JP3509061B2 - 水道メータ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、水道メータに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来技術における水道メータの一
般的配管例を示したもので、１１は水道管に接続された
水道メータであり、その一次側には止水栓１２が、また
二次側には逆止弁１３がそれぞれ接続されている。１４
・１４は管端防蝕継手である。

【０００３】ところで住戸等において配管工事が完了し
たならば通水試験を行わなければならないが、このとき
水道メータが加算されないように、従来は水道管からは
水道メータを外しておき、代わりに直管を接続して通水
試験を行っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように従来は通水
試験時には接続した水道メータ１１を一旦取り外し、当
該接続部分に直管を配して、通水試験の終了後、直管を
取り外し、水道メータ１１を再度取り付けるという作業
を行っていたので、当該一連の作業は非常に手間であっ
た。特に水道メータ１１は通常メータボックスと共に地
中に埋設されるので、直管から水道メータへの取替作業
を行いづらいという課題がある。

【０００５】さらに、水道メータは法律（計量法）によ
り定期的（８年に１度）に交換することが義務付けられ
ているが、こうしたメータ交換時も旧水道メータの取り
外し、新水道メータの取り付けといった作業を強いら
れ、上述した直管からの取替作業と同様に非常な手間が
かかっていた。

【０００６】ところで、水道メータ１１の二次側には水
の逆流を防止する観点から逆止弁１３を接続することが
一般に行われている。そして、逆止弁１３は水の流れに
より弁を開閉する構造を有することから、従来は図４に
示したように逆止弁１３を水道メータ１１に水平に接続
していた。このため故障等により逆止弁１３を交換する
必要が生じた場合には、逆止弁１３を配管から取り外
し、新しい逆止弁１３に付け替えなければならない。こ
の付け替え作業は従来技術で説明した水道メータの取替
作業と同様に非常に手間のかかる作業であった。

【０００７】また従来は水道メータ、止水栓、逆止弁が
全て別体であったため、配管作業時にはこれらを順に接
続しなければならず、作業数が多いといった課題もあ
る。

【０００８】本発明は上述した課題に基づきなされたも
ので、その目的は配管接続およびメータ交換等の作業を
簡易に行うことができる水道メータを提供することであ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、計量機構を着脱自在に収容するメータハ
ウジングと、メータハウジングを水密に封止するキャッ
プとからなり、メータハウジングにはその一次側に止水
栓を、また二次側には所定の傾斜角度で形成された筒状
の取付口を設け、この取付口には逆止弁を、それぞれ一
体的に設け、メータハウジング、止水栓、逆止弁を一つ
の部材としてユニット化するという手段を採用した。こ
こで止水栓および逆止弁の端部および逆止弁が位置する
側のメータハウジングの端部には配管に接続可能な継手
を有することはもちろんである。当該手段によれば、本
発明水道メータの両端を接続するだけで、配管接続が完
了する。また、一度配管接続すれば、接続した状態で計
量機構の交換が可能となる。また、計量機構を取り外し
た上体でキャップを取り付ければ、通水試験時には直管
として機能する。

【００１０】

【００１１】請求項２では、メータハウジングと止水栓
の間に減圧弁を設けるという手段を採用した。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を添付した図面に従って説明する。図１は第一実施形
態を示した水道メータの縦断面図であって、１は図２に
示す計量機構２を収容するメータハウジング、３はメー
タハウジング１に螺合可能なキャップ、４はメータハウ
ジング１の一次側に一体的に設けた止水栓、５はメータ
ハウジング１の二次側に一体的に設けた逆止弁である。
なお、６・６は水道管に接続可能な継手である。

【００１３】メータハウジング１は、内部を上下に仕切
るフランジ１ａが形成されており、水は通水路１ｂを介
して矢印方向に流れる。当該構造のメータハウジング１
に対して計量機構２を嵌入し、計量機構２の段部２ａを
フランジ１ａに載せた状態で、パッキン７およびプラス
チックあるいはガラスからなる透明板８を介してキャッ
プ３を螺合することにより、計量機構２をメータハウジ
ング１に水密に封止することができる。そして、水道メ
ータはキャップ２に設けた蓋２ｂを開け、ガラス板８を
透過して確認される。なお、計量機構２は例えば接線流
羽根車式機構を採用することができ、段部２ａの下段に
は羽根車を備え、段部２ａの上段には整流板、指針等を
備える。

【００１４】これに対して通水試験時にはメータハウジ
ング１に計量機構２を嵌入せず、単にキャップ３を螺合
することで、メータハウジング１は水密に保持されると
共に、通水路１ｂにより流路が確保されるため、本発明
の水道メータは直管として機能する。また、メータ交換
の際にはキャップ３を外し、メータハウジング１に新し
い計量機構２を付け替えることで、当該交換作業が完了
する。

