JP3476541B2 - メンブレンプレス成形用転写シート - Google Patents

メンブレンプレス成形用転写シート

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JP3476541B2 JP13133894A JP13133894A JP3476541B2 JP 3476541 B2 JP3476541 B2 JP 3476541B2 JP 13133894 A JP13133894 A JP 13133894A JP 13133894 A JP13133894 A JP 13133894A JP 3476541 B2 JP3476541 B2 JP 3476541B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、真空プレス成形や圧空
プレス成形などのメンブレンプレス成形を行う合成樹脂
シート又は合成樹脂板に対して、メンブレンプレス成形
前に合成樹脂シート又は合成樹脂板表面に所望の機能を
転写し、さらに転写後もベースフィルムを剥離しないま
まで合成樹脂シート又は合成樹脂板をメンブレンプレス
成形方法で成形できる、という用い方を可能としたメン
ブレンプレス成形用転写シートに関する発明であって、
特に耐汚染性、耐傷つき性、高光沢性といった機能を合
成樹脂シート又は合成樹脂板表面に付与することのでき
るメンブレンプレス成形用転写シートに関する。 【0002】 【従来の技術】真空プレス成形や圧空プレス成形等のプ
レス方法である、いわゆるメンブレンプレス成形法は、
基本的に次の通りである。即ち、まず合成樹脂シート又
は合成樹脂板(以下単に合成樹脂シートとするが、常に
合成樹脂板も含むものとする。)をその軟化点近傍まで
加熱し、これを所定の形状の被写体(例えばキッチンセ
ットのドアの形状の木質体。)にかぶせ、この上にさら
に伸縮自在のメンブレン(例えばゴム膜。)をかぶせ
る。ついでこれに空気又は液体の圧力をかけて、被写体
の表面に均等に合成樹脂シートを被覆する。そして被写
体の形状通り(この場合ではドアの形状。)に変形した
合成樹脂シートを得る。そしてこのような方法で行われ
るメンブレンプレス成形法において、例えば合成樹脂シ
ート表面に耐汚染性、耐傷つき性、高光沢性といった機
能を付与したい場合、メンブレンプレス成形を行う前処
理として、それらの機能を付与できる機能性塗料を予め
合成樹脂シート表面に塗布(コーティング)した後に、
又は転写シートを用た転写法により合成樹脂シート表面
にこれらの機能を予め付与した後に、上記手順により合
成樹脂シートをメンブレンプレス成形することが行われ
ている(例えば特開平4−241943号公報参
照。)。このようにすることで、得られた(変形済み
の)合成樹脂シート表面には耐汚染性、耐傷つき性、高
光沢性といった機能が付与されていることになる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし機能性塗料を予
めコーティングする場合、コーティングの際に生じる筋
などのパターンが生じてしまうので、プレス成形された
合成樹脂シート表面に高光沢で鏡面に近い仕上がりが必
要な場合にはこの方法は適していない。また機能性塗料
の中でも耐紫外線老化性を付与するUV塗料を用いる場
合、UV塗料はしばしば伸びに欠けるので、これをコー
ティングした合成樹脂シートを用いてメンブレンプレス
成形を行った場合、UV塗料にクラックが生じる、とい
う問題があった。さらに転写シートを用いて表面に機能
を付与した合成樹脂シートをメンブレンプレス成形する
場合では、まず最初に転写シートを用いて合成樹脂シー
ト表面に機能を転写し、次いで転写後に転写シートのベ
ースフィルムを剥離するが、剥離したままでメンブレン
プレス成形を行うと転写された機能が損なわれる可能性
があるため、転写された機能をメンブレンプレス成形時
に保護するための保護フィルムを、転写がなされた合成
樹脂シート表面に対して新たに貼付した上でメンブレン
プレス成形を実行する必要があった。即ち従来の転写シ
ートを用いた場合であれば、ベースフィルムを剥離しま
いままであればベースフィルムが溶融するなどしてしま
って転写した機能を損ねるので、必ずベースフィルムを
剥離せねばならず、また転写した機能を保護するため
に、ベースフィルムとは別の保護フィルムを貼付してか
らでないとメンブレンプレス成形が実行できず、工程が
増えて手間がかかり、また余計なコストも必要となり問
