JP3474318B2 - 高比重・高強度複合繊維 - Google Patents

高比重・高強度複合繊維

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JP3474318B2
JP3474318B2 JP14321695A JP14321695A JP3474318B2 JP 3474318 B2 JP3474318 B2 JP 3474318B2 JP 14321695 A JP14321695 A JP 14321695A JP 14321695 A JP14321695 A JP 14321695A JP 3474318 B2 JP3474318 B2 JP 3474318B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、高比重と高強度を兼ね
備えた産業資材用途に好適な複合繊維に関し、特に、海
洋環境汚染の問題もなく、耐久性に優れた漁網用に好適
な複合繊維に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、漁網などに使用される水産資
材用繊維は、海水中での漁網の高沈降速度および潮流に
対する保形性に重点がおかれ、比重の大きい繊維を用い
ることにより沈降速度が速く、吹かれ補角が小さく保形
性の良好な漁網が得られることが知られている。特に定
置網においては、魚群に対する海中での漁網の形状が漁
獲に大きく影響するため、繊維の比重が大きくかつ水切
れ性が良く、耐摩耗性のよいものが必要とされてきた。
しかも、繊維の色相としては、魚に対して警戒感を与え
ない違和感のない黒色系の色調が必要とされた。 【0003】このような観点から、従来は、比較的比重
の大きな塩化ビニリデン系繊維が広く用いられていた
が、製網技術の発達に伴って高速製網に安定して供し得
るような高強度の繊維が要求されるようになり、塩化ビ
ニリデン系繊維では強度不足という問題があった。しか
も、繊維を着色するために顔料を添加すると、更に繊維
の強度が低下してしまうという問題も存在していた。 【0004】このような課題を解決するために、高比重
・高強度を兼ね備えた水産資材用繊維の開発が行われ、
種々のものが提案されている。その一つの手段として、
延伸処理により高強度を発現する樹脂と高比重粉末との
組合せによる繊維が考えられており、具体的には(1)
樹脂中に高比重粉末を均一分散させてなる繊維(例え
ば、特公昭51−37378号公報、特開昭56−61
936号公報、特開昭61−613号公報)、(2)低
軟化点樹脂中に高比重粉末を分散混合し、この混合物を
更に強度付与のための樹脂を混合してなる繊維(特公昭
57−20407号公報)および(3)低軟化点樹脂と
高比重粉末の混合物を芯層とし、強度付与の樹脂を鞘層
とする有芯型繊維(特開昭58−4819号公報、特開
昭62−15327号公報)等が提案されている。 【0005】しかしながら、上記のものでも未だ漁網用
繊維に要求される高沈降速性および高速製網性が十分満
足されていないのが現状である。しかも、使用する高比
重粉末の種類によっては、耐候性が不十分で、長期間太
陽光に照射されることにより繊維を構成する樹脂の劣化
が進み、その結果強度の低下が著しくなり、漁網として
の使用ができなくなってしまうという問題があった。ま
た、高比重粉末として金属鉛やその化合物を用いた場
合、鉛化合物等が、繊維製造工程や加工工程においてガ
イドとの摩擦で繊維から脱落したり、漁網として使用中
に海水に溶出して鉛公害の問題が発生する可能性があっ
た。さらに、使用済みの漁網を廃棄する場合において
も、廃棄焼却後に鉛を含む有害成分が残るなど同様の公
害問題が発生する可能性があり、安易には廃棄処分でき
ないという問題があった。また、鉛を含んでいない塩化
ビニリデン系繊維からなる漁網も焼却時には塩化水素ガ
スが発生するために焼却処理が困難であるという問題を
抱えている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高沈
降速性と製網加工上問題のない十分な繊維強度を兼ね備
え、長期間漁網として使用しても強度低下を発生しない
優れた耐候性を有する繊維を提供することである。更に
は、かかる特性を満足しつつ魚に対して違和感のない色
調を有する繊維を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
化鉄微粉末と二酸化チタン微粉末が併用され、それらの
微粉末を合計で50〜85重量%含有する芯ポリマー成
と保護ポリマー成分とが接合されてなる複合繊維であ
って、以下の条件(1)〜(4) (1)該芯ポリマーと該保護ポリマーがポリエステル系
ポリマー同士又はポリアミド系ポリマー同士であるこ
と、 (2)ポリエステル系ポリマー同士の場合には保護ポリ
マー成分を構成するポリエステル系ポリマーの固有粘度
が0.7〜1.45の範囲内、ポリアミド系ポリマー同
士の場合には保護ポリマー成分を構成するポリアミドの
数平均分子量が10000〜25000の範囲内である
こと、 (3)該芯ポリマー成分と保護ポリマー成分の複合重量
比率が20:80〜70:30の範囲内であること、 (4)繊維表面周長の60%〜100%を該保護ポリマ
ー成分が占めていること、 を同時に満足する ことを特徴とする複合繊維である。 【0008】本発明の繊維は、比重1.5以上、強度
3.5g/d及び引き抜き強度が1.1g/d以上を兼
ね備えているものであり、比重が1.5未満の場合は、
海水中での高沈降性と漁網の保形性を達成することが困
難であり、強度が3.5g/d未満であったり、引き抜
き強度が1.1g/d未満の場合は、高速製網時に繊維
が損傷しやすいので好ましくない。このような観点か
ら、1.55以上の比重と4.0g/d以上の強度と
1.1g/d以上の引き抜き強度を有することが望まれ
る。本発明においては、繊維を高比重化するために比重
3以上の上記微粒子を含有させることが必須であり、該
微粒子の種類としては、非鉛系金属の微粒子またはその
化合物の微粒子を使用しなければならない。本発明で
は、具体的には、酸化鉄微粒子と二酸化チタン微粒子を
併用する。 【0009】比重が3未満の微粒子を使用する場合は、
目的の繊維比重を達成するために、繊維中の微粒子含有
量を高め、しかも芯ポリマー成分の複合比率を大きくし
なければならないので、たとえ目的とする繊維比重の繊
維が得られたとしても、曳糸性、延伸性などの工程性が
不良で、繊維強力も低いものしか得られないので漁網と
しての用途には不適となる。 【0010】また、芯ポリマー成分中の微粒子の含有量
