JP3494824B2 - 放射性金属廃棄物の除染装置 - Google Patents

放射性金属廃棄物の除染装置

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JP3494824B2 JP28220996A JP28220996A JP3494824B2 JP 3494824 B2 JP3494824 B2 JP 3494824B2 JP 28220996 A JP28220996 A JP 28220996A JP 28220996 A JP28220996 A JP 28220996A JP 3494824 B2 JP3494824 B2 JP 3494824B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性金属廃棄物
の除染装置、特に運転されている原子力施設の定期点検
時および原子炉の廃棄等の原子力施設の廃止措置時に廃
棄される放射性金属廃棄物から放射能を除去したり、あ
るいはその放射能レベルを低減するための放射性金属廃
棄物の除染装置に関する。
【0002】
【従来の技術】稼働中の原子力施設の定期検査時および
原子力施設の廃止措置時に廃棄される放射性金属廃棄物
を徹底的に除染して放射能の除去や放射性レベルの低減
を図る除染装置としては、特開昭62−46297号公
報、同60−186799号公報等に開示されているよ
うに、酸性および中性塩溶液を用いた非接触の電解除染
装置が国内および外国において開発され実用化されてい
る。
【0003】この電解除染は、板状、円筒状等の比較的
単純な金属廃棄物に対して効果的で有り、金属廃棄物を
陽極として除染面に対峙させて陰極を設置し、金属廃棄
物と陰極間に直流電圧を印加して除染面の母材を研磨
し、金属廃棄物から放射能を除去するものである。
【0004】しかしながら上述した電解除染は次の様な
問題を有している。
【0005】まず、金属廃棄物と陽極との接触部分が溶
解しないため汚染が残留し、掴み換えを行って再除染す
る必要があるため除染作業が煩雑である。
【0006】さらに、大型の機器を除染する場合は、表
面積に比例して電流値が大きくなるため機器と陽極との
接続は、接触面積を考慮した陽極治具が必要となる。し
たがって、機器の形状に合わせて陽極治具の交換を頻繁
に行なう必要がある。
【0007】大量の機器を処理する場合は、電極の掴み
換え、陽極治具の交換が必要であるため作業員の被曝の
機会が増加する。
【0008】そこで、本発明者達は、これらの問題を解
決するために、特開平5−297192号および特開平
6−242295号等に開示された放射性金属廃棄物の
除染装置を提案しており、また、特に円筒形状の放射性
金蔵廃棄物の除染装置としては、同じく本発明者達によ
り特願平6−10428号および特願平6−20664
号とが提案されている。
【0009】この従来の円筒形状をした放射性金属廃棄
物の除染装置は、電解槽と、この電解槽内に配置された
円筒状の金属廃棄物の内側に設けられた棒状の陰極と、
前記円筒状の金属廃棄物の外周側に設けられた円筒状の
陽極と、を少なくとも備えている。
【0010】しかしながら、上記従来の放射性金属廃棄
物の除染装置は、陰極・陽極のいずれかの電極が円筒形
状の放射性金属廃棄物よりも大径の円筒電極であるため
に、金属廃棄物の除染面または陽極付近で発生するガス
や除染残宰が円筒状の金属廃棄物と円筒電極との間に滞
留してしまい、金属母材の溶解速度が低下し除染に要す
る時間が長くなるという問題点があった。
【0011】また順次に連続して円筒状金属廃棄物の除
染を行う際に、金属廃棄物の周囲に円筒電極があるため
に、除染後の円筒状金属廃棄物を把持して取り出し、除
染すべき次の円筒状金属廃棄物を所定位置に載置する交
換動作がしにくくなり、交換作業の作業性が損なわれる
という問題点もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたものであり、電極の一方を円筒
状の放射性廃棄物の内側に配置される棒状電極により構
成し、他方をその上部側が櫛歯状となり下部側が短円筒
状となった円筒電極により構成することにより、円筒状
の放射性金属廃棄物の電解研磨を内外面均一に行なうこ
とができ、ガスの影響を抑えて放射能レベルを迅速に低
減できる放射性金属廃棄物の除染装置を提供することを
目的としている。
【0013】本発明は、先願に係る前記放射性金属廃棄
物の除染装置を一層高機能化し、かつ高性能化を図ろう
とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1に係る発明は、電解液中での複極現象によ
り、円筒状の金属廃棄物と陽極および陰極を接続するこ
となく非接触で電解除染する放射性金属廃棄物の除染装
置において、この除染装置が、前記電解液が満たされる
