JP3464136B2 - 電子部品収納用パッケージ - Google Patents
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Description
動子等の電子部品を気密に収容するための電子部品収納
用パッケージに関するものである。
半導体素子あるいは水晶振動子、弾性表面波素子といっ
た圧電振動子等の電子部品を収容するための電子部品収
納用パッケージは、例えば、酸化アルミニウム(Al2
O3 )質焼結体等の電気絶縁材料から成り、その上面あ
るいは下面の略中央部に電子部品を収容するための凹部
およびその凹部周辺から下面にかけて導出された、例え
ば、タングステンやモリフデン等の高融点金属粉末から
成る複数個のメタライズ配線層を有する絶縁基体と、電
子部品を外部電気回路に電気的に接続するためにメタラ
イズ配線層に銀ロウ等のロウ材を介して取着された外部
リード端子と、蓋体とから構成されている。
の場合には、絶縁基体の凹部の底面に半導体素子をガラ
ス、樹脂、ロウ材等から成る接着材を介して接着固定す
るとともに半導体素子の各電極とメタライズ配線層とを
ボンディングワイヤ等の電気的接続手投を介して電気的
に接続し、しかる後、絶縁基体の上面に蓋体を低融点ガ
ラスから成る封止材を介して接合させ、絶縁基体と蓋体
とから成る容器内部に半導体素子を気密に収容すること
によって最終製品としての半導体装置と成る。
合には、絶縁基体の凹部の底面に形成された段差部に圧
電振動子の一端を導電性エポキシ樹脂等から成る接着材
を介して接着固定するとともに圧電振動子の各電極をメ
タライズ配線層に電気的に接続し、しかる後、絶縁基体
の上面に蓋体を低融点ガラスから成る封止材を介して接
合させ、絶縁基体と蓋体とから成る容器内部に半導体素
子を気密に収容することによって最終製品としての電子
部品装置と成る。
としては、一般に酸化鉛56乃至66重量%、酸化ホウ
素4乃至14重量%、酸化珪素1乃至6重量%、酸化ビ
スマス0.5乃至5重量%、酸化亜鉛0.5乃至3重量
%を含むガラス成分に、フィラーとしてのコージェライ
ト系化合物を9乃至19重量%、チタン酸錫系化合物を
10乃至20重量%添加したガラスが使用されている。
パッケージにおいては、絶縁基体や蓋体を形成する酸化
アルミニウム(Al2 O3 )質焼結体等のセラミック
ス、及び封止材を形成するガラスが共に電磁波に対しあ
まり遮断能力がないことから外部電気回路基板等に他の
電子部品とともに実装した場合、隣接する電子部品間に
電磁波の相互干渉が起こり電子部品に誤動作を起こさせ
るという問題も有していた。特に最近では外部電気回路
基板に電子部品が極めて高密度に実装され、隣接する電
子部品間の距離が極めて狭いものとなってきており、こ
の電磁波の相互干渉による問題は極めて大きなものとな
ってきた。
人は先に、電子部品が搭載される搭載部下方に金属層を
形成するとともに上面に前記金属層の一部がスルーホー
ル導体を介して導出されている絶縁基体と、導電性蓋体
と導電性封止材とで構成される電子部品収納用パッケー
ジを提案した(特願平9ー291299号参照)。
絶縁基体の上面に導電性蓋体を導電性封止材を介して接
合させ、絶縁基体に設けた金属層と導電性蓋体とをスル
ーホール導体及び導電性封止材とで電気的に接続し、電
子部品を金属層と導電性蓋体とで上下より囲みこむこと
によって外部より内部に収容する電子部品に電磁波が作
用するのが有効に防止され、電子部品を長期間にわたり
正常、かつ安定に作動させることが可能となる。
子部品収納用パッケージでは、金属層の一部を絶縁基体
上面に導出させるスルーホール導体の径が0.2mm程
度と小さいこと、及び導電性封止材の体積抵抗が1×1
04 Ωと高いこと等から導電性蓋体と絶縁基体に設けた
スルーホール導体とを導電性封止材を介して接続させて
も両者の電気的接続は導通抵抗が高く信頼性の低いもの
となり、その結果、金属層と導電性蓋体とを確実に電気
的接続させて電子部品を外部の電磁波より確実、完全に
保護することができないという解決すべき課題を有して
いた。
で、その目的は容器内部に収容する電子部品に電磁波が
作用するのを確実に防止し、電子部品を長期間にわたり
正常、かつ安定に作動させることができる電子部品収納
用パッケージを提供することにある。
品が搭載される搭載部及び該搭載部を囲繞するように形
成された枠状金属層を有し、かつ前記搭載部の下方に前
