JP3506084B2 - 複合回転電機 - Google Patents

複合回転電機

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JP3506084B2 JP2000003876A JP2000003876A JP3506084B2 JP 3506084 B2 JP3506084 B2 JP 3506084B2 JP 2000003876 A JP2000003876 A JP 2000003876A JP 2000003876 A JP2000003876 A JP 2000003876A JP 3506084 B2 JP3506084 B2 JP 3506084B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1つのステータで
2つのロータを駆動する複合回転電機、2つのロータを
縦列接続する複合回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1つのステータで2つのロータを
駆動する複合回転電機としては、特願平10−3233
42号に記載の「回転電機」が提案されている。従来の
複合回転電機では、図14に示すように、内側ロータ2
03と外側ロータ205にそれぞれ極対数の異なる永久
磁石を埋め込んで構成し、それぞれのロータを独立に制
御するために、ステータ207を構成する複数の単一コ
イル209にそれぞれ独立に正弦波関数で表される駆動
電流を与えていた。詳しくは、2つのロータのトルク制
御は、それぞれ全く独立に制御されいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステー
タに発生するインダクタンスの空間分布は、大きく歪ん
でおり、2つのロータの磁束分電流を制御することで界
磁制御を行おうとしても、無励磁分のリラクタンストル
クによるトルク変動が大きくなり、実際には回転電機の
動作範囲が狭まることが考えられる。また、回転時は、
2つのロータ上に埋め込まれた永久磁石同士が互いに
する位置になると、永久磁石の減磁作用を促進して劣
化させることになった。
【0004】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的としては、無励磁分のリラクタンストルクによ
るトルク変動を低減できて動作範囲が広くなり、かつ、
ロータに用いる永久磁石の劣化を防止することができる
複合回転電機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、ステータの内周及び外周に設
けられ異なる回転軸に接続された2つのロータからなる
三重構造を備え、前記ステータに、前記2つのロータに
対して別々の回転磁場を発生させる共通のコイルを形成
し、前記共通のコイルに、前記ロータの数と同数の回転
磁場が発生するように、各ロータに対応する電流を加え
合わせた複合電流を流すようにした複合回転電機におい
て、前記2つのロータのうちの少なくとも一方は、少な
くとも1対以上の界磁巻線が等分に配列されており、且
つ、リラクタンストルクによるトルク変動を低減するよ
うに、前記界磁巻線に流す電流値を制御することを要旨
とする。
【0006】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記界磁巻線は、前記ロータの回転軸に設けら
れたスリップリングに接続されることを要旨とする。
【0007】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記界磁巻線は、前記ロータ上で発生する極対
数の組み合わせを変更可能であることを要旨とする。
【0008】 請求項4記載の発明は、上記課題を解決
するため、ステータの内周及び外周に設けられ異なる回
転軸に接続された内側ロータと外側ロータからなる三重
構造を備え、前記ステータに、前記2つのロータに対し
て別々の回転磁場を発生させる共通のコイルを形成し
前記共通のコイルに、前記内側ロータと外側ロータの数
と同数の回転磁場が発生するように、各ロータに対応す
る電流を加え合わせた複合電流を流すようにした複合回
転電機において、前記外側ロータは、回転軸方向に対し
てクロー型形状をなす磁性体からなり、外側ロータの両
端部に1対の界磁巻線を設け、且つ、リラクタンストル
クによるトルク変動を低減するように、前記1対の界磁
巻線に流す電流値を制御することを要旨とする。
【0009】 請求項5記載の発明は、上記課題を解決
するため、ステータの外周に設けられ回転軸に接続され
た外側ロータを有する2つの回転電機をそれぞれ独立し
て回転可能に縦列接続し、前記ステータに、2つの外側
ロータに対して別々の回転磁場を発生させる共通のコイ
ルを形成し、前記共通のコイルに、前記外側ロータの数
と同数の回転磁場が発生するように、各外側ロータに対
応する電流を加え合わせた複合電流を流すようにした複
合回転電機において、前記外側ロータは、回転軸方向に
対してクロー型形状をなす磁性体からなり、縦列接続さ
れた外側ロータの外周の両端部に1対の界磁巻線を
け、且つ、リラクタンストルクによるトルク変動を低減
するように、前記1対の界磁巻線に流す電流値を制御す
ことを要旨とする。
【0010】 請求項6記載の発明は、上記課題を解決
するため、前記界磁巻線に直流電力を供給する直流電源
