JP3460163B2 - 合成樹脂製キャップを有する小型流体駆動タービンハンドピース - Google Patents

合成樹脂製キャップを有する小型流体駆動タービンハンドピース

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JP3460163B2
JP3460163B2 JP08461295A JP8461295A JP3460163B2 JP 3460163 B2 JP3460163 B2 JP 3460163B2 JP 08461295 A JP08461295 A JP 08461295A JP 8461295 A JP8461295 A JP 8461295A JP 3460163 B2 JP3460163 B2 JP 3460163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科用エアータービン
ハンドピースなどの小型流体駆動タービンハンドピース
に適用される新しいキャッピング方式に関する。更に新
しくは、本発明は、この種のハンドピースの主要な構成
要素であるヘッド部のキャップとハウジングを合成樹脂
製のものとするとともに、両部材を合成樹脂の弾性変形
を利用して固着するようにした小型流体タービンハンド
ピースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より小型流体駆動タービンハンドピ
ースは、例えば、材料の切削加工に使用されたり、ある
いは医療用として、 ・ 外科(例えば、脳外科、整形外科、口腔外科、耳鼻
科など)における整形または成形手術において、 ・ 歯科における歯牙治療において、骨や歯牙の切削、
開孔、開削、切断、研磨などに広く使用されているもの
である。前記した小型流体駆動タービンハンドピースに
おいて、例えばタービンの駆動媒体である加圧流体とし
て加圧空気を使用した歯科用の小型流体駆動タービンハ
ンドピースは、歯科用エアータービンハンドピースと呼
ばれる。以下、説明の便宜のために前記歯科用エアータ
ービンハンドピースを例にとって従来技術ならびに本発
明を説明する。前記歯科用エアータービンハンドピース
の外観形状は図1に示されるようなものである。
【0003】図1に示されるように、前記歯科用エアー
タービンハンドピース(A)は、ヘッド部(H)とグリ
ップ部(G)からなるものである。そして前記グリップ
部(G)のネック部(N)は、前記ヘッド部(H)に連
接されるとともにヘッド部(H)内に配設されたエアー
タービンへ加圧空気を給気、排気する機構を内部に有す
るものである。また、前記ヘッド部(H)は、上部にキ
ャップ(C)が被冠され、下部に歯治療具(T)、例え
ば切削工具が配設されるものである。
【0004】前記したヘッド部(H)内に配設されたエ
アータービンは、加圧空気によって回転駆動する回転軸
と前記回転軸の外周面に配設された羽根車(タービンブ
レード)とから構成されるものであり、以下、タービン
ユニットという。なお、タービン系は軸受機構により支
承されるため、以下、前記軸受機構を含めたものをター
ビンユニットということもある。
【0005】図2に示されるように、タービンユニット
(B)は、前記ヘッド部(H)のヘッドハウジング
(1)のチャンバー(11)内に配設されるものであ
る。そして、前記タービンユニット(B)は、回転軸
(2)の外周部に羽根車(3)を有するもので構成さ
れ、前記回転軸(2)はヘッドハウジング(1)内部に
軸受部(4)を介して回転自在に支承される。なお、図
示されるようにヘッド部(H)はヘッドハウジング
(1)とキャップ(C)から構成され、前記ヘッドハウ
ジング(1)の内部にタービンユニット(B)の回転軸
(2)や羽根車(3)を配置するためのチャンバー(1
1)が構成される。一般に前記ヘッド部(H)、従って
ヘッドハウジング(1)とキャップ(C)は金属製のも
ので構成されるため、両部材は図示で示されるようにネ
ジ止め(CH)がなされている。なお、図示されていな
いが、気密性を保持するためにO−リングも使用されて
いる。更に近年においては、ヘッドハウジング(1)と
キャップ(C)が合成樹脂製のものより構成され、これ
