JP3471742B2 - 連続地中壁構築工法 - Google Patents

連続地中壁構築工法

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JP3471742B2 JP2000347606A JP2000347606A JP3471742B2 JP 3471742 B2 JP3471742 B2 JP 3471742B2 JP 2000347606 A JP2000347606 A JP 2000347606A JP 2000347606 A JP2000347606 A JP 2000347606A JP 3471742 B2 JP3471742 B2 JP 3471742B2
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克典 高嶋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連続地中壁構築工法
に関するもので、特に、立坑や地下室、地下鉄の土留
壁、さらには地下通路等を構築するのに、その部位を掘
削するのに先だって、利用地下空間の周囲を、止水性の
ある土留壁で囲むようになす目的等に使用されるに適し
た、連続地中壁構築工法に関するものである。なお、本
発明で使用される「連続地中壁」とは、狭義には、地下
壁が鉄筋コンクリート製のものを言うことがあるが、そ
の材質は安定液を固化したものでもよい、広義の意味で
使用しているものである。
【0002】
【従来の技術】従来、連続地中壁構築工法として、下面
に多数の回転ビットを有した多軸掘削機を順次下降させ
て、所定の大きさ及び深さの縦孔を掘削し、この縦孔に
は、掘削開始時点より地盤の崩壊を防ぐ安定液を充填し
ておき、さらに、この安定液は縦孔を掘削した後、地上
に設置した安定液プラントで循環して、安定液に混入し
て送られてくる掘削土を、該安定液プラントで分離除去
するものが知られている。そして、この従来法で掘削さ
れた縦孔内の安定液は、所定の強度で固化する地中壁材
と交換して、さらには、掘削して地中壁材を充填した縦
孔内に補強芯材を建て込み(補強芯材を縦孔内に差し込
むことを、当業界では「建て込み」と称しているので、
本願では、該補強芯材の縦孔内への差し込みを「建て込
み」ということにする。)地中壁全体の強度を増すよう
になしている。
【0003】しかし、上記のような従来工法は、主とし
て地上の操作で行なわれ、目視できない地中の機器を遠
隔操作しなくてはならず、実際の施工においては種々の
問題が発生することが知られている。特に、最近の都市
における地下利用は、次第にその深度が深くなっている
ので、この種連続地中壁も深くまで構築する要求が高く
なり、地上部位での僅かな寸法誤差が地下では大きくな
ってしまい、その施工中に工事の続行が不可能となるよ
うな問題点や、継合部が設定通りに得られないで、継合
部に隙間が生じて地下水が流入して水没したり周囲地盤
が陥没したりする事故が生じ、これら地下壁の欠陥が原
因となる種々の事故の発生の心配があるという問題点を
有している。
【0004】上記従来の問題点を列挙すると、以下の通
りである。先ず、上記従来の工法は、変化の多い地盤条
件によって孔曲りが生じやすく、地中壁を寸法精度を保
って構築するには作業者の熟練によるところが大きい。
そして、一部構築した地中壁が鉛直性を欠いて傾斜した
り、地中壁に連続しない部位が発生したりすることがあ
る。この、地中壁が傾斜することは地下空間利用時に露
出する部位では体裁が悪くなり、覆工等で覆い隠す場合
でも、地下空間の有効利用に支障があり、さらには
中壁が傾斜すると強度が低下することもあるという問題
点を有している。また、地中壁の一部が不連続となって
いると、その部位が掘削で大気圧に解放されると、地圧
の解放を伴って、地盤崩壊や既設の地中壁破壊等の大き
な事故原因ともなりかねないし、この不連続部位より地
下水が流入して、掘削地下空間が水没したり、周辺地盤
に陥没事故を発生することもある。
【0005】次に、地質によってではあるが、従来工法
では、地上に搬出できない大径の石が掘削中の縦孔の底
部に溜まり、掘削の進行を妨げることがあるという問題
点を有している。上記従来法では数センチ径の小石まで
は、安定液と共に地上に搬送できることが確認されてい
るが、玉石と称されている短手方向の最大径が15〜1
8cm以上の石となると、これを従来法では地上に搬出
することができず、掘削中の縦孔の底に大径の石が数多
くたまり、掘削の効率が極端に低下したり、最悪の場合
は掘削用の回転ビットが多数の石の集まりを攪拌するだ
けで、掘削(掘進)が不可能となることが有るという事
例も報告されている。なお、残留する礫や玉石の量があ
まりに多くなると、回転ビットの回転抵抗が大きくなっ
て、時には衝撃を受け、ビットが破損したり、掘削機自
体が故障する場合もあるという問題点を有している。
【0006】さらに従来工法では、掘削中に前記回転ビ
ットのビットアームが、先に建て込んだ補強芯材に接触
して、該回転ビット(ビットアーム)が破損することが
あるという問題点を有している。回転ビットは、先端に
超硬金属で構成されたビットを有しているが、これを保
持するビットアームは通称の鋼材であるので、ビットに
当たる岩盤等は掘削できるが、鉄筋や鉄骨は掘削不可能
である。したがって、このビットアームが先に建て込ん
だH型鋼等の補強芯材に接触すると、回転ビット側が折
れ曲がる等して破損することになる。また、この回転ビ
ットのビットアームが先に建て込んだ補強芯材に接触す
ると、既設の先行地中壁ユニットは大きな衝撃を受ける
ので、該先行地中壁ユニットもその一部が破損すること
も、掘削機が衝撃を受けて故障することもある。一度構
築した先行地中壁ユニットが破損すると、危険性を伴う
と共に、後に大規模な改修工事が必要となることがあ
る。また、ビットアームと既設補強芯材との衝合で両者
が喰い込み合うと、多軸掘削機の引き上げが不可能とな
ることもあり得るという問題点をも有している。
【0007】また従来工法は、掘削した縦孔に固化前の
地中壁材を注入して、その後に補強芯材を建て込む際
に、該補強芯材どうしが接触して、該補強芯材の建て込
みが不能となることがある。先に補強芯材を建て込ん
で、その後に地中壁材を注入する場合はこの問題は生じ
ないが、地中壁の強度を均一に保つには、先に縦孔内の
固化を進行させて、そこに補強芯材を建て込むのがよい
とされている。すなわち、先に補強芯材を建て込んでお
くと、該補強芯材が支障物となって固化する地中壁材の
均一注入を阻害することがあるからである。この地中壁
材の固化と補強芯材の建て込とのいずれを先に行なうの
が有利かは、一概に断言できず、種々の要因でその順番
を決めることになるが、最近は、縦孔内の固化を先行さ
せ、固化が完全に完了する前に補強芯材の建て込みを行
う工法が増える傾向にある。そして、この場合、補強芯
材を差し込むには相当の抵抗を受ける。すなわち、該固
化材注入後に補強芯材を建て込むには、最初は該補強芯
材の自重のみで自然に下降するが、建て込みが進行した
時点で、自重では下降しなくなるので、該補強芯材を回
転させたり上下動させて建て込むことになる。
【0008】上記補強芯材を回転させたり上下動させる
建て込み作業で、建て込んだ補強芯材の周部の地中壁材
は再流動化して建て込みが可能となる。しかし、次ぎに
建て込む補強芯材は、その下端側が前記流動化して柔軟
性を有した側に順次向かう傾向を有しており、建て込む
補強芯材側に向けて近寄るよう傾斜し、やがて、その下
端が先に建て込んだ補強芯材に接触して、図20に破線
で示すように、両者がキシミあってしまうことがあり、
この状態では建て込み中の補強芯材はロック状態となっ
て、回転させることは無論、上下動することもできなく
なって、結果として建て込みが不可能となるもので、こ
のような例は度々報告されているものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決すべくなされたもので、作業性よく寸法精度のよい
(鉛直精度の高い)連続地中壁(強度の信頼性確保のため
補強芯材の位置の寸法精度も含む。)が構築できる連続
地中壁構築工法を提供することを課題としたものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、第一工程として、地中壁構築予定地に、対向面がH
型鋼16をそのフランジ部16a,16aを上下方向に
向けて水平に適宜段数重ねて固定用螺子で相互に連結固
定した立壁11,11によって構成されるガイド用溝1
を設け、このガイド用溝1の底面と、立壁11,11の
外側部位は、セメントを混合した土砂で埋め戻し、第二
工程として、上記ガイド用溝1内に、安定液MWを注入
・滞留させ、第三工程として、上記ガイド用溝1内を、
このガイド用溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機
2の地上装置20より駆動軸兼用排水パイプ32を介し
て吊り下げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、こ
の掘削に際して安定液MWを該掘削機本体30の下端回
転ビット31部位近傍より安定液プラント5までサクシ
ョンポンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻すよ
うに循環させ、安定液MWと共に地上に搬出された掘削
土を上記該安定液プラント5の分離装置51で分離除去
し、第四工程として、上記縦孔LHを所定の深さまで掘
削したら、ガイド用溝1より安定液MWを地上に設置し
た固化材プラント6で汲み上げて、該攪拌混合機61で
安定液MWに固化材を混入攪拌して地中壁材WMとする
か、別途調整した固化前の地中壁材WMを用意し、この
地中壁材WMを、該縦孔LH内に差し込んだ注入パイプ
62より、順次該縦孔LHの底部より注入し、第五工程
として、上記地中壁材WMを注入した後又は注入前に、
該縦孔LH内に鋼材等の補強芯材7を差し込む建て込み
を行ない、第六工程として、上記第三工程から第五工程
までを、上記ガイド用溝1内に沿って所定間隔離して順
次繰り返して、夫々独立した先行地中壁ユニットHL
a,HLa,HLa・・・を構築し、第七工程として、
隣り合う上記先行地中壁ユニットHLa,HLaの間
を、前記多軸掘削機2で、同じく前記第三工程から第五
工程までを繰り返して後行地中壁ユニットHLb,HL
b,HLb・・・を構築し、この後行地中壁ユニットH
Lb,HLb,HLb・・・の構築に際しては、該多軸
掘削機2で隣り合う前記先行地中壁ユニットHLa,H
Laの内側端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う
先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を後行地中壁ユ
ニットHLbで連結するようになした技術的手段を講じ
たものである。
【0011】それ故、本発明連続地中壁構築工法は、第
一工程で対向面が鋼製又はコンクリート製で、大きな荷
重に抗することのできる立壁11,11によって構成さ
れるガイド用溝1を設けたので、不安定で変形・崩壊し
やすい地表の地盤においても、強靱で破損のおそれがな
く、変位しない縦孔掘削の基準面の一部を形成するガイ
ド用溝1が確保される作用を呈する。
【0012】そして、第二工程で、このガイド用溝1内
に安定液MWを注入・滞留させることで、掘削初期の上
部の地盤は不安定であるが、この上部の掘削部内壁に充
分な水位の水圧を与えて崩壊を防止する作用を呈するも
のである。そして、このガイド用溝1の底面と、立壁1
1,11の外側部位は、セメントを混合した土砂で埋め
戻してあるので、高い遮水性が得られ、ガイド用溝1の
外面が鋼製又はコンクリート製の立壁11,11で画定
され、その内側に注入・滞留させた安定液MWが、地表
近くの不安定な地盤に漏出するのが防止される作用を呈
する。なお、このガイド用溝1内の床面からの漏水は、
該床面にコンクリートを打設しておくことで効果的に防
止できるものである。
【0013】さらに、第三工程で、ガイド用溝1の上に
載せて位置決めした多軸掘削機2より駆動軸兼用排水パ
イプ32を介して吊り下げた掘削機本体30で、縦孔L
Hを掘削するので、該多軸掘削機2の設置位置が正確に
特定でき、鉛直掘進精度を保証する作用を呈する。すな
わち、ガイド用溝1の上に載せた多軸掘削機2は、その
水平性等の正確な姿勢を維持するようしっかり固定する
ことができ、このガイド用溝1を基準にして多軸掘削機
2で縦孔LHを掘削するので、掘削する該縦孔LHの寸
法精度の正確性も保証される作用を呈するものである。
なお、重量の大きい掘削機本体2の地上装置20の荷重
によって不安定な地盤上部の崩壊が防止される作用をも
呈するものである。
【0014】また、本発明は、該安定液MWを、多軸掘
削機2の下端回転ビット31部位近傍より(縦孔LHの
最も底に近い部位より)安定液プラント5までサクショ
ンポンプ45で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻すよう
に循環させる(後に説明する、逆循環方式を採用した)
ので、掘削した比較的大きい石をも、安定液MWと共に
縦孔LHの底から地上に効率的に吸い上げることが容易
となる作用を呈する。
【0015】また、第四工程と第五工程とで、縦孔LH
内の地中壁材WMの固化と、補強芯材7の建て込みが行
われ、補強芯材7の周りを所定の強度と止水性とを有し
た固形物(固化した地中壁材WM)で囲んだ地中壁の一
部(単一の先行地中壁ユニットHLa)が形成される作
用を呈する。
【0016】そして、第六工程で順次構築した不連続の
先行地中壁ユニットHLa,HLa,HLa・・・が図
21に示すように構成され、さらに、次の第七工程で、
この先行地中壁ユニットHLa,HLa,HLa・・・
が、順次後行地中壁ユニットHLb,HLb,HLb・
・・(図22に破線で示す)で連結されて、図23に示
すように連続地中壁HL(平面形状が図23に示す形状
で、地中すなわち図23の奥側に所定の深さに達する形
状の地中壁HL)が構築される作用を呈するものであ
る。
【0017】また、本発明連続地中壁構築工法は、ガイ
ド用溝1の対向面がH型鋼16をそのフランジ部16
a,16aを上下方向に向けて水平に適宜段数重ねて固
定用螺子で相互に連結固定した立壁11,11によって
構成したので、強靭なガイド用溝1を手軽に用意できる
作用を呈する。すなわち、H型鋼は入手が容易で、強度
が大きく、無論、繰り返し利用が可能であり、標準化さ
れているので経済的であるので、強靭なガイド用溝1を
手軽に用意できる作用を呈するものである。
【0018】また、該立壁11,11を構成するH型鋼
は、大きな衝撃を受けても破損する心配が少なく、その
上を他の重量物である金属性の走行用無端帯を有した建
設機械等が通過しても欠ける等して破損しない作用を呈
するものである。また、H型鋼の立壁11,11は、後
記する建て込み中の補強芯材7を、仮溶接等して保持す
ることも可能となる作用を呈するものである。
【0019】 次ぎに請求項の発明は、第一工程とし
て、地中壁構築予定地に、対向面が鋼製又はコンクリー
ト製で大きな荷重に抗することのできる立壁11,11
によって構成されるガイド用溝1を設け、第二工程とし
て、上記ガイド用溝1内に、安定液MWを注入・滞留さ
せ、第三工程として、上記ガイド用溝1内を、このガイ
ド用溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機2の地上
装置20より駆動軸兼用排水パイプ32を介して吊り下
げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、この掘削機
本体30は該駆動軸兼用排水パイプ32の下端に中央回
転ビット31aを取り付けると共に、この駆動軸兼用排
水パイプ32の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイ
プ32の回転で回転する一対の駆動軸32B,32bを
設け、この両駆動軸32b,32bには前記中央回転ビ
ット31aより上方に位置する両側回転ビット31b,
31bを取り付け、さらに、下面から見ると、この両側
回転ビット31b,31bの外周円と中央回転ビット3
1aの外周円との一部が重なる位置関係となし、この掘
削機本体30の掘削に際して安定液MWを該掘削機本体
30の下端中央回転ビット31a部位近傍より駆動軸兼
用排水パイプ32を介して安定液プラント5までサクシ
ョンポンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻すよ
うに循環させ、第四工程として、上記縦孔LHを所定の
深さまで掘削したら、ガイド用溝1より安定液MWを地
上に設置した固化材プラント6で汲み上げて、該攪拌混
合機61で安定液MWに固化材を混入攪拌して地中壁材
WMとするか、別途調整した固化前の地中壁材WMを用
意し、この地中壁材WMを、該縦孔LH内に差し込んだ
注入パイプ62より、順次該縦孔LHの底部より注入
し、第五工程として、上記地中壁材WMを注入した後又
は注入前に、該縦孔LH内に鋼材等の補強芯材7を差し
込む建て込みを行ない、第六工程として、上記第三工程
から第五工程までを、上記ガイド用溝1内に沿って所定
間隔離して順次繰り返して、夫々独立した先行地中壁ユ
ニットHLa,HLa,HLa・・・を構築し、第七工
程として、隣り合う上記先行地中壁ユニットHLa,H
Laの間を、前記多軸掘削機2で、同じく前記第三工程
から第五工程までを繰り返して後行地中壁ユニットHL
b,HLb,HLb・・・を構築し、この後行地中壁ユ
ニットHLb,HLb,HLb・・・の構築に際して
は、該多軸掘削機2で隣り合う前記先行地中壁ユニット
HLa,HLaの内側端部を一部削り取って行ない、順
次隣り合う先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を後
行地中壁ユニットHLbで連結するようになした技術的
手段を講じたものである。
【0020】 それ故本発明連続地中壁構築工法は、多軸
掘削機2(掘削機本体30)が、中央回転ビット31a
が下方にあって両側回転ビット31b,31bが上方に
位置させてあるので、掘削される縦孔LHの底は、図1
3に示されるように略V字状に中央がより深くなる。従
って掘削土やその中の石等の比重の重いものは中央の深
い部位に自重で落下する作用を呈する。そして、本発明
は最も低い位置にある上記中央回転ビットに駆動軸兼用
排水パイプ32を連結してあるので、該駆動軸兼用排水
パイプ32の開口を縦孔LHの底近くに位置させること
ができ、掘削中の底より安定液MWを吸引できるので、
この駆動軸兼用排水パイプ32内を通過できる大きさの
ものであれば大径の石でも確実に地上まで搬出できる作
用を呈する。なお、後に詳しく説明するが、縦孔LHの
底より安定液を吸引することで、掘削土の排出効率が高
まり、掘削効率も高まる作用を呈するものである。
【0021】 また、中央回転ビット31aが下方にあっ
て両側回転ビット31b,31bが上方に位置させる
と、大きな礫は掘削した縦孔LHの中央底側に転がり、
中央回転ビット31aと両側回転ビット31b,31b
との間に挟まって砕かれる作用も呈するものである。
【0022】 次に、請求項の発明は、第一工程とし
て、地中壁構築予定地に、対向面が鋼製又はコンクリー
ト製で大きな荷重に抗することのできる立壁11,11
によって構成されるガイド用溝1を設け、第二工程とし
て、上記ガイド用溝1内に、安定液MWを注入・滞留さ
せ、第三工程として、上記ガイド用溝1内を、このガイ
ド用溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機2の地上
装置20より駆動軸兼用排水パイプ32を介して吊り下
げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、この掘削機
本体30は該駆動軸兼用排水パイプ32の下端に、中心
側が低く遠心側が高くなるよう傾斜した略V字状ビット
アーム33,33,33・・・にビット35,35,3
5・・・を設けた中央回転ビット31aを取り付けると
共に、この駆動軸兼用排水パイプ32の両側に位置して
この駆動軸兼用排水パイプ32の回転で回転する一対の
駆動軸32b,32bを設け、この両駆動軸32b,3
2bには前記中央回転ビット31aより上方に位置する
両側回転ビット31b,31bを取り付け、さらに、下
面から見ると、この両側回転ビット31b,31bの外
周円と中央回転ビット31aの外周円との一部が重なる
位置関係となし、この掘削機本体30の掘削に際して安
定液MWを該掘削機本体30の下端中央回転ビット31
a部位近傍より駆動軸兼用排水パイプ32を介して安定
液プラント5までサクションポンプ54で汲み上げて、
ガイド用溝1内に戻すように循環させ、第四工程とし
て、上記縦孔LHを所定の深さまで掘削したら、ガイド
用溝1より安定液MWを地上に設置した固化材プラント
6で汲み上げて、該攪拌混合機61で安定液MWに固化
材を混入攪拌した地中壁材WMを該縦孔LH内に差し込
んだ注入パイプ62より、順次該縦孔LHの底部より注
入し、第五工程として、上記地中壁材WMを注入した後
又は注入前に、該縦孔LH内に鋼材等の補強芯材7を差
し込む建て込みを行ない、第六工程として、上記第三工
程から第五工程までを、上記ガイド用溝1内に沿って所
定間隔離して順次繰り返して、夫々独立した先行地中壁
ユニットHLa,HLa,HLa・・・を構築し、第七
工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニットHLa,
HLaの間を、前記多軸掘削機2で、同じく前記第三工
程から第五工程までを繰り返して後行地中壁ユニットH
Lb,HLb,HLb・・・を構築し、この後行地中壁
ユニットHLb,HLb,HLb・・・の構築に際して
は、該多軸掘削機2で隣り合う前記先行地中壁ユニット
HLa,HLaの内側端部を一部削り取って行ない、順
次隣り合う先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を後
行地中壁ユニットHLbで連結するようになした技術的
手段を講じたものである。
【0023】 それ故、本発明連続地中壁構築工法は、請
求項の作用に加え、中央回転ビット31aを、中心側
が低く遠心側が高くなるよう傾斜した略V字状ビットア
ーム33,33,33・・・にビット35,35,35
・・・を設けて構成したので、該中央回転ビット31a
は先端(下端)が尖った形状となり、この中央回転ビッ
ト31aに加わる掘削抵抗が、下端側から上端側に向か
って順次大きくなるので掘進機本体30による掘進の直
進性(鉛直性)を確保する作用を呈するものである。
【0024】 また、本発明は地中壁材WMを、使用中の
安定液MWを使用したので、この安定液MW中には約1
0%以上の掘削土が混入しており、掘削土の処理量を低
減できる作用を呈する。同時に、本発明は安定液MWを
利用するので、この安定液MWの使用量も低減でき、さ
らには、この安定液MWをガイド用溝1より汲み上げて
いるので、この安定液MWには礫等を含まず、構築する
地中壁の強度管理が容易となる作用を呈するものであ
る。
【0025】 次に請求項の発明は、第一工程として、
地中壁構築予定地に、対向面が鋼製又はコンクリート製
で大きな荷重に抗することのできる立壁11,11によ
って構成されるガイド用溝1を設け、第二工程として、
上記ガイド用溝1内に、安定液MWを注入・滞留させ、
第三工程として、上記ガイド用溝1内を、このガイド用
溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機2の地上装置
20より駆動軸兼用排水パイプ32を介して吊り下げた
掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、この掘削機本体
30は該駆動軸兼用排水パイプ32の下端に中央回転ビ
ット31aを取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パ
イプ32の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ3
2の回転で回転する一対の駆動軸32b,32bを設
け、この両駆動軸32b,32bには前記中央回転ビッ
ト31aより上方に位置する両側回転ビット31b,3
1bを取り付け、さらに、下面から見ると、この両側回
転ビット31b,31bの外周円と中央回転ビット31
aの外周円との一部が重なる位置関係となし、該掘削機
本体30の前後両面側の左右両側に、その外周が両側回
転ビット31b,31bの外周円の一部と略一致するス
タビライザー36,36,36・・・を固定し、この掘
削機本体30の掘削に際して安定液MWを該掘削機本体
30の下端中央回転ビット31a部位近傍より駆動軸兼
用排水パイプ32を介して安定液プラント5までサクシ
ョンポンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻すよ
うに循環させ、第四工程として、上記縦孔LHを所定の
深さまで掘削したら、ガイド用溝1より安定液MWを地
上に設置した固化材プラント6で汲み上げて、該攪拌混
合機61で安定液MWに固化材を混入攪拌して地中壁材
WMとするか、別途調整した固化前の地中壁材WMを用
意し、この地中壁材WMを、該縦孔LH内に差し込んだ
注入パイプ62より、順次該縦孔LHの底部より注入
し、第五工程として、上記地中壁材WMを注入した後又
は注入前に、該縦孔LH内に鋼材等の補強芯材7を差し
込む建て込みを行ない、第六工程として、上記第三工程
から第五工程までを、上記ガイド用溝1内に沿って所定
間隔離して順次繰り返して、夫々独立した先行地中壁ユ
ニットHLa,HLa,HLa・・・を構築し、第七工
程として、隣り合う上記先行地中壁ユニットHLa,H
Laの間を、前記多軸掘削機2で、同じく前記第三工程
から第五工程までを繰り返して後行地中壁ユニットHL
b,HLb,HLb・・・を構築し、この後行地中壁ユ
ニットHLb,HLb,HLb・・・の構築に際して
は、該多軸掘削機2で隣り合う前記先行地中壁ユニット
HLa,HLaの内側端部を一部削り取って行ない、順
次隣り合う先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を後
行地中壁ユニットHLbで連結するようになした技術的
手段を講じたものである。
【0026】 それ故本発明連続地中壁構築工法は、請求
及び請求項の作用に加えて、掘削機本体30に、
スタビライザー36,36,36・・・を設けたので、
このスタビライザー36、36,36・・・が掘削した
縦孔LHの内周面に接触して、該掘削機本体30が駆動
軸兼用排水パイプ32を回転中心軸として、ネジレる方
向に変位することを防止する作用を呈するものである。
中央回転ビット31aは下方に位置させた3軸方式は、
この中央回転ビット31aの掘削抵抗で掘進機本体30
が該中央回転ビット31aの回転方向とは逆方向にねじ
られる力を受けることになるが、前記スタビライザー3
6,36,36・・・はこの力に対してネジレを防ぐ作
用を呈するものである。なお、この作用については詳細
を後記することにする。
【0027】 また、本発明のスタビライザー36,3
6,36・・・は、上記ネジレ防止のみではなく、掘削
する縦孔LHが同一面から曲がるのをも防止、該縦孔L
Hの直進性(鉛直性)を保つ作用をも無論呈するものであ
る。
【0028】 次ぎに請求項の発明は、第一工程とし
て、地中壁構築予定地に、対向面が鋼製又はコンクリー
ト製で大きな荷重に抗することのできる立壁11,11
によって構成されるガイド用溝1を設け、第二工程とし
て、上記ガイド用溝1内に、安定液MWを注入・滞留さ
せ、第三工程として、上記ガイド用溝1内を、このガイ
ド用溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機2の地上
装置20より駆動軸兼用排水パイプ32を介して吊り下
げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、この掘削機
本体30は該駆動軸兼用排水パイプ32の下端に中央回
転ビット31aを取り付けると共に、この駆動軸兼用排
水パイプ32の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイ
プ32の回転で回転する一対の駆動軸32b,32bを
設け、この両駆動軸32b,32bには前記中央回転ビ
ット31aより上方に位置する両側回転ビット31b,
31bを取り付け、さらに、下面から見ると、この両側
回転ビット31b,31bの外周円と中央回転ビット3
1aの外周円との一部が重なる位置関係となし、該掘削
機本体30の前後両面側の左右両側に、その外周が両側
回転ビット31b,31bの外周円の一部と略一致する
スタビライザー36,36,36・・・を固定し、この
掘削機本体30の掘削に際して安定液MWを該掘削機本
体30の下端中央回転ビット31a部位近傍より駆動軸
兼用排水パイプ32を介して安定液プラント5までサク
ションポンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻す
ように循環させ、安定液MWと共に地上に搬出された掘
削土中、径の大きな石は、上記駆動軸兼用排水パイプ3
2の下流側に連結される安定液プラント5の流路53の
途中に、所定の径以上の石が通過できない堰81と、こ
の堰81の上流側に位置して開閉蓋83を備えた石溜め
室部82とを介装し、この石溜め室部82の開閉蓋83
を開けて除去可能となし、小径な石や砂は上記該安定液
プラント5の分離装置51で分離除去し、第四工程とし
て、上記縦孔LHを所定の深さまで掘削したら、ガイド
用溝1より安定液MWを地上に設置した固化材プラント
6で汲み上げて、該攪拌混合機61で安定液MWに固化
材を混入攪拌して地中壁材WMとするか、別途調整した
固化前の地中壁材WMを用意し、この地中壁材WMを、
該縦孔LH内に差し込んだ注入パイプ62より、順次該
縦孔LHの底部より注入し、第五工程として、上記地中
壁材WMを注入した後又は注入前に、該縦孔LH内に鋼
材等の補強芯材7を差し込む建て込みを行ない、第六工
程として、上記第三工程から第五工程までを、上記ガイ
ド用溝1内に沿って所定間隔離して順次繰り返して、夫
々独立した先行地中壁ユニットHLa,HLa,HLa
・・・を構築し、第七工程として、隣り合う上記先行地
中壁ユニットHLa,HLaの間を、前記多軸掘削機2
で、同じく前記第三工程から第五工程までを繰り返して
後行地中壁ユニットHLb,HLb,HLb・・・を構
築し、この後行地中壁ユニットHLb,HLb,HLb
・・・の構築に際しては、該多軸掘削機2で隣り合う前
記先行地中壁ユニットHLa,HLaの内側端部を一部
削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁ユニットH
La,HLaの間を後行地中壁ユニットHLbで連結す
るようになした技術的手段を講じたものである。
【0029】 それ故本発明連続地中壁構築工法は、上記
請求項と同じく、多軸掘削機2に中央回転ビット31
aが下方にあって両側回転ビット31b,31bが上方
に位置させてあるので、掘削される縦孔LHの底面は、
図13に示されるように略V字状に中央がより深くな
る。従って掘削土やその中の石は中央の深い部位に自重
で落下し、そこにある駆動軸兼用排水パイプ32の開口
32a(図13参照)より吸引されるので、この駆動軸
兼用排水パイプ32内を通過できる大きさのものであれ
ば、大径の石でも確実に搬出する作用を呈する。
【0030】 なお、駆動軸兼用排水パイプ32内を通過
できない大きさの礫等の多くは、縦孔LH内に残留し、
下方の中央回転ビット31aと上方の両側回転ビット3
1b,31bとの間に挟まったり、石どおしがぶつかり