と共に、前記円筒状の金属廃棄物が設置される電解槽
と、前記円筒状の金属廃棄物の内側に配置されると共に
棒状に形成された前記陰極および陽極のうちの何れか一
方側の棒状電極と、前記円筒状の金属廃棄物の外側に配
置され、円筒状の基部と、この基部より前記円筒状の金
属廃棄物の外周形状に沿うように突出する櫛歯状の複数
の突出部と、を少なくとも含む前記陰極および陽極のう
ちの何れか他方側の櫛形円筒電極と、を備えることを特
徴としている。
【0015】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る除染装置において、前記櫛形円筒電極の前記円筒状
の基部が、前記電解槽の底部側に固定された支持台上に
載置されたドーナツ状の電極より構成され、前記突出部
が、前記金属廃棄物の円筒形状に沿うように前記ドーナ
ツ状の電極に植設された複数本の平行な棒状電極より構
成されていることを特徴としている。
【0016】請求項3に係る発明は、請求項1に係る除
染装置において、前記櫛形円筒電極の前記円筒状の基部
が、前記放射性金属廃棄物の円筒形状よりも大径の円筒
で、かつ前記円筒状の金属廃棄物の円筒よりも長さがほ
ぼ半分程度の下半分円筒電極により構成されると共に、
前記突出部が、前記下半分円筒陽極の端部に等間隔で複
数本植設された櫛歯状電極により構成されていることを
特徴としている。
【0017】請求項4に係る発明は、前記櫛形電極が、
前記円筒状の金属廃棄物よりも大径の円筒状陽極の上半
分を所定間隔で切り欠くことにより形成されており、前
記円筒状基部として構成される下半分円筒電極と、前記
突出部として構成される矩形状の櫛歯状電極と、を含む
ことを特徴としている。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項3または請
求項4の何れかに係る除染装置において、前記下半分円
筒電極は、その側壁に多数の孔が穿設されていることを
特徴としている。
【0019】請求項6に係る発明は、請求項1ないし請
求項5の何れかに係る除染装置において、前記櫛形円筒
電極の前記突出部が、前記棒状電極を中心として120
°以下の角度で均等に配列されていることを特徴として
いる。
【0020】請求項7に係る発明は、請求項1ないし請
求項4の何れかに係る除染装置において、前記複数の突
出部の各々が、その長さ方向に複数個に分割されると共
に、各々の突出部の各部分の端部は一方に雄ネジ、他方
に雌ネジが形成されており、この雄ネジおよび雌ネジの
螺合によりその長さが自由に調節可能なように構成され
ていることを特徴としている。
【0021】請求項8に係る発明は、請求項7に係る除
染装置において、前記円筒状の金属廃棄物の中心に設け
られる前記棒状電極は、その長さ方向に複数個に分割さ
れると共に、分割された各部の端部の一方には雄ネジ、
他方には雌ネジが形成されており、この雄ネジおよび雌
ネジの螺合によりその長さが自由に調節可能なように構
成されていることを特徴としている。
【0022】請求項9に係る発明は、請求項1ないし請
求項4の何れかに係る除染装置において、前記櫛形円筒
電極の前記突出部および/または前記棒状電極には、電
気的絶縁性を有する絶縁キャップが被着され、この絶縁
キャップにより覆われた部分の電解反応が抑制されるこ
とを特徴としている。
【0023】請求項10に係る発明は、請求項1ないし
請求項4の何れかに係る除染装置において、前記円筒状
の金属廃棄物の内側で、かつ、前記棒電極の外側に、円
筒状の補助電極が配置されていることを特徴としてい
る。
【0024】請求項11に係る発明は、請求項10に係
る除染装置において、前記円筒状の補助電極の外周側の
表面より板状金属を放射状に突出させるようにしたこと
を特徴としている。
【0025】請求項12に係る発明は、請求項1ないし
請求項4に係る除染装置において、前記円筒状の金属廃
棄物は、前記電解槽の所定の場所に保持するために絶縁
性材料からなる円筒状支持容器に収納され、この円筒状
支持容器は上部と下部に開口部を有するとともに側面が
縦格子で構成され、支持容器上部には搬送機器により搬
送するための吊り取手が設けられていることを特徴とし
ている。
【0026】請求項13に係る発明は、請求項12に係
る除染装置において、前記支持容器の内側に、前記円筒
状の金属廃棄物を固定するための固定板を120°間隔
で3箇所配置すると共に、この固定板は取り外しが容易
な差し込み式により前記支持容器の内側に取り付けられ
ることを特徴としている。
【0027】本発明によれば、円筒状金属廃棄物を非接
触で電解して金属廃棄物を除染する装置およびその除染
方法において、金属廃棄物の除染性能、形状適応性、取
扱性の一層の向上を実現することができる。
【0028】すなわち、本発明は棒状の陽極を円形に等