題であった。 【0004】本願発明は上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、転写シートを用いて表面に機能
を付与した合成樹脂シートをメンブレンプレス成形する
時に用いるメンブレンプレス成形用転写フィルムにおい
て、合成樹脂シート表面に転写を行った後もベースフィ
ルムを剥離することなく引き続きメンブレンプレス成形
を行うことを可能としたメンブレンプレス成形用転写シ
ートを提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本願発明の請求項1に係
るメンブレンプレス成型用転写シートは、メンブレンプ
レス成型を行う際に、メンブレンプレスを行う対象であ
る合成樹脂シート又は合成樹脂板に対してメンブレンプ
レスを行う前に、予め所望の機能を前記合成樹脂シート
又は合成樹脂板表面に転写することで付与する為に用い
られるメンブレンプレス成型用転写シートにおいて、前
記メンブレンプレス成型用転写シートのベースフィルム
として、厚さ12μm〜100μmの二軸延伸ポリオレ
フィンフィルムと、厚さ3.5μm〜25μmの二軸延
伸ポリエステルフィルムと、をラミネートしたフィルム
を用い、前記ベースフィルムにおける二軸延伸ポリエス
テルフィルム側に、耐熱リリース層を設けてなり、さら
にその上に、直接又は離型層を介して、保護層、及び接
着層、を順次形成した構成を有しており、前記耐熱リリ
ース層は、エポキシ−メラミン樹脂、アクリル−メラミ
ン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、尿素−メラミン樹
脂、シリコン樹脂、のいずれかよりなる耐熱リリース処
理剤を、ロールコーティング法、又はグラビアコーティ
ング法、によって、前記二軸延伸ポリエステルフィルム
側に塗布し、次いでこれを乾燥若しくは硬化させること
によって、その厚さが0.1μm〜3.0μmとなるよ
うに形成されてなり、該メンブレンプレス成形用転写シ
ートを用いて前記合成樹脂シート又は合成樹脂板表面に
所望の機能を転写することで付与した後も、前記メンブ
レンプレス成形用転写シートのベースフィルムを剥離し
ない状態のままで引き続きメンブレンプレス成型を行え
ること、を特徴とする。 【0006】 【0007】 【作用】本発明に係るメンブレンプレス成形用転写シー
トは、ベースフィルムとして、厚さ12μm〜100μ
mの二軸延伸ポリオレフィンフィルムと、厚さ3.5μ
m〜25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムと、をラ
ミネートしたフィルムを用いているので、これを用いて
所望の機能をその表面に転写された合成樹脂シートをメ
ンブレンプレス成形する場合、本発明に係るメンブレン
プレス成形用転写シートであればそのベースフィルムを
剥離しないままメンブレンプレスを実行するが、メンブ
レンプレス時に合成樹脂シートが部分的に、例えば曲面
部分が伸びても、その伸びに対してベースフィルムも同
様に伸びて追従することができるので(以下、単に
「(ベースフィルムに)追従性がある。」と表現す
る。)、従来のようにベースフィルムを剥離し、新たに
別の保護フィルムを貼付する必要がなくなる、という作
用を奏する。 【0008】以下、実施例により本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定され
るものではない。 【0009】 【実施例】本発明に係るメンブレンプレス成形用転写シ
ートは以下の通りである。即ち、メンブレンプレス成形
を行う際に、メンブレンプレスを行う対象である合成樹
脂シートに対してメンブレンプレスを行う前に、予め所
望の機能を前記合成樹脂シート表面に転写することで付
与する為に用いられるメンブレンプレス成形用転写シー
トにおいて、前記メンブレンプレス成形用転写シートの
ベースフィルムとして、厚さ12μm〜100μmの二
軸延伸ポリオレフィンフィルムと、厚さ3.5μm〜2
5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムと、をラミネー
トしたフィルムを用い、前記ベースフィルムにおける二
軸延伸ポリエステルフィルム側に、直接又は離型層を介
して、保護層、及び接着層、を順次形成し、該メンブレ
ンプレス成形用転写シートを用いて前記合成樹脂シート
表面に所望の機能を転写することで付与した後も、前記
メンブレンプレス成形用転写シートのベースフィルムを
剥離しない状態のままで引き続きメンブレンプレス成形
