JP3502892B1 - 二鋼材締結構造と、その締結構造に用いる締結部品 - Google Patents

二鋼材締結構造と、その締結構造に用いる締結部品

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JP3502892B1 JP2003056999A JP2003056999A JP3502892B1 JP 3502892 B1 JP3502892 B1 JP 3502892B1 JP 2003056999 A JP2003056999 A JP 2003056999A JP 2003056999 A JP2003056999 A JP 2003056999A JP 3502892 B1 JP3502892 B1 JP 3502892B1
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Abstract

【要約】 【課題】 二鋼材を頑丈に締結できて、また高層建築物
や耐震建築物の要請にも十分に対応でき、しかも、安全
容易に高能率で、且つ安価に施工できる二鋼材接合構造
と、その接合構造に用いる締結部品を提供することにあ
る。 【解決手段】 第一鋼材P1と、第三鋼材Hと、鋼材取
付けボルト17と、ボルトに嵌挿する締付けリング8と
を備え、第三鋼材は少なくともエンドプレートh1に取
付孔h2を穿設し、第一鋼材は第三鋼材エンドプレート
の取付孔に対応する位置にナット機能部1を備え、ボル
トは締付けリングを介して取付孔よりナット機能部に螺
入し、第三鋼材と第一鋼材とを固定している。また、第
一鋼材P1と第二鋼材P2との間に、相対向面が反対方
向に傾斜する楔対偶4を介在し、第二鋼材の外側から楔
対偶を貫通し第一鋼材のナット機能部に螺合するボルト
7の螺進により拡厚作用し、両鋼材に摩擦接合してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材同士の締結、
より詳しくは、第一鋼材と第二鋼材、又は第一鋼材と第
三鋼材との締結構造、及びその締結構造に用いる締結部
品、より詳しくは、ナット機能部と楔対偶とボルトと締
付けリングと確認シールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄骨構造物における鉄骨柱梁の締結は、
建物の構造的強度と、建物自体の精度に関わる重要事項
であり、従前から数々の提案が為されている。例えば、
特開平9−32111号公報(従来例1とする)におけ
る鉄骨柱梁の締結構造は、所定寸法の厚肉角度鋼管を挟
んで、その上部に上側角型鋼管柱を、下部に下側角型鋼
管柱を溶接する一方、厚肉角度鋼管の上下側面に梁端金
具を各々ボルト止めし、該梁端金具を介して鉄骨柱梁を
高力ボルトにより締結した構造になっている。
【0003】鉄骨柱に鉄骨柱梁を締結する他の方法とし
て、鉄骨柱の鉄骨柱梁に水平ダイヤフラムを装着し、こ
の水平ダイヤフラムに鉄骨柱梁を溶接締結するものが知
られているし、溶接作業を必要としない柱締結方法とし
て、特開平5−263468号と特開平11−3242
26号公報(従来例2とする)の如く、鋼管柱の梁締結
部分に補強部材を内装し、この補強部材を利用して鉄骨
柱梁をボルトで締結する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例1にあっては、
工事現場で厚肉角形鋼管の上下部に上側角形鋼管柱と下
側角形鋼管柱とを溶接しているので、鋼材の複雑な加工
や溶接に手間が掛かり、溶接の品質管理にも一定のコス
トが掛かると言う欠点があった。従来例2にあっては、
鋼管柱内に補強部材を挿入し、この補強部材を梁締結部
に確実に固定する作業に手間が掛かり、精度の確保が困
難であることに変わりはなく、しかも補強部材に梁材を
ボルト締結する際に、鋼管柱内側の手の届かない場所に
おいては、特別に梁締結部を増厚加工した鉄骨柱梁に、
高価なワンサイドボルトを使用せざるを得ず、また、通
常の高力ボルトを使用する場合には、鋼管柱に手を差し
入れるための開口部を設け、鋼管柱の強度を犠牲にして
なければならなかった。
【0005】これまで提案されてきた鉄骨柱梁の締結技
術は、頗る複雑で高度の加工技術を必要としたり、多く
の切断や溶接工程を必要とするため、手間が掛かるとい
う問題点があると共に、定められた強度的と精度を確保
するには、高度の熟練を要する等の問題があった。しか
も、施工に手間が掛かり過ぎて、工費も嵩むといった難
点があり、該難点を改善するために、施工を迅速化して
工費を安価にすると、対荷重性や耐震性等の強度面に難
点を生じやすくなる問題点もあった。
【0006】即ち、鉄骨柱梁の締結技術において、構造
的強度と施工性の間に、二律背反的な技術的課題が内在
していた。また、締結状態の点検時に、所定のトルクで
締付けられているか否かを簡単に確認できない不便があ
つた。そこで本発明は、従来の鋼材締結構造に上記のよ
うな難点があったことに鑑みて為されたもので、その目
的とするところは、二鋼材を構造的に強度低下を招くこ
となく頑丈に締結でき、しかも熟練を要することなく高
能率に、安全容易に、且つ安価に施工できる二鋼材締結
構造、特に高層建築物や耐震建築物の要請にも十分に対
応できる二鋼材締結構造と、その締結構造に用いる締結
部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の二鋼材締結構造は、請求項1として、隙間
を有して相対する第一鋼材と第二鋼材、及び両鋼材間に
装着する楔対偶と、第二鋼材の外側から楔対偶を貫通し
第一鋼材に設けたナット機能部に螺合するボルトとを備
え、楔対偶は傾斜面を有する第一楔板と、該楔板と反対
方向の傾斜面を有する第二楔板とに、両楔板の肉厚端側
から肉薄端側に向けて先細となるテーパー長孔を設け、
傾斜面を相互に面接した状態で、長孔小径部が連通する
最小楔対偶厚さから、長孔大径部が連通する最大楔対偶
厚さまでの範囲でスライド自在となり、ボルトは頭部と
雄ねじ部との間に、ねじ部径より大径の円形胴部と、該
胴部より雄ねじ部に向けて先細と成る円錐部とを備え、
ボルトの螺進に従って円錐部で第二楔板を長孔小径部側
から長孔大径部側にスライドし、楔対偶厚さを拡厚して
両鋼材に摩擦接合する。
【0008】請求項2として、請求項1記載の二鋼材締
結構造において、少なくとも第二楔板は、テーパー長孔
にボルト円錐部の傾斜角度と一致する傾斜周面を設け、
ボルトの雄ねじ部は第一楔板の長孔小径部より小径であ
り、円形胴部は前記長孔小径部より大径で長孔大径部
り小径であり、円錐部と傾斜周面とが面接触し得る。請
求項3として、請求項2記載の二鋼材締結構造におい
て、ボルト円錐部が第二楔板のテーパー長孔を貫通し、
第一楔板のテーパー長孔内まで挿入することで、第一楔
板も円錐部の挿入に従って長孔大径部側にスライドし、
楔対偶厚さを更に拡厚し得るようにした。請求項4とし
て、請求項1,2または3記載の二鋼材締結構造におい
て、第一楔板と第二楔板とに、傾斜面を相対する状態に