間隔で設置し、この円の内側に円筒状金属廃棄物を設置
しているため、前記円筒状金属廃棄物と棒状の陽極で発
生する気体が陽極間を通って流出するため、気体の滞留
が低減され電流効率の低下が抑制される。なお、この効
果は、陽極形状を円筒状にし、円筒状の側面に多数の孔
を開けた場合と円筒状陽極の上部を矩形状にした場合も
同様な効果がある。
【0029】また、棒状陰極と前記円筒状金属廃棄物の
間に円筒状またはその外面に平板を放射状に取り付けた
補助電極を挿入することにより、金属廃棄物の内面の陽
分極が大きくなり、溶解量が増す。
【0030】さらに、円柱状陽極および円柱状陰極の両
端をねじ込み式とし、これを数本つなぎ合わせることに
よって電極長さを可変とすることができ、これによって
異なる長さの円筒状金属廃棄物に対しても溶解性能を低
下させることなく処理することができる。
【0031】円筒状金属廃棄物を電解槽から出し入れす
る際の取扱については、上部と下部に開口部を有する円
筒状支持容器を用いることにより搬送機器で容易に行う
ことができる。また、円筒状支持容器は側面が棒状の縦
格子になっているため、金属廃棄物の溶解反応が阻害さ
れることなく除染することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明に係る放射性金属廃棄物の除染装置の好適な実施の
形態について詳細に説明する。 図1および図2を用い
て本発明の第1の実施形態に係る放射性金属廃棄物の除
染装置を説明する。図1は、第1の実施形態にる除染
装置の構成を示す電解槽の縦断面図であり、電解槽に設
置された陰極および陽極は正面図として表されている。
図2は、第1の実施形態に係る除染装置を説明するため
の図であり、電解槽内に設置した電極の配置を示す横断
面図である。図1において、符号1は電解槽であり、こ
の電解槽1内は電解液2により満たされている。電解槽
1内には架台3が設置され、この架台3の上にドーナツ
状の電極4が固定され、このドーナツ状の電極4に棒状
の陽極5が円形に均等に配列された状態で植設固定され
ている。ドーナツ状の電極4は、電解槽1の上方の開口
部よりL字状に延長された給電体8aに接続され、直流
電源9から給電体8aを介して直流電流が供給されてい
る。ドーナツ状の電極4と複数本の棒状の陽極5とで櫛
形円筒電極が形成されている。
【0033】円形に配列された前記陽極5の内側に円筒
状金属廃棄物6が設置され、この円筒状金属廃棄物6の
内側に棒状の陰極7が設置されている。棒状陰極7は、
電解槽1の上方の開口部よりL字状に延長された給電体
8bと接続され、この給電体8bを支持する架台3の中
心より上方に突出するように支持されている。陽極5と
陰極7への直流電流の供給は、ドーナツ状の電極4が接
続された給電体8aと給電体8bと接続された直流電源
9により行なう。
【0034】上記構成において、直流電源9から電解槽
1の中心の棒状陰極7とこれを環状に取り巻く複数の棒
状の陽極5との間に所定の直流電圧を印加すると、陽極
5からは酸素ガスが陰極7から水素ガスが発生するとと
もに円筒状金属廃棄物6の外表面はマイナスに分極し、
内表面はプラスに分極する。その結果、以下に示すよう
な電気化学的反応が起こる。 [陽極] H2 O→2H+ +1/2O2 +2e- (1) [陰極] 2H+ +2e- →H2 (2) [金属廃棄物] (内面)M→Mn++ne- (3) H2 O→2H- +1/2O2 +2e+ (4) (外面)2H+ +2e- →H2 (5) これにより円筒状金属廃棄物6の内面に固着または母材
に浸透している放射能が電解液2へと融出して移行し、
円筒状金属廃棄物6から放射能を除去することができ
る。また、円筒状金属廃棄物の外面が放射能で汚染され
ている場合は、直流電源の極性を逆転させて外面を溶解
する。
【0035】また、本発明の非接触式電解法は従来の接
触式電解法と比べて水素および酸素ガスの発生量が多い
ため、既発明(特願平6−20664)の陽極が円筒状
では金属廃棄物6の外面および陽極の内面から発生する
水素および酸素ガスが陽極内に滞留して金属母材の溶解
を妨害する懸念があった。本発明では棒状の陽極を使用
しているため、電解液中への水素および酸素ガスの滞留
が防止され、効率良く金属母材を溶解することができ
る。
【0036】さらに、円筒状金属廃棄物をクレーン等を
用いて電解槽へ吊り下げる、あるいは吊り上げるために
は、クランプ等で金属廃棄物を把持する必要がある。こ
の場合は、環状に複数配列された棒状陽極の各々の間隙
を介してクランプにより円筒状金属廃棄物を挟むことが
できるため、除染作業に伴う操作性が向上する。さら
に、電極材料はチタン(Ti)または白金(Pt)、あ
るいはチタン(Ti)、炭素鋼およびステンレス鋼に白
金をライニングした耐食性材料である必要がある。特に
Tiおよび白金は高価であるため棒状の陽極にすること
