JP3497261B2 - 車両のスタビリティ調整方法 - Google Patents

車両のスタビリティ調整方法

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JP3497261B2 JP31330894A JP31330894A JP3497261B2 JP 3497261 B2 JP3497261 B2 JP 3497261B2 JP 31330894 A JP31330894 A JP 31330894A JP 31330894 A JP31330894 A JP 31330894A JP 3497261 B2 JP3497261 B2 JP 3497261B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両のスタビリティ調整
方法に係り、より詳しくは、車両の安定性を表わすスタ
ビリティを測定するための車両のスタビリティ測定装置
を用いてスタビリティを調整する車両のスタビリティ調
整方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】車両が
走行する場合のスタビリティに関しては、各車輪に設け
られているトー角及びキャンバー角が重要な役割を果た
す。従来のアライメントテスターを用いた調整方法で
は、各車輪の角度や寸法を測定し、自動車メーカーが設
定した目標値にそれぞれの角度を調整するのが一般的で
ある。
【0003】このため、本出願人は、スタビリティ測定
装置にセンターラインを設け、各車輪毎に回転さてスタ
ビリティを測定し、測定値に基づいてスタビリティを調
整する技術を既に提案している(特願平5−32284
7号)。
【0004】また、車輪に発生する力を測定する手段と
して、フラットベルトや1本の大径のドラム上に車輪を
設置して、回転させる方法は従来より使用されている。
【0005】しかしながら、特願平5−322847号
に記載されている技術は、車輪に発生する横力を0にす
るように車両のホイールアライメントを調整するため、
タイヤ使用途中で片磨耗が生じているようなコニシティ
成分の力が大きい車輪について調整を行う場合、適正な
アライメントに調整できない、という問題があった。ま
た、2本のローラー上で車輪を回転させ、その際に発生
する横力を測定する場合、キャンバスラスト成分の力
が有効に検出できない、という問題もあった。
【0006】さらに、フラットな路面上または一本のド
ラム上では、キャンバ角を0に設定しない限り、キャン
スラストとコニシティ成分の力とを分離して検出で
きない。
【0007】また、プライステアフォースの発生する方
向が逆である2種類の車輪を車両に装着した場合等、従
来の角度を測定し調整するアライメントテスタではステ
アリング曲がりや車両の走行安定性の確保の問題を解決
することができない。
【0008】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、トーによる力とプライステアとの和、キャ
ンバスラストとコニシティとの和、キャンバスラス
ト、またはコニシティを区別して検出することにより精
度よくスタビリティを調整することができるスタビリテ
ィ調整方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、各回転軸が平行でかつ水平方向を向く
ように配置されると共に少なくとも1つのローラーが回
転駆動可能なローラー対をローラーの回転軸が車両幅方
向を向くように複数個配置して測定対象の車両の車輪の
各々を前記ローラー対に載置し、ローラーを回転駆動さ
せて車輪を1輪ずつ正逆転させたときに各ローラーの回
転軸方向に作用する力の方向と大きさをローラー対の各
ローラー毎に測定し、1つのローラー対における各ロー
ラーの回転軸方向に作用する力の方向と大きさとに基づ
いて、トーによる力とプライステアとの和、及びキャン
スラストとコニシティとの和を検出し、検出値に基
づいてスビリティを調整するものである。
【0010】また、第2の発明は、各回転軸が平行でか
つ水平方向を向くように配置されると共に少なくとも1
つのローラーが回転駆動可能なローラー対をローラーの
回転軸が車両幅方向を向くように複数個配置して測定対
象の車両の車輪の各々を前記ローラー対に載置し、ロー
ラーを回転駆動させて車輪を1輪ずつ正逆転させたとき
に各ローラーの回転軸方向に作用する力の方向と大きさ
をローラー対の各ローラー毎に測定し、1つのローラー
対における各ローラーの回転軸方向に作用する力の方向
と大きさとに基づいて、トーによる力とプライステアと
の和、キャンバスラスト、及びコニシティを検出し、
検出値に基づいてスビリティを調整するものである。
【0011】
【作用】第1の発明では、各回転軸が平行でかつ水平方
向を向くように配置されると共に少なくとも1つのロー
ラーが回転駆動可能なローラー対をローラーの回転軸が
