JP3508396B2 - バーコード読み取り用複合光学装置の製造方法 - Google Patents

バーコード読み取り用複合光学装置の製造方法

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JP3508396B2
JP3508396B2 JP15626796A JP15626796A JP3508396B2 JP 3508396 B2 JP3508396 B2 JP 3508396B2 JP 15626796 A JP15626796 A JP 15626796A JP 15626796 A JP15626796 A JP 15626796A JP 3508396 B2 JP3508396 B2 JP 3508396B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バーコード読み
取り用複合光学装置製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バーコード読み取りシステム(以下「バ
ーコードリーディングシステム」という。)は、従来、
光源(例えば、半導体レーザ)や光検出器(例えば、フ
ォトダイオード)などのパッケージ化された個別部品を
用いて組み立てられていた。このため、この従来のバー
コードリーディングシステムは、これらの部品のサイズ
により決まる大きさが必要であり、小型化には限界があ
った。また、この従来のバーコードリーディングシステ
ムにおいては、各部品の相対位置調整を〜10μmの高
精度で行う必要がある。さらに、組み立て後に各部品間
の相対位置が経時変化する可能性があるため、信頼性上
限界がある。
【0003】そこで、これらの欠点を克服するために、
フォトダイオードIC上にレーザチップやプリズムなど
をハイブリッド集積化した図10に示すようなバーコー
ド読み取り用複合光学装置(以下「バーコードリーダ用
複合光学装置」ともいう。)が提案されている。
【0004】図10に示すように、このバーコードリー
ダ用複合光学装置においては、フォトダイオードIC1
01上に、そのフォトダイオードPD´を覆うようにプ
リズム102がマウントされているとともに、ブロック
103上に半導体レーザ104を載せたものがプリズム
102に隣接してマウントされている。プリズム102
は、その底面102aに対して45°傾斜した斜面10
2bを有する。この斜面102bには、半導体レーザ1
04からの出射光L´のこの斜面102b上におけるス
ポットに完全に含まれる大きさの反射膜105が部分的
に設けられている。
【0005】このように構成されたバーコードリーダ用
複合光学装置においては、半導体レーザ104からの出
射光L´は、プリズム102の斜面102bに設けられ
た反射膜105で反射された後、図示省略した収束レン
ズにより、読み取りを行うべきバーコード上に結像され
る。そして、このバーコードからの信号光は、上述の収
束レンズを介してバーコードリーダ用複合光学装置に戻
り、プリズム102を通ってフォトダイオードPD´に
入射し、電気信号に変換される。これによって、バーコ
ードの読み取りが行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10に示すバーコー
ドリーダ用複合光学装置によれば、小型化、軽量化、位
置調整工程の削減、信頼性の向上を図ることができる
が、このバーコードリーダ用複合光学装置には次のよう
な問題がある。
【0007】すなわち、図10に示すバーコードリーダ
用複合光学装置の組み立てには少なくともフォトダイオ
ードIC101、プリズム102、ブロック103およ
び半導体レーザ104が必要であり、部品点数は4個と
多い。このため、パッケージ化された個別部品を用いて
組み立てる従来のバーコードリーディングシステムと比
べると改善されることは間違いないが、各部品間の相対
位置調整が困難であるという問題が依然として残されて
おり、これが歩留まりの低下をもたらす原因となる。ま
た、組み立て後の経時変化も、従来より改善されるもの
の、部品点数が多いため、各部品間の接合部における熱
的信頼性などが懸念される。また、一般に、コスト面で
は、部品点数が少ないほど有利である。
【0008】一方、図10に示す従来のバーコードリー
ダ用複合光学装置においては、バーコードからの信号光
は、プリズム102の斜面102bに入射し、このプリ
ズム102を通ってフォトダイオードPD´に入射する
ことから、バーコードからの信号光に対するフォトダイ
