JP3496323B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP3496323B2
JP3496323B2 JP04959695A JP4959695A JP3496323B2 JP 3496323 B2 JP3496323 B2 JP 3496323B2 JP 04959695 A JP04959695 A JP 04959695A JP 4959695 A JP4959695 A JP 4959695A JP 3496323 B2 JP3496323 B2 JP 3496323B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動変速機の油圧制
御装置、特に、複数の摩擦要素のうちの特定の組み合わ
せのものが同時に締結された場合にインタロックが生じ
る自動変速機の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、自動車等の車両に搭載さ
れる自動変速機は、一般に、トルクコンバータと変速歯
車機構とを組み合わせ、この変速歯車機構の動力伝達経
路をクラッチやブレーキ等の複数の摩擦要素の選択的作
動によって切り換えて所定の変速段に自動的に変速する
ように構成されている。そして、かかる自動変速機に
は、上記各摩擦要素に設けられた油圧室に対する作動圧
の給排を制御する油圧制御回路が設けられる。
【0003】この油圧制御回路には、例えばオイルポン
プの吐出圧を所定のライン圧に調整するレギュレータバ
ルブ、手動操作によってレンジを切り換えるマニュアル
バルブ、運転状態に応じて作動し、上記各油圧室に対す
る作動圧の供給状態を切り換えることにより、各摩擦要
素を選択的に作動させるシフトバルブ等が多数設けられ
ている。尚、このようなシフトバルブは、一般に、その
制御ポートへの制御圧の給排によって切り換えが行なわ
れるようになっており、この制御圧をタイミング良く供
給するために、電磁力で弁体を駆動して油圧(ソレノイ
ド圧)の供給タイミングを制御するようにした所謂ソレ
ノイドバルブが広く用いられている。
【0004】また、近年では、上記各油圧室への作動圧
の生成,調整あるいは排出等の制御をデューティソレノ
イドバルブ等の油圧制御手段を用いて電気的に行うこと
が試みられている。かかる油圧制御手段を用いることに
より、各摩擦要素に供給される作動圧を精度良く調整す
ることができ、特に、変速時における作動圧の給排のタ
イミングをち密に制御して、変速ショックの低減等、変
速フィーリングの向上を図ることが可能になる。
【0005】ところで、上記のような自動変速機におい
て、複数の摩擦要素のうちの特定の組み合わせのものが
同時に締結されると、変速歯車機構がロックして不作動
となる所謂インタロックが生じる場合がある。例えば、
前進4段の自動変速機の場合を例にとって説明すれば、
前進レンジの3速または4速で締結され2速以下の変速
段で解放されるべき所謂3−4クラッチ、後退レンジま
たはエンジンブレーキが得られる1速で締結される所謂
ローリバースブレーキ、締結室のみに油圧が作用した場
合にだけ締結される前進レンジの2速または4速用の所
謂2−4ブレーキ、および後退レンジで締結される所謂
リバースクラッチが動力伝達系に設けられている場合、
3−4クラッチとローリバースブレーキ,ローリバース
ブレーキと2−4ブレーキ,および2−4ブレーキとリ
バースクラッチがそれぞれ同時に締結された各場合には
インタロックが生じる。
【0006】このインタロック問題に関して、従来で
は、同時に締結されるとインタロックが生じる摩擦要素
の組み合わせについて、その両者を一つのシフトバルブ
に接続し、このシフトバルブのバルブスプールのシフト
位置に応じて、いずれか一方の摩擦要素が締結された場
合には他方の摩擦要素は解放されるように設定すること
により、あるいは、変速レンジを選択するマニュアルバ
ルブの手動切換操作に応じて制御元圧の接続油路等を適
宜切り換えることにより、油圧制御回路の構成を工夫し
てインタロックを回避するようにしたものが知られてい
る。
【0007】このインタロックの回避を特に意識したも
のではないが、例えば、特開平5−10430号公報で
は、同時に作動圧が供給されない2つの摩擦要素につい
て共通の調圧手段を備えるとともに、この2つの摩擦要
素と1つの調圧手段とを1組とし、その複数組につい
て、各組における調圧手段に接続される摩擦要素の切り
換えを同時に行う切換手段を設けることにより、油圧回
路の構成の簡素化を図るようにしたものが開示されてい
る。この従来技術に係る油圧回路では、インタロックの
回避は、基本的には、マニュアルバルブで制御元圧の接
続油路等を切り換えることによって行なわれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、油圧制御回
路の簡素化などのために、制御元圧の接続油路等を所定
の複数のレンジについて共用させるようにした場合に
は、マニュアルバルブの切換操作で全てのインタロック
を回避することは困難になる。この場合、同時に締結さ
れるとインタロックが生じる摩擦要素の組み合わせ毎に
シフトバルブを設けて選択的に切り換えるようにしたの
では、シフトバルブが多数必要となり、油圧制御装置の
構成および制御が複雑化するという問題があった。
【0009】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、比較的簡単な構成で複数の摩擦要素についての
インタロックを回避することができる自動変速機の油圧
制御装置を提供することを基本的な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、第1摩擦要
素と第2摩擦要素,第2摩擦要素と第3摩擦要素,および
第3摩擦要素と第4摩擦要素がそれぞれ同時に締結され
た各場合にインタロックが生じる自動変速機の油圧制御
装置において、上記第1摩擦要素または第3摩擦要素が
締結されている際には上記第2摩擦要素および第4摩擦
要素を解放し、第2摩擦要素または第4摩擦要素が締結
されている際には第1摩擦要素および第3摩擦要素を解
放するように油路を切り換える単一のシフトバルブが設
けられていることを特徴としたものである。
【0011】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
シフトバルブは、第1摩擦要素と第4摩擦要素の各油圧
室の油圧をそれぞれ排出させる共通の排圧ポートと、第
2摩擦要素と第3摩擦要素の各油圧室の油圧をそれぞれ
排出させる他の共通の排圧ポートとを備えていることを
特徴としたものである。
【0012】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記第1または第2の発明にお
いて、上記シフトバルブには上記第1摩擦要素または第
2摩擦要素に油圧を供給する油圧供給手段が接続されて
おり、上記シフトバルブは、上記第1摩擦要素または第
2摩擦要素と上記油圧供給手段との接続状態を選択的に
切り換えることを特徴としたものである。
【0013】また、更に、本願の請求項4に係る発明
(以下、第4の発明という)は、上記第1〜第3の発明い
ずれか一において、上記シフトバルブの一端側には、マ
ニュアルバルブで供給が制御される制御元圧が導かれる
一方、他端側にはソレノイドバルブで供給が制御される
ソレノイド圧が導かれることを特徴としたものである。
【0014】また、更に、本願の請求項5に係る発明
(以下、第4の発明という)は、上記第1〜第4の発明い
ずれか一において、上記自動変速機は前進レンジで4段
の変速段を有するタイプであり、かつ、上記第1摩擦要
素は前進レンジの3速または4速で締結され2速以下の
変速段で解放されるべき3−4クラッチ、上記第2摩擦
要素は後退レンジまたはエンジンブレーキが得られる1
速で締結されるローリバースブレーキ、上記第3摩擦要
素は締結室のみに油圧が作用した場合にだけ締結される
前進レンジの2速または4速用の2−4ブレーキ、上記
第4摩擦要素は後退レンジで締結されるリバースクラッ
チであることを特徴としたものである。
【0015】
【発明の作用および効果】本願の第1の発明によれば、
上記シフトバルブを設けたので、上記第1摩擦要素また
は第3摩擦要素が締結されている際には上記第2摩擦要
素および第4摩擦要素を解放し、第2摩擦要素または第
4摩擦要素が締結されている際には第1摩擦要素および
第3摩擦要素を解放するように油路を切り換えることが
でき、上記各組み合わせの摩擦要素が同時に締結される
ことを確実に防止し、インタロックを回避することがで
きる。この場合において、上記油路の切り換えは単一の
シフトバルブで行なわれるので、油圧制御装置の複雑化
を特に招来することはなく、比較的簡単な構成で複数
(4つ)の摩擦要素についてのインタロックを回避するこ
とができる。
【0016】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記シフトバルブは上記2つの共
通の排圧ポートを備えているので、上記4つの摩擦要素
毎に排圧ポートを設ける場合に比べて、シフトバルブの
バルブ長さを短くすることが可能となり、該バルブの小
型化および省スペース化を図ることができる。
【0017】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第1または第2の発明と同様の効果を奏する
ことができる。しかも、その上、上記シフトバルブは上
記第1摩擦要素または第2摩擦要素と上記油圧供給手段
との接続状態を選択的に切り換えるので、このシフトバ
ルブを利用して一つの油圧供給手段の供給油圧を上記両
摩擦要素に選択的に用いることができる。この結果、同
時に締結されることが防止される上記両摩擦要素に対す
る油圧供給手段を簡単な構成で共用化することができ、
油圧回路の構造を簡素化するとともに、省スペース化お
よびコストの低減を図ることができる。
【0018】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第1〜第3の発明のいずれか一と同様
の効果を奏することができる。特に、上記シフトバルブ