を有することを要旨とする。
【0011】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、ステー
タの内周及び外周に設けられ異なる回転軸に接続された
2つのロータからなる三重構造を備え、ステータに、2
つのロータに対して別々の回転磁場を発生させる共通
コイルを形成し、該共通のコイルにロータの数と同数の
回転磁場が発生するように、各ロータに対応する電流を
加え合わせた複合電流を流すようにしておき、少なくと
も1つ以上のロータは、少なくとも1対以上の界磁巻線
が等分に配置されるので、当該ロータ上の界磁巻線から
制御可能な磁界を発生させることができ、無励磁分のリ
ラクタンストルクによるトルク変動を低減できて動作範
囲が広くすることができる。
【0012】また、請求項2記載の本発明によれば、界
磁巻線は、ロータの回転軸に設けられたスリップリング
に接続されることで、回転中の界磁巻線に界磁電流を供
給することができる。
【0013】また、請求項3記載の本発明によれば、界
磁巻線は、ロータ上で発生する極対数の組み合わせを変
更可能であるので、2つのロータを全く同一の回転特性
で作動させる場合でも、極めて低損失で作動させること
ができる。また、無励磁分のリラクタンストルクによる
トルク変動を低減して動作範囲を拡大することができ、
かつ、ロータに設けられた永久磁石の劣化を防止するこ
とができる。
【0014】また、請求項4記載の本発明によれば、外
側ロータは、回転軸方向に対してクロー型形状をなす磁
性体からなり、外側ロータの外周の両端部に1対の界磁
巻線を有することで、1対の界磁巻線に界磁電流を供給
して磁性体を励磁するので回転軸方向に1対の磁極を形
成でき、さらに、この磁性体がクロー型形状をなすの
で、外側ロータ上に磁極を形成することができる。この
結果、無励磁分のリラクタンストルクによるトルク変動
を低減できて動作範囲が広くすることができる。
【0015】また、請求項5記載の本発明によれば、外
側ロータは、回転軸方向に対してクロー型形状をなす磁
性体からなり、縦列接続された外側ロータの外周の両端
部に1対の界磁巻線を有することで、1対の界磁巻線に
界磁電流を供給して磁性体を励磁するので回転軸方向に
各外側ロータ上に1対の磁極を形成でき、さらに、この
磁性体がクロー型形状をなすので、各外側ロータ上に磁
極を形成することができる。この結果、無励磁分のリラ
クタンストルクによるトルク変動を低減できて動作範囲
が広くすることができる。
【0016】 また、請求項6記載の本発明によれば、
界磁巻線に直流電力を供給する直流電源を有すること
で、回転電機の運転時にのみ界磁巻線を励磁することが
でき、ロータに用いる永久磁石の劣化を防止することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る複合回転電機1の構成を示す断面図である。同
図において、複合回転電機1は、複数の単一コイル(以
下、コイルという)からなるステータ3と、円筒状のス
テータ3の外周と内周に所定のギャップをおいて外側ロ
ータ5と内側ロータ7が配置されて三重構造を備え、外
側ロータ5と内側ロータ7は、被覆する外枠に対して回
転可能に設けられている。
【0018】 内側ロータ7は、半周毎に内側界磁巻線
Li1,Li2からなる一対の凸極形成されており、
一方、外側ロータ5は、内側ロータ7の一極当たり2倍
の極数を持つように外側界磁巻線Lo1〜Lo4からな
る2対の凸極が配置されている。ステータ3は、外側ロ
ータ5の1磁極当たり3個のコイル9で構成され、合計
12個(=3×4)のコイル9が同一の円周上に等分に
配置されている。なお、11はコイルが巻回されるコア
で、コイル9と同数のコア11が円周上に等分に所定の
間隔(ギャップ)13をおいて配列されている。
【0019】次に、図2は、複合回転電機1の内側回転
軸15の構成を示す図である。同図において、内側回転
軸15には、直列に接続された内側界磁巻線Li1,L
i2に後述する昇降圧チョッパから電源を供給するため
のスリップリングSL1,SL2が接続されている。
【0020】次に、図3は、複合回転電機1の外側回転
軸17の構成を示す図である。同図において、外側回転
軸17には、直列に接続された外側界磁巻線Lo1〜L
o4に後述する昇降圧チョッパから電源を供給するため
のスリップリングSL3,SL4が接続されている。
【0021】 次に、図4は、複合回転電機1の側面断
面図と複合回転電機1を制御するための制御装置24を
示すブロック図である。複合回転電機1には、各ロータ
5,7をそれぞれ同期回転させるため、各ロータ5,7
の各回転位相θo,θiで表されるロータ位置を検出す
る外側ロータ位置センサ21、内側ロータ位置センサ2
3が設けられ、これらセンサ21,23からのパルス信
号がステータ制御部25に入力される。
【0022】ステータ制御部25は、外側ロータ5、内
側ロータ7に対して与えられた外側トルク指令値To及
び内側トルク指令値Tiと、外側ロータ5及び内側ロー
タ7のロータ位置θo,θiに基づいて、外側ロータ5
及び内側ロータ7とステータ3との間でそれぞれ回転磁
界が発生するように複合電流指令値としてPWM信号を
発生する。また、ステータ制御部25は、各相出力電流
i1 〜i12に基づいてq軸電流iq を算出し、内側ロー
