JP3491936B2 - 距離測定装置及びそれを用いた座標入力装置、及び距離測定方法及びそれを用いた座標入力方法 - Google Patents

距離測定装置及びそれを用いた座標入力装置、及び距離測定方法及びそれを用いた座標入力方法

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JP3491936B2 JP30289093A JP30289093A JP3491936B2 JP 3491936 B2 JP3491936 B2 JP 3491936B2 JP 30289093 A JP30289093 A JP 30289093A JP 30289093 A JP30289093 A JP 30289093A JP 3491936 B2 JP3491936 B2 JP 3491936B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は距離測定装置及び方法、
特に振動発生源から入力された板波を振動伝達板に設け
られたセンサにより検出し、振動伝達板に入力された弾
性波振動の伝達時間に基づき、前記振動発生源からセン
サまでの距離を算出する装置及び方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波を利用して、2点間の距離
を算出する方式が知られており、その具体的な応用例と
して、特願昭61-149742号等に記載されているような座
標入力装置が知られている。この装置は振動を伝達し、
かつ座標入力面となる振動伝達板、振動を発生し座標入
力指示器具となる座標入力ペン、振動を検出するため前
述振動伝達板に取り付けられた複数のセンサ、及び信号
処理、座標算出処理等を行う回路等とからなる。
【0003】この装置は、座標入力ペンで指示した位置
座標を、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に出
力するものである。
【0004】この装置の座標算出アルゴリズムは、まず
波の到達遅延時間とその音速とから振動発生源と各セン
サまでの距離を各々導出し、その後に幾何学的な計算に
より座標位置を算出する。先の従来例では、振動伝達板
を伝わる波として板波を使用しており、振動発生源とセ
ンサ間の距離Lは次式により得られる。
【0005】L=Vp・Tp+N・λp Vp;位相速度、 Tp;位相遅延時間 λp;波長、 また整数Nは次式より得られ N=INT{(Vg・Tg−Vp・Tp)/λp+0.5} Vg;群速度時間、 Tg;群遅延時間 (その詳細は本発明の実施例に於て別途説明する)
【0006】距離測定精度は、言うまでもなく如何に精
度良く位相遅延時間Tp、群遅延時間Tgを検出できる
かに依存するが、それと共に、計算に用いる定数、つま
り群速度Vg、位相速度Vp、波長λpを如何に厳密に
設定できるかにも依存する。
【0007】ここで板波の性質に触れておけば、板波の
音速は板の厚みdと板波の周波数fに依存することが一
般的に知られている。従って板波を利用して距離を測定
する装置を大量に生産することになれば、装置を構成す
る部品には必ず公差が存在し(振動発生源について言え
ば、例えば振動発生素子の周波数特性に個体間差が存在
し、同一の振動特性を有する振動発生ペンを生産するこ
とは不可能)、周波数f及び板厚dを一定にすることは
困難である。すなわち音速が一定となるように装置を生
産することは困難であり、逆に言えば音速が一定となる
ように装置を生産することは、部品公差が厳しくなった
り、歩留まり低下、検査工程が増す等、安価に製造する
ことができなくなることを意味する。
【0008】そこで装置個々で音速を求め、座標算出の
ための定数を設定する方法が考えられる。一般に、振動
発生源とセンサ間の距離Lと波が到達する時間tの関係
を求めることにより、波の音速が得られる。しかしなが
ら、この距離Lと時間tの関係を得るための測定は、か
なりの時間を必要とし、装置個々で実施するのは量産性
に問題が生じる。
【0009】そこで簡便に板波の音速を求める方法とし
て、特願平2−279303号に示されるように、検出
信号波形の位相周期を測定し、その周期より波の音速を
設定する方法が提案されている。これは板波の音速(群
速度Vg及び位相速度Vp)が、周波数fと板の厚みd
の積に依存するという事実より、まず周波数を測定し、
その値とあらかじめ既知の板厚(量産時、板厚dはレー
ザ等を用いて簡便に、短時間で測定化)とから板波の群
速度Vg、位相速度Vpを求める方式である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では以下のような欠点があった。
【0011】検出信号波形の位相周期より周波数を導出
する際、どうしても測定誤差が含まれ、実際に必要とす
る周波数fに比べて誤差を含んだ周波数が設定されてし
まう。従って、その値と板厚dから板波の群速度Vg、
位相速度Vpを設定するので、群速度Vg、位相速度V
pにも実際の値と異なる値が設定されてしまう。従っ
て、この原因により距離測定精度が低下するという問題
が生じる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、振動伝達板に入力された振動発
生源からの振動が振動伝達板を板波となって伝播し、こ
の板波が振動発生源から振動検出手段まで振動伝達板を
伝播する時間を基に、前記振動発生源と振動検出手段間
の距離を算出する距離測定装置であって、前記振動伝達
板の厚みを記憶する第1の記憶手段と、前記振動検出手
段で得られる板波の検出信号波形の位相周期を計測する
計測手段と、前記計測手段より得られる結果を記憶する
第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段に格納されてい
る板厚から板波の群速度を導出する第1の導出手段と、
前記第1の記憶手段と第2の記憶手段に格納されている
値から、板波の位相速度を導出する第2の導出手段と、
第2の記憶手段に格納されている値と、前記第1の導出
手段と第2の導出手段より得られた値、および板波の到
達遅延時間より距離を算出する距離算出手段とを有する
ことを特徴とする距離測定装置を提供する。上記課題を
解決するために、請求項2の発明は、振動伝達板と、前
記振動伝達板に入力された振動発生源からの振動が振動
伝達板を板波となって伝播し、この板波が振動発生源か
ら振動検出手段まで振動伝達板を伝播する時間を基に、
前記振動発生源と振動検出手段間の距離を算出し、振動
発生源の座標を導出する座標入力装置において、前記振
動伝達板の厚みを記憶する第1の記憶手段と、前記振動
検出手段で得られる板波の検出信号波形の位相周期を計
測する計測手段と、前記計測手段より得られる結果を記
