JP3486250B2 - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JP3486250B2
JP3486250B2 JP00520295A JP520295A JP3486250B2 JP 3486250 B2 JP3486250 B2 JP 3486250B2 JP 00520295 A JP00520295 A JP 00520295A JP 520295 A JP520295 A JP 520295A JP 3486250 B2 JP3486250 B2 JP 3486250B2
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明 宮崎
善徳 郷野
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スター農機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに噛み合う爪体を
有したクラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラクター等の後部に連結される農作業
機、特に進行方向と直交する方向に機幅を有するハロー
や耕耘機においては、機体の両側の部分を中央側に折り
畳む構造としたものが知られている。例えば実開平1−
163907号公報のものは、左右に延びた作業機を本
体フレームに設けた垂直な或いは傾斜した連結ピン回り
に回動させることで機幅を実質的に縮小させ、路上走行
や格納の便宜を図るようになっている。また特開昭61
−282001号公報に開示された耕耘装置は、図14
に示すように、トラクター101 の後部に連結した中央耕
耘装置102 と、その両側に設けた側部耕耘装置103 ,10
4 とで構成されており、必要に応じて水平方向の軸105,
106 回りに回動されるようになっている。
【0003】ただしこれら従来の農作業機においては、
相当の重量を有した左右の作業機を展開することで、重
心が上方或いは後方に大きく移動し、折り畳み姿勢にお
ける操縦性及び安定性が低下するという問題があった。
また左右の作業機に動力を伝達するためのチェーンケー
スやギヤケースを両側端或いは中央耕耘装置102 と側部
耕耘装置103 ,104 との間に設けているので、その設置
箇所の分だけ耕起できず、再耕も困難であるという問題
があった。
【0004】このような課題に対して本出願人は、折り
畳み時の操縦性及び安定性の低下を防ぐことができる農
作業機、及び残耕が生じない農作業機を開発し、出願し
た(特願平6−99550号)。この農作業機は、中央
作業部の機幅方向両側に左右作業部を枢軸回りに回動自
在に設け、その枢軸を中央作業部の両側端よりも中央寄
りに位置させている。また各作業部は、互いの作業軸を
適宜連結するクラッチ機構を有し、作業軸に動力を伝達
する伝動機構を機体の一側端にのみ設けている。そして
枢軸は、左右作業部を斜め後方に展開させるべく水平よ
りも僅かに傾斜させている。この構成によって、左右作
業部の長さは枢軸回りに回動する部分の全長よりも短く
なり、中央作業部側に折り畳まれるときの重心の移動が
抑えられて、操縦性及び安定性の低下を防止できると共
に、全機幅のうち作業しない部分が一側端に限られ、残
耕のない完全な作業が達成されることとなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで折り畳み構造
の農作業機における回転伝達系には、姿勢変換するに伴
って、互いに接合・離反させるためのクラッチ装置を設
ける必要がある。この場合、一方の回転軸に対して、他
方の回転軸が斜方向から接近して接合することになる。
このため前記提案においては、爪クラッチに圧縮ばねを
設けて、爪の先端同士の当接を防止する構成を開示し
た。ただしこの構成では、その圧縮ばねのストロークを
とるために、軸端間には相当の距離を確保する必要があ
る。このため例えば砕土作業機の作業軸においては、こ
の軸端間の距離が大きいと、これに取り付ける作業爪の
間隔が広くなり、幅方向に均等な砕土作業ができなくな
