JP3483371B2 - 水系微粒子分散インク - Google Patents

水系微粒子分散インク

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JP3483371B2
JP3483371B2 JP29599695A JP29599695A JP3483371B2 JP 3483371 B2 JP3483371 B2 JP 3483371B2 JP 29599695 A JP29599695 A JP 29599695A JP 29599695 A JP29599695 A JP 29599695A JP 3483371 B2 JP3483371 B2 JP 3483371B2
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衣 城田
智也 山本
慎一 袴田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛染色液、或い
はインクジェット捺染インクとして有用な、分散染料を
用いた水系微粒子分散インクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、分散染料を水系媒体中に微粒
子分散させる技術は知られている。分散染料を水系に分
散させるための代表的な分散剤としては、ナフタレンス
ルホン酸のホルマリン縮合物、及びリグニンスルホン酸
等があり、又、界面活性剤としては、特開昭48−14
888号公報(ヘキスト)、特開昭50−100386
号公報(日華化学)、特開昭54−2484号公報(東
邦化学)、特開昭55−54353号公報(アイシーア
イ)、及び特開昭61−213273号公報(東レ)等
に開示される技術が知られている。
【0003】これらの分散剤或いは界面活性剤の選択
は、分散しようとしている分散染料の物性に基づいてな
されるが、具体的な材料の組み合わせ及び選択の方法
は、必ずしも工業技術として解明されているものではな
い。具体的には、平均粒径が0.2μm以下の微粒子状
態にあり、10重量%程度の固形分であっても、粘度が
3センチポイズ以下であるような低粘性、且つ安定な水
系微粒子分散インクを収率よく得ることは、これら従来
の分散剤或いは界面活性剤では困難である。しかしなが
ら、これら従来の分散剤或いは界面活性剤は、酸性及び
アルカリ性の両方の領域で溶解度が高く、それゆえに染
色後の分散剤の除去は容易である。
【0004】一方、本発明者等の試験によれば、顔料分
散に用いるアルカリ可溶性の水溶性樹脂を用いて分散染
料を水系に分散する場合、一定の微粒子化の水準であれ
ば可能であるが、そのような重合体分散剤は、ナフタレ
ンスルホン酸のホルマリン縮合物等の典型的な分散染料
用分散剤と比較すると、到達粒径は小さいが、収率が低
く(粗大粒子比率が大きく)、工業化に有効な水準には
なり得ない。そして、重要なことには、それらのアルカ
リ可溶性の水溶性樹脂は、カルボキシル基を水溶性基と
して持った重合体であり、捺染に応用する場合には染色
後に洗浄、即ち分散剤の除去が必要であるが、それが困
難であり、樹脂が被染色布帛に残留し易く、布帛の風合
いを低下させるという実用上の欠点がある。
【0005】このように、従来から知られている分散剤
類では分散染料の微粒子化と染色後の洗浄性とが、互い
に両立しにくい性質となっているのが現状である。従っ
て、インクジェット記録方式によって被染色布帛に印刷
を行い、従来と同様な染色の工程にて処理していくに
は、新しい性能を有する分散染料用の分散剤が必要にな
っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、分散染料が所望粒径に微粒子分散されており、高い
固形分濃度においても低粘度であって、更に長期に安定
な分散染料の水系微粒子分散インクであり、染色後に行
われる後工程での洗浄性にも優れた分散染料の水系微粒
子インクを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって解決される。即ち、本発明は、少なくとも水、
水溶性有機溶剤、分散染料及び水溶性ウレタンポリマー
を含有する水系微粒子分散インクであって、上記分散染
料が上記水溶性ウレタンポリマーによって分散処理さ
れ、上記水溶性ウレタンポリマーが、分子鎖末端にアク
リロイル基を有し、且つカルボン酸基を解離基として有
する水溶性ウレタン化合物と疎水性アクリルモノマーと
を共重合してなる水溶性ウレタンポリマーであることを
特徴とする水系微粒子分散インクである。本発明の好ま
しい形態としては、上記において、分散処理された分散
染料の平均粒径が0.2μm以下であるもの、分散処理
された分散染料が、0.01〜1μmの範囲に粒度分布
を有するもの、又、上記の共重合が乳化状態で行われた
形態のもの、又、上記の水溶性ウレタンポリマーの酸価
が100〜160であるもの、又、上記の分散染料と水
溶性ウレタンポリマーの重量比率が100:30〜 10
0:200の範囲であるもの、インクのpHが7〜10
の範囲に調整されているもの、又、上記に加えて更にア
ルコールアミンが含有されているもの、又、上記に加え
て更にノニオン−アニオン界面活性剤が含有されている
もの、又、インクジェット用インクであるものが挙げら
れる。
【0008】本発明によれば、分散染料を特定の高分子
分散剤で分散処理することによって、分散染料が所望粒
径に微粒子分散されており、高い固形分濃度においても
低粘度であって、更に長期に安定な分散染料の水系微粒
子分散インクであり、染色後に行われる後工程での洗浄
性にも優れた分散染料の水系微粒子インクが提供され
る。更に詳しくは、本発明における水系微粒子分散イン
クは、分散された染料が、0.01〜1μmの範囲の粒
度分布、及び平均粒径0.2μm以下を有し、その微粒
子状態での分散安定性に優れ、とりわけ染色工程におけ
る染色後の分散剤除去(洗浄性)に優れており、従来か
ら行われている捺染プリントの工程において、染色後に
温水を用いた水洗、還元洗浄等の分散剤除去工程におけ
る適性を持った記録用インクとして用いられる。又、本
発明における水系微粒子分散インクは、それらの記録を
行うに必要なサブミクロン領域における粒子分散性、
保存安定性、吐出特性、染色物の色彩、堅牢性に優れた
インクである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳細に説明する。本発明の主たる特徴
は、特定の水溶性ウレタンポリマーを用いて分散染料を
水系分散媒体に分散させた点である。 1.水溶性ウレタンポリマーについて 先ず、本発明において使用する水溶性ウレタンポリマー
について説明する。本発明においては、分子鎖末端にア
クリロイル基を有し、且つカルボン酸基を可溶化基とし
て有するウレタン化合物を、疎水性アクリルモノマーと
乳化共重合して所望の水溶性ウレタンポリマーを得、該
ポリマーを分散染料の分散剤として使用する。この水溶
性ウレタンポリマーは以下の如き合成方法によって得ら
れる。
【0010】A.グラフト型水溶性ポリマーの場合 A− 2個の水酸基と1個のカルボン酸基とを有する
化合物の準備或いは合成。 A− 両末端がイソシアナート基であり、且つ側鎖に
多数のカルボン酸基を有する水溶性ウレタンオリゴマー
の合成。 A− 必要に応じて、鎖延長のためにジアミン類で2
個のオリゴマーを両末端がイソシアナートになる条件に
