JP3492483B2 - ゲル状皮膚外用剤 - Google Patents
ゲル状皮膚外用剤Info
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Description
した使用性の良いゲル状皮膚外用剤に関するものであ
る。
年、皮膚外用剤の分野においては使用時ののびが軽く、
べたつきの少ない油分としてシリコーン油が汎用されて
いるが、シリコーン油基剤をゲル化せしめる方法には満
足のいくものが少ない。比較的簡便な方法としては、ワ
ックスの固化作用を応用したものがあるが、ワックスに
よるのびの重さや、べたつきがあり、シリコーン油の特
徴的な使用感が失われてしまう場合が多かった。
鑑み、鋭意研究を重ねた結果、(1)平均粒子径1.0
〜15.0μmのオルガノポリシロキサンエラストマー
球状粉体と、(2)シリコーン油と、(3)有機変性粘
土鉱物と、(4)親油性界面活性剤とを所定の比率で配
合すれば使用性に優れたゲル状皮膚外用剤が得られるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
0〜15.0μmのオルガノポリシロキサンエラストマ
ー球状粉体を2.0〜20.0重量%と、(2)シリコ
ーン油を30.0〜85.0重量%と、(3)有機変性
粘土鉱物を0.1〜10.0重量%と、(4)親油性界
面活性剤を0.1〜10.0重量%とを配合したことを
特徴とするゲル状皮膚外用剤である。
明でゲル状皮膚外用剤に配合されるオルガノポリシロキ
サンエラストマー球状粉体としては、特公平4−664
46号公報、特開平2−243612号公報および特公
平4−17162号公報に記載されたものが用いられ、
それらは例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン株
式会社より商品名トレフィルE−506Cまたはトレフ
ィルE−505Cで上市されているものが使いやすい。
また本成分は、その平均粒子径が1.0〜15.0μm
の範囲のものが本発明の効果を発揮し、さらに好適には
1.0〜10.0μmのものがより本発明に係る効果を
強く発揮する。1.0μm未満のものは本発明に係る効
果を発揮せず、また15.0μmを上回るものはざらつ
き感があり、皮膚外用剤原料として不適当である。
れるオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体の量
としては2.0重量%以上が必要で、それ未満ではゲル
化作用が不十分であり、好ましくない。本発明の効果を
十分に発揮するためには5.0重量%以上が好適であ
る。配合上限は本発明の効果からは特に制限はないが、
著しく多量に配合した場合、塗布中によれやきしみ感が
発現する場合が多く、好ましくない。あえて限定するな
らば20.0重量%以下である。
は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチル
シクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロ
キサンおよびドデカメチルシクロヘキサシロキサンなど
のジメチルシクロポリシロキサンや、メチルフェニルポ
リシロキサン、ジメチルポリシロキサンなどが好適であ
り、それらの混合物であっても差し支えない。このう
ち、特に好ましいシリコーン油は、揮発性のジメチルシ
クロポリシロキサンである。
としては、著しく少量の場合にはオルガノポリシロキサ
ンエラストマー球状粉体をはじめとする粉末原料との練
りあるいは懸濁が不自由で製造性が悪い。また上限は本
発明の効果からは特に制限はないが、著しく多量に配合
した場合には他原料とのバランスから好ましくない。好
適には30.0〜85.0重量%であり、特に好ましく
は、50.0〜85.0重量%である。
ては、ベントナイトのような天然または合成のスメクタ
イトの粘土鉱物に有機アミンカチオン性化合物をカチオ
ン交換反応により付加させたものが好適である。かかる
有機変性粘土鉱物として市販されているものとしては、
米国National Lead Co. からベントン38、ベントン2
7などの商品名で上市されているものが例示される。ま
た、その他の水膨潤性粘土鉱物、例えばバーミキュライ
トとカチオン性化合物を処理し、任意の変性率の有機変
性粘土鉱物としたのち本発明に応用したものであっても
よい。さらに、これらの水膨潤性粘土鉱物とカチオン性
化合物をそれぞれ別々に配合し、本発明に係る皮膚外用
剤の系内で有機変性粘土鉱物とせしめることも可能であ
る。
合量は、0.1〜10.0重量%であり、好ましくは、
0.1〜6.0重量%である。有機変性粘土鉱物の配合
量が0.1重量%未満では本発明に係る効果を発揮しに
くく、10.0重量%を越えて配合すると使用性が悪く
なる。
ては、炭化水素系のものやシリコーン系のものが用いら
れる。具体的にはポリグリセリン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エステル、グ
リセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ジグ
リセリン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エ
ステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルや、ポリ
オキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンなどが例
示される。親油性としては、通常HLB(親水性親油性
バランス)で表され、HLB値7以下のものが好適であ
る。特に好ましい親油性界面活性剤は、モノ〜ポリグリ
セリン脂肪酸エステルやポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサンである。
合量は、0.1〜10.0重量%、好ましくは1.0〜
5.0重量%である。親油性界面活性剤の配合量が0.