タ制御部33および外側ロータ制御部39に与える。
【0023】 多相インバータ27は、ステータ制御部
25から与えられるPWM信号に基づいて、バッテリ2
9から供給される直流電流を交流電流に変換し、ステー
タ3に設けられたコイル9に複合電流1〜I12を供
給する。この複合電流I1〜I12の瞬時電流の全ての
和は0になるため、このインバータ27は、通常の3相
ブリッジ型インバータを12相に構成したものと同等で
あり、24個のトランジスタと同数のダイオードから構
成されている。また、各相のブリッジ型インバータの出
力端子には、それぞれ電流センサが設けられており、こ
の出力電流i1 〜i12をステータ制御部25に出力
している。
【0024】電流センサ31は、昇降圧チョッパ35か
らブラシBr1,Br2、スリップリングSL1、SL
2を介して内側ロータ7に設けられた内側界磁巻線Li
1,Li2に供給される電流ifiを検出する。内側ロー
タ制御部33は、電流センサ31で検出された電流ifi
と、ステータ制御部25で算出されたq軸電流iq に基
づいて、指令界磁電流ifiを算出し、さらに、この指令
界磁電流ifiをON/OFFデューティTon,Toff に
変換して昇降圧チョッパ35に出力する。
【0025】昇降圧チョッパ35は、内側ロータ制御部
33から与えられたON/OFFデューティTon,Tof
f に応じて内部に設けられた複数のトランジスタを制御
し、バッテリ29から供給される電圧に対して昇圧動作
または降圧動作して、出力電流をスリップリングSL
1,SL2を介して内側ロータ7に設けられた内側界磁
巻線Li1,Li2に供給する。なお、電流センサ3
7、外側ロータ制御部39、昇降圧チョッパ41の構成
は、上述した電流センサ31、外側ロータ制御部33、
昇降圧チョッパ35の構成とそれぞれ同様であるので、
その説明を省略することとする。
【0026】次に、図4を参照して、複合回転電機1と
制御装置24の動作を説明する。
【0027】まず、起動時には、内側ロータ制御部33
は、指令界磁電流ifiに対して予め定められた初期値を
設定し、さらに、この指令界磁電流ifiをON/OFF
デューティTon,Toff に変換して昇降圧チョッパ35
に出力する。
【0028】そして、昇降圧チョッパ35は、内側ロー
タ制御部33から与えられたON/OFFデューティT
on,Toff に応じて内部に設けられた複数のトランジス
タを制御し、バッテリ29から供給される電圧に対して
昇圧動作または降圧動作して、出力電流をブラシBr
1,Br2、スリップリングSL1,SL2を介して内
側ロータ7に設けられた内側界磁巻線Li1,Li2に
供給する。この結果、内側ロータ7に設けられた内側界
磁巻線Li1,Li2に電流が供給され、それぞれの界
磁巻線が例えばS極,N極に励磁される。
【0029】同様に、起動時には、外側ロータ制御部3
9は、指令界磁電流ifoに対して予め定められた初期値
を設定し、さらに、この指令界磁電流ifoをON/OF
FデューティTon,Toff に変換して昇降圧チョッパ4
1に出力する。
【0030】そして、昇降圧チョッパ41は、外側ロー
タ制御部39から与えられたON/OFFデューティT
on,Toff に応じて内部に設けられた複数のトランジス
タを制御し、バッテリ29から供給される電圧に対して
昇圧動作または降圧動作して、出力電流をブラシBr
3,Br4、スリップリングSL3,SL4を介して外
側ロータ5に設けられた外側界磁巻線Lo1〜Lo4に
供給する。この結果、外側ロータ5に設けられた外側界
磁巻線Lo1〜Lo4に電流が供給され、それぞれの界
磁巻線が例えばS極,N極,S極,N極に励磁される。
【0031】同時に、ステータ制御部25は、外側ロー
タ5、内側ロータ7に対して与えられた外側トルク指令
値To及び内側トルク指令値Tiと、外側ロータ5及び
内側ロータ7のロータ位置θo,θiに基づいて、外側
ロータ5及び内側ロータ7とステータ3との間でそれぞ
れ回転磁界が発生するように複合電流指令値としてPW
M信号を発生する。
【0032】 そして、多相インバータ27は、ステー
タ制御部25から与えられるPWM信号に基づいて、バ
ッテリ29から供給される直流電流を交流電流に変換
し、ステータ3に設けられたコイル9に複合電流1〜
I12を供給する。この結果、それぞれ励磁された外側
ロータ5及び内側ロータ7とステータ3との間でそれぞ
れ回転磁界が発生され、外側ロータ5及び内側ロータ7
がそれぞれ回転を開始する。
【0033】ここで、多相インバータ27に設けられた
各相のブリッジ型インバータの出力端子には、それぞれ
電流センサが設けられているので、これらの電流センサ
から出力電流i1 〜i12がステータ制御部25に出力さ
れる。そして、ステータ制御部25は、各相出力電流i
1 〜i12に基づいてq軸電流iq を算出し、内側ロータ
制御部33および外側ロータ制御部39に与える。な
お、磁極方向に平行なd軸に対して、磁極方向に直交す
るq軸についてq軸電流iqを算出することとする。
【0034】そして、内側ロータ制御部33は、電流セ
ンサ31で検出された電流ifiと、ステータ制御部25
で算出されたq軸電流iq に基づいて、内側ロータ7の
実際のトルクτi を求める。
【数1】τi ∝ifi×iq そして、内側ロータ7に対して与えられた内側トルク指
