルタの外周部
分上に積層状に堆積する可能性が高いにもかかわらず、
温度上昇した排気ガスがパティキュレートフィルタの外
周部分に多く流されない場合に比べ、微粒子がパティキ
ュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆積するのを
確実に阻止することができる。
【0029】請求項に記載の発明によれば、前記パテ
ィキュレートフィルタの上流側と下流側との差圧が予め
定められた値よりも高いときに、排気ガス温度を上昇さ
せ、その温度上昇した排気ガスをパティキュレートフィ
ルタの内側部分よりもパティキュレートフィルタの外周
部分に多く流すようにした請求項5に記載の内燃機関の
排気浄化装置が提供される。
【0030】請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、パティキュレートフィルタの上流側と下流側との
差圧が予め定められた値よりも高いときに、排気ガス温
度が上昇せしめられ、その温度上昇した排気ガスがパテ
ィキュレートフィルタの内側部分よりもパティキュレー
トフィルタの外周部分に多く流される。つまり、微粒子
がパティキュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆
積してしまったとき、あるいは、微粒子がパティキュレ
ートフィルタの外周部分上に積層状に堆積しそうなとき
に、温度上昇した排気ガスがパティキュレートフィルタ
の内側部分よりもパティキュレートフィルタの外周部分
に多く流される。そのため、微粒子がパティキュレート
フィルタの外周部分上に積層状に堆積してしまったにも
かかわらず、温度上昇した排気ガスがパティキュレート
フィルタの外周部分に多く流されない場合に比べ、背圧
が高くなりすぎてしまうのを確実に阻止することができ
る。また、微粒子がパティキュレートフィルタの外周部
分上に積層状に堆積しそうにもかかわらず、温度上昇し
た排気ガスがパティキュレートフィルタの外周部分に多
く流されない場合に比べ、微粒子がパティキュレートフ
ィルタの外周部分上に積層状に堆積するのを確実に阻止
することができる。
【0031】請求項に記載の発明によれば、予め定め
られた時間間隔で排気ガス温度を上昇させ、その温度上
昇した排気ガスをパティキュレートフィルタの内側部分
よりもパティキュレートフィルタの外周部分に多く流す
ようにした請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置が
提供される。
【0032】請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、予め定められた時間間隔で排気ガス温度が上昇せ
しめられ、その温度上昇した排気ガスがパティキュレー
トフィルタの内側部分よりもパティキュレートフィルタ
の外周部分に多く流される。そのため、温度上昇した排
気ガスをパティキュレートフィルタの内側部分よりもパ
ティキュレートフィルタの外周部分に多く流すべきか否
かの判断手段を有する場合に比べ、より簡易な方法によ
り、背圧が高くなりすぎてしまうことや、微粒子がパテ
ィキュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆積する
のを阻止することができる。
【0033】請求項10に記載の発明によれば、前記パ
ティキュレートフィルタへの微粒子の堆積量を推定し、
その推定された微粒子堆積量が予め定められた閾値を越
えたときに、排気ガス温度を上昇させ、その温度上昇し
た排気ガスをパティキュレートフィルタの内側部分より
もパティキュレートフィルタの外周部分に多く流すよう
にした請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供
される。
【0034】請求項10に記載の内燃機関の排気浄化装
置では、推定された微粒子堆積量が予め定められた閾値
を越えたときに、排気ガス温度が上昇せしめられ、その
温度上昇した排気ガスがパティキュレートフィルタの内
側部分よりもパティキュレートフィルタの外周部分に多
く流される。そのため、微粒子堆積量を実際に検出する
検出手段を有する場合に比べ、より簡易な方法により、
背圧が高くなりすぎてしまうことや、微粒子がパティキ
ュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆積するのを
阻止することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0036】図1は本発明の内燃機関の排気浄化装置を
圧縮着火式内燃機関に適用した第一の実施形態を示して
いる。なお、本発明は火花点火式内燃機関にも適用する
こともできる。図1を参照すると、1は機関本体、2は
シリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピスト
ン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気
弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを
夫々示す。吸気ポート8は対応する吸気枝管11を介し
てサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸
気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコン
プレッサ15に連結される。吸気ダクト13内にはステ
ップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配
置され、更に吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内
を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置18が配置
される。図1に示される実施形態では機関冷却水が冷却
装置18内に導びかれ、機関冷却水によって吸入空気が
冷却される。一方、排気ポート10は排気マニホルド1
9及び排気管20を介して排気ターボチャージャ14の
排気タービン21に連結され、排気タービン21の出口
はパティキュレートフィルタ22を内蔵したケーシング
23に連結される。パティキュレートフィルタ22の外
周には保温部材としての断熱材70が配置されている。
【0037】排気マニホルド19とサージタンク12と
は排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路24を介
して互いに連結され、EGR通路24内には電気制御式
EGR制御弁25が配置される。また、EGR通路24
周りにはEGR通路24内を流れるEGRガスを冷却す
るための冷却装置26が配置される。図1に示される実
施形態では機関冷却水が冷却装置26内に導びかれ、機
関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃
料噴射弁6は燃料供給管26を介して燃料リザーバ、い
わゆるコモンレール27に連結される。このコモンレー
ル27内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ28
から燃料が供給され、コモンレール27内に供給された
燃料は各燃料供給管26を介して燃料噴射弁6に供給さ
れる。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料
圧を検出するための燃料圧センサ29が取付けられ、燃
料圧センサ29の出力信号に基づいてコモンレール27
内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ28の
吐出量が制御される。
【0038】電子制御ユニット30はデジタルコンピュ
ータからなり、双方向性バス31によって互いに接続さ
れたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ラン
ダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッ
サ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備す
る。燃料圧センサ29の出力信号は対応するAD変換器
37を介して入力ポート35に入力される。また、パテ
ィキュレートフィルタ22にはパティキュレートフィル
タ22の温度を検出するための温度センサ39が取付け
られ、この温度センサ39の出力信号は対応するAD変
換器37を介して入力ポート35に入力される。アクセ
ルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比
例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、
負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を
介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート3
5にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出
力パルスを発生するクランク角センサ42が接続され
る。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介
して燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ステップモータ
16、EGR制御弁25、及び燃料ポンプ28に接続さ
れる。
【0039】図2にパティキュレートフィルタ22の構
造を示す。なお、図2において(A)はパティキュレー
トフィルタ22の正面図を示しており、(B)はパティ
キュレートフィルタ22の側面断面図を示している。図
2(A)及び(B)に示されるようにパティキュレート
フィルタ22はハニカム構造をなしており、互いに平行
をなして延びる複数個の排気流通路50,51を具備す
る。これら排気流通路は下流端が栓52により閉塞され
た排気ガス流入通路50と、上流端が栓53により閉塞
された排気ガス流出通路51とにより構成される。な
お、図2(A)においてハッチングを付した部分は栓5
3を示している。従って排気ガス流入通路50及び排気
ガス流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置
される。云い換えると排気ガス流入通路50及び排気ガ
ス流出通路51は各排気ガス流入通路50が4つの排気
ガス流出通路51によって包囲され、各排気ガス流出通
路51が4つの排気ガス流入通路50によって包囲され
るように配置される。
【0040】パティキュレートフィルタ22は例えばコ
ージライトのような多孔質材料から形成されており、従
って排気ガス流入通路50内に流入した排気ガスは図2
(B)において矢印で示されるように周囲の隔壁54内
を通って隣接する排気ガス流出通路51内に流出する。
【0041】本発明による実施形態では各排気ガス流入
通路50及び各排気ガス流出通路51の周壁面、即ち各
隔壁54の両側表面上、栓53の外端面及び栓52,5
3の内端面上には全面に亘って例えばアルミナからなる
担体の層が形成されており、この担体上に貴金属触媒、
及び周囲に過剰酸素が存在すると酸素を取込んで酸素を
保持しかつ周囲の酸素濃度が低下すると保持した酸素を
活性酸素の形で放出する活性酸素放出剤が担持されてい
る。
【0042】この場合、本発明による実施形態では貴金
属触媒として白金Ptが用いられており、活性酸素放出
剤としてカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、
セシウムCs、ルビジウムRbのようなアルカリ金属、
バリウムBa、カルシウムCa、ストロンチウムSrの
ようなアルカリ土類金属、ランタンLa、イットリウム
Yのような希土類、及び遷移金属から選ばれた少なくと
も一つが用いられている。
【0043】なお、この場合活性酸素放出剤としてはカ
ルシウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属又
はアルカリ土類金属、即ちカリウムK、リチウムLi、
セシウムCs、ルビジウムRb、バリウムBa、ストロ
ンチウムSrを用いることが好ましい。
【0044】次にパティキュレートフィルタ22による
排気ガス中の微粒子除去作用について担体上に白金Pt
及びカリウムKを担持させた場合を例にとって説明する
が他の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土
類、遷移金属を用いても同様な微粒子除去作用が行われ
る。
【0045】図1に示されるような圧縮着火式内燃機関
では空気過剰のもとで燃焼が行われ、従って排気ガスは
多量の過剰空気を含んでいる。即ち、吸気通路及び燃焼
室5内に供給された空気と燃料との比を排気ガスの空燃
比と称すると図1に示されるような圧縮着火式内燃機関
では排気ガスの空燃比はリーンとなっている。また、燃
焼室5内ではNOが発生するので排気ガス中にはNOが
含まれている。また、燃料中にはイオウSが含まれてお
り、このイオウSは燃焼室5内で酸素と反応してSO2
となる。従って排気ガス中にはSO2 が含まれている。
従って過剰酸素、NO及びSO2 を含んだ排気ガスがパ
ティキュレートフィルタ22の排気ガス流入通路50内
に流入することになる。
【0046】図3(A)及び(B)は排気ガス流入通路
50の内周面上に形成された担体層の表面の拡大図を模
式的に表わしている。なお、図3(A)及び(B)にお
いて60は白金Ptの粒子を示しており、61はカリウ
ムKを含んでいる活性酸素放出剤を示している。上述し
たように排気ガス中には多量の過剰酸素が含まれている
ので排気ガスがパティキュレートフィルタ22の排気ガ
ス流入通路50内に流入すると図3(A)に示されるよ
うにこれら酸素O2 がO2 - 又はO2-の形で白金Ptの
表面に付着する。一方、排気ガス中のNOは白金Ptの
表面上でO2 -又はO2-と反応し、NO2 となる(2N
O+O2 →2NO2 )。次いで生成されたNO2 の一部
は白金Pt上で酸化されつつ活性酸素放出剤61内に吸
収され、カリウムKと結合しながら図3(A)に示され
るように硝酸イオンNO3 - の形で活性酸素放出剤61
内に拡散し、硝酸カリウムKNO3 を生成する。
【0047】一方、上述したように排気ガス中にはSO
2 も含まれており、このSO2 もNOと同様なメカニズ
ムによって活性酸素放出剤61内に吸収される。即ち、
上述したように酸素O2 がO2 - 又はO2-の形で白金P
tの表面に付着しており、排気ガス中のSO2 は白金P
tの表面でO2 - 又はO2-と反応してSO3 となる。次
いで生成されたSO3 の一部は白金Pt上で更に酸化さ
れつつ活性酸素放出剤61内に吸収され、カリウムKと
結合しながら硫酸イオンSO4 2- の形で活性酸素放出剤
61内に拡散し、硫酸カリウムK2 SO4 を生成する。
このようにして活性酸素放出触媒61内には硝酸カリウ
ムKNO3 及び硫酸カリウムK2 SO4が生成される。
【0048】一方、燃焼室5内においては主にカーボン
Cからなる微粒子が生成され、従って排気ガス中にはこ
れら微粒子が含まれている。排気ガス中に含まれている
これら微粒子は排気ガスがパティキュレートフィルタ2
2の排気ガス流入通路50内を流れているときに、或い
は排気ガス流入通路50から排気ガス流出通路51に向
かうときに図3(B)において62で示されるように担
体層の表面、例えば活性酸素放出剤61の表面上に接触
し、付着する。
【0049】このように微粒子62が活性酸素放出剤6
1の表面上に付着すると微粒子62と活性酸素放出剤6
1との接触面では酸素濃度が低下する。酸素濃度が低下
すると酸素濃度の高い活性酸素放出剤61内との間で濃
度差が生じ、斯くして活性酸素放出剤61内の酸素が微
粒子62と活性酸素放出剤61との接触面に向けて移動
しようとする。その結果、活性酸素放出剤61内に形成
されている硝酸カリウムKNO3 がカリウムKと酸素O
とNOとに分解され、酸素Oが微粒子62と活性酸素放
出剤61との接触面に向かい、NOが活性酸素放出剤6
1から外部に放出される。外部に放出されたNOは下流
側の白金Pt上において酸化され、再び活性酸素放出剤
61内に吸収される。
【0050】一方、このとき活性酸素放出剤61内に形
成されている硫酸カリウムK2 SO 4 もカリウムKと酸
素OとSO2 とに分解され、酸素Oが微粒子62と活性
酸素放出剤61との接触面に向かい、SO2 が活性酸素
放出剤61から外部に放出される。外部に放出されたS
2 は下流側の白金Pt上において酸化され、再び活性
酸素放出剤61内に吸収される。ただし、硫酸カリウム
2 SO4 は、安定化しているため、硝酸カリウムKN
3 に比べて活性酸素を放出しづらい。
【0051】一方、微粒子62と活性酸素放出剤61と
の接触面に向かう酸素Oは硝酸カリウムKNO3 や硫酸
カリウムK2 SO4 のような化合物から分解された酸素
である。化合物から分解された酸素Oは高いエネルギを
有しており、極めて高い活性を有する。従って微粒子6
2と活性酸素放出剤61との接触面に向かう酸素は活性
酸素Oとなっている。これら活性酸素Oが微粒子62に
接触すると微粒子62はただちに輝炎を発することなく
酸化せしめられ、微粒子62は完全に消滅する。従って
微粒子62はパティキュレートフィルタ22上に堆積す
ることがない。
【0052】従来のようにパティキュレートフィルタ2
2上に積層状に堆積した微粒子が燃焼せしめられるとき
にはパティキュレートフィルタ22が赤熱し、火炎を伴
って燃焼する。このような火炎を伴う燃焼は高温でない
と持続せず、従ってこのような火炎を伴なう燃焼を持続
させるためにはパティキュレートフィルタ22の温度を
高温に維持しなければならない。
【0053】これに対して本発明では微粒子62は上述
したように輝炎を発することなく酸化せしめられ、この
ときパティキュレートフィルタ22の表面が赤熱するこ
ともない。即ち、云い換えると本発明では従来に比べて
かなり低い温度でもって微粒子62が酸化除去せしめら
れている。従って本発明による輝炎を発しない微粒子6
2の酸化による微粒子除去作用は火炎を伴う従来の燃焼
による微粒子除去作用と全く異なっている。
【0054】ところで白金Pt及び活性酸素放出剤61
はパティキュレートフィルタ22の温度が高くなるほど
活性化するので単位時間当りに活性酸素放出剤61が放
出しうる活性酸素Oの量はパティキュレートフィルタ2
2の温度が高くなるほど増大する。従ってパティキュレ
ートフィルタ22上において単位時間当りに輝炎を発す
ることなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量はパテ
ィキュレートフィルタ22の温度が高くなるほど増大す
る。
【0055】図5の実線は単位時間当りに輝炎を発する
ことなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量Gを示し
ている。なお、図5において横軸はパティキュレートフ
ィルタ22の温度TFを示している。単位時間当りに燃
焼室5から排出される微粒子の量を排出微粒子量Mと称
するとこの排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子Gより
も少ないとき、即ち図5の領域Iでは燃焼室5から排出
された全ての微粒子がパティキュレートフィルタ22に
接触するや否や短時間のうちにパティキュレートフィル
タ22上において輝炎を発することなく酸化除去せしめ
られる。
【0056】これに対し、排出微粒子量Mが酸化除去可
能微粒子量Gよりも多いとき、即ち図5の領域IIでは全
ての微粒子を酸化するには活性酸素量が不足している。
図4(A)〜(C)はこのような場合の微粒子の酸化の
様子を示している。即ち、全ての微粒子を酸化するには
活性酸素量が不足している場合には図4(A)に示すよ
うに微粒子62が活性酸素放出剤61上に付着すると微
粒子62の一部のみが酸化され、十分に酸化されなかっ
た微粒子部分が担体層上に残留する。次いで活性酸素量
が不足している状態が継続すると次から次へと酸化され
なかった微粒子部分が担体層上に残留し、その結果図4
(B)に示されるように担体層の表面が残留微粒子部分
63によって覆われるようになる。
【0057】担体層の表面を覆うこの残留微粒子部分6
3は次第に酸化されにくいカーボン質に変質し、斯くし
てこの残留微粒子部分63はそのまま残留しやすくな
る。また、担体層の表面が残留微粒子部分63によって
覆われると白金PtによるNO,SO2 の酸化作用およ
び活性酸素放出剤61による活性酸素の放出作用が抑制
される。その結果、図4(C)に示されるように残留微
粒子部分63の上に別の微粒子64が次から次へと堆積
する。即ち、微粒子が積層状に堆積することになる。こ
のように微粒子が積層状に堆積するとこれら微粒子は白
金Ptや活性酸素放出剤61から距離を隔てているため
にたとえ酸化されやすい微粒子であってももはや活性酸
素Oによって酸化されることがなく、従ってこの微粒子
64上に更に別の微粒子が次から次へと堆積する。即
ち、微粒子が積層状に堆積することになる。このように
微粒子が積層状に堆積すると微粒子64はもはや活性酸
素Oによって酸化されることがなく、従ってこの微粒子
64上に更に別の微粒子が次から次へと堆積する。即
ち、排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも多
い状態が継続するとパティキュレートフィルタ22上に
は微粒子が積層状に堆積し、斯くして排気ガス温を高温
にするか、或いはパティキュレートフィルタ22の温度
を高温にしない限り、堆積した微粒子を着火燃焼させる
ことができなくなる。
【0058】このように図5の領域Iでは微粒子はパテ
ィキュレートフィルタ22上において輝炎を発すること
なく短時間のうちに酸化せしめられ、図5の領域IIでは
微粒子がパティキュレートフィルタ22上に積層状に堆
積する。従って微粒子がパティキュレートフィルタ22
上に積層状に堆積しないようにするためには排出微粒子
量Mを常時酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくしてお
く必要がある。
【0059】図5からわかるように本発明の実施形態で
用いられているパティキュレートフィルタ22ではパテ
ィキュレートフィルタ22の温度TFがかなり低くても
微粒子を酸化させることが可能であり、従って図1に示
す圧縮着火式内燃機関において排出微粒子量M及びパテ
ィキュレートフィルタ22の温度TFを排出微粒子量M
が酸化除去可能微粒子量Gよりも常時少なくなるように
維持することが可能である。従って本発明による第1の
実施形態においては排出微粒子量M及びパティキュレー
トフィルタ22の温度TFを排出微粒子量Mが酸化除去
可能微粒子量Gよりも常時少なくなるように維持するよ
うにしている。排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量
Gよりも常時少ないとパティキュレートフィルタ22上
に微粒子がほとんど堆積せず、斯くして背圧がほとんど
上昇しない。従って機関出力は低下しない。
【0060】一方、前述したように一旦微粒子がパティ
キュレートフィルタ22上において積層状に堆積すると
たとえ排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも
少なくなったとしても活性酸素Oにより微粒子を酸化さ
せることは困難である。しかしながら酸化されなかった
微粒子部分が残留しはじめているときに、即ち微粒子が
一定限度以下しか堆積していないときに排気微粒子量M
が酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなるとこの残留
微粒子部分は活性酸素Oによって輝炎を発することなく
酸化除去される。従って第2の実施形態では排出微粒子
量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも通常少なくなり、
かつ排出微粒子量Mが一時的に酸化除去可能微粒子量G
より多くなったとしても図4(B)に示されるように担
体層の表面が残留微粒子部分63によって覆われないよ
うに、即ち排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよ
り少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量
の微粒子しかパティキュレートフィルタ22上に積層し
ないように排出微粒子量M及びパティキュレートフィル
タ22の温度TFを維持するようにしている。
【0061】機関始動直後はパティキュレートフィルタ
22の温度TFは低く、従ってこのときには排出微粒子
量Mの方が酸化除去可能微粒子量Gよりも多くなる。従
って実際の運転を考えると第2の実施形態の方が現実に
合っていると考えられる。一方、第1の実施形態又は第
2の実施形態を実行しうるように排出微粒子量M及びパ
ティキュレートフィルタ22の温度TFを制御していた
としてもパティキュレートフィルタ22上に微粒子が積
層状に堆積する場合がある。このような場合には排気ガ
スの一部又は全体の空燃比を一時的にリッチにすること
によってパティキュレートフィルタ22上に堆積した微
粒子を輝炎を発することなく酸化させることができる。
【0062】即ち、排気ガスの空燃比をリッチにする
と、即ち排気ガス中の酸素濃度を低下させると活性酸素
放出剤61から外部に活性酸素Oが一気に放出され、こ
れら一気に放出された活性酸素Oによって堆積した微粒
子が輝炎を発することなく一気に燃焼除去される。この
場合、パティキュレートフィルタ22上において微粒子
が積層状に堆積したときに排気ガスの空燃比をリッチに
してもよいし、周期的に排気ガスの空燃比をリッチにし
てもよい。排気ガスの空燃比をリッチにする方法として
は、例えば機関負荷が比較的低いときにEGR率(EG
Rガス量/(吸入空気量+EGRガス量))が65パー
セント以上となるようにスロットル弁17の開度及びE
GR制御弁25の開度を制御し、このとき燃焼室5内に
おける平均空燃比がリッチになるように噴射量を制御す
る方法を用いることができる。
【0063】図6に機関の運転制御ルーチンの一例を示
す。図6を参照するとまず初めにステップ100におい
て燃焼室5内の平均空燃比をリッチにすべきか否かが判
別される。燃焼室5内の平均空燃比をリッチにする必要
がないときには排出微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量
Gよりも少なくなるようにステップ101においてスロ
ットル弁17の開度が制御され、ステップ102におい
てEGR制御弁25の開度が制御され、ステップ103
において燃料噴射量が制御される。
【0064】一方、ステップ100において燃焼室5内
の平均空燃比をリッチにすべきであると判別されたとき
にはEGR率が65パーセント以上になるようにステッ
プ104においてスロットル弁17の開度が制御され、
ステップ105においてEGR制御弁25の開度が制御
され、燃焼室5内の平均空燃比がリッチとなるようにス
テップ106において燃料噴射量が制御される。
【0065】ところで燃料や潤滑油はカルシウムCaを
含んでおり、従って排気ガス中にカルシウムCaが含ま
れている。このカルシウムCaはSO3 が存在すると硫
酸カルシウムCaSO4 を生成する。この硫酸カルシウ
ムCaSO4 は固体であって高温になっても熱分解しな
い。従って硫酸カルシウムCaSO4 が生成されるとこ
の硫酸カルシウムCaSO4 によってパティキュレート
フィルタ22の細孔が閉塞されてしまい、その結果排気
ガスがパティキュレートフィルタ22内を流れづらくな
る。この場合、活性酸素放出剤61としてカルシウムC
aよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属又はアルカリ
土類金属、例えばカリウムKを用いると活性酸素放出剤
61内に拡散するSO3 はカリウムKと結合して硫酸カ
リウムK 2 SO4 を形成し、カルシウムCaはSO3
結合することなくパティキュレートフィルタ22の隔壁
54を通過して排気ガス流出通路51内に流出する。従
ってパティキュレートフィルタ22の細孔が目詰まりす