の各端部に上記制御元圧,ソレノイド圧が導かれるよう
にしたので、これらの圧力の導入状態を切り換えること
によって当該シフトバルブのバルブスプールのシフト位
置を切り換えることができる。
【0019】また、更に、本願の第5の発明によれば、
基本的には、上記第1〜第4の発明のいずれか一と同様
の効果を奏することができる。特に、具体的に、上記自
動変速機は前進レンジで4段の変速段を有するタイプで
あり、かつ、上記第1摩擦要素が所謂3−4クラッチ、
上記第2摩擦要素が所謂ローリバースブレーキ、上記第
3摩擦要素が所謂2−4ブレーキ、また、上記第4摩擦
要素が所謂リバースクラッチである場合において、比較
的簡単な構成で複数(4つ)の摩擦要素についてのインタ
ロックを回避することができる等の効果を奏することが
できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て詳細に説明する。まず、図1により本実施例に係る自
動変速機10の機械的構成を説明する。この自動変速機
10は、主たる構成要素として、トルクコンバータ20
と、該トルクコンバータ20の出力により駆動される変
速歯車機構30と、該機構30の動力伝達経路を切り換
えるクラッチやブレーキ等の複数の摩擦要素41〜45
及びワンウェイクラッチ46とを有し、これらにより
D,S,Lレンジ等の前進走行レンジにおける1〜4速
と、Rレンジにおける後退速とが得られるようになって
いる。
【0021】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設され、かつ変速機
ケース11にワンウェイクラッチ24を介して支持され
てトルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース2
1とタービン23との間に設けられ、該ケース21を介
してエンジン出力軸1とタービン23とを直結するロッ
クアップクラッチ26とで構成されている。そして、上
記タービン23の回転がタービンシャフト27を介して
変速歯車機構30側に出力されるようになっている。こ
こで、このトルクコンバータ20の反エンジン側には、
該トルクコンバータ20のケース21を介してエンジン
出力軸1に駆動されるオイルポンプ12が配置されてい
る。
【0022】一方、上記変速歯車機構30は、それぞ
れ、サンギヤ31a,32aと、これらのサンギヤ31
a,32aに噛み合った複数のピニオン31b,32b
と、これらのピニオン31b,32bを支持するピニオ
ンキャリヤ31c,32cと、ピニオン31b,32bに
噛み合ったリングギヤ31d,32dとで構成される第
1、第2遊星歯車機構31,32を有する。そして、上
記タービンシャフト27と第1遊星歯車機構31のサン
ギヤ31aとの間にフォワードクラッチ41が、同じく
タービンシャフト27と第2遊星歯車機構32のサンギ
ヤ32aとの間にリバースクラッチ42が、またタービ
ンシャフト27と第2遊星歯車機構32のピニオンキャ
リヤ32cとの間に3−4クラッチ43がそれぞれ介設
されると共に、第2遊星歯車機構32のサンギヤ32a
を固定し得る2−4ブレーキ44が配置されている。
【0023】さらに、第1遊星歯車機構31のリングギ
ヤ31dと第2遊星歯車機構32のピニオンキャリヤ3
2cとが連結されて、これらと変速機ケース11との間
にローリバースブレーキ45とワンウェイクラッチ46
とが並列に配置されていると共に、第1遊星歯車機構3
1のピニオンキャリヤ31cと第2遊星歯車機構32の
リングギヤ32dとが連結されて、これらに出力ギヤ1
3が接続されている。そして、この出力ギヤ13の回転
が伝動ギヤ2,3,4及び差動機構5を介して左右の車軸
6,7に伝達されるようになっている。
【0024】ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩
擦要素41〜45及びワンウェイクラッチ46の作動状
態と変速段との関係をまとめると、次の表1に示すよう
になる。この表1において、○印は当該摩擦要素が締結
される場合を示している。また、(○)印は所謂Lレンジ
の場合においてのみ締結されることを示している。更
に、2−4ブレーキ44のS/A(サーボアプライ)の
欄における●印は、後述するように、油圧は供給される
が、S/R(サーボリリース)側にも同時に油圧が供給
されるために、摩擦要素44(2−4ブレーキ)として
は締結されることはなく、格別の作用は行わないことを
示している。
【0025】
【表1】
【0026】すなわち、フォワードクラッチ41は前進
レンジの1速,2速または3速において締結され4速で
は解放され、リバースクラッチ42は後退レンジにおい
てのみ、3−4クラッチ43は3速または4速において
のみ、2−4ブレーキ44は2速または4速においての
み、ローリバースブレーキ45は後退レンジまたはエン
ジンブレーキが得られるLレンジの1速においてのみ、
それぞれ締結される。また、ワンウェイクラッチ46は
前進レンジの1速においてのみ働く。尚、本実施例で
は、上記各摩擦要素41〜46のうち、3−4クラッチ
43とローリバースブレーキ45,ローリバースブレー
キ45と2−4ブレーキ44、および2−4ブレーキ4
4とリバースクラッチ42は、それぞれ同時に締結され
た場合には、変速歯車機構30の作動がロックされる所
謂インタロックが生じるようになっており、このインタ
ロックは、後述するように、自動変速機10の油圧制御
回路に設けられた1個のシフトバルブによる油路の切り
換えによって確実に回避できるようになっている。つま
り、上記3−4クラッチ43,ローリバースブレーキ4
5,2−4ブレーキ44及びリバースクラッチ42が、
それぞれ、本願の請求項1,請求項2および請求項3に
記載した第1摩擦要素,第2摩擦要素,第3摩擦要素お
よび第4摩擦要素に相当している。
【0027】次に、図2により、上記各摩擦要素41〜
45に設けられた油圧室に対して作動圧を給排する油圧
制御回路50について説明する。ここで、上記各摩擦要
素のうち、例えばバンドブレーキでなる2速または4速
用の2−4ブレーキ44(図1参照)は、作動圧が供給さ
れる油圧室としてアプライ室(締結室)44aとリリース
室(解放室)44bとを有し、アプライ室44aのみに作
動圧が供給されているときに該2−4ブレーキ44が締
結され、リリース室44bのみに作動圧が供給されてい
るとき、両室44a,44bとも作動圧が供給されてい
ないとき、及び両室44a,44bとも作動圧が供給さ
れているときに、2−4ブレーキ44が解放されるよう
になっている。すなわち、この2−4ブレーキ44は、
アプライ室44aのみに油圧が作用した場合にだけ締結
される。また、その他の摩擦要素41〜43及び45は
単一の油圧室を有し、その油圧室に作動圧が供給されて
いるときに、当該摩擦要素が締結されるようになってい
る。尚、図2中におけるバルブ構造の模式図では、バル
ブスプールの中心線の上側と下側とで、当該バルブスプ
ールのシフト位置が左右異なる状態をそれぞれ示してい
る。
【0028】この油圧制御回路50には、主たる構成要
素として、ライン圧(制御元圧)を生成するレギュレータ
バルブ51と、手動操作によってレンジの切り換えを行
うためのマニュアルバルブ52と、基本的には変速段に
応じて油路を切り換える第1,第2および第3シフトバ
ルブ56,57及び58と、第1または第2シフトバル
ブ56又は57あるいは後述する他のシフトバルブ(ロ
ックアップシフトバルブ76)を作動させるための第1
あるいは第2ON−OFFソレノイドバルブ (以下、O
N−OFFバルブと記す)61,62と、各摩擦要素4
1〜45の油圧室に供給される作動圧の生成,調整,排出
等の制御を電気的に行い得る油圧制御手段として、第1
〜第3デューティソレノイドバルブ (以下、デューティ
バルブという)66,67,68等が備えられている。か
かる油圧制御手段66〜68(デューティバルブ)を用い
ることにより、各摩擦要素に供給される作動圧を精度良
く調整することができ、特に、変速時における作動圧の
給排タイミングをち密に制御して、変速ショックの低減
等、変速フィーリングの向上を図ることができる。
【0029】ここで、上記ON−OFFバルブ61,6
2及びデューティバルブ66〜68はいずれも3方弁で
あって、上,下流側の油路を連通させた状態と、下流側
の油路をドレンさせた状態とが得られるようになってい
る。そして、後者の場合、上流側の油路が遮断されるの
で、ドレン状態で上流側からの作動油を徒に排出するこ
とがなく、オイルポンプの駆動ロスが低減される。な
お、ON−OFFバルブ61,62及びデューティバル
ブ66〜68は共に、ONのとき(通電時)に下流側の油
路をドレンさせ、OFFのとき(非通電時)に上,下流側
の油路を連通させるようになっている。また、デューテ
ィバルブ66〜68は、デューティ制御(すなわちON
/OFFを短い周期で繰り返す制御)により、上流側の
油圧を元圧として、下流側に所定値に調整した油圧を生
成し得るようになっている。
【0030】上記レギュレータバルブ51は、図1にも
示すオイルポンプ12から吐出された作動油の圧力を所
定のライン圧(制御元圧)に調整する。そして、このライ
ン圧は、メインライン100を介して上記マニュアルバ
ルブ52に供給されると共に、レデューシングバルブ7
1と第2デューティバルブ67とに制御元圧として供給
され、さらに、後述するように第1シフトバルブ56の
切換状態に応じて、該シフトバルブ56を介し、フォワ
ードクラッチ41の締結時に用いられるアキュムレータ
72に背圧として供給される。上記レデューシングバル
ブ71に供給されたライン圧は、該バルブ71によって
一定値に減圧された上で、ライン101を介して第1,
第2ON−OFFバルブ61,62に供給される。ま
た、このレデューシングバルブ71からの一定圧は、ラ
イン105を介して上記レギュレータバルブ51の調圧
ポート51aにも供給される。その場合に、この一定圧
は、上記ライン105に備えられたリニアソレノイドバ
ルブ69により例えばエンジン負荷等に応じて調整さ
れ、したがって、レギュレータバルブ51によってライ
ン圧がエンジン負荷等に応じて調整されることになる。
【0031】上記レデューシングバルブ71から第1,
