JP3511876B2 - 表面処理方法および装置 - Google Patents

表面処理方法および装置

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JP3511876B2 JP01083798A JP1083798A JP3511876B2 JP 3511876 B2 JP3511876 B2 JP 3511876B2 JP 01083798 A JP01083798 A JP 01083798A JP 1083798 A JP1083798 A JP 1083798A JP 3511876 B2 JP3511876 B2 JP 3511876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲンガスまた
はハロゲン化合物のガスと水蒸気との混合ガスを大気圧
放電させてハロゲン化水素ガスを生成し、ハロゲン化水
素ガスにより表面の改質などを行なう表面処理方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイスの製造分野などに
おいては、真空プラズマにより生成したラジカルな水素
原子を半導体基板などに接触させて清浄化し、半田の濡
れ性を改善することが行なわれていた。しかし、真空プ
ラズマによる処理は、真空ポンプや真空容器が必要等、
装置が高価で大型となり、取り扱いも容易でない。
【0003】そこで、真空プラズマ処理による欠点を解
消するために、大気圧において放電させてプラズマを発
生させ、このプラズマを半導体基板などに照射して表面
処理を行なう方法が開発された。ところが、プラズマは
寿命が短いために被処理物をプラズマが生成される放電
部の近傍に配置してプラズマに直接晒す必要がある。こ
のため、被処理物は、プラズマダメージを受けて物理的
性質の破壊が生じやすいばかりでなく、被処理物が金属
などの場合、突起した部分に強いプラズマが生成され、
均一な処理をすることができない。
【0004】このため、近年、放電部から離れた所に被
処理物を配置する処理部を設け、フッ素ガスなどのハロ
ゲンガスやフッ素化合物などのハロゲン化合物のガスと
水蒸気との混合ガスを大気圧おいて放電させ、比較的寿
命の長いフッ化水素ガス等のハロゲン化水素ガスを生成
し、このハロゲン化水素ガスを含む処理ガスを放電部か
ら処理部に輸送して被処理物に接触させ、ハロゲン化水
素ガスによって表面処理を行なうことが提案されてい
る。図5は、従来のハロゲン化合物ガスと水蒸気との混
合ガスから得たハロゲン化水素ガスによる表面処理をす
る装置の概略を示したものである。
【0005】図5において、四フッ化炭素(CF4)な
どのハロゲン化合物のガスを供給するガス供給源10に
は、水槽12が接続してあって、四フッ化炭素ガスを水
槽12の水14と接触さ、四フッ化炭素ガスに水蒸気
(H2O)を添加できるようにしてある。四フッ化炭素
ガスは、水槽12においてほぼ飽和水蒸気を含んだ状態
となり、この四フッ化炭素ガスと水蒸気との混合ガスか
らなる原料ガスが、大気圧状態で原料ガス供給路16を
介して放電ユニット18に導入される。放電ユニット1
8は、原料ガスが通流する電極間に例えば15kHzの
電圧が印加されていて、次のような反応によりフッ化水
素(HF)を生成する。
【0006】
【化1】CF4+2H2O→4HF+CO2 放電ユニット18の流出側には、フッ化水素ガスを含ん
だ処理ガス20を半導体基板などの被処理物を配置した
処理室22に供給するための処理ガス供給路24が接続
してあり、処理ガス供給路24を介して処理ガス20を
処理室22に導入し、被処理物と接触させて被処理物の
表面処理を行なえるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の表面処理装置は、四フッ化水素ガスを水槽12に導入
して水蒸気をほぼ飽和状態に含ませるようにしているた
め、原料ガスに含まれた水蒸気が凝縮しやすく、外部温
度の変化や長時間の処理によって原料ガス供給路16の
内壁や放電ユニット18の内部に水蒸気が結露する。こ
のため、四フッ化炭素ガスと反応させる水蒸気の放電ユ
ニット18への供給量が周囲環境の温度などの影響を受
けて変動し、生成されるフッ化水素ガスの量が一定せず
にフッ化水素ガスによる表面処理が不安定となる欠点が
ある。また、放電ユニット18内に結露を生ずると、放