て鎖延長する。 A− 一方のイソシアナート基を水酸基含有のアクリ
ルモノマーで封鎖しハーフウレタン化する(片方の末端
がアクリロイル基)。 A− 残るイソシアナート基をアミン類で封鎖する
(水溶性マクロモノマーの生成)。 A− 水溶性マクロモノマーを乳化剤として、該水溶
性マクロモノマーと疎水性モノマーとを乳化共重合する
(グラフト型水溶性ポリマーの生成)。
【0011】B.ブロック型水溶性ポリマーの場合 B− 2個の水酸基と1個のカルボン酸基を有する化
合物の準備或いは合成。 B− 両末端がイソシアナート基であり、且つ側鎖に
多数のカルボン酸基を有する水溶性ウレタンオリゴマー
の合成。 B− 必要に応じて、鎖延長のためにジアミン類で2
個のオリゴマーを両末端がイソシアナートになる条件に
て鎖延長する。 B− 両末端のイソシアナート基に水酸基含有のアク
リルモノマーを結合する(両方の末端がアクリロイル基
→2官能水溶性マクロモノマーの生成)。 B− 水溶性マクロモノマーを乳化剤として、該水溶
性マクロモノマーと疎水性モノマーとを乳化共重合する
(ブロック型水溶性ポリマーの生成)。
【0012】これらの逐一の反応は合成技術として特に
新しいものではないが、前記A.グラフト型水溶性ポリ
マーについて、用いる材料の面から更に詳しく説明す
る。 A− 2個の水酸基と1個のカルボン酸基を有する化
合物の準備或いは合成。 これらの化合物としては、既存の下記の如き化合物が挙
げられ、いずれも本発明で使用することができる。
【0013】 (式中のRは1〜3個の炭素原子を有するアルキル基で
ある。)上記式で表される化合物の具体例としては、例
えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジ
メチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等が挙げ
られる。又、上記以外の化合物としては、ポリヒドロキ
シ化合物と環式ポリカルボン酸無水物とからなるハーフ
エステルが挙げられる。このハーフエステルとしては、
例えば、下記構造によって表される化合物が挙げられ
る。
【0014】 を表し、R1は水素原子、カルボキシル基又はアルキル
基を表し、Bは3価の脂肪族残基を表す。)
【0015】上記のポリヒドロキシ化合物としては、例
えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタン、ペンタエリスリトール、1,2,6−ヘ
キサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、
1,2,4−ブタントリオール等の3官能以上のポリオ
ールが挙げられ、一方、ポリカルボン酸無水物として
は、トリメリット酸、エンディック酸、テトラヒドロフ
タル酸、ヘキサヒドロフタル酸、或いはこれらの無水物
の中から選ばれる炭素6員環構造を有するポリカルボン
酸やその無水物が挙げられる。これらの中では無水フタ
ル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸の無水物及びそれらのオリ
ゴエステル誘導体が好ましく使用される。
【0016】更に別のペンダントカルボキシル基の導入
方法としては、これらのポリヒドロキシ化合物とモノク
ロル酢酸との反応を用いた部分カルボキシル化が挙げら
れる。これらの反応における溶媒の好ましい例として
は、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、グルコール化合物のジアル
キルエーテル類、ジエステル類、N−メチルピロリド
ン、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ハロゲン化芳
香族化合物等が挙げられる。これらの中では反応後の溶
剤の減圧除去を考慮すると比較的低沸点の溶剤が実用的
には好ましい。
【0017】A− 側鎖にカルボン酸基を有する水
溶性ウレタンオリゴマーの合成。 前記2個の水酸基と1個のカルボン酸基を有する化合物
と反応させるジイソシアナート類としては、基本的に
は、2官能性の2,4−トリレンジイソシアナート、
2,6−トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジ
イソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート、p
−フェニレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナ
ート、イソフォロンジイソシアナート、キシリレンジイ
ソシアナート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘ
キサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、リ
ジンジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアナート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェ
ニレンジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシ
アナート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシア
ナート等が挙げられる。
【0018】更にトリレンジイソシアナート、ヘキサメ
チレンジイソシアナートのアダクト体、ウレタン変性
体、アロファネート変性体、ビュレット変性体、イソシ
アヌレート変性体等の3以上のイソシアナート基を持つ
化合物は、得られる水溶性ウレタンポリマーに必要に応
じて分岐構造を持たせる目的で少量使用することも可能
である。
【0019】このようにして作られるウレタンオリゴマ
ーが、その後の反応部位として分子鎖末端がイソシアナ
ートであるように、前記水酸基含有化合物と前記イソシ
アナート化合物との反応比率を設定する。得られるオリ
ゴマーの目標とする分子量は1,000〜3,000の
範囲であり、それ自体の計算上の酸価は、用いた2個の
水酸基と1個のカルボン酸基を有する化合物とイソシア
ナートとの反応比率で決まるが、おおよそ100〜16
0の範囲が得られる。この酸価は、この範囲よりも小さ
くすると最終的に得られる水溶性ウレタンポリマーの酸
価が低くなりすぎて、その水溶性が低下するので好まし
くない。又、この範囲を超えて酸価を大きくすることは
原理的にできない。
【0020】ウレタン化の反応において、上記の1分子
中に2個の水酸基と1個のカルボン酸基を有する化合物
は、水酸基がイソシアナートと反応する際にカルボン酸
基が反応しない条件を選択する必要がある。そのために
はカルボン酸基をソーダ塩やアミン塩等の塩にしておく
ことがよい。このような場合に、反応溶媒は非プロトン
性極性溶媒、即ち、N−メチル−2−ピロリドン、2−
ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等が適している。
【0021】A− 一方のイソシアナート基を封鎖し
てハーフウレタン化する反応。 ここで、両末端にある合計2個のイソシアナートのうち
の片方に水酸基含有モノマーを、その水酸基を用いて付
加結合させ、末端をアクリロイル化させる。用いられる
モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアク
リレート(2−HEA)、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、3−クロロ−2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等、これらのエチレンオキシド付加物の如
く側鎖に水酸基を有するビニル或いはアクリルモノマー
が挙げられる。この反応では、均一に反応が進むように
モノマーの滴下速度を遅くし、且つ溶媒中で行うことが
好ましい。その際の溶媒としては、N−メチルピロリド
ン等の如く溶解力が高く非プロトン性の極性溶剤が適し
ている。
【0022】A− 残るイソシアナート基をアミン類
で封鎖する。 前記における反応に引き続き、残った側のイソシアナ
ート基をアミン類で封鎖する。封鎖に用いるアミンとし
ては、具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミン、ジ
エチルアミン、トリエチルアミン、アミノメチルプロパ
ノール等のアミン類が挙げられる。この中で、反応性と
生成物の水溶性の観点から、アルコールアミン類が好ま
しく、中でもモノエタノールアミンが特に好ましい。こ
の段階で溶媒を減圧及び加熱して除去する。その際に、
カルボン酸基の中和剤としての塩基を補充し、pHが塩
基性を保つようにする。このようにして末端に重合性不
飽和基と、側鎖に多数のカルボン酸基を持ったウレタン
系の水溶性マクロモノマーが生成する。
【0023】A− 乳化共重合。 前記水溶性マクロモノマーは疎水性部分と親水性部分を
併有しているので、該マクロモノマーを乳化剤として使
用し、該マクロモノマーに、例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート等の疎水性モノマ
ーを共重合させる工程である。大部分の溶媒を除去した
水溶性マクロモノマーは、界面活性能を有しているの
で、該水溶性マクロモノマーを反応剤兼乳化剤として使
用し、及びN−メチルピロリドン/水系を溶媒系として
上記疎水性モノマーと上記マクロモノマーとを乳化させ
て共重合する。モノマーの乳化には他の乳化剤を使用し
てもよいが、使用しなくてもよい。重合開始剤は、過硫
酸カリウム等の水溶性開始剤を使用する。水溶性マクロ
モノマーと上記疎水性モノマーとの共重合比率によっ
て、得られる水溶性ウレタンポリマーの親水性と疎水性
のバランスが変化する。
【0024】水溶性マクロモノマーと疎水性モノマーは
重量比で1:1〜4:1の範囲、好ましくは2.5:1
〜3.5:1の範囲で用いる。これによって、概ね酸価
80〜130のほとんど透明な水溶性樹脂溶液が得られ
る。重合過程で重合液が濁って来たならば、モノエタノ
ールアミン等の不揮発性塩基を補充する。尚、用途によ
ってはアンモニアのような揮発性の塩基を用いてもよ
い。上記のようにして、カルボン酸基を可溶化基として
持つグラフト型水溶性ウレタンポリマーが得られる。得
られた水溶液は、マイクロエマルジョンの状態にあり、
組成によっては懸濁するが、水溶性マクロモノマーの使
用比率が上記範囲で使用されれば、概ね透明溶液を呈す
る。
【0025】一方、上記「A.グラフト型水溶性ポリマ
ーの場合」の工程A−及び工程A−を取らず、前記
「B.ブロック型水溶性ポリマーの場合」の手順によっ
てブロック構造の水溶性ウレタンオリゴマーを製造する
ことができる。即ち、「B− 側鎖にカルボン酸基を
有する水溶性ウレタンオリゴマーの合成」に引き続い
て、「B− 必要に応じて、鎖延長のためにジアミン
類で2個のオリゴマーを両端がイソシアナートになる条
件で鎖延長する」工程を行う。
【0026】ジアミン類との反応により鎖延長を行い、
しかる後、両末端を水酸基含有アクリルモノマーと反応
させ、両末端をアクリロイル化する。両方の末端がアク
リロイル基である水溶性マクロモノマーが生成する。ジ
アミン類による鎖延長は必須ではなく、必要に応じて行
う。この後に前記工程「B−乳化重合」を行う。但
し、この方法では、水溶性マクロモノマーの両末端が重
合性であるから、架橋が過度に進行しないように、工程
B−の乳化共重合における反応溶媒として、酢酸エチ
ルや1価アルコール類を併用して、生成物のゲル化を防
止することが望ましい。
【0027】C.疎水性モノマー 上記のようなグラフト型或いはブロック型の水溶性ウレ
タンポリマーを構成する疎水性モノマーとしては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ビニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレート等の炭化水素基を側鎖に有する(メタ)アクリ
ル酸エステル類が挙げられる。これらのモノマー類の中
であれば、数種類を併用することもできる。
【0028】以上のようにして、グラフト型或いはブロ
ック構造を有する水溶性ウレタンポリマーが製造され
る。尚、上記製造方法における重合は、好ましい例とし
て乳化重合方法で説明したが、該重合としては乳化重合
に限定されず、例えば、溶液重合、懸濁重合等の他の重
合方法を採用することも可能である。
【0029】2.分散染料 本発明の水系微粒子分散インクの色材として使用する分
散染料としては、例えば、以下の如き分散染料が挙げら
れる。 黄色分散染料 C.I.Disperse Yellow 5、C.I.Disperse Yellow 42、
C.I.Disperse Yellow54、C.I.Disperse Yellow 6
4、C.I.Disperse Yellow 79、C.I.Disperse Yellow
82、C.I.Disperse Yellow 83、C.I.Disperse Yello
w 93、C.I.Disperse Yellow 99、C.I.Disperse Yel
low 100、C.I.Disperse Yellow 119、C.I.Disper
se Yellow 122、C.I.Disperse Yellow 124、C.I.
Disperse Yellow 126、C.I.Disperse Yellow 16
0、C.I.Disperse Yellow 184:1、C.I.Disperse Y
ellow 186、C.I.Disperse Yellow 198、C.I.Disp
erse Yellow 199、C.I.Disperse Yellow 204、C.
I.Disperse Yellow 224、C.I.Disperse Yellow 23
7、
【0030】橙色分散染料 C.I.Disperse Orange 13、C.I.Disperse Orange 2
9、C.I.Disperse Orange 31:1、C.I.Disperse Ora
nge 33、C.I.Disperse Orange 49、C.I.Disperse O
range 54、C.I.Disperse Orange 55、C.I.Disperse
Orange 66、C.I.Disperse Orange 73、C.I.Disper
se Orange 118、C.I.Disperse Orange119、C.I.D
isperse Orange 163、
【0031】赤色分散染料 C.I.Disperse Red 54、C.I.Disperse Red 72、C.I.
