JP3469178B2 - 圧縮機の最適負荷制御システム - Google Patents

圧縮機の最適負荷制御システム

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JP3469178B2 JP2000248392A JP2000248392A JP3469178B2 JP 3469178 B2 JP3469178 B2 JP 3469178B2 JP 2000248392 A JP2000248392 A JP 2000248392A JP 2000248392 A JP2000248392 A JP 2000248392A JP 3469178 B2 JP3469178 B2 JP 3469178B2
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮機の最適負荷制
御システムに関し、サージを回避し、高圧力比で作動可
能として作動範囲を拡大するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の軸流圧縮機の断面図であ
る。図において、50はケーシングであり、ケーシング
50の内壁周囲には各段において複数枚の静翼が設けら
れ、又、回転軸周囲には各段において複数枚の動翼が取
付けられ、これら静翼と動翼は軸方向に交互に配列して
いる。図の例では6段からなる圧縮機であり、入口には
吸入口を形成するためのストラット51が周囲に複数設
けられ、その後流にはIGV(inlet guide vane)が設
けられる。各翼の配列は1段には動翼1S、静翼1C
が、2段には動翼2S、静翼2Cが、以降は同様に動翼
3S〜6S、静翼3C〜6Cがそれぞれ配置され、本例
では6段の圧縮機を構成している。
【0003】上記の従来の軸流圧縮機では圧力比(出口
全圧/入口全圧)上昇時にサージに入ることを警戒し、
予測作動サージ作動点よりも低い圧力比で運転を行って
いる。図6に軸流圧縮機の段方向の負荷を示している
が、各段方向の負荷は翼の設定角度、その時の運転状況
によって決まり、いずれかの段の負荷が高くなり、サー
ジに近いと判断すると(予測制限値に達すると)サージ
回避のため、それ以上の圧力比上昇を断念していた。
【0004】即ち、図6の例では、6段の圧縮機であ
り、図中点線の18が予測制限値であり、丸印が各段の
負荷分布である。従って、この例では4段目が予測制限
値まで達しており、これ以上の圧力上昇ではサージに入
ることを示している。その他の段では、それぞれ予測制
限値18に対してマージンを保っており、これらの段で
は、まだ潜在的な昇圧能力を発揮せずに使用されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
軸流圧縮機においては、圧力上昇時にサージに入ること
を警戒し、予測作動サージ作動点よりも低い圧力比で運
転を行っている。そのために、各段の予測制限値を設定
し、予測制限値に達すると圧力比上昇を断念し、低圧力
比の状態で運転するか、あるいは運転を停止していた。
このために、負荷がそれほど高くない段では予測制限値
に対してマージンを有しており、全体としてマージンに
余裕を持ち、潜在的な昇圧能力を発揮せずに運転を行っ
ていた。
【0006】そこで本発明では、静翼の各段を独立可変
翼として、各段におけるマージンを平均化して軸方向負
荷の変化が所定の範囲内で一定となるように静翼のスタ
ッガ角度を調整し、圧縮機の作動範囲を拡大することの
できる圧縮機の最適負荷制御システムを提供することを
課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1)〜(3)の手段を提供する。
【0008】(1)可変静翼を多段に構成してなる圧縮
機の負荷制御システムであって、前記各段のケーシング
内圧力を測定する複数のセンサと、前記各段の静翼のス
