JP3513584B2 - 伸縮性不織布およびその製造方法ならびに該伸縮性不織布を用いてなる紙おむつ - Google Patents

伸縮性不織布およびその製造方法ならびに該伸縮性不織布を用いてなる紙おむつ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伸縮性不織布に関す
るものである。さらに詳細には、伸縮性を有する不織布
であって、肌に密着する衣類、具体的には下着、スポー
ツウェアあるいは、子供用および大人用おむつ、生理用
品のような衛生材料等の用途に好適に使用され得る伸縮
性不織布およびその製造方法ならびに該伸縮性不織布を
用いてなる紙おむつに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下着、スポーツウェア、紙おむつ
のような衛生材料等の肌に密着する用途においては、着
用感と着用安定性を向上させるため、伸縮性を有した不
織布が使用されていた。
【0003】例えば、紙おむつなどにおいては、足回
り、腹回り、腰回りなど身体とのフィット性を向上させ
るため、または尿の漏れを防止するために弾性糸が挿入
された不織布などを使用していた。
【0004】かかる、伸縮性を有する不織布は複数の弾
性糸を所定のドラフトに伸長し、その状態を維持したま
ま複数枚の不織布シートによってラミネートせしめられ
ることによって製造されていた。
【0005】伸縮性を有する不織布は紙おむつ製造機械
によって紙おむつ製造工程中の一工程で製造されてい
た。さらに詳しくは、弾性糸としてポリウレタン弾性糸
やゴム糸が用いられ、送り出しローラーの回転速度によ
り積極的に所定のドラフトになるように弾性糸の給糸量
を調整しながら複数枚の不織布シートに挿入されること
によって製造されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では複数の弾性糸を同一の送り出しローラーにてドラ
フトを掛けるため挿入される弾性糸が挿入される方向に
対して垂直な方向に沿って、伸縮パワーの強い領域と伸
縮パワーがそれより弱い領域の異なる伸縮パワー領域を
有する伸縮性不織布を製造する際、使用する弾性糸の種
類、太さの違いによって伸縮パワーを個々に変えるにと
どまり、その伸縮パワーの差は使用する弾性糸の品種に
よって大きく制限される。
【0007】したがって、微妙な伸縮パワーの差を付与
させることは難しく、特に、多本数にわたる弾性糸の並
び方向に多段階的に伸縮パワーの強弱をもたせることは
非常に困難であった。
【0008】近年、特に弾性糸などの素材メーカーの生
産性向上によるコスト削減に伴い品種統合や少品種大量
生産化が進む反面、一方、紙おむつに求められる機能性
や審美性はより高度なレベルになり、例えば、着用時の
フィット性は女性の下着に匹敵するほど科学的かつ繊細
な部位別のパワー設計が必要となり、外観についても、
激しい競合状態のなかで差別化を図る上で重要な要素と
なってきている。
【0009】従来の技術では、製造工程でのコスト削減
と紙おむつ商品に求められる機能性と審美性の高度化が
両立できず、また、優れた着用時のフィット性となめら
かな曲性の外観を有する紙おむつを得ることはできなか
った。
【0010】本発明は、製造工程でのコスト削減と紙お
むつ商品に求められる機能性と審美性の高度化を両立す
ることができ、また、優れた着用時のフィット性となめ
らかな曲性の外観を有する伸縮性不織布およびその製造
方法ならびに該伸縮性不織布を用いてなる紙おむつを提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の伸縮性不織布は
前記課題を解決するため以下の構成を有する。
【0012】すなわち、複数の弾性糸が間隔をおいて不
織布間に挿入され固定された伸縮部を有する不織布であ
って、弾性糸の挿入される方向に対して垂直な方向に沿
って、異なる伸縮パワーを有する領域が存在し、かつ、
相異する伸縮パワーを有する領域において、挿入される
弾性糸の挿入ドラフト倍率が相異なることを特徴とする
伸縮性不織布である。
【0013】また、本発明の伸縮性不織布の製造方法は
前記課題を解決するため以下の構成を有する。