保持しながらテーパー長孔の長手方向へのスライドを可
能にする楔ガイドを備えている。
【0009】請求項5として、請求項4記載の二鋼材締
結構造において、第一楔板と第二楔板との何れか一方の
鋼材当接側にナット係合部を、ナット機能部の第二鋼材
側にナット係合部に係合する楔保持部を設け、該楔保持
部に楔対偶を予め係合しておけるようにした。請求項6
として、請求項1,2または4記載の二鋼材締結構造に
おいて、第一楔板と第二楔板との何れか一方を、第一鋼
材又は第二鋼材に固着する固定楔板とし、他方を固定楔
板の傾斜面に沿ってスライドする可動楔板としたもので
あり、固定楔板にテーパー長孔と、可動楔板のテーパー
長孔に連通する円錐孔との一方を設けている。
【0010】請求項7として、請求項1〜6記載の何れ
か一に記載の二鋼材締結構造において、締付けリングを
介してボルトを締付け、締付けリングの座面側に設けた
反力受けを第二鋼材に摩擦接合している。
【0011】削除。
【0012】請求項8として、請求項1〜7記載の何れ
か一に記載の二鋼材締結構造において、ナット機能部
を、第一鋼材貫通穴に一方側から取付ける筒状のナット
止金具と、該金具内に第一鋼材の他方側から取付ける固
定ナットとで構成し、ナット止金具と固定ナットとの少
なくとも一方を螺合手段にて取付け、ナット止金具の挿
入制限鍔を第二鋼材に当設している。請求項9として、
請求項1〜7記載の何れか一に記載の二鋼材締結構造に
おいて、ナット機能部を、第一鋼材貫通穴に一方側から
取付ける筒状のナット止金具と、該金具内に第一鋼材の
他方側から取付ける固定ナットとで構成し、ナット止金
具と固定ナットとの少なくとも一方を圧入手段で取付
け、ナット止金具の挿入制限鍔を第二鋼材に当設してい
る。
【0013】請求項10として、請求項9記載の二鋼材
締結構造において、ナット止金具は、挿入方向の全長を
小径方向に弾性変形可能な割型胴部とし、割型胴部を小
径に弾性変形して鋼材貫通穴内へ挿通し、復元力で鋼材
貫通穴に内接している。請求項11として、請求項9
載の二鋼材締結構造において、ナット止金具は、少なく
とも挿入側を小径方向に弾性変形可能な溝付き胴部と
し、その挿入側を小径に弾性変形して鋼材貫通穴内へ挿
通し、弾性変形部の復元力で鋼材貫通穴に内接してい
る。請求項12として、請求項5,8,9,10または
11記載の二鋼材締結構造において、楔保持部をナット
止金具の第二鋼材側に設け、楔保持部に楔対偶を予め係
合しておけるようにした。請求項13として、請求項
5,8,9,10または11記載の二鋼材締結構造にお
いて、楔保持部を固定ナットの第二鋼材側に設け、楔保
持部に楔対偶を予め係合しておけるようにした。
【0014】請求項14として、請求項1〜13記載の
何れか一に記載の二鋼材締結構造において、所定トルク
の締付けにより変形する締付け確認シールを介してボル
トを締付け、締付け確認シールの状態を外部から目視し
得るようにしている。
【0015】請求項15は、請求項1による締結構造に
用いる締結部品のボルトであり、ボルトは頭部と雄ねじ
部と間に、ねじ部径より大径の円形胴部と、該胴部より
雄ねじ部に向けて先細と成る円錐部とを備えている。
【0016】請求項16は、請求項1による締結構造に
用いる締結部品の楔対偶であり、楔対偶は傾斜面を有す
る第一楔板と、該楔板と反対方向の傾斜面を有する第二
楔板とに、両楔板の肉厚端側から肉薄端側に向けて先細
となるテーパー長孔を備え、傾斜面を相互に面接した状
態で、長孔小径部が連通する最小楔対偶厚さから、長孔
大径部が連通する最大楔対偶厚さまでの範囲でスライド
自在となる。請求項17として、請求項16記載の楔対
偶において、少なくとも第二楔板のテーパー長孔に、
求項15によるボルト円錐部の傾斜角度と一致する傾斜
周面を設け、傾斜周面に円錐部が面接触し得るようにし
た。請求項18として、請求項16または17記載の楔
対偶において、第一楔板と第二楔板とに、両楔板を相対
するように保持しながらテーパー長孔の長手方向へのス
ライドを可能にする楔ガイド部を備えている。請求項1
として、請求項16,17または18記載の楔対偶に
おいて、第一楔板と第二楔板との一方に、楔対偶装着鋼
材に設けたナット機能部に係合するナット係合部を備え
ている。
【0017】請求項20は、請求項9による締結構造
ナット機能部に用いる締結部品のナット止金具であり、
ナット止金具は、第一鋼材貫通穴に挿通する筒状胴部の
内周側に、固定ナットに螺合する雌ねじと、固定ナット
に係止するナット係止爪との何れか一方を備え、少なく
とも後部外周側に挿入制限鍔を備えている。請求項21
として、請求項20記載のナット止金具において、ナッ
ト止金具は挿入方向の全長に割溝を有する割型胴部を備
え、鋼材貫通穴内への挿通時に、割型胴部を鋼材貫通穴
より小径に弾性変形し得る。請求項22として、請求項
20記載のナット止金具において、ナット止金具は少な
くとも挿入側に挿入方向に平行するスリットを有する溝
付き胴部を備え、鋼材貫通穴内への挿通時に、スリット
の形成範囲を鋼材貫通穴より小径に弾性変形し得る。
【0018】請求項23は、請求項9による締結構造
ナット機能部に用いる締結部品の固定ナットであり、固
ナットは、請求項20のナット止金具内に螺入するナ
ット胴部と、第一鋼材の後面に当接するナット頭部と備
え、ナット胴部をナット止金具に螺入している。請求項
24は、請求項9による締結構造のナット機能部に用い
る締結部品の固定ナットであり、固定ナットは、請求項
21,22のナット止金具内に挿入するナット胴部と、
第一鋼材の後面に当接するナット頭部とを備え、ナット
止金具に取付けた時、ナット胴部に請求項20のナッ
止金具のナット係止爪に係止する金具係止部を備えてい
請求項25は、請求項23または24記載の固定ナ
ットにおいて、固定ナットはナット止金具に取付けた
時、第二鋼材側に露出する楔保持部を備え、該楔保持部
請求項19の楔対偶を係合し得るようにした。
【0019】請求項26は、請求項7による締結構造に
用いる締結部品の締付けリングであり、締付けリング
は、鋼材より硬質の金属材で形成され、座面側にボルト
の締付けに応じて鋼材に食い込んだり摩擦接合する反力
受けを備えている。請求項27は、請求項7による締結
構造に用いる締結部品の締付けリングであり、締付けリ
ングは、鋼材より軟質の金属材で形成され、座面側にボ
ルトの締付けに応じて鋼材に湾曲当接したり摩擦接合す
る反力受けを備えている。請求項28として、請求項2
6または27記載の締付けリングにおいて、締付けリン
グは回転工具の工具係合部を備えている。
【0020】請求項29は、請求項14による締結構造
に用いる締結部品の締付け確認シールであり、確認シー
ルは、表面板と裏面板との間に、一定のトルクで押し潰
されて両面板から外周に飛び出す変形層を備えている。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明による二鋼材締結構造と、