を行えること、を特徴とする。また前記ベースフィルム
における二軸延伸ポリエステルフィルム側に耐熱リリー
ス層を設けてなり、さらにその上に、直接又は離型層を
介して、保護層、及び接着層、を順次形成した構成とし
てあっても構わない。以下、順に説明する。まずベース
フィルムとして用いるポリオレフィンフィルムとポリエ
ステルフィルムについて説明する。ポリオレフィンフィ
ルムとしては、例えば低密度ポリエチレンフィルム、リ
ニア−低密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、エチレンプロピレン共重合体フィルム(その他
共重合体フィルムを含む)などが用いられる。一方、ポ
リエステルフィルムとしては、例えばポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフ
タレート共重合体などが用いられる。これらはまた2種
以上のポリマーがブレンドされていても良く、例えばポ
リエチレンテレフタレートにポリエチレンテレフタレー
ト・イソフタレート共重合体がブレンドされている場合
m好適だる。また、ポリエチレンナフタレートフィルム
に、例えばポリエチレンテレフタレート・イソフタレー
ト共重合体フィルムが複合されていても差し支えない。 【0010】また、ベースフィルムに用いるポリオレフ
ィンフィルムとポリエステルフィルムとは、二軸延伸さ
れたフィルムを用いる。以下の説明におけるポリオレフ
ィンフィルムとポリエステルフィルムとは、「二軸延
伸」を省略しているが、全て二軸延伸フィルムであるこ
とをここで断っておく。二軸延伸フィルムを用いるの
は、当業者であれば公知であるようにこのフィルムであ
れば熱安定性に優れているからである。熱安定性に優れ
ているから好ましい、とする理由は、本実施例における
メンブレンプレス成形用転写シートを実際に使用するに
あたり、例えば転写工程を行う際に何度も加熱処理が施
されるが、例えば無延伸フィルムをベースフィルムとし
て用いた場合であれば加熱処理の際に熱収縮を起こして
しまい、そのため転写が確実にかつ綺麗に実行されない
可能性が非常に高い。一方、本実施例におけるメンブレ
ンプレス成形用転写シートのように、熱安定性に優れる
二軸延伸フィルムを用いるのであれば、転写の際に行わ
れる加熱処理を経てもベースフィルムが熱収縮を起こさ
ない、即ちベースフィルムが変形しないので、転写も確
実にかつ綺麗に実行されるのである。 【0011】ポリオレフィンフィルムとポリエステルフ
ィルムとのラミネートについては特に制限がなく、通常
のラミネート方法を用いる事が出来る。例えばポリエス
テルフィルムにポリエステルポリウレタン系接着剤を塗
布、乾燥し、それをポリオレフィンフィルムと貼り合わ
せる。 【0012】ベースフィルムとして用いるポリオレフィ
ンフィルム及びポリエステルフィルムの厚みとしては、
ポリオレフィンフィルムは12μm〜100μmの範
囲、好ましくは20μm〜70μmの範囲のものを、ま
たポリエステルフィルムは3.5μm〜25μmの範
囲、好ましくは9μm〜16μmの範囲のものを、それ
ぞれ用いることが、メンブレス成形加工時の追従性が好
適なものとなるので好ましい。 【0013】本発明のメンブレンプレス成形用転写シー
トにおいては、前述したとおり、必要に応じて耐熱リリ
ース層を設けることが考えられる。本実施例における耐
熱リリース層としては特に制限がなく、メンブレンプレ
ス成形時にベースフィルムからのオリゴマーの発生にお
るベースフィルムと合成樹脂シートの融着を阻止できる
もので、さらに成形時の熱により溶融しないものであれ
ば用いる事が出来る。例えば、エポキシ−メラミン樹
脂、アクリル−メラミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹
脂、尿素−メラミン樹脂、シリコン樹脂、などからなる
耐熱リリース処理剤を、ロールコーティング法、グラビ
アコーティング法、などの通常公知であるコーティング
法によりベースフィルムのポリエステルフィルム側に塗
布し、乾燥(熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線
硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂などによる硬化性塗膜の
場合には硬化)することによって形成される。耐熱リリ
ース層の厚さは通常0.1μm〜3μmの範囲、より好
ましくは0.3μm〜1.5μmの範囲が選ばれる。こ