ってしまう。
【0006】そこで本発明は、斜め方向から接近して噛
み合う爪クラッチにおいて軸端間の距離を小さくでき、
しかも爪同士の当接を防止できるクラッチ装置を提供す
べく創案されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の回転軸
の軸端に、それぞれ鍔状の軸端面を形成し、その軸端面
に複数個の爪体を形成した一対の爪クラッチ部材を形成
し、この爪クラッチ部材を、軸心に対して斜め方向から
接近させて爪体同士を噛合させるクラッチ装置におい
て、一方の爪クラッチ部材の爪体を、軸端面から起立し
た噛合面とその噛合面の先端から軸端面にかけて傾斜し
た傾斜面からなる三角爪で形成し、他方の爪クラッチ部
材の爪体を、噛合面と傾斜面を有する一個の三角形爪
と、その三角形爪より歯高の低い爪体で形成したもので
ある。また歯高の低い爪体が、半径方向の断面が略正方
形を呈した円弧状の柱体からなる四角爪で形成される
のであってよい。或いは三角爪は、その噛合面が軸端面
に対して90度以下になるように後退して形成される
のであってよい。四角爪は、その噛合面が軸端面に対し
て90度以下になるように後退して形成されるものであ
っても、四角爪が、半径方向の幅が三角爪の幅より小さ
く、かつ鍔状の軸端面の内周に位置するように配置され
るようにしてもよい。
【0008】
【作用】上記構成によれば、クラッチ接合時に、爪クラ
ッチ部材が軸心に対して斜め方向から接近して軸心が一
致するまで移動される際に、三角形爪には傾斜面が形成
されるため、その先端部が他方の三角形爪の傾斜面に当
たったとき、その傾斜面に沿って移動することで三角形
爪同士を噛合させることができる。この場合、他方の爪
クラッチ部材には、一個の三角形爪とそれより歯高の低
い爪体が形成されるため、斜め方向から噛合する際に、
主にその一個の三角形爪が、先に一方の爪クラッチ部材
の三角形爪に当たり、四角形爪などからなる歯高の低い
爪体は、一個の三角形爪より先に対応する三角形爪に当
たらないため、両爪クラッチ部材の一つの三角形爪同士
が、その軸端面の円周方向の任意の1点で当り、これに
より爪クラッチ部材の近接移動を回転力に変えて噛合位
置まで移動できるようになる。また噛合面が後退するよ
うに形成されるため、噛合時の噛み合いの案内が行える
と共に噛合時に互いに爪クラッチ部材同士が近づくよう
な力が生じるためトルク伝達が良好となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。
【0010】図1は、本発明に係わるクラッチ装置の一
実施例を示したものである。このクラッチ装置は、一対
の回転軸151 ,152 の軸端面90、91に、それぞれ爪
体155 が設けられた爪クラッチ部材84、85から構成
され、この爪クラッチ部材84、85が、軸心153 、15
4 に対して斜め方向から互いに接近することで、すなわ
ち、一方の爪クラッチ部材85に対して他方の爪クラッ
チ部材84が近接することで、爪体155 同士が噛合でき
るようにしたものであって、爪体155 には、対応する爪
体155 が当接した際に、その近接移動力で爪クラッチ部
材84、85を噛合位置まで、回転移動させるための案
内部156 が設けられて構成されている。
【0011】クラッチ装置たる円筒状の爪クラッチ部材
84,85は、基端に軸受部材或いはシール装置等と螺
合するためのネジ部89が形成され、軸孔には回転軸15
1 ,152 の軸端にスプライン結合するためのスプライン
歯146 が形成されている。そして爪クラッチ部材84,
85の先端側に鍔状の軸端面90,91が形成されてお
り、これに三個の爪体155 が周方向に等間隔に配置さ
れ、その周側の面部が互いに噛み合わされることで、回
転を伝達するようになっている。
【0012】他方の爪クラッチ部材84の爪体155 は、
軸端面90から起立した噛合面92とその噛合面92の
先端部96から軸端面90にかけて傾斜した傾斜面93
からなる一個の三角爪94と、三角爪94よりも小さい
二個の四角爪95とで成る。噛合面92は先端部96か