第2ON−OFFバルブ61,62に供給された一定圧
は、これら各バルブ61,62がOFFのときにソレノ
イド圧として下流側に出力される。すなわち、第1ON
−OFFバルブ61がOFFのときには、そのソレノイ
ド圧が、ライン103(第1ソレノイド圧供給ライン)か
ら第3シフトバルブ58を介して第1シフトバルブ56
または第2シフトバルブ57の一端(右端)の制御ポート
56a又は57aにパイロット圧として供給され、これ
らシフトバルブ56又は57のバルブスプールを図にお
ける左側に付勢する。また、第2ON−OFFバルブ6
2がOFFのときには、そのソレノイド圧がライン10
4(第2ソレノイド圧供給ライン)を介してロックアップ
シフトバルブ76の一端(左端)の制御ポート76aに供
給され、該シフトバルブ76のバルブスプールを図にお
ける右側に付勢する。
【0032】一方、上記メインライン100からマニュ
アルバルブ52に供給されるライン圧は、D,S,Lの各
レンジでは共通の前進ライン106に、Rレンジでは後
退ライン107にそれぞれ導入される。上記前進ライン
106は3つのライン111,112,113に分岐さ
れ、そのうち、第1のライン111は第1デューティバ
ルブ66に導かれて、該バルブ66に制御元圧としてラ
イン圧を供給する。また、第2のライン112は第1シ
フトバルブ56にライン圧を供給し、さらに、第3のラ
イン113は第2シフトバルブ57にライン圧を供給す
る。そして、この第3のライン113は、第2シフトバ
ルブ57のスプールが図における左側に位置するときに
ライン114に連通して、第3デューティバルブ68に
制御元圧としてライン圧を供給する。
【0033】また、以上のようにして上流側から制御元
圧が供給される第1〜第3デューティバルブ66〜68
のうち、第1デューティバルブ66の下流側は、ロック
アップシフトバルブ76に導かれ、該シフトバルブ76
のバルブスプールが図における右側に位置するときに、
オリフィス73が設けられたフォワードクラッチライン
121を介してフォワードクラッチ41の油圧室に連通
する。尚、このフォワードクラッチライン121から分
岐された分岐ライン122は第1シフトバルブ56に接
続されている。さらに、第2デューティバルブ67の下
流側ライン125は、分岐ライン124を有しており、
この分岐ライン124は第1シフトバルブ56に導か
れ、上記下流側ライン125は第2シフトバルブ57に
導かれている。また、さらに、第3デューティバルブ6
8の下流側は2−4ブレーキ44のアプライ室44aに
導かれている。
【0034】一方、上記マニュアルバルブ52によりR
レンジでライン圧が導入される後退ライン107は第2
シフトバルブ57に導かれ、ライン圧を該第2シフトバ
ルブ57に供給する。なお、この後退ライン107は、
ライン127を介してレギュレータバルブ51の増圧ポ
ート51bにもライン圧を導き、Rレンジでライン圧を
前進レンジの場合より全般的に高い値に調整させるよう
になっている。また、上記ライン127から分岐した分
岐ライン128は、第2シフトバルブ57の他の一端
(左端)の制御ポート57bにパイロット圧として供給さ
れ、該第2シフトバルブ57のスプールを図における右
側に付勢する。
【0035】さらに、この油圧制御回路50には、以上
の構成に加えて、図1に示すロックアップクラッチ26
の作動状態を切り換え得るロックアップシフトバルブ7
6が備えられている。このロックアップシフトバルブ7
6には、レギュレータバルブ51からリリーフバルブ7
7を介してトルクコンバータ圧を供給するトルクコンバ
ータライン131が接続されると共に、上記第1デュー
ティバルブ66の下流側ライン123が接続されてお
り、また、制御ポート76aには、上述のように第2O
N−OFFバルブ62からパイロット圧を導くライン1
04(第2ソレノイド圧供給ライン)が接続されている。
【0036】そして、第2ON−OFFバルブ62がO
FFされて制御ポート76aにパイロット圧が供給され
ている場合には、このパイロット圧によってロックアッ
プシフトバルブ76のスプールが図における右側に位置
することにより、上記トルクコンバータライン131が
ロックアップクラッチ26のフロント室26aに至るラ
イン134に連通されて、トルクコンバータ圧が該フロ
ント室26aに導入され、ロックアップクラッチ26が
解放された状態とされている。尚、ロックアップクラッ
チ26のフロント室26aおよびリヤ室26bの出口側は
共に、オイルクーラ78を有するリリースライン132
に接続されている。また、この場合、ロックアップシフ
トバルブ76を介して第1デューティバルブ66の下流
側ライン123とフォワードクラッチライン121とが
連通し、このフォワードクラッチライン121からフォ
ワードクラッチ41の油圧室に、第1デューティバルブ
66で生成された油圧を供給することができる。
【0037】一方、上記第2ON−OFFバルブ62が
ONされている場合には、第2ソレノイド圧供給ライン
104が(つまり、ロックアップシフトバルブ76の制
御ポート76aが)ドレーンされ、ロックアップシフトバ
ルブ76のバルブスプールが図における左側に位置する
ことにより、上記トルクコンバータライン131がロッ
クアップクラッチ26のリヤ室26bに至るライン13
5に連通されてトルクコンバータ圧が該リヤ室26bに
導入され、これにより、該ロックアップクラッチ26が
締結される。このとき、フロント室26aに至るライン
134はロックアップシフトバルブ76を介して第1デ
ューティバルブ66の下流側ライン123に連通してお
り、該第1デューティバルブ66によってフロント室2
6aの作動圧が調整可能となり、ロックアップクラッチ
26の作動をち密に制御して動力伝達効率を効果的に高
めることができるようになる。
【0038】また、上記ロックアップシフトバルブ76
と第1シフトバルブ56との間にはライン140が設け
られており、該ライン140の一端(ロックアップシフ
トバルブ76側の端部)は、ロックアップシフトバルブ
76のバルブスプールが図における左側に位置する場
合、つまり、第1デューティバルブ66がロックアップ
クラッチ26の制御回路に接続されている場合に、ロッ
クアップシフトバルブ76を介してフォワードクラッチ
ライン121に連通する。一方、上記ライン140の他
端(第1シフトバルブ56側の端部)は、第1シフトバル
ブ56のバルブスプールが図における左側に位置する場
合には、該第1シフトバルブ56を介して前進ライン1
06の分岐ライン112に連通し、上記バルブスプール
が図における右側に位置する場合には、該第1シフトバ
ルブ56のドレーンポート56dに連通するようになっ
ている。
【0039】尚、上記第1シフトバルブ56にはライン
141(アキュムレータライン)を介してアキュムレータ
72が接続されるとともに、フォワードクラッチライン
121の途中部から分岐された分岐ライン122が接続
されている。そして、上記ライン141は、第1シフト
バルブ56が図における右側に位置する場合にはメイン
ライン100に連通してアキュムレータ72への蓄圧が
行なわれ、上記第1シフトバルブ56が左側に位置する
場合には上記ライン122に連通して、アキュムレータ
72に蓄えられた作動油をフォワードクラッチ41側に
供給することができる。すなわち、アキュムレータ72
への蓄圧と該アキュムレータ72からの圧力供給とが、
上記第1シフトバルブ56のバルブスプールの位置の切
り換えによって行なわれる。
【0040】また、第1シフトバルブ56には、ライン
115(サーボリリースライン)を介して2−4ブレーキ
44のリリース室44bが接続されている。このリリー
ス室44bと上記フォワードクラッチ41の油圧室と
は、第1シフトバルブ56が図における右側に位置する
場合に、フォワードクラッチライン121,ライン12
2,第1シフトバルブ56及びライン115を介して連
通し、同時に油圧の給排が行なわれる。更に、第1シフ
トバルブ56と第2シフトバルブ57とはライン124
及びライン125を介して相互に接続されており、第1
シフトバルブ56に接続されたリリース室44bとライ
ン117(3−4クラッチライン)を介して第2シフトバ
ルブ57に接続された3−4クラッチ43の油圧室と
は、第1シフトバルブ56および第2シフトバルブ57
が共に図における左側に位置する場合に、ライン11
5,第1シフトバルブ56,ライン124,ライン125,
第2シフトバルブ57及びライン117を介して連通
し、同時に油圧の給排が行なわれる。上記2−4ブレー
キ44のリリース室44bとフォワードクラッチ41と
が連通する状態と、上記リリース室44bと3−4クラ
ッチ43の油圧室とが連通する状態とは、上記第1シフ
トバルブ56のバルブスプールの位置の切り換えによっ
て切り換えられる。
【0041】上記第2シフトバルブ57には、ライン1
16(リバースクラッチライン)を介してリバースクラッ
チ42が、ライン118(ローリバースブレーキライン)
を介してローリバースブレーキ45がそれぞれ接続され
るとともに、ライン114,第3デューティバルブ68
及びライン119(サーボアプライライン)を介して2−
4ブレーキ44のアプライ室44aが接続されている。
このアプライ室44aには上記第3デューティバルブ6
8から直接に油圧が供給される。そして、第2シフトバ
ルブ57のバルブスプールが図における左側に位置して
いる場合には、ライン117とライン125とを介して
3−4クラッチ43と第2デューティバルブ67とが接
続される。また、ライン113とライン114とが連通
して第3デューティバルブ68にライン圧が供給され
る。この場合、リバースクラッチ42及びローリバース
ブレーキ45は、第2シフトバルブ57のドレーンポー
ト57d及び57eにそれぞれ接続される。
【0042】一方、第2シフトバルブ57のバルブスプ
ールが図における右側に位置している場合には、リバー
スクラッチ42の油圧室と後退ライン107とが連通
し、ライン118とライン125とを介してローリバー
スブレーキ45と第2デューティバルブ67とが接続さ
れる。この場合、3−4クラッチ43及び第3デューテ
ィバルブ68は(換言すれば、2−4ブレーキ44のア
