JP3492261B2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP3492261B2
JP3492261B2 JP33274499A JP33274499A JP3492261B2 JP 3492261 B2 JP3492261 B2 JP 3492261B2 JP 33274499 A JP33274499 A JP 33274499A JP 33274499 A JP33274499 A JP 33274499A JP 3492261 B2 JP3492261 B2 JP 3492261B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チャージポンプ回
路方式による駆動電源を備えたインバータ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のインバータ装置1の電気的構成
を図16に示す。この図16において、インバータ装置
1には高電位電源線3と低電位電源線4とを介して直流
電源回路2で生成された直流電圧が与えられるようにな
っている。その直流電源回路2は、例えば三相商用電源
である交流電源5の各相母線に接続されており、ダイオ
ード6〜11を三相ブリッジ接続してなる整流回路12
と、その整流回路12で整流された電圧を平滑するため
に高電位電源線3と低電位電源線4との間に接続された
平滑コンデンサ13とから構成されている。
【0003】直流電源回路2に接続されたインバータ装
置1は、以下のように構成されている。インバータ回路
14は、IGBT15〜20とこれらIGBT15〜2
0に逆並列に接続された還流ダイオード21〜26とが
高電位電源線3と低電位電源線4との間に三相ブリッジ
の形態に接続され、その出力端子27u、27v、27
wにはそれぞれ同期電動機28の固定子巻線28u、2
8v、28wが接続されている。この同期電動機28
(以下、モータ28と称す)は、回転子(図示せず)に
永久磁石が配設されたいわゆる永久磁石電動機である。
このモータ28の回転軸には負荷として例えば図示しな
いファンが接続されている。
【0004】上アームを構成するIGBT15〜17の
ゲートには、それぞれゲート駆動電圧を出力する上アー
ム駆動回路29〜31が接続され、下アーム構成するI
GBT18〜20のゲートには、それぞれゲート駆動電
圧を出力する下アーム駆動回路32〜34が接続されて
いる。
【0005】これら下アーム駆動回路32〜34は共通
に1つの下アーム駆動電源35を備えており、上アーム
駆動回路29〜31はそれぞれチャージポンプ方式の上
アーム駆動電源36〜38を備えている。この上アーム
駆動電源36〜38は、それぞれチャージポンプ用のコ
ンデンサ39〜41、および下アーム駆動電源35の正
側端子とコンデンサ39〜41の各正極端子との間に接
続された図示極性のチャージポンプ用のダイオード42
〜44から構成されている。そして、下アームのIGB
T18〜20がオンすると、コンデンサ39〜41は、
それぞれ下アーム駆動電源35の正側端子からダイオー
ド42〜44を通して充電される。
【0006】誘起電圧検出回路45(図2、図3参照)
は、モータ28の端子電圧Vu、Vv、Vwを入力し、
IGBT15〜20がオフの状態(すなわちモータ28
がフリーランの状態)において端子電圧Vu、Vv、V
wに現れるほぼ正弦波状の誘起電圧を検出して、モータ
28の回転子の位相信号SA、SBを出力するようにな
っている。また、制御回路46は、誘起電圧検出回路4
5から位相信号SA、SBを入力して位相を検出し、そ
の位相に基づいてモータ28の駆動を開始するようにな
っている。
【0007】こうしたチャージポンプ方式による上アー
ム駆動電源36〜38を備えたインバータ装置1にあっ
ては、チャージポンプ用のコンデンサ39〜41は、電
源投入時あるいは停電からの復電時に、IGBT15〜
17を駆動するに十分な電荷が充電されていない。そこ
で、例えば特開平7−15978号公報に開示されてい
るように、モータ28の駆動開始前に、上アームのIG
BT15〜17をオフさせた状態で下アームのIGBT
18〜20をオンさせて、コンデンサ39〜41の充電
を行うようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、モータ28
の回転軸に取り付けられたファンが風圧を受けた場合、
あるいはインバータ装置1がモータ28を駆動している
時に交流電源5が停電した場合、IGBT15〜20が
全てオフ状態であるにもかかわらず、モータ28が回転
した状態(フリーラン状態)となる。このフリーラン状
態において、制御回路46に運転開始指令STが入力さ
れたり交流電源5が復電したりすると、インバータ装置
1はモータ28の駆動を開始する。
【0009】この場合、駆動開始直後にモータ28を同
期状態に引き入れられるように、インバータ装置1は、
予めモータ28の回転子の位相と回転速度(回転方向を
含む)を検出し、IGBT15〜20のゲートにモータ
28に同期したゲート駆動電圧を与える必要がある。
【0010】しかしながら、これら位相や回転速度の検
出は、誘起電圧検出回路45により端子電圧Vu、V
v、Vwに現れる誘起電圧を検出して行われるので、検
出期間中にあってはIGBT15〜20を全てオフ状態
に保持しなければならない。つまり、検出期間中は上述
したチャージポンプ動作によるコンデンサ39〜41の
充電をすることができない。
【0011】そこで、これまでは以下の何れかの手段を
用いて、位相および回転速度の検出とコンデンサ39〜
41の充電とを行っていた。第1の手段は、チャージポ
ンプ動作によりコンデンサ39〜41の充電を行った後
で、回転速度および位相の検出を行う手段である。この
手段によれば、回転速度の検出に続いて位相の検出を行
うことにより、位相の検出直後にモータ28を駆動で
き、駆動開始時の位相誤差が小さくなってモータ28の
同期引き入れが比較的容易となる。
【0012】しかし、位相の検出は、例えば電気角で6
0°または120°毎に現れる位相信号SA、SBのエ
ッジを検出することにより行われ、回転速度の検出は、
例えば位相信号SA、SBの1周期の時間を測定するこ
とにより行われる。従って、特に低回転速度において検
出時間が長くなり、コンデンサ39〜41の充電からモ
ータ28の駆動開始までの間にコンデンサ39〜41の
電荷が放電してしまう虞があった。
【0013】第2にの手段は、回転速度および位相の検
出を行った後で、チャージポンプ動作によりコンデンサ
39〜41の充電を行う手段である。この手段によれ
ば、コンデンサ39〜41の充電直後にモータ28を駆
動できるので、上アームIGBT15〜17を確実に駆
動することができる。しかし、回転速度および位相の検
出からモータ28の駆動開始までに時間を要するので、
モータ28の回転により駆動開始時の回転速度や位相に
誤差が生じ、モータ28の同期引き入れが難しいという
問題があった。
【0014】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、チャージポンプ方式による駆動電源を
備えたものにおいて、電動機の駆動開始時にチャージポ
ンプコンデンサを十分な充電状態とすることができ、且
つ電動機との同期を確実にとることができるインバータ
装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載したインバータ装置は、直流電源線
間に直列に接続された上アームスイッチング素子と下ア
ームスイッチング素子とからなる電動機駆動用のインバ
ータ回路と、前記上アームスイッチング素子を駆動する
上アーム駆動回路と、前記下アームスイッチング素子を
駆動する下アーム駆動回路と、この下アーム駆動回路に
駆動用直流電圧を供給する下アーム駆動電源と、前記上
アーム駆動回路に駆動用直流電圧を供給するためのチャ
ージポンプコンデンサを有し、前記下アームスイッチン
グ素子がオン状態の時に前記下アーム駆動電源から前記
チャージポンプコンデンサへの充電が行われる上アーム
駆動電源と、前記上アーム駆動回路および前記下アーム
駆動回路に対し駆動信号を出力する制御手段とから構成
