JP3494148B2 - フォーカス検出装置及びレーザ検査加工装置 - Google Patents

フォーカス検出装置及びレーザ検査加工装置

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JP3494148B2
JP3494148B2 JP2001013805A JP2001013805A JP3494148B2 JP 3494148 B2 JP3494148 B2 JP 3494148B2 JP 2001013805 A JP2001013805 A JP 2001013805A JP 2001013805 A JP2001013805 A JP 2001013805A JP 3494148 B2 JP3494148 B2 JP 3494148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮光層、位相シフ
ト層、液晶層又は相変化物質層等について厚さ、屈折率
又は反射率等の変化によりパターンが形成された基板、
例えば、フォトマスク、レチクル、液晶基板又は相変化
光ディスク等を、レーザ光により検査若しくは加工又は
検査しながら加工するレーザ検査加工装置及びこのレー
ザ検査加工装置等に組み込まれるフォーカス検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フォトマスク、レチクル、液
晶基板又は相変化光ディスク等の表面にパターンが形成
された基板を加工し検査するために、レーザ光を利用す
るレーザ検査加工装置が使用されている。このレーザ検
査加工装置には、加工及び検査の精度を向上させ効率を
高めるために、自動的にレーザ光の焦点を調節するフォ
ーカス検出装置が組み込まれている。
【0003】特開昭59−87628号公報には、従来
のフォーカス検出装置(自動焦点装置)の1例が開示さ
れている。このフォーカス検出装置においては、光源
と、ハーフミラー又はビームスプリッタと、レンズと、
同心円状に分割された光検出器が設けられている。光源
から出力された光はハーフミラー又はビームスプリッタ
により測定対象物に向かって方向を変えられ、レンズに
より集束されて測定対象物の表面に照射される。測定対
象物の表面で反射された反射光は前記レンズを通過し、
前記ハーフミラー又はビームスプリッタを透過して光検
出器に入射する。この光検出器における前記反射光のビ
ームスポットの大きさは前記測定対象物の表面と前記レ
ンズとの間の距離により変化するため、同心円状に分割
された光検出器により前記ビームスポットの大きさを検
出することにより、焦点誤差信号を得ることができ、こ
の焦点誤差信号に基づいて自動的に前記レンズの位置を
調節し、焦点を合わせることができる。
【0004】また、特開昭59−22243号公報及び
特開昭59−33636号公報には、記録媒体に記録さ
れた情報を光学的に読み取るピックアップ装置に組み込
まれたフォーカス検出装置が開示されている。特開昭5
9−22243号公報に記載されたフォーカス検出装置
においては、レーザ光源と記録媒体との間に第1及び第
2のゾーンからなる同心円状回折格子、ビームスプリッ
タ並びに集光レンズを設け、レーザ光源から出射された
レーザ光を前記同心円状回折格子の第1のゾーンにより
平行光束に変換すると共に、第2のゾーンにより集束性
円環状光束に変換する。前記平行光束及び集束性円環状
光束を前記集光レンズにより前記記録媒体上に集光さ
せ、前記記録媒体により反射された反射光を前記ビーム
スプリッタにより反射させ光検出器に入力させ、前記平
行光束の反射光により情報を読み取ると共に、前記集束
性円環状光束の反射光の環径から焦点誤差信号を得る。
また、特開昭59−33636号公報に記載されたフォ
ーカス検出装置においては、集光レンズを省略し同心円
状回折格子によりレーザ光を集束させ、特開昭59−2
2243号公報に記載された技術と同様な方法により情
報を読み取ると共に焦点誤差信号を得る。
【0005】更に、実開平1−165923号公報に
は、情報信号、焦点誤差信号、トラッキング誤差信号を
1個の光検出器で検出することを目的として、記録媒体
からの反射光を円環状のビームに変換する円錐形レンズ
と、この円環状ビームが入力される同心円状に2分割さ
れ円周方向に4分割された光検出器とが設けられたピッ
クアップ装置が記載されている。
【0006】更にまた、特開平6−294750号公報
には2本のビームを使用して焦点誤差信号を得るレーザ
検査装置(光学式基板検査装置)が開示されている。図
20は、特開平6−294750号公報に記載されてい
るレーザ検査装置の構成を示すブロック図である。図2
0に示すように、このレーザ検査装置においては、光源
99が設けられ、光源99から出射されるレーザ光の光
路62に沿ってビームスプリッタ60、振動鏡65、プ
リズム67、拡大鏡68及び70が取り付けられた回転
タレット台72、鏡74、ビームスプリッタ76、対物
レンズ82が設けられ、対物レンズ82の後方には検査
対象物であるフォトマスク97がステージ96上に載置
されている。ステージ96の後方には集光レンズ84、
集束レンズ86及び透過光検出器87が設けられてい
る。また、ビームスプリッタ76を起点として、光路6
2と直角をなす方向に光路78が延び、光路78の終点
にはレーザ光88の強度変化を監視する検出器80が設
けられている。
【0007】一方、ビームスプリッタ60を起点として
光路62と直角をなす方向に光路93が延び、光路93
に沿って、ビームスプリッタ94、集光レンズ35及び
反射光検出器36が設けられている。また、ビームスプ
リッタ94を起点として光路93と直角をなす方向に焦
点誤差信号を得るための光路95が延び、光路95に沿
ってビームスプリッタ96が設けられている。光路95
はビームスプリッタ96により相互に直角をなす2つの
光路98及び100に分割され、光路98に沿って円筒
状レンズ104、球状レンズ106及び光検出器である
四分割型複合ダイオード90が設けられている。また、
光路100に沿って円筒状レンズ102及び光検出器で
ある四分割型複合ダイオード92が設けられている。四
分割型複合ダイオード90及び92には、円周方向に4
分割された光検出部が設けられている。
【0008】図21(a)及び(b)は、このレーザ検
査装置におけるフォトマスク及び四分割型複合ダイオー
ドの構成及び動作を示す図であり、(a)はレーザ光が
フォトマスクのパターンの境界に照射されている場合を
示し、(b)はそのときの四分割複合ダイオードに形成
されるビームスポットの形状を示す図である。図21
(b)に示すように、四分割複合ダイオード90及び9
2には円周方向に4分割された光検出部が設けられてい
る。即ち、四分割複合ダイオード90には中心角が90
°の扇形の光検出部A1及びB1が各2枚設けられ、光
検出部A1はx軸を含み光検出部B1はy軸を含んでい
る。同様に、四分割複合ダイオード92には中心角が9
0°の扇形の光検出部A2及びB2が各2枚設けられ、
光検出部A2はx軸を含み光検出部B2はy軸を含んで
いる。
【0009】図20に示すように、このレーザ検査装置
においては、光源99から出射したレーザ光88が光路
62に沿って進み、ビームスプリッタ60を透過し、振
動鏡65により方向を変えられると共に走査され、ドー
フェのプリズム67によって走査方向が光軸の周囲で回
転させられ、拡大鏡68又は70に入射し、鏡74によ
り方向を変えられ、ビームスプリッタ76により2つに
分割される。ビームスプリッタ76により反射されたレ
ーザ光88は検出器80に入射し、レーザ光88の強度
が測定される。一方、ビームスプリッタ76を透過した
レーザ光88は、対物レンズ82によりフォトマスク9
7の表面に集束される。
【0010】フォトマスク97に照射されたレーザ光8
8は、一部がフォトマスク97を透過し集光レンズ84
により集光され、集束レンズ86により集束され透過光
検出器87に入射され、透過光によるフォトマスク97
の検査が行われる。一方、フォトマスク97により反射
されたレーザ光88は光路62を逆行し、ビームスプリ
ッタ60により反射され、ビームスプリッタ94により
2つに分割される。ビームスプリッタ94を透過した光
は集光レンズ35により集光され、反射光検出器36に
入射し、反射光によるフォトマスク97の検査が行われ
る。
【0011】ビームスプリッタ94により反射された光
はビームスプリッタ96により2つの光に分割される。
この2つの光は、夫々、円筒状レンズ102によりx方
向に収束する光と、円筒状レンズ104及び球状レンズ
106によりx方向に発散する光に変換され、夫々四分
割複合ダイオード92及び90で受光される。円筒状レ
ンズ102及び104では非点収差が生じるため、四分
割複合ダイオード92に形成されるビームスポットは、
フォトマスク97が対物レンズ82の集光点よりも、遠
いとx方向に小さく、近いとx方向に大きくなる。逆
に、四分割複合ダイオード90に形成されるビームスポ
ットは、フォトマスク97が対物レンズ82の集光点よ
りも、遠いとx方向に大きく、近いとx方向に小さくな
る。
【0012】従って、四分割複合ダイオード90のx軸
を含む光検出部及びy軸を含む光検出部から得られる信
号を夫々A1及びB1、四分割複合ダイオード92のx
軸を含む光検出部及びy軸を含む光検出部から得られる
信号を夫々A2及びB2とするとき、焦点誤差信号Fc
は下記数式1により得られる。
【0013】
【数1】Fc={(A1−B1)−(A2−B2)}/
{(A1+B1)+(A2+B2)}
【0014】このとき、焦点誤差信号は、下記数式2に
示すF1又は下記数式3に示すF2のどちらか一方から
でも得ることができる。
【0015】
【数2】F1=(A1−B1)/(A1+B1)
【0016】
【数3】F2=(A2−B2)/(A2+B2)
【0017】しかし、数式2及び数式3をわざわざ合成
している理由は、フォトマスク97により反射された光
がフォトマスク97に形成されたパターンで受けた変調
の影響を相殺するためである。
【0018】図21(a)に示すように、フォトマスク
97の表面にはパターン89が形成されており、対物レ
ンズ82により集光されたレーザ光88はビームスポッ
ト91aを形成している。また、このとき、四分割複合
ダイオード90及び92には、レーザ光88のビームス
ポット91bが形成されている。
【0019】フォトマスク97の表面が対物レンズ82
の集光点にあれば、四分割複合ダイオード92及び90
に形成されるビームスポット91は円形になり、前記数
式2及び3に示したF1及びF2が零になると考えられ
る。ところが、例えば、図21(a)に示すように、対
物レンズ82の集光ビームスポット91がフォトマスク
97のパターンの境界89aに掛かると、図21(b)
に示すように、四分割複合ダイオード90及び92に形
成されるビームスポット91bは、ビームスポット91
aの強度分布を反映して、明るい部分91c及び暗い部
分91dを含むような強度分布を持つ。このため、F1
及びF2は単独では正の値になり、零にならない。しか
し、フォトマスク97が対物レンズ82の集光点にある
とき、A1=A2およびB1=B2なる対称性が成り立
つため、前記数式1に示すF1とF2を合成したFcは
零になる。
【0020】更にまた、特開平9−203610号公報
には、光ファイバを使用したフォーカス検出装置が開示