【0014】すなわち、複数の弾性糸を間隔をおいて不
織布間に挿入して固定することにより伸縮性不織布を製
造する方法であって、該弾性糸を挿入する際の個々の張
力を相異なる水準に調整することを特徴とする伸縮性不
織布の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の伸縮性不織布は、少なく
とも一部に弾性糸が用いられるものである。本発明で使
用される弾性糸は、ポリウレタン系弾性繊維、ポリエー
テル・エステル系弾性繊維等、ポリアミド系弾性繊維、
もしくは、天然ゴム、合成ゴム、半合成ゴムからなる糸
状のいわゆるゴム糸、または、これ等を主体とした他の
有機合成樹脂体との複合もしくは混合によって得られる
ものなどが採用でき、糸自身がゴム弾性を有するものが
好ましい。
【0016】なお、ポリウレタン系弾性繊維とは、ソフ
トセグメントとしてコポリエステルジオールなどの長鎖
ジオール、ハードセグメントとしてジフェニルメタン−
4,4ジイソシアネートなどのジイソシアネートおよび
鎖伸長剤として二官能性水素化合物を主構成成分とする
ポリエステル系弾性繊維またはソフトセグメントとして
ポリテトラメチレンエーテルグライコール、ハードセグ
メントとしてジフェニルメタン−4,4ジイソシアネー
ト、鎖伸長剤として低分子量の二官能性水素化合物を主
構成成分とするポリエーテル系弾性繊維のことをいう。
【0017】また、ポリエーテル・エステル系弾性繊維
とは、ソフトセグメントとしてポリテトラメチレンエー
テルグライコール、ハードセグメントとしてポリブチル
テレフタレートを主構成成分とするものをいう。
【0018】本発明においては、最終製品に所望の伸縮
性を付与させる観点から、ポリウレタン系弾性繊維を用
いるのが好ましい。
【0019】本発明で使用され得るポリウレタン系弾性
糸に用いるポリウレタン重合体のポリウレタンセグメン
トは、いずれも長鎖のポリエーテルセグメント、ポリエ
ステルセグメントまたはポリエーテルエステルセグメン
ト等のソフトセグメント(a)とイソシアネートと鎖伸
長剤であるジアミンまたはジオールとの反応により得ら
れる比較的短鎖のセグメントであるハードセグメント
(b)とから構成される。
【0020】かかるポリウレタン重合体のソフトセグメ
ント(a)としては、1)テトラメチレングリコール、
3−メチル−1、5−ペンタンジオール、テトラヒドロ
フラン、3−メチルテトラヒドロフラン等から得られる
重合体または共重合体であるポリエーテルセグメント、
2)エチレングリコール、テトラメチレングリコール、
2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール等のジオ
ールとアジピン酸、コハク酸等との二塩基酸とから得ら
れるポリエステルセグメント、3)ポリ- (ペンタン−
1、5−カーボネート)ジオール、ポリ−(ヘキサン−
1、6−カーボネート)ジオール等から得られるポリエ
ーテルエステルセグメントを用いることができるが、中
でもテトラメチレングリコールから得られるポリエーテ
ルセグメントが好ましい。
【0021】本発明においてポリウレタン重合体は、ヒ
ドロキシル末端ソフトセグメント前駆体を有機ジイソシ
アネートで重付加反応させること(キャッピング反応)
によって得られたプレポリマ生成物をアミン鎖伸長剤ま
たはジオール鎖伸長剤で鎖伸長させて得ることができ
る。
【0022】本発明においてポリウレタン重合体に供す
る有機ジイソシアネートとしては、ビス−(p−イソシ
アナートフェニル)−メタン(以下、MDIと略す
る)、トリレンジイソシアネート(以下、TDIと略す
る)、ビス−(4−イソシアナートシクロヘキシル)−
メタン(以下、PICMと略する)、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、3、3、5−トリメチル−5−メチレ
ンシクロヘキシルジイソシアネート等を用いることがで
きるが、中でもMDIが好ましい。
【0023】種々のジアミン、たとえばエチレンジアミ
ン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロ
ヘキサンジアミン等がポリウレタンウレアを形成させる
ためのアミン鎖伸長剤として好ましく使用される。
【0024】アミン鎖伸長剤は、1種のみのジアミンに
限定されるわけでなく、複数種のアミンからなるもので
あってもよい。鎖停止剤は、ポリウレタンウレアの最終
的な分子量の調節を助けるために反応混合物に包有させ
ることができる。通常、鎖停止剤として活性水素を有す
る一官能性化合物、たとえばジエチルアミン等を使用す
ることができる。
【0025】また、鎖伸長剤としては、上記アミンに限
定されることはなく、ジオールであってもよい。例え
ば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2
−プロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−
ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス(β−
ヒドロキシエチル)テレフタレートおよびパラキシリレ
ンジオール等を用いることができる。ジオール鎖伸長剤
は、1種のみのジオールに限定されるわけでなく、複数
種のジオールからなるものであってもよい。また、イソ
シアネート基と反応する1個の水酸基を含む化合物と併
用していてもよい。この場合、このようなポリウレタン
を得る方法については溶融重合法、溶液重合法など各種
方法を採用することができ、限定されるものではない。
重合の処方についても、特に限定されずに、たとえば、
ポリオールとジイソシアネートと、ジオールからなる鎖
伸長剤とを同時に反応させることにより、ポリウレタン
を合成する方法等を採用することができ、いずれの方法
によるものでもよい。
【0026】さらに本発明の効果を損なわない範囲で他
の安定剤を配合することも好ましい。
【0027】ポリウレタン重合体を溶液とする場合に用
いる溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド(以
下、DMAcと略する)、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチルピロリドン等を使用する
ことができるが、DMAcが最も一般的に使用される溶
媒である。
【0028】ポリウレタン重合体の溶液濃度としては、
通常30〜40%(溶液の全重量を基準にして)、特に
35〜38%のポリウレタン重合体の溶液濃度がポリウ
レタン系弾性繊維のフィラメント糸を得る乾式紡糸法に
好ましい。
【0029】本発明においては、ポリウレタン重合体か
らポリウレタン系弾性繊維を紡糸する方法は特に限定さ
れるものではないが、例えば、1)ジオールを鎖伸長剤
として用いたポリウレタン系弾性繊維の紡糸法として、
溶融紡糸法、乾式紡糸法または湿式紡糸法等を採用する
ことができる。また2)アミンを鎖伸長剤として用いた
ポリウレタン系弾性繊維の紡糸法として、通常乾式紡糸
法を採用することができる。
【0030】また、本発明ではゴム糸を使用することも
でき、かかるゴム糸は、天然ゴム、合成ゴム、半合成ゴ
ムのいずれのタイプのものであってもよい。
【0031】また、かかるゴム糸は、角ゴム糸、丸ゴム
糸、平ゴム糸など、さまざまな断面形状のものを使用す
ることができる。
【0032】伸縮性不織布の製造工程において、弾性糸
が他の部材と接触する際に発生する摩擦抵抗力は小さい
ほど糸切れトラブル等の発生を防止する観点から、丸ゴ
ム糸を使用するのが好ましい。
【0033】弾性糸の繊度は、使用される用途に応じて
適宜選択しうるが、10〜5000デニールの範囲が好
ましい。
【0034】10デニールに満たない弾性糸を用いると
張力調整装置に備えられた張力検出センサー部と弾性糸
が接触して発生する走行摩擦に弾性糸が耐えられず糸切
れが生じやすくなるという傾向があり、また、5000
デニールを越える弾性糸を用いると張力検出センサー部
と弾性糸とが接触して発生する走行摩擦にセンサー部が
耐えられず、センサーが破損する傾向がある。
【0035】ゴム糸は、一般的に番手、断面の幅、厚み
等によって太さが示されることが多いが、糸長9000
mあたりの重量によって太さを表現するデニールを用い