合って破砕され、小さい径となって駆動軸兼用排水パイ
プ32を通って吸い上げられる作用を呈する。
【0031】 そして、本発明は、安定液プラント5の流
路53の途中に、所定の径以上の石が通過できない堰8
1と、この堰81の上流側に位置して開閉蓋83を備え
た石溜め室部82とを介装してあるので、大径な石は、
この石溜め室部82内に溜まり分別され、その開閉蓋8
3を開けて、地上で除去できる作用を呈するものであ
る。その結果、安定液プラント5までの長い距離に配管
された流路53中で石が詰まることがなく、速やかに掘
進して搬出された土砂は、安定液と一緒に安定液プラン
ト5まで圧送される作用を呈する。
【0032】 次ぎに請求項の発明は、第一工程とし
て、地中壁構築予定地に、対向面が鋼製又はコンクリー
ト製で大きな荷重に抗することのできる立壁11,11
によって構成されるガイド用溝1を設け、第二工程とし
て、上記ガイド用溝1内に、安定液MWを注入・滞留さ
せ、第三工程として、上記ガイド用溝1内を、このガイ
ド用溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機2の地上
装置20より駆動軸兼用排水パイプ32を介して吊り下
げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、この掘削機
本体30は該駆動軸兼用排水パイプ32の下端に中央回
転ビット31aを取り付けると共に、この駆動軸兼用排
水パイプ32の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイ
プ32の回転で回転する一対の駆動軸32b,32bを
設け、この両駆動軸32b,32bには前記中央回転ビ
ット31aより上方に位置する両側回転ビット31b,
31bを取り付け、さらに、下面から見ると、この両側
回転ビット31b,31bの外周円と中央回転ビット3
1aの外周円との一部が重なる位置関係となし、該掘削
機本体30の前後両面側の左右両側に、その外周が両側
回転ビット31b,31bの外周円の一部と略一致する
スタビライザー36,36,36・・・を固定し、この
掘削機本体30の掘削に際して安定液MWを該掘削機本
体30の下端中央回転ビット31a部位近傍より駆動軸
兼用排水パイプ32を介して安定液プラント5までサク
ションポンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻す
ように循環させ、安定液MWと共に地上に搬出された掘
削土中、径の大きな石は、上記駆動軸兼用排水パイプ3
2の下流側に連結される安定液プラント5の流路53の
途中に、所定の径以上の石が通過できない堰81と、こ
の堰81の上流側に位置して開閉蓋83を備えた石溜め
室部82とを介装し、この石溜め室部82の開閉蓋83
を開けて除去可能となし、この石溜め室部82より下流
側の流路53を縮径し、さらに、小径な石や砂は上記該
安定液プラント5の分離装置51で分離除去し、第四工
程として、上記縦孔LHを所定の深さまで掘削したら、
ガイド用溝1より安定液MWを地上に設置した固化材プ
ラント6で汲み上げて、該攪拌混合機61で安定液MW
に固化材を混入攪拌して地中壁材WMとするか、別途調
整した固化前の地中壁材WMを用意し、この地中壁材W
Mを、該縦孔LH内に差し込んだ注入パイプ62より、
順次該縦孔LHの底部より注入し、第五工程として、上
記地中壁材WMを注入した後又は注入前に、該縦孔LH
内に鋼材等の補強芯材7を差し込む建て込みを行ない、
第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
記ガイド用溝1内に沿って所定間隔離して順次繰り返し
て、夫々独立した先行地中壁ユニットHLa,HLa,
HLa・・・を構築し、第七工程として、隣り合う上記
先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を、前記多軸掘
削機2で、同じく前記第三工程から第五工程までを繰り
返して後行地中壁ユニットHLb,HLb,HLb・・
・を構築し、この後行地中壁ユニットHLb,HLb,
HLb・・・の構築に際しては、該多軸掘削機2で隣り
合う前記先行地中壁ユニットHLa,HLaの内側端部
を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁ユニ
ットHLa,HLaの間を後行地中壁ユニットHLbで
連結するようになした技術的手段を講じたものである。
【0033】 それ故、本発明連続地中壁構築工法は、前
記したように大きさの種々異なる石が、地上に搬出され
てくるが、所定以上に大きなものは、故意に石溜め室部
82内に堰き止めて除去し、その後は、下流側で流路5
3を縮径して、流過速度を速めることで、閉塞事故を防
止する作用を呈するものである。
【0034】 次ぎに、請求項の発明は、第一工程とし
て、地中壁構築予定地に、対向面がH型鋼16をそのフ
ランジ部16a,16aを上下方向に向けて水平に適宜
段数重ねて固定用螺子で相互に連結固定した立壁11,
11によって構成されるガイド用溝1を設け、第二工程
として、上記ガイド用溝1内に、安定液MWを注入・滞
留させ、第三工程として、上記ガイド用溝1内を、この
ガイド用溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機2の
地上装置20より駆動軸兼用排水パイプ32を介して吊
り下げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、この掘
削機本体30は、中心側が低く遠心側が高くなるよう傾
斜した略V字状ビットアーム33,33,33・・・に
ビット35,35,35・・・を設けた中央回転ビット
31aを取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ
32の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ32の
回転で回転する一対の駆動軸32b,32bを設け、こ
の両駆動軸32b,32bには前記中央回転ビット31
aより上方に位置する両側回転ビット31b,31bを
取り付け、さらに、下面から見ると、この両側回転ビッ
ト31b,31bの外周円と中央回転ビット31aの外
周円との一部が重なる位置関係となし、該掘削機本体3
0の前後両面側の左右両側に、その外周が両側回転ビッ
ト31b,31bの外周円の一部と略一致するスタビラ
イザー36,36,36・・・を固定し、この掘削機本
体30の掘削に際して安定液MWを該掘削機本体30の
下端中央回転ビット31a部位近傍より駆動軸兼用排水
パイプ32を介して安定液プラント5までサクションポ
ンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻すように循
環させ、安定液MWと共に地上に搬出された掘削土中、
径の大きな石は、上記駆動軸兼用排水パイプ32の下流
側に連結される安定液プラント5の流路53の途中に、
所定の径以上の石が通過できない堰81と、この堰81
の上流側に位置して開閉蓋83を備えた石溜め室部82
とを介装し、この石溜め室部82の開閉蓋83を開けて
除去可能となし、この石溜め室部82より下流側の流路
53を縮径し、さらに、小径な石や砂は上記該安定液プ
ラント5の分離装置51で分離除去し、第四工程とし
て、上記縦孔LHを所定の深さまで掘削したら、ガイド
用溝1より安定液MWを地上に設置した固化材プラント
6で汲み上げて、該攪拌混合機61で安定液MWに固化
材を混入攪拌して地中壁材WMとするか、別途調整した
固化前の地中壁材WMを用意し、この地中壁材WMを、
該縦孔LH内に差し込んだ注入パイプ62より、順次該
縦孔LHの底部より注入し、第五工程として、上記地中
壁材WMを注入した縦孔LH内にH型鋼又はI型鋼より
なる補強芯材7を差し込む建て込みを行ない、1カ所の
縦孔LH内に複数本の補強芯材7を建て込む際は二本目
以降の型鋼の下部にそのフランジ7a,7a間を連結す
る連結板7bを取り付けたものを使用し、さらに、この
一カ所の縦孔LHに建て込む補強芯材7,7,7・・・
の本数は、後記する第七工程で掘削する一カ所の縦孔L
Hに建て込む補強芯材7,7,7・・・の本数より少な
くなし、第六工程として、上記第三工程から第五工程ま
でを、上記ガイド用溝1内に沿って所定間隔離して順次
繰り返して、夫々独立した先行地中壁ユニットHLa,
HLa,HLa・・・を構築し、第七工程として、隣り
合う上記先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を、駆
動軸兼用排水パイプ32の下端に中央回転ビット31a
を取り付け、該駆動軸兼用排水パイプ32の下部を収容
する掘削機本体30内に、該駆動軸兼用排水パイプ32
の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ32の回転
で回転する一対の駆動軸32b,32bを設け、この両
駆動軸32b,32bには前記中央回転ビット31aよ
り上方に位置する両側回転ビット31b,31bを取り
付け、さらに、下面から見ると、この両側回転ビット3
1b,31bの外周円と中央回転ビット31aの外周円
との一部が重なる位置関係となし、さらに、この両側回
転ビット31b,31bはビットアーム33,33,3
3・・・の遠心端を連結する円形保護枠34を取り付
け、該掘削機本体30の前後両面側の左右両側に、その
外周が両側回転ビット31b,31bの外周円の一部と
略一致するスタビライザー36,36,36・・・を固
定した多軸掘削機2で、同じく前記第三工程から第五工
程までを繰り返して後行地中壁ユニットHLb,HL
b,HLb・・・を構築し、この後行地中壁ユニットH
Lb,HLb,HLb・・・の構築に際しては、該多軸
掘削機2で隣り合う前記先行地中壁ユニットHLa,H
Laの内側端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う
先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を後行地中壁ユ
ニットHLbで連結するようになした技術的手段を講じ
たものである。
【0035】 それ故本発明は、請求項1乃至請求項
各構成を有するので、すなわち、請求項のH形鋼16
よりなる立壁11,11で構成されたガイド用溝1と、
連結板7bと、請求項との先行の縦孔LHに建て込む
補強芯材7の本数を後行の縦孔LHに建て込む補強芯材
7の本数より少なくなし、請求項との円形保護枠34
と、請求項の中央回転ビット31aが低く両側回転ビ
ット31b,31bがその上方に位置するものと、請求
のV字状ビットアーム33,33,33・・・に、
ビット35,35,35・・・を設けた中央回転ビット
31aと、請求項のスタビライザーと、請求項の堰
81乃至石溜め室部82と、請求項の流路53の縮径
とを有してなるので、上記した請求項2乃至請求項
全ての作用を共に呈するものである。
【0036】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。先ず、本発明は、第一工程として、地
中壁構築予定地に、対向面がH型鋼16をそのフランジ
部16a,16aを上下方向に向けて水平に適宜段数重
ねて固定用螺子で相互に連結固定した立壁11,11に
よって構成されるガイド用溝1を設け、このガイド用溝
1の底面と、立壁11,11の外側部位は、セメントを
混合した土砂で埋め戻す。
【0037】 すなわち、本発明では、ガイド用溝1と称
するごとく、このガイド用溝1が地中壁を掘削する際の
基準として使用できるようになしたもので、立壁11,
11の上に、後記する多軸掘削機2(正確には、多軸掘
削機の地上装置20)を乗り入れると、この多軸掘削機
2は水平を保ち、その掘削は鉛直性が保証されるように
なっている。そして、このガイド用溝1は、該多軸掘削
機2の掘削ビット31を収納し掘削を開始する際に、こ
の掘削ビットがねじれて下降するのを防ぐため、その内
幅が構築しようとする地中壁の幅より多少大きく(実施
例としては、5〜10cm程大きく設定する。)して、
深さは1〜2m(図示実施例では、1.2m)が適して
いるとされている。
【0038】 なお、前記、立壁11,11は法制度を正
確に保って構築するものとする。また、この立壁11,
11は、通常所定の場所を方形に囲む(四方を囲む)よ
うに、方形二重枠形状に構成されるが、両立壁11,1
1の間がガイド用溝1となるものであれば、その平面形
状は特に限定されるものではない。
【0039】 そして、第二工程とし、ガイド用溝1内に
安定液MWを注入する。このガイド用溝1に、安定液M
Wを注入して溜めておくことは従来も行われていたもの
で、前記したように、先ず、掘削開始時の縦孔の浅い部
位は地盤が不安定であるので、充分の水位を有した水圧
でこの掘削した内周面を内側より水圧で押圧して地盤が
崩落しないように保護するためである。そして、該安定
液MWは、ベントナイトを主成分としたものを、所定の
濃度で水に溶かして使用される。また、大容量の安定液
MWをガイド用溝1内に滞留させておくことで、掘削に
伴って、掘削された縦孔LHの分、縦孔LHの容積が増
加し、この容積が拡大する縦孔LH内に該安定液が流入
するようになしてある。すなわち、安定液MWをガイド
用溝1内に溜めておいたものを使用することで、掘進中
の縦孔LHに、常に安定液MWが満たされることが保証
されるようになしたものである。
【0040】 なお、このガイド用溝1には、通常、蓋体
14を被せておき、必要に応じて該蓋体14を局所的に
外すようになしておくと、作業者の安全性が保たれ、異
物の落下を防止し、立壁11,11の破損も防止できる
ものである。また、この蓋体14はガイド用溝1に嵌合
する特製のものを用意してもよいが、大きい鉄板を該ガ
イド用溝1の上に敷設して蓋体14となしても無論差し
支えない。
【0041】 第三工程として、上記ガイド用溝1内を、
このガイド用溝1の上に載せて位置決めした多軸掘削機
2の地上装置20より駆動軸兼用排水パイプ32を介し
て吊り下げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削し、こ
の掘削に際して安定液MWを該掘削機本体30の下端回
転ビット31部位近傍より安定液プラント5までサクシ
ョンポンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻すよ
うに循環させ、安定液MWと共に地上に搬出された掘削
土を上記該安定液プラント5の分離装置51で分離除去
する。
【0042】 すなわち、本発明で使用される上記多軸掘
削機2は、従来公知なものが使用でき、この構成を本発
明の実施例である図6乃至図11を参照して説明する
と、この多軸掘削機2は、図6に示す地上装置20と、
この地上装置20に駆動軸兼用排水パイプ32で吊り下
げられる掘削機本体30(図7乃至図9参照)とで構成
されている。そして、この掘削機本体30は駆動軸兼用
排水パイプ32を所定距離掘進する間は順次下降させ縦
孔LHの掘削を行い、該掘削機本体30の下降距離が所
定距離となると、該駆動軸兼用排水パイプ32の一部の
連結部を外し、外した上側を上昇させ、この上昇で生じ
た間隙に所定の長さの新たな駆動軸兼用排水パイプ32
を継ぎ足すことで、さらに下方に向かって掘進が可能と
なるようになしてあるのは従来と同じである。(詳細
は、後記する段落番号0062を参照)
【0043】 また、上記地上装置20には、一対の直立
した柱体21,21(一方は、図6の奥側にある。)に
案内され、ウインチ22で昇降されるスイベルジョイン
ト体23と掘削モータ24とが設けてある。そして、該
掘削モータ24は、スイベルジョイント体23を介して
吊り下げた駆動軸兼用排水パイプ32(図12参照)を
縦方向軸を回転中心軸として回転するようになしてあ
る。
【0044】 なお、図示例の上記地上装置20は、下面