されている。特開平9−203610号公報に開示され
ているフォーカス検出装置においては、レーザ光源と、
このレーザ光源から出射されるレーザ光を光ディスク上
に集光する対物レンズと、光ディスクにより反射された
光束を2分岐する光路分岐回路と、一方の端面が前記2
分岐された各光束と同一光路上に配置された2本の光フ
ァイバと、これらの光ファイバの他の端面に夫々接続さ
れた2個の非分割タイプの光検出器とが設けられ、前記
2本の光ファイバのうち1本はその一方の端面が光ディ
スクにより反射された光束の焦点位置の前方に配置さ
れ、他の1本の光ファイバはその一方の端面が前記光束
の焦点位置の後方に配置されている。これにより、前記
レーザ光源から出射されたレーザ光は前記対物レンズに
より集光されて光ディスクの表面に照射され、この光デ
ィスクにより反射された反射光が前記光路分岐回路によ
り2つに分けられて夫々前記光ファイバに入射し、この
光ファイバに入射した光がこの光ファイバ内を伝わり前
記光検出器に入力される。
【0021】このフォーカス検出装置においては、前記
光ディスクが前記対物レンズの焦点位置にあるとき、前
記2本の光ファイバの入射端面上に形成されるビームス
ポット径が相互に等しくなるように予め調節することに
より、光ディスクの位置が焦点位置からずれると、光フ
ァイバに入射する光の入射角が変化することにより、2
個の光検出器における測定値が変化し、これらの測定値
の差を求めることにより、ジャストフォーカスを中心に
対称な焦点誤差信号を得ることができると記載されてい
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の技術においては、以下に示すような問題点があ
る。特開昭59−87628号公報、特開昭59−22
243号公報、特開昭59−33636号公報及び実開
平1−165923号公報に開示されている技術におい
ては、焦点誤差信号を検出するレーザ光のビームが1本
であるため、焦点誤差信号がジャストフォーカスを中心
に対称にならず、零クロス付近におけるフォーカス位置
に対する焦点誤差信号の変化も直線状又は階段状ではな
く曲線状になるため、焦点誤差信号の感度が低いという
問題点がある。特に、特開昭59−22243号公報及
び特開昭59−33636号公報に開示されたフォーカ
ス検出装置においては、平行光束と集束性円環状光束と
の照射角度が異なるため、記録媒体に記録された情報を
検出するビームがジャストフォーカスするときに焦点誤
差信号を検出するビームがジャストフォーカスしないた
め、焦点誤差信号の感度が低いという問題点もある。
【0023】また、特開平6−294750号公報に開
示されているレーザ検査装置は、ビームスプリッタ96
で分割した2つの光の内、一方を収束させ、一方を発散
させている。このため、対称性が崩れており、パターン
による変調の影響がうまく相殺されにくいという問題点
がある。また、このレーザ検査装置においては、光学素
子の製造誤差又は光学系の組立誤差があると光軸方向の
位置が微妙に狂い、フォトマスク97が対物レンズ82
の集光点に配置されている場合においても、四分割複合
ダイオード90及び92に形成されるビームスポットの
強度分布が一方が縦長に他方が横長になり、パターンに
よる変調の影響が相殺されなくなる。しかも、従来のレ
ーザ検査加工装置は、光学素子の製造誤差又は光学系の
組立誤差があると、四分割複合ダイオード90及び92
に形成されるビームスポットの強度分布が回転し、パタ
ーンによる変調の影響が相殺されなくなるという問題点
もある。
【0024】更に、特開平9−203610号公報に開
示されたフォーカス検出装置においては、光ディスクの
位置が対物レンズの焦点位置からずれることにより光フ
ァイバに入射するビームの入射角度が変化しビームの強
度が変化することを利用しているが、この入射角度の変
化量は極めて小さいため、光検出器に入射する光の強度
変化に与える影響も小さく、焦点誤差信号の感度が低い
という問題点がある。
【0025】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、焦点誤差信号が測定対象物のパターンに影
響されず、且つ、焦点誤差信号の感度が高いフォーカス
検出装置及びこれを使用したレーザ検査加工装置を提供
することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフォーカス
検出装置は、光発生手段と、前記光発生手段から出射し
た光を対象物に集光させるレンズと、前記光発生手段と
前記レンズとの間に設けられ前記光発生手段から出射し
た光の光路から前記対象物で反射した光を分離する光分
離手段と、前記光分離手段で分離された光を第1の反射
光及び第2の反射光に配分する光配分手段と、中心軸に
沿って設けられたコアとこのコアの周囲に設けられたク
ラッドからなり前記第1の反射光が入射されこれを導波
する第1の光ファイバと、中心軸に沿って設けられたコ
アとこのコアの周囲に設けられたクラッドからなり前記
第2の反射光が入射されこれを導波する第2の光ファイ
バと、前記第1の光ファイバにより導波された光を検出
する第1の光検出手段と、前記第2の光ファイバにより
導波された光を検出する第2の光検出手段と、を有し、
前記第1及び第2の光ファイバに結合された導波モード
数を夫々N α 及びN β 、前記第1及び第2の反射光の空
気中における波長をλ、前記第1及び第2の光ファイバ
のコアの半径を夫々a α 及びa β とするとき、前記光分
離手段から前記第1の光ファイバにおける前記第1の反
射光が入射する端面までの光路が前記光発生手段から前
記光分離手段までの光路よりも4a α /λ(N α
1)だけ短く、前記光分離手段から前記第2の光ファイ
バにおける前記第2の反射光が入射する端面までの光路
が前記光発生手段から前記光分離手段までの光路よりも
4a β /λ(N β +1)だけ長く、前記第1の光検出
手段により光を検出して得られる信号をC1、前記第2
の光検出手段により光を検出して得られる信号をC2と
するとき、焦点誤差信号C1−C2により前記対象物が
前記レンズの集光点に位置しているかどうかを検出する
ことを特徴とする
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】本発明においては、前記光分離手段から前
記第1の光ファイバにおける前記第1の反射光が入射す
る端面までの光路を前記光発生手段から前記光分離手段
までの光路よりも4aα /λ(Nα+1)だけ短く
し、前記光分離手段から前記第2の光ファイバにおける
前記第2の反射光が入射する端面までの光路を前記光発
生手段から前記光分離手段までの光路よりも4aβ
λ(Nβ+1)だけ長くすることにより、前記対象物の
表面が前記レンズの集光点にあるときに、前記第1の光
ファイバの端面が前記第1の反射光の集光点から4aα
/λ(Nα+1)だけ前方に配置され、前記第2の光
ファイバの端面が前記第2の反射光の集光点から4aβ
/λ(Nβ+1)後方に配置される。このとき、前記
第1の光ファイバの端面に形成されるビームスポットの
強度分布は、前記第2の光ファイバの端面に形成される
ビームスポットの強度分布に対して反転する。従って、
両者のビームスポットの強度分布は、光軸を中心に相互
に完全に点対称となる。ゆえに、反射光が対象物の表面
に形成されたパターンにより変調を受けていても、前記
第1及び第2の光ファイバのコアに入射する光の強度は
実質的に等しくなり、前記対象物の表面が前記レンズの
集光点にあるとき、常にC1=C2なる対称性が成り立
つため誤差検出信号は零になる。また、両者の間で対称
性が保たれ、パターンによる変調の影響がうまく相殺さ
れる。このため、光学素子の製造誤差又は光学系の組立
誤差の影響を受けにくく、焦点誤差信号の感度が向上す
る。
【0035】 また、本発明においては、光検出手段の
分割線の代わりに、第1及び第2の光ファイバにおける
コアとクラッドとの境界によりビームスポットを分割し
ている。このため、第1及び第2の光検出手段に分割線
を設ける必要がなく、安価な汎用の光検出手段を使用で
きる。また、光検出手段がフォトダイオードである場
合、円形の分割線を設けると、内側の受光部で検出され
た光電流を取り出す配線が外側の受光部を分断し、不感
帯が生じる。対象物がレンズの集光点にあるときに光検
出手段に形成されるビームスポットのサイズが大きくな
るような設計ならば大きな問題はないが、対象物の位置
が光軸方向にずれたときに光検出手段に形成されるビー
ムスポットのサイズの変化量が大きいほど焦点誤差信号
の感度は高くなるため、対象物がレンズの集光点にある
ときに光検出手段に形成されるビームスポットのサイズ
は可及的に小さい方が好ましく、不感帯の発生が大きな
問題となる。本発明においては第1及び第2の光検出手
段に分割線を設ける必要がないため、焦点誤差信号の感
度をより向上させることができる。
【0036】更に、従来はノイズ対策として、光検出手
段の近傍にプリアンプを配置し、マザーボードにメイン
アンプを実装していたが、本発明においては、第1及び
第2の光ファイバにより光の強度の情報を離れた場所に
伝達できるため、光検出手段を任意の場所に設置でき、
これらを1箇所にまとめることでコストを低減できる。
【0037】 更にまた、本発明においては、前記第1
及び第2の光ファイバに結合された導波モード数を夫々
α及びNβ、空気中の光の波長をλ、前記第1及び第
2の光ファイバのコアの半径を夫々aα及びaβとする
とき、前記第1の光ファイバの一端と前記第1の反射光
の集光点との間の距離を4aα /λ(Nα+1)と
し、前記第2の光ファイバの一端と前記第2の反射光の
集光点との間の距離を4aβ /λ(Nβ+1)とする
ことにより、レンズの焦点位置からの対象物の位置のず
れに対する前記第1及び第2の光ファイバによる光の伝
達効率の変化を急峻にし、焦点誤差信号の感度をより向
上させることができる。
【0038】以下、前記第1及び第2の光ファイバを特
定の位置に設置する理由について説明する。光ファイバ
の半径が大きい場合は、導波モード数が10本を超える
ようになり、光ファイバのコアを照らす光は、すべて導
波するため、光ファイバは光の強度の情報を空間的に切
り取り伝達する手段にすぎなくなり、導波モード数を論
じることが無意味になる。しかし、光ファイバの半径が
小さい場合には、導波モード数が数本になり、光ファイ
バのコアを照らす光は入射角により導波したりしなかっ
たりするため、導波モード数を論じることが必要にな
る。
【0039】「末松安晴・伊賀健一共著 光ファイバ通
信入門(改訂2版)(オーム社発行)第24頁」によれ
ば、光ファイバを導波する光がコアとクラッドの境界に
対してなす角θは、円周率をπ、コアの屈折率をn、
コアの半径をa、零以上の整数である導波モード数を
N、空気中における光の波数をkとするとき、 となる。空気中における光の波数kは、空気中における
光の波長をλとするとき、以下のように定義される。
【0040】 光ファイバの端面においては、スネルの
法則が成り立つため、光ファイバを導波する光がコアと
クラッドの境界に対してなす角θと光ファイバの出射
角θとは、 で表される関係を有する。ゆえに、光ファイバの出射角
θ[rad]は、下記数式で与えられる。
【0041】
【数式4】
【0042】 光ファイバを特徴づけるパラメータに比
