JP3490162B2 - 変速機の回転部材結合構造 - Google Patents
変速機の回転部材結合構造Info
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Description
出力軸などの回転部材どうしの結合構造に関する。
て、例えば、特公昭61−27619号公報に記載のも
の(第1従来技術)や、特開平3−117754号公報
に記載のもの(第2従来技術)が知られている。
に、出力軸01に結合された端板02と、遊星歯車03
のリングギヤ04との結合構造が示されているもので、
リングギヤ04の内周に端板02の外周がスプライン結
合され、リングギヤ04の内周にはリングギヤ04と端
板02との軸方向への相対移動を規制するスナップリン
グ05が設けられた構造となっている。なお、出力軸0
1の端板02が設けられているのとは反対側の端部に
は、図示を省略した出力ギヤが結合されている。
周に出力ギヤ06が形成された出力軸07の内周と遊星
歯車のリングギヤ08の外周とがスプライン結合され、
両者07,08の間にスナップリング09を介装させて
軸方向の相対移動を規制した構造となっている。
第1従来技術の結合構造では、出力軸01において、リ
ングギヤ04と図外の出力ギヤとが軸方向に離れて配置
されており、変速機の軸方向寸法が長くなるという問題
がある。
ングギヤ08とが直接結合されて出力ギヤ06とリング
ギヤ08とが軸方向に近接されており、第1従来技術に
比べて軸方向寸法を短くできる。しかしながら、第2従
来技術では、出力軸07において、リングギヤ08と結
合させるスプライン010および出力ギヤ06の加工は
ボブカッターにより行うのであるが、この加工の際に、
カッターが互いに緩衝しないよう、軸方向に一定寸法以
上の隙間0Lを設ける必要があり、この分だけ軸方向寸
法が長くなるという問題があり、また、リングギヤ08
の外径が出力軸07の内径よりも十分に小さい場合のみ
可能な結合構造であり、設計自由度が低いという問題が
ある。
なされたもので、軸方向寸法を小さくでき、しかも、設
計自由度の高い回転部材結合構造を提供することを目的
としている。
請求項1記載の変速機の回転部材結合構造では、変速機
に設けられた第1回転部材に、軸方向に突出した第1突
出部が相互間に間隙を形成して円周方向に複数設けら
れ、前記第1回転部材に結合される第2回転部材には、
前記間隙に径方向に挿入させて第1突出部と円周方向で
係合可能な第2突出部が複数設けられ、前記第1回転部
材の間隙に第2回転部材の第2突出部を挿入させるとと
もに第2突出部を間隙底面に当接あるいは近接させて配
置し、第2突出部と第1突出部とを円周方向で係合させ
るとともに第2突出部と間隙底面とを軸方向の一方で係
合可能とし、かつ、第1突出部に第2突出部の軸方向の
他方への移動を規制するストッパ部材として、前記第1
突出部に対して軸方向に係合されて取り付けられたスナ
ップリングであって、このスナップリングの分割部に径
方向のストッパ突起を設け、このストッパ突起を前記第
2突出部に軸方向で係合させ、第2回転部材のスラスト
力をストッパ部材で受けるように結合させた。
合構造では、前記第1回転部材が変速機の出力軸であ
り、前記第2回転部材は、変速機に設けられた遊星歯車
のリングギヤに結合させた。
では、請求項2に記載の構造において、変速機の出力軸
である第1回転部材の外周に出力ギヤを設け、前記第2
回転部材が環状のプレートで形成し、第2回転部材の外
周を前記リングギヤの内周に結合させている一方で、第
2回転部材の内周に前記第2突出部を形成した。
第2回転部材とを結合させるにあたり、第2回転部材の
第2突出部を第1回転部材の間隙に径方向に挿入させ、
さらに、第1突出部に第2突出部の軸方向への移動を規
制するストッパ部材を設けて、両回転部材を結合させ
る。したがって、第1回転部材が第2回転部材よりも小
径であれば、第2突出部を第2回転部材の軸心方向に突
出させて結合させることができ、逆に、第1回転部材が
第2回転部材よりも大径であれば、第2突出部を第2回
転部材の遠心方向に突出させて結合させることができ
る。
転した時には、第1突出部と第2突出部とが円周方向で
係合しているため、これらの突出部を介してトルク伝達
が成され、他方の回転部材も回転する。また、この回転
により発生するスラスト力が両回転部材に対して両回転
部材を軸方向に相対移動させるように作用した時には、
軸方向の一方へ作用するスラスト力は、第2突出部の側
面が間隙底面にと右折することで受け止められ、また、
軸方向の他方へ作用するスラスト力は、ストッパ部材が
第2突出部の移動を規制することで受け止められる。こ
