JP3511734B2 - 光学ピックアップ装置 - Google Patents

光学ピックアップ装置

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JP3511734B2 JP13441695A JP13441695A JP3511734B2 JP 3511734 B2 JP3511734 B2 JP 3511734B2 JP 13441695 A JP13441695 A JP 13441695A JP 13441695 A JP13441695 A JP 13441695A JP 3511734 B2 JP3511734 B2 JP 3511734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学ディスクから情報
信号を読み取り再生する光学ピックアップ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、安価で、小型で、大量生産に適し
た光学ピックアップ装置として、図15及び図16に示
すようにプリズムを用いた光学ピックアップ装置50が
用いられている。このプリズムを用いた光学ピックアッ
プ装置(以下、単に光学ピックアップ装置という。)5
0は、基板51上にヒートシンク52を介して半導体レ
ーザである例えばレーザダイオード53を固定してい
る。また、この光学ピックアップ装置50は、基板51
上にフォトダイオードのような光検出器54、55を形
成しこれを断面台形であるプリズム56で覆っている。
【0003】プリズム56は、レーザダイオード53に
対向している傾斜された第1の半透過反射面56aと、
基板51に対接し、かつ第1の半透過反射面56aを透
過した後のレーザ光の入射位置に形成される第2の半透
過反射面56bと、この第2の半透過反射面56bに対
向し、第2の半透過反射面56bが反射したレーザ光を
反射する反射面56cとを備える。
【0004】光学ピックアップ装置50は、プリズム5
6の第1の半透過反射面56aで一部反射されたレーザ
ダイオード53からのレーザ光を折り返しミラー57、
58で反射して対物レンズ59に導く。対物レンズ59
は、上記レーザ光を光学ディスク60の信号記録面60
aに集光する。光学ディスク60の信号記録面60aか
らの反射レーザ光は、折り返しミラー58、57で折り
返され、第1の半透過反射面56aを一部透過してプリ
ズム56内に入射する。プリズム56内において、光検
出器54近傍の第2の半透過反射面56bは、上記レー
ザ光の一部を透過させて光検出器54に入射させる。第
2の半透過反射面56bで反射された残りの一部は、反
射面56cに達し、該反射面56cによって反射されて
第2の半透過反射面56bとは位置が異なり光を全部透
過する面を介して光検出器55に達する。この光学ピッ
クアップ装置50では、光学ディスク60が上記レーザ
光の収束点に位置している場合に、この収束点の共役点
が反射面56c上に位置する様に、プリズム56の大き
さ等が選定されている。
【0005】図17には、プリズム56で反射されたレ
ーザ光を折り返しミラーを用いずに直接対物レンズに導
くような光学ピックアップ装置を示す。すなわち、この
図17において、レーザダイオード53から出射された
レーザ光は、プリズム56の第1の半透過反射面56a
で一部反射されて、対物レンズ59を透過して光学ディ
スク60に導かれる。光学ディスク60で反射されたレ
ーザ光は、再び対物レンズ60を介してから第1の半透
過反射面56aで一部透過されてプリズム56内に入
り、上述したように光検出器54、55に達する。
【0006】光検出器54、55は、図18に示すよう
な一定の方向に並んでいる4個の光検出部54a〜54
d、55a〜55dを有してなる。光検出部54a〜5
4dの検出出力をI1〜I4、光検出部55a〜55dの
検出出力をI5〜I8とすると、これらの各検出出力は、
演算増幅器62〜64により、 {(I1+I4)−(I2+I3)}−{(I5+I8)−
(I6+I7)} のように演算されて出力端子65からフォーカス誤差信
号が得られる。
【0007】ここで、図19の(A)に示すようにレー
ザダイオード53から出射されたレーザ光が第1の半透
過反射面56aにて反射され、対物レンズ59で収束さ
れて光学ディスク60の信号記録面60aに合焦してい
る場合、光軸L上に簡略化して示した光検出器54、5
5には、図19の(B)に示すように同じスポット
a、Sbが照射されるので、検出出力I1〜I4、I5
8から得られるフォーカス誤差信号は0となる。
【0008】また、図20の(A)に示すようにいわゆ
る前ピントの場合、光検出器54、55には、図20の
(B)に示すように異なったスポットSa '、Sb '(Sa '
>S b ')が照射されるので、フォーカス誤差信号の極性
は正となる。さらに、図21の(A)に示すようにいわ
ゆる後ピントの場合、光検出器54、55には、図21
の(B)に示すように異なったスポットSa "、Sb "(S
a "<Sb ")が照射されるので、フォーカス誤差信号の極
性は負となる。
【0009】なお、光検出部54a〜54d、55a〜
55dの各検出出力を図22に示すように演算増幅器6
6〜68を使って、 {(I1+I4)−(I2+I3)}−{(I5+I8)−
(I6+I7)} のように演算すると出力端子69からトラッキング誤差
信号が求められる。これは、プッシュプル法といわれる
演算検出法である。例えば、図21に示すように、光学
ディスク60のトラック溝で回折された+1次回折光と
0次回折光との干渉部i+と、−1次回折光と0次回折
光との干渉部i-との差動を検出するものである。
【0010】したがって、光検出器54だけを使って、 (I1+I4)−(I2+I3) を演算するか、光検出器55だけを使って、 (I5+I8)−(I6+I7) を演算してトラッキング誤差信号としてもよい。
【0011】また、RF信号の検出は、光検出器54と
光検出器55の全ての検出出力を用いて、 (I1+I2+I3+I4)+(I5+I6+I7+I8) のように演算すればよい。