令値Tiに実際のトルクτi がなるような指令界磁電流
ifiを算出し、さらに、この指令界磁電流ifiをON/
OFFデューティTon,Toff に変換して昇降圧チョッ
パ35に出力する。そして、昇降圧チョッパ35から内
側ロータ7に設けられた内側界磁巻線Li1〜Li4に
電流が供給され、それぞれの界磁巻線による磁界が変更
され、この結果、内側ロータ7は内側トルク指令値Ti
に応じて回転するようになる。
【0035】また、外側ロータ制御部39は、電流セン
サ37で検出された電流ifoと、ステータ制御部25で
算出されたq軸電流iq に基づいて、外側ロータ5の実
際のトルクτo を求める。
【0036】
【数2】τo ∝ifo×iq そして、外側ロータ5に対して与えられた外側トルク指
令値Toに実際のトルクτo がなるような指令界磁電流
ifoを算出し、さらに、この指令界磁電流ifoをON/
OFFデューティTon,Toff に変換して昇降圧チョッ
パ41に出力する。そして、昇降圧チョッパ41から外
側ロータ5に設けられた外側界磁巻線Lo1〜Lo4に
電流が供給され、それぞれの界磁巻線による磁界が変更
され、この結果、外側ロータ5は外側トルク指令値To
に応じて回転するようになる。
【0037】 本発明の第1の実施の形態に関する効果
としては、少なくとも1つ以上のロータは、界磁巻線を
有することで、当該ロータ上の界磁巻線から制御可能な
磁界を発生させることができ、無励磁分のリラクタンス
トルクによるトルク変動を低減できて動作範囲広くす
ることができる。また、界磁巻線は、ロータの回転軸に
設けられたスリップリングに接続されることで、回転中
の界磁巻線に界磁電流を供給することができる。
【0038】(第2の実施の形態)図5は、本発明の第
2の実施の形態に係る複合回転電機51の構成を示す断
面図である。なお、第2の実施の形態は、図1に示す第
1の実施の形態に対応する複合回転電機1と同様の基本
的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を
付し、その説明を省略することとする。
【0039】 同図において、複合回転電機51は、複
数の単一コイル(以下、コイルという)からなるステー
タ3と、円筒状のステータ3の外周と内周に所定のギャ
ップをおいて外側ロータ55と内側ロータ57が配置さ
れて三重構造を備え、外側ロータ55と内側ロータ57
は、被覆する外枠に対して回転可能に設けられている。
内側ロータ57は、2対の永久磁石から形成されてお
り、一方、外側ロータ55は、8対の永久磁石と外側界
磁巻線Lo1〜Lo4からなる凸極が配置されている。
【0040】次に、図6は、複合回転電機51の外側回
転軸59の構成を示す図である。
【0041】同図において、外側回転軸59には、直列
に接続された外側界磁巻線Lo1,Lo3に後述する昇
降圧チョッパから電源を供給するためのスリップリング
SL1,SL2が接続されており、直列に接続された外
側界磁巻線Lo2,Lo4に後述する昇降圧チョッパか
ら電源を供給するためのスリップリングSL3,SL4
が接続されている。従って、外側界磁巻線Lo1,Lo
3は同一極性に励磁されることとなり、また、外側界磁
巻線Lo2,Lo4は同一極性に励磁されることとな
る。
【0042】次に、図7は、複合回転電機51の側面断
面図と複合回転電機51を制御するための制御装置61
を示すブロック図である。SW1は、各外側界磁巻線に
加えられる電圧の極性の組み合わせを切り替えるための
スイッチである。
【0043】接続部63は、昇降圧チョッパ41とブラ
シBr1〜Br4との間に設けられ、SW1の設定状態
に応じて外側ロータ55の各外側界磁巻線に加えられる
電圧の極性を切り替える。
【0044】ここで、図8を参照して、SW1の設定状
態と外側ロータ55の各外側界磁巻線に加えられる電圧
の極性との関係を説明する。SW1がオープン状態とな
り論理(1)となった場合、接続部63からブラシBr
1〜Br4に出力される電圧の極性は、図8に示すよう
なる。この結果、外側界磁巻線Lo1〜Lo4は、それ
ぞれS極,N極,S極,N極に励磁される。ここで、外
側界磁巻線Lo1〜Lo4の両隣の永久磁石は、それぞ
れS極,N極,S極,N極の磁極性を有するので、外側
ロータ55の極対数は4極対となる。
【0045】一方、SW1が接地状態となり論理(0)
となった場合、接続部63からブラシBr1〜Br4に
出力される電圧の極性は、図8に示すようなる。この結
果、外側界磁巻線Lo1〜Lo4は、それぞれN極,S
極,N極,S極に励磁される。ここで、外側界磁巻線L
o1〜Lo4の両隣の永久磁石は、それぞれS極,N
極,S極,N極の磁極性を有するので、外側ロータ55
の極対数は12極対となる。
【0046】なお、複合回転電機51と制御装置61の
動作説明については、第1の実施の形態において説明し
た複合回転電機1と制御装置24の動作と同様であるの
で、その説明を省略することとする。また、第2の実施
の形態においては、外側ロータ55に設けられた外側界
磁巻線の極対数を変更する場合について説明したが、本
発明はこのような場合に限られることなく、例えば内側
ロータ57に内側界磁巻線を設けて、同様にして極対数
を変更するように構成してもよい。
【0047】本発明の第2の実施の形態に関する効果と
しては、ロータ上に設けられた界磁巻線は、ロータの回