らを接着剤にて接着固定したディスポーザブルタイプの
歯科用ハンドピースも見られる。
【0006】前記タービンユニット(B)の回転軸
(2)の軸心部には、歯科用切削工具などの工具軸
(5)が着脱自在に固定保持され、各種の歯科治療が行
なわれる。なお、図示のものにおいて、回転軸(2)
は、その内部に前記工具軸(5)を把持する摩擦式チャ
ック機構のチャック(51)を有している。いうまでも
ないことであるが、チャック機構として公知のワンタッ
チチャック機構のものであってもよい。
【0007】ここで、図2を利用して、この種の歯科用
エアータービンハンドピース(A)の他の構成について
説明する。図2に示されるように、軸受部(4)は、内
輪(内レース)(41)、外輪(外レース)(42)、
ボール(43)、及びリテーナ(44)からなるボール
ベアリングより構成される。なお、軸受部(4)の外周
や側部には、調芯のためのO−リングや軸剛性を高める
公知の機構が配設される。図示のものはボール(43)
を利用した玉軸受のものであるが、エアーベアリングと
称する公知の空気軸受け機構のものであってもよい。ま
た、従来の歯科用エアータービンハンドピース(A)に
おいて、図示されていないが前記ヘッド部(H)のヘッ
ドハウジング(1)あるいはネック部(N)の本体
(6)には、治療部位を照射するための照明用システ
ム、治療部位を水もしくは生理食塩水にて注水して骨及
び歯牙の切削熱を除去したりあるいは洗浄するための給
水路などが配設されてもよい。
【0008】図3は、従来の歯科用エアータービンハン
ドピース(A)の加圧空気の給気・排気の態様を説明す
るものである。即ち、従来の歯科用エアータービンハン
ドピース(A)において、加圧空気をネック部(N)の
本体(6)に配設された給気路(7)に給気し、該加圧
空気を給気口(71)を通してチャンバー(11)内に
導き羽根車(3)に噴射させ、回転軸(2)に回転駆動
力を発生させたあと、ネック部(N)の本体(6)内に
配設された排気口(81)から排気路(8)へ案内させ
て排気させることによって行なわれる。なお、図中、ヘ
ッド部(H)のチャンバー(11)内での加圧空気流を
示す矢線において、実線矢線はチャンバー(11)の内
壁面と羽根車(3)の間を回流する成分、また点線はチ
ャンバー(11)の上下内壁面と羽根車(3)の上下部
の間に形成されるスペース空間を回流する成分を示して
いる。そして、これらの成分の排気が排気流(b)とし
て示されている。排気態様としては、極力これらの回流
成分を低減させる新しい方式のものがあるが、この点は
後述する(「発明が解決しようとする問題点」の項参
照)。
【0009】前記した構造の従来の歯科用エアータービ
ンハンドピースに対して、多くの問題点が指摘されてい
る。例えば、ヘッドハウジング(1)とキャップ(C)
の固着方式、即ち、O−リングを介したネジ止め機構の
固定方式のものにおいて、滅菌・殺菌処理性の問題が指
摘されている。より具体的には、エイズ問題やC型肝炎
などに対応するために、前記した固定方式のもので病原
菌の固定部位の侵入防止はもとより使用後に十分に滅菌
・殺菌処理が行なえるかどうか、あるいは高圧蒸気滅菌
器での処理時の厳しい条件下においてタービンユニット
を含めて耐久性があるのかといった問題点が指摘されて
いる。
【0010】このほか、前記機構の固着方式のもとにお
いては、その分解・組立を考えた場合、その作業性が悪
いこと、また、従来の金属製で高価な歯科用エアーター
ビンや前記したヘッドハウジング(1)とキャップ
(C)を接着固定した合成樹脂製ディスポーザルタイプ
の歯科用ハンドピースを前記エイズやC型肝炎の対応か
ら所定使用回数で破棄する場合には極めて非経済的であ
ることから、滅菌・殺菌処理の効率性、確実性及びター
ビンユニット交換の簡便性から経済的な新しい固着方式
のものが要求されはじめていること、などの問題点の対
応がせまられている。
【0011】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、前記した
従来の歯科用エアータービンハンドピースの問題点のう
ち、特にヘッド部を合成樹脂化するとともに、その主要
部材であるヘッドハウジングとキャップの前記要求を念