は50〜85重量%でなければならない。50重量%未
満の場合は目的とする繊維比重を得るためには、芯ポリ
マー成分(B)の複合比率を大きくしなければならず、
繊維強力の低いものしか得られないため好ましくない。
一方、85重量%を越える場合は、紡糸時のポリマー溶
融流動性が悪くなり、糸切れが頻発してくるため好まし
くない。 【0011】次に粒子径は、1次粒子の平均粒子径が5
μ以下であることが望ましい。5μ以上になると紡糸
時、延伸時に断糸や毛羽が多発しやすいので好ましくな
い。また、1次粒子の平均粒子径は0.05μ以上であ
ることが好ましい。粒子径があまり小さくなると、ポリ
マー中へ微粒子を添加させる時に、成型加工時の熱によ
り熱凝集を発生して粗大粒子化したり、あるいは紡糸時
に高添加のポリマーを溶融押出時に、ポリマー溶融ライ
ンの配管中で微粒子の熱凝集が発生しやすくなり、ライ
ンが詰まるというトラブルが多発するため好ましくな
い。 【0012】使用する微粒子の種類については、所望に
応じて上記した微粒子のなかから適宜選択することがで
きるが、本発明においては、微粒子として酸化鉄や二酸
化チタンを使用することに特に意味がある。 【0013】まず、酸化鉄を使用する場合について述べ
る。酸化鉄には、色調が黒色のマグネタイトすなわち磁
鉄鉱(Fe3 4 )、茶色のγ形のヘマタイト、赤褐色
のα形ヘマタイト等があるが、定置網等の漁網用繊維に
おいては、色相を黒色系とすると魚に警戒感を与えない
ため、漁獲高に好結果を与えることができ、黒色を呈す
る磁鉄鉱を使用することが好ましい。この時、使用する
微粒子全体の20重量%以上が磁鉄鉱であることが望ま
しい。磁鉄鉱を使用することにより、染色処理等を簡素
化または省略し得るが、かかる場合においても鞘ポリマ
ー成分に原着ポリマーを使用することは何等差し支えな
い。 【0014】また磁鉄鉱の粒子形状としては、球状、八
面体状、六面体状、多面体状等があり、いずれの形状で
も使用できるが、本発明においては球状の磁鉄鉱微粒子
を用いると芯ポリマー成分中での分散性が最も良好とな
り好ましい。特に、この球状粒子の使用は、本発明のよ
うに微粒子をポリマー中へ数十%以上という高添加率で
添加する場合に顕著な効果が認められ、かかる粒子を用
いた場合、凝集による紡糸時のフイルター詰まりの発生
も少なく、しかも紡糸時、延伸時の糸切れ発生も少な
い。 【0015】さらに、磁鉄鉱微粒子として、有機系また
は無機系化合物により表面コーティング処理を施した微
粒子を使用すると耐熱性や微粒子分散性を更に向上させ
る事ができるので好ましい。就中、微粒子表面にシリカ
コーティングされた磁鉄鉱やフェライトコーティングさ
れた磁鉄鉱を使用すると好ましい。 【0016】芯ポリマー成分に配合する微粒子は、磁鉄
鉱微粒子単独でもよいが、芯ポリマー成分中での磁鉄鉱
微粒子の含有量が50重量%以上になると、粒子形状、
粒子サイズの適切なものを用いても、前記したような溶
融押出時のライン中での熱凝集によるコンタミの発生
や、激しい場合には配管の詰まり等のトラブルが起こる
場合があり、芯ポリマー成分中の微粒子の含有量を50
重量%以上にするため、磁鉄鉱と他の微粒子とを併用す
る方が好ましい。 【0017】特に、細デニールの糸を製造する場合など
では、溶融ポリマーのライン中での滞留時間が長くな
り、ライン詰まりのトラブル発生が顕著に起こる。磁鉄
鉱と併用する他の微粒子は、比重が3以上で、かつ平均
粒子径が5μm以下、しかも熱凝集性があまりなく、コ
スト的にも高価ではないものを選ぶ必要がある。例え
ば、好適な例として二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリ
ウム、アルミナ、フェライト、リトポン、酸化銅、酸化
マグネシウム等が挙げられる。 【0018】鉛丹等の鉛系化合物や酸化スズ等のスズ系
化合物など重金属系無機物は粒子の比重としては大きく
好適であるが、毒性等の点で好ましくない。特に使用済
になった場合漁網等の廃棄方法が難しく場合によって
は、環境汚染などの二次公害が発生してくるため、好ま
しくない。また、タングステン系無機粒子、ビスマス系
無機粒子は高比重粒子であり、目標とする性能等を発現
させるためには、好ましい無機粒子ではあるが、非常に
高価であり漁網用途には使用することが難しい。 【0019】本発明において、磁鉄鉱微粒子と併用可能
な無機粒子の中で最も好ましいのは二酸化チタンであ
る。芯ポリマー成分における微粒子合計の含有量が50
重量%〜85重量%の範囲で、磁鉄鉱との二酸化チタン
の混合比率を任意に変更しても紡糸性、延伸性良好で大
きなトラブルは発生せず、目的とする繊維を得ることが
できるが、好適な混合比率の例を挙げると、例えば、芯
ポリマー成分中の合計の微粒子の含有量が70重量%の
場合、磁鉄鉱を30重量%、二酸化チタンを40重量%
にしたり、芯ポリマー成分中の合計の微粒子含有量が6
0重量%の場合、磁鉄鉱を30重量%、二酸化チタンを
30重量%等の混率にするのが得られた繊維の色相上か
らも好ましい。磁鉄鉱と二酸化チタンの配合比率の好ま
しい範囲としては、磁鉄鉱/二酸化チタン=1/9〜7
/3、特に2/8〜6/4である。 【0020】ポリマー中の微粒子の含有量が50重量%
以上の高含有量でしかも、その中に磁鉄鉱粒子を高添加
する場合、二酸化チタン粒子を混合することにより、溶
融押出時のライン詰まり等のトラブルもなく、しかもポ
リマー中の分散性も良好で、工程中の糸切れも少なく、
A格率が高い状態で目的とする繊維が得られることは、
本発明者らが、種々検討した中で初めて見出されたこと
である。 【0021】次ぎに、二酸化チタンを主に使用する場合
について述べる。本発明は、優れた機械的物性と高比重
を兼ね備えている網用繊維を提供すると同時に、種々の
色相に対応できる漁網用繊維を提供することを目的とし
ているが、芯ポリマー成分に磁鉄鉱のような着色粒子を
高添加率で配合した場合、色相を自由に変更することが
できなくなるが、二酸化チタンは白色であり、このよう
な白色系粒子を芯ポリマー成分に添加し、保護ポリマー
成分には所望の色の顔料等を配合することで、芯成分の
色に邪魔されることなく目的とする色を発現させること
ができるのである。 【0022】二酸化チタンは、結晶形により、アナター
ゼ(Anatase)、ルチル(Rutile)及びブ
ルカイト(Brookite)の3つの形態があり、一
般に顔料として使用されているのは、アナターゼとルチ
ルである。特に、化学繊維には、二酸化チタンの工程上
の摩耗性に及ぼす硬度の関係と溶剤又は分散媒に対する
分散性の問題からアナターゼタイプが主として用いられ