れは厚さが0.1μm未満であればオリゴマー発生防止
に効果がないから、また3μmを超えると乾燥速度が遅
くなり生産的に非効率的であり、かつ経済性にも劣るか
ら、である。 【0014】また既述の通り、本実施例におけるメンブ
レンプレス成形用転写シートでは、前記ベースフィルム
における二軸延伸ポリエステルフィルム側に、(耐熱リ
リース層を設け、その上に)直接又は離型層を介して、
保護層、及び接着層、を順次形成する構成となっている
が、このように必要に応じて離型層を設けることが可能
である。この離型層について説明すると、これは耐候性
の良好なものであれば特に制限なく用いることが可能で
あり、例えばアクリル樹脂、シリコン樹脂、シリコン−
アクリル樹脂などからなる離型処理剤をロールコーティ
ング法、グラビアコーティング法等の通常公知なコーテ
ィング法により塗布し、乾燥(熱硬化性樹脂、紫外線硬
化性樹脂、電子線硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂などに
よる硬化性塗膜の場合には硬化)することによって形成
される。この離型層の厚みとしては、通常0.1μm〜
1.5μmの範囲、より好ましくは0.3μm〜1.0
μmの範囲が選ばれる。厚さ0.1μm未満であれば離
型効果が無くこれを成形した意味が無くなるから、また
1.0μmを超えると保護層の耐性に悪影響を及ぼすか
ら、である。 【0015】本実施例における保護層に用いる樹脂とし
ては、耐候性、耐溶剤性、耐傷つき性、耐汚染性などに
良好なものであれば、特に制限は無く用いる事が出来
る。例えば、ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、
アクリル樹脂、シリコン樹脂、シリコン−アクリル樹
脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、尿素−メラミン樹脂など
からなる塗工剤を、ロールコーティング法、グラビアコ
ーティング法等の通常公知なコーティング法により塗布
し、乾燥(熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬
化性樹脂、放射線硬化性樹脂などによる硬化性塗膜の場
合には硬化)することによって形成される。この保護層
の厚みとしては、通常0.5μm〜20.0μmの範
囲、より好ましくは1.0μm〜5.0μmの範囲が選
ばれる。厚さ1μm未満であれば保護層の耐性を十分に
発揮出来ず好ましくないから、また20.0μmを超え
ると成形性及びメンブレンプレス成形用転写シートの取
り扱い性に悪影響を及ぼすから、である。 【0016】本実施例における接着層に用いる樹脂とし
ては、耐候性、接着性等に良好なものであれば特に制限
なく用いることが出来る。例えば、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などからな
る接着剤をロールコーティング法、グラビアコーティン
グ法などの通常コーティング法により塗布し、乾燥する
ことによって形成される。接着層の厚さは被着体の表面
形状などに応じて通常0.3μm〜20.0μmの範
囲、より好ましくは0.5μm〜2.0μmの範囲が選
ばれる。厚さ0.3μm未満であれば豪勢樹脂シートに
対して強固な密着を得られないから、また20.0μm
を超えると保護層に悪影響を及ぼし、また乾燥速度も遅
くなり非能率的であり、経済性でも劣るから、である。
以上説明した本実施例に係るメンブレンプレス成形用転
写シートは、以下のようにして利用する。即ち、従来の
技術において説明した様に、メンブレンプレス成形を行
おうとする合成樹脂シートの表面に、例えば耐候性など
の機能を付与するために用いる物であり、具体的には、
まず公知の手法により合成樹脂シートの表面にメンブレ
ンプレス成形用転写シートを用いて所望の機能、例えば
耐候性を転写により付与し、次いでこの転写により所望
の機能がその表面に備えられた合成樹脂シートの表面に
メンブレンプレス成形用転写シートが貼付されたままの
状態、即ちメンブレンプレス成形用転写シートのベース
フィルムが剥離されていないままの状態で、メンブレン
プレスを実行する。そして得られた成型品からベースフ
ィルムを剥離しても構わないし、ベースフィルムを貼付
したままで成型品を最終段階まで流通させ、実際に初め
て使用するときに剥離しても構わない。以下、実施例を
示すことによりさらに説明を加える。 【0017】(実施例1) 厚さ40.0μmのポリエチレンフィルムと、厚さ9.
