JP3459088B2 - エンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体の製造法および中間体 - Google Patents

エンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体の製造法および中間体

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JP3459088B2 JP20246593A JP20246593A JP3459088B2 JP 3459088 B2 JP3459088 B2 JP 3459088B2 JP 20246593 A JP20246593 A JP 20246593A JP 20246593 A JP20246593 A JP 20246593A JP 3459088 B2 JP3459088 B2 JP 3459088B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジャーナル・オブ・アメ
リカン・ケミカル・ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.),10
2,830-836,1980.および同誌,114,3475-3478,1992.等に
開示されている、毒カエルの皮膚から抽出した非オピオ
イド性鎮痛作用を有するエピバチジン(Epibatidine)の
立体異性誘導体である、特願平5-169775号に開示された
エンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体ま
たはその薬理学的に許容される塩の製造法、およびその
製造にあたり有用な中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】エピバチジン(Epibatidine)は下記化学
構造式で表される。
【0003】
【化14】
【0004】エピバチジンを代表例とするハロピリジル
−アザビシクロヘプタン誘導体は天然物であり、南米エ
クアドル産毒カエルの皮膚から抽出して得られる。
【0005】
【本発明が解決しようとする問題点】前述のように、エ
ピバチジン(Epibatidine)等のハロピリジル−アザビシ
クロヘプタン誘導体は非オピオイド性鎮痛作用を有する
ことから、モルヒネのような麻薬としての欠点を有しな
い、臨床上の有用性の高い鎮痛剤として期待されてい
る。しかしこれらの化合物は毒性も高く、このままでは
in vivo 薬理試験や臨床試験を進めることができなか
った。一方、エピバチジンがエクソ−2−(6’−クロ
ロ−3’−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.
1]ヘプタンの構造を有することは、前記文献[ジャー
ナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.A
m.Chem.Soc.),114,3475-3478,1992.]に記載されてい
るが、エンド置換異性体の存在は知られていない。従っ
てエピバチジンのエンド置換異性体が合成的に得られれ
ば、構造的な変換により高い鎮痛活性を保持したまま毒
性を軽減することも可能となる。
【0006】このため、エピバチジン(Epibatidine)等
のエンド置換異性体であるエンド−ハロピリジル−アザ
ビシクロヘプタン誘導体(II)またはその薬理学的に許容
される塩を、高収率かつ簡便なルートで製造できる、工
業的製法が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、エ
ンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体(II)
またはその薬理学的に許容される塩を得る製造法につい
て、鋭意研究を重ねてきた。その結果、4−アセタミド
−ピリジル−シクロヘキセノン誘導体(XI)を還元してア
セタミド−ピリジル−シクロヘキサノール誘導体(X) と
し、次いで加水分解してアミノ−ピリジル−シクロヘキ
サノール誘導体(IX)とし、次いでハロゲン化炭酸エステ
ルと反応させてカルバミル−ピリジル−シクロヘキサノ
ール(VIII)とし、次いでスルホン酸ハロゲン化物と反応
させてカルバミル−ピリジル−シクロヘキサノール・ス
ルホン酸エステル誘導体(VII) とし、次いで接触還元し
てアミノ−ピリジル−シクロヘキサノール・スルホン酸
エステル誘導体(VI)とし、次いで塩基処理してエンド−
ピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体(V) とし、次い
でアミノ基の保護試薬と反応させてエンド−ピリジル−
N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(IV)とし、次いで過
酸化水素水、過酸または有機過酸化物で酸化してエンド
−N-オキシピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導
体(III) とし、次いでハロゲン化剤と反応させてエンド
−ハロピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体
(I) とし、さらに脱保護することにより、目的とするエ
ンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体(II)
またはその薬理学的に許容される塩を高収率で製造でき
ることを見い出し、本発明を完成した。本発明における
反応経路の概略は、下記化学反応式で表される。
【0008】
【化15】
【0009】 〔発明の詳細な説明〕従って本発明の目的は、4−アセ
タミド−ピリジル−シクロヘキセノン誘導体(XI)、アセ
タミド−ピリジル−シクロヘキサノール誘導体(X) 、ア
ミノ−ピリジル−シクロヘキサノール誘導体(IX)、ハロ
ゲン化炭酸エステルと反応させてカルバミル−ピリジル
−シクロヘキサノール(VIII)、カルバミル−ピリジル−
シクロヘキサノール・スルホン酸エステル誘導体(VII)
、アミノ−ピリジル−シクロヘキサノール・スルホン
酸エステル誘導体(VI)、エンド−ピリジル−アザビシク
ロヘプタン誘導体(V) 、エンド−ピリジル−N-保護アザ
ビシクロヘプタン誘導体(IV)、エンド−N-オキシピリジ
ル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(III) またはエ
ンド−ハロピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導
体(I) のいずれかを出発原料とし、エピバチジン(Epib
atidine)の立体異性誘導体であるエンド−ハロピリジル
−アザビシクロヘプタン誘導体(II)またはその薬理学的
に許容される塩を、工業的に高収率で製造する方法を提
供するものである。また本発明は、その製造にあたり有
用な中間体も提供するものである。
【0010】本発明におけるエンド−ハロピリジル−ア
ザビシクロヘプタン誘導体(II)の薬理学的に許容される
塩とは、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸
塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩などの無機
酸の付加塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、
コハク酸塩などの有機酸の付加塩、メタンスルホン酸
塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-ト
ルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩などのス
ルホン酸の付加塩などを意味する。
【0011】本発明におけるエンド−ハロピリジル−N-
保護アザビシクロヘプタン誘導体(I) は下記一般式で表
される。
【0012】
【化16】
【0013】式中R1 はホルミル基、低級脂肪族アシル
基、芳香族アシル基、アリル基、低級アルコキシカルボ
ニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリルオキシ
カルボニル基、アラルキル基または三置換シリル基を、
2 はハロゲン原子を意味する。
【0014】置換基R1 の定義にある低級脂肪族アシル
基とは、具体的には例えばアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバ
レリル基、ピバロイル基等の炭素数1〜6の基を、芳香
族アシル基とは例えばベンゾイル基、トルオイル基、キ
シロイル基、フェニルアセチル基、ニトロベンゾイル
基、メトキシベンゾイル基、クロロベンゾイル基、ナフ
トイル基等を、低級アルコキシカルボニル基とは例えば
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポ
キシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の、炭素数
1〜6の前記低級アルキル基を分子内に有する基を、ア
ラルキルオキシカルボニル基とは例えばベンジルオキシ
カルボニル基、メトキシベンジルオキシカルボニル基、
ニトロベンジルオキシカルボニル基、クロロベンジルオ
キシカルボニル基、ブロモベンジルオキシカルボニル基
等を、アリールオキシカルボニル基とは例えばフェノキ
シカルボニル基、ニトロフェノキシカルボニル基等を、
アラルキル基とはベンジル基、メトキシベンジル基、ニ
トロベンジル基、クロロベンジル基等を、三置換シリル
基とはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
フェニルシリル基等を挙げることができる。これらの基
の中でもメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、フェノキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニ
ル基、ベンジル基、アリル基、トリメチルシリル基、ホ
ルミル基またはアセチル基がより好ましい。
【0015】またR2 の定義にあるハロゲン原子とは、
具体的には例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フ
ッ素原子等を挙げることができるが、塩素原子がより好
ましい。
【0016】エンド−ハロピリジル−N-保護アザビシク
ロヘプタン誘導体(I) の具体例としては、例えば下記の
化合物を挙げることができるが、本発明におけるエンド
−ハロピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体
(I) はこれらに限定されない。 (1) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン (2) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−メトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン (3) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−ベンジルオキシカルボニルアザビシクロ[2.2.
