JP3511545B2 - 水上用フロート及びその製造方法 - Google Patents

水上用フロート及びその製造方法

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JP3511545B2 JP03664696A JP3664696A JP3511545B2 JP 3511545 B2 JP3511545 B2 JP 3511545B2 JP 03664696 A JP03664696 A JP 03664696A JP 3664696 A JP3664696 A JP 3664696A JP 3511545 B2 JP3511545 B2 JP 3511545B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、牡蛎等の養殖筏、
養殖生け簀及び浮き桟橋等に取り付けられる水上用フロ
ート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種水上用フロートとして、樹脂
製フロートの内部を空洞としたもの(実開平2-123496
号) 、フロート内部に発泡樹脂を充填したもの( 特開平
3-180129号) 、発泡樹脂として発泡スチロールを使用し
たもの( 実開昭49-132590 号、実開平3-109994号) 等が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フロート内部を空洞と
した構造では、フロートが破損して密封性が維持できな
くなったとき、浸水により浮力は減少し、或いは浮力が
完全に消滅してしまうことも起こる。またフロート内に
発泡スチロールを充填したときは、浸水により即座に浮
力が減少することはないが、長期間使用しているうちに
水圧により或いは外部からの衝撃により押し潰され体積
が減少し、浮力が低下するという問題がある。
【0004】またフロートは一般に樹脂にて中空の密封
体に形成されるが、施工前等において炎天下に晒された
場合等、フロート内部の空気が膨張しフロートが変形或
いは破裂するという問題がある。
【0005】本発明は、かかる問題を解決するためにな
されたもので、浮力を長期間安定に保持することがで
き、かつ衝撃に対して強く、さらにフロート内部の空気
が熱膨張した際にもフロートが変形、破壊することのな
い水上用フロート及びその製造方法を提供するものであ
る。
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項)に係
る水上用フロートは、樹脂にて形成された中空体よりな
るフロート本体と、該フロート本体内に充填された複数
の可撓性樹脂フィルムよりなるエアバルーンを具備する
水上用フロートにおいて、上記フロート本体は、開口部
を有する2個のフロート分割体よりなり、該フロート分
割体に複数の上記エアバルーンが充填されるとともに上
記開口部が可撓性を有する樹脂フィルムにて密閉され、
上記開口部が重ね合わされて上記2個のフロート分割体
が結合されてなるものである。各フロート分割体は樹脂
フィルムにて密封されるから、フロート分割体の結合部
から浸水したとしても、水の侵入はここで阻止されさら
に樹脂フロート分割体内に入ることはない。
【0008】また本発明(請求項)において、上記2
枚の樹脂フィルム間に隙間空間が形成されるとともに、
上記開口部の結合部分は該隙間空間に面して形成され
る。これより開口部の結合部分から浸水したとしても侵
入した海水等は上記隙間部分に滞留しフロート分割体内
には侵入しない。
【0009】また本発明(請求項)において、上記フ
ロート本体は、ガラス繊維で補強された熱可塑性樹脂に
て形成されるとともに上記樹脂フィルムが熱可塑性樹脂
にて形成される。かかる構成とすることにより樹脂フィ
ルムはフロート分割体の開口部に熱溶着により接合せし
められる。
【0010】さらに本発明(請求項)に係る水上用フ
ロートの製造方法は、開口部を有する2個のフロート分
割体に複数のエアバルーンを充填し、該開口部を可撓性
樹脂フィルムにて密閉した後、該開口部同士を重ね合わ
せて結合せしめられるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1ないし図3において、1は略
