JP3478054B2 - アクチュエータ駆動回路 - Google Patents

アクチュエータ駆動回路

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JP3478054B2
JP3478054B2 JP12223497A JP12223497A JP3478054B2 JP 3478054 B2 JP3478054 B2 JP 3478054B2 JP 12223497 A JP12223497 A JP 12223497A JP 12223497 A JP12223497 A JP 12223497A JP 3478054 B2 JP3478054 B2 JP 3478054B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えばインジェク
タソレノイド等のアクチュエータを駆動するアクチュエ
ータ駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、 燃焼効率の向上を図るため、 ガソ
リンエンジンのシリンダにインジェクタ(燃料噴射弁)
を配設し、 シリンダ内に燃料を直接噴射することが試み
られている。 このシリンダ内への燃料の直接噴射によれ
ば、 インジェクタから供給されるガソリン燃料は全てシ
リンダ内に供給されるので、より理論値に近い燃焼を実
現することが可能となり、 燃費の向上、排気ガス中のN
Ox 、HC等の低減を実現することができる。
【0003】しかし直接噴射の場合、 ガソリン燃料が噴
射される空間はシリンダブロック、ピストン及びシリン
ダヘッドによって構成される空間であり、 圧縮行程中で
の噴射を考えるとインテークマニホルド内に噴射される
場合と比較して、非常に高い圧力下で噴射を行わなけれ
ばならない。また、燃料噴射後において燃料が充分拡散
される空間的、 時間的余裕がない。従って、このような
条件下において、 従来と同等の燃焼条件を得るために
は、 インジェクタに供給されるガソリン燃料の燃圧を高
くして、シリンダ内に噴射された瞬間から燃料を充分に
拡散させる必要がある。そのためには、 高い燃圧に抗し
てインジェクタを高速駆動させるとともに、燃料噴射時
間を正確にコントロールする必要があり、 その駆動回路
としても、アクチュエータ(インジェクタソレノイド)
に短時間に高電圧を印加して、 インジェクタのニードル
バルブを高速で開閉動作させる必要がある。
【0004】ここで、上述したような直接噴射インジェ
クタ用のアクチュエータ駆動回路としては、例えば図1
0に示すようなものが考えられている。以下、その構成
について説明する。
【0005】バッテリBの両端子には昇圧回路51が接
続され、昇圧回路51の出力端子にはスイッチSW3を
介してコンデンサC51が接続されている。コンデンサ
C51の両端子間には、スイッチSW1、インジェクタ
ソレノイドL、抵抗Rが直列に接続されている。
【0006】一方、バッテリBのプラス端子には降圧回
路52、定電流回路53、スイッチSW2とツェナーダ
イオードZDとの並列回路、 及び逆流防止ダイオードD
が直列に接続され、該ダイオードDのカソード端子が上
記インジェクタソレノイドLとスイッチSW1との接続
点に接続されている。前記逆流防止ダイオードDは、コ
ンデンサC51の充電電流が同コンデンサC51からス
イッチSW2側へ流れるのを防止するものである。な
お、前記各スイッチSW1〜SW3は図示しない制御装
置によってオン/オフ(ON/OFF)制御されるトラ
ンジスタ、トライアック等のスイッチング素子によって
構成されている。また、ツェナーダイオードZDはスイ
ッチSW2を構成するそれらスイッチング素子を過電圧
から保護するために設けられている。
【0007】次に、図11を併せ参照して、上記のよう
に構成されたアクチュエータ駆動回路の動作を説明す
る。いま、コンデンサC51の電圧Vc51が、図11
(e)に示す態様で、昇圧回路51により予め充電され
て高電圧状態にあるとすると、まず、インジェクタソレ
ノイドLの駆動時期並びに駆動時間情報が含まれるアク
チュエータ駆動信号がONとなる時刻t1にスイッチS
W1をONとして、この充電による高電圧をインジェク
タソレノイドLに印加する。このときLCR共振により
インジェクタソレノイド電流ISOL はピーク値に達する
とともにインジェクタのニードルバルブが全開する。そ
して、このスイッチSW1をそのままONし続けること
により、コンデンサ電圧Vc51はゼロクロスして、イン
ジェクタソレノイド電圧VSOL も負電圧になる。
【0008】次に、時刻t2に、 図11(b)及び
(c)に示す態様でスイッチSW1をOFFするととも
にスイッチSW2をONし、上記ピーク値に比べ小さな
インジェクタソレノイド電流ISOL (保持電流)を降圧
回路52及び定電流回路53を通じてインジェクタソレ
ノイドLに供給する。 この保持電流は、上記ニードルバ
ルブを所定時間開状態に維持するための定電流である。
そしてその値は、同ニードルバルブを開くための必要最
小限の電流値とし、インジェクタソレノイドLの発熱を
防止している。
【0009】続いて、上記アクチュエータ駆動信号のO
FFタイミングとなる時刻t3で、スイッチSW2をO
FFし、上記保持電流の供給を停止する。これによりニ