1]ヘプタン (4) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−ホルミルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (5) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (6) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−ベンジルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (7) エンド−2−(5’−ブロモ−3’−ピリジル)−
7−トリメチルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン (8) エンド−2−(4’−ブロモ−3’−ピリジル)−
7−トリエチルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン (9) エンド−2−(2’−フルオロ−3’−ピリジル)
−7−アリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
【0017】次にエンド−ハロピリジル−アザビシクロ
ヘプタン誘導体(II)は下記一般式で表される。
【0018】
【化17】
【0019】式中R2 はハロゲン原子であり、前記と同
様の具体例を挙げることができる。エンド−ハロピリジ
ル−アザビシクロヘプタン誘導体(II)の具体例として
は、例えば下記の化合物を挙げることができるが、本発
明におけるエンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタ
ン誘導体(II)はこれらに限定されない。 (1) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (2) エンド−2−(6’−ブロモ−3’−ピリジル)−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (3) エンド−2−(6’−フルオロ−3’−ピリジル)
−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (4) エンド−2−(6’−クロロ−2’−ピリジル)−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (5) エンド−2−(6’−クロロ−4’−ピリジル)−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (6) エンド−2−(5’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (7) エンド−2−(4’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (8) エンド−2−(2’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
【0020】またエンド−N-オキシピリジル−N-保護ア
ザビシクロヘプタン誘導体(III) は下記一般式で表され
る。
【0021】
【化18】
【0022】式中R1 は前記と同様の意味を有する。エ
ンド−N-オキシピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン
誘導体(III) の具体例としては、例えば下記の化合物を
挙げることができるが、本発明におけるエンド−N-オキ
シピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(III)
はこれらに限定されない。 (1) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン (2) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
メトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン (3) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
ベンジルオキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン (4) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
フェノキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン (5) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
ベンジルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (6) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
トリメチルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (7) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (8) エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
ベンゾイルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
【0023】またエンド−ピリジル−N-保護アザビシク
ロヘプタン誘導体(IV)は下記一般式で表される。
【0024】
【化19】
【0025】式中R1 は前記と同様の意味を有する。エ
ンド−ピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(I
V)の具体的例としては、例えば下記の化合物を挙げるこ
とができるが、本発明におけるエンド−ピリジル−N-保
護アザビシクロヘプタン誘導体(IV)はこれらに限定され
ない。 (1) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−エトキシカ
ルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (2) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−メトキシカ
ルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (3) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−ニトロベン
ジルカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (4) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−アニスオキ
シカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (5) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−ベンジルア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (6) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−トリフェニ
ルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (7) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−ホルミルア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (8) エンド−2−(3’−ピリジル)−7−プロピオニ
ルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
【0026】またエンド−ピリジル−アザビシクロヘプ
タン誘導体(V) は下記一般式で表される。
【0027】
【化20】
【0028】エンド−ピリジル−アザビシクロヘプタン
誘導体(V) の具体例としては、例えば下記の化合物を挙
げることができるが、本発明におけるエンド−ピリジル
−アザビシクロヘプタン誘導体(V) はこれらに限定され
ない。 (1) エンド−2−(2’−ピリジル)−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン (2) エンド−2−(3’−ピリジル)−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン (3) エンド−2−(4’−ピリジル)−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン
【0029】次にアミノ−ピリジル−シクロヘキサノー
ル・スルホン酸エステル誘導体(VI)は下記一般式で表さ
れる。
【0030】
【化21】
【0031】式中R3 は低級アルキル基またはアリール
基を意味する。ここで低級アルキル基とは具体的には炭
素数1〜6の基を意味するが、メチル基、エチル基が好
ましい。またアリール基とはフェニル基、トリル(CH3C
6H4-)基、キシリル [(CH3)2C6H3-)基等を意味するが、
フェニル基またはトリル基が好ましい。さらにアミノ−
ピリジル−シクロヘキサノール・スルホン酸エステル誘
導体(VI)の具体例としては、例えば下記の化合物を挙げ
ることができるが、本発明におけるアミノ−ピリジル−
シクロヘキサノール・スルホン酸エステル誘導体(VI)は
これらに限定されない。 (1) 4−アミノ−3−(2’−ピリジル)−メタンスル