屈折率差Δがある。クラッドの屈折率をnとすると、
比屈折率差Δは下記数式で定義される。
【0043】
【数式5】
【0044】 また、光ファイバの開口数NAは、比屈
折率差Δにより、下記数式で与えられる。
【0045】
【数式6】
【0046】 光ファイバの開口数NAは、光ファイバ
を導波できる最大の導波モード数Nmaxで光ファイバ
を導波した光が光ファイバを出射する角度の正弦であ
る。即ち、光ファイバの開口数NAは、 で定義される。ゆえに、 なる関係を有する。つまり、光ファイバを導波できる最
大の導波モード数Nmaxは、前記数式より、 となる。但し、光ファイバに結合させる光の入射角をθ
とするとき、sinθ≧NAである場合は、光ファ
イバを導波する最大の導波モード数Neffは光ファイ
バを導波できる最大の導波モード数Nmaxになるが、
sinθ≦NAである場合は、前記数式より、 を満たす最大の導波モード数Nが、光ファイバを導波す
る最大の導波モード数Neffになる。
【0047】 一方、光ファイバに光を入射させる際
に、クラッドに反射されずにコアに入射させられる集光
点の前後ずれの範囲±dmaxは、 と求められる。ゆえに、光ファイバに光を結合させる際
に、クラッドに反射されずにコアに入射させられる集光
点の前後ずれの範囲±dmaxは、前記数式より、 となる近似を使用して、下記数式で表される。
【0048】
【数式7】
【0049】 図1は、数式により導かれる光ファイ
バに光を入射させるときの集光点の前後ずれdと結合効
率χとの関係を示すグラフ図である。光ファイバが十分
長く形状に全く誤差がなければ、図1に実線で示すよう
な階段状のグラフになるが、実際の光ファイバは長さが
有限であり、また、製作誤差等により特定のモードの光
の入射角に幅が発生するため、入射角が少しずれた光で
も導波する。このため、実際には図1に破線で示すよう
な角がとれたグラフになる。
【0050】例として、Neff=2の光ファイバにつ
いて、集光点の前後ずれdと光ファイバに結合するモー
ドとの関係について説明する。図2(a)及び(b)並
びに図3(a)及び(b)は、Neff=2の光ファイ
バにおける集光点の前後ずれdと光ファイバに結合する
モードとの関係を示す図である。なお、Neff=2の
光ファイバとは、N=0、1、2の3つのモードの光が
導波できる光ファイバをいう。
【0051】図2(a)及び(b)に示すように、集光
点の前後ずれdが を満たすと(これを条件1とする)、N=0、1、2の
3つのモード全ての光53が光ファイバ50のコア51
に入射し、この3つのモード全ての光が光ファイバ50
のコア51に結合される。このときの結合効率χをχ
maxとする。なお、図2(a)及び(b)並びに図3
(a)及び(b)においては、dが正の値の場合のみを
示す。
【0052】また、図2(a)に示すように、更に集光
点の前後ずれdが を満たすとき、N≧3のモードの光もコア51に入射す
るが、N≧3のモードの光は、コア51とクラッド52
の界面における全反射条件を満たさないため、コア51
に入射した光53はコア51とクラッド52の界面を透
過してコアの外部に漏洩するため、コア51に結合され
ない。つまり、Neffを超えるモードの光は、光ファ
イバのコアに入射しても、光ファイバのコアに結合され
ない。
【0053】更に、図3(a)に示すように、集光点の
前後ずれdが 又は を満たすとき(これを条件2とする)、N=0のモード
の光及びN=1のモードの光が光ファイバ50のコア5
1に入射し、この2つのモードの光53がコア51に結
合される。一方、N=2のモードの光53はクラッド5
2で反射され、コア51に入射しない。結合効率χは、
N=0、1、2の3つのモードの光がいずれも同じ光量
を有しているとし、前記条件1における結合効率χを最
大結合効率χmaxとすると、条件2においては、3つ
のモードの光のうち2つのモードの光が結合するため、
χ=2χmax/3となる。
【0054】更にまた、図3(b)に示すように、集光
点の前後ずれdが 又は を満たすとき(これを条件3とする)は、N=0のモー
ドの光53のみが光ファイバ50のコア51に入射し、
この1つのモードの光53が光ファイバ50のコア51
に結合される。一方、N=1及び2のモードの光53は
クラッド52で反射され、コア51に入射しない。従っ
てこのとき、結合効率χはχ=χmax/3となる。
【0055】更にまた、集光点の前後ずれdが 又は を満たすとき(これを条件4する)、光ファイバ50の
コア51に結合されるモードがないため、光は光ファイ
バ50のコア51に結合されない。従ってこのとき、結
合効率χはχ=0となる。
【0056】 なお、上述の条件1乃至条件4に対応す
るdの範囲は、前記数式にN=2、1、0を代入する
ことにより求めることができる。上述の説明は、N
eff=2の光ファイバの例について説明しているが、
前記数式はNeff=2以外の場合についても成立す
る。
【0057】また、図1は、Neff=2の場合に限ら
ず、一般の場合に関して集光点の前後ずれdと結合効率
χの関係を示した図である。なお、図1には、5段以上
の段差を持つグラフが示されているが、Neff=2の
場合は、上述のように、結合効率χはχmax(条件
1)、2χmax/3(条件2)、χmax/3(条件
3)、0(条件4)の4通りの値をとるため、図1に相
当する集光点の前後ずれdと結合効率χとの関係を示す
グラフは3段の段差を持つグラフになる(図4(a)参
照)。
【0058】図1に示すように、光ファイバに光を結合
させる際の結合効率χは、集光点の前後ずれdに関し
て、離散的に急激な変化を示す箇所がある。ゆえに、a
=aα、且つ、Neff=Neffαである第1の光フ
ァイバと、a=aβ、且つ、N eff=Neffβであ
る第2の光ファイバを用意し、 及び を満たす特定のNα及びNβに関して、第1の光ファイ
バを集光点の前方 の位置に設置し、第2の光ファイバを集光点の後方 の位置に設置し、第1及び第2の光ファイバの導波光を
夫々第1及び第2の光検出手段によって検出すれば、そ
れぞれが検出する信号C1及び信号C2の差を求めるこ
とにより極めて感度が高い焦点誤差信号を得ることがで
きる。
【0059】図4(a)及び(b)は、Neff=2の
場合において第1の光ファイバを集光点の前4aα
λ(Nα+1)の位置に設置し、第2の光ファイバを集
光点の後4aβ /λ(Nβ+1)の位置に設置したと
き、レンズの集光点に対する対象物の位置のずれdと各
導波光を検出した信号との関係を示すグラフ図であり、
(a)は信号χと信号δ、(b)は信号χから信号δを
減じた信号χ−δを示す。Neffが小さいほど階段の
段差は大きくなり、集光点の前後ずれdに対する結合効
率χの変化が急峻になり、焦点誤差信号の感度が高くな
る。従って、N effが0乃至2程度になるような光学
系が望ましい。
【0060】回折素子は、フォトリソグラフィーによる
精度が高い方法によっても、格子間隔として数μm以上
のものしか製造できない。しかも、回折素子はビームス
ポット中に少なくとも数本の格子が含まれないと光を回
折させられない。ゆえに、ビームスポットの分割手段と
して回折素子を使用すると、円形の分割線の直径は10
μm以上でなければならない。しかし、マスクが光軸方
向にずれた際に光検出手段に形成されるビームスポット
のサイズが大きく変化するほど、焦点誤差信号の感度が
高くなるため、フォーカス検出装置は、マスクがレンズ
の集光点にあるときに光検出手段に形成されるビームス
ポットのサイズは可及的に小さくなるように設計される
ことが好ましい。光ファイバは、シングルモードファイ
バであればコアの直径が数μmであるため、焦点誤差信
号の感度を向上させることができる。
【0061】 本発明に係る他のフォーカス検出装置
は、光発生手段と、前記光発生手段から出射した光を対
象物に集光させるレンズと、前記光発生手段と前記レン
ズとの間に設けられ前記光発生手段から出射した光の光
路から前記対象物で反射した光を分離する光分離手段
と、透明物質からなり前記光分離手段で分離された光の
経路上に配置され、この分離された光が入射する表面に
形成され円形の分割線で区画された第1の内側領域及び
第1の外側領域からなり前記分離された光のビームスポ
ットが前記第1の内側領域及び前記第1の外側領域上に
前記分割線と同心に形成され前記反射光の実質的な半量
を透過させ残部を回折させる第1の回折面及び前記反射
光が出射する表面に形成され円形の分割線で区画された
第2の内側領域及び第2の外側領域からなり前記第1の
回折面を透過した光のビームスポットが前記第2の内側
領域及び前記第2の外側領域上に前記分割線と同心に形
成され前記第1の回折面を透過した光を回折又は透過さ
せる第2の回折面を備える回折素子と、複数の受光部を
備え前記第1及び第2の回折面で透過又は回折された光
を検出する光検出手段と、を有し、前記光分離手段から
前記第1の回折面までの光路は前記光発生手段から前記
光分離手段までの光路よりも短く、前記光分離手段から
前記第2の回折面までの光路は前記光発生手段から前記
光分離手段までの光路よりも長く、前記第1の内側領域
で回折した光を検出して得られる信号をC1、前記第1
の外側領域で回折した光を検出して得られる信号をD
1、前記第1の回折面を透過し前記第2の内側領域で回
折した光を検出して得られる信号をC2、前記第1の回
折面を透過し前記第2の外側領域で回折した光を検出し
て得られる信号をD2とするとき、焦点誤差信号(C1
−D1)−(C2−D2)により前記対象物が前記レン
ズの集光点に位置しているかどうかを検出することを特
徴とする。
【0062】本発明においては、前記対象物の表面が前
記レンズの集光点にあるとき、前記第1の回折面が集光
点の前方に配置され、前記第2の回折面が集光点の後方
に配置されるため、前記第1の回折面に形成されるビー
ムスポットの強度分布は、前記第2の回折面に形成され
るビームスポットの強度分布に対して反転する。従っ
て、両者のビームスポットの強度分布は、光軸を中心に
相互に完全に点対称となる。ゆえに、反射光が対象物の
表面に形成されたパターンにより変調を受けていても、
前記対象物の表面が前記レンズの集光点にあるとき、常
にC1=C2及びD1=D2なる対称性が成り立つため
焦点誤差信号は零になる。また、両者の間で対称性が保
たれ、パターンによる変調の影響がうまく相殺される。
このため、光学素子の製造誤差又は光学系の組立誤差の
影響を受けにくく、焦点誤差信号の感度が向上する。
【0063】また、本発明においては、第1の回折面の
透過光を第2の回折面により回折又は透過させるため、
光配分手段が不要となり資材費及び組立工数を低減でき
る。更に、回折素子をアライメントすることことによ
り、第1及び第2の回折面を同時に調整できるため、組
立工数を低減できる。なお、焦点誤差信号として、前記
Faの値をC1、D1、C2及びD2の合計値で除した
値Fa を使用してもよい。Fa は下記数式8で与え
られる。これにより、焦点誤差信号から反射光の強度の
影響を除外し、常に同じ範囲の焦点誤差信号を得ること
ができる。
【数8】Fa { (C1−D1)−(C2−D2) }
{ (C1+D1)+(C2+D2) }
【0064】また、前記フォーカス検出装置において、
前記光発生手段と前記光分離手段との間に配置され前記
光の光軸の近傍を遮光する遮光手段を設けることができ
る。
【0065】光軸の近傍の光は、焦点誤差信号において