憶する第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段に格納さ
れている板厚から板波の群速度を導出する第1の導出手
段と、前記第1の記憶手段と第2の記憶手段に格納され
ている値から、板波の位相速度を導出する第2の導出手
段と、第2の記憶手段に格納されている値と、前記第1
の導出手段と第2の導出手段より得られた値、および板
波の到達遅延時間より距離を算出する距離算出手段と、
前記距離算出手段により算出された距離に基づいて、振
動発生源の座標を導出する座標導出手段とを有すること
を特徴とする座標入力装置を提供する。上記課題を解決
するために、請求項3の発明は、振動伝達板に入力され
た振動発生源からの振動が振動伝達板を板波となって伝
播し、この板波が振動発生源から振動検出手段まで振動
伝達板を伝播する時間を基に、前記振動発生源と振動検
出手段間の距離を算出する距離測定方法であって、振動
伝達板の厚みを記憶する第1の記憶工程と、前記振動検
出手段で得られる板波の検出信号波形の位相周期を計測
する計測工程と、前記計測工程より得られる結果を記憶
する第2の記憶工程と、前記第1の記憶工程に格納され
ている板厚から板波の群速度を導出する第1の導出工程
と、前記第1の記憶工程と第2の記憶工程に格納されて
いる値から、板波の位相速度を導出する第2の導出工程
と、第2の記憶工程に格納されている値と、前記第1の
導出工程と第2の導出工程より得られた値、および板波
の到達遅延時間より距離を算出する距離算出工程とを有
することを特徴とする距離測定方法を提供する。上記課
題を解決するために、請求項4の発明は、振動伝達板
と、前記振動伝達板に入力された振動発生源からの振動
が振動伝達板を板波となって伝播し、この板波が振動発
生源から振動検出手段まで振動伝達板を伝播する時間を
基に、前記振動発生源と振動検出手段間の距離を算出
し、振動発生源の座標を導出する座標入力方法におい
て、振動伝達板の厚みを記憶する第1の記憶工程と、前
記振動検出手段で得られる板波の検出信号波形の位相周
期を計測する計測工程と、前記計測工程より得られる結
果を記憶する第2の記憶工程と、前記第1の記憶工程に
格納されている板厚から板波の群速度を導出する第1の
導出工程と、前記第1の記憶工程と第2の記憶工程に格
納されている値から、板波の位相速度を導出する第2の
導出工程と、第2の記憶工程に格納されている値と、前
記第1の導出工程と第2の導出工程より得られた値、お
よび板波の到達遅延時間より距離を算出する距離算出工
程と、前記距離算出工程により算出された距離に基づい
て、振動発生源の座標を導出する座標導出工程とを有す
ることを特徴とする座標入力方法を提供する。
【0013】
【実施例】以下、添付図面に従って本発明に係わる実施
例を詳細に説明する。
【0014】まず最初に図1を用いて本実施例に於ける
距離測定装置の装置全体の構成について説明する。図中
1は装置全体を制御すると共に、距離Lを算出する演算
制御回路である。2は振動子駆動回路であって、振動発
生源3内に内蔵されている振動子4を振動させるもので
あり、接触子5を介して発生した振動を振動伝達板8に
入力する。振動伝達板8は本実施例ではガラス板を用い
ており、振動発生源3による振動の入力は、この振動伝
達板8上をタッチすることで行う。振動伝達板上に発生
した板波は、図示されるように振動伝達板8に固定され
ている圧電素子等、機械的振動を電気信号に変換する振
動センサ6によって検出される。振動センサ6からの信
号は不図示の増幅回路で増幅された後、信号波形検出回
路9に送られ、信号処理を行い、その結果を演算制御回
路1に出力し距離を算出する。なお信号検出回路9、演
算制御回路1については、その詳細を別途後述すること
とする。
【0015】振動発生源3に内蔵された振動子4は、振
動子駆動回路2によって駆動される。振動子4の駆動信
号は演算制御回路1から低レベルのパルス信号として供
給され振動子駆動回路2によって所定のゲインで増幅さ
れた後、振動子4に印加される。電気的な駆動信号は振
動子4によって機械的な超音波振動に変換され、接触子
5を介して振動伝達板8に伝達される。
【0016】ここで振動子4の振動周波数はガラスなど
の振動伝達板8に板波を発生する事が出来る値に選択さ
れる。またこの時振動子4の振動周波数を接触子5を含
んだ共振周波数とする事で効率の良い振動変換が可能と
なる。
【0017】上記のようにして振動伝達板8に発生した
弾性波は板波であり、表面波などに比べて振動伝達板の
表面の傷、障害物等の影響を受けにくいという利点を有
する。
【0018】<演算制御回路の説明(図2)>上述した
構成に於いて、演算制御回路1は所定周期毎(例えば
5ms 毎)に振動子駆動回路2に振動発生源3内の振
動子4を駆動させる信号を出力すると共に、その内部タ
イマ(カウンタで構成されている)による計時を開始さ
せる。そして、振動発生源3より発生した振動は振動セ
ンサ6までの距離に応じ、遅延して到達する。
【0019】振動波形検出回路9は各振動センサ6から
の信号を検出して、後述する波形検出処理により各振動
センサへの振動到達タイミングを示す信号を生成する
が、演算制御回路1はこの信号を入力し、振動センサ6
までの振動到達時間の検出、そして振動発生源3とセン
サ6間の距離を算出する。
【0020】また演算制御回路1は、シリアル、パラレ
ル通信等によって外部機器に対し、この算出された振動
発生源3とセンサ6の距離情報を出力する(不図示)。
【0021】図2は本実施例の演算制御回路1の概略構
成を示すブロック図で、各構成要素及びその動作概略を
以下に説明する。
【0022】図中31は演算制御回路1及び本距離測定
装置全体を制御するマイクロコンピュータであり、内部
カウンタ、操作手順を記憶したROM、そして距離計算
等に使用するRAM、距離計算に必要な定数(例えば板
波の周波数f、群速度Vg、位相速度Vp)等を記憶す
る不揮発性メモリ等によって構成されている。33a〜
cは不図示の基準クロックを計時するタイマ(例えばカ
ウンタなどにより構成されている)である。振動子駆動
回路2に振動発生源3内の振動子4の駆動を開始させる
ためのスタート信号を入力すると、位相遅延時間tpを
計時するためのカウンタ33a、および群遅延時間tg
を計時するためのカウンタ33bが、その計時を開始す
る。これによって、計時開始と振動発生源3の振動発生
タイミングの同期がとられ、センサにより振動が検出さ
れるまでの遅延時間が測定できることになる。
【0023】その他各構成要素となる回路は順を追って
説明する。振動波検出回路9より出力される振動センサ
6よりの振動到達タイミング信号(板波の位相速度Vp
に関わる位相遅延時間tp、および群速度Vgに関わる
群遅延時間tgの到達タイミング信号)が、検出信号入