オードPD´の開口の大きさはプリズム102の斜面1
02bに設けられた反射膜105の大きさにより制限さ
れる。このため、バーコードからの信号光を効率よくフ
ォトダイオードPD´に入射させることができず、した
がって光信号の信号対雑音比(S/N比)が低かった。
【0009】
【0010】したがって、この発明の目的は、光信号の
S/N比を高くすることができるバーコード読み取り用
複合光学装置を低コストで製造することができるバーコ
ード読み取り用複合光学装置の製造方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明はその底面に対して傾斜した部分を少な
くとも有する一側面とこの一側面に隣接する部分におけ
るその上面とに全反射膜が設けられ、かつ、一側面に隣
接する部分を除いた部分におけるその上面に全透過膜が
設けられたほぼ台形状の断面形状を有するプリズムを用
いるバーコード読み取り用複合光学装置の製造方法であ
って、複数のプリズムを、それらの一側面の傾斜した部
分が互いにほぼ同一平面上に位置し、かつ、互いに隣接
する一対の上記プリズムの一方の上面と他方の底面とが
互いに接するように配置した状態で平面に対してほぼ垂
直な方向から蒸着を行うことにより全反射膜を形成する
ようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】この発明においては、例えば、プリズムの
一側面はプリズムの底面に対してほぼ垂直な部分および
底面に対して傾斜した部分からなる。
【0019】この発明においては、典型的には、スパッ
タリング法または真空蒸着法により蒸着を行う。
【0020】
【0021】
【0022】上述のように構成されたこの発明によれ
ば、複数のプリズムを、それらの一側面の傾斜した部分
が互いにほぼ同一の平面上にくるように配置した状態で
その平面に対してほぼ垂直な方向から蒸着を行うことに
より全反射膜を形成するようにしているので、これらの
複数のプリズムの全反射膜の形成を1回の蒸着により一
括して行うことができ、したがって全反射膜の形成に要
するコストの低減を図ることができ、ひいてはバーコー
ド読み取り用複合光学装置の低コスト化を図ることがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全図
において、同一または対応する部分には同一の符号を付
す。
【0024】図1は、この発明の第1の実施形態による
バーコードリーダ用複合光学装置を示す。図1に示すよ
うに、このバーコードリーダ用複合光学装置において
は、信号光検出用のフォトダイオードPDが拡散プロセ
スなどによりモノリシック形成されたフォトダイオード
IC1上に、光学ガラスなどからなるプリズム2がフォ
トダイオードPDに隣接してマウントされているととも
に、チップ状の半導体レーザ3がこのプリズム2に隣接
してマウントされている。この場合、プリズム2は三角
プリズムである。
【0025】フォトダイオードIC1は、フォトダイオ
ードPDのほか、半導体レーザ3の駆動回路や受信増幅
回路など(図示せず)が、例えばSi基板やGaAs基
板などの半導体基板上にIC化されたものである。
【0026】プリズム2は、図示は省略するが、例え
ば、エポキシ樹脂系接着剤やシリコーン樹脂系接着剤な
どによりフォトダイオードIC1上に接着されている。
また、このプリズム2は、その底面2aに対して所定角
度、例えば45°傾斜した斜面2bを有する。この斜面
2bには、例えばAl膜などからなる全反射膜4が設け
られている。
【0027】半導体レーザ3は、フォトダイオードIC
1上に設けられた所定のダイパッド(図示せず)上にこ
の半導体レーザ3を例えば銀ペーストなどによりダイボ
ンディングすることによりマウントされている。この半
導体レーザ3としては、例えばGaAs/AlGaAs
半導体レーザが用いられる。この場合、この半導体レー
ザ3は、この半導体レーザ3からの出射光Lがフォトダ
イオードIC1の表面で反射されて雑音光となるのを防
止するために、その接合(図1中、破線で示す)が上側
(フォトダイオードIC1と反対側)にくるようにマウ
ントされている。
【0028】この第1の実施形態によれば、バーコード
リーダ用複合光学装置の組み立てに必要な部品は、フォ
トダイオードIC1、プリズム2および半導体レーザ3
の3点で済むため、従来のバーコードリーダ用複合光学
装置に比べて部品点数は少なくとも1個減少する。この
ため、その分だけバーコードリーダ用複合光学装置の低
コスト化、歩留まりの向上および熱的信頼性などの信頼
性の向上を図ることができる。