ホニルオキシシクロヘキサン (2) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−メタンスル
ホニルオキシシクロヘキサン (3) 4−アミノ−3−(4’−ピリジル)−メタンスル
ホニルオキシシクロヘキサン (4) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−エタンスル
ホニルオキシシクロヘキサン (5) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−ベンゼンス
ルホニルオキシシクロヘキサン (6) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−トルエンス
ルホニルオキシシクロヘキサン
【0032】次にカルバミル−ピリジル−シクロヘキサ
ノール・スルホン酸エステル誘導体(VII) は下記一般式
で表される。
【0033】
【化22】
【0034】式中R3 は前記と同様の意味を有する。ま
たR4 はエチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、アリ
ル基、フェニル基、p-ニトロフェニル基またはベンジル
基を意味する。カルバミル−ピリジル−シクロヘキサノ
ール・スルホン酸エステル誘導体(VII) の具体例として
は、例えば下記の化合物を挙げることができるが、本発
明におけるカルバミル−ピリジル−シクロヘキサノール
・スルホン酸エステル誘導体(VII) はこれらに限定され
ない。 (1) 4−メトキシカルボニルアミノ−3−(2’−ピリ
ジル)−メタンスルホニルオキシシクロヘキサン (2) 4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3’
−ピリジル)−メタンスルホニルオキシシクロヘキサン (3) 4−エトキシカルボニルアミノ−3−(4’−ピリ
ジル)−メタンスルホニルオキシシクロヘキサン (4) 4−フェノキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピ
リジル)−エタンスルホニルオキシシクロヘキサン (5) 4−アリルオキシアミノ−3−(3’−ピリジル)
−ベンゼンスルホニルオキシシクロヘキサン (6) 4−ブトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−トルエンスルホニルオキシシクロヘキサン
【0035】さらにカルバミル−ピリジル−シクロヘキ
サノール(VIII)は下式で表される。
【0036】
【化23】
【0037】式中R4 は前記と同様の意味を有する。カ
ルバミル−ピリジル−シクロヘキサノール(VIII)の具体
的例としては、例えば下記の化合物を挙げることができ
るが、本発明におけるカルバミル−ピリジル−シクロヘ
キサノール(VIII)はこれらに限定されない。 (1) 4−メトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−シクロヘキサノール (2) 4−エトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−シクロヘキサノール (3) 4−プロポキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピ
リジル)−シクロヘキサノール (4) 4−ブトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−シクロヘキサノール (5) 4−(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(3’−ピリジル)−シクロヘキサノール (6) 4−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3’−
ピリジル)−シクロヘキサノール (7) 4−フェノキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピ
リジル)−シクロヘキサノール (8) 4−p-ニトロフェノキシカルボニルアミノ−3−
(3’−ピリジル)−シクロヘキサノール
【0038】次にアミノ−ピリジル−シクロヘキサノー
ル誘導体(IX)は下記一般式で表される。
【0039】
【化24】
【0040】アミノ−ピリジル−シクロヘキサノール誘
導体(IX)の具体例としては、例えば下記の化合物を挙げ
ることができるが、本発明におけるアミノ−ピリジル−
シクロヘキサノール誘導体(IX)はこれらに限定されな
い。 (1) 4−アミノ−2−(2’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (2) 4−アミノ−2−(3’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (3) 4−アミノ−2−(4’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (4) 4−アミノ−3−(2’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (5) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (6) 4−アミノ−3−(4’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール
【0041】次にアセタミド−ピリジル−シクロヘキサ
ノール誘導体(X) は下記一般式で表される。
【0042】
【化25】
【0043】式中 Ac はアセチル基を意味する。アセタ
ミド−ピリジル−シクロヘキサノール誘導体(X) の具体
例としては、例えば下記の化合物を挙げることができる
が、本発明におけるアセタミド−ピリジル−シクロヘキ
サノール誘導体(X) はこれらに限定されない。 (1) 4−アセタミド−2−(2’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (2) 4−アセタミド−2−(3’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (3) 4−アセタミド−2−(4’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (4) 4−アセタミド−3−(2’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (5) 4−アセタミド−3−(3’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (6) 4−アセタミド−3−(4’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール
【0044】次に4−アセタミド−ピリジル−シクロヘ
キセノン誘導体(XI)は下記一般式で表される。
【0045】
【化26】
【0046】式中 Ac はアセチル基を意味する。ここで
ピリジル基の置換位置は限定されず、具体的には例えば
2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基等を
挙げることができる。本発明における4−アセタミド−
ピリジル−シクロヘキセノン誘導体(XI)は出発物質であ
り、特開平3-24009 号公報の製造例17に記載された方法
により製造することができる。なお4−アセタミド−ピ
リジル−シクロヘキセノン誘導体(XI)の具体例として
は、例えば下記の化合物を挙げることができるが、本発
明における4−アセタミド−ピリジル−シクロヘキセノ
ン誘導体(XI)はこれらに限定されない。 (1) 4−アセタミド−2−(2−ピリジル)−2−シク
ロヘキセノン (2) 4−アセタミド−2−(3−ピリジル)−2−シク
ロヘキセノン (3) 4−アセタミド−2−(4−ピリジル)−2−シク
ロヘキセノン (4) 4−アセタミド−3−(2−ピリジル)−2−シク
ロヘキセノン (5) 4−アセタミド−3−(3−ピリジル)−2−シク
ロヘキセノン (6) 4−アセタミド−3−(4−ピリジル)−2−シク
ロヘキセノン
【0047】次に下記一般式で表されるエンド−アザビ
シクロヘプタン誘導体(XII)
【0048】
【化27】
【0049】[式中R5 は水素原子、ホルミル基、低級
脂肪族アシル基、芳香族アシル基、アリル基、低級アル
コキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
基、アラルキル基または三置換シリル基を、R6 は水素
原子またはハロゲン原子を、 nは0または1を意味す
る。]は新規物質であり、エンド−ハロピリジル−アザ
ビシクロヘプタン誘導体(II)の製造にあたり中間体とし
て有用である。
【0050】なおR5 およびR6 の置換基の具体例とし
ては、R1 およびR2 における例と同様の基を挙げるこ
とができる。さらにエンド−アザビシクロヘプタン誘導
体(XII) の具体例としては、例えば下記の化合物を挙げ
ることができるが、本発明におけるエンド−アザビシク
ロヘプタン誘導体(XII) はこれらに限定されない。
【0051】(1) エンド−2−(6’−クロロ−3’−
ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン (2) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−メトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン (3) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−ベンジルオキシカルボニルアザビシクロ[2.2.