Disperse Red 73、C.I.Disperse Red 86、C.I.Disp
erse Red 88、C.I.Disperse Red 91、C.I.Disperse
Red 92、C.I.Disperse Red 93、C.I.Disperse Red
111、C.I.Disperse Red 126、C.I.Disperse Red
127、C.I.Disperse Red 134、C.I.Disperse Red
135、C.I.Disperse Red 143、C.I.Disperse Red
145、C.I.Disperse Red 152、C.I.Disperse Red
153、C.I.Disperse Red 154、C.I.Disperse Red
159、C.I.Disperse Red 164、C.I.Disperse Red
167:1、C.I.Disperse Red 177、C.I.Disperse
Red 181、C.I.Disperse Red 204、C.I.Disperse
Red 206、C.I.Disperse Red 207、C.I.Disperse
Red 221、C.I.Disperse Red 239、C.I.Disperse
Red 240、C.I.Disperse Red 258、C.I.Disperse
Red 277、C.I.Disperse Red 278、C.I.Disperse
Red 283、C.I.Disperse Red 311、C.I.Disperse
Red 323、C.I.Disperse Red 343、C.I.Disperse
Red 348、C.I.Disperse Red356、C.I.Disperse R
ed 362、
【0032】紫色分散染料 C.I.Disperse Violet 33、 青色分散染料 C.I.Disperse Blue 56、C.I.Disperse Blue 60、C.
I.Disperse Blue 73、C.I.Disperse Blue 87、C.I.
Disperse Blue 113、C.I.Disperse Blue 128、C.
I.Disperse Blue 143、C.I.Disperse Blue 148、
C.I.Disperse Blue 154、C.I.Disperse Blue 15
8、C.I.Disperse Blue 165、C.I.Disperse Blue 1
65:1、C.I.Disperse Blue 165:2、C.I.Disper
se Blue 176、C.I.Disperse Blue 183、C.I.Disp
erse Blue 185、C.I.Disperse Blue 186、C.I.Di
sperse Blue 197、C.I.Disperse Blue 198、C.I.
Disperse Blue 201、C.I.Disperse Blue 214、C.
I.Disperse Blue 224、C.I.Disperse Blue 225、
C.I.Disperse Blue 257、C.I.Disperse Blue 26
4、C.I.Disperse Blue 266、C.I.Disperse Blue 2
67、C.I.Disperse Blue 287、C.I.Disperse Blue
354、C.I.Disperse Blue 358、C.I.Disperse Blu
e 365、C.I.Disperse Blue 368、 緑色分散染料 C.I.Disperse Green 6:1、C.I.Disperse Green 9
【0033】上記の染料のうち、より好ましい染料は下
記の通りである。 黄色分散染料 C.I.Disperse Yellow 5、C.I.Disperse Yellow 42、
C.I.Disperse Yellow83、C.I.Disperse Yellow 9
3、C.I.Disperse Yellow 99、C.I.Disperse Yellow
198、C.I.Disperse Yellow 224 橙色分散染料 C.I.Disperse Orange 29、C.I.Disperse Orange 4
9、C.I.Disperse Orange 73
【0034】赤色分散染料 C.I.Disperse Red 92、C.I.Disperse Red 126、C.
I.Disperse Red 145、C.I.Disperse Red 152、C.
I.Disperse Red 159、C.I.Disperse Red177、C.
I.Disperse Red 181、C.I.Disperse Red 206、C.
I.DisperseRed 283 青色分散染料 C.I.Disperse Blue 60、C.I.Disperse Blue 87、C.
I.Disperse Blue 128、C.I.Disperse Blue 154、
C.I.Disperse Blue 201、C.I.Disperse Blue 21
4、C.I.Disperse Blue 224、C.I.Disperse Blue 2
57、C.I.Disperse Blue 287、C.I.Disperse Blue
368
【0035】尚、これらの染料は好ましい一例であり、
本発明は上記例示の染料に限定されるものではなく、
又、新規に合成されたものであってもよい。これらの分
散染料は、その微粒子分散に際しては、染料製造の際に
ウエットケーキの状態で取り出した製品を分散処理工程
で用いるのが、効率よく微粒子化を行う上で好ましい。
ウエットケーキを使用することは、基本的には作業効率
の問題であって、到達性能に与える影響は大きくないの
で、本発明にとって必須条件ではない。
【0036】3.水系微粒子分散インクの製造 本発明における水系微粒子分散インクは、分散染料を上
記水溶性ウレタンポリマーで分散処理して得られる。分
散には、前記分散染料と水溶性ウレタンポリマーを重量
比100:30〜100:200の範囲で混合して、プ
レミキシングした後分散処理する。分散には、ガラスビ
ーズ、シリカ−アルミナセラミックスビーズ、ジルコニ
アビーズ等をメディアとして用いた分散法が好ましい。
【0037】本発明で使用する分散機は、一般に使用さ
れる分散装置であっても、分散染料の平均粒径が効率よ
く所望の範囲のものが得られるならば、いかなるもので
もよい。例えば、ボールミル、サンドミル等が挙げられ
る。その中でも、高速型のサンドミルが好ましく、例え
ば、スーパーミル、サンドグライダー、ビーズミル、ア
ジテーターミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミ
ル、コボルミル(いずれも商品名)等が挙げられる。
又、ビーズを使用しないが、高いずり応力をかけられる
装置として、ロールミル、ジェットミル等を併用するこ
とは効率的である。
【0038】本発明において、所望の粒度分布を有する
染料分散インクを得る方法としては、分散機の粉砕メ
ディアのサイズを小さくする、分散の後、加圧濾過や
遠心分離で分級する、エイジング処理と加圧濾過等の
手法が挙げられる。分散時に泡が生成するが、これを極
力抑制することも小粒径の分散体を得るためには重要で
ある。そのために、最低限度の消泡剤を添加してもよ
い。以上のようにして本発明における水系微粒子分散イ
ンクが製造される。
【0039】又、水系微粒子分散インクをインクジェッ
ト用インクに用いる場合には、シリカ及び重金属類の不
純物がなるべく少ないことが望ましく、ビーズ分散にお
けるメディアとしてのビーズは、セラミックス、ジルコ
ニウム等を用い、容器も同様の素材からなるものが好ま
しい。
【0040】4.水系微粒子分散インクの調整 本発明における水系微粒子分散インクの液媒体は、使用
目的に応じて必要な媒体構成に調整される。ここで用い
られる媒体は、通常、水系微粒子分散インクに使用され
