JP3465095B2 - 空気調和機用四方弁 - Google Patents

空気調和機用四方弁

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JP3465095B2
JP3465095B2 JP08468195A JP8468195A JP3465095B2 JP 3465095 B2 JP3465095 B2 JP 3465095B2 JP 08468195 A JP08468195 A JP 08468195A JP 8468195 A JP8468195 A JP 8468195A JP 3465095 B2 JP3465095 B2 JP 3465095B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷暖房用空気調和機等
に組み込まれる四方弁の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷暖房用空気調和機には、冷暖房サイク
ルの切り換えをするために、言いかえれば冷房運転時と
暖房運転時に冷媒の流れ方向を切り換えるために、四方
弁が使用されている。ところで、冷暖房用空気調和機で
暖房運転を継続すると、室外側熱交換器の熱交換フィン
に着霜が生じ、この着霜がしだいに成長して熱交換機能
を損なう原因となるので、暖房運転中には定期的に除霜
運転が行われる。除霜運転は、四方弁を切り換えて冷凍
サイクルを逆にする反転除霜が一般的であり、このため
の四方弁として特開平6−221723号に開示されて
いる周知のパイロット式四方弁が用いられる。
【0003】通常、反転除霜の場合、反転切換時に冷媒
圧が四方弁の弁体を弁座に押圧する方向に作用している
ので、パイロット式四方弁でないと切換操作ができな
い。従って、従来の四方弁は、全てパイロット式四方弁
が使用されている。しかしながら、パイロット式四方弁
は、耐圧構造が要求され、複雑な構造をしている為、製
造コストが高く、コストアップの要因となっている。
【0004】又、暖房運転中に反転除霜することなく除
霜を行う方式として、図6に示す従来の基本的な冷凍サ
イクルにおいて、図7に示す様に、二方弁(B)を備え
たホットバイパス回路(C)を接続し、圧縮機(11)
からの吐出ガスを四方弁(A)および室内側熱交換器
(16)をバイパスさせて室外側熱交換器(17)に案
内するようにし、ホットバイパス回路(C)を通る吐出
高温ガス冷媒により、除霜するようにしたホットガスバ
イパスデフロスト方式が提案されており、さらに、図6
に示す従来の基本的な冷凍サイクルにおいて、図8に示
す様に、絞り機構をバイパスする二方弁(B)を備えた
液バイパス回路(D)を接続し、液バイパス回路に設け
られた二方弁を開くか、または、膨張弁(E)を全開す
ることにより除霜するようにした液バイパスデフロスト
方式も提案されており、この場合には、除霜運転時に四
方弁(A)を切り換える必要がないので、高価なパイロ
ット式四方弁に代えて、実開平3−114681号に開
示されている様な単純な構造の安価な四方弁を使用する
ことができる。
【0005】図9は、特開平3−114681号公報に
開示されている四方弁の構造を示し、この四方弁は、円
筒状の弁本体(87)とその上部に配設された電磁石
(88)とからなる。前記弁本体(87)は、円筒状の
ボデー(89)の下端部に取り付けられた4つの開口
(90)、(91)、(92)、(93)(図14参
照)を同心円上に等間隔にて有する金属円板状の弁座
(94)と、この弁座(94)の上面に金属製の軸(9
5)を中心に摺動回転可能に配設されたプラスチックマ
グネット製の肉厚円板状の弁体(96)とからなるもの
である。
【0006】前記弁座(94)の4つの開口(90)、
(91)、(92)、(93)は、各々図14に示す様
に所定の角度(90度)間隔で開口(90)を導入口、
これと対向位置の開口(91)を導出口とし、これらと
直交的に配置した開口(92)と(93)をそれぞれ通
孔(92)、(93)としており、前記導入口(90)
の上部にのみパイプによるストッパー(97)が少量突
出状に設けられている。
【0007】前記肉厚円板状の弁体(96)には、図1
4に示す様に前記弁座(94)の導入口(90)と通孔
93)と対応する位置に貫通孔(98)と(99)を
設けるとともに、その下半分に両貫通孔(98)、(9
9)をつなぐ連通孔(100)を設け、一方、導出口
(91)及び通孔(92)と対応する位置に、この導出
口(91)及び通孔(92)を気密的につなぐ気密連通
孔(101)が設けられ、これら両連通孔(100)、
(101)の下部は、平面円弧状に形成されていて、こ
の弁体(96)を回動させることにより、 隣接する各開
口において連通状態が切り換わるようになっている。
【0008】図9における弁本体(87)の上部に配置
された電磁石(88)は、中心の鉄芯(102)の外周
部にコイル(103)が巻かれており、このコイル(1
03)への通電による磁石のN、 S極の変換作用によ
り、その下部に配置したプラスチックマグネット製の弁
体(96)の回動を行うもので、回動の位置決めは、前
記弁座(94)のストッパー(97)と弁体(96)の
連通孔(100)との間にて行われる。
【0009】なお、本発明の技術思想と少し関連するも
のとして、特開昭59−155669号公報に開示され