記枠状金属層と電気的に接続されている金属層が配設さ
れている絶縁基体と、導電性蓋体とからなり、前記枠状
金属層が形成されている絶縁基体上面に導電性蓋体を導
電性封止材を介して接合させ、前記金属層と導電性蓋体
とを電気的に接続させつつ絶縁基体と導電性蓋体とから
なる容器内部に電子部品を気密に収容するようになした
電子部品収納用パッケージであって、前記枠状金属層は
その幅が絶縁基体と導電性蓋体の接合部幅よりも狭く、
かつ接合領域の中央部側に位置していることを特徴とす
るものである。
基体と導電性蓋体の接合部幅に対し、5乃至50%であ
ることを特徴とするものである。
ば、絶縁基体の電子部品が搭載される搭載部下方に金属
層を配するとともに該金属層の一部を絶縁基体上面に形
成した枠状金属層に電気的に接続させたことから絶縁基
体上面に導電性蓋体を導電性封止材を介して接合させる
際、導電性封止材は枠状金属層に対し広い面積で接触し
て導電性蓋体と金属層とが確実に、かつ低い導通抵抗で
電気的接続されることとなり、その結果、電子部品に電
磁波が作用するのを確実に防止して電子部品を長期間に
わたり正常、かつ安定に作動させることができる可能と
なる。
蓋体の接合部幅に対し、5乃至50%の範囲としておく
と導電性封止材は枠状金属層に対し極めて広い面積で接
触して導電性蓋体と金属層とがより確実に、かつより低
い導通抵抗で電気的接続されることとなり、その結果、
電子部品に電磁波が作用するのを確実に防止して電子部
品を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることが
できる可能となる。
よれば、枠状金属層の幅を絶縁基体と導電性蓋体の接合
部幅に対し、例えば、5乃至50%の範囲とし、かつ接
合領域の中央部側に位置させたことから枠状金属層が形
成されている絶縁基体上面に導電性蓋体を導電性封止材
を介して接合させた際、枠状金属層の両側で導電性封止
材と絶縁基体上面とが極めて強固に接合することとな
り、これによって絶縁基体と導電性蓋体とから成る容器
の気密封止が完全となり、容器内部に収容する電子部品
を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることもで
きる。
詳細に鋭明する。図1は本発明の電子部品収納用パッケ
ージの実施の形態の一例を示す断面図、図2はその要部
拡大断面図、図3は要部拡大平面図であり、同図におい
ては電子部品が半導体素子であり、電子部品収納用パッ
ケージが半導体素子収納用パッケージである場合の例を
示している。
体である。この絶縁基体1と導電性蓋体2とで半導体素
子3を収容するための容器4が構成される。
導体素子3が搭載収容される凹状の搭載部1aが設けて
あり、該搭載部1aには半導体素子3がガラス、樹脂、
ロウ材等からなる接着材を介して接着固定される。
結体やムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、
炭化珪素質焼結体等の電気絶縁材料から成り、例えば、
酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、酸化
アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム等の原料粉末に適当な有機バインター、溶剤、可
塑剤、分散剤等を添加混合して泥漿物を作り、該泥漿物
を従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法
等のシート成形法を採用しシート状に成形してセラミッ
クグリーンシート(セラミック生シート)を得、しかる
後、それらセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き
加工を施すとともにこれを複数枚積層し、約1600℃
の高温で焼成することによって製作される。
上面にかけて複数個のメタライズ配線層5が被着形成さ
れており、このメタライズ配線層5の搭載部1a周辺部
には半導体素子3の各電極がボンディングワイヤ6を介
して電気的に接続され、また絶縁基体1の上面に導出さ
れた部位には外部電気回路と接続される外部リード端子
7が銀ロウ等のロウ材を介して取着されている。
各電極を外部電気回路に電気的に接続する際の導電路と
して作用し、タングステン、モリブデン、マンガン等の
高融点金属粉末により形成されている。
モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末に適当な有機
バインダー、溶剤、可塑剤等を添加混合して得た金属ペ
ーストを従来周知のスクリーン印刷法等の厚膜手法を採
用して絶縁基体1となるセラミックグリーンシートに予
め印刷塗布しておき、これをセラミックグリーンシート
と同時に焼成することによって絶縁基体1の搭載部1a
周辺から上面にかけて所定パターンに被着形成される。
にニッケル、金等の良導電性で耐蝕性及びロウ材との濡
れ性が良好な金属をめっき法により1〜20μmの厚み
に被着させておくと、メタライズ配線層5の酸化腐蝕を
有効に防止することができるとともにメタライズ配線層
5とボンディングワイヤ6との接続及びメタライズ配線
層5と外部リード端子7とのロウ付けを極めて強固とな
すことができる。従って、メタライズ配線層5の酸化腐
蝕を防止し、メタライズ配線層5とボンディングワイヤ
6との接続及びメタライズ配線層5と外部リード端子7
とのロウ付けを強固となすにはメタライズ配線層5の表
面にニッケル、金等をめっき法によリ1〜20μmの厚
みに被着させておくことが好ましい。
金属層8が配設されており、その一部は絶縁基体1上面
で搭載部1aを囲繞する位置に形成されている枠状金属
層9に電気的に接続されている。
内部に収容する半導体素子3を囲み、半導体素子3に外
部より電磁波が作用するのを阻止し、半導体素子3を安
定に作動させる作用をなす。
モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末から成り、タ
ングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末
に適当な有機バインダー、溶剤、可塑剤等を添加混合し
て得た金属ペーストを従来周知のスクリーン印刷法等の
厚膜手法を採用して絶縁基体1となるセラミックグリー
ンシートに予め印刷塗布しておき、これをセラミックグ
リーンシートと同時に焼成することによって絶縁基体1
の搭載部1a下方に配されている。
ライズ配線層5には外部リード端子7がロウ付けされて
おり、該外部リード端子7は容器4の内部に収容する半
導体素子3を外部電気回路に接続する作用をなし、外部
リード端子7を外部電気回路に接続することによって内
部に収容される半導体素子3はボンディングワイヤ6、
メタライズ配線層5及び外部リード端子7を介して外部
電気回路に電気的に接続されることとなる。
バルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料からなり、
鉄ーニッケルーコバルト合金等のインゴット(塊)に圧
延加工法や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を
施すことによって所定の形状に形成される。
ッケル、金等の良導電性で、かつ耐蝕性に優れた金属を
めっき法により1〜20μmの厚みに被着させておく
と、外部リード端子7の酸化腐蝕を有効に防止すること
ができるとともに外部リード端子7と外部電気回路との
電気的接続を良好となすことができる。そのため、前記
外部リード端子7はその表面にニッケル、金等をめっき
法により1〜20μmの厚みに被着させておくことが好
ましい。
縁基体1は枠状金属層9が被着されている上面に導電性
蓋体2が導電性封止材10を介して接合され、これによ
って絶縁基体1の金属層8と導電性蓋体2とは電気的に
接続されつつ絶縁基体1と導電性蓋体2とから成る容器
4の内部に半導体素子3が気密に収容される。
続しており、導電性蓋体2を金属層8に電気的に接続さ
せる作用をなし、絶縁基体1の上面で搭載部1aを囲繞
するように幅が、例えば、絶縁基体1と導電性蓋体2の
接合部幅に対し、5乃至50%の範囲となるように形成
されている。
縁基体1と導電性蓋体2の接合部幅(W)に対し、5乃
至50%の範囲となるように形成されており、広いこと
から枠状金属層9と導電性封止材10とは極めて広い面
積で接触し、導電性蓋体2と金属層8とを確実、かつ低
い導通抵抗で電気的接続させることができ、これによっ
て容器4内部に収容する半導体素子3に電磁波が作用す
るのを確実に防止して半導体素子3を長期間にわたり正
常、かつ安定に作動させることができる可能となる。
性蓋体2の接合領域の中央部側に位置されており、その
ため絶縁基体1上面に導電性蓋体2を導電性封止材10
