JP3465495B2 - 自動変速機の変速レンジ制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速レンジ制御装置

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JP3465495B2
JP3465495B2 JP26802296A JP26802296A JP3465495B2 JP 3465495 B2 JP3465495 B2 JP 3465495B2 JP 26802296 A JP26802296 A JP 26802296A JP 26802296 A JP26802296 A JP 26802296A JP 3465495 B2 JP3465495 B2 JP 3465495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の自動変
速機における走行レンジをスイッチ操作などの電気的な
操作によって切り換えることのできる変速レンジ制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両の自動変速機は、パー
キングやリバースあるいはドライブなどのレンジに加え
て、SレンジやLレンジなどの前進走行のための複数の
レンジを選択できるように構成されている。これらの前
進走行のためのSレンジやLレンジは、設定可能な前進
段を所定の中低速段に制限するとともに、それらの前進
段でエンジンブレーキを効かせるレンジである。したが
って登坂時や降坂時にこれらの中低速側のレンジを選択
することにより、アップシフトを制限して大きい駆動力
を得ることができ、またエンジンブレーキを効かせるこ
とができる。
【0003】これらの変速レンジの選択は、従来一般に
は、運転席に隣接したフロアーやステアリングコラムな
どに設けられたシフトレバーを操作することにより実行
するように構成されている。しかしそのシフトレバーを
操作する場合、ステアリングホイールから一方の手を一
旦離す必要があり、また選択したレンジを確認するため
に視線を前方から外す必要があるから、操作性の点で改
良の余地があった。
【0004】このような不都合を解消することを目的と
した変速レンジ制御装置の一例が特開平5−19611
8号公報に記載されている。この公報に記載された装置
は、パーキングやリバースあるいはニュートラルさらに
はドライブなどの各変速レンジを機械的に選択する第1
のレンジ操作機構と、この第1のレンジ操作機構によっ
てドライブレンジが選択されている状態で、電気信号を
出力することにより複数の低速側の変速レンジを選択す
る第2のレンジ操作機構とを備えたものである。より具
体的には、このシフト装置は、アップ用とダウン用との
2つのスイッチを設けておき、ドライブレンジでこれら
のスイッチを操作するごとに、1段づつ変速レンジが高
速側もしくは低速側に切り換えられるように構成されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置におい
てスイッチ操作によって選択することのできるレンジ
は、中低速側の前進レンジであり、したがってシフトレ
バーやこれによって切り換えられるマニュアルバルブな
どの機械的なレンジ操作機構によって選択されている変
速レンジが、全ての前進段を設定可能なドライブレンジ
(Dレンジ)などの特定のレンジである場合にのみ、ス
イッチやこれによって切り換えられるソレノイドバルブ
などの電気的なレンジ操作機構が有効となるように構成
されている。すなわちDレンジなどの特定のレンジがシ
フトレバーを操作して選択されていることを電気的に検
出するようになっている。
【0006】しかしながらシフトポジションの電気的な
検出は、接点の開閉および制御装置に対する信号の入力
などを伴って行われるから、短絡や断線などのフェール
が生じると、シフトレバーによって選択した変速レンジ
を検出することができるなくなる可能性があった。この
ような場合、上記従来の装置では、電気的な変速レンジ
の選択の前提となる機械的なレンジ操作機構により選択
されているレンジの判断を行うことができず、その結
果、変速レンジの電気的な選択制御が不可能になる。ま
た電気的な操作によって変速レンジを選択していた場合
には、変速レンジが切り替わるなどの可能性もある。そ
のため上記従来の装置においては、シフトレバーを操作
することにより選択して変速レンジを検出する機構にフ
ェールが生じた場合に、変速段やエンジンブレーキ状態
を適正に制御できなくなり、エンジンブレーキが効くな
どの可能性があった。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、機械的に選択しているレンジの検出に
フェールが生じても走行に適した変速レンジを設定する
ことのできる制御装置を提供することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、手動操作され
て機械的に変速レンジを切り換える第1レンジ操作機構
と、手動操作されて該第1レンジ操作機構によって特定
の変速レンジを機械的に選択している状態で電気信号を
出力することにより電気的に変速レンジを切り換える第
2レンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レンジ制
御装置において、前記第1レンジ操作機構によって選
されている変速レンジを検出する手段の異常を検出する
フェール検出手段と、該フェール検出手段によって前記
異常が検出された場合に前記第2レンジ操作機構を無効
化して第2レンジ操作機構による変速レンジの切り換え
を禁止する無効化手段とを備えていることを特徴とする
ものである。
【0009】したがって請求項1に記載した発明によれ
、第1レンジ操作機構により選択した変速レンジを検
出する機能に異常があれば、たとえ前記特定の変速レン
ジを示すレンジ信号が出力されていてもこれが実際に設
定される変速レンジを示していることにはならないの
で、第2レンジ操作機構を有効に機能させる根拠が失わ
れ、したがって第2レンジ操作機構の機能が停止され
る。その結果、エンジンブレーキレンジが設定されるこ
とやそれに伴う違和感が防止される。
【0010】また請求項2の発明は、手動操作されて機
械的に変速レンジを切り換える第1レンジ操作機構と、
手動操作されて該第1レンジ操作機構によって特定の変
速レンジを機械的に選択している状態で電気信号を出力
することにより電気的に変速レンジを切り換える第2レ
ンジ操作機構とを備えた自動変速機の変速レンジ制御装
置において、前記第1レンジ操作機構によって選択して
いる変速レンジを電気的に検出して出力されるレンジ信
号が前記特定の変速レンジを含む複数出力された場合
に、前記第2レンジ操作機構を有効化するとともに、前
記第2レンジ操作機構によって選択可能な変速レンジ
を、車速が予め定めた所定車速以上の場合に、前記複数
のレンジ信号のうちで最も低速側のレンジ信号によって
指示される変速レンジ以上の高速側の変速レンジに制限
しかつ前記第2レンジ操作機構で選択された変速レンジ
を設定するレンジ設定手段を備えていることを特徴とす
るものである。
【0011】したがって請求項2に記載した発明によれ
ば、第1レンジ操作機構によって選択している変速レン
ジを電気的に検出して出力されるレンジ信号が前記特定
の変速レンジを含む複数出力された場合に、前記第2レ
ンジ操作機構が有効化される。その場合、車速が予め定
めた所定車速以上であれば、前記第2レンジ操作機構に
よって選択可能な変速レンジが、前記複数のレンジ信号
のうちで最も低速側のレンジ信号によって指示される変
速レンジ以上の高速側の変速レンジに制限されかつ前記
第2レンジ操作機構で選択された変速レンジが設定され
る。
【0012】さらに請求項3の発明は、請求項2の発明
における前記レンジ設定手段が、車速が予め定めた所定