1]ヘプタン (4) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−ホルミルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (5) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (6) エンド−2−(6’−クロロ−3’−ピリジル)−
7−ベンジルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (7) エンド−2−(5’−ブロモ−3’−ピリジル)−
7−トリメチルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン (8) エンド−2−(4’−ブロモ−3’−ピリジル)−
7−トリエチルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン (9) エンド−2−(2’−フルオロ−3’−ピリジル)
−7−アリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (10)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン (11)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
メトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン (12)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
ベンジルオキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン (13)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
フェノキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン (14)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
ベンジルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (15)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
トリメチルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (16)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (17)エンド−2−(3’−N−オキシピリジル)−7−
ベンゾイルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (18)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−エトキシカ
ルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (19)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−メトキシカ
ルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (20)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−ニトロベン
ジルカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (21)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−アニスオキ
シカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (22)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−ベンジルア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (23)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−トリフェニ
ルシリルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (24)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−ホルミルア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (25)エンド−2−(3’−ピリジル)−7−プロピオニ
ルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (26)エンド−2−(2’−ピリジル)−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン (27)エンド−2−(3’−ピリジル)−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン (28)エンド−2−(4’−ピリジル)−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン
【0052】次に、下記一般式で表されるアミノ−ピリ
ジルシクロヘキサノール誘導体(XIII)
【0053】
【化28】
【0054】[式中R7 は水素原子、低級アルキルスル
ホニル基またはアリールスルホニル基を、R8 は水素原
子、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、芳香族アシル
基、アリル基、低級アルコキシカルボニル基、アラルキ
ルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
アリルオキシカルボニル基、アラルキル基または三置換
シリル基を意味する。]は新規物質であり、エンド−ハ
ロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体(II)の製造に
あたり中間体として有用である。
【0055】なおR7 の定義における低級アルキルスル
ホニル基の具体例としては、例えばメタンスルホニル
基、エタンスルホニル基等の前記低級アルキル基を分子
内に有するスルホニル基を、アリールスルホニル基とし
て例えばベンゼンスルホニル基、p-トルエンスルホニル
基等の前記アリール基を分子内に有するスルホニル基を
挙げることができる。さらにアミノ−ピリジルシクロヘ
キサノール誘導体(XIII)の具体例としては、例えば下記
の化合物を挙げることができるが、本発明におけるアミ
ノ−ピリジルシクロヘキサノール誘導体(XIII)はこれら
に限定されない。
【0056】(1) 4−アミノ−3−(2’−ピリジル)
−メタンスルホニルオキシシクロヘキサン (2) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−メタンスル
ホニルオキシシクロヘキサン (3) 4−アミノ−3−(4’−ピリジル)−メタンスル
ホニルオキシシクロヘキサン (4) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−エタンスル
ホニルオキシシクロヘキサン (5) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−ベンゼンス
ルホニルオキシシクロヘキサン (6) 4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−トルエンス
ルホニルオキシシクロヘキサン (7) 4−メトキシカルボニルアミノ−3−(2’−ピリ
ジル)−メタンスルホニルオキシシクロヘキサン (8) 4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3’
−ピリジル)−メタンスルホニルオキシシクロヘキサン (9) 4−エトキシカルボニルアミノ−3−(4’−ピリ
ジル)−メタンスルホニルオキシシクロヘキサン (10)4−フェノキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピ
リジル)−エタンスルホニルオキシシクロヘキサン (11)4−アリルオキシアミノ−3−(3’−ピリジル)
−ベンゼンスルホニルオキシシクロヘキサン (12)4−ブトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−トルエンスルホニルオキシシクロヘキサン (13)4−メトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−シクロヘキサノール (14)4−エトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−シクロヘキサノール (15)4−プロポキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピ
リジル)−シクロヘキサノール (16)4−ブトキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピリ
ジル)−シクロヘキサノール (17)4−(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(3’−ピリジル)−シクロヘキサノール (18)4−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3’−
ピリジル)−シクロヘキサノール (19)4−フェノキシカルボニルアミノ−3−(3’−ピ
