JP3497800B2 - 溶解液容器 - Google Patents

溶解液容器

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JP3497800B2 JP2000173656A JP2000173656A JP3497800B2 JP 3497800 B2 JP3497800 B2 JP 3497800B2 JP 2000173656 A JP2000173656 A JP 2000173656A JP 2000173656 A JP2000173656 A JP 2000173656A JP 3497800 B2 JP3497800 B2 JP 3497800B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バイアルに収容さ
れた粉末製剤や凍結乾燥製剤等の薬剤を溶解液に溶解す
るのに用いられる医療用等の溶解液容器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の技術として、例えば、病院等の医
療機関において、バイアルに収容された粉末製剤や凍結
乾燥製剤等の薬剤を注射用水や生理食塩水などの溶解液
に混合して溶解し、輸液として点滴投与している。その
際、薬剤の入ったバイアルと、その薬剤の溶解液の入っ
た溶解液容器とを両頭針を用いて無菌的に連通状に接続
し、薬剤を溶解液容器中の溶解液に移して溶解するよう
にした輸液用容器が提案されている(例えば、実公平4
−22745号公報、特開平5−317384号公報な
ど)。 【0003】上記実公平4−22745号公報に開示さ
れているものは、図10に示すごとく溶解液の入った容
器本体1の口部4のシール部50に筒状のサポートリン
グ51がこれの下端部を前記口部4と同心をなすよう嵌
着することにより取り付けられ、そのサポートリング5
1内に両頭針52が上下スライド自在に保持されている
ものである。また、特開平5−317384号公報に開
示されているものは、図11に示すごとく溶解液の入っ
た容器本体1の首部53に円筒状の保持部材54がこれ
の下端の係合突起55を嵌合することで取り付けられ、
その保持部材54の内部に、両頭針55が上下移動可能
に保持されているものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記実公平
4−22745号公報に開示されている両頭針付溶解液
容器は、容器本体1の口部4にサポートリング51が取
り外し得るように取り付けられているが、その取り付け
はサポートリング51の下端部を前記口部4のシール部
50に強く嵌着することで行われている。そのため、投
与前や使用後の廃棄処理にあたって看護婦等の婦女子が
サポートリング51を容器本体1のシール部50から引
き抜くにしても大きな引き抜き力を要するため、婦女子
にとって非常に厄介な手間がかかるのであった。また、
上記サポートリング51と両頭針52において、両頭針
52がサポートリング51から上方へ抜け出るのを防止
するために、両頭針52の外周リング57の下端部に係
止突縁58を外方突出状に一体形成し、該係止突縁58
をサポートリング51の上端に一体形成した係止突縁5
9に抜止め状に係止できるようにしている。こうした抜
止め手段によれば、この両頭針付溶解液容器を蒸気滅菌
処理するときに両頭針52の係止突縁58よりもサポー
トリング51の上端の係止突縁59の方が熱収縮し易く
しておくことが、抜止めの確保及び滅菌水の侵入防止を
図るうえで必要であった。そのため、両頭針52とサポ
ートリング51の材質としては両頭針52よりもサポー
トリング51の方が熱収縮の大きい樹脂材料で成形する
必要がある。しかしながら、両頭針52とサポートリン
グ51とが異質材料で成形されていると、そのリサイク
ルにあたって両頭針52とサポートリング51とを分
離、分別しなければならず、またその分離時に両頭針5