円筒体形状を有するフロート本体で、2個のフロート分
割体2、2が結合されて中空体に形成される。このフロ
ート分割体2、2は、ガラス繊維で補強された厚さ約 3
ないし5mm の熱可塑性樹脂板が使用される。3はフロー
ト分割体2の開口部、4は開口部3の端縁に形成された
段差を有する鍔部である。ここで段差の異なる内側を内
側鍔部4a、外側を外側鍔部4bとする。また段差は、
5mm ないし1cm 程度とされる。2個のフロート分割体
2、2の外側鍔部4b、4bが重ね合わされ、ボルト5
及びナット6にて結合される。7、7、…は、フロート
分割体2、2内に充填された複数のエアバルーンで、可
撓性樹脂フィルムにて形成される。8、8は、開口部
3、3を覆う可撓性を有する樹脂フィルムで、その周辺
部分が内側鍔部4a,4aに溶着され、フロート分割体
2、2内部が密閉される。
【0012】上記構造の水上用フロートの製造方法につ
き説明する。フロート分割体2、2はプレス成形法或い
は真空成形法にて成形される。すなわちプレス成形法に
よる場合、ガラス繊維を含有する熱可塑性樹脂シートを
加熱軟化し、これを半円筒体形状を有する金型上に置い
てプレスするのである。また真空成形法によるときは、
プレスに代えて金型表面に複数形成した細孔から真空引
きし、加熱軟化された上記樹脂シートを金型表面に強制
的に沿わせるのである。かくして形成されたフロート分
割体2、2内にエアバルーン7、7、…が開口部付近ま
で充填され、その後樹脂フィルム8にて開口部3が覆わ
れる。樹脂フィルム8の周辺部分は内側鍔部4a上に乗
るようその大きさが設定されており、この部分で樹脂フ
ィルム8はフロート分割体2に溶着され、エアバルーン
7、7、…を充填したフロート分割体2内部は完全に密
封される。この溶着には熱溶着又は高周波溶着が使用で
きる。しかる後2個のフロート分割体2、2は開口部
3、3が向き合うよう重ね合わされ、外側鍔部4b,4
bがボルト5及びナット6で結合される。この結合はボ
ルト5及びナット6に代えて、熱溶着又は高周波溶着を
使用することができる。この場合結合部分に僅かな間隙
をあけるため一部溶着しない部分或いは溶着幅を狭くし
た領域を形成することができる。
【0013】かかる構成のフロートにおいて、フロート
の施工に際しては、フロート分割体2、2、エアバルー
ン7、7、…、樹脂フィルム8、8は、設置現場まで分
割された状態で運搬される。この運搬時フロート分割体
2、2は円筒体を半分に切断した形状であるから重ねる
ことができ、運搬効率を上げることができる。設置現場
においてフロートは組み立てられる。この組立に際して
は、熱溶着装置又は高周波溶着装置があればよいからそ
の作業は比較的簡単である。
【0014】組立てを終わったフロート本体1は、設置
現場に一時的に置かれることがあり、その際炎天下の高
温に晒される場合がある。かかる場合、フロート分割体
2内は密閉されているために、内部の空気が熱膨脹す
る。かくすると図2に破線で示すように樹脂フィルム8
が膨らみ、この膨脹圧力を吸収するから、フロート分割
体2が、変形或いは破裂することはない。なおこのとき
樹脂フィルム8の膨脹により隙間空間は狭められるが、
この空間の空気はフロート分割体2、2の結合部分の間
隙から外部へ放出される。
【0015】
【実施例】フロート分割体2の材料として、熱可塑性樹
脂であるポリプロピレン樹脂をガラス長繊維マットで補
強した厚さ約 4mmのシートが使用される。このシートは
2層のガラス長繊維マットを3 層のポリプロピレン樹脂
層で挟んだ構造とすれば、金属に匹敵する機械的強度、
耐衝撃性が得られ、また成形性にも優れている。さらに
軽量であること等フロートの材料として適している。成
形後フロート本体1は、直径71cm、長さ110cm 、肉厚 3
mmの中空円筒形に形成される。
【0016】エアバルーン7、7、…の材料として可撓
性に優れ、かつ機械的強度の高いポリエチレン・ポリエ
チレンテレフタレートラミネートフィルムが使用でき
る。その製造に際しては、円筒体形状のフィルムに空気
を送り込みながら所定間隔で熱圧着し、この圧着部分を
切断することにより空気を封入したエアバルーンが形成
される。図4はその一例を示し、その寸法は例えば縦5c
m 、横8cm 、膨らみ部分の厚さは約 3cmとすることがで
