JP3459050B2 - Mosトランジスタの製造方法 - Google Patents

Mosトランジスタの製造方法

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JP3459050B2
JP3459050B2 JP18277494A JP18277494A JP3459050B2 JP 3459050 B2 JP3459050 B2 JP 3459050B2 JP 18277494 A JP18277494 A JP 18277494A JP 18277494 A JP18277494 A JP 18277494A JP 3459050 B2 JP3459050 B2 JP 3459050B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOSトランジスタの
製造方法に関し、クロミウム又はクロミウム化合物を含
む酸化膜の製造方法に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタのしきい値電圧は、
シリコン基板中の不純物濃度、シリコン基板とその
酸化膜界面の表面ポテンシャルエネルギー、シリコン
酸化膜の静電容量、フラットバンド電圧の4つの変数
により決定される。
【0003】このうち、フラットバンド電圧はさらに、
シリコン基板と上部電極の仕事関数差、酸化膜中に
おける電荷の分布、シリコン基板とその酸化膜の界面
近傍における固定電荷量、シリコン酸化膜の静電容量
の4種類の変数で決定される。
【0004】従来のしきい値電圧制御技術としては、シ
リコン基板中に意図的にホウ素や燐等の不純物をトラン
ジスタ製造工程で導入して、上記のとを制御する手
法が広く用いられており、また、一部の特殊用途のMO
Sトランジスタでは、異なる材質の上部電極を用いるこ
とによって、上記のを制御することが既に提案されて
いる。さらに、カルシウム、セシウム、ヨウ素などの不
純物をシリコン基板とその酸化膜の界面近傍にイオン注
入技術などを用いて導入することによって、上記のを
通じてしきい値電圧を制御できることが知られている。
【0005】これらのことは、“S.Aronowitz et al.:A
ppl.Phys.Lett.,52(11),p193(1988),L.Krunsin-Elbaum
and G.A.Sai-Halasz:Appl.Phys.Lett.,48(2),p177(198
6),L.Krunsin-Elbaum,J.Electrochem.Soc.,Vol.133,No.
8,p1712(1986)”などの文献に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来手法で
は、今後の集積回路の微細化とともに、しきい値制御の
手法に伴う製造工程数の増加あるいは工程時間の増加が
見込まれるだけでなく、不純物導入手法及びそれに付帯
する製造工程で発生する各種の悪影響が、MOSトラン
ジスタの性能、例えば、シリコン酸化膜の絶縁耐圧やシ
リコン基板中の少数キャリアのライフタイムなどを低下
させ、最終的に集積回路の製造歩留りを低下させること
が予測される。
【0007】これに対し、前述のを通じてしきい値電
圧を制御する場合、上記の悪影響を緩和できる。このこ
とは、フラットバンド電圧に寄与する〜の4種類の
変数の内容を各々吟味すれば明らかである。しかしなが
ら、その具体的な方法は今まで示されていない。
【0008】しきい値電圧の変化は、MOSトランジス
タ内に存在する金属元素に起因するフラットバンド電圧
の変化によりもたらされるとされている。しかし、ほと
んどの金属元素では、フラットバンド電圧が変化する理
由は前述のを通じている場合が多く、純粋にを通じ
てしきい値電圧を制御できる金属元素は発見されていな
い。
【0009】また、MOSトランジスタ内に金属元素を
存在させることにより、フラットバンド電圧以外の他の
電気的特性、例えば、シリコン酸化膜の絶縁耐圧やシリ
コン基板中の少数キャリアのライフタイムなどに悪影響
を及ぼすなどの弊害が生じるとされており、一般的にシ
リコン酸化膜中に意図的に金属元素を導入することを避
けるようにしている。MOSトランジスタ内のクロミウ
ムに関しては、フラットバンド電圧を変化させるが、同
時に少数キャリアのライフタイムの低下やシリコン酸化
膜の絶縁耐圧に悪影響を及ぼす弊害を生じることが知ら
れている。
【0010】これらのことは、“滝山真功,大塚進,日
月應治:第38回応用物理学関係連合講演会講演予稿集
No.2,30a-SY-14,p707,1991年.M.Takiyama et al.: 『Th
ermal Process Dependence of Chromium Doner/Accepto