ている切換弁がある。この切換弁は、主弁と補助弁を備
えており、ソレノイドにて主弁を回移させるに先立ち、
補助弁を作動し、高圧冷媒をバランス穴から低圧パイプ
へ逃して、主弁内外の圧力をバランスさせた後ねじりば
ねの力により主弁を回移し、弁の切り換えを行うもので
ある。しかし、この切換弁は、主弁が回動する形態では
なく、ボデーの側部に貫通させて設けたソレノイドのプ
ランジャーの前後動により主弁を揺動操作するもので、
ボデーの気密性に課題があり、又、ねじりばねによる主
弁の駆動原理が不明確なものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、実開平3−
114681号に開示されている四方弁の改良に関する
ものである。図9及び図14に示した四方弁は、パイロ
ット式四方弁より安価ではあるが、冷媒圧が運転時には
常時四方弁の弁体を弁座に押圧する方向に作用している
ので反転除霜ができない。従って、先に説明したように
ホットガスバイパスデフロスト方式や液バイパスデフロ
スト方式による除霜運転を行う必要があり、又、回路内
には、除霜時に開弁するための二方弁が必要となるた
め、安価な四方弁を使用しても、空気調和機の回路とし
てはコスト的に大きな効果を得られないのが現状であ
る。
【0011】本発明は上記の問題を解決するもので、安
価な構造の四方弁においてパイロット式四方弁と同様に
反転除霜が可能な新規の四方弁を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって解決できる。
【0013】本発明の第は、弁座の上面に回転可能に
配置した肉厚円板状の弁体の下面に形成した低圧側連絡
溝の上面に小径の穴を設けると共に弁体の軸芯に対しこ
の穴と直角方向の弁体の外周部対向位置に二つの突起を
設け、対向する二つの間隙を存して略半円状に二分され
た円筒状の胴部の上面を前記穴よりやや大きな寸法幅の
シール帯部で一体的につないだ永久磁石製補助弁の該シ
ール帯部にて前記穴を塞ぐと共に、前記二つの突起の両
側にばねを介して補助弁の間隙部を嵌め込み、補助弁の
上部に配置した電磁石への通電により補助弁の外周部に
対向的に配置した鉄芯の磁極を切り換えることによっ
て、冷暖房サイクルの切り換え初期の段階において、前
記帯部をスライドさせて前記穴を開放して弁体上下の圧
力差をなくしてから、前記電磁石により補助弁を介して
弁体を回動させ、冷暖房サイクルの切り換えを行なうこ
とを特徴とする空気調和機用四方弁である。
【0014】本発明の第は、弁座の上面に回転可能に
配置した肉厚円板状の弁体の下面に形成した低圧側連絡
溝の上面に小径の穴を設けると共に弁体の軸芯に対しこ
の穴と直角方向の弁体の上面対向位置に半割ドーナツ状
プレートの両端部を位置させて設け、前記穴よりやや大
きな寸法幅のシール板を挟んで二つのアームを180度
以下の角度にて突出状に設けた補助弁の該シール板にて
前記穴を塞ぐと共に両アームの両外面と前記プレートの
両端部との間に少しギャップをもたせて、この補助弁を
弁体の中心に回動可能に設け、補助弁の上部に配置した
小型モ−タ−の回転によって、冷暖房サイクルの切り換
え初期の段階において前記シール板を押し上げて前記弁
体の穴を開放して弁体上下の圧力差をなくしてから前記
小型モ−タ−により補助弁を介して弁体を回動させ、冷
暖房サイクルの切り換えを行なうことを特徴とする空気
調和機用四方弁である。
【0015】
【作用】本発明に係る四方弁は、運転中における冷暖房
サイクルの切り換え初期の段階において、電磁石又は小
型モ−タ−等の駆動手段にて補助弁を作動させることに
より、常時弁体を弁座に押圧している高圧冷媒の圧力を
低圧側に逃がせるため、弁体上下の圧力差がなくなるの
で、その後の弁体の回動が軽い力で行える。なお、詳細
な作用は、それぞれの実施例と共に後述する。
【0016】
【実施例】
実施例1 以下、本発明に係る四方弁の1つの実施例を図に基づき
説明する。図1は、この実施例に係る四方弁の縦断面図
であり、図2、図3は、分解斜視図である。
【0017】弁本体(1)は、円筒状のボデー(2)
と、ボデー(2)の下端部に取り付けられた円板状弁座
(3)と、ボデー(2)内に回転可能に配置された肉厚
円板状の弁体(4)と、弁体(4)と同軸に回転可能に
配置された永久磁石製補助弁(5)から形成されてい
る。
【0018】前記弁座(3)の軸心には、弁体(4)を
取り付けるシャフト(6)が立設され、この弁座(3)
は、ボデー(2)の下端部周縁にロー付等により取り付
けられており、この弁座(3)には、図2に示す様に弁
座(3)の軸心を挟んで互いに対向する位置で、かつ前
記軸心を中心とした1つの円周上に導入口(7)及び導
出口(8)、並びに通孔A(9)及び通孔B(10)が
軸心を中心にそれぞれ90度の間隔で配置されていて、
導入口(7)には、圧縮機の吐出側に通じる導入管(1
2)が取り付けられ、導出口(8)には、圧縮機の吸入
側に通じる導出管(13)が取り付けられ、通孔A
(9)、通孔B(10)には、それぞれ導管A(1
4)、導管B(15)が取り付けられ、この導管A(1
4)、導管B(15)は、それぞれ図に示す室内熱交
換器(16)及び室外熱交換器(17)に接続されてい
る。
【0019】前記円筒状ボデー(2)内には、弁体
(4)がその軸心部を前記シャフト(6)に挿通されて
弁座(3)上を摺動かつ回転可能に取り付けられ、この
