JP3475969B2 - 共重合体樹脂エマルジョン、その製造方法及び防湿加工用組成物 - Google Patents

共重合体樹脂エマルジョン、その製造方法及び防湿加工用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は共重合体樹脂エマルジョ
ンに関するものであり、さらに詳しくは特に紙または不
織布に塗工、または含浸によって防湿性の層を形成させ
る防湿加工用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から防湿紙としては、原紙に塩化ビ
ニリデンを含んだポリマー組成物を塗工等をした防湿コ
ート紙、ポリエチレンラミネート紙等がある。
【0003】これらの防湿紙は防湿性能面で良好である
が、塩化ビニリデンを含んだポリマー組成物を用いる塗
工では原紙の前処理が必要であったり、塩化ビニリデン
塗工紙の焼却廃棄処理にハロゲンにより有害ガスが発生
し環境問題となっている。またポリエチレンラミネート
紙を用いる場合には、低コストで良好な防湿性を発現で
きるが、古紙として回収が不能であり、最近社会問題と
なっている。
【0004】このようにいずれの防湿紙も問題点があ
り、代替防湿紙の開発が急がれている現状である。この
ための技術としてブタジエン系ラテックス100重量部
にワックスを5〜200重量部ブレンドした配合物を塗
工し防湿紙を得る技術が特公昭55ー22597号公報
の中に示されている。
【0005】しかしこの技術はワックスを用いるため加
工紙を重ねておく際に”すべり”の問題や加工紙へ印刷
する際の印刷適性の問題がある。また防湿性についても
低塗工量で紙へ塗布ではポリエチレンラミネート紙に匹
敵する防湿性を得ることは困難である。
【0006】またアクリル系エマルジョンにワックスを
ブレンドしてダンボールへ塗工し防湿紙を製造する技術
も提案されている(特公平2ー1671号公報)が、防
湿性能は同一塗工量ではブタジエン系ラテックスをベー
ス樹脂に用いる組成物に劣るのである。
【0007】そこで現在紙業界、加工剤メーカー各社で
低塗工量でポリエチレンラミネート紙に匹敵する防湿性
を付与できるエマルジョン系の塗工剤の開発が行なわれ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はポリエチレン
ラミネート紙並みの高防湿性能(JISZ0208)を
付与することのできる共重合体樹脂エマルジョン、その
製造方法及びこの共重合体樹脂エマルジョンを含有して
なる防湿加工用組成物を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、脂肪酸エステル
化合物とブタジエン系ラテックスとを特定割合で混合し
た樹脂エマルジョンをが紙塗工することによりポリエチ
レンラミネート紙並の高い防湿性能を発揮しすることを
発見し、本発明を完成させるに到った。
【0010】すなわち本発明は、反応性乳化剤を0.1
〜1重量部含有してなるブタジエン系ラテックスと、脂
肪酸とアルコールとを反応して得られる脂肪酸エステル
化合物とを、重量比で100:0.1〜5の割合で含有
してなる共重合体樹脂エマルジョン、その製造方法及び
これを用いた防湿加工用組成物を提供するものである
【0011】本発明の脂肪酸エステルを構成する脂肪酸
としては、炭素数が6以上の高級脂肪酸であり、この中
でもステアリン酸が好ましい。また脂肪酸エステルを構
成するアルコールとしては、炭素数6以上の高級アルコ
ールである。高級アルコールは耐水性を考慮して炭素数
として16以上のものが好ましい。
【0012】脂肪酸エステルの形態としては、粉末、エ
マルジョン化されたタイプ等の形態が挙げられるが、配
合作業性を考えるとエマルジョン化されたタイプが好ま
しい。
【0013】脂肪酸エステルの使用量としてはブタジエ
ン系ラテックス100重量部に対して0.1〜5重量部
使用する。脂肪酸エステルが、0.1重量部以下あるい
は5重量部以上使用すると高い防湿性能付与が困難とな
る。
【0014】本発明のブタジエン系ラテックスとして
は、SBR(スチレン−ブタジエン)、MBR(MMA
−ブタジエン)、NBR(アクリロニトリルーブタジエ
ン)等ブタジエンを含有するすべての高分子水分散体が
挙げられる。この中でも高い防湿性能を得るためには、
SBR、MBRが好ましい。
【0015】ブタジエン系ラテックスは、ブタジエンと
これと共重合可能なエチレン性不飽和単量体とを反応さ
せることにより製造される。ブタジエンと共重合可能な
エチレン性不飽和単量体としては、例えばアクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリ
ル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキ
シル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メ
タクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、メタクリル
酸オクチル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オ
クタデシル、等で例示されるアクリル酸アルキルエステ
ルおよびメタクリル酸アクリルエステル;スチレン、α
ーメチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、
2,4ージブロモスチレン等で示されるエチレン性不飽
和芳香族単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等の不飽和ニトリル;アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸およびその無水物、フマル酸、イ
タコン酸、並びに不飽和ジカルボン酸モノアクキルエス
テル、例えばマレイン酸モノメチル、フマル酸モノエチ
ル、イタコン酸モノノルマルブチル等のエチレン性不飽
和カルボン酸;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等如き
ビニルエステル;塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等の
如きビニリデンハライド;アクリル酸ー2ーヒドロキシ
エチル、アクリル酸ー2ーヒドロキシプロピル、メタク
リル酸ー2ーヒドロキシエチル等の如きエチレン性不飽
和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル;アクリル
酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の如きエチレ
ン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステルおよびアク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ブト
キシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド
等のラジカル重合可能な単量体が挙げられる。
【0016】これら化合物は、一般にはラテックス皮膜
に適度な硬さを与えたり、密着性、分散性、機械的安定
性、凍結安定性の向上を目的に使用される重要な化合物
である。ラテックスの最低造膜温度(MFT)として
は、皮膜形成性を考慮すれば0℃以下が好ましいが、こ
れらの条件に制約されるものではない。
【0017】本発明で用いるブタジエン系ラテックスの
乳化剤のタイプとしては、防湿性ラテックスの反応性を
考慮すれば反応性乳化剤を用いることが必須である。反
応性乳化剤としては、市販のスチレンスルホン酸ソー
ダ、ビニルスルホン酸ソーダ、各種エチレン性不飽和基
を有する乳化剤などを挙げることができる。この中で
も、特開昭58−203960号公報で示される下記の
構造式を有する化合物が最も好ましい。
【0018】
【化1】
【0019】(式中、Rは炭素数12のアルキル基、又
は水素原子の1つがフッ素原子で置換された炭素数18
のアルキル基を表わし、MはNa、又はNH4を表わ
す。)反応性乳化剤の使用量としては、ブタジエン系ラ
テックス100重量部に対して、0.1〜1重量部用い
るのが好ましい。反応性乳化剤を1重量部以上含有した
ブタジエン系ラテックスを脂肪酸エステル化合物と組合
せて用いても高い防湿性の発現は困難になる。
【0020】本発明の共重合体樹脂エマルジョンを製造
するに際しては、前記したブタジエンとブタジエンと共
重合可能なエチレン性不飽和単量体混合物に乳化剤を
0.1〜1重量部用いる条件の下で、フリーラジカル発
生触媒を添加し、50℃〜80℃で重合を行なえばよ
い。フリーラジカル発生触媒としては、例えばKPS
(K 228),APS((NH4228),過酸化
水素等の水性触媒、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド等の油性触媒が挙げ
られる。
【0021】またラジカル重合に通常用いられる添加
剤、例えば連鎖移動剤、エチレンジアミン四酢酸、pH
調整のためのアルカリ物質を必要に応じて使用できる。
得られた反応性乳化剤含有量が0.1〜1重量部のブタ
ジエン系ラテックスは、例えばストリッピング等の方法
によって、必要とされる固形分含量に濃縮されて使用す
る。
【0022】脂肪酸エステル化合物とラテックスの組み
合わせ方法としては、脂肪酸エステル化合物をラテック
スにブレンドしてもよいし、脂肪酸エステル化合物の存
在下でブタジエンとブタジエンと共重合可能なエチレン