るのが換算が行いやすいという観点から好ましい。
【0036】本発明においてはかかる弾性糸は裸糸であ
っても、他の弾性糸または非弾性糸によって被覆(カバ
リング)されたものであってもよい。
【0037】そして本発明においては、非弾性糸として
は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル
等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、半
合成繊維、ウール、綿等の天然繊維を用いることができ
る。
【0038】非弾性糸の形態は、長繊維フィラメント、
短繊維紡績糸のいずれであってもよく、2種以上の繊維
を混紡、混繊したものや、捲縮加工を施したもの、その
他、複合繊維等広く選択することができる。
【0039】本発明で使用する不織布は、抄紙法などの
湿式不織布製造法またはレジンボンド式、サーマルボン
ド式、ニードルパンチ式、スパンボンド式、スパンレー
ス法、メルトブロー法およびフラッシュ紡糸法などの乾
式不織布製造法により得られるもののいずれであっても
よい。
【0040】不織布を構成する素材としては、レーヨ
ン、ポリエステル、ポリプロピレンなどの繊維が主とし
て用いられる。
【0041】本発明の伸縮性不織布においては、不織
間に弾性糸が挿入され固定された伸縮部を有するもので
あり、複数の弾性糸が少なくとも2枚以上の不織布の間
に直線的もしくは曲線的もしくは蛇行的またはそれらの
組み合わせで間隔をおいて配置され、これらの不織布で
挟み込まれたものである。
【0042】また、本発明においては、弾性糸が挿入さ
れる方向に対して垂直な方向に沿って、異なる伸縮パワ
ーを有する領域が存在するように不織布へ弾性糸が挿入
されるものである。弾性糸が挿入される方向に対して垂
直な方向とは、具体的には、図1中の矢印Xによって示
されるように少なくとも2本以上の弾性糸1が不織布シ
ート2の間に挿入される方向に対して実質的に垂直な方
向をいう。
【0043】本発明において伸縮パワーとは、ロードパ
ワーまたはアンロードパワーをいう。伸縮パワーは、通
常、引張試験機により測定され得る。
【0044】本発明において領域とは、挿入された弾性
糸の弾性によって発現する前記したロードパワーまたは
アンロードパワーが得られる部分をいう。本発明はかか
る領域から構成されてなるものである。
【0045】そして、本発明においては、相異する伸縮
パワーを有する領域に挿入されるそれぞれの弾性糸の挿
入ドラフト倍率(以下単に、挿入ドラフトという)が異
なるようにすることによって、身体が有する曲線部、例
えば、ウェスト部のくびれ、お腹のふくらみ、太股部の
股から膝へかけての太さの変化などに一様の着圧でフィ
ットさせることができるようにしている
【0046】本発明において、挿入ドラフトとは、挿入
される弾性糸の伸長率をいい、例えば、100%の伸長
率で挿入された際の挿入ドラフトは2倍であるという意
味を示す。
【0047】言い換えると、弾性糸が挿入された後の不
織布において同一長さあたりの不織布から分解した弾性
糸を無緊張状態にして長さを測定した場合、挿入ドラフ
トが高い程、長さが短くなり、挿入ドラフトが低い程、
長さが長くなることを意味する。
【0048】また、本発明においては相異する伸縮パワ
ーを有する領域の該伸縮パワーが多段階的に変化してな
ることも、一様の着圧で身体の有する曲線部になめらか
にフィットさせることができる観点から好ましい。
【0049】多段階的に変化するとは、伸縮パワーがな
めらかに少なくとも2段階以上の差が生じる様子をい
い、さらに詳しくは、段階的に、差が順に大きくなる
か、あるいは順に小さくなることをいう。
【0050】次に本発明の伸縮性不織布の製造方法につ
いて説明する。
【0051】本発明法では、複数の弾性糸を不織布間に
挿入して固定する
【0052】そして、弾性糸を挿入するに際しては、そ
個々張力を相異なる水準に調整するものである。
【0053】個々に張力を変化させるとは、少なくとも
2本以上の弾性糸を挿入させるに際し、1本毎に、挿入
ドラフトを変化させるために糸の張り具合を変化させる
ことをいう。