バイアスにあたるため、これを除去することにより、焦
点誤差信号の感度を向上させることができる。また、光
軸の近傍を遮光すると、前記レンズにおいて特定の半径
の領域のみを使用することになるため、球面収差の影響
が少なくなる。
【0066】更に、前記フォーカス検出装置において、
前記光発生手段と前記光分離手段との間に円錐プリズム
を設けることができる。
【0067】円錐プリズムを設けることにより、光発生
手段から出射した円形断面を持つビームをドーナツ形断
面を持つビームに変換して、光分離手段に供給すること
ができる。これにより、光軸の近傍の光を除去し、焦点
誤差信号の感度を向上させることができる。また、円形
断面のビームをドーナツ形断面のビームに変換すると、
前記レンズにおいて特定の半径の領域のみを使用するこ
とになるため、球面収差の影響が少なくなる。このよう
に、ビームの形状を変換することにより、遮光と同様に
光軸近傍の光を除去することができるが、遮光する場合
と比較して光の損失が少ないため、光源の効率の低下を
防止することができる。
【0068】本発明に係るレーザ検査加工装置は、前述
のいずれかのフォーカス検出装置と、レーザ光を発生す
る検査加工用レーザ光発生手段と、前記光分離手段と前
記レンズとの間に配置され前記光発生手段が発生する光
を前記対象物へ導きこの光が前記対象物により反射され
た反射光を前記光分離手段へ導くと共に前記検査加工用
レーザ光発生手段が発生するレーザ光を前記対象物へ導
きこのレーザ光が前記対象物により反射された反射レー
ザ光を前記検査加工用レーザ光発生手段の方向へ導く光
入出手段と、前記検査加工用レーザ光発生手段と前記光
入出手段との間に配置され前記検査加工用レーザ光発生
手段が発生するレーザ光の光路から前記光入出手段によ
り導かれた反射レーザ光を分離する検査加工用レーザ光
分離手段と、この検査加工用レーザ光分離手段で分離し
た反射レーザ光を検出するレーザ光検出手段と、を有す
ることを特徴とする。
【0069】本発明においては、光発生手段が発生させ
る光により焦点誤差信号を検出し、検査加工用レーザ光
発生手段が発生させるレーザ光により検査若しくは加工
又は検査しながら加工する。これにより、対象物がレン
ズの集光点に位置しているかどうかを検出しながら、レ
ーザ光により検査若しくは加工又は検査しながら加工を
行うことができる。
【0070】また、レーザ検査加工装置においては、前
記前記光分離手段と前記光入出手段との間にコリメート
レンズを設けることができ、更に、前記検査加工用レー
ザ光発生手段は前記光発生装置が発生する光の波長と異
なる波長を持つレーザ光を発生し、前記コリメートレン
ズは前記光発生手段が発生する光をほぼ平行にすること
ができる。
【0071】前記光発生装置が発生する光及び前記レー
ザ光の双方が対象物の表面において一点に集光しない
と、焦点誤差信号の感度が低くなる。本発明において
は、コリメートレンズが光発生手段が発生させる光を完
全にはコリメートせず、少しずらしてコリメートするこ
とにより、この光の波長が前記レーザ光の波長と異なっ
ていても、両者の集光点を互いに一致させることができ
る。これにより、焦点誤差信号を検出する光には、光検
出手段としてシリコンフォトダイオードが使用可能な可
視光が使用でき、対象物を検査及び加工する光には、対
象物の微細なパターンを検査可能な紫外光又は対象物を
きれいな形状に加工可能な赤外光が使用できるため、良
好なフォーカス検出性能と良好な検査性能又は加工性能
を両立させることができる。
【0072】また、前記レーザ検査加工装置において、
前記レンズを前記レーザ光に対して色消しし、前記光分
離手段と前記光入出手段との間に球面収差補正板を設け
ることが好ましい。
【0073】前記レンズを検査加工用のレーザ光に対し
て色消しすることにより、検査及び加工の精度を向上さ
せることができる。このとき、前記レンズは焦点誤差信
号を検出する光に対しては必ずしも色消しされない。色
消しされないと球面収差が生じるが、この球面収差は、
前記光分離手段と前記光入出手段との間に球面収差補正
板を設けることにより補正することができる。換言すれ
ば、焦点誤差信号を検出する光及び検査加工用レーザ光
で1枚のレンズを共用する場合において、焦点誤差信号
の検出よりも対象物の検査及び加工を優先し、その結果
生じる焦点誤差信号を検出する光の球面収差を、球面収
差補正板により補正する。なお、球面収差補正板には、
光発生手段の発光点及びレンズの集光点の両方に点光源
を置いたとき、光分離手段と光入出手段との間の位置で
生じる干渉縞を記録したホログラムを使用することがで
きる。
【0074】更に、前記レーザ検査加工装置において、
検査加工用レーザ光発生手段と検査加工用レーザ光分離
手段との間にスリットを設けることができる。
【0075】これにより、検査加工用レーザ光発生手段
から出射したレーザ光によりスリットを照射し、このス
リットの像を対象物上に結像することで、前記対象物を
スリットの形状と相似な形状に加工することができる。
【0076】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の
第1の実施例について説明する。図5は本実施例に係る
レーザ検査加工装置の構成を示すブロック図である。図
5に示すように、本実施例に係るレーザ検査加工装置に
おいては、光発生手段1が設けられ、光発生手段から出
射されるレーザ光40の光路に沿って、光発生手段1と
検査加工対象物であるマスク9との間に、光発生手段1
から出射するレーザ光40の大部分を透過させると共に
マスク9により反射した光を反射する光分離手段2、レ
ーザ光40をほぼ平行にするコリメートレンズ3、直線
偏光を円偏光に変換し円偏光を直線偏光に変換する1/
4波長板5、球面収差補正板6、光入出手段7及びマス
ク9に対向するように配置され入射した光をマスク9の
表面に集光させるオブジェクトレンズ8がこの順に直線
状に配置されている。
【0077】また、マスク9の反射光が光分離手段2に
より反射される方向に沿って、光分離手段2で反射され
た反射光を光11及び光12の2つの光に配分する光配
分手段10が設けられ、光11の進行方向に光検出手段
13が設けられ、光12の進行方向に光検出手段14が
設けられている。更に、光分離手段2から見て光配分手
段10の反対側には、モニター光検出手段4が設けられ
ている。光発生手段1、光分離手段2、コリメートレン
ズ3、1/4波長板5、球面収差補正板6、光入出手段
7、光配分手段10、光検出手段13及び14、モニタ
ー光検出手段4により、フォーカス検出装置が構成され
ている。
【0078】図6(a)乃至(c)は、光検出手段13
及び14の構成を示す正面図である。図6(b)に示す
ように、光検出手段13は円形の分割線13aで区画さ
れ、分割線13aの内側には内側受光部13bが設けら
れ、分割線13aの外側には外側受光部13cが設けら
れ、分割線13aは光検出手段13における光11のビ
ームスポット11aと同心になるように配置されてい
る。同様に、光検出手段14は円形の分割線14aで区
画され、分割線14aの内側には内側受光部14bが設
けられ、分割線14aの外側には外側受光部14cが設
けられ、分割線14aは光12のビームスポット12a
と同心になるように配置されている。
【0079】また、図5に示すように、光検出手段13
は、光分離手段2から光検出手段13までの光路の長さ
が光発生手段1から光分離手段2までの光路の長さより
も短くなるように配置され、光検出手段14は、光分離
手段2から光検出手段14までの光路の長さが光発生手
段1から光分離手段2までの光路の長さよりも長くなる
ように配置され、光発生手段1から光分離手段2までの
光路の長さと光分離手段2から光検出手段13までの光
路の長さとの差は、光分離手段2から光検出手段14ま
での光路の長さと光発生手段1から光分離手段2までの
光路の長さとの差に実質的に等しくなっている。また、
このとき、分割線13aの大きさはビームスポット11
aの大きさとほぼ等しく、分割線14aの大きさはビー
ムスポット12aの大きさとほぼ等しい。
【0080】更にまた、光入出手段7から見てレーザ光
40の光路と直角をなす方向には、レーザ光40の波長
と異なる波長を持つレーザ光41を発生する光発生手段
15(検査加工用レーザ光発生手段)が設けられ、光発
生手段15と光入出手段7との間には、光発生手段15
から出射されるレーザ光41をコリメートするコリメー
トレンズ16及びコリメートレンズ16によりコリメー
トされたレーザ光41を透過させると共に光入出手段7
から出射される反射レーザ光を反射する光分離手段17
(検査加工用レーザ光分離手段)が設けられ、光分離手
段17から見てレーザ光41の光路と直角をなす方向に
は、光分離手段17により反射された反射レーザ光を集
光する集光レンズ18及び集光レンズ18により集光さ
れた反射レーザ光を検出する光検出手段19が設けられ
ている。なお、光入出手段7は、光発生手段1から出射
されたレーザ光40及びマスク9により反射されたレー
ザ光40の反射光を透過させると共に、光発生手段15
から出射されたレーザ光41を反射してオブジェクティ
ブレンズ8を介してマスク9に導き、マスク9により反
射されたレーザ光41の反射光を反射させて光分離手段
17に導くものである。
【0081】なお、光発生手段1には、レーザダイオー
ド、ヘリウムネオンレーザ、アルゴンイオンレーザ、S
HG(第二次高調波発生)レーザ又はローダミン6G色
素レーザ等が使用され、焦点誤差信号を検出するレーザ
光40は、例えば可視光である。光分離手段2には、偏
光ビームスプリッタ等が使用される。モニター光検出手
段4には、シリコンフォトダイオード又はガリウム砒素
フォトダイオード等が使用される。1/4波長板5に
は、石英結晶を張り合わせたもの等が使用される。球面
収差補正板6には、樹脂を旋盤で切削したもの、樹脂若
しくはガラスを加熱しながら金型に押し当てて複製した
もの又はガラスに溶融石英を堆積させたもの等が使用さ
れる。光入出手段7には、波長分離誘電体ミラー等が使
用される。光配分手段10には、ビームスプリッタ等が
使用される。光検出手段13及び14には、シリコンフ
ォトダイオード又はガリウム砒素フォトダイオード等が
使用される。光発生手段15には、YAGレーザ又はT
HG(第三次高調波発生)レーザ等が使用され、マスク
9を検査及び加工するレーザ光41は例えば紫外光又は
赤外光である。光分離手段17には、ビームスプリッタ
等が使用される。光検出手段19には、シリコンフォト
ダイオード又は光電子増倍管等が使用される。
【0082】以下、本実施例に係るレーザ検査加工装置
の動作について説明する。光発生手段1から出射された
レーザ光40は、大部分が光分離手段2を透過し、コリ
メートレンズ3でほぼコリメートされるが、レーザ光4
0の一部は光分離手段2で反射され、モニター光検出手
段4で検出され、光発生手段1の出射光(レーザ光4
0)の出力の監視に使用される。コリメートレンズ3で
ほぼコリメートされたレーザ光40は、1/4波長板
5、球面収差補正板6及び光入出手段7を通過し、オブ
ジェクティブレンズ8によりマスク9上に集光される。
光発生手段1から出射されたレーザ光40は図5の紙面
に平行な方向の直線偏光であるが、1/4波長板5で円
偏光に変換される。
【0083】マスク9により反射されたレーザ光40の
反射光は、レーザ光40の光路を逆向きに進み、オブジ