2で怪我をするおそれがあり、ひいては細菌感染の恐れ
がある。 【0005】また、特開平5−317384号公報に開
示されている輸液容器においても、容器本体1の首部5
3に、両頭針56の保持部材54がこれの下端の係合突
起55を嵌合することで取り付けられているため、投与
前や使用後の廃棄処理にあたって保持部材54を容器本
体1から取り外すことは、やはり婦女子にとって容易で
なかった。また、バイアルの口部やフランジ付きの両頭
針56を保持部材54に差し込み易くするために、保持
部材54に数本の縦方向の切れ目60を入れてあるが、
これでは両頭針56を保持した状態で輸液容器を蒸気滅
菌処理するときに前記切れ目60から滅菌水が侵入する
おそれがある。 【0006】そこで、本発明の目的は、上記のような問
題を解決するためになされたもので、婦女子でも両頭針
及びこれの保持筒を容器本体から簡易かつ安全に取り外
すことができ、また両頭針保持筒内での両頭針の上下ス
ライドの円滑化、安定確実性を図れ、しかも分別廃棄の
簡易化を図れる溶解液容器を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、図1ないし図
9に例示するごとく、口部4が針突刺し可能な弾性材料
よりなる口栓5で密封されている容器本体1と、外周リ
ング16の内部中央に、上下に相互に連通する針17
a,17bを一体に形成した樹脂製の両頭針2と、外筒
25と、この外筒25の下端の内側に断面U形に曲げた
形で連続形成された内筒26、及びこの内外筒25,2
6間に形成された上方開放状のU字溝27とを有する両
頭針保持筒3と、を備えており、前記両頭針保持筒3は
これの内筒26の内周に設けた雌ねじ部28を前記口部
側の外周に設けた雄ねじ部9に螺合してあり、前記両頭
針2はこれの外周リング16の下端側を前記U字溝27
に上下スライド自在に嵌合し、その下方スライドにより
前記両頭針2の下針17bを前記口栓5に刺し通すよう
にしてあり、前記内筒26の上端縁に切込み31をその
円周方向に所定間隔で入れて該上端縁を縮径変形可能に
形成してあり、前記外周リング16の下端側の内周には
係合溝24を形成し、前記内筒26の上端側の外周に上
部係合突条32を設けてこの上部係合突条を前記係合溝
24に係合させることで両頭針がこの上方スライド位置
で停止保持できるようにしてあり、前記内筒26の下端
側の外周には下部係合突条33を設け、前記下針17b
が前記容器本体1の口栓5を刺し通すまで両頭針2を最
も下方に下方スライドさせるとその下部係合突条33に
前記係合溝24が係合するようにしており、前記両頭針
保持筒3は前記両頭針2と同一の樹脂材料で成形されて
いることに特徴を有するものである。 【0008】上記構成の溶解液容器によれば、薬剤の入
ったバイアルの口部側を両頭針の外周リングの上方内部
に挿入して下方向に押すと、両頭針はバイアルと共に両
頭針保持筒の内外筒間のU字溝に沿って下方にスライド
し、その上下の針がバイアルの口部のゴム栓及び容器本
体の口部の口栓に突き刺される。そしてバイアルと容器
本体の連通は上下の針がバイアルのゴム栓及び容器本体
の口栓に刺し通されることによって達成される。このバ
イアルと容器本体の連通によってバイアル内の薬剤は、
外気に汚染されることなく無菌状態で溶解液の入った容
器本体内に移って溶解する。 【0009】両頭針は両頭針保持筒の内外筒間のU字溝
内で上下スライドさせるようにしてあるので、両頭針の
外周リングと内外筒との間にクリアランスを設けて摺動
抵抗少なく円滑軽快に、また内外筒の案内作用できわめ
て安定確実に上下スライドさせることができる。両頭針
保持筒はこれの内筒の雌ねじ部を容器本体の口部側の雄
ねじ部に螺合してあるので、婦女子でも両頭針及びこれ
の保持筒を容器本体から簡易かつ安全に取り外すことが
できる。 【0010】両頭針とこれの保持筒は同一樹脂材料で形
成してあるので、使用後は両頭針を両頭針保持筒内に収
納保持した状態のまま廃棄、リサイクル処理することが