される。
【0016】そして、この制御手段は、少なくとも前記
電動機の駆動前において前記電動機の回転子の位相を検
出する位相検出手段と、この位相検出手段による位相の
検出が終了したと判定するまでの間、前記位相検出手段
に周期的に検出動作を行わせる位相検出終了判定手段
と、この位相検出終了判定手段が位相の検出が終了した
と判定したことに応じて前記電動機の駆動を開始する駆
動開始制御手段と、前記位相検出終了判定手段により位
相の検出が終了したと判定されるまでの間、前記チャー
ジポンプコンデンサの充電動作が周期的に且つ前記位相
検出手段による位相の検出動作の非実行中に行われるよ
うに前記駆動信号を生成する充電制御手段とを備えて構
成されていることを特徴とする。
【0017】この構成によれば、制御手段が下アーム駆
動回路にオン駆動信号を出力して下アームスイッチング
素子をオンさせると、この下アームスイッチング素子を
介して下アーム駆動電源から上アーム駆動電源のチャー
ジポンプコンデンサへの充電が行われ、上アーム駆動回
路はこの充電電荷により上アームスイッチング素子を駆
動することが可能となる。
【0018】また、電動機は、駆動開始前であっても、
負荷に外力(風圧など)を受けた場合あるいは回転駆動
中に停電が発生したような場合には回転状態となってい
る。この場合であっても、制御手段は、電動機の駆動開
始前に回転子の位相を検出するので、その位相と例えば
それ以前に検出していた電動機の回転速度とに基づい
て、駆動開始時に電動機との同期をとることができる。
【0019】位相検出手段は、位相検出が終了するまで
の間、周期的に位相検出動作を実行し、駆動開始制御手
段は、位相検出が終了したことに応じて電動機の駆動を
開始するので、位相検出終了から電動機の駆動開始まで
の時間が短くなり、駆動開始時の位相誤差が小さくなっ
て電動機との同期をとり易くなる。
【0020】また、充電制御手段は位相検出手段による
位相の検出動作と同時動作とならないようにチャージポ
ンプコンデンサの充電動作を実行するので、前記位相検
出動作を妨げることなくチャージポンプコンデンサを充
電できる。しかも、充電動作は周期的に行われるので、
チャージポンプコンデンサの充電から電動機の駆動開始
までの時間が短くなり、駆動開始時においてチャージポ
ンプコンデンサに十分な電荷が蓄積されている。これに
より、上アーム駆動回路は上アームスイッチング素子を
確実に駆動することができる。
【0021】請求項2に記載したインバータ装置の制御
手段は、少なくとも前記電動機の駆動前において前記電
動機の回転速度を検出する回転速度検出手段と、この回
転速度検出手段による回転速度の検出が終了したと判定
するまでの間、前記回転速度検出手段に周期的に検出動
作を行わせる回転速度検出終了判定手段と、この回転速
度検出終了判定手段が回転速度の検出が終了したと判定
したことに応じて前記電動機の駆動を開始する駆動開始
制御手段と、前記回転速度検出終了判定手段により回転
速度の検出が終了したと判定されるまでの間、前記チャ
ージポンプコンデンサの充電動作が周期的に且つ前記回
転速度検出手段による回転速度の検出動作の非実行中に
行われるように前記駆動信号を生成する充電制御手段と
を備えて構成されていることを特徴とする。
【0022】この構成によれば、例えば電動機が回転し
ている状態から駆動を開始する場合において、制御手段
は、電動機の駆動開始前に回転子の回転速度を検出する
ので、その回転速度と例えばそれ以前に検出していた電
動機の回転子の位相とに基づいて、駆動開始時に電動機
との同期をとることができる。
【0023】回転速度検出手段は、回転速度検出が終了
するまでの間、周期的に回転速度検出動作を実行し、駆
動開始制御手段は、回転速度検出が終了したことに応じ
て電動機の駆動を開始するので、回転速度検出終了から
電動機の駆動開始までの時間が短くなり、駆動開始時の
回転速度誤差が少なくなって電動機との同期をとり易く
なる。
【0024】また、充電制御手段は回転速度検出動作と
同時動作とならないようにチャージポンプコンデンサの
充電動作を実行するので、回転速度検出動作を妨げるこ
となくチャージポンプコンデンサを充電できる。しか
も、充電動作は周期的に行われるので、チャージポンプ
コンデンサの充電から電動機の駆動開始までの時間が短
くなる。
【0025】請求項3に記載したインバータ装置の制御
手段は、上記した位相検出手段、回転速度検出手段、位
相検出終了判定手段、回転速度検出終了判定手段に加
え、前記位相検出終了判定手段が位相の検出が終了した
と判定し且つ前記回転速度検出終了判定手段が回転速度
の検出が終了したと判定したことに応じて前記電動機の
駆動を開始する駆動開始制御手段と、前記位相検出終了
判定手段により位相の検出が終了したと判定され且つ前
記回転速度検出終了判定手段により回転速度の検出が終
了したと判定されるまでの間、前記チャージポンプコン
デンサの充電動作が周期的に且つ前記位相検出手段によ
る位相の検出動作および前記回転速度検出手段による回
転速度の検出動作の非実行中に行われるように前記駆動
信号を生成する充電制御手段とを備えて構成されている
ことを特徴とする。
【0026】この構成によれば、例えば電動機が回転し
ている状態から駆動を開始する場合において、制御手段
は、電動機の駆動開始前に回転子の位相と回転速度とを
検出するので、駆動開始時に電動機との同期をとること
ができる。さらに、位相検出動作と回転速度検出動作と
は周期的に実行され、位相と回転速度の検出が終了した
ことに応じて電動機の駆動を開始するので、駆動開始時
の位相誤差および回転速度誤差が小さくなって電動機と
の同期を一層とり易くなる。
【0027】また、位相検出動作と回転速度検出動作と
を妨げることなくチャージポンプコンデンサを充電でき
る。しかも、充電動作は周期的に行われるので、チャー
ジポンプコンデンサの充電から電動機の駆動開始までの
時間が短くなる。
【0028】位相検出手段を備える場合、制御手段は、
位相検出手段により検出された電動機の回転子の位相を
補正する位相補正手段を備えることが好ましい(請求項
4)。この構成によれば、位相検出時から電動機の巻線
への通電開始時までの時間遅れにより発生する位相誤差
を補正することができ、駆動開始時により確実に電動機
との同期をとることができる。
【0029】また、位相検出終了判定手段は、位相検出
手段による位相の検出終了前において、チャージポンプ
コンデンサの充電動作の実行回数が所定回数に達した場
合に位相の検出が終了したものと判定することが好まし
い(請求項5)。この構成によれば、駆動開始までに要
する時間に制限が設けられ、駆動開始前に電動機が停止
している場合または低回転速度で回転している場合にお
いても駆動開始が極端に遅れることがなくなる。
【0030】回転速度検出手段を備える場合、制御手段
は、回転速度検出手段により検出された電動機の回転速
度を補正する回転速度補正手段を備えることが好ましい
(請求項6)。この構成によれば、回転速度検出時から
電動機の巻線への通電開始までの時間遅れにより発生す
る回転速度誤差を補正することができ、駆動開始時によ
り確実に電動機との同期をとることができる。
【0031】また、回転速度検出終了判定手段は、回転
速度検出手段による回転速度の検出終了前において、チ
ャージポンプコンデンサの充電動作の実行回数が所定回
数に達した場合に回転速度の検出が終了したものと判定
することが好ましい(請求項7)。この構成によれば、
駆動開始までに要する時間に制限が設けられ、駆動開始
前に電動機が停止している場合または低回転速度で回転
している場合においても駆動開始が極端に遅れることが
なくなる。
【0032】さらに、位相検出手段と回転速度検出手段
とを備える場合、制御手段は、上記位相補正手段と回転
速度補正手段とを備えることが好ましい(請求項8)。
この構成によれば、位相誤差と回転速度誤差をともに補
正することができ、より確実に電動機との同期をとるこ
とができる。
【0033】この場合にも、位相検出終了判定手段およ
び回転速度検出終了判定手段は、それぞれ検出終了前に
おいて、チャージポンプコンデンサの充電動作の実行回
数が所定回数に達した場合に検出が終了したものと判定