その締結構造に用いる締結部品の第一実施形態を図1に
基づき説明すれば、ナット機能部1を有する第一鋼材P
1と、該鋼材P1に隙間を有して相対しナット機能部1
に連通する貫通穴p2を有する第二鋼材P2と、両鋼材
P1,P2間に装着する楔対偶4と、第二鋼材P2の外
側から楔対偶4を貫通し第一鋼材P1に設けたナット機
能部1に螺合するボルト7とを備え、楔対偶4は傾斜面
5aを有する第一楔板5と、該楔板5と反対方向の傾斜
面6aを有する第二楔板6とに、両楔板5,6の肉厚端
側から肉薄端側に向けて先細となるテーパー長孔52,
62を設け、傾斜面5a,6aを相互に面接した状態
で、長孔小径部r1,r2が連通する最小楔対偶厚さt
から、長孔大径部R1,R2が連通する最大楔対偶厚さ
tまでの範囲でスライド自在となり、ボルト7は頭部7
aと雄ねじ部7dとの間に、ねじ部径φ2より大径の円
形胴部7bと、該胴部7bより雄ねじ部7dに向けて先
細と成る円錐部7cとを備え、ボルト7の螺進に従って
円錐部7cが第二楔板6のテーパー長孔62に挿入し、
そのことにより図5と6(イ)の如く長孔小径部r2側
から長孔大径部R2側にスライドし、楔対偶厚さtを拡
厚し、第一楔板5を第一鋼材P1に、二楔板6を第二鋼
材P2に摩擦接合する。
【0022】第一実施形態の締結構造に用いる締結部品
の一つである楔対偶4として、例えば図2の如く略同じ
大きさの第一楔板5と第二楔板6とを一対とする簡易楔
対偶4Aを用い、簡易楔対偶4Aの第一楔板5は肉厚端
側に長孔大径部R1を、肉薄端側に長孔小径部r1を有
するテーパー長孔52を板厚方向に貫通し、第二楔板6
は第一楔板5の傾斜面5aと反対方向の傾斜面6aを有
し、肉厚端側に長孔大径部R2を、肉薄端側に長孔小径
部r2を有するテーパー長孔62を板厚方向に貫通し、
傾斜面5a,6aを相互に面接した状態で、テーパー長
孔52,62の範囲内で肉厚端側、又は肉薄端側に向け
てスライド自在となる。
【0023】本発明による二鋼材締結構造の第二実施形
態を、第一実施形態と相違する点について説明すれば、
第二実施形態の二鋼材締結構造は、締結部品の一つであ
る楔対偶4として、図3の如く少なくとも第二楔板6の
テーパー長孔62に、望ましくは第一楔板5と第二楔板
6のテーパー長孔52,62に、ボルト円錐部7cの傾
斜角度θと一致する傾斜周面52a,62aを設けた汎
用楔対偶4Bを用い、ボルト7の雄ねじ部7dを第一楔
板5の長孔小径部r1より小径に、円形胴部7bを前記
長孔小径部r1より大径で、長孔大径部R1より小径に
形成し、円錐部7cが傾斜周面62aと面接触しながら
図6(ロ)と図7の如くテーパー長孔52内に挿入し得
るようにする。
【0024】本発明による二鋼材締結構造の第三実施形
態を、第一及び第二実施形態と相違する点について説明
すれば、第三実施形態の二鋼材締結構造は、図8の如く
ボルト円錐部7cが汎用楔対偶4Bの第二楔板テーパー
長孔62を貫通し、第一楔板テーパー長孔52内まで達
しており、それにより、第一楔板5のテーパー長孔52
に円形胴部7bが挿入し始めると、第二楔板6のスライ
ドが停止し、第一楔板5を長孔大径部R1側にスライド
して楔対偶厚さtを更に拡厚し、その後、第一鋼材P1
と第二鋼材P2を締結するために大部分の応力が働き、
正確なトルクで締結することが可能となるし、予め、計
算された一定の拡厚作用以上には拡厚しない拡厚制限機
能を付加することも可能となる。即ち、円形胴部7bが
第一楔板5のテーパー長孔52の半ばまで挿入し得るよ
うにすることにより、第一楔板5に円形胴部7bが挿入
し始めると、第二楔板6のスライドが停止し、第一楔板
5のみをスライドする。簡易楔対偶4Aにおいても同様
である。
【0025】第一〜第三実施形態の締結構造に用いる締
結部品の一つであるボルト7は、図4の如くボルト頭部
7aより雄ねじ部7d側に、胴部径φ1の円形胴部7b
と、該胴部7bより雄ねじ部7dに向けて先細と成る円
錐部7cとを順に備え、雄ねじ部7dのねじ部径φ2が
前記長孔小径部r1より小径であり、円形胴部7bが
孔小径部r1より大径で、長孔大径部R1より小径であ
り、少なくとも第二楔板6のテーパー長孔62に挿入
し、その挿入に伴い図5と図6の如く円錐部7cの先部
が先ず第二楔板6の長孔小径部r2に当接し、第二楔板
6を長孔大径部R2側にスライドしながら、テーパー長
孔62の中間部を経て、円錐部7cの後部が長孔大径部
R2に当接し、楔対偶厚さtを拡厚にする。
【0026】本発明による二鋼材締結構造の第四実施形
態を、第一〜第三実施形態と相違する点について説明す
れば、第四実施形態の二鋼材締結構造は、締結部品の一
つである楔対偶4として、図9の如く第一楔板5の傾斜
面5a側に、テーパー長孔52の長手方向に平行するガ
イド部54を備え、該楔板5に相対する第二楔板6の傾
斜面6a側に、第一楔板5のガイド部54にスライド自
在に嵌合する被ガイド部64を備えたガイド式楔対偶4
Cを用いるものである。ガイド式楔対偶4Cのガイド部
54,64は、第一楔板5と第二楔板6とをテーパー長
孔52,62の長手方向にガイドするものであれば略目
的を達成するが、更にガイド部54,64をアリ溝状に
し、両楔板5,6を相対するように保持しながら、テー
パー長孔52,62の長手方向へのスライドを可能にす
れば、取扱いが容易になる。
【0027】本発明による二鋼材締結構造の第五実施形
態を、第一〜第四実施形態と相違する点について説明す
ると、第五実施形態の二鋼材締結構造は、締結部品の一
つである楔対偶4として、図10の如く第一楔板5の鋼
材当接側、又は第二楔板6の鋼材当接側に、鋼材当接面
より内部に食い込むナット係合部56を設けた先付け楔
対偶4Dを用い、該楔対偶4Dのナット係合部56をナ
ット機能部1に設けた第一鋼材P1より第二鋼材P2側
に飛び出る楔保持部33に予め係合しておけるようにし
た。例えば、締結部品の一つであるナット機能部1の固
定ナット3として、図21の如くナット胴部3bが第一
鋼材厚さTより長い胴長ナット3Bを用い、該ナット胴
部3bの先部に楔保持部33を設けておけば、第一鋼材
P1のナット止金具2に取付けた時、楔保持部33は第
一鋼材P1から第二鋼材P2側に露出し、楔保持部33
に先付け楔対偶4Dの第一楔板5に設けたナット係合部
56を係合しておける。
【0028】本発明による二鋼材締結構造の第六実施形
態を、第一乃至第五実施形態と相違する点について説明
すれば、第六実施形態の二鋼材締結構造は、締結部品の
一つである楔対偶4として、図11の如く第一鋼材P1
の第二楔板6側に溶着する固定楔板15と、固定楔板1
5の傾斜面5aに沿ってスライドする可動楔板16とか
ら成る一方固定楔対偶4Eを用い、固定楔板15のテー
パー長孔52に代えてボルト円錐部7cに応じた円錐孔
53を設け、円錐孔53を第一鋼材P1のナット機能部
1に連通するようにして溶着し、可動楔板16のみをス
ライド可能にとしたものであり、可動楔板16第一楔板
5と第二楔板6との一方を固定楔板15とし、他方を可
動楔板16とする。固定楔板15を第二鋼材P2に溶着