ることがなくなる。従って前述したように活性酸素放出
剤61としてはカルシウムCaよりもイオン化傾向の高
いアルカリ金属又はアルカリ土類金属、即ちカリウム
K、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRb、バ
リウムBa、ストロンチウムSrを用いることが好まし
いことになる。
【0066】また、本発明はパティキュレートフィルタ
22の両側面上に形成された担体の層上に白金Ptのよ
うな貴金属のみを担持した場合にも適用することができ
る。ただし、この場合には酸化除去可能微粒子量Gを示
す実線は図5に示す実線に比べて若干右側に移動する。
この場合には白金Ptの表面上に保持されるNO2 又は
SO3 から活性酸素が放出される。また、活性酸素放出
剤としてNO2 又はSO3 を吸着保持し、これら吸着さ
れたNO2 又はSO3 から活性酸素を放出しうる触媒を
用いることもできる。
【0067】上述した第一及び第二の実施形態によれ
ば、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常少
なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微
粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸
化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去し
うる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフ
ィルタ上に堆積しないように(つまり、図5の領域I内
にほぼおさまるように)排出微粒子量およびパティキュ
レートフィルタ22の温度が維持されることにより、排
気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタ22上に
おいて輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。そ
のため、従来の場合のように微粒子がパティキュレート
フィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微
粒子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフ
ィルタ22上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させ
ることにより排気ガス中の微粒子を除去することができ
る。
【0068】更に上述した第一及び第二の実施形態によ
れば、パティキュレートフィルタ22の外周に保温部材
としての断熱材70が設けられているため、温度低下し
易いパティキュレートフィルタ22の外周部分の温度低
下に伴って微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層
状に堆積する前に微粒子を酸化させることができなくな
ってしまうのを阻止することができる。
【0069】また上述した第一及び第二の実施形態によ
れば、排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量よりも通常
少なくなり、かつ排出微粒子量が一時的に酸化除去可能
微粒子量より多くなったとしてもその後排出微粒子量が
酸化除去可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去
しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレート
フィルタ上に堆積しないように(つまり、図5の領域I
内にほぼおさまるように)、排出微粒子量およびパティ
キュレートフィルタの温度を維持すべく内燃機関の運転
条件が制御される。詳細には、排出微粒子量が酸化除去
可能微粒子量よりも少なくなるように(第一の実施形態
+第二の実施形態)、あるいは、排出微粒子量が一時的
に酸化除去可能微粒子量より多くなったとしてもその後
排出微粒子量が酸化除去可能微粒子量より少なくなった
ときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパ
ティキュレートフィルタ上に堆積しないように(第二の
実施形態)、排出微粒子量およびパティキュレートフィ
ルタ22の温度に基づき、内燃機関の運転条件が制御さ
れる。そのため、内燃機関の運転条件が、排出微粒子量
が酸化除去可能微粒子量よりも少なくなる運転条件、あ
るいは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量
より多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去
可能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一
定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ
上に堆積しない運転条件に偶然合致する場合と異なり、
確実に、排出微粒子量を酸化除去可能微粒子量よりも少
なくする(第一の実施形態+第二の実施形態)か、ある
いは、排出微粒子量が一時的に酸化除去可能微粒子量よ
り多くなったとしてもその後排出微粒子量が酸化除去可
能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定
限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ2
2上に堆積しないようにする(第二の実施形態)ことが
できる。それゆえ、内燃機関の運転条件が偶然合致する
場合に比べ、微粒子がパティキュレートフィルタ22上
に積層状に堆積する前に微粒子をより一層確実に酸化さ
せることができる。
【0070】以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の
第三の実施形態について説明する。図7は本実施形態の
内燃機関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用し
た図1とほぼ同様の図である。図7において、図1〜図
6に示した参照番号と同一の参照番号は図1〜図6に示
した部品又は部分と同一の部品又は部分を示しており、
170は、パティキュレートフィルタ22よりも排気ガ
ス流れの上流側の排気管20に配置された排気温度低下
抑制手段としての断熱材である。本実施形態によって
も、第一及び第二の実施形態とほぼ同様の効果を奏する
ことができる。
【0071】更に本実施形態によれば、排気ガスの温度
低下を抑制するための排気温度低下抑制手段としての断
熱材170がパティキュレートフィルタ22よりも排気
ガス流れの上流側の排気管20に配置されている。その
ため、排気ガスがパティキュレートフィルタ22に到達
するまでに排気ガス温度が低下し、その温度低下した排
気ガスによりパティキュレートフィルタ22の温度が低
下せしめられるのに伴い、微粒子がパティキュレートフ
ィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させるこ
とができなくなってしまうのを阻止することができる。
【0072】以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の
第四の実施形態について説明する。図8は本実施形態の
内燃機関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用し
た図1とほぼ同様の図である。図8において、図1〜図
7に示した参照番号と同一の参照番号は図1〜図7に示
した部品又は部分と同一の部品又は部分を示しており、
222は排気ガスを順流方向及び逆流方向に流されうる
パティキュレートフィルタ、223はパティキュレート
フィルタ222を内蔵したケーシング223である。2
70は排気温度低下抑制手段としての断熱材、271は
排気ガスがパティキュレートフィルタ222を順流方向
に通過するときにパティキュレートフィルタ222の上
流側通路となる第一通路、272は排気ガスがパティキ
ュレートフィルタ222を逆流方向に通過するときにパ
ティキュレートフィルタ222の上流側通路となる第二
通路である。273は排気ガスの流れを順流方向と逆流
方向とバイパス状態とで切り換えるための排気切換バル
ブ、274は排気切換バルブ273を駆動する排気切換
バルブ駆動装置である。
【0073】図9はパティキュレートフィルタの拡大図
である。詳細には、図9(A)はパティキュレートフィ
ルタの拡大平面図、図9(B)はパティキュレートフィ
ルタの拡大側面図である。図10は排気切換バルブの切
換位置と排気ガスの流れとの関係を示した図である。詳
細には、図10(A)は排気切換バルブ273が順流位
置にあるときの図、図10(B)は排気切換バルブ27
3が逆流位置にあるときの図、図10(C)は排気切換
バルブ273がバイパス位置にあるときの図である。排
気切換バルブ273が順流位置にあるとき、図10
(A)に示すように、排気切換バルブ273を通過して
ケーシング223内に流入した排気ガスは、まず第一通
路271を通過し、次いでパティキュレートフィルタ2
22を通過し、最後に第二通路272を通過し、再び排
気切換バルブ273を通過して排気管に戻される。排気
切換バルブ273が逆流位置にあるとき、図10(B)