る水混和性保湿剤である。それらは、本発明者等の分類
としては、以下のように3群に分けることができる。 第1群:保湿性が高く、蒸発しにくく親水性に優れる溶
剤、 第2群:疎水性原子団を末端に有し疎水性の表面への濡
れ性もよく、蒸発乾燥性もある溶剤、 第3群:適度の濡れ性を有し、低粘度の溶剤(一価アル
コール類)。
【0041】第1群に属する溶剤としては、具体的に
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリ
セリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−
ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ジメチルスルホキシド、
ダイアセトンアルコール、グリセリンモノアリルエーテ
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリ
エチレングリコール300、チオジグリコール、N−メ
チル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、γ−ブチロラ
クトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ス
ルフォラン、トリメチロールプロパン、トリメチロール
エタン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ビスβ−ヒド
ロキシエチルスルフォン、ビスβ−ヒドロキシエチルウ
レア、ウレア、アセトニルアセトン、ペンタエリスリト
ール、1,4−シクロヘキサンジオール等が挙げられ
る。
【0042】第2群に属する溶剤としては、具体的に
は、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチ
レングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、
トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレ
ングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、グリセリンモノアセテー
ト、グリセリンジアセテート、グリセリントリアセテー
ト、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、シクロヘキサノール、1,2−シクロヘキサンジオ
ール、1−ブタノール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、2,3−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−
ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール等が挙げ
られる。
【0043】第3群に属する溶剤としては、具体的に
は、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアル
コール、テトラヒドロフルフリルアルコール等が挙げら
れる。以上の如き水溶性溶剤の総量は、概ね水系微粒子
分散インク全体に対して5〜40重量%の範囲である。
【0044】5.pH調整剤 本発明における水系微粒子分散インクのpHは、中性か
ら塩基性領域に調整する必要があり、具体的にはおよそ
7〜10の広い範囲、好ましくは9〜10の範囲で調整
することが可能である。pH範囲は、即ち、本発明の主
要な要素である分散剤である水溶性ウレタンポリマーの
溶解領域そのものであるが、染色適性からも個々の用途
に従って決められる。
【0045】前記水溶性ウレタンポリマーのカルボン酸
基は、中和されて水溶液として用いられる。そのための
中和剤としては、具体的には、エタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエ
タノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、2−
アミノ−2−メチルプロパノール、2−エチル−2−ア
ミノ−1,3−プロパンジオール、2−(2−アミノエ
チル)エタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン、アンモニア、グリシン、グリシルグリシ
ン、ヒスチジン、L−リシン、L−アルギニン、ピペリ
ジン、モルフォリン、β−ジヒドロキシエチル尿素等の
有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等の塩基が挙げられる。これらの塩基の中でも
アルコールアミンを選択することが、インクの保存安定
性及びインクジェット記録装置上での安定吐出性を得る
ために好ましい。
【0046】6.界面活性剤 本発明における水系微粒子分散インクには、布帛への
染色性付与、バブルジェット方式の微粒子分散インク
ジェット装置に用いる場合の吐出効率の向上の目的か
ら、界面活性剤を添加することが実用的に有利になる場
合がある。そのような界面活性剤としては、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ソーダ及びラウリル硫酸ソーダ等のア
ニオン界面活性剤;アセチレングリコールのエチレンオ
キシド付加物及びポリオキシエチレン長鎖アルキルエー
テル等のノニオン界面活性剤;ポリオキシエチレン隣
酸、カルボン酸から選ばれたアニオン性解離基をエチレ
ンオキシド末端に有し、且つHLBが10以上のポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、或いはポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル等のノニオン−アニオン
界面活性剤が挙げられる。
【0047】本発明における水系微粒子分散インクへの
これらの界面活性剤の添加は、起泡性をも考慮して、そ
れぞれ必要に応じて選択及び添加する。特に好ましい化
合物は、ノニオン−アニオン界面活性剤である。ノニオ
ン−アニオン界面活性剤は、本発明における水系微粒子
分散インクに対して、吐出持続性及び起泡性ともに優れ
た界面活性剤である。
【0048】7.その他の添加剤 インク中の分散体粒子の分散安定性を向上するため、布
帛への染色の際の均染剤として、ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸のアルカリ塩、
更にポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を併用するこ
とができる。
【0049】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。尚、以下の実施例及び比較例
で、特に断りのない限り、部は重量割合であることを表
わし、重量平均分子量はスチレンポリマーを標準とした
GPC法による測定値であり、平均粒径は動的光散乱法
によって測定した値である。
【0050】合成例1 グラフト型ウレタンポリマー トリメチロールプロパンと無水フタル酸とのハーフエス
テル148g(0.50モル)を、メチルエチルケトン
/テトラヒドロフラン(1/1)250gに溶解し、そ
の溶液を45℃にて撹拌しつつ保持し、窒素雰囲気下に
てイソフォロンジイソシアナート122.3g(0.5
5モル)のメチルエチルケトン50重量%溶液を3時間
で滴下し、更に5時間反応させた。水酸基価が完全に消
失したら、減圧下にて溶媒と未反応のイソフォロンジイ
ソシアナートを除去しつつ、N−メチルピロリドンによ
って溶媒置換を行った。生成物のNCO当量は1600
(対固形分)であった。次いで該生成物200gの50
重量%N−メチルピロリドン溶液にジエチルアミン4.
