JP3495969B2 - 有機物分解ユニット - Google Patents

有機物分解ユニット

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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光触媒を用いた
有機物分解ユニットに関し、更に詳しくは、紫外線を有
効に使用することによって有機物分の解効率を高めた有
機物分解ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、酸化チタン、酸化スズ等の光
触媒に紫外線を照射することにより、有機物を分解する
ことができることが知られている。この光触媒を応用し
たものとして、例えば空気清浄機、脱臭機等を挙げるこ
とができる。このような機器は、例えば、図8に示すよ
うに、通気性の不織布に光触媒を保持させた光触媒フィ
ルタ15に矢印21に示す方向に空気を流通させ、紫外
線ランプ等の紫外線光源12から紫外線を照射すること
により、空気中の有機物を光触媒の有機物分解作用によ
って除去するように構成されている。このような光触媒
の有機物分解作用により、空気の清浄化、脱臭、殺菌等
が行われている。また、図7に示すように、紫外線光源
12の両側に光触媒フィルタ15を配することにより、
有機物分解作用を高めた構成が採用される場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光触媒
フィルタの近傍に1本あるいは2本の紫外線光源を配し
ただけこのような構成では、光触媒フィルタに紫外線が
均一に照射されないばかりか紫外線が照射されない部分
が多く存在し、光触媒及び紫外線を有効に使用している
ということはできない。
【0004】本発明はこのような問題点に鑑みて為され
たものであり、本発明の目的は、光触媒フィルタの全面
に効率く均一に紫外線を照射することにより、有機物の
分解効率に優れた有機物分解ユニットを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の有機物分解ユニ
ットは、空気を通過させる為の通気口を設けた紫外線透
過性の導光体と、該導光体に紫外線を入射させる紫外線
光源と、前記導光体に隣接して設けられ通気性の基材に
光触媒を保持させた光触媒フィルタとを備えたことを特
徴とする。この構成により、紫外線光源から発せられる
紫外線は、一旦導光体に導かれた後に光触媒を保持する
光触媒フィルタに照射されるので、均一な紫外線照射を
行うことができる。
【0006】また、本発明の有機物分解ユニットは、前
記導光体の少なくとも一部に、前記紫外線を散乱させる
ための光散乱手段を設けた構成とすることもできる。光
散乱手段を設けることにより、導光体内の紫外線を均一
化することができるので、光触媒フィルタへの紫外線照
射を更に均一化することができる。
【0007】更に、前記導光体に於ける前記光触媒フィ
ルタに隣接していない部分に反射部材が設けられている
構成とすることもできる。この反射部材は導光体の光触
媒フィルタが隣接していない部分に設けられているた
め、光触媒フィルタに照射されることなく導光体の外部
に紫外線が出ていってしまうのを防止することができ、
紫外線を有効に使用することが可能となる。
【0008】本発明の有機物分解ユニットは、他の実施
形態では、空気を通過させる為の通気口を設けた板状の
紫外線透過性導光体と、前記導光体の側面に配された紫
外線光源と、前記導光体の一方の面に隣接して設けられ
通気性の基材に光触媒を保持させた光触媒フィルタと、
前記導光体の他方の面に設けられ反射部材とを備えたこ
とを特徴とする。この構成では導光体は板状であり、そ
の一方の面に隣接して光触媒フィルタが設けられている
ので、広い面積の光触媒フィルタを採用することがで
き、高い有機物分解性能を有する有機物分解ユニットが
得られる。また、導光体の他方の面には反射部材が設け
られているので、紫外線が導光体の裏面から出ていって
しまうのを防止することができ、紫外線を有効に使用す
ることが可能となる。
【0009】また、前記導光体の他方の面に、前記紫外
線を散乱させるための光散乱手段を設けた構成を付加す
ることができる。この構成により、導光体内の紫外線を
均一化することができるので、光触媒フィルタへの紫外
線照射を更に均一化することができる。
【0010】更に、他の実施形態に係る本発明の有機物
分解ユニットは、空気を通過させる為の通気口を設けた
板状の紫外線透過性導光体と、前記導光体の側面に配さ
れた紫外線光源と、前記導光体の両面に隣接して設けら
れ通気性の基材に光触媒を保持させた光触媒フィルタと
を備えたことを特徴とする。この構成では導光体の両面
に隣接して光触媒フィルタが設けられているので、光触
媒フィルタの面積をより広くすることができ、より高い