頭に入れた経済的な新しい固着方式を提案するものであ
る。
【0012】本発明の直接の契機は、前記した従来の金
属製の歯科用エアータービンハンドピースの性能改善の
ために、新しい給気・排気機構を組込んだハンドピース
の開発にある。前記した新しい給気・排気機構を組込ん
だ小型流体駆動タービンハンドピースは、本発明者らに
より先に出願されており(例えば、特願平6−3640
4号参照。以下、本発明者らの先の出願という。)その
概要は前記図2〜図3に対応する図4〜図5に示されて
いる。
【0013】本発明者らの先の出願の概要は、図4〜図
5に示されており、同記号(英文字、数字)は図2〜図
3と同じ意味内容を有しているので、容易に理解され
る。両者(図4〜図5のものと図2〜図3のもの)にお
いて決定的に相違する点は、その給気・排気機構にあ
る。本発明者らの先の出願のもの(図4〜図5)は、給
気口(7)の近接部位に排気口(8、9)を設けており
(図示のものは、給気口の上下の近接部位に設けられて
いる。)、この新しい給気・排気システムにより排気流
(a)(図5参照)の流れが従来のもの(図3の(b)
で示されるもの)と全く異質のものとなる。別言すれ
ば、本発明者らの先の出願のものは、加圧空気流をチャ
ンバー(11)内を回流させない(非回流)方式として
おり、チャンバー(11)内に噴射された加圧空気流を
即座に排気させるようにしている。前記した新しい給気
・排気システムの採用により、工具(T)の回転速度が
従来の20〜35万rpm程度のレベルから35〜50
万rpmレベルに大幅に向上し、大トルクが得られる。
そのほか、両者間における構造上の他の大きな相違点
は、チャンバー(11)の上下壁面とタービンブレード
(3)の間の距離(d1 )(図4及び図2参照。)が著
しく相違していることを上げることができる。
【0014】前記本発明者らの先の出願になる小型流体
駆動エアータービンハンドピースの開発過程において、
ヘッド部のプラスチック化の考え方が生まれた。これ
は、前記したようにチャンバー(11)内に噴射された
加圧空気流は、即座に系外に排気されることから、チャ
ンバー(11)更にはチャンバー(11)を被冠するキ
ャップ(C)に大きな負荷がかからないため、ヘッドハ
ウジング(1)とキャップ(C)とを接着固定しなくて
も、即ち簡便に着脱自在なヘッドハウジング(1)とキ
ャップ(C)のプラスチック化が可能であるという考え
方が生まれた。本発明は前記した背景のもとに開発され
たものであり、本発明により前記した問題点や諸要求に
対応することができる優れた特性の合成樹脂製キャップ
を有する小型流体駆動タービンハンドピースが提供され
る。
【0015】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
第一の発明は、合成樹脂製ヘッドハウジングのチャンバ
ー内に加圧流体により回転駆動されるタービンユニット
を内蔵するとともに合成樹脂製キャップにより被冠され
る合成樹脂製ヘッドハウジングを有する小型流体駆動タ
ービンハンドピースであって、かつ、タービンユニット
を回転駆動させた後の加圧流体を合成樹脂製ヘッドハウ
ジングのチャンバー内に回流させない加圧流体の供給・
排出機構を有する小型流体駆動タービンハンドピース
おいて、 (i) 前記キャップの外周部または内周部とヘッドハウジ
ングの内周部または外周部のいずれか一方に、その周方
向に連続または非連続的に凸状片を配設するとともに、 (ii)他方に、前記凸状片を嵌合する凹状溝を配設して弾
性変形による係合手段を構成し、前記係合手段によりキ
ャップとヘッドハウジングを固定することを特徴とする
小型流体駆動タービンハンドピースに関するものであ
る。
【0016】また、第二の発明は、合成樹脂製ヘッドハ
ウジングのチャンバー内に加圧流体により回転駆動され
タービンユニットを内蔵するとともに合成樹脂製キャ
ップにより被冠される合成樹脂製ヘッドハウジングを有
する小型流体駆動タービンハンドピースであって、か
つ、タービンユニットを回転駆動させた後の加圧流体を
合成樹脂製ヘッドハウジングのチャンバー内に回流させ
ない加圧流体の供給・排出機構を有する小型流体駆動タ
ービンハンドピースにおいて、 (i) 前記キャップの外周部または内周部とヘッドハウジ