し、可動楔板16のみをスライド可能にしても同様の目
的を達成し得る。
【0029】本発明による二鋼材締結構造の第七実施形
態を、第一乃至第六実施形態と相違する点について説明
すれば、第七実施形態の二鋼材締結構造は、図12の如
く締結部品の一つである締付けリング8を用いてボルト
7を締付けるものであり、締付けリング8は中央部にボ
ルト7の挿通孔8aを、座面側に反力受け18を備え、
ボルト7の締付け完了時に、ボルト頭部7aと第二鋼材
P2との間に介在し、反力受け18が第二鋼材P2の外
面に摩擦接合している。
【0030】本発明による二鋼材締結構造の第八実施形
態を、第一乃至第七実施形態と相違する点について説明
すると、第八実施形態の二鋼材締結構造は図13の如
く、第一鋼材P1と第三鋼材Hと鋼材取付けボルト1
7、及びボルト17に嵌挿する締付けリング8とを備
え、第三鋼材Hは端部にエンドプレートh1を設け、少
なくともエンドプレートh1に取付孔h2を複数穿設し
ており、第一鋼材P1は第三鋼材エンドプレートh1の
取付孔h2に対応する位置にナット機能部1を備え、ボ
ルト17は図14の如く締付けリング8を介して取付孔
h2よりナット機能部1に螺入し、第三鋼材Hと第一鋼
材P1とを固定している。
【0031】本発明による二鋼材締結構造の第一〜第八
実施形態に用いるナット機能部1を、図16の如く締結
部品の一つである第一鋼材貫通穴p1に一方側から取付
ける筒状のナット止金具2と、該金具2内に第一鋼材P
1の他方側から取付ける固定ナット3とで構成し、ナッ
ト止金具2と固定ナット3との少なくとも一方を螺合手
段にて取付けるか、図17の如く圧入手段(打ち込み)
にて取付けるものであり、ナット止金具2として、例え
ば鋼材貫通穴p1に挿通する筒状胴部2aの内周側に雌
ねじ21を設け、且つ少なくとも一方側(外面)の外周
に挿入制限鍔22を備えた筒状止金具2Aを用い、該筒
状止金具2Aの挿入制限鍔22が第一鋼材P1の一方側
に当接するまで挿入するものであり、固定ナット3とし
て、例えば鋼材貫通穴p1より大きいナット頭部3a
と、該頭部3aから一方側に延長するナット胴部3bと
を備え、ナット胴部3bの内周側にボルト7に螺合する
内周ネジ31を、外周側に筒状止金具2Aの雌ねじ21
に螺合する外周ネジ32を形成した螺合式ナット3Aを
用い、該ナット3Aの頭部3aを第一鋼材P1の他方側
(内面)に当接するまでナット胴部3bを筒状止金具2
Aの筒状胴部2aに螺合することで、第一鋼材P1にナ
ット止金具2を取付けるものである。
【0032】本発明の締結構造に用いる締結部品の一つ
であるナット止金具2の内、挿入側に、第一鋼材P1の
裏面に係止する離脱防止鍔23と、挿入方向に係止する
ことなく離脱方向に係止する離脱防止爪25との一方を
備えたナット止金具2にあっては、図18の如く挿入方
向の全長に割溝26を備えた割型胴部2bの胴部変形止
金具2Bを用いると、鋼材貫通穴p1への挿通時に、割
型胴部2bを鋼材貫通穴p1より小径に弾性変形して挿
入し、その復元力で鋼材貫通穴p1に内接することがで
きる。また、図19と図20の如く挿入側にスリット2
7を備えた溝付き胴部2cの挿入部変形止金具2Cを用
いると、鋼材貫通穴p1への挿通時に、溝付き胴部2c
の挿入側、即ち、スリット27の形成範囲を鋼材貫通穴
p1より小径に弾性変形して挿入し、その復元力で鋼材
貫通穴p1に内接することができる。
【0033】本発明による二鋼材締結構造の第九実施形
態を、第一〜第八実施形態と相違する点について説明す
ると、第九実施形態の二鋼材締結構造は、図12の如く
締結部品の一つである確認シール9を用いてボルト7,
17を締付けるものであり、確認シール9は図25の如
く表面板9aと裏面板9bとの間に、所定トルクの締付
けにより押し潰され両面板9a,9bから外周に飛び出
る変形層9cを備え、三重構造を成し、その中央部にボ
ルト挿通穴9dを穿設しており、ボルト7,17を所定
トルクで締付けた締付け完了時に、図7と図8の如く変
形層9cが変形状態して両面板9a,9bから外周に飛
び出し、外部から簡単に目視し得るようにしている。確
認シール9は締付けリング8と共に用いることが好まし
いが、単独で使用することも可能である。
【0034】第七及び第八実施形態の締結構造に用いる
締結部品の一つである締付けリング8は、図22と図2
3の如く中央部にボルト7の挿通孔8aを設け、座面側
に反力受け18を備えるもので、締付けリング8とし
て、例えば図22(イ)と図23(イ)の如く第二鋼材
P2に向けて山形を成し、挿通孔8aを中心とする円弧
突条部18aを設けた突条反力受けリング8Aを用いる
か、図22(ロ)と図23(ロ)の如く第二鋼材P2に
向けて先細と成る爪部18bを数箇所に分散して設けた
楔状反力受けリング8Bを用いる。この締付けリング8
を、第二鋼材P2と第三鋼材Hより硬質の金属材で形成
することにより、ボルト7,17の締付けに応じて反力
受け18の先部、即ち、円弧突条部18aや爪部18b
の先部が図24(イ)の如く鋼材P2,Hに食い込んだ
り摩擦接合し、反対に、第二鋼材P2と第三鋼材Hより
軟質の金属材で形成することにより、ボルト7,17の
締付けに応じて反力受け18の先部、即ち、円弧突条部
18aや爪部18bの先部が図24(ロ)の如く鋼材P
2,Hに当接して湾曲したり摩擦接合する。
【0035】
【実施例】第一鋼材P1と第二鋼材P2との間に装着す
る楔対偶4は、上下方向か左右方向にスライドし得るよ
うに取付けることが望ましいが、楔対偶4に作用する応
力に応じてそれぞれ異なる方向に装着することも勿論可
能である。第六実施形態に使用する固定楔板15の着接
手段として、周知の溶接、接着剤、ボルト止め等を用い
る。簡易楔対偶4Aにガイド式楔対偶4Cと先付け楔対
偶4Dの少なくとも一方の特徴を付加することも可能で
あるし、汎用楔対偶4Bにガイド式楔対偶4Cと先付け
楔対偶4Dの少なくとも一方の特徴を付加することも可
能である。第八実施形態で用いるボルト17として、主
に汎用の高力ボルトやトルシア型高力ボルトを用いる。
また、この明細書において、ボルト7,17とは、図4
(ロ)の如くボルト頭部7aの頂面側に、一定のトルク
で切断するピンテール7eを備えたものも含まれる。
【0036】本発明のナット機能部1は図15の如く、
ナット止金具2の使用を省略し、固定ナット3を直接第
一鋼材P1に取付けることも可能であるし、複数個の固
定ナット3を一体形成し(図示せず)、その内、幾つか
のナット胴部3bのみをナット止金具2内に圧入するこ
とも可能である。固定ナット3に楔保持部33と金具係
止部34とを設ける場合、楔保持部33が金具係止部3
4を兼ねるように設けることも可能である。また、固定
ナット3に設ける楔保持部33を、ナット止金具2の挿
入制限鍔22側に設けることも可能である。
【0037】締付け確認シール9は表裏面板9a,9b
に硬質の金属材を用い、変形層9cに変形可能なゴムや
合成樹脂、或いはそれらの複合材を用いる。また、この