弁体(4)には、図2に示す様に弁体(4)を左右方向
に所要角度(この実施例では90度)回転させることに
より、導入口(7)と通孔A(9)または通孔B(1
0)のいずれかとを交互に連通させる略半月状のガイド
孔(18)が弁体(4)の上部に貫通状に形成されてい
て、ガイド孔(18)の上部には、弁体(4)の中心部
から円周方向に伸び、ガイド孔(18)の上面を二分す
る連結帯部(19)が形成されている。
【0020】また、この弁体(4)には、ガイド孔(1
8)と対向する位置に、弁体(4)の左右方向への回動
に伴い、前記導出口(8)と通孔A(9)または通孔B
(10)のいずれかとを交互に気密的に連通させる略半
月状の低圧側の連絡溝(21)が形成されており、この
連絡溝(21)の上面中央部には、連絡溝(21)と弁
体(4)の上部とをつなぐ小径の穴(22)が、前記連
結帯部(19)と対向する位置に設けてある。
【0021】また、前記弁体(4)の側面には、前記連
結帯部(19)と穴(22)とを結ぶ線と直交する位置
に、中心部から円周方向に伸びる板状の突起A(2
3)、突起B(24)が対向的に形成されている。前記
弁体の突起A(23)、突起B(24)には、図2に示
す様に、中央にコの字形の接続部を備えその両側面をV
型に折り曲げたばねA(25)、ばねB(26)のコの
字形の接続部を嵌め込み固定される。
【0022】前記導入口(7)には、導入管(12)か
ら弁座(3)を貫通させた突出部(20)が突出されて
おり、この突出部(20)が弁体(4)の左右方向への
回動(この実施例においては90度の回動)に伴い、前
記ガイド孔(18)の一端部に当接し、弁体(4)の回
動を制限するストッパーとなっている。
【0023】前記補助弁(5)は、図2、図4に示す様
に、前記弁体(4)の外周に回転可能に嵌る円筒状の胴
部が、相対応する両間隙(29)を存して略半円状に二
分され、片方はS極(図4における斜線部)、もう片方
はN極に分極され、二分された両胴部の上面中央部を前
記弁体(4)の穴(22)の直径よりやや大きな寸法幅
のシール帯部(27)でつないで一体化しており、この
シール帯部(27)の中央部に前記シャフト(6)が貫
通する孔(28)を有している。
【0024】前記補助弁(5)の胴部の間隙(29)の
寸法は、前記弁体(4)から出ている二つの突起(2
3)、(24)に嵌め込まれたばねA(25)とばねB
(26)の自由長より若干狭い寸法に設定されていて、
この補助弁(5)の軸心部の孔(28)が、前記シャフ
ト(6)に挿通され、前記弁体(4)の突起A(2
3)、突起B(24)に嵌め込み固定されたばねA(2
5)、ばねB(26)を分された補助弁(5)胴部の両
間隙(29)に嵌め込むようにして弁体(4)の外周部
に組み込まれ、前記シャフト(6)を中心に回転可能に
取り付けられている。
【0025】なお、前記補助弁(5)は、サマリウム等
の希土類元素やコバルト等を磁性材料とするプラスチッ
クマグネットで形成され、その磁力は、ばねA(2
5)、ばねB(26)のバネ力よりも強く設定されてい
る。
【0026】前記円筒状ボデー(2)の上部には、ボデ
ーキャップ(30)が取り付けられており、このボデー
キャップ(30)と前記弁体(4)、補助弁(5)の上
面との間には、弁室(32)が形成されている。そし
て、このボデーキャップ(30)の上面外方には、位置
決め凹部(31)が形成され、図1に示す様に電磁石
(35)の下面に垂下配置された位置決め凸部(39)
の下端と嵌合させており、ボデーキャップ(30)の中
心下面の凹部で前記シャフト(6)の上端部を軸支して
いる。
【0027】また、前記弁本体(1)の上部には、図3
に示すリード線A(33)、リード線B(34)を備え
た電磁石(35)が配設され、電磁石外周下部に延長さ
せて設けた円弧状の鉄芯A(36)、同じく鉄芯B(3
7)を前記円筒状ボデー(2)の上方からその外側部に
嵌め込み、鉄芯A(36)、鉄芯B(37)が円筒状ボ
デー(2)を介して、図4に示す様に前記補助弁(5)
のS極、N極にそれぞれ対向する位置にて、止め輪(3
8)により脱着可能に取付固定されている。そして、こ
の位置決めは、電磁石(35)の下面に設けられた前記
位置決め凸部(39)を前記位置決め凹部(31)に嵌
合させてなされる。
【0028】次に、本実施例の四方弁の使用方法及び作
動について説明する。図4−Aは、暖房運転時のセット
状態を示すものである。この場合電磁石(35)のリー
ド線A(33)に直流電流を通電することにより、鉄芯
A(36)がN極となるとともに鉄芯B(37)がS極
となり、補助弁(5)の対向するS極、N極と鉄芯A
(36)と鉄芯B(37)が、それぞれ吸引し合ってい
る状態で、この補助弁(5)はばねA、ばねBを介して
一体化された弁体(4)とともに時計回りに回動し、図
4−Aの様に導入管(12)の突出部(20)がガイド
孔(18)の一端側に当接して回動がストップされてお
り、ガイド孔(18)により導入口(7)と室内熱交換
器(16)につながる通孔A(9)とが連通した状態に
なっている。
【0029】この状態では、連絡溝(21)により、導
出口(8)と室外熱交換器(17)につながる通孔B
(10)とが連通された状態になっており、連絡溝(2
1)の上部に設けた穴(22)は、補助弁(5)のシー
ル帯部(27)によって塞がれ、図5に示す様に圧縮機
の吐出口から出た高圧状態の冷媒が、導入管(12)、