【0029】また、この第1の実施形態によれば、バー
コードからの信号光SLはフォトダイオードPDに直接
入射するため、バーコードからの信号光SLを効率よく
フォトダイオードPD´に入射させることができ、した
がって光信号のS/N比を高くすることができる。
【0030】図2は、図1に示すバーコードリーダ用複
合光学装置を用いて構成されたバーコードリーディング
システムの一例を示す。図2に示すように、このバーコ
ードリーディングシステムは、図1に示すバーコードリ
ーダ用複合光学装置と、このバーコードリーダ用複合光
学装置からの出射光Lを読み取りを行うべきバーコード
BC上に結像させるための、バイフォーカルレンズ11
および例えばポリゴンミラーのようなミラー12からな
る光学系とを有する。ここで、バイフォーカルレンズ1
1は、開口数(NA)が小さい第1のレンズ部11aと
NAが大きい第2のレンズ部11bとからなる。
【0031】この場合、フォトダイオードIC1、プリ
ズム2および半導体レーザ3からなるバーコードリーダ
用複合光学装置はパッケージ13内に収納されている。
このパッケージ13としては、例えば、樹脂モールドパ
ッケージ、セラミックパッケージ、金属パッケージ、ア
クリル樹脂製パッケージなどを用いることができる。符
号13aはこのパッケージ13のリッド部を示す。この
リッド部13aは半導体レーザ3からの出射光Lおよび
バーコードBCからの信号光SLが透過することができ
るように透明材料により形成されている。
【0032】次に、上述のように構成された図2に示す
バーコードリーディングシステムの動作について説明す
る。
【0033】半導体レーザ3からの出射光Lは、全て、
プリズム2の斜面2b上の全反射膜4(図1参照)で反
射されて直角に折り曲げられた後、パッケージ13のリ
ッド部13aを透過して図2中上方、すなわちバイフォ
ーカルレンズ11側に出射される。このとき、このよう
に出射光Lは全て全反射膜4で反射されるため、迷光は
発生しない。この出射光Lは、バイフォーカルレンズ1
1の第1のレンズ部11aを通った後、ミラー12によ
り反射されて、読み取りを行うべきバーコードBC上に
結像される。
【0034】バーコードBCからの信号光SLは、ミラ
ー12により反射された後、バイフォーカルレンズ11
の全体にわたって入射し、このバイフォーカルレンズ1
1の第2のレンズ部11bを通って収束され、さらにパ
ッケージ13のリッド部13aを透過して、フォトダイ
オードIC1上のフォトダイオードPDに入射する。こ
のとき、このフォトダイオードPDに入射した光によ
り、ほぼ(光の強度)×(フォトダイオードPDの面
積)に応じた電流が発生する。この光電流は、フォトダ
イオードIC1に設けられた受信増幅回路の電流−電圧
変換回路により電圧に変換された後、必要な演算および
増幅が行われ、電圧信号として出力される。この場合、
フォトダイオードPDへの入射光量はバーコードBC上
の反射率によって変動し、したがってそれによる電圧信
号も変動することから、この電圧信号によりバーコード
BCを認識することができる。このようにして、バーコ
ードBCの読み取りが行われる。
【0035】図3は、図1に示すバーコードリーダ用複
合光学装置を用いて構成されたバーコードリーディング
システムの他の例を示す。図3に示すように、このバー
コードリーディングシステムは、図2に示すバーコード
リーディングシステムにおけるバイフォーカルレンズ1
1の代わりに、ホログラム14および収束レンズ15を
用いていることを除いて、図2に示すバーコードリーデ
ィングシステムと同様な構成を有し、その動作も同様で
ある。この場合、バーコードBCからの信号光SLは、
ホログラム14を通ってその進行方向が曲げられ、フォ
トダイオードIC1上のフォトダイオードPDに入射す
るようになっている。
【0036】図4はこの発明の第2の実施形態によるバ
ーコードリーダ用複合光学装置を示す。上述の第1の実
施形態によるバーコードリーダ用複合光学装置において
は、半導体レーザ3はその接合面が上にくるようにフォ
トダイオードIC1上にマウントされているが、この第
2の実施形態によるバーコードリーダ用複合光学装置に
おいては、半導体レーザ3はその接合面が下にくるよう
にフォトダイオードIC1上に例えば銀ペーストなどか
らなる接着剤16によりマウントされている。この場
合、半導体レーザ3からの出射光Lがフォトダイオード
IC1の表面で反射されて雑音光となるのを防止するた
めに、この半導体レーザ3のフロント側の端面の発光点
の前方の部分におけるフォトダイオードIC1に、この