車速より低車速の場合に、前記複数のレンジ信号のうち
で最も低速側のレンジ信号によって指示される変速レン
ジより低速側の変速レンジを前記第2レンジ操作機構に
よって選択することを許可する手段を含むことを特徴と
する変速レンジ制御装置である。
【0013】したがって請求項3に記載した発明によれ
、車速が予め定めた所定車速より低車速の場合には、
前記複数のレンジ信号のうちで最も低速側のレンジ信号
によって指示される変速レンジより低速側の変速レンジ
を前記第2レンジ操作機構によって選択することが可能
になる。
【0014】そして請求項4の発明は、請求項2または
3の発明において、前記第2レンジ操作機構による低速
側の変速レンジへのシフトを、フェール状態で実行した
場合には、フェール状態が継続している間は前記第2レ
ンジ操作機構による高速側の走行レンジもしくは変速段
への切り換えを禁止する手段を更に備えていることを特
徴とするものである。
【0015】したがって請求項4に記載した発明によれ
、前記第2レンジ操作機構による低速側の変速レンジ
へのシフトを、フェール状態で実行した場合には、フェ
ール状態が継続している間は前記第2レンジ操作機構に
よる高速側の走行レンジもしくは変速段への切り換えが
禁止される。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。先ず、全体的な制御系統について
説明すると、図4は、原動機の一例としてのエンジン1
および自動変速機2についての制御系統図を示してお
り、アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号がエン
ジン用電子制御装置4に入力されている。またエンジン
1の吸気配管には、スロットルアクチュエータ5によっ
て駆動される電子スロットルバルブ6が設けられてい
る。そしてこの電子スロットルバルブ6は、アクセルペ
ダル3の踏み込み量に応じて電子制御装置4からスロッ
トルアクチュエータ5に制御信号が出力され、その制御
量に応じて開度が制御されるようになっている。
【0017】エンジン1を制御するための電子制御装置
4は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(R
AM,ROM)ならびに入出力インターフェースを主体
とするものであって、この電子制御装置4には、上記の
アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号に加えて、
エンジン回転速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度、
スロットル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッ
チの出力信号などが、制御データとして入力されてい
る。またこのエンジン用電子制御装置4は、上記のスロ
ットルアクチュエータ5の制御に加えて、変速時などに
おけるトルク制御のために燃料噴射装置7や点火時期を
変更するイグナイタ8などに信号を出力するように構成
されている。
【0018】上記のエンジン1に連結された自動変速機
2は、油圧を電気的に制御して変速やロックアップクラ
ッチの係合・解放の制御などを行ういわゆる電子制御式
の自動変速機であって、その油圧を制御する油圧制御装
置9は、主として変速を実行するための3つのシフトソ
レノイドバルブSOL1 ,SOL2 ,SOL3 と、主としてエ
ンジンブレーキ状態を制御するソレノイドバルブSOL4
と、主としてロックアップクラッチを制御するリニアソ
レノイドバルブSLU、スロットル開度に応じてライン圧
を制御するリニアソレノイドバルブSLT、主としてアキ
ュームレータの背圧を制御するリニアソレノイドバルブ
SLNとを備えている。
【0019】この油圧制御装置9における各ソレノイド
バルブに制御信号を出力する自動変速機用電子制御装置
10が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
10は、前述したエンジン用電子制御装置4と同様に、
中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,
ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とする
ものであり、したがって必要に応じてエンジン用電子制
御装置4と統合・一体化することができる。この自動変
速機用電子制御装置10は、予め記憶しているマップや
演算式に従って入力データに基づく演算を行い、その演
算結果に基づいた制御信号を前記各ソレノイドバルブに
出力して変速やロックアップクラッチの係合・解放の制
御ならびに変速時の過渡油圧の制御などを実行するよう
に構成されている。
【0020】そして自動変速機用電子制御装置10に
は、制御データとして、上記のスロットル開度、車速、
エンジン水温、ブレーキスイッチの出力信号に加えて、
シフトポジション、パターンセレクトスイッチの出力信
号、後述するクラッチC0 の回転数を検出するC0 セン
サからの出力信号、第2クラッチC2 の回転数を検出す
るC2 センサの出力信号、自動変速機2の油温、マニュ
アルシフトスイッチの出力信号、変速レンジを低速側に
切り換えるカット信号、変速レンジを高速側に切り換え
るカットオフ信号、車速を一定に維持するクルーズコン
トロール装置(図示せず)の出力するクルーズ信号など
が入力されている。さらに自動変速機用電子制御装置1
0には、シフトレバーの位置を表示するシフトレバー位
置インジケータ11と選択されている変速レンジを表示
するシフトレンジインジケータ12とが接続されてい
る。なお、これらのインジケータ11,12は、インス
トルメントパネルに組み込まれたメータパネル(それぞ
れ図示せず)に設けることができる。また上記のカット
信号やカットオフ信号が有効に出力されるように切り換
えるメインスイッチを設けることもでき、その場合、そ
のメインスイッチの信号は自動変速機用電子制御装置1
0に入力される。
【0021】上記各電子制御装置4,10は相互にデー
タ通信可能に接続されており、特に自動変速機用電子制
御装置10からエンジン用電子制御装置4には、各変速
段を設定する信号が送信されており、またエンジン用電
子制御装置4から自動変速機用電子制御装置10には、
エンジン1の一回転当たりの吸入空気量(Q/Ne )が
送信されている。
【0022】上記の自動変速機2は、前進5段・後進1
段の変速段を設定することができ、そのギヤトレーンの
一例を図5に示してある。図5において、自動変速機2
はトルクコンバータ13を介してエンジン1に連結され
ている。このトルクコンバータ13は、エンジン1のク
ランク軸14に連結されたポンプインペラ15と、自動
変速機2の入力軸16に連結されたタービンランナー1
7と、これらポンプインペラ5とタービンランナー17
との間を直結するロックアップクラッチ18と、一方向
クラッチ19によって一方向の回転が阻止されているス
テータ20とを備えている。
【0023】上記自動変速機2は、ハイおよびローの2
段の切り換えを行う副変速部21と、後進段および前進
4段の切り換えが可能な主変速部22とを備えている。
副変速部21は、サンギヤS0 、リングギヤR0 、およ
びキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれらサンギヤ
S0 およびリングギヤR0 に噛み合わされているピニオ
ンP0 からなる遊星歯車装置23と、サンギヤS0 とキ
ャリヤK0 との間に設けられたクラッチC0 および一方
向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジング29との
間に設けられたブレーキB0 とを備えている。