プライ室44aは)、第2シフトバルブ57のドレーンポ
ート57d及び57eにそれぞれ連通する。このように、
本実施例では、上記第2シフトバルブ57は、3−4ク
ラッチ43とリバースクラッチ42の各油圧室の油圧を
それぞれ排出させる共通の排圧ポート57dと、ローリ
バースブレーキ45と2−4ブレーキ44(アプライ室
44a)の各油圧室の油圧をそれぞれ排出させる共通の排
圧ポート57eとを備えている。これにより、各摩擦要
素42〜45毎に排圧ポートを設ける場合に比べて第2
シフトバルブ57の長さを短く設定することができる。
【0043】上記摩擦要素42〜45のうち、3−4ク
ラッチ43とローリバースブレーキ45,ローリバース
ブレーキ45と2−4ブレーキ44、および2−4ブレ
ーキ44とリバースクラッチ42は、上述のように、そ
れぞれ同時に締結された場合には、変速歯車機構30の
作動がロックされ所謂インタロックが生じるが、本実施
例では、このインタロックは、単一のシフトバルブ(第
2シフトバルブ57)による油路(ライン)の切り換えに
よって回避されるようになっている。尚、この第2シフ
トバルブ57が、本願の各請求項に記載した「シフトバ
ルブ」に相当している。すなわち、3−4クラッチ43
または2−4ブレーキ44が締結されている場合(つま
り、第2シフトバルブ57のバルブスプールが図におけ
る左側に位置している場合)は、ローリバースブレーキ
45及びリバースクラッチ42は解放され、ローリバー
スブレーキ45またはリバースクラッチ42が締結され
ている場合(つまり、第2シフトバルブ57のバルブス
プールが図における右側に位置している場合)には、3
−4クラッチ43及び2−4ブレーキ44は解放され
る。このように、単一のシフトバルブ(第2シフトバル
ブ57)による油路の切り換えによって、比較的簡単な
構成で、複数(4つ)の摩擦要素42〜45についてのイ
ンタロックを確実に回避することができるのである。
【0044】また、本実施例では、上記のように、3−
4クラッチ43及びローリバースブレーキ45に、第2
シフトバルブ57を介して第2デューティバルブ67が
接続されており、この第2デューティバルブ67によっ
て3−4クラッチ43,ローリバースブレーキ45の油
圧室に油圧が供給される。この第2デューティバルブ6
7と3−4クラッチ43またはローリバースブレーキ4
5との接続状態は、上記第2シフトバルブ57のバルブ
スプールの位置を切り換えることによって選択的に切り
換えられる。尚、上記第2デューティバルブ67が、本
願の請求項3に記載した油圧供給手段に相当している。
これにより、同時に締結されることのない二つの摩擦要
素(3−4クラッチ43及びローリバースブレーキ45)
に対する油圧供給手段(第2デューティバルブ67)を簡
単な構成で共用させることができ、油圧制御回路50の
構造の簡素化を図ることができるのである。
【0045】更に、本実施例では、上記第2シフトバル
ブ57の一端(図における左端)側の制御ポート57bに
は、マニュアルバルブ52で油圧(制御元圧)の供給が制
御されるライン127及びその分岐ライン128を介し
て制御元圧が導かれる一方、他端(図における右端)側の
制御ポート57aには、第3シフトバルブ58によって
接続状態が切り換えられるライン143とライン103
とを介して第1ON−OFFバルブ61のソレノイド圧
が導かれる。尚、この第1ON−OFFバルブ61が、
本願の請求項4に記載したソレノイドバルブに相当して
いる。そして、上記左右の制御ポート57a,57bのい
ずれかにパイロット圧が供給されることにより、第2シ
フトバルブ57のバルブスプールが移動させられ、油路
の切り換えが行なわれる。
【0046】上記第3シフトバルブ58の上流側には、
上記ライン103の他に、レデューシングバルブ71か
らの一定圧を供給するライン101からそれぞれ分岐し
たライン146,147が接続されるとともに、第2デ
ューティバルブ67の下流側のライン125に連通する
ライン148が接続されている。一方、第3シフトバル
ブ58の下流側には、上記ライン143の他に、第1シ
フトバルブ56の制御ポート56aにつなぎ込まれたラ
イン144、および第1シフトバルブ56の上流側に接
続されたライン124に連通するライン149が接続さ
れ、更に、第3シフトバルブ58の制御ポート58aに
は、第2シフトバルブ57から3−4クラッチ43へ至
るライン117(3−4クラッチライン)から分岐された
分岐ライン145が接続されている。
【0047】従って、第3シフトバルブ58のバルブス
プールが図における右側に位置する場合には、ライン1
47とライン144とが連通し、第1シフトバルブ56
の制御ポート56aにレデューシングバルブ71からの
一定圧がパイロット圧として導かれ、第1シフトバルブ
56のバルブスプールが図における左側にシフトされ
る。このとき、ライン103とライン143とを介し
て、第2シフトバルブ57の右側の制御ポート57aに
第1ON−OFFバルブ61が接続され、該第1ON−
OFFバルブ61のソレノイド圧がパイロット圧として
供給可能になる。上記第2シフトバルブ57の右側制御
ポート57aにパイロット圧が供給されると、該第2シ
フトバルブ57のバルブスプールが図における左側にシ
フトされ、ライン117とライン125を介して、3−
4クラッチ43と第2デューティバルブ67とが接続さ
れる。
【0048】そして、この第2デューティバルブ67か
ら3−4クラッチ43の油圧室に油圧が供給され、その
圧力値が予め設定された所定値以上に高められると、ラ
イン145を介してライン117に連通する第3シフト
バルブ58の制御ポート58aの圧力が高まり、該第3
シフトバルブ58のバルブスプールは図における左側に
移動させられる。その結果、今度はライン146とライ
ン143とが連通し、第2シフトバルブ57の右側制御
ポート57aには、レデューシングバルブ71からの一
定圧がパイロット圧として導かれる。このとき、ライン
103とライン144とを介して、第1シフトバルブ5
6の制御ポート56aに第1ON−OFFバルブ61が
接続され、該第1ON−OFFバルブ61のソレノイド
圧がパイロット圧として供給可能になる。
【0049】上述のように、3−4クラッチ43は、前
進レンジの3速以上の高速側の変速段で締結され2速以
下の低速側の変速段で解放される摩擦要素であり、第1
シフトバルブ56は、フォワードクラッチ41が締結さ
れる前進レンジの3速以下とフォワードクラッチ41が
解放される4速との間で(換言すれば、高速側の変速領
域で)切り換えられるシフトバルブである。また、第2
シフトバルブ57は、そのバルブスプールのシフト位置
の切り換えに応じてローリバースブレーキ45の締結/
解放が切り換えられる。つまり、前進レンジの2速とエ
ンジンブレーキが得られる1速との間で(換言すれば、
低速側の変速領域で)切り換えられるシフトバルブであ
る。従って、第1シフトバルブ56と第2シフトバルブ
57とが同時に使用されることはない。
【0050】このように、3速以上の高速側の変速段と
2速以下の低速側の変速段とで作動状態が切り換えられ
る摩擦要素(3−4クラッチ43)の作動状態に応じて、
第1ON−OFFバルブ61を選択的に第1シフトバル
ブ56の制御ポート56aまたは第2シフトバルブ57
の制御ポート57aに接続し、当該シフトバルブ56ま
たは57の切換タイミングに応じてソレノイド圧を供給
することができ、一つのソレノイドバルブ(ON−OF
Fバルブ)61のソレノイド圧を上記両シフトバルブ5
6,57の切り換えに選択的に利用することができる。
換言すれば、シフトバルブ56,57にソレノイド圧を
供給し得る第1ON−OFFバルブ61を、同時に使用
されることのない二つのシフトバルブ56,57につい
て共用化することができ、油圧制御回路50の構造の簡
素化を図ることができる。
【0051】また、第1シフトバルブ56にはライン1
15を介して2−4ブレーキ44のリリース室44bが
接続されており、第1シフトバルブ56のバルブスプー
ルが図における左側に位置する場合には、上記ライン1
15とライン124とが連通する。該ライン124は、
第2デューティバルブ67から第2シフトバルブ57に
至るライン125の途中部から分岐しており、この分岐
部と第2デューティバルブ67との間には、流路を絞る
オリフィス75が介設されている。更に、上記ライン1
24は、ライン125の途中部から第3シフトバルブ5
8に至るライン149に接続されている。
【0052】そして、前進レンジの1速から2速への変
速時(つまり、2−4ブレーキ44のアプライ室44aに
油圧が供給されてリリース室44b内の作動油が排出さ
れる際)には、3−4クラッチ43の油圧室には油圧が
供給されておらず、第3シフトバルブ58の制御ポート
58aにはパイロット圧が導かれていないので、該第3
シフトバルブ58のバルブスプールは図における右側に
位置しており、この状態では、ライン149とライン1
48とが連通している。従って、この場合には、リリー
ス室44bからライン115及びライン124を介して
排出された作動油は、オリフィス75を介してではな
く、ライン149及びライン148を介して排出され得
る。つまり、このライン149及びライン148が、オ
リフィス75を迂回するバイパス油路を形成しており、
このバイパス油路149,148を介してリリース室4
4b内の作動油を迅速に排出することにより、該リリー
ス室44b内に残圧が残って変速タイミングが遅れるこ
とを有効に防止できる。一方、上記リリース室44bに
油圧が供給される際(2速から3速への変速時)には、作
動油はオリフィス75を介して供給されるので、リリー
ス室44bと3−4クラッチ43の油圧室とをほぼ同じ
圧力に保ちながら油圧を供給することができ、良好な変
速フィーリングが得られる。
【0053】上記バイパス油路149,148を通過さ
せるための第3シフトバルブ58のバルブスプールのシ
フト位置の切り換えは、1速から2速への変速に関係し
ない3−4クラッチ43の油圧室の圧力によって行なわ
れる。すなわち、上記3−4クラッチ43の油圧室の圧
力が、3−4クラッチ43のピストンストローク圧より
も僅かに高い所定圧力以上の圧力となった時点で第3シ