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムとをラミ
ネートしたベースフィルム(複合フィルム)のポリエチ
レンテレフタレートフィルム側に、シリコン樹脂20部
(重量部、以下同様である。)、トルエン45部、メチ
ルイソブチルケトン35部からなる溶液をグラビアコー
ティング法にて塗布、乾燥して、厚さ0.5μmの離型
層を形成した。次いでこの離型層上にアクリル樹脂35
部、シリコン樹脂1部、メチルエチルケトン55部、シ
クロヘキサン10部、からなる溶液をグラビアコーティ
ング法にて塗布、乾燥し、厚さ2.0μmの保護層を形
成した。次いでこの保護層上にアクリル樹脂10部、ト
ルエン40部、メチルエチルケトン30部からなる溶液
をリバースコーティング法にて塗布、乾燥して、厚さ
1.0μmの接着層を形成して、本発明に係るメンブレ
ンプレス成形用転写シートを得た。 【0018】(実施例2) 厚さ20.0μmのポリエチレンフィルムと、厚さ1
2.0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと、
をラミネートしたベースフィルム(複合フィルム)のポ
リエチレンテレフタレートフィルム側に、メラミン樹脂
15部、キシレン35部、メチルイソブチルケトン50
部、からなる溶液をグラビアコーティング法にて塗布、
乾燥し、厚さ0.5μmの耐熱リリース層を形成した。
次いでこの耐熱リリース層上に、アクリル樹脂20部、
メチルエチルケトン50部、メチルイソブチルケトン3
0部、からなる溶液をグラビアコーティング法にて塗
布、乾燥し、厚さ1.0μmの離型層を形成した。次い
でこの離型層上に、ウレタン樹脂35部、メチルエチル
ケトン55部、シクロヘキサノン10部、からなる溶液
をグラビアコーティング法にて塗布、乾燥し、厚さ2.
0μmの保護層を形成した。次いでこの保護層状に、ポ
リエステル樹脂10部、トルエン40部、メチルエチル
ケトン30部、からなる溶液をリバースコーティング法
にて塗布、乾燥し、厚さ1.0μmの接着層を形成し
て、本発明に係るメンブレンプレス形成用転写シートを
得た。 【0019】(実施例3) 厚さ20.0μmのポリプロピレンフィルムと、厚さ
9.0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと、
をラミネートしたベースフィルム(複合フィルム)のポ
リエチレンテレフタレートフィルム側に、尿素−メラミ
ン樹脂20部、トルエン50部、メチルエチルケトン3
0部、からなる溶液をグラビアコーティング法にて塗
布、乾燥し、厚さ0.7μmの耐熱リリース層を形成し
た。次いでこの耐熱リリース層上に、アクリル樹脂35
部、キシレン30部、メチルイソブチルケトン35部か
らなる溶液をグラビアコーティング法にて塗布、乾燥
し、厚さ1.7μmの保護層を形成した。次いでこの保
護層上に、アクリル樹脂15部、メチルエチルケトン5
0部、トルエン35部からなる溶液をグラビアコーティ
ング法にて塗布、乾燥し、厚さ0.5μmの接着層を形
成して、本発明に係るメンブレンプレス形成用転写シー
トを得た。 【0020】(実施例4) 厚さ60.0μmのポリエチレンフィルムと、厚さ6.