1重量%未満では本発明に係る効果を発揮しにくく、1
0.0重量%を越えて配合すると使用性が悪くなる。
に、皮膚外用剤を構成する成分として、通常皮膚外用剤
に基剤として配合される顔料、その他の油分、その他の
界面活性剤、水、保湿剤、低級アルコールや、防腐剤、
香料、キレート剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ゲル化
剤、増粘剤などが配合できることは言うまでもない。
トマー球状粉体以外の粉末の例として、無機顔料の例と
しては、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、亜鉛華、
二酸化チタン、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、
チタンコーティッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、ベン
ガラ、粘結顔料、グンジョウピンク、水酸化クロム、雲
母チタン、酸化クロム、酸化アルミニウムコバルト、紺
青、カーボンブラック、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウ
ム、ベントナイト、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化マ
グネシウム等が例示される。
ロピレン、ナイロン、メタクリル酸メチルポリマー、ポ
リスチレン、ポリスチレンポリアクリル酸共重合体、塩
化ビニルポリマー、テトラフルオロエチレンポリマー等
の粉末や、セルロースパウダー、キチンパウダー、キト
サンパウダー、魚鱗箔、レーキ化タール色素等が例示さ
れる。
処理を施したものも応用できる。例えば、高粘度シリコ
ーン油処理、アルキルハイドロジェンポリシロキサンを
反応させたシリコーン樹脂処理、あるいはそれらをアル
ケン処理したもの、カチオン活性剤処理、アニオン活性
剤処理、ノニオン活性剤処理、ワックス処理、デキスト
リン脂肪酸処理、フッ素処理等が例示される。
るシリコーン油以外の油分としては、アボガド油、ツバ
キ油、タートル油、マカデミアナッツ、トウモロコシ
油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ
油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サ
フラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実
油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日キリ油、ホホ
バ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセ
リン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液状油分、
カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛
脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モク
ロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等
の固形油分や、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カ
ルナウバロウ、ベベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モ
ンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポクロウ、酢酸ラ
ノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪
酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、
ジョジョバロウ、硬質ラノリンセラックロウ、POEラ
ノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコール
アセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン
脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリ
ンアルコールエーテル等、あるいは流動パラフィン、オ
ゾケライト、スクワレン、プリスン、パラフィン、セレ
シン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワ
ックス等の炭化水素油等も配合できる。ただし、油分全
体に占めるシリコーン油の割合は、少なくとも50.0
重量%以上、好ましくは55.0重量%以上である必要
があり、油分が全てシリコーン油で構成されていること
が最も好ましい。
に説明するが、本発明はこれにより限定されるものでは
ない。
し、その性状と、ゲル状のものについては使用性を評価
した。
合し、(6)を配合する場合は加熱溶解し、油相パーツと
する。調製された油相パーツに(1),(2)の粉末を分散し
たのち、(5)を分散し、皮膚外用剤とする。(6)を含まな
い場合には工程は室温下で実施され、(6)を含む場合に
は、(6)添加後の工程は70℃で行い、全工程終了後、
室温まで冷却する。
ノポリシロキサンエラストマー球状粉体、(3)のシリコ
ーン油、(5)の有機変性粘土鉱物、(7)の親油性界面活性
剤を配合しているために、使用性に優れたゲル状皮膚外
用剤となっている。比較例1は(5)の有機変性粘土鉱物
ではなく(6)のワックス成分を配合しているために、ゲ
ル状ではあるものの、のびが重く、べたつき、使用性的
には不満である。また比較例2はオルガノポリシロキサ
ンエラストマー球状粉体、シリコーン油、有機変性粘土
鉱物、親油性界面活性剤を配合しているものの、配合量