【0024】主変速部22は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置24と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置25と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置26とを備え
ている。
【0025】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 とは互い
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸27に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸28との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸28との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
【0026】またブレーキ手段として、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング29に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング29
との間には、第1一方向クラッチF1 およびブレーキB
2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッチF
1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6と反
対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるよう
に構成されている。
【0027】キャリヤK1 とハウジング29との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング29との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0028】そして副変速部23におけるクラッチC0
の回転数すなわち入力回転数を検出するC0 センサ30
と、主変速部22における第2クラッチC2 の回転数を
検出するC2 センサ31が設けられている。なお、これ
らのセンサ30,31は、前述したように自動変速機用
電子制御装置10に接続されている。
【0029】上記の自動変速機2では、前進5段と後進
段とを設定することができ、これらの変速段を設定する
ための各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図6の係合
作動表に示してある。なお、図6において○印は係合状
態、◎印は係合してもトルク伝達に関係しないことを、
●印はエンジンブレーキを効かせるために係合すること
を、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0030】上記の図6に示す各変速レンジおよび変速
段を設定するために図7に示す油圧回路が前記油圧制御
装置9に設けられている。すなわちスロットル開度に応
じたライン圧PL の供給を受けるマニュアルバルブ40
と上述した各摩擦係合装置の油圧サーボ手段との間に、
第1速エンジンブレーキ用の第4ブレーキB4 に対する
コントロール圧PC の給排を制御する 1-2シフトバルブ
41、第3速達成用の第2ブレーキB2 に対するドライ
ブレンジ圧PD の給排を制御する 2-3シフトバルブ4
2、第3速エンジンブレーキ用の第1ブレーキB1 に対
するコントロール圧PC の給排と第4速および第5速達
成用の第2クラッチC2 に対するドライブレンジ圧PD
の給排とを制御する 3-4シフトバルブ43、ブレーキB
0 とクラッチC0 とへのライン圧PL の供給を切り換え
る 4-5シフトバルブ44が設けられている。
【0031】さらに、ドライブレンジ圧(Dレンジ圧)
を元圧として変速中にリニアソレノイドバルブSLNの出
力する信号圧で調圧してコントロール圧PC を発生させ
るプレッシャーコントロールバルブ45、コントロール
圧PC の 2-3シフトバルブ42に対する給排を切り換え
るエンジンブレーキリレーバルブ46、クラッチC0に
対する 4-5シフトバルブ44を介したライン圧PL の給
排を切り換えるC0 エキゾーストバルブ47が設けられ
ている。
【0032】なお、第1シフトソレノイドバルブSOL1
は 2-3シフトバルブ42の切換用の信号圧を出力し、第
2シフトソレノイドバルブSOL2 は 1-2シフトバルブ4
1の切換用の信号圧を出力し、第3シフトソレノイドバ
ルブSOL3 は 1-2シフトバルブ41を介してC0 エキゾ
ーストバルブ47に切換用の信号圧を出力するようにな
っている。また第4ソレノイドバルブSOL4 はエンジン
ブレーキリレーバルブ46とC0 エキゾーストバルブ4
7とに切換用の信号圧を出力し、リニアソレノイドバル
ブSLNはプレッシャーコントロールバルブ45に調圧用
の信号圧を出力するようになっている。さらに第1ブレ
ーキB1 および第4ブレーキB4 以外の摩擦係合装置に
はアキュームレータが付設されている。
【0033】上記の各部の構成および機能についてさら
に詳しく説明すると、マニュアルバルブ40は、図示し
ない第1レンジ操作機構としてのシフトレバーにケーブ
ルなどの機械的な手段で連結されてシフトレバーに連動
するスプールバルブによって構成されており、ライン圧
PL を入力ポート48から供給されて、スプール49の
摺動位置に応じて入力ポート48を各出力ポートに連通
させて出力するものである。具体的には、Dポジション
ではDレンジポート50のみから出力し、“3”ポジシ
ョンではこれに加えて“3”レンジポート51から出力
し、“2”ポジションでは更に“2”レンジポート52
から出力し、Lポジションでは更にLレンジポート53
から出力するようになっている。これに対してRポジシ
ョンではRレンジポート54から出力し、またNポジシ
ョンでは全ての出力ポートを閉じ、Pポジションでは入
力ポート48をドレーンポートEXに連通させる。な
お、上記の自動変速機2では“4”レンジを選択するこ
とができるが、これは、最高速段である第5速を禁止す
る変速レンジであり、マニュアルバルブ40ではスプー
ル49が中心軸線を中心にして回動し、上記の“2”レ
ンジポート52から油圧が出力される。
【0034】つぎにプレッシャーコントロールバルブ4
5は、バネによって一方向に押圧されたスプールとプラ
ンジャとを有しており、Dレンジ圧PD を入力とし、こ
れをリニアソレノイドバルブSLNの出力信号で調圧し、
コントロール圧PC をエンジンブレーキリレーバルブ4
6を経て 2-3シフトバルブ42に供給する。
【0035】エンジンブレーキリレーバルブ46は、バ
ネによって一方向に押圧されたスプールとプランジャと
を備えた切換弁であって、“2”レンジ圧がプランジャ
に印加されるとともに、リニアソレノイドバルブSLNの
信号圧をスプールに印加され、いずれかの油圧による 2
-3シフトバルブ42へのコントロール圧PC の供給と、
その油圧の解放による 2-3シフトバルブ42からのコン
トロール圧PC の排出を切り換える。
【0036】2-3シフトバルブ42は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第1
シフトソレノイドバルブSOL1 の信号圧およびLレンジ
圧の印加により、コントロール圧PC の 3-4ソフトバル
ブ43と 1-2シフトバルブ41とへの供給の切り換え、
およびDレンジ圧の油路L1aと油路L1bとへの連通とド
レーンの切り換えとを行う。
【0037】1-2シフトバルブ41は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第2