電特性が変化して不安定となり、生成されるフッ化水素
ガスの量が変動して表面処理が不安定となる。
【0008】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、ハロゲン化水素ガスによる表面
処理を安定して行なえるようにすることを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者等は、水蒸気を含
む原料ガスを放電させて生成したハロゲン化水素ガスに
よる表面処理の安定化を図るため、種々実験を重ねて調
べたところ、原料ガスに含まれる水蒸気の凝縮による結
露と表面処理の安定性との間に関係があることを見い出
した。本発明は、このような知見に基づいてなされたも
ので、本発明に係る表面処理方法は、大気圧またはその
近傍の圧力下にあるハロゲンガスまたはハロゲン化合物
のガスと水蒸気とからなる原料ガスを放電部に導入して
ハロゲン化水素ガスを生成し、このハロゲン化水素ガス
を含む処理ガスを前記放電部から導出して被処理物に接
触させる表面処理方法において、前記ハロゲンガスまた
は前記ハロゲン化合物のガスに前記水蒸気を添加して前
記原料ガスを得たのち、原料ガスの相対湿度を低下させ
ることを特徴としている。
【0010】このように構成した本発明は、原料ガスを
得たのちにその相対湿度を低下させているため、外部の
温度変化や長時間の処理を行なっても原料ガス中の水蒸
気が凝縮せず、放電部に供給される水蒸気の量が安定す
るとともに、放電特性が安定してハロゲン化水素の生成
量を制御することができ、表面処理を長時間にわたって
安定して行なうことができる。
【0011】原料ガスの相対湿度は、原料ガスに希釈ガ
スを添加することにより容易に行なうことができる。そ
して、希釈ガスを加熱すれば、水蒸気の結露を確実に防
止できるとともに、希釈ガスの添加量を減少させること
ができ、放電部によるハロゲン化水素ガスの量を多くす
ることができる。希釈ガスとして原料ガスを構成してい
るハロゲンまたはハロゲン化合物と同じハロゲンまたは
ハロゲン化合物を使用すると、希釈用の特別なガス源を
必要とせず、取り扱いが容易となる。
【0012】さらに、本発明に係る表面処理方法は、大
気圧またはその近傍の圧力下にあるハロゲンガスまたは
ハロゲン化合物のガスと水蒸気とからなる原料ガスを放
電部に導入してハロゲン化水素ガスを生成し、このハロ
ゲン化水素ガスを含む処理ガスを前記放電部から導出し
て被処理物に接触させる表面処理方法において、前記原
料ガスを加熱することを特徴としている。
【0013】加熱する温度は、原料ガス中の水蒸気の凝
縮を防止できる温度でよく、例えば室温より20℃程度
高い温度に原料ガスを加熱する。これにより、原料ガス
の相対湿度が低下するため、水蒸気の原料ガス供給路や
放電部における結露を防止できるばかりでなく、原料ガ
スの温度が高いために放電部におけるハロゲン化水素の
生成反応を促進することができる。
【0014】また、本発明に係る表面処理方法は、大気
圧またはその近傍の圧力下にあるハロゲンガスまたはハ
ロゲン化合物のガスと水蒸気とからなる原料ガスを放電
部に導入してハロゲン化水素ガスを生成し、このハロゲ
ン化水素ガスを含む処理ガスを前記放電部から導出して
被処理物に接触させる表面処理方法において、前記放電
部を加熱することを特徴としている。
【0015】このように放電部を加熱することにより、
放電部における水蒸気の凝縮が防止され、放電特性が安
定してハロゲン化水素の生成量の変動を防げ、表面処理
を安定して行なうことができる。
【0016】原料ガスを加熱する場合または放電部を加
熱する場合、原料ガスまたは処理ガスに希釈ガスを添加
してよい。原料ガス中に希釈ガスを添加すると、原料ガ
ス供給路における水蒸気の凝縮が防止されて放電部に供
給する水蒸気の量を安定させることができる。また、処
理ガス中に希釈ガスを添加すれば、放電部から被処理物
に処理ガスを搬送する間に、処理ガスの温度が低下した
としても、処理ガス中の水蒸気の凝縮を防止できてより
安定した表面処理が行なえる。
【0017】上記の表面処理方法を実施するための表面
処理装置は、大気圧またはその近傍の圧力下にあるハロ
ゲンガスまたはハロゲン化合物のガスと水蒸気とからな
る原料ガスを原料ガス供給路を介して放電部に導入して
ハロゲン化水素ガスを生成し、このハロゲン化水素ガス
を含む処理ガスを前記放電部から導出して処理部に配置