タッガ角度を調整する複数のアクチュエータと、同複数
のアクチュエータの駆動を制御するアクチュエータ制御
装置と、前記複数のセンサからの圧力信号を取込み前記
各段の静翼のスタッガ角度を演算し前記アクチュエータ
制御装置に出力するコンピュータとを備え、同コンピュ
ータは、前記各段の圧力信号のうち最も高い圧力比(負
荷)の段を選定し、選定した段の上流側の静翼のスタッ
ガ角を所定角度だけ大きく設定する信号を前記アクチュ
エータ制御装置へ出力し同制御装置により前記スタッガ
角度の設定を行わせしめるように制御し、同制御を順次
繰り返すことにより予め設定した予測制限値内で各段の
圧力比分布を所定の範囲内に設定するように制御するこ
とを特徴とする圧縮機の最適負荷制御システム。
【0009】(2)可変静翼を多段に構成してなる圧縮
機の負荷制御システムであって、前記各段のケーシング
内圧力を測定する複数のセンサと、前記各段近傍のケー
シングを貫通する穴を設け、同穴にそれぞれ接続された
抽気用の配管と、同各配管に接続された制御弁と、同各
制御弁の開度を制御する弁制御装置と、前記複数のセン
サからの圧力信号を取込み前記各段のケーシング内の圧
力比(負荷)を設定するための前記制御弁の開度信号を
演算し前記弁制御装置へ出力するコンピュータとを備
え、前記コンピュータは、前記各段の圧力信号のうち最
も高い圧力比(負荷)の段を選定し、選定した段の圧力
を所定の圧力まで下げるための前記制御弁の開度信号を
前記弁制御装置へ出力し同弁制御装置により前記選定し
た段の圧力を低下させるように制御し、同制御を順次繰
り返すことにより予め設定した予測制限値内で各段の圧
力変動を所定の範囲内に設定するように制御することを
特徴とする圧縮機の最適負荷制御システム。
【0010】(3)前記各段の制御弁を介した配管は、
抽気した空気がタービン冷却系統へ流れるように接続さ
れていることを特徴とする(2)記載の圧縮機の最適負
荷制御システム。
【0011】本発明の(1)においては、圧縮機圧力上
昇時には各段のセンサが計測した圧力信号はコンピュー
タへ入力され、コンピュータはこれら圧力信号に基づい
て各段の圧力(負荷)が平均化して軸方向の負荷が一定
となるような静翼の角度となるようにアクチュエータ制
御装置に信号を送り、各段の可変静翼アクチュエータを
駆動する。即ち、コンピュータは、測定された圧力信号
のうち最も圧力比(負荷)の高い段を選定し、選定した
段の上流側にある静翼のスタッガ角を大きく(クロー
ズ)するようにアクチュエータ制御装置を介して制御す
る。ある静翼のスタッガ角を大きくすると、その後流の
負荷が低下するので、選定した段の負荷を下げることが
できる。このような制御を順次繰り返し、最も高い圧力
(負荷)の段の圧力を低下させ軸方向の負荷分布の変動
が所定の範囲内となり、フラットにするように制御する
ことができる。又、コンピュータには予めサージが起こ
る危険のある予測制限値を有しており、各段の圧力がこ
の予測制限値を超えない範囲で圧力比を均一化すると共
に、上昇させるように制御するので、各段の持つ昇圧能
力を最大限に使用し、従来よりも高圧力比の運転が可能
となる。
【0012】本発明の(2)においては、各段の圧力信
号はコンピュータに入力されており、コンピュータは各
段の圧力(負荷)信号のうち最も圧力の高い段を選定
し、この選定した段の制御弁を所定の角度開く信号を弁
制御装置へ送り、弁制御装置は選定した段の制御弁を所
定の角度だけ開いて、この段から所定量の空気を抽気す
る。これにより、この段の圧力を低下させる。このよう
な制御を順次繰り返すことにより各段の軸方向の負荷
(圧力)の変動を所定の範囲内に設定し、均一化するこ
とができる。又、コンピュータは弁制御装置を介して各
段の制御弁の開度を制御し、予めサージが起こる危険の
ある予測制限値を有しており、各段の圧力がこの予測制
限値を超えない範囲で圧力比を均一化すると共に、上昇