ードルバルブは閉弁され、当該インジェクタによる燃料
の噴射も停止される。
【0010】その後、適当なタイミングである時刻t4
にスイッチSW3をONし、昇圧回路51による昇圧の
もとに、図11(e)に示す態様でコンデンサC51を
再充電する。充電完了後は時刻t5にスイッチSW3を
OFFとして、次にスイッチSW1がONとされるタイ
ミング(t1)まで待機する。
【0011】図10に示したアクチュエータ駆動回路を
通じてこうした動作が繰り返し実行されることにより、
インジェクタソレノイドLには、図11(g)に示され
る態様でその駆動電流が供給されるようになる。すなわ
ち上述のように、こうした回路では、高い燃圧に抗して
ニードルバルブを高速駆動させるとともに、燃料噴射時
間を正確にコントロールする必要があるため、図11の
時刻t1,t2間においてインジェクタソレノイド電流
SOL のピーク部分(10〜20A)が必要となる。 と
ころが、インジェクタソレノイドLにこのピーク電流を
流してニードルバルブを高速駆動するためには、車載バ
ッテリBの電圧12Vでは不足である。そのため、昇圧
回路51で約180V〜250Vの電圧を発生させ、そ
れをコンデンサC51に充電し、所定タイミングで一気
にインジェクタソレノイドLに印加して上記所望のピー
ク電流値を得ている。また、一旦ニードルバルブを開弁
した後は、インジェクタソレノイド電流ISOL 値を上記
保持電流に切替えて同ニードルバルブの開状態を所定時
間維持している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記駆動回
路にあっては、エンジンの回転数によらない常に安定し
た燃料噴射を実現すべく、昇圧回路51及びコンデンサ
C51を複数ある気筒の各気筒に対応して共通に設ける
構成とした場合、それら昇圧回路51及びコンデンサC
51の電力容量も自ずと大きくする必要がある。そのた
め、昇圧回路51及びコンデンサC51としてそれぞれ
大型のものを使用する必要が生じ、同回路を小型化する
ことが困難となっている。
【0013】また、上記駆動回路にあっては、上記降圧
回路52が各気筒に対応して配される構成となるため、
それら気筒毎に専用の降圧回路52,定電流回路53,
スイッチSW2及び逆流防止ダイオードD等を設ける必
要がある。そのため、回路構成が複雑であるとともに部
品点数も自ずと多いものとならざるを得なかった。
【0014】なお、上述したインジェクタ用アクチュエ
ータ駆動回路に限らず、複数のアクチュエータに対し、
図11(g)に例示した態様で駆動電流を供給する回路
にあっては、こうした実情も概ね共通したものとなって
いる。
【0015】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、複数のアクチュエータ
に上記態様の電流を供給する場合であれ、小型化、簡素
化の可能なアクチュエータ駆動回路を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、複数のアクチュエータを
構成する複数のソレノイドをその各駆動当初のみ大電流
駆動するとともに、その後の所定時間はより小さな電流
にて定電流駆動すべく、前記大電流駆動信号を生成する
昇圧回路と前記定電流駆動信号を生成する降圧回路とを
共通接続するとともに、それら共通接続点と前記各ソレ
ノイドとを並列接続し、それら各ソレノイドに対する通
電の有無を選択するスイッチング回路を同各ソレノイド
に対して各々直列に設けたアクチュエータ駆動回路にお
いて、前記昇圧回路と前記降圧回路とは、各々昇圧用、
降圧用のインダクタンス素子を有して構成されるととも
に、昇圧回路から降圧回路への逆流電流を阻止するダイ
オードを介して互いに並列接続され、その並列接続点に
同昇圧回路と降圧回路とで共通の平滑コンデンサを備え
てなることをその要旨とする。
【0017】
【0018】上記請求項1記載の構成によれば、昇圧回
路及び降圧回路を共通接続するとともに、複数のアクチ
ュエータに対して共有化している。そのため、アクチュ
エータの駆動回路において、昇圧回路及び降圧回路を小
型化、簡素化でき、ひいてはシステムを小型化して低コ
ストにできる。また、昇圧回路及び降圧回路が小型化、
簡素化できることにより、スペース的に自由度が増え、
同駆動回路の設計レイアウトも容易となる。
【0019】請求項記載の発明は、複数のアクチュエ
ータを構成する複数のソレノイドをその各駆動当初のみ
大電流駆動するとともに、その後の所定時間はより小さ
な電流にて定電流駆動すべく、前記大電流駆動信号を生
成する昇圧回路と前記定電流駆動信号を生成する降圧回
路とを共通接続するとともに、それら共通接続点と前記
各ソレノイドとを並列接続し、それら各ソレノイドに対
する通電の有無を選択するスイッチング回路を同各ソレ
ノイドに対して各々直列に設けたアクチュエータ駆動回
路において、前記降圧回路は降圧用スイッチング素子と
降圧用インダクタンス素子との直列回路を有して構成さ
れ、前記昇圧回路は前記降圧用インダクタンス素子に設
けられたインダクタンス可変端子と接地との間に設けら
れた昇圧用スイッチング素子を有して構成され、前記降
圧用インダクタンス素子の出力端は、逆流電流を阻止す
るダイオードを介してそれら昇圧回路と降圧回路とで共