ら後退して形成され、三角爪94の先端部96は、噛合
面92及び傾斜面93によって鋭角的に形成され、その
縁端が半径方向内側に若干傾斜している。四角爪95
は、噛合面95aの高さ及び半径方向の幅が三角爪94
の半分程度に形成され、半径方向の断面が略正方形を呈
した円弧状の柱体となっており、その噛合面95aは先
端部96から後退して形成されている。すなわちこれら
三角爪94の傾斜した傾斜面93、四角爪95の大きさ
が減ぜられた上面157 及び側面158 によって、案内部15
6 が形成されている。
【0013】また一方の爪クラッチ部材85の噛合爪9
7は、三角爪94と略同様な形状で成り、その噛合面9
8が先端部96から後退して形成されている。すなわち
三角爪94の噛合面92と、四角爪95の噛合面95a
と、噛合爪97の噛合面98は全て同一角度αで、それ
ぞれの先端部96から後退して形成されている(α<9
0、図9参照)。
【0014】従って、例えば固定されている回転軸152
の一方の爪クラッチ部材85に対して、円弧状の軌道に
沿って移動してくる回転軸151 の他方の爪クラッチ部材
84を接合させるに際して、上方から接近してくる爪ク
ラッチ部材85の三角爪94の先端部96が、一方の爪
クラッチ部材85の噛合爪97の傾斜面93に当接して
も、双方の傾斜面93の傾斜に案内されるように一方の
爪クラッチ部材85が回転軸151 により回転して、最終
的にはその隣の噛合爪97の噛合面98に噛み合うよう
になる。また四角爪95の高さが低いことで、他方の爪
クラッチ部材84の三角爪94が主に当接し、他の三角
爪94との当接が避けられる。また、各噛合面92,9
5a,98が後退していることで、噛合時の噛み合いの
案内が行えると共に噛合時に互いに爪クラッチ部材8
4,85同士が近づくような力が生じるためトルク伝達
が良好となる。さらに先端部96が半径方向に傾斜して
いることで、先端部96同士が突き合わされた場合で
も、接合が阻まれることはない。すなわち回転軸151 ,
152 間の位相の調節をする必要がないと共に、爪同士の
当接で破損する等の事故を未然に防ぐことができる。
【0015】なおこの実施例の案内部156 として、噛合
爪97の後退した噛合面98、三角爪94の傾斜面
3、四角爪95の上面157 及び側面158 を示したが、こ
れらを全て備える必要はなく、回転軸の接合条件等によ
り、例えば側面158 を省略してもよい。
【0016】次に本発明の具体的な実施例を説明する。
この実施例は、砕土作業機の作業軸に前記構成のクラッ
チ装置を適用した場合において示している。図2及び図
3に示すように、この砕土作業機は、砕土機構1の後方
に設けられ中央及び左右に分割された鎮圧用部材2と、
左右の鎮圧用部材2を中央側に折り畳む折畳機構3とを
有したものであって、これら鎮圧用部材2を互いに所定
の位置に保持するための保持手段4と、中央の鎮圧用部
材2を折畳み時において折畳機構3の展開軸と平行に支
持するための調節手段5とを備えて構成されている。
【0017】砕土機構1は、機幅方向に延びる作業軸6
と、作業軸6の軸方向に所定の間隔で且つ放射状に取り
付けられた多数の作業爪7で成り、鎮圧用部材2と同様
に中央及び左右に分割されている。すなわちこれら分割
された砕土機構1及び鎮圧用部材2によって、砕土作業
機1の中央作業部8及び左右作業部9,10が構成され
ている。鎮圧用部材2は、作業爪7の上方に設けられた
ロータカバー11にピン12を介して軸支された均平板
13と、均平板13にピン14を介して軸支された整地
板15とで構成されている。これらピン12,14は、
作業軸6(機幅方向)と平行に延びており、均平板13
及び整地板15は、それぞれ上下ないし前後方向に揺動
自在となっている。ロータカバー11は、砕土機構1に
相応して中央及び左右に分割され、それぞれが砕土作業
機の機枠となる中央フレーム16及び左右フレーム1
7,18に固定されている。この中央フレーム16と左
右フレーム17,18とが、展開軸たる支軸ピン19を
介して連結されている。
【0018】中央フレーム16及び左右フレーム17,
18は、作業軸6と並行な中空の主杆20及び左右連結