フトバルブ58のバルブスプールの位置が切り換えら
れ、オリフィス75を迂回するバイパス油路149,1
48が閉じられるようになっている。これにより、2速
から3速への変速時、3−4クラッチ43の油圧室の圧
力がそのピストンストローク圧に達して(つまり、3−
4クラッチ43のピストンのストローク動作が完了し
て)、3−4クラッチ43と2−4ブレーキ44との掛
け替えが開始された後は、上記オリフィス75を介して
油圧を供給することにより、両摩擦要素43,44の掛
け替えをスムースに行わせ、良好な変速フィーリングを
得ることができる。
【0054】また、1速から2速への変速時には、でき
るだけ早いタイミングで2−4ブレーキ44のリリース
室44b側の作動油を排出させることができる。このと
き、2−4ブレーキ44のリリース室44bに一時的に
残った残圧が、ライン124及び125,第2シフトバ
ルブ57並びにライン145を介して回り込み、第3シ
フトバルブ58の制御ポート58aに作用することが考
えられるが、バイパス油路149,148を形成するた
めの第3シフトバルブ58の切換ポイントは上記のよう
に設定されているので、かかる残圧の影響で第3シフト
バルブ58のバルブスプールのシフト位置が余りにも低
圧で切り換えられることはない。すなわち、3−4クラ
ッチ43と2−4ブレーキ44との掛け替え時には、3
−4クラッチ43の油圧室と2−4ブレーキ44のリリ
ース室44bとが同圧に保たれるように油圧を供給する
ことができ、かつ、1速から2速への変速時には、リリ
ース室44b側の残圧の影響で第3シフトバルブ58が
不用意に切り換えられてバイパス油路149,148が
閉じられることを防止するように、最適の切換タイミン
グを設定することができる。
【0055】ところで、当該自動変速機10には、図3
に示すように、油圧制御回路50における上記第1,第
2ON−OFFバルブ61,62、第1〜第3デューテ
ィバルブ66〜68及びリニアソレノイドバルブ69を
制御するコントローラ150が備えられていると共に、
このコントローラ150には、当該車両の車速やエンジ
ン負荷としてのスロットル開度、或は運転者によって選
択されたシフト位置 (レンジ)等を検出するセンサ15
1,152,153からの信号が入力され、これらのセン
サ151,152,153からの信号が示す当該車両ない
しエンジンの運転状態等に応じて上記各バルブ61,6
2,66〜69の作動を制御するようになっている。
【0056】次に、この第1,第2ON−OFFバルブ
61,62及び第1〜第3デューティバルブ66〜68
の作動状態と各摩擦要素41〜45の油圧室に対する作
動圧の給排状態の関係を変速段ごとに説明する。ここ
で、第1,第2ON−OFFバルブ61,62及び第1〜
第3デューティバルブ66〜68の各変速段ごとの作動
状態の組合せ (ソレノイドパターン)は、以下の各表
(表2〜表6)に示すように設定されている。尚、表2は
変速がアップシフトの場合、表3は変速がダウンシフト
の場合、表4はダウンシフトでLレンジの1速の場合を
それぞれ示しており、また、表5はマニュアルバルブ5
2によるレンジ選択に対応したソレノイドパターンを、
更に、表6は3速および4速においてロックアップ制御
を行う場合を、それぞれ示している。
【0057】また、これら各表中において、○印は、各
ソレノイドバルブ61,62及び66〜68について、
通電(ON)状態であって、上流側の油路を遮断して下流
側の油路をドレンさせた状態を示し、×印は、各ソレノ
イドバルブ61,62及び66〜68について、非通電
(OFF)状態であって、上流側の油路を下流側の油路に
連通させて元圧をそのまま下流側に供給する状態を示
す。また、●印は、デューティバルブ66〜68につい
て、元圧をデューティ制御により所定値に調整した上で
下流側に供給する状態を示す。更に、各表の左欄におい
て、FWDはフォワードクラッチ41を、S/A及びS
/Rは2−4ブレーキ44のアプライ室44a及びリリ
ース室44bを、3−4は3−4クラッチ43を、L/
Rはローリバースブレーキ45を、REVはリバースク
ラッチ42を、また、T/CF及びT/CRはロックア
ップクラッチ26のフロント室26a及びリヤ室26b
を、それぞれ表している。
【0058】また、更に、各表の左欄において、第1,
第2ON−OFFはそれぞれ第1,第2ON−OFFバ
ルブ61,62を、第1,第2,第3デューティはそれぞ
れ第1,第2,第3デューティバルブ66,67,68を、
それぞれ表している。また、更に、各表の上欄におい
て、矢印(→,←など)は、変速の方向あるいはマニュア
ル操作によるレンジ変更の方向を示している。例えば、
3→4であれば3速から4速への変速を示し、N←Dで
あればDレンジからNレンジへのチェンジ操作を示して
いる。尚、表6の上欄におけるL/Uはロックアップ制
御状態を表している。また、更に、各表中において、P
Lはライン圧を、Paccはアキュムレータ圧を、Ptcは
トルクコンバータ圧をそれぞれ表し、また、P1,P2,P
3はそれぞれ第1,第2,第3デューティバルブ66,6
7,68によるデューティ制御圧を表している。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】
【0063】
【表6】
【0064】まず、一速(Lレンジの1速を除く)におい
ては、表2及び表3並びに図4に示すように、第2ON
−OFFバルブ62が非通電(OFF)状態とされてそ
の上,下流を連通させており、該第2ON−OFFバル
ブ62からのパイロット圧が第2ソレノイド圧供給ライ
ン104を介してロックアップシフトバルブ76の制御
ポート76aに供給される結果、該バルブ76のスプー
ルが図における右側に位置することとなり、第1デュー
ティバルブ66の下流側ライン123とフォワードクラ
ッチライン121とが連通する。また、第1デューティ
バルブ66は非通電(OFF)状態とされてその上,下
流を連通させており、ライン111からの制御元圧がそ
のままフォワードクラッチ41の油圧室に供給され、該
クラッチ41が締結される。ここで、上記フォワードク
ラッチ圧の供給開始時には、オリフィス73を介して緩
やかに油圧が供給されることになる。更に、このとき、
ロックアップクラッチ26のフロント室26aに至るラ
イン134とトルクコバータライン131とが連通する
ので、上記フロント室26aにはトルクコンバータ圧が
導入され、ロックアップクラッチ26は解放された状態
とされている。
【0065】また、この1速では、第2デューティバル
ブ67が通電(ON)状態とされ、ライン125,11
7及びライン145を介して第3シフトバルブ58の制
御ポート58aをドレーンさせており、該第3シフトバ
ルブ58のバルブスプールを図における右側に位置させ
ることにより、ライン144とライン147とが連通
し、第1シフトバルブ56の制御ポート56aにレデュ
ーシングバルブ71からの一定圧が供給される結果、第
1シフトバルブ56のバルブスプールが図における左側
に位置することとなる。これにより、上記フォワードク
ラッチライン121から分岐された分岐ライン122が
アキュムレータ72に通じるライン141に連通する。
したがって、N−D操作時等においてフォワードクラッ
チ41が締結される場合には、このアキュムレータ72
の作用によって該クラッチ41が緩やかに締結され、上
記オリフィス73の作用と相まってN−D操作時等にお
けるショックが低減されることになる。
【0066】更に、この1速では、第1ON−OFFバ
ルブ61が非通電(OFF)状態とされてその上,下流
側を連通させており、ライン103及びライン143を
介して第2シフトバルブ57の右側制御ポート57aに
パイロット圧が供給されることにより、上記第2シフト
バルブ57のスプールは図における左側に位置してい
る。このとき、前進ライン106と第3デューティバル
ブ68への供給ライン114とが連通することにより、
第3デューティバルブ68にライン圧が供給されるが、
第3デューティバルブ68は、通電(ON)されてドレー
ン状態にあり、2−4ブレーキ44のアプライ室44a
に油圧が供給されることはない。
【0067】次に、2速の状態では、表2及び表3並び
に図5に示すように、第3デューティバルブ68がOF
Fされてその上,下流側を連通させ、前進ライン106,
ライン114及びサーボアプライライン119を介し
て、2−4ブレーキ44のアプライ室44aにライン圧
がそのまま供給される。尚、他のデューティバルブ6
6,67及びON−OFFバルブ61,62については、
その作動状態は1速の場合と同じである。これにより、
上記フォワードクラッチ41に加えて、2−4ブレーキ
44が締結される。
【0068】1速と2速の中間パターン(1→2)とし
てソレノイドパターンが示されるように(表2参照)、
1速から2速への変速(1−2変速)時には、上記第3
デューティバルブ68が、サーボアプライ圧をデューテ
ィ制御により生成して供給し、2−4ブレーキ44の締
結動作を円滑に行わせる。そして、この第3デューティ
バルブ68は、2速への変速後にはデューティ制御を停
止し、ライン圧をそのままサーボアプライ圧として供給
するように動作する。尚、この場合、第3シフトバルブ
58のバルブスプールが図における右側に位置している
ので、ライン149とライン148とが連通し、ライン
125に介設されたオリフィス75を迂回するバイパス
油路が形成され、1速から2速への変速時には、前述の
ように、上記オリフィス75を介してではなく、このバ
イパス油路149,148を介してリリース室44b側の
作動油が排出される。これにより、リリース室44b側
に残圧が残って変速タイミングが遅れることが防止され
る。上記バイパス油路149,148を形成させるため
の第3シフトバルブ58の切換タイミングは前述の通り
である。また、2速から1速へのダウンシフト時におけ
るソレノイドパターンは、上記アップシフト(1−2変
速)の場合と同様である。
【0069】更に、表2において2速と3速の中間パタ
ーン(2→3)としてソレノイドパターンが示されるよ
うに、2速から3速への変速(2−3変速)時には、第2
デューティバルブ67が、メインライン100から供給