転軸に設けられたスリップリングに接続されることで、
回転中の界磁巻線に界磁電流を供給することができる。
【0048】また、ロータ上に設けられた界磁巻線は、
ロータ上で発生する極対数の組み合わせを変更可能であ
るので、2つのロータを全く同一の回転特性で作動させ
る場合でも、極めて低損失で作動させることができる。
さらに、無励磁分のリラクタンストルクによるトルク変
動を低減して動作範囲を拡大することができ、かつ、ロ
ータに設けられた永久磁石の劣化を防止することができ
る。
【0049】(第3の実施の形態)図9は、本発明の第
3の実施の形態に係る複合回転電機71の構成を示す断
面図である。なお、第3の実施の形態は、図1に示す第
1の実施の形態に対応する複合回転電機1と同様の基本
的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を
付し、その説明を省略することとする。
【0050】 同図において、複合回転電機71は、複
数の単一コイル(以下、コイルという)からなるステー
タ3と、円筒状のステータ3の外周と内周に所定のギャ
ップをおいて外側ロータ75,77と内側ロータ73が
配置されて三重構造を備え、外側ロータ75,77と内
側ロータ73は、回転可能に設けられている。
【0051】内側ロータ73は、1対の永久磁石から形
成されており、一方、外側ロータ75,77は、6対の
磁性体A,A’が配置されている。
【0052】次に、図10は、複合回転電機71の回転
軸方向の断面図である。外側ロータ75,77に配置さ
れている6対の磁性体A,A’は、それぞれ櫛形の凸部
と凹部が交互に設けられており、外側ロータ75,77
のそれぞれの凸部と凹部が交互に磁気的に無影響な程度
のギャップを開けて配置されるクロー型形状を成してい
る。また、ステータ3と外側ロータ75,77との間に
は、磁気的に影響される程度の狭いギャップが開けてあ
る。
【0053】次に、図11は、複合回転電機71の側面
断面図と複合回転電機71を制御するための制御装置8
3を示すブロック図である。ステータ3は、ケース(図
示せず)に固定されており、ステータ3の内部に設けら
れたコイル9はそれぞれ多相インバータ27の出力端子
に接続されている。また、内側ロータ73の回転軸は、
ベアリング79a,81aを介してステータ3に回転自
在に支えられている。同様に、外側ロータ75,77の
回転軸は、ベアリング79b,81bを介してステータ
3に回転自在に支えられている。なお、外側ロータ7
5,77の回転軸は、図示しないベアリングを介してケ
ース(図示せず)に回転自在に支えられていることとす
る。
【0054】励磁巻線L11,L12は、外側ロータ7
5,77の外周に配置されている1対のコイルであり、
励磁巻線L11,L12は昇降圧チョッパ41に接続さ
れている。励磁巻線制御部85は、電流センサ37で検
出された電流ifoと、ステータ制御部25で算出された
q軸電流iq に基づいて、指令界磁電流ifoを算出し、
さらに、この指令界磁電流ifoをON/OFFデューテ
ィTon,Toff に変換して昇降圧チョッパ41に出力す
る。
【0055】 次に、図10を参照して、複合回転電機
71上に設けられた外側ロータ75,77での磁束の流
れ方向を説明する。図10に示すように、励磁巻線L1
1,L12に昇降圧チョッパ41から励磁電流が加えら
れると、それぞれ励磁して矢印方向の磁束が発生する。
界磁巻線L11で発生された磁束は、外側ロータ75、
外側ロータ75とステータ3との間のギャップ、ステー
タ3、ステータ3と外側ロータ77との間のギャップ、
外側ロータ77を介して励磁巻線L12に伝達されて磁
束ループを形成する。この結果、外側ロータ75はN極
に励磁され、外側ロータ77はS極に励磁され、外側ロ
ータの全体では、S極とN極とが交互に6極対だけ励磁
される。
【0056】次に、図11を参照して、複合回転電機7
1と制御装置83の動作を説明する。まず、起動時に
は、励磁巻線制御部85は、指令界磁電流ifoに対して
予め定められた初期値を設定し、さらに、この指令界磁
電流ifoをON/OFFデューティTon,Toff に変換
して昇降圧チョッパ41に出力する。
【0057】そして、昇降圧チョッパ41は、励磁巻線
制御部85から与えられたON/OFFデューティTo
n,Toff に応じて内部に設けられた複数のトランジス
タを制御し、バッテリ29から供給される電圧に対して
昇圧動作または降圧動作して、出力電流を外側ロータ7
5,77に設けられた励磁巻線L11,L12に供給す
る。この結果、外側ロータ75,77に設けられた励磁
巻線L11,L12に電流が供給され、それぞれの励磁
巻線が励磁され、磁性体からなる外側ロータ75,77
がそれぞれN極,S極に励磁される。
【0058】同時に、ステータ制御部25は、外側ロー
タ75,77、内側ロータ73に対して与えられた外側
トルク指令値To及び内側トルク指令値Tiと、外側ロ
ータ75,77及び内側ロータ73のロータ位置θo,
θiに基づいて、外側ロータ75及び内側ロータ73と
ステータ3との間でそれぞれ回転磁界が発生するように
複合電流指令値としてPWM信号を発生する。
【0059】 そして、多相インバータ27は、ステー
タ制御部25から与えられるPWM信号に基づいて、バ
ッテリ29から供給される直流電流を交流電流に変換
し、ステータ3に設けられたコイル9に複合電流1〜