締付け確認シール9の代わりに周知のワッシャーWを用
いることも可能である。何れの場合でもボルト頭部7a
と締付けリング8の間に締付け確認シール9や周知のワ
ッシャーWを装着し、それぞれの接合面を滑らかにして
おくことで、締付けの際、ボルト頭部7aと締付けリン
グ8とがスムーズに回転し、より確実な締付けを可能に
する。
【0038】鋼管柱に鉄骨柱梁を用いて構築する高層建
築物や耐震建築物において、本発明による二鋼材締結構
造と、その締結構造に用いる締結部品を採用し、図26
乃至図28の如く第一鋼材(鋼管柱P1)に、第三鋼材
(鉄骨梁H)を取付ける場合、鋼管柱より一回り大きて
鉄骨梁厚さTより上下に数cm長い第二鋼材(広口鋼管
P2)を用い、広口鋼管P2に鉄骨梁Hの連結部とボル
ト貫通穴p2とを設け、鋼管柱P1の鉄骨梁取付け位置
に広口鋼管貫通穴p2と連通するナット機能部1を備え
ておき、先ず鋼管柱P1に広口鋼管P2を嵌挿し、鋼管
柱P1と広口鋼管P2との隙間に楔待遇4を装着し、楔
待遇4のテーパー長孔52,62と鋼管貫通穴p2とを
ナット機能部1と連通するように保持し、広口鋼管貫通
穴p2からテーパー長孔52,62を貫通してナット機
能部1にボルト7を螺入し、楔待遇4の拡厚作用により
鋼管柱P1に広口鋼管P2とを一体化し、鉄骨梁Hの取
付けを安定にする。また、鉄骨梁Hのエンドプレートh
1と鋼管柱P1の締結に限るものではなく、特開平9−
221831号の如く、T型接合金具と鋼管柱P1の締
結にも使用可能である。
【0039】第二鋼材P2にナット機能部1を備え、該
第二鋼材P2と第一鋼材P1の間に楔待遇4を介在し、
第一鋼材P1の貫通穴p1から楔待遇4を介してナット
機能部1にボルト7を螺入することも可能である。ナッ
ト止金具2に挿入制限鍔22を備える場合、楔対偶4の
設置側に挿入制限鍔22を避けるナット逃溝55を備
え、先付け楔待遇4Dにあっては、ナット逃溝55がナ
ット係合部56を兼ねることも可能である。胴長ナット
3Bにおいて、螺合式ナット3Aの如く内周ネジ31と
外周ネジ32を備えることも可能であるが、図17の如
くナット胴部3bの外周に金具係止部34を設ける場
合、ナット止金具2の胴部2a,2b,2cの内周側に
金具係止部34に係止するナット係止爪24を設ける。
【0040】締付けリング8は、図7の如く外周側に回
転工具Dの外側ソケットd1の工具係合部8bを備える
か、図8の如く外周側にボルト囲い部8cを設け、該囲
い部8cの内周側に回転工具Dの内側ソケットd2の工
具係合部8bを備えている。ナット止金具2に設けるナ
ット係止爪24と離脱防止爪25は、胴部2a,2b,
2cより切り起こして形成することもできる。締付けリ
ング8の反力受け18は、実施形態に限定されるもので
はなく、ボルト7,17を締付けた時、第二鋼材P2や
第三鋼材Hに強く摩擦接合するものであれば形状は自由
であり、例えば、座面側を粗面にしても略目的を達成す
る。
【0041】
【発明の効果】本発明による二鋼材締結構造は上記のと
おりであるから、次に記載する効果を奏する。請求項1
の二鋼材締結構造は、第一鋼材と第二鋼材の締結に、円
形胴部より雄ねじ部に向けて先細と成る円錐部を備えた
請求項15のボルトと、肉厚端側から肉薄端側に向けて
先細となるテーパー長孔を備えた請求項16の楔対偶と
を用いているので、ボルトを長孔小径側からナット機能
部に向けて螺進すると、円錐部が第二楔板のテーパー長
孔に入り始め楔の如く作用をなし、第二楔板のみを滑ら
かに肉厚端側にスライドし、楔対偶厚さを拡厚する。即
ち、第一鋼材と第二鋼材との間に楔待遇を装着し、該楔
待遇厚さを拡厚作用させて両鋼材を固定するものである
から、両鋼材に対する加工も最小限で済み、従来のよう
に面倒な切断加工や溶接作業を必要とせず、頗る簡単
に、且つ確実に接合固定することができる。その結果、
製品精度の低下を防ぐことができるし、作業能率や仕上
がり状態も向上し、大幅なコスト削減を図ることができ
るばかりか、楔待遇厚さの拡厚作用は第二鋼材の外側か
ら行えるので、拡厚作用も至って容易である等、その適
用範囲が極めて広く、産業上の利用価値も頗る向上す
る。簡易楔対偶は、建築用鋼材における締結の如く、一
度の締結にのみ使用するものに適している。
【0042】請求項2は請求項1記載の二鋼材締結構造
において、本発明による締結部品として、第二楔板のテ
ーパー長孔の周面がボルトの挿入側から貫通側に向けて
先細となる傾斜周面を成した請求項17の楔対偶を用い
るので、長孔傾斜周面にボルト円錐部が面接触し、第二
楔板を長孔大径部側にスライドし、それによって楔対偶
厚さを厚くする。その結果、反復して締結するものに適
している。請求項3は請求項2記載の二鋼材締結構造に
おいて、ボルト円錐部が第二楔板のテーパー長孔を貫通
し、第一楔板のテーパー長孔内に入り始めると、第二楔
板のスライドが停止し、第一楔板がボルト円錐部の挿入
に従って長孔大径部側にスライドを開始して、楔対偶厚
さを更に厚くする。その後、第一楔板と第二楔板を締結
するために大部分の応力が働き、正確なトルクで締結す
ることが可能となる。このことにより、予め計算された
拡厚寸法以上には拡厚せず、第二鋼材が必要以上に拡厚
され正確な摩擦接合面を確保することができない等の不
具合を防止できる。
【0043】請求項4は請求項1,2または3記載の二
鋼材締結構造において、本発明による締結部品として
楔ガイド部を備えた請求項18の楔対偶を用いるので、
第一楔板と第二楔板は、傾斜面を相対する状態でテーパ
ー長孔の長手方向へのスライドが自在となる。しかも、
一体的に取扱うことができるので、楔対偶の装着が極め
て簡単容易になる。
【0044】請求項5は請求項4記載の二鋼材締結構造
において、本発明による締結部品として、一方の楔板に
ナット係合部を設けた請求項19の楔対偶と、ナット係
合部に係合する楔保持部を有するナット機能部を用いる
ので、楔保持部に楔対偶を予め係合しておける。即ち、
楔対偶を予めナット機能部のナット係合部に係合してお
くことができるので、鋼材間に後から楔対偶を装着する
場合より、楔対偶の装着操作等が著しく簡略になり、作
業能率が向上する。請求項6は請求項1,2または4記
載の二鋼材締結構造において、第一楔板と第二楔板との
一方を鋼材に固着する固定楔板とし、他方を固定楔板の
傾斜面に沿ってスライドする可動楔板としているので、
その分、楔対偶の取付けが簡略になる。
【0045】請求項7は請求項1〜6記載の何れか一に
記載の二鋼材締結構造において、本発明による締結部品
として、請求項26〜28の締付けリングを用い、該リ
ングを介してボルト締付けているので、締結完了時に
は、反力受けが鋼材に強く摩擦接合し、ワッシャーの如
く効果を発揮し、より確実に、しかも強力に締付けるこ
とができる。特に、本発明による締結部品として請求項
26の締付けリングを用い、ボルトを強く締付けると、
反力受けの爪部の先部が鋼材に食い込むので、一段と締
結力が向上するし、回転工具の工具係合部を備えた請求
項28の締付けリングを用いると、該リングの供回りを