【0012】さて、コンピュータの記憶装置、画像情報
のパッケージメディアとして、光学ディスクの高密度化
が進んでいる。この高密度の光学ディスクを高速に読み
取るための技術としては、信号記録領域である情報信号
層を複数積層した多層光ディスクが提案されている。
【0013】この多層光ディスクには、例えば、情報信
号層が2層に重ね合わされて構成されている図23の
(A)に示すような2層光ディスク70がある。この2
層光ディスク70は、図23の(B)に示すように、ポ
リカーボネイト(PC)、ポリメチルメタクリレート
(PMMA)等の透明な合成樹脂材料によって形成され
るディスク基板70aと、このディスク基板70aの主
面上に形成される第1の情報信号層70bと、この第1
の情報信号層70b上に透明樹脂材料によって形成され
る例えば厚み40μmのスペーサ層70cと、第1の情
報信号層70bにスペーサ層70cを介して重ね合わさ
れて形成される第2の情報信号層70dと、この第2の
情報信号層70dを機械的及び化学的に保護するために
第2の情報信号層70d上に被服形成される保護層70
eとから構成されている。
【0014】このように多層光ディスクは、例えば第1
の情報信号層70a、第2の情報信号層70bのような
情報信号層が厚み十μm〜数十μmのスペーサ層を介し
て複数存在する光ディスクである。任意の情報信号層か
ら情報信号を読み取るためには、光学ピックアップ装置
を構成する対物レンズの焦点位置をわずかに移動させる
ように該対物レンズをわずかに移動させる。
【0015】そして、例えば2層光ディスク70の場
合、第1の情報信号層70bは、上記対物レンズを介し
てレーザ光を第2の情報信号層70dまで透過させるた
め、反射率を100%より十分小さくしている。ここ
で、2層光ディスク70の第1の情報信号層70bから
情報信号を読み取り再生するには、図23の(B)に示
すように、対物レンズ71が第1の情報信号層70bに
レーザ光を収束するように移動される。
【0016】また、第2の情報信号層70dから情報信
号を読み取り再生するには、図23の(C)に示すよう
に、対物レンズ71が第2の情報信号層70dにレーザ
光を収束するように移動される。このような2層光ディ
スク70から図15〜図17を用いて説明した光学ピッ
クアップ装置50を使って情報信号を読み取り再生する
場合を以下に説明する。
【0017】先ず、2層光ディスク70の第1の情報信
号層70bから情報信号を読み取り再生する場合を図2
4を参照しながら説明する。一般的に、2層光ディスク
70のような多層光ディスクから情報信号を読み出す場
合、読み出しの対象とする情報信号層ではない情報信号
層から迷光が発生してしまう。図24に示す場合、第1
の情報信号層70bに照射されたレーザ光が、第1の情
報信号層70bに照射される過程で、この第1の情報信
号層70bを透過して情報信号の読み取りの対象にされ
ていない第2の情報信号層70dにもそれぞれ照射され
てしまう。なお、図24には、対物レンズ59が中立
点、つまり光検出器54、光検出器55、レーザダイオ
ード53の光軸L上にある場合を示している。
【0018】このため、光検出器54、光検出器55に
は対物レンズ59の焦点が合わされた2層光ディスク7
0の第1の情報信号層70bからの反射レーザ光O1
照射されると共に、焦点が合わされていない第2の情報
信号層70dからフォーカスぼけして大きくされた反射
レーザ光O2も照射される。この反射レーザ光O2が迷光
である。
【0019】すなわち、2層光ディスク70の第1の情
報信号層70bから光学ピックアップ装置50で情報信
号を読み取り再生しようとすると、光検出器54、光検
出器55上に、反射レーザ光O1と、この反射レーザ光
1の外周側に広げられた反射レーザ光の迷光O2とが同
心円状にそれぞれ照射される。
【0020】ここで、図25の(A)、図25の(B)
に示すように、光検出器54、光検出器55上に反射レ
ーザ光O1が形成するスポットS1、スポットS2は同じ
大きさである。迷光O2が形成するスポットは、光検出
器55上のスポットs2の方が光検出器54上のスポッ
トs1より大きい。しかし、光検出器54、光検出器5
5の迷光スポットs1、迷光スポットs2の大きさは、反
射レーザ光O1が形成したスポットS1、スポットS2
りはるかに大きい。したがって、フォーカス、トラッキ
ング誤差信号検出において、大きな問題とはならなかっ
た。
【0021】次に、2層光ディスク70の第2の情報信
号層70dから情報信号を読み取り再生する場合を図2
6を参照しながら説明する。図26に示す場合、第2の
情報信号層70dに照射されたレーザ光が、第2の情報
信号層70dに照射される過程で、情報信号の読み取り
の対象にされていない第1の情報信号層70bにもそれ
ぞれ照射されてしまう。なお、この図26の場合も、対
物レンズ59が中立点にある。
【0022】このため、光検出器54、光検出器55に
は対物レンズ59の焦点が合わされた2層光ディスク7
0の第2の情報信号層70dからの反射レーザ光o2
照射されると共に、焦点が合わされていない第1の情報
信号層70bからフォーカスぼけして大きくされた反射
レーザ光o1も照射される。この反射レーザ光o1が迷光
である。
【0023】すなわち、2層光ディスク70の第2の情
報信号層70dから光学ピックアップ装置50で情報信
号を読み取り再生しようとすると、光検出器54、光検
出器55上に、反射レーザ光o2と、この反射レーザ光
2の外周側に広げられた反射レーザ光の迷光o1とが同
心円状にそれぞれ照射される。
【0024】 ここで、図27の(A)、図27の(B)
に示すように、光検出器54、光検出器55上に反射レ
ーザ光o2が形成するスポットS1、スポットS2は同じ
大きさである。迷光o1が形成するスポットは、光検出
器54上のスポットs1の方が光検出器55上のスポッ
トs2より大きい。しかし、光検出器54、光検出器5
5の迷光スポットs1、迷光スポットs2の大きさは、反
射レーザ光o2が形成したスポットS1、スポットS2
りはるかに大きい。したがって、フォーカス、トラッキ