力回路35を介してカウンタ33a、33bに各々入力
される。カウンタ33a、33bは、センサよりのタイ
ミング信号を受信すると、カウンタをストップさせ、そ
の時の計時値をラッチする。判定回路36はこれらのタ
イミング信号が出力されたと判定すると、マイクロコン
ピュータ31にその旨の信号を出力する。マイクロコン
ピュータ31がこの判定回路36からの信号を受信する
と、振動到達時間をカウンタより読み取り、所定の計算
を行なって、振動伝達板8上の振動発生源3とセンサ6
間の距離を算出する。そしてI/Oポート37を介して
外部情報機器等に距離情報を出力する。
【0024】一方位相遅延時間tpの到達タイミング信
号は、カウンタ33cのスタート信号として動作を開始
し、後述する検出信号波形の周期を測定するための信号
よりカウンタをストップさせ、その値をマイクロコンピ
ュータに出力する。この周期測定は、座標を算出する際
常時行ってもよいし、ある特定の期間(例えば、計算に
用いる定数を変更する際のみ実行する)動作する仕様で
あってもよいことは言うまでもない。
【0025】またカウンタ33cは、カウンタ33a、
33bと同一のスタート信号を用いても良く、この時、
検出信号波形の位相周期は、後述する位相遅延時間tp
のタイミング信号より1周期遅れた到達タイミング信号
を形成することでカウンタ33aとカウンタ33cの差
として求めることができる。またカウンタを1ヶのみ使
用して、到達タイミング信号を不図示のラッチ回路にま
ず入力し、各々の到達タイミング信号におけるカウンタ
値をラッチすることで同様の動作をさせることができ
る。
【0026】<振動伝搬時間検出の説明(図3、図4)
>図3は振動波形検出回路9に入力される検出波形と、
それに基づく振動伝達時間の計測処理を説明するための
図である。
【0027】振動センサ6への振動伝達時間の計測は、
振動子駆動回路2へのスタート信号の出力と同時に開始
することは既に説明した。この時、振動子駆動回路2か
ら振動子4へは駆動信号41が印加されている。この信
号41によって、振動発生源3から振動伝達板8に伝達
された超音波振動は、振動センサ6までの距離に応じた
時間をかけて進行した後、振動センサ6で検出される。
図示の42で示す信号は振動センサ6が検出した信号波
形を示している。
【0028】この実施例で用いられている振動は前述の
とおり板波であるため、検出波形のエンベロープ421
の伝播する速度(群速度Vg)と位相422の伝播する
速度(位相速度Vp)が異なる。従って、振動伝達板8
内での伝播距離に対して検出波形のエンベロープ421
と位相422の関係は振動伝達中に、その伝達距離に応
じて変化する。本実施例では、この群速度Vgに基づく
群遅延時間Tg、及び位相速度Vpに基づく位相遅延時
間Tpから、振動発生源3と振動センサ6間の距離を検
出している。
【0029】図4は信号波形検出回路9のブロック図で
あり、図3とあわせて群遅延時間Tg、位相遅延時間T
pを検出するための手段について説明する。
【0030】振動センサ6の出力信号42は、前置増幅
回路51により所定のレベルまで増幅された後、帯域通
過フィルタ511により検出信号の余分な周波数成分が
除かれ、信号44を得る。この信号のエンベロープに着
目すると、その波形が伝播する音速は群速度Vgであ
り、ある特定の波形上の点、例えばエンベロープのピー
クやエンベロープの変曲点を検出すると、群速度Vgに
関わる遅延時間tgが得られる。そこで前置き増幅回路
51で増幅され、帯域通過フィルタ511を通過した信
号は、例えば、絶対値回路及び、低域通過フィルタ等に
より構成されるエンベロープ検出回路52に入力され、
検出信号のエンベロープ45のみが取り出される。さら
にこのエンベロープ45に対して予め設定されている閾
値レベル441を越える部分のゲート信号46を、マル
チバイブレータ等で構成されたゲート信号発生回路56
が形成する。
【0031】群速度Vgに関わる群遅延時間tgを検出
するためには、先に述べたようにエンベロープのピー
ク、もしくは変曲点等を検出すれば良いが、本実施例の
場合、エンベロープの最初の変曲点(後述する信号43
の立ち下がりゼロクロス点)を検出している。そこでエ
ンベロープ検出回路52で出力された信号45はエンベ
ロープ変曲点検出回路に入力され、エンベロープの2回
微分波形43を得る。この微分波形信号43は前述のゲ
ート信号46との比較結果より、マルチバイブレータ等
から構成されたtg信号検出回路54によって所定波形
のエンベロープ遅延時間検出信号であるtg信号49が
形成され、演算制御回路1に入力される。
【0032】一方位相速度Vpに関わる位相遅延時間t
pについて説明すると、57は位相遅延時間tpを検出
するためのゼロクロスコンパレータ、マルチバイブレー
タ等で構成されたtp、Tp*信号検出回路であり、ゲ
ート信号46が開いている間の位相信号44の最初の立
ち上がりのゼロクロス点(位相が負から正へ変化する最
初の点)を検出し、位相遅延時間tpの信号47が演算
制御回路1に供給される。
【0033】さらにtp、Tp*信号検出回路では、セ
ンサ6で出力される検出信号波形の位相周期を求めるた
めに、前述の位相遅延時間tpの検出点から一周期後の
ゼロクロス点を検出し、この点と位相遅延時間tp検出
点間の時間Tp*を示す信号48が演算制御回路1に供
給されることになる。
【0034】<振動発生源とセンサ間の距離算出の説明
(図5)>このようにして得られた群遅延時間tgと位
相遅延時間tpとから振動発生源と各センサまでの距離
をそれぞれ算出する方法について説明する。第5図は本
実施例により得られる群遅延時間tg、位相遅延時間t
pとペン-センサ間距離Lの関係をそれぞれ模式的に示
したものである。群遅延時間tgと距離Lの関係は、連
続的ではあるものの、線形性には優れない。一方、位相
遅延時間Tpと距離Lの関係は、線形性には優れるもの
の、連続的にはならない。連続的とならないのは、群速
度Vgと位相速度Vpが異なる板波の性質により起こ
る。
【0035】波の音速(群速度Vg、位相速度Vp)は
これらの関係より得られ、次の様に定義する。群速度V
gは、群遅延時間Tgと距離Lの関係からその傾きを1
次の最小二乗法より求め、定義する。また、位相速度V
pは個々の直線の傾きを1次の最小二乗法より求め、測
定距離範囲内で複数得られるこれらの値を平均化したも
のを位相速度Vpと定義する。さらに板波の周波数f
は、先に定義された位相速度Vpを用いて、位相遅延時
間tpの各直線の切片を1次の最小二乗法よりまず求
め、各直線の間隔を得る。測定距離範囲内で複数得られ
るこれらの値を平均化したものを波長λと定義し、周波
数fを位相速度Vp/波長λとして定義する。この様に
定義した位相速度Vp、群速度Vg、周波数fを用いて