杆21,22により実質的に構成されている。主杆20
の中間位置(機幅方向中央)にはミッション23が設け
られ、トラクター等の駆動源から回転駆動力を得るため
の入力軸24が収容されている。ミッション23の頂部
及び主杆20には、三点リンク25と連結するためのト
ップアーム26及びロワーアーム27が設けられてい
る。主杆20の両外端には径方向に張り出した連結部材
28が形成され、左右連結杆21,22の端部に形成さ
れた断面矩形の筒状の連結部材29と対向している。そ
してこれら連結部材29の先端が適宜重ね合わされて、
その上端位置に支軸ピン19が挿通されている。本実施
例にあっては、支軸ピン19は平面視で進行方向に延
び、且つ前方が高くなるように僅かに傾斜している。す
なわち左右フレーム17,18が上方に且つ斜め後方に
折り畳まれるようになっている。また支軸ピン19の位
置は、中央作業部8の両側端よりも中央寄りに位置され
ている。言い換えると、主杆20の長さは、中央作業部
8の幅よりも短くなるように形成されている。さらに本
実施例にあっては、左右フレーム17,18を90度以上
展開移動させるものとし、そのときの左右作業部9,1
0の外端が中央作業部8の両端位置からはみださないよ
うになっている。すなわち、中央作業部8の幅が折り畳
み姿勢時の機幅となるように、主杆20及び左右連結杆
21,22の長さが設定されているものである。
【0019】折畳機構3は、前記した支軸ピン19と、
支軸ピン19を跨いで中央フレーム16と左右フレーム
17,18との間に掛け渡された一対の復動式の油圧シ
リンダ30,31とで構成されている。油圧シリンダ3
0,31の基端は、主杆20の両端位置にそれぞれ取り
付けられたブラケット32を介して軸支され、そのピス
トンロッド33の先端は左右連結杆21,22にそれぞ
れ取り付けられたブラケット34を介して軸支されてい
る。すなわちこれら油圧シリンダ30,31は左右対称
に配置され、ピストンロッド33を伸長させることで各
フレーム16…18を一直線状に揃えた作業姿勢とし、
縮退させることで左右フレーム17,18を中央側に折
畳むようになっている。本実施例にあっては、油圧シリ
ンダ30,31は、ミッション23に設けられた油圧発
生装置により油圧が適宜供給されて駆動されるようにな
っている。
【0020】次に保持手段4は、一端が中央整地板15
aに、他端が左右整地板15b,15cに枢支された一
対のステイ部材35で成る。図4及び図5に示すよう
に、ステイ部材35は、断面が略正方形の基端ステイ3
6と、基端ステイ36内に摺動自在の断面コ字状の先端
ステイ37とで形成されている。基端ステイ36の一端
及び先端ステイ37の他端は、整地板15上に取り付け
られた補強板38及びブラケット39にピン40で軸支
されている。このピン40は整地板15と平行に設けら
れており、ステイ部材35は、整地板15に垂直な面に
沿って回動し、且つ長手方向に伸縮することになる。ま
た整地板15の両端近傍には当接板41が取り付けら
れ、整地板15が一直線状に揃った状態で、ステイ部材
35が整地板15と略平行になるように、先端ステイ3
7に当接するようになっている。なお当接板41は、均
平板13に取り付けられたブラケット42に一部が重ね
合わされ、この部分にピン14を位置させているもので
ある。
【0021】調節手段5は、図2及び図3に示したよう
に、中央フレーム16の上方に設けられたロッド43
と、ロッド43の後方端に一端が軸支された横断面コ字
状のブラケット44と、ブラケット44を中央フレーム
16に支える支持ロッド45とで構成され、ブラケット
44の他端が中央整地板15aに枢支されている。図6
に示すように、ロッド43の先端部はレバー部材46及
びブラケット47を介してトップアーム26に支持され
ている。レバー部材46は、ブラケット47の上端に軸
支された一対の並行な板で成り、その周縁部48が所定
のプロフィールを以て形成されている。そしてこの周縁
部48に、ロッド先端に取り付けられた当接片49を当
接させることで、ロッド43を長手方向の所定位置に支