車両幅方向を向くように複数個配置し、測定対象の車両
の車輪の各々をローラー対に載置する。次に、ローラー
を回転駆動させて車輪を1輪ずつ正逆転させたときに各
ローラーの回転軸方向に作用する力の方向と大きさとを
ローラー対毎に測定する。
【0012】ここで、トーによる力は、車両のトー角を
変化させると変化する力であり、プライステアは、タイ
ヤを構成するベルト等のプライの変形等によって生じる
力であり、ローラーを正転、逆転させるとこれらの力に
よって各ローラーの回転軸方向に反対向きの力が作用す
るが、ローラーの回転方向が同一であればこれらの力は
方向も大きさも同じである。
【0013】キャンバスラストは、キャンバー角が付
されることにより生ずる力であり、ローラーを正転、逆
転させるとこの力によって各ローラーの回転軸方向に反
対向きの力が作用するが、ローラーの回転方向が同一で
あればこれらの力は大きさが同じで方向が逆向きにな
る。
【0014】コニシティは、プライステア以外のタイヤ
の不均性による力で、ローラーを正転、逆転させるとこ
の力によって各ローラーの回転軸方向に同じ向きの力が
作用するが、ローラーの回転方向が同一であればこれら
の力は方向も大きさも同じである。
【0015】従って、各ローラーの回転軸方向に作用す
る力の方向と大きさからトーによる力とプライステアと
の和、キャンバスラスト、及びコニシティを区別して
検出することができる。
【0016】そこで、第1の発明では、トーによる力と
プライステアとの和、及びキャンバスラストとコニシ
ティとの和、すなわち2つの力を区別して検出し、検出
値に基づいてスビリティを調整する。
【0017】このトーによる力とプライステアとの和を
0に調整することにより、トータルトーインを略0にす
ることができる。従って、トーによる力とプライステア
との和を0に調整した後、このトーによる力とプライス
テアとの和が所定値になるようにトー角度を調整するこ
とにより、所定値に対応した必要なトーイン量を車輪に
付加することができる。
【0018】また、第2の発明では、トーによる力とプ
イステアとの和、キャンバスラスト、及びコニシテ
ィ、すなわち3つの力を区別して検出し、検出値に基づ
いてスビリティを調整する。
【0019】このときキャンバスラストとコニシティ
については、左右の車輪をトータルして考慮し、トータ
ルキャンバスラスト量によりトータルトーイン量を決
定し、トータルのコニシティによりスラスト角の修正を
行うことができる。
【0020】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。図1、図2は埋め込み式の車両のスタビリテ
ィ測定装置を示すものである。このスタビリティ測定装
置は、各回転軸が平行でかつ水平方向を向くように配置
されたローラー対を備えた4つの載置台12を備えてい
る。
【0021】図1に示した4つの載置台12は各々同一
構成であるため、1つの載置台のみについて説明する。
図1に示すように載置台12は矩形のベース板42を備
えている。ベース板42には、左右方向(載置された車
両幅方向)に延びる一対の左右スライド用ガイドレール
(図示せず)が固定され、この左右スライド用ガイドレ
ールには、左右スライド用ガイドレールに沿った方向に
のみ移動可能な左右移動台50が取付られている。
【0022】左右移動台50には、平行配置されて左右
スライド用ガイドレールと直交する方向、すなわち前後
方向に延びる前後スライド用ガイドレール(図示せず)
が固定され、この前後スライド用ガイドレールには、前
後スライド用ガイドレールに沿った方向にのみ移動可能
な前後移動台54が取り付けられている。
【0023】前後移動台54には、図3に示すように、
支持枠56が固定されており、この支持枠56には、回
転軸が左右方向を向きかつ平行に配置された一対のロー
ラー60、62からなるのローラー対64が回転可能に
支持されている。
【0024】ローラー60、62は各々同一の構成であ
るで、図4を参照して一方のローラー60について説明
すると、ローラー60は外筒60A、外筒60Aと同心
状に配置された内筒60B、及び外筒60Aと内筒60
Bとを連結する起歪部である複数の梁部60Cによって
構成されている。内筒60Bは、回転軸方向に移動でき
ないように支持枠56に回転可能に支持され、外筒60
Aは内筒60Bと共に回転し、かつ回転軸方向に力が作
用したときに回転軸方向に移動して梁部60Cが歪むよ
うに構成されている。この梁部60Cの各々には歪みゲ
ージ68が貼着されている。
【0025】また、ローラー62の内筒の一端には、ロ
ーラー62を正逆転方向に回転させるモータ66の出力
軸が固定されている。
【0026】このローラー60によれば、ローラー60
の回転軸方向に力が作用すると、梁部60Cの各々に歪
みが生じ、この歪みが歪みゲージ68によって電気信号
に変換される。したがって、この電気信号からローラー
60の回転軸方向に作用する力の方向と大きさとを検出