シフトソレノイドバルブSOL2 の信号圧および油路L1a
からの油圧により、コントロール圧PC の第4ブレーキ
B4 への供給とこのブレーキB4 からの排圧との切り換
え、および第3シフトソレノイドバルブSOL3 の信号圧
の油路LS32 への供給とその油路LS32 からの排出との
切り換えを行う。
【0038】3-4シフトバルブ43は、ピストンを介し
てバネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切
換弁であり、第2シフトソレノイドバルブSOL2 の信号
圧、油路L1bからの油圧および油路L3 からの油圧によ
り、油路LS3からの第3シフトソレノイドバルブSOL3
の信号圧の油路LS34 を介した 4-5ソフトバルブ44へ
の供給と遮断、油路L1aの油路L1eへの連通と遮断およ
びコントロール圧PCの第1ブレーキB1 への供給とそ
のブレーキB1 からの排圧とを制御する。
【0039】4-5シフトバルブ44は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、油路
LS34 からの信号圧と油路L2 の油圧により、ライン圧
PLのC0 エキゾーストバルブ47への供給と排出との
切り換え、油路LL1を介したブレーキB0 への供給とそ
のブレーキB0 からの排出とを制御する。
【0040】C0 エキゾーストバルブ47は、バネによ
って一方向に押圧されたスプール55とプランジャ56
とを備えた切換弁であり、油路LS4を経由した第4ソレ
ノイドバルブSOL4 の信号圧、油路LS32 を経由した第
3ソレノイドバルブSOL3 の信号圧および油路L1dの油
圧により、 4-5シフトバルブ44を経由したライン圧P
L を油路LL3を経由してクラッチC0 に供給し、またこ
のクラッチC0 から排出するようになっている。
【0041】上記のように構成された油圧制御装置にお
いて、図示のニュートラルポジションでは、 4-5シフト
バルブ44およびC0 エキゾーストバルブ47を経由し
てライン圧PL がクラッチC0 に供給されているが、マ
ニュアルバルブ40を経由する油路が遮断されているた
め、第1クラッチC1 の油圧はドレーンされている。な
お、図における各バルブの中心線を挟む位置のずれは、
スプール変位の限界位置を示し、特に各シフトバルブに
ついては、中心線の左右に数字の振り分けで、位置と変
速段とを対応させている。
【0042】上記の油圧制御装置によれば、シフト装置
を手動操作することに伴うマニュアルバルブ40のポジ
ションの選択に応じて、車速とエンジン負荷(例えばス
ロットル開度)に対応した電子制御によりレンジ圧の調
圧と各シフトソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL3 がON
/OFF制御されて、各変速段が設定される。すなわち
各クラッチおよびブレーキが図6に示すように制御され
て一方向クラッチ(OWC)との関連で、各変速段が設
定され、また第4ソレノイドバルブSOL4 のON/OF
Fに伴うその信号圧の出力によってエンジン(E/G)
ブレーキ状態を得ることができる。
【0043】例えばDレンジで第3速を設定している状
態で第4ソレノイドバルブSOL4 から信号圧を出力させ
ると、エンジンブレーキリレーバルブ46のスプールが
図7の左半分に示す位置に移動させられ、その結果、D
レンジ圧を元圧としたコントロール圧PC が 2-3シフト
バルブ42を介して 3-4シフトバルブ43に供給され、
ここから第1ブレーキB1 に油圧が供給されてこれが係
合する。すなわち第3速でエンジンブレーキが効く状態
になる。
【0044】またDレンジの第2速の状態で第4ソレノ
イドバルブSOL4 が信号圧を出力すると、C0 エキゾー
ストバルブ47のスプールの一端側に油圧が供給される
ので、そのスプールが図7の左半分に示す位置に移動
し、 4-5シフトバルブ44を介して供給されたライン圧
PL が副変速部21におけるクラッチC0 に供給されて
これが係合し、第2速でエンジンブレーキを効かせるこ
とができる。
【0045】さらにDレンジの第1速で第4ソレノイド
バルブSOL4 が信号圧を出力すると、上述した第3速の
場合と同様に、エンジンブレーキリレーバルブ46から
2-3シフトバルブ42にコントロール圧PC が出力さ
れ、さらにそのコントロール圧PC が 2-3シフトバルブ
42から 1-2シフトバルブ41に供給され、ここから第
4ブレーキB4 に送られて、これが係合する。すなわち
第1速でエンジンブレーキを効かせることができる。
【0046】なお、第1速ないし第5速の各変速段は、
第1ないし第3のシフトソレノイドバルブSOL1 ,〜S
OL3 をON/OFF制御して、その出力圧によって各シ
フトバルブ41,〜44を適宜に切り換え動作させるこ
とにより設定され、これは従来の装置と同様であり、図
7の油圧回路から容易に知られるところである。
【0047】このように上記の自動変速機2では、各変
速段を電気的に制御して設定することができ、また第3
速以下の変速段でのエンジンブレーキを、第4ソレノイ
ドバルブSOL4 を電気的に制御することにより設定でき
る。このような機能を利用して、この発明にかかる変速
レンジ制御装置は、前進レンジの切り換えを電気的に行
うように構成されている。
【0048】この前進レンジの切り換えを電気的に行う
レンジ操作機構すなわち第2レンジ操作機構の一例を図
8に示してある。図8において符号60はステアリング
ホイール(ハンドル)を示しており、このステアリング
ホイール60を取り付けてあるステアリングコラム(図
示せず)に第2のシフトレバー61が取り付けられてい
る。この第2シフトレバー61は、ステアリングホイー
ル60に接近した位置にステアリングコラムからその半
径方向に突出して配置され、その長さは、ステアリング
ホイール60を握っている手の指で操作できる長さとさ
れている。またこの第2シフトレバー61は、中立位置
に常時位置するように弾性力で保持されており、その中
立位置からステアリングコラムの半径方向に回動でき、
またステアリングホイール60側に引き寄せることがで
きるように構成されている。
【0049】第2シフトレバー61の円周方向の回動操
作は、変速レンジのアップ・ダウンのための操作であ
り、その操作を検出するためのスイッチ62,63が設
けられている。これらのスイッチ62,63は、ON動
作させられる都度、信号を出力するいわゆるモメンタリ
ースイッチであって、それらのうち、第2シフトレバー
61の中立位置に対して図8の反時計方向に回転した位
置にあるスイッチ62が、変速レンジを高速側に切り換
える(アップレンジ)ための信号を出力するカットオフ
スイッチであり、これとは反対側に位置するスイッチ6
3が、変速レンジを低速側に切り換える(ダウンレン
ジ)ための信号を出力するカットスイッチである。
【0050】これらのカットオフスイッチ62およびカ
ットスイッチ63は、前述した自動変速機用電子制御装
置10に接続されている。またこれらのスイッチ62,
63は、Dレンジが設定されている場合にアクティブと
なるよう、すなわち電気信号を出力可能な状態となるよ
うに構成されており、これは、前述したマニュアルバル
ブ40を機械的に切り換え動作させるシフトレバー(図
示せず)によってDレンジが選択された場合に、これら
のスイッチ62,63の回路を機能させるように構成す
ることによって達成できる。あるいはこれに替えて、シ
フト装置やインストルメントパネルあるいは第2シフト
レバー61などの適宜の位置に、メインスイッチ64を
設け、このメインスイッチ64をON操作することによ
って各スイッチ62,63をアクティブにするように構
成してもよい。
【0051】さらに第2シフトレバー61のステアリン
グホイール60側に引き寄せる操作は、第2シフトレバ
ー61を上記のようにステアリングコラムの円周方向に