にソリ25a,25aを有した基台25上に、移動台2
6を図6の左右方向に移動可能に(図示はしていない
が、車輪等を介装して)載置してなり、この移動台26
には油圧伸縮足27,27,27・・・を設けてあり、
この油圧伸縮足27,27,27・・・を伸張させ下端
を地表等の固定部位に圧接することで該移動台26の移
動を不能に固定できるようになしてある。そして、該移
動台26上に前記柱体21,21及びウインチ22を固
定してあり、さらに、電気・油圧の制御盤28や運転操
作装置29等の必要機器が搭載されている。
【0045】 なお、前記油圧伸縮足27,27,27,
27で該地上装置20全体を浮上させ、ソリ25a,2
5aまたは移動台26を移動させて地上に降ろす操作を
繰り返すことで、該地上装置20を前後進(図6左右方
向への移動)することができるが、移動は原則として他
動式となしてあり、通常は、特に移動装置は用意してい
ないが、無論、図示例とは異なり、移動のための駆動車
輪や無端送稿用帯等を設けて自走式となしてもよい。
【0046】 そして、上記駆動軸兼用排水パイプ32の
下部には該駆動軸兼用排水パイプ32の下部を収容する
掘削機本体30が設けられている。この、駆動軸兼用排
水パイプ32は前記スイベルジョイント体23で吊り下
げられ、所定の長さのパイプをつなぎ合わせて構成さ
れ、前記したように順次継ぎ足しが行なわれてその全長
を変更できるようになしてある。そして、この駆動軸兼
用排水パイプ32は、掘削機本体30を吊り下げる目的
と、掘削機本体30に掘削モータ24の動力を伝える駆
動軸(後記する、中央回転ビット31aの駆動軸)の目
的と、掘削土を地上にまで吸い上げる吸引パイプの目的
とをはたすもので、この目的に合致する径と肉厚を有し
たものが利用できる。
【0047】 そして、上記掘削機本体30の下部には、
該駆動軸兼用排水パイプ32(または、この駆動軸兼用
排水パイプ32と連通するパイプ軸)と、この駆動軸兼
用排水パイプ32を駆動源として回転するその他の駆動
軸32b,32bとが突設され、駆動軸兼用排水パイプ
32と両駆動軸32b,32bとの下端に回転ビット3
1a,31b,31bが設けられている。なお、この駆
動軸兼用排水パイプ32を含む駆動軸31b,31bの
数は、図示実施例の3軸方式と、他に5軸方式とが一般
的である。また該回転ビット31aと回転ビット31
b,31bは、高低差を設けて段違いとなし、その外周
端が平面から見ると、図9に最も明らかに示すように、
その一部が重なるようになしたものが提案・汎用されて
いる。
【0048】 上記回転ビット31a,31b,31b
は、図9,図10に最も明らかに示すように、夫々の駆
動軸32,32b,32bの下端に連結され放射状に突
出したビットアーム33,33,33・・・の夫々の下
面に、ビット35,35,35・・・を突設して取付け
て構成され、このビット35,35,35・・・が地盤
を掘削するようになしてある。
【0049】 そして、上記多軸掘削機2で掘削を行なう
には、図12では、ガイド用溝1は同図の奥手前方向に
伸びているもので、回転ビット31a,31b,31b
が、図12のように同図の左右に並ぶのではなく、実際
は同図奥手前方向に並ぶようにして設置(当然ガイド用
溝1の内幅も相応に狭く形成してある。)し、該回転ビ
ット31a,31b,31bを回転させつつウインチ2
2で、スイベルジョイント体23と掘削モータ24とこ
のスイベルジョイント体23に吊り下げられた駆動軸兼
用排水パイプ32乃至掘削機本体30を順次下降させ、
縦孔LHを掘削る。この掘削は通常、掘削機本体30等
の自重で行なわれ、ウインチ22は主に掘削機本体30
を引き上げたり、駆動軸兼用排水パイプ32の継ぎ足し
に際してスイベルジョイント体23と掘削モータ24と
このスイベルジョイント体23に吊り下げられた駆動軸
兼用排水パイプ32の一部を引き上げるために使用され
る。なお、本実施例では採用していないが、駆動軸兼用
排水パイプ32乃至掘削機本体30を駆動源で押し下げ
る装置を設けてもよいのは無論である。
【0050】 上記掘削機本体30による掘削は、掘削当
初は地盤が地表に近くて不安定であるのと、掘削当初の
寸法精度の僅かな誤差が後に大きな影響を与えることか
ら、特に慎重に行なわなくてはならず、該掘削機本体3
0等の自重の全てが加わらないようにウインチ22で自
重の一部を支承して、掘進速度を極端に遅らせて掘削す
ることで縦孔LHの直進性を求めることもある。
【0051】 そして、掘削が進行して、図12におい
て、スイベルジョイント体23と掘削モータ24とが、
柱体21,21の下部まで下降したら、掘削を中断し
て、該駆動軸兼用排水パイプ32の連結を一部(該スイ
ベルジョイント23で保持する部位、又は、このスイベ
ルジョイント23より下方部位)で脱着(外し)し、ス
イベルジョイント体23と掘削モータ24(該スイベル
ジョイント体23に所定の長さの駆動軸兼用排水パイプ
32が連結してある場合はこの駆動軸兼用排水パイプ3
2をも)とをウインチ22で引き上げる。すると、該ス
イベルジョイント23と駆動軸兼用排水パイプ32の上
端との間(又は、スイベルジョイント23に吊り下げら
れた駆動軸兼用排水パイプ32の下端と、この下端が連
結していた下方の駆動軸兼用排水パイプ32の上端との
間)に間隙が生ずるので、新しい所定の長さの駆動軸兼
用排水パイプ32をこの間隙部位に継ぎ足し、再度掘削
を再開するようになせばよい。なお、地盤の関係等で上
記駆動軸兼用排水パイプ32の一部の連結を脱着する
と、その下部が自重で下降することもあるので、この駆
動軸兼用排水パイプ32の下方側は立壁11,11又は
多軸掘進機2の地上装置20に受け部を設け、該駆動軸
兼用排水パイプ32の上端等にあるフランジ部がこの受
け部で着脱可能に支承されるようになしておくとよい。
また、上記掘削機本体30のその他の詳細な構造は後に
説明を加えることにする。
【0052】 なお、再度説明を加えるが、上記多軸掘削
機2による掘削で、本発明が特徴的とするところは、こ
の多軸掘削機2を強固なガイド用溝1の鋼製の立壁1
1,11上に載せて位置決めを行なうことである。縦孔
LHを鉛直に掘削するのは、先ず該多軸掘削機2を傾か
ないように設置する必要性があり、従来法では、施工中
に地盤沈下等で微妙に該多軸掘削機2が傾斜して、縦孔
LHの鉛直性が損なわれるものであるが、本発明では、
強固で長尺な立壁11,11で多軸掘削機2(図7参
照)が支承され、該多軸掘削機2は常に正確な姿勢を保
つもので、この多軸掘削機2の掘削機本体30は駆動軸
兼用排水パイプ32を介してその姿勢を保つものであ
る。
【0053】 また、上記安定液プラント5も、図12に
示すような、従来公知なものが使用され、上記スイベル
ジョイント23を介して駆動軸兼用排水パイプ32の上
端に連通する流路53(この流路53の一部に、駆動軸
兼用排水パイプ32の昇降を許容するための伸縮可能な
フレキシブルチューブを介装するのが一般的である。)
を設け、この流路53に縦孔LH内の安定液MWを吸引
するポンプ54(サクションポンプ)を連結し、このポ
ンプ54の下流側に沈殿槽などからなる分離装置51
(沈殿槽に変え、又は沈殿槽と共に、篩分装置を利用す
ることも提案されている。)を設けてある。そして、該
分離装置51で掘削土を除去した安定液MWは、ポンプ
55でガイド用溝1に戻されるようになしてあり、該ポ
ンプ55の吐出口に先端がガイド用溝1内に達す復路流
路56を連結してある。
【0054】 連続地中壁構築工法で使用される上記安定
液MWは、主たる目的は、掘削した縦孔LHの崩落を防
止するためのもので、所定の濃度、比重(1.2〜1.
8程度)に調整され、掘削した縦孔LHの内周面を外方
に向けて押圧するようになし、漏れ出る水を安定液MW
中のベントナイトがその内周面にマッドケーキとなって
堆積して防止するようになしてある。また、この安定液
MWのその他の目的は掘削土の搬出用に利用するもので
ある。
【0055】 すなわち、上記駆動軸兼用排水パイプ32
の下端には開口32a(図11,図13参照)を設け、
この駆動軸兼用排水パイプ32より掘削中の縦孔LHの
底から安定液MWと掘削土とが混じったものを地上の上
記ポンプ54で吸い上げる。該ポンプ54で汲み上げら
れた安定液MWは分離装置51(本実施例では沈殿槽)
で掘削土が分離(沈殿分離)され、上澄みの良質な安定
液MWが復路流路56でガイド用溝1内に戻されるよう
になしてある。なお、図12の符号52は掘削土槽で、
分離装置51で分離した掘削土を一時保存しておくもの
である。なお、ポンプ55でガイド用溝1に戻す復路流
路56の前段階に、安定液MWの比重等の性状を調整す
る手段(図示せず)を設けておくのも有効である。
【0056】 なお、上記安定液プラント5で、掘削中の
縦孔LHの底より安定液MWを吸い上げてガイド用溝1
に戻す方式を逆循環方式と称する。そして、これとは逆
方向に安定液MWを循環する方式が古くは一般的であっ
たので、この循環方式を正循環方式と称しているが、本
実施例では、掘削土の搬出効率のよい逆循環方式を採用
して、掘削土と共に玉石以上の径の大きい石までをも地
上に搬出できるようになしてある。なお、掘削土の搬出
効率を高めると、掘削機本体30での掘削効率も高まる
ものである。
【0057】 そして、第四工程として、上記縦孔LHを
所定の深さまで掘削したら、ガイド用溝1より安定液M
Wを地上に設置した固化材プラント6で汲み上げて、こ
の固化材プラント6の攪拌混合機61で安定液MWに固
化材を混入攪拌して地中壁材WMとするか、別途調整し
た固化前の地中壁材WMを用意し、この地中壁材WM
を、該縦孔LH内に差し込んだ注入パイプ62より順次
該縦孔LHの底部より注入する。
【0058】 上記固化材プラント6は、図15に示すよ
うなものが利用でき、掘削に使用した掘進機本体30は
引き上げ、代わりに、掘削した縦孔LH内に注入パイプ
62を差し込む。そして、ガイド用溝1内よりポンプ6
4(サンドポンプ)で吸引した安定液MWと固化材タン
ク63内のセメントなどの固化材とを、攪拌混合機61
(本実施例では、この攪拌混合機61を一対使用、すな
わち二連式ミキサーを使用している。)で攪拌・混合し
て地中壁材WMとなす。そして、この地中壁材WMはポ
ンプ65(モルタル圧送ポンプ)を介して、該縦孔LH
内に差し込んだ注入パイプ62で、この縦孔LH内に注
入するようになしている。なお、地中壁材WMの粘性が
高い場合は、該注入パイプ62を順次引き上げながら地
中壁材WMを注入するとよい。
【0059】 なお、上記注入パイプ62は通常二本が縦
孔LHの両側に挿入される。また、地中壁材WMを注入
し終えたら、注入パイプ62とその配管の清掃を兼ね
て、図示しないコンプレッサーより圧縮空気を該注入パ
イプ62を介して縦孔LHの底に送り込み、エアーブロ
ーで縦孔LH内に固化材が均一に混入するように攪拌す
るのも有効である。
【0060】 なお、本発明は現場で使用している安定液
MWに固化材を混合することを原則としているが、上記
において、別途調整した固化前の地中壁材WMとは、安
定液は全く含まれないコンクリートであってもよいが、
本発明では構築現場以外で使用された安定液MWにセメ
ント等の固化材を混入して該安定液MWが再利用される
ものを含むものである。なお、使用した安定液MWを地
中壁材WMとして使用する(使用済み安定液MWに固化
材等を混合して使用する)と、該安定液MWおよび掘削
土の廃棄処分量が減って(安定液中には、掘削土の一部
が混入しているから。)経済的である。なお、この別途
調整した固化前の地中壁材WMを使用する場合は、図1
5の例によらず、タンクローリーやミキサー車より直
接、注入パイプ62で縦孔LH内に注入するようになし
てもよい。この場合、ガイド用溝1内の安定液MWが漏
れ出るおそれが生じたら、この安定液MWは、前記安定
液プラント5の分離装置51に、或いは別途用意した図
示しない貯留槽に汲み上げておくようになすとよいのは
無論である。
【0061】 そして、第五工程として、上記地中壁材W
Mを注入した後又は注入前に、該縦孔LH内に鋼材等の
補強芯材7を差し込む建て込みを行なう。この建て込み
は、図16に示すようにクレーン車79で補強芯材7を
吊り下げて、これを順次下降させて行えばよいが、該補
強芯材7を、固化が進行する地中壁材WM内に差し込む
と、当初は自重で沈んでいくが、次第に抵抗が大きくな
り、自重では差し込まれなくなる。この場合は、該補強
芯材7を回転させたり上下動させると、該地中壁材WM
の補強芯材7の周辺部を再液状化し、建て込みが可能と
なるものである。なお、この建て込は特に明記しない限
り前記第4工程とその順番を代えてもよいものである。
なお、この補強芯材の建て込みに振動式杭打機を使用し
てもよいのは無論で、通常、建て込みの最終段階で、建
て込む補強芯材7が抵抗が大きく最終深度まで建て込み
ができない場合に限っては、「バイブロハンマー」と称
される振動式杭打機で確実に奥まで打ち込むようになし
ている。
【0062】 補強芯材7を先に建て込み、その後に地中
壁材HMを固化する場合、地中壁材HMが固化して予定
の強度を有するようになるまで、この補強芯材7を変位
しないように保持しておく必要がある。また、補強芯材
7を後から建て込む場合も、通常全ての補強芯材7,
7、7を建て込んで所定時間経過すると地下壁時WMが
固化するように設定してあるので、この場合も、補強芯
材7を変位しないように保持しておく必要がある。この
補強芯材7の保持は、前記対向する立壁11,11の上
に保持アームとなる桟(図示せず、L型鋼等を利用)を
橋架させ、この保持アームと補強芯材7の上部とを溶接
等で連結して該補強芯材7を吊り下げるようになすとよ
い。なお、この保持アームを立壁11,11に溶接や螺
子止めで固定しておいてもよいのは無論である。
【0063】 上記H型鋼16を使用してガイド用溝1を
構築するには、先ず、図1に示すように、連続地中壁構
築予定地に大きめの仮溝1aを掘削する。そして、この
仮溝1a内に上記H型鋼16をそのフランジ16a,1
6aが上下に向くように(ウエブ16cが縦方向を向く
ようにして)水平にして並べると共に複数段を積み重ね
て所望の深さ(高さ)を得る。具体例としては、図示で
は40cmの高さのH型鋼16を3段重ねて120cm
の高さの縦壁11を得る。なお、該仮溝1aの底面をセ
メントを混合した土砂で埋め戻すとしているが、これ
は、仮溝1aの底にセメントを混ぜた土砂を平らに均
し、その上に載せるH型鋼の正確な水平を得られ易くな
すもので、仮溝1a全部を埋め戻すものでは無いのは無
論である。
【0064】 そして、上記各H型鋼16,16,16・
・・は、相互に接触する面部を、前記螺子挿通孔16
c,16c,16c・・・を介して、図示しない定着ボ
ルトとナットとで連結固定して、所定の内幅を有して対
設した立壁11,11を構成して、図2の状態となす。
【0065】 上記立壁11,11が完成したら、次ぎ
に、その外側を埋め戻す.この埋め戻しに際して、土圧
で立壁11,11が内側に移動したり、倒れないよう、
両立壁11,11は、図3,図4に示すような連結片1
2で連結しておくとよい。なお、この連結片12は立壁
11,11相互が近づかないようになすものであればよ
く、単なる着脱可能なスペーサであっても、又は両端を
螺子止め等で仮止めするものであってもよい。
【0066】 上記埋め戻しによって、立壁11,11の
外側フランジ16a,16a,16a・・・の間隙内
に、埋め戻し土が入り込むので、この立壁11,11は
容易には移動しないよう地盤に保持される。特に、本発
明は、該埋め戻し土にセメントを混入して、埋め戻し部
が硬化するようになしてあるので、該立壁11,11の
保持力を高めることができ、さらに強固に該立壁11,
11の変位を防止できるものである。
【0067】 そして、この両立壁11,11内の、ガイ
ド用溝1の底面に、必要に応じて(前記仮溝1aの底面
にコンクリートを混ぜた土砂を平らに均す際、このコン
クリート入りの土砂を底面前面に敷設すれば特に必要性
はない。)床面コンクリート15(この床面コンクリー