を介して接合させた際、枠状金属層9の両側に位置する
絶縁基体1上面と導電性封止材10とは極めて強固に接
合することとなり、その結果、絶縁基体1と導電性蓋体
2とから成る容器4の気密封止が完全となり、容器4内
部に収容する半導体素子3を長期間にわたり正常、かつ
安定に作動させることもできる。
8と同一の材料、例えば、タングステン、モリブデン、
マンガン等の高融点金属粉末から成り、絶縁基体1に金
属層8を形成するのと同じ方法によって絶縁基体1の上
面に枠状に形成される。
体1と導電性蓋体2の接合部幅(W)に対し、5%未満
となると枠状金属層9と導電性封止材10との接触面積
が狭くなって絶縁基体1に設けた金属層8に対する導電
性封止材10を介しての導電性蓋体2の電気的接続が信
頼性の低いものとなる危険性があり、また50%を超え
ると絶縁基体1上面に導電性蓋体2を強固に接合させる
ことが困難となり、絶縁基体1と導電性蓋体2とから成
る容器4の気密封止が不完全となる危険性がある。従っ
て、前記枠状金属層9はその幅が、絶縁基体1と導電性
蓋体2の接合部幅(W)に対し、5乃至50%の範囲と
なるようにしておくことが好ましい。
0を介して導電性蓋体2が接合され、該導電性蓋体2は
酸化アルミニウム質焼結体の表面に銅やアルミニウム等
の金属膜を被着させたもの、或いは鉄ーニッケルーコバ
ルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料からなり、絶
縁基体1の搭載部1aに搭載された半導体素子3を気密
に封止するとともに前述の絶縁基体1に配設した金属層
8とで半導体素子3を囲み半導体素子3に外部より電磁
波が作用するのを阻止し、半導体素子3を安定に作動さ
せる作用をなす。
2を接合させる導電性封止材10は絶縁基体1と導電性
蓋体2とから成る容器4内部に半導体素子3を気密に封
止するとともに絶縁基体1の金属層8と導電性蓋体2と
を電気的に接続させる作用をなし、例えば、ガラスや有
機樹脂に金属粉末を含有させたもので形成されている。
0乃至65重量%、酸化ホウ素2乃至10重量%、フッ
化鉛10乃至30重量%、酸化亜鉛1乃至6重量%、酸
化ビスマス10乃至20重量%を含むガラス成分に、フ
ィラーとしてのチタン酸鉛系化合物を26乃至45重量
%、銅、鉄ーニッケル合金、鉄ーニッケルーコバルト合
金を5乃至20重量%添加した導電性のガラスで形成し
ておくと該導電性のガラスは軟化溶融温度は320℃以
下と低く、そのため絶縁基体1と導電性蓋体2とを接合
させ、容器4を気密に封止する際、封止温度を低温とな
すことができ、その結果、導電性封止材10を溶融させ
る熱が内部に収容する半導体素子3に作用しても半導体
素子3の特性に劣化を招来することはなく、半導体素子
3を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることが
可能となる。またこの導電性ガラスの軟化溶融温度は3
20℃以下と低いことから半導体素子3が絶縁基体1の
搭載部1aに樹脂等の接着材を介して接着固定されてい
る場合、半導体素子3の接着固定の特性が導電性封止材
10を軟化溶融させる熱によって大きく劣化することも
なく、これによって半導体素子3を絶縁基体1の搭載部
1aに極めて強固に接着固定しておくことが可能とな
り、半導体素子3を常に安定に作動させることもでき
る。
乃至65重量%、酸化ホウ素2乃至10重量%、フッ化
鉛10乃至30重量%、酸化亜鉛1乃至6重量%、酸化
ビスマス10乃至20重量%を含むガラス成分に、フィ
ラーとしてのチタン酸鉛系化合物を26乃至45重量
%、銅、鉄ーニッケル合金、鉄ーニッケルーコバルト合
金を5乃至20重量%添加した導電性のガラスで形成す
る場合、酸化鉛の量が50重量%未満であるとガラスの
軟化溶融温度が高くなって、容器4を気密封止する際の
熱によって半導体素子3の特性に劣化を招来してしま
い、また65重量%を超えるとガラスの耐薬品性が低下
し、容器4の気密封止の信頼性が大きく低下してしま
う。従って、前記酸化鉛の量は50乃至65重量%の範
囲としておくことが好ましい。
とガラスの結晶化が進んで流動性が低下し、容器4の気
密封止が困難となってしまい、また10重量%を超える
とガラスの軟化溶融温度が高くなって、容器4を気密封
止する際の熱によって半導体素子3の特性に劣化を招来
してしまう。従って、前記酸化ホウ素の量は2乃至10
重量%の範囲としておくことが好ましい。