リジル)−シクロヘキサノール (20)4−p-ニトロフェノキシカルボニルアミノ−3−
(3’−ピリジル)−シクロヘキサノール (21)4−アミノ−2−(2’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (22)4−アミノ−2−(3’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (23)4−アミノ−2−(4’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (24)4−アミノ−3−(2’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (25)4−アミノ−3−(3’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (26)4−アミノ−3−(4’−ピリジル)−シクロヘキ
サノール (27)4−アセタミド−2−(2’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (28)4−アセタミド−2−(3’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (29)4−アセタミド−2−(4’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (30)4−アセタミド−3−(2’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (31)4−アセタミド−3−(3’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール (32)4−アセタミド−3−(4’−ピリジル)−シクロ
ヘキサノール
【0057】次に本発明にかかる製法の各工程につい
て、以下に詳しく述べる(前記化学反応式[化15]参
照)工程1 本工程は、エンド−ハロピリジル−N-保護アザビシクロ
ヘプタン誘導体(I) を接触還元してエンド−ハロピリジ
ル−アザビシクロヘプタン誘導体(II)を得る工程であ
る。触媒としてはパラジウム炭素、酸化白金、ラネーニ
ッケル等、水素添化触媒として通常使用されるものを用
いて常法により実施することができる。
【0058】工程2 工程2は、アセタミド−ピリジル−シクロヘキサノール
誘導体(X) のアセタミド基を加水分解してアミノ基とす
る工程である。本工程は常法により、酸性または塩基性
条件下で行うことができる。
【0059】工程3 アミノ−ピリジル−シクロヘキサノール誘導体(IX)のア
ミノ基をウレイド化して保護する工程である。本反応に
おいては、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロ
ロ炭酸プロピル、クロロ炭酸イソプロピル、クロロ炭酸
ブチル、クロロ炭酸イソブチル、クロロ炭酸2,2,2-トリ
クロロエチル、クロロ炭酸アリル、クロロ炭酸フェニ
ル、クロロ炭酸ニトロフェニル、クロロ炭酸ベンジル等
を用いて、塩基の存在下に常法にしたがって実施するこ
とができる。
【0060】工程4 ウレイド−ピリジル−シクロヘキサノール誘導体(VIII)
の水酸基をスルホン酸エステル化する工程であり、塩化
メタンスルホニル、塩化エタンスルホニル、塩化ベンゼ
ンスルホニル、塩化p-トルエンスルホニル等を用いて、
塩基の存在下に常法により実施することができる。
【0061】工程5 本工程は、ウレイド−ピリジル−シクロヘキサノール・
スルホン酸エステル誘導体(VII) のウレイド基を脱保護
してアミノ基とする工程であり、常法にしたがって接触
還元することにより実施できる。
【0062】工程6 工程6は、アミノ−ピリジル−シクロヘキサノール・ス
ルホン酸エステル誘導体(VI)を塩基処理して閉環しアザ
ビシクロ化する工程である。本反応を行うにあたって
は、溶媒中にてアミノ−ピリジル−シクロヘキサノール
・スルホン酸エステル誘導体(VI)を塩基と処理するが、
ここで用いる溶媒はアミノ−ピリジル−シクロヘキサノ
ール・スルホン酸エステル誘導体(VI)または塩基に対し
て不活性なものであれば限定されないが、極性溶媒が好
ましく、具体例として例えば水、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アセトン、2-ブタノ
ン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)、ヘキ
サメチルホスホラストリアミド(HMPT)、テトラヒドロフ
ラン、1,2-ジメトキシエタン、ジオキサン、ジオキソラ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル等を挙げることがで
きる。溶媒の使用量は限定されないが、通常はアミノ−
ピリジル−シクロヘキサノール・スルホン酸エステル誘
導体(VI)の1重量に対して約 0.2〜100 容を、好ましく
は約 0.5〜50容を、さらに好ましくは約 1〜20容を用い
る。なお溶媒は単独でも、2種類以上の混合物を用いて
もいずれでもよい。
【0063】また本発明にかかる塩基とは、具体的には
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、
炭酸水素ナトリウム等を挙げることができる。塩基の使
用量も限定されないが、通常はアミノ−ピリジル−シク
ロヘキサノール・スルホン酸エステル誘導体(VI)の1当
量に対して約 1〜50当量を、好ましくは約 1〜20当量
を、さらに好ましくは約1〜10当量を使用する。
【0064】本反応は室温〜溶媒還流温度において行う
ことができるが、低温だと反応が遅くなるので、通常は
溶媒還流温度において実施する。その際の反応時間は通
常1〜36時間程度で終了する。
【0065】本工程では、目的とするエンド−ピリジル
−アザビシクロヘプタン誘導体(V)と、ピリジル基の立
体異性体であるエクソ−ピリジル−アザビシクロヘプタ
ン誘導体が生成するが、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、プレパラ
ティブ薄層クロマトグラフィー、分別結晶等の常法によ
り分離精製することができる。
【0066】工程7 工程7は、エンド−ピリジル−アザビシクロヘプタン誘
導体(V) のイミノ橋に保護基を導入する工程である。こ
こで用いる保護基導入としては、前記エンド−ピリジル
−アザビシクロヘプタン誘導体(V) の定義における置換
基R1 を導入するにあたり、通常有機合成において用い
られる試薬であれば限定されないが、具体的には例えば
無水酢酸、塩化アセチル、塩化プロピオニル、塩化ブチ
リル、塩化ベンゾイル、塩化トルオイル、塩化キシロイ
ル、塩化フェニルアセチル、塩化ニトロベンゾイル、塩
化メトキシベンゾイル、塩化クロロベンゾイル、塩化ナ
フトイル、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロ
ロ炭酸プロピル、クロロ炭酸イソプロピル、クロロ炭酸
ブチル、クロロ炭酸イソブチル、クロロ炭酸2,2,2-トリ
クロロエチル、クロロ炭酸アリル、クロロ炭酸フェニ
ル、クロロ炭酸ニトロフェニル、クロロ炭酸ベンジル、
塩化ベンジル、塩化メトキシベンジル、塩化ニトロベン
ジル、塩化クロロベンジル、塩化トリメチルシリル、塩
化トリエチルシリル、塩化トリフェニルシリル等を挙げ
ることができる。なお本工程は有機合成上のアミノ基の
保護基導入の常法にしたがって実施することができる。
【0067】工程8 本工程は、エンド−ピリジル−N-保護アザビシクロヘプ
タン誘導体(IV)を、過酸化水素水、過酸または有機過酸
化物で酸化してエンド−N-オキシピリジル−N-保護アザ
ビシクロヘプタン誘導体(III) を製造する工程である。
本反応は過酸化水素水、過酸または有機過酸化物により
N-オキシドを合成する際の、定法により実施することが
できる。本発明における過酸とは、具体的には例えばm-
クロロ過安息香酸、過ギ酸、過酢酸、過フタル酸等を挙
げることができるが、m-クロロ過安息香酸がより好まし
い。また本発明における有機過酸化物とは、具体的には
例えばt-ブチルパーオキシド、アミルパーオキシド等を
挙げることができる。過酸化水素水、過酸または有機過
酸化物の使用量は限定されないが、通常はエンド−ピリ
ジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(IV)に対して
約 1〜50当量を、好ましくは約 1〜20当量を、さらに好
ましくは約 1〜10当量を使用する。
【0068】本反応においては溶媒を用いることが好ま
しい。その際に利用できる溶媒は、エンド−ピリジル−
N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(IV)、過酸または有
機過酸化物に対して不活性なものであれば限定されない
が、具体的には例えば塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタ
ン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクレン等を挙げるこ
とができる。溶媒の使用量は限定されないが、通常はエ
ンド−ピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(I
V)の1重量に対して約 0.2〜100 容を、好ましくは約
0.5〜50容を、さらに好ましくは約 1〜20容を用いる。
なお溶媒は単独でも、2種類以上の混合物を用いてもい
ずれでもよい。
【0069】本反応はエンド−ピリジル−N-保護アザビ
シクロヘプタン誘導体(IV)を溶媒に溶解し、過酸または
有機過酸化物を加えて反応させる。その際の反応温度は
限定されないが、通常は氷冷下に行うことが好ましい。