導入口(7)、ガイド孔(18)を通り、弁室(32)
内に充満し、補助弁(5)のシール帯部(27)を上方
から押圧する形となり、連絡溝(21)の上部に設けた
穴(22)を密閉するため、高圧側の弁室(32)から
低圧側の連絡溝(21)への漏れがない状態となってい
る。
【0030】従って、図6の一点鎖線の矢印にて示す様
に圧縮機の吐出口から出た冷媒は、導入管(12)に入
り、室内熱交換器(16)を経て、室外熱交換器(1
7)に入り、導管B(15)、通孔B(10)、連絡孔
(21)を経て導出口(8)、導出管(13)を通り、
圧縮機の吸入口に戻る。
【0031】次にこの図4−Aの状態において、電磁石
(35)のリード線B(34)に対し、直流電流を流す
と、図4−Bの様に鉄芯A(36)がS極になるととも
に、鉄芯B(37)がN極となり、補助弁(5)の対向
するS極、N極と鉄芯A(36)と鉄芯B(37)が同
極となるため、図4−B中の矢印に示す様に相互の反発
力が生じる。
【0032】この時、弁体(4)は、図5に示す様に高
圧状態の冷媒に押圧されているから、小さい力では回動
できないが、前記磁力の反発力は、ばねA(25)、ば
ねB(26)の力に打ち勝って、図4−Bの様に補助弁
(5)のみが、反時計方向にわずか回動してスライドす
ることにより、弁体(4)の連絡溝(21)の上部に設
けた穴(22)を押圧していたシール帯部(27)も共
にわずかスライドし、穴(22)を一部開放する。
【0033】これにより、低圧側の連絡溝(21)と高
圧側の弁室(32)が連通状態となって、弁室(32)
と連絡溝(21)が同じ圧力となり、弁体(4)を弁座
(3)に押圧する力がなくなるため、前記磁力の反発力
により、弁体(4)と補助弁(5)が図4−Cの状態ま
で共に回動する。
【0034】図4−Cに示す状態では、導入管(12)
の突出部(20)がガイド孔(18)の他端部に当接し
て、弁体(4)の回動をストップし、ガイド孔(18)
により導入口(7)と室外熱交換器(17)につながる
通孔B(10)とが連通状態になり、冷媒は図6中の太
い矢印にて示す様に流れて冷房運転の状態になる。
【0035】この時、連絡溝(21)に設けた穴(2
2)は、補助弁(5)の帯部(27)によって塞がれ、
図5に示す様に圧縮機の吐出口から出た高圧状態の冷媒
が、導入管(12)、導入口(7)、ガイド孔(18)
を通り、弁室(32)内に充満し、前記補助弁(5)の
帯部(27)を上方から押圧する形となり、連絡溝(2
1)の上部に設けた穴(22)を密閉するため高圧側の
弁室(32)から低圧側の連絡溝(21)への漏れがな
い状態となる。
【0036】従って、図6に示す様に圧縮機の吐出口か
ら出た冷媒は、導入管(12)、導入口(7)を経て通
孔B(10)を通り、導管B(15)を経て室外熱交換
器(17)に入り、キャピラリーチューブ(40)を経
て、室内熱交換器(16)を通り、導管A(14)、通
孔A(9)、導出口(8)、導出管(13)を経て圧縮
機の吸入口に戻り、冷房運転回路となる。
【0037】また、上記図4−Cの状態において、リー
ド線A(33)に直流電流を流すと、前記とは逆に、補
助弁(5)が矢印の様に時計方向に回動し、前記と同様
に、最初連絡溝(21)に設けた穴(22)を開放した
後、弁体(4)と共に補助弁(5)が容易に時計回りに
回動し、再び図4−Aの暖房運転状態に切り換えられ
る。
【0038】なお、冷房又は暖房の運転時には、図5に
示す様に導入管(12)を経て弁室(32)に入った高
圧状態の冷媒が、弁体(4)を上方から押圧する状態に
なり、弁体(4)は弁座(3)に押し付けられ、弁体
(4)の下面と弁座(3)の上面とは密着する。これと
同時に、高圧状態の冷媒が補助弁(5)の帯部(27)
を上方から押圧する状態になり、補助弁(5)の帯部
(27)は連絡溝(21)に設けた穴(22)を塞ぐ形
で弁体(4)に押し付けられ、補助弁(5)の帯部(2
7)の下面と弁体(4)の上面とは密着し、連絡溝(2
1)と弁室(32)との連通は閉ざされる。
【0039】本実施例の四方弁によると、運転時に弁体
(4)の連絡溝(21)に設けた穴(22)を弁体
(4)を回動する前に開放し、弁体(4)上下の圧力差
をなくすので、電磁石(35)と補助弁(5)胴部の永
久磁石の反発力でも弁体(4)の回動が可能になる。
【0040】従って、冷房又は暖房運転中でも回路の切
り換えが可能となり、従来除霜運転に必要であったホッ
トバイパス回路や液バイパス回路、あるいは、二方弁の
必要がなくなり、構造単純で安価な四方弁にて従来のパ
イロット弁を備えた四方弁と同様に反転除霜を可能にす
る。
【0041】また、補助弁(5)を回動させる駆動源で
ある二分した胴部を、弁体(4)とは別の永久磁石によ
り形成しているため、従来のプラスチックマグネット製
のものと異なり、磁粉が発生せず、回路等の目詰まりが
生じない。
【0042】なお、本実施例における補助弁(5)をは
じめ、帯部(27)、穴(22)、ガイド孔(18)、
鉄芯A(36)、鉄芯B(37)等の形状や位置決めの
構成、電磁石(35)の固定方法等は、前記図示例に限
られるものではなく、また、補助弁に用いる永久磁石に
は、NS極を順次反転配列したいわゆる多極マグネット
を用いることもできる。
【0043】実施例2 図10、図11は、本発明に係る四方弁の他の実施例に
おける分解斜視図であり、図12は、その縦断面図であ