することが好ましい(請求項9)。この構成によれば、
駆動開始までに要する時間に制限が設けられる。
【0034】以上の各手段において、制御手段は、チャ
ージポンプコンデンサの充電動作を実行する時間間隔に
基づいて、前記チャージポンプコンデンサの充電動作時
間を決定することが好ましい(請求項10)。この構成
によれば、チャージポンプコンデンサの充電動作の間隔
が変化する場合であっても、チャージポンプコンデンサ
の充電電荷が不足することがなくなる。
【0035】また、以上の各手段において、チャージポ
ンプコンデンサの充電電圧を検出する充電電圧検出手段
を備え、充電制御手段は、前記充電電圧検出手段により
検出された充電電圧に基づいて、前記チャージポンプコ
ンデンサの充電動作時間を決定することが好ましい(請
求項11)。
【0036】この構成によれば、例えばチャージポンプ
コンデンサの充電電圧が高い時には充電動作時間が短く
なり、チャージポンプコンデンサの充電電圧が低い時に
は充電動作時間が長くなる。その結果、チャージポンプ
コンデンサの充電電圧が駆動に十分な値に保持される。
【0037】また、充電制御手段は、PWM制御により
駆動信号を生成することが好ましい(請求項12)。こ
の構成によれば、駆動信号は短い時間幅を有するオンパ
ルスとオフパルスとの繰り返し波形となる。一方、電動
機が回転している時に下アームスイッチング素子をオン
からオフに切り換えると、オン時に下アームスイッチン
グ素子を介して流れていた電流が上アームスイッチング
素子を還流して直流電源に流れ込み、直流電源線間の電
圧を上昇させる(昇圧作用)。上記構成によれば、オン
パルス幅が狭いのでこの昇圧作用を抑制でき、直流電圧
の過電圧の発生を未然に防止することができる。
【0038】この場合、充電制御手段は、電動機の回転
速度に基づいて駆動信号のデューティ比を決定すること
が好ましい(請求項13)。これにより、電動機の回転
速度にかかわらず、前記昇圧作用を抑制しつつチャージ
ポンプコンデンサの充電をすることができる。
【0039】また、充電制御手段は、電動機の回転速度
に基づいて駆動信号のPWM周波数を決定することが好
ましい(請求項14)。これにより、電動機の回転速度
にかかわらず前記昇圧作用を抑制しつつチャージポンプ
コンデンサの充電をすることができる。
【0040】さらに、駆動信号をPWM波形とする場合
において、充電制御手段は、電動機の回転速度に基づい
て駆動信号の時間幅を決定することが好ましい(請求項
15)。この構成によれば、駆動信号のデューティ比や
PWM周波数などを可変設定することに応じて駆動信号
の時間幅が決定されるので、チャージポンプコンデンサ
が不足充電となることを防止できる。
【0041】以上述べた各手段において、充電制御手段
は、チャージポンプコンデンサの充電動作を実行した後
所定の期間、検出動作の実行を停止することが好ましい
(請求項16)。この構成によれば、下アームスイッチ
ング素子が完全にオフ状態となり且つ前記昇圧作用が消
滅した後で検出動作が実行されるので、位相や回転速度
の誤検出がなくなる。
【0042】
【発明の実施の形態】(第1実施例)以下、本発明の第
1実施例(請求項3に対応)について、図1ないし図4
を参照しながら説明する。図1は、インバータ装置51
の電気的構成を示したもので、図16と同一構成部分に
は同一符号を付している。ここで、高電位電源線3と低
電位電源線4とが本発明における直流電源線に相当し、
IGBT15〜17が上アームスイッチング素子、IG
BT18〜20が下アームスイッチング素子に相当す
る。
【0043】制御手段に相当する制御回路52は、マイ
クロコンピュータを主体に構成されており、図1におい
てその主要機能が機能ブロックとして示されている。詳
しくは後述する誘起電圧検出回路45から出力されるハ
イレベルまたはロウレベルの位相信号SA、SBは、と
もに制御回路52内の位相検出部53と回転速度検出部
54とに入力される。
【0044】位相検出手段としての位相検出部53は、
所定のサンプリング間隔で位相信号SA、SBのレベル
をサンプリングし、そのレベルを位相検出終了判定部5
5に出力するようになっている。また、回転速度検出手
段としての回転速度検出部54は、所定のサンプリング
間隔で位相信号SA、SBのレベルをサンプリングし、
そのレベルを回転速度検出終了判定部56に出力するよ
うになっている。
【0045】位相検出終了判定手段および充電制御手段
としての位相検出終了判定部55は、位相検出部53か
ら入力した位相信号SA、SBのレベルが変化したかど
うかつまり位相検出が終了したかどうかを判定し、その
判定結果を駆動開始制御部57に出力するようになって
いる。また、位相検出終了判定部55は、位相の検出終
了前は、位相検出部53および回転速度検出部54が位
相信号SA、SBをサンプリングしていない時に駆動制
御部58に対してチャージポンプ動作を行うための駆動
信号を出力し、位相の検出が終了するとその検出した位
相を駆動制御部58に出力するようになっている。
【0046】回転速度検出終了判定手段および充電制御
手段としての回転速度検出終了判定部56は、回転速度
検出部54から入力した位相信号SA、SBのレベル変
化を検出することにより回転速度検出が終了したかどう
かを判定し、その判定結果を駆動開始制御部57に出力
するようになっている。また、回転速度検出終了判定部
56は、回転速度の検出終了前は、位相検出部53およ
び回転速度検出部54が位相信号SA、SBをサンプリ
ングしていない時に駆動制御部58に対してチャージポ
ンプ動作を行うための駆動信号を出力し、回転速度の検
出が終了するとその検出した回転速度を駆動制御部58
に出力するようになっている。
【0047】駆動開始制御手段としての駆動開始制御部
57は、位相検出終了判定部55、回転速度検出終了判
定部56からそれぞれ位相検出終了、回転速度検出終了
の判定結果を受けると、駆動制御部58に対して駆動開
始指令を出力するようになっている。
【0048】駆動制御部58は、駆動開始制御部57か
ら駆動開始指令を入力する前は、位相検出終了判定部5
5および回転速度検出終了判定部56からの駆動信号に
従って駆動回路29〜34に駆動信号を出力するように
なっている。また、駆動制御部58は、駆動開始制御部
57から駆動開始指令を入力した後は、検出された位相
と回転速度とを用いて駆動信号を生成し、その後運転開
始指令STが停止するまであるいは停電が発生するまで
の間、V/F制御などにより駆動信号を生成し続ける。
【0049】インバータ装置51には交流電源5の停電
(瞬時停電を含む)を検出するための停電検出回路59
が設けられている。この停電検出回路59は、停電を検
出すると制御回路52に対し停電検出信号を出力するよ
うになっている。
【0050】図2は、誘起電圧検出回路45の電気的構
成を示している。分圧された端子電圧Vu、Vv、Vw
が入力される端子Tu、Tv、Twと電源線VPとの間
には、それぞれ電源線VP側をカソードとしてダイオー
ドDup、Dvp、Dwpが接続され、端子Tu、T
v、Twとグランド線GNDとの間には、それぞれグラ
ンド線GND側をアノードとしてダイオードDun、D
vn、Dwnが接続されている。また、端子Tu、T
v、Twとグランド線GNDとの間には、それぞれコン
デンサCu、Cv、Cwが接続されている。
【0051】コンパレータCMP1の出力端子と非反転
入力端子との間には抵抗R1が接続され、当該出力端子
は端子T1(位相信号SAの出力端子)に接続されると
ともに抵抗R2を介して電源線VPに接続されている。
また、コンパレータCMP1の非反転入力端子と反転入
力端子は、それぞれ端子TvとTuに接続されている。
同様に、コンパレータCMP2の出力端子と非反転入力
端子との間には抵抗R3が接続され、当該出力端子は端
子T2(位相信号SBの出力端子)に接続されるととも
に抵抗R4を介して電源線VPに接続されている。ま
た、コンパレータCMP2の非反転入力端子と反転入力
端子は、それぞれ端子TvとTwに接続されている。な
お、コンパレータCMP1、CMP2の電源端子は、電
源線VPとグランド線GNDとに接続されている。