とガラスの軟化溶融温度が高くなって、容器4を気密封
止する際の熱によって半導体素子3の特性に劣化を招来
してしまい、また30重量%を適えるとガラスの耐薬品
性が低下し、容器4の気密封止の信頼性が大きく低下し
てしまう。従って、前記フッ化鉛の量は10乃至30重
量%の範囲としておくことが好ましい。
ガラスの耐薬品性が低下し、容器4の気密封止の信頼性
が大きく低下してしまい、また6重量%を超えるとガラ
スの結晶化が進んで流動性が大きく低下し、容器4の気
密封止が困難となってしまう。従って、前記酸化亜鉛の
量は1乃至6重量%の範囲としておくことが好ましい。
あるとガラスの軟化溶融温度が高くなって、容器4を気
密封止する際の熱によって半導体素子3の特性に劣化を
招来してしまい、また20重量%を超えるとガラスの結
晶化が進んで流動性が大きく低下し、容器4の気密封止
が困難となってしまう。従って、前記酸化ビスマスの量
は10乃至20重量%の範囲としておくことが好まし
い。
て添加されるチタン酸鉛系化合物は導電性封止材10の
熱膨張係数を調整し、絶縁基体1と導電性蓋体2とに導
電性封止材10を強固に接合させ、容器4の気密封止の
信頼性を大きく向上させる作用をなし、その量が26重
量%未満であると導電性封止材10の熱膨張係数が絶縁
基体1と導電性蓋体2の熱膨張係数に対し大きく相違し
て導電性封止材10を絶縁基体1及び導電性蓋体2に強
固に接合させることができなくなり、また45重量%を
超えると導電性封止材10の流動性が低下し、容器4の
気密封止が困難となってしまう。従って、前記チタン酸
鉛系化合物はその量を26乃至45重量%の範囲として
おくことが好ましい。
て添加される銅、鉄ーニッケル合金、鉄ーニッケルーコ
バルト合金は導電性封止材10の導電性付与材であり、
その量が5重量%未満であると導電性封止材10の導電
率が低下し、絶縁基体1の金属層8に接続されている枠
状金属層9に対し導電性蓋体2を確実に電気的接続する
ことができなくなり、また20重量%を超えると導電性
封止材10の流動性が低下し、容器4の気密封止が困難
となってしまう。従って、前記銅はその量が5乃至20
重量%の範囲としておくことが好ましい。
ジによれば、絶縁基体1の搭載部1aに半導体素子3を
ガラス、樹脂、ロウ材等から成る接着材を介して接着固
定するとともに半導体素子3の各電極をメタライズ配線
層5にボンディングワイヤ6を介して電気的に接続し、
しかる後、絶縁基体1上面の枠状金属層9に導電性蓋体
2を前記搭載部1aを覆うように導電性封止材10を介
して接合させ、絶縁基体1の金属層8と導電性蓋体2と
を電気的に接続させつつ絶縁基体1と導電性蓋体2とか
ら成る容器4の内部に半導体素子3を気密に収容するこ
とによって最終製品としての半導体装置が完成する。
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であ
れば種々の変更は可能であり、例えば、前述の例では電
子部品として半導体素子を収容する電子部品収納用パッ
ケージを例示したが、電子部品が圧電磁気振動子や弾性
表面波素子等であり、これを収容するための電子部品収
納用パッケージにも適用し得る。
部リード端子7をロウ付けした電子部品収納用パッケー
ジを例示したが、必ずしもこれに限定されるものではな
く、メタライズ配線層を絶縁基体の下面に導出させ、こ
れをそのまま外部電気回路に接続させる端子としたもの
であってもよい。
れば、絶縁基体の電子部品が搭載される搭載部下方に金
属層を配するとともに該金属層の一部を絶縁基体上面に
形成した枠状金属層に電気的に接続させたことから絶縁
基体上面に導電性蓋体を導電性封止材を介して接合させ
る際、導電性封止材は枠状金属層に対し広い面積で接触
して導電性蓋体と金属層とが確実に、かつ低い導通抵抗
で電気的接続されることとなり、その結果、電子部品に
電磁波が作用するのを確実に防止して電子部品を長期間
にわたり正常、かつ安定に作動させることが可能とな
る。
蓋体の接合部幅に対し、5乃至50%の範囲としておく
と導電性封止材は枠状金属層に対し極めて広い面積で接
触して導電性蓋体と金属層とがより確実に、かつより低
い導通抵抗で電気的接続されることとなり、その結果、
電子部品に電磁波が作用するのを確実に防止して電子部
品を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることが
できる可能となる。