させるように制御するので、各段の持つ昇圧能力を最大
限に使用し、従来よりも高圧力比の運転が可能となる。
【0013】本発明の(3)では、抽気した空気はター
ビンの冷却系統へ流れ、冷却用空気として利用されるの
で、上記(2)の発明における圧縮空気の無駄がなくな
り圧縮機の効率低下を防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の第1形態に係る圧縮機の最適負荷制御システムの構
成図である。図において、9はアンプ、10はコンピュ
ータ、11はアクチュエータ制御装置であり、それぞれ
後述するようにセンサからの信号をアンプで増幅し、デ
ィジタル信号としてコンピュータ10へ入力し、コンピ
ュータ10で演算を行い、軸流圧縮機の軸方向の負荷
(以下、圧力比とも称する)が最適となるようにアクチ
ュエータ制御装置11へ信号を出力し、アクチュエータ
制御装置11で各可変静翼アクチュエータの角度を制御
するものである。
【0015】1〜8は壁圧圧力センサであり、各段のケ
ーシング内の定常圧力を測定するものである。センサ1
は入口の圧力を、2は1段動翼1S入口の圧力を、3は
2段動翼2S入口の圧力を、同様にセンサ4,5,6,
7で各段の動翼3S,4S,5S,6Sの入口圧力をそ
れぞれ測定し、センサ8では圧縮機出口の圧力を測定す
るものである。
【0016】17はIGVの翼角度調整用のアクチュエ
ータ、16は1段静翼1Cの可変静翼アクチュエータ、
15,14,13,12も同様に2段静翼2C、3段静
翼3C、4段静翼4C、5段静翼5Cの可変静翼アクチ
ュエータであり、それぞれアクチュエータ制御装置11
で制御される。
【0017】上記構成のシステムにおいて、圧縮機圧力
比(出口全圧力/入口全圧力)上昇時に各段に取付けら
れた定常壁圧圧力センサ1〜8によって各段の圧力を計
測し、それら計測信号はアンプ9を通して増幅され、適
切なディジタル信号に変換してコンピュータ10へ転送
される。コンピュータ10では予め定められた予測制限
値と入力される計測値とを比較し、軸方向負荷が各段に
おいて均一となるように、即ち、所定の変動範囲内とな
るように平均化し、最適となるように各段の静翼の角度
を演算し、その結果をアクチュエータ制御装置11へ出
力する。アクチュエータ制御装置11はこれら信号を受
け、各段の可変静翼アクチュエータ12〜17へ信号を
送り、これらを駆動して各静翼の適切な角度を設定す
る。
【0018】図2は圧縮機を所定の圧縮機全体圧力比で
運転した場合の各段の負荷分布を示す図である。図にお
いて、白丸印はπ1の圧力比の時のデータ、黒ぬりの四
角はπ2の圧力比の時のデータであり、黒ぬりの菱形は
本発明によって最適化した結果の運転条件π1のデータ
である。又、上限の点線は予測制限値18であり、この
制限値以上の負荷ではサージが起きる可能性の大きい値
である。
【0019】図2において、ある圧力比π1で運転して
いる圧縮機において、圧力センサ1〜8で各段壁圧を計
測し、図中、白丸印で示すように各段の圧力はアンプ9
を介してコンピュータ10に取込まれる。これらデータ
を入力したコンピュータ10は、任意のプログラム言語
を用いてほぼリアルタイムで各段方向の負荷をディスプ
レイに表示する。又、コンピュータ10には予め予測制
限値18(図中上限の点線で図示)を入力して記憶させ
ておく。
【0020】コンピュータ10では、入力する各段の圧
力と予測制限値18とを比較し、マージンが最も小さい
段、即ち4段のデータ19を選定する。これまでの実験
によってある任意の静翼のスタッガ角(図7に示す静翼
Cと回転軸Rとのなす角度θ)を大きく(close )する
と、その下流側の負荷が低下することが判明しているた
め、コンピュータ10ではマージンの最も少ない段の上
流側の静翼のスタッガ角を大きく(close )する。図2
の例では4段のマージンが最も小さいので、その上流側