ングの内周部または外周部のいずれか一方に、凸状リー
ド部を有する凸状突起を配設するとともに、 (ii)他方に、前記凸状突起の凸状リード部を案内し嵌合
する凹状リード部を有する凹状溝を配設して係合手段を
構成し、前記係合手段によりキャップとヘッドハウジン
グを固定することを特徴とする小型流体駆動タービンハ
ンドピースに関するものである。
【0017】更にまた、第三の発明は、合成樹脂製ヘッ
ドハウジングのチャンバー内に加圧流体により回転駆動
されるタービンユニットを内蔵するとともに合成樹脂製
キャップにより被冠される合成樹脂製ヘッドハウジング
を有する小型流体駆動タービンハンドピースであって、
かつ、タービンユニットを回転駆動させた後の加圧流体
を合成樹脂製ヘッドハウジングのチャンバー内に回流さ
せない加圧流体の供給・排出機構を有する小型流体駆動
タービンハンドピースにおいて、 (i) 前記キャップの外周部とヘッドハウジングの内周部
または外周部のいずれか一方に、凸状突起を配設すると
ともに、 (ii)他方に、前記凸状突起を案内し嵌合するL字形また
は逆L字形の凹状溝を配設してなる係合手段を構成し、
前記係合手段によりキャップとヘッドハウジングを固定
することを特徴とする小型流体駆動タービンハンドピー
スに関するものである。
【0018】また、前記した第一〜第三発明において、
それぞれの係合手段に加えて、合成樹脂製キャップと合
成樹脂製ヘッドハウジングのそれぞれの両部材に、共働
して両部材の回転を防止する回転防止手段が付加されて
いてもよいものである。
【0019】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は図示の
ものに限定されないことはいうまでもないことである。
【0020】図6(1) 、(2) は、本発明の第一実施態様
のキャップ(C)とヘッド部(H)のヘッドハウジング
(1)に配設された固着(係合)手段を説明する図であ
る。本発明においてキャップ(C)とヘッドハウジング
(1)は、合成樹脂、好ましくは、減菌のためのオート
クレーブでの耐熱変形性などを考慮して、熱変形温度が
150℃以上の合成樹脂で構成される。なお、熱変形温
度特性としては、荷重下の特性で規定すると、ASTM
D−648(荷重6.4Kgf/cm2 )で135℃以上もの
が好ましい。前記した条件を満足する合成樹脂として
は、射出成形や圧縮成形が可能であれば熱可塑性のもの
でも熱硬化性のものでもよい。前記射出成形可能な合成
樹脂としては、例えば全芳香族ポリエステルポリマー樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルニトリル樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケ
トン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、またはこれらの
強化樹脂などがあげられる。なお、前記強化樹脂に適用
される強化材料としては、カーボン繊維やガラス繊維な
どの所望の繊維強化材料、あるいはZnO、Ag、Ti
O2 、ハイドロキシアパタイト等の抗菌性のあるフィラ
ーを添付した強化材料などを用いることができる。
【0021】図示されるように第一実施態様の固着(係
合)手段は、次の態様のものである。 (i) キャップ(C)の側に、キャップ外周部において、
その周方向に凸状片(C1 )を配設する。 (ii)一方、ヘッドハウジング(1)の側に、前記凸状片
(C1 )を嵌合する凹状溝(H1 )を配設する。 そして、前記凸状片(C1 )と凹状溝(H1 )は合成樹
脂の弾性変形により相互に嵌合されて固着される。本発
明において、前記第一実施態様には種々の変形例が可能
である。例えば、前記凸状片と凹状溝を反対の部材に形
成にしてもよい。また、図6ではキャップ外周部に凸状
片を配設し、ヘッドハウジング内周部に凹状溝を配設し
ているが、これと反対にヘッドハウジング外周部に凸状
片を配設し、キャップ内周部に凹状溝を設けたり、ヘッ
ドハウジング外周部に凹状溝を配設し、キャップ内周部
に凸状片を配設しても良い。更には、前記凸状片と凹状