ェクティブレンズ8によりほぼコリメートされ、光入出
手段7を透過し、球面収差補正板6により球面収差が補
正され、1/4波長板5により図5の紙面に直角な方向
の直線偏光に変換され、コリメートレンズ3により集光
され、光分離手段2により反射される。光分離手段2に
より反射された光は、光配分手段10により光11及び
光12に光量がほぼ二等分され、夫々光検出手段13及
び光検出手段14により検出される。マスク9がオブジ
ェクティブレンズ8の集光点にあるとき、光検出手段1
3は光11の集光点の前方に配置され、光検出手段14
は光12の集光点の後方に配置される。
【0084】図6(a)乃至(c)に示すように、光1
1は光検出手段13上にビームスポット11aを形成
し、光12は光検出手段14上にビームスポット12a
を形成する。光検出手段13はビームスポット11aを
ビームスポット11aと同心な円形の分割線13aによ
り分割して内側受光部13b及び外側受光部13cによ
り検出する。同様に、光検出手段14はビームスポット
12aをビームスポット12aと同心な円形の分割線1
4aにより分割して内側受光部14b及び外側受光部1
4cにより検出する。内側受光部13b、外側受光部1
3c、内側受光部14b及び外側受光部14cで検出さ
れる信号を夫々信号C1、信号D1、信号C2及び信号
D2とすると、焦点誤差信号FaはFa=(C1−D
1)−(C2−D2)の演算から得られる。
【0085】即ち、マスク9がオブジェクティブレンズ
8の集光点にあるとき、図6(b)に示すように、ビー
ムスポット11aの大きさはビームスポット12aの大
きさと実質的に等しくなり、C1−D1=C2−D2と
なる。これに対して、マスク9がオブジェクティブレン
ズ8の集光点の後方にあるとき、即ち、オブジェクティ
ブレンズ8から見てマスク9がオブジェクティブレンズ
8の集光点よりも遠くにあるときは、図6(a)に示す
ように、ビームスポット11aの大きさはビームスポッ
ト12aの大きさよりも小さくなり、C1−D1>C2
−D2となる。逆に、マスク9がオブジェクティブレン
ズ8の集光点の前方にあるとき、即ち、オブジェクティ
ブレンズ8から見てマスク9がオブジェクティブレンズ
8の集光点よりも近くにあるときは、図6(c)に示す
ように、ビームスポット11aの大きさはビームスポッ
ト12aの大きさよりも大きくなり、C1−D1<C2
−D2となる。
【0086】一方、光発生手段15を出射した光発生手
段1と異なる波長を持つレーザ光41は、コリメートレ
ンズ16でコリメートされ、光分離手段17を透過し、
光入出手段7で反射され、オブジェクティブレンズ8に
よりマスク9に集光される。マスク9で反射されたレー
ザ光41の反射光は、同じ光路を逆向きに進み、光入出
手段7で反射される。その後、光分離手段17で反射さ
れ、集光レンズ18で集光され、光検出手段19により
検出される。これにより、マスク9の加工及び検査が行
われる
【0087】オブジェクティブレンズ8においては、光
発生手段1及び光発生手段15が相互に異なる波長の
光、即ちレーザ光40及びレーザ光41を発生させるた
め、夫々の光に対する焦点距離が異なる。しかしなが
ら、レーザ光40及び41の双方がマスク9で一点に集
光しないと、焦点誤差信号の感度が低くなる。そこで、
コリメートレンズ3は、レーザ光40を完全にはコリメ
ートせず、少しずらしてコリメートすることにより、即
ち、レーザ光40を完全に平行光線にはせず、少し発散
又は集束させることにより、レーザ光40及びレーザ光
41の集光点を一致させている。
【0088】なお、オブジェクティブレンズ8は無限系
レンズであるが、有限系レンズに代えることにより、コ
リメートレンズ3、コリメートレンズ16及び集光レン
ズ18のうち少なくとも1つを省略できる。
【0089】このように、本実施例のレーザ検査加工装
置においては、マスク9の表面がオブジェクティブレン
ズ8の集光点にあるとき、光検出手段13は光11の集
光点の前方にあり、光検出手段14は光12の集光点の
後方にあり、光検出手段13と光11の集光点との間の
距離は光検出手段14と光12の集光点との間の距離と
実質的に等しいため、ビームスポット11aの大きさは
ビームスポット12aの大きさと実質的に等しく、且
つ、ビームスポット11a強度分布はビームスポット1
2aの強度分布に対して反転する。このため、レーザ光
40の反射光がマスク9の表面に形成されたパターンに
より変調を受けていても、常にC1=C2及びD1=D
2なる対称性が成り立つため、パターンによる変調の影
響がうまく相殺される。このため、マスク9の表面がオ
ブジェクティブレンズ8の集光点にあるとき、焦点誤差
信号Faは零になり、マスク9の表面がオブジェクティ
ブレンズ8の集光点からずれたとき、Faの値は零を中
心に対象に変化する。また、光学系の製造誤差及び組立
誤差により、ビームスポット11a及び12aの強度分
布が回転しても焦点誤差信号には影響を与えないため、
光学系の製造誤差及び組立誤差の影響を受けず、焦点誤
差信号の感度が向上する。
【0090】また、コリメートレンズ3がレーザ光40
を完全にはコリメートしないように設定されていること
により、レーザ光40の波長とレーザ光41の波長とを
互いに異ならせることができ、例えば、焦点誤差信号を
検出するレーザ光40には可視光を使用すると共に、レ
ーザ光41には紫外線又は赤外線を使用することができ
る。レーザ光40に可視光を使用することにより、光検
出手段13及び14にシリコンフォトダイオードが使用
でき、レーザ光41に紫外線を使用することにより、マ
スク9の微細なパターンが検査可能になり、レーザ光4
1に赤外線を使用することにより、マスク9をきれいな
形状に加工できる。これにより、良好なフォーカス検出
性能と良好な検査性能又は加工性能とを両立させること
ができる。
【0091】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図7は本実施例に係るレーザ検査加工装置の構成
を示すブロック図である。なお、前記第1の実施例と同
じ構成要素で同じ機能のものには同じ符号を付与し、説
明を省略する。本実施例に係るレーザ検査加工装置にお
いては、図7に示すように、前記第1の実施例に係るレ
ーザ検査加工装置における光検出手段13及び14(図
5参照)が配置されている位置に、光検出手段13及び
14の代わりに夫々回折素子20及び21が配置されて
いる。回折素子20及び21の後方には夫々光検出手段
22及び23が配置されている。
【0092】図8(a)乃至(c)は、回折素子20及
び21並びに光検出手段22及び23の構成を示す平面
図である。図8(b)に示すように、回折素子20は、
円形の分割線20aで分割された内側領域20bと外側
領域20cとを備え、回折素子21は、円形の分割線2
1aで分割された内側領域21bと外側領域21cとを
備えている。回折素子20は、マスク9がオブジェクテ
ィブレンズ8の集光点にあるときに光11が集光する点
の前方に設置され、形成されるビームスポット11aを
ビームスポット11aと同心な円形の分割線20aで分
割して回折する。また、回折素子21は、マスク9がオ
ブジェクティブレンズ8の集光点にあるときに光12が
集光する点の後方に設置され、形成されるビームスポッ
ト12aを、ビームスポット12aと同心な円形の分割
線21aで分割して回折する。更に、光検出手段22及
び23は、夫々4つの受光部22a乃至22d及び23
a乃至23dを備え、受光部22a乃至22d及び23
a乃至23dは、夫々2行2列のマトリックス状に配置
されている。本実施例に係るレーザ検査加工装置におい
て、上記以外の構成は前記第1の実施例に係るレーザ検
査加工装置の構成と同一である。
【0093】本実施例に係るレーザ検査加工装置におい
ては、光配分手段10によりほぼ2等分に分配された光
11及び光12は、夫々回折素子20及び回折素子21
により回折され、夫々光検出手段22及び光検出手段2
3により検出される。図8(b)に示すように、光11
は回折素子20においてビームスポット11aを形成
し、光11のうち回折素子20の内側領域20bで回折
された光は、光検出手段22の受光部22a及び22d
に円状のビームスポット11bを形成し、受光部22a
及び22dにより検出される。光11のうち回折素子2
0の外側領域20cで回折された光は、光検出手段22
の受光部22b及び22cに円環状のビームスポット1
1cを形成し、受光部22b及び22cにより検出され
る。また、光12は回折素子21においてビームスポッ
ト12aを形成し、光12のうち回折素子21の内側領
域21bで回折された光は、光検出手段23の受光部2
3b及び23cに円状のビームスポット12bを形成
し、受光部23b及び23cにより検出される。光12
のうち回折素子21の外側領域21cで回折された光
は、光検出手段23の受光部23a及び23dに円環状
のビームスポット12cを形成し、受光部23a及び2
3dにより検出される。受光部22a及び22dで検出
される信号の和信号を信号C1、受光部22b及び22
cで検出される信号の和信号を信号D1、受光部23b
及び23cで検出される信号の和信号を信号C2、受光
部23a及び23dで検出される信号の和信号を信号D
2とするとき、焦点誤差信号Faは、Fa=(C1−D
1)−(C2−D2)の演算で得られる。
【0094】即ち、マスク9がオブジェクティブレンズ
8の集光点にあるとき、図8(b)に示すように、ビー
ムスポット11bの大きさはビームスポット12bの大
きさと実質的に等しくなり、ビームスポット11cの大
きさはビームスポット12cの大きさと実質的に等しく
なるため、C1−D1=C2−D2となる。これに対し
て、マスク9がオブジェクティブレンズ8の集光点の後
方にあるとき、即ち、オブジェクティブレンズ8から見
てマスク9がオブジェクティブレンズ8の集光点よりも
遠くにあるときは、図8(a)に示すように、ビームス
ポット11bの大きさはビームスポット12bの大きさ
よりも大きくなり、ビームスポット11cはビームスポ
ット12cより小さくなるか又は消滅するため、C1−
D1>C2−D2となる。逆に、マスク9がオブジェク
ティブレンズ8の集光点の前方にあるとき、即ち、オブ
ジェクティブレンズ8から見てマスク9がオブジェクテ
ィブレンズ8の集光点よりも近くにあるときは、図8
(c)に示すように、ビームスポット11bの大きさは
ビームスポット12bの大きさよりも小さくなり、ビー
ムスポット11cはビームスポット12cより大きくな
り場合によってはビームスポット12cが消滅するた
め、C1−D1<C2−D2となる。本実施例のレーザ
検査加工装置における上記以外の動作は、前記第1の実
施例のレーザ検査加工装置の動作と同じである。
【0095】本実施例のレーザ検査加工装置において
は、マスク9の表面がオブジェクティブレンズ8の集光
点にあるとき、回折素子20は光11の集光点の前方に
あり、回折素子21は光12の集光点の後方にあり、回
折素子20と光11の集光点との間の距離は回折素子2
1と光12の集光点との間の距離と実質的に等しいた
め、レーザ光40の反射光がマスク9の表面に形成され
たパターンにより変調を受けていても、常にC1=C2
及びD1=D2なる対称性が成り立つため、パターンに
よる変調の影響がうまく相殺される。このため、マスク
9の表面がオブジェクティブレンズ8の集光点にあると