した被処理物に接触させる表面処理装置において、前記
原料ガス供給路には、前記原料ガス中に希釈ガスを添加
する希釈ガス供給手段が接続してあることを特徴として
いる。そして、希釈ガス供給手段に加熱手段を設けて希
釈ガスを加熱することにより、より確実に水蒸気の凝縮
を阻止することができる。希釈ガスとして原料ガスを構
成するハロゲンまたはハロゲン化合物と同じハロゲンま
たはハロゲン化合物を用いると、希釈用の特別なガス源
を必要とせず、装置の簡素化が図れる。
【0018】また、本発明に係る表面処理装置は、大気
圧またはその近傍の圧力下にあるハロゲンガスまたはハ
ロゲン化合物のガスと水蒸気とからなる原料ガスを原料
ガス供給路を介して放電部に導入してハロゲン化水素ガ
スを生成し、このハロゲン化水素ガスを含む処理ガスを
前記放電部から導出して処理部に配置した被処理物に接
触させる表面処理装置において、前記原料ガス供給路に
前記原料ガスを加熱する加熱手段を設けたことを特徴と
している。これにより、上記の原料ガスを加熱した表面
処理を行なうことができる。
【0019】さらに、上記の放電部を加熱する表面処理
方法を実施する表面処理装置は、大気圧またはその近傍
の圧力下にあるハロゲンガスまたはハロゲン化合物のガ
スと水蒸気とからなる原料ガスを原料ガス供給路を介し
て放電部に導入してハロゲン化水素ガスを生成し、この
ハロゲン化水素ガスを含む処理ガスを前記放電部から導
出して処理部に配置した被処理物に接触させる表面処理
装置において、前記放電部に加熱手段を設けたことを特
徴としている。そして、原料ガス供給路または処理部に
処理ガスを導く処理ガス供給路の少なくともいずれか一
方には、原料ガスまたは処理ガス中に希釈ガスを添加す
る希釈ガス供給手段を接続し、原料ガス供給路や処理ガ
ス供給路における水蒸気の結露を防止し、より処理の安
定化を図ることができる。この場合、希釈ガスとして原
料ガスを構成するハロゲンまたはハロゲン化合物と同じ
ハロゲンまたはハロゲン化合物を用いれば、希釈用の特
別なガス源を必要とせず、装置の簡素化を図ることがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る表面処理方法および
装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に
説明する。
【0021】図1は、本発明の第1実施の形態に係る表
面処理装置の説明図である。図1において、ガス供給源
10には、水槽12との間に流量調整弁26を有するガ
ス供給管28が接続してあって、フッ素ガスなどのハロ
ゲンガスまたはハロゲン化合物のガス(この実施形態に
おいては四フッ化炭素ガス)を水槽12に流入させるこ
とができるようにしてある。そして、水槽12には、先
端を放電部である放電ユニット18に接続した原料ガス
供給路16が接続してあって、水槽12内の水14と接
触して生じた四フッ化炭素ガスと水蒸気との混合ガスか
らなる原料ガスを放電ユニット18に導入できるように
してある。
【0022】また、原料ガス供給路16には、ガス供給
管28から分岐させたバイパス管30が接続してある。
このバイパス管30は、希釈ガス供給手段を構成してお
り、ガス供給源10からの四フッ化炭素ガスの一部を水
槽12を迂回させ、希釈ガスとして原料ガス供給路16
に流入し、四フッ化炭素ガスと水蒸気からなる原料ガス
を希釈してその相対湿度を低下させるようにしてある。
そして、バイパス管30には、流量調整弁32が設けて
あって、原料ガス供給路16への四フッ化炭素ガスの添
加量を調整できるようにしてある。なお、バイパス管3
0は、原料供給路16における水蒸気の凝縮を防止する
ため、原料供給路16の水槽12に近い位置に接続する
ことが望ましい。
【0023】放電ユニット18は、図示しない電源に接
続した電極間を原料ガスが通流するようになっていて、
原料ガスを介して電極間に放電を発生し、前記した化学
式1の反応によりにフッ化水素を生成し、フッ化水素ガ
スを含んだ処理ガス20を処理ガス供給路24に送り出
す。この処理ガス供給路24の先端は、処理部である処
理室22に接続してある。この処理室22には、半導体
基板などの被処理物34が配置したしてある。
【0024】また、処理ガス供給路24には、流量調整
弁36を有するキャリアガス管38の先端が接続してあ
り、キャリアガス供給源40からキャリアガスである圧