通の平滑コンデンサに接続されてなることをその要旨と
する。
【0020】同構成によれば、降圧用のインダクタンス
素子により昇圧用のインダクタンス素子を構成すること
ができ、アクチュエータ駆動回路をさらに小型化、簡素
化できるとともに低コストにできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]以下、本発明をエンジンのインジ
ェクタソレノイドを駆動する回路に具体化した第1の実
施の形態を図1〜図5にしたがって説明する。
【0022】図1は、第1の実施の形態である4気筒エ
ンジンのインジェクタソレノイドを駆動するアクチュエ
ータ駆動回路10を示している。図1において、バッテ
リBaは駆動回路10の電源であり、その出力電圧は1
2Vである。この出力電圧が印加される昇圧コンバータ
回路(以下、昇圧コンバータ)11は、インダクタンス
素子であるコイルL1、昇圧スイッチングトランジスタ
(以下、昇圧トランジスタ)Q1、フリーホイールダイ
オード(逆流防止も兼ねる)D1、コンデンサC1等で
構成されている。なお、昇圧トランジスタQ1は、ベー
ス端子b1に入力される図2に示すコントロール信号発
生部16からの制御信号によりデューティ制御される。
【0023】一方、同じく上記バッテリBaから出力電
圧が印加される降圧コンバータ回路(以下、降圧コンバ
ータ)12は、降圧スイッチングトランジスタ(以下、
降圧トランジスタ)Q2、フリーホイールダイオードD
5、逆流防止ダイオードD2、インダクタンス素子であ
るコイルL2、コンデンサC1等で構成されている。な
お、降圧トランジスタQ2も、前記昇圧トランジスタQ
1と同様に、そのベース端子b2に入力される図2に示
すコントロール信号発生部16からの制御信号によりデ
ューティ制御される。
【0024】前記昇圧コンバータ11と降圧コンバータ
12とは、フリーホイールダイオードD1の出力端とコ
イルL2の出力端とにおいて共通接続され、負荷(イン
ジェクタソレノイド)に対して共通化されている。
【0025】また、気筒切替回路13A〜13Dは、そ
れぞれ噴射制御スイッチングトランジスタ(以下、噴射
制御トランジスタ)Q3A〜Q3D及び消弧回路(ダイ
オードD3A〜D3D及びツェナーダイオードD4A〜
D4Dのそれぞれの直列接続よりなる)を備えている。
この噴射制御トランジスタQ3A〜Q3Dのコレクタに
は各インジェクタソレノイドINJA 〜INJD が直列
に接続されている。
【0026】なお、前記インジェクタソレノイドINJ
A 〜INJD は、図示しないインジェクタ(燃料噴射弁
装置)に内蔵されるアクチュエータコイルである。前記
インジェクタは周知のように、インジェクタソレノイド
INJA 〜INJD 内を摺動するプランジャと、 プラン
ジャに固定されたニードルバルブと、 ニードルバルブを
閉弁方向に付勢するスプリングを備えている。 そして、
インジェクタソレノイドINJA 〜INJD に所定の電
圧が印加され同ソレノイドINJA 〜INJDに所定の
電流が流れると、同ソレノイドINJA 〜INJD の電
磁作用によりプランジャがニードルバルブに付与されて
いる前記スプリングの弾性力及び燃圧に抗して開弁方向
に移動し、 ニードルバルブ先端にて閉塞されていた噴射
孔が開放され燃料が気筒内に噴射される。
【0027】図2に示す制御回路14は、電子制御ユニ
ット(以下「ECU」という)15、コントロール信号
発生部16を備えている。 ECU15は図示しない中央
処理装置(CPU)を備えている。またECU15に
は、エンジンの作動状態を検出するために、各種センサ
(図示しない)が接続されている。すなわちECU15
には例えば、エアーフローメータ、吸気温センサ、スロ
ットルセンサ、水温センサ、酸素センサ、エンジン回転
数センサ等からの検出信号が入力される。ここでエアー
フローメータはエンジンが吸入する吸入空気量を計測す
るものであり、吸気温センサは吸気通路を流通する吸入
空気の温度変化を検出する。吸気温は、インジェクタの
先端部の周囲の雰囲気温度に相当する。スロットルセン
サは吸気通路に設けられたスロットル弁の開度(スロッ
トル開度)を検出する。水温センサはエンジンのウォー
タアウトレット部に取付けられ、エンジンの冷却水の温
度(冷却水温)を検出する。酸素センサは排気マニホル
ド内の排気ガス中の酸素濃度を検出する。
【0028】また前記ECU15には、コントロール信
号発生部16が信号線17を介して接続されている。前
記CPUは図示しないROMに格納した制御プログラム
に従い前記各センサからの検出信号に基づいてエンジン
の運転状態を判断し、その運転状態に対応した制御信号
をこのコントロール信号発生部16に対して信号線17
を介して入力する。コントロール信号発生部16は、前
記昇圧トランジスタQ1、降圧トランジスタQ2及び各
噴射制御トランジスタQ3A〜Q3Dの各ベース端子b
1、b2及びb3A〜b3Dに対して各信号線を介して
接続されている。そしてこのコントロール信号発生部1
6は、ECU15から入力される制御信号に基づいて、
所定タイミンング毎に昇圧トランジスタQ1、降圧トラ
ンジスタQ2及び各噴射制御トランジスタQ3A〜Q3
Dを個別にオン/オフ(ON/OFF)制御する。
【0029】次に、上記構成による駆動回路10の動作