6g(約1/16モル)を加え、生成物中の半分のイソ
シアナート基をアミンで封鎖した。引き続いて2−ヒド
ロキシエチルアクリレート7.3g(約1/16モル)
を加え、60℃で6時間反応した。反応終了後、モノエ
タノールアミン及び水を加えて中和し、固形分25重量
%の水/N−メチルピロリドン溶液とした。このように
して、本発明に用いる水溶性ウレタンマクロモノマー1
を得た。
【0051】上記水溶性ウレタンマクロモノマー1の1
20重量部に対して、スチレン20重量部、t−ブチル
メタクリレート20重量部、及び過硫酸カリウム2部を
加え、ウルトラホモジナイザーにて乳化した。この懸濁
液を1000rpmで撹拌しながら70℃にて4時間か
けてラジカル重合を行った。生成した溶液は、粘度15
0cpsの淡黄色透明なコロイド溶液であった。又、生
成したポリマーの数平均分子量は11,000で、酸価
は100であった。
【0052】合成例2 ブロック型ウレタンポリマー トリメチロールプロパンと無水エンディック酸とのハー
フエステル149g(0.50モル)をメチルエチルケ
トン/N−メチルピロリドン(1/1)150gに溶解
し、その溶液を45℃にて撹拌しつつ保持し、窒素雰囲
気下にてジフェニルメタンジイソシアナート132.5
g(0.53モル)のメチルエチルケトン50重量%溶
液を3時間で滴下し、更に5時間反応させた。水酸基価
が完全に消失したら、減圧下にて溶媒と未反応のジフェ
ニルメタンジイソシアナートを除去しつつ、N−メチル
ピロリドンを追加して溶媒置換を行った。生成物のNC
O当量を測定したところ850(対固形分)であった。
次いで該生成物200gの50重量%N−メチルピロリ
ドン溶液に27.3gの2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、0.3gのジブチル錫ジラウレートを触媒として
加え、75℃で6時間反応した。反応終了後、モノエタ
ノールアミン及び水を加えて中和し、固形分25重量%
の水/N−メチルピロリドン溶液とした。このようにし
て、本発明に用いる両末端がアクリロイル基である水溶
性ウレタンマクロモノマー2を得た。
【0053】上記水溶性ウレタンマクロモノマー2を1
20重量部に対して、メチルメタクリレート20重量部
とt−ブチルメタクリレート20重量部を加え、ウルト
ラホモジナイザーにて乳化した。この懸濁液に重合開始
剤として過硫酸カリウム2部を添加し、1000rpm
で撹拌しながら85℃にて4時間かけてラジカル乳化重
合を行った。生成した溶液は、粘度135cps、数平
均分子量9300、酸価75の淡黄色透明なコロイド溶
液であった。
【0054】合成例3〜6 合成例1及び2と、ほぼ同様の方法で、下記表の材料
を使用して合成例3〜6の水溶性ウレタンポリマーを合
成した。
【0055】上記表において、F−1〜6は下記の化
合物を示す。 F−1;トリメチロールプロパンと無水フタル酸とのハ
ーフエステル F−2:トリメチロールプロパンと無水エンディック酸
とのハーフエステル F−3:トリメチロールプロパンと無水トリメリット酸
とのハーフエステル F−4:グリセリンと無水トリメリット酸とのハーフエ
ステル F−5:1,2,4ブタントリオールと1,4シクロヘ
キサンジカルボン酸とのハーフエステル F−6:1,2,6ヘキサントリオールと1,3シクロ
ペンタジカルボン酸とのハーフエステル 又、HM/LM比率とは、疎水性モノマーとウレタンマ
クロモノマーの重量比率を表わす。尚、中和剤にはモノ
エタノールアミンを使用し、アクリロイル化には、2−
ヒドロキシエチルアクリレートを使用した。IPDIは
イソフォロンジイソシアナート、MDIはジフェニルメ
タンジイソシアナート、HMDIはヘキサメチレンジイ
ソシアナート、アミンAはジエチルアミン、アミンBは
トリエチルアミン、Stはスチレン、t−BMAはt−
ブチルメタクリレート、n−BMAはn−ブチルメタク
リレート、MMAはメチルメタクリレートを表わす。
【0056】実施例1 以下の方法で、実施例1の分散体DBL−1、水系微粒
子分散インクBL−1及びBL−2を作製した。 これらの材料をジルコニウム製バッチ式縦型サンドミル
に仕込み、30分間のプレミキシングの後、1mm径の
ジルコニウムビーズをメディアとして体積で250ml
充填し、水冷しつつ2000rpmにて5時間分散処理
を行った。分散後の液の粘度は6cpsであった。この
分散液を8000rpm、20分間の条件で遠心分離し
て粗大粒子を除去し、固形分15.3重量%、平均粒径
155mμ、表面張力42dyne/cm、pH8.5
の分散体DBL−1を得た。
【0057】(水系微粒子分散インクBL−1) ・分散体DBL−1 50部 ・チオジグリコール 15部 ・イソプロピルアルコール 4部 ・モノエタノールアミン 1部 ・水 30部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.2cps、表
面張力40dyne/cm、pH9.3のブルー色水系
微粒子分散インクBL−1を作製した。
【0058】(水系微粒子分散インクBL−2) ・分散体DBL−1 50部 ・ジエチレングリコール 15部 ・イソプロピルアルコール 5部 ・ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 0.6部 ・モノエタノールアミン 1部 ・水 25部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.4cps、表
面張力36.5dyne/cm、pH9.3のブルー色
水系微粒子分散インクBL−2を作製した。
【0059】実施例2 以下の方法で、実施例2の分散体DBL−2、水系微粒
子分散インクBL−3及びBL−4を作製した。 これらの材料をジルコニウム製バッチ式縦型サンドミル
に仕込み、30分間のプレミキシングの後、1mm径の
ジルコニウムビーズをメディアとして体積で250ml
充填し、水冷しつつ2000rpmにて5時間分散処理
を行った。分散後の液の粘度は12cpsであった。こ
の分散液を8000rpm、20分間の条件で遠心分離
して粗大粒子を除去し、固形分25重量%、平均粒径1
25mμ、表面張力45dyne/cm、pH7.8の
分散体DBL−2を得た。
【0060】(水系微粒子分散インクBL−3) ・分散体DBL−2 40部 ・チオジグリコール 10部 ・グリセリン 10部 ・モノエタノールアミン 1部 ・水 39部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.4cps、表
面張力42dyne/cm、pH9.5のブルー色水系
微粒子分散インクBL−3を得た。
【0061】(水系微粒子分散インクBL−4) ・分散体DBL−2 40部 ・チオジグリコール 10部 ・グリセリン 10部 ・モノエタノールアミン 1部 ・アセチノールEH(日信化学) 0.7部 ・水 36部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.4cps、表