持するようになっている。ロッド43には当接片49が
レバー部材46に係合する方向に付勢するスプリング5
0が周設され、レバー部材46には支軸51回りに回転
操作するための操作レバー52が取り付けられている。
本実施例にあっては、図6中実線にて示したように、ブ
ラケット47に設けられたストッパ53に突き当たるま
で反時計回りに回転した状態で、整地板15を支軸ピン
19と平行に維持するようになっている。そしてこの位
置から時計回りに回転して、周縁部48に形成された溝
54に当接片49を拘束することで(図中二点鎖線の位
置)、ロッド43を後方に移動させて整地板15が下向
きの状態とし、当接片49を溝54の外側に位置させる
ことで(図中破線の位置)ロッド43を前方に移動させ
て、整地板15が図2の状態よりも上向きとなるように
形成されている。すなわち、整地板15を代掻き作業や
土寄せ作業に適した状態に自在に調節できるようになっ
ている。
【0022】一方均平板13は、主杆20及び左右連結
杆21,22にブラケット55及びロッド56を介して
支持されることで、適宜下方に傾斜した状態を保つよう
になっている。ブラケット55は主杆20に二本、左右
連結杆21,22に各一本取り付けられ、先端が後方に
延出されている。この延出端には折曲げ片57が形成さ
れ、略上下方向の穴が穿たれている。そしてこの穴に、
ロッド56の上部が挿通されている。ロッド56の下端
は、ブラケット58を介して均平板13の上面に軸支さ
れている。そして折曲げ片57の上下にはコイルバネ5
9,60が設けられており、このコイルバネ59,60
の付勢力でロッド56が適宜位置に保持されていると共
に、双方のコイルバネ59,60の釣り合う範囲で上下
に移動するようになっている。すなわち均平板13及び
整地板15は、ある程度の揺動を許容されてフレーム1
6…18側から保持されている。
【0023】次に砕土作業機の回転駆動系を説明する。
この回転駆動系は、主杆20の左側内部に設けられ、入
力軸24とはベベルギヤ61,62により連結された第
一出力軸63と、左連結杆21の内部に設けられ、左作
業軸6bとは伝動装置64で連結された第二出力軸65
とを備えて構成されている。そして第一出力軸63と第
二出力軸65とは、図10に示す第一のクラッチ機構6
6により、また左作業軸6bと中央作業軸6a、及び中
央作業軸6aと右作業軸(図示略)とは、前記したクラ
ッチ装置である第二のクラッチ機構67により、それぞ
れ接合・離反されるようになっている。
【0024】図10に示すように、第一出力軸63の他
端は主杆20に軸受68を介して支持され、連結部材2
8の内方に突出した軸端部に爪クラッチ部材69がスプ
ライン結合されている。第二出力軸65は、左連結杆2
1の両端に軸受68を介して支持され、一端が連結部材
29の内方に突出して、第一出力軸63の爪クラッチ部
材69に噛合する爪クラッチ部材70がスプライン結合
されている。この爪クラッチ部材70の基端と軸受69
との間には圧縮ばね71が設けられ、爪クラッチ部材7
0を突出させる方向に付勢している。第二出力軸65の
一端の軸端面には爪クラッチ部材70を係止する抜止板
72が取り付けられている。第二出力軸65の他端は、
図2に示したように左連結杆21から突出し、伝動装置
64となるスプロケット73が取り付けられている。左
作業軸6bの一端は、左連結杆21のフランジに取り付
けられた左側板74に軸支され、第二出力軸65のスプ
ロケット73にチェーン75で連結するスプロケット7
6が取り付けられている。これらスプロケット73,7
6及びチェーン75は、左側板74に取り付けられたチ
ェーンケース77により密閉状に覆われている。
【0025】図7及び図8に示すように、第二のクラッ
チ機構67は、フレーム16…18の支持板78,79
に支持されたクラッチハウジング80,81と、左作業
軸6b及び中央作業軸6aの端部にスプライン結合さ
れ、クラッチハウジング80,81に軸受82及びオイ
ルシール83を介して支持された前記爪クラッチ部材8
4,85とで構成されている。なお右作業軸と中央作業
軸6aとの間の第二のクラッチ機構67も同様な構成で