により電極製作コストを安くすることができる。
【0037】次に、本発明の第2の実施形態に係る放射
性金属廃棄物の除染装置について、図3を参照しながら
説明する。図3(a)および(b)は、陽極、陰極およ
び円筒状金属廃棄物の配置のみをそれぞれ示す横断面図
および縦断面図である。この第2の実施形態において
は、円筒状金属廃棄物6の長さより半分程度短い円筒状
陽極10を用い、この円筒状陽極10の上に棒状の陽極
5が均等に配列されることにより櫛形円筒電極が構成さ
れている。円筒状陽極10の内側に円筒状金属廃棄物6
が設置され、円筒状金属廃棄物の内側に棒状の陰極7が
設置されている。この状態で円筒状陽極10と棒状陰極
7の間に直流電圧を印加すると前記第1の実施形態にお
いて説明した(1)ないし(5)式に示した反応が生
じ、円筒状金属廃棄物6の内面に固着または母材に浸透
している放射能が電解液へと移行し、円筒状金属廃棄物
6から放射能を除去することができる。
【0038】次に、本発明の第3の実施形態に係る放射
性金属廃棄物の除染装置について、図4を参照しながら
説明する。図4(a)および(b)は、陽極、陰極およ
び円筒状金属廃棄物の配置のみをそれぞれ示す横断面図
および縦断面図である。この第3の実施形態において
は、円筒状陽極の上部が矩形状に構成された矩形状陽極
11を用い、この矩形状陽極11の凸部が等間隔で配列
されている。矩形状陽極11の内側に円筒状金属廃棄物
6が設置され、円筒状金属廃棄物6の内側に棒状の陰極
7が設置されている。この矩形状陽極11が櫛形円筒電
極となっている。この状態で矩形状陽極11と棒状陰極
7の間に直流電圧を印加すると、前記第1の実施形態に
おける(1)ないし(5)式に示した反応が生じ、円筒
状金属廃棄物6の内面に固着または母材に浸透している
放射能が電解液へと移行し、円筒状金属廃棄物6から放
射能を除去することができる。
【0039】次に、本発明の第4の実施形態に係る放射
性金属廃棄物の除染装置について、図5を参照しながら
説明する。図5(a)および(b)は、陽極、陰極およ
び円筒状金属廃棄物の配置のみをそれぞれ示す横断面図
と縦断面図である。この第4の実施形態においては、円
筒状陽極12の側面は多数の開口部を有する。この円筒
状陰極12の内側に円筒状金属廃棄物6が設置され、円
筒状金属廃棄物6の内側に棒状の陰極7が設置されてい
る。円筒状陽極12の上端に細い棒状の陽極5が多数植
設されることにより、この陽極が櫛形円筒電極となって
いる。
【0040】このような構成において、円筒状陽極12
と棒状陰極7の間に直流電圧を印加すると、前記第1の
実施形態における(1)ないし(5)式に示したような
反応が生じ、円筒状金属廃棄物6の内面に固着または母
材に浸透している放射能が電解液へと移行し、円筒状金
属廃棄物6から放射能を除去することができる。
【0041】以上のように、第2ないし第4の実施形態
においても、第1の実施形態と同様に円筒状金属廃棄物
の内面および外面の放射能汚染を除去することができる
と共に、水素および酸素ガスの滞留防止、汚染作業に伴
う操作性の向上、電極製作コストの低減等の効果があ
る。
【0042】次に、本発明の第5の実施形態に係る放射
性金属廃棄物の除染装置について、図6を用いて説明す
る。図6は図1、図2および図3に示した棒状の陽極ま
たは図4に示した矩形状陽極の突出部の配列を検討した
結果である。円筒状金属廃棄物の円周に沿って棒状の陽
極を棒状の陰極の中心から角度をパラメータに均等に配
列し、電位分布を測定した。なお、図には棒状陽極と棒
状陽極の間(2つの陽極間のみ)に対応する円筒状金属
廃棄物(試験体)の電位分布を示す。
【0043】図中の縦軸はNo.5の電位を基準として
試験体の各評価位置の電位/No.5の電位を、横軸は
評価位置を示す。この結果からわかる棒状の陽極は、棒
状陰極の中心からの角度を小さくして均等配列すること
により均一な電位分布を示すが、角度が大きくなると陽
極と対面する試験体の表面電位が増加する。一方、図中
には示していないが円筒状金属廃棄物の内面は、棒状陽
極の配列に影響されずに均一な電位分布を示した。この
ことは円筒状金属廃棄物の内面は、棒状陽極の配列に影
響されずに均一な溶解、すなわち均一な除染が可能であ
ることを示している。
【0044】一方、外面の均一溶解性は棒状陽極の配列
に影響する。ただし、外面の汚染は金属廃棄物の所定の
大きさに切断あるいは除染場所への搬送時に主要な汚染
源である酸化皮膜等が付着する付着性の汚染であるた
め、内面の除染と比較して金属母材の溶解量は少なくて
良く、また均一な溶解は内面と比較して必要性が低い。
ただし、外面の溶解厚みを把握するためには、棒状陽極
は均一に配列することが望ましい。このことから棒状陽
極の配列は、少なくとも120°間隔で3本必要であ
る。なお、この際にはジュール熱により電極の発熱を考