る。この実施例の四方弁は、円筒状ボデー(41)と、
ボデー(41)の下端部に取り付けられた円板状の弁座
(42)と、弁座(42)の外周部に固定された段付リ
ング状のガイド(57)と、ガイド(57)内に回転可
能に配置された肉厚円板状の弁体(43)と、弁体(4
3)の上面を一定範囲回動するシール板(68)を備え
た補助弁(65)と、前記弁体(43)と補助弁(6
5)を回転させる小型モーター(44)及び複数の歯車
から構成されている。
【0044】前記弁座(42)の軸心には、伝達軸(4
5)の位置決めとして軸受け穴(46)が形成され、弁
座(42)は、円筒状ボデー(41)の下端部周縁にロ
ー付等により取り付けられており、この弁座(42)に
は図10に示す様に、弁座(42)の軸心を挟んで互い
に対向する位置で、かつ前記軸心を中心とした円周上に
導入口(47)及び導出口(48)、並びに通孔A(4
9)及び通孔B(50)が軸心を中心にそれぞれ90度
の間隔で配置されていて、導入口(47)には、圧縮機
の吐出側に通じる導入管(51)が取り付けられ、導出
口(48)には圧縮機の吸入側に通じる導出管(52)
が取り付けられ、通孔A(49)、通孔B(50)に
は、それぞれ導管A(53)、導管B(54)が取り付
けられ、この導管A(53)、導管B(54)はそれぞ
れ図6に示す室内熱交換器(16)及び室外熱交換器
(17)に接続されている。
【0045】前記円筒状ボデー(41)の内側面には、
位置決め凸部(55)が設けられ、この位置決め凸部
(55)に対応して、側面に位置決め凹部(56)を有
する段付きリング状のガイド(57)が挿入固定され
る。このガイド(57)は、図10、図15に示すよう
に内側下段面(58' )に、両端テーパー形状の側壁凸
部(58)が水平方向角度90度以下の範囲で形成され
ているものである。
【0046】前記リング状のガイド(57)内には、上
部に半割ドーナツ状プレート(59)を備え、軸心部に
軸穴(43' )を有する前記ガイド(57)の内側下段
面(58' )と同じ高さの肉厚円筒状の弁体(43)
が、その軸心を中心に前記弁座(42)上を摺動かつ回
転可能に取り付けられている。
【0047】なお、前記弁体(43)上部の半割ドーナ
ツ状プレート(59)は、その両側端部が図13−Aの
状態において、導入口(47)と導出口(48)の中心
に位置するように設けられている。
【0048】前記弁体(43)には、この弁体(43)
を左右方向に所要角度(この実施例では90度)回転さ
せることにより、前記導入口(47)と前記通孔A(4
9)または通孔B(50)のいずれかとを交互に連通さ
せる略半月状のガイド孔(60)が弁体(43)の上部
と貫通状に形成され、このガイド孔(60)の上部に
は、弁体(43)の中心部から円周方向に伸び、ガイド
孔(60)の上面を二分する連結帯部(61)が形成さ
れている。
【0049】前記ガイド孔(60)には、導入管(5
1)の突出部(62)を突出させており、この突出部
(62)が弁体(43)の左右方向への回動(この実施
例においては90度の回動)に伴い、前記ガイド孔(6
0)の一端部に当接し、弁体(43)の回動を制限する
ストッパーとなっている。
【0050】また、この弁体(43)には、ガイド孔
(60)と対向する位置に、弁体(43)の左右方向へ
の回動に伴い、前記導出口(48)と通孔A(49)ま
たは、通孔B(50)のいずれかとを交互に気密的に連
通させる略半月状の低圧側の連絡溝(63)が形成され
ており、この連絡溝(63)の上面には、連絡溝(6
3)と弁体(43)の上部とをつなぐ小径の穴(64)
が設けてある。
【0051】前記弁体(43)の上部には、半割ドーナ
ツ状プレート(59)の内面円弧部にのぞむ形で、補助
弁(65)が回動可能に設置される。この補助弁(6
5)は、図12、図13に示す様に、軸心から円周方向
にアームA(66)、アームB(67)が弁体の外周ま
で形成されており、この両アームの間に前記穴(64)
よりやや大きな寸法幅のシール板(68)が、その円周
方向の外端が前記ガイド(57)の内側下段面(58'
)に乗るように形成されている。
【0052】前記アームA(66)、アームB(67)
の両外面がなす角度は、180度以下の約170度に設
定されており、弁体(43)上部の半割ドーナツ状プレ
ート(59)の両端面との間には、図13に示す様に回
転方向にギャップがあるように設定されている。
【0053】なお、前記補助弁(65)が備えているシ
ール板(68)は、図13、図15に示す様に、前記弁
体(43)と補助弁(65)とのギャップの角度内では
前記弁体(43)の連絡溝(63)に設けた穴(64)
に完全に重なるように設定されており、アームA(6
6)又はアームB(67)が、弁体(43)上部の半割
ドーナツ状プレート(59)の側面に当る時、又は、当
る直前には、前記補助弁(65)のシール板(68)
が、前記ガイド(57)の内側下段面(58' )に形成
されている側壁凸部(58)にかからないようになって
いる。即ち、この側壁凸部(58)の設置角度は、弁の
切り換え角である90度から弁体(43)と補助弁(6
5)の回転方向のギャップの角度(約10度)を引いた
角度より小さい角度(約75度)に設定されている。ま
た、前記補助弁(65)の軸心部には、複数の突起を有
する円形状の穴(69)が形成されている。
【0054】前記補助弁(65)の軸心部の突起を有す