トは、鉄筋を入れずに、後記掘削機本体30で掘削可能
となしておくのは無論である。)を敷設し、安定液MW
の漏出を防止しておくとよい。また、このガイド用溝1
の上には蓋体14を被せておくことが危険防止の観点か
ら必要で、この蓋体14は所定の大きさのものを複数枚
並べて敷設するのは無論で、縦孔LHを掘削する部位等
の必要部位のみ、該蓋体14を外すようになすとよい。
【0068】 したがって、本発明によると、上記立壁1
1,11の上を、他の建設機器等の重量車両等が通過し
ても位置が変わらない強固なガイド用溝1が得られ、こ
のガイド用溝1の上端面(立壁11,11の上端面)を
基準に縦孔LHを掘削するので、寸法精度よく地中壁を
構築できるものである。なお、本発明の第二工程乃至第
七工程は、請求項1と同じである。
【0069】 また、第六工程として、上記第三工程から
第五工程までを、上記ガイド用溝1内に沿って所定間隔
離して順次繰り返して、夫々独立した先行地中壁ユニッ
トHLa,HLa,HLa・・・を構築する.すなわ
ち、図21がこの第六工程を完了した状態を示すもの
で、先行地中壁ユニットHLa,HLa,HLa・・・
が、ガイド用溝1内に沿って所定間隔で並置されること
になる。なおこの先行地中壁ユニットHLa,HLa,
HLa・・・は一方側から他方側に向かって順に構築す
る必要性はなく、適宜に順番を決めて左右交互に構築し
ていく等、結果として図示のように並置されるようにな
せばよい。
【0070】 そして、第七工程として、隣り合う上記先
行地中壁ユニットHLa,HLaの間を、前記多軸掘削
機2で、同じく前記第三工程から第五工程までを繰り返
して後行地中壁ユニットHLb,HLb,HLb・・・
を構築し、この後行地中壁ユニットHLb,HLb,H
Lb・・・の構築に際しては、該多軸掘削機2で隣り合
う前記先行地中壁ユニットHLa,HLaの内側端部を
一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁ユニッ
トHLa,HLaの間を後行地中壁ユニットHLbで連
結する。すなわち、図22に破線で示す部位が、この第
七工程で構築する後行地中壁ユニットHLb,HLb,
HLb・・・で、先行地中壁ユニットHLa,HLa,
HLa・・・が後から構築される後行地中壁ユニットH
Lb,HLb,HLb・・・で連結され、図23に示す
ような連続地中壁HLを構築できるものである。なお、
先行地中壁ユニットHLa,HLa,HLa・・・の構
築が全て終了してから、後行地中壁ユニットHLb,H
Lb,HLb・・・の構築を行う必要性はなく、先行地
中壁ユニットHLa,HLa,HLa・・・の構築があ
る程度進行して地中壁材WMの固化が進んで所定の強度
を生ずるようになったら、併行してこの後行地中壁ユニ
ットHLbの構築を開始してもよいのは無論である。
【0071】 次に、請求項の発明は、第一工程と第二
工程とは請求項1の発明と同じであるが、第三工程とし
て、上記ガイド用溝1内を、このガイド用溝1の上に載
せて位置決めした多軸掘削機2の地上装置20より駆動
軸兼用排水パイプ32を介して吊り下げた掘削機本体3
0で、縦孔LHを掘削し、この掘削機本体30は該駆動
軸兼用排水パイプ32の下端に中央回転ビット31aを
取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ32の両
側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ32の回転で回
転する一対の駆動軸32b,32bを設け、この両駆動
軸32b,32bには前記中央回転ビット31aより上
方に位置する両側回転ビット31b,31bを取り付
け、さらに、下面から見ると、この両側回転ビット31
b,31bの外周円と中央回転ビット31aの外周円と
の一部が重なる位置関係となし、この掘削機本体30の
掘削に際して安定液MWを該掘削機本体30の下端中央
回転ビット31a部位近傍より駆動軸兼用排水パイプ3
2を介して安定液プラント5までサクションポンプ54
で汲み上げて、ガイド用溝1内に戻すように循環させて
いる。
【0072】 本発明に使用する多軸掘削機2は、掘削機
本体30の中央回転ビット31aが下方に、両側回転ビ
ット31b,31bが上方に位置して、掘削する縦孔L
Hの底面は略V字状に中央が凹むように成している。こ
のように構成した主たる理由は、掘削土、特に比重の大
きい大きな石は、図13に示すように、中央の低い場所
に自重で落ち込み、これを駆動軸兼用排水パイプ32で
速やかに汲み上げ、その結果、掘削効率が高くなるよう
になしたものである。
【0073】 そして、駆動軸兼用排水パイプ32より搬
出できない大きな礫等の石は、縦孔LH内に残留し、次
第にその量が多くなると、礫どうしが互いにぶつかり合
って砕かれ、また、中央回転ビット31aと両側回転ビ
ット31b,31bのアームに挟まって砕かれ、その多
くは駆動軸兼用排水パイプ32より吸い上げ地上まで搬
出できるものである。なお、本発明の第四工程以降は請
求項1の各工程と同じである。
【0074】 通常、安定液と掘削土とが混じったものを
スライムと称することもあるが、本願では、安定液MW
には掘削土は無論、礫や玉石と称するような大径の石も
撹拌されて混じっているので、単に安定液MWのまま
で、掘削土なども含む意味で使用している。そして、こ
の安定液MWは比重の重いものは縦孔LHの底の最も深
い部位に集まり、その近くに下端を開口する駆動軸兼用
排水パイプ32から地上に設置したサクションポンプ5
4(図12参照)で速やかに汲み上げられ、掘削土等は
発生場所(掘削場所)より即地上に搬出されることにな
る。掘削土、礫、玉石等が効率的に搬出されると、その
分掘削の効率も向上するものである。
【0075】 すなわち、本発明で特筆すべき構成は、安
定液MWの逆循環方式と、上記中央回転ビット31aが
下方に位置する掘削機本体30とを共に採用したこと
で、上記した掘削土の、掘削した時点から早い段階での
搬出ができ、掘削土が掘削場所に滞留しないので、掘削
効率が向上し、また、正循環方式のように掘削土を安定
液に分散してから地上で分離回収するのではなく、少な
い安定液MWと共に、言い換えると掘削度の混合比率の
高い安定液MWを地上に搬出するので、地上での掘削土
の分離も効率的に行なえるものである。ちなみに、掘削
する縦孔LHの底に掘削した礫や玉石等が大量に溜まる
と、掘削はビット35,35,35・・・で直接行なわ
れなくなり、礫や玉石をビット35,35,35・・・
でかき回して、これら礫や玉石で地盤を掘削する割合が
高まってしまうが、これら礫や玉石までも即座に搬出す
れば掘削効率がその分向上するものである。
【0076】 次に、請求項の発明は、上記請求項
の、掘削機本体30を該駆動軸兼用排水パイプ32の下
端に、中心側が低く遠心側が高くなるよう傾斜した略V
字状ビットアーム33,33,33・・・に、ビット3
5,35,35・・・を設けた中央回転ビット31aを
取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ32の両
側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ32の回転で回
転する一対の駆動軸32b,32bを設け、この両駆動
軸32b,32bには前記中央回転ビット31aより上
方に位置する両側回転ビット31b,31bを取り付
け、さらに、下面から見ると、この両側回転ビット31
b,31bの外周円と中央回転ビット31aの外周円と
の一部が重なる位置関係となしたので、前記縦孔LHの
底面がより正確なV字状となり、さらに、掘削抵抗は中
央回転ビット31aに先端から基端に向かって順次大き
くなるようになしてあるので、最初に掘削抵抗の小さい
先端部で直進する先行孔を掘削し、順次この先行孔を広
げるように掘削するので掘進の直線性が確保されるもの
である。
【0077】 なお、略V字状ビットアーム33,33,
33・・・にビット35,35,35・・・を設けるに
は、図11に示すように、駆動軸兼用排水パイプ32の
下端を吸引口32aとなし、この吸引口32aの外周面
部より遠心方向に基部アーム(実施例では翼板)を突設
し、この基部アームの遠心端から該駆動軸兼用排水パイ
プ32の中心に向かって順次下降するように傾斜してビ
ットアーム33,33,33・・・を取り付ければよ
く、図示例では基部アームに代わる翼板略三角形状とす
ることでその下辺が上記ビットアーム33と同じ場所に
位置するようになしてある。なお、図示していないが、
上記ビットアーム33,33,33・・・は、駆動軸兼
用排水パイプ32の中心軸を通ることで(図10参照、
すなわち、図10の各ビットアーム33,33,33・
・・の中心側を、同図上方に位置さればよい。)掘削断
面が円形となすことができるもので、この場合は、ビッ
トアーム33の一端は駆動軸兼用排水パイプ32に固定
され、該駆動軸兼用排水パイプ32の中心軸上を通過し
て他端が駆動軸兼用排水パイプ32別の部位に固定され
るのが強度保持上必要となる(本願では、この意味でV
字状ビットアーム33としたが、無論、V字型の一部を
形成するものを組み合わせた複数のビットアーム34,
34,34・・・を組み合わせて使用しても、ビットア
ーム34の下端側が小径の孔を掘削し、上端側に向かっ
て該小径の孔を拡径するように掘削するのもであればよ
い。)が、図示例の翼板を使用した場合は、この翼板の
下部(図11の下側)を駆動軸兼用排水パイプ32の中
心軸部位にまで捻って自由端として位置させるようにな
しても、強度的に心配がないものである。
【0078】 また、本発明は、第四工程として、上記縦
孔LHを所定の深さまで掘削したら、ガイド用溝1より
安定液MWを地上に設置した固化材プラント6で汲み上
げて、該攪拌混合機61で安定液MWに固化材を混入攪
拌した地中壁材WMを該縦孔LH内に差し込んだ注入パ
イプ62より、順次該縦孔LHの底部より注入している
ので、現場で安定液MWの再利用ができ、この安定液に
は10%以上の掘削土が混入しているので、掘削土及び
安定液MWの処理量が低減できるものである。なお、固
化材を混入した地中壁材WMに礫が混入すると分離現象
が生じ、充分な強度が得られないことがあるが、本発明
では、安定液MWをガイド用溝1より汲み上げているの
で、礫が混入せず割合が少なく、強度管理が容易に行な
えるものである。
【0079】 次に、請求項の発明は、前記請求項
第三工程に代えて、第三工程として、上記ガイド用溝1
内を、このガイド用溝1の上に載せて位置決めした多軸
掘削機2の地上装置20より駆動軸兼用排水パイプ32
を介して吊り下げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘削
し、この掘削機本体30は該駆動軸兼用排水パイプ32
の下端に中央回転ビット31aを取り付けると共に、こ
の駆動軸兼用排水パイプ32の両側に位置してこの駆動
軸兼用排水パイプ32の回転で回転する一対の駆動軸3
2b,32bを設け、この両駆動軸32b,32bには
前記中央回転ビット31aより上方に位置する両側回転
ビット31b,31bを取り付け、さらに、下面から見
ると、この両側回転ビット31b,31bの外周円と中
央回転ビット31aの外周円との一部が重なる位置関係
となし、該掘削機本体30の前後両面側の左右両側に、
その外周が両側回転ビット31b,31bの外周円の一
部と略一致するスタビライザー36,36,36・・・
を固定し、この掘削機本体30の掘削に際して安定液M
Wを該掘削機本体30の下端中央回転ビット31a部位
近傍より駆動軸兼用排水パイプ32を介して安定液プラ
ント5までサクションポンプで汲み上げて、ガイド用溝
1内に戻すように循環させている。
【0080】 上記スタビライザー36は、その横断面形
状の外面形状が、両側回転ビット31b,31bの外周
円の一部と略一致する形状、言い換えると、該両側回転
ビット31b,31bで掘削する縦孔LH部横断面形状
の部分内周面形状と略一致する円弧状となしてある。そ
して、このスタビライザー36は掘削した縦孔LHの壁
面に接し(実際には多少の間隙(20〜30mm程度)
が有っても安定性の効果に影響を与えないので、前記に
おいて略一致する形状と表現しているもので、このスタ
ビライザー36の円弧面は、回転ビット31bの外周円
よりも多少小径な円弧面としても差し支えないものであ
る。)て、掘削機本体30の鉛直性・直進性を保持する
ためのものである。また、このスタビライザー36,3
6,36・・・は、掘削した縦孔LHの内面を受け面と
するので、該内周面の崩落防止のために、できるだけ広
い面積で対向又は接触することが望ましく、本実施例で
は、図からは必ずしも明らかではないが、長尺のものを
縦長にして使用し、上下二段に分割可能となしてある。
なお、このように縦長のスタビライザー36,36,3
6・・・を掘削機本体30のみで保持することは、強固
な保持が困難となるので、前記駆動軸兼用排水パイプ3
2に回転自在に取り付けたアームでも該スタビライザー
36,36,36・・・の上部位置を固定・保持するよ
うになすとよい。
【0081】 上記スタビライザー36は、掘削機本体3
0の両端及び両面に垂直方向に計4列が固定して取り付
けてあるが、掘削機本体30の高さが短く、スタビライ
ザー36の長さも短くなって、その結果、ねじれ曲がり
と面方向の孔曲がりが生じやすくなり、鉛直精度を確保
することが困難となる。そこで本実施例では、各スタビ
ライザー36の上部に二段目のスタビライザー36を夫
々取り付け鉛直精度を高める工夫を行ったものである。
具体的には、上部のスタビライザー36は前記駆動軸兼
用排水パイプ32に回転自在に取り付けたアームによっ
て保持されるが、その下端は下部スタビライザー36と
フランジジョイントで強固に連結するか、上下一方のス
タビライザー36から爪を突出し、他方のスタビライザ
ー36にソケットを設けて、この爪とソケットの係合で
上下のスタビライザーのブレが生じないようになしてあ
る。
【0082】 従来、本発明のような3軸の掘削機本体3
0は、中央回転ビット31aが上方に位置し、両側回転
ビット31b,31bがそれより下方に位置するのが通
常である。この理由は、掘削機本体30は掘り下げとと
もに駆動軸兼用排水パイプ32を回転軸としてネジレる
のを防止するためで、中央回転ビット31aの回転方向
に対して両側回転ビット31b,31bは共に逆方向に
回転するのが通常である。従って、両側回転ビット31
b,31bは同方向に回転するのでネジレ力を生ずるこ
とはないが、中央回転ビット31aの回転掘削に伴う反
力は掘削機本体30に、駆動軸兼用排水パイプ32を回
転中心軸とするネジレ力をあたえる。
【0083】 従って、上記のネジレ力を最小限に抑止す
るには、まずは、ネジレ力を生じない両側回転ビット3
1b,31bで掘削し、両側が掘削されて掘削抵抗力が
小さくなった中央掘削残部を遅れて中央回転ビット31
aで掘削すると、掘削機本体30に加わるネジレ力が最
少に抑えられるものであるというのがその理由である。
しかし、本発明では上記掘削機本体30のネジレを、上
記スタビライザー36,36,36・・・で防止し、比
重が大きく縦孔LHの底に沈む石をより排出し易いよう
に中央回転ビット31aを最も低い位置となしたもので
ある。
【0084】 次に、請求項の発明は、第一工程と第二
工程は、請求項1の各工程と同じでり、第三工程とし
て、上記ガイド用溝1内を、このガイド用溝1の上に載
せて位置決めした多軸掘削機2の地上装置20より駆動
軸兼用排水パイプ32を介して吊り下げた掘削機本体3
0で、縦孔LHを掘削し、この掘削機本体30は該駆動
軸兼用排水パイプ32の下端に中央回転ビット31aを
取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ32の両
側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ32の回転で回
転する一対の駆動軸32b,32bを設け、この両駆動
軸32b,32bには前記中央回転ビット31aより上