溝を周方向に全周にわたり(連続して)配設してもよい
し間欠的(非連続的)に配設してもよい。また、凸状片
と凹状溝を二本以上としてもよい。
【0022】図6(1)、(2)において、キャップ
(C)の上端部(帽子部)の下方に突出された突部(C
2 )と、対応するヘッドハウジング(1)の凹部
(H2 )は、両部材の正確な位置決めと回転防止の機能
を果すものである。即ち、前記突部(C2 )と凹部(H
2 )は嵌合固定されて、両部材の正確な位置決めが行な
われ、かつキャップ(C)のタービンユニット軸を中心
とした回転が防止される。この態様のものは、前記図4
で説明したタービンユニット(B)への加圧空気の給気
・排気システムにおいて、給気口の上下の近接部位に排
気口を配設するときに重要になってくる。即ち、排気口
をキャップ(C)を利用して形成する場合、前記位置ぎ
め手段は重要である。なお、図6(1)に示されるキャ
ップ(C)部の(C3 )は、キャップ(C)をヘッドハ
ウジング(1)へ固着したり取り外すときの工具の挿入
のための案内孔である。
【0023】図7(1)、(2)は、本発明の第二実施
態様のキャップ(C)とヘッド部(H)のヘッドハウジ
ング(1)に配設された固着(係合)手段を説明する図
である。第二実施態様の固着(係合)手段は、次の態様
のものである。 (i) キャップ(C)の側に、キャップ外周部において、
突状リード部を有する突状突起(C4 )を配設する。 (ii)一方、ヘッドハウジング(1)の側に、前記凸状突
起(C4 )の凸状リード部を嵌合、案内する凹状リード
部を有する凹状溝(H3 )を配設する。 なお、前記凸状リード部(または凹状リード部)は、両
部材の係合手段が嵌合され、該リード部に案内(リー
ド)されて所定の係合状態に至らしめる機能を有するも
のである。
【0024】図7(1)、(2)において、キャップ
(C)の(C5 )とヘッドハウジング(1)の(H4
は、両部材の固着時に両部材の位置決め及び弛緩防止を
行なうための回転防止手段である。前記第二実施態様に
ついても、種々の変形例が可能である。例えば、前記凸
状突起(C4 )と凹状溝(H3 )を互いに反対の部材に
形成してもよいし、即ち、第一実施態様と同様に凸状突
起と凹状溝をキャップ内周部とヘッドハウジング外周部
に形成してもよい。更に、前記凸状突起と凹状溝を各部
材に2個以上を配設してもよいものである。また、図示
していないが、キャップとヘッドハウジングとの間に同
軸度及び気密性を高めるためにO−リングを配設しても
よい。なお、キャップ(C)部の(C6 )は、キャップ
(C)をヘッドハウジング(1)へ固着したり取り外す
ときの工具の挿入のための案内孔である。
【0025】図8(1)、(2)、(3)は、本発明の
第三実施態様のキャップ(C)とヘッド部(H)のヘッ
ドハウジング(1)に配設された固着(係合)手段を説
明する図である。第三実施態様の固着(係合)手段は、
次の態様のものである。 (i) キャップ(C)の側に、キャップ外周部において、
突状凸起(C7 )を配設する。 (ii)一方、ヘッドハウジング(1)の側に、前記凸状突
起(C7 )が嵌合するL字形の凹状溝(H5 )を配設す
る。 そして、前記両部材(キャップ及びヘッドハウジング)
の固着は、前記凸状突起(C7 )をL字形の凹状溝(H
5 )へ嵌合し、L字型溝の底部において両部材を回転し
締めつけることにより行なわれる。なお、L字形の凹状
溝(H5 )の中に形成された凸部(H6 )は、凸状突起
(C7 )と相互に弾性変形する大きさのものであり、前
記キャップ(C)部の凸状突起(C7 )は、前記凸部
(H6 )を通過して最終の固着位置であるL字形凹状溝
の先端部に形成された収容室(H7 )へ収容される。従
って、この位置でキャップ(C)は安定的に、弛緩する
ことなく固着される。
【0026】前記第三実施態様についても、種々の変形
例が可能である。例えば、前記凸状突起(C7 )とL字
形の凹状溝(H5 )は、反対の部材に形成してもよい。
即ち、第一実施態様と同様に凸状突起と凹状溝をキャッ
プ内周部とヘッドハウジング外周部に形成してもよい。
また、前記凸状突起と凹状溝を各部材に2個以上を配設
してもよく、L字形を逆L字形にしてもよい。更に、L