I12を供給する。この結果、それぞれ励磁された外側
ロータ75,77及び内側ロータ73とステータ3との
間でそれぞれ回転磁界が発生され、外側ロータ75,7
7及び内側ロータ73がそれぞれ回転を開始する。
【0060】ここで、多相インバータ27に設けられた
各相のブリッジ型インバータの出力端子には、それぞれ
電流センサが設けられているので、これらの電流センサ
から出力電流i1 〜i12がステータ制御部25に出力さ
れる。
【0061】そして、ステータ制御部25は、各相出力
電流i1 〜i12に基づいてq軸電流iq を算出し、励磁
巻線制御部85に与える。
【0062】そして、励磁巻線制御部85は、電流セン
サ37で検出された電流ifoと、ステータ制御部25で
算出されたq軸電流iq に基づいて、外側ロータ5の実
際のトルクτo を求める。
【0063】
【数3】τo ∝ifo×iq そして、外側ロータ75,77に対して与えられた外側
トルク指令値Toに実際のトルクτo がなるような指令
界磁電流ifoを算出し、さらに、この指令界磁電流ifo
をON/OFFデューティTon,Toff に変換して昇降
圧チョッパ41に出力する。そして、昇降圧チョッパ4
1から外側ロータ75,77に設けられた励磁巻線L1
1,L12に電流が供給され、それぞれの励磁巻線によ
る磁界が変更され、この結果、外側ロータ75,77は
外側トルク指令値Toに応じて回転するようになる。
【0064】 本発明の第3の実施の形態に関する効果
としては、外側ロータは、回転軸方向に対してクロー型
形状をなす磁性体からなり、外側ロータの外周の両端部
に1対の界磁巻線を有することで、1対の界磁巻線に界
磁電流を供給して磁性体を励磁するので回転軸方向に1
対の磁極を形成でき、さらに、この磁性体がクロー型形
状をなすので、外側ロータ上に磁極を形成することがで
きる。この結果、無励磁分のリラクタンストルクによる
トルク変動を低減できて動作範囲広くすることができ
る。
【0065】また、界磁巻線に直流電源を供給する昇降
圧チョッパを有することで、回転電機の運転時にのみ界
磁巻線を励磁することができ、ロータに用いる永久磁石
の劣化を防止することができる。
【0066】(第4の実施の形態)図12は、本発明の
第4の実施の形態に係る複合回転電機91の構成を示す
断面図である。なお、第4の実施の形態は、図9に示す
第3の実施の形態に対応する複合回転電機71と同様の
基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符
号を付し、その説明を省略することとする。
【0067】 同図において、複合回転電機91は、複
数の単一コイル(以下、コイルという)からなるステー
タ3と、円筒状のステータ3の外周に所定のギャップを
おいて第1ロータ93A,93A’が配置されて二重構
造を備えている。第1ロータ93A,93A’は、6対
の磁性体A,A’が配置されている。
【0068】 次に、図13は、複合回転電機91の側
面断面図と複合回転電機91を制御するための制御装置
107を示すブロック図である。同図において、複合回
転電機91は、第1回転電機91aと第2回転電機91
bとの複合体であり、両者はそれぞれ独立して回転する
こととする。
【0069】ステータ3は、ケース(図示せず)に固定
されており、ステータ3の内部に設けられたコイル9は
それぞれ多相インバータ27の出力端子に接続されてい
る。また、第1ロータ93A,93A’の回転軸は、ベ
アリング95を介してステータ3に回転自在に支えられ
ている。なお、第1ロータ93A,93A’の回転軸
は、図示しないベアリングを介してケース(図示せず)
に回転自在に支えられていることとする。
【0070】第2回転電機91bの基本的構造は、第1
回転電機91aと同様の同様の構造を有しているので、
両者の相異点のみ説明することとする。第1回転電機9
1aの第1ロータ93A’と第2回転電機91bの第2
ロータ101B’との間には、磁性体からなり第1ロー
タ93A’と一体となって回転する凹形状の磁気結合部
99aと、磁性体からなり第2ロータ101B’と一体
となって回転する凸形状の磁気結合部99bとが設けら
れている。なお、磁気結合部99a,99b間には、第
1ロータ93A’と第2ロータ101B’とが磁気結合
可能であり、かつそれぞれ独立して回転可能なようにギ
ャップが設けられている。また、磁気結合部99a,9
9bの回転軸は、図示しないベアリングを介してケース
(図示せず)にそれぞれ回転自在に支えられていること
とする。
【0071】励磁巻線L11,L12は、それぞれ第1
ロータ93Aと第2ロータ101Bの外周に配置されて
いる1対のコイルであり、励磁巻線L11,L12は昇
降圧チョッパ41に接続されている。励磁巻線制御部1
13は、電流センサ37で検出された電流ifoと、ステ
ータ制御部109,111で算出されたq軸電流iq
1,iq2 に基づいて、指令界磁電流ifoを算出し、さ
らに、この指令界磁電流ifoをON/OFFデューティ
Ton,Toff に変換して昇降圧チョッパ41に出力す
る。
【0072】ステータ制御部109は、第1回転電機9
1aに対して与えられたトルク指令値T1と、第1ロー
タ93Aのロータ位置θ1に基づいて、第1ロータ93
A,93A’とステータ3との間でそれぞれ回転磁界が