方に位置する両側回転ビット31b,31bを取り付
け、さらに、下面から見ると、この両側回転ビット31
b,31bの外周円と中央回転ビット31aの外周円と
の一部が重なる位置関係となし、該掘削機本体30の前
後両面側の左右両側に、その外周が両側回転ビット31
b,31bの外周円の一部と略一致するスタビライザー
36,36,36・・・を固定してあるのは上記請求項
の発明と同じである。
【0085】 そして、上記掘削機本体30の掘削に際し
て安定液MWを該掘削機本体30の下端中央回転ビット
31a部位近傍より駆動軸兼用排水パイプ32を介して
安定液プラント5までサクションポンプ54で汲み上げ
て、ガイド用溝1内に戻すように循環させ、安定液MW
と共に地上に搬出された掘削土中、径の大きな石は、上
記駆動軸兼用排水パイプ32の下流側に連結される安定
液プラント5の流路53の途中に、所定の径以上の石が
通過できない堰81と、この堰81の上流側に位置して
開閉蓋83を備えた石溜め室部82とを介装し、この石
溜め室部82の開閉蓋83を開けて除去可能となし、小
径な石や砂は上記該安定液プラント5の分離装置51で
分離除去するようなしてある。
【0086】 すなわち、本発明は、第三工程で、逆循環
方式を採用し、また駆動軸兼用排水パイプ32に連通す
る中央回転ビット31aを下方に位置させて、大きな石
も搬出可能となしたが、サクションポンプ54の通過に
はその構造上搬送物の大きさの限度がある。そこで、サ
クションポンプ54の破損の防止の観点からも、大きな
石はサクションポンプ54の上流部位で除去する必要性
があり、上記堰81はサクションポンプ54の上流側に
設けてある。この堰81は図14に示すように、流路を
横切る一本の棒(鋼棒またはフラットバー)で構成して
なるが、より小さい石までこの部位で回収する場合は堰
81として数本の棒で構成した堰81を設けたり、図示
しない、網体よりなる堰81を設ければよい。
【0087】 すなわち、上記石溜め室部82は図示例で
は、図14に示すようなT字状継ぎ手体80を逆T字状
に位置させて構成し、両端を流路53の途中に連結し
て、上方開口部には着脱可能な開閉蓋83を装着してあ
る。なお、この開閉蓋83を外して大径な石を取り出す
際はサクションポンプ54を止め、人手で該石を取り出
すものとする。なお、この開閉蓋83は透明とするか、
一部透明材となして石が溜まったことを目視できるよう
になすとよい。また、前記堰81はT字状継ぎ手体80
(既製のT字状ジョイント使用)の上流側流路を横切る
ように設けられて、この堰81を越えられない石は上記
開閉蓋83の下方に滞留するようになしている。また、
本発明も第四工程以降は請求項1の各工程と同じである
が、第四工程以下の掘削に際しては上記掘削機本体30
と上記堰81等を設けるものとする。
【0088】 従来法では、万が一閉塞事故が生ずると、
流路53の詰まった場所を確かめるのに無駄な時間を要
し、閉塞場所を探し当てる苦労は大変なもので、やっと
詰まった場所が確認できると、該流路53をジョイント
部位で切り離し、詰まった石を除去して復旧するもので
あるが、本発明では、上記T字状継ぎ手体80の開閉蓋
83を脱着して詰まった石を取り除けば容易に復旧でき
るものである。
【0089】 次に請求項の発 明は、第一工程と第二
工程とは請求項1と同じで、第三工程として、上記ガイ
ド用溝1内を、このガイド用溝1の上に載せて位置決め
した多軸掘削機2の地上装置20より駆動軸兼用排水パ
イプ32を介して吊り下げた掘削機本体30で、縦孔L
Hを掘削し、この掘削機本体30は該駆動軸兼用排水パ
イプ32の下端に中央回転ビット31aを取り付けると
共に、この駆動軸兼用排水パイプ32の両側に位置して
この駆動軸兼用排水パイプ32の回転で回転する一対の
駆動軸32b,32bを設け、この両駆動軸32b,3
2bには前記中央回転ビット31aより上方に位置する
両側回転ビット31b,31bを取り付け、さらに、下
面から見ると、この両側回転ビット31b,31bの外
周円と中央回転ビット31aの外周円との一部が重なる
位置関係となし、該掘削機本体30の前後両面側の左右
両側に、その外周が両側回転ビット31b,31bの外
周円の一部と略一致するスタビライザー36,36,3
6・・・を固定し、この掘削機本体30の掘削に際して
安定液MWを該掘削機本体30の下端中央回転ビット3
1a部位近傍より駆動軸兼用排水パイプ32を介して安
定液プラント5までサクションポンプ54で汲み上げ
て、ガイド用溝1内に戻すように循環させ、安定液MW
と共に地上に搬出された掘削土中、径の大きな石は、上
記駆動軸兼用排水パイプ32の下流側に連結される安定
液プラント5の流路53の途中に、所定の径以上の石が
通過できない堰81と、この堰81の上流側に位置して
開閉蓋83を備えた石溜め室部82とを介装し、この石
溜め室部82の開閉蓋83を開けて除去可能となし、こ
の石溜め室部82より下流側の流路53を縮径し、さら
に、小径な石や砂は上記該安定液プラント5の分離装置
51で分離除去するようになしてある。
【0090】 すなわち、本発明は、上記請求項の発明
に、「石溜め室部82より下流側の流路53を縮径」す
る構成を加えたものである。本発明は、縦孔LHの底部
より掘削土や石が混入する安定液MWを吸引するので、
大きな石も排出できる利点を有するも、その分閉塞事故
が生じやすくなる。そこで、この大きな石が通過しない
堰81の下流側は、縮径して流速を速めて、閉塞事故を
防止しているものである。すなわち、最初は大きな径の
石を除去し、次いで、小さい石も大量に混入すると閉塞
事故を起こすことがあるので、下流側は縮径して流速を
速めて閉塞事故が生じないようになしてある。この縮径
は図14に示す、下流側に向けて順次径を縮小したテー
パー管84を前記T字状継ぎ手体80の下流側に介装す
ればよい。なお、本発明も第四工程以降は請求項1の各
工程と同じであり、第四工程以下の掘削に際しては上記
掘削機本体30と上記堰81等とを設け、流路53の下
流側を縮径するものとする。
【0091】 次ぎに、請求項の発明は、第一工程とし
て、地中壁構築予定地に、対向面がH型鋼16をそのフ
ランジ部16a,16aを上下方向に向けて水平に適宜
段数重ねて固定用螺子で相互に連結固定した立壁11,
11によって構成されるガイド用溝1を設け、このガイ
ド用溝1の底面と、立壁11,11の外側部位は、セメ
ントを混合した土砂で埋め戻す。
【0092】 そして、第二工程として、上記ガイド用溝
1内に、安定液MWを注入・滞留させてあるのは、前記
請求項1乃至請求項の夫々と同じである。
【0093】 そして、第三工程として、上記ガイド用溝
1内を、このガイド用溝1の上に載せて位置決めした多
軸掘削機2の地上装置20より駆動軸兼用排水パイプ3
2を介して吊り下げた掘削機本体30で、縦孔LHを掘
削し、この掘削機本体30は、中心側が低く遠心側が高
くなるよう傾斜した略V字状ビットアーム33,33,
33・・・にビット35,35,35・・・を設けた中
央回転ビット31aを取り付けると共に、この駆動軸兼
用排水パイプ32の両側に位置してこの駆動軸兼用排水
パイプ32の回転で回転する一対の駆動軸32b,32
bを設け、この両駆動軸32b,32bには前記中央回
転ビット31aより上方に位置する両側回転ビット31
b,31bを取り付け、さらに、下面から見ると、この
両側回転ビット31b,31bの外周円と中央回転ビッ
ト31aの外周円との一部が重なる位置関係となし、該
掘削機本体30の前後両面側の左右両側に、その外周が
両側回転ビット31b,31bの外周円の一部と略一致
するスタビライザー36,36,36・・・を固定し、
この掘削機本体30の掘削に際して安定液MWを該掘削
機本体30の下端中央回転ビット31a部位近傍より駆
動軸兼用排水パイプ32を介して安定液プラント5まで
サクションポンプ54で汲み上げて、ガイド用溝1内に
戻すように循環させ、安定液MWと共に地上に搬出され
た掘削土中、径の大きな石は、上記駆動軸兼用排水パイ
プ32の下流側に連結される安定液プラント5の流路5
3の途中に、所定の径以上の石が通過できない堰81
と、この堰81の上流側に位置して開閉蓋83を備えた
石溜め室部82とを介装し、この石溜め室部82の開閉
蓋83を開けて除去可能となし、この石溜め室部82よ
り下流側の流路53を縮径し、さらに、小径な石や砂は
上記該安定液プラント5の分離装置51で分離除去する
ようになしている。
【0094】 すなわち、上記略V字状ビットアーム3
3,33,33・・・にビット35,35,35・・・
を設けた中央回転ビット31aは請求項の構成と同じ
であり、両側回転ビット31b,31bをこの中央回転
ビット31aより高い位置となしたのは請求項の構成
と同じであり、スタビライザー36,36,36・・・
を設けたのは請求項の構成と同じであり、堰81を設
けたのは請求項の構成と同じであり、流路53の下流
側を縮径したのは請求項と同じである。
【0095】 そして、本発明は、第四工程として、上記
縦孔LHを所定の深さまで掘削したら、ガイド用溝1よ
り安定液MWを地上に設置した固化材プラント6で汲み
上げて、該攪拌混合機61で安定液MWに固化材を混入
攪拌して地中壁材WMとするか、別途調整した固化前の
地中壁材WMを用意し、この地中壁材WMを、該縦孔L
H内に差し込んだ注入パイプ62より、順次該縦孔LH
の底部より注入する。したがって、この第四工程は請求
項1乃至請求項と夫々同じである。
【0096】 そして、第五工程として、上記地中壁材W
Mを注入した縦孔LH内にH型鋼又はI型鋼よりなる補
強芯材7を差し込む建て込みを行ない、1カ所の縦孔L
H内に複数本の補強芯材7を建て込む際は二本目以降の
型鋼の下部にそのフランジ7a,7a間を連結する連結
板7bを取り付けたものを使用し、さらに、この一カ所
の縦孔LHに建て込む補強芯材7,7,7・・・の本数
は、後記する第七工程で掘削する一カ所の縦孔LHに建
て込む補強芯材7,7,7・・・の本数より少なくなし
ている。
【0097】 そして、第六工程として、上記第三工程か
ら第五工程までを、上記ガイド用溝1内に沿って所定間
隔離して順次繰り返して、夫々独立した先行地中壁ユニ
ットHLa,HLa,HLa・・・を構築するもので、
この第六工程も、請求項1乃至請求項と同じである。
【0098】 そして本発明は、第七工程として、隣り合
う上記先行地中壁ユニットHLa,HLaの間を、駆動
軸兼用排水パイプ32の下端に中央回転ビット31aを
取り付け、該駆動軸兼用排水パイプ32の下部を収容す
る掘削機本体30内に、該駆動軸兼用排水パイプ32の
両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ32の回転で
回転する一対の駆動軸32b,32bを設け、この両駆
動軸32b,32bには前記中央回転ビット31aより
上方に位置する両側回転ビット31b,31bを取り付
け、さらに、下面から見ると、この両側回転ビット31
b,31bの外周円と中央回転ビット31aの外周円と
の一部が重なる位置関係となし、さらに、この両側回転
ビット31b,31bはビットアーム33,33,33
・・・の遠心端を連結する円形保護枠34を取り付け、
該掘削機本体30の前後両面側の左右両側に、その外周
が両側回転ビット31b,31bの外周円の一部と略一
致するスタビライザー36,36,36・・・を固定し
た多軸掘削機2で、同じく前記第三工程から第五工程ま
でを繰り返して後行地中壁ユニットHLb,HLb,H
Lb・・・を構築し、この後行地中壁ユニットHLb,
HLb,HLb・・・の構築に際しては、該多軸掘削機
2で隣り合う前記先行地中壁ユニットHLa,HLaの
内側端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地
中壁ユニットHLa,HLaの間を後行地中壁ユニット
HLbで連結するようになしたものである。したがっ
て、本発明の第7工程は、請求項の第7工程を組み合
わせたものである。したがって、本発明は請求項の2乃
の各構成を加えたものとなるものである。
【0099】
【発明の効果】本発明は、対向面が鋼製又はコンクリー
ト製で大きな荷重に抗することのできる立壁11,11
によって構成されるガイド用溝1を設けてなるので、こ
のガイド用溝1の上に多軸掘削機2を載せると、該多軸
掘削機2をその姿勢が水平を保つよう設置でき、その結
果、駆動軸兼用排水パイプ32を鉛直を保って下降で
き、寸法精度の高い縦孔LH乃至連続地中壁HLを構築
できる連続地中壁構築工法を提供できるものである。
【0100】 また、請求項の発明は、両側回転ビット
31b,31bに円形保護枠34を取付けたので、該回
転ビット31b,31bのビットアーム33,33,3
3・・・の間に補強芯材7が入り込むことが無く、該ビ
ットアーム33,33,33・・・が既設の補強芯材7
に衝突する事故が防止できる、安全な連続地中壁構築工
法を提供できるものである。
【0101】 また、請求項の発明は、掘削機本体3
を、中央回転ビット31aが下方にあって両側回転ビッ
ト31b,31bが上方に位置させてあるので、掘削さ
れる縦孔LHの底は、略V字状に中央がより深くなり掘
削土やその中の掘り出された礫や玉石は、縦孔LHの中
央の深い部位に自重で落下して、最も低い位置にある上
記中央回転ビット31aに駆動軸兼用排水パイプ32を
連結してあるので、該駆動軸兼用排水パイプ32の開口
を縦孔LHの底に位置させることができ、掘削中の縦孔
LHの底より安定液MWを吸引できるので、この駆動軸
兼用排水パイプ32内を通過できる大きさのものであれ
ば大径の石でも確実に地上まで搬出できる連続地中壁構
築工法を提供できるものである。
【0102】 また、本発明は、縦孔LHの底に溜まった
大きな石は相互に衝突して砕かれたり、中央回転ビット
31aと両側回転ビット31b,31bとのビットアー
ムに挟まって砕かれ、大きな石の多くが搬出できる連続
地中壁構築工法を提供できるものである。さらに、本発
明は、掘削土を発生場所で即座に搬出するので、掘削効
率が向上するものである。
【0103】 また、請求項の発明は、中央回転ビット
31aが、その中心側が下方に、遠心側が上方に傾斜す
るようになしたので、掘削する縦孔の底面をより正確な
断面V字状となし、最初(掘削最下部)は掘削抵抗が小
さいので、直進性(鉛直掘進性)が高く、この小さい径
を以後順次拡径するように掘削するので鉛直性の高い掘
削が行えるものである。
【0104】 また、本発明は使用中の安定液MWに固化
材を混合して地中壁材WMとなしたので、該安定液MW
を廃棄する処分量が低減でき、また、この安定液MWに
は掘削土が含まれているので、その分掘削土処理量も低
減できる経済的なものである。さらに、本発明では、該
安定液MWをガイド用溝1より汲み上げるので、礫の混
入が殆どなく、地中壁材WMには強度保持に好適な掘削
土混入安定液が入手できる連続地中壁構築工法が提供で
きるものである。
【0105】 また、請求項の発明は、掘削機本体30
にスタビライザー36,36,36・・・を設けたの
で、前記中央回転ビット31aが下方に最も突出する方
式でも、ネジレ現象が生じにくく、直進性(鉛直掘進性)
の高い掘削が可能である。しかも、上記中央回転ビット
31aが下方に最も突出する方式を採用したので、前記
したように、大きな石も、そのまま或いは砕いて、地上
に排出できる連続地中壁構築工法を提供できるものであ
る。
【0106】 また、請求項の発明は、安定液プラント
5の流路53の途中に、所定の径以上の石が通過できな
い堰81と、この堰81の上流側に位置して開閉蓋83
を備えた石溜め室部82とを介装し、この石溜め室部8
2の開閉蓋83を開けて詰まった石を除去可能となした
ので、この堰81を安定液MWを汲み上げるポンプ54
の上流側に設けることで、大きな石が該ポンプ54に流
入して破損原因となるような、該ポンプ54に負担をか
けずに、さらには、閉塞箇所を時間を掛けて探す手数を
かけずに、大径の石をも容易に搬出できる連続地中壁構
築工法を提供できるものである。