縮空気が流入するようになっている。そして、キャリア
ガス管38は、処理ガス供給路24の放電ユニット18
に近い部分に接続してあって、処理ガス供給路24や処
理室22における水蒸気の路結を防止するようにしてい
る。すなわち、キャリアガスは、処理ガスの相対湿度を
低下させる希釈ガスとしての役割もしている。なお、処
理室22に圧縮空気とともに流入した処理ガス20は、
被処理物34と接触して反応したのち、排気ガス42と
して図示しない除害装置に送られ、無害化される。
【0025】上記のごとく構成した第1実施の形態にお
いては、ガス供給管28を介してガス供給源10からド
ライな四フッ化炭素ガスを水槽12に流入させ、四フッ
化炭素ガスに水蒸気を添加して原料ガスとし、この原料
ガスを原料ガス供給路16を介して放電ユニット18に
供給する。また、流量調整弁32の開度を調整し、ガス
供給管28を流れる四フッ化炭素ガスの一部をバイパス
管30を経由させて原料ガス供給路16に流入させ、希
釈ガスとして原料ガスに添加する。
【0026】希釈ガスとして四フッ化炭素ガスの量は、
原料ガス中の水蒸気が原料ガス供給路16内や放電ユニ
ット18内で凝縮して結露しない程度であればよく、例
えば放電ユニット18に導入する四フッ化炭素ガスの総
量の20%程度でよい。これにより、原料ガスは、相対
湿度が低下し、周囲環境の温度が変化したとしても、ま
た長時間の処理を行なったとしても、原料ガスに含まれ
ている水蒸気が凝縮して原料ガス供給路16の内部や放
電ユニット18の内部に結露することがない。
【0027】放電ユニット18は、図示しない電極間に
例えば15kHzの電圧が印加されていて、電極間を流
れる原料ガスを反応させてフッ化水素を生成し、フッ化
水素ガスを含んだ処理ガス20を処理ガス供給路24に
送り出す。処理ガス供給路24に導出された処理ガス2
0は、キャリアガス供給源40からキャリアガス管38
を介して処理ガス供給路24に流入する乾燥した圧縮空
気によって希釈されるとともに、圧縮空気によって処理
室22に搬送され、処理室22に配置した被処理物34
と接触し、被処理物34の例えば半田面を改質して濡れ
性を向上させる。
【0028】すなわち、半田は、空気に晒されると、錫
(Sn)が酸化されて酸化錫(SnO)が形成されて濡
れ性が悪くなる。しかし、半田にフッ化水素ガスを含ん
だ処理ガス20を接触させると、
【0029】
【化2】SnO+2HF→SnF2+H2O の反応を生じて他の元素と結合しやすいフッ化第一錫
(SnF2)が生じて半田の濡れ性を向上させることが
できる。
【0030】このように、この実施形態においては、ガ
ス供給源10から乾燥した四フッ化炭素ガスの一部を、
水槽12を迂回させて原料ガス供給路16に供給し、原
料ガスを希釈してその相対湿度を低下させ、原料ガス中
の水蒸気の凝縮を防止しているため、放電ユニット18
に供給される水蒸気の量が水槽12を通過する四フッ化
炭素ガスの量に応じた量となり、フッ化水素ガスの生成
量を容易に制御することができ、処理室22における被
処理物34の表面処理を安定して行なうことができる。
【0031】しかも、希釈ガスとして原料ガスを構成し
ているガスと同じ四フッ化炭素ガスを使用しているた
め、希釈用のガス源を特に必要とせず、装置の簡素化が
図れて取り扱いが容易であり、また処理ガス20に影響
を与えることがない。また、処理ガス20は、乾燥した
圧縮空気によって希釈されるため、処理ガス20が処理
室22に搬送される途中で温度が低下したとしても、処
理ガス供給路24や処理室22における水蒸気の結露を
防止することができ、表面処理をより安定して行なうこ
とができる。
【0032】なお、前記の実施形態においては、ハロゲ
ン化合物のガスが四フッ化炭素ガスである場合について
説明したが、C224などのHFC等であってもよ
く、フッ素ガスや塩素ガスなどのハロゲンガスを用いて
もよい。また、前記実施の形態においては、希釈ガスが
原料ガスを構成するガスと同じ四フッ化炭素ガスを用い
た場合について説明したが、アルゴンガス、ヘリウムガ
スまたは窒素ガスなどの不活性ガス、さらには圧縮空気
など、常温で安定なガスであればよい。
【0033】図2は、第2実施形態に係る表面処理装置
の説明図である。この実施の形態においては、バイパス
管30の流量調整弁32の下流側に加熱手段であるヒー
タ44が設けてあって、バイパス管30を流れる四フッ
化炭素ガスを加熱できるようにしてある。その他の構成