るが、アナターゼタイプの比重が3.9であるのに対
し、ルチルタイプは比重が4.2と大きいので、本発明
の目的にはルチルタイプの二酸化チタンが好ましく使用
される。 【0023】この場合、ルチルタイプのモース硬度がア
ナターゼタイプより大きいので、工程上の摩耗等のトラ
ブルが発生する懸念があるが、本発明の複合繊維におい
ては、微粒子を含有する芯ポリマー成分が保護ポリマー
成分で実質的に覆われているので、紡糸時のノズル口金
の摩耗や加工工程中のガイド類やローラー類の摩耗損傷
等の問題もない。 【0024】さらに、他の微粒子に比して二酸化チタン
微粒子は、ポリマー中へ高添加し、ポリマーを溶融押し
出しする際に、熱凝集が起こりにくく、溶融ポリマーラ
イン中でのコンタミによる詰まりが発生しにくく、紡糸
時のフイルター詰まりも少なく、かつ紡糸、延伸時の糸
切れ発生も少ないことから、他の白色系微粒子を使用す
るよりも二酸化チタンを使用することが好ましい。 【0025】二酸化チタンは、単独で使用してもよい
し、一部を比重が3以上で平均粒径が5μm以下の他の
白色系微粒子に置き換えてもよい。ただし、上記したよ
うな熱凝集の問題があるので、二酸化チタンを少なくと
も15重量%、特に好ましくは40重量%以上使用する
ことが望まれる。他の白色系微粒子としては、例えば、
酸化錫(スズ石)等に比して毒性の少ない酸化亜鉛、ア
ルミナ、硫酸バリウム、リトポン、酸化マグネシウム等
を使用することができる。 【0026】次に微粒子を添加する芯ポリマー成分のベ
ースポリマーであるが、保護ポリマー成分の紡糸温度に
おいて耐熱性を示す熱可塑性ポリマーが好ましく用いら
れ、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイ
ロン12、ナイロン11、ナイロン4、ナイロン46な
どのポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタ
レートなどのポリエステル類が挙げられる。 【0027】本発明の複合繊維の製造において特徴的な
点は、延伸後の熱処理である。本発明者等の検討結果、
熱処理温度としては、毛羽が発生しない範囲で、芯成分
の熱可塑性ポリマーの融点又は軟化点−80℃以上で鞘
成分の熱可塑性ポリマーの融点又は軟化点−5℃以下の
温度範囲を設定すると、繊維比重が高くかつタフネスの
大きいものが得られることが判った。これは芯ポリマー
成分の融点又は軟化点に近い温度もしくはそれ以上の温
度で加熱されることにより繊維が収縮しつつ延伸時に発
生した繊維中の微粒子周辺でのポリマー中のボイドがあ
る程度修復され、また処理温度を高めることにより繊維
の機械的性質を発現させる鞘成分の結晶化が促進される
ためと推定される。ボイド修復のためには、繊維に少な
くとも2%以上の収縮をさせることが好ましい。かかる
熱処理の温度が鞘成分ポリマーの(融点又は軟化点−
5)℃を越えると断糸が多発し、芯成分ポリマーの(融
点又は軟化点−80)℃未満ではボイドを十分に修復す
ることが困難である。好ましい熱処理温度の下限値は、
芯成分の熱可塑性ポリマーの融点又は軟化点−60℃で
あり、上限値は鞘成分の熱可塑性ポリマーの融点又は軟
化点−10℃である。具体例で示せば、例えば、芯ポリ
マー成分がナイロン6であるときには、かかる加熱処理
の温度を180℃以上230℃以下とすることが望まし
い。 【0028】また、延伸を安定化させ、かつ、ボイドの
発生を抑制するには、延伸時の加熱を熱ロール等の接触
加熱方式に加えてスチームジェットや空気加熱などの非
接触加熱方式を併用することが好ましい。これは、芯ポ
リマー成分よりも十分に高い温度で芯ポリマーの流動性
を高めた状態で延伸しようというものであり、例えば、
芯ポリマー成分がナイロン6であるときには、350℃
以上、好ましくは400℃以上、特に好ましくは430
℃以上のスチームジェットを用いて加熱延伸することが
好ましい。尚、かかるスチームジェットの温度は、本発
明における熱処理温度そのものを示すものではなく、本
発明における熱処理温度とは接触加熱温度を意味するも
のである。これらの知見から、芯ポリマー成分のベース
ポリマーは、保護ポリマー成分より20℃以上、好まし
くは30℃以上低い融点又は軟化点を有するものが好適
である。このポリマーは結晶性の繊維形成性ポリマーが
繊維化工程性の見地からは好ましいが、本発明の目的の
ためには、非晶性ポリマーも使用できる。 【0029】特に、本発明のように微粒子を高添加する
場合には、微粒子とポリマーとのヌレ性及びポリマー中
での粒子の分散性が良好で、紡糸性、延伸性が最も良好
なベースポリマーを使用することが望ましく、かかる観
点から、本発明においてはポリアミド類、特にナイロン
6を主成分とするポリアミドを使用することが望まし
い。 【0030】また、好適な例として用いるナイロン6ベ
ースポリマーの重合度は、数平均分子量で約22,00
0以下、更に好ましくは20,000以下であり、下限
値は6,000が好ましい。重合度が高すぎると微粒子
を高添加した時の混練ポリマー作成時の溶融粘度が高く
なりすぎ、トラブルが発生したり、分散不良を発生しや
すい。また、実際に無機粒子を高添加したポリマーを溶
融押出し、繊維化する際も、溶融粘度が高すぎると設備
上のトラブルが多発しやすくなると同時に、断糸が多発
してくるため好ましくない。一方、重合度が低すぎると
溶融粘度が保護ポリマー成分に対して低くなり過ぎるた
め芯鞘断面の形状が困難となる。 【0031】加えて、芯ポリマー成分にポリアミドを用
いる場合は、無機微粒子を含む芯成分として水分を50
0ppm以下、好ましくは300ppm以下とすること
が望ましい。ポリアミドの如き吸水性ポリマーに、多量
に微粒子を含有せしめると、水分率が高い場合、溶融時
に極端に流動性が低下し、工程調子を著しく害してしま
うためである。一般に、微粒子を多く含有しないポリア
ミドが、500〜1000ppm程度で用いられるのに
対し、多量に含有せしめた本発明においては特に配慮し
なければならない点である。また、芯ポリマー成分とし
てのポリアミド類は、少量の第3成分を共重合していた
り、また少量の添加剤、安定剤などを含んでいてもよ
い。 【0032】本発明の繊維は漁網用途に好適に使用され
るが、漁網は屋外で使用されるため、経時的な耐候性が
重要であり、長期間使用している間に強力低下が発生
し、実用上問題となるようなものは実用性が低い。上記
のような微粒子が多量に添加されたポリアミドを用いる
場合、漁網として長期間使用した時に繊維強度低下が起
こってくる可能があるが、本発明においては、ベースポ
リマーであるポリアミドに対して、0.01重量%以