る円形状の穴(69)と前記弁体(43)中心の軸穴
(43' )には、図11に示す様に、小型モーター(4
4)からの回転運動を伝達するための歯車部(72)を
上端に備え、その下部に前記円形状の穴(69)に嵌合
可能な嵌合部(70)を備え、さらにその下端にシャフ
ト(71)を有する伝達軸(45)が、地板A(73)
を介して挿入され、シャフト(71)の下端は前記弁座
(42)に設けられた軸受け穴(46)に支持されてい
る。
【0055】また、伝達軸(45)の上部には、地板B
(74)が設けられ、これら地板A(73),地板B
(74)には、伝達軸(45)及び後述する複数の歯車
がスムーズに回転できるような位置に軸穴が形成されて
いる。
【0056】前記した地板B(74)の軸穴にピッチ円
径の異なる平歯車を2段に重ねかつ歯車軸が一体化され
た歯車A(75)、歯車B(76)、歯車C(77)が
それぞれかみ合うように挿入され、これらの歯車の上部
はその上部に配置した円筒状のブラケット(78)に設
けた軸穴に挿入する形で組み付けられる。
【0057】前記ブラケット(78)の円筒部の内側壁
上部には、小型モーター(44)の固定用の爪(79)
が形成され、このブラケット(78)の円筒状の内部
に、図12に示す様に小型モーター(44)が挿入さ
れ、爪(79)により固定される。また、小型モーター
(44)の軸には、前記した歯車C(77)とかみ合う
歯車D(80)が取り付けられている。
【0058】前記小型モーター(44)の端子部には、
ワイヤーA(81)、ワイヤーB(82)が半田付さ
れ、その外端部には、メス端子を装備したコネクタ(8
3)が取り付けられている。
【0059】前記円筒状ボデー(41)の上部には、前
記ブラケット(78)と共に小型モーター(44)を覆
うボデーキャップ(84)が取り付けられている。この
ボデーキャップ(84)には貫通穴(85)が設けてあ
り、その貫通穴(85)には気密端子(86)が取り付
けられていて、前記小型モーター(44)のコネクタ
(83)が、この気密端子(86)に接続されている。
【0060】次に、本実施例の四方弁の使用方法及び作
動について説明する。図13−Aは、暖房運転のセット
状態を示すものである。この場合、気密端子(86)か
ら直流電流を通電することによりコネクタ(83)を介
して小型モーター(44)の軸が回転し、歯車D(8
0)、歯車C(77)、歯車B(76)、歯車A(7
5)、伝達軸(45)へと回転が伝わると同時に回転数
が落ちてトルクが増加し、この伝達軸(45)の回転が
嵌合部(70)を介して補助弁(65)に伝わり、補助
弁(65)は時計方向に回転を開始する。
【0061】前記した様に、アームA(66)とアーム
B(67)の外方側面が弁体(43)上の半割ドーナツ
状プレート(59)の側面と接する側の角度は180度
以下の170度に設定され、回転方向にギャップが設け
られているので、最初補助弁(65)は時計方向にギャ
ップの角度10度分回転し、補助弁(65)のアームB
(67)が半割ドーナツ状プレート(59)の左側の側
面に接した後、弁体(43)を共に回動し、図13−A
の様に導入管(51)の突出部(62)がガイド孔(6
0)の一端側に当接して回動がストップし、ガイド孔
(60)により導入口(47)と室内熱交換器(16)
につながる通孔A(49)とが連通した状態になってい
る。
【0062】この状態では、対向位置に形成した連絡溝
(63)により、導出口(48)と室外熱交換器(1
7)につながる通孔B(50)とが連通された状態にな
っており、連絡溝(63)の上部に設けた穴(64)
は、補助弁(65)のシール板(68)によって図15
の68−aに示す様に塞がれ、圧縮機の吐出口から出た
高圧状態の冷媒が、導入管(51)から導入口(4
7)、ガイド孔(60)を通って上方の空間に廻り、補
助弁(65)のシール板(68)を下方へ押圧する形と
なるため、連絡溝(63)の上部に設けた穴(64)を
密閉し、高圧の冷媒が低圧側の連絡溝(63)側へ漏れ
ない状態となっている。
【0063】従って、図6中の一点鎖線の矢印にて示す
様に、圧縮機の吐出口から出た冷媒は導入管(51)を
経て室内熱交換器(16)に入り、室外熱交換器(1
7)を経て、導管B(54)、通孔B(50)、連絡溝
(63)を経て、導出口(48)、導出管(52)を通
り、圧縮機の吸入口に戻る。
【0064】次に、この図13−Aの状態において、気
密端子(86)に前記暖房運転と逆方向の直流電流を流
すと、コネクタ(80)を介して小型モーター(44)
の軸が逆方向に回転し、歯車D(80)、歯車C(7
7)、歯車B(76)、歯車A(75)、伝達軸(4
5)へと、前記とは逆方向の回転が伝わり、この伝達軸
(45)の回転が前記と同様に嵌合部(70)を介して
補助弁(65)に伝わり、補助弁(65)は反時計方向
に回転を開始する。
【0065】前記した様に、アームA(66)とアーム
B(67)の外方側面が弁体(43)上部の半割ドーナ
ツ状プレート(59)の側面と接する側の角度は180
度以下の約170度に設定され回転方向にギャップが設
けられているので、図13−Bに示す様に、補助弁(6
5)は反時計方向にギャップの角度10度分回転し、補
助弁(65)のアームA(66)が半割ドーナツ状プレ
ート(59)の左側の側面に接する。
【0066】この時、図13−Bに示す様に、補助弁