できてその個々を分離、分別する必要が無くなり、リサ
イクルの簡易化を図れ、また分離する場合に起こりやす
い両頭針による怪我もなく安全に処理できる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1な
いし図7に基づき説明する。図1は溶解液容器の縦断正
面図、図2は溶解液容器を分解状態で示す縦断正面図、
図3は溶解液容器の両頭針のスライド部分の拡大縦断面
図、図4は溶解液容器の口部と両頭針保持筒とのねじ結
合部分の拡大縦断面図、図5は溶解液容器の容器本体と
バイアルとを連通する直前の状態を示す要部縦断正面
図、図6は溶解液容器の容器本体とバイアルとを連通状
態を示す縦断正面図、図7は溶解液容器の容器本体から
両頭針保持筒及びバイアルを取り外した状態を示す縦断
正面図である。 【0012】図1及び図2において、本発明に係る医療
用等の溶解液容器は容器本体1と、両頭針2及び両頭針
保持筒3とから構成される。容器本体1は溶解液を入れ
る容器で、軟質のポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂で
成形された可撓性容器である。この容器本体1は溶解液
を入れた後、その口部4が針突刺し可能な弾性材料より
なる口栓5で密封される。 【0013】図2及び図4に示すように、口栓5はゴム
製の栓本体6と、軟質のポリプロピレンなどの熱可塑性
樹脂からなるポート7及びメンブラン8とを一体化して
なり、この口栓5は容器本体1の口部4に熱溶着又は超
音波溶着される。ポート7は短筒状に形成されて、その
外周に螺旋状ねじ又は2条ねじの雄ねじ部9を形成し、
その上端に内向きの上鍔部10を、その下端に外向きの
下鍔部11をそれぞれ形成している。図4に示すよう
に、このポート7内に下方から段付き円盤状の栓本体6
を挿入し、この栓本体6の下側に、上端が膜部8aで塞
がれたリング形状のメンブラン8を押し込み嵌合するこ
とによりポート7、栓本体6及びメンブラン8の三者が
一体的に結合される。その際、栓本体6の段付き上端部
6aはポート7の上鍔部10の内部に嵌合されて栓本体
6の上端面と上鍔部10の上面とが面一になされる。栓
本体6の下端面には環状溝12が形成されていて、この
環状溝12にメンブラン8の上端面に突設した環状凸部
13が嵌合される。メンブラン8の下端側の外周には抜
止めリブ14が形成されていて、この抜止めリブ14が
ポート7の下端側の内周に設けた凹溝15に抜止め状に
封入嵌合される。 【0014】かくして、このように形成された口栓5
は、図3に示すように、ポート7の下鍔部11及びメン
ブラン8の下端部を容器本体1の口部4の上端面に重ね
てこの重合部を熱溶着又は超音波溶着することにより口
部4に一体的に結合される。 【0015】図2に示すように、両頭針2は硬質のポリ
プロピレンなどの熱可塑性樹脂よりなる一体成形品であ
って、外周リング16と、この外周リング16の中心軸
線上に配された上下一対の相連通する針17a,17b
と、これら上下針17a,17bの上下方向中間部と外
周リング16の内周部とを一体に連結した連結板部18
とからなる。上下針17a,17bの連通穴19は1穴
でもよいが、好ましくは2穴とする。連結板部18の上
面側には、図5のようにバイアル20の口部21を挿入
保持するバイアル保持筒部22が上針17aを中心にし
て上方開放状に一体に形成されている。そのバイアル保
持筒部22の内周にはバイアル抜止め突条23を形成し
ている。図2に示すように、上記外周リング16の下端
側の内周には係合溝24を形成している。 【0016】図2に示すように、両頭針保持筒3は軟質
のポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂で内外二重筒構造
に成形された一体成形品であって、外筒25と、この外
筒25の下端の内側に断面U形に曲げた形で連続形成さ
れた内筒26、及びこの内外筒25,26間に形成され