されているライン圧を元圧として作動圧を生成する。こ
の作動圧はライン125及び124を介して第1シフト
バルブ56に導かれると共に、ライン125を介して第
2シフトバルブ57に導かれる。これらライン124及
びライン125は、第1シフトバルブ56および第2シ
フトバルブ57のスプールが共に図における左側に位置
することにより、それぞれ2−4ブレーキ44のリリー
ス室44bに通じるサーボリリースライン115及び3
−4クラッチ43の油圧室に通じる3−4クラッチライ
ン117に連通する。したがって、上記第2デューティ
バルブ67で生成される作動圧が2−4ブレーキ44の
リリース室44b及び3−4クラッチ43の油圧室にそ
れぞれサーボリリース圧及び3−4クラッチ圧として供
給され、その結果、2速の状態に対して、2−4ブレー
キ44が解放される一方、3−4クラッチ43が締結さ
れることになる。
【0070】ここで、この2−3変速時には、上記第2
デューティバルブ67がデューティ制御によりサーボリ
リース圧及び3−4クラッチ圧を生成すると共に、2速
の状態で2−4ブレーキ44のアプライ室44aにライ
ン圧を供給していた第3デューティバルブ68もサーボ
アプライ圧をデューティ制御で調整することにより、2
−4ブレーキ44の解放動作と3−4クラッチ43の締
結動作がより適切なタイミングで行われ、2−3変速時
の変速ショックの低減が図られている。また、このと
き、上記のように、リリース室44bと3−4クラッチ
43の油圧室とは連通しているので、第2デューティバ
ルブ67からの油圧は、オリフィス75を介して供給タ
イミングが調節されながら、リリース室44bと3−4
クラッチ43の油圧室に同時に導かれ、これら両室をほ
ぼ同じ圧力に保ちながら油圧を供給できるようになって
いる。
【0071】尚、この2−3変速時、2速状態では、第
3シフトバルブ58のバルブスプールは図における右側
に位置しており、オリフィス75を迂回するバイパス油
路149,148が形成されているが、前述のように、
3−4クラッチ43の圧力が高まり、3−4クラッチラ
イン117の圧力が当該クラッチ43のストローク圧よ
りも僅かに高い圧力となると、第3シフトバルブ58の
バルブスプールのシフト位置が切り換えられ、上記ライ
ン148とライン149との連通が遮断されて上記バイ
パス油路149,148は閉じられる。また、これとと
もに、ライン103についての接続関係が切り換えら
れ、このライン103はライン144と連通し、第1O
N−OFFバルブ61からのパイロット圧は、第1シフ
トバルブ56の制御ポート56aに導かれる一方、第2
シフトバルブ57の右側制御ポート57aには、レデュ
ーシングバルブ71からの一定圧力が導かれるようにな
る。
【0072】そして、3速への変速終了後には、表2及
び表3並びに図6に示すように、上記第2デューティバ
ルブ67および第3デューティバルブ68は共にデュー
ティ制御を停止し、3−4クラッチ圧,サーボリリース
圧およびサーボアプライ圧としては、ライン圧がそのま
ま供給されるように動作する。尚、3速から2速へのダ
ウンシフト変速(3−2変速)時におけるソレノイドパタ
ーンは、アップシフト(2−3変速)の場合と同様であ
る。
【0073】さらに、4速では、表2及び表3並びに図
7に示すように、第1デューティバルブ66が通電(O
N)され、下流側のフォワードクラッチライン121を
ドレン状態とする。また、第1ON−OFFバルブ61
が通電(ON)されて第1シフトバルブ56の制御ポー
ト56aをドレンさせ、スプールを右側に移動させる。
これにより、フォワードクラッチライン121とサーボ
リリースライン115とがライン122を介して連通さ
れた状態とされる。従って、ロックアップシフトバルブ
76の切換状態に応じて、ライン123を介して第1デ
ューティバルブ66から、もしくはライン140を介し
て第1シフトバルブ56のドレーンポート56dから、
フォワードクラッチ圧とサーボリリース圧とが同時に排
出されることになる。つまり、3速の状態に対して、フ
ォワードクラッチ41が解放されると共に、2−4ブレ
ーキ44が再び締結されることになる。
【0074】なお、表2において3速と4速の中間パタ
ーン(3→4)としてソレノイドパターンが示されるよ
うに、3速から4速への変速(3−4変速)時には、第3
デューティバルブ68がデューティ制御により作動圧を
調整することによってサーボアプライ圧の値が適切に制
御され、3−4変速時の変速ショックが抑制されるよう
になっている。また、表3に示されるように、4速から
3速への変速(4−3変速)については、当該エンジンが
パワーオフの状態での4−3変速時においてフォワード
クラッチ41が締結される場合には、4速の状態で上記
アキュムレータ72にライン圧が蓄圧されていると共
に、第1ON−OFFバルブ61がOFFとなって第1
シフトバルブ56のスプールが左側に移動することによ
り、まず、このアキュムレータ72からフォワードクラ
ッチ41の油圧室に作動油が供給される。これにより、
該油圧室ないしフォワードクラッチライン121に作動
油が充満するまでの時間が短縮されて、フォワードクラ
ッチ41が速やかに締結されることになる。
【0075】一方、Lレンジの1速では、表4及び図8
に示すように、Dレンジ等の1速と同様に、第2ON−
OFFバルブ62がロックアップシフトバルブ76の制
御ポート76aにソレノイド圧を供給し、該ロックアッ
プシフトバルブ76のバルブスプールを図における右側
に移動させる。そして、第1デューティバルブ66が前
進ライン106及びライン111からのライン圧をフォ
ワードクラッチ圧としてフォワードクラッチライン12
1に供給することにより、フォワードクラッチ41が締
結される。また、これと同時に、第1ON−OFFバル
ブ61が通電(ON)されてドレーン状態となり、第2
シフトバルブ57のバルブスプールが図における右側に
移動させられる。これにより、ライン144とライン1
47とが連通して第1シフトバルブ56の制御ポート5
6aにレデューシングバルブ71からの一定圧が導か
れ、第1シフトバルブ56のバルブスプールが図におけ
る左側に移動する。
【0076】そして、第2デューティバルブ67がメイ
ンライン100からのライン圧をライン125とライン
124に供給する。これにより、上記第2デューティバ
ルブ67からのライン圧が、サーボリリースライン11
5とローリバースブレーキライン118に供給される。
したがって、このLレンジの1速では、フォワードクラ
ッチ41に加えてローリバースブレーキ45が締結さ
れ、エンジンブレーキが作動する1速が得られることに
なる。
【0077】さらに、Rレンジでは、表5及び図9に示
すように、上記Lレンジの1速と同様に、第2デューテ
ィバルブ67がメインライン100からのライン圧をラ
イン125とライン124に供給することにより、上記
第2デューティバルブ67からのライン圧が、サーボリ
リースライン115とローリバースブレーキライン11
8に供給され、ローリバースブレーキ45が締結され
る。また、マニュアルバルブ52から後退ライン107
にライン圧が導入され、これが上記第2シフトバルブ5
7を通ってリバースクラッチライン116に供給される
ことにより、リバースクラッチ42の油圧室に作動圧が
供給される。したがって、Rレンジでは、ローリバース
ブレーキ45とリバースクラッチ42とが締結されるこ
とになる。なお、Rレンジでは前進ライン106にライ
ン圧が導入されないから、第1,第2デューティバルブ
66,67の作動状態に拘らず、フォワードクラッチ4
1や3−4クラッチ43に作動圧が供給されることはな
い。
【0078】次に、表6,図10及び図11を参照しな
がら、3速あるいは4速においてロックアップ制御を行
う場合について説明する。まず、3速においてロックア
ップ非制御状態からロックアップ制御が行なわれる場合
には、第2ON−OFFバルブ62が通電(ON)されて
その下流側が(つまり、ロックアップシフトバルブ76
の制御ポート76aが)ドレーンされ、図10に示すよう
に、ロックアップシフトバルブ76のバルブスプールが
図における左側に移動する。これにより、フォワードク
ラッチライン121と元圧供給ライン140、第1デュ
ーティバルブ66の下流側ライン123とロックアップ
クラッチ26のフロント室26a、およびトルクコンバ
ータライン131とロックアップクラッチ26のリヤ室
26bが、それぞれ連通する。また、これと同時に、第
1デューティバルブ66がその下流側をドレーンするよ
うに制御される。
【0079】従って、上記リヤ室26bにトルクコンバ
ータ圧が供給される結果、ロックアップクラッチ26が
締結され、ロックアップ制御が行なわれる。また、この
場合、フォワードクラッチライン121には、ライン1
12及び元圧供給ライン140を介して、前進ライン1
06からのライン圧が供給され、このライン圧によって
フォワードクラッチ41の締結状態が維持される。この
ように、元圧供給ライン140を設けたことにより、第
1デューティバルブ66がロックアップ制御回路に接続
されている場合でも、上記元圧供給ライン140を介し
てフォワードクラッチライン121にフォワードクラッ
チ41の締結圧を供給することができる。尚、ロックア
ップクラッチ26の制御状態と非制御状態との間の移行
過程(3⇔3L/U)においては、この移行が極力スム
ースに行なわれるように、第1デューティバルブ66が
デューティ制御される。
【0080】また、4速においてロックアップ非制御状
態からロックアップ制御が行なわれる場合には、3速に
おける場合と同様に、第2ON−OFFバルブ62が通
電(ON)されてその下流側が(つまり、ロックアップシ
フトバルブ76の制御ポート76aが)ドレーンされ、図
11に示すように、ロックアップシフトバルブ76のバ
ルブスプールが図における左側に移動する。これによ
り、フォワードクラッチライン121と元圧供給ライン
140、第1デューティバルブ66の下流側ライン12
3とロックアップクラッチ26のフロント室26a、お
よびトルクコンバータライン131とロックアップクラ
ッチ26のリヤ室26bが、それぞれ連通する。また、
これと同時に、第1デューティバルブ66がその下流側