の3段静翼3Cの可変静翼アクチュエータ14を駆動
し、この静翼のスタッガ角を所定量大きく設定する。こ
の操作により4段の負荷が低下する。
【0021】上記の操作が終わると、コンピュータ10
は再度予測設定値と入力される計測値とを比較し、マー
ジンの最も小さい段を選定し、上記と同様の操作を繰り
返し、この操作を軸方向の負荷が所定の範囲内の変動と
なり、フラットになるまで繰り返し、最終的には図中黒
ぬりの菱形で示す点線のようにフラットな負荷が得られ
る。その後運転を継続していると負荷分布は圧力比π2
まで上昇し軸方向に再度分布を持つため、同様に負荷分
布がフラットとなるように上記の操作が繰り返される。
【0022】図3は上記に説明した本実施の第1形態に
おける最適負荷制御システムのコンピュータが実施する
制御フローチャートである。図において、スタート後、
コンピュータ10は圧縮機各段の壁圧圧力センサ1〜8
の信号を取込み、ステップS1において、現状の負荷分
布で最も負荷の高い段を選定する。次に、S2におい
て、選定した段の上流側の静翼のスタッガ角を所定の角
度だけ大きく(クローズ)する信号をアクチュエータ制
御装置11へ出力し、アクチュエータ制御装置11は該
当する可変静翼アクチュエータを駆動してそのスタッガ
角を設定する。
【0023】上記の操作により選択した段の負荷は下降
し、S3において各段の負荷分布を再度調べ、各段の負
荷分布の差が予め設定した値以下となり軸方向負荷の変
動が所定の範囲内になったか否か調べ、未だ負荷の差が
所定の値よりも大きいと、再びS1へ戻り、同様の操作
を繰り返す。
【0024】軸方向負荷の変化が所定の範囲となると、
S4において各段の負荷分布は予測制限値以下であるか
否かを調べ、予測制限値以下であれば、S5において、
圧力比を上昇させる余裕有りと判定し、S1へ戻り、同
様の操作を行い、圧力比(負荷)の高い段の負荷を下げ
る操作を行い、軸方向の負荷分布を一定とする制御を行
う。S4において、各段の負荷分布が予測制限値と一致
するか、あるいは超えていればS6において圧力比上昇
を停止させる。
【0025】上記に説明した実施の第1形態によれば、
各段の持つ昇圧能力を最大限に使用するように制御して
圧縮機を運転し、予測制限値を超えると圧力比上昇を停
止するように制御するので、従来よりも高圧力比の運転
が可能となるものである。
【0026】図4は本発明の実施の第2形態に係る圧縮
機の最適負荷制御システムの構成図である。図において
本実施の第2形態においては、各段の近辺にはケーシン
グ50に貫通する穴31〜36を設け、各穴には制御弁
41〜46を介した配管を接続し、それぞれ制御弁41
〜46を所定の開度だけ開いて圧縮機内の空気を抽気し
て圧力を調整し、抽気した空気はタービン冷却系22へ
流して冷却に供するようにした構成であり、図1に示す
実施の第1形態の可変静翼アクチュエータ12〜16に
代えて穴31〜36、抽気用の配管及び制御弁41〜4
6を設けた構成である。
【0027】図において、1〜8は図1と同じ壁圧圧力
センサでケーシング50内の各段の壁に設けられ、その
検出信号はアンプ9を介してコンピュータ10へ入力さ
れている。31〜36はケーシング50に貫通して設け
られた穴であり、31が1段、32は2段、33は3
段、34は4段、35は5段、36は6段の各静翼の近
辺に設けられている。各穴31〜36にはそれぞれ配管
が接続され、制御弁41〜46を開してタービン冷却系
22へ接続されている。各制御弁41〜46は弁制御装
置21によりそれぞれ弁の開度が制御される。
【0028】上記構成の実施の第2形態において、コン
ピュータ10には各段の圧力がセンサ1〜8により検出
されて入力されており、実施の第1形態と同じく、コン
ピュータ10は各段において最も圧力比(負荷)の高い
段を選定し、この段の圧力を所定の値まで低下させるべ
く該当する制御弁を所定の開度だけ開く信号を弁制御装