慮し、電極の断面積を設定する必要がある。
【0045】次に、本発明の第6の実施形態に係る放射
性金属廃棄物の除染装置について、図7を用いて説明す
る。この第6の実施形態においては、棒状陽極を60°
間隔で6本配列した場合の円筒状金属廃棄物の円周方向
の溶解厚み分布を示す。試験条件は電解液が5wt%硫
酸、温度が60℃、電流密度が20A・dm-2で実施し
た。この結果からわかるように、陽極を棒状に配列して
も均一に溶解することができる。
【0046】次に、本発明の第7の実施形態に係る放射
性金属廃棄物の除染装置について、図8を用いて説明す
る。この第7の実施形態においては、第6の実施形態と
同様(試験条件も同じ)に棒状陽極を60°間隔で6本
配列した場合の円筒状金属廃棄物の長さを変化させた場
合の溶解速度を示す。この結果からわかるように、棒状
の陽極および陰極に対して、円筒状金属廃棄物の長さを
短くすると陽極と陰極間に漏洩する電流が多くなるた
め、溶解速度が低下する。これを解決するための装置を
以下に示す第8および第9の実施形態により説明する。
【0047】本発明の第8の実施形態に係る放射性金属
廃棄物の除染装置は、図9および図10に示されてい
る。図9(a)および(b)は、陽極、陰極および円筒
状金属廃棄物の配置のみをそれぞれ示す横断面図および
縦断面図である。この第8の実施形態においては、円筒
状金属廃棄物6の外側に棒状の陽極13が均等に配列さ
れ、円筒状金属廃棄物の内側に棒状の陰極14が配置さ
れている。
【0048】 この棒状陽極13および陰極14は図1
0に示すようにある長さで分割され、この分割電極15
の一方が雄ネジ16で、他方が雌ネジ17で構成されて
いる。この分割電極15を接続して一本の電極とし、棒
状陽極13または陰極14とした。このように棒状の陽
極13または陰極14を分割可能にすることにより、円
筒状金属廃棄物6の長さ応じて棒状の陽極13または
陰極14の長さを変化させることができるため、効率良
く金属母材を溶解することができる。
【0049】なお、本方式は、図3に示した円筒状陽極
10の上に棒状陽極5を配列した除染装置にも適用でき
る。
【0050】次に、本発明の第9の実施形態に係る放射
性金属廃棄物の除染装置について、図11を参照しなが
ら説明する。図11は、陽極、陰極および円筒状金属廃
棄物の配置のみを示す縦断面図を示す。この第9の実施
形態においては、円筒状金属廃棄物6の外側に棒状の陽
極5が均等に配列され、円筒状金属廃棄物6の内側に棒
状の陰極7が配置されている。また、この棒状陰極7の
上には絶縁性のキャップ18を被せている。この絶縁性
キャップは、円筒状金属廃棄物6の長さが棒状の陽極5
および陰極7よりも短い場合には、円筒状金属廃棄物6
の上部から飛び出している陰極7の上に被せるものであ
る。
【0051】 これにより、陽極5と陰極7に漏洩する
電流を抑制することができるため、効率良く円筒状金属
廃棄物6の内面を溶解することができる。なお、絶縁性
のキャップ18は、陽極5のみに被せても良く、あるい
陽極5と陰極7の両方に被せるようにしても同様な
効果がある。
【0052】 次に、本発明の第10の実施形態に係る
放射性金属廃棄物の除染装置を図12を参照しながら説
明する。図12(a)および(b)は、陽極、陰極およ
び円筒状金属廃棄物の配置のみをそれぞれ示す横断面図
および縦断面図である。棒状陰極7の外側に円筒状金属
19配置され、円筒状金属19の外側に円筒状金属
棄物6配置され、円筒状金属廃棄物6の外側に棒状の
陽極5が均等に配列されている。
【0053】このような構成において、棒状陰極7と棒
状陽極5の間に直流電圧を印加すると陰極7、陽極5お
よび円筒状金属廃棄物6では前記第1の実施形態の
(1)ないし(5)式に示された反応が生じる。また、
円筒状金属廃棄物6内に設置した円筒状金属19の内外
面も分極される。この円筒状金属廃棄物6内に円筒状金
属19を設置することにより、陰極から陽極への電位上
昇経路において、一部が電気伝導度の高い金属に置き換
わったことにより、その金属中の電位上昇分が溶解対象
の円筒状金属廃棄物6の表面過電圧に加算され、よって
表面に流れる電流量が増し金属母材の溶解性能が向上す
る。
【0054】 次に、本発明の第11の実施形態に係る
放射性金属廃棄物の除染装置を図13を参照しながら説
明する。図13(a)および(b)は第11の実施形態
を説明するための電極および円筒状金属廃棄物の設置状
況に関する詳細図面である。なお、図13(a)は横断
面図であり、図13(b)は斜視図である。棒状陰極7
の外側に円筒状金属19配置され、円筒状金属19
外側に円筒状金属廃棄物6配置され、円筒状金属廃棄
物6の外側に棒状の陽極5が均等に配列されている。ま
円筒状金属19の外面には平板金属20が放射
状に取り付けられている。