【0052】次に、モータ28がフリーラン状態つまり
非駆動状態で回転している時に、インバータ装置51が
モータ28の駆動を開始する場合における動作につい
て、図3および図4も参照しながら説明する。
【0053】まず、インバータ装置51がモータ28を
駆動している場合、位相検出終了判定部55および回転
速度検出終了判定部56は、駆動制御部58に対してチ
ャージポンプ動作を行うための駆動信号の出力を停止す
る。駆動制御部58は、駆動開始制御部57からの駆動
開始指令を受けると、速度指令信号(図示せず)に従っ
てV/F制御を行い、駆動回路29〜34に対してPW
M制御された駆動信号を出力する。そして、駆動回路2
9〜31は、それぞれコンデンサ39〜41に充電され
た電圧を電源電圧としてIGBT15〜17にゲート駆
動電圧を出力し、駆動回路32〜34は、下アーム駆動
電源35を動作電源としてIGBT18〜20にゲート
駆動電圧を出力する。その結果、モータ28は、インバ
ータ装置51が出力する交流電圧に同期して回転する。
【0054】この駆動状態においては、PWM制御され
た駆動信号に従って下アーム側のIGBT18〜20が
オンすると、コンデンサ39〜41は、下アーム駆動電
源35の正側端子からそれぞれダイオード42〜44を
通して充電される。
【0055】さて、例えばモータ28の駆動中に交流電
源5が停電した場合、制御回路52および停電検出回路
59は、制御電源電圧が低下するまでの暫くの間動作し
続ける。そして、停電検出回路59は、制御回路52に
対し停電検出信号を出力する。制御回路52は、この停
電検出信号を入力すると駆動回路29〜34に対してオ
フ駆動信号を出力し、モータ28をフリーラン状態とす
る。このフリーラン状態の間、下アーム側のIGBT1
8〜20はオフし続けるので、上アーム駆動電源36〜
38はチャージポンプ動作が停止する。そのため、コン
デンサ39〜41の電圧が徐々に低下し、やがて駆動回
路29〜31の動作に不十分な電圧となる。
【0056】その後、交流電源5が復電すると、インバ
ータ装置51は図4に示すフローチャートに従って、フ
リーラン状態で回転しているモータ28の駆動を再開す
る。すなわち、復電により停電検出回路59からの停電
検出信号が停止すると、制御回路52は下アーム駆動回
路32〜34に対して一斉にオン駆動信号を出力し、上
アーム駆動電源36〜38にチャージポンプ動作を行わ
せてコンデンサ39〜41を充電(メインチャージ)す
る(ステップS1)。この充電後、制御回路52は、下
アーム駆動回路32〜34に対して一斉にオフ駆動信号
を出力し、IGBT15〜20を全てオフにする。
【0057】続いて、制御回路52(具体的には図1に
示す回転速度検出部54)は、回転速度を検出するため
に、誘起電圧検出回路45からの位相信号SA、SBの
レベルをサンプリングする(ステップS2)。
【0058】図3は、誘起電圧および位相信号SA、S
Bの波形を示している。位相信号SA、SBはともに電
気角で180°毎にレベルが反転し、電気角で60°ま
たは120°の間隔で位相信号SA、SBの何れかにレ
ベル反転が生じる。従って、位相信号SAおよびSBの
何れか一方の信号(以下の説明では位相信号SAとす
る)について、エッジを検出しそのエッジ間隔を測定す
ることにより回転速度を得ることができる。
【0059】さて、制御回路52(具体的には図1に示
す回転速度検出終了判定部56)は、図4のステップS
3において、位相信号SAのレベル変化(つまりエッ
ジ)の有無を検出し、エッジを検出した場合にはエッジ
間隔の時間測定が終了したか、すなわち回転速度の検出
が終了したかを判断する。回転速度検出終了判定部56
は、検出が終了していない(「NO」)と判断するとス
テップS4に移行し、駆動制御部58に対してチャージ
ポンプ動作を行うための駆動信号を与える。駆動制御部
58は、メインチャージと同様に、下アーム駆動回路3
2〜34に対して一斉にオン駆動信号を出力し、コンデ
ンサ39〜41を所定時間だけ充電する。充電終了後、
制御回路52はステップS2に移行する。
【0060】一方、制御回路52は、ステップS3で検
出が終了した(「YES」)と判断するとステップS5
に移行し、測定したエッジ間隔から回転速度を求める。
そして、制御回路52は、ステップS6において、求め
た回転速度を用いてV/F制御に基づく演算を行いイン
バータ装置51から出力すべき電圧を求める。
【0061】なお、回転速度の検出に要する時間つまり
ステップS2およびS3の実行時間は、コンデンサ39
〜41の電荷がIGBT15〜17を駆動するのに十分
な電圧以下に放電するまでの時間よりも短くなるように
設定されている。
【0062】続いて、制御回路52は位相(モータ28
の回転子の位置)の検出を実行する。制御回路52(具
体的には図1に示す位相検出部53)は、位相を検出す
るために、誘起電圧検出回路45からの位相信号SA、
SBのレベルをサンプリングする(ステップS7)。
【0063】制御回路52(具体的には図1に示す位相
検出終了判定部55)は、ステップS8において、位相
信号SAまたはSBのレベル変化(つまりエッジ)を検
出したかを判断する。図3に示すように、エッジは、回
転子が電気角で90°、150°、270°、330°
の位相となった時に発生する。
【0064】位相検出終了判定部55は、位相検出が終
了していない(「NO」)と判断するとステップS9に
移行し、駆動制御部58に対してチャージポンプ動作を
行うための駆動信号を与える。駆動制御部58は、ステ
ップS4と同様にして、コンデンサ39〜41を所定時
間だけ充電する。充電終了後、制御回路52はステップ
S7に移行する。
【0065】一方、制御回路52(位相検出終了判定部
55)は、ステップS8で検出が終了した(「YE
S」)と判断するとステップS10に移行し、検出した
エッジに基づいて位相を求める。この位相は駆動制御部
58に出力される。そして、ステップS11において、
制御回路52(具体的には図1に示す駆動開始制御部5
7)は、駆動制御部58に対し駆動開始指令を出力す
る。駆動制御部58は、検出した回転速度、位相および
出力電圧に基づいて、モータ28に同期した駆動信号を
駆動回路29〜34に対して出力する。これにより、イ
ンバータ装置51は、停電によりフリーラン状態となっ
て回転しているモータ28を、その回転状態から再駆動
することができる。駆動開始後は、回転子の位相検出お
よび回転速度の検出は適宜実行すれば良い(本実施例で
は検出されない)。
【0066】なお、位相の検出に要する時間つまりステ
ップS7およびS8の実行時間は、コンデンサ39〜4
1の電荷がIGBT15〜17を駆動するのに十分な電
圧以下に放電するまでの時間よりも短くなるように設定
されている。
【0067】以上述べたように本実施例のインバータ装
置51によれば、制御回路52は、駆動開始前に、誘起
電圧検出回路45から出力される位相信号SA、SBの
エッジを検出することにより、モータ28の回転速度と
回転子の位相とを検出する。そして、それらの検出結果
を用いてモータ28の駆動信号を生成するので、フリー
ラン状態で回転しているモータ28に対しても駆動開始
時から同期運転することが可能となる。
【0068】従って、本実施例に示したように駆動中に
発生した停電状態から復電した場合、あるいは負荷(本
実施例ではファン)に風圧が加わりその風圧によりモー
タ28が回転している場合などであっても、モータ28
を一旦停止させることなくその回転状態から直ちに駆動
可能となる。
【0069】また、回転速度の検出が終了するまでの
間、回転速度の検出動作とチャージポンプ用のコンデン
サ39〜41の充電動作とが交互に且つ周期的に実行さ
れるので、回転速度の検出動作を妨げることなくコンデ
ンサ39〜41の充電を行うことができる。さらに、そ
の後、位相の検出が終了するまでの間、位相の検出動作
とチャージポンプ用のコンデンサ39〜41の充電動作
とが交互に且つ周期的に実行されるので、位相の検出動
作を妨げることなくコンデンサ39〜41の充電を行う
ことができる。
【0070】そして、位相の検出が終了すると直ちにモ
ータ28の駆動が開始されるので、コンデンサ39〜4
1の充電動作から駆動開始までの時間が短くなり、駆動