(65)に設けられたシール板(68)は、ガイド(5
7)の内側壁に沿う形で回転し、図15の68−bに示
す様に、ガイド(57)の側壁凸部(58)により押し
上げられ、弁体(43)の連絡溝(63)の上部に設け
られた穴(64)を開放する。これにより、低圧側の連
絡溝(63)と高圧側の弁体(43)の上部が連通状態
となって同じ圧力となり、弁体(43)を弁座(42)
に押圧する力がなくなるため、小さなトルクで弁体(4
3)を図13−C(図15の68c)の位置まで回動す
ることができる。
【0067】図13−Cに示す状態では、導入管(5
1)の突出部(62)がガイド孔(60)の他端部に当
接して、弁体(43)の回動をストップし、このガイド
孔(60)により導入口(47)と室外熱交換器(1
7)につながる通孔B(50)とが連通状態になり、冷
媒は図6中の太い矢印にて示す様に流れて冷房運転の状
態になる。
【0068】この時、補助弁(65)のシール板(6
8)は、ガイド(57)の内面に設けた側壁凸部(5
8)をはずれて、連絡溝(63)の上部に設けた穴(6
4)を塞いでおり、圧縮機の吐出口から出た高圧状態の
冷媒が、導入管(51)、導入口(47)、ガイド孔
(60)を通り、補助弁(65)のシール板(68)の
上面を押圧する形となるため、連絡溝(63)の上部に
設けた穴(64)を密閉し高圧の冷媒が低圧側の連絡溝
(63)側へ漏れない状態となる。
【0069】従って、図6に示す様に、圧縮機の吐出口
から出た冷媒は、導入管(51)、導入口(47)を経
て通孔B(50)を通り、導管B(54)を経て室外熱
交換器(17)に入り、キャピラリーチューブ(40)
を経て、室内熱交換器(16)を通り、導管A(5
3)、通孔A(49)、導出口(48)、導出管(5
2)を経て圧縮機の吸入口に戻り、冷房運転回路とな
る。
【0070】また、上記図13−Cの冷房運転回路の状
態において、気密端子(86)に逆方向の電流を流す
と、前記とは逆に、補助弁(65)が時計方向に回動
し、図13−Dのようにシール板(68)が、ガイド
(57)の側壁凸部(58)に押し上げられ、前記図1
3−Bの場合と同様に、最初連絡溝(63)の上部に設
けられた穴(64)を開放して、弁体(43)を弁座
(42)に押圧する力がなくなるため、その後低いトル
クで弁体(43)を容易に回動でき、再び図13−Aの
暖房運転状態に切り換えることができる。
【0071】なお、冷房又は暖房の運転時には、導入管
(51)を経て弁体(43)の上方に入った高圧状態の
冷媒が、弁体(43)を上方から押圧する状態になり、
弁体(43)は弁座(42)に押し付けられ、弁体(4
3)の下面と弁座(42)の上面とは密着する。これと
同時に、高圧状態の冷媒が補助弁(65)のシール板
(68)を上方から押圧する状態になり、補助弁(6
5)のシール板(68)は略半月状の連絡溝(63)の
上部に設けた穴(64)を塞ぐ形で弁体(43)に押し
付けられ、シール板(68)の下面と弁体(43)の上
面とは密着し、低圧側の連絡溝(63)と高圧側の弁体
(43)の上部との連通は閉ざされる。
【0072】上記実施例の四方弁によると、運転時に弁
体(43)の連絡溝(63)の上部に設けた穴(64)
を弁体(43)を回動する前に開放し、弁体(43)上
下の圧力差をなくすので、より小さいトルクで弁体(4
3)の回動が可能になる。このため弁の駆動は小型のモ
ーターでよく、また小さい減速比の歯車設定が可能とな
り、コンパクトな四方弁を可能にする。
【0073】従って、冷房又は暖房運転中でも回路の切
り換えが可能となり、従来除霜運転に必要であったホッ
トバイパス回路や液バイパス回路、あるいは、二方弁の
必要がなくなり、構造単純で安価な四方弁にて従来のパ
イロット弁を備えた四方弁と同様に反転除霜を可能にす
る。
【0074】なお、本実施例における補助弁(65)を
はじめ、シール板(68)、ガイド孔(60)等の形状
や位置関係、モーター及び歯車による減速手段等は、こ
の実施例に限られるものではない。
【0075】
【発明の効果】本発明に係る実施例1の四方弁において
は、弁体の低圧側連絡溝の上面に穴を設け、その上部に
この穴を電磁石の磁極の切り換えによって開閉する永久
磁石製のシール帯部を備えた補助弁を設けることによ
り、運転時は高圧状態の冷媒により補助弁のシール帯部
にて穴を押圧密閉し、除霜などの切り換え時には、最初
にこのシール帯部を少し移動させて連絡溝の穴を開放
し、弁体上下の圧力差をなくした状態にできるから、そ
の後は小さい磁力の電磁石によっても弁体を容易に回動
できる。
【0076】また、本発明に係る実施例2の四方弁にお
いては、弁体の低圧側連絡溝の上面に穴を設け、その上
部にこの穴を小型モーターの回転によって開閉するシー
ル板を備えた補助弁を設けることにより、運転時には高
圧状態の冷媒により補助弁のシール板にて穴を押圧密閉
し、除霜などの切り換え時には、最初にこのシール板を
少し移動させて連絡溝の穴を開放し、弁体上下の圧力差
をなくした状態にできるから、その後は小さいトルクの
モーターによっても弁体を容易に回動できる。
【0077】さらに、上記いずれの実施例においても、
従来除霜運転時に必要であったホットバイパス回路や液
バイパス回路あるいは二方弁を必要とせず、従来のパイ
ロット式四方弁と同じ回路で除霜運転を可能とし、かつ
大巾に安価でコンパクトな四方弁を提供することができ
る。
【0078】なお、本発明に係る四方弁は、空気調和機