発生するように複合電流指令値としてPWM信号を発生
する。また、ステータ制御部109は、各相出力電流i
1 〜i12に基づいてq軸電流iq1 を算出し、励磁巻線
制御部113に与える。なお、ステータ制御部111の
構成は、ステータ制御部109と同様であるので、その
説明を省略する。
【0073】次に、図13に示す複合回転電機91の磁
束の流れ方向を説明する。励磁巻線L11,L12に昇
降圧チョッパ41から励磁電流が加えられると、それぞ
れ励磁して磁束が発生する。界磁巻線L11で発生され
た磁束は、第1ロータ93A(N極)、第1ロータ93
Aとステータ3との間のギャップ、ステータ3、ステー
タ3と第1ロータ93A’との間のギャップ、第1ロー
タ93A’(S極)、第1ロータ93A’の磁気結合部
99a、第2ロータ101B’の磁気結合部99b、第
2ロータ101B’(N極)、第2ロータ101B’と
ステータ3との間のギャップ、ステータ3、ステータ3
と第2ロータ101B、第2ロータ101B(S極)を
介して励磁巻線L12に伝達されて磁束ループを形成す
る。この結果、第1ロータ93A,第2ロータ101B
はN極に励磁され、第1ロータ93A’,第2ロータ1
01BはS極に励磁され、両回転電機の全体では、それ
ぞれS極とN極とが交互に6極対だけ励磁される。
【0074】 次に、図13を参照して、複合回転電機
91と制御装置107の動作を説明する。まず、起動時
には、励磁巻線制御部113は、指令界磁電流ifoに対
して予め定められた初期値を設定し、さらに、この指令
界磁電流ifoをON/OFFデューティTon,Toff に
変換して昇降圧チョッパ41に出力する。
【0075】そして、昇降圧チョッパ41は、励磁巻線
制御部113から与えられたON/OFFデューティT
on,Toff に応じて内部に設けられた複数のトランジス
タを制御し、バッテリ29から供給される電圧に対して
昇圧動作または降圧動作して、出力電流を第1ロータ9
3A,第2ロータ101Bに設けられた励磁巻線L1
1,L12に供給する。
【0076】この結果、第1ロータ93A,第2ロータ
101Bに設けられた励磁巻線L11,L12に電流が
供給され、それぞれの励磁巻線が励磁され、磁性体から
なる第1ロータ93A,93A’,第2ロータ101
B’,101BがそれぞれN極,S極に励磁される。
【0077】 同時に、ステータ制御部109は、回転
電機91aに対して与えられたトルク指令値T1と、ロ
ータ位置θ1に基づいて、第1ロータ93A,93A’
とステータ3との間で回転磁界が発生するように複合電
流指令値としてPWM信号を発生する。そして、多相イ
ンバータ27は、ステータ制御部109から与えられる
PWM信号に基づいて、バッテリ29から供給される直
流電流を交流電流に変換し、ステータ3に設けられたコ
イル9に複合電流1〜I12を供給する。
【0078】この結果、それぞれ励磁された第1ロータ
93A,93A’とステータ3との間、第2ロータ10
1B,101B’とステータ3との間でそれぞれ回転磁
界が発生され、回転電機91a,91bがそれぞれ回転
を開始する。
【0079】ここで、多相インバータ27に設けられた
各相のブリッジ型インバータの出力端子には、それぞれ
電流センサが設けられているので、これらの電流センサ
から出力電流i1 〜i12がステータ制御部109,11
1に出力される。
【0080】そして、ステータ制御部109,111
は、各相出力電流i1 〜i12に基づいてq軸電流iq1,
iq2をそれぞれ算出し、励磁巻線制御部113に与え
る。
【0081】そして、励磁巻線制御部113は、電流セ
ンサ37で検出された電流ifoと、ステータ制御部10
9,111で算出されたq軸電流iq1,iq2に基づい
て、回転電機91a、91bの実際のトルクτ1 ,τ2
を求める。
【0082】
【数4】τ1 ∝ifo×iq1 ,τ2 ∝ifo×iq2 そして、回転電機91a、91bに対して与えられたト
ルク指令値T1,T2に実際のトルクτ1 ,τ2 がなる
ような指令界磁電流ifoを算出し、さらに、この指令界
磁電流ifoをON/OFFデューティTon,Toff に変
換して昇降圧チョッパ41に出力する。そして、昇降圧
チョッパ41から回転電機91a,91bに設けられた
励磁巻線L11,L12に電流が供給され、それぞれの
励磁巻線による磁界が変更され、この結果、回転電機9
1a,91bはトルク指令値T1,T2 に応じて回転す
るようになる。
【0083】本発明の第4の実施の形態に関する効果と
しては、外側ロータは、回転軸方向に対してクロー型形
状をなす磁性体からなり、縦列接続された外側ロータの
外周の両端部に1対の界磁巻線を有することで、1対の
界磁巻線に界磁電流を供給して磁性体を励磁するので回
転軸方向に各外側ロータ上に1対の磁極を形成でき、さ
らに、この磁性体がクロー型形状をなすので、各外側ロ
ータ上に磁極を形成することができる。この結果、無励
磁分のリラクタンストルクによるトルク変動を低減でき
て動作範囲が広くすることができる。
【0084】また、界磁巻線に直流電源を供給する昇降
圧チョッパを有することで、回転電機の運転時にのみ界
磁巻線を励磁することができ、ロータに用いる永久磁石
の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転電機
1の構成を示す断面図である。