開始時においてコンデンサ39〜41が十分に充電され
た状態とすることができる。また、本実施例では、初め
に回転速度の検出を実行し、その後位相の検出を実行す
るようにした。フリーラン状態にあっては、回転速度の
変化は比較的緩やかである一方、位相はその時の回転速
度に応じて刻々と変化するので、位相の検出を駆動開始
直前に実行することにより、駆動開始時における位相誤
差を低減でき、モータ28との同期をとり易くなる。
【0071】(第2実施例)次に、本発明の第2実施例
(請求項1に対応)について図5および図6を参照しな
がら説明する。図5はインバータ装置60の電気的構成
を示している。インバータ装置60は、図1に示したイ
ンバータ装置51に対し、制御回路61具体的には回転
速度検出終了判定部62と駆動開始制御部63との構成
が異なる。
【0072】回転速度検出終了判定部62は、回転速度
の検出が終了したと判定するまでの間、回転速度検出部
54から入力した位相信号SAまたはSBのエッジ間隔
を測定する。この回転速度検出終了判定部62は、回転
速度検出終了判定部56とは異なり、検出動作中にチャ
ージポンプ動作を実行しない。また、駆動開始制御部6
3は、位相検出終了判定部55からの判定結果を受けて
駆動制御部58に駆動開始指令を与えるようになってい
る。
【0073】図6は、制御回路61が実行する回転速度
および位相の検出動作を示すフローチャートである。以
下、この図6に従って、インバータ装置60が停電など
によりフリーラン状態となったモータ28の駆動を開始
する場合における制御内容について説明する。
【0074】制御回路61(具体的には図5に示す回転
速度検出部54と回転速度検出終了判定部62)は、ス
テップS21において回転速度を検出する。この検出の
間、制御回路61は、チャージポンプ動作を行わない。
その後、制御回路61は、ステップS21で測定したエ
ッジ間隔から回転速度を求め(ステップS22)、出力
電圧を演算する(ステップS23)。その後、制御回路
61は、コンデンサ39〜41の充電(メインチャー
ジ)を行う(ステップS24)。
【0075】続いて、制御回路61はステップS25〜
S27において、位相検出が終了するまでの間、位相の
検出動作とコンデンサ39〜41の充電動作とを交互に
且つ周期的に実行する。そして、ステップS29におい
て、制御回路61(具体的には図5に示す駆動開始制御
部63)は、駆動制御部58に対し駆動開始指令を出力
する。
【0076】本実施例によっても、駆動開始前に回転速
度および位相を検出し、その検出結果を用いてモータ2
8の駆動信号を生成するので、駆動開始時からフリーラ
ン状態にあるモータ28を同期運転可能となる。この場
合、制御回路61は、比較的変化が緩やかな回転速度を
検出した後メインチャージを実行し、その後位相の検出
動作とコンデンサ39〜41の充電動作とを交互に且つ
周期的に実行する。従って、駆動開始時において、比較
的誤差の少ない回転速度と正確な位相とが得られるとと
もに、コンデンサ39〜41の充電電圧がIGBT15
〜17の駆動に十分な電圧となる。
【0077】(第3実施例)次に、本発明の第3実施例
(請求項2に対応)について図7および図8を参照しな
がら説明する。図6はインバータ装置64の電気的構成
を示している。インバータ装置64は、図1に示したイ
ンバータ装置51に対し、制御回路65具体的には位相
検出終了判定部66と駆動開始制御部67との構成が異
なる。
【0078】位相検出終了判定部66は、位相の検出が
終了したと判定するまでの間、位相度検出部53から入
力した位相信号SAおよびSBのレベル変化(エッジ)
を検出する。この位相検出終了判定部66は、位相検出
終了判定部55とは異なり、検出動作中にチャージポン
プ動作を実行しない。また、駆動開始制御部67は、回
転速度検出終了判定部56からの検出判定結果を受けて
駆動制御部58に駆動開始指令を与えるようになってい
る。
【0079】図8は、制御回路65が実行する回転速度
および位相の検出動作を示すフローチャートである。以
下、この図8に従って、インバータ装置64が停電など
によりフリーラン状態となったモータ28の駆動を開始
する場合における制御内容について説明する。
【0080】制御回路65(具体的には図7に示す位相
検出部53と位相検出終了判定部66)は、ステップS
31において回転子の位相を検出する。この検出の間、
制御回路65は、チャージポンプ動作を行わない。その
後、制御回路65は、ステップS31で検出したエッジ
に基づいて位相を求める(ステップS32)。その後、
制御回路65は、コンデンサ39〜41の充電(メイン
チャージ)を行う(ステップS33)。
【0081】続いて、制御回路65はステップS34〜
S38において、回転速度の検出が終了するまでの間、
回転速度の検出動作とコンデンサ39〜41の充電動作
とを交互に且つ周期的に実行する。そして、ステップS
39において、制御回路65(具体的には図5に示す駆
動開始制御部67)は、駆動制御部58に対し駆動開始
指令を出力する。
【0082】本実施例によっても、駆動開始前に位相お
よび回転速度を検出し、その検出結果を用いてモータ2
8の駆動信号を生成するので、駆動開始直後からフリー
ラン状態にあるモータ28を同期運転可能となる。この
場合、制御回路65は、位相を検出した後メインチャー
ジを実行し、その後回転速度の検出動作とコンデンサ3
9〜41の充電動作とを交互に且つ周期的に実行する。
従って、駆動開始時において、位相と正確な回転速度が
得られるとともに、コンデンサ39〜41の充電電圧が
IGBT15〜17の駆動に十分な電圧となる。
【0083】(第4実施例)次に、本発明の第4実施例
(請求項9に対応)についてインバータ装置の電気的構
成を示す図9を参照しながら説明する。この図9に示す
インバータ装置68は、図1に示したインバータ装置5
1に対し、制御回路69具体的には位相検出終了判定部
70と回転速度検出終了判定部71との構成が異なる。
【0084】位相検出終了判定部70(位相検出終了判
定手段および充電制御手段に相当)は、位相検出部53
とともに、位相の検出動作とコンデンサ39〜41の充
電動作とを交互に且つ周期的に実行する(図4のステッ
プS7〜S9参照)。この場合、位相検出終了判定部7
0(具体的には図9に示すリミッタ70a)は、コンデ
ンサ39〜41の充電動作回数(図4におけるステップ
S9の実行回数)を計数しており、位相信号SAまたは
SBのレベル変化が検出されていない場合であっても、
その計数した充電動作回数が所定値に達した時には位相
の検出動作が終了したものと判定する(ステップS8に
相当)。
【0085】回転速度検出終了判定部71(回転速度検
出終了判定手段および充電制御手段に相当)は、回転速
度検出部54とともに、回転速度の検出動作とコンデン
サ39〜41の充電動作とを交互に且つ周期的に実行す
る(図4のステップS2〜S4参照)。この場合、回転
速度検出終了判定部71(具体的には図9に示すリミッ
タ71a)は、コンデンサ39〜41の充電動作回数
(図4におけるステップS4の実行回数)を計数してお
り、回転速度の検出に必要な位相信号SA(またはS
B)のエッジ間隔が測定されていない場合であっても、
その計数した充電動作回数が所定値に達した時には回転
速度の検出動作が終了したものと判定する(ステップS
3に相当)。
【0086】充電動作が所定回数だけ繰り返される間に
位相信号SAまたはSBのレベル変化が検出されない状
態は、モータ28が停止している状態または極めて低回
転速度で回転している状態である。本実施例のインバー
タ装置68によれば、位相信号SAまたはSBのレベル
変化を待ち続けることがなくなるので、特に停止状態や
低回転速度状態において、運転開始指令STの入力時あ
るいは停電からの復電時にモータ28が実際に駆動開始
されるまでの時間を短縮することができる。この場合で
あっても、コンデンサ39〜41の充電動作は所定回数
だけ行われるので、駆動開始時においてその充電電圧が
IGBT15〜17の駆動に十分な電圧となる。
【0087】さらに、制御回路69は、位相信号SAま
たはSBのレベル変化を検出できない場合には、モータ