ング誤差信号検出において、大きな問題とはならなかっ
た。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多層光ディ
スクの対象とする情報信号層から情報信号を読み取り再
生しているとき、多層光ディスクに偏芯が発生したり、
視野内アクセス時には、対物レンズが中立点からはずれ
てしまい、上記迷光のスポットが大きく横ずれしてしま
う。
【0026】先ず、図28に示すように、2層光ディス
ク70の第1の情報信号層70bから情報信号を読み取
り再生しているときに、対物レンズ59が中立点から外
れた場合、つまり対物レンズ59が光検出器54、光検
出器55、レーザダイオード53の光軸L上から外れた
場合、光検出器54、光検出器55上に反射レーザ光O
1が形成するスポットS1、スポットS2は図29の
(A)及び図29の(B)に示すように同じ大きさであ
るが、迷光O2が形成するスポットs1、スポットs 2
大きく横ずれしている。したがって、サーボ信号、特に
トラッキング誤差信号に大きなオフセットを生じる。こ
のオフセットがトラッキングサーボを不安定にさせ、特
に、視野内アクセス時にトラッキングサーボをかからな
くする。
【0027】次に、図30に示すように、2層光ディス
ク70の第2の情報信号層70dから情報信号を読み取
り再生しているとき、対物レンズ59が中立点から外れ
た場合、光検出器54、光検出器55上に反射レーザ光
2が形成するスポットS1、スポットS2は図31の
(A)及び図31の(B)に示すように同じ大きさであ
るが、迷光o1が形成するスポットs1、スポットs2
大きく横ずれしている。したがって、サーボ信号、特に
トラッキング誤差信号に大きなオフセットを生じる。こ
のオフセットもトラッキングサーボを不安定にさせ、特
に、視野内アクセス時にトラッキングサーボをかからな
くする。
【0028】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、多層光ディスクを読み取る際に、対象とす
る読み取り層以外からの迷光の影響を抑制して、トラッ
キングを安定作動する光学ピックアップ装置の提供を目
的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために、情報信号層が複数重ね合わされて構
成されている多層光ディスクの任意の情報信号層から情
報信号を読み取り再生する光学ピックアップ装置におい
て、基板上に配設されて光を出射する光源と、上記光源
に対向する傾斜された第1の半透過反射面と、上記基板
に対接しかつ上記第1の半透過反射面を透過した後の光
の入射位置に形成される第2の半透過反射面と、上記第
2の半透過反射面に対向し、上記第2の半透過反射面が
反射した光の焦点位置近傍のみに反射部を形成し、該反
射部以外は反射防止膜を形成する上面とを備えてなるプ
リズム手段と、上記第2の半透過反射面に対接している
上記基板上の位置に複数の光検出部を有して成る第1の
光検出手段と、上記第1の光検出手段と同様に、上記第
2の半透過反射面に対接している上記基板上の位置に複
数の光検出部を有して成る第2の光検出手段とを備えて
なる。
【0030】
【作用】プリズム手段の上面には、第2の半透過反射面
が反射したレーザ光の焦点位置近傍のみに反射部を形成
し、該反射部以外は反射防止膜を形成するので迷光を除
去することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明に係る光学ピックアップ装置の
いくつかの実施例について図面を参照しながら説明す
る。いずれの実施例もプリズムを用い多層光ディスクの
一種であり情報信号層が2層に重ね合わされて構成され
ている2層光ディスクから情報信号を読み取り再生する
プリズム使用の光学ピックアップ装置(以下、単に光学
ピックアップ装置という。)である。
【0032】先ず、第1実施例の光学ピックアップ装置
は、図1に示すように、基板1上にヒートシンク2を介
して配設されレーザ光を出射する光源となるレーザダイ
オード3と、このレーザダイオード3に対向する傾斜さ
れた第1の半透過反射面4aと、基板1に対接し、かつ
第1の半透過反射面4aを透過した後のレーザ光の入射
位置に形成されている第2の半透過反射面4bと、この
第2の半透過反射面4bに対向し、第2の半透過反射面
4bが反射したレーザ光の焦点位置F近傍であって上記
レーザ光の光軸を含む面に平行に帯状の反射部4cを形
成する上面4dとを備えて成るプリズム4と、第2の半
透過反射面4bに対接している基板1上の位置に上記光
軸を含む面に垂直な方向に並んでいる4個の光検出部を
有して成る第1の光検出器5と、この第1の光検出器5
と同様に、第2の半透過反射面4bに対接している基板
1上の位置に上記光軸に垂直な方向に並んでいる4個の
光検出部を有して成る第2の光検出器6とを備えて成
る。
【0033】2層光ディスク8は、図2に示すように、
ポリカーボネイト(PC)、ポリメチルメタクリレート
(PMMA)等の透明な合成樹脂材料によって形成され
るディスク基板8aと、このディスク基板8aの主面上
に形成される第1の情報信号層8bと、この第1の情報
信号層8b上に透明樹脂材料によって形成される例えば
厚み40μmのスペーサ層8cと、第1の情報信号層8
bにスペーサ層8cを介して重ね合わされて形成される
第2の情報信号層8dと、この第2の情報信号層8dを
機械的及び化学的に保護するために第2の情報信号層8
d上に被服形成される保護層8eとから構成されてい
る。
【0034】この第1実施例の光学ピックアップ装置に
より、2層光ディスク8の図2に示す第1の情報信号層
8bから情報信号の読み取り再生を行う場合、レーザダ
イオード3から出射されたレーザ光は、プリズム4の第
1の半透過反射面4aで一部反射されて、対物レンズ7
に達する。対物レンズ7は、上記レーザ光を収束して、
2層光ディスク8の第1の情報信号層8bに照射する。
【0035】2層光ディスク8の第1の情報信号層8b
からの反射レーザ光は、再び対物レンズ7を通過してプ
リズム4の第1の半透過反射面4aに達する。この第1