を制御回路14の動作とともに図3〜図5に従って説明
する。駆動回路10の動作に先立って、昇圧コンバータ
11及び降圧コンバータ12の動作を図3及び図4に基
づいて説明する。
【0030】先ず昇圧コンバータ11の動作を図3に基
づいて説明する。同図3(a)及び図3(b)に示すよ
うに、昇圧トランジスタQ1のON期間において、コイ
ルL1に流れる電流IL1( 以下、コイル電流IL1)は時
間経過とともにほぼ直線状に増加する。そして、昇圧ト
ランジスタQ1のターンOFFに同期してコイルL1に
蓄積された電磁エネルギーは、フリーホイールダイオー
ドD1を経由しコンデンサC1を充電しながら放出され
る。そのため、コンデンサC1の電圧VC1(以下、コン
デンサ電圧VC1)は図3(c)に示すように、昇圧トラ
ンジスタQ1のターンOFFのたびに階段状に増加し、
所定電圧に達する。このとき、前記コントロール信号発
生部16からの制御信号により昇圧トランジスタQ1の
デューティ制御が休止され、同昇圧トランジスタQ1は
所定期間OFF状態とされる。
【0031】なお、コンデンサC1の充電期間τcは、
トランジスタQ1のターンOFFからコイル電流IL1が
ゼロになるまでの期間であり、無負荷の場合は以下に示
すコイルL1とコンデンサC1の共振周期T、すなわち T=2π√(L1・C1) の1/4の期間となる。
【0032】また、一充電当たりのコンデンサ電圧VC1
の電圧上昇ΔVは ΔV=IL1p√(L1/C1) である。
【0033】ここで、L1はコイルL1のインダクタン
ス、C1はコンデンサC1のキャパシタンス、IL1pは
コイル電流IL1のピーク値とする。また、昇圧コンバー
タ11によるこうした昇圧動作が行われている期間、噴
射制御トランジスタQ3(ここでは例えば同トランジス
タQ3A)は、図3(d)に示すようにOFF状態に保
たれる。
【0034】次に、降圧コンバータ12の動作を図4に
基づいて説明する。この降圧コンバータ12が降圧動作
を行う期間は、噴射制御トランジスタQ3A〜Q3Dの
いずれかがON状態に制御されている。ここでは図4
(d)に示すように、同トランジスタQ3AがON状態
にあるものとして説明する。
【0035】同図4(b)及び(c)に示すように、同
じくデューティ制御されている降圧トランジスタQ2の
ON期間において、コイルL2には、バッテリBa、降
圧トランジスタQ2、逆流防止ダイオードD2、コイル
L2、インジェクタソレノイドINJA 、これに直列接
続されている噴射制御トランジスタQ3Aの閉ループに
対応した電流IL2( 以下、コイル電流IL2)が流れ、時
間経過とともに対数的に増加する。一方、降圧トランジ
スタQ2のOFF期間においては、コイルL2に蓄積さ
れた電磁エネルギーは、コンデンサC1を充電しながら
放出される。ただし、コンデンサ電圧VC1は図4(a)
に示すように、、インジェクタソレノイドINJA との
直列共振状態後半における同インジェクタソレノイドI
NJA に蓄積された電磁エネルギーが放出されるまでの
期間、ダイオードD6によりダンパ(クランプ)されつ
つ負電圧を維持する。降圧トランジスタQ2は、前記コ
ントロール信号発生部16からの制御信号によりコンデ
ンサ電圧VC1が所定値を維持あるいはコイル電流IL2の
ピーク値が所定値となるようデューティ制御される。
【0036】次に、図5に基づいて駆動回路10の動作
を説明する。なお、各気筒において動作は同じであるた
め、ここでは便宜上、A気筒に関する動作についてのみ
説明する。
【0037】ECU15は、各種センサからの入力信号
に基づき、図5(a)に示される態様でインジェクタソ
レノイドINJA の駆動開始タイミングt1及び同駆動
OFFタイミングt6(すなわちアクチュエータ駆動信
号のON時期並びにON時間)を燃料噴射制御プログラ
ムに従って決定する。次にECU15は、アクチュエー
タ駆動信号を時刻t1に信号線17を介してコントロー
ル信号発生部16に出力する。コントロール信号発生部
16は、このアクチュエータ駆動信号の立ち上がりに基
づき、図5(b)に示す態様で昇圧トランジスタQ1の
デューティ制御を開始する。これによりコンデンサ電圧
VC1、は昇圧トランジスタQ1のターンOFFのたびに
図5(g)に示す態様で階段状に増加する。そして、同
コンデンサ電圧VC1が所定電圧に達すると、それを見計
らった時刻に前記コントロール信号発生部16からの制
御信号により昇圧トランジスタQ1のデューティ制御が
休止され、同昇圧トランジスタQ1は所定期間OFF状
態とされる。
【0038】また、時刻t2には、図5(d)に示すよ
うに、コントロール信号発生部16がA気筒の噴射制御
トランジスタQ3AをONとする。このトランジスタQ
3AのターンON直後、コンデンサC1とA気筒のイン
ジェクタソレノイドINJAは直列共振状態になり、イ
ンジェクタソレノイドINJA の電圧VINJA(以下、イ
ンジェクタソレノイド電圧VINJA)は図5(e)に示す
ように、短時間でゼロクロスする。そしてそのとき、図
5(i)及び(j)に示すように、共振による大電流の
インジェクタソレノイド電流IINJAが同ソレノイドIN
A に流れ、時刻t3において噴射ニードルバルブが確
実に開かれる。なお、トランジスタQ3Aのコレクタ−
エミッタ間電圧VCEの変化を図5(h)に示す。