後述する方法により距離計算を行えば、最も距離測定精
度が良くなることが理解される。
【0036】ここで具体的に距離計算アルゴリズムにつ
いて説明する。本実施例では検出波として板波を用いて
おり、出力される群遅延時間tgと距離Lの線形性は良
いとは言えない。従って振動発生源3及び振動センサ6
の間の距離Lを(1)式に示されるように群遅延時間t
gと群速度Vgの積として求めた場合、精度良く距離L
を求めることができない。
【0037】 L=Vg・tg -----(1) そこで、より高精度な座標決定をするために、線形性の
優れる位相遅延時間tpに基づき(2)式により演算処
理を行なう。
【0038】 L=Vp・tp+N・λp -----(2) ここでλpは弾性波の波長、Nは整数である。つまり
(2)式、右辺第1項は、第6図に於て距離L0を示す
ものであり、求めたい距離Lと距離L0の差は図から明
らかなように波長の整数倍(時間軸上で階段の幅T*
は、信号波形44の1周期、従ってT*=1/周波数、
また距離で表せば階段の幅は波長λp)となっている。
従って整数Nを求めることによって精度良くペン−セン
サ間距離Lを正確に求めることができる。そこで前述の
(1)式と(2)式から上記の整数Nは、(3)式によ
り求めることができる。
【0039】 N=INT[(Vg・tgーVp・tp)/λp+0.5] -----(3) この式は群遅延時間tgと距離の関係の線形性が良くな
くても、それによって発生する誤差が±1/2波長以内
であれば、Nを正確に決定することができることを示
す。上記のようにしてもとめたNを(2)式に代入する
ことで、振動発生源3及び振動センサ6間の距離Lを精
度良く測定することができる。
【0040】ここで前記計測回路によって出力される振
動伝達時間は、位相回路遅延時間etpおよび群回路遅
延時間etg(図5参照、またこれらの時間は回路遅延
時間の他に振動発生源3の接触子5中を振動が伝播する
時間等をも含む)を含む。これらにより生じる誤差は、
振動発生源3から振動伝達板8、振動センサ6へと行な
われる振動伝達の際に必ず同じ量が含まれる。
【0041】そこで、例えばセンサから既知の距離(以
後この既知の点を原点O、既知の距離をRaと定義す
る)で実測される振動伝達時間をtg0*、tp0*、ま
た原点Oからセンサまで伝播体上を波が実際伝播するの
にかかる伝達時間をtg0、tp0とすれば、 tg0*=tg0+etg -----(4) tp0*=tp0+etp -----(5) の関係がある。
【0042】一方、任意の入力点P点での実測値t
*、Tp*は同様に、 tg*=tg+etg -----(6) tp*=tp+etp -----(7) となる。この(4)式と(6)式、(5)式と(7)式
の差を各々求めると、 tg*−tg0*=(tg+etg)−(tg0+etg)=tg−tg0 -----(8) tp*−tp0*=(tp+etp)−(tp0+etp)=tp−tp0 -----(9) となり各伝達時間に含まれる位相回路遅延時間etpお
よび群回路遅延時間etgが除去され、伝達遅延時間の
差を求めることができる。従って tg=tg*−tg0* -----(10) tp=tp*−tp0* -----(11) として(1),(2),(3)式を用いて距離を計算
し、その値に振動センサ6から原点Oまでの距離Raを
最後に加えることで、振動入力ペン3と振動センサ6a
までの距離を正確に求めることができる。つまり、振動
センサ6から原点Oまでの距離をあらかじめ不揮発性メ
モリ等に記憶しておけば、振動発生源3と振動センサ6
間の距離を決定できることが示される。
【0043】<板波の性質と距離測定誤差>以上述べて
きた距離測定装置は、板波の到達遅延時間と、波の周波
数f、群速度Vg、位相速度Vpを用いて距離算出を行
うものである。従って距離測定精度を向上させるために
は、如何に正確に波の遅延時間を計測することができる
かという点の他に、如何に計算に用いる定数(波の周波
数f、群速度Vg、位相速度Vp)を精度良く設定でき
るかにある。
【0044】周知のごとく、板波の群速度Vg、位相速
度Vpは、板波の周波数fと板の厚みdの積に依存す
る。一般に板波の位相速度Vpは(12)式で近似さ
れ、
【0045】
【外1】 一方、群速度Vgは、k=ω/Vpとおけば一般に
【0046】
【外2】
【0047】この関係は図6に示される。従って、この
板波を利用した装置を工業化すれば、周波数f、板厚d
は部品公差により変動するので、装置個々で音速が異な
ることになる。そこで音速を求める手段が必要となる
が、例えば距離−遅延時間の関係(図5の関係)より音
速を求めるのは多大な時間を要し(本検討においては、
距離設定手段としてXYステージを使用しており、XY
ステージを制御することによって振動発生源3と振動セ
ンサ6間の距離を変化させ(例えば距離L=20〜270m
m、測定ピッチ0.2mm)、その時の波の到達時間を計
測している)、大量生産には不向きである。そこで簡便
に音速を設定する手段を確立することが重要な課題とな
る。
【0048】ここでまず、実際に板厚d、および周波数
fが音速に与える影響について実験を行ったので、その
詳細について説明する。
【0049】図7は、振動発生源の固体差をパラメータ
に、測定回路中のバンドパスフィルターの中心周波数が
板波の周波数fに与える影響を示すものである。明らか
にBPFの中心周波数、振動発生源の固体間差が板波の
周波数fに影響していることが理解される。つまり、板
厚dが一定の場合であっても、回路特性、発信源の個体
差により、周波数が依存し、その結果、位相速度Vp、
群速度Vgが変化することを示唆する。
【0050】これらのデータに、さらに板厚dを変化さ
せた同様の実験結果を加え、周波数fと板厚dの積、そ
れと位相速度Vpの関係として整理すると、図8が得ら
れる。図中実線は(12)式より得られる関係を示すも
のであり、(12)式と実際の現象が一致していること
が示される。また板厚dは量産時レーザ等を用いて簡単
に精度良く計測することが可能であるので、何らかの手
段により板波の周波数fを求めることができれば位相速
度Vpを正確に決定できることをも示す。同様に図9は
群速度Vgについてまとめた結果である。位相速度Vp
の関係とは異なり、たとえ板波の周波数f、及び板厚d
を求めたとしても、群速度Vgを正確に求めることはで
きない。群速度Vgの設定誤差は、式(3)に影響する
が、式(3)は計算課程で四捨五入を実行しているの
で、群速度Vg、位相速度Vp、周波数fの設定誤差に
は許容値が存在し、その値が許容値以下であれば整数N
は正確に計算され、式(2)、つまり距離算出の精度の
直接影響することは無い。
【0051】以上述べたように、何らかの手段により板