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと、をラ
ミネートしたベースフィルム(複合フィルム)のポリエ
チレンテレフタレートフィルム側に、アクリル−ウレタ
ン樹脂38部、キシレン35部、メチルイソブチルケト
ン30部、からなる溶液をグラビアコーティング法にて
塗布、乾燥し、厚さ2.0μmの保護層を形成した。次
いでこの保護層上に、アクリル樹脂20部、メチルエチ
ルケトン70部、シクロヘキサノン10部、をリバース
コーティング法にて塗布、乾燥し、厚さ1.0μmの接
着層を形成して、本発明に係るメンブレンプレス形成用
転写シートを得た。 【0021】(比較例1) 厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(ベースフィルム)表面上に、シリコン樹脂20部、ト
ルエン45部、メチルイソブチルケトン35部、からな
る溶液をグラビアコーティング法にて塗布、乾燥し、厚
さ0.5μmの離型層を形成した。次いでこの離型層上
に、アクリル樹脂35部、シリコン樹脂1部、メチルエ
チルケトン55部、シクロヘキサノン10部、からなる
溶液をグラビアコーティング法にて塗布、乾燥し、厚さ
2.0μmの保護層を形成した。次いでこの保護層上
に、アクリル樹脂10部、トルエン40部、メチルエチ
ルケトン30部、からなる溶液をリバースコーティング
法にて塗布、乾燥し、厚さ1.0μmの接着層を形成し
て転写シートを得た。 【0022】(比較例2) 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(ベースフィルム)表面上に、メラミン樹脂15部、キ
シレン35部、メチルイソブチルケトン50部、からな
る溶液をグラビアコーティング法にて塗布、乾燥し、厚
さ0.5μmの耐熱リリース層を形成した。次いでこの
耐熱リリース層上に、アクリル樹脂20部、メチルエチ
ルケトン50部、メチルイソブチルケトン30部、から
なる溶液をグラビアコーティング法にて塗布、乾燥し、
厚さ1.0μmの離型層を形成した。次いでこの離型層
上に、ウレタン樹脂35部、メチルエチルケトン55
部、シクロヘキサノン10部、からなる溶液をグラビア
コーティング法にて塗布、乾燥し、厚さ2.0μmの保
護層を形成した。次いでこの保護層上に、ポリエステル
樹脂10部、トルエン40部、メチルエチルケトン30
部、からなる溶液をリバースコーティング法にて塗布、
乾燥し、厚さ1.0μmの接着層を形成して転写シート
を得た。 【0023】実施例1〜4のメンブレンプレス成形用転
写シート、及び比較例1〜2の転写シートをポリ塩化ビ
ニルシートのメンブレンプレス成形に用いて転写を行
い、ベースフィルムを剥離させないままで引き続きメン
ブレンプレスを実行した。そしてメンブレンプレス成形
が完了したポリ塩化ビニルシートの形状に対するメンブ
レンプレス成形用転写シート又は転写シートの形状に対
する追従性、また成形後のベースフィルムの剥離性、及
び外観性、耐汚染性につき評価をした。その結果を表1
に示した。 【0024】表1における成形形状への転写シートの追
従性評価は以下の通りである。 ◎:全く問題なし ○:深い凹への追従性に若干問題はあるが実用レベルで
ある △:成形パターンによっては追従できない ×:一般の成形にも追従できない 【0025】表1における成形後のベースフィルムの剥
離性評価は以下の通りである。 ◎:問題なく剥離が出来る ○:成形パターンによっては剥離の重い部分もあるがフ
ィルムが破断することなく剥離ができる △:成形パターンによってはコーナーやエッジ部分で剥
離不良が発生する ×:コーナーやエッジ部分で剥離不良が発生する 【0026】表1における成形後の転写面の外観性評価
は以下の通りである。 ◎:クラックなどもなく光沢も良い ○:クラックはないが成形パターンによっては光沢が若
干低下する △:成形パターンによってはクラックが発生しまた光沢
が低下する ×:クラックが発生しまた光沢が低下する 【0027】表1における成形後の転写面の汚染性評価
は以下の通りである。 ◎:マジックで書いた文字がIPAで消せる ○:マジックで書いた文字がIPAで消しても薄く残る
部分がある △:マジックで書いた文字がIPAで消しても消せない