【0055】この場合も前記実施例10と同様に円筒状
金属廃棄物6内に平板金属20を放射状に取り付けた円
筒状金属19を設置することにより、陰極7から陽極6
への電位上昇経路について、一部が電気伝導度の高い金
属に置き換わったことにより、その金属中の電位上昇分
が溶解対象の円筒状金属廃棄物6の表面過電圧に加算さ
れ、よって表面に流れる電流量が増し金属母材の溶解が
向上する。
【0056】次に、本発明の第12の実施形態に係る放
射性金属廃棄物の除染装置を説明する。第12の実施形
態においては、前記第10の実施形態と第11の実施形
態の効果を確認した実験結果を説明する。実験装置は、
図1に示した装置を用い電解液として5wt%の硫酸、
温度60℃、電流密度A・m-2の条件で円筒状金属廃棄
物の溶解試験を実施した。その結果、第10の実施形態
のように、円筒状金属廃棄物内に円筒状金属を設置した
場合は、円筒状金属を設置しない場合と比較して溶解速
度は約5%向上した。
【0057】また、第11の実施形態のように、円筒状
金属廃棄物内に平板金属を放射状に取り付けた円筒状金
属を設置した場合は、溶解速度は15%向上した。この
ことは、平板金属を放射状に取り付ける代わりに円筒状
金属の厚さを大きくすることで同様な効果が得られる。
【0058】このように、円筒状金属廃棄物の内側に、
円筒状金属を設置した場合の金属母材の溶解速度が向上
するため、金属廃棄物から放射能汚染を短時間に除去す
ることができる。なお、この円筒状金属の材質は電解液
への溶解金属イオンの蓄積、すなわち二次廃棄物の発生
量を低減するためにはチタンまたは白金等の耐食性材
料、あるいは炭素鋼、ステンレス鋼、銅等にチタンまた
は白金をライニングしたものを用いる。
【0059】また、円筒状金属の役目を金属廃棄物で行
なうこともでき、直径が小さい円筒状金属廃棄物を直径
が大きい円筒状金属廃棄物内に設置することにより金属
母材の溶解速度を速めることができる。この場合は、金
属廃棄物の処理量を増加することができる。
【0060】次に、本発明の第13の実施形態に係る放
射性金属廃棄物の除染装置について図14および図15
を用いて説明する。図14は、第13の実施形態に係る
除染装置における電極、金属廃棄物、搬送装置の設置状
況を示す縦断面図である。符号21は、上部および下部
に開口を有する円筒状支持容器であり、この容器21に
円筒状金属廃棄物6を挿入し、搬送機器22によりこの
支持容器21の搬送を行なう。この円筒状支持容器21
を用いることにより、除染処理の操作性が向上し、電解
槽1内への円筒状金属廃棄物6の設置、あるいは除染終
了後の洗浄工程への搬送等が遠隔操作で容易に行なうこ
とができる。
【0061】図15(a)および(b)は円筒状支持容
器21に関する詳細な図面である。なお、図15(a)
は円筒状支持容器を示す横断面図であり、図15(b)
は縦断面図である。この支持容器21は全体が絶縁性材
料で構成され、側面は縦格子24で構成され、上部は搬
送用の吊り取手23を有し、下部は棒状陰極7を差し込
むために開口している。
【0062】このような支持容器21を用いることによ
って円筒状金属廃棄物6の搬送が容易になり処理量が増
大するだけでなく、遠隔操作が容易になるため作業員の
被曝が少なくなる。
【0063】 また、円筒状支持容器21内には上部に
テーパーを有する固定板22が設置され、この固定板
は縦格子24の内側に設置された固定用溝25に差し
込まれて120間隔で設置される。
【0064】 この固定板22を取り付けることによ
り、円筒状金属廃棄物6は支持容器21の中心に設置す
ることができるとに、固定板22の上部がテーパーに
なっているため(傾斜しているため)、円筒状金属廃棄
物6が固定板22に邪魔されずに(引っかかることな
く)円筒状支持容器21に収納される。また、円筒状金
属廃棄物6の中心と棒状陰極の中心を容易に合わせるこ
とができるため、円筒状金属廃棄物6を均一に溶解する
ことができる。固定板22は固定用溝25に差込式とな
っているため、直径が異なる円筒状金属廃棄物6除染
処理する場合は、その直径に応じた大きさの固定板
を取り付けることにより、円筒状金属廃棄物6は支持
容器21の中心に設置することができる。
【0065】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る放射性金属廃棄物の除染装置によれば、陽極および
陰極の何れか一方を円筒状の金属廃棄物の内側に配置さ
れた棒状の電極とし、他方を円筒状の基部とこれより突
出する突出部よりなる電極としたので、以下のような効
果を奏する。
【0066】まず、円筒状金属廃棄物の外周側に設けら
れた電極が複数の突出部の間に間隙を有しているので、
陽極および円筒状金属廃棄物の外面から発生するガスが
滞留することなく棒状の陽極の間を通って流出し、金属