28が停止状態または低回転速度状態にあると判断し
て、出力電圧の周波数を低い周波数から徐々に高めるよ
うに制御する。従って、位相や回転速度の検出ができな
くても、モータ28を同期状態に引き入れることができ
る。
【0088】(第5実施例)次に、本発明の第5実施例
(請求項10、11に対応)について図10および図1
1を参照しながら説明する。図10はインバータ装置7
2の電気的構成を示しており、インバータ装置51(図
1参照)に対し、制御回路73具体的には位相検出終了
判定部74と回転速度検出終了判定部75との構成が異
なる。また、図示しないが、コンデンサ39には、その
充電電圧を検出するための充電電圧検出器が設けられて
おり、検出された充電電圧は制御回路73に与えられる
ようになっている。
【0089】位相検出終了判定部74(位相検出終了判
定手段および充電制御手段に相当)の充電動作時間制御
部74aは、コンデンサ39〜41の充電動作時間(図
4のステップS9の実行時間)を、充電動作と充電動作
との時間間隔つまりステップS9の実行が終了してから
次にステップS9の実行が開始されるまでの時間と前記
充電電圧とに応じて決定するようになっている。
【0090】また、回転速度検出終了判定部75(回転
速度検出終了判定手段および充電制御手段に相当)の充
電動作時間制御部75aも、充電動作時間制御部74a
と同様にして充電時間を決定するようになっている。
【0091】図11は、充電動作時間制御部74a、7
5aによる充電動作時間の制御特性を示している。図1
1(a)は、充電動作の時間間隔(横軸)と充電動作時
間(縦軸)との関係を示し、図11(b)は、充電電圧
(横軸)と充電動作時間(縦軸)との関係を示してい
る。
【0092】すなわち、充電動作の時間間隔が長いほど
コンデンサ39〜41の電圧低下が大きくなるので、充
電動作時間制御部74a、75aは、その時間間隔に比
例して充電動作が長くなるように制御する。また、充電
動作時間制御部74a、75aは、充電電圧の検出値が
低いほど充電動作が長くなるように制御する。これによ
り、駆動開始時においてコンデンサ39〜41の充電電
圧を駆動に十分な電圧とすることができる。
【0093】なお、充電動作の時間間隔と充電電圧とに
基づいて充電動作時間を制御するように制御回路73を
構成したが、何れか一方にのみに基づいて充電動作時間
を制御するように構成しても良い。また、位相検出終了
判定部74および回転速度検出終了判定部75は、前述
したリミッタを備えていても良い。
【0094】(第6実施例)次に、本発明の第6実施例
(請求項12ないし15に対応)について図12および
図13を参照しながら説明する。図12はインバータ装
置76の電気的構成を示しており、インバータ装置51
(図1参照)に対し、制御回路77具体的には位相検出
終了判定部78と回転速度検出終了判定部79との構成
が異なる。
【0095】位相検出終了判定部78(位相検出終了判
定手段および充電制御手段に相当)のPWM制御部78
aは、駆動制御部58に出力する駆動信号に対しPWM
制御を行う回路である。同様に、回転速度検出終了判定
部79(回転速度検出終了判定手段および充電制御手段
に相当)のPWM制御部79aは、駆動制御部58に出
力する駆動信号に対しPWM制御を行う回路である。
【0096】これらPWM制御部78a、79aは、モ
ータ28の回転速度に応じてPWM駆動信号のPWM周
波数、デューティ比および時間幅(第5実施例における
充電動作時間に相当する時間)を制御するようになって
いる。図13は、この制御特性を示したもので、PWM
制御部78a、79aは、モータ28の回転速度が高い
ほどPWM周波数を高く設定し、デューティ比を小さく
設定し、時間幅を長く設定する。
【0097】チャージポンプ動作の終了時つまり下アー
ムのIGBT18〜20がオンからオフに切り換えられ
た時、モータ28の誘起電圧によりIGBT18〜20
に流れていた電流が、オフ時に上アームのダイオード2
1〜23に還流し平滑コンデンサ13に流れ込む。これ
により、高電位電源線3と低電位電源線4との間の直流
電圧が昇圧される。この昇圧作用は、モータ28の回転
速度が高く誘起電圧が高いほど大きくなる。また、モー
タ28の回転速度が高いほど、チャージポンプ動作時に
IGBT18〜20に流れる電流が大きくなる。
【0098】本実施例によれば、駆動信号をPWM波形
とし、しかもモータ28の回転速度が高いほど、PWM
駆動信号のオンパルス幅が狭くなるので、前記昇圧作用
を抑制できるとともにIGBT18〜20に流れる電流
を制限できる。また、PWM駆動信号のオンパルス幅が
狭くなるほど、PWM駆動信号長が長くなるので、コン
デンサ39〜41の充電電圧が低下することもない。
【0099】(第7実施例)次に、本発明の第7実施例
(請求項16に相当)について図14を参照しながら説
明する。本実施例におけるインバータ装置は、図1に示
したインバータ装置51とほぼ同じ構成を有する。図1
4は、制御回路が実行するモータ28の駆動開始処理を
示すフローチャートで、図4に示したフローチャートに
対してステップS41とS91とが追加されている点が
異なる。
【0100】制御回路は、ステップS4において、下ア
ームのIGBT18〜20をオンからオフすることによ
り、コンデンサ39〜41の充電動作を終了する。その
後、制御回路は、直ちにステップS2の回転速度検出に
移行せず、ステップS41において所定時間の間待機す
る(遅延動作)。ステップS9およびS91についても
同様である。
【0101】IGBT18〜20がオンからオフになっ
てチャージポンプ動作が終了しても、前述した昇圧作用
が発生する。この昇圧作用が消滅するまでの間は、電流
がダイオード21〜26に還流し、端子電圧VU、V
V、VWがそれぞれ高電位電源線3または低電位電源線
4と同電位となる。この状態では、誘起電圧検出回路4
5から正しい位相信号SA、SBが出力されない。
【0102】本実施例によれば、制御手段は、チャージ
ポンプ動作の終了後、所定時間すなわち昇圧作用などの
過渡現象が消滅するまで待った後に検出動作に移行する
ので、モータ28の誘起電圧に基づく正確な位相信号S
A、SBを得ることができる。これにより、正確な回転
速度と位相とが得られ、駆動の開始に失敗したり駆動開
始後脱調することがなくなる。
【0103】(第8実施例)次に、本発明の第8実施例
(請求項8に対応)について、インバータ装置の電気的
構成を示す図15を参照しながら説明する。本実施例に
おけるインバータ装置80は、その制御回路81に位相
補正部82(位相補正手段に相当)と回転速度補正部8
3(回転速度補正手段に相当)とを備えている点に特徴
を有する。
【0104】制御回路81は、図4に示したフローチャ
ートに従って駆動開始処理を実行する。この場合、回転
速度を求めるステップS5の実行時からモータ28の固
定子巻線28u、28v、28wに通電が開始されるま
でに若干の時間遅れが存在する。また、位相を求めるス
テップS10の実行時から通電開始までにも、さらに小
さいながら時間遅れが存在する(例えば数msec)。
従って、回転速度が速い場合には、この時間遅れによっ
て駆動開始時の回転速度や位相に誤差が生じる場合があ
る。
【0105】そこで、位相補正部82は、ステップS1
0で位相を求める場合に、回転速度と予め想定される遅
れ時間とを掛け合わせることにより位相補正値を求め、
その位相補正値を検出位相に加算する。これにより、位
相補正部82は、駆動開始時の位相をより正確に求める
ことができる。また、位相補正部82は、予めテーブル
化された位相補正値を備え、そのテーブルから位相補正
値を読み出すようにしても良い。
【0106】一方、回転速度補正部83は、ステップS
2〜S4による回転速度の検出を2度実行し、1度目に
検出した回転速度と2度目に検出した回転速度とから回
転速度の変化率を求める。そして、回転速度補正部83
は、ステップS5において、前記変化率と予め想定され
る遅れ時間とに基づいて回転速度補正値を求め、その回
転速度補正値を検出回転速度に加算する。これにより、
回転速度補正部83は、駆動開始時の回転速度をより正
確に求めることができる。また、回転速度補正部83