のみならず他の流体利用機器の回路切り換えにも利用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図
【図2】本発明の一実施例を示す弁本体部の分解斜視図
【図3】本発明の電磁石の斜視図
【図4】図1のA−A断面における弁体と補助弁と弁座
の位置関係を示す横断面図
【図5】本発明の一実施例における弁体の穴を帯部で塞
いだ状態の部分縦断面図
【図6】空気調和機の基本回路図
【図7】ホットバイパス回路を付けた空気調和機の回路
【図8】液バイパス回路を付けた空気調和機の回路図
【図9】従来の四方弁の縦断面図
【図10】本発明の他の実施例を示す弁本体部の分解斜
視図
【図11】本発明の他の実施例を示す弁駆動部の分解斜
視図
【図12】本発明の他の実施例を示す縦断面図
【図13】本発明の他の実施例の弁体と補助弁と弁座の
位置関係を示す横断面図
【図14】従来の四方弁における弁座と弁体の分解斜視
【図15】本発明の他の実施例における弁体の穴とシー
ル板とガイドの関係を示す説明図
【符号の説明】
1 弁本体 2 円筒状ボデー
3 弁座 4 弁体 5 補助弁
6 シャフト 7 導入口 8 導出口
9、 10 通孔 11 圧縮機 12 導入管
13 導出管 14、 15 導管 16 室内熱交換器
17 室外熱交換器 18 ガイド孔 19 連結帯部
20 突出部 21 連絡溝 22 穴
23、 24 突起 25、 26 ばね 27 シール帯部
28 孔 29 間隙 30 ボデーキャップ
31 位置決め凹部 32 弁座 33、 34 リード線
35 電磁石 36、 37 鉄芯 38 止め輪
39 位置決め凸部 40 キャピラリーチューブ 41 円筒状ボデー
42 弁座 43 弁体 44 小型モーター
45 伝達軸 46 軸受穴 47 導入口
48 導出口 49、 50 通孔 51 導入管
52 導出管 53、 54 導管 55 位置決め凸部
56 位置決め凹部 57 ガイド 58 側壁凸部
59 プレート 60 ガイド孔 61 連結帯部
62 突出部 63 連絡溝 64 穴
65 補助弁 66、 67 アーム 68 シール板
69 円形状の穴 70 嵌合部 71 シャフト
72 歯車部 73、 74 地板 75〜77、 80 歯車
78 ブラケット 79 ツメ 81、 82 ワイヤー
83 コネクタ 84 ボデーキャップ 85 貫通穴
86 気密端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−193667(JP,A) 特開 昭59−179476(JP,A) 特開 昭59−151676(JP,A) 特開 昭61−38283(JP,A) 実開 平3−114681(JP,U) 実公 平4−7409(JP,Y2) 実公 平3−5741(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/00 - 31/11 F16K 11/00 - 11/24 F16K 39/04 F25B 41/04 F25B 41/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁座の上面に回転可能に配置した肉厚円
    板状の弁体の下面に形成した低圧側連絡溝の上面に小径
    の穴を設けると共に弁体の軸芯に対しこの穴と直角方向
    の弁体の外周部対向位置に二つの突起を設け、対向する
    二つの間隙を存して略半円状に二分された円筒状の胴部
    の上面を前記穴よりやや大きな寸法幅のシール帯部で一
    体的につないだ永久磁石製補助弁の該シール帯部にて前
    記穴を塞ぐと共に前記二つの突起の両側にばねを介して
    補助弁の間隙部を嵌め込み、補助弁の上部に配置した電
    磁石への通電により補助弁の外周部に対向的に配置した
    鉄芯の磁極を切り換えることによって、冷暖房サイクル
    の切り換え初期の段階において、前記帯部をスライドさ
    せて前記穴を開放して弁体上下の圧力差をなくしてか
    ら、前記電磁石により補助弁を介して弁体を回動させて
    冷暖房サイクルの切り換えを行なうことを特徴とする空
    気調和機用四方弁。
  2. 【請求項2】 弁座の上面に回転可能に配置した肉厚円
    板状の弁体の下面に形成した低圧側連絡溝の上面に小径
    の穴を設けると共に弁体の軸芯に対しこの穴と直角方向
    の弁体の上面対向位置に半割ドーナツ状プレートの両端
    部を位置させて設け、前記穴よりやや大きな寸法幅のシ
    ール板を挟んで二つのアームを180度以下の角度にて
    突出状に設けた補助弁の該シール板にて前記穴を塞ぐと
    共に両アームの両外面と前記プレートの両端部との間に
    少しギャップをもたせて、この補助弁を弁体の中心に回
    動可能に設け、補助弁の上部に配置した小型モーターの
    回転によって、冷暖房サイクルの切り換え初期の段階に
    おいて、前記シール板を押し上げて前記弁体の穴を開放
    して弁体上下の圧力差をなくしてから前記小型モーター
    により補助弁を介して弁体を回動させ、冷暖房サイクル
    の切り換えを行なうことを特徴とする空気調和機用四方
    弁。
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