た上方開放状のU字溝27とを有する。内筒26の内周
には上記容器本体1の口部側の雄ねじ部9と螺合する雌
ねじ部28を形成する。この場合、雄ねじ部9及び雌ね
じ部28は螺旋ねじでも2条ねじでもよいが、2条ねじ
の方が両頭針保持筒3の回転開閉操作が迅速に行える点
で好ましい。内筒26の雌ねじ部28より上方部位から
は鍔部29を内方に張出し形成し、この鍔部29の内周
に環状の密閉用突起30を下向きに突設してある。この
場合、両頭針保持筒3は、図3のように、内筒26の鍔
部29が容器本体1の上鍔部10の上面に当接するま
で、内筒26の雌ねじ部28を容器本体1の口部側の雄
ねじ部9に締め付けると、密閉用突起30が栓本体6の
上面に食い込み状に密着シールするようにしている。 【0017】図1及び図3に示すように、上記両頭針2
は外周リング16の下端側を両頭針保持筒3の内外筒2
6,25間のU字溝27に上下スライド自在に嵌合する
ことにより両頭針保持筒3内に保持される。その際、外
周リング16の下端部をU字溝27に挿入し易く、また
上下スライドし易くするために、図2に示すごとく内筒
26の上端縁にV字形の切込み31をその円周方向に所
定間隔で入れて該上端縁を縮径変形可能に形成してい
る。この場合、切込み31は内筒26の上端縁に設ける
に代えて、両頭針2の外周リング16の下端縁に設ける
こともできるが、これでは外周リング16の下端部の強
度が低下しやすくなるので、その強度を確保するうえで
切込み31は内筒26の上端縁に設けることが好まし
い。 【0018】また、両頭針保持筒3内において、図5に
示すごとく両頭針2を下針17bの先端が容器本体1の
口栓5より少し上方位置に位置するよう最も高く上方ス
ライドさせると、両頭針2をこの上方スライド位置で停
止保持できるように、図2、図4に示すごとく内筒26
の上端側の外周に上部係合突条32を設けてこの上部係
合突条32が両頭針2の下端側の係合溝24が係合する
ようにしている。さらに、図2、図3に示すごとく内筒
26の下端側の外周には下部係合突条33を設け、図6
のように両頭針2を下針17bが容器本体1の口栓5を
刺し通すまで最も下方に下方スライドさせるとその係合
溝24が下部係合突条33に係合し、この係合により両
頭針2が不用意に上方へスライドしないようにしてい
る。 【0019】両頭針保持筒3の外筒25の上端開口面
は、図1のように再剥離可能な滅菌紙34でシールされ
る。なお、外筒25の内面には、両頭針2の上下スライ
ド時にその外周リング16と外筒25とのスライド面間
からエアーを抜くためのエアー抜き用縦溝35を形成し
ているが(図2参照)、そのエアー抜き用縦溝35は必
ずしも必要とするものではない。 【0020】上記のように容器本体1に溶解液を入れ、
その口部4を口栓5で密封し、両頭針2を容器本体1の
口部4に両頭針保持筒3を介して取り付け、さらに両頭
針保持筒3の外筒25の上端開口面を再剥離可能な滅菌
紙34でシールした後は、蒸気滅菌する。この蒸気滅菌
の際、両頭針保持筒3の鍔部29の内周に環状に設けた
密閉用突起30を容器本体1の口栓5の上面に密着させ
てシールしてあるので、滅菌後の冷却水が両頭針保持筒
3と容器本体1の口部側との雌雄ねじ部28,9間の隙
間から口栓5へ侵入するようなことがない。なお、蒸気
滅菌処理された溶解液容器1は無菌室でバリヤフィルム
で外包装することで滅菌状態を保つことができる。 【0021】次に、上記構成の蒸気滅菌処理された溶解
液容器の使用要領について図5ないし図7に基づき説明
する。まず、滅菌紙34を両頭針保持筒3の外筒25か
ら剥がしたうえで、図5のように、薬剤の入ったバイア
ル20の口部21をバイアル保持筒部22内に挿入しな
がらその口部21を両頭針2の上針17aの先端に当て
て、バイアル20を更に押し下げると、バイアル20の
口部21内のゴム栓36が上針17aに刺し通される。
このとき、両頭針2は外周リング16の係合溝24を両
頭針保持筒3の内筒26の上部係合突条32に係合保持