有機物分解性能を有する有機物分解ユニットが得られ
る。
【0011】また、上記構成に加えて、前記導光体の少
なくとも一方の面に、前記紫外線を散乱させるための光
散乱手段を設けた構成を付加することができる。この構
成により、導光体内の紫外線を均一化することができる
ので、光触媒フィルタへの紫外線照射を更に均一化する
ことができる。
【0012】上記何れの構成の有機物分解ユニットに於
いても、前記導光体に於ける通気口の開口率が30〜7
0%であることが好ましい。この開口率が30%より小
さいと、この有機物分解ユニットを通過する空気の流通
が悪くなり、有機物分解性能が低下するので好ましくな
い。また、上記開口率が70%より大きいと、光触媒フ
ィルタへの紫外線照射量が少なくなり、結果として有機
物分解性能が低下するので好ましくない。
【0013】また、光反射部材を設けた構成では、前記
光反射部材に空気を通過させる為の通気口を設けた構成
を採用することができ、この場合の通気口の開口率は、
上記と同様の理由により、前記導光体の面積の30〜7
0%であることが好ましい。
【0014】前記導光体に於ける通気口は、前記紫外線
光源からの紫外線の入射方向に沿った方向に於ける長さ
が、該入射方向に直角の方向に於ける長さより大きい形
状を有していることが好ましい。このように、通気口の
形状を紫外線の入射方向に沿った方向に長くすることに
より、紫外線をあまり遮ることなく導光体の全体に均一
化し、しかも通気性の低下も殆ど生ずることはなく、従
って、通気性に優れ、しかも高い有機物分解性能を有す
る有機物分解ユニットを得ることが可能となる。
【0015】また、光反射部材を設けた構成では、光反
射部材に於ける通気口は、上記と同様の理由により、前
記紫外線光源からの紫外線の入射方向に沿った方向に於
ける長さが、該入射方向に直角の方向に於ける長さより
大きい形状を有していることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の有機物分解ユニットは、上述のよ
うに紫外線を透過させる導光体を有している。この導光
体の材質としては、ガラス、プラスチック、これらを貼
り合わせたもの等を使用することができるが、後述する
通気口を設けるための加工を行い易いという点、及び重
量の点で、プラスチックが適している。また、プラスチ
ックの中でも、紫外線の透過率や表面硬度の点でアクリ
ル系のプラスチックが好ましい。導光体の材質として好
ましいプラスチックは、ポリメタクリル酸メチル(PM
MA)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン
(PP)、ポリフッ化エチレン(PTEE)、ポリフッ
化ビニリデン(PVDF)、ポリメチルペンテン(TP
X)及びこれらの組合せからなるもである。
【0017】本発明に於いては、導光体には通気口が設
けられており、その形状は特に限定されるものではない
が、空気の流通と導光体内の紫外線の透過を考慮する
と、上述のように紫外線光源からの紫外線の入射方向に
沿った方向に於ける長さが、紫外線の入射方向に直角の
方向に於ける長さより大きいことが好ましい。
【0018】導光体に紫外線を供給する紫外線光源は、
有機物の分解効率の点から、ピーク波長350〜390
nmの紫外線を発するものが好ましい。
【0019】本発明に於いては、紫外線を透過させる導
光体に隣接して光触媒フィルタが、設けられており、こ
の光触媒フィルタは、通気性の基材に光触媒を保持させ
たものであり、通気性の基材としては、例えば、不織
布、織布、紙等を使用することができ、光触媒として
は、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン
及びこれらの混合物を挙げることができる。光触媒フィ
ルタとして、ラジット通気性光触媒フィルタ(三菱製
紙)等の市販の製品を使用することができる。
【0020】本発明の有機物分解ユニットの一実施態様
では、導光体の少なくとも一部に光散乱手段が形成され
ており、導光体が板状の場合にはその一方又は両方の面
に散乱手段が形成される。光散乱手段は、例えば光散乱
溝、円錐状凹部等を設けることにより、あるいは反射性
インクのドット印刷、粗面加工等によって形成すること
ができる。このような光散乱手段を設けると、紫外線の
散乱が十分に行われるので紫外線が導光体内で均一に分
散し、紫外線を有効に利用することができる。
【0021】本発明に於いては、更に光反射部材を設け
てもよい。光反射部材は光触媒含有層の光触媒によって
吸収されずに導光体から漏れ出る光を再び導光体内に戻
す機能を果たしている。従って、光反射部材は、導光体
の光触媒フィルタが隣接していない部分に設けられ、ま
た、板状の導光体の一方の面に光触媒フィルタが隣接し
ている場合には光触媒フィルタが隣接していない他方の