回動操作して電気的に設定した変速レンジをキャンセル
してDレンジに復帰させるための操作であり、そのよう
な第2シフトレバー61の操作を検出するための復帰ス
イッチ65が設けられている。この復帰スイッチ65は
自動変速機用電子制御装置10に接続され、第2シフト
レバー61の復帰操作に伴う信号を自動変速機用電子制
御装置10に入力するようになっている。なお、この第
2シフトレバー61の配置位置および動作方向を図8の
(C)に拡大して示してある。
【0052】第2シフトレバー61を操作することによ
る変速レンジの切り換えは、マニュアルバルブ40がD
レンジ位置にある場合、すなわち機械的に変速レンジを
選択するシフト装置(第1レンジ操作機構)でDレンジ
を選択している場合に実行可能であり、Dレンジでカッ
トスイッチ63もしくはカットオフスイッチ62が信号
を出力することにより、変速レンジがダウン制御もしく
はアップ制御される。その変速レンジのダウンあるいは
アップの制御は、現状の変速レンジに対して一段低速側
もしくは高速側の変速レンジに切り換えることにより実
行され、具体的には、カットスイッチ63が1回信号を
出力するごとに、すなわち第2シフトレバー61を時計
方向に1回回動操作するごとに、Dレンジ→“4”レン
ジ→“3”レンジ→“2”レンジ→Lレンジの順に切り
換えられ、また反対にカットオフ信号が1回信号を出力
するごとに、すなわち第2シフトレバー61を1回反時
計方向に回動操作するごとに、Lレンジ→“2”レンジ
→“3”レンジ→“4”レンジ→Dレンジの順に切り換
えられる。
【0053】これらの各変速レンジでは、設定可能な変
速段およびエンジンブレーキの効く変速段が決められて
おり、それらの変速段がマップとして予め電子制御装置
10に記憶させられている。また併せてエンジンブレー
キを効かせるためのソレノイドバルブのON/OFFパ
ターンが記憶させられている。そして前記カットスイッ
チ63もしくはカットオフスイッチ62がON動作させ
られるごとにその変速マップおよびソレノイドパターン
が変更され、所定の変速レンジが設定される。その場
合、Dレンジの状態では、それ以上に高速側の変速レン
ジが存在しないから、カットオフスイッチ62がON動
作することによる出力信号がキャンセルされ、またLレ
ンジでは、それ以下の低速側の変速レンジが存在しない
からカットスイッチ63がON動作することによる出力
信号がキャンセルされる。
【0054】さらに変速レンジを低速側の変速レンジに
切り換えると、それに併せてダウンシフトが生じること
があり、その場合、エンジン回転数が増大する。したが
ってエンジン1の保護のために、エンジン1がオーバー
ランするような状態でカットスイッチ63がON動作さ
せられた場合には、その出力信号をキャンセルし、現状
の変速レンジを維持する。これは、従来のシフト装置に
おけるダウンレンジの禁止制御と同様な制御である。
【0055】さらに復帰スイッチ65がON動作させら
れた場合には、機械的にマニュアルバルブ40を移動さ
せて選択されているDレンジを設定する。これは、変速
レンジを制御するための変速マップをDレンジ用のもの
に切り換え、そのマップに従ってソレノイドバルブをO
N・OFF制御することによって実行される。
【0056】したがって上記のように構成したレンジ制
御装置によれば、前進走行のための変速レンジをステア
リングホイール60の近傍に設けた第2シフトレバー6
1を操作することによって切り換えることができるの
で、ステアリングホイール60から手を離さずに、また
視線を前方に向けたまま、変速レンジの切り換え操作が
可能になり、変速レンジの切り換えの操作性が向上す
る。また特に第2シフトレバー61によって復帰スイッ
チ65をON動作させることにより、直ちにDレンジを
設定できるので、前記カットオフスイッチ62を複数
回、ON動作させてDレンジに復帰するのと比較して、
Dレンジへの復帰を容易に行うことができ、その点でも
レンジ操作の操作性が向上する。
【0057】なお、車速を一定に維持するクルーズコン
トロールシステムを搭載している車両では、第2シフト
レバー61を操作して“4”レンジを選択している場合
には、そのクルーズコントロールシステムを機能させ、
またそれより低速側の変速レンジを第2シフトレバー6
1を操作して変速している場合には、クルーズコントロ
ールシステムの機能をキャンセルする。車速や変速段の
制御が重畳してしまうからである。
【0058】上述したようにこの発明にかかるレンジ操
作装置は、前進レンジ同士の間のでのシフトを電気的な
操作装置で行い、またその電気的なレンジ操作は、マニ
ュアルバルブ40がDレンジに設定されている状態で可
能である。したがって前進レンジの間でのシフトのため
のスイッチは、必ずしも第2シフトレバー61によって
行うよう構成する必要はなく、またマニュアルバルブ4
0を動作させるための機械的なシフト装置は、前進走行
のためのレンジ位置としてDレンジ位置のみを備えた構
成であってもよい。図9に示す例は、これらの点を考慮
して構成されている。
【0059】すなわち図9に示す構成では、マニュアル
バルブ40にケーブルなどの機械的な手段で連結された
第1のシフトレバー66が、ステアリングコラムにその
半径方向に突出して設けられている。この第1シフトレ
バー66は、いわゆる従来のコラムタイプのシフト装置
におけるレバーと同様に、ステアリングコラムの円周方
向に回動操作されてマニュアルバルブ40を切り換え動
作させるように構成されている。また図9に示す例で
は、第1シフトレバー66は、パーキング(P)、リバ
ース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)の4
つのレンジ位置のみを備えており、これらのレンジ位置
は図9に示すように、ここに挙げた順に反時計方向に配
列されている。なお、PレンジとRレンジとの間、およ
びRレンジとNレンジとの間で、シフトボタン(図示せ
ず)を押圧する必要があるように構成することは任意で
ある。
【0060】またDレンジで電気的に変速レンジを切り
換えるためのカットオフスイッチ62とカットスイッチ
63とが、ステアリングホイール60の中心寄りの位置
に配置されている。なお、これらのスイッチ62,63
は、モメンタリーな押しボタンスイッチによって構成さ
れており、ステアリングホイール60に取り付けられて
いてもよいが、ステアリングコラムに取り付けることに
より、その位置がステアリングホイール60の回転によ
って変化しないように構成することが好ましい。
【0061】この図9に示す構成では、図8に示す構成
の装置で得られる効果と同様の効果を得ることができる
のみならず、従来、運転者用のシートの横に配置されて
いたシフト装置を廃止できるので、他の車載機器類の配
置の自由度が向上する。また第1シフトレバー66がス
テアリングホイール60よりも前方側に位置することに
なるが、この第1シフトレバー66によって選択される
レンジ位置は、前述した4つのレンジ位置であるから、
運転者のメータパネル(図示せず)やセンタークラスタ
に対する視線や前方視界を第1シフトレバー66によっ
て遮られることが少なく、視認性の悪化を防止すること
ができる。また許容される範囲でその長さを短くするこ
とにより、センタークラスタなどの視認性を向上させる
ことができる。
【0062】なお、マニュアルバルブ40を機械的操作
によって切り換えるための上記の第1シフトレバー66
は、主として走行開始時に操作され、走行中での変速レ
ンジの切り換えは、主として第2シフトレバー61やカ
ットオフスイッチ62あるいはカットスイッチ63を操
作することによって行われる。したがってPレンジやR
レンジなどを機械的操作によって選択するシフトレバー
は、要は、必要最低限の変速レンジを選択できればよ
く、その配置位置は、従来一般の車両と同様に、運転者
のシートの横のフロアーであってもよく、あるいはイン