【0039】コンデンサ電圧VC1がゼロクロスした後、
時刻t4にコントロール信号発生部16は降圧コンバー
タ12の降圧トランジスタQ2に対するデューティ制御
を図5(c)に示す態様で開始し、以後、図5(e)に
示すように、同降圧コンバータ12による降圧変換した
直流電圧をインジェクタソレノイドINJA に供給す
る。この降圧コンバータ12のデューティ制御は、所定
時間を経た時刻t5に休止され、その直後の時刻t6に
図5(d)に示す態様で噴射制御トランジスタQ3Aが
ターンOFFされる。なお、この時刻t4〜t6の期間
中、インジェクタソレノイドINJA には前記降圧変換
された直流電圧が印加されるため、同インジェクタソレ
ノイドINJA には図5(i)に示すような0.5A〜
1.5A程度の定電流が流れ、ニードルバルブも図5
(j)に示す態様で開状態が保持される。 また、噴射制
御トランジスタQ3AのターンOFF時には、ダイオー
ドD3A及びツェナーダイオードD4Aによる一時的な
動作電圧の維持によって同トランジスタQ3Aがサステ
イン(持続)動作し、インジェクタソレノイドINJA
の蓄積電磁エネルギーが短時間で放出されるため、同時
刻t6には確実に噴射ニードルバルブが閉じられる。
【0040】なお、図5(a)に示すように、時刻t7
においてアクチュエータ駆動信号が立ち上がると、B気
筒に関する動作がA気筒と同一の態様で引き続き実行さ
れる。B気筒の噴射制御トランジスタQ3BのON/O
FFタイミングを、図5(f)にて示す。
【0041】ところで、上記駆動回路10にあっては、
噴射制御トランジスタQ3AがターンONされる時刻t
2以前に降圧コンバータ12の動作が開始されるように
しても、ダイオードD3Aが逆バイアスによりOFFし
ているため、インジェクタソレノイドINJA への通電
は起こらない。また、さらに噴射制御トランジスタQ3
AがターンOFFされる時刻t6以後まで降圧コンバー
タ12の動作が継続されるようにしても、噴射制御トラ
ンジスタQ3AのターンOFFによりインジェクタソレ
ノイドINJA への通電は好適に遮断される。
【0042】以上説明した第1の実施の形態により得ら
れる効果について以下に記載する。 ・コストが高く実装面積の大きいコンバータ部分(昇圧
コンバータ11及び降圧コンバータ12)を複数気筒で
共有化するため、アクチュエータ駆動回路10の低コス
ト、小型化が実現される。
【0043】・インジェクタソレノイドINJA への高
電圧印加エネルギーは小容量のコンデンサC1への蓄積
電荷で決まるため、制御が容易であるとともにインジェ
クタソレノイドを磁気飽和しない領域で安定して使用で
きる。
【0044】・サステイン動作は噴射制御トランジスタ
Q3A〜Q3Dで行うため、発熱が分散され放熱設計が
容易となる。 ・降圧コンバータ12の動作タイミングのずれはシステ
ムの性能に大きな影響を与えないため、高精度なタイミ
ング回路等は不要となる。
【0045】・インジェクタソレノイドINJ(INJ
A )の蓄積電磁エネルギーは噴射制御トランジスタQ3
(Q3A)のターンOFF後急速に放出されるため、燃
料噴射制御性も良い。
【0046】[第2の実施の形態]次に本発明を具体化
した第2の実施の形態について、上記第1の実施の形態
との相違点を中心に説明する。なお、第2の実施の形態
の説明において、第1の実施の形態と同様の構成につい
ては同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0047】図6は第2の実施の形態である4気筒エン
ジンのインジェクタソレノイドを駆動するアクチュエー
タ駆動回路20を示している。本実施の形態と第1の実
施の形態との相違点は、前記昇圧コンバータ回路11の
コイルL1と前記降圧コンバータ12のコイルL2と
を、中間タップを有する1個の単巻トランス(以下、単
にトランス)T1で共用するようにした点である。
【0048】すなわち、本実施の形態の昇圧コンバータ
回路21は、トランスT1、昇圧トランジスタQ1、フ
リーホイールダイオード(逆流防止も兼ねる)D1、コ
ンデンサC1等で構成される。一方、降圧コンバータ2
2は、降圧トランジスタQ2、フリーホイールダイオー
ドD5、トランスT1、コンデンサC1等で構成され
る。なお、トランスT1には中間タップTPが設けら
れ、同中間タップTPには昇圧トランジスタQ1のコレ
クタが接続されている。
【0049】以下、これら昇圧コンバータ回路21及び
降圧コンバータ22の動作を順次説明する。まず、昇圧
コンバータ21の動作を図7に基づいて説明する。な
お、本実施の形態にあって、アクチュエータ駆動回路2
0を昇圧コンバータ21として動作させる昇圧モードで
は、降圧トランジスタQ2は常時ON状態に維持されて
いる。
【0050】同図7(a)及び(b)に示すように、デ
ューティ制御される昇圧トランジスタQ1のON期間に
おいて、トランスT1に流れる電流IT1( 以下、トラン
ス電流IT1)は時間経過とともにほぼ直線状に増加す
る。そして、昇圧トランジスタQ1のターンOFFに同
期してトランスT1に蓄積された電磁エネルギーはダイ
オードD1を経由しコンデンサC1を充電しながら放出
される。そのため、コンデンサ電圧VC1は図7(c)に
示すように、昇圧トランジスタQ1のターンOFFのた