置21へ送り、弁制御装置21はその段から空気を抽気
して圧力を低下させ負荷を下げる。抽気した空気はター
ビン冷却系22へ送り、タービンの翼やロータの冷却に
有効利用される。
【0029】各段の制御弁41〜46を上記のように制
御することにより各段の負荷分布を所定の範囲内の変動
として一定とすることができ、実施の第1形態と同様に
各段の持つ昇圧能力を最大限に使用するように制御する
ことができ、万一各段のいずれかの負荷が予測制限値を
超えてサージが発生する危険性がある時には、該当する
制御弁を開放してその段の圧力を低下させ負荷を予測制
限値以下とすることができるので、各段の持つ昇圧能力
を最大限に使用し、従来よりも高圧力比の運転が可能と
なる。
【0030】
【発明の効果】本発明の圧縮機の最適負荷制御システム
は、(1)可変静翼を多段に構成してなる圧縮機の負荷
制御システムであって、前記各段のケーシング内圧力を
測定する複数のセンサと、前記各段の静翼のスタッガ角
度を調整する複数のアクチュエータと、同複数のアクチ
ュエータの駆動を制御するアクチュエータ制御装置と、
前記複数のセンサからの圧力信号を取込み前記各段の静
翼のスタッガ角度を演算し前記アクチュエータ制御装置
に出力するコンピュータとを備え、同コンピュータは、
前記各段の圧力信号のうち最も高い圧力比(負荷)の段
を選定し、選定した段の上流側の静翼のスタッガ角を所
定角度だけ大きく設定する信号を前記アクチュエータ制
御装置へ出力し同制御装置により前記スタッガ角度の設
定を行わせしめるように制御し、同制御を順次繰り返す
ことにより予め設定した予測制限値内で各段の圧力変動
を所定の範囲内に設定するように制御することを特徴と
している。
【0031】上記構成により、軸方向の負荷分布の変動
が所定の範囲内となり、フラットにするように制御する
ことができる。又、コンピュータには予めサージが起こ
る危険のある予測制限値を有しており、各段の圧力がこ
の予測制限値を超えない範囲で圧力比を均一化すると共
に、上昇させるように制御するので、各段の持つ昇圧能
力を最大限に使用し、従来よりも高圧比の運転が可能と
なる。
【0032】本発明の(2)は、可変静翼を多段に構成
してなる圧縮機の負荷制御システムであって、前記各段
のケーシング内圧力を測定する複数のセンサと、前記各
段近傍のケーシングを貫通する穴を設け、同穴にそれぞ
れ接続された抽気用の配管と、同各配管に接続された制
御弁と、同各制御弁の開度を制御する弁制御装置と、前
記複数のセンサからの圧力信号を取込み前記各段のケー
シング内の圧力を設定するための前記制御弁の開度信号
を演算し前記弁制御装置へ出力するコンピュータとを備
え、前記コンピュータは、前記各段の圧力信号のうち最
も高い圧力比(負荷)の段を選定し、選定した段の圧力
を所定の圧力まで下げるための前記制御弁の開度信号を
前記弁制御装置へ出力し同弁制御装置により前記選定し
た段の圧力を低下させるように制御し、同制御を順次繰
り返すことにより予め設定した予測制限値内で各段の圧
力変動を所定の範囲内に設定するように制御することを
特徴としている。
【0033】上記の構成においても、各段の軸方向の負
荷分布の変動を所定の範囲内に設定し、均一化すること
ができる。又、コンピュータは弁制御装置を介して各段
の制御弁の開度を制御し、予めサージが起こる危険のあ
る予測制限値を有しており、各段の圧力がこの予測制限
値を超えない範囲で圧力比を均一化すると共に、上昇さ
せるように制御するので、各段の持つ昇圧能力を最大限
に使用し、従来よりも高圧力比の運転が可能となる。
【0034】本発明の(3)では、抽気した空気はター
ビンの冷却系統へ流れ、冷却用空気として利用されるの
で、上記(2)の発明における圧縮空気の無駄がなくな
り圧縮機の効率低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る圧縮機の最適負