に示すように、排気切換バルブ273を通過してケーシ
ング223内に流入した排気ガスは、まず第二通路27
2を通過し、次いでパティキュレートフィルタ222を
図10(A)に示した場合とは逆向きに通過し、最後に
第一通路271を通過し、再び排気切換バルブ273を
通過して排気管に戻される。排気切換バルブ273がバ
イパス位置にあるとき、図10(C)に示すように、第
一通路271内の圧力と第二通路272内の圧力とが等
しくなるために、排気切換バルブ273に到達した排気
ガスはケーシング223内に流入することなくそのまま
排気切換バルブ273を通過する。
【0074】図11は本実施形態のパティキュレートフ
ィルタに流入する排気ガスの温度、従来のパティキュレ
ートフィルタに流入する排気ガスの温度、パティキュレ
ートフィルタ床温度、及び内燃機関から排出された排気
ガス温度と、時間との関係を示した図である。図10
(C)に示すバイパス位置が設けられている場合、図1
1に示すように内燃機関から排出された排気ガス温度
(二点鎖線)が低下しても、その排気ガスはパティキュ
レートフィルタ222内に流入することなくバイパスさ
れるため、パティキュレートフィルタ床温度(破線)は
低下しない。ところが、断熱材270が設けられていな
い従来の場合、第一通路271及び第二通路272の熱
容量が小さいため、パティキュレートフィルタに流入す
る排気ガスの温度、つまり、第一通路271及び第二通
路272内の排気ガス温度(一点鎖線)はかなり低下し
てしまう。一方、断熱材270が設けられている本実施
形態の場合、断熱材270により第一通路271及び第
二通路272の放熱が抑制され、その結果、パティキュ
レートフィルタに流入する排気ガスの温度、つまり、第
一通路271及び第二通路272内の排気ガス温度(実
線)はそれほど低下しなくなる。
【0075】本実施形態によっても、第一及び第二の実
施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。更に本
実施形態によれば、バイパス通路との分岐位置、つま
り、排気切換バルブ273よりも排気ガス流れの下流側
であってパティキュレートフィルタ222よりも排気ガ
ス流れの上流側の第一通路271及び第二通路272に
排気温度低下抑制手段としての断熱材270が設けられ
ている。そのため、パティキュレートフィルタ温度の低
下を阻止するために排気ガスがパティキュレートフィル
タ222をバイパスせしめられているとき(図10
(C))に排気切換バルブ273とパティキレートフィ
ルタ222との間(第一通路271内、及び第二通路2
72内)に滞留している排気ガスの温度が低下し、次い
で排気ガスが再びパティキュレートフィルタ222を通
されるときにその温度低下した排気ガスによりパティキ
ュレートフィルタ温度が低下せしめられるのに伴い、微
粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する
前に微粒子を酸化させることができなくなってしまうの
を阻止することができる。
【0076】本実施形態の変形例では、断熱材270を
設ける代わりに、第一通路271及び第二通路272の
内側をセラミックコートしたり、第一通路271及び第
二通路272を二重管にしたり、第一通路271及び第
二通路272を樹脂製にすることも可能である。
【0077】以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の
第五の実施形態について説明する。図12は本実施形態
の内燃機関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用
した図1とほぼ同様の図、図13はパティキュレートフ
ィルタの拡大図である。図12及び図13において、図
1〜図11に示した参照番号と同一の参照番号は図1〜
図11に示した部品又は部分と同一の部品又は部分を示
しており、375はパティキュレートフィルタ22の内
側部分379の排気ガス流量を減少させるためのバタフ
ライバルブ、376はバタフライバルブ駆動装置であ
る。377はパティキュレートフィルタ22の上流側の
排気ガス圧力を検出するための上流側圧力センサ、37
8はパティキュレートフィルタ22の下流側の排気ガス
圧力を検出するための下流側圧力センサ、380はパテ
ィキュレートフィルタ22の外周部分である。
【0078】図14は本実施形態の内燃機関の排気浄化
方法を示したフローチャートである。図14に示すよう
に、本ルーチンが開始されると、まずステップ200に
おいてパティキュレートフィルタ22の再生制御が行わ
れているか否かが判断される。NOのときにはステップ
201に進み、YESのときにはステップ205に進
む。ステップ201では、上流側圧力センサ377によ
り検出された排気ガス圧力P1と下流側圧力センサ37
8により検出された排気ガス圧力P2との差圧ΔP(=
P1−P2)が閾値TPより高いか否かが判断される。
NOのときには、パティキュレートフィルタ22を再生
する必要がないと判断し、ステップ202において通常
運転が行われる。一方、YESのときにはパティキュレ
ートフィルタ22を再生する必要があると判断し、ステ
ップ203に進む。ステップ203では、パティキュレ
ートフィルタ22を再生するための比較的高い温度の排
気ガスを内燃機関から排出すべく内燃機関の運転条件が
変更される。排気ガス温度を上昇させる代わりに、低温
燃焼(特願平9−323086参照)や膨張行程噴射を
行ってHCやCOを多量に排出し、パティキュレートフ
ィルタ22上における酸化発熱量を増加させても同様の
効果を奏することができる。次いでステップ204で
は、その温度上昇した排気ガスをパティキュレートフィ
ルタ22の内側部分379よりも外周部分380に多く
流すようにバタフライバルブ375の開度が減少せしめ
られる。パティキュレートフィルタ22の外周部分38
0の温度は、排気ガス自体が有する熱と還元剤が発する
熱とにより大幅に上昇する。
【0079】ステップ205ではパティキュレートフィ
ルタ22の再生時間がインクリメントされる。次いでス
テップ206では再生時間Tが閾値TTよりも長くなっ
たか否かが判断される。NOのときにはステップ207
に進み、パティキュレートフィルタ22の再生制御が継
続される。一方、YESのときには、パティキュレート
フィルタ22が十分再生されたと判断し、ステップ20
8に進む。ステップ208では、ステップ204におい
て絞られたバタフライバルブ375の開度が増加される
(元に戻される)。次いでステップ209では排気ガス
温度を上昇させるための内燃機関の運転条件から通常の
内燃機関の運転条件に戻される。
【0080】本実施形態によっても、第一及び第二の実
施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。更に本
実施形態によれば、ステップ203において排気ガス温
度を上昇させたときに、ステップ204によりその温度
上昇した排気ガスがパティキュレートフィルタ22の内
側部分379よりもパティキュレートフィルタ22の外
周部分380に多く流される。そのため、パティキュレ
ートフィルタ22を昇温させるために排気ガスをパティ
キュレートフィルタの内側部分379よりもパティキュ
レートフィルタ22の外周部分380に多く流す必要が
あるにもかかわらず、排気ガスが排気ガス流動特性に基
づき主にパティキュレートフィルタ22の内側部分37
9を流れてしまい、パティキュレートフィルタ22の外
周部分380が十分に昇温されなくなってしまうのを阻
止することができる。つまり、パティキュレートフィル
タ全体のうちで温度上昇した排気ガスが必要とされる部
分であるパティキュレートフィルタの外周部分380に
その排気ガスを重点的に流すことができる。
【0081】また本実施形態によれば、ステップ201
においてパティキュレートフィルタ22の上流側と下流
側との差圧ΔPが予め定められた値TPよりも高いと判
断されたときに、ステップ203にて排気ガス温度が上
昇せしめられ、ステップ204にてその温度上昇した排
気ガスがパティキュレートフィルタ22の内側部分37
9よりもパティキュレートフィルタ22の外周部分38
0に多く流される。つまり、微粒子がパティキュレート
フィルタ22の外周部分380上に積層状に堆積してし
まったとき、あるいは、微粒子がパティキュレートフィ
ルタ22の外周部分380上に積層状に堆積しそうなと
きに、温度上昇した排気ガスがパティキュレートフィル
タ22の内側部分379よりもパティキュレートフィル
タ22の外周部分380に多く流される。そのため、微
粒子がパティキュレートフィルタ22の外周部分380
上に積層状に堆積してしまったにもかかわらず、温度上
昇した排気ガスがパティキュレートフィルタの外周部分
に多く流されない場合に比べ、背圧P1が高くなりすぎ
てしまうのを確実に阻止することができる。また、微粒
子がパティキュレートフィルタ22の外周部分380上
に積層状に堆積しそうにもかかわらず、温度上昇した排
気ガスがパティキュレートフィルタの外周部分に多く流
されない場合に比べ、微粒子がパティキュレートフィル
タ22の外周部分380上に積層状に堆積するのを確実
に阻止することができる。
【0082】図15は本実施形態のバタフライバルブを
スライド式バルブに変更した本実施形態の変形例を示し
た図である。図15において、図1〜図14に示した参
照番号と同一の参照番号は図1〜図14に示した部品又
は部分と同一の部品又は部分を示しており、475はパ