ストルメントパネル上であってもよい。
【0063】図10は、フロアーあるいはインストルメ
ントパネルに配置されるいわゆるゲート式のシフトレバ
ーの一例を模式的に示しており、Pレンジ、Rレンジ、
Nレンジ、Dレンジ、“3”レンジ、Lレンジの各シフ
トポジションが、ここに挙げた順に車両の前方側から、
あるいは上側から図10に示すように配置されている。
なお、図10の各シフトポジションを連結している実線
は、シフトレバーを移動させるガイド溝を示している。
なお、各変速段を手動操作によって設定するいわゆるス
ポーツモードを選択できる構成とする場合には、図10
に(Sport)と記した箇所にスポーツモードのため
のシフトポジションを設定すればよい。
【0064】また図11は、図10に示す構成から
“3”レンジポジションを廃止し、これに替えてエンジ
ンブレーキレンジであるLレンジへのシフトを選択的に
禁止するように構成した例である。すなわち前進レンジ
は、前述した第2シフトレバー61やカットオフスイッ
チ62あるいはカットスイッチ63によって選択でき、
またこれらの電気的な操作機構によるレンジ操作が容易
である。したがって機械的に変速レンジを選択するシフ
ト装置では、前進レンジとしてDレンジを選択できれば
よく、フェール対策として他の一つのエンジンブレーキ
レンジを選択できればよい。そのため図11に示す例で
は、通常はエンジンブレーキレンジ(図11の例ではL
レンジ)へシフトレバーが移動しないように、ガイド溝
にピンなどの遮断機構71が設けられ、適宜の位置に配
置したフェールスイッチ72を操作することによってそ
の遮断機構71を開いてシフトレバーがLレンジポジシ
ョンに移動できるように構成されている。なお、このフ
ェールスイッチ72と遮断機構71とは電気的に連結さ
れた構成であってもよく、あるいはリンクなどの機械的
手段で連結された構成であってもよい。
【0065】上述した第2のシフトレバー61やカット
オフスイッチ62あるいはカットスイッチ63などの第
2のレンジ操作機構による変速レンジの切り換えは、第
1のレンジ操作機構である第1シフトレバー66によっ
てDレンジを選択している場合に有効になるが、これは
具体的には、Dレンジが電気的に検出されていることを
条件とするものである。したがって第1シフトレバー6
6によるシフトポジションの検出に異常がある場合に
は、本来の電気的な変速レンジの切り換え操作を行うこ
とができないが、この発明の制御装置では、可及的に安
定した走行を確保するために、以下に述べるように制御
する。
【0066】図1は、複数のシフトポジションを示すレ
ンジ信号が出力された場合の制御例を説明するためのフ
ローチャートであり、データの読み込みを主とする入力
信号の処理(ステップ1)を行った後に、シフトポジシ
ョンセンサ以外の例えばカットスイッチ63などの各種
のセンサが正常か否かが判断される(ステップ2)。セ
ンサの異常が検出された場合には、特に制御を行うこと
なくこのルーチンから抜け、また反対に各センサが正常
であれば、シフトポジションがDレンジか否かが判断さ
れる(ステップ3)。
【0067】前述したようにこの実施例では、Dレンジ
が電気的なレンジ切り換え操作を可能にする第1シフト
操作機構での特定の変速レンジであり、したがってこの
ステップ3で否定判断された場合には、特に制御を行う
ことなくこのルーチンから抜け、またDレンジが検出さ
れていることによりステップ3で肯定判断された場合に
は、ステップ4に進んでシフトポジションが“3”レン
ジか否かが判断される。すなわちDレンジ信号に加えて
“3”レンジ信号が出力されているか否かが判断され
る。このステップ4で肯定判断された場合には、ステッ
プ5に進んでシフトポジションがLレンジか否かが判断
される。すなわちDレンジ信号および“3”レンジ信号
ならびにLレンジ信号の三つのレンジ信号が出力されて
いるか否かが判断される。
【0068】ステップ5で肯定判断されれば、シフトポ
ジションを検出するシステムに何らかの異常が生じ、本
来一つであるべきレンジ信号が三つ出力されていること
になる。この場合、第2レンジ操作機構による電気的な
レンジの切り換えを可能とするDレンジ信号が、三つの
レンジ信号に含まれているから、第2レンジ操作機構に
よるLレンジまでのダウンレンジ(カット)を許可する
(ステップ6)。
【0069】すなわちこれら三つのレンジのうちDレン
ジが実際に選択されているとすれば、第2レンジ操作機
構により電気的に変速レンジを切り換えることのできる
本来の状態であるから、Lレンジまでの電気的操作によ
るレンジの切り換えを許可しても何ら支障が生じること
はなく、違和感のない変速レンジの切り換えを行うこと
ができる。また“3”レンジが実際に選択されているの
であれば、運転者が意図的に中低速段でのエンジンブレ
ーキ状態を選択していることになるから、更に低速段で
のエンジンブレーキ状態を設定するLレンジを許可して
も運転者の意図に反した走行状態が生じる可能性がな
い。そしてLレンジが実際に選択されているのであれ
ば、第2レンジ操作機構によって“3”レンジやDレン
ジを選択できることにしても、そのレンジの切り換えに
何ら違和感を生じることはない。
【0070】これに対してステップ5で否定判断された
場合は、Dレンジ信号と“3”レンジ信号との二つのレ
ンジ信号が出力されている状態であり、この場合は
“3”レンジまでの第2レンジ操作機構によるダウンレ
ンジ(カット)を許可する(ステップ7)。
【0071】これら二つのレンジ信号で示される変速レ
ンジのうちDレンジが実際に選択されているのであれ
ば、“3”レンジまでの第2レンジ操作機構によるレン
ジ切り換えに問題がないことは、前述のとおりであり、
また実際に“3”レンジが選択されている場合には、第
1シフトレバー66により選択したエンジンブレーキレ
ンジまで第2レンジ操作機構によって切り換えることに
なり、違和感を生じさせるものではない。
【0072】また一方、“3”レンジ信号が出力されて
いないことによりステップ4で否定判断された場合に
は、ステップ8に進んでシフトポジションがLレンジか
否かが判断される。このステップ8で肯定判断された場
合には、第2レンジ操作機構によるLレンジまでのレン
ジ切り換え(カット)を許可し(ステップ9)、また反
対にステップ8で否定判断された場合には、第2レンジ
操作機構による通常のレンジ切り換え(カット)を許可
する(ステップ10)。
【0073】すなわちステップ8で肯定判断された場
合、第1シフトレバー66によって実際に設定される変
速レンジがDレンジもしくはLレンジである可能性が高
く、そのうちのDレンジであれば、通常どおり、第2レ
ンジ操作機構によって電気的にいずれの変速レンジに切
り換えても支障が生じることがなく、またLレンジが実
際に設定されていれば、Lレンジおよびそれより上位
(高速側)のレンジに切り換えることに特に支障は生じ
ない。
【0074】したがって図1に示す制御例では、電気的
な変速レンジの切り換えを可能とするDレンジを含む複
数のレンジ信号が出力されている場合には、シフトポジ
ションの検出に異常が生じていることになるものの、第
2レンジ操作機構を有効化して第2レンジ操作機構によ
って選択された変速レンジを設定する。すなわち図1に
おけるステップ6,7,9が請求項1の発明におけるレ
ンジ設定手段に相当する。
【0075】また図1に示す制御例では、機械的に変速
レンジを選択する第1シフトレバー66を主体とする第
1レンジ操作機構のシフトポジションが複数検出されて
複数のレンジ信号が出力されている場合、それら複数の
シフトポジションで示される変速レンジのうち最も低速
側の変速レンジ以上の変速レンジを第2レンジ操作機構
によって選択可能に制御する。換言すれば、出力されて
いる複数の変速レンジに含まれない低速側の変速レンジ
に対しては第2レンジ操作機構によって切り換えること
ができないように制御する。したがって図1におけるス