の半透過反射面4aは、上記反射レーザ光を今度は透過
し、プリズム4内に入射させる。プリズム4内に入射し
た上記反射レーザ光は、第1の光検出器5に透過される
と共に、反射されて上面4dの帯状反射部4cに達す
る。この帯状反射部4cは、上記反射レーザ光の焦点位
置F近傍であり、上記反射レーザ光の光軸に平行な方向
に帯状とされている。この帯状反射部4cで反射された
上記反射レーザ光は、第2の光検出器6に達する。な
お、上記帯状反射部4cを除いた上面4dには、反射防
止膜が形成されており、上記帯状反射部4cで合焦しな
いレーザ光を透過させる。
【0036】光検出器5、6の詳細な構成について図3
を参照しながら説明しておく。光検出器5は、上記第1
の半透過反射面4aを透過した上記レーザ光の光軸と平
行な方向に4つに分割された検出部5a、5b、5c、
5dとを上記光軸と垂直な方向に基板1上に並べてな
る。同様に、光検出器6も、上記光軸と平行な方向に4
つに分割された検出部6a、6b、6c、6dとを上記
光軸と垂直な方向に基板1上に並べてなる。
【0037】ここで、2層光ディスク8から情報信号を
読み出す場合、第1の情報信号層8bに照射されたレー
ザ光が、第1の情報信号層8bに照射される過程で、こ
の第1の情報信号層8bを透過して情報信号の読み取り
の対象にされていない第2の情報信号層8dにもそれぞ
れ照射されてしまい、迷光が発生してしまう。
【0038】第1の情報信号層8からの反射レーザ光
は、プリズム4内の上面4d上の焦点位置F近傍の帯状
反射部4cで反射されるが、上記迷光は帯状反射部4c
では合焦しないので、上面4dにあって上記帯状反射部
4cを除いた部分に形成されている上記反射防止膜によ
り透過される。
【0039】以下、この第1実施例の光学ピックアップ
装置を使って、2層光ディスク8から情報信号の読み取
り再生を行う場合の詳細な動作について図4〜図11を
参照しながら説明する。先ず、図4を参照して、対物レ
ンズ7が中立点、つまり光検出器5、光検出器6、レー
ザダイオード3の光軸L上にあるときに、2層光ディス
ク8の第1の情報信号層8bから情報信号を読み取り再
生する場合を説明する。光検出器5には対物レンズ7の
焦点が合わされた2層光ディスク8の第1の情報信号層
8bからの反射レーザ光O1と第2の情報信号層8dか
らの上記迷光O2が照射されるため、図5の(A)に示
すように、スポットS1とスポットs1が同心円状に形成
される。一方、光検出器6には面4'd上の透過部4'
を透過した上記反射レーザ光O1だけが到達し、上記第
2の情報信号層8dからの上記迷光O2は面4'dの透過
部4'cを透過できないので、図5の(B)に示すよう
にスポットS2だけが形成される。ここで、面4'dは、
上面4dに形成された反射防止膜と同じ機能を有する。
つまり、迷光O2を光検出器6に到達させないという点
で等価である。また、透過部4'cは、帯状反射部4c
と、上記反射レーザ光O1のみを光検出器6に到達させ
るという点で等価である。
【0040】したがって、図4に示すように、対物レン
ズ7が中立点にあれば、第2の情報信号層8dからの迷
光O2があってもフォーカス誤差及びトラッキング誤差
信号の検出には問題ない。次に、図6を参照して、2層
光ディスク8の第1の情報信号層8bから情報信号を読
み取り再生しているときに、対物レンズ7が中立点から
外れた場合、つまり対物レンズ7が光検出器5、光検出
器6、レーザダイオード3の光軸L上から外れた場合に
ついて説明する。これは、2層光ディスク8の偏芯、視
野内アクセス時に発生する。光検出器5には対物レンズ
7の焦点が合わされた2層光ディスク8の第1の情報信
号層8bからの反射レーザ光O1と第2の情報信号層8
dからの上記迷光O2が照射されるため、図7の(A)
に示すように、スポットS1と、大きく横ずれしたスポ
ットs1が形成される。一方、光検出器6には面4'd上
の透過部4'cを透過した上記反射レーザ光O1だけが到
達し、上記第2の情報信号層8dからの上記迷光O2
面4'dの透過部4'cを透過できないので、図7の
(B)に示すようにスポットS2だけが形成される。こ
のため、迷光O2が形成するスポットが大きく横ずれす
るのは光検出器5上だけである。
【0041】したがって、トラッキング誤差信号の検出
を光検出器6上だけで行えば、安定したトラッキング誤
差信号が得られる。特に、視野内アクセス時にもトラッ
キングサーボが安定してかかる。次に、図8を参照し
て、対物レンズ7が中立点にあるときに、2層光ディス
ク8の第2の情報信号層8dから情報信号を読み取り再
生する場合を説明する。光検出器5には対物レンズ7の
焦点が合わされた第2の情報信号層8dからの反射レー
ザ光O2と第1の情報信号層8bからの上記迷光O1が照
射されるため、図9の(A)に示すように、スポットS
1とスポットs1が同心円状に形成される。一方、光検出
器6には面4'd上の透過部4'cを透過した上記反射レ
ーザ光O2だけが到達し、上記第1の情報信号層8bか
らの上記迷光O1は面4'dの透過部4 'cを透過できな
いので、図9の(B)に示すようにスポットS2だけが
形成される。
【0042】したがって、図8に示すように、対物レン
ズ7が中立点にあれば、第1の情報信号層8bからの迷
光O1があってもフォーカス誤差及びトラッキング誤差
信号の検出には問題ない。次に、図10を参照して、2
層光ディスク8の第1の情報信号層8bから情報信号を
読み取り再生しているときに、対物レンズ7が中立点か
ら外れた場合について説明する。これは、2層光ディス
ク8の偏芯、視野内アクセス時に発生する。光検出器5
には対物レンズ7の焦点が合わされた2層光ディスク8
の第2の情報信号層8dからの反射レーザ光O2と第1
の情報信号層8bからの上記迷光O1が照射されるた
め、図11の(A)に示すように、スポットS1と、大
きく横ずれしたスポットs1が形成される。一方、光検
出器6には面4'd上の透過部4'cを透過した上記反射
レーザ光O2だけが到達し、上記第1の情報信号層8b
からの上記迷光O1は面4'dの透過部4'cを透過でき
ないので、図11の(B)に示すようにスポットS2