面に設けられる。この光反射部材を設けることにより、
紫外線を有効に利用し得る有機物分解ユニットが得られ
る。
【0022】
【実施例】本発明の実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。図1は本発明の一実施例に係る有機物分解
ユニット1の分解斜視図であり、図2は図1に於けるP
−P線矢視断面図である。本実施例の有機物分解ユニッ
ト1は、紫外線透過性のPMMA(E011、住友化学
製)からなる導光体10を有し、導光体10の大きさは
300mm×200mm、厚さは6mmである。この導
光体10の両側の長辺の側面には、導光体10に紫外線
を入射させる紫外線光源12,12がそれぞれ設置され
ている。本実施例では紫外線光源12として紫外線ラン
プ(CFL3UV37/300T3.0、日本電気製)
を用いた。これらの紫外線光源12はそれぞれアルミニ
ウム製のリフレクタ13,13によって覆われ、紫外線
光源12から発せられる紫外線を全て導光体10に入射
させるように構成されている。
【0023】本実施例では、導光体10の裏面10b
に、光散乱手段としての多数の断面V字型の光散乱溝1
1が平行して形成されている(図2)。光散乱溝11は
レーザ加工により形成され、紫外線光源12に近接した
導光体10の両端部で粗く、紫外線光源12から離れた
導光体10の中央部では密に形成されている。このよう
な構成により、紫外線の入射方向に於ける分布を均一に
することができる。
【0024】本実施例の有機物分解ユニット1では、導
光体10の上面に光触媒フィルタ(ラジット通気性光触
媒フィルタ、三菱製紙製)15が接して設けられてい
る。本実施例では、光触媒フィルタ15は導光体10上
に単に接するように置かれているが、接着剤等により導
光体10に固定しても良い。
【0025】本実施例の有機物分解ユニット1は、導光
体10に空気を通過させる為の多数の通気口20を有し
ている。この通気口20は、紫外線光源12からの紫外
線の入射方向に沿った方向、即ち矢印16で示す方向に
於ける長さが、該入射方向に直角の方向、即ち矢印17
で示す方向に於ける長さより大きくなっている。また、
通気口20の平面視の形状は、導光体10の矢印16の
紫外線入射方向の両端部近傍以外の部分では幅が等し
く、矢印16の紫外線の入射方向の両端部近傍では幅が
次第に小さくなっている。このような通気口20の形状
により、紫外線光源12からの紫外線を洩れなく導光体
10に導くことができる。本実施例に於ける通気口20
の面積の総和は、導光体10の面積の50%を占めてい
る。
【0026】更に、本実施例では、導光体10の裏面側
に光反射部材としての反射板32が設けられている。反
射板32はアルミニウム製の板からなり、この反射板に
は多数の通気口33が設けられている。この通気口33
の形状は、導光体10に於ける通気口20と同じであ
る。従って、反射板32を導光体10に張り合わせたと
きに、導光体10の通気口20と反射板32の通気口3
3とは一致することとなる。これにより、本実施例の有
機物分解ユニット1は、空気の流動方向に直角に設置す
ることができ、高い有機物の分解効率を得ることができ
る。
【0027】以上の構成を有する本実施例の有機物分解
ユニット1について、臭気物質であるホルムアルデヒド
に対する脱臭試験を行った。比較のために、図8に示し
た従来の有機物分解ユニットについても同じ試験を行っ
た。この図8の比較例に於ける光触媒フィルタ15は、
図1の本実施例の有機物分解ユニット1と同じ寸法及び
同じ厚さを有し、光源12も図1と同じものを使用し
た。脱臭試験は、それぞれアクリル密閉ケース(有効内
寸1000mmH×1000mmW×1000mmD、
容積1m3)内で、ホルムアルデヒドの濃度を計測する
ことにより行った。ホルムアルデヒドの濃度の計測は、
ガス検知管(ガステック製、91L)を用いて行った。
また、ホルムアルデヒドの初期濃度は3ppmであり、
ホルムアルデヒドを含む空気は、それぞれ図1及び図8
の矢印21に示す方向から各有機物分解ユニットに向け
て流動するように循環させた。
【0028】この脱臭試験の結果から、ホルムアルデヒ
ドを50%まで減衰させるのに要する時間は、図1の実
施例のユニットでは約75分であるのに対し、図8のユ
ニットでは約110分を要した。これにより、比較例の
有機物分解ユニットより本実施例のユニットの方がホル
ムアルデヒドの分解能力が高いことが分かる。
【0029】図3は本発明の他の実施例に係る有機物分
解ユニット31の分解斜視図であり、図4は図3に於け
るQ−Q線矢視断面図である。本実施例の有機物分解ユ
ニット31は、アルミニウム製の反射板32に代えて、
導光体10の裏面側に光反射部材としてアルミニウム蒸
着による反射板32を設けた点を除いて、前述の図1の
実施例と同様であり、対応する構成要素には同じ符号を
付してある。