防ぎながらボルトを螺入し得るので、その分、簡易且つ
迅速に螺進し得る。
【0046】削除。
【0047】請求項8は請求項1〜7記載の何れか一に
記載の二鋼材締結構造において、ナット機能部に請求項
20の締結部品であるナット止金具と、該金具内に後か
ら取付ける請求項23の締結部品である固定ナットとを
用い、ナット止金具と固定ナットとの少なくとも一方を
螺合手段にて取付けているので、取付けが至って簡単で
ある。請求項9はナット機能部を構成するナット止金具
と固定ナットとの少なくとも一方に、請求項21,22
のナット止金具を用いるか、請求項24の固定ナットを
用い、ナット止金具と固定ナットとの少なくとも一方を
押込みや叩打等の圧入手段にて取付けているの、取付け
が至って簡単である。ナット止金具は後部外周側に挿入
制限鍔を備えているので、第一鋼材に挿入制限鍔が当接
するまで挿入することができる。その結果、ナット止金
具を確実に、しかも簡便に取付けることができる。
【0048】請求項10は請求項9記載の二鋼材締結構
造において、本発明による締結部品として請求項21
ナット止金具を用いるので、挿入側に胴部より外周側に
突出する離脱防止鍔や離脱防止爪を有していても、割型
胴部を鋼材貫通穴より小径に弾性変形して挿通し得る。
しかも割型胴部は、後から取付けた固定ナットによって
外周側に膨れるので、鋼材との接合も増加する。請求項
11は請求項9記載の二鋼材締結構造において、本発明
による締結部品として請求項22のナット止金具を用い
ので、挿入側に胴部より外周側に突出する離脱防止鍔
や離脱防止爪を有していても、溝付き胴部の挿入側を鋼
材貫通穴より小径に弾性変形して挿通し得る。しかも溝
付き胴部の挿入側は、後から取付けた固定ナットによっ
て外周側に膨れるので、鋼材との接合も増加する。請求
項12は請求項5,8,9,10,11記載の二鋼材締
結構造において、本発明による締結部品として楔保持部
を備えたナット止金具を用いているので、請求項5と同
様の効果を奏する。請求項13は請求項5,8,9,1
0,11記載の二鋼材締結構造において、本発明による
締結部品として楔保持部を備えた請求項25の固定ナッ
トを用いているので、請求項5と同様の効果を奏する。
【0049】請求項14は請求項1〜13記載の何れか
一に記載の二鋼材締結構造において、本発明による締結
部品として請求項29の締付け確認シールを採用してい
るので、鋼材同士を一定のトルクで締め付けた時、変形
層が変形して外部から目視可能となり、鋼材同士が一定
のトルクで締め付けられているか否かを簡単に確認する
ことができる。この発明において、ボルトがピンテール
付きボルトであると、一定のトルクに締付けることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による二鋼材締結構造の分離状態におけ
る第一実施形態を示す要部断面図である。
【図2】(イ)(ロ)(ハ)第一実施形態に用いる本発
明締結部品の一つである一対の楔板から成る楔対偶の断
面図と、第一楔板及び第二楔板の平面図である。
【図3】(イ)(ロ)(ハ)二鋼材締結構造の第二実施
形態に用いる楔対偶の断面図と、第一楔板及び第二楔板
の平面図である。
【図4】(イ)(ロ)本発明による締結部品の一つであ
るボルトの構造例を示す正面図である。
【図5】(イ)(ロ)(ハ)第一及び第二実施形態にお
けるボルト円錐部によるテーパー長孔のスライド例を示
す作用図である。
【図6】(イ)(ロ)第一及び第二実施形態のボルト挿
入経過における円錐部とテーパー長孔との関係を示す要
部断面図である。
【図7】二鋼材締結構造の第二実施形態における使用例
を示す要部断面図である。
【図8】二鋼材締結構造の第三実施形態における使用例
を示す要部断面図である。
【図9】(イ)(ロ)二鋼材締結構造の第四実施形態に
おける楔対偶のガイド例を示す断面図である。
【図10】(イ)(ロ)二鋼材締結構造の第五実施形態
における楔対偶の先付け例を示す要部断面図である。
【図11】二鋼材締結構造の第六実施形態における楔対
偶の使用例を示す要部断面図である。
【図12】二鋼材締結構造の分離状態における第七及び
第九実施形態を示す要部断面図である。
【図13】(イ)(ロ)二鋼材締結構造の分離状態にお
ける第八実施形態を示す一部切欠側面図と平面図であ
る。
【図14】第八実施形態に用いるボルトの正面図であ
る。
【図15】本発明によるナット機能部の簡易構造例を示
す要部断面図である。
【図16】(イ)(ロ)本発明によるナット機能部の取
付例を示す要部断面図である。
【図17】本発明による締結部品のナット止金具と固定
ナットとの取付例を示す要部断面図である。
【図18】(イ)(ロ)本発明による締結部品の一つで
ある胴部変形止金具の側面図と、そのX−X端面図であ
る。
【図19】(イ)(ロ)本発明による締結部品の一つで
ある挿入部変形止金具の側面図と、そのX−X端面図で
ある。
【図20】(イ)(ロ)類例挿入部変形止金具の断面図
である。
【図21】(イ)(ロ)本発明による締結部品の一つで
ある固定ナットの類例断面図で、第五実施形態において
用いる。
【図22】(イ)(ロ)本発明による締結部品の一つで
ある締付けリングにおける反力受けの構造例を示す底面
図である。
【図23】(イ)(ロ)その中央横端面図である。
【図24】(イ)(ロ)鋼材に対する反力受けの摩擦接
合状態を示す要部拡大断面図である。
【図25】(イ)(ロ)本発明による締結部品の一つで
ある締付け確認シールの平常時と加圧時における断面図
である。
【図26】本発明による締結構造の分離状態における斜
視図である。
【図27】本発明による締結構造の利用例を示す斜視図
である。
【図28】本発明による締結構造の利用例を示す一部切
欠平面図である。
【符号の説明】
P1 第一鋼材(鋼管柱) P2 第二鋼材(広口鋼管)、p1,p2 貫通穴 H 第三鋼材(梁)、h1 エンドプレート、h2 取
付孔 1 ナット機能部 2 ナット止金具 2A 筒状止金具、2B 胴部変形止金具、2C 挿入
部変形止金具 2a 筒状胴部、2b 割型胴部、2c 溝付き胴部 21 雌ねじ、22 挿入制限鍔、23 離脱防止鍔、
24 ナット係止爪 25 離脱防止爪、26 割溝、27 スリット 3 固定ナット、3A 螺合式ナット、3B 胴長ナッ
ト 3a ナット頭部、3b ナット胴部 31 内周ネジ、32 外周ネジ、33 楔保持部、3
4 金具係止部 4 楔対偶、4A 簡易楔対偶、4B 汎用楔対偶、4
C ガイド式楔対偶 4D 先付け楔対偶、4E 一方固定楔対偶 5 第一楔板、15 固定楔板 6 第二楔板、16 可動楔板、5a,6a 傾斜面 52,62 テーパー長孔、52a,62a 傾斜周
面、53 円錐孔 54,64 ガイド部、55 ナット逃溝、56 ナッ
ト係合部 7,17 ボルト 7a ボルト頭部、7b 円形胴部、7c 円錐部、7
d 雄ねじ部 7e ピンテール 8 締付けリング、8A 突条反力受けリング、8B