き、焦点誤差信号Faは零になり、マスク9の表面がオ
ブジェクティブレンズ8の集光点からずれたとき、Fa
の値は零を中心に対象に変化する。このため、光学系の
製造誤差及び組立誤差の影響を受けず、焦点誤差信号の
感度が向上する。
【0096】また、回折素子20及び21によりビーム
スポットを分割することに、光検出手段22及び23に
分割線を設ける必要がなく、安価な汎用の光検出手段を
使用することができる。更に、光検出手段22及び23
に分割線を設ける必要がないため、焦点誤差信号の感度
をより向上させることができる。
【0097】更にまた、前記第1の実施例と同様に、レ
ーザ光40に可視光を使用することにより、光検出手段
13及び14にシリコンフォトダイオードが使用でき、
レーザ光41に紫外線を使用することにより、マスク9
の微細なパターンが検査可能になり、レーザ光41に赤
外線を使用することにより、マスク9をきれいな形状に
加工できる。これにより、良好なフォーカス検出性能と
良好な検査性能又は加工性能とを両立させることができ
る。
【0098】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図9は本実施例に係るレーザ検査加工装置の構成
を示すブロック図である。なお、前記第1の実施例と同
じ構成要素で同じ機能のものは、同じ符号を付与し、説
明を省略する。本実施例に係るレーザ検査加工装置にお
いては、図9に示すように、前記第1の実施例に係るレ
ーザ検査加工装置における光検出手段13及び14(図
5参照)が配置されている位置に、光検出手段13及び
14の代わりに夫々光ファイバ24及び25の端面が配
置されている。光ファイバ24及び25の他の端面に
は、夫々光検出手段26及び27が結合されている。夫
々光検出手段26及び27は非分割タイプの光検出手段
である。
【0099】図10(a)乃至(c)は、光ファイバ2
4及び25の端面の構成を示す正面図である。図10
(b)に示すように、光ファイバ24は、光ファイバ2
4の中心に形成され円形状の断面形状を持つコア24a
及びコア24aの周囲を覆う円環状の断面形状を持つク
ラッド24bにより構成されている。同様に、光ファイ
バ25は、光ファイバ25の中心に形成され円形状の断
面形状を持つコア25a及びコア25aの周囲を覆う円
環状の断面形状を持つクラッド25bにより構成されて
いる。
【0100】 光ファイバ24の端面は、光ファイバ2
4に結合される導波モード数Nαに関して、マスク9が
オブジェクティブレンズ8の集光点にあるときに光11
が集光する点の前方4aα /λ(Nα+1)の位置に
設置され、この端面に形成されるビームスポット11a
を、ビームスポット11aと同心な円形のコア24aと
クラッド24bとの境界で分割して結合する。また、光
ファイバ25の端面は、光ファイバ25に結合される導
波モード数Nβに関して、マスク9がオブジェクティブ
レンズ8の集光点にあるときに光12が集光する点の後
方4aβ /λ(Nβ+1)の位置に設置され、この端
面に形成されるビームスポット12aを、ビームスポッ
ト12aと同心な円形のコア25aとクラッド25bと
の境界で分割して結合する。このとき、λは空気中にお
ける光11及び12の波長であり、aαは光ファイバ2
4のコア24aの半径、aβは光ファイバ25のコア2
5aの半径である。光検出手段26の受光部で検出され
る信号を信号C1、光検出手段27の受光部で検出され
る信号を信号C2とするとき、焦点誤差信号Faは、図
10に明らかなようにFa=C1−C2の演算で得られ
る。
【0101】コアの屈折率nが1.500でクラッドの
屈折率ncが1.485である光ファイバを使用する場
合を考えると、数式6より、光ファイバの比屈折率差Δ
は1%となり、数式7より、光ファイバの開口数NAは
0.212となる。このとき、コリメートレンズ3の焦
点距離fが41mmで、マスク9で反射されオブジェク
ティブレンズ8でほぼ平行光に変換されコリメートレン
ズ3に入射するビームの直径が4mmの光学系を考える
と、光ファイバ24及び25に結合させる光の入射角θ
の正弦は、 の関係より、0.0487となる。ゆえに、発明を解決
するための手段の項で述べたように、sinθi≦NA
であるため、 を満たす最大の導波モード数Nが、光ファイバ24及び
25を導波する最大の導波モード数Neffになる。即
ち、光ファイバ24及び25のコアの直径2aが8μm
で、光の波長λが0.266μmの場合は、Neff=
1となる。
【0102】光ファイバ24と光ファイバ25とで同じ
光ファイバを使用するとすれば、0又は1なるNに対し
て光ファイバの端面をコリメートレンズの集光点の前後
4a /λ(N+1)の位置に、即ち、光ファイバの端
面をコリメートレンズの集光点の前後241μm又は1
20μmの位置に設置したときに、感度が高い焦点誤差
信号が検出される。
【0103】光ファイバに結合させる光が光ファイバの
端面に形成するビームスポットの直径2γは、「末松
安晴・伊賀健一共著 光ファイバ通信入門(改訂2版)
(オーム社発行)」によれば、 で与えられる。ゆえに、ビームスポットの直径2γ
7μmとなり、光ファイバのコアの直径2aは8μmで
あるため、光ファイバの端面がコリメートレンズの集光
点にあるとき、コリメートレンズで集光された光は、損
失なく光ファイバに結合される。本実施例に係るレーザ
検査加工装置において、上記以外の構成は前記第1の実
施例に係るレーザ検査加工装置の構成と同一である。
【0104】本実施例に係るレーザ検査加工装置におい
ては、光配分手段10により光量が二等分された光11
及び光12は、夫々光ファイバ24及び光ファイバ25
に入射し、夫々光検出手段26及び27により検出され
る。このとき、コア24a及び25bに入射した光は夫
々光ファイバ24及び25内を導波するが、クラッド2
4b及び25bに入射した光は導波しない。従って、ビ
ームスポット11a及び12aの大きさにより、夫々光
検出手段26及び27により検出される光の強度が変化
する。即ち、ビームスポットのサイズが大きくなると、
コアに入射する光量の割合が減少するため、光検出手段
により検出される光の強度が小さくなる。本実施例のレ
ーザ検査加工装置における上記以外の動作は、前記第1
の実施例のレーザ検査加工装置の動作と同じである。
【0105】本実施例のレーザ検査加工装置において
は、マスク9の表面がオブジェクティブレンズ8の集光
点にあるとき、光ファイバ24の端面は光11の集光点
の前方に配置され、光ファイバ25の端面は光12の集
光点の後方に配置されるため、レーザ光40の反射光が
マスク9の表面に形成されたパターンにより変調を受け
ていても、コア24a及び25aに入射する光の強度は
相互に実質的に等しくなり、常にC1=C2なる対称性
が成り立ち、パターンによる変調の影響がうまく相殺さ
れる。このため、マスク9の表面がオブジェクティブレ
ンズ8の集光点にあるとき、焦点誤差信号Faは零にな
り、マスク9の表面がオブジェクティブレンズ8の集光
点からずれたとき、Faの値は零を中心に対象に変化す
る。このため、光学系の製造誤差及び組立誤差の影響を
受けず、焦点誤差信号の感度が向上する。
【0106】また、本実施例においては、前記第1の実
施例における光検出手段の分割線13a及び14a(図
5参照)の代わりに、光ファイバ24及び25における
コアとクラッドとの境界によりビームスポットを分割し
ている。このため、光検出手段26及び26に分割線を
設ける必要がなく、安価な汎用の光検出手段を使用でき
る。また、分割線を設けないことにより、焦点誤差信号
の感度をより向上させることができる。
【0107】更に、従来はノイズ対策として、光検出手
段の近傍にプリアンプを配置し、マザーボードにメイン
アンプを実装していたが、本実施例においては、光ファ
イバ24及び25により光の強度の情報を離れた場所に
伝達できるため、光検出手段を任意の場所に設置でき、
これらを1箇所にまとめることでコストを低減できる。
【0108】更にまた、本実施例においては、光ファイ
バ24の一端と光11の集光点との間の距離を4aα
/λ(Nα+1)とし、光ファイバ25の一端と光12
の集光点との間の距離を4aβ /λ(Nβ+1)とす
ることにより、マスク9の表面がオブジェクティブレン
ズ8の集光点からずれたときに、光ファイバ24及び2
5による光の伝達効率を急峻に変化させることができ
る。これにより、焦点誤差信号の感度をより向上させる
ことができる。
【0109】更にまた、コア24a及び25aの直径を
数μmと小さくすることができるため、焦点誤差信号の
感度をより向上させることができる。
【0110】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図11は本実施例に係るレーザ検査加工装置の構
成を示すブロック図である。なお、前記第1の実施例と
同じ構成要素で同じ機能のものは、同じ符号を付与し、
説明を省略する。本実施例に係るレーザ検査加工装置に
おいては、図11に示すように、前記第1の実施例に係
るレーザ検査加工装置における光配分手段10、光検出
手段13及び14(図5参照)の代わりに、光分離手段
2により反射された光40aの光路に沿って、回折素子
28、集光レンズ29及び光検出手段30が配置されて
いる。回折素子28には回折面28a及び回折面28b
が透明基板の表裏に各々形成されている。回折面28a
は、光分離手段2から回折面28aまでの光路が光発生
手段1から光分離手段2までの光路よりも短くなるよう
に配置され、回折面28bは、光分離手段2から回折面
28bまでの光路が光発生手段1から光分離手段2まで
の光路よりも長くなるように配置されている。集光レン
ズ29は、回折素子28を通過又は回折した光が発散光
になるため、これを収束光に変換することで、光検出手
段30の面積を縮小する作用があるが、省略することも
できる。
【0111】図12(a)乃至(c)は、回折素子28
の回折面28a及び回折面28b並びに光検出手段30
の構成を示す平面図である。図12(b)に示すよう
に、回折面28aは、円形の分割線28aaで分割され
た内側領域28abと外側領域28acとを備え、回折
面28bは、円形の分割線28baで分割された内側領
域28bbと外側領域28bcとを備えている。また、
光検出手段30は受光部30a乃至30gを備えてお
り、受光部30a乃至30gは受光部30dを中心にし
てH形に配置され、受光部30dを基準として受光部3
0aは左上、受光部30bは左、受光部30cは左下、
受光部30eは右上、受光部30fは右及び受光部30
gは右下に夫々配置されている。本実施例に係るレーザ
検査加工装置において、上記以外の構成は前記第1の実
施例に係るレーザ検査加工装置の構成と同一である。
【0112】次に、本実施例に係るレーザ検査加工装置
の動作について説明する。光分離手段2で反射された光
40aは回折素子28に入射する。回折素子28の回折
面28a及び回折面28bにおいて透過又は回折した光
40aは、集光レンズ29で集光され、光検出手段30
で検出される。このとき、回折面28aにおいては光4
0aのビームスポット40bが形成され、光40aの光
量の約半分を透過させると共に、残りをビームスポット
40bと同心な円形の分割線28aaで分割して回折さ
せる。回折面28bにおいては、回折面28aを透過し
た光によりビームスポット40cが形成され、回折面2