荷制御システムの構成図である。
【図2】本発明の実施の第1形態に係る圧縮機の最適負
荷制御システムを適用した運転時の各段の負荷分布を示
す図である。
【図3】本発明の実施の第1形態に係る圧縮機の最適負
荷制御システムでの制御フローチャートである。
【図4】本発明の実施の第2形態に係る圧縮機の最適負
荷制御システムの構成図である。
【図5】圧縮機の一般的な内部断面図である。
【図6】従来の圧縮機の運転時における各段の負荷分布
を示す図である。
【図7】静翼のスタッガ角を示す説明図である。
【符号の説明】
1〜8 壁圧圧力センサ 9 アンプ 10 コンピュータ 11 アクチュエータ制御装置 12〜17 可変静翼アクチュエータ 21 弁制御装置 31〜36 穴 41〜46 制御弁 50 ケーシング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 27/02 F02C 7/057

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変静翼を多段に構成してなる圧縮機の
    負荷制御システムであって、前記各段のケーシング内圧
    力を測定する複数のセンサと、前記各段の静翼のスタッ
    ガ角度を調整する複数のアクチュエータと、同複数のア
    クチュエータの駆動を制御するアクチュエータ制御装置
    と、前記複数のセンサからの圧力信号を取込み前記各段
    の静翼のスタッガ角度を演算し前記アクチュエータ制御
    装置に出力するコンピュータとを備え、同コンピュータ
    は、前記各段の圧力信号のうち最も高い圧力比(負荷)
    の段を選定し、選定した段の上流側の静翼のスタッガ角
    を所定角度だけ大きく設定する信号を前記アクチュエー
    タ制御装置へ出力し同制御装置により前記スタッガ角度
    の設定を行わせしめるように制御し、同制御を順次繰り
    返すことにより予め設定した予測制限値内で各段の圧力
    比分布を所定の範囲内に設定するように制御することを
    特徴とする圧縮機の最適負荷制御システム。
  2. 【請求項2】 可変静翼を多段に構成してなる圧縮機の
    負荷制御システムであって、前記各段のケーシング内圧
    力を測定する複数のセンサと、前記各段近傍のケーシン
    グを貫通する穴を設け、同穴にそれぞれ接続された抽気
    用の配管と、同各配管に接続された制御弁と、同各制御
    弁の開度を制御する弁制御装置と、前記複数のセンサか
    らの圧力信号を取込み前記各段のケーシング内の圧力を
    設定するための前記制御弁の開度信号を演算し前記弁制
    御装置へ出力するコンピュータとを備え、前記コンピュ
    ータは、前記各段の圧力信号のうち最も高い圧力比(負
    荷)の段を選定し、選定した段の圧力を所定の圧力まで
    下げるための前記制御弁の開度信号を前記弁制御装置へ
    出力し同弁制御装置により前記選定した段の圧力を低下
    させるように制御し、同制御を順次繰り返すことにより
    予め設定した予測制限値内で各段の圧力変動を所定の範
    囲内に設定するように制御することを特徴とする圧縮機
    の最適負荷制御システム。
  3. 【請求項3】 前記各段の制御弁を介した配管は、抽気
    した空気がタービン冷却系統へ流れるように接続されて
    いることを特徴とする請求項2記載の圧縮機の最適負荷
    制御システム。
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松岡 増二,新航空工学講座 第8巻 ジェット・エンジン(構造偏),日本,社団法人 日本航空技術協会,1991年 5月20日,第1版

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