波の周波数fを求めることができれば、位相速度Vpを
正確に、群速度Vgを概略的に決定できることが示され
たので、本実施例は位相周期を検出し、その時間より板
波の周波数を換算(以後導出された値を換算周波数f*
と定義する)するように構成されている。この時、換算
周波数f*と求めるべき板波の実際の周波数fの関係を
示すと図10が得られる。換算周波数f*と板波の周波
数fとの間には相関はあるものの、換算周波数f*によ
り周波数fを定義すれば,両者間の差は約±5KHzと
なる。従って、周波数fを換算周波数f*により正確に
求めることができないので、図8の関係より位相速度V
pをも正確に求めることができない。ここで誤差を含ん
だ換算周波数fと図8の関係より求められる位相速度V
pを換算位相速度Vp*と定義し、本来の正確な位相速
度Vpと区別することにする。
【0052】図11、図12は先の一連の実験から得ら
れる代表的なデータの距離測定誤差ΔL、及び整数化誤
差ΔN(N*=(VgtgーVptp)/λpとすれ
ば、ΔN=N*−N:Nは式(3)より得られる)を示
したものである。この時の原点O(原点Oの詳細な説明
は図5に於て説明済み)はセンサから145mmのポイン
トであり、以後のデータも全て同様とする。これらの結
果は定数として、距離−遅延時間の関係より求めた正確
な値を使用しており、整数N及び距離Lが精度良く算出
されることを示している。逆に音速の設定に誤差を含め
ば、距離測定精度は低下するので、ここでは音速の測定
に誤差を含んだ場合、式(2)に与える影響について検
討することにする(群速度Vgの設定誤差により式
(3)に与える影響が、許容値以内(整数Nが正確に計
算される)であるものとして検討を進め、実際にそれら
が与える影響については後述するものとする)。
【0053】図13は先に得られている正確な定数に対
して、周波数fが実験結果より±5KHzの精度で求め
ることしかできないので、正確な周波数に−5KHzの
誤差を含んだものを定数として設定した場合に、発生す
る距離測定誤差を示すものである。図14は同様に周波
数は正確に測定されたものと仮定して、位相速度Vpの
みに誤差が−6.9m/sec含まれて計算される結果
を示すものである。これらの図より明らかに距離測定精
度が低下することが示され、装置個々で音速に関わる定
数を正確に設定しなければ、距離測定精度を向上させる
ことはできない。
【0054】図13の現象を図15を使って模式的に説
明すると、実際に計測される遅延時間(図中実線)に対
し、設定される定数により決定される遅延時間は図中破
線のようになる。周波数fのみに設定誤差が含まれるの
で、両者の位相遅延時間の傾きは同一であり、原点Oよ
り離れるにしたがって、距離測定精度が低下する。
【0055】現状周波数fを先の方法で求めた場合、精
度良く求めることができず、たとえ位相速度Vpを正確
に求めることができたとしても、図15の様な関係とな
り、精度良く距離算出を行うことができない。しかしな
がら誤差を含む周波数に対して相応に、図16の様に位
相速度Vpを補正することで、距離測定誤差ΔLを小さ
くすることができるはずである。
【0056】板波の周波数fに対して定数として用いる
周波数が高く設定されたならば、位相速度Vpを実際よ
りも速く、逆に周波数が実際よりも低く設定されたなら
ば、位相速度Vpを実際よりも相応に遅く設定すること
で、図16の様な関係が得られ、距離測定誤差をより小
さくすることができる。そこで位相速度をVpを補正す
るために、板波の性質について検討した。
【0057】図17は、ある板厚、周波数で本測定系で
出力される遅延時間と距離の関係を模式的に示したもの
である。位相遅延時間Tpの関係は先に説明したとおり
階段状となり、図に示されるようにその繰返し周期を時
間でTL1、距離でL1と定義すれば、 L1=Vg・TL1=Vp(TL1+1/f) ----- (14) ∴TL1=Vp/f(Vg−Vp) ----- (15) ∴L1=VgVp/f(Vg−Vp) ----- (16) この距離L1と周波数の関係(周波数f、板厚dより、
式(13)より群速度Vg、式(12)より位相速度Vpが
得られる)を示すと図18が得られる。周波数が低い領
域で考えれば、第17図中示される板波の遅延時間に対し
て、周波数がΔf小さくなったものと仮定すれば、式
(12)、式(13)より位相速度Vp、群速度Vgが遅く
なるとともに、距離L1が増大するので、図中破線の様
な関係が得られる。この時、破線を外挿した直線がA点
を通過すれば、図16の関係が成立することになり、実
際の板波の周波数、位相速度を用いなくても、周波数が
Δfだけずれた時の換算周波数f*、その値と式(12)
(もしくは実験的に得られた関係:図8)とから得られ
る換算位相速度Vp*を用いて、距離計算が正確に行え
ることになる。この関係が成立するための必要条件は次
式で表される。
【0058】 L1=TL1・Vp*+Vp*/f* ----- (17) 式(15)、式(16)より Vp(Vg−Vp*)/f(Vg−Vp)−Vp*/f*=0 -----(18) ここで板厚を一定とすれば群速度、位相速度は周波数f
の関数であるから、関数G(f)を以下の様に定義す
る、 G(f)=Vp(Vg−Vp*)/f(Vg−Vp)−Vp*/f*----(1 9) また周波数fの微小区間で、その位相速度Vpを次式で
近似すれば Vp=αfd+β (板厚d:constant) -----(20) Vp*=α(f+Δf)d+β -----(21) αは式(12)を周波数fで微分すれば得られかつ、Vg
とVpの異なる板波を用いているので、式(19)を整理
すると
【0059】
【外3】 従って必要条件式(18)が成立し、実際の音速を使用し
なくても、近似的な板波の周波数f*と、その値と式(1
2)から求められる換算位相速度Vp*で、距離計算が正
確に行われることが示される。
【0060】図19は、この関係を利用して音速設定を
行った一例である。つまり図10の関係より周波数fは
換算周波数f*より±5KHzの精度でしか測定できな
いので、実際の周波数f=503.42KHzに対して計算に
用いる周波数として498.42KHz(この場合の換算周波
数f*に相当)を使用し、その換算周波数f*(498.42K
Hz)と図8の関係とより導出される換算位相速度Vp
*=2165.76m/sec(実際の位相速度は2172.68m/
sec、その差ΔVp=−6.9m/sec)を使用して
計算した結果である。図13(周波数fのみに−5KH
zの誤差を含む)、図14(位相速度Vpのみに−6.9
m/secの誤差を含む)に比べてこの結果は、はるか
に距離測定精度が向上したことを示すとともに、図12
(実際の音速を使用)の結果とほぼ同等の結果になって
いることが理解される。
【0061】以上説明したように、検出信号波形の位相