8aを透過した光をビームスポット40cと同心な円形
の分割線28baで分割して回折又は透過させると共
に、回折面28aの内側領域28abで回折した光によ
りビームスポット40dが形成され、回折面28aの外
側領域28acで回折した光によりビームスポット40
eが形成され、ビームスポット40d及び40eを形成
した光を透過させる。
【0113】即ち、光40aは回折面28aにおいては
ビームスポット40bを形成し、回折面28aの内側領
域28abで回折された光は、回折面28bにおいてビ
ームスポット40dを形成すると共に回折面28bを透
過し、光検出手段30の受光部30a及び30gで検出
される。回折面28aの外側領域28acで回折された
光は、回折面28bにおいてビームスポット40eを形
成すると共に回折面28bを透過し、光検出手段30の
受光部30c及び30eで検出される。また、回折面2
8aを透過した光は回折面28bにてビームスポット4
0cを形成する。ビームスポット40cを形成する光の
うち、回折面28bの内側領域28bbで回折された光
は、光検出手段30の受光部30b及び30fで検出さ
れ、回折面28aを透過して回折面28bの外側領域2
8bcを透過した光は、光検出手段30の受光部30d
で検出される。受光部30a及び30gで検出される信
号の和信号を信号C1、受光部30c及び30eで検出
される信号の和信号を信号D1、受光部30b及び30
fで検出される信号の和信号を信号C2、受光部30d
で検出される信号を信号D2とするとき、焦点誤差信号
Faは、図12に明らかなように、Fa=(C1−D
1)−(C2−D2)の演算で得られる。本実施例のレ
ーザ検査加工装置における上記以外の動作は、前記第1
の実施例のレーザ検査加工装置の動作と同じである。
【0114】本実施例のレーザ検査加工装置において
は、マスク9の表面がオブジェクティブレンズ8の集光
点にあるとき、回折面28aは光40aの集光点の前方
に配置され、回折面28bは光40aの集光点の後方に
配置されるため、レーザ光40の反射光がマスク9の表
面に形成されたパターンにより変調を受けていても、ビ
ームスポット40bの強度分布はビームスポット40c
の強度分布に対して反転する。このため、常にC1=C
2及びD1=D2なる対称性が成り立ち、パターンによ
る変調の影響がうまく相殺される。これにより、マスク
9の表面がオブジェクティブレンズ8の集光点にあると
き、焦点誤差信号Faは零になり、マスク9の表面がオ
ブジェクティブレンズ8の集光点からずれたとき、Fa
の値は零を中心に対象に変化する。このため、光学系の
製造誤差及び組立誤差の影響を受けず、焦点誤差信号の
感度が向上する。
【0115】また、本実施例においては、回折面28a
の透過光を回折面28bにより回折又は透過させるた
め、光配分手段が不要となり資材費及び組立工数を低減
できる。更に、回折素子28をアライメントすることこ
とにより、回折面28a及び28bを同時に調整できる
ため、組立工数を低減できる。
【0116】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。図13は本実施例に係るレーザ検査加工装置の構
成を示すブロック図である。なお、前記第1の実施例と
同じ構成要素で同じ機能のものは、同じ符号を付与し、
説明を省略する。本実施例に係るレーザ検査加工装置に
おいては、図13に示すように、光発生手段1と光分離
手段2との間に遮光手段31を設けている。
【0117】図14は遮光手段31の構成を示す斜視図
である。遮光手段31においては、透明基板31aが設
けられ、透明基板31aの表面に円形の遮光帯31bが
形成されている。遮光手段31はフォトリソグラフィー
等の方法により製作される。本実施例に係るレーザ検査
加工装置において、上記以外の構成は前記第1の実施例
に係るレーザ検査加工装置の構成と同一である。
【0118】光発生手段1から出射された光40は、遮
光手段31の遮光部分31aにより光軸の近傍が遮光さ
れ、円形断面ビームがドーナツ形断面ビームに変換さ
れ、光分離手段2に供給される。
【0119】図15(a)乃至(c)は、光検出手段1
3及び14におけるビームスポット11a及び12aの
形状を示す正面図である。図15(a)はオブジェクテ
ィブレンズ8から見てマスク9がオブジェクティブレン
ズ8の集光点よりも遠くにある場合を示し、図15
(b)はマスク9がオブジェクティブレンズ8の集光点
にある場合を示し、図15(c)はオブジェクティブレ
ンズ8から見てマスク9がオブジェクティブレンズ8の
集光点よりも近くにある場合を示す。図15(a)乃至
(c)に示すように、本実施例においてはビームスポッ
ト11a及び12aは全てドーナツ形になる。但し、オ
ブジェクティブレンズ8の集光点に対するマスク9の位
置とビームスポット11a及び12aの大きさの相対的
関係との関係は、前記第1の実施例と同じである。本実
施例のレーザ検査加工装置における上記以外の動作は、
前記第1の実施例のレーザ検査加工装置の動作と同じで
ある。
【0120】前記第1乃至第4の実施例において、マス
ク9の位置がオブジェクティブレンズ8の集光点の位置
に対して変化すると、ビームスポット11a及び12a
の大きさが変化するが、光40における光軸の近傍の光
は常に存在する。このため、光40における光軸の近傍
の光は焦点誤差信号においてバイアスになる。本実施例
のレーザ検査加工装置においては、この光軸の近傍の光
を除去することにより、焦点誤差信号の感度を向上させ
ることができる。
【0121】また、円形断面ビームをドーナツ形断面ビ
ームに変換すると、オブジェクティブレンズ8における
特定の半径の領域のみを使用することになるため、球面
収差の影響が少なくなる。
【0122】次に、本発明の第6の実施例について説明
する。図16は本実施例に係るレーザ検査加工装置の構
成を示すブロック図である。なお、前記第1の実施例と
同じ構成要素で同じ機能のものは、同じ符号を付与し、
説明を省略する。本実施例に係るレーザ検査加工装置に
おいては、図16に示すように、光発生手段1と光分離
手段2との間に円錐プリズム32を設けている。図17
は円錐プリズム32の形状を示す斜視図である。本実施
例に係るレーザ検査加工装置において、上記以外の構成
は前記第1の実施例に係るレーザ検査加工装置の構成と
同一である。
【0123】光発生手段1から出射された光40は、円
錐プリズム32で屈折され、円形断面ビームがドーナツ
形断面ビームに変換され、光分離手段2に供給される。
その結果、光検出手段13及び14に形成されるビーム
スポット11a及び12aの形状は、前記第5実施例に
おける図15(a)乃至(c)に示す形状と同じにな
る。本実施例のレーザ検査加工装置における上記以外の
動作は、前記第1の実施例のレーザ検査加工装置の動作
と同じである。
【0124】本実施例においては、前記第5の実施例と
同様に、光40における光軸の近傍の光を除去すること
により、焦点誤差信号の感度を向上させることができ
る。また、円形断面ビームをドーナツ形断面ビームに変
換すると、オブジェクティブレンズ8の特定の半径の領
域のみを使用することになるため、球面収差の影響を低
減することができる。本実施例においては、光40のビ
ーム形状を変換することにより、前記第5の実施例で示
した遮光と同様に光軸の近傍の光を除去することができ
るが、遮光と比較して光の損失が少ないため、光源の効
率の低下を防止することができる。
【0125】次に、本発明の第7の実施例について説明
する。図18は本実施例に係るレーザ検査加工装置の構
成を示すブロック図である。なお、前記第1の実施例と
同じ構成要素で同じ機能のものは、同じ符号を付与し、
説明を省略する。本実施例に係るレーザ検査加工装置に
おいては、図18に示すように、コリメートレンズ16
と光分離手段17との間にスリット33及び結像レンズ
34が設けられており、スリット33は結像レンズ34
よりもコリメートレンズ16に近い側に配置されてい
る。
【0126】図19はスリット33の構成を示す斜視図
である。スリット33においては、透明基板33aと、
透明基板33a上に形成された遮光帯33bとから構成
されており、遮光帯33bには例えば矩形の穴33cが
設けられている。スリット33は、フォトリソグラフィ
ー等の方法により製作することができる。本実施例に係
るレーザ検査加工装置において、上記以外の構成は前記
第1の実施例に係るレーザ検査加工装置の構成と同一で
ある。
【0127】光発生手段15から出射されたレーザ光4
1は、コリメートレンズ16でコリメートされ、スリッ
ト33を照明する。このとき、レーザ光41の波長は光
発生手段1から出射されるレーザ光40の波長と異なっ
ており、レーザ光41の出力はマスク9を加工できる程
度に高く設定されている。レーザ光41に照射されたス
リット33の像は、結像レンズ34及び光分離手段17
を透過し、光入出手段7で反射され、オブジェクティブ
レンズ8によりマスク9上に結像される。これにより、
スリット33の形状と相似な形状にマスク9を加工す
る。なお、オブジェクティブレンズ8は無限系レンズで
あるが、有限系レンズに代えれば、結像レンズ34を省
略可能である。マスク9により反射された光は、同じ光
路を逆向きに進み、光分離手段17で反射し、集光レン
ズ18で集光され、光検出手段19で検出される。本実
施例のレーザ検査加工装置における上記以外の動作は、
前記第1の実施例のレーザ検査加工装置の動作と同じで
ある。
【0128】本実施例においては、前記第1の実施例と
同様に、感度が良好な焦点誤差信号及び良好な検査性能
又は加工性能が得られると共に、スリット33を設ける
ことにより、光発生手段15から出射したレーザ光41
によりスリット33を照射し、スリット33の像をマス
ク9上に結像することで、簡便にマスク9をスリット3
3の形状と相似な形状に加工することができる。
【0129】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
焦点誤差信号が測定対象物のパターンに影響されず、且
つ、焦点誤差信号の感度が高いフォーカス検出装置を得
ることができる。また、このフォーカス検出装置を使用
したレーザ検査加工装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光ファイバに光を入射させるときの集光点の
前後ずれdと結合効率χとの関係を示すグラフ図であ
る。
【図2】 (a)及び(b)は、Neff=2の光ファ
イバにおける集光点の前後ずれdと光ファイバに結合す
るモードとの関係を示す図である。
【図3】 (a)及び(b)は、Neff=2の光ファ
イバにおける集光点の前後ずれdと光ファイバに結合す
るモードとの関係を示す図である。
【図4】 (a)及び(b)は、Neff=2の場合に
おいて第1の光ファイバを集光点の前4aα /λ(N
α+1)の位置に設置し、第2の光ファイバを集光点の
後4aβ /λ(Nβ+1)の位置に設置したとき、レ
ンズの集光点に対する対象物の位置のずれdと各導波光
を検出した信号との関係を示すグラフ図であり、(a)
は信号χと信号δ、(b)は信号χと信号δを引き算し
た信号χ−δを示す。
【図5】 本発明の第1の実施例に係るレーザ検査加工
装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 (a)乃至(c)は、本実施例における光検