することができる。
【0027】各ローラーに設けられた歪みゲージ68の
各々は、パーソナルコンピュータ70に接続されてい
る。パーソナルコンピュータ70は、測定値等を表示す
るためのCRT72に接続されると共に、モータ66の
各々に接続されている。
【0028】このローラーの表面は、ローレット加工や
凹凸面を備えた樹脂を貼着すること等によって、摩擦係
数が走行路面の摩擦係数に略一致するように構成されて
いる。なお、世界各国には種々の摩擦係数をもった路面
が存在するので、測定車両が走行する路面の摩擦係数に
一致した摩擦係数のローラーを用いて測定するのがよ
い。
【0029】なお、図示を省略したが上記載置台の各々
には、左右移動台50を左右スライド用ガイドレール上
の所定位置で固定するためのロック手段、及び前後移動
台54を前後スライド用ガイドレール上の所定位置で固
定するためのロック手段が設けられている。
【0030】なお、15は渡り板であり、伸縮自在に構
成するのが好ましい。また、80は、スタビリティ装置
の中心と車両の中心とを一致させるためのセンターライ
ンである。
【0031】本実施例では、車輪が回転するときに発生
する横力、すなわち各ローラーの回転軸方向に作用する
力の大きさ及び方向を基準にしてアライメント調整する
ことによりスタビリティを調整するようにしている。こ
の横力としては、図に示すようにトーによる力、プラ
イステア、キャンバスラスト、コニシティの4つの力
がある。
【0032】トーによる力は、車両のトー角を変化させ
ると変化する力であり、図5(1)に示すように、ロー
ラー対を正転、逆転させるとこの力によって各ローラー
には反対向きの力が作用するが、前側のローラー62と
後側のローラー60とで作用する力は方向も大きさも同
じである。
【0033】プライステアは、タイヤを構成するベルト
等のプライの変形等によって生じる力であり、図5
(2)に示すように、ローラーを正転、逆転させるとこ
の力によって各ローラーには反対向きの力が作用する
が、前側のローラー62と後側のローラー60とで作用
する力は方向も大きさも同じである。
【0034】このように、トーによる力とプライステア
とは、同じ横力として作用するため、各ローラーの回転
軸に作用する力からは区別して検出することはできな
い。
【0035】キャンバスラストは、キャンバー角が付
されることにより生ずる力であり、図5(3)に示すよ
うに、ローラーを正転、逆転させるとこの力によって各
ローラーには反対向きの力が作用するが、前側のローラ
ー62と後側のローラー60とで作用する力は大きさが
同じであるが方向が逆向きになる。また、前側のローラ
ー62を正逆転させたときに作用する力の和、及び後側
のローラー60を正逆転させたときに作用する力の和
は、各々0になる。このため、モーメント成分として検
出することができる。
【0036】コニシティは、プライステア以外のタイヤ
の不均性による力で、タイヤの転動半径がトレッド両端
で異なったり、タイヤが走行し、偏磨耗を有するものと
なった場合等によりタイヤの横方向に定常的に発生する
力ある。図5(4)に示すように、ローラーを正転、逆
転させてもこの力によって各ローラーには同じ向きの力
が作用し、前側のローラー62と後側のローラー60と
で発生する力は方向も大きさも同じである。また、コニ
シティは、タイヤ新品時は小さいが、走行にともない偏
磨耗特に片磨耗を起こしたタイヤでは大きくなる。
【0037】上記トーによる力とプライステアとは区別
できないので、トーによる力とプライステアとの和F1
として表すことにすると、トーによる力とプライステア
との和F1、キャンバスラストF2、コニシティF3
は、次の(1)〜(3)式のように表される。
【0038】 F1={(FA +FC )−(FB +FD )}/2・・・(1) F2={(FA −FB )+(FD −FC )}/2・・・(2) F3=(FA +FB +FC +FD )/2 ・・・(3) ただし、FA は前側のローラーが正転したときに回転軸
方向に作用する力、F B は前側のローラーが逆転したと
きに回転軸方向に作用する力、FC は後側のローラーが
正転したときに回転軸方向に作用する力、FD は後側の
ローラーが逆転したときに回転軸方向に作用する力であ
る。なお、各横力は図5の右方向を正とした。
【0039】また、上記(1)式を図5(3)、(4)
の場合、(2)式を図5(1)、(2)、(4)の場
合、(3)式を図5(1)、(2)、(3)の場合に適
用しても値は各々0になるので、上記(1)〜(3)式
を使用することによって、トーによる力とプライステア
との和F1、キャンバスラストF2、コニシティF3
を区別して演算することが可能になる。
【0040】次に、上記スタビリティ測定装置を使用し
てホイールアライメントを調整する本発明の実施例につ
いて説明する。
【0041】まず、上記スタビリティ測定装置に車両を