楔反力受けリング 8a 挿通孔、8b 工具係合部、8c ボルト囲い部 18 反力受け、18a 円弧突条部、18b 爪部 9 締付け確認シール、9a 表面板、9b 裏面板、
9c 変形層 9d 挿通穴 D 専用回転工具、d1 外側ソケット、d2 内側ソ
ケット W ワッシャー φ1 胴部径、φ2 ねじ部径 R1,R2 テーパー長孔の大径部r1 ,r2 テーパー長孔の小径部 T 第一鋼材厚さ(梁厚さ)、t 楔対偶厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16B 31/02 F16B 31/02 P 35/00 35/00 Q 37/00 37/00 B 37/04 37/04 C F 39/24 39/24 B 43/00 43/00 B

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隙間を有して相対する第一鋼材(P1)
    と第二鋼材(P2)、及び両鋼材(P1,P2)間に装
    着する楔対偶(4)と、第二鋼材(P2)の外側から楔
    対偶(4)を貫通し第一鋼材(P1)に設けたナット機
    能部(1)に螺合するボルト(7)とを備え、楔対偶
    (4)は傾斜面(5a)を有する第一楔板(5)と、該
    楔板(5)と反対方向の傾斜面(6a)を有する第二楔
    板(6)とに、両楔板(5,6)の肉厚端側から肉薄端
    側に向けて先細となるテーパー長孔(52,62)を設
    け、傾斜面(5a,6a)を相互に面接した状態で、長
    孔小径部(r1,r2)が連通する最小楔対偶厚さ
    (t)から、長孔大径部(R1,R2)が連通する最大
    楔対偶厚さ(t)までの範囲でスライド自在となり、ボ
    ルト(7)は頭部(7a)と雄ねじ部(7d)との間
    に、ねじ部径(φ2)より大径の円形胴部(7b)と、
    該胴部(7b)より雄ねじ部(7d)に向けて先細と成
    る円錐部(7c)とを備え、ボルト(7)の螺進に従っ
    て円錐部(7c)で第二楔板(6)を長孔小径部(r
    2)側から長孔大径部(R2)側にスライドし、楔対偶
    厚さ(t)を拡厚して両鋼材(P1,P2)に摩擦接合
    することを特徴とする二鋼材締結構造。
  2. 【請求項2】 少なくとも第二楔板(6)は、テーパー
    長孔(62)にボルト円錐部(7c)の傾斜角度(θ)
    と一致する傾斜周面(62a)を設け、ボルト(7)の
    雄ねじ部(7d)は第一楔板(5)の長孔小径部(r
    1)より小径であり、円形胴部(7b)は前記長孔小径
    (r1)より大径で、長孔大径部(R1)より小径で
    あり、円錐部(7c)と傾斜周面(62a)とを面接触
    し得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の二鋼
    材締結構造。
  3. 【請求項3】 ボルト円錐部(7c)が第二楔板(6)
    のテーパー長孔(62)を貫通し、第一楔板(5)のテ
    ーパー長孔(52)内まで挿入することで、第一楔板
    (5)も円錐部(7c)の挿入に従って長孔大径部(R
    1)側にスライドし、楔対偶厚さ(t)を更に拡厚し得
    るようにしたことを特徴とする請求項2記載の二鋼材締
    結構造。
  4. 【請求項4】 第一楔板(5)と第二楔板(6)とに、
    傾斜面(5a,6a)を相対する状態に保持しながらテ
    ーパー長孔(52,62)の長手方向へのスライドを可
    能にする楔ガイド(54,64)を備えていることを
    特徴とする請求項1,2または3記載の二鋼材締結構
    造。
  5. 【請求項5】 第一楔板(5)と第二楔板(6)との何
    れか一方の鋼材当接側にナット係合部(56)を、ナッ
    ト機能部(1)の第二鋼材(P2)側にナット係合部
    (56)に係合する楔保持部(33)を設け、該楔保持
    部(33)に楔対偶(4)を予め係合しておけるように
    したことを特徴とする請求項4記載の二鋼材締結構造。
  6. 【請求項6】 第一楔板(5)と第二楔板(6)との何
    れか一方が、第一鋼材(P1)又は第二鋼材(P2)に
    固着する固定楔板(15)で、他方が固定楔板(15)
    の傾斜面(5a)に沿ってスライドする可動楔板(1
    6)であり、固定楔板(15)にテーパー長孔(52)
    と、可動楔板(16)のテーパー長孔(62)に連通す
    る円錐孔(53)との一方を設けていることを特徴とす
    る請求項1,2または4記載の二鋼材締結構造。
  7. 【請求項7】 締付けリング(8)を介してボルト
    (7)を締付け、締付けリング(8)の座面側に設けた
    反力受け(18)を、第二鋼材(P2)に摩擦接合して
    いることを特徴とする請求項1〜6記載の何れか一に記
    載の二鋼材締結構造。
  8. 【請求項8】 ナット機能部(1)を、第一鋼材貫通穴
    (p1)に一方側から取付ける筒状のナット止金具
    (2)と、該金具(2)内に第一鋼材(P1)の他方側
    から取付ける固定ナット(3)とで構成し、ナット止金
    具(2)と固定ナット(3)との少なくとも一方を螺合
    手段にて取付け、ナット止金具(2)の挿入制限鍔(2
    2)を第二鋼材(P2)に当設していることを特徴とす
    請求項1〜7記載の何れか一に記載の二鋼材締結構
    造。
  9. 【請求項9】 ナット機能部(1)を、第一鋼材貫通穴
    (p1)に一方側から取付ける筒状のナット止金具
    (2)と、該金具(2)内に第一鋼材(P1)の他方側
    から取付ける固定ナット(3)とで構成し、ナット止金
    具(2)と固定ナット(3)との少なくとも一方を圧入
    手段で取付け、ナット止金具(2)の挿入制限鍔(2
    2)を第二鋼材(P2)に当設していることを特徴とす
    請求項1〜7記載の何れか一に記載の二鋼材締結構
    造。
  10. 【請求項10】 ナット止金具(2)は、挿入方向の全
    長を小径方向に弾性変形可能な割型胴部(2b)とし、
    割型胴部(2b)を小径に弾性変形して鋼材貫通穴(p
    1)内へ挿通し、復元力で鋼材貫通穴(p1)に内接し
    ていることを特徴とする請求項9記載の二鋼材締結構
    造。
  11. 【請求項11】 ナット止金具(2)は、少なくとも挿
    入側を小径方向に弾性変形可能な溝付き胴部(2c)と
    し、その挿入側を小径に弾性変形して鋼材貫通穴(p
    1)内へ挿通し、弾性変形部の復元力で鋼材貫通穴(p
    1)に内接していることを特徴とする請求項9記載の二
    鋼材締結構造。
  12. 【請求項12】 楔保持部(33)をナット止金具
    (2)の第二鋼材(P2)側に設け、楔保持部(33)
    に楔対偶(4)を予め係合しておけるようにしたことを