また反応は通常は2〜48時間程度で終了する。得られた
エンド−ピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体
(IV)の粗生成物は、カラムクロマトグラフィー、再結晶
等の常法によりさらに精製することができる。
【0070】工程9 この工程は、エンド−N-オキシピリジル−N-保護アザビ
シクロヘプタン誘導体(III) を、ハロゲン化剤と反応さ
せてエンド−ハロピリジル−N-保護アザビシクロヘプタ
ン誘導体(I) とする工程である。本工程は一般的にはワ
イスバーガー(Weissberger) 著、複素環式化合物の化学
「ピリジンおよびその誘導体(Chemistryof Heterocycli
c Compounds, Pyridine and its Derivatives) 」, 第1
4巻増刊, 第2部,112頁. に記載された方法にしたがっ
て行うことができるが、本発明において用いるハロゲン
化剤とは、具体的には例えばオキシ塩化リン、塩化チオ
ニル、塩化スルフリル、三塩化リン、五塩化リン、塩化
オキザリル、ホスゲン、トリホスゲン、臭化チオニル、
三臭化リン等を挙げることができるが、オキシ塩化リン
がより好ましい。
【0071】本反応においては溶媒を用いても無溶媒で
もいずれでもよいが、使用する場合には、ハロゲン化剤
に対して不活性なものであれば限定されな。具体的には
例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、二硫
化炭素、 N,N,-ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トル
エン、キシレン、ヘキサン、オクタン等を挙げることが
できる。溶媒の使用量も限定されないが、通常はエンド
−N-オキシピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導
体(III) の1重量に対して約 0.2〜100 容を、好ましく
は約 0.5〜50容を、さらに好ましくは約 1〜20容を用い
る。
【0072】またハロゲン化剤の使用量も限定されない
が、通常はエンド−N-オキシピリジル−N-保護アザビシ
クロヘプタン誘導体(III) の1当量に対して約 1〜50当
量を、好ましくは約 1〜20当量を、さらに好ましくは約
1〜10当量を使用する。なお溶媒は単独でも、2種類以
上の混合物を用いてもいずれでもよい。
【0073】本反応はエンド−N-オキシピリジル−N-保
護アザビシクロヘプタン誘導体(III) を必要に応じて溶
媒に溶解し、ハロゲン化剤を加えて反応させる。その際
の反応温度は限定されないが、通常は室温〜溶媒または
ハロゲン化剤の還流温度において実施することができ
る。反応時間は温度によって異なるが、通常は30分〜24
時間程度で終了する。得られたエンド−ハロピリジル−
N-保護アザビシクロヘプタン誘導体(I) の粗生成物は、
カラムクロマトグラフィー、再結晶等の常法によりさら
に精製することができる。
【0074】工程10 本工程は、エンド−ハロピリジル−N-保護アザビシクロ
ヘプタン誘導体(I) を脱保護して、エンド−ハロピリジ
ル−アザビシクロヘプタン誘導体(II)を製造する工程で
あり、有機合成における一般的な常法にしたがって接触
還元または酸加水分解することにより実施できる。加水
分解の際に用いる酸は限定されないが、通常は塩酸、硫
酸、硝酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、リン
酸などの無機酸、またはメタンスルホン酸、エタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、
カンファースルホン酸などのスルホン酸を用いることが
できる。
【0075】次に、本発明の実施にあたり必要な出発物
質を製造するための製造例を、実施例に先立って掲げ
る。
【0076】製造例1 3−(3−ピリジル)−4−ア
セタミド−2−シクロヘキセン−1−オンの合成
【0077】
【化29】
【0078】[式中 Ac はアセチル基を意味する。]3
−アセタミドアセチルピリジン 2.1g(11.8mmol) のエタ
ノール(20ml)溶液に、0℃でナトリウムエチラート 0.8
g(1.88mmol) を加え5分間攪拌した後、メチルビニルケ
トン 1ml(12mmol)を0℃で30分かけて滴下した。そのま
ま1時間攪拌した後、減圧濃縮し、残渣に水を加え塩化
メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮
し、残渣をエタノール−エーテルから再結晶して標題化
合物の淡褐色結晶 0.464g を得た。また再結晶回収母液
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレ
ン:メタノール系)で精製し、標題化合物の結晶をさら
に0.28g回収した。(合計収率; 28%)
【0079】融点; 185-187℃1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.93(3H,s)、2.17-2.
26(1H,m)、2.30-2.40(1H,m)、2.50-2.66(2H,m)、5.44(1H,d
dd,J=8.8, 4.4, 4.4Hz)、6.36(1H,d,J=1.2Hz)、6.50(1H,
d,J=9.2Hz)、7.35(1H,dd,J=8.0, 4.8Hz)、7.80(1H,ddd,J=
8.0, 1.8, 1.8Hz)、8.55-8.60(2H,m)
【0080】続いて本発明を具体的に説明するため以下
に実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定されないこ
とは言うまでもない。
【実施例】実施例1 3−(3−ピリジル)−4−アセタミド−2
−シクロヘキサン−1− オールの合成
【0081】
【化30】
【0082】3−(3−ピリジル)−4−アセタミド−
2−シクロヘキセン−1−オン 0.52g(2.26mmol)をメタ
ノール(30ml)に溶解し、酸化白金触媒の存在下に室温・
常圧で4時間接触還元した。触媒を濾別後、減圧濃縮
し、標題化合物の油状粗生成物を得た。この粗生成物は
精製せずとも、次反応に用いるには十分な純度を有す
る。
【0083】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.40-
2.10(9H,m)、2.64-3.12(1H,m)、3.66-4.38(2H,m)、7.32-7.
38(1H,m)、7.68-7.77(1H,m)、8.32-8.42(2H,m)
【0084】実施例2 3−(3−ピリジル)−4−ア
ミノシクロヘキサン−1−オールの合成
【0085】
【化31】
【0086】実施例12で得た3−(3−ピリジル)−
4−アセタミド−2−シクロヘキサン−1−オールの粗
生成物に 20%水酸化ナトリウム水溶液(50ml)を加え、10
時間加熱還流した。反応液を冷却後、塩化メチレンで抽
出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮して、標題化
合物の油状粗生成物 0.357g を得た。この粗生成物は精
製せずとも、次反応に用いるには十分な純度を有する。
【0087】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.32-
2.15(6H,m)、2.32-2.43(1H,m)、2.78-3.02(1H,m)、3.70-3.
85(1H,m)、7.22-7.32(1H,m)、7.52-7.60(1H,m)、8.42-8.54
(2H,m)
【0088】実施例3 3−(3−ピリジル)−4−ベ
ンゾキシカルバミドシクロヘキサン−1−オールの合成
【0089】
【化32】
【0090】実施例13で得た3−(3−ピリジル)−
4−アミノシクロヘキサン−1−オールの粗生成物 0.3
57g を塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下、1N−水酸
化ナトリウム水溶液(12ml)と塩化カルボベンゾキシ 1.0
ml(7.0mmol) を加えた。室温で1時間攪拌した後、反応
液から塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥
後、減圧濃縮して、標題化合物の油状粗生成物を得た。
この粗生成物は精製せずとも、次反応に用いるには十分
な純度を有する。
【0091】実施例4 1−メタンスルホニルオキシ−
3−(3−ピリジル)−4−ベンゾキシカルバミドシク
ロヘキサンの合成(トランス異性体[化33]およびシ
ス異性体[化34])
【0092】
【化33】
【0093】
【化34】
【0094】[いずれも、式中 Ms はメタンスルホニル
基を意味する。]実施例14で得た3−(3−ピリジ
ル)−4−ベンゾキシカルバミドシクロヘキサン−1−
オールをピリジン(30ml)に溶解し、室温で塩化メタンス
ルホニル 0.7ml(9.0mmol) を加え、そのまま17時間攪拌
した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、
塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル)で精製し低極性成分として標題化合物の
トランス異性体 0.11mg を得た。(収率;3−(3−ピ
リジル)−4−アセタミド−2−シクロヘキセン−1−
オンから 12.0%)
【0095】またシリカゲルカラムクロマトグラフィー
における高極性成分として、副生成物である標題化合物
のシス異性体 0.16mg を得た。
【0096】トランス異性体1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.40-2.40(6H,m)、2.