上、更に好ましくは0.1重量%以上、2重量%以下の
ヨウ化銅などの銅塩を熱安定剤として添加することによ
り経時的な繊維強力低下は実用上問題とならないレベル
まで改良される。さらに、微粒子として二酸化チタンを
使用する場合、紫外線によるチタン原子の励起によりポ
リマーの劣化を促進しやすいので、酸化防止剤等を添加
すると好ましい。 【0033】又、本発明においては芯ポリマー成分のベ
ースポリマーとして低融点ポリエステル系ポリマーも好
ましく使用できるが、その場合は固有粘度は0.45以
上、特に0.5以上のポリエステルであることが好まし
い。また、固有粘度の上限値としては1.2以下が好ま
しい。 【0034】芯ポリマー成分であるベースポリマーへ微
粒子を添加させる方法としては、種々の方法が可能であ
るが、例えば二軸押出機等が好適である。また該ベース
ポリマーと微粒子を混練する場合には、ステアリン酸金
属塩、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング
剤等種々の分散剤を添加すると、分散性が良好となり好
ましい。 【0035】本発明の複合繊維は、上述したような微粒
子を含有した芯ポリマー成分を一成分とし、繊維形成性
の熱可塑性ポリマーを保護ポリマー成分として複合紡糸
することにより得られる。複合断面形状としては、繊維
表面周長の60%以上、好ましくは80%以上、特に好
ましくは100%を保護ポリマー成分が占めていること
が望ましい。具体的な芯ポリマー成分と保護ポリマー成
分との複合形態としては、種々のものが挙げられるが、
代表的なものとしては図1(1)〜(8)のようなもの
が挙げられる。 【0036】図1中、(1)は一芯、(2)は三芯、
(3)は四芯の芯鞘構造繊維、(4)は三層同心円、
(5)および(6)は一部露出タイプの芯鞘構造、
(7)および(8)は分割タイプの複合構造である。本
発明においては芯ポリマー成分と保護ポリマー成分の親
和性が高いので(7)と(8)のように通常界面で剥離
が生じやすいといわれている複合形態であっても、特に
問題なく採用することができるが、(5)、(6)、
(7)及び(8)のような複合形態はガイドやローラー
等が摩擦することを十分に解消できない場合があるの
で、摩耗および糸切れをより一層防ぐことができる点よ
り、(1)〜(4)のような芯ポリマーが鞘ポリマーに
より完全に覆われているような芯鞘構造がより好まし
い。なお、これらの図中、斜線部分は芯ポリマー成分を
示し、斜線のない部分は保護ポリマー成分を示すもので
ある。 【0037】保護ポリマー成分と芯ポリマー成分との複
合重量比率は30:70〜80:20、より好ましくは
50:50〜80:20である。保護ポリマー成分の比
率が少なすぎると、繊維強度が低下してくるため好まし
くない。また保護ポリマー成分の比率が多すぎると繊維
比重を高くする効果が十分発揮できないため好ましくな
い。 【0038】本発明において保護ポリマー成分は、繊維
形成能を有し、芯成分ポリマーとの親和性が良好な熱可
塑性ポリマーであり、具体的には、ポリエステル、ポリ
アミドを挙げることができる。繊維としての実用性能
上、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートを主成分とするポリエステル系ポリマー及びナ
イロン66を基本骨格とするポリアミド系ポリマーが好
ましい。好適な例としてポリエステル系ポリマーの場合
ポリマーに少量の第3成分を共重合したものも用いるこ
とができる。例えばポリエステルとして、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタリン−2,5−ジカルボン
酸、α,β−(4−カルボキシフェノキシ)エタン、
4,4’−ジカルボキシジフエニル、ビスフェノールA
のアルキレンオキサイド付加物、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、トリメリット酸、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、シク
ロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、5−スルホイ
ソフタル酸のNa塩などの芳香族、脂肪族、脂環族のジ
カルボン酸、ジオール、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ
カルボン酸などから合成される繊維形成性ポリエステル
系ポリマーであり、構成単位の80モル%以上、特に9
0モル%以上がエチレンテレフタレート単位またブチレ
ンテレフタレート単位であるポリエステル系ポリマーが
好ましい。また、これらのポリマーは、蛍光増白剤、安
定剤などの添加剤を含んでいても良い。 【0039】そして、本発明の複合繊維の芯ポリマー成
分と保護ポリマー成分の好ましい組み合わせとしては、
ポリエステル同志、ポリアミド同志という同種ポリマー
の組み合わせが用いられる。具体的には保護ポリマー成
分が固有粘度0.7以上のポリエステルであり、芯ポリ
マー成分が固有粘度0.45以上のポリエステルである
組み合わせや、保護ポリマー成分が数平均分子量10,
000以上、好ましくは25,000以下のポリアミド
であり、芯ポリマー成分が数平均分子量が22,000
以下のポリアミドである組み合わせが、高比重と高い物
性(特に、引き抜き強度)とを兼ね備えさせるうえで採
用される。 【0040】本発明において、繊維全体の耐候性すなわ
ち経時的な強力保持率を更に良好なレベルに維持するに
は、カーボンブラックを含有させても良い。保護ポリマ
ー成分としてポリエステル系ポリマーを使用する場合の
重要な用件は、ポリマー極限粘度が〔η〕0.7以上の
ものを用いる必要がある。ここで〔η〕は、フェノール
とテトラクロルエタン50:50混合溶液を用い30℃
の温度下で測定した値である。 【0041】通常の衣料用繊維においては、ポリエチレ
ンテレフタレートの〔η〕は、0.60〜0.65くら
いのものが用られるのに対し、本発明では目的とする繊
維強度を発現させるために、通常の重合度より更に重合
度の大きいポリエステルを用いたものである。〔η〕が
0.7未満では、繊維比重1.5以上、繊維強度3.5
g/dr以上を両立することは難しく、保護ポリマー成
分と保護ポリマー成分の複合比率を変更し、保護ポリマ
ー成分リッチにすれば繊維比重が目標とするレベルまで
至ることができず、逆に芯ポリマー成分リッチにすれば
繊維強度が目標とするレベルまで至らない。すなわち、
保護ポリマー成分がポリエステルの場合は〔η〕を0.