【0054】そして、張力を多段階的に変化させるこ
と、すなわち、少なくとも2本以上の弾性糸を挿入し、
その弾性糸が挿入される方向と垂直な方向、すなわち、
弾性糸の並ぶ方向に、かかる隣り合う弾性糸の間で挿入
ドラフトの差が生じるようにし、とりわけ、並ぶ方向に
沿って差が順に大きくなるか、もしくは順に小さくなる
ようにすることが好ましい。
【0055】本発明では、張力を変化させるため、積極
的に糸の送りだす量を変化させることができる機構を備
えた張力調整装置を使用することができる。
【0056】製造現場のスペースや操業条件を考慮する
と、小型、設置方向に自由度が大きく、弾性糸との摩擦
が小さく、糸切れの発生が少なく、連続使用に対する耐
久性が良好なものを使用するのが好ましい。
【0057】具体的には、MEMMINGER−IRO
社製 EFS SERIES−432タイプやHepp
strick−technik社製 SESO−TE
NF3000などが好ましく用いられる。
【0058】また、本発明においては、個々の弾性糸に
それぞれ独立した張力調整装置を使用する観点から、弾
性糸の給糸は消極給糸方式(たて取り方式)を採用する
ことが好ましい。
【0059】具体的に、本発明の伸縮性不織布の製造方
法の一例を図を用いて説明する。
【0060】本発明の伸縮性不織布の製造方法は、複数
の弾性糸を不織布に挿入するに際し、個々に張力を変化
させるものである。
【0061】図2は、本発明の伸縮性不織布の製造方法
の一例を示す概略図である。
【0062】例えば、図2に示されるように5本の弾性
糸巻糸体を専用スタンド8に固定し、消極給糸方式(た
て取り方式)で弾性糸1をドラフトローラー7に供給す
る際、それぞれの弾性糸1に対応した5台の張力調整装
置4を用いて各弾性糸1の張力を独立に異なるように調
整した。
【0063】そして、各弾性糸1の挿入ドラフトを調整
した後、ドラフトローラーに供給し、ドラフトをさらに
付与した。その後の各弾性糸のドラフトは1.2以上5
以下が好ましく、2以上3以下がより好ましい。前記ド
ラフトをかけた状態で、トップシート5とバックシート
6の送り出されるラインに挿入し、ホットメルトなどの
接着剤によって各弾性糸を挟み込むように固定すること
によって得られる。
【0064】本発明の不織布は、紙おむつに好適に用い
ることができる。紙おむつは、一般的には、表面素材と
して、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン繊維な
どからなる不織布が用いられ、尿などを吸収する吸収素
材としてポリエチレンフィルム、ポリエチレンラミネー
ト紙などが使用された一体型使い捨て吸収性製品であ
る。紙おむつは不織布にゴム素材を挿入して作られるこ
とが一般的であるため、本発明のなめらかな曲線をもつ
外観の審美性とより身体にフイットしたパワー付与が可
能な不織布を好適に用いることができる。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明する。 [実施例1]2枚のポリプロピレン不織布をトップシー
トおよびバックシートとして用い、ポリウレタン弾性糸
(東レ・デュポン(株)製”オペロン”T−127 X
A、560デニール)巻糸体5本を専用スタンドに固定
した。
【0066】消極給糸方式で、弾性糸をドラフトローラ
ーに走行速度100m/分で供給する際、表1に示され
るように、それぞれの弾性糸に対応した5台の張力調整
装置により各弾性糸の張力が異なる値となるように挿入
ドラフトを調整した。
【0067】さらに、各弾性糸に2倍(100%)のド
ラフトをかけ、トップシートとバックシートの送り出さ
れるラインに挿入し、ホットメルト接着剤によって弾性
糸がトップシートとバックシートで挟み込まれるように
固定し伸縮性不織布を形成した。
【0068】図3は、本発明の伸縮性不織布の一例を示
す外観概略図であり、得られたものは図3で示されるよ
うに、伸縮パワーの強い領域11と伸縮パワーの弱い領
域12によってなめらかな曲線の外観を有したものであ
った。 [比較例1]張力調整装置を用いない以外は、実施例1
と同一条件で、不織布を製造した。図4は、比較例の伸