【0107】 また、請求項の発明は、上記請求項
構成・効果に加えて、石溜め室82より下流側の流路5
3を縮径したので、縮径部より下流側の流路53内の流
速が早くなって、小石や掘削土等が多量に混入しても閉
塞事故が少ない連続地中壁構築工法を提供できるもので
ある。
【0108】 そして、請求項の発明は、上記請求項
の各構成を共に有するので、上記各効果を兼ね備えた連
続地中壁構築工法を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガイド用溝構築場所の構築第一段階の縦断面図
である。
【図2】ガイド用溝構築場所の構築第二段階の縦断面図
である。
【図3】ガイド用溝構築場所の構築第三段階の縦断面図
である。
【図4】ガイド用溝構築場所の溝完成段階の縦断面図で
ある。
【図5】ガイド用溝構築に使用されるH型鋼の平面図で
ある。
【図6】本発明に使用される多軸掘削機の地上装置の正
面図である。
【図7】本発明に使用される多軸掘削機の掘削機本体の
正面図である。
【図8】本発明に使用される多軸掘削機の掘削機本体の
側面図である。
【図9】本発明に使用される多軸掘削機の掘削機本体の
底面図である。
【図10】回転ビットの下面側斜視図である。
【図11】本発明に使用される多軸掘削機の掘削機本体
の下部部分断面正面図である。
【図12】本発明の掘削部と安定液プラント部の一部断
面正面図である。
【図13】掘削機本体での掘削中の縦坑断面図である。
【図14】本発明に使用される石溜め室部の縦断面図で
ある。
【図15】本発明に使用される固化プラントの一部断面
正面図である。
【図16】補強芯材建て込み中の縦孔部断面図である。
【図17】補強芯材建て込み中の縦孔の平面図である。
【図18】本発明で使用する補強芯材の要部部分斜視図
である。
【図19】本発明で使用する補強芯材の下部正面図であ
る。
【図20】補強芯材建て込み不能時の該補強芯材の断面
図である。
【図21】本発明構築初期の地中壁の平面図である。
【図22】本発明構築中期の地中壁の平面図である。
【図23】本発明で構築された地中壁の平面図である。
【図24】本発明で構築された地中壁の別の実施例での
平面図である。
【図25】本発明で構築された地中壁のさらに別の実施
例での平面図である。
【符号の説明】
1 溝 2 多軸掘削機 5 安定液プラント 6 固化プラント 7 補強芯材 7a フランジ 7b 連結板 11 立壁 16a フランジ部 30 掘削機本体 31 回転ビット 31a 中央回転ビット 31b 両側回転ビット 32 駆動軸兼用排水パイプ 32b 駆動軸 33 ビットアーム 34 円形保護枠 35 ビット 36 スタビライザー 51 分離装置 53 流路 54 サクションポンプ 61 撹拌混合機 62 注入パイプ 81 堰 82 石溜め室部 83 開閉蓋 HL 地中壁 HLa 先行地中壁ユニット HLb 後行地中壁ユニット LH 縦孔 MW 安定液 WM 地中壁材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−280060(JP,A) 特開 平3−172413(JP,A) 特開 平10−140600(JP,A) 特開 昭53−14915(JP,A) 特開 平7−229139(JP,A) 特開 昭52−75817(JP,A) 特開 平7−76826(JP,A) 実開 昭49−41053(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/20 101 - 102 E02D 5/18 101 - 102

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一工程として、地中壁構築予定地に、
    対向面がH型鋼(16)をそのフランジ部(16a,1
    6a)を上下方向に向けて水平に適宜段数重ねて固定用
    螺子で相互に連結固定した立壁(11,11)によって
    構成されるガイド用溝(1)を設け、このガイド用溝
    (1)の底面と、立壁(11,11)の外側部位は、セ
    メントを混合した土砂で埋め戻し、 第二工程として、上記ガイド用溝(1)内に、安定液
    (MW)を注入・滞留させ、 第三工程として、上記ガイド用溝(1)内を、このガイ
    ド用溝(1)の上に載せて位置決めした多軸掘削機
    (2)の地上装置(20)より駆動軸兼用排水パイプ
    (32)を介して吊り下げた掘削機本体(30)で、縦
    孔(LH)を掘削し、この掘削に際して安定液(MW)
    を該掘削機本体(30)の下端回転ビット(31)部位
    近傍より安定液プラント(5)までサクションポンプ
    (54)で汲み上げて、ガイド用溝(1)内に戻すよう
    に循環させ、安定液(MW)と共に地上に搬出された掘
    削土を上記該安定液プラント(5)の分離装置(51)
    で分離除去し、 第四工程として、上記縦孔(LH)を所定の深さまで掘
    削したら、ガイド用溝(1)より安定液(MW)を地上
    に設置した固化材プラント(6)で汲み上げて、該攪拌
    混合機(61)で安定液(MW)に固化材を混入攪拌し
    て地中壁材(WM)とするか、別途調整した固化前の地
    中壁材(WM)を用意し、この地中壁材(WM)を、該
    縦孔(LH)内に差し込んだ注入パイプ(62)より、
    順次該縦孔(LH)の底部より注入し、 第五工程として、上記地中壁材(WM)を注入した後又
    は注入前に、該縦孔(LH)内に鋼材等の補強芯材
    (7)を差し込む建て込みを行ない、 第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
    記ガイド用溝(1)内に沿って所定間隔離して順次繰り
    返して、夫々独立した先行地中壁ユニット(HLa,H
    La,HLa・・・)を構築し、 第七工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニット(H
    La,HLa)の間を、前記多軸掘削機(2)で、同じ
    く前記第三工程から第五工程までを繰り返して後行地中
    壁ユニット(HLb,HLb,HLb・・・)を構築
    し、この後行地中壁ユニット(HLb,HLb,HLb
    ・・・)の構築に際しては、該多軸掘削機(2)で隣り
    合う前記先行地中壁ユニット(HLa,HLa)の内側
    端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁
    ユニット(HLa,HLa)の間を後行地中壁ユニット
    (HLb)で連結するようになした連続地中壁構築工
    法。
  2. 【請求項2】 第一工程として、地中壁構築予定地に、
    対向面が鋼製又はコンクリート製で大きな荷重に抗する
    ことのできる立壁(11,11)によって構成されるガ
    イド用溝(1)を設け、 第二工程として、上記ガイド用溝(1)内に、安定液
    (MW)を注入・滞留させ、 第三工程として、上記ガイド用溝(1)内を、このガイ
    ド用溝(1)の上に載せて位置決めした多軸掘削機
    (2)の地上装置(20)より駆動軸兼用排水パイプ
    (32)を介して吊り下げた掘削機本体(30)で、縦
    孔(LH)を掘削し、この掘削機本体(30)は該駆動
    軸兼用排水パイプ(32)の下端に中央回転ビット(3
    1a)を取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の回転で回転する一対の駆動軸(32b,32
    b)を設け、この両駆動軸(32b,32b)には前記
    中央回転ビット(31a)より上方に位置する両側回転
    ビット(31b,31b)を取り付け、さらに、下面か
    ら見ると、この両側回転ビット(31b,31b)の外
    周円と中央回転ビット(31a)の外周円との一部が重
    なる位置関係となし、この掘削機本体(30)の掘削に
    際して安定液(MW)を該掘削機本体(30)の下端中
    央回転ビット(31a)部位近傍より駆動軸兼用排水パ
    イプ(32)を介して安定液プラント(5)までサクシ
    ョンポンプ(54)で汲み上げて、ガイド用溝(1)内
    に戻すように循環させ、 第四工程として、上記縦孔(LH)を所定の深さまで掘
    削したら、ガイド用溝(1)より安定液(MW)を地上
    に設置した固化材プラント(6)で汲み上げて、該攪拌
    混合機(61)で安定液(MW)に固化材を混入攪拌し
    て地中壁材(WM)とするか、別途調整した固化前の地
    中壁材(WM)を用意し、この地中壁材(WM)を、該
    縦孔(LH)内に差し込んだ注入パイプ(62)より、
    順次該縦孔(LH)の底部より注入し、 第五工程として、上記地中壁材(WM)を注入した後又
    は注入前に、該縦孔(LH)内に鋼材等の補強芯材
    (7)を差し込む建て込みを行ない、 第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
    記ガイド用溝(1)内に沿って所定間隔離して順次繰り
    返して、夫々独立した先行地中壁ユニット(HLa,H
    La,HLa・・・)を構築し、 第七工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニット(H
    La,HLa)の間を、前記多軸掘削機(2)で、同じ
    く前記第三工程から第五工程までを繰り返して後行地中
    壁ユニット(HLb,HLb,HLb・・・)を構築
    し、この後行地中壁ユニット(HLb,HLb,HLb
    ・・・)の構築に際しては、該多軸掘削機(2)で隣り
    合う前記先行地中壁ユニット(HLa,HLa)の内側
    端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁
    ユニットHLa,HLaの間を後行地中壁ユニット(H
    Lb)で連結するようになした連続地中壁構築工法。
  3. 【請求項3】 第一工程として、地中壁構築予定地に、
    対向面が鋼製又はコンクリート製で大きな荷重に抗する
    ことのできる立壁(11,11)によって構成されるガ
    イド用溝(1)を設け、 第二工程として、上記ガイド用溝(1)内に、安定液
    (MW)を注入・滞留させ、 第三工程として、上記ガイド用溝(1)内を、このガイ
    ド用溝(1)の上に載せて位置決めした多軸掘削機
    (2)の地上装置(20)より駆動軸兼用排水パイプ
    (32)を介して吊り下げた掘削機本体(30)で、縦
    孔(LH)を掘削し、この掘削機本体(30)は該駆動
    軸兼用排水パイプ(32)の下端に、中心側が低く遠心
    側が高くなるよう傾斜した略V字状ビットアーム(3
    3,33,33・・・)にビット(35,35,35・
    ・・)を設けた中央回転ビット(31a)を取り付ける
    と共に、この駆動軸兼用排水パイプ(32)の両側に位
    置してこの駆動軸兼用排水パイプ(32)の回転で回転
    する一対の駆動軸(32b,32b)を設け、この両駆
    動軸(32b,32b)には前記中央回転ビット(31
    a)より上方に位置する両側回転ビット(31b,31
    b)を取り付け、さらに、下面から見ると、この両側回
    転ビット(31b,31b)の外周円と中央回転ビット
    (31a)の外周円との一部が重なる位置関係となし、
    この掘削機本体(30)の掘削に際して安定液(MW)
    を該掘削機本体(30)の下端中央回転ビット(31
    a)部位近傍より駆動軸兼用排水パイプ(32)を介し
    て安定液プラント(5)までサクションポンプ(54)
    で汲み上げて、ガイド用溝(1)内に戻すように循環さ
    せ、 第四工程として、上記縦孔(LH)を所定の深さまで掘
    削したら、ガイド用溝(1)より安定液(MW)を地上
    に設置した固化材プラント(6)で汲み上げて、該攪拌
    混合機(61)で安定液(MW)に固化材を混入攪拌し
    た地中壁材(WM)を該縦孔(LH)内に差し込んだ注
    入パイプ(62)より、順次該縦孔(LH)の底部より
    注入し、 第五工程として、上記地中壁材(WM)を注入した後又
    は注入前に、該縦孔(LH)内に鋼材等の補強芯材
    (7)を差し込む建て込みを行ない、 第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
    記ガイド用溝(1)内に沿って所定間隔離して順次繰り
    返して、夫々独立した先行地中壁ユニット(HLa,H
    La,HLa・・・)を構築し、 第七工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニット(H
    La,HLa)の間を、前記多軸掘削機(2)で、同じ
    く前記第三工程から第五工程までを繰り返して後行地中
    壁ユニット(HLb,HLb,HLb・・・)を構築
    し、この後行地中壁ユニット(HLb,HLb,HLb
    ・・・)の構築に際しては、該多軸掘削機(2)で隣り
    合う前記先行地中壁ユニット(HLa,HLa)の内側
    端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁
    ユニットHLa,HLaの間を後行地中壁ユニット(H
    Lb)で連結するようになした連続地中壁構築工法。
  4. 【請求項4】 第一工程として、地中壁構築予定地に、
    対向面が鋼製又はコンクリート製で大きな荷重に抗する
    ことのできる立壁(11,11)によって構成されるガ
    イド用溝(1)を設け、 第二工程として、上記ガイド用溝(1)内に、安定液
    (MW)を注入・滞留させ、 第三工程として、上記ガイド用溝(1)内を、このガイ
    ド用溝(1)の上に載せて位置決めした多軸掘削機
    (2)の地上装置(20)より駆動軸兼用排水パイプ
    (32)を介して吊り下げた掘削機本体(30)で、縦
    孔(LH)を掘削し、この掘削機本体(30)は該駆動
    軸兼用排水パイプ(32)の下端に中央回転ビット(3
    1a)を取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の回転で回転する一対の駆動軸(32b,32
    b)を設け、この両駆動軸(32b,32b)には前記
    中央回転ビット(31a)より上方に位置する両側回転
    ビット(31b,31b)を取り付け、さらに、下面か
    ら見ると、この両側回転ビット(31b,31b)の外
    周円と中央回転ビット(31a)の外周円との一部が重
    なる位置関係となし、該掘削機本体(30)の前後両面
    側の左右両側に、その外周が両側回転ビット(31b,
    31b)の外周円の一部と略一致するスタビライザー
    (36,36,36・・・)を固定し、この掘削機本体
    (30)の掘削に際して安定液(MW)を該掘削機本体
    (30)の下端中央回転ビット(31a)部位近傍より
    駆動軸兼用排水パイプ(32)を介して安定液プラント
    (5)までサクションポンプ(54)で汲み上げて、ガ
    イド用溝(1)内に戻すように循環させ、 第四工程として、上記縦孔(LH)を所定の深さまで掘
    削したら、ガイド用溝(1)より安定液(MW)を地上
    に設置した固化材プラント(6)で汲み上げて、該攪拌
    混合機(61)で安定液(MW)に固化材を混入攪拌し
    て地中壁材(WM)とするか、別途調整した固化前の地
    中壁材(WM)を用意し、この地中壁材(WM)を、該
    縦孔(LH)内に差し込んだ注入パイプ(62)より、