は、予めテーブル化された回転速度補正値を備え、その
テーブルから回転速度補正値を読み出すようにしても良
い。
【0107】(その他の実施例)なお、本発明は上記し
且つ図面に示す各実施例に限定されるものではなく、以
下のような拡張または変更が可能である。駆動開始時に
おける位相および回転速度に誤差が許容される場合にあ
っては、位相検出終了判定部と回転速度検出終了判定部
は、誘起電圧検出回路45から出力された位相信号S
A、SBのレベル変化(エッジ)を検出することに替え
て、レベル自体を検出して位相と回転速度とを得るよう
にしても良い。
【0108】また、誘起電圧検出回路45は、端子電圧
VuとVvとを比較して位相信号SAを得、端子電圧V
vとVwとを比較して位相信号SBを得るが、さらに端
子電圧VuとVwとを比較して位相信号SCを得るよう
にしても良い。これにより、60°毎にエッジが生ずる
ので、駆動開始までの時間を短縮できる。
【0109】第1実施例および第4ないし第8実施例に
おいて、位相検出を行った後に回転速度の検出を行って
も良い。また、位相検出と回転速度検出とを並列して実
行しても良い。
【0110】第2実施例において位相検出終了判定部5
5にリミッタを設けても良い。また、第3実施例におい
て、回転速度検出終了判定部56にリミッタを設けても
良い。さらに、第2実施例において制御回路61に制御
回路位相補正部を設け、第3実施例において制御回路6
5に回転速度補正部を設けても良い。
【0111】上記各実施例ではモータ28として永久磁
石電動機を駆動したが、他の電動機であっても適用でき
る。例えば、誘導電動機は、固定子巻線に僅かながら残
留磁界による誘起電圧が発生するので、それを基に回転
速度や位相の検出を行うことができる。
【0112】スイッチング素子はIGBTに限られず、
例えばFETやバイポーラトランジスタであっても良
い。また、インバータ回路は単相ブリッジ構成または多
相ブリッジ構成であっても良い。
【0113】下アーム駆動回路32〜34は共通に1つ
の下アーム駆動電源35を備えたが、個々に別々の下ア
ーム駆動電源を備えても良い。また、コンデンサ39〜
41を充電する場合、下アームのIGBT18〜20を
一斉にオンオフさせたが、各相独立したタイミングでオ
ンオフさせても良い。
【0114】
【発明の効果】本発明のインバータ装置は以上説明した
通り、チャージポンプ動作により下アーム駆動電源から
チャージポンプコンデンサへの充電が行われる上アーム
駆動電源を備え、少なくとも電動機の駆動前において周
期的に回転子の位相の検出動作を行い、位相の検出が終
了したことに応じて電動機の駆動を開始するとともに、
位相の検出が終了したと判定するまでの間、チャージポ
ンプコンデンサの充電動作を周期的に且つ位相の検出動
作の非動作中に行うように構成したので、駆動開始前に
電動機が回転状態にあっても前記検出した位相を用いて
電動機との同期をとることができる。
【0115】また、位相の検出動作とチャージポンプコ
ンデンサの充電動作とは周期的に実行され且つ同時動作
とならないので、正確な位相検出を行うことができる。
しかも、位相の検出動作とチャージポンプコンデンサの
充電動作とが実行されてから電動機の駆動が開始までの
時間が短くなるので、駆動開始時において位相誤差が小
さいとともにチャージポンプコンデンサの充電電圧が高
くなり、より確実に電動機の駆動を開始できる。
【0116】上記位相の検出に替えて回転速度を検出す
る場合であっても、駆動開始時において回転速度誤差が
小さくなり、チャージポンプコンデンサが十分に充電さ
れた状態にあるので、電動機との同期をとった状態で確
実に駆動を開始できる。
【0117】また、位相の検出動作と回転速度の検出動
作とを周期的に行い、チャージポンプコンデンサの充電
動作を周期的に且つ位相および回転速度の検出動作の非
実行中に行うように構成することにより、駆動開始時の
位相誤差と回転速度誤差とが小さくなって電動機との同
期を一層とり易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すインバータ装置の電
気的構成図
【図2】誘起電圧検出回路の電気的構成図
【図3】誘起電圧および位相信号SA、SBの波形図
【図4】回転速度および位相の検出動作を示すフローチ
ャート
【図5】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図6】図4相当図
【図7】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図8】位相および回転速度の検出動作を示すフローチ
ャート
【図9】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図10】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図11】(a)は充電動作の時間間隔と充電動作時間
との関係を示す図、(b)は充電電圧と充電動作時間と
の関係を示す図
【図12】本発明の第6実施例を示す図1相当図
【図13】電動機の回転速度とPWM駆動信号のPWM
周波数、デューティ比、時間幅との関係を示す図
【図14】本発明の第7実施例を示す図4相当図
【図15】本発明の第8実施例を示す図1相当図
【図16】従来技術を示す図1相当図
【符号の説明】
3は高電位電源線(直流電源線)、4は低電位電源線
(直流電源線)、14はインバータ回路、15〜17は
IGBT(上アームスイッチング素子)、18〜20は
IGBT(下アームスイッチング素子)、29〜31は
上アーム駆動回路、32〜34は下アーム駆動回路、3
5は下アーム駆動電源、36〜38は上アーム駆動電
源、39〜41はコンデンサ(チャージポンプコンデン
サ)、51、60、64、68、72、76、80はイ
ンバータ装置、52、61、65、69、73、77、
81は制御回路(制御手段)、53は位相検出部(位相
検出手段)、54は回転速度検出部(回転速度検出手
段)、55、70、74、78は位相検出終了判定部
(位相検出終了判定手段、充電制御手段)、56、7
1、75、79は回転速度検出終了判定部(回転速度検
出終了判定手段、充電制御手段)、57、63、67は
駆動開始制御部(駆動開始制御手段)である。
フロントページの続き (72)発明者 石井 孝幸 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株式会社東芝 三重工場内 (56)参考文献 特開 平5−137349(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源線間に直列に接続された上アー
    ムスイッチング素子と下アームスイッチング素子とから
    なる電動機駆動用のインバータ回路と、 前記上アームスイッチング素子を駆動する上アーム駆動
    回路と、 前記下アームスイッチング素子を駆動する下アーム駆動
    回路と、 この下アーム駆動回路に駆動用直流電圧を供給する下ア
    ーム駆動電源と、 前記上アーム駆動回路に駆動用直流電圧を供給するため
    のチャージポンプコンデンサを有し、前記下アームスイ
    ッチング素子がオン状態の時に前記下アーム駆動電源か
    ら前記チャージポンプコンデンサへの充電が行われる上
    アーム駆動電源と、 前記上アーム駆動回路および前記下アーム駆動回路に対
    し駆動信号を出力する制御手段とから構成され、 この制御手段は、 少なくとも前記電動機の駆動前において前記電動機の回
    転子の位相を検出する位相検出手段と、 この位相検出手段による位相の検出が終了したと判定す
    るまでの間、前記位相検出手段に周期的に検出動作を行
    わせる位相検出終了判定手段と、 この位相検出終了判定手段が位相の検出が終了したと判
    定したことに応じて前記電動機の駆動を開始する駆動開
    始制御手段と、 前記位相検出終了判定手段により位相の検出が終了した
    と判定されるまでの間、前記チャージポンプコンデンサ
    の充電動作が周期的に且つ前記位相検出手段による位相
    の検出動作の非実行中に行われるように前記駆動信号を