縮性不織布の一例を示す外観概略図であり、得られたも
のは図4で示されるように、弾性糸のパワーに差がない
ため、締め付け部がくびれた外観に劣ったものしか得ら
れなかった。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】本発明によれば製造工程でのコスト削減
と紙おむつ商品に求められる機能性と審美性の高度化を
両立することができ、また、優れた着用時のフィット性
となめらかな曲性の外観を有する伸縮性不織布およびそ
の製造方法ならびに該伸縮性不織布を用いてなる紙おむ
つとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の伸縮性不織布において、弾性糸が挿入
される方向に対して垂直な方向を示す概略図である。
【図2】本発明の伸縮性不織布の製造方法の一例を示す
概略図である。
【図3】本発明の伸縮性不織布の一例を示す外観概略図
である。
【図4】比較例の伸縮性不織布の一例を示す外観概略図
である。
【符号の説明】
1:弾性糸 2:不織布シート 3:弾性糸巻糸体 4:張力調整装置 5:トップシート 6:バックシート 7:ドラフトローラー 8:専用スタンド 9:不織布 10:弾性糸 11:伸縮パワーの強い領域 12:伸縮パワーの弱い領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−188950(JP,A) 特開 昭50−69363(JP,A) 実開 平2−14391(JP,U) 特公 昭45−10787(JP,B1) 特表 平7−500384(JP,A) JIS用語集 化学・繊維編 1969, 日本,財団法人 日本規格協会,1969年 5月20日,1969年版 第1刷,第330 頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00 A41B 13/00 - 13/04 A61F 13/00 - 13/84

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の弾性糸が間隔をおいて不織布間に
    挿入され固定された伸縮部を有する不織布であって、弾
    性糸の挿入される方向に対して垂直な方向に沿って、異
    なる伸縮パワーを有する領域が存在し、かつ、相異する
    伸縮パワーを有する領域において、挿入される弾性糸の
    挿入ドラフト倍率が相異なることを特徴とする伸縮性不
    織布。
  2. 【請求項2】 相異する伸縮パワーを有する領域におい
    て、伸縮パワーが多段階的に相異なることを特徴とする
    請求項1に記載の伸縮性不織布。
  3. 【請求項3】 弾性糸がポリウレタン系弾性糸であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮性不織布。
  4. 【請求項4】 弾性糸の繊度が10デニール以上500
    0デニール以下であることを特徴とする請求項1〜
    いずれかに記載の伸縮性不織布。
  5. 【請求項5】 複数の弾性糸を間隔をおいて不織布間に
    挿入して固定することにより伸縮性不織布を製造する方
    法であって、該弾性糸を挿入する際の個々の張力を相異
    なる水準に調整することを特徴とする伸縮性不織布の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 消極給糸方式によって給糸され、張力調
    整装置により張力調整された弾性糸を、不織布間に挿入
    させることを特徴とする請求項に記載の伸縮性不織布
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 張力を多段階的に変化させることを特徴
    とする請求項5又は6に記載の伸縮性不織布の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜のいずれかに記載の伸縮性
    不織布が用いられてなることを特徴とする紙おむつ。
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