7以上のものを用いることにより、初めて繊維強度と繊
維比重の両方を満足するものが得られる。〔η〕の好ま
しい上限値は1.45である。 【0042】本発明における〔η〕は、紡糸後の繊維が
形成されているポリエステル成分の〔η〕である。すな
わち、紡糸時に熱分解または、加水分解等で重合度低下
が生じる場合は、その分を見込んだやや高目の重合度の
ポリマーを用いて繊維化しなければならない事は言うま
でもないことである。又、好適な例として、保護ポリマ
ー成分がナイロン66を基本骨格とするポリアミド系ポ
リマーの場合、第3成分を共重合したものも用いること
ができる。 【0043】ところで、本発明においては、保護ポリマ
ー成分に着色剤を添加して、前述したような漁網用途に
適した色相にすることができ、該ポリマー成分の溶融紡
糸温度に耐え得る耐熱性を有する有機顔料や無機顔料が
適宜使用できる。具体的には、例えば、カーボンブラッ
ク、アントラキノン系褐色着色剤、アントラキノン系紫
色着色剤、ベンゾキノン系赤色着色剤等、通常の原着用
着色剤を使用することができ、これらの顔料を単独また
は2種以上用いて添加率0.1〜5重量%程度の範囲で
保護ポリマー成分に配合すればよい。 【0044】着色剤の添加量が0.1重量%未満の場
合、十分な「色合い」や「ツヤ」を呈する漁網用原着糸
を得ることが難しく、また、5重量%を越えると強力の
低下が大きくなるので好ましくない。 【0045】特に、現在必要とされる漁網用原着糸の色
相の大部分が黒色であるが、このような場合、カーボン
ブラックを保護ポリマー成分に1〜3重量%添加するこ
とが好ましい。それは、カーボンブラックが紫外線を吸
収しポリマーの劣化を防ぐ効果があり、繊維の耐光性、
すなわち、経時的な強力低下を防止でき相乗的な効果を
発現するからである。 【0046】本発明の複合繊維を得るための方法は、特
に限定されるものではないが、保護ポリマー成分と芯ポ
リマー成分を別々の溶融系で加熱溶融しておき、それぞ
れ通常の押出紡糸装置により紡糸口金まで送り、紡糸口
金直前で両成分を前述したような複合形状に合わせて合
流させ、押し出して得られる糸条を巻き取り、さらに延
伸、熱処理することにより得られる。また、紡糸口金か
ら押出した後、巻き取ることなく直ちに延伸する方法
や、紡糸口金から押し出した後、高速で巻き取り、その
まま製品とする方法も用いることができる。 【0047】具体的には、大略4000m/分以下の速
度で引きとり、一旦これを巻取った後に延伸するいわゆ
るFOYやPOY延伸法、又は巻きとることなく延伸す
るスピンドロー法、更には4000m/分以上の高速で
引きとるDSY法あるいはDSY法においてノズルと引
取ローラーの間にヒーターを設け、延伸しながら引きと
る方法などが適用しうる。中でも好ましいのは、300
〜4000m/分、更に好ましくは600〜2000m
/分で引きとり、延伸し(FOYでもスピンドローでも
よい)続いて熱処理する方法である該速度が300m/
分未満では、未延伸糸の配向度が低く所望の繊維強度を
得るために延伸倍率を上げる必要が生じ、その結果繊維
中に多数のボイドが発生し、高比重化が十分に達成でき
ない場合がある。一方4000m/分を越えるいわゆる
DSYといわれる領域で引き取る場合は、延伸熱処理操
作を実施しなくとも目標物性が得られることもあるが、
先述の600〜2000m/分で引きとり延伸熱処理す
る方法に比し強度が低下することは避けられない。 【0048】延伸は、一段延伸でも二段延伸でもよい。
また延伸倍率は、紡糸速度により様々に変化するので一
義的に特定できないが、破断に至る倍率の75〜85%
程度の倍率を採用することが好ましい。 【0049】また、本発明の複合繊維は、単独あるいは
他の繊維と混用して広汎な用途に用いることができる。
他の繊維と混用する場合には、混繊、合糸、合撚、交
織、交編、その他あらゆる手段を用いることができ、さ
らに得られた布帛は必要に応じ、種々後加工処理を施し
て、各種の用途に供することができる。本発明の複合繊
維の好適な用途としては、従来にない高比重、実用に耐
えうる繊維強力を有するポリエステル系繊維である特徴
を最大限に生かせる刺網類、曳網類、旋網類、建網類、
敷網類等各種漁網用途に最適である。特に、サケ、ブ
リ、マグロ、アジ、サバ、イワシ、スズキ、イカ他の定
置網用として最適である。 【0050】漁網用途以外として、土木工事等で使用さ
れるシルトプロテクター用を始め、従来にない、高比重
性能を保持したポリエステル繊維として各種産業資材用
途への応用が可能である。また産業資材用途以外にも、
カーテン、暗幕等非衣料分野への応用も好適である。 【0051】 【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は、これら実施例に何等限定されるものでは
ない。尚、本発明における〔η〕、ナイロンの数平均分
子量、微粒子の平均粒径、繊維比重、強度、伸度及び引
き抜き強度は以下の方法で求めることができる。 ・ポリエステルの〔η〕:溶剤としてフェノールとテト
ラクロルエタン1:1の混合溶剤を用い、30℃の温度
下で測定した。 ・ナイロンの数平均分子量:ウォーターズ社製HLC−
510によるGPCクロマトグラムにより測定した。 ・微粒子の平均粒径:堀場製作所製の遠心式自動粒度分
布測定装置CAPA−500により測定した。 ・繊維比重:溶剤として四塩化炭素とノルマルヘキサン
を用い、密度勾配を作成して、20℃下で測定した。 ・繊維強度及び伸度:島津製作所社製 引張試験機(オ
ートグラフ5KND)を用い、20℃、65RH%下で
測定した。 ・引き抜き強度:ピンセットを用いて複合繊維の鞘部を
取り除き芯部を数cm露出させ、芯部の露出開始点から約
1cmの長さの露出芯部を確保してその両側をそれぞれ粘
着テープで挟むようにして貼り、粘着テープで挟まれた
芯鞘部の長さは1mmにカットする。この1mmの芯鞘部
は、数mm幅の溝を有する台紙の溝部内に固定される。 次いで、露出芯部を挟むようにして貼り付けられた粘着
テープ部と芯鞘部が固定された台紙部をそれぞれファイ
バークランプで挟持し、島津製作所社製 引張試験機
(オートグラフ5KND)を用い、引っ張り速度2mm/
分、20℃、65RH%下で、1mmの芯鞘部の芯部が鞘
部から引き抜かれる時点の強度を測定した。 【0052】実施例1 極限粘度〔η〕0.65のイソフタル20モル%共重合
ポリエチレンテレフタレートを芯ポリマー成分のベース
ポリマーとして使用し、かかるポリマー粉末に対して平
均粒子径0.2μmの球状の磁鉄鉱粉末(戸田工業
(株)社製:表面フェライトコート品、比重5.0)を
30重量%と平均粒子径0.35μmの二酸化チタン
(チタン工業(株)社製 比重4.2)40重量%とを
混合し、かかる混合物を二軸混練機で溶融混練してスト
ランド状に押出し、ストランドをカットしてペレット化
した。 【0053】一方、保護ポリマー成分としては、二酸化
チタンを0.08重量%含有する極限粘度〔η〕0.8
0のポリエチレンテレフタレートを常法により溶融重合
し、ペレット化したものを使用した。得られた保護ポリ
マー成分と芯ポリマー成分を別々の押出機で溶融押し出
しし、紡糸温度295℃で保護ポリマー成分が鞘となる
ようにノズル部で合流し、複合重量比(保護ポリマー成
分):(芯ポリマー成分)=2:1とし、断面を図1
(1)のような芯鞘形状にして、ノズル口径0.4mm
φ、8ホールノズルで吐出させ、紡糸速度1000m/
分で巻き取った。この時、繊維形成後の保護ポリマー成
分を形成するポリエチレンテレフタレートは〔η〕0.