字形の凹状溝を図9に示される形状のものにしてもよ
い。図9(1)、(2)において、L字形の凹溝
(H8 )は、前記図8(2)、(3)に示される凸部
(H6 )とは異なる形状(テーパー付き)の凸部
(H9 )を有する。なお、図9において(H10)は両部
材の最終の固着位置においてキャップ(C)の突起(C
7 )が収容される部屋である。また、盛り上がり部をL
字形の凹状溝とせずに、前記第二実施態様の回転防止手
段を別に設けてもよい。なお、前記実施態様において、
図示しないが同軸度及び気密性を高めるために、キャッ
プとヘッドハウジングとの間にO−リングを配設しても
よいことはいうまでもないことである。
【0027】
【発明の効果】本発明は、歯科用エアータービンハンド
ピースに代表される小型流体駆動タービンハンドピース
において、高圧流体の供給・排出システムとの関連でヘ
ッド部のプラスチック化、特に着脱可能なキャップ部と
ヘッドハウジング部のプラスチック化が実現可能である
ことを確認するとともに、従来のO−リングを介したネ
ジ止め機構にかわる経済的で新しい固着方式を提供する
ものである。
【0028】キャップ部とヘッドハウジング部のプラス
チック化を前提とした本発明の両部材の固着方式は、こ
の種のハンドピースに強く要請されているエイズやC型
肝炎などの感染防止のための滅菌・殺菌処理性に優れて
いるとともに、滅菌処理時の腐食や薬剤に対して耐久性
を示すものである。また、ヘッドハウジング部にタービ
ンユニットを配設、交換するときの作業性にも優れてい
る。更に、プラスチック化ということで軽量化かつコス
トパフォーマンスに優れたものである。本発明により、
合成樹脂製のキャップとヘッドハウジングを有し、かつ
これら両部材が従来のO−リングを介してネジ止め固着
されていた固着方式にかわる構造の、かつ前記した優れ
た利点を有する小型流体駆動タービンハンドピースが提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 歯科用エアータービンハンドピースの斜視図
である。
【図2】 図1の工具(T)の軸心に沿う断面図であ
る。
【図3】 図2のI−I線断面図である。
【図4】 他の内部構造を有する歯科用エアータービン
ハンドピースの断面図であり、図2に対応する図であ
る。
【図5】 図4のII−II線断面図である。
【図6】 本発明のキャップとヘッドハウジングに配設
された第一実施態様の固着手段を説明する図である。
【図7】 本発明のキャップとヘッドハウジングに配設
された第二実施態様の固着手段を説明する図である。
【図8】 本発明のキャップとヘッドハウジングに配設
された第三実施態様の固着手段を説明する図である。
【図9】 本発明のヘッドハウジングに配設された他の
固着手段を説明する図である。
【符号の説明】
A ………… 歯科用エアータービンハンドピース H ………… ヘッド部 C ………… キャップ N ………… ネック部 G ………… グリップ部 B ………… タービンユニット 1 ………… ヘッドハウジング 11 ………… チャンバー 2 ………… 回転軸 3 ………… 羽根車(タービンブレード) 4 ………… 軸受 5 ………… 工具軸 51 ………… チャック 6 ………… ネック部本体 7 ………… 給気路 8、9 ………… 排気路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 繁夫 三重県桑名市大字額田43番地の2 (72)発明者 鮎川 稔 京都市八幡市男山竹園5−111−105 (56)参考文献 特開 平6−181934(JP,A) 実開 平2−123939(JP,U) 実開 昭64−14656(JP,U) 実開 平4−38936(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61C 1/00 - 1/18 B65D 41/00 - 41/30

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製ヘッドハウジングのチャンバ
    ー内に加圧流体により回転駆動されるタービンユニット
    を内蔵するとともに合成樹脂製キャップにより被冠され