けが形成される。このため、迷光O1が形成するスポッ
トが大きく横ずれするのは光検出器5上だけである。し
たがって、トラッキング誤差信号の検出を光検出器6上
だけで行えば、安定したトラッキング誤差信号が得られ
る。特に、視野内アクセス時にもトラッキングサーボが
安定してかかる。
【0043】以上、この第1の実施例の光学ピックアッ
プ装置は、プリズム4の上面4dに反射レーザ光の光軸
に平行な方向に帯状の反射部4cを形成するので、上記
迷光を除去することができ、トラッキングを安定作動で
きる。次に、第2実施例の光学ピックアップ装置は、図
12に示すような構成である。この第2実施例は、プリ
ズム9を除いた各部を図1に示した第1実施例と同じと
しているので、同符号を付し個々の説明を省略する。
【0044】この第2実施例で特徴的なのは、プリズム
9の上面9dに形成した帯状反射部9cの形成方向であ
る。ここで、プリズム9は、レーザダイオード3に対向
する傾斜状の第1の半透過反射面9aと、基板1に対接
しかつ第1の半透過反射面9aを透過した後のレーザ光
の入射位置に形成されている第2の半透過反射面9b
と、この第2の半透過反射面9bに対向し、第2の半透
過反射面9bが反射したレーザ光の焦点位置F近傍であ
って上記レーザ光の光軸を含む面に垂直な方向に帯状の
反射部9cを形成する上面9dとを備えて成る。すなわ
ち、帯状の反射部9cは、上記レーザ光の光軸に垂直な
方向となるように上面9dに形成されている。
【0045】この第2の実施例の光学ピックアップ装置
により、2層光ディスク8の図2に示す第1の情報信号
層8bから情報信号の読み取り再生を行う場合、レーザ
ダイオード3から出射されたレーザ光は、プリズム9の
第1の半透過反射面9aで一部反射されて、対物レンズ
7に達する。対物レンズ7は、上記レーザ光を収束し
て、2層光ディスク8の第1の情報信号層8bに照射す
る。
【0046】2層光ディスク8の第1の情報信号層8b
からの反射レーザ光は、再び対物レンズ7を通過してプ
リズム9の第1の半透過反射面9aに達する。この第1
の半透過反射面9aは、上記反射レーザ光を今度は透過
し、プリズム9内に入射させる。プリズム9内に入射し
た上記反射レーザ光は、第1の光検出器5に透過される
と共に、反射されて上面9dに形成された帯状反射部9
cに達する。この帯状反射部9cは、上述したように上
記反射レーザ光の焦点位置F近傍であり、上記反射レー
ザ光の光軸に垂直な方向に帯状とされている。この帯状
反射部9cで反射された上記反射レーザ光は、第2の光
検出器6に達する。なお、上記帯状反射部9cを除いた
上面9dには、反射防止膜が形成されており、上記帯状
反射部9cで合焦しないレーザ光を透過させる。
【0047】ここで、2層光ディスク8から情報信号を
読み出す場合、第1の情報信号層8bに照射されたレー
ザ光が、第1の情報信号層8bに照射される過程で、こ
の第1の情報信号層8bを透過して情報信号の読み取り
の対象にされていない第2の情報信号層8dにもそれぞ
れ照射されてしまい、迷光が発生してしまう。この迷光
が上述した上記帯状反射部9cで合焦しないレーザ光で
ある。
【0048】すなわち、第1の情報信号層8からの反射
レーザ光は、プリズム9内の上面9d上の焦点位置F近
傍の帯状反射部9cで反射されるが、上記迷光は帯状反
射部9cでは合焦しないので、上面9dにあって上記帯
状反射部9cを除いた部分に形成されている上記反射防
止膜により透過される。
【0049】この第2の実施例の光学ピックアップ装置
を使って、2層光ディスク8から情報信号の読み取り再
生を行う場合の詳細な動作については、図4〜図11を
参照しながら説明できる。なお、面4'dは、上面9d
に形成された反射防止膜と同じ機能を有する。つまり、
迷光O2を光検出器6に到達させないという点で等価で
ある。また、透過部4'cは、帯状反射部9cと、上記
反射レーザ光O1のみを光検出器6に到達させるという
点で等価である。
【0050】このため、2層光ディスク8の第1の情報
信号層8bから情報信号の読み出し再生を行う場合、図
4に示すように、対物レンズ7が中立点にあれば、第2
の情報信号層8dからの迷光O2があってもフォーカス
誤差及びトラッキング誤差信号の検出には問題ない。ま
た、図6に示すように、対物レンズ7が中立点からはず
れた場合でも、第2の情報信号層8dからの迷光O2
面4'dの透過部4'cを透過できないので、トラッキン
グ誤差信号の検出を光検出器6上だけで行えば、安定し
たトラッキング誤差信号が得られる。特に、視野内アク
セス時にもトラッキングサーボが安定してかかる。
【0051】また、2層光ディスク8の第2の情報信号
層8dから情報信号の読み出し再生を行う場合、図8に
示すように、対物レンズ7が中立点にあれば、第1の情
報信号層8bからの迷光O1があってもフォーカス誤差
及びトラッキング誤差信号の検出には問題ない。また、
図10に示すように、対物レンズ7が中立点からはずれ
た場合でも、第1の情報信号層8bからの迷光O1は面
'dの透過部4'cを透過できないので、トラッキング
誤差信号の検出を光検出器6上だけで行えば、安定した
トラッキング誤差信号が得られる。特に、視野内アクセ
ス時にもトラッキングサーボが安定してかかる。
【0052】以上、この第2の実施例の光学ピックアッ
プ装置は、プリズム9の上面9dに反射レーザ光の光軸
を含む面に垂直な方向に帯状の反射部9cを形成するの
で、上記迷光を除去することができ、トラッキングを安
定作動できる。次に、第3実施例の光学ピックアップ装
置は、図13に示すような構成である。この第3実施例
もプリズム10を除いた各部を図1に示した第1実施例
と同じとしているので、同符号を付し個々の説明を省略
する。
【0053】この第3実施例にあって上記第1実施例と
異なるのは、プリズム10の上面10dに形成した反射
部の形状である。この第3実施例では、円形状の反射部
10cとしている。ここで、プリズム10は、レーザダ
イオード3に対向する傾斜状の第1の半透過反射面10
aと、基板1に対接しかつ第1の半透過反射面10aを
透過した後のレーザ光の入射位置に形成されている第2