をドレーンするように制御される。尚、この4速では、
第1シフトバルブ56のバルブスプールは図における右
側に位置しているので、元圧供給ライン140はこのシ
フトバルブ56のドレーンポート56dと連通してい
る。
【0081】従って、上記リヤ室26bにトルクコンバ
ータ圧が供給される結果、ロックアップクラッチ26が
締結され、ロックアップ制御が行なわれる。また、この
場合、フォワードクラッチライン121は、元圧供給ラ
イン140を介して第1シフトバルブ56のドレーンポ
ート56dに連通し、このドレーンポート56dから元圧
供給ライン140が排圧されることにより、フォワード
クラッチ41が解放される。このように、第1デューテ
ィバルブ66がロックアップ制御回路に接続されている
場合でも、上記第1シフトバルブ56のバルブスプール
の位置が切り換えられることにより、支障なくフォワー
ドクラッチ41を解放して4速への変速を行うことがで
きる。この場合にも、ロックアップクラッチ26の制御
状態と非制御状態との間の移行過程(4⇔4L/U)に
おいては、この移行が極力スムースに行なわれるよう
に、第1デューティバルブ66がデューティ制御され
る。
【0082】尚、3−4変速時、この変速前にロックア
ップ制御が行われている場合には、第1デューティバル
ブ66のロックアップ制御回路側への接続状態が維持で
きるように、フォワードクラッチ41の油圧室は、元圧
供給ライン140を第1シフトバルブ56のドレーンポ
ート56dから排圧することによってドレーンされるよ
うになっている。また、3−4変速時、この変速前にロ
ックアップ制御が行われていない場合には、変速ショッ
クを低減できるように、フォワードクラッチ41の油圧
室は第1デューティバルブ66でドレーンされる。更
に、4−3変速時には、変速ショックのより確実な低減
を図ることができるように、ロックアップ非制御状態で
(つまり、フォワードクラッチ41の油圧室へ供給をさ
れる作動圧を第1デューティバルブ66で精度良く制御
しながら)変速が行われるようになっている。
【0083】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、上記第2シフトバルブ57を設けたので、3−4ク
ラッチ43(第1摩擦要素)または2−4ブレーキ44
(第3摩擦要素)が締結されている際にはローリバース
ブレーキ45(第2摩擦要素)およびリバースクラッチ
42(第4摩擦要素)を解放し、ローリバースブレーキ
45またはリバースクラッチ42が締結されている際に
は3−4クラッチ43および2−4ブレーキ44を解放
するように油路を切り換えることができ、上記各組み合
わせの摩擦要素が同時に締結されることを確実に防止
し、インタロックを回避することができるのである。こ
の場合において、上記油路の切り換えは単一のシフトバ
ルブ57(第2シフトバルブ)で行なわれるので、油圧
制御装置50の複雑化を特に招来することはなく、比較
的簡単な構成で複数(4つ)の摩擦要素42〜45につい
てのインタロックを回避することができる。
【0084】また、本実施例によれば、上記第2シフト
バルブ57は上記2つの共通の排圧ポート57d,57
eを備えているので、上記4つの摩擦要素毎に排圧ポー
トを設ける場合に比べて、シフトバルブ57のバルブ長
さを短くすることが可能となり、該バルブ57の小型化
および省スペース化を図ることができる。
【0085】更に、本実施例によれば、上記第2シフト
バルブ57は上記3−4クラッチ43(第1摩擦要素)
またはローリバースブレーキ45(第2摩擦要素)と上
記第2デューティバルブ67との接続状態を選択的に切
り換えるので、このシフトバルブ57を利用して一つの
油圧供給手段67(第2デューティバルブ)の供給油圧
を上記両摩擦要素43,45に選択的に用いることがで
きる。この結果、同時に締結されることが防止される上
記両摩擦要素43,45に対する油圧供給手段を簡単な
構成で共用化することができ、油圧制御回路50の構造
を簡素化するとともに、省スペース化およびコストの低
減を図ることができるのである。
【0086】また、更に、本実施例によれば、上記第2
シフトバルブ57の左右の端部に設けた各制御ポート5
7d,57eに上記制御元圧,ソレノイド圧が導かれる
ようにしたので、これらの圧力の導入状態を切り換える
ことによって当該シフトバルブ57のバルブスプールの
シフト位置を切り換えることができる。
【0087】次に、やはり一つのシフトバルブの切り換
えにより複数(4つ)の摩擦要素についてのインタロッ
クを回避するようにした本発明の他の実施例について説
明する。尚、以下の説明において、図1〜図11で示し
た前述の実施例における場合とその構成および作用等が
同様であるもの(例えば、自動変速機内の各摩擦要素な
ど)については同一の符号を付し、それ以上の説明は省
略する。また、この他の実施例に係る自動変速機の機械
的構成は上記図2に示したものと同じであり、各摩擦要
素41〜45及びワンウェイクラッチ46の作動状態と
変速段との関係は上記表1で示されたものと同様であ
る。
【0088】図12は、上記他の実施例に係る自動変速
機の油圧制御回路の全体構成を示している。この油圧制
御回路250は、主たる構成要素として、ライン圧を生
成するレギュレータバルブ251と、手動操作でレンジ
を切り換えるマニュアルバルブ252と、変速段に応じ
て油路を切り換える第1,第2のシフトバルブA1,A
2と、これらシフトバルブA1,A2を作動させるため
の第1,第2ON−OFFバルブB1,B2(ON−O
FFソレノイドバルブ)と、各摩擦要素41〜45の油
圧室に供給される作動圧の制御を行う第1,第2,第3
デューティバルブC1,C2,C3(デューティソレノ
イドバルブ)等を備えている。これらソレノイドバルブ
B1,B2及びC1,C2,C3はいずれも3方弁で、
その作動様式は、デューティバルブC1,C2,C3に
ついては前述の実施例におけるもの(デューティバルブ
66,67,68)と同じであるが、ON−OFFバル
ブB1,B2については前述の実施例におけるもの(O
N−OFFバルブ61,62)とは異なり、通電(O
N)状態で上,下流側の油路を連通させるように設定さ
れている。
【0089】オイルポンプ12からの油圧は上記レギュ
レータバルブ251で所定のライン圧に調整された上
で、メインライン300を介して上記マニュアルバルブ
252に供給されるとともに、レデューシングバルブ2
71と第3デユーティバルブC3とに制御元圧として供
給され、更に、フォワードクラッチ41の締結時用のア
キュムレータ272に背圧として供給される。上記レデ
ューシングバルブ271に供給されたライン圧は、該バ
ルブ271によって一定値に減圧された上で、ライン3
01,302を介して第1,第2ON−OFFバルブB
1,B2に供給される。そして、第1ON−OFFバル
ブB1がONのときには、更にライン303を介して第
1シフトバルブA1の一端(図における左端)の制御ポ
ートA1aにパイロット圧として供給され、該シフトバ
ルブA1のバルブスプールを図における右側に付勢す
る。また、第2ON−OFFバルブB2がONのときに
は、上記一定圧は更にライン304を介して第2シフト
バルブA2の一端(図における右端)の制御ポートA2
aに供給され、該シフトバルブA2のバルブスプールを
図における左側に付勢する。尚、上記レデューシングバ
ルブ271からの一定圧は、ライン305を介して上記
レギュレータバルブ251の調圧ポートにも供給され、
その際、ライン305に設けられたリニアソレノイドバ
ルブ269によって例えばエンジン負荷等に応じて調整
される。
【0090】一方、メインライン300からマニュアル
バルブ252に供給されるライン圧は、D,S,Lの各
レンジでは前進ライン306に、Rレンジでは後退ライ
ン307にそれぞれ導入される。上記前進ライン306
は3つのライン311,312,313に分岐され、そ
のうち、分岐ライン311は第1デユーティバルブC1
に導かれ、該バルブC1に制御元圧としてライン圧を供
給する。また、分岐ライン312は第1シフトバルブA
1に、分岐ライン313は第2シフトバルブA2に、そ
れぞれライン圧を供給する。そして、この分岐ライン3
13は、第2シフトバルブA2のバルブスプールが図に
おける右側に位置するときにライン314に連通して、
第1シフトバルブA1にライン圧を供給するとともに、
該ライン314から分岐されたライン315を介して第
2デユーティバルブC2に制御元圧としてライン圧を供
給する。
【0091】以上のようにして上流側から制御元圧が供
給される各デユーティバルブC1〜C3のうち、第1デ
ユーティバルブC1の下流側は、オリフィス273が設
けられたフォワードクラッチライン321を介してフォ
ワードクラッチ41の油圧室に導かれるとともに、上記
フォワードクラッチライン321から分岐したライン3
22が第1シフトバルブA1に導かれている。尚、上記
フォワードクラッチライン321にはオリフィス273
を迂回させるためのバイパスライン323が設けられ、
該ライン323を開閉するバイパスバルブ274が設置
されている。また、第2デユーティバルブC2の下流側
は、ライン324および325に分岐されており、これ
らの分岐ライン324,325はいずれも第1シフトバ
ルブA1に接続されている。更に、第3デユーティバル
ブC3の下流側は、ライン326を介して第2シフトバ
ルブA2に接続されている。一方、後退ライン307
は、第2シフトバルブA2に接続されてライン圧を該バ
ルブA2に供給する。尚、この後退ライン307は、ラ
イン327を介してレギュレータバルブ251の増圧ポ
ート251bにもライン圧を導き、Rレンジでライン圧
を前進レンジよりも全般的に高い値に調整させるように
なっている。
【0092】また、ロックアップクラッチ26を制御す
るためのロックアップシフトバルブ276には、レギュ
レータバルブ251からリリーフバルブ277を備えた
トルクコンバータライン331を介してトルクコンバー
タ圧が供給されるとともに、両端の制御ポートには、第
1,第2ON−OFFバルブB1,B2から導かれたラ
イン332,333がそれぞれ接続されている。そし
て、上記第1または第2ON−OFFバルブB1または