のバランスが好ましくなく、ゲル状にはならない。比較
例3は実施例2のオルガノポリシロキサンエラストマー
球状粉体をナイロン粉末に置換した例であるが、やはり
ゲル状とならない。実施例2および実施例3は本発明に
従ってオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体、
シリコーン油、有機変性粘土鉱物、親油性界面活性剤を
バランスよく配合しているため、使用性の良好なゲル状
皮膚外用剤となっている。
し、その性状と、ゲル状のものについては使用性を評価
した。
合し、(1)を配合する場合は加熱溶解し、油相パーツと
する。調製された油相パーツに(5),(6)の粉末を分散し
たのち、(4)を分散し、ゲル状ファンデーションとす
る。(1)を含まない場合には、工程は室温下で実施さ
れ、(1)を含む場合には、(1)添加後の工程は70℃で行
い、全工程終了後、室温まで冷却する。
ノポリシロキサンエラストマー球状粉体、(3)のシリコ
ーン油、(6)の有機変性粘土鉱物、(7)の親油性界面活性
剤を配合しているために、使用性に優れたゲル状のファ
ンデーションとなっている。比較例4はゲル化剤である
(1)を配合しているためにゲル状にはなるものの、(5)の
オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体を使用し
ていないため、使用性的にはべたつきが感じられ、不満
である。実施例5は実施例4における油相成分をシリコ
ーン油のみの構成としたため、実施例4よりも使用性に
優れている。一方、これに対して比較例5は、実施例5
と同一の油相を(5)のオルガノポリシロキサンエラスト
マー球状粉体の代わりに(1)を用いてゲル化せしめるこ
とを目指したが、(1)を完全溶解できず、満足のいくゲ
ル状組成物は得られず、あげくの果てには(1)が析出し
てブツ状となった。
たのち、(4)の粉末を分散する。次いで(7),(8),(9)を分
散し、サンスクリーンプレメークジェルとする。
ち、(4)の粉末を分散する。次いで(6)を分散し、油相パ
ーツとする。(7)に(8),(9)を溶解した水相パーツを油相
パーツ中に撹拌しながら添加する。脱気後容器に充填
し、ヘアートリートメントジェルとする。
合したのち、(4)の粉末を分散する。次いで(6)を分散
し、ハンドトリートメントジェルとする。
れも使用性に優れたものであった。
膚外用剤においては、のびがよく、べたつかない等、使
用性を著しく向上させることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)平均粒子径1.0〜15.0μm
のオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体を2.
0〜20.0重量%と、(2)シリコーン油を30.0
〜85.0重量%と、(3)有機変性粘土鉱物を0.1
〜10.0重量%と、(4)親油性界面活性剤を0.1
〜10.0重量%とを配合したことを特徴とするゲル状
皮膚外用剤。 - 【請求項2】 有機変性粘土鉱物がベントナイトの有機
変性処理物である請求項1記載のゲル状皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28179296A JP3492483B2 (ja) | 1996-10-03 | 1996-10-03 | ゲル状皮膚外用剤 |
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JP28179296A JP3492483B2 (ja) | 1996-10-03 | 1996-10-03 | ゲル状皮膚外用剤 |
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JPH10109918A JPH10109918A (ja) | 1998-04-28 |
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JP28179296A Expired - Lifetime JP3492483B2 (ja) | 1996-10-03 | 1996-10-03 | ゲル状皮膚外用剤 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3492483B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11413224B2 (en) | 2016-06-24 | 2022-08-16 | Pola Chemical Industries, Inc. | External preparation for skin for wrinkle improvement |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000038314A (ja) * | 1998-05-20 | 2000-02-08 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 油性化粧料 |
JP3724716B2 (ja) * | 2001-11-21 | 2005-12-07 | ポーラ化成工業株式会社 | ジェル組成物 |
-
1996
- 1996-10-03 JP JP28179296A patent/JP3492483B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11413224B2 (en) | 2016-06-24 | 2022-08-16 | Pola Chemical Industries, Inc. | External preparation for skin for wrinkle improvement |
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