    生成する充電制御手段とを備えて構成されていることを
    特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】 直流電源線間に直列に接続された上アー
    ムスイッチング素子と下アームスイッチング素子とから
    なる電動機駆動用のインバータ回路と、 前記上アームスイッチング素子を駆動する上アーム駆動
    回路と、 前記下アームスイッチング素子を駆動する下アーム駆動
    回路と、 この下アーム駆動回路に駆動用直流電圧を供給する下ア
    ーム駆動電源と、 前記上アーム駆動回路に駆動用直流電圧を供給するため
    のチャージポンプコンデンサを有し、前記下アームスイ
    ッチング素子がオン状態の時に前記下アーム駆動電源か
    ら前記チャージポンプコンデンサへの充電が行われる上
    アーム駆動電源と、 前記上アーム駆動回路および前記下アーム駆動回路に対
    し駆動信号を出力する制御手段とから構成され、 この制御手段は、 少なくとも前記電動機の駆動前において前記電動機の回
    転速度を検出する回転速度検出手段と、 この回転速度検出手段による回転速度の検出が終了した
    と判定するまでの間、前記回転速度検出手段に周期的に
    検出動作を行わせる回転速度検出終了判定手段と、 この回転速度検出終了判定手段が回転速度の検出が終了
    したと判定したことに応じて前記電動機の駆動を開始す
    る駆動開始制御手段と、 前記回転速度検出終了判定手段により回転速度の検出が
    終了したと判定されるまでの間、前記チャージポンプコ
    ンデンサの充電動作が周期的に且つ前記回転速度検出手
    段による回転速度の検出動作の非実行中に行われるよう
    に前記駆動信号を生成する充電制御手段とを備えて構成
    されていることを特徴とするインバータ装置。
  3. 【請求項3】 直流電源線間に直列に接続された上アー
    ムスイッチング素子と下アームスイッチング素子とから
    なる電動機駆動用のインバータ回路と、 前記上アームスイッチング素子を駆動する上アーム駆動
    回路と、 前記下アームスイッチング素子を駆動する下アーム駆動
    回路と、 この下アーム駆動回路に駆動用直流電圧を供給する下ア
    ーム駆動電源と、 前記上アーム駆動回路に駆動用直流電圧を供給するため
    のチャージポンプコンデンサを有し、前記下アームスイ
    ッチング素子がオン状態の時に前記下アーム駆動電源か
    ら前記チャージポンプコンデンサへの充電が行われる上
    アーム駆動電源と、 前記上アーム駆動回路および前記下アーム駆動回路に対
    し駆動信号を出力する制御手段とから構成され、 この制御手段は、 少なくとも前記電動機の駆動前において前記電動機の回
    転子の位相を検出する位相検出手段と、 少なくとも前記電動機の駆動前において前記電動機の回
    転速度を検出する回転速度検出手段と、 前記位相検出手段による位相の検出が終了したと判定す
    るまでの間、前記位相検出手段に周期的に検出動作を行
    わせる位相検出終了判定手段と、 前記回転速度検出手段による回転速度の検出が終了した
    と判定するまでの間、前記回転速度検出手段に周期的に
    検出動作を行わせる回転速度検出終了判定手段と、 前記位相検出終了判定手段が位相の検出が終了したと判
    定し且つ前記回転速度検出終了判定手段が回転速度の検
    出が終了したと判定したことに応じて前記電動機の駆動
    を開始する駆動開始制御手段と、 前記位相検出終了判定手段により位相の検出が終了した
    と判定され且つ前記回転速度検出終了判定手段により回
    転速度の検出が終了したと判定されるまでの間、前記チ
    ャージポンプコンデンサの充電動作が周期的に且つ前記
    位相検出手段による位相の検出動作および前記回転速度
    検出手段による回転速度の検出動作の非実行中に行われ
    るように前記駆動信号を生成する充電制御手段とを備え
    て構成されていることを特徴とするインバータ装置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、位相検出手段により検出さ
    れた電動機の回転子の位相を補正する位相補正手段を備
    えていることを特徴とする請求項1または3記載のイン
    バータ装置。
  5. 【請求項5】 位相検出終了判定手段は、位相検出手段
    による位相の検出終了前において、チャージポンプコン
    デンサの充電動作の実行回数が所定回数に達した場合に
    位相の検出が終了したものと判定することを特徴とする
    請求項1、3、4の何れかに記載のインバータ装置。
  6. 【請求項6】 制御手段は、回転速度検出手段により検
    出された電動機の回転速度を補正する回転速度補正手段
    を備えていることを特徴とする請求項2または3記載の
    インバータ装置。
  7. 【請求項7】 回転速度検出終了判定手段は、回転速度
    検出手段による回転速度の検出終了前において、チャー
    ジポンプコンデンサの充電動作の実行回数が所定回数に
    達した場合に回転速度の検出が終了したものと判定する
    ことを特徴とする請求項2、3、6の何れかに記載のイ
    ンバータ装置。
  8. 【請求項8】 制御手段は、位相検出手段により検出さ
    れた電動機の回転子の位相を補正する位相補正手段と、
    回転速度検出手段により検出された前記電動機の回転速
    度を補正する回転速度補正手段とを備えていることを特
    徴とする請求項3記載のインバータ装置。
  9. 【請求項9】 位相検出終了判定手段は、位相検出手段
    による位相の検出終了前において、チャージポンプコン
    デンサの充電動作の実行回数が所定回数に達した場合に
    位相の検出が終了したものと判定し、 回転速度検出終了判定手段は、回転速度検出手段による
    回転速度の検出終了前において、前記チャージポンプコ
    ンデンサの充電動作の実行回数が所定回数に達した場合
    に回転速度の検出が終了したものと判定することを特徴
    とする請求項3または8記載のインバータ装置。
  10. 【請求項10】 充電制御手段は、チャージポンプコン
    デンサの充電動作を実行する時間間隔に基づいて、前記
    チャージポンプコンデンサの充電動作時間を決定するこ
    とを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記載のイン
    バータ装置。
  11. 【請求項11】 チャージポンプコンデンサの充電電圧
    を検出する充電電圧検出手段を備え、 充電制御手段は、前記充電電圧検出手段により検出され
    た充電電圧に基づいて、前記チャージポンプコンデンサ
    の充電動作時間を決定することを特徴とする請求項1な
    いし10の何れかに記載のインバータ装置。
  12. 【請求項12】 充電制御手段は、PWM制御により駆
    動信号を生成することを特徴とする請求項1ないし11
    の何れかに記載のインバータ装置。
  13. 【請求項13】 充電制御手段は、電動機の回転速度に
    基づいて駆動信号のデューティ比を決定することを特徴
    とする請求項12記載のインバータ装置。
  14. 【請求項14】 充電制御手段は、電動機の回転速度に
    基づいて駆動信号のPWM周波数を決定することを特徴
    とする請求項12記載のインバータ装置。
  15. 【請求項15】 充電制御手段は、電動機の回転速度に
    基づいて駆動信号の時間幅を決定することを特徴とする
    請求項12ないし14の何れかに記載のインバータ装
    置。
  16. 【請求項16】 充電制御手段は、チャージポンプコン
    デンサの充電動作を実行した後所定の期間、検出動作の
    実行を停止することを特徴とする請求項1ないし15の
    何れかに記載のインバータ装置。
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