75であつた。 【0054】得られた延伸原糸をホットローラー80
℃、ホットプレート140℃で延伸倍率4.0倍で延伸
し、つづいて3%オーバーフィードを入れながらホット
ローラー180℃で熱処理した後、75デニール8フィ
ラメントのマルチフィラメントを捲き取った。このマル
チフィラメント糸の断面形状を顕微鏡により観察したと
ころ、芯鞘比率がいずれの繊維においてもまた長さ方向
においてもほぼ一定であり、かつ芯成分が鞘成分により
完全に覆われており、さらに極めて均質性に優れ、毛羽
も無かった。また、紡糸工程、延伸工程におけるトラブ
ルの発生も認められなかった。得られた繊維比重は1.
59で、強度は4.5g/dr、引き抜き強度4.3g
/d、伸度15%であつた。 【0055】得られた延伸糸を合糸して漁網を作成し、
海中に投入試験した所、沈降性良好で、海中での網揺れ
も少なく、且つ耐久性に優れ、漁網としての好適な繊維
であることが確認された。 【0056】延伸時の熱処理温度を変化させることによ
り得られた繊維の比重が異なることがわかった。上記で
述べた同一条件で採取した紡糸条件を、以下の条件で延
伸した結果、以下の物性を有する繊維が得られた。 延 伸 温 度 条 件 繊 維 物 性 HR1 HP HR2 ρ DT DE 引き抜き強度 毛 羽 80℃ 140 ℃ 180 ℃ 1.59 4.5g/d 15 4.3g/d ○ 〃 〃 160 1.54 4.3 13 3.8 ○ 〃 〃 230 1.62 4.7 10 4.4 × 注:HR1 =ホットローラー(第1ローラー)、HP=ホットプレート、 HR2 =ホットローラー(第2ローラー)、ρ=比重、DT=強度、 DE=伸度 【0057】収縮処理時の熱処理温度が高い方が繊維物
性は良好な結果が得られることがわかった。しかしなが
ら、熱処理温度が極端に高くなると延伸毛羽が多発して
くるため好ましくない。 【0058】実施例2 芯ポリマー成分のベースポリマーを極限粘度〔η〕0.
72のイソフタル酸35mol%共重合ポリエチレンテ
レフタレートとした以外は実施例1と同様にして複合繊
維を製造した。工程性のトラブルもなく、しかも良好な
繊維物性を有する繊維が得られた。 【0059】実施例3 宇部興産(株)社製 数平均分子量11,000のナイ
ロン6粉末(商品名P1011F)を芯ポリマー成分の
ベースポリマーとして使用し、かかるポリマー粉末に対
して平均粒子径0.2μmの球状の磁鉄鉱粉末(戸田工
業(株)社製:表面フエライトコート品、比重5.0)
を30重量%と平均粒子径0.35μmの二酸化チタン
(チタン工業(株)社製 比重4.2)40重量%とを
混合し、かかる混合物を二軸混練機で溶融混練してスト
ランド状に押出し、ストランドをカットしてペレット化
した。 【0060】一方、保護ポリマー成分としては、宇部興
産(株)社製、数平均分子量20,000のナイロン6
6、(商品名2020B 融点[Tm]=260℃)ペ
レットを使用した。得られた保護ポリマー成分と芯ポリ
マー成分を押出機で溶融押し出しし、紡糸温度290℃
で、複合重量比(保護ポリマー成分):(芯ポリマー成
分)=1.8/:1とし、ホットローラー(第1ローラ
ー)の温度を70℃とすること以外は実施例1と同様に
して複合繊維を製造した。工程性のトラブルもなく、し
かも良好な繊維物性を有する繊維が得られた。 【0061】実施例4 芯ポリマー成分中へヨウ化銅を2.0重量%添加したこ
と以外は実施例3と同様にして複合繊維を製造し、得ら
れた繊維の強度保持性について調べた。評価手段として
83℃下でカーボンフェード照射400時間照射後の強
度保持率と、83℃下でキセノンウエザー照射400時
間照射後の強度保持率について調べた。その結果、カー
ボンフェード400hr後、n=5の平均強度保持率
は、約86%、キセノンウエザー400hr後、n=5
の平均強度保持率は約84%であった。これに対して実
施例1で得られた繊維は、カーボンフェード400hr
後では強度保持率が約42%、キセノンウエザー400
hr後では強度保持率が約36%であった。 【0062】実施例5〜7 実施例5は、芯ポリマー成分の微粒子を磁鉄鉱50重量
%と二酸化チタン20重量%とし、実施例6は磁鉄鉱2
0重量%と二酸化チタン50重量%とで合計70重量%
とし、実施例7は磁鉄鉱30重量%と二酸化チタン30
重量%とで合計60重量%としたこと以外は、いずれも
実施例3と同様にして複合繊維を得た。いずれも工程性
のトラブルもなく、しかも良好な繊維物性を有する繊維
が得られた。実施例6は、得られた繊維の色相が灰色を
呈し黒色とやや異なるレベルであった。 【0063】実施例8、9 実施例8は、保護ポリマー成分の〔η〕を0.95と
し、実施例9は、保護ポリマー成分と芯ポリマー成分の
複合比率を1:1としたこと以外は、すべて実施例1と
同様の方法で実施した。いずれも工程性良好で、高比