性単量体混合物を反応性乳化剤で重合してもよい。
【0023】上記本発明の共重合体樹脂エマルジョン
は、同一防湿性を得るのに脂肪酸エステル化合物の使用
量を低減でき、更にブリードが少ないので印刷適性を落
とすことがないというメリットが得られる。
【0024】本発明の共重合体樹脂エマルジョンは、各
種コーターで直接、あるいは各種フィラーと配合して得
られる防湿加工用組成物として紙や不織布に塗布、ある
いは含浸機で紙、不織布への含浸、サイズプレス加工に
よる紙への付着等多種多用な加工方法が適用できる。
【0025】塗工量としてはできるだけ低塗工量がコス
ト面や回収面から10g/m2以下となるように塗工す
るのが好ましいが2g/m2以下では高防湿性発現が困
難である。好ましくは3〜5g/m2で塗工する。
【0026】また対象とされる基材は紙、板紙、不織
布、繊維基材等に使用できる。
【0027】
【実施例】以下に合成例及び実施例をあげて本発明を説
明する。なお例中の部および%はすべて重量基準とす
る。
【0028】合成例1 攪拌装置を備えた耐圧重合容器に水120部、水酸化ナ
トリウム0.1部、反応性乳化剤S−180(不飽和ア
ルキル硫酸塩、花王株式会社製)を0.5部、エチレン
ジアミン四酢酸0.1部、スチレン40部、ブタジエン
52部、アクリル酸3部、t−ドデシルメルカプタン
0.1部を仕込み、攪拌を開始し、反応温度を60℃に
昇温した。重合容器内温度が60℃に達したとき過硫酸
アンモニウム0.1部を添加し反応を開始させた。7時
間後重合率が98%に達したとき、冷却を行なった。得
られたラテックスは重合率98.6%であった。次いで
25%アンモニア水でラテックスのpHを9.0に調整
し、その後水蒸気蒸留によって乳化剤の含有量が1%以
下の固形分50.1%のSBRラテックス(A)を得
た。
【0029】合成例2 攪拌装置を備えた耐圧重合容器に水110部、反応性乳
化剤S−180を0.7部、エチレンジアミン四酢酸を
0.1部、メチルメタクリレートを50部、ブタジエン
を48部、イタコン酸を2部、t−ドデシルメルカプタ
ンを0.3部仕込み、攪拌を開始し、反応温度を50℃
に昇温した。重合容器内温度が50℃に達したとき過硫
酸ナトリウム0.1部を添加し反応を開始させた。6時
間後重合率が98%に達したとき冷却を行なった。得ら
れたラテックスは重合率99.6%であった。次いで2
5%アンモニア水でラテックスのpHを9.0に調整
し、その後水蒸気蒸留によって乳化剤の含有量が1%以
下の固形分48.0%のMBRラテックス(B)を得
た。
【0030】合成例3 攪拌装置を備えた耐圧重合容器に水を120部、水酸化
ナトリウムを0.1部、ネオペレックスF−25(アル
キルベンゼンスルホン酸ソーダ、花王株式会社製)を
1.5部、エチレンジアミン四酢酸を0.1部、スチレ
ンを40部、ブタジエンを52部、アクリル酸を3部、
t−ドデシルメルカプタン0.1部を仕込み、攪拌を開
始し、反応温度を60℃に昇温した。重合容器内温度が
60℃に達したとき過硫酸アンモニウム0.1部を添加
し反応を開始させた。6時間後重合率が98%に達した
とき冷却を行なった。得られたラテックスは重合率9
8.6%であった。次いで25%アンモニア水でラテッ
クスのpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によっ
て乳化剤の含有量が1%以上の固形分49.7%のSB
Rラテックス(C)を得た。
【0031】実施例1〜6 ラテックスとして合成例1〜2で得られたラテックス
(A)〜(B)に、脂肪酸エステルエマルジョンを表1
に示す範囲で配合した。得られた共重合樹脂エマルジョ
ンはそれぞれ市販の上質紙(坪量70g/m2)に対し
てマイヤーロットにより塗工量約6g/m2を塗工して
熱風乾燥機中120℃、1分間乾燥した。このようにし
て得られた加工紙について塗工量とJISZ0208に
準じた透湿度(恒温恒湿条件下、20℃、90%湿度で
のカップ法)を測定した。
【0032】結果は表1に示す。特に乳化剤含有量が1
%以下のラテックスに脂肪酸エステル化合物を配合した
組成物によって塗工された紙が良好な防湿性を発現する
ことがわかる。
【0033】実施例7〜8 攪拌装置を備えた耐圧重合容器に水を120部、脂肪酸
エステルエマルジョンを表2に示す量で、水酸化ナトリ
ウムを0.1部、反応性乳化剤S−180を0.5部、
エチレンジアミン四酢酸を0.1部、スチレンを40
部、ブタジエンを52部、アクリル酸を3部、t−ドデ
シルメルカプタン0.1部を仕込み、攪拌を開始し、反
応温度を60℃に昇温した。重合容器内温度が60℃に
達したとき過硫酸アンモニウム0.1部を添加し反応を
開始させた。7時間後重合率が98%に達したとき冷却
を行なった。得られたラテックスは重合率98.6%で