面張力37dyne/cm、pH9.5のブルー色水系
微粒子分散インクBL−4を作製した。
【0062】実施例3 以下の方法で、実施例3の分散体DY−1、水系微粒子
分散インクY−1及びY−2を作製した。 (分散体DY−1) ・合成例3の水溶性ウレタンポリマー(エタノールア ミン中和、固形分47.5重量%水溶液、 pH9.0) 20部 ・C.I.ディスパースイエロー64ウエットケーキ 試作品(固形分) 28部 ・エチレングリコール 10部 ・トリエチレングリコールモノエチルエーテル 5部 ・水 120部 これらの材料を使用し、実施例1とほぼ同様にして分散
処理を行い、粘度7.5cpsの分散液を作製した。こ
の分散液を、実施例1と同様にして遠心分離処理を行
い、固形分16重量%、平均粒径143mμ、表面張力
47dyne/cm、pH8.2の分散体DY−1を作
製した。
【0063】(水系微粒子分散インクY−1) ・分散体DY−1 37.5部 ・エチレングリコール 10部 ・トリエチレングリコール 10部 ・エタノール 3部 ・ジエタノールアミン 1部 ・水 38.5部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.2cps、表
面張力43dyne/cm、pH9.5のイエロー色水
系微粒子分散インクY−1を得た。
【0064】(水系微粒子分散インクY−2) ・分散体DY−1 37.5部 ・エチレングリコール 10部 ・トリエチレングリコール 10部 ・エタノール 3部 ・ジエタノールアミン 1部 ・ラウリル硫酸ソーダ 2部 ・水 36.55部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.2cps、表
面張力37dyne/cm、pH9.5のイエロー色水
系微粒子分散インクY−2を得た。
【0065】実施例4 以下の方法で、実施例4の分散体DBk−1、水系微粒
子分散インクBk−1及びBk−2を作製した。 (分散体DBk−1) ・合成例4の水溶性ウレタンポリマー(エタノール アミン中和、固形分45重量%水溶液、 pH9.5) 20部 ・C.I.ディスパースオレンジ13 14部 ・C.I.ディスパースレッド152 1部 ・C.I.ディスパースブルー186 6部 ・C.I.ディスパースブルー264 8部 ・ジエチレングリコール 10部 ・トリエチレングリコールモノエチルエーテル5部 ・水 135部 これらの材料を使用し、実施例1とほぼ同様にして分散
処理を行い、粘度3.8cpsの分散液を作製した。こ
の分散液を、実施例1と同様にして遠心分離処理を行
い、固形分12重量%、平均粒径160mμ、表面張力
44dyne/cm、pH8.5の分散体DBk−1を
作製した。
【0066】(水系微粒子分散インクBk−1) ・分散体DBk−1 67部 ・ビス2−ヒドロキシエチルスルホン 10部 ・チオジグリコール 10部 ・エタノール 3部 ・ジエタノールアミン 1部 ・水 9部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.2cps、表
面張力43dyne/cm、pH9.5のブラック色水
系微粒子分散インクBk−1を得た。
【0067】(水系微粒子分散インクBk−2) ・分散体DBk−1 67部 ・ビス2−ヒドロキシエチルスルホン 10部 ・チオジグリコール 10部 ・エタノール 3部 ・ジエタノールアミン 1部 ・ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 2部 ・水 7部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.3cps、表
面張力36dyne/cm、pH9.5のブラック色水
系微粒子分散インクBk−2を得た。
【0068】実施例5 以下の方法で、実施例5の分散体DR−1、水系微粒子
分散インクR−1及びR−2を作製した。 これらの材料を使用し、実施例1とほぼ同様にして分散
処理を行い、粘度5.6cpsの分散体を作製した。こ
の分散液を実施例1と同様に遠心分離し処理を行い、固
形分14重量%、平均粒径130mμ、表面張力39d
yne/cm、pH8.7の分散体DR−1を得た。
【0069】(水系微粒子分散インクR−1) ・分散体DR−1 55.5部 ・エチレングリコール 10部 ・トリエチレングリコール 10部 ・ビス2−ヒドロキシエチルウレア 5部 ・エタノール 3部 ・ジエタノールアミン 1部 ・水 15.5部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.8cps、表
面張力42dyne/cm、pH9.6のレッド色水系
微粒子分散インクR−1を得た。
【0070】(水系微粒子分散インクR−2) ・分散体DR−1 55.5部 ・エチレングリコール 10部 ・トリエチレングリコール 10部 ・ビス2−ヒドロキシエチルウレア 5部 ・エタノール 5部 ・ジエタノールアミン 1部 ・ラウリル硫酸ソーダ 1部 ・水 14.5部 これらの成分をよく混合し、0.25μmのメンブラン
フィルターを用いて加圧濾過し、粘度2.6cps、表
面張力35dyne/cm、pH9.5のレッド色水系
微粒子分散インクR−2を作製した。
【0071】比較例1 実施例1の分散処方において、分散剤として、合成例1
の水溶性ウレタンポリマー(45重量%水溶液)の代わ
りに、ナフタレンスルホン酸型分散剤であるデモールN
(花王株式会社製)のモノエタノールアミン塩を用いた
以外は、実施例1と全く同様にして分散処理を行い、比
較例1の分散体DC−1とした。遠心処理後に得られた
分散体は、固形分18重量%、pH7.5、表面張力5
6dyne/cm、粘度5.8cps、平均粒径250
mμであった。この分散体DC−1を用いて、以下の比
較例の水系微粒子分散インクC−1を作製した。 (水系微粒子分散インクC−1) ・分散体DC−1 43部 ・チオグリコール 15部 ・イソプロピルアルコール 4部 ・モノエタノールアミン 1部 ・水 37部 これらの成分をよく混合し、1μmのメンブランフィル
ターを用いて加圧濾過し、粘度2.2cps、表面張力
46dyne/cm、pH9.0のブルー色水系微粒子
分散インクC−1を作製した。
【0072】比較例2 実施例2の分散処方において、分散剤として、合成例2
の水溶性ウレタンポリマー(固形分50重量%水溶液)
の代わりに、リグニンスルホン酸型水溶性樹脂(コパル
チンソーダKop−44、株式会社興人製)を用いた以
外は、実施例2と全く同様にして分散処理を行い、比較
例2の分散体DC−2とした。遠心処理後に得られた分
散体は、固形分22重量%、pH7.7、表面張力50
dyne/cm、粘度8.5cps、平均粒径300m
μであった。この分散体DC−2を用いて、以下の比較