のとき、ストッパ部材として、第1突出部に対して軸方
向に係合されて取り付けられたスナップリングを第1突
出部に取り付ける際には、スナップリングの分割部に設
けたストッパ突起を第2突出部に対して軸方向に係合さ
せる。したがって、第2回転部材を間隙底面から離す方
向に作用するスラスト力は、スナップリングのストッパ
突起により受け止められる。
車のリングギヤが回転すると、このリングギヤに結合さ
れている第2回転部材の第2突出部と円周方向に係合し
ている第1突出部を介してトルク伝達されることにより
出力軸(第1回転部材)が回転する。
車のリングギヤが回転すると、このリングギヤの内周に
結合されているプレート状の第2回転部材が回転し、さ
らにその内周に設けた第2突出部と係合している第1突
出部を介してトルク伝達されて出力軸が回転し、そのト
ルクが出力軸外周に設けた出力ギヤから外部に伝達され
る。
を第1突起に取り付ける際には、スナップリングの分割
部に設けたストッパ突起を第2突出部に対して軸方向に
係合させる。したがって、第2回転部材を間隙底面から
離す方向に作用するスラスト力は、スナップリングのス
トッパ突起により受け止められる。
例である変速機の回転部材結合構造を示す断面図であっ
て、図中1は遊星歯車である。この遊星歯車1は、一般
にラビニョオ型と呼ばれる構造で、2つのサンギヤ2,
3と2つのピニオン(一方のみ図示)4と1つのリング
ギヤ5とを備えている。
の内周には、環状のプレート(第2回転部材)6の外周
が溶接により結合されている。このプレート6の内周に
は、図2に示すように軸心方向に突出した内歯(第2突
出部)6aが、周方向に等間隔で複数設けられている。
はスリーブ状の出力軸(第1回転部材)7が設けられて
いる。この出力軸7は、内周をハウジング8に設けた軸
受け9に支持されており、また、外周には出力ギヤ7a
が形成されている。さらに、図3に示すように出力軸7
の図中左側の側面には横歯(第1突出部)7bが、軸方
向に突出されている。この横歯7bは、その外径が前記
内歯6aの歯底面の径よりも僅かに小さくなる位置に形
成され、前記内歯6aと同数のものが相互間に間隙7c
を形成して円周方向に等間隔で設けられている。また、
前記横歯7bの内周にはスナップリング固定用溝7dが
形成されている。
は、プレート6の前記内歯6aを出力軸7の前記横歯7
bの間の間隙7cに径方向に嵌合させ、かつ、前記スナ
ップリング固定用溝7dにスナップリング10を係合さ
せて結合させている。なお、前記スナップリング10
は、図4に示すように、分割部分の両端に径方向(遠心
方向)にストッパ突起10aが形成され、このストッパ
突起10aは、図1に示すように内歯6aを含むプレー
ト6の側面に係合させている。
は、内歯6aと横歯7bとにより円周方向に係合され、
かつ、プレート6において出力軸7に対して図中左方向
(矢印L方向)に作用するスラスト力(例えば、前進走
行時に発生するスラスト力)がスナップリング10によ
り受け止められ、かつ、プレート6において出力軸7に
対して図中右方向(矢印R方向)に作用するスラスト力
(例えば、後退走行時に発生するスラスト力)が間隙7
cの底面7e(図3参照)により受け止められる。
リングギヤ5に結合させたプレート6の内周部に、出力
ギヤ7aを有した出力軸7の側部を係合させる構造とし
て、リングギヤ5と出力ギヤ7aとを隣接させたため、
軸方向の寸法を短くできるという効果が得られる。そし
て、出力軸7に形成した出力ギヤ7aと横歯7bとは歯
の向きが異なっており、両者の間に隙間(従来技術の0
L)を形成する必要がなく、これによっても軸方向寸法
を短くできるという効果が得られる。
内周に設けたプレート6の内歯6aと出力軸7の側面に
設けた横歯7bとを嵌合させているから、リングギヤ5
の内径と出力ギヤ7aの外径とがほぼ等しかったり、逆
に、出力ギヤ7aの外径の方が小さい構造でも適用する
ことができる。
径よりも出力ギヤ7aの外径の方が極めて大きな構造で
は、本実施例のプレート6と同様に環状であって外周に
外歯が形成されたプレートの内周をリングギヤ5の外周
に結合させ、その外周に形成した外歯を出力軸7の横歯
7bの間の間隙7cに挿入させる構造とすればよいか
ら、リングギヤ5と出力ギヤ7aとの径に制約を受ける
ことがなくなり、高い設計自由度が得られるという効果
を奏する。
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発
明に含まれる。
ヤ5と出力軸7との結合を例に挙げたが、第1・第2回
転部材としてはこれらに限定されることはない。また、
このようにリングギヤ5と出力軸7とを結合させる場合