周期より求めた換算周波数(近似的な周波数)、および
その値と図8の関係より求めることができる換算位相速
度Vp*を用いて、距離計算が正確に行えることが示さ
れたが、ここでは、近似的な定数を用いた場合、式
(3)に与える影響について検討する。
【0062】図11より、正確な音速を用いることでΔ
Nは0.1以下であり、整数Nは式(3)により正確に求
められることが示された。今、群速度は正確に求められ
るものと仮定して、先の手法により周波数、位相速度を
設定した場合、式(3)に与える影響を示したものが図
20である。図11と比較すれば、両者にはほとんど差
がなく、周波数、位相速度をそのように設定すること
で、問題無く整数Nが得られることが示される。従っ
て、先に説明した手法を用いて位相速度Vp、周波数f
を設定した場合には、問題無く整数Nを算出することが
できる。
【0063】上記結果を踏まえ、群速度Vgの設定誤差
について検討する。図9より実際の周波数fが仮に正確
に算出できたものと仮定しても、周波数fと群速度Vg
の相関は良くなく、周波数fから群速度Vgの導出には
約20m/sec弱の誤差が見積もられることになる。
さらに周波数fを換算周波数fで近似すれば、群速度V
gの誤差はさらに大きくなることになる。今、仮に本定
数設定方法により見積もられる誤差が20m/secとす
れば、この値の設定誤差が群速度に含まれたと仮定して
計算を行えば図21(群速度Vgの設定誤差−20m/s
ec)、図22(群速度Vgの設定誤差+20/sec)
が得られ、音速設定誤差による整数化誤差ΔNは、約±
0.2程度となる。本結果は、振動発生源3と振動センサ
6間の距離が20から270mm(原点O=145mm)の場合
で発生する整数化誤差ΔNを定量化したものである。従
って振動発生源3と振動センサ間の距離がさらに増大す
ると、整数化誤差ΔNは群速度Vgの定数設定誤差によ
りさらに大きくなり、いずれは整数化誤差ΔNの許容値
±0.5を越えることになる。従って、装置を大型化(測
定範囲を大きくすること)するためには、より群速度V
gを正確に設定することが必要となる。整数化誤差ΔN
は、その他の要因(環境変化、検出信号波形の波形変化
等)によっても発生するので、装置を大型化するという
目的だけでなく、信頼性を向上させるという観点から
も、整数化誤差ΔNの発生は極力抑える必要がある。
【0064】さてもう一度ここで板波の性質について再
度触れておく。板波の群速度Vg、位相速度Vpは板の
厚みdと周波数fに依存する。従ってこの性質を利用し
て上記で説明した音速設定方法は、周波数fをまず検出
し、その値と既知の板厚とから位相速度Vp、群速度V
gを算出する方式である。この時、実際計測された板波
の性質、および問題となった点は、 1)周波数fと換算周波数f*の相関がよくない(正確
な周波数fは決定できない) 2)(位相速度Vp)と(周波数f×板厚d)の相関は
非常に優れる。 3)(群速度Vg)と(周波数f×板厚d)の相関はあ
まりよくない。 1)および2)の現象より、精度を低下させず距離算出
が正確に行えることは先に説明した。今ここで問題とす
るのは3)の現象であり、式(3)に与える影響を小さ
くすることである。
【0065】上記の点を鑑みて、図9の関係を整理し直
したものが図23である。図23は、横軸に板厚dと周
波数fの積をとり、縦軸に群速度Vgを示しているが、
ここで用いている周波数fは、図9中、全データの平均
値を用いている。つまり全てのデータの周波数を同一の
値として、板厚dのみの関数として群速度Vgを整理し
た結果である。
【0066】群速度Vgを板厚の関数として定義すれ
ば、比較的良好に群速度Vgを得ることができ、その時
の設定精度は、約±10m/secと言うことになる。図
9の場合の用に、実際の周波数fが仮に正確に算出でき
たものと仮定しても、周波数fから群速度Vgの導出に
は約20m/sec弱の誤差が見積もられることにな
り、さらに周波数fを換算周波数fで近似すれば、群速
度Vgの誤差はさらに大きくなることを考慮すれば、図
23で示されるように、板厚dのみの関数として群速度
Vgを設定したほうが、はるかに精度良く群速度Vgを
決定することができることが示された。
【0067】この現象は理論的に次のように説明するこ
とができる。群速度Vgに関わる群遅延時間tgの検出
方法は、図3のタイミングチャートに示されるように、
検出信号波形のエンベロープを検出するためにローパス
フィルター等のフィルター処理を実行しており、この結
果として検出信号波形の位相情報が丸められることにな
る。この結果、厳密な位相情報を用いるよりは、代表的
な値(例えば平均値)を用いたほうが実際の群速度Vg
を良く推定することができるものと判断される。
【0068】本願は上記事実の発見を基になされたもの
であり、具体的な音速設定手順について説明する。
【0069】板厚dは、工場で組み立ての際あらかじめ
測定され(レーザ等を用いて簡単に計測することが可
能)、ROM等の記憶手段に格納されている。この板厚
dを用いて図23の関係より群速度Vgが設定される
(図24A)。さらに振動発生手段により振動を入力し
た際、換算周波数f*を計測し周波数に関わる定数とし
て設定される。さらにこの換算周波数f*、および板厚
dから、図8の関係より換算位相速度Vp*を算出し、
位相速度に関わる定数として設定され(図24B)、全
て必要とする定数の設定が完了する。この動作は距離算
出を行う際、常時行い、設定される定数をもって距離算
出を行ってもよいし、例えば基準距離(原点O)で基準
時間tg0、tp0をセットする際のみ行う仕様であって
も良いことは言うまでもない。さらにこの様に構成する
ことで次のような利点が存在する。本構成により本装置
は自身で定数を設定する機能を有するので、例えば、市
場に於て振動発生源の接触子の摩耗等により、検出波形
の振動特性が変化しても、設定定数を変更することで距
離測定精度を低下させることが無くなる。さらに、接触
子の摩耗、振動発生源の損傷による交換を行った場合、
やはり振動特性が変化する(図7より明らか)が、この
場合も自動的に設定定数を補正することで信頼性を保つ
ことができる。つまり、この様な支障が生じても、ユー
ザ自身で音速の設定が可能となるので、メンテナンスが
非常に簡単となる効果が得られる。
【0070】(第2実施例)図25は第2の実施例の信
号処理について説明するブロック図である。この実施例
でもやはり、この群速度Vgに基づく群遅延時間Tg、
及び位相速度Vpに基づく位相遅延時間Tpから、振動
発生源3と振動センサ6間の距離を検出している。
【0071】振動センサ6の出力信号は、前置増幅回路
101により所定のレベルまで増幅された後、群遅延時
間tg検出回路、および位相遅延時間tp検出回路に各