重、高強度の繊維が得られた。 【0064】実施例1〜9における保護ポリマー成分の
〔η〕、芯ポリマー成分における微粒子の種類とその配
合率、保護ポリマー成分と芯ポリマー成分の複合比及び
繊維の断面形状について纏めたものを表1−1に、ま
た、これら繊維の工程性及び物性について評価を表2に
示す。 【0065】 【表1】【0066】 【表2】 【0067】実施例10〜12 実施例10は二酸化チタンのかわりに、平均粒径1.0
μmの酸化亜鉛(比重5.5)を用い、実施例11は平
均粒径2.0μmのアルミナ(比重3.98)を用い、
実施例12は芯ポリマー成分のベースポリマーをポリブ
チレンテレフタレート((株)クラレ製〔η〕1.1
0)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で複合
繊維を得た。いずれも紡糸時にやや毛羽が発生したこと
以外は工程性良好でしかも良好な繊維が得られた(表1
−1、表2参照)。 【0068】実施例13 芯ポリマー成分のベースポリマーとして、数平均分子量
14,000のナイロン12(宇部興産(株)社製30
14U)を用いたこと以外は、実施例3と同様の方法で
複合繊維を製造したが、工程性良好で、良好な繊維が得
られた(表1−1、表2参照)。 【0069】実施例14 芯ポリマー成分として、数平均分子量が22,000で
あるナイロン6(宇部興産(株)社製 商品名P102
2)を用いて実施したこと以外は、実施例3と同様にし
て複合繊維を得た(表1−1、表2参照)。 【0070】実施例15 保護ポリマー成分として数平均分子量26,000のナ
イロン66を用い、芯ポリマー成分中の微粒子を磁鉄鉱
60重量%と二酸化チタン10重量%とで合計70重量
%とした以外は、実施例4と同様にして複合繊維を製造
したが、工程性良好で、良好な繊維が得られた(表1−
2、表2参照)。 【0071】 【表3】 【0072】実施例16〜17 実施例16は断面形状を図1(2)、実施例17は断面
形状を図1(3)とすること以外は、実施例1と同様の
方法で複合紡糸した。いずれも工程性良好でしかも良好
な繊維が得られた(表1−2、表2参照)。 【0073】比較例1 保護ポリマー成分として紡糸前の〔μ〕が0.65であ
るポリエチレンテレフタレートチップを用い、紡糸後の
〔μ〕が0.60となるように紡糸したこと以外は、実
施例1と同様の方法で複合繊維を得た。その結果、紡糸
時及び延伸時に毛羽かやや発生し、保護ポリマー成分の
粘度が低いために繊維強度が2.5g/dと低く、実施
例1より劣るものであった。 【0074】比較例2 微粒子として磁鉄鉱15重量%と二酸化チタン15重量
%とで合計30重量%としたこと以外は実施例1と同様
の方法で複合繊維を得た。工程性は良好で繊維化可能で
あったが、繊維比重が1.45で実施例1より劣るもの
であった。 【0075】比較例3〜4 比較例3は二酸化チタンのかわりに、平均粒径0.1
μ、比重2.2の二酸化ケイ素粒子を用い、比較例4は
平均粒径1.0μ、比重2.5のカオリン粒子を用いた
以外は、実施例1と同様の方法で実施した。いずれも、
紡糸性、延伸性は毛羽が発生し、あまり良くなかった。
得られた繊維比重も、実施例1よりも劣るレベルのもの
であった。 【0076】比較例5〜6 実施例1と同一のポリマーを用い、比較例5は保護ポリ
マー成分:芯ポリマー成分の複合比率を85:15、比
較例6は保護ポリマー成分:芯ポリマー成分の複合比率
を15:85として実施例1と同様にして複合紡糸し
た。比較例5は良好に繊維化が可能であったが、繊維比
重性能としては劣るレベルであった。比較例6は紡糸
性、延伸性が不良で毛羽、断糸が多発し、性能評価でき
るような繊維が得られなかった。比較例1〜6における
保護ポリマー成分の〔η〕、芯ポリマー成分における微
粒子の種類とその配合率、保護ポリマー成分と芯ポリマ
ー成分の複合比及び繊維の断面形状について纏めたもの
は表1−2に、また、これら繊維の工程性及び物性につ
いての評価は表2に示したとおりである。 【0077】実施例18 極限粘度〔η〕0.65のイソフタル酸20mol%共
重合ポリエチレンテレフタレートと芯ポリマー成分のベ
ースポリマーとして使用し、かかるポリマー粉末に対し
て平均粒子径0.35μmの二酸化チタン(チタン工業
(株)社製 比重4.2)70重量%を混合し、かかる
混合物を二軸混練機で溶融混練してストランド状に押出
し、ストランドをカットしてペレット化した。 【0078】一方、保護ポリマー成分としては、1次平
均粒子径0.03μmのカーボンブラック(デグサ社
製)を1.5重量%含有する極限粘度〔η〕0.85の
ポリエチレンテレフタレートを常法により溶融重合し、
ペレット化したものを使用した。これら両ポリマーを用
いて実施例1と同様にして複合繊維を得た。得られた複
合繊維の保護ポリマー成分のポリエチレンテレフタレー
トの〔η〕は0.76であった。また、繊維比重は1.