あった。次いで25%アンモニア水でラテックスのpH
を9.0に調整し、その後水蒸気蒸留し、乳化剤の含有
量が1%以下で脂肪酸エステル化合物の配合された固形
分がそれぞれ49.9%と50.1%の共重合体樹脂エ
マルジョンを得た。
【0034】上記で得られた共重合体エマルジョンをマ
イヤーロットにより塗工量約3g/m2を塗工して熱風
乾燥機中120℃、1分間乾燥した。このようにして得
られた加工紙について塗工量とJISZ0208に準じ
た透湿度(恒温恒湿条件下、20℃、90%湿度でのカ
ップ法)を測定した。結果は表1及び表2に示す。実施
例1と同様ここに示された値はポリエチレンラミネート
紙に匹敵する値であることから、この組成物によって塗
工された紙が更に良好な防湿性を発現することがわか
る。
【0035】比較例1〜17 合成例1〜3で得られたラテックス(A)〜(C)およ
び比較用にそれぞれ市販SBR(固形分50.0%、乳
化剤量1重量部以上)、市販MBR(固形分48.2
%、乳化剤量1重量部以上)、市販アクリルエマルジョ
ン(固形分45.1%、乳化剤量1重量部以上)に、脂
肪酸エステルエマルジョンを表3に示す範囲で配合し
た。得られた共重合体樹脂エマルジョンはそれぞれ市販
の上質紙(坪量70g/m2)に対してマイヤーロット
により塗工量約6g/m2を塗工して熱風乾燥機中12
0℃、1分間乾燥した。このようにして得られた加工紙
について塗工量とJISZ0208に準じた透湿度(恒
温恒湿条件下、20℃、90%湿度でのカップ法)を測
定した。また比較用に市販ポリエチレンラミネート紙を
測定に入れた。表3に結果を示す。
【0036】この表から脂肪酸エステル化合物が配合さ
れていないラテックスの防湿値は実施例1〜8で得られ
た値より低く、防湿性の点でポリエチレンラミネート紙
の代替防湿紙にはなり得ないことがわかる。また脂肪酸
エステル化合物の防湿性に及ぼす効果はラテックスの方
が優れていることがわかる。
【0037】比較例18〜19 攪拌装置を備えた耐圧重合容器に水を120部、脂肪酸
エステルのエマルジョンを表4に示す量で、水酸化ナト
リウムを0.1部、反応性乳化剤S−180(花王株式
会社製)を1.5部、エチレンジアミン四酢酸を0.1
部、スチレンを40部、ブタジエンを52部、アクリル
酸を3部、t−ドデシルメルカプタン0.1部を仕込
み、攪拌を開始し、反応温度を60℃に昇温した。重合
容器内温度が60℃に達したとき過硫酸アンモニウム
0.1部を添加し反応を開始させた。7時間後重合率が
98%に達したとき冷却を行なった。得られたラテック
スは重合率98.6%であった。次いで25%アンモニ
ア水でラテックスのpHを9.0に調整し、その後水蒸
気蒸留し、乳化剤の含有量が1%以上で脂肪酸エステル
化合物の配合された固形分がそれぞれ50.3%と5
0.0%の共重合体エマルジョンを得た。
【0038】上記で得られた共重合体エマルジョンをマ
イヤーロットにより塗工量約3g/m2を塗工して熱風
乾燥機中120℃、1分間乾燥した。このようにして得
られた加工紙について塗工量とJISZ0208に準じ
た透湿度(恒温恒湿条件下、20℃、90%湿度でのカ
ップ法)を測定した。結果は表4に示す。脂肪酸エステ
ルの配合方法としてラテックス重合時に用いることで防
湿性は更に良好になることがわかる。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【発明の効果】本発明における共重合体樹脂エマルジョ
ン及び防湿加工用組成物を用いてなる塗工紙は、従来の
ポリマーを用いた塗工紙に比べ、防湿性に優れている。
しかも低塗工量の塗工紙は再パルプ化の可能性もあるこ
とから防湿塗工に際し大変有用である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性乳化剤を0.1〜1重量部含有し
    てなるブタジエン系ラテックスと、脂肪酸とアルコール
    とを反応させて得られる脂肪酸エステル化合物とを、重
    量比で100:0.1〜5の割合で含有してなることを
    特徴とする共重合体樹脂エマルジョン。
  2. 【請求項2】 脂肪酸が、ステアリン酸である請求項1
    記載の共重合体樹脂エマルジョン。
  3. 【請求項3】 ブタジエン及びこれと共重合可能なエチ
    レン性不飽和単量体100重量部、脂肪酸エステル化合
    物0.1〜5重量部及び反応性乳化剤0.1〜1重量部
    とを、水性媒体中で乳化重合することを特徴とする共重
    合体樹脂エマルジョンの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の共重合体樹脂エ
    マルジョンを主成分としてなる防湿加工用組成物。
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