ティキュレートフィルタ22の内側部分379の排気ガ
ス流量を減少させるためのスライド式バルブ、476は
スライド式バルブ駆動装置である。本変形例によっても
第五の実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ
る。
【0083】図16は第五の実施形態のバタフライバル
ブを揺動式バルブに変更した第五の実施形態の変形例を
示した図である。図16において、図1〜図15に示し
た参照番号と同一の参照番号は図1〜図15に示した部
品又は部分と同一の部品又は部分を示しており、575
はパティキュレートフィルタ22の内側部分379の排
気ガス流量を減少させるための揺動式バルブ、576は
揺動式バルブ駆動装置である。本変形例によっても第五
の実施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0084】以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の
第六の実施形態について説明する。本実施形態の内燃機
関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用したもの
は図12及び図13に示したものとほぼ同様である。本
実施形態では、ステップ201の代わりに酸化除去可能
微粒子量G(図5の縦軸)が所定量よりも少ないと判断
されたときに、ステップ203にて排気ガス温度が上昇
せしめられ、ステップ204にてその温度上昇した排気
ガスがパティキュレートフィルタ22の内側部分379
よりもパティキュレートフィルタ22の外周部分380
に多く流される。つまり、パティキュレートフィルタ2
2の外周部分380の温度が低下して酸化除去可能微粒
子量Gが少なくなるのに伴い微粒子がパティキュレート
フィルタ22の外周部分380上に積層状に堆積する可
能性が高くなるとき(パティキュレートフィルタ22の
外周部分380の状態が領域IIに移行してしまいそうな
とき)に、温度上昇した排気ガスがパティキュレートフ
ィルタ22の内側部分379よりもパティキュレートフ
ィルタ22の外周部分380に多く流される。そのた
め、微粒子がパティキュレートフィルタの外周部分上に
積層状に堆積する可能性が高いにもかかわらず、温度上
昇した排気ガスがパティキュレートフィルタの外周部分
に多く流されない場合に比べ、微粒子がパティキュレー
トフィルタ22の外周部分380上に積層状に堆積する
のを確実に阻止することができる。
【0085】以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の
第七の実施形態について説明する。本実施形態の内燃機
関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用したもの
は図12及び図13に示したものとほぼ同様である。本
実施形態では、第六の実施形態のように酸化除去可能微
粒子量G(図5の縦軸)が所定量よりも少ないか否かを
判断する代わりに、パティキュレートフィルタ22上に
積層した微粒子量が一定限度(第二の実施形態参照)を
越えそうか否かが判断される。パティキュレートフィル
タ22上に積層した微粒子量がその一定限度を越えそう
なときには、ステップ103にて排気ガス温度が上昇せ
しめられ、ステップ104にてその温度上昇した排気ガ
スがパティキュレートフィルタ22の内側部分379よ
りもパティキュレートフィルタ22の外周部分380に
多く流される。本実施形態によっても、担体層の表面が
残留微粒子部分63により覆われてしまうのを阻止する
ことができる(第二の実施形態参照)。また本実施形態
では、推定された微粒子堆積量が予め定められた閾値を
越えたときに、排気ガス温度が上昇せしめられ、その温
度上昇した排気ガスがパティキュレートフィルタの内側
部分よりもパティキュレートフィルタの外周部分に多く
流される。そのため、微粒子堆積量を実際に検出する検
出手段を有する場合に比べ、より簡易な方法により、背
圧P1が高くなりすぎてしまうことや、微粒子がパティ
キュレートフィルタ22の外周部分380上に積層状に
堆積するのを阻止することができる。
【0086】以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置の
第八の実施形態について説明する。本実施形態の内燃機
関の排気浄化装置を圧縮着火式内燃機関に適用したもの
は図12及び図13に示したものとほぼ同様である。本
実施形態では、ステップ201の代わりに予め定められ
た時間が経過したか否かが判断され、YESのときに、
つまり周期的に、ステップ203にて排気ガス温度が上
昇せしめられ、ステップ204にてその温度上昇した排
気ガスがパティキュレートフィルタ22の内側部分37
9よりもパティキュレートフィルタ22の外周部分38
0に多く流される。そのため、温度上昇した排気ガスを
パティキュレートフィルタの内側部分よりもパティキュ
レートフィルタの外周部分に多く流すべきか否かの判断
手段を有する場合に比べ、より簡易な方法により、背圧
P1が高くなりすぎてしまうことや、微粒子がパティキ
ュレートフィルタ22の外周部分380上に積層状に堆
積するのを阻止することができる。
【0087】更に本発明は、パティキュレートフィルタ
上流の排気通路内に酸化触媒を配置してこの酸化触媒に
より排気ガス中のNOをNO2 に変換し、このNO2
パティキュレートフィルタ上に堆積した微粒子とを反応
させてこのNO2 により微粒子を酸化するようにした内
燃機関の排気浄化装置にも適用できる。
【0088】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、従来の
場合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積
層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒子を除去する
必要なく、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層
状に堆積する前に微粒子を酸化させることにより排気ガ
ス中の微粒子を除去することができる。更に、温度低下
し易いパティキュレートフィルタの外周部分の温度低下
に伴って微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状
に堆積する前に微粒子を酸化させることができなくなっ
てしまうのを阻止することができる。
【0089】請求項2に記載の発明によれば、従来の場
合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層
状に堆積した後に輝炎を発してその微粒子を除去する必
要なく、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状
に堆積する前に微粒子を酸化させることにより排気ガス
中の微粒子を除去することができる。更に、排気ガスが
パティキュレートフィルタに到達するまでに排気ガス温
度が低下し、その温度低下した排気ガスによりパティキ
ュレートフィルタ温度が低下せしめられるのに伴い、微
粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状に堆積する
前に微粒子を酸化させることができなくなってしまうの
を阻止することができる。
【0090】請求項3に記載の発明によれば、従来の場
合のように微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層
状に堆積した後に輝炎を発してその微粒子を除去する必
要なく、微粒子がパティキュレートフィルタ上に積層状
に堆積する前に微粒子を酸化させることにより排気ガス
中の微粒子を除去することができる。更に、パティキュ
レートフィルタ温度の低下を阻止するために排気ガスが
パティキュレートフィルタをバイパスせしめられている
ときに分岐位置とパティキュレートフィルタとの間に滞
留している排気ガスの温度が低下し、次いで排気ガスが
再びパティキュレートフィルタを通されるときにその温
度低下した排気ガスによりパティキュレートフィルタ温
度が低下せしめられるのに伴い、微粒子がパティキュレ
ートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化さ
せることができなくなってしまうのを阻止することがで
きる。
【0091】請求項4に記載の発明によれば、内燃機関
の運転条件が偶然合致する場合に比べ、微粒子がパティ
キュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を
より一層確実に酸化させることができる。
【0092】
【0093】請求項に記載の発明によれば、パティキ
ュレートフィルタを昇温させるために排気ガスをパティ
キュレートフィルタの内側部分よりもパティキュレート
フィルタの外周部分に多く流す必要があるにもかかわら
ず、排気ガスが排気ガス流動特性に基づき主にパティキ
ュレートフィルタの内側部分を流れてしまい、パティキ
ュレートフィルタの外周部分が十分に昇温されなくなっ
てしまうのを阻止することができる。つまり、パティキ
ュレートフィルタ全体のうちで温度上昇した排気ガスが
必要とされる部分であるパティキュレートフィルタの外
周部分にその排気ガスを重点的に流すことができる。さ
らに、従来の場合のように微粒子がパティキュレートフ
ィルタ上に積層状に堆積した後に輝炎を発してその微粒