々入力される。まず位相遅延時間tp検出回路について
説明する。
【0072】まず帯域通過フィルタ111により検出信
号の余分な周波数成分が除かれた信号得る。107は位
相遅延時間tpを検出するためのゼロクロスコンパレー
タ、マルチバイブレータ等で構成されたtp、tp*
号検出回路であり、後述するゲート信号が開いている間
の位相信号(帯域通過フィルタ111の出力信号)の最
初の立ち上がりのゼロクロス点(位相が負から正へ変化
する最初の点)を検出し、位相遅延時間tpを示す信号
が演算制御回路1に供給される。
【0073】さらにtp、tp*信号検出回路では、セ
ンサ6で出力される検出信号波形の位相周期を求めるた
めに、前述の位相遅延時間tpの検出点から一周期後の
ゼロクロス点を検出し、この点と位相遅延時間tp検出
点間の時間Tp*を示す信号が演算制御回路1に供給さ
れることになる。
【0074】群遅延時間tg検出回路について説明すれ
ば、前置増幅回路101により所定のレベルまで増幅さ
れた信号は、例えば、絶対値回路及び、低域通過フィル
タ等により構成されるエンベロープ検出回路102に入
力され、検出信号のエンベロープのみが取り出される。
さらにこのエンベロープに対して予め設定されている閾
値レベルを越える部分のゲート信号を、マルチバイブレ
ータ等で構成されたゲート信号発生回路106が形成す
る。
【0075】群速度Vgに関わる群遅延時間tgを検出
するためには、先に述べたようにエンベロープのピー
ク、もしくは変曲点等を検出すれば良いが、本実施例の
場合、エンベロープの最初の変曲点を検出している。そ
こでエンベロープ検出回路102で出力された信号はエ
ンベロープ変曲点検出回路103に入力され、エンベロ
ープの2回微分波形を得る。この微分波形信号は前述の
ゲート信号との比較結果より、マルチバイブレータ等か
ら構成されたtg信号検出回路104によって所定波形
のエンベロープ遅延時間検出信号であるtg信号が形成
され、出力される。
【0076】この実施例では、群遅延時間tgの検出に
帯域通過フィルタを使用していない。しかしながら、群
遅延時間tgを検出するために、ローパスフィルタ等の
フィルター手段を使用しているので、検出信号波形の位
相情報が丸められることになる。従って群遅延時間tg
を検出するためには、バンドパスフィルター等の帯域通
過フィルタを用いてフィルタ処理する必要がない。事実
この様に回路を構成することで、図23のと同様の良好
な関係が得られ、板厚dから十分な精度で群速度Vgを
設定することができる。
【0077】(第3実施例)図26は、先に説明した距
離測定装置を、座標入力装置に応用した構成を説明する
図である(図中、符号が第1の実施例の説明と同一のも
のは、同一の作用をする構成要素である)。1は装置全
体を制御すると共に、座標位置を算出する演算制御回路
である。2は振動子駆動回路であって、振動発生源3内
に内蔵されている振動子4を振動させるものであり、接
触子5を介して発生した振動を振動伝達板8に入力す
る。振動伝達板8は本実施例の場合、ガラス板を使用し
ており、振動発生源3による座標入力は、この振動伝達
板8上の座標入力有効エリア(以下有効エリア、図中実
線で示す符号Aの領域)をタッチすることで行う。また
振動発生源3で入力された振動が振動伝達板8の端面で
反射し、振動が中央部に戻るのを防止(反射波を減衰)
するための防振材7が、振動伝達板8の外周に設けられ
ている。図示されるように振動伝達板8の周辺部には圧
電素子等、機械的振動を電気信号に変換する振動センサ
6a〜6dが固定されている。振動センサ6からの信号
は不図示の増幅回路で増幅された後、信号波形検出回路
9に送られ、信号処理を行いその結果を演算制御回路1
に出力し、座標を算出する。なお信号検出回路9、演算
制御回路1については、その詳細を別途後述することと
する。11は液晶表示器等のドット単位の表示が可能な
ディスプレイであり、振動伝達板の背後に配置してい
る。そしてディスプレイ駆動回路10の駆動により振動
発生源3によりなぞられた位置にドットを表示し、それ
を振動伝達板8(例えばガラス等の透明部材からなる場
合)を透してみる事が可能になっている。
【0078】この座標入力装置は、振動入力源から各セ
ンサまでの距離を先に説明した距離測定装置を用いて算
出し、その結果を基に振動入力源の位置を算出してい
る。
【0079】今センサを図27に示すように、振動伝達
板8上の4隅に4つの振動センサ6a〜6dを符号S1
〜S4の位置に各々設けると、先に説明した原理に基づ
いて、振動発生源3の位置Pから各々の振動センサ6a
〜6dの位置までの直線距離da〜ddを求めることが
できる。更に演算制御回路1でこの直線距離da〜dd
に基づき、振動発生源3の位置Pの座標(x、y)を3
平方の定理から次式のようにして求めることができる。
【0080】 x =(da+db)・(da−db)/2X (24) y =(da+dc)・(da−dc)/2Y (25) ここでX、Yはそれぞれ振動センサ6a、6b間の距
離、振動センサ6c、6d間の距離であり、以上のよう
にして振動発生源3の位置座標をリアルタイムで検出す
ることができる。
【0081】また、上記計算では3つのセンサまでの距
離情報を用いて計算しているが、本実施例では4個のセ
ンサが設置されており、残りのセンサ1個の距離情報を
用いて出力座標の確からしさの検証に用いている。もち
ろん、例えば最もペン−センサ間距離Lが大きくなった
センサの距離情報(距離Lが大きくなるので検出信号レ
ベルが低下しノイズの影響を受ける確立が大きくなる)
を用いず残りのセンサ3個で座標を算出しても良い。ま
た本実施例では4個のセンサを配置し、3個のセンサで
座標を算出しているが、幾何学的には2個以上のセンサ
で座標算出が可能であり、製品スペックに応じてセンサ
の個数が設定されることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、板厚dを測定し、その値より群速度Vgを設定し、板
厚dと板波の周波数fとから位相速度Vgを算出しているの
で、簡便に近似的な音速を設定でき、かつ精度良く距離
計算を行うことができる。それにより、装置をより大型
化することや、安価に信頼性のある装置を大量に生産す
ることも可能となる。さらに本発明では、検出波形の振
動特性が変化しても、設定定数を変更することができる
ので、検出精度を常に保つことができ、メンテナンスも
非常に容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を最も良く現す構成図。
【図2】演算制御回路ののブロック構成図。
【図3】信号処理のタイムミングチャート。
【図4】信号波形検出回路のブロック図。
【図5】遅延時間と距離の関係を示す説明図。