56-2.70(1H,m)、 3.016および3.057(3H,s)、4.82-4.89(2
H,m)、7.10-7.61(7H,m)、8.40-8.54(2H,m)
【0097】シス異性体1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.66-2.40(6H,m)、2.
82-3.20(1H,m)、 3.028および3.052(3H,s)、4.85-4.94(2
H,m)、7.10-7.61(7H,m)、8.40-8.501(2H,m)
【0098】実施例5 1−メタンスルホニルオキシ−
3−(3−ピリジル)−4−アミノシクロヘキサンの合
【0099】
【化35】
【0100】1−メタンスルホニルオキシ−3−(3−
ピリジル)−4−ベンゾキシカルバミドシクロヘキサン
0.31g(0.77mmol)をメタノール(40ml)に溶解し、 10%パ
ラジウム炭素触媒の存在下、室温・常圧で8時間接触還
元した。触媒を濾別後、減圧濃縮し、標題化合物の粗精
製物を得た。この粗生成物は精製せずとも、次反応に用
いるには十分な純度を有する。
【0101】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.50-
3.22(1H,m)、4.72-4.83(1H,m)、7.42-7.50(1H,m)、7.82-7.
88(1H,m)、8.44-8.54(2H,m)
【0102】実施例6 エンド−2−(3−ピリジル)
−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびエク
ソ−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタンの合成
【0103】
【化36】
【0104】
【化37】
【0105】実施例16で得た1−メタンスルホニルオ
キシ−3−(3−ピリジル)−4−アミノシクロヘキサ
ンを 80%エタノール水(20ml)に溶解し、1N−水酸化ナト
リウム水溶液(0.8ml) を加えて、15時間 50-55℃で加熱
攪拌した。反応液を冷却後、減圧濃縮し、水を加えて塩
化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃
縮し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー
(塩化メチレン:メタノール:アンモニア水系)で精製
し、エンド−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタンを 45mg (収率; 34%)と、エ
クソ−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタンを 2mg(収率; 1.5% )得た。
【0106】1H-NMR(400MHz,CDCl3); (1) エンド−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタンδ(ppm) 1.40-1.74(5H,m)、2.10
-2.19(1H,m)、3.35-3.44(1H,m)、3.82(2H,t,J=4.8Hz)、7.2
5(1H,dd,J=7.6, 4.8Hz)、7.51(1H,d,J=8.0Hz)、8.46(1H,d
d,J=4.8, 1.6Hz)、8.49(1H,d,J=2.4Hz)
【0107】(2) エクソ−2−(3−ピリジル)−7−
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンδ(ppm) 1.50-2.0
5(5H,m)、2.20-2.32(1H,m)、2.85(1H,dd,J=8.8, 5.2Hz)、
3.64(1H,d,J=4.0Hz)、3.84(1H,t,J=3.8Hz)、7.22(1H,dd,J
=8.0, 4.8Hz)、7.73(1H,dt,J=8.0, 1.6Hz)、8.43(1H,dd,J
=4.8, 1.6Hz)、8.51(1H,d,J=2.4Hz)
【0108】実施例7 エンド−2−(3−ピリジル)
−7−アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの
合成
【0109】
【化38】
【0110】エンド−2−(3−ピリジル)−7−アザ
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン 45mg(0.26mmol) をピ
リジン(5ml) に溶解し、無水酢酸 0.05ml(0.5mmol)を加
え、室温で12時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣
をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩化メチレ
ン:メタノール:アンモニア水系)で精製し、油状の標
題化合物 0.056g を得た。(収率; 100% )
【0111】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.43-
1.93(5H,m)、2.10および2.13(3H,s)、2.10-2.22(1H,m)、2.
28-2.38(1H,m)、3.46-3.55(1H,m)、 4.26および4.28(1H,
t,J=5.20Hz)、4.77および4.83(1H,t,J=5.20, 4.80Hz)、7.
25-7.34(1H,m)、7.51-7.57(1H,m)、8.52(1H,br-s)
【0112】実施例8 エンド−2−(3−ピリジル)
−7−アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
N−オキシドの合成
【0113】
【化39】
【0114】エンド−2−(3−ピリジル)−7−アセ
チルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 0.135g(0.62
mmol) を塩化メチレン(7ml) に溶解し、 80%メタクロロ
過安息香酸 0.15g(0.69mmol)とリン酸水素二ナトリウム
・12水和物(Na2HPO4・12H2O)0.125g(0.35mmol)を加え、
室温にて19時間攪拌した。不溶物を濾別後、減圧濃縮
し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩
化メチレン:メタノール系)で精製し、標題化合物 0.1
32g を得た。(収率; 91%)
【0115】1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.40-
1.70(1H,m)、1.82-1.95(1H,m)、2.09および2.11(3H,s)、2.
25-2.38(1H,m)、3.40-3.49(1H,m)、 4.27および4.28(1H,
t,J=5.20および 3.60Hz)、4.77 および4.83(1H,t,J=4.80
Hz)、7.16(1H,d,J=8.0Hz)、7.25-7.33(1H,m)、8.12-8.20(2
H,m)
【0116】実施例9 エンド−2−(6−クロロ−3
−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.2.
1]ヘプタンおよびエンド−2−(2−クロロ−3−ピ
リジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.2.1]
ヘプタンの合成
【0117】
【化40】
【0118】
【化41】
【0119】エンド−2−(3−ピリジル)−7−アセ
トキシアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン N−オキ
シド 0.07g(0.3mmol) にオキシ塩化リン(3ml) を加え、
80℃で10分間攪拌した。冷却後、反応液を氷水中にあ
け、5N−水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とし、塩化メ
チレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮
し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩
化メチレン:メタノール系)で精製し、標題化合物の混
合物 4mgを得た。
【0120】実施例10 エンド−2−(6−クロロ−
3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タンおよびエンド−2−(2−クロロ−3−ピリジル)
−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0121】
【化42】
【0122】
【化43】
【0123】実施例20で得たエンド−2−(6−クロ
ロ−3−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ
[2.2.1]ヘプタンとエンド−2−(2−クロロ−
3−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.