ある。左作業軸6bの支持板78は左連結杆21に支持
されている。中央作業軸6aの支持板79は、主杆20
にブラケット145を介してこれと並行に取り付けられた
補助杆86にそれぞれ支持されている(図10参照)。
クラッチハウジング80,81は、支持板78,79に
形成された支持穴87に嵌合され、ボルト・ナット88
にて固定されている。このほか左作業軸6bの支持板7
8にはガイドピン100 が取り付けられ、中央作業軸6a
の支持板79に適宜傾斜して形成された長穴99に遊嵌
することで、爪クラッチ部材84,85同士の接合を導
くようになっている。
【0026】次に本実施例の作用をまとめて説明する。
【0027】水田等で作業を行うに際しては、トラクタ
ーの三点リンク25にトップアーム26及びロワーアー
ム27を結合させると共に、入力軸24をトラクターの
駆動軸(図示せず)に接続する。そして油圧シリンダ3
0,31を伸長させ、左右フレーム17,18を機幅方
向に延ばして作業姿勢とする。このとき各クラッチ機構
66,67は互いに接合された状態となり、回転駆動力
は、入力軸24から出力軸63,65及び伝動装置64
を経て作業軸6に伝達されて、作業爪7が回転駆動さ
れ、トラクターの走行に伴って砕土・すき込み等を行
う。またステイ部材35は、各整地板15が互いにずれ
るのを抑え、耕地に段差が生じるのを防ぐ。
【0028】そして砕土作業機を運搬する、或いは倉庫
等に格納するに際しては、調節手段5の操作レバー52
を動かして、整地板15を支軸ピン19と略平行に位置
させた後、油圧シリンダ30,31の動作によって左右
フレーム17,18を支軸ピン19を中心にして上方に
展開させ、中央側に折り畳む。このときステイ部材35
は、伸長しながら回動し、整地板15同士を展開軌道に
沿って保持し、地離されてフリーとなっている整地板1
5及び均平板13を拘束する。これで左右作業部9,1
0は中央作業部8の両側端から出ない状態で、斜め上方
且つ後方に保持される。
【0029】このように、作業軸6の連結に第二のクラ
ッチ機構67を用いたので、左右フレーム17,18を
水平に戻すだけでクラッチ接合ができ、しかも軸間距離
を必要最少限のものにできる。すなわち双方の爪クラッ
チ部材84,85の位相を調節することなく噛み合わせ
ることができ、油圧シリンダ30,31にて折り畳み動
作を行わせる構成と相俟って、作業者への負担軽減が達
成される。
【0030】また本具体的実施例の砕土作業機にあって
は、折畳み自在に分割された整地板15a,15b,1
5c間に、伸縮自在のステイ部材35を掛け渡して両端
枢支させたので、整地板15の位置が適切に保たれ、作
業時における水田圃場等の段差発生が防止されると共
に、折り畳み姿勢での振動騒音の発生防止が達成され
る。そしてステイ部材35は、整地板15に対して常時
連結した状態で保持しているので、整地板15との着脱
を行う手間は全くなく、油圧シリンダ30,31により
折畳み動作を行う構成であることと相俟って、作業者は
トラクタに乗ったままで遠隔操作により自動的に姿勢転
換を行うことができる。そして整地板15に調節手段5
を設けたので、左右フレーム17,18を折り畳む際
に、ステイ部材35によって規制されている整地板15
b,15cの展開移動方向と、左右フレーム17,18
の回動方向とを並行に維持され、交錯して折畳み不能に
なることを未然に防ぐことができる。
【0031】さらに、支軸ピン19を中央作業部8の両
側端よりも中央寄りに位置させたので、展開する部分の
うち左右作業部9,10が占める重量は少なくなり、折
り畳み姿勢における重心を比較的下方に位置させること
ができ、トラクターにより運搬走行する場合の操縦性及
び安定性を損なうことを抑制できる。すなわち機幅の縮
小と操縦性及び安定性の確保との両立が達成される。ま
た機体の左側端となる第二出力軸65と左作業軸6bと
の間の位置に伝動装置64を設けて、回転駆動力を伝達
するようにしたので、機体の全幅のうちこの左側端だけ
が作業を行わない部分となり、再耕が困難な残耕は生じ
ない。例えば畦のきわを耕作する際には、その畦の側面
に右作業部を接するように起耕することで、残耕のない