テップ6,7,9は、請求項2の発明におけるレンジ制
限手段に相当する。
【0076】したがって図1に示すように制御すること
により、第1シフトレバー66などの機械的に変速レン
ジを選択するレンジ操作機構でのシフトポジションを検
出するシステムにフェールが生じても、直ちに電気的な
変速レンジの切り換えのための機構が動作不能な状態に
ならず、継続してその電気的なレンジ操作機構を使用で
き、その利便性あるいは有効性を拡大することができ
る。
【0077】なお、図1に示すように複数のレンジ信号
が検出された場合に第2レンジ操作機構によって許可さ
れる変速レンジを、検出されたレンジに応じて制限する
制御は、車速が所定の設定車速以上の場合に実行し、車
速がその設定車速に満たない低車速の場合には、出力さ
れている変速レンジより低速側の変速レンジに第2レン
ジ操作機構によって切り換えることができるように制御
してもよい。また上述したいわゆるフェール状態で低速
側の変速レンジに一旦シフトした後は、フェール状態が
継続している間、上位の(高速側の)変速レンジ(変速
段)への切り換えを禁止するように制御してもよい。
【0078】ところで変速段および各変速段でのエンジ
ンブレーキは、ソレノイドバルブをON/OFF制御し
て設定されるので、図1に示すように変速レンジを制御
する場合にも、それらのソレノイドバルブを適宜にON
もしくはOFFに制御する。その場合、例えばステップ
7において、第1レンジ操作機構に基づいて出力される
シフトポジションのうち最低速側の“3”レンジを設定
するようにソレノイドバルブのON/OFFパターンを
設定すれば、第2レンジ操作機構によって“3”レンジ
までの切り換えが可能になるとともに、マニュアルバル
ブが機械的操作によって“3”レンジ位置に切り替わっ
ているから、必要最低限のエンジンブレーキレンジを得
ることができる。
【0079】図1に示す制御例は、複数のレンジ信号が
出力されて複数の変速レンジが同時に検出されている場
合の制御例であるが、第1シフトレバー66により選択
されているシフトポジションが全く不明な場合、すなわ
ちシフトポジション信号が出力されていない場合には、
図2に示すように制御する。先ず、データの読み込みを
主とする入力信号の処理(ステップ21)を行い、つい
で各センサが正常か否かが判断される(ステップ2
2)。このステップ21およびステップ22は、図1に
示す制御例でのステップ1およびステップ2と同じ制御
であり、そのステップ22で否定判断された場合には、
特に制御を行うことなくこのルーチンを抜ける。
【0080】これに対して各センサが正常に動作してい
てステップ22で肯定判断された場合には、ステップ2
3に進んでDレンジが選択されているか否かが判断され
る。すなわちDレンジ信号が出力されているか否かが判
断され、否定判断された場合にはシフトポジション信号
が全く出力されていないこと、すなわちシフトポジショ
ン信号のオールオフが判断される(ステップ24)。こ
のステップ24が請求項3の発明におけるオールオフ判
断手段に相当する。そしてステップ24で否定判断され
た場合にはリターンし、また肯定判断された場合には、
第2レンジ操作機構による変速レンジの切り換えを有効
にする。すなわち電気的エンジンブレーキをアクティブ
にする(ステップ25)。このステップ25が請求項3
の発明における有効化手段に相当する。
【0081】すなわちシフトポジション信号が全く出力
されていない状態は、変速レンジの検出のためのシステ
ムにフェールが生じている状態であるが、第2レンジ操
作機構が操作されるのは、車両が前進走行しているから
であり、したがって前進走行時にエンジンブレーキを効
かせることを優先して第2レンジ操作機構をアクティブ
にする。したがって図2に示すように制御すれば、シフ
トポジションの検出にフェールが生じても、第2レンジ
操作機構を操作してエンジンブレーキを効かせることが
可能になるので、ドライバビリティの悪化が未然に防止
され、また第2レンジ操作機構の利便性あるいは有効性
が拡大する。
【0082】なお、図2に示す制御例において、Dレン
ジが検出されていてステップ23で肯定判断された場合
には、第2レンジ操作機構を有効に使用できる本来の状
態であるから、ステップ25に進んで電気的エンジンブ
レーキをアクティブにする。
【0083】シフトポジションを検出するシステムのフ
ェールには、上述したシフトポジション信号(レンジ信
号)が全く出力されないフェール以外に実際に選択され
ているシフトポジションとは異なるシフトポジションの
信号が出力されるフェールもあり、このようなフェール
が生じた場合には、図3に示すように制御する。
【0084】先ず、データの読み込みを主とする入力信
号の処理(ステップ31)を行った後に、シフトポジシ
ョンセンサがフェールしているか否かが判断される(ス
テップ32)。このステップ32が請求項4の発明にお
けるフェール判断手段に相当し、この判断は、例えばシ
フトポジションスイッチが出力している信号の組み合わ
せに矛盾があることなどに基づいて実行でき、具体的に
は特開平5−306763号公報に記載されているよう
にして判断することができる。
【0085】シフトポジションセンサが正常であれば、
特に制御を行うことなくリターンし、また異常があって
ステップ32で肯定判断された場合には、電気的エンジ
ンブレーキが作動中か否かが判断される(ステップ3
3)。すなわちスイッチからの信号に基づいて変速レン
ジを選択する第2レンジ操作機構による変速レンジの選
択が行われているか否かが判断される。前述したカット
スイッチ63もしくはカットオフスイッチ62が信号を
出力して所定の変速レンジが選択されていることにより
ステップ33で肯定判断された場合には、シフトポジシ
ョンセンサのフェール状態でそのシフトポジション信号
と第2レンジ操作機構からのレンジ信号との二つのレン
ジ信号が出力されていることになり、その場合、フェー
ル時用の制御を実行する(ステップ34)。その一例と
しては前述した図1に示す制御を実行する。
【0086】これに対して電気的エンジンブレーキが作
動していないことによりステップ33で否定判断された
場合には、第2レンジ操作機構によるレンジ切り換え操
作を無効にし、すなわち電気的エンジンブレーキの作動
中止制御を実行し、同時にこれを、所定のインジケータ
で表示する(ステップ35)。さらにエンジンブレーキ
を効かせるためには機械的エンジンブレーキの使用、す
なわち第1シフトレバー66を切り換え動作させてエン
ジンブレーキを使用することを促す表示を所定のインジ
ケータによって行う(ステップ36)。なお、ステップ
35が請求項4の発明における無効化手段に相当する。
【0087】したがって図3に示す制御によれば、シフ
トポジションセンサのフェールによってシフトポジショ
ンを検出できない状態では、第2のレンジ操作機構によ
る電気的なレンジの切換制御を新たに行うことが禁止さ
れるから、設定されているシフトポジション(変速レン
ジ)と電気的な制御内容との齟齬が回避され、意図しな
いエンジンブレーキが生じたりその反対にエンジンブレ
ーキ力が不足するなどの事態を防止することができる。
【0088】以上この発明を具体例に基づいて説明した
が、この発明は図5に示すギヤトレーンや図7に示す油
圧回路以外のギヤトレーンや油圧回路を備えた自動変速
機を対象として実施できる。
【0089】ここで上述の具体例をもって説明したこの
発明の特許請求の範囲に記載した構成以外の特徴的な態
様を列挙すれば、以下のとおりである。
【0090】変速レンジの制限が、車速が予め設定した
車速以上の場合に実行され、その設定車速未満の場合に
は、より低速側の変速レンジを第2レンジ操作機構によ
って選択することのできる変速レンジ制御装置。
【0091】速側の変速レンジを一旦設定した後は、
それより高速側の変速レンジの設定を禁止する変速レン
ジ制御装置。