【００１５】このように本発明の水道メータは計量機構
２を着脱可能なメータハウジング１を備え、メータハウ
ジング１をキャップ３により水密に封止するようにした
ので、一度、水道メータを配管接続すれば、接続した状
態で通水試験およびメータ交換を行うことができる。

【００１６】一方、本実施形態の水道メータにおいて逆
止弁５は、メータハウジング１の二次側に所定の傾斜角
度（本実施形態では６０度）で形成された筒状の取付口
９に対して着脱自在に収容される。取付口９はその内部
において、逆止弁５の弁函外周に設けた雄ねじ５ａと螺
合する雌ねじ９ａを有し、逆止弁５の下端を支持する当
接段部９ｂを有すると共に、取付口９の下側開口９ｃよ
り入水して横側開口９ｄより二次側に通水する。

【００１７】これに対して逆止弁５はスプリング５ｂの
付勢力により弁体５ｃを常態で閉弁し、メータハウジン
グ１側からの通水があれば、その流圧により弁体５ｃを
開弁する構造としている。当該構造により、逆止弁５は
取付口９に着脱自在に収容され、通水の有無に反応して
弁体５ｃにより取付口９の下側開口９ｃを開閉するもの
である。

【００１８】このように本実施形態ではメータハウジン
グ１の二次側に一体的に形成した取付口９に逆止弁５を
着脱自在に収容するようにしたので、水道メータを配管
接続したままで逆止弁５を交換することができる。

【００１９】なお、本実施形態では止水栓４についても
メータハウジング１の一次側に一体的に設けており、計
量機構２や逆止弁５の交換時にはツマミ４ａを操作して
止水することができる。つまり、本実施形態の水道メー
タはメータハウジング１と止水栓４と逆止弁５と管端継
手６・６を一つにユニット化した構造であり、これを一
部材として配管接続することができる。

【００２０】図３は、第二実施形態を示したもので、メ
ータハウジング１と止水栓４の間に減圧弁１０を一体的
に設けたものである。つまり、調整ネジ１０ａを回すこ
とで弁体１０ｂを上下させ、流路１０ｃのクリアランス
を変更することで、給水圧を調整するものである。例え
ば給水塔が屋上に設置されている高層住宅の給水システ
ムでは、下層階ほど各戸に供給される給水の圧力が大き
くなり、当該過圧な給水圧により水撃発生等の不具合が
生じやすくなるが、上記減圧弁１０を具備することによ
り、下層階の給水圧を減圧し、適正なものとすることが
できる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、端
部の２カ所を接続するだけで水道メータ、止水栓および
逆止弁の配管が完了し、配管作業数を大幅に減らすこと
ができた。また、計量機構を着脱自在に収容するメータ
ハウジングを備えるので、配管接続した状態で計量機構
の交換が可能となり、従来のように水道メータ自体を配
管から一々切り離す必要がなく、当該交換作業を極めて
簡易に行うことができる。また、計量機構を取り外して
キャップを封止しておけば本発明の水道メータが直管と
して機能するので、従来のように直管と水道メータの取
替作業が不要となり、配管作業自体を簡易にすることが
できる。

【００２２】また逆止弁をメータハウジングの二次側に
設けた取付口に着脱自在としたものにあっては、水道メ
ータを配管接続したままで逆止弁の交換を行うことがで
きる。さらに、取付口は傾斜して設けられているので、
狭小なメータボックス内でも工具の操作が容易であり、
逆止弁の交換作業を簡易に行うことができる。さらにま
たメータハウジングと止水栓の間に減圧弁を設けたもの
にあっては、過圧な給水圧を減圧し、適正なものとする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施形態を示した縦断面図

【図２】計量機構の一例を示した斜視図

【図３】本発明の第二実施形態を示した一部断面図

【図４】従来の一般的配管例を示した説明図

【符号の説明】

１ メータハウジング ２ 計量機構 ３ キャップ ４ 止水栓 ５ 逆止弁 ６ 継手 ７ パッキン ８ 透明板 ９ 逆止弁の取付口 １０ 減圧弁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−147941（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−82768（ＪＰ，Ａ) 特開 平11−93226（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−165809（ＪＰ，Ｕ) 特公 平３−17285（ＪＰ，Ｂ２) 実公 平７−52589（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G01F 1/00 G01F 15/14 G01F 15/18 E03B 7/07

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】計量機構を着脱自在に収容するメータハウ
   ジングと、メータハウジングを水密に封止するキャップ
   とからなり、メータハウジングにはその一次側に止水栓
   を一体的に設けると共に、二次側には所定の傾斜角度で
   形成された筒状の取付口を設け、この取付口には逆止弁
   を一体的に設けたことを特徴とする水道メータ。
2. 【請求項２】メータハウジングと止水栓の間に減圧弁を
   設けた請求項１記載の水道メータ。