出手段13及び14の構成を示す正面図である。
【図7】 本発明の第2の実施例に係るレーザ検査加工
装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 (a)乃至(c)は、回折素子20及び21
並びに光検出手段22及び23の構成を示す平面図であ
る。
【図9】 本発明の第3の実施例に係るレーザ検査加工
装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 (a)乃至(c)は、本実施例における光
ファイバ24及び25の端面の構成を示す正面図であ
る。
【図11】 本発明の第4の実施例に係るレーザ検査加
工装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 (a)乃至(c)は、本実施例における回
折素子28の回折面28a及び回折面28b並びに光検
出手段30の構成を示す平面図である。
【図13】 本発明の第5の実施例に係るレーザ検査加
工装置の構成を示すブロック図である。
【図14】 本実施例における遮光手段31の構成を示
す斜視図である。
【図15】 (a)乃至(c)は、本実施例における光
検出手段13及び14におけるビームスポット11a及
び12aの形状を示す正面図である。
【図16】 本発明の第6の実施例に係るレーザ検査加
工装置の構成を示すブロック図である。
【図17】 本実施例における円錐プリズム32の形状
を示す斜視図である。
【図18】 本発明の第7の実施例に係るレーザ検査加
工装置の構成を示すブロック図である。
【図19】 本実施例におけるスリット33の構成を示
す斜視図である。
【図20】 特開平6−294750号公報に記載され
ているレーザ検査装置の構成を示すブロック図である。
【図21】 (a)及び(b)は、このレーザ検査装置
におけるフォトマスク及び四分割型複合ダイオードの構
成及び動作を示す図であり、(a)はレーザ光がフォト
マスクのパターンの境界に照射されている場合を示し、
(b)はそのときの四分割複合ダイオードに形成される
ビームスポットの形状を示す図である。
【符号の説明】
1;光発生手段 2;光分離手段 3;コリメートレンズ 4;モニター光検出手段 5;1/4波長板 6;球面収差補正板 7;光入出手段 8;オブジェクトレンズ 9;マスク 10;光配分手段 11、12;光 11a、12a;ビームスポット 13、14;光検出手段 13a、14a;分割線 13b、14b;内側受光部 13c、14c;外側受光部 15;光発生手段 16;コリメートレンズ 17;光分離手段 18;集光レンズ 19;光検出手段 20、21;回折素子 20a、21a;分割線 20b、21b;内側領域 20c、21c;外側領域 22、23;光検出手段 22a乃至22d、23a乃至23d;受光部 24、25;光ファイバ 24a、25a;コア 24b、25b;クラッド 26、27;光検出手段 28;回折素子 28a、28b;回折面 29;集光レンズ 30;光検出手段 30a乃至30g;受光部 31;遮光手段 31a透明基板 31b;遮光帯 32;円錐プリズム 33;スリット 33a;透明基板 33b;遮光帯 33c;穴 34;結像レンズ 35;集光レンズ 36;反射光検出器 40、41;レーザ光 40a;光 40b乃至40e;ビームスポット 50;光ファイバ 51;コア 52;クラッド 53;光 60;ビームスプリッタ 62;光路 65;振動鏡 67;プリズム 68、70;拡大鏡 72;回転タレット台 74;鏡 76;ビームスプリッタ 78;光路 80;検出器 82;対物レンズ 84;集光レンズ 86;集束レンズ 87;透過光検出器 88;レーザ光 89;パターン 89a;パターン89の境界 90、92;四分割型複合ダイオード 91a、91b;ビームスポット 91c;ビームスポット91bの明るい部分 91d;ビームスポット91bの暗い部分 93、95、98、100;光路 94;ビームスプリッタ 96;ステージ 97;フォトマスク 99;光源 102;円筒状レンズ 104;円筒状レンズ 106;球状レンズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 7/11 L (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/28 - 7/40

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光発生手段と、前記光発生手段から出射
    した光を対象物に集光させるレンズと、前記光発生手段
    と前記レンズとの間に設けられ前記光発生手段から出射
    した光の光路から前記対象物で反射した光を分離する光
    分離手段と、前記光分離手段で分離された光を第1の反
    射光及び第2の反射光に配分する光配分手段と、中心軸
    に沿って設けられたコアとこのコアの周囲に設けられた
    クラッドからなり前記第1の反射光が入射されこれを導
    波する第1の光ファイバと、中心軸に沿って設けられた
    コアとこのコアの周囲に設けられたクラッドからなり前
    記第2の反射光が入射されこれを導波する第2の光ファ
    イバと、前記第1の光ファイバにより導波された光を検
    出する第1の光検出手段と、前記第2の光ファイバによ
    り導波された光を検出する第2の光検出手段と、を有
    し、前記第1及び第2の光ファイバに結合された導波モ
    ード数を夫々Nα及びNβ、前記第1及び第2の反射光
    の空気中における波長をλ、前記第1及び第2の光ファ
    イバのコアの半径を夫々aα及びaβとするとき、前記
    光分離手段から前記第1の光ファイバにおける前記第1
    の反射光が入射する端面までの光路が前記光発生手段か
    ら前記光分離手段までの光路よりも4aα2/λ(Nα
    +1)だけ短く、前記光分離手段から前記第2の光ファ
    イバにおける前記第2の反射光が入射する端面までの光
    路が前記光発生手段から前記光分離手段までの光路より
    も4aβ /λ(Nβ+1)だけ長く、前記第1の光検
    出手段により光を検出して得られる信号をC1、前記第
    2の光検出手段により光を検出して得られる信号をC2
    とするとき、焦点誤差信号C1−C2により前記対象物
    が前記レンズの集光点に位置しているかどうかを検出す
    ることを特徴とするフォーカス検出装置。
  2. 【請求項2】 光発生手段と、前記光発生手段から出射
    した光を対象物に集光させるレンズと、前記光発生手段
    と前記レンズとの間に設けられ前記光発生手段から出射
    した光の光路から前記対象物で反射した光を分離する光
    分離手段と、透明物質からなり前記光分離手段で分離さ
    れた光の経路上に配置され、この分離された光が入射す
    る表面に形成され円形の分割線で区画された第1の内側
    領域及び第1の外側領域からなり前記分離された光のビ
    ームスポットが前記第1の内側領域及び前記第1の外側
    領域上に前記分割線と同心に形成され前記反射光の実質
    的な半量を透過させ残部を回折させる第1の回折面及び
    前記反射光が出射する表面に形成され円形の分割線で区
    画された第2の内側領域及び第2の外側領域からなり前
    記第1の回折面を透過した光のビームスポットが前記第
    2の内側領域及び前記第2の外側領域上に前記分割線と
    同心に形成され前記第1の回折面を透過した光を回折又
    は透過させる第2の回折面を備える回折素子と、複数の
    受光部を備え前記第1及び第2の回折面で透過又は回折
    された光を検出する光検出手段と、を有し、前記光分離
    手段から前記第1の回折面までの光路は前記光発生手段
    から前記光分離手段までの光路よりも短く、前記光分離
    手段から前記第2の回折面までの光路は前記光発生手段
    から前記光分離手段までの光路よりも長く、前記第1の
    内側領域で回折した光を検出して得られる信号をC1、
    前記第1の外側領域で回折した光を検出して得られる信
    号をD1、前記第1の回折面を透過し前記第2の内側領
    域で回折した光を検出して得られる信号をC2、前記第
    1の回折面を透過し前記第2の外側領域で回折した光を
    検出して得られる信号をD2とするとき、焦点誤差信号
    (C1−D1)−(C2−D2)により前記対象物が前
    記レンズの集光点に位置しているかどうかを検出するこ
    とを特徴とするフォーカス検出装置。
  3. 【請求項3】 前記光発生手段と前記光分離手段との間
    に配置され前記光の光軸の近傍を遮光する遮光手段を有
    することを特徴とする請求項1又は2に記載のフォーカ
    ス検出装置。
  4. 【請求項4】 前記光発生手段と前記光分離手段との間
    に配置された円錐プリズムを有することを特徴とする請
    求項1又は2に記載のフォーカス検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至のいずれか1項に記載の
    フォーカス検出装置と、レーザ光を発生する検査加工用
    レーザ光発生手段と、前記光分離手段と前記レンズとの
    間に配置され前記光発生手段が発生する光を前記対象物
    へ導きこの光が前記対象物により反射された反射光を前
    記光分離手段へ導くと共に前記検査加工用レーザ光発生
    手段が発生するレーザ光を前記対象物へ導きこのレーザ
    光が前記対象物により反射された反射レーザ光を前記検
    査加工用レーザ光発生手段の方向へ導く光入出手段と、
    前記検査加工用レーザ光発生手段と前記光入出手段との
    間に配置され前記検査加工用レーザ光発生手段が発生す
    るレーザ光の光路から前記光入出手段により導かれた反
    射レーザ光を分離する検査加工用レーザ光分離手段と、
    この検査加工用レーザ光分離手段で分離した反射レーザ
    光を検出するレーザ光検出手段と、を有することを特徴
    とするレーザ検査加工装置。
  6. 【請求項6】 前記光分離手段と前記光入出手段との間
    にコリメートレンズが設けられていることを特徴とする
    請求項に記載のレーザ検査加工装置。
  7. 【請求項7】 前記検査加工用レーザ光発生手段は前記
    光発生装置が発生する光の波長と異なる波長を持つレー
    ザ光を発生し、前記コリメートレンズは前記光発生手段
    が発生する光をほぼ平行にすることを特徴とする請求項
    に記載のレーザ検査加工装置。
  8. 【請求項8】 前記レンズが前記レーザ光に対して色消
    しされており、前記光分離手段と前記光入出手段との間
    に球面収差補正板が設けられていることを特徴とする請
    求項乃至のいずれか1項に記載のレーザ検査加工装
    置。
  9. 【請求項9】 前記検査加工用レーザ光発生手段と前記
    検査加工用レーザ光分離手段との間にスリットが設けら
    れていることを特徴とする請求項乃至のいずれか1
    項に記載のレーザ検査加工装置。
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