よれば、枠状金属層の幅を絶縁基体と導電性蓋体の接合
部幅に対し、例えば、5乃至50%の範囲とし、かつ接
合領域の中央部側に位置させたことから枠状金属層が形
成されている絶縁基体上面に導電性蓋体を導電性封止材
を介して接合させた際、枠状金属層の両側で導電性封止
材と絶縁基体上面とが極めて強固に接合することとな
り、これによって絶縁基体と導電性蓋体とから成る容器
の気密封止が完全となり、容器内部に収容する電子部品
を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることもで
きる。
態の一例を示す断面図である。
大断面図である。
体の搭載部周辺の拡大平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】上面に電子部品が搭載される搭載部及び該
搭載部を囲繞するように形成された枠状金属層を有し、
かつ前記搭載部の下方に前記枠状金属層と電気的に接続
されている金属層が配設されている絶縁基体と、導電性
蓋体とからなり、前記枠状金属層が形成されている絶縁
基体上面に導電性蓋体を導電性封止材を介して接合さ
せ、前記金属層と導電性蓋体とを電気的に接続させつつ
絶縁基体と導電性蓋体とからなる容器内部に電子部品を
気密に収容するようになした電子部品収納用パッケージ
であって、前記枠状金属層はその幅が絶縁基体と導電性
蓋体の接合部幅よりも狭く、かつ接合領域の中央部側に
位置していることを特徴とする電子部品収納用パッケー
ジ。 - 【請求項2】前記枠状金属層の幅が絶縁基体と導電性蓋
体の接合部幅に対し、5乃至50%であることを特徴と
する請求項1に記載の電子部品収納用パッケージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03870598A JP3464136B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 電子部品収納用パッケージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03870598A JP3464136B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 電子部品収納用パッケージ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11238818A JPH11238818A (ja) | 1999-08-31 |
JP3464136B2 true JP3464136B2 (ja) | 2003-11-05 |
Family
ID=12532743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03870598A Expired - Fee Related JP3464136B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 電子部品収納用パッケージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3464136B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007234834A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Kyocera Kinseki Corp | 圧電デバイス |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2849479B2 (ja) * | 1990-12-17 | 1999-01-20 | いわき電子株式会社 | 半導体装置のパッケージ構造 |
JPH0653355A (ja) * | 1992-07-30 | 1994-02-25 | Kyocera Corp | 電子部品収納用パッケージ |
-
1998
- 1998-02-20 JP JP03870598A patent/JP3464136B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11238818A (ja) | 1999-08-31 |
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