びに階段状に増加し、所定電圧に達する。このとき、コ
ントロール信号発生部16からの制御信号により昇圧ト
ランジスタQ1のデューティ制御が休止され、同昇圧ト
ランジスタQ1は所定期間OFF状態とされる。
【0051】なお、コンデンサC1の充電期間τcは、
トランジスタQ1のターンOFF時からトランス電流I
T1がゼロになるまでの期間であり、無負荷の場合は以下
に示すトランスT1の2次側コイルL2とコンデンサC
1との共振周期T、すなわち T=2π√(L2・C1) の1/4の期間となる。ここで、L2はトランスT1の
2次側コイル(トランスT1の全体を構成するコイル)
のインダクタンス、C1はコンデンサC1のキャパシタ
ンスである。
【0052】また、一充電の電圧上昇ΔVは、IT1p を
トランス電流IT1のピーク値とし、L1をトランスT1
の1次側コイル(トランスT1の中間タップTPより降
圧トランジスタQ2側を構成するコイル)のインダクタ
ンスとすると、 ΔV=IT1p √( L1/C1) となる。昇圧コンバータ21によるこうした昇圧動作が
行われている期間、噴射制御トランジスタQ3(ここで
は例えば同トランジスタQ3A)は、図7(d)に示す
ようにOFF状態に保たれる。
【0053】次に、降圧コンバータ22の動作を図8に
基づいて説明する。なお、本実施の形態にあって、アク
チュエータ駆動回路20を降圧コンバータ22として動
作させる降圧モードでは、昇圧トランジスタQ1は常時
OFF状態に維持されている。また、この降圧コンバー
タ22が降圧動作を行う期間は、噴射制御トランジスタ
Q3A〜Q3DのいずれかがON状態に制御されてい
る。ここでは図8(d)に示すように、同トランジスタ
Q3AがON状態にあるものとして説明する。
【0054】同図8(b)及び(c)に示すように、同
じくデューティ制御されている降圧トランジスタQ2の
ON期間において、トランスT1には、バッテリBa、
降圧トランジスタQ2、トランスT1、ダイオードD
1、インジェクタソレノイドINJA 、及び同ソレノイ
ドINJA に直列接続されている噴射制御トランジスタ
Q3Aの閉ループに対応した電流IT1( 以下、トランス
電流IT1)が流れ、時間経過とともに対数的に増加す
る。一方、降圧トランジスタQ2のOFF期間において
は、トランスT1に蓄積された電磁エネルギーは、コン
デンサC1を充電しながら放出される。ただし、コンデ
ンサ電圧VC1は図8(a)に示すように、インジェクタ
ソレノイドINJA との直列共振状態後半における同イ
ンジェクタソレノイドINJA に蓄積された電磁エネル
ギーが放出されるまでの期間、ダイオードD6によりダ
ンパ(クランプ)されつつ負電圧を維持する。降圧トラ
ンジスタQ2は、前記コントロール信号発生部16によ
りコンデンサ電圧VC1が所定値を維持あるいはトランス
電流IT1のピーク値が所定値となるようデューティ制御
される。
【0055】次に、上記構成による駆動回路20の動作
を図9に基づいて説明する。なお、各気筒において動作
は同じであるため、ここでは便宜上、A気筒に関する動
作についてのみ説明する。
【0056】ECU15は、図9(a)に示される態様
で先の第1の実施の形態と同様に、そのON/OFFタ
イミングが決定されるアクチュエータ駆動信号を、時刻
t1に信号線17を介してコントロール信号発生部16
に出力する。コントロール信号発生部16は、このアク
チュエータ駆動信号の立ち上がりに基づき、図9(b)
に示す態様で昇圧トランジスタQ1のデューティ制御を
開始する。これによりコンデンサ電圧VC1は、昇圧トラ
ンジスタQ1のターンOFFのたびに図9(g)に示す
態様で階段状に増加する。そして、同コンデンサ電圧V
C1が所定電圧に達するとそれを見計らった適宜の時刻に
前記コントロール信号発生部16からの制御信号により
昇圧トランジスタQ1のデューティ制御が休止され、一
旦昇圧モードが終了する。なお前述したように、また図
9(c)に示すように、この昇圧モード期間中、降圧ト
ランジスタQ2は常時ON状態に維持される。
【0057】また、時刻t2には、図9(d)に示すよ
うに、コントロール信号発生部16がA気筒の噴射制御
トランジスタQ3AをONとする。このトランジスタQ
3AのターンON直後、コンデンサC1とA気筒のイン
ジェクタソレノイドINJAは直列共振状態になり、イ
ンジェクタソレノイド電圧VINJAは図9(e)に示すよ
うに、短期間でゼロクロスする。そして、そのとき、図
9(i)及び(j)に示すように、共振による大電流の
インジェクタソレノイド電流IINJAが同ソレノイドIN
A に流れ、時刻t3において噴射ニードルバルブを確
実に開く。なお、トランジスタQ3Aのコレクタ−エミ
ッタ間電圧VCEの変化を図9(h)に示す。
【0058】また、ほぼ時刻t2には、図9(b)及び
(c)に示すように、前記コントロール信号発生部16
からの制御信号により昇圧トランジスタQ1のデューテ
ィ制御が休止され同昇圧トランジスタQ1は所定期間O
FF状態とされるとともに、降圧コンバータ22の降圧
トランジスタQ2に対するデューティ制御が開始され
る。そして、コンデンサ電圧VC1がゼロクロスした後、
時刻t4以降において図9(e)に示すように、同降圧
コンバータ22による降圧変換した直流電圧をインジェ