フォトダイオードIC1の主面に対してほぼ垂直な側壁
を有する段差1aがエッチングなどにより設けられてい
る。そして、この段差1aの下部にプリズム2がマウン
トされている。
【0037】この第2の実施形態の上記以外のことは、
第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。こ
の第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様な
利点を得ることができる。
【0038】図5はこの発明の第3の実施形態によるバ
ーコードリーダ用複合光学装置を示す。上述の第2の実
施形態によるバーコードリーダ用複合光学装置において
は、半導体レーザ3のフロント側の端面の発光点の前方
の部分におけるフォトダイオードIC1に設けられた段
差1aの側壁はこのフォトダイオードIC1の主面に対
してほぼ垂直であるのに対し、この第3の実施形態によ
るバーコードリーダ用複合光学装置においては、この段
差1aの側壁はフォトダイオードIC1の主面に対して
傾斜している。そして、プリズム2は、この段差1aの
下部に、この傾斜した側壁にその底面2aの一辺が接し
て位置決めされた状態でマウントされている。
【0039】ここで、この段差1aの傾斜した側壁は、
例えば異方性エッチングを用いて形成することができ
る。具体的には、この傾斜した側壁は、(100)面方
位のSi基板またはGaAs基板のような半導体基板を
用いてフォトダイオードIC1を形成する場合には、こ
の半導体基板を異方性エッチングして(111)面を形
成することにより形成することができる。
【0040】この第3の実施形態の上記以外のことは、
第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。こ
の第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利
点に加えて、段差1aの傾斜した側壁がプリズム2のマ
ウントの際の基準となることにより、プリズム2のマウ
ントが容易になり、マウント精度も高くなるという利点
も得ることができる。
【0041】図6は、この発明の第4の実施形態による
バーコードリーダ用複合光学装置を用いて構成されたバ
ーコードリーディングシステムを示す。上述の第1の実
施形態によるバーコードリーダ用複合光学装置において
は、プリズム2は三角プリズムであるのに対し、この第
4の実施形態によるバーコードリーダ用複合光学装置に
おいては、プリズム2は、直方体の一辺の近傍の部分を
斜めに切除した形状を有する。この場合、このプリズム
2の半導体レーザ3側の側面は、底面2aに垂直な端面
2cおよびこれに連続する斜面2bからなる。この斜面
2bには全反射膜4が設けられている。また、このプリ
ズム2の上面2dには全透過膜(無反射膜)5が設けら
れている。また、この場合、このプリズム2は、フォト
ダイオードPDを覆うようにマウントされている。一
方、半導体レーザ3は、例えばSiチップからなるブロ
ック6上に載せられている。
【0042】このバーコードリーディングシステムにお
けるホログラム14、収束レンズ15およびミラー2の
役割は、図3に示すバーコードリーディングシステムに
おけると同様である。
【0043】次に、上述のように構成された図6に示す
バーコードリーディングシステムの動作について説明す
る。
【0044】半導体レーザ3からの出射光Lは、プリズ
ム2の斜面2aに形成された全反射膜4で反射されて垂
直に折り曲げられた後、ホログラム14および収束レン
ズ15を通り、さらにミラー2により反射され、バーコ
ードBC上に結像される。
【0045】バーコードBCからの信号光SLは、収束
レンズ15を通った後、ホログラム14を通ってその進
行方向が曲げられ、全透過膜5およびプリズム2を透過
してフォトダイオードIC1上のフォトダイオードPD
に入射し、電気信号に変換される。これによって、第1
の実施形態において述べたと同様にしてバーコードBC
の読み取りが行われる。
【0046】この第4の実施形態によれば、プリズム2
の上面2dの全部がバーコードBCからの信号光SLの
フォトダイオードPDに対する開口となるので、この開
口を十分に大きくすることができる。このため、バーコ
ードBCからの信号光SLを効率よくフォトダイオード
PDに入射させることができ、したがって光信号のS/
N比を高くすることができる。
【0047】次に、この発明の第5の実施形態によるバ
ーコードリーダ用複合光学装置について説明する。