であっても、実施例ではリングギヤ5の内周に第2回転
部材としてのプレート6を設けたが、リングギヤ5その
ものを第2回転部材として、このリングギヤ5の内周に
第2突出部としての内歯を形成してもよい。
転部材としてのプレート6の内周に第2突出部としての
内歯6aを設けた例を示したが、この第2突出部を設け
る位置は、第1突出部との関係で決定されるもので、第
1回転部材が大径で第1突出部の外径が大きい場合に
は、第2回転部材の外周に第2突出部を設けるようにし
てもよい。
軸方向の相対移動を規制してスラスト力を受けるストッ
パ部材としてスナップリング10を示したが、第1・第
2回転部材の軸方向の相対移動を規制するものであれ
ば、割りピンなどの他の手段を用いるようにしてもよ
い。
の変速機の回転部材結合構造にあっては、第2回転部材
において径方向に突出させた第2突出部を、第1回転部
材において軸方向に突出させて形成した第1突出部の間
の間隙に挿入させるとともに第2突出部を間隙底面に当
接あるいは近接させて配置し、第2突出部と第1突出部
とを円周方向で係合させるとともに第2突出部と間隙底
面とを軸方向の一方で係合可能とし、かつ、第1突出部
に第2突出部の軸方向の他方への移動を規制するストッ
パ部材を設けて、第2回転部材のスラスト力をストッパ
部材で受けるように結合させた結合構造としたため、第
1回転部材が第2回転部材よりも大径であっても小径で
あっても結合可能であり、よって、第1回転部材と第2
回転部材とは、お互い寸法上の制約を与えることがな
く、高い設計自由度が得られるという効果を奏する。ま
た、ストッパ部材として、第1突出部に軸方向に係合さ
れたスナップリングを用い、このスナップリングの分割
部において径方向に突出させたストッパ突起を前記第2
突出部に対して軸方向に係合させた構造としたため、第
2回転部材の軸方向に作用するスラスト力を、スナップ
リングのストッパ突起で確実に受け止めることができる
という効果が得られる。
車のリングギヤに第2回転部材を結合させ、第1回転部
材を変速機の出力軸として、変速機のリングギヤと出力
軸との結合に適用したため、リングギヤと出力軸との結
合に際し、リングギヤと出力軸に対する径の制約がなく
なり、高い設計自由度が得られる。
車のリングギヤの内周に結合したプレートの内周に第2
突出部を形成し、この第2突出部を出力軸に形成した第
1突出部と係合させ、かつ、出力軸の外周に出力ギヤを
設けたため、リングギヤと出力ギヤとを近接して配置さ
せて軸方向寸法を短くでき、しかも、出力軸では、出力
ギヤと第1突出部とは加工方向が略直角を向いているか
ら、出力ギヤと第1突出部との間に軸方向の隙間を設け
る必要がなく、これによっても軸方向寸法を短くできる
もので、上記設計自由度が高いという効果と軸方向寸法
を短くできるという効果が併せて得られる。
す断面図である。
る。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 変速機に設けられた第1回転部材に、軸
方向に突出した第1突出部が相互間に間隙を形成して円
周方向に複数設けられ、 前記第1回転部材に結合される第2回転部材には、前記
間隙に径方向に挿入させて第1突出部と円周方向で係合
可能な第2突出部が複数設けられ、 前記第1回転部材の間隙に第2回転部材の第2突出部を
挿入させるとともに第2突出部を間隙底面に当接あるい
は近接させて配置し、第2突出部と第1突出部とを円周
方向で係合させるとともに第2突出部と間隙底面とを軸
方向の一方で係合可能とし、かつ、第1突出部に第2突
出部の軸方向の他方への移動を規制するストッパ部材と
して、前記第1突出部に対して軸方向に係合されて取り
付けられたスナップリングであって、このスナップリン
グの分割部に径方向のストッパ突起を設け、このストッ
パ突起を前記第2突出部に軸方向で係合させ、第2回転
部材のスラスト力をストッパ部材で受けるように結合さ
せたことを特徴とする変速機の回転部材結合構造。 - 【請求項2】 前記第1回転部材が変速機の出力軸であ
り、 前記第2回転部材は、変速機に設けられた遊星歯車のリ
ングギヤに結合されていることを特徴とする請求項1記
載の変速機の回転部材結合構造。 - 【請求項3】 前記変速機の出力軸である第1回転部材
の外周に出力ギヤが設けられ、 前記第2回転部材が環状のプレートで形成され、第2回
転部材の外周が前記リングギヤの内周に結合されている
一方で、第2回転部材の内周に前記第2突出部が形成さ
れていることを特徴とする請求項2記載の変速機の回転
部材結合構造。
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