部分がある ×:マジックで書いた文字がIPAで消せない (マジック=マジックインク(登録商標))(IPA=
イソプロピルアルコール) 【0028】 【表1】 【0029】表1から、実施例1〜4による本発明に係
るメンブレンプレス形成用転写シートが、比較例1〜2
の転写シートに比べて、上述した4つの点においてきわ
めて優れていることが認められる。 【0030】 【発明の効果】本発明によるメンブレンプレス成形用転
写シートは、ベースフィルムとして、厚さ12μm〜1
00μmの二軸延伸ポリオレフィンフィルムと、厚さ
3.5μm〜25μmの二軸延伸ポリエステルフィルム
と、をラミネートしたフィルムを用いているので、メン
ブレンプレス成形に極めて優れたものであり、さらに内
外装用建材、自動車内外装用成形部品、雑貨、弱電製
品、家具調度品などをはじめ、メンブレンプレスが行わ
れる分野において、表面保護処理を施したメンブレンプ
レス成形物を得る方法として、その産業的効果は極めて
高い。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明のメンブレンプレス成形用転写シート
の基本構成を示す概略断面図である。 【図2】 本発明のメンブレンプレス成形用転写シート
の他の実施態様の構成を示す概略断面図である。 【符号の説明】 1 二軸延伸ポリオレフィンフィルム 2 二軸延伸ポリエステルフィルム 3 リリース層 4 離型層 5 保護層 6 接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−216377(JP,A) 特開 平7−256671(JP,A) 特開 平4−241943(JP,A) 特開 平7−88948(JP,A) 特開 平7−132553(JP,A) 特開 平3−2000(JP,A) 特開 平6−115295(JP,A) 実公 平5−21437(JP,Y2) 実公 平4−5358(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 3/12 B29C 51/14 B32B 27/32 B44C 1/17

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 メンブレンプレス成型を行う際に、メン
    ブレンプレスを行う対象である合成樹脂シート又は合成
    樹脂板に対してメンブレンプレスを行う前に、予め所望
    の機能を前記合成樹脂シート又は合成樹脂板表面に転写
    することで付与する為に用いられるメンブレンプレス成
    型用転写シートにおいて、 前記メンブレンプレス成型用転写シートのベースフィル
    ムとして、厚さ12μm〜100μmの二軸延伸ポリオレフィンフ
    ィルムと、厚さ3.5μm〜25μmの二軸延伸ポリエ
    ステルフィルムと、をラミネートしたフィルムを用い、 前記ベースフィルムにおける二軸延伸ポリエステルフィ
    ルム側に、 耐熱リリース層を設けてなり、 さらにその上に、 直接又は離型層を介して、 保護層、及び接着層、を順次形成した構成を有してお
    り、前記耐熱リリース層は、 エポキシ−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂、メ
    ラミン樹脂、尿素樹脂、尿素−メラミン樹脂、シリコン
    樹脂、のいずれかよりなる耐熱リリース処理剤を、 ロールコーティング法、又はグラビアコーティング法、
    によって、前記二軸延伸ポリエステルフィルム側に塗布
    し、 次いでこれを乾燥若しくは硬化させることによって、そ
    の厚さが0.1μm〜3.0μmとなるように形成され
    てなり、 該メンブレンプレス成形用転写シートを用いて前記合成
    樹脂シート又は合成樹脂板表面に所望の機能を転写する
    ことで付与した後も、前記メンブレンプレス成形用転写
    シートのベースフィルムを剥離しない状態のままで引き
    続きメンブレンプレス成型を行えること、 を特徴とする、メンブレンプレス成型用転写シート。
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