クタソレノイドINJA に供給する。この降圧コンバー
タ22のデューティ制御は、所定時間を経た時刻t5に
休止され、その直後の時刻t6に図9(d)に示す態様
で噴射制御トランジスタQ3AがターンOFFされる。
なお、この時刻t4〜t6の期間中、インジェクタソレ
ノイドINJA には前記降圧変換された直流電圧が印加
されるため、同インジェクタソレノイドINJA には図
9(i)に示すような0.5A〜1.5A程度の定電流
が流れ、ニードルバルブも図9(j)に示す態様で開状
態が保持される。 また、噴射制御トランジスタQ3Aの
ターンOFF時には、ダイオードD3A及びツェナーダ
イオードD4Aによる一時的な動作電圧の維持により同
トランジスタQ3Aがサステイン(持続)動作し、イン
ジェクタソレノイドINJA の蓄積電磁エネルギーが短
時間で放出されるため、同時刻t6には確実に噴射ニー
ドルバルブが閉じられる。
【0059】なお、図9(a)に示すように、時刻t7
においてアクチュエータ駆動信号が立ち上がると、B気
筒に関する動作がA気筒と同一の態様で引き続き実行さ
れる。B気筒の噴射制御トランジスタQ3BのON/O
FFタイミングを、図9(f)に示す。
【0060】ところで、上記駆動回路20にあっても、
噴射制御トランジスタQ3AがターンONされる時刻t
2以前に降圧コンバータ22の動作が開始されるように
しても、ダイオードD3Aが逆バイアスによりOFFし
ているため、インジェクタソレノイドINJA への通電
は起こらない。また、さらに噴射制御トランジスタQ3
AがターンOFFされる時刻t6以後まで降圧コンバー
タ22の動作が継続されるるようにしても、噴射制御ト
ランジスタQ3AのターンOFFによりインジェクタソ
レノイドINJA への通電は好適に遮断される。
【0061】以上説明した実施の形態により得られる効
果について以下に記載する。 ・昇圧、降圧用のコイルを単巻トランスT1で共用化し
たため、駆動回路20としてその更なる低コスト、小型
化が図られる。
【0062】・昇圧動作ではこのトランスT1が平滑コ
イル並びにステップアップトランスになり、昇圧トラン
ジスタQ1に印加する電圧を低く設定することができ
る。このため、同トランジスタQ1として低耐圧トラン
ジスタが利用できより低コスト化できる。
【0063】・昇圧トランジスタQ1及び降圧トランジ
スタQ2の循環電流の経路が、トランスT1及び2つの
フリーホイールダイオードD1,D5により確保されて
いるため、同昇圧トランジスタQ1及び降圧トランジス
タQ2のいかなる動作モードにおいてもその高い動作信
頼性が確保される。
【0064】・昇圧モードでのフリーホイールダイオー
ドD1は降圧モードにおいては降圧コンバータ22の逆
流防止ダイオードとして機能する。従って、従来降圧コ
ンバータに必要だった逆流防止ダイオードが不要とな
り、同駆動回路20が更に低コスト、小型化される。
【0065】・コストが高く実装面積の大きいコンバー
タ部分(昇圧コンバータ21及び降圧コンバータ22)
を複数気筒で共有化することでも、アクチュエータ駆動
回路20の低コスト、小型化が実現される。
【0066】・インジェクタソレノイドINJ(INJ
A )への高電圧印加エネルギーは小容量の平滑コンデン
サC1への蓄積電荷で決まるため、制御が容易であると
ともにインジェクタソレノイドを磁気飽和しない領域で
安定して使用できる。
【0067】・サステイン動作は噴射制御トランジスタ
Q3A〜Q3Dで行うため、発熱が分散され放熱設計が
容易となる。 ・降圧コンバータ22の動作タイミングのずれはシステ
ムの性能に大きな影響を与えないため、高精度なタイミ
ング回路等は不要となる。
【0068】・インジェクタソレノイドINJ(INJ
A )の蓄積電磁エネルギーは噴射制御トランジスタQ3
(Q3A)のターンOFF後急速に放出されるため、燃
料噴射制御性も良い。
【0069】なお、前記各実施の形態は次のように構成
を変更して具体化することもできる。 ・前記第1の実施の形態においては、逆流防止ダイオー
ドD2がフリーホイールダイオードD5と降圧トランジ
スタQ2のコレクタのと間に介挿されている例を示した
が、同逆流防止ダイオードD2はコイルL2とフリーホ
イールダイオードD1との間に介挿される構成としても
よい。この場合、逆流防止ダイオードD2に逆バイアス
が印加される周波数は昇圧コンバータ11の動作周期で
決まり、一般には同昇圧コンバータ11のスイッチング
周波数の1/10以下となる。このため、逆流防止ダイ
オードD2には高速スイッチング性能が要求されず、同
逆流防止ダイオードD2として逆回復時間の遅い一般の
整流用ダイオードを使用することができるようになる。
また、高電圧印加時は逆流防止ダイオードD2のカット
オフによりフリーホイールダイオードD5には高電圧が
印加されないため、フリーホイールダイオードD5とし
て低耐圧品を使用することができるようになる。
【0070】・前記両実施の形態においては、昇降圧用
スイッチング素子及び噴射制御スイッチング素子として
バイポーラトランジスタを使用する例を示したがこれに
限定されるものではない。例えば、FET、IGBT
(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等を使用して
もよい。 ・前記両実施の形態においては、アクチュエータ駆動回