は、図1に示した第1実施の形態と同様である。
【0034】このように構成した第2実施形態は、バイ
パス管30を流れる希釈ガスとなる四フッ化炭素ガスを
ヒータ44によって、室温より高い温度、例えば20℃
以上高い温度に加熱したのち、原料ガス供給路16に供
給し、原料ガスを希釈する。これにより、原料ガス中の
水蒸気の凝縮をより確実に防止することができ、また希
釈ガスの量を減少させることが可能で、フッ化水素ガス
の生成量を相対的に増大させることができる。なお、こ
の実施の形態においては、加熱手段がヒータ44である
場合について説明したが、赤外線などを用いてもよい。
【0035】図3は、第3実施の形態に係る表面処理装
置の説明図である。この実施形態においては、ガス供給
管28と原料ガス供給路16とを連通させたバイパス管
30が省略してある一方、原料ガス供給路16に加熱手
段としてのヒータ46が配設してあり、原料ガス供給路
16を流れる原料ガスを加熱できるようにしてある。
【0036】この実施の形態においては、原料ガス供給
路16を流れる四フッ化炭素ガスと水蒸気とからなる原
料ガスをヒータ46によって、例えば室温より20℃以
上高い温度に加熱する。これにより、原料ガスの相対湿
度が低下し、水蒸気の凝縮が防げ、フッ化水素ガスの生
成が安定して行なわれ、表面処理の安定化を図ることが
できる。
【0037】図4は、第4実施の形態に係る表面処理装
置の説明図である。この第4実施の形態においては、原
料ガス供給路16のヒータ46を省略し、放電ユニット
18に加熱手段であるヒータ48を設けて放電ユニット
18内を加熱できるようにしてある。その他の構成は、
図3に示した第3実施の形態と同様である。
【0038】このように構成した第4実施の形態は、放
電ユニット18の内部をヒータ48によって原料ガス中
の水蒸気が凝縮して結露しない温度以上、例えば室温よ
り20℃以上高い温度に加熱して放電ユニット内の結露
を防止する。これにより、放電ユニット18における放
電特性を安定させることができ、フッ化水素ガスの生成
が安定して被処理物の表面処理を安定して行なうことが
できる。
【0039】なお、第3実施形態および第4実施形態に
おいても、ガス供給管28と原料ガス供給路16との間
に水槽12を迂回したバイパス管を設け、ガス供給管2
8を流れる四フッ化炭素ガスの一部を直接原料ガス供給
路16に供給して原料ガスの希釈を行なってもよい。
【0040】
【実施例】《比較例》図1に示した第1実施形態に係る
表面処理装置の処理室22内に、被処理物として8−2
半田(Sn80%、Pb20%)をメッキした長さ20
mm、幅5mm、厚さ0.2mmの銅板(試験片)を配
置するとともに、流量調整弁32を閉じた状態で水槽1
2に100ml/minの四フッ化炭素(CF4)ガス
を供給し、大気圧状態の四フッ化炭素ガスと水蒸気とか
らなる原料ガスを放電ユニット18に導入した。そし
て、放電ユニット18の電極間に周波数が約15kH
z、p−p値(peak−to−peak valu
e)で約7kVの電圧を印加してフッ化水素ガスを含む
処理ガス20を生成した。また、キャリアガス供給源4
0から6l/minの圧縮空気(湿度5%以下)をキャ
リアガスとして処理ガス供給路24に流入させ、処理ガ
ス20を圧縮空気とともに処理室22に供給し、試験片
の表面を処理ガス20に30分間晒して表面処理を行な
った。その後、試験片を処理室20から取り出し、半田
の濡れ試験を行なった。
【0041】濡れ試験の方法は、6−4半田(Sn60
%、Pb40%)を溶かした半田槽に、上記の表面処理
をした試験片をフラックスを塗布せずに浸した。その結
果、試験片に半田槽内の6−4半田が吸上げられ、良好
な濡れ性を示した。
【0042】しかし、希釈ガスを使用せずに5時間以上
の長時間にわたって上記の表面処理を継続したところ、
放電ユニット18の前後の原料ガス供給路16と処理ガ
ス供給路24とに結露が観察された。そして、表面処理
の効果、すなわち試験片の半田の濡れ性も実験開始の初
期と終期とで異なり、実験の終期において濡れ性が低下
した。
【0043】《実施例1》図1の表面処理装置を使用
し、水槽12に100ml/minの四フッ化炭素ガス
を供給するとともに、バイパス管30に50ml/mi
nの四フッ化炭素ガスを通し、この四フッ化炭素ガスに
よって原料ガス供給路16内の原料ガスを希釈した。他
の実験条件は、上記の比較例と同じである。