乗り入れ、車両の各車輪が各々ローラー対上に載置され
るように、載置台12を移動させる。このとき、車両は
ステアリングによって操舵されない状態、すなわち操舵
角0の状態になっている。
【0042】次に、スタビリティ測定装置に設けられて
いるセンターラインと測定対象の車両の中心線とを平行
にし、ロック手段によって各載置台を固定する。この状
態で、スタビリティ測定装置の測定開始スイッチをオン
すると、図6に示す測定・調整ルーチンが実行される。
【0043】ステップ100では、特定の1つの車輪が
載置されている載置台のモータを駆動し、この1つの車
輪が正転方向(車両が進行する方向)に回転するよう
に、ローラーを正転させる。次のステップ102では、
ローラーの各軸に設けられている歪みゲージの出力を取
り込み演算することにより、各ローラーの回転軸方向に
作用する力、すなわち力FA 、FC の大きさと方向とを
測定する。そして、ステップ104で測定値を記憶す
る。
【0044】次のステップ106では、上記と同じ車輪
を上記とは逆方向に回転させ、ステップ108において
ステップ102と同様に各ローラーの回転軸方向に作用
する力FB 、FD の大きさと方向とを測定し、ステップ
110で測定値を記憶する。次のステップ112では、
ローラーの回転を停止する。
【0045】次のステップ114において、上記(1)
〜(3)式の演算を行い、ステップ116で0以外の演
算結果を記憶する。これによって、上記で説明したよう
に、トーによる力とプライステアとの和F1、キャンバ
スラストF2、コニシティF3の何れかが他の力と区
別して検出されることになる。
【0046】ステップ118では、全ての車輪について
トーによる力とプライステアとの和F1、キャンバ
ラストF2、コニシティF3の何れかを検出したか否か
を判断し、全ての車輪について実行していない場合に
は、ステップ100に戻って、次の車輪について上記ス
テップ100〜ステップ116の処理を繰り返し、全て
の車輪についてトーによる力とプライステアとの和F
1、キャンバスラストF2、コニシティF3の何れか
の力を検出する。
【0047】このとき、例えば、右後輪、左後輪、右前
輪、左前輪の順に1輪ずつローラーを正逆転させて、ロ
ーラーに発生する力を測定すれば良いが、この測定の順
番はどのような順番でもよい。
【0048】全ての車輪について測定を行った後、ステ
ップ120で各車輪毎に、ホイールアライメント調整の
際目標とする力の大きさ及び方向を演算し、CRTに表
示する。
【0049】なお、上記トーによる力とプライステアと
の和F1、キャンバスラストF2、コニシティF3
は、実路面上の力とは必ずしも一致しないが、タイヤの
種類に応じて適当な係数を掛けて補正することにより、
適正にバランスをとることができる。
【0050】ステップ122で他の車輪が載置されてい
るローラーを固定して1輪ずつローラーを回転させてロ
ーラーに作用する回転軸方向の力が目標とする力と大き
さ及び方向が一致するように、ホイールアライメントを
調整する。このとき、作業者は、CRTに表示された目
標とする力と測定された回転軸方向の力とが一致するこ
とを確認しながら、アライメントを調整すれば良いが、
パーソナルコンピュータで目標とする力と測定された回
転軸方向の力とが一致するか否かを判断し、一致したと
きにブザーや音声等によって報知するようにしてもよ
く、さらに調整方向を報知するようににしてもよい。
【0051】1つの車輪の調整が終了するとローラーの
回転を停止して、次に調整する車輪が載置されているロ
ーラー対のローラーを回転させることにより、全ての車
輪のホイールアライメントを調整し、ステップ124で
調整終了と判断されるとこのルーチンを終了し、装置か
ら車両を退出させる。
【0052】本実施例では、3つの力を分離して検出し
ているため、キャンバスラスト量に比例したトーイン
量を設定し、コニシティ量に応じたスラスト角の調整を
行うことが可能である。
【0053】上記実施例では3つの力を分離して検出し
て調整したが、トーによる力とプライステアとの和F
1、及びキャンバスラストF2とコニシティF3との
和を検出して調整してもよい。このときキャンバスラ
ストF2とコニシティF3との和はFA +FD になる。
この場合には、測定された正逆転方向の力の平均値を基
準に左右のタイヤで同じ向き(インまたはアウト方向)
に同じ大きさの力が残存するようにする。例えば、18
5/60R14のタイヤの場合、トーインが1mm付加
されることにより、ローラー上では約3.5kgの力が
発生するため、トーイン量を3mmにしたい場合には、
約10.5kgの力が発生するように目標とする力を演
算すればよい。
【0054】なお、トーによる力とプライステアとの
和、及びキャンバスラストとコニシティとの和を分離
して検出する場合には、各ローラーの回転軸方向に作用
する力を分離して測定する必要はなく、複数のローラー
に作用する力をトータルで測定すればよい。