されていて下方には動かないので、下針17bが溶解液
の入った容器本体1の口栓5を突き刺すことはない。 【0022】次いで、更にバイアル20に強い押し下げ
力を加えると、両頭針2は係合溝24を上部係合突条3
2との係合を解いてU字溝27に沿って下方へスライド
し、図6に示すごとくその係合溝27が下部係合突条3
3に係合するまで下方スライドする。すると、両頭針2
の下針17bが容器本体1の口栓5及びメンブラン8の
膜部8aを刺し通し、これによりバイアル20と容器本
体1との連通状態が得られる。この連通状態下で、バイ
アル20と容器本体1を交互に上下反転させることによ
りバイアル20内の薬剤を容器本体1内の溶解液と混合
して溶解し、この溶解薬液を容器本体1内に戻す。 【0023】しかる後、図7のようにバイアル20を上
針17aから引き抜いて両頭針2のバイアル保持筒部2
2から抜き出し、両頭針保持筒3は雌ねじ部28を雄ね
じ部9に対し緩み方向に回転させることにより容器本体
1の口部4から両頭針2ごと容易に取り外すことができ
る。この取り外しは婦女子でも簡易にかつ針17a,1
7bで怪我することなく安全に行える。このようにバイ
アル20、両頭針2及び両頭針保持筒3が取り外され、
溶解薬液の入った容器本体1は点滴投与に供される。 【0024】使用済みの容器本体1、両頭針2及び両頭
針保持筒3は廃棄される。このとき両頭針2と両頭針保
持筒3とは共にポリプロピレンなど同一樹脂材料で成形
してあるので、廃棄、リサイクル処理にあたってその個
々を分離、分別する必要がなく、両頭針2を両頭針保持
筒3内に収納保持したまま簡易かつ安全に処理すること
ができる。 【0025】上記口栓5は、ゴム製の栓本体6に代え
て、その栓本体6を熱可塑性エラストマーで成形するこ
とができる。すなわち、上記ポート7と同じ形状のポー
ト7の内側下部に、上記メンブラン8と同じ形状のメン
ブラン8を同時成形し、ポート7の上鍔部10の中央開
口部より熱可塑性エラストマー、好ましくはJIS硬度
A25〜70度の熱可塑性エラストマーをインサート成
形することで熱可塑性エラストマー製の栓本体6をポー
ト7に一体成形する。これによれば、より密封性に優れ
る口栓5を得ることができる。なお、この口栓5はポー
ト7の下鍔部11及びメンブラン8の下端部を容器本体
1の口部4の上端面に重ねて熱溶着又は超音波溶着され
て口部4に一体的に結合されることは上記実施例の場合
と同様である。 【0026】図8は、両頭針保持筒3の密閉用突起30
を口栓5の上面に密着するという上記実施例のシール手
段とは異なる他のシール手段を示している。このシール
手段は、上記ポート7の上端面に環状凹溝38を設け、
この環状凹溝38に熱可塑性エラストマーなどの弾性体
39を埋設する一方、上記内筒26の内周の雌ねじ部2
8より上方部位から内方に張出し形成した鍔部29の下
面に、弾性体39の上面に密着する環状の密閉用突起4
0を下向きに突設したものである。この場合、上記のよ
うに栓本体6を熱可塑性エラストマーで成形し、また環
状凹溝38内の弾性体39を熱可塑性エラストマーで成
形するようにすれば、熱可塑性エラストマー製の栓本体
6と熱可塑性エラストマーよりなる弾性体39とを同時
にポート7に一体成形することができるので、製造の簡
易化、成形コストの低減を図れる。 【0027】図9は上記シール手段の更に他の実施例を
示しており、このシール手段は、上記容器本体1の口部
側の外周の雄ねじ部9より下側に、両頭針保持筒3のU
字溝27の外底部27aを受け止め支持する鍔部41を
張出し形成するとともに、この鍔部41の上面に弾性シ
ール材42を設け、前記外底部27aに、前記弾性シー
ル材42に密着する環状の密閉用突起43を下向きに突
設したものである。このシール手段は、図4に示すシー
ル手段または図8に示すシール手段と組み合わせること
によって両頭針保持筒3と容器本体1の口部側との雌雄
ねじ部28,9間の隙間を内外二重に密閉することがで