【0048】上述の第4の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置においては、プリズム2の上面2d
の全面に全透過膜5が設けられ、この全透過膜5を通っ
てフォトダイオードPDにバーコードBCからの信号光
SLが入射するように構成されており、プリズム2の上
面2dの全部がフォトダイオードPDに対する開口とな
っていることから、迷光が多くなる。そこで、この第5
の実施形態によるバーコードリーダ用複合光学装置にお
いては、この迷光の対策として、図7に示すように、プ
リズム2の斜面2bばかりでなく、この斜面2bと隣接
する部分における上面2dおよび端面2cにも延在する
ように全反射膜4が設けられている。
【0049】この第5の実施形態の上記以外のことは第
4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0050】上述の迷光対策を行った場合と迷光対策を
行わない場合とで迷光量を測定したところ、迷光対策を
行った場合の迷光量は、迷光対策を行わない場合の迷光
量の約1/6であった。これより、迷光対策を行うこと
により、迷光量は大幅に低減されることが確認された。
【0051】以上のように、この第5の実施形態によれ
ば、第4の実施形態と同様な利点に加えて、プリズム2
の斜面2bと隣接する部分における上面2dにも全反射
膜4が延在して設けられていることにより迷光量の大幅
な低減を図ることができるという利点を得ることができ
る。
【0052】上述の第5の実施形態において、プリズム
2の斜面2b、この斜面2bに隣接する部分の上面2d
および端面2cに設けられる全反射膜4は、例えば次の
ようにして形成することができる。すなわち、図8に示
すように、複数のプリズム2をそれらの斜面2bが互い
に同一平面内に位置し、かつ、互いに隣接する一対のプ
リズム2の一方の底面2aと他方の上面2bとが互いに
接触するように配置した状態で、これらの斜面2aに対
してほぼ垂直な方向から例えばAlなどの金属をスパッ
タリング法や真空蒸着法などにより蒸着する。この場
合、プリズム2の上面2dおよび端面2cはこの蒸着方
向に対して約45°の角度をなすため、この蒸着法とし
ては角度依存性の少ないものを用い、全反射膜4の特性
における角度依存性を少なくするのが望ましい。
【0053】このような全反射膜4の形成方法によれ
ば、複数のプリズム2の全反射膜4を1回の蒸着により
一括形成することができる。このため、全反射膜4の形
成に要するコストの大幅な低減を図ることができ、ひい
てはバーコードリーダ用複合光学装置の製造コストの低
減を図ることができる。
【0054】図9に、バーコードリーダ用複合光学装置
における典型的な迷光経路を示す。図9に示すように、
プリズム2の斜面2bの上部において反射された、半導
体レーザ3からの出射光Lは、比較的大きな入射角度θ
でパッケージ13のリッド部13aに入射する。このリ
ッド部13aの透過率は入射角度依存性を有し、入射角
度が大きくなると反射率が大きくなるため、このような
大きな入射角度θで光が入射した場合には、その入射光
の一部がバーコードリーダ用複合光学装置側に戻る。こ
の戻り光がフォトダイオードPDに入射すると迷光増加
の原因となる。これを防止するためには、これまで入射
角度0°のときに透過率が100%となるように設計さ
れていたリッド部13aを、入射角度θで入射したとき
に透過率が100%となるように設計し、プリズム2の
斜面2bの上部において反射された出射光Lの反射率を
小さくし、バーコードリーダ用複合光学装置側への戻り
光を抑えるようにすればよい。
【0055】このようにすることにより、リッド部13
aによる反射光を少なくすることができ、迷光の低減を
図ることができる。そして、これによって、バーコード
リーダ用複合光学装置の光信号のS/N比を十分に高く
することができる。
【0056】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0057】例えば、上述の第4の実施形態において、
ホログラム14および収束レンズ14の代わりに、第1
の実施形態におけると同様にバイフォーカルレンズ11
を用いてもよい。また、上述の第4の実施形態において
は、ほぼ台形状の断面形状を有するプリズム2を用いて
いるが、プリズム2としては、第1の実施形態において
用いたものと同様な三角プリズムを用いてもよい。この
場合には、バーコードBCからの信号光SLは、プリズ
ム2を通ることなく、直接フォトダイオードPDに入射
させることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるバ
ーコード読み取り用複合光学装置の製造方法によれば、
複数のプリズムを、それらの一側面の傾斜した部分が互
いにほぼ同一の平面上にくるように配置した状態で平面
に対してほぼ垂直な方向から蒸着を行うことにより全反
射膜を形成するようにしているので、これらの複数のプ
リズムの全反射膜の形成を1回の蒸着により一括して行
うことができ、したがって全反射膜の形成に要するコス
トの低減を図ることができ、ひいてはバーコード読み取
り用複合光学装置の低コスト化を図ることができる。
【0059】
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置を示す略線図である。
【図2】この発明の第1の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置を用いたバーコードリーディングシ
ステムの一例を示す略線図である。
【図3】この発明の第1の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置を用いたバーコードリーディングシ
ステムの他の例を示す略線図である。
【図4】この発明の第2の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置を示す略線図である。
【図5】この発明の第3の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置を示す略線図である。
【図6】この発明の第4の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置を用いたバーコードリーディングシ
ステムの一例を示す略線図である。
【図7】この発明の第5の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置を示す略線図である。
【図8】この発明の第5の実施形態によるバーコードリ
ーダ用複合光学装置においてプリズム上に設けられる全
反射膜の形成方法を説明するための略線図である。
【図9】この発明の第4の実施形態または第5の実施形
態によるバーコードリーダ用複合光学装置における典型
的な迷光経路を説明するための略線図である。
【図10】従来のバーコードリーダ用複合光学装置を示
す略線図である。
【符号の説明】
1・・・フォトダイオードIC、2・・・プリズム、2
b・・・斜面、2d・・・上面、3・・・半導体レー
ザ、4・・・全反射膜、5・・・全透過膜、PD・・・
フォトダイオード、L・・・出射光、SL・・・信号光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 7/10 G11B 7/135

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その底面に対して傾斜した部分を少なく
    とも有する一側面とこの一側面に隣接する部分における
    その上面とに全反射膜が設けられ、かつ、上記一側面に
    隣接する部分を除いた部分におけるその上面に全透過膜
    が設けられたほぼ台形状の断面形状を有するプリズムを
    用いるバーコード読み取り用複合光学装置の製造方法で
    あって、 複数の上記プリズムを、それらの上記一側面の上記傾斜
    した部分が互いにほぼ同一平面上に位置し、かつ、互い
    に隣接する一対の上記プリズムの一方の上記上面と他方
    の上記底面とが互いに接するように配置した状態で上記
    平面に対してほぼ垂直な方向から蒸着を行うことにより
    上記全反射膜を形成するようにしたことを特徴とするバ
    ーコード読み取り用複合光学装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記プリズムの上記一側面は上記プリズ
    ムの上記底面に対してほぼ垂直な部分および上記底面に
    対して傾斜した部分からなることを特徴とする請求項1
    記載のバーコード読み取り用複合光学装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 スパッタリング法または真空蒸着法によ
    り上記蒸着を行うようにしたことを特徴とする請求項1
    記載のバーコード読み取り用複合光学装置の製造方法。
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