    特徴とする請求項5,8,9,10または11記載の二
    鋼材締結構造。
  13. 【請求項13】 楔保持部(33)を固定ナット(3)
    の第二鋼材(P2)側に設け、楔保持部(33)に楔対
    偶(4)を予め係合しておけるようにしたことを特徴と
    する請求項5,8,9,10または11記載の二鋼材締
    結構造。
  14. 【請求項14】 所定トルクの締付けにより変形する締
    付け確認シール(9)を介してボルト(7)を締付け、
    締付け確認シール(9)の状態を外部から目視し得るよ
    うにしていることを特徴とする請求項1〜13記載の何
    れか一に記載の二鋼材締結構造。
  15. 【請求項15】 請求項1による締結構造に用いる締結
    部品のボルト(7)であり、ボルト(7)は頭部(7
    a)と雄ねじ部(7d)と間に、ねじ部径(φ2)より
    大径の円形胴部(7b)と、該胴部(7b)より雄ねじ
    部(7d)に向けて先細と成る円錐部(7c)とを備え
    ていることを特徴とする締結部品。
  16. 【請求項16】 請求項1による締結構造に用いる締結
    部品の楔対偶(4)であり、楔対偶(4)は傾斜面(5
    a)を有する第一楔板(5)と、該楔板(5)と反対方
    向の傾斜面(6a)を有する第二楔板(6)とに、両楔
    板(5,6)の肉厚端側から肉薄端側に向けて先細とな
    るテーパー長孔(52,62)を備え、傾斜面(5a,
    6a)を相互に面接した状態で、長孔小径部(r1,r
    2)が連通する最小楔対偶厚さ(t)から、長孔大径部
    (R1,R2)が連通する最大楔対偶厚さ(t)までの
    範囲でスライド自在となることを特徴とする締結部品。
  17. 【請求項17】 楔対偶(4)において、少なくとも第
    二楔板(6)のテーパー長孔(62)に、請求項15
    よるボルト円錐部(7c)の傾斜角度(θ)と一致する
    傾斜周面(62a)を設け、傾斜周面(62a)に円錐
    部(7c)が面接触し得るようにしたことを特徴とする
    請求項16記載の締結部品。
  18. 【請求項18】 楔対偶(4)において、第一楔板
    (5)と第二楔板(6)とに、両楔板(5,6)を相対
    するように保持しながらテーパー長孔(52,62)の
    長手方向へのスライドを可能にする楔ガイド部(54,
    64)を備えていることを特徴とする請求項16または
    17記載の締結部品。
  19. 【請求項19】 楔対偶(4)において、第一楔板
    (5)と第二楔板(6)との一方に、楔対偶装着鋼材に
    設けたナット機能部(1)に係合するナット係合部(5
    6)を備えていることを特徴とする請求項16,17ま
    たは18記載の締結部品。
  20. 【請求項20】 請求項9による締結構造のナット機能
    部(1)に用いる締結部品のナット止金具(2)であ
    り、ナット止金具(2)は第一鋼材貫通穴(p1)に挿
    通する筒状胴部(2a)の内周側に、固定ナット(3)
    に螺合する雌ねじ(21)と、固定ナット(3)に係止
    するナット係止爪(24)との何れか一方を備え、少な
    くとも後部外周側に挿入制限鍔(22)を備えているこ
    とを特徴とする締結部品。
  21. 【請求項21】 ナット止金具(2)において、ナット
    止金具(2)は挿入方向の全長に割溝(26)を有する
    割型胴部(2b)を備え、鋼材貫通穴(p1)内への挿
    通時に、割型胴部(2b)を鋼材貫通穴(p1)より小
    径に弾性変形し得ることを特徴とする請求項20記載の
    締結部品。
  22. 【請求項22】 ナット止金具(2)において、ナット
    止金具(2)は、少なくとも挿入側に挿入方向に平行す
    るスリット(27)を有する溝付き胴部(2c)を備
    え、鋼材貫通穴(p1)内への挿通時に、スリット(2
    7)の形成範囲を鋼材貫通穴(p1)より小径に弾性変
    形し得ることを特徴とする請求項20記載の締結部品。
  23. 【請求項23】 請求項9による締結構造のナット機能
    部(1)に用いる締結部品の固定ナット(3)であり、
    固定ナット(3)は請求項20のナット止金具(2)内
    に螺入するナット胴部(3b)と、第一鋼材(P1)の
    後面に当接するナット頭部(3a)と備え、ナット胴部
    (3b)をナット止金具(2)に螺入していることを特
    徴とする締結部品。
  24. 【請求項24】 請求項9による締結構造のナット機能
    部(1)に用いる締結部品の固定ナット(3)であり、
    固定ナット(3)は請求項21,22のナット止金具
    (2)内に挿入するナット胴部(3b)と、第一鋼材
    (P1)の後面に当接するナット頭部(3a)とを備
    え、ナット止金具(2)に取付けた時、ナット胴部(3
    b)に請求項20のナット止金具(2)のナット係止爪
    (24)に係止する金具係止部(34)を備えている
    とを特徴とする締結部品。
  25. 【請求項25】 固定ナット(3)において、固定ナッ
    ト(3)はナット止金具(2)に取付けた時、第二鋼材
    (P2)側に露出する楔保持部(33)を備え、該楔保
    持部(33)に請求項19の楔対偶(4)を係合し得る
    ようにしたことを特徴とする請求項23または24記載
    の締結部品。
  26. 【請求項26】 請求項7による締結構造に用いる締結
    部品の締付けリング(8)であり、締付けリング(8)
    は鋼材より硬質の金属材で形成され、座面側にボルト
    (7)の締付けに応じて鋼材に食い込んだり摩擦接合す
    る反力受け(18)を備えていることを特徴とする締結
    部品。
  27. 【請求項27】 請求項7による締結構造に用いる締結
    部品の締付けリング(8)であり、締付けリング(8)
    は鋼材より軟質の金属材で形成され、座面側にボルト
    (7)の締付けに応じて鋼材に湾曲当接したり摩擦接合
    する反力受け(18)を備えていることを特徴とする締
    結部品。
  28. 【請求項28】 締付けリング(8)において、締付け
    リング(8)は回転工具(D)の工具係合部(8b)を
    備えていることを特徴とする請求項26または27記載
    の締結部品。
  29. 【請求項29】 請求項14による締結構造に用いる締
    結部品の締付け確認シール(9)であり、確認シール
    (9)は表面板(9a)と裏面板(9b)との間に、一
    定のトルクで押し潰されて両面板(9a,9b)から外
    周に飛び出す変形層(9c)を備えていることを特徴と
    する締結部品。
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