B2のいずれかからパイロット圧が導かれることによっ
てロックアップシフトバルブ276のバルブスプールが
右側または左側のいずれかに位置させられ、前述の実施
例における場合と同様に、ロックアップクラッチ26の
解放・締結が制御される。また、パイロット圧が供給さ
れていない場合には、ロックアップシフトバルブ276
のバルブスプールは図における右側に位置させられ、ロ
ックアップクラッチ26が解放されるようになってい
る。尚、上記第1,第2ON−OFFバルブB1,B2
(ON−OFFソレノイドバルブ)と、第1,第2,第
3デューティバルブC1,C2,C3(デューティソレ
ノイドバルブ)及びリニアソレノイドバルブ269は、
図3に示されたものと同様のコントローラ(不図示)に
信号授受可能に接続され、当該車両あるいはエンジンの
運転状態に応じて作動制御されるようになっている。
【0093】ここで、本実施例に係る油圧制御回路25
0の各ON−OFFバルブB1,B2およびデユーティ
バルブC1,C2,C3の各変速段ごとの作動状態の組
合せ(ソレノイドパターン)は、次の表7のように設定
されている。尚、表7においては、○印は、ON−OF
FバルブB1,B2についてはON,デユーティバルブ
C1〜C3についてはOFFであり、いずれも上流側の
油路を下流側の油路に連通させる状態を示す。また、×
印は、ON−OFFバルブB1,B2についてはOF
F,デユーティバルブC1〜C3についてはONであっ
て、いずれも上流側の油路を遮断して下流側の油路をド
レーンさせた状態を示す。更に、デユーティバルブC1
〜C3についての「duty」は、元圧をデユーティ制
御によって所定値に調整した上で下流側に供給する状態
を示す。
【0094】
【表7】
【0095】以上の構成において、2−4ブレーキ44
が締結される前進2速および4速においては、図13お
よび図15に示すように、第2シフトバルブA2のバル
ブスプールが図における右側に位置しており、ローリバ
ースブレーキ45およびリバースクラッチ42の油圧室
は共にドレーン状態とされている。従って、この場合、
2−4ブレーキ44が締結状態でローリバースブレーキ
45およびリバースクラッチ42が締結されることはな
く、インタロックが生じることはない。また、3−4ク
ラッチ43が締結される前進3速および4速において
も、図14および図15に示すように、第2シフトバル
ブA2のバルブスプールが同じく図における右側に位置
しており、ローリバースブレーキ45およびリバースク
ラッチ42の油圧室は共にドレーン状態とされている。
従って、この場合、3−4クラッチ43が締結状態でロ
ーリバースブレーキ45が締結されることはなく、イン
タロックが生じることはない。このように、一つのシフ
トバルブ(第2シフトバルブA2)の作用によって4つ
の摩擦要素42,43,44,45についてのインタロ
ックが回避できるようになっている。
【0096】更に、ローリバースブレーキ45が締結さ
れるLレンジの1速においては、図16に示すように、
第2シフトバルブA2のバルブスプールが図における左
側に位置しており、2−4ブレーキ44のアプライ室4
4aはドレーン状態とされている。また、この場合、3
−4クラッチ43に油圧が供給されることはない。従っ
て、ローリバースブレーキ45が締結状態で3−4クラ
ッチ43および2−4ブレーキ44が締結されることは
なく、インタロックが生じることはない。また、更に、
リバースクラッチ42およびローリバースブレーキ45
が締結される後退速においても、図17に示すように、
第2シフトバルブA2のバルブスプールが同じく図にお
ける左側に位置しており、2−4ブレーキ44のアプラ
イ室44aはドレーン状態とされている。また、この場
合、3−4クラッチ43に油圧が供給されることはな
い。従って、ローリバースブレーキ45およびリバース
クラッチ42の締結状態で3−4クラッチ43および2
−4ブレーキ44が締結されることはなく、インタロッ
クが生じることはない。すなわち、これらの場合におい
ても、4つの摩擦要素42,43,44,45について
のインタロックが回避できるようになっている。
【0097】尚、本発明は、上記の各実施態様に限定さ
れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲におい
て、例えば構成部品やその組合せあるいは配列等に関
し、種々に変更できるのは勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動変速機の機械的構
成を示すスケルトン図である。
【図2】 上記自動変速機の油圧制御回路の全体構成を
示す回路図である。
【図3】 上記油圧制御回路の各ソレノイドバルブに対
する制御システム図である。
【図4】 1速の状態を示す油圧制御回路の要部拡大図
である。
【図5】 2速の状態を示す油圧制御回路の要部拡大図
である。
【図6】 3速の状態を示す油圧制御回路の要部拡大図
である。
【図7】 4速の状態を示す油圧制御回路の要部拡大図
である。
【図8】 Lレンジ1速の状態を示す油圧制御回路の要
部拡大図である。
【図9】 後退速の状態を示す油圧制御回路の要部拡大
図である。
【図10】 3速でのロックアップ制御状態を示す油圧
制御回路の要部拡大図である。
【図11】 4速でのロックアップ制御状態を示す油圧
制御回路の要部拡大図である。
【図12】 本発明の他の実施例に係る自動変速機の油
圧制御回路の全体構成を示す回路図である。
【図13】 上記他の実施例における2速の状態を示す
油圧制御回路の要部拡大図である。
【図14】 上記他の実施例における3速の状態を示す
油圧制御回路の要部拡大図である。
【図15】 上記他の実施例における4速の状態を示す
油圧制御回路の要部拡大図である。
【図16】 上記他の実施例におけるLレンジ1速の状
態を示す油圧制御回路の要部拡大図である。
【図17】 上記他の実施例における後退速の状態を示
す油圧制御回路の要部拡大図である。
【符号の説明】
10…自動変速機 42…リバースクラッチ(第4摩擦要素) 43…3−4クラッチ(第1摩擦要素) 44…2−4ブレーキ(第3摩擦要素) 45…ローリバースブレーキ(第2摩擦要素) 50,250…油圧制御回路(油圧制御装置) 52,252…マニュアルバルブ 57,A2…第2シフトバルブ(シフトバルブ) 57d,57e…排圧ポート 61…第1ON−OFFバルブ(ソレノイドバルブ) 67…第2デューティバルブ(油圧供給手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 真也 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−54980(JP,A) 特開 昭63−270953(JP,A) 特開 平4−362360(JP,A) 特開 平1−188722(JP,A) 特開 平8−100858(JP,A) 特開 平1−112061(JP,A) 特開 平3−163265(JP,A) 特開 平2−85567(JP,A) 特開 昭62−41453(JP,A) 特開 昭61−14644(JP,A) 特開 昭58−156753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1摩擦要素と第2摩擦要素,第2摩擦
    要素と第3摩擦要素,および第3摩擦要素と第4摩擦要
    素がそれぞれ同時に締結された各場合にインタロックが
    生じる自動変速機の油圧制御装置において、 上記第1摩擦要素または第3摩擦要素が締結されている
    際には上記第2摩擦要素および第4摩擦要素を解放し、
    第2摩擦要素または第4摩擦要素が締結されている際に
    は第1摩擦要素および第3摩擦要素を解放するように油
    路を切り換える単一のシフトバルブが設けられているこ
    とを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 上記シフトバルブは、第1摩擦要素と第
    4摩擦要素の各油圧室の油圧をそれぞれ排出させる共通
    の排圧ポートと、第2摩擦要素と第3摩擦要素の各油圧
    室の油圧をそれぞれ排出させる他の共通の排圧ポートと
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の自動変速
    機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 上記シフトバルブには上記第1摩擦要素
    または第2摩擦要素に油圧を供給する油圧供給手段が接
    続されており、上記シフトバルブは、上記第1摩擦要素
    または第2摩擦要素と上記油圧供給手段との接続状態を
    選択的に切り換えることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 上記シフトバルブの一端側には、マニュ
    アルバルブで供給が制御される制御元圧が導かれる一
    方、他端側にはソレノイドバルブで供給が制御されるソ
    レノイド圧が導かれることを特徴とする請求項1〜請求
    項3のいずれか一に記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 【請求項5】 上記自動変速機は前進レンジで4段の変
    速段を有するタイプであり、かつ、上記第1摩擦要素は
    前進レンジの3速または4速で締結され2速以下の変速
    段で解放されるべき3−4クラッチ、上記第2摩擦要素
    は後退レンジまたはエンジンブレーキが得られる1速で
    締結されるローリバースブレーキ、上記第3摩擦要素は
    締結室のみに油圧が作用した場合にだけ締結される前進
    レンジの2速または4速用の2−4ブレーキ、上記第4
    摩擦要素は後退レンジで締結されるリバースクラッチで
    あることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一
    に記載の自動変速機の油圧制御装置。
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