母材の溶解速度が向上し、放射能汚染を短時間に除去で
きる。
【0067】次に、円筒状金属廃棄物の外周の電極の少
なくとも上方を突出部とすることにより、円筒状金属廃
棄物の交換等に伴う把持作業の作業性が向上し、しかも
陽極に用いる耐食性金属の量を低減できるため、経済的
にも有益である。
【0068】さらに、円筒状金属廃棄物の外側に棒状の
陽極を均等に配列することにより円筒状金属廃棄物の内
外面を均一に溶解することができ、溶解性能の大幅な向
上を図ることができる。
【0069】また、棒状陽極および棒状の陰極を長さ方
向にそれぞれが複数個に分割可能な分割式にすることに
より、電極の長さを可変とすることができるため、様々
な長さの円筒状金属廃棄物に合わせた電極長さを設定す
ることができると共に、電極間へ漏洩する電流を抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る放射性金属廃棄
物の除染装置の概略構成を示す正面断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態における電極の配置を
示す横断面図。
【図3】(a)および(b)は本発明の第2の実施形態
に係る放射性金属廃棄物の除染装置における電極配置を
それぞれ示す横断面図および縦断面図。
【図4】(a)および(b)は本発明の第3の実施形態
に係る放射性金属廃棄物の除染装置における電極配置を
それぞれ示す横断面図および縦断面図。
【図5】(a)および(b)は本発明の第4の実施形態
に係る放射性金属廃棄物の除染装置における電極配置を
それぞれ示す横断面図および縦断面図。
【図6】(a)は本発明の第1ないし第4の実施形態に
おける陽極と試験体の評価位置を示す図、(b)は各々
の評価位置における電位を示す特性図。
【図7】本発明の第1ないし第4の実施形態の効果を説
明するための特性図。
【図8】本発明に係る放射性金属破棄物の除染装置にお
ける電極形状を検討するための特性図。
【図9】(a)および(b)は本発明の第8の実施形態
に係る放射性金属廃棄物の除染装置における電極配置を
それぞれ示す横断面図および縦断面図。
【図10】本発明の第8の実施形態を説明するための棒
状電極の形状を示す模式図。
【図11】本発明の第9の実施形態における電極配置を
示す横断面図。
【図12】(a)および(b)は本発明の第10の実施
形態における電極配置をそれぞれ示す横断面図および縦
断面図。
【図13】(a)および(b)は本発明の第11の実施
形態における電極配置をそれぞれ示す横断面図および縦
断面図。
【図14】本発明の第12の実施形態に係る除染装置を
概略的に示す構成図。
【図15】(a)および(b)は本発明の第12の実例
形態における金属廃棄物用の搬送容器をそれぞれ示す横
断面図および縦断面図。
【符号の説明】
1 電解槽 2 電解液 3 架台 4 ドーナツ状電極 5,13 棒状陽極 6 円筒状金属廃棄物 7,14 棒状陰極 8a,8b 給電体 9 直流電源 10,12 円筒状陽極 11 矩形状陽極 15 分割電極 16 雄ネジ 17 雌ネジ 18 絶縁キャップ 19 円筒状金属 20 平板状金属 21 円筒状支持容器 22 搬送機器 23 搬送用吊り取手 24 縦格子 25 固定板 26 固定用溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒 井 仁 志 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (72)発明者 佐々木 修 東京都港区西新橋三丁目7番1号 東芝 プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−68894(JP,A) 特開 平5−134096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21F 9/28

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解液中での複極現象により、円筒状の金
    属廃棄物と陽極および陰極を接続することなく非接触で
    電解除染する放射性金属廃棄物の除染装置において、 前記電解液が満たされると共に、前記円筒状の金属廃棄
    物が設置される電解槽と、 前記円筒状の金属廃棄物の内側に配置されると共に
    状に形成された前記陰極および陽極のうちの何れか一方
    側の棒状電極と、 前記円筒状の金属廃棄物の外側に配置されると共に、円
    筒状の基部とこの基部より前記円筒状の金属廃棄物の
    外周形状に沿って均等に突出する櫛歯状の複数の突出部
    を少なくとも含む前記陰極および陽極のうちの何れ
    か他方側の櫛形円筒電極と、 を備えることを特徴とする放射性金属廃棄物の除染装
    置。