【図2】複合回転電機1の内側回転軸15の構成を示す
図である。
【図3】複合回転電機1の外側回転軸17の構成を示す
図である。
【図4】複合回転電機1の側面断面図と複合回転電機1
を制御するための制御装置24を示すブロック図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る複合回転電機
51の構成を示す断面図である。
【図6】複合回転電機51の外側回転軸59の構成を示
す図である。
【図7】複合回転電機51の側面断面図と複合回転電機
51を制御するための制御装置61を示すブロック図で
ある。
【図8】SW1の設定状態と外側ロータ55の各外側界
磁巻線に加えられる電圧の極性との関係を示す図であ
る。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る複合回転電機
71の構成を示す断面図である。
【図10】複合回転電機71の回転軸方向の断面図であ
る。
【図11】複合回転電機71の側面断面図と複合回転電
機71を制御するための制御装置83を示すブロック図
である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る複合回転電
機91の構成を示す断面図である。
【図13】複合回転電機91の側面断面図と複合回転電
機91を制御するための制御装置107を示すブロック
図である。
【図14】従来の複合回転電機の回転軸方向の断面図で
ある。
【符号の説明】
1,51,71,91 複合回転電機 3 ステータ 5,55,75,77 外側ロータ 7,57,73 内側ロータ 15 内側回転軸 17 外側回転軸 21 外側ロータ位置センサ 23 内側ロータ位置センサ 24,61,83,107 制御装置 25,109,111 ステータ制御部 27 多相インバータ 29 バッテリ 31 電流センサ 33 内側ロータ制御部 35 昇降圧チョッパ 39 外側ロータ制御部 91a,91b 回転電機 97,105 ロータ位置センサ Li1,Li2 内側界磁巻線 Lo1〜Lo4 外側界磁巻線 SL1,SL2,SL3,SL4 スリップリング

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータの内周及び外周に設けられ異な
    る回転軸に接続された2つのロータからなる三重構造を
    備え、前記ステータに、前記2つのロータに対して別々
    の回転磁場を発生させる共通のコイルを形成し、前記共
    通のコイルに、前記ロータの数と同数の回転磁場が発生
    するように、各ロータに対応する電流を加え合わせた
    合電流を流すようにした複合回転電機において、前記2つのロータのうちの少なくとも一方は、少なくと
    も1対以上の界磁巻線が等分に配列されており、且つ、
    リラクタンストルクによるトルク変動を低減するよう
    に、前記界磁巻線に流す電流値を制御 することを特徴と
    する複合回転電機。
  2. 【請求項2】 前記界磁巻線は、前記ロータの回転軸に
    設けられたスリップリングに接続されることを特徴とす
    る請求項1記載の複合回転電機。
  3. 【請求項3】 前記界磁巻線は、前記ロータ上で発生す
    る極対数の組み合わせを変更可能であることを特徴とす
    る請求項1記載の複合回転電機。
  4. 【請求項4】 ステータの内周及び外周に設けられ異な
    る回転軸に接続された内側ロータと外側ロータからなる
    三重構造を備え、前記ステータに、前記2つのロータに
    対して別々の回転磁場を発生させる共通のコイルを形成
    、前記共通のコイルに、前記内側ロータと外側ロータ
    の数と同数の回転磁場が発生するように、各ロータに対
    応する電流を加え合わせた複合電流を流すようにした複
    合回転電機において、 前記外側ロータは、回転軸方向に対してクロー型形状を
    なす磁性体からなり、 外側ロータの両端部に1対の界磁巻線を設け、且つ、リ
    ラクタンストルクによるトルク変動を低減するように、
    前記1対の界磁巻線に流す電流値を制御することを特徴
    とする複合回転電機。
  5. 【請求項5】 ステータの外周に設けられ回転軸に接続
    された外側ロータを有する2つの回転電機をそれぞれ独
    立して回転可能に縦列接続し、前記ステータに、2つの
    外側ロータに対して別々の回転磁場を発生させる共通の
    コイルを形成し、前記共通のコイルに、前記外側ロータ
    の数と同数の回転磁場が発生するように、各外側ロータ
    に対応する電流を加え合わせた複合電流を流すようにし
    た複合回転電機において、 前記外側ロータは、回転軸方向に対してクロー型形状を
    なす磁性体からなり、 縦列接続された外側ロータの外周の両端部に1対の界磁
    巻線を設け、且つ、リラクタンストルクによるトルク変
    動を低減するように、前記1対の界磁巻線に流す電流値
    を制御することを特徴とする複合回転電機。
  6. 【請求項6】 前記界磁巻線に直流電力を供給する直流
    電源を有することを特徴とする請求項4または5いずれ
    か1項に記載の複合回転電機。
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