の半透過反射面10bと、この第2の半透過反射面10
bに対向し、第2の半透過反射面10bが反射したレー
ザ光の焦点位置F近傍に円形状の反射部10cを形成す
る上面10dとを備えて成る。すなわち、円形状の反射
部10cは、上記レーザ光の焦点位置となるように上面
10dに形成されている。
【0054】この第3の実施例の光学ピックアップ装置
により、2層光ディスク8の図2に示す第1の情報信号
層8bから情報信号の読み取り再生を行う場合、レーザ
ダイオード3から出射されたレーザ光は、プリズム10
の第1の半透過反射面10aで一部反射されて、対物レ
ンズ7に達する。対物レンズ7は、上記レーザ光を収束
して、2層光ディスク8の第1の情報信号層8bに照射
する。
【0055】2層光ディスク8の第1の情報信号層8b
からの反射レーザ光は、再び対物レンズ7を通過してプ
リズム10の第1の半透過反射面10aに達する。この
第1の半透過反射面10aは、上記反射レーザ光を今度
は透過し、プリズム10内に入射させる。プリズム10
内に入射した上記反射レーザ光は、第1の光検出器5に
透過されると共に、反射されて上面10dに形成された
円形状反射部10cに達する。この円形状反射部10c
は、上述したように上記反射レーザ光の焦点位置Fに形
成されている。この円形状反射部10cで反射された上
記反射レーザ光は、第2の光検出器6に達する。なお、
上記円形状反射部10cを除いた上面10dには、反射
防止膜が形成されており、上記円形状反射部10cで合
焦しないレーザ光を透過させる。
【0056】ここで、2層光ディスク8から情報信号を
読み出す場合、第1の情報信号層8bに照射されたレー
ザ光が、第1の情報信号層8bに照射される過程で、こ
の第1の情報信号層8bを透過して情報信号の読み取り
の対象にされていない第2の情報信号層8dにもそれぞ
れ照射されてしまい、迷光が発生してしまう。この迷光
が上述した上記円形状反射部10cで合焦しないレーザ
光である。
【0057】すなわち、第1の情報信号層8からの反射
レーザ光は、プリズム10内の上面10d上の焦点位置
Fの円形状反射部10cで反射されるが、上記迷光は円
形状反射部10cでは合焦しないので、上面10dにあ
って上記円形状反射部10cを除いた部分に形成されて
いる上記反射防止膜により透過される。
【0058】この第3実施例の光学ピックアップ装置を
使って、2層光ディスク8から情報信号の読み取り再生
を行う場合の詳細な動作についても、図4〜図11を参
照しながら説明できる。なお、面4'dは、上面10d
に形成された反射防止膜と同じ機能を有する。つまり、
迷光O2を光検出器6に到達させないという点で等価で
ある。また、透過部4'cは、円形状反射部10cと、
上記反射レーザ光O1のみを光検出器6に到達させると
いう点で等価である。
【0059】このため、2層光ディスク8の第1の情報
信号層8bから情報信号の読み出し再生を行う場合、図
4に示すように、対物レンズ7が中立点にあれば、第2
の情報信号層8dからの迷光O2があってもフォーカス
誤差及びトラッキング誤差信号の検出には問題ない。ま
た、図6に示すように、対物レンズ7が中立点からはず
れた場合でも、第2の情報信号層8dからの迷光O2
面4'dの透過部4'cを透過できないので、トラッキン
グ誤差信号の検出を光検出器6上だけで行えば、安定し
たトラッキング誤差信号が得られる。特に、視野内アク
セス時にもトラッキングサーボが安定してかかる。
【0060】また、2層光ディスク8の第2の情報信号
層8dから情報信号の読み出し再生を行う場合、図8に
示すように、対物レンズ7が中立点にあれば、第1の情
報信号層8bからの迷光O1があってもフォーカス誤差
及びトラッキング誤差信号の検出には問題ない。また、
図10に示すように、対物レンズ7が中立点からはずれ
た場合でも、第1の情報信号層8bからの迷光O1は面
'dの透過部4'cを透過できないので、トラッキング
誤差信号の検出を光検出器6上だけで行えば、安定した
トラッキング誤差信号が得られる。特に、視野内アクセ
ス時にもトラッキングサーボが安定してかかる。
【0061】以上、この第3実施例の光学ピックアップ
装置は、プリズム10の上面10dの反射レーザ光の焦
点位置に円形状の反射部10cを形成するので、上記迷
光を除去することができ、トラッキングを安定作動でき
る。次に、第4実施例の光学ピックアップ装置は、図1
4に示すような構成である。この第4実施例も、プリズ
ム11を除いた各部を図1に示した第1実施例と同じと
しているので、同符号を付し個々の説明を省略する。
【0062】この第4実施例で特徴的なのは、プリズム
11の上面11dに形成した帯状反射部11cの形成方
向である。ここで、プリズム11は、レーザダイオード
3に対向する傾斜状の第1の半透過反射面11aと、基
板1に対接しかつ第1の半透過反射面11aを透過した
後のレーザ光の入射位置に形成されている第2の半透過
反射面11bと、この第2の半透過反射面11bに対向
し、第2の半透過反射面11bが反射したレーザ光の焦
点位置F近傍であって上記レーザ光の光軸に対して斜め
方向に帯状の反射部11cを形成する上面11dとを備
えて成る。すなわち、帯状の反射部11cは、上記レー
ザ光の光軸に対して斜めの方向となるように上面11d
に形成されている。この第4の実施例の光学ピックアッ
プ装置により、2層光ディスク8の図2に示す第1の情
報信号層8bから情報信号の読み取り再生を行う場合、
レーザダイオード3から出射されたレーザ光は、プリズ
ム11の第1の半透過反射面11aで一部反射されて、
対物レンズ7に達する。対物レンズ7は、上記レーザ光
を収束して、2層光ディスク8の第1の情報信号層8b
に照射する。
【0063】2層光ディスク8の第1の情報信号層8b
からの反射レーザ光は、再び対物レンズ7を通過してプ
リズム11の第1の半透過反射面11aに達する。この
第1の半透過反射面11aは、上記反射レーザ光を今度
は透過し、プリズム11内に入射させる。プリズム11
内に入射した上記反射レーザ光は、第1の光検出器5に
透過されると共に、反射されて上面11dに形成された