【0044】30分間表面処理した試験片を上記の半田
槽に浸したところ、6−4半田が吸上げられて良好な濡
れ性を示した。また、装置を長時間稼働させて表面処理
を行なっても、原料ガス供給路16や処理ガス供給路2
4などに結露が見られず、半田の濡れ性も変化がなく、
安定した表面処理を行なうことができた。
【0045】《実施例2》図3に示した第3実施の形態
に係る表面処理装置を用い、水槽12に100ml/m
inの四フッ化炭素ガスを供給するとともに、ヒータ4
6によって四フッ化炭素ガスと水蒸気からなる原料ガス
を100℃前後に加熱した。他の実験条件は、比較例と
同じである。
【0046】その結果、試験片は、良好な半田の濡れ性
を示し、また長時間実験を継続した場合でも、原料ガス
供給路16や処理ガス供給路24などに結露が見られ
ず、半田の濡れ性も安定していた。
【0047】《実施例3》図4に示した第4実施の形態
に係る表面処理装置を用い、水槽12に100ml/m
inの四フッ化炭素ガスを供給するとともに、ヒータ4
8によって放電ユニット18の内部を加熱し、70℃前
後に保持した。他の実験条件は比較例と同じである。そ
の結果、試験片の半田に対する濡れ性が良好であるとと
もに、実験を長時間継続しても濡れ性に変化が見られ
ず、安定な濡れ性を示した。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、原料ガスを得たのちにその相対湿度を低下させたこ
とにより、外部の温度変化や長時間の処理を行なっても
原料ガス中の水蒸気が凝縮せず、放電部に供給される水
蒸気の量が安定するとともに、放電特性が安定してハロ
ゲン化水素の生成量を制御することができ、表面処理を
長時間にわたって安定して行なうことができる。
【0049】また、本発明においては、放電部を加熱し
て放電部内の水蒸気の結露を防止したことにより、放電
部の放電特性が安定してハロゲン化水素ガスの生成を安
定して行なうことができ、表面処理の安定化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る表面処理装置の
説明図である。
【図2】本発明の第2実施の形態に係る表面処理装置の
説明図である。
【図3】本発明の第3実施の形態に係る表面処理装置の
説明図である。
【図4】本発明の第4実施の形態に係る表面処理装置の
説明図である。
【図5】従来の表面処理装置の説明図である。
【符号の説明】
10 ガス供給源 12 水槽 14 水 16 原料ガス供給路 18 放電部(放電ユニット) 20 処理ガス 22 処理部(処理室) 24 処理ガス供給路 30 希釈ガス供給手段(バイパス管) 34 被処理物 40 キャリアガス供給源 44、46、48 加熱手段(ヒータ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/26 H05K 3/34 501Z 3/34 501 H01L 21/302 N (72)発明者 秋山 博明 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 宮島 弘夫 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 森 義明 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−205272(JP,A) 特表 平11−503974(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 8/08 B23K 1/20 C01B 7/19 H01L 21/304 645 H01L 21/3065 H05K 3/26 H05K 3/34 501

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧またはその近傍の圧力下にあるハ
    ロゲンガスまたはハロゲン化合物のガスと水蒸気とから
    なる原料ガスを放電部に導入してハロゲン化水素ガスを
    生成し、このハロゲン化水素ガスを含む処理ガスを前記
    放電部から導出して被処理物に接触させる表面処理方法
    において、前記ハロゲンガスまたは前記ハロゲン化合物
    のガスに前記水蒸気を添加して前記原料ガスを得たの
    ち、原料ガスの相対湿度を低下させることを特徴とする