子を除去する必要なく、微粒子がパティキュレートフィ
ルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を酸化させること
により排気ガス中の微粒子を除去することができる。
【0094】請求項に記載の発明によれば、内燃機関
の運転条件が偶然合致する場合に比べ、微粒子がパティ
キュレートフィルタ上に積層状に堆積する前に微粒子を
より一層確実に酸化させることができる。
【0095】請求項に記載の発明によれば、微粒子が
パティキュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆積
する可能性が高いにもかかわらず、温度上昇した排気ガ
スがパティキュレートフィルタの外周部分に多く流され
ない場合に比べ、微粒子がパティキュレートフィルタの
外周部分上に積層状に堆積するのを確実に阻止すること
ができる。
【0096】請求項に記載の発明によれば、微粒子が
パティキュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆積
してしまったにもかかわらず、温度上昇した排気ガスが
パティキュレートフィルタの外周部分に多く流されない
場合に比べ、背圧が高くなりすぎてしまうのを確実に阻
止することができる。また、微粒子がパティキュレート
フィルタの外周部分上に積層状に堆積しそうにもかかわ
らず、温度上昇した排気ガスがパティキュレートフィル
タの外周部分に多く流されない場合に比べ、微粒子がパ
ティキュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆積す
るのを確実に阻止することができる。
【0097】請求項に記載の発明によれば、温度上昇
した排気ガスをパティキュレートフィルタの内側部分よ
りもパティキュレートフィルタの外周部分に多く流すべ
きか否かの判断手段を有する場合に比べ、より簡易な方
法により、背圧が高くなりすぎてしまうことや、微粒子
がパティキュレートフィルタの外周部分上に積層状に堆
積するのを阻止することができる。
【0098】請求項10に記載の発明によれば、微粒子
堆積量を実際に検出する検出手段を有する場合に比べ、
より簡易な方法により、背圧が高くなりすぎてしまうこ
とや、微粒子がパティキュレートフィルタの外周部分上
に積層状に堆積するのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気浄化装置を圧縮着火式
内燃機関に適用した第一の実施形態を示した図である。
【図2】パティキュレートフィルタ22の構造を示した
図である。
【図3】排気ガス流入通路50の内周面上に形成された
担体層の表面の拡大図である。
【図4】微粒子の酸化の様子を示した図である。
【図5】単位時間当りに輝炎を発することなく酸化除去
可能な酸化除去可能微粒子量Gを示した図である。
【図6】機関の運転制御ルーチンの一例を示した図であ
る。
【図7】第三の実施形態の内燃機関の排気浄化装置を圧
縮着火式内燃機関に適用した図1とほぼ同様の図であ
る。
【図8】第四の実施形態の内燃機関の排気浄化装置を圧
縮着火式内燃機関に適用した図1とほぼ同様の図であ
る。
【図9】パティキュレートフィルタの拡大図である。
【図10】排気切換バルブの切換位置と排気ガスの流れ
との関係を示した図である。
【図11】第四の実施形態のパティキュレートフィルタ
に流入する排気ガスの温度、従来のパティキュレートフ
ィルタに流入する排気ガスの温度、パティキュレートフ
ィルタ床温度、及び内燃機関から排出された排気ガス温
度と、時間との関係を示した図である。
【図12】第五の実施形態の内燃機関の排気浄化装置を
圧縮着火式内燃機関に適用した図1とほぼ同様の図であ
る。
【図13】パティキュレートフィルタの拡大図である。
【図14】第五の実施形態の内燃機関の排気浄化方法を
示したフローチャートである。
【図15】第五の実施形態のバタフライバルブをスライ
ド式バルブに変更した第五の実施形態の変形例を示した
図である。
【図16】第五の実施形態のバタフライバルブを揺動式
バルブに変更した第五の実施形態の変形例を示した図で
ある。
【符号の説明】
5…燃焼室 6…燃料噴射弁 20…排気管 22…パティキュレートフィルタ 25…EGR制御弁 70…断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01N 7/14 F01N 7/14 F02D 41/02 380 F02D 41/02 380E 41/04 380 41/04 380M 45/00 314 45/00 314Z (72)発明者 伊藤 和浩 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−338229(JP,A) 特開 平10−54270(JP,A) 実開 昭57−69913(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/02 F01N 3/08 - 3/24 F01N 7/14 F02D 41/02 - 41/04 F02D 45/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関排気通路内に燃焼室から排出された
    排気ガス中の微粒子を除去するためのパティキュレート
    フィルタを配置し、該パティキュレートフィルタとし
    て、単位時間当たりに燃焼室から排出される排出微粒子
    量がパティキュレートフィルタ上において単位時間当た
    りに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能
    微粒子量よりも少ないときには排気ガス中の微粒子がパ
    ティキュレートフィルタに流入すると輝炎を発すること
    なく酸化除去せしめられ、かつ前記排出微粒子量が一時
    的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとしても
    パティキュレートフィルタ上において微粒子が一定限度
    以下しか堆積しないときには前記排出微粒子量が前記酸
    化除去可能微粒子量よりも少なくなったときにパティキ
    ュレートフィルタ上の微粒子が輝炎を発することなく酸
    化除去せしめられるパティキュレートフィルタを用い、
    前記酸化除去可能微粒子量がパティキュレートフィルタ
    の温度に依存しており、前記排出微粒子量が前記酸化除
    去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微
    粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くな
    ったとしてもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可
    能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定
    限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上
    に堆積しないように前記排出微粒子量およびパティキュ
    レートフィルタの温度を維持するための制御手段を具備
    し、それによって排気ガス中の微粒子をパティキュレー
    トフィルタ上において輝炎を発することなく酸化除去せ
    しめるようにした内燃機関の排気浄化装置であって、前
    記パティキュレートフィルタの外周に保温部材を設けた
    内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 機関排気通路内に燃焼室から排出された
    排気ガス中の微粒子を除去するためのパティキュレート
    フィルタを配置し、該パティキュレートフィルタとし
    て、単位時間当たりに燃焼室から排出される排出微粒子
    量がパティキュレートフィルタ上において単位時間当た
    りに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能
    微粒子量よりも少ないときには排気ガス中の微粒子がパ
    ティキュレートフィルタに流入すると輝炎を発すること
    なく酸化除去せしめられ、かつ前記排出微粒子量が一時
    的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとしても
    パティキュレートフィルタ上において微粒子が一定限度
    以下しか堆積しないときには前記排出微粒子量が前記酸
    化除去可能微粒子量よりも少なくなったときにパティキ
    ュレートフィルタ上の微粒子が輝炎を発することなく酸
    化除去せしめられるパティキュレートフィルタを用い、
    前記酸化除去可能微粒子量がパティキュレートフィルタ
    の温度に依存しており、前記排出微粒子量が前記酸化除
    去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微
    粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くな
    ったとしてもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可
    能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定