帯状反射部11cに達する。この帯状反射部11cは、
上述したように上記反射レーザ光の焦点位置F近傍であ
り、上記反射レーザ光の光軸に斜めの方向に帯状とされ
ている。この帯状反射部11cで反射された上記反射レ
ーザ光は、第2の光検出器6に達する。なお、上記帯状
反射部11cを除いた上面11dにも、反射防止膜が形
成されており、上記帯状反射部11cで合焦しないレー
ザ光を透過させる。
【0064】ここで、2層光ディスク8から情報信号を
読み出す場合、第1の情報信号層8bに照射されたレー
ザ光が、第1の情報信号層8bに照射される過程で、こ
の第1の情報信号層8bを透過して情報信号の読み取り
の対象にされていない第2の情報信号層8dにもそれぞ
れ照射されてしまい、迷光が発生してしまう。この迷光
が上述した上記帯状反射部11cで合焦しないレーザ光
である。
【0065】すなわち、第1の情報信号層8からの反射
レーザ光は、プリズム11内の上面11d上の焦点位置
F近傍の帯状反射部11cで反射されるが、上記迷光は
帯状反射部11cでは合焦しないので、上面11dにあ
って上記帯状反射部11cを除いた部分に形成されてい
る上記反射防止膜により透過される。
【0066】この第4の実施例の光学ピックアップ装置
を使って、2層光ディスク8から情報信号の読み取り再
生を行う場合の詳細な動作についても、図4〜図11を
参照しながら説明できる。なお、面4'dは、上面11
dに形成された反射防止膜と同じ機能を有する。つま
り、迷光O2を光検出器6に到達させないという点で等
価である。また、透過部4'cは、帯状反射部11c
と、上記反射レーザ光O1のみを光検出器6に到達させ
るという点で等価である。
【0067】このため、2層光ディスク8の第1の情報
信号層8bから情報信号の読み出し再生を行う場合、図
4に示すように、対物レンズ7が中立点にあれば、第2
の情報信号層8dからの迷光O2があってもフォーカス
誤差及びトラッキング誤差信号の検出には問題ない。ま
た、図6に示すように、対物レンズ7が中立点からはず
れた場合でも、第2の情報信号層8dからの迷光O2
面4'dの透過部4'cを透過できないので、トラッキン
グ誤差信号の検出を光検出器6上だけで行えば、安定し
たトラッキング誤差信号が得られる。特に、視野内アク
セス時にもトラッキングサーボが安定してかかる。
【0068】また、2層光ディスク8の第2の情報信号
層8dから情報信号の読み出し再生を行う場合、図8に
示すように、対物レンズ7が中立点にあれば、第1の情
報信号層8bからの迷光O1があってもフォーカス誤差
及びトラッキング誤差信号の検出には問題ない。また、
図10に示すように、対物レンズ7が中立点からはずれ
た場合でも、第1の情報信号層8bからの迷光O1は面
'dの透過部4'cを透過できないので、トラッキング
誤差信号の検出を光検出器6上だけで行えば、安定した
トラッキング誤差信号が得られる。特に、視野内アクセ
ス時にもトラッキングサーボが安定してかかる。
【0069】以上、この第4の実施例の光学ピックアッ
プ装置は、プリズム11の上面11dに反射レーザ光の
光軸に垂直な方向に帯状の反射部11cを形成するの
で、上記迷光を除去することができ、トラッキングを安
定作動できる。なお、本発明に係る光学ピックアップ装
置は、上記第1〜第4実施例にのみ限定されるものでは
なく、例えば反射部の形状は上記迷光を除去可能であれ
ば円形状、帯状以外でもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明に係る光学ピックアップ装置は、
プリズム手段の上面に、第2の半透過反射面が反射した
レーザ光の焦点位置近傍のみに反射部を形成し、該反射
部以外は反射防止膜を形成しているので、情報信号層が
複数重ね合わされて構成されている多層光ディスクの任
意の情報信号層から情報信号を読み取り再生する際に、
対象とする読み取り層以外からの迷光の影響を抑制し
て、トラッキングを安定作動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ピックアップ装置の第1実施
例の概略構成図である。
【図2】上記第1実施例が情報信号の読み取り再生を行
う2層光ディスクの断面図である。
【図3】上記第1実施例に使われる光検出器の概略構成
図である。
【図4】対物レンズが中立点にあるときに、上記第1実
施例により、2層光ディスクの第1の情報信号層から情
報信号を読み取り再生する場合の状態図である。
【図5】対物レンズが中立点にあるときに、上記第1実
施例により、2層光ディスクの第1の情報信号層から情
報信号を読み取り再生する場合の光検出器上のスポット
の形を示す状態図である。
【図6】対物レンズが中立点からはずれたときに、上記
第1実施例により、2層光ディスクの第1の情報信号層
から情報信号を読み取り再生する場合の状態図である。
【図7】対物レンズが中立点からはずれたときに、上記
第1実施例により、2層光ディスクの第1の情報信号層
から情報信号を読み取り再生する場合の光検出器上のス
ポットの形を示す状態図である。
【図8】対物レンズが中立点にあるときに、上記第1実
施例により、2層光ディスクの第2の情報信号層から情
報信号を読み取り再生する場合の状態図である。
【図9】対物レンズが中立点にあるときに、上記第1実
施例により、2層光ディスクの第2の情報信号層から情
報信号を読み取り再生する場合の光検出器上のスポット
の形を示す状態図である。
【図10】対物レンズが中立点からはずれたときに、上
記第1実施例により、2層光ディスクの第2の情報信号
層から情報信号を読み取り再生する場合の状態図であ
る。
【図11】対物レンズが中立点からはずれたときに、上
記第1実施例により、2層光ディスクの第2の情報信号
層から情報信号を読み取り再生する場合の光検出器上の
スポットの形を示す状態図である。
【図12】本発明に係る光学ピックアップ装置の第2実
施例の概略構成図である。
【図13】本発明に係る光学ピックアップ装置の第3実
施例の概略構成図である。
【図14】本発明に係る光学ピックアップ層装置の第4
実施例の概略構成図である。