【0092】機械的に変速レンジを設定する第1レンジ
操作機構で選択したレンジを示す複数のレンジ信号と電
気的に変速レンジを設定する第2レンジ操作機構のレン
ジ信号とが出力された場合に、第1レンジ操作機構に基
づいて出力されたレンジ信号のうち低速側の変速レンジ
を設定するように変速段設定用ソレノイドバルブの通電
パターンを出力する変速レンジ制御装置。
【0093】第2レンジ操作機構によって変速レンジを
選択している状態でシフトポジションセンサのフェール
が検出された場合には、第2レンジ操作機構による変速
レンジの選択を継続し、変速レンジを維持するよう構成
された変速レンジ制御装置。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、第1レンジ操作機構により選択した変速レンジを
検出する機能に異常があれば、たとえ前記特定の変速レ
ンジを示すレンジ信号が出力されていてもこれが実際に
設定される変速レンジを示していることにはならないの
で、第2レンジ操作機構を有効に機能させる根拠が失わ
れ、したがって第2レンジ操作機構の機能が停止され
る。その結果、エンジンブレーキレンジが設定されるこ
とやそれに伴う違和感を防止することができる。
【0095】また請求項2に記載した発明によれば、第
1レンジ操作機構によって選択している変速レンジを電
気的に検出して出力されるレンジ信号が前記特定の変速
レンジを含む複数出力された場合に、前記第2レンジ操
作機構が有効化され、その場合、車速が予め定めた所定
車速以上であれば、前記第2レンジ操作機構によって選
択可能な変速レンジが、前記複数のレンジ信号のうちで
最も低速側のレンジ信号によって指示される変速レンジ
以上の高速側の変速レンジに制限されかつ前記第2レン
ジ操作機構で選択された変速レンジを設定することがで
きる。
【0096】さらに請求項3に記載した発明によれば
車速が予め定めた所定車速より低車速の場合には、前記
複数のレンジ信号のうちで最も低速側のレンジ信号によ
って指示される変速レンジより低速側の変速レンジを前
記第2レンジ操作機構によって選択することが可能にな
る。
【0097】そして請求項4に記載した発明によれば
前記第2レンジ操作機構による低速側の変速レンジへの
シフトを、フェール状態で実行した場合には、フェール
状態が継続している間は前記第2レンジ操作機構による
高速側の走行レンジもしくは変速段への切り換えを禁止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる変速レンジ制御装置によって
実行される一制御例を説明するためのフローチャートで
ある。
【図2】この発明にかかる変速レンジ制御装置によって
実行される他の制御例を説明するためのフローチャート
である。
【図3】この発明にかかる変速レンジ制御装置によって
実行される更に他の制御例を説明するためのフローチャ
ートである。
【図4】この発明で対象とする自動変速機の全体的な制
御系統を模式的に示す図である。
【図5】この発明で対象とする自動変速機のギヤトレー
ンの一例を示すスケルトン図である。
【図6】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
・解放状態を示す図表である。
【図7】この発明で対象とする自動変速機の油圧回路の
一部を示す部分油圧回路図である。
【図8】この発明による第2レンジ操作機構である第2
シフトレバーの配置を示す図であり、(A)はステアリ
ングホイールの正面から見た図、(B)は第2シフトレ
バーの部分拡大図、(C)はステアリングホイールの側
方から見た図である。
【図9】この発明による第1レンジ操作機構である第1
シフトレバーをステアリングコラムに配置し、かつカッ
トオフスイッチとカットスイッチとをステアリングホイ
ールの正面側に設けた例の正面図である。
【図10】フロアーあるいはインストルメントパネルに
設けられ、機械的に変速レンジを切り換える第1シフト
レバーのシフトポジションの配列を示す図である。
【図11】フロアーあるいはインストルメントパネルに
設けられ、機械的に変速レンジを切り換える他の第1シ
フトレバーのシフトポジションの配列を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 4 エンジン用電子制御装置 10 自動変速機用電子制御装置 61 第2シフトレバー 62 カットオフスイッチ 63 カットスイッチ 66 第1シフトレバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−255262(JP,A) 特開 平5−209683(JP,A) 特開 平5−196118(JP,A) 特開 平10−78116(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動操作されて機械的に変速レンジを切
    り換える第1レンジ操作機構と、手動操作されて該第1
    レンジ操作機構によって特定の変速レンジを機械的に選
    択している状態で電気信号を出力することにより電気的
    に変速レンジを切り換える第2レンジ操作機構とを備え
    た自動変速機の変速レンジ制御装置において、 前記第1レンジ操作機構によって選択されている変速レ
    ンジを検出する手段の異常を検出するフェール検出手段
    と、 該フェール検出手段によって前記異常が検出された場合
    に前記第2レンジ操作機構を無効化して第2レンジ操作
    機構による変速レンジの切り換えを禁止する無効化手段
    とを 備えていることを特徴とする自動変速機の変速レン
    ジ制御装置。
  2. 【請求項2】 手動操作されて機械的に変速レンジを切
    り換える第1レンジ操作機構と、手動操作されて該第1
    レンジ操作機構によって特定の変速レンジを機械的に選
    択している状態で電気信号を出力することにより電気的
    に変速レンジを切り換える第2レンジ操作機構とを備え
    た自動変速機の変速レンジ制御装置において、 前記第1レンジ操作機構によって選択している変速レン
    ジを電気的に検出して出力されるレンジ信号が前記特定
    の変速レンジを含む複数出力された場合に、前記第2レ
    ンジ操作機構を有効化するとともに、前記第2レンジ操
    作機構によって選択可能な変速レンジを、車速が予め定
    めた所定車速以上の場合に、前記複数のレンジ信号のう
    ちで最も低速側のレンジ信号によって指示される変速レ
    ンジ以上の高速側の変速レンジに制限しかつ前記第2レ
    ンジ操作機構で選択された変速レンジを設定するレンジ
    設定手段を備えていることを特徴とする自動変速機の変
    速レンジ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記レンジ設定手段は、車速が予め定め
    た所定車速より低車速の場合に、前記複数のレンジ信号
    のうちで最も低速側のレンジ信号によって指示される変
    速レンジより低速側の変速レンジを前記第2レンジ操作
    機構によって選択することを許可する手段を含むことを
    特徴とする請求項2に記載の自動変速機の変速レンジ制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2レンジ操作機構による低速側の
    変速レンジへのシフトを、フェール状態で実行した場合
    には、フェール状態が継続している間は前記第2レンジ
    操作機構による高速側の走行レンジもしくは変速段への
    切り換えを禁止する手段を更に備えていることを特徴と
    する請求項2または3に記載の自動変速機の変速レンジ
    制御装置。
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