58、強度は4.6g/dr、引き抜き強度4.0g/
d、伸度は18%であり、漁網用途として優れた性能を
有していた。 【0079】実施例19 二酸化チタンの含有量を55重量%とすること以外は、
実施例18と同様にして複合繊維を得た。得られた繊維
の比重は、1.53、強度は5.2g/dr、引き抜き
強度は4.2g/d、伸度は20%であり、紡糸性、延
伸性ともに優れた繊維が得られた。 【0080】実施例20 二酸化チタンを50重量%と平均粒径1.0μm、比重
5.5の酸化亜鉛を20重量%の合計70重量%の微粒
子を含有すること以外は、実施例18と同様にして複合
繊維を得た。得られた繊維の比重は、1.58、強度は
4.5g/dr、引き抜き強度は4.0g/d、伸度は
15%であり、紡糸時に若干の毛羽が発生したものの、
延伸性に優れ、漁網用途として優れた性能を有した繊維
が得られた。 【0081】実施例21 二酸化チタンを50重量%と平均粒径2.0μm、比重
3.9のアルミナを20重量%の合計70重量%の微粒
子を含有すること以外は、実施例18と同様にして複合
繊維を得た。得られた繊維の比重は、1.56、強度は
4.5g/dr、引き抜き強度4.1g/d、伸度は1
5%であり、紡糸時に若干の毛羽が発生したものの、延
伸性に優れ、漁網用途として優れた性能を有した繊維が
得られた。 【0082】実施例22 二酸化チタンを50重量%と平均粒径0.6μm、比重
4.3の硫酸バリウムを20重量%の合計70重量%の
微粒子を含有すること以外は、実施例18と同様にして
複合繊維を得た。得られた繊維の比重は、1.57、強
度は4.5g/dr、引き抜き強度4.0g/d、伸度
は14%であり、紡糸時に若干の毛羽が発生したもの
の、延伸性に優れ、漁網用途として優れた性能を有した
繊維が得られた。実施例18〜22における保護ポリマ
ー成分の〔η〕、着色剤の含有量、芯ポリマー成分にお
ける微粒子の種類とその配合率、保護ポリマー成分と芯
ポリマー成分の複合比及び繊維の断面形状について纏め
たものを表1−2に、また、これら繊維の工程性及び物
性についての評価を表2に示す。 【0083】実施例23 平均粒子径0.35μmの二酸化チタン(ルチル型;チ
タン工業(株)社製比重4.2)を65重量%含有する
極限粘度〔η〕0.65のイソフタル酸20mol共重
合ポリエチレンテレフタレートを芯ポリマー成分とし、
二酸化チタンを0.08重量%含有する極限粘度が
〔η〕0.95であるポリエチレンテレフタレートを保
護ポリマー成分として、別々の押出機で溶融押し出し
し、紡糸温度300℃で保護ポリマー成分が鞘となるよ
うにノズル部で合流し、複合重量比(保護ポリマー成
分):(芯ポリマー成分)=1:1とし、断面を図1
(1)のような芯鞘形状にして、ノズル口径0.5mm
φ、200ホールノズルで吐出させた。吐出糸条は、ノ
ズル直下に設けた20cm長、380℃の加熱帯域を通
過させた後、25℃、毎分7Nm3 の冷却風で冷却し、
オイリングローラーで紡糸油剤を付与し、紡糸速度60
0m/分で引き取った。 【0084】引き続き該糸条を一旦捲取ることなく、延
伸、熱処理を以下の要領で実施し巻き取った。 延 伸:110℃の熱ロールで加熱後、400℃の加熱
蒸気を噴射しつつ4.3倍に一段延伸。 熱処理:220℃の熱ロールと弛緩ロールとの間で3%
の収縮処理。 その結果、工程安定性は良好で、1004デニール、強
度4.0g/d、引き抜き強度4.0g/d、伸度18
%、比重1.62の漁網用繊維として実用性の高い繊維
が得られた。 【0085】延伸を以下に示す要領で二段延伸とするこ
と以外は実施例20と同様にして複合繊維を製造した。 一段:110℃の熱ロールで加熱後、3.0倍延伸。 二段:115℃の熱ロールで加熱後、400℃の加熱蒸
気を噴射しつつ、1.4倍延伸。 その結果、強度3.8g/dr、伸度14%、引き抜き
強度3.7g/d、比重1.55と本発明の範囲に入る
繊維が得られた。 【0086】実施例24 平均粒子径0.35μmの二酸化チタン(ルチル型;チ
タン工業(株)社製比重4.2)25重量%と平均粒子
径0.2μmのα型ヘマタイト粉末(戸田工業社製、比
重5.2)を50重量%含有する数平均分子量12,0
00のナイロン6を芯ポリマー成分とし、カーボンブラ
ック(テグサ社製)を1.0重量%含有する数平均分子
量20,000であるナイロン6,6[Tm]=260
℃を保護ポリマー成分として、別々の押出機で溶融押し
出しし、紡糸温度300℃で保護ポリマー成分が鞘とな
るようにノズル部で合流し、複合重量比(保護ポリマー
成分):(芯ポリマー成分)=2:1とし、断面を図1
(1)のような芯鞘形状にして、ノズル口径0.6mm
φ、100ホールノズルで吐出させた。吐出糸条は、ノ
ズル直下に設けた20cm長、380℃の加熱帯域を通
過させた後、25℃、毎分7Nm3 の冷却風で冷却し、
オイリングローラーで紡糸油剤を付与し、紡糸速度60
0m/分で引き取った。 【0087】引き続き該糸条を一旦捲取ることなく、延
伸、熱処理を以下の要領で実施し巻き取った。 延 伸:110℃の熱ロールで加熱後、450℃の加熱
蒸気を噴射しつつ4.8倍に一段延伸。 熱処理:210℃の熱ロールと弛緩ロールとの間で4%
の収縮処理。 その結果、工程安定性は良好で、1002デニール、強
度5.5g/d、引き抜き強度4.7g/d、伸度19
%、比重1.60の漁網用繊維として実用性の高い繊維
が得られた。 【0088】実施例25〜26 延伸後の熱処理温度を240℃(実施例25)、160
℃(実施例26)とすること以外は実施例23と同様に
して複合繊維を製造した。その結果、240℃の場合
は、強度3.9g/dr、引き抜き強度3.7g/d、
伸度23%、比重1.60と高強度、高比重の繊維が得
られた。また、160℃の場合は、強度3.8g/d
r、引き抜き強度3.7g/d、伸度15%、比重1.
53と高強度、高比重の繊維が得られたが、240℃の
熱処理に比較してボイドが十分には修復されていないこ
とが窺われた。 【0089】 【発明の効果】本発明は、特定の無機粒子が高添加され
た芯ポリマー成分と保護ポリマー成分の2成分による複
合繊維を得ることにより、従来にない高い繊維強力と高
い比重性能を有し、しかも定置網用繊維として公害問題
がなく、かつ好適な色相を有した複合繊維を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1(1)〜(8)は本発明の繊維断面におけ
る芯ポリマー成分と保護ポリマー成分との代表的な複合
形態を示す模式図である。 【符号の説明】 1:芯ポリマー成分 2:保護ポリマー成分
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−4819(JP,A) 特開 昭60−139814(JP,A) 特開 昭61−613(JP,A) 特開 平8−158161(JP,A) 特開 平8−311721(JP,A) 特開 平8−23744(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 1/00 - 9/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 酸化鉄微粉末と二酸化チタン微粉末が併
    用され、それらの微粉末を合計で50〜85重量%含有
    する芯ポリマー成分と保護ポリマー成分とが接合されて
    る複合繊維であって、以下の条件(1)〜(4)を同
    時に満足することを特徴とする複合繊維。 (1)該芯ポリマーと該保護ポリマーがポリエステル系
    ポリマー同士又はポリアミド系ポリマー同士であるこ
    と、 (2)ポリエステル系ポリマー同士の場合には保護ポリ
    マー成分を構成するポリエステル系ポリマーの固有粘度
    が0.7〜1.45の範囲内、ポリアミド系ポリマー同
    士の場合には保護ポリマー成分を構成するポリアミドの
    数平均分子量が10000〜25000の範囲内である
    こと、 (3)該芯ポリマー成分と保護ポリマー成分の複合重量
    比率が20:80〜70:30の範囲内であること、 (4)繊維表面周長の60%〜100%を該保護ポリマ
    ー成分が占めていること、
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