    る合成樹脂製ヘッドハウジングを有する小型流体駆動タ
    ービンハンドピースであって、かつ、タービンユニット
    を回転駆動させた後の加圧流体を合成樹脂製ヘッドハウ
    ジングのチャンバー内に回流させない加圧流体の供給・
    排出機構を有する小型流体駆動タービンハンドピース
    おいて、 (i) 前記キャップの外周部または内周部とヘッドハウジ
    ングの内周部または外周部のいずれか一方に、その周方
    向に連続または非連続的に凸状片を配設するとともに、 (ii)他方に、前記凸状片を嵌合する凹状溝を配設して弾
    性変形による係合手段を構成し、前記係合手段によりキ
    ャップとヘッドハウジングを固定することを特徴とする
    小型流体駆動タービンハンドピース。
  2. 【請求項2】 キャップとヘッドハウジングが、いずれ
    か一方に配設された凸部、及び他方に配設された前記凸
    部に係合する凹部とから成る回転防止手段を有するもの
    である請求項1に記載の小型流体駆動タービンハンドピ
    ース。
  3. 【請求項3】 合成樹脂製ヘッドハウジングのチャンバ
    ー内に加圧流体により回転駆動されるタービンユニット
    を内蔵するとともに合成樹脂製キャップにより被冠され
    る合成樹脂製ヘッドハウジングを有する小型流体駆動タ
    ービンハンドピースであって、かつ、タービンユニット
    を回転駆動させた後の加圧流体を合成樹脂製ヘッドハウ
    ジングのチャンバー内に回流させない加圧流体の供給・
    排出機構を有する小型流体駆動タービンハンドピース
    おいて、 (i) 前記キャップの外周部または内周部とヘッドハウジ
    ングの内周部または外周部のいずれか一方に、凸状リー
    ド部を有する凸状突起を配設するとともに、 (ii)他方に、前記凸状突起の凸状リード部を案内し嵌合
    する凹状リード部を有する凹状溝を配設して係合手段を
    構成し、前記係合手段によりキャップとヘッドハウジン
    グを固定することを特徴とする小型流体駆動タービンハ
    ンドピース。
  4. 【請求項4】 キャップとヘッドハウジングが、いずれ
    か一方に配設された凸部、及び他方に配設された前記凸
    部に係合する凹部とから成る回転防止手段を有するもの
    である請求項3に記載の小型流体駆動タービンハンドピ
    ース。
  5. 【請求項5】 凸状リード部を有する凸状突起と凹状リ
    ード部を有する凹状溝が、2個以上配設されるものであ
    る請求項3に記載の小型流体駆動タービンハンドピー
    ス。
  6. 【請求項6】 合成樹脂製ヘッドハウジングのチャンバ
    ー内に加圧流体により回転駆動されるタービンユニット
    を内蔵するとともに合成樹脂製キャップにより被冠され
    る合成樹脂製ヘッドハウジングを有する小型流体駆動タ
    ービンハンドピースであって、かつ、タービンユニット
    を回転駆動させた後の加圧流体を合成樹脂製ヘッドハウ
    ジングのチャンバー内に回流させない加圧流体の供給・
    排出機構を有する小型流体駆動タービンハンドピース
    おいて、 (i) 前記キャップの外周部とヘッドハウジングの内周部
    または外周部のいずれか一方に、凸状突起を配設すると
    ともに、 (ii)他方に、前記凸状突起を案内し嵌合するL字形また
    は逆L字形の凹状溝を配設してなる係合手段を構成し、
    前記係合手段によりキャップとヘッドハウジングを固定
    することを特徴とする小型流体駆動タービンハンドピー
    ス。
  7. 【請求項7】 凸状突起とL字形または逆L字形の凹状
    溝が、2個以上配設されるものである請求項6に記載の
    小型流体駆動タービンハンドピース。
  8. 【請求項8】 L字形または逆L字形の凹溝が、凸状突
    起の弛緩を防止する盛り上がり部を有する回転防止手段
    を設けたものである請求項6に記載の小型流体駆動ター
    ビンハンドピース。
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