【0030】本実施例の有機物分解ユニット31も、空
気の流動方向に直角に設置することができ、しかも高い
有機物の分解効率が得られた。図1の実施例と同様のホ
ルムアルデヒドに対する脱臭試験を行った結果、3pp
mのホルムアルデヒドを50%まで減衰させるのに要す
る時間は、約70分であった。
【0031】図5は本発明の他の実施例に係る有機物分
解ユニット51の分解斜視図であり、図6は図5に於け
るR−R線矢視断面図である。本実施例の有機物分解ユ
ニット51は、前述の図1の実施例と同様の大きさの紫
外線透過性のPMMA(E011、住友化学製)からな
る導光体10を有し、この導光体10の両側の長辺の側
面には、導光体10に紫外線を入射させる紫外線光源1
2,12(CFL3UV37/300T3.0、日本電
気製)がそれぞれ設置されている。これらの紫外線光源
12はそれぞれアルミニウム製のリフレクタ13,13
によって覆われ、紫外線光源12から発せられる紫外線
を全て導光体10に入射させるように構成されている。
本実施例では、前述の図1の実施例とは異なり、導光体
10の表面10a及び裏面10bに、光散乱手段として
の多数の断面V字型の光散乱溝11がレーザ加工により
平行して形成されている(図6)。
【0032】本実施例の有機物分解ユニット51では、
導光体10の表面10a及び裏面10bに、光触媒フィ
ルタ(ラジット通気性光触媒フィルタ、三菱製紙製)1
5,15が接して設けられている。本実施例では、光反
射部材(反射板32)は設けられていない。
【0033】本実施例の有機物分解ユニット51は、導
光体10に空気を通過させる為の多数の通気口20を有
している。この通気口20は、紫外線光源12からの紫
外線の入射方向に沿った方向に於ける長さが、該入射方
向に直角の方向に於ける長さより大きくなっている。ま
た、通気口20の平面視の形状は、導光体10の紫外線
入射方向の両端部近傍以外の部分では幅が等しく、紫外
線の入射方向の両端部近傍では幅が次第に小さくなって
いる。
【0034】以上の構成を有する本実施例の有機物分解
ユニット51について、紫外線光源12からの紫外線の
導光体10の面上に各部位に於ける紫外線の強度を調べ
た。また、比較のために、図7に示す有機物分解ユニッ
トについても紫外線の強度を調べた。図7の比較例に於
ける光触媒フィルタ15は、図5の本実施例の有機物分
解ユニット1と同じ寸法及び同じ厚さを有し、光源12
も図5と同じものを使用した。その結果、本実施例の有
機物分解ユニット51では、紫外線強度は最も強いとこ
ろで0.71mW/cm2、最も弱いところで0.65
mW/cm2であり、光触媒フィルタの全面に均一に紫
外線が照射されていることが分かる。これに対して、図
7に示す有機物分解ユニットでは、紫外線強度は最も強
いところで2.9mW/cm2、最も弱いところで0.
20mW/cm2であり、紫外線の照射が不均一である
ことが分かる。
【0035】また、本実施例の有機物分解ユニット51
に於いても、前述の図1の実施例と同様に、臭気物質で
あるホルムアルデヒドに対する脱臭試験を行った。比較
のために、上記の図7に示した比較例の有機物分解ユニ
ットについても同じ試験を行った。脱臭試験の条件は、
前述の図1の実施例と同じである。この脱臭試験の結果
から、初期濃度3ppmのホルムアルデヒドを50%ま
で減衰させるのに要する時間は、図5の実施例のユニッ
トでは約60分であるのに対し、図8のユニットでは約
90分を要した。これにより、比較例の有機物分解ユニ
ットより本実施例のユニットの方がホルムアルデヒドの
分解能力が高いことが分かる。
【0036】上記の各実施例では、導光体10の通気口
20及び反射板32の通気口33を、中央部で幅が変化
せず、両端部で次第に狭くなる形状としたが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えば、図9〜図11
に示す形状とすることができる。図9では通気口は平面
視で矩形の形状であり、この場合も、紫外線の入射方向
に沿った方向に於ける長さが、その入射方向に直角の方
向に於ける長さより長くなっている。図10に示す通気
口は楕円形状に形成されており、この場合も、紫外線の
入射方向に沿った方向(長軸方向)に於ける長さが、そ
の入射方向に直角の方向(短軸方向)に於ける長さより
長くなっている。図10の通気口では紫外線が入射して
くる両端部で通気口の幅が次第に小さくなっているので
紫外線を導光体10の内部に効率よく取り込むことがで
きる。また、図11の通気口は菱形に形成されており、
この場合も、紫外線の入射方向に沿った方向に於ける長
さが、その入射方向に直角の方向に於ける長さより長く
なっている。図11の通気口に於いても、紫外線が入射
してくる両端部で通気口の幅が次第に小さくなっている
ので、紫外線を導光体10の内部に効率よく取り込むこ
とができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機物分
解ユニットでは、光触媒フィルタに均一に紫外線を照射
する導光体が設けられているので、紫外線光源からの紫
外線を高い効率で利用することができ、優れた有機物分
解効率が得られる。しかも、導光体には空気を通過させ
る通気口が設けられているので、空気の流動方向に直角
に設置することができ、空気循環式の装置にコンパクト
に組み込むことができる。
【0038】また、導光体を板状とし、これに光散乱手
段と反射部材とを形成すれば、更に効率良く紫外線を利
用することができるので、有機物の分解効率が更に高
く、しかもコンパクトな空気循環式の装置を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る有機物分解ユニットの
分解斜視図である。
【図2】図1に於けるP−P線矢視断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る有機物分解ユニット
の分解斜視図である。
【図4】図3に於けるQ−Q線矢視断面図である。
【図5】図5は本発明の他の実施例に係る有機物分解ユ
ニットの分解斜視図である。
【図6】図5に於けるR−R線矢視断面図である。
【図7】従来の有機物分解ユニットの一例を示す分解斜
視図である。
【図8】従来の有機物分解ユニットの一例を示す分解斜
視図である。
【図9】導光体及び反射板に設けられる通気口の形状を
示す平面図である。
【図10】導光体及び反射板に設けられる通気口の他の
形状を示す平面図である。
【図11】導光体及び反射板に設けられる通気口の他の
形状を示す平面図である。
【符号の説明】
1,31,51 有機物分解ユニット 15 光触媒フィルタ 10 導光体 11 光散乱溝 12 紫外線光源 20,33 通気口 32 反射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/86

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を通過させる為の通気口を設けた紫
    外線透過性の導光体と、該導光体に紫外線を入射させる
    紫外線光源と、前記導光体に隣接して設けられ通気性の
    基材に光触媒を保持させた光触媒フィルタとを備え、前
    記導光体の少なくとも一部に、前記紫外線を散乱させる
    ための光散乱手段を設けたことを特徴とする有機物分解
    ユニット。
  2. 【請求項2】 前記導光体に於ける前記光触媒フィルタ
    に隣接していない部分に反射部材が設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の有機物分解ユニット。
  3. 【請求項3】 空気を通過させる為の通気口を設けた板
    状の紫外線透過性導光体と、前記導光体の側面に配され
    た紫外線光源と、前記導光体の一方の面に隣接して設け
    られ通気性の基材に光触媒を保持させた光触媒フィルタ
    と、前記導光体の他方の面に設けられ反射部材とを備
    、前記導光体の他方の面に、前記紫外線を散乱させる
    ための光散乱手段を設けたことを特徴とする有機物分解
    ユニット。
  4. 【請求項4】 空気を通過させる為の通気口を設けた板
    状の紫外線透過性導光体と、前記導光体の側面に配され
    た紫外線光源と、前記導光体の両面に隣接して設けられ
    通気性の基材に光触媒を保持させた光触媒フィルタとを
    備え、前記導光体の少なくとも一方の面に、前記紫外線
    を散乱させるための光散乱手段を設けたことを特徴とす
    有機物分解ユニット。
  5. 【請求項5】 前記導光体に於ける通気口の開口率が3
    0〜70%である請求項1乃至4の何れかに記載の有機
    物分解ユニツト。
  6. 【請求項6】 前記導光体に於ける通気口は、前記紫外
    線光源からの紫外線の入射方向に沿った方向に於ける長
    さが、該入射方向に直角の方向に於ける長さより大きい
    形状を有していることを特徴とする請求項5記載の有機
    物分解ユニット。
  7. 【請求項7】 前記光反射部材には空気を通過させる為
    の通気口が設けられ、該通気口の開口率が前記導光体の
    面積の30〜70%である請求項2又は3に記載の有機
    物分解ユニツト。
  8. 【請求項8】 前記光反射部材に於ける前記通気口は、
    前記紫外線光源からの紫外線の入射方向に沿った方向に
    於ける長さが、該入射方向に直角の方向に於ける長さよ
    り大きい形状を有していることを特徴とする請求項7
    載の有機物分解ユニット。
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