路としてエンジンのインジェクタソレノイドを駆動する
回路に具体化した例を示したが、これに限定されるもの
ではない。要は、複数のアクチュエータに対し、図5
(i)、図9(i)あるいは図11(g)に示される態
様で駆動電流を供給する回路であればよい。
【0071】その他、前記実施の形態から把握できる請
求項以外の技術的思想について、以下にその効果ととも
に記述する。 (1) 請求項1又は2記載のアクチュエータ駆動回路
において、前記各スイッチング回路は、前記各対応する
ソレノイドに直列接続されたスイッチング素子と、同ス
イッチング素子に並列接続されて各対応するソレノイド
に蓄積された電磁エネルギーに基づき同スイッチング素
子をサステイン動作せしめる消弧回路とを備えて構成さ
れることを特徴とするアクチュエータ駆動回路。
【0072】上記構成によれば、アクチュエータ駆動回
路を小型化、簡素化できるとともに、ソレノイド(アク
チュエータ)駆動終了時、消弧回路によりソレノイドに
蓄えられた電磁エネルギーを迅速に放出することができ
る。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、アクチュエータの駆動
回路において、昇圧回路及び降圧回路を小型化、簡素化
でき、ひいてはシステムを小型化して低コストにでき
る。また、昇圧回路及び降圧回路が小型化、簡素化でき
ることにより、スペース的に自由度が増え、設計レイア
ウトも容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のアクチュエータ駆動回路の第1の実
施の形態を示す回路図。
【図2】同じく駆動回路の制御回路のブロック図。
【図3】第1の実施の形態の昇圧コンバータの動作態様
を示すタイミングチャート。
【図4】第1の実施の形態の降圧コンバータの動作態様
を示すタイミングチャート。
【図5】第1の実施の形態の動作態様を示すタイミング
チャート。
【図6】この発明のアクチュエータ駆動回路の第2の実
施の形態を示す回路図。
【図7】第2の実施の形態の昇圧コンバータの動作態様
を示すタイミングチャート。
【図8】第2の実施の形態の降圧コンバータの動作態様
を示すタイミングチャート。
【図9】第2の実施の形態の動作態様を示すタイミング
チャート。
【図10】従来例のアクチュエータ駆動回路の回路図。
【図11】同じくその動作態様を示すタイミングチャー
ト。
【符号の説明】
10,20…インジェクタソレノイド(アクチュエー
タ)駆動回路、11,21…昇圧コンバータ、12,2
2…降圧コンバータ、13A〜13D…気筒切替回路、
14…制御回路、15…ECU、16…コントロール信
号発生部、Ba…バッテリ、C1…コンデンサ、INJ
A 〜INJD …インジェクタソレノイド、L1,L2…
コイル、Q1…昇圧トランジスタ、Q2…降圧トランジ
スタ、Q3A〜Q3D…噴射制御トランジスタ、T1…
トランス。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のアクチュエータを構成する複数のソ
    レノイドをその各駆動当初のみ大電流駆動するととも
    、その後の所定時間はより小さな電流にて定電流駆動
    べく、前記大電流駆動信号を生成する昇圧回路と前記
    定電流駆動信号を生成する降圧回路とを共通接続すると
    ともに、それら共通接続点と前記各ソレノイドとを並列
    接続し、それら各ソレノイドに対する通電の有無を選択
    するスイッチング回路を同各ソレノイドに対して各々直
    列に設けたアクチュエータ駆動回路において、 前記昇圧回路と前記降圧回路とは、各々昇圧用、降圧用
    のインダクタンス素子を有して構成されるとともに、昇
    圧回路から降圧回路への逆流電流を阻止するダイオード
    を介して互いに並列接続され、その並列接続点に同昇圧
    回路と降圧回路とで共通の平滑コンデンサを備えてなる
    ことを特徴とするアクチュエータ駆動回路。
  2. 【請求項2】複数のアクチュエータを構成する複数のソ
    レノイドをその各駆動当初のみ大電流駆動するととも
    に、その後の所定時間はより小さな電流にて定電流駆動
    すべく、前記大電流駆動信号を生成する昇圧回路と前記
    定電流駆動信号を生成する降圧回路とを共通接続すると
    ともに、それら共通接続点と前記各ソレノイドとを並列
    接続し、それら各ソレノイドに対する通電の有無を選択
    するスイッチング回路を同各ソレノイドに対して各々直
    列に設けたアクチュエータ駆動回路において、 前記降圧回路は降圧用スイッチング素子と降圧用インダ
    クタンス素子との直列回路を有して構成され、前記昇圧
    回路は前記降圧用インダクタンス素子に設けられたイン
    ダクタンス可変端子と接地との間に設けられた昇圧用ス
    イッチング素子を有して構成され、前記降圧用インダク
    タンス素子の出力端は、逆流電流を阻止するダイオード
    を介してそれら昇圧回路と降圧回路とで共通の平滑コン
    デンサに接続されてなることを特徴とするアクチュエー
    タ駆動回路。
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