完全な作業が遂行できる。そして支軸ピン19を水平よ
りも僅かに傾斜させ、左右フレーム17,18を斜め後
方に展開させるようにしたので、前後方向の重心の移動
を必要最少限とし、且つ動力側(トラクター)との干渉
を避けることができる。さらに左右作業部9,10を、
斜め後方に展開したときに中央作業部8の両側端よりも
内方に位置するように形成したので、折り畳んだときの
機幅は中央作業部8の幅で決定され、機体全体の縮小が
有効になされ、格納時のデッドスペースも少なくなる。
【0032】なお本具体的実施例にあってはクラッチ装
置の適用対象として砕土作業機を示したが、本発明は同
様な回転軸を備えた機械に広く適用できるものである。
【0033】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、斜め方向
から接近して噛み合う爪クラッチにおいて軸端間の距離
を小さくでき、しかも爪体同士が当接してもこれを回転
力に変えて噛合位置まで案内して噛合できるという優れ
た効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるクラッチ装置の一実施例を示し
た斜視図である。
【図2】本発明の具体的な実施例を示した砕土作業機の
背面図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】図2の保持手段を示した正面図である。
【図5】図3の要部を示した側面図である。
【図6】図3の他の要部を示した側面図である。
【図7】図2の第二のクラッチ機構を示した正面図であ
る。
【図8】図7のA−A線矢視断面図である。
【図9】図1の噛合爪の断面図である。
【図10】図2の第一のクラッチ機構を示した部分断面
図である。
【図11】従来の技術を説明するための耕耘装置の背面
図である。
【符号の説明】
1 砕土機構 2 鎮圧用部材 3 折畳機構 6 作業軸 57 第二のクラッチ機構 90,91 軸端面 92 噛合面 93 傾斜面 94 三角爪(爪体) 95 四角爪(爪体) 96 頂部 97 噛合爪(爪体) 98 噛合面 151 ,152 回転軸 153 ,154 軸心 155 爪体 156 案内部 157 上面 158 側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 73/04 A01B 27/00 A01B 33/08 F16D 11/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の回転軸の軸端に、それぞれ鍔状の
    軸端面を形成し、その軸端面に複数個の爪体を形成した
    一対の爪クラッチ部材を形成し、この爪クラッチ部材
    を、軸心に対して斜め方向から接近させて爪体同士を
    させるクラッチ装置において、一方の爪クラッチ部材
    の爪体を、軸端面から起立した噛合面とその噛合面の先
    端から軸端面にかけて傾斜した傾斜面からなる三角爪で
    形成し、他方の爪クラッチ部材の爪体を、噛合面と傾斜
    面を有する一個の三角形爪と、その三角形爪より歯高の
    低い爪体で形成したことを特徴とするクラッチ装置。
  2. 【請求項2】 歯高の低い爪体が、半径方向の断面が略
    正方形を呈した円弧状の柱体からなる四角爪で形成され
    請求項1記載のクラッチ装置。
  3. 【請求項3】 三角爪は、その噛合面が軸端面に対して
    90度以下になるように後退して形成される請求項1又
    は2に記載のクラッチ装置。
  4. 【請求項4】 四角爪は、その噛合面が軸端面に対して
    90度以下になるように後退して形成される請求項1な
    いし3のいずれかに記載のクラッチ装置。
  5. 【請求項5】 四角爪は、半径方向の幅が三角爪の幅よ
    り小さく、かつ鍔状の軸端面の内周に位置するように配
    置される請求項1ないし4のいずれかに記載のクラッチ
    装置。
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