【図15】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置の外観斜視図である。
【図16】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置の要部の拡大図である。
【図17】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置の側面図である。
【図18】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置の光検出器出力からフォーカス誤差信号を得るための
回路図である。
【図19】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置において、フォーカスが合っている場合を示す状態図
である。
【図20】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置において、フォーカスが前ピントの場合を示す状態図
である。
【図21】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置において、フォーカスが後ピントの場合を示す状態図
である。
【図22】プリズムを用いた従来の光学ピックアップ装
置の光検出器出力からトラッキング誤差信号を得るため
の回路図である。
【図23】2層光ディスクの構成を示す断面図である。
【図24】対物レンズが中立点にあるときに、プリズム
を用いた従来の光学ピックアップ装置により、2層光デ
ィスクの第1の情報信号層から情報信号を読み取り再生
する場合の状態図である。
【図25】対物レンズが中立点にあるときに、プリズム
を用いた従来の光学ピックアップ装置により、2層光デ
ィスクの第1の情報信号層から情報信号を読み取り再生
する場合の光検出器上のスポットの形を示す状態図であ
る。
【図26】対物レンズが中立点にあるときに、プリズム
を用いた従来の光学ピックアップ装置により、2層光デ
ィスクの第2の情報信号層から情報信号を読み取り再生
する場合の説明図である。
【図27】対物レンズが中立点にあるときに、プリズム
を用いた従来の光学ピックアップ装置により、2層光デ
ィスクの第2の情報信号層から情報信号を読み取り再生
する場合の光検出器上のスポットの形を示す状態図であ
る。
【図28】対物レンズが中立点からはずれたときに、プ
リズムを用いた従来の光学ピックアップ装置により、2
層光ディスクの第1の情報信号層から情報信号を読み取
り再生する場合の状態図である。
【図29】対物レンズが中立点からはずれたときに、プ
リズムを用いた従来の光学ピックアップ装置により、2
層光ディスクの第1の情報信号層から情報信号を読み取
り再生する場合の光検出器上のスポットの形を示す状態
図である。
【図30】対物レンズが中立点からはずれたときに、プ
リズムを用いた従来の光学ピックアップ装置により、2
層光ディスクの第2の情報信号層から情報信号を読み取
り再生する場合の状態図である。
【図31】対物レンズが中立点からはずれたときに、プ
リズムを用いた従来の光学ピックアップ装置により、2
層光ディスクの第2の情報信号層から情報信号を読み取
り再生する場合の光検出器上のスポットの形を示す状態
図である。
【符号の説明】
1 基板 3 レーザダイオード 4 プリズム 4a 第1の半透過反射面 4b 第2の半透過反射面 4c 帯状反射部 4d 上面 5 光検出器 6 光検出器 7 対物レンズ 8 2層光ディスク
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−258238(JP,A) 特開 平2−278779(JP,A) 特開 平1−260645(JP,A) 特開 昭63−306546(JP,A) 特開 平7−21565(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/22 H01S 5/00 - 5/50

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報信号層が複数重ね合わされて構成さ
    れている多層光ディスクの任意の情報信号層から情報信
    号を読み取り再生する光学ピックアップ装置において、 基板上に配設されて光を出射する光源と、 上記光源に対向する傾斜された第1の半透過反射面と、
    上記基板に対接しかつ上記第1の半透過反射面を透過し
    た後の光の入射位置に形成される第2の半透過反射面
    と、上記第2の半透過反射面に対向し、上記第2の半透
    過反射面が反射した光の焦点位置近傍のみに反射部を形
    し、該反射部以外は反射防止膜を形成する上面とを備
    えてなるプリズム手段と、 上記第2の半透過反射面に対接している上記基板上の位
    置に複数の光検出部を有して成る第1の光検出手段と、 上記第1の光検出手段と同様に、上記第2の半透過反射
    面に対接している上記基板上の位置に複数の光検出部を
    有して成る第2の光検出手段とを備えてなることを特徴
    とする光学ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 上記プリズム手段の上記上面に形成され
    る上記反射部は、上記第1の半透過反射層を透過した光
    の光軸を含む面に平行に形成される帯状の反射部である
    ことを特徴とする請求項1記載の光学ピックアップ装
    置。
  3. 【請求項3】 上記プリズム手段の上記上面に形成され
    る上記反射部は、上記第1の半透過反射面を透過した光
    の光軸を含む面に垂直に形成される帯状の反射部である
    ことを特徴とする請求項1記載の光学ピックアップ装
    置。
  4. 【請求項4】 上記プリズム手段の上記上面に形成され
    る上記反射部は、円形状の反射部であることを特徴とす
    る請求項1記載の光学ピックアップ装置。
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