    順次該縦孔(LH)の底部より注入し、 第五工程として、上記地中壁材(WM)を注入した後又
    は注入前に、該縦孔(LH)内に鋼材等の補強芯材
    (7)を差し込む建て込みを行ない、 第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
    記ガイド用溝(1)内に沿って所定間隔離して順次繰り
    返して、夫々独立した先行地中壁ユニット(HLa,H
    La,HLa・・・)を構築し、 第七工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニット(H
    La,HLa)の間を、前記多軸掘削機(2)で、同じ
    く前記第三工程から第五工程までを繰り返して後行地中
    壁ユニット(HLb,HLb,HLb・・・)を構築
    し、この後行地中壁ユニット(HLb,HLb,HLb
    ・・・)の構築に際しては、該多軸掘削機(2)で隣り
    合う前記先行地中壁ユニット(HLa,HLa)の内側
    端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁
    ユニット(HLa,HLa)の間を後行地中壁ユニット
    (HLb)で連結するようになした連続地中壁構築工
    法。
  5. 【請求項5】 第一工程として、地中壁構築予定地に、
    対向面が鋼製又はコンクリート製で大きな荷重に抗する
    ことのできる立壁(11,11)によって構成されるガ
    イド用溝(1)を設け、 第二工程として、上記ガイド用溝(1)内に、安定液
    (MW)を注入・滞留させ、 第三工程として、上記ガイド用溝(1)内を、このガイ
    ド用溝(1)の上に載せて位置決めした多軸掘削機
    (2)の地上装置(20)より駆動軸兼用排水パイプ
    (32)を介して吊り下げた掘削機本体(30)で、縦
    孔(LH)を掘削し、この掘削機本体(30)は該駆動
    軸兼用排水パイプ(32)の下端に中央回転ビット(3
    1a)を取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の回転で回転する一対の駆動軸(32b,32
    b)を設け、この両駆動軸(32b,32b)には前記
    中央回転ビット(31a)より上方に位置する両側回転
    ビット(31b,31b)を取り付け、さらに、下面か
    ら見ると、この両側回転ビット(31b,31b)の外
    周円と中央回転ビット(31a)の外周円との一部が重
    なる位置関係となし、該掘削機本体(30)の前後両面
    側の左右両側に、その外周が両側回転ビット(31b,
    31b)の外周円の一部と略一致するスタビライザー
    (36,36,36・・・)を固定し、この掘削機本体
    (30)の掘削に際して安定液(MW)を該掘削機本体
    (30)の下端中央回転ビット(31a)部位近傍より
    駆動軸兼用排水パイプ(32)を介して安定液プラント
    (5)までサクションポンプ(54)で汲み上げて、ガ
    イド用溝(1)内に戻すように循環させ、安定液(M
    W)と共に地上に搬出された掘削土中、径の大きな石
    は、上記駆動軸兼用排水パイプ(32)の下流側に連結
    される安定液プラント(5)の流路(53)の途中に、
    所定の径以上の石が通過できない堰(81)と、この堰
    (81)の上流側に位置して開閉蓋(83)を備えた石
    溜め室部(82)とを介装し、この石溜め室部(82)
    の開閉蓋(83)を開けて除去可能となし、小径な石や
    砂は上記該安定液プラント(5)の分離装置(51)で
    分離除去し、 第四工程として、上記縦孔(LH)を所定の深さまで掘
    削したら、ガイド用溝(1)より安定液(MW)を地上
    に設置した固化材プラント(6)で汲み上げて、該攪拌
    混合機(61)で安定液(MW)に固化材を混入攪拌し
    て地中壁材(WM)とするか、別途調整した固化前の地
    中壁材(WM)を用意し、この地中壁材(WM)を、該
    縦孔(LH)内に差し込んだ注入パイプ(62)より、
    順次該縦孔(LH)の底部より注入し、 第五工程として、上記地中壁材(WM)を注入した後又
    は注入前に、該縦孔(LH)内に鋼材等の補強芯材
    (7)を差し込む建て込みを行ない、 第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
    記ガイド用溝(1)内に沿って所定間隔離して順次繰り
    返して、夫々独立した先行地中壁ユニット(HLa,H
    La,HLa・・・)を構築し、 第七工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニット(H
    La,HLa)の間を、前記多軸掘削機(2)で、同じ
    く前記第三工程から第五工程までを繰り返して後行地中
    壁ユニット(HLb,HLb,HLb・・・)を構築
    し、この後行地中壁ユニット(HLb,HLb,HLb
    ・・・)の構築に際しては、該多軸掘削機(2)で隣り
    合う前記先行地中壁ユニット(HLa,HLa)の内側
    端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁
    ユニット(HLa,HLa)の間を後行地中壁ユニット
    (HLb)で連結するようになした連続地中壁構築工
    法。
  6. 【請求項6】 第一工程として、地中壁構築予定地に、
    対向面が鋼製又はコンクリート製で大きな荷重に抗する
    ことのできる立壁(11,11)によって構成されるガ
    イド用溝(1)を設け、 第二工程として、上記ガイド用溝(1)内に、安定液
    (MW)を注入・滞留させ、 第三工程として、上記ガイド用溝(1)内を、このガイ
    ド用溝(1)の上に載せて位置決めした多軸掘削機
    (2)の地上装置(20)より駆動軸兼用排水パイプ
    (32)を介して吊り下げた掘削機本体(30)で、縦
    孔(LH)を掘削し、この掘削機本体(30)は該駆動
    軸兼用排水パイプ(32)の下端に中央回転ビット(3
    1a)を取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ
    (32)の回転で回転する一対の駆動軸(32b,32
    b)を設け、この両駆動軸(32b,32b)には前記
    中央回転ビット(31a)より上方に位置する両側回転
    ビット(31b,31b)を取り付け、さらに、下面か
    ら見ると、この両側回転ビット(31b,31b)の外
    周円と中央回転ビット(31a)の外周円との一部が重
    なる位置関係となし、該掘削機本体(30)の前後両面
    側の左右両側に、その外周が両側回転ビット(31b,
    31b)の外周円の一部と略一致するスタビライザー
    (36,36,36・・・)を固定し、この掘削機本体
    (30)の掘削に際して安定液(MW)を該掘削機本体
    (30)の下端中央回転ビット(31a)部位近傍より
    駆動軸兼用排水パイプ(32)を介して安定液プラント
    (5)までサクションポンプ(54)で汲み上げて、ガ
    イド用溝(1)内に戻すように循環させ、安定液(M
    W)と共に地上に搬出された掘削土中、径の大きな石
    は、上記駆動軸兼用排水パイプ(32)の下流側に連結
    される安定液プラント(5)の流路(53)の途中に、
    所定の径以上の石が通過できない堰(81)と、この堰
    (81)の上流側に位置して開閉蓋(83)を備えた石
    溜め室部(82)とを介装し、この石溜め室部(82)
    の開閉蓋(83)を開けて除去可能となし、この石溜め
    室部(82)より下流側の流路(53)を縮径し、さら
    に、小径な石や砂は上記該安定液プラント(5)の分離
    装置(51)で分離除去し、 第四工程として、上記縦孔(LH)を所定の深さまで掘
    削したら、ガイド用溝(1)より安定液(MW)を地上
    に設置した固化材プラント(6)で汲み上げて、該攪拌
    混合機(61)で安定液(MW)に固化材を混入攪拌し
    て地中壁材(WM)とするか、別途調整した固化前の地
    中壁材(WM)を用意し、この地中壁材(WM)を、該
    縦孔(LH)内に差し込んだ注入パイプ(62)より、
    順次該縦孔(LH)の底部より注入し、 第五工程として、上記地中壁材(WM)を注入した後又
    は注入前に、該縦孔(LH)内に鋼材等の補強芯材
    (7)を差し込む建て込みを行ない、 第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
    記ガイド用溝(1)内に沿って所定間隔離して順次繰り
    返して、夫々独立した先行地中壁ユニット(HLa,H
    La,HLa・・・)を構築し、 第七工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニット(H
    La,HLa)の間を、前記多軸掘削機(2)で、同じ
    く前記第三工程から第五工程までを繰り返して後行地中
    壁ユニット(HLb,HLb,HLb・・・)を構築
    し、この後行地中壁ユニット(HLb,HLb,HLb
    ・・・)の構築に際しては、該多軸掘削機(2)で隣り
    合う前記先行地中壁ユニット(HLa,HLa)の内側
    端部を一部削り取って行ない、順次隣り合う先行地中壁
    ユニット(HLa,HLa)の間を後行地中壁ユニット
    (HLb)で連結するようになした連続地中壁構築工
    法。
  7. 【請求項7】 第一工程として、地中壁構築予定地に、
    対向面がH型鋼(16)をそのフランジ部(16a,1
    6a)を上下方向に向けて水平に適宜段数重ねて固定用
    螺子で相互に連結固定した立壁(11,11)によって
    構成されるガイド用溝(1)を設け、 第二工程として、上記ガイド用溝(1)内に、安定液
    (MW)を注入・滞留させ、 第三工程として、上記ガイド用溝(1)内を、このガイ
    ド用溝(1)の上に載せて位置決めした多軸掘削機
    (2)の地上装置(20)より駆動軸兼用排水パイプ
    (32)を介して吊り下げた掘削機本体(30)で、縦
    孔(LH)を掘削し、この掘削機本体(30)は、中心
    側が低く遠心側が高くなるよう傾斜した略V字状ビット
    アーム(33,33,33・・・)にビット(35,3
    5,35・・・)を設けた中央回転ビット(31a)を
    取り付けると共に、この駆動軸兼用排水パイプ(32)
    の両側に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ(32)の
    回転で回転する一対の駆動軸(32b,32b)を設
    け、この両駆動軸(32b,32b)には前記中央回転
    ビット(31a)より上方に位置する両側回転ビット
    (31b,31b)を取り付け、さらに、下面から見る
    と、この両側回転ビット(31b,31b)の外周円と
    中央回転ビット(31a)の外周円との一部が重なる位
    置関係となし、該掘削機本体(30)の前後両面側の左
    右両側に、その外周が両側回転ビット(31b,31
    b)の外周円の一部と略一致するスタビライザー(3
    6,36,36・・・)を固定し、この掘削機本体(3
    0)の掘削に際して安定液(MW)を該掘削機本体(3
    0)の下端中央回転ビット(31a)部位近傍より駆動
    軸兼用排水パイプ(32)を介して安定液プラント
    (5)までサクションポンプ(54)で汲み上げて、ガ
    イド用溝(1)内に戻すように循環させ、安定液(M
    W)と共に地上に搬出された掘削土中、径の大きな石
    は、上記駆動軸兼用排水パイプ(32)の下流側に連結
    される安定液プラント(5)の流路(53)の途中に、
    所定の径以上の石が通過できない堰(81)と、この堰
    (81)の上流側に位置して開閉蓋(83)を備えた石
    溜め室部(82)とを介装し、この石溜め室部(82)
    の開閉蓋(83)を開けて除去可能となし、この石溜め
    室部(82)より下流側の流路(53)を縮径し、さら
    に、小径な石や砂は上記該安定液プラント(5)の分離
    装置(51)で分離除去し、 第四工程として、上記縦孔(LH)を所定の深さまで掘
    削したら、ガイド用溝(1)より安定液(MW)を地上
    に設置した固化材プラント(6)で汲み上げて、該攪拌
    混合機(61)で安定液(MW)に固化材を混入攪拌し
    て地中壁材(WM)とするか、別途調整した固化前の地
    中壁材(WM)を用意し、この地中壁材(WM)を、該
    縦孔(LH)内に差し込んだ注入パイプ(62)より、
    順次該縦孔(LH)の底部より注入し、 第五工程として、上記地中壁材(WM)を注入した縦孔
    (LH)内にH型鋼又はI型鋼よりなる補強芯材(7)
    を差し込む建て込みを行ない、1カ所の縦孔(LH)内
    に複数本の補強芯材(7)を建て込む際は二本目以降の
    型鋼の下部にそのフランジ(7a,7a)間を連結する
    連結板(7b)を取り付けたものを使用し、さらに、こ
    の一カ所の縦孔(LH)に建て込む補強芯材(7,7,
    7・・・)の本数は、後記する第七工程で掘削する一カ
    所の縦孔(LH)に建て込む補強芯材(7,7,7・・
    ・)の本数より少なくなし、 第六工程として、上記第三工程から第五工程までを、上
    記ガイド用溝(1)内に沿って所定間隔離して順次繰り
    返して、夫々独立した先行地中壁ユニット(HLa,H
    La,HLa・・・)を構築し、 第七工程として、隣り合う上記先行地中壁ユニット(H
    La,HLa)の間を、駆動軸兼用排水パイプ(32)
    の下端に中央回転ビット(31a)を取り付け、該駆動
    軸兼用排水パイプ(32)の下部を収容する掘削機本体
    (30)内に、該駆動軸兼用排水パイプ(32)の両側
    に位置してこの駆動軸兼用排水パイプ(32)の回転で
    回転する一対の駆動軸(32b,32b)を設け、この
    両駆動軸(32b,32b)には前記中央回転ビット
    (31a)より上方に位置する両側回転ビット(31
    b,31b)を取り付け、さらに、下面から見ると、こ
    の両側回転ビット(31b,31b)の外周円と中央回
    転ビット(31a)の外周円との一部が重なる位置関係
    となし、さらに、この両側回転ビット(31b,31
    b)はビットアーム(33,33,33・・・)の遠心
    端を連結する円形保護枠(34)を取り付け、該掘削機
    本体(30)の前後両面側の左右両側に、その外周が両
    側回転ビット(31b,31b)の外周円の一部と略一
    致するスタビライザー(36,36,36・・・)を固
    定した多軸掘削機(2)で、同じく前記第三工程から第
    五工程までを繰り返して後行地中壁ユニット(HLb,
    HLb,HLb・・・)を構築し、この後行地中壁ユニ
    ット(HLb,HLb,HLb・・・)の構築に際して
    は、該多軸掘削機(2)で隣り合う前記先行地中壁ユニ
    ット(HLa,HLa)の内側端部を一部削り取って行
    ない、順次隣り合う先行地中壁ユニット(HLa,HL
    a)の間を後行地中壁ユニット(HLb)で連結するよ
    うになした連続地中壁構築工法。
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