【0055】車両によっては、後輪のホイールアライメ
ントを調整できない車種もあるので、この場合には調整
可能な車輪のみホイールアライメントの調整を行う。
また、上記の作業をスムースに行えるように、特願平6
−217488号に記載したドライブオンリフトと組み
合わせて装置を設定してもよい。
【0056】また、上記実施例では、ローラーの外側に
モータを取り付けた例について説明したが、ローラーの
内部にモータを組み込んだビルトインタイプのローラー
を使用してもよい。
【0057】以上の手順で車両の足回りの調整を行うこ
とにより、車両とタイヤにとって最良の状態に調整する
ことができる。すなわち、車両走行時において路面と車
輪(タイヤ)との間に不要な力が作用することがなくな
る。
【0058】このように車輪を1輪ずつ個別に回転さ
せ、他の3輪を停止しているため、装置上において調整
中の車両が移動することを防止でき、これによって、安
全かつ能率的で精度よくスタビリティを調整することが
できる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、トーによる力とプライステアとの和、キャンバ
ラストとコニシティとの和を区別して検出しているの
で、精度よくスタビリティを調整することができる、と
いう効果が得られる。
【0060】また、第2の発明によれば、トーによる力
とプライステアとの和、キャンバスラスト、及びコニ
シティを区別して検出しているので、更に精度よくスタ
ビリティを調整することができる、という効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスタビリティ測定装置の概略側面図で
ある。
【図2】本発明のスタビリティ測定装置の概略平面図で
ある。
【図3】載置台の拡大図である。
【図4】ローラーの断面図である。
【図5】ローラーの回転軸方向に作用する4つの力を説
明する説明図である。
【図6】スタビリティ調整ルーチンの流れ図である。
【符号の説明】
12 載置台 60 62 ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 17/007 G01L 5/13

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各回転軸が平行でかつ水平方向を向くよ
    うに配置されると共に少なくとも1つのローラーが回転
    駆動可能なローラー対をローラーの回転軸が車両幅方向
    を向くように複数個配置して測定対象の車両の車輪の各
    々を前記ローラー対に載置し、 ローラーを回転駆動させて車輪を1輪ずつ正逆転させた
    ときに各ローラーの回転軸方向に作用する力の方向と大
    きさをローラー対の各ローラー毎に測定し、 1つのローラー対における各ローラーの回転軸方向に作
    用する力の方向と大きさとに基づいて、トーによる力と
    プライステアとの和、及びキャンバスラストとコニシ
    ティとの和を検出し、 検出値に基づいてスビリティを調整する車両のスタビ
    リティ調整方法。
  2. 【請求項2】 各回転軸が平行でかつ水平方向を向くよ
    うに配置されると共に少なくとも1つのローラーが回転
    駆動可能なローラー対をローラーの回転軸が車両幅方向
    を向くように複数個配置して測定対象の車両の車輪の各
    々を前記ローラー対に載置し、 ローラーを回転駆動させて車輪を1輪ずつ正逆転させた
    ときに各ローラーの回転軸方向に作用する力の方向と大
    きさをローラー対の各ローラー毎に測定し、 1つのローラー対における各ローラーの回転軸方向に作
    用する力の方向と大きさとに基づいて、トーによる力と
    プライステアとの和、キャンバスラスト、及びコニシ
    ティを検出し、 検出値に基づいてスビリティを調整する車両のスタビ
    リティ調整方法。
  3. 【請求項3】 各ローラー対において、車両前方側に位
    置するローラーが正転したときにローラーの回転軸方向
    に作用する力をFA 、車両前方側に位置するローラーが
    逆転したときにローラーの回転軸方向に作用する力をF
    B 、車両後方側に位置するローラーが正転したときにロ
    ーラーの回転軸方向に作用する力をFC 、車両後方側に
    位置するローラーが逆転したときにローラーの回転軸方
    向に作用する力をFD とするとき、前記トーによる力と
    プライステアとの和F1、キャンバスラストF2、及
    びコニシティF3を次式によって演算する請求項2の車
    両のスタビリティ調整方法。 F1={(FA +FC )−(FB +FD )}/2 F2={(FA −FB )+(FD −FC )}/2 F3=(FA +FB +FC +FD )/2
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