【図6】板波音速の依存性を示す説明図。
【図7】部品公差が与える影響について説明する説明図
(測定結果)。
【図8】位相速度Vpの依存性(測定結果)を示す図。
【図9】群速度Vgの依存性(測定結果)を示す図。
【図10】周波数fと換算周波数f*の関係図。
【図11】整数化誤差ΔNの距離依存性を示す図。
【図12】距離測定精度ΔLの距離依存性を示す図。
【図13】周波数fに誤差を含む場合の距離測定誤差Δ
Lを示す図。
【図14】位相速度Vpに誤差を含む場合の距離測定誤
差ΔLを示す図。
【図15】第13図の現象を説明する説明図。
【図16】設定定数の補正方法について説明する説明図
(1)。
【図17】設定定数の補正方法について説明する説明図
(2)。
【図18】距離L1の依存性を示す図。
【図19】補正した定数(近似定数)を用いて計算され
る距離測定誤差ΔLを示す図。
【図20】補正した定数(近似定数)を用いて計算され
る整数化誤差ΔNを示す図。
【図21】群速度Vgに−20m/secの設定誤差が
含まれた場合の整数化誤差ΔNを示す図。
【図22】群速度Vgに+20m/secの設定誤差が
含まれた場合の整数化誤差ΔNを示す図。
【図23】群速度Vgと板厚の関係を示す図。
【図24】第2の実施例の信号処理について説明するブ
ロック図。
【図25】本発明による定数決定のフローチャート。
【図26】座標入力装置の主要構成を示すブロック図。
【図27】位置算出を説明するための補足図。
【符号の説明】
1 演算制御回路 2 振動子駆動回路 3 振動発生源 4 振動子 5 接触子 6 振動センサ 8 振動伝達板 9 信号波形検出回路
フロントページの続き (72)発明者 時岡 正樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 肇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−155425(JP,A) 特開 平3−39610(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/03 G01B 17/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動伝達板に入力された振動発生源から
    の振動が振動伝達板を板波となって伝播し、この板波が
    振動発生源から振動検出手段まで振動伝達板を伝播する
    時間を基に、前記振動発生源と振動検出手段間の距離を
    算出する距離測定装置であって、 前記振動伝達板の厚みを記憶する第1の記憶手段と、 前記振動検出手段で得られる板波の検出信号波形の位相
    周期を計測する計測手段と、 前記計測手段より得られる結果を記憶する第2の記憶手
    段と、 前記第1の記憶手段に格納されている板厚から板波の群
    速度を導出する第1の導出手段と、 前記第1の記憶手段と第2の記憶手段に格納されている
    値から、板波の位相速度を導出する第2の導出手段と、 第2の記憶手段に格納されている値と、前記第1の導出
    手段と第2の導出手段より得られた値、および板波の到
    達遅延時間より距離を算出する距離算出手段と、 を有することを特徴とする距離測定装置。
  2. 【請求項2】 振動伝達板と、前記振動伝達板に入力さ
    れた振動発生源からの振動が振動伝達板を板波となって
    伝播し、この板波が振動発生源から振動検出手段まで振
    動伝達板を伝播する時間を基に、前記振動発生源と振動
    検出手段間の距離を算出し、振動発生源の座標を導出す
    る座標入力装置において、 前記振動伝達板の厚みを記憶する第1の記憶手段と、 前記振動検出手段で得られる板波の検出信号波形の位相
    周期を計測する計測手段と、 前記計測手段より得られる結果を記憶する第2の記憶手
    段と、 前記第1の記憶手段に格納されている板厚から板波の群
    速度を導出する第1の導出手段と、 前記第1の記憶手段と第2の記憶手段に格納されている
    値から、板波の位相速度を導出する第2の導出手段と、 第2の記憶手段に格納されている値と、前記第1の導出
    手段と第2の導出手段より得られた値、および板波の到
    達遅延時間より距離を算出する距離算出手段と、 前記距離算出手段により算出された距離に基づいて、振
    動発生源の座標を導出する座標導出手段とを有すること
    を特徴とする座標入力装置。
  3. 【請求項3】 振動伝達板に入力された振動発生源から
    の振動が振動伝達板を板波となって伝播し、この板波が
    振動発生源から振動検出手段まで振動伝達板を伝播する
    時間を基に、前記振動発生源と振動検出手段間の距離を
    算出する距離測定方法であって、 前記振動伝達板の厚みを記憶する第1の記憶工程と、 前記振動検出手段で得られる板波の検出信号波形の位相
    周期を計測する計測工程と、 前記計測工程より得られる結果を記憶する第2の記憶工
    程と、 前記第1の記憶工程に格納されている板厚から板波の群
    速度を導出する第1の導出工程と、 前記第1の記憶工程と第2の記憶工程に格納されている
    値から、板波の位相速度を導出する第2の導出工程と、 第2の記憶工程に格納されている値と、前記第1の導出
    工程と第2の導出工程より得られた値、および板波の到
    達遅延時間より距離を算出する距離算出工程と、 を有することを特徴とする距離測定方法。
  4. 【請求項4】 振動伝達板と、前記振動伝達板に入力さ
    れた振動発生源からの振動が振動伝達板を板波となって
    伝播し、この板波が振動発生源から振動検出手段まで振
    動伝達板を伝播する時間を基に、前記振動発生源と振動
    検出手段間の距離を算出し、振動発生源の座標を導出す
    る座標入力方法において、 前記振動伝達板の厚みを記憶する第1の記憶工程と、 前記振動検出手段で得られる板波の検出信号波形の位相
    周期を計測する計測工程と、 前記計測工程より得られる結果を記憶する第2の記憶工
    程と、 前記第1の記憶工程に格納されている板厚から板波の群
    速度を導出する第1の導出工程と、 前記第1の記憶工程と第2の記憶工程に格納されている
    値から、板波の位相速度を導出する第2の導出工程と、 第2の記憶工程に格納されている値と、前記第1の導出
    工程と第2の導出工程より得られた値、および板波の到
    達遅延時間より距離を算出する距離算出工程と、 前記距離算出工程により算出された距離に基づいて、振
    動発生源の座標を導出する座標導出工程とを有すること
    を特徴とする座標入力方法。
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