きる。このエアバルーン7、7、…は、荷重100kg で歪
み率80%、200kg で約90%であり、1500kg加えても歪み
率は100 %近くに達するが、破裂はしなかった。樹脂フ
ィルム8の材料として、厚さ0.5 ないし1.0mm のポリエ
チレン樹脂フィルムが適している。この樹脂は、化学的
に安定した材料であり、したがって海水等にぬれても劣
化することはなく、また耐衝撃性等機械的強度にも優れ
ているからである。
【0017】
【発明の効果】本発明(請求項1)によれば、フロート
本体が2個のフロート分割体にて構成され、各フロート
分割体はそれぞれ樹脂フィルムにて開口部が密閉される
から、フロート分割体内への浸水はエアバルーンととも
に二重に予防され、浮力は安定に維持される。
【0018】
【0019】また本発明(請求項)によれば、各フロ
ート分割体の結合部分が、開口部を覆う2枚の樹脂フィ
ルムにて形成される隙間空間に面しているから、結合部
分から海水等が侵入したとしても、海水等はこの隙間空
間に滞留するのみでフロート分割体内に侵入することは
なく、浮力が減少するおそれはない。また施工時等にお
いて炎天下に晒されフロート本体内部の空気が熱膨張し
たとしても、フロート分割体開口部を封鎖する樹脂フィ
ルムが膨らみこれを吸収するから、フロート本体が熱膨
脹圧力により変形したり、破壊するという事故は防止さ
れる。
【0020】また本発明(請求項)によれば、各フロ
ート本体がガラス繊維で補強した熱可塑性樹脂にて形成
され、かつ樹脂フィルムが同様の熱可塑性樹脂フィルム
にて形成されるから、両者の溶着は容易でありその強度
は強い。それ故エアバルーンを内蔵したフロート分割体
の密封性は向上する。
【0021】また本発明(請求項)によれば、2個の
フロート分割体に複数のエアバルーンを充填し、フロー
ト分割体開口部を樹脂フィルムで密封した後、フロート
分割体を重ね合わせて結合するものであるから、施工が
容易であり、それ故分割した各部分を施工現場まで運搬
し組み立てることができる。フロート本体は組立後は中
空体であり嵩が大きいのが通例であり、通常運搬効率等
は極めて悪いのであるが、上記方法ではかかる問題は解
消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態に係る水上用フロートの斜視
図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】フロート分割体の組立状態を説明するための斜
視図である。
【図4】エアバルーンを示す斜視図である。
【符号の説明】
1………フロート本体 2………フロート分割体 3………開口部 4………鍔部 4a………内側鍔部 4b………外側鍔部 5………ボルト 6………ナット 7………エアバルーン 8………樹脂フィルム

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂にて形成された中空体よりなるフロ
    ート本体と、該フロート本体内に充填された複数の可撓
    性樹脂フィルムよりなるエアバルーンを具備する水上用
    フロートにおいて、上記フロート本体は、開口部を有す
    る2個のフロート分割体よりなり、該フロート分割体に
    複数の上記エアバルーンが充填されるとともに上記開口
    部が可撓性を有する樹脂フィルムにて密閉され、上記開
    口部が重ね合わされて上記2個のフロート分割体が結合
    されてなる水上用フロート
  2. 【請求項2】上記2枚の樹脂フィルム間に隙間空間が形
    成されるとともに、上記開口部の結合部分は該隙間空間
    に面している請求項記載の水上用フロート
  3. 【請求項3】上記フロート本体が、ガラス繊維で補強さ
    れた熱可塑性樹脂にて形成されるとともに上記樹脂フィ
    ルムが熱可塑性樹脂にて形成されてなる請求項1または
    記載の水上用フロート
  4. 【請求項4】 開口部を有する2個のフロート分割体に
    複数のエアバルーンを充填し、該開口部を可撓性樹脂フ
    ィルムにて密閉した後、該開口部同士を重ね合わせて結
    合する水上用フロートの製造方法
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