    限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上
    に堆積しないように前記排出微粒子量およびパティキュ
    レートフィルタの温度を維持するための制御手段を具備
    し、それによって排気ガス中の微粒子をパティキュレー
    トフィルタ上において輝炎を発することなく酸化除去せ
    しめるようにした内燃機関の排気浄化装置であって、排
    気ガスの温度低下を抑制するための排気温度低下抑制手
    段を前記パティキュレートフィルタよりも排気ガス流れ
    の上流側の機関排気通路に配置した内燃機関の排気浄化
    装置。
  3. 【請求項3】 機関排気通路内に燃焼室から排出された
    排気ガス中の微粒子を除去するためのパティキュレート
    フィルタを配置し、該パティキュレートフィルタとし
    て、単位時間当たりに燃焼室から排出される排出微粒子
    量がパティキュレートフィルタ上において単位時間当た
    りに輝炎を発することなく酸化除去可能な酸化除去可能
    微粒子量よりも少ないときには排気ガス中の微粒子がパ
    ティキュレートフィルタに流入すると輝炎を発すること
    なく酸化除去せしめられ、かつ前記排出微粒子量が一時
    的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとしても
    パティキュレートフィルタ上において微粒子が一定限度
    以下しか堆積しないときには前記排出微粒子量が前記酸
    化除去可能微粒子量よりも少なくなったときにパティキ
    ュレートフィルタ上の微粒子が輝炎を発することなく酸
    化除去せしめられるパティキュレートフィルタを用い、
    前記酸化除去可能微粒子量がパティキュレートフィルタ
    の温度に依存しており、前記排出微粒子量が前記酸化除
    去可能微粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微
    粒子量が一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くな
    ったとしてもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可
    能微粒子量より少なくなったときに酸化除去しうる一定
    限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上
    に堆積しないように前記排出微粒子量およびパティキュ
    レートフィルタの温度を維持するための制御手段を具備
    し、それによって排気ガス中の微粒子をパティキュレー
    トフィルタ上において輝炎を発することなく酸化除去せ
    しめるようにした内燃機関の排気浄化装置であって、排
    気ガスが前記パティキュレートフィルタをバイパスする
    ためのバイパス通路を設け、前記パティキュレートフィ
    ルタよりも排気ガス流れの上流側の機関排気通路であっ
    て前記バイパス通路との分岐位置よりも排気ガス流れの
    下流側の機関排気通路に排気ガスの温度低下を抑制する
    ための排気温度低下抑制手段を設けた内燃機関の排気浄
    化装置。
  4. 【請求項4】 前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微
    粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微粒子量が
    一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとし
    てもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子
    量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下
    の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積し
    ないように、前記排出微粒子量およびパティキュレート
    フィルタの温度を維持すべく内燃機関の運転条件を制御
    するようにした請求項1〜3のいずれか一項に記載の内
    燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 機関排気通路内に燃焼室から排出された
    排気ガス中の微粒子を除去するためのパティキュレート
    フィルタを配置した内燃機関の排気浄化装置において、
    排気ガス温度を上昇させたときに、その温度上昇した排
    気ガスをパティキュレートフィルタの内側部分よりもパ
    ティキュレートフィルタの外周部分に多く流すようにし
    ており、前記パティキュレートフィルタとして、単位時
    間当たりに燃焼室から排出される排出微粒子量がパティ
    キュレートフィルタ上において単位時間当たりに輝炎を
    発することなく酸化除去可能な酸化除去可能微粒子量よ
    りも少ないときには排気ガス中の微粒子がパティキュレ
    ートフィルタに流入すると輝炎を発することなく酸化除
    去せしめられ、かつ前記排出微粒子量が一時的に前記酸
    化除去可能微粒子量より多くなったとしてもパティキュ
    レートフィルタ上において微粒子が一定限度以下しか堆
    積しないときには前記排出微粒子量が前記酸化除去可能
    微粒子量よりも少なくなったときにパティキュレートフ
    ィルタ上の微粒子が輝炎を発することなく酸化除去せし
    められるパティキュレートフィルタを用い、前記酸化除
    去可能微粒子量がパティキュレートフィルタの温度に依
    存しており、前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒
    子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微粒子量が一
    時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとして
    もその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子量
    より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の
    量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積しな
    いように前記排出微粒子量およびパティキュレートフィ
    ルタの温度を維持するための制御手段を具備し、それに
    よって排気ガス中の微粒子をパティキュレートフィルタ
    上において輝炎を発することなく酸化除去せしめるよう
    にした内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微
    粒子量よりも通常少なくなり、かつ前記排出微粒子量が
    一時的に前記酸化除去可能微粒子量より多くなったとし
    てもその後前記排出微粒子量が前記酸化除去可能微粒子
    量より少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下
    の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ上に堆積し
    ないように、前記排出微粒子量およびパティキュレート
    フィルタの温度を維持すべく内燃機関の運転条件を制御
    するようにした請求項に記載の内燃機関の排気浄化装
    置。
  7. 【請求項7】 前記酸化除去可能微粒子量が所定量より
    も少なくなるときに、排気ガス温度を上昇させ、その温
    度上昇した排気ガスをパティキュレートフィルタの内側
    部分よりもパティキュレートフィルタの外周部分に多く
    流すようにした請求項に記載の内燃機関の排気浄化装
    置。
  8. 【請求項8】 前記パティキュレートフィルタの上流側
    と下流側との差圧が予め定められた値よりも高いとき
    に、排気ガス温度を上昇させ、その温度上昇した排気ガ
    スをパティキュレートフィルタの内側部分よりもパティ
    キュレートフィルタの外周部分に多く流すようにした請
    求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 【請求項9】 予め定められた時間間隔で排気ガス温度
    を上昇させ、その温度上昇した排気ガスをパティキュレ
    ートフィルタの内側部分よりもパティキュレートフィル
    タの外周部分に多く流すようにした請求項5に記載の内
    燃機関の排気浄化装置。
  10. 【請求項10】 前記パティキュレートフィルタへの微
    粒子の堆積量を推定し、その推定された微粒子堆積量が
    予め定められた閾値を越えたときに、排気ガス温度を上
    昇させ、その温度上昇した排気ガスをパティキュレート
    フィルタの内側部分よりもパティキュレートフィルタの
    外周部分に多く流すようにした請求項5に記載の内燃機
    関の排気浄化装置。
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