2.1]ヘプタンの混合物 4mgに5N−塩酸(3ml) を加え
て3時間加熱還流した。反応液を冷却後、減圧濃縮し、
残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩化メ
チレン:メタノール:アンモニア水系)で精製し、エン
ド−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタンを 0.6mg(収率; 18%)
と、エンド−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを 0.4mg(収率;
12%)得た。
【0124】1H-NMR(400MHz,CDCl3); (1) エンド−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン δ(ppm) 1.50-2.48(6H,m)、3.64-3.71(1H,m)、4.09(2H,t,
J=4.8Hz)、7.33(1H,d,J=8.4Hz)、7.49(1H,dd,J=8.2, 2.4H
z)、8.27(1H,d,J=2.4Hz) IR(neat): 3400,2924,1461,1105 cm-1 FAB-MS; m/z 211(37Cl)/209(35Cl):(MH+)
【0125】(2) エンド−2−(2−クロロ−3−ピリ
ジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン δ(ppm) 1.62-2.27(6H,m)、3.79-3.86(1H,m)、3.96(1H,t,
J=4.8Hz)、4.15(1H,t,J=4.8Hz)、7.26(1H,dd,J=7.8, 4.8H
z)、7.64(1H,dd,J=7.8, 1.6Hz)、8.30(1H,dd,J=4.8, 1.6H
z) IR(neat): 3400,3200,2961,1406,1074 cm-1 FAB-MS; m/z 211(37Cl)/209(35Cl):(MH+)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // A61K 31/44 A61K 31/44 35/56 35/56 A61P 25/04 A61P 25/04 (56)参考文献 特開 平7−10878(JP,A) Tetrahedron Lette rs, 1993年 7月 9日, 34 (28), pp4477−80, 1993 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 487/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(III) 【化1】 [式中、Rは、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、芳
    香族アシル基、アリル基、低級アルコキシカルボニル
    基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アラルキル
    基、または三置換シリル基を意味する。]で表されるエ
    ンド−N-オキシピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン
    誘導体をハロゲン化剤と反応させ、次いで、必要に応じ
    て脱保護することを特徴とする、下記一般式(Ia) 【化2】 [式中、R1aは、水素原子、または前記R1と同様の
    意味を有し、Rはハロゲン原子を意味する。]で表さ
    れるエンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導
    体またはその薬理学的に許容される塩の製造法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(IV) 【化3】 [式中、Rは、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、芳
    香族アシル基、アリル基、低級アルコキシカルボニル
    基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アラルキル
    基、または三置換シリル基を意味する。]で表されるエ
    ンド−ピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体を
    過酸化水素水、過酸または有機過酸化物で酸化して下記
    一般式(III) 【化4】 [式中、Rは、前記と同様の意味を有する。]で表さ
    れるエンド−N-オキシピリジル−N-保護アザビシクロヘ
    プタン誘導体とし、次いでハロゲン化剤と反応させ、次
    いで、必要に応じて脱保護することを特徴とする、下記
    一般式(Ia) 【化5】 [式中、R1aは水素原子、または前記R1と同様の意
    味を有し、Rはハロゲン原子を意味する。]で表され
    るエンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体
    誘導体またはその薬理学的に許容される塩の製造法。
  3. 【請求項3】 下式(V) 【化6】 で表されるエンド−ピリジル−アザビシクロヘプタン誘
    導体をアミノ基の保護試薬と反応させて下記一般式(IV) 【化7】 [式中、Rは、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、芳
    香族アシル基、アリル基、低級アルコキシカルボニル
    基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アラルキル
    基、または三置換シリル基を意味する。]で表されるエ
    ンド−ピリジル−N−保護アザビシクロヘプタン誘導体
    とし、過酸化水素水、過酸または有機過酸化物で酸化し
    て下記一般式(III) 【化8】 [式中、Rは、前記と同様の意味を有する。]で表さ
    れるN−オキシピリジル−N−保護アザビシクロヘプタ
    ン誘導体とし、次いでハロゲン化剤と反応させ、次い
    で、必要に応じて脱保護することを特徴とする、下記一
    般式(Ia) 【化9】 [式中、R1aは水素原子、または前記R1と同様の意
    味を有し、Rはハロゲン原子を意味する。]で表され
    るエンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体
    誘導体またはその薬理学的に許容される塩の製造法。
  4. 【請求項4】下記一般式(VI) 【化10】 [式中、R は低級アルキル基またはアリール基を意
    味する。]で表されるアミノ−ピリジル−シクロヘキサ
    ノール・スルホン酸エステル誘導体を塩基処理して下式
    (V) 【化11】 で表されるエンド−ピリジル−アザビシクロヘプタン誘
    導体とし、次いでアミノ基の保護試薬と反応させて下記
    一般式(IV) 【化12】 [式中、Rは、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、芳
    香族アシル基、アリル基、低級アルコキシカルボニル
    基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アラルキル
    基、または三置換シリル基を意味する。]で表されるエ
    ンド−ピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン誘導体と
    し、次いで過酸化水素水、過酸または有機過酸化物で酸
    化して下記一般式(III) 【化13】 [式中、Rは、前記と同様の意味を有する。]で表さ
    れるエンド−N-オキシピリジル−N-保護アザビシクロヘ
    プタン誘導体とし、次いでハロゲン化剤と反応させ、次
    いで、必要に応じて脱保護することを特徴とする、下記
    一般式(Ia) 【化14】 [式中、R1aは水素原子、または前記R1と同様の意
    味を有し、Rはハロゲン原子を意味する。]で表され
    るエンド−ハロピリジル−アザビシクロヘプタン誘導体
    またはその薬理学的に許容される塩の製造法。
  5. 【請求項5】下記一般式(III) 【化15】 [式中、Rは、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、芳
    香族アシル基、アリル基、低級アルコキシカルボニル
    基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アラルキル
    基、または三置換シリル基を意味する。]で表されるエ
    ンド−N-オキシピリジル−N-保護アザビシクロヘプタン
    誘導体。
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