    表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記原料ガス中に希釈ガスを添加して原
    料ガスの相対湿度を低下させることを特徴とする請求項
    1に記載の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記希釈ガスを加熱することを特徴とす
    る請求項2に記載の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記希釈ガスは、前記原料ガスを構成す
    るハロゲンまたはハロゲン化合物と同じハロゲンまたは
    ハロゲン化合物であることを特徴とする請求項2または
    3に記載の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 大気圧またはその近傍の圧力下にあるハ
    ロゲンガスまたはハロゲン化合物のガスと水蒸気とから
    なる原料ガスを放電部に導入してハロゲン化水素ガスを
    生成し、このハロゲン化水素ガスを含む処理ガスを前記
    放電部から導出して被処理物に接触させる表面処理方法
    において、前記原料ガスを加熱することを特徴とする表
    面処理方法。
  6. 【請求項6】 大気圧またはその近傍の圧力下にあるハ
    ロゲンガスまたはハロゲン化合物のガスと水蒸気とから
    なる原料ガスを放電部に導入してハロゲン化水素ガスを
    生成し、このハロゲン化水素ガスを含む処理ガスを前記
    放電部から導出して被処理物に接触させる表面処理方法
    において、前記放電部を加熱することを特徴とする表面
    処理方法。
  7. 【請求項7】 前記原料ガスまたは前記処理ガス中に希
    釈ガスを添加することを特徴とする請求項5または6に
    記載の表面処理方法。
  8. 【請求項8】 前記希釈ガスは、前記原料ガスを構成す
    るハロゲンまたはハロゲン化合物と同じハロゲンまたは
    ハロゲン化合物であることを特徴とする請求項7に記載
    の表面処理方法。
  9. 【請求項9】 大気圧またはその近傍の圧力下にあるハ
    ロゲンガスまたはハロゲン化合物のガスと水蒸気とから
    なる原料ガスを原料ガス供給路を介して放電部に導入し
    てハロゲン化水素ガスを生成し、このハロゲン化水素ガ
    スを含む処理ガスを前記放電部から導出して処理部に配
    置した被処理物に接触させる表面処理装置において、前
    記原料ガス供給路には、前記原料ガス中に希釈ガスを添
    加する希釈ガス供給手段が接続してあることを特徴とす
    る表面処理装置。
  10. 【請求項10】 前記希釈ガス供給手段は、希釈ガスを
    加熱する加熱手段を有していることを特徴とする請求項
    9に記載の表面処理装置。
  11. 【請求項11】 大気圧またはその近傍の圧力下にある
    ハロゲンガスまたはハロゲン化合物のガスと水蒸気とか
    らなる原料ガスを原料ガス供給路を介して放電部に導入
    してハロゲン化水素ガスを生成し、このハロゲン化水素
    ガスを含む処理ガスを前記放電部から導出して処理部に
    配置した被処理物に接触させる表面処理装置において、
    前記原料ガス供給路に前記原料ガスを加熱する加熱手段
    を設けたことを特徴とする表面処理装置。
  12. 【請求項12】 大気圧またはその近傍の圧力下にある
    ハロゲンガスまたはハロゲン化合物のガスと水蒸気とか
    らなる原料ガスを原料ガス供給路を介して放電部に導入
    してハロゲン化水素ガスを生成し、このハロゲン化水素
    ガスを含む処理ガスを前記放電部から導出して処理部に
    配置した被処理物に接触させる表面処理装置において、
    前記放電部に加熱手段を設けたことを特徴とする表面処
    理装置。
  13. 【請求項13】 前記原料ガス供給路または前記処理部
    に前記処理ガスを導く処理ガス供給路の少なくともいず
    れか一方には、前記原料ガスまたは前記処理ガス中に希
    釈ガスを添加する希釈ガス供給手段が接続してあること
    を特徴とする請求項11または12に記載の表面処理装
    置。
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