例の水系微粒子分散インクC−2を作製した。 (水系微粒子分散インクC−2) ・分散体DC−2 45部 ・チオグリコール 10部 ・グリセリン 10部 ・モノエタノールアミン 1部 ・水 33部 これらの成分をよく混合し、1μmのメンブランフィル
ターを用いて加圧濾過し、粘度2.8cps、表面張力
46dyne/cm、pH8.8のブルー色水系微粒子
分散インクC−2を作製した。
【0073】[性能評価] 以下に、実施例及び比較例の各水系微粒子分散インクの
性能評価方法を示す。 印字耐久性試験 360dpiで64ノズルを有するバブルジェット記録
ヘッドを搭載したインクジェット記録装置に、インク供
給チューブを介して実施例及び比較例の各インクを充填
した。記録装置の駆動周波数は、6.2kHz、単ドッ
トの液滴量は80ngである。この条件で、1本おきの
32ノズルを用いた3×108パスルの連続吐出試験を
実施した。判定は、初期及び3×108パスル吐出後
に、それぞれ、文書、ベタパターン、罫線を含むテスト
文書を印字し、印字性の劣化を評価した。その結果を表
に示す。 (評価ランク) ○:鮮明な文字、均一で鮮やかなベタ印刷、よれの無い
罫線印刷。 △:ややかすれた文字、濃度の低下が見られるベタ印
刷、よれが発生している罫線印刷。 ×:かすれが有り読みにくい文字、不均一で薄いベタ印
刷、不吐出も発生し、乱れた罫線印刷。
【0074】 保存安定性試験 実施例及び比較例の各水系微粒子分散インク50mlを
内容積100mlのショット耐熱瓶に詰めて密栓し、6
0℃1ケ月の促進保存試験を行った。判定は、保存後の
粘度を測定し、保存性の良否を判定した。その結果を表
に示す。 (評価ランク) ○:粘度上昇が初期に対して10%以内で、沈殿はほと
んど見られない。 △:粘度変化が初期に対して10〜50%有り、沈殿が
発生している。 ×:ゲル化している、或いは固い沈殿になっている。
【0075】 捺染プリントテスト バブルジェットプリンタBJC−600(キヤノン製)
を用いて、布帛上にカラー記録を行った。用いた布帛は
ポリエステルデシンで、これにポリビニルピロリドンの
1重量%水溶液をパッドし、(絞り率80%)乾燥して
からマイラーフィルムに両面粘着テープで貼り付けてプ
リンタで記録した。カラー印字後、マイラーフィルムか
ら布帛を剥がしてから、180℃で5分間、HTスチー
ミング処理を行った。この後、常法により還元洗浄、水
洗、乾燥を経て、ポリエステルの捺染物を得た。得られ
た捺染物の判定は、発色濃度、色調、シャープネス、洗
濯堅牢性によって行った。その結果を表に示す。
【0076】(評価ランク) ◎:全て良好。 ○:異色間の境界部が少し滲んだ。 △:発色濃度やや低く滲み有り。 ×:発色濃度やや低く滲みが有り、洗濯堅牢性が悪い。
【0077】
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における水
系微粒子分散インクを用いれば、インクジェット記録方
法において、優れた保存安定性が得られ、又、布帛に対
してカラー記録を行った場合、滲み、フェザリングの発
生が無く、定着性に優れ、発色性及び堅牢性の良好な印
字物が提供される。とりわけ染色後の洗浄性に優れ、布
帛の風合いを損ねることなく、インクジェット方式を用
いても従来工程と同様の処理条件で良質の染色物が提供
される。
【0079】又、本発明の水系微粒子分散インクは、筆
記具用インク、インクジェット用インク、とりわけバブ
ルジェット方式を用いたインクジェット記録装置にて、
分散染料を記録剤に用いる用途に向けた水系微粒子分散
インクに利用することができる。具体的には、文房具、
カラープリンタ、カラープロッター、ポスター印刷、看
板印刷、軽印刷、捺染、液晶ディスプレイ用カラープリ
ンタ等である。又、分散染料を使用することによって、
耐水性、耐光性及び色彩性に優れた記録、印刷及び染色
が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城田 衣 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 智也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 袴田 慎一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 真理子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−194688(JP,A) 特開 平7−82456(JP,A) 特開 平7−179801(JP,A) 特開 平7−188353(JP,A) 特開 平9−111174(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 D06P 5/00 C08G 18/00 - 18/87

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水、水溶性有機溶剤、分散染
    料及び水溶性ウレタンポリマーを含有する水系微粒子分
    散インクであって、上記分散染料が上記水溶性ウレタン
    ポリマーによって分散処理され、上記水溶性ウレタンポ
    リマーが、分子鎖末端にアクリロイル基を有し、且つカ
    ルボン酸基を解離基として有する水溶性ウレタン化合物
    と疎水性アクリルモノマーとを共重合してなる水溶性ウ
    レタンポリマーであることを特徴とする水系微粒子分散
    インク。
  2. 【請求項2】 分散処理された分散染料の平均粒径が
    0.2μm以下である請求項1に記載の水系微粒子分散
    インク。
  3. 【請求項3】 分散処理された分散染料が、0.01〜
    1μmの範囲に粒度分布を有する請求項2に記載の水系
    微粒子分散インク。
  4. 【請求項4】 共重合が乳化状態で行われた請求項1に
    記載の水系微粒子分散インク。
  5. 【請求項5】 水溶性ウレタンポリマーの酸価が100
    〜160である請求項1に記載の水系微粒子分散イン
    ク。
  6. 【請求項6】 分散染料と水溶性ウレタンポリマーの重
    量比率が100:30〜100:200の範囲である請
    求項1に記載の水系微粒子分散インク。
  7. 【請求項7】 pHが7〜10の範囲に調整されている
    請求項1に記載の水系微粒子分散インク。
  8. 【請求項8】 更にアルコールアミンを含有している請
    求項1に記載の水系微粒子分散インク。
  9. 【請求項9】 更にノニオン−アニオン界面活性剤を含
    有している請求項1に記載の水系微粒子分散インク。
  10. 【請求項10】 該インクがインクジェット用インクで
    ある請求項1〜9のいずれか1項に記載の水系微粒子分
    散インク。
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