きて密封性に優れる。したがって、溶解液の漏れ防止、
蒸気滅菌後における汚染の防止効果、口栓5の汚染防止
効果を更に一層高めることができて有利である。 【0028】上記のように組み立てた溶解液容器の密閉
性評価試験を試みた。この試験に際してはメチレンブル
ー2%溶液を両頭針保持筒3の内部に50ml入れ、両
頭針保持筒3の上端開口面をバリアーフィルムで溶着密
閉し、121度20分〜30分で蒸気滅菌を行って、密
閉性を試験した。この結果、液漏れは全く無いという好
結果を得た。 【0029】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
両頭針を両頭針保持筒のU字溝内で円滑、安定確実に上
下スライドさせることができ、また婦女子でも両頭針及
びこれの保持筒を容器本体から簡易かつ安全に取り外す
ことができるので、取扱い易く、分別廃棄も簡易に行え
る。しかも両頭針とこれの保持筒のリサイクルにあたっ
てその個々の分離、分別を不要とするなどの効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例に係る溶解液容器の縦断正面
図である。 【図2】図1の溶解液容器を分解状態で示す縦断正面図
である。 【図3】図1の溶解液容器の両頭針のスライド部分の拡
大縦断面図である。 【図4】図1の溶解液容器の口部と両頭針保持筒とのね
じ結合部分の拡大縦断面図である。 【図5】図1の溶解液容器の容器本体とバイアルとを連
通する直前の状態を示す要部縦断正面図である。 【図6】図1の溶解液容器の容器本体とバイアルとを連
通状態を示す縦断正面図である。 【図7】図1の溶解液容器の容器本体から両頭針保持筒
及びバイアルを取り外した状態を示す縦断正面図であ
る。 【図8】他の実施例を図4に相応して示す拡大縦断面図
である。 【図9】更に他の実施例を図4に相応して示す拡大縦断
面図である。 【図10】従来例の溶解液容器の縦断正面図である。 【図11】他の従来例の溶解液容器の縦断正面図であ
る。 【符号の説明】 1 容器本体 2 両頭針 3 両頭針保持筒 4 口部 5 口栓 9 雄ねじ部 16 外周リング 17a 上針 17b 下針 25 外筒 26 内筒 27 U字溝 28 雌ねじ部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 口部が針突刺し可能な弾性材料よりなる
    口栓で密封されている容器本体と、 外周リングの内部中央に、上下に相互に連通する針を一
    体に形成した樹脂製の両頭針と、 外筒と、この外筒の下端の内側に断面U形に曲げた形で
    連続形成された内筒、及びこの内外筒間に形成された上
    方開放状のU字溝とを有する両頭針保持筒と、を備えて
    おり、 前記両頭針保持筒はこれの内筒の内周に設けた雌ねじ部
    を前記口部側の外周に設けた雄ねじ部に螺合してあり、 前記両頭針はこれの外周リングの下端側を前記U字溝に
    上下スライド自在に嵌合し、その下方スライドにより前
    記両頭針の下針を前記口栓に刺し通すようにしてあり、前記内筒の上端縁に切込みをその円周方向に所定間隔で
    入れて該上端縁を縮径変形可能に形成してあり、 前記外周リングの下端側の内周には係合溝を形成し、前
    記内筒の上端側の外周に上部係合突条を設けてこの上部
    係合突条を前記係合溝に係合させることで両頭針がこの
    上方スライド位置で停止保持できるようにしてあり、 前記内筒の下端側の外周には下部係合突条を設け、前記
    下針が前記容器本体の口栓を刺し通すまで両頭針を最も
    下方に下方スライドさせるとその下部係合突条に前記係
    合溝が係合するようにしており、 前記両頭針保持筒は前記両頭針と同一樹脂材料で成形さ
    れていることを特徴とする溶解液容器。
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