  2. 【請求項2】前記櫛形円筒電極の前記円筒状の基部は、
    前記電解槽の底部側に固定された支持台上に載置された
    ドーナツ状の電極より構成され、前記突出部は、前記金
    属廃棄物の円筒形状に沿うように前記ドーナツ状の電極
    に植設された複数本の平行な棒状電極より構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の放射性金属廃棄物
    の除染装置。
  3. 【請求項3】前記櫛形円筒電極の前記円筒状の基部は、
    前記放射性金属廃棄物の円筒形状よりも大径の円筒で、
    かつ前記円筒状の金属廃棄物の円筒よりも長さがほぼ
    半分程度の下半分円筒電極により構成されると共に、前
    記突出部は、前記下半分円筒陽極の端部に等間隔で複数
    本植設された櫛歯状電極により構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の放射性金属廃棄物の除染装
    置。
  4. 【請求項4】前記櫛形電極は、前記円筒状の金属廃棄物
    よりも大径の円筒状電極の上半分を所定間隔で切り欠く
    ことにより形成されており、前記円筒状基部として構成
    される下半分円筒電極と、前記突出部として構成される
    矩形状の櫛歯状電極と、を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の放射性金属廃棄物の除染装置。
  5. 【請求項5】前記下半分円筒電極は、その側壁に多数の
    孔が穿設されていることを特徴とする請求項3または請
    求項4に記載の放射性金属廃棄物の除染装置。
  6. 【請求項6】前記櫛形円筒電極の前記突出部は、前記棒
    状の電極を中心として120以下の角度で均等に配列
    されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の
    何れかに記載の放射性金属廃棄物の除染装置。
  7. 【請求項7】前記複数の突出部の各々は、その長さ方向
    に複数個に分割されると共に、各々の突出部の各部分の
    端部には一方に雄ネジ、他方に雌ネジが形成されてお
    り、この雄ネジおよび雌ネジの螺合によりその長さが自
    由に調節可能なように構成されていることを特徴とする
    請求項1ないし請求項4の何れかに記載の放射性金属廃
    棄物の除染装置。
  8. 【請求項8】前記円筒状の金属廃棄物の中心に設けられ
    る前記棒状電極は、その長さ方向に複数個に分割される
    と共に、分割された各部の端部の一方には雄ネジ、他方
    には雌ネジが形成されており、この雄ネジおよび雌ネジ
    の螺合によりその長さが自由に調節可能なように構成さ
    れていることを特徴とする請求項7に記載の放射性金属
    廃棄物の除染装置。
  9. 【請求項9】前記櫛形円筒電極の前記突出部および/ま
    たは前記棒状電極には、電気的絶縁性を有する絶縁キャ
    ップが被着され、この絶縁キャップにより覆われた部分
    の電解反応が抑制されることを特徴とする請求項1ない
    し請求項4の何れかに記載の放射性金属廃棄物の除染装
    置。
  10. 【請求項10】前記円筒状の金属廃棄物の内側で、か
    つ、前記棒電極の外側に、円筒状の補助電極が配置さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何
    れかに記載の放射性金属廃棄物の除染装置。
  11. 【請求項11】前記円筒状の補助電極の外周側の表面よ
    り板状金属を放射状に突出させるようにしたことを特徴
    とする請求項10に記載の放射性金属廃棄物の除染装
    置。
  12. 【請求項12】前記円筒状の金属廃棄物は、前記電解槽
    の所定の場所に保持するために絶縁性材料からなる円筒
    状支持容器に収納され、この円筒状支持容器は上部と下
    部に開口部を有するとに側面が縦格子で構成され、支
    持容器上部には搬送機器により搬送するための吊り取手
    が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求
    項4の何れかに記載の放射性金属廃棄物の除染装置。
  13. 【請求項13】前記支持容器の内側に、前記円筒状の金
    属廃棄物を固定するための固定板を120間隔で3箇
    所配置すると共に、この固定板は取り外しが容易な差し
    込み式により前記支持容器の内側に取り付けられること
    を特徴とする請求項12に記載の放射性金属廃棄物の除
    染装置。
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