r in Silicon』in MaterialScience Forum,Vol.117-11
8,edited by T.Taguchi,Trans.Tech.Pub.,1993,p.261-2
66. 中西俊郎, 大沢昭: 第38回応用物理学関係連合講
演会講演予稿集No.2,28a-V-7,p592,1991年. ”の文献に
記載されている。
【0011】ところが、シリコン酸化膜とその上部電極
の界面及びその界面近傍のシリコン酸化膜内にのみクロ
ミウムを含ませることにより、上記の弊害を排除してし
きい値電圧を制御できることが判明した。
【0012】本発明の目的は、シリコン酸化膜とその上
部電極の界面及びその界面近傍のシリコン酸化膜内にの
みクロミウムを含んでいるMOSトランジスタを製造す
る際に、クロミウムを効果的にシリコン酸化膜中に取り
込める方法を提供することにある。
【0013】また、本発明のその他の目的は、表面にク
ロミウム又はクロミウム化合物が存在するシリコン基板
を熱酸化してシリコン酸化膜を形成する場合、シリコン
酸化膜とその上部電極の界面及びその界面近傍のシリコ
ン酸化膜内にのみクロミウムを含ませるとともにクロミ
ウムがシリコン基板内の不純物の濃度分布に悪影響を及
ばさないMOSトランジスタの製造方法を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のMOSトランジスタの製造方法は、シリコ
ン基板を熱酸化してシリコン酸化膜を形成する前に、上
記シリコン基板表面にクロミウム又はクロミウム化合物
を添加した無機溶液又は有機溶液を接触させてクロミウ
ムを上記シリコン基板表面に存在させ、その後の上記シ
リコン基板の熱酸化によりクロミウムをシリコン酸化膜
中に含ませる。
【0015】また、本発明の好ましい態様としては、無
機溶液又は有機溶液中のクロミウム又はクロミウム化合
物の濃度を1000ppm以下に制御する。なお、好まし
くは、無機溶液又は有機溶液中のクロミウム又はクロミ
ウム化合物の濃度を0.1ppb以上1000ppm以下に制
御する。
【0016】また、本発明の好ましい態様としては、表
面にクロミウム又はクロミウム化合物が存在する上記シ
リコン基板を1150℃以下の温度で熱酸化する。ま
た、上記熱酸化に用いる熱処理装置へのシリコン基板の
挿入及び熱酸化時におけるシリコン基板の昇温の少なく
とも一方を酸化性雰囲気で行う。さらに、上記熱酸化に
用いる熱処理装置への上記シリコン基板の挿入を115
0℃以下の温度で且つ10mm/分以上の速度で行う。
なお、好ましくは、上記熱処理装置として急速昇温熱処
理炉を用いる。
【0017】
【0018】
【0019】
【作用】本発明では、あらかじめクロミウム又はクロミ
ウム化合物をシリコン基板表面に存在させておくことに
よって、熱酸化時にシリコン酸化膜とその上部電極の界
面及びその界面近傍のシリコン酸化膜内にのみクロミウ
ムを取り込むことができる。
【0020】また、表面にクロミウム及びクロミウム化
合物が存在するシリコン基板を1150℃以下の温度で
熱酸化することにより、シリコン酸化膜の絶縁性をほと
んど損なわず、且つシリコン基板中の電気的特性にほと
んど悪影響を与えることなく、しきい値電圧の制御を行
うことができるMOSトランジスタが得られる。
【0021】
【0022】
【実施例】図1は、本発明の一実施例によるMOSトラ
ンジスタの概略断面図である。1はシリコン基板、2は
MOSトランジスタのソース領域、3はMOSトランジ
スタのドレイン領域、4はMOSトランジスタのシリコ
ン酸化膜、5はシリコン酸化膜の上部電極であり、6で
示す領域がクロミウムを含ませる領域である。
【0023】
【表1】
【0024】表1は、図1に示すシリコン基板1を熱酸
化する前に100ppm の濃度でクロミウムを添加した無
機溶液又は有機溶液をシリコン基板1表面に塗布後、シ
リコン基板1を熱酸化してMOSトランジスタを作成す
る場合において、クロミウムを添加する溶液の種類がM
OSトランジスタのしきい値電圧を変化させるのに有効
であるか否かを示している。表1中の『効果大』は、し
きい値電圧を1V以上変化させることができたことを示
し、『効果あり』は、しきい値電圧を0.5V以上1V
未満変化させることができたことを示し、『効果小』
は、しきい値電圧を0.5V未満変化させることができ
たことを示す。表1中には、MOSトランジスタの他の
電気的特性であるシリコン酸化膜4の絶縁耐圧、少数キ
ャリアの発生ライフタイムに及ぼすクロミウムの影響も
同時に記載した。なお、シリコン酸化膜4の絶縁耐圧の
悪影響の判断基準は、シリコン酸化膜4に0Vから徐々
に増加するような電圧を印加し、シリコン酸化膜4中を
流れるリーク電流が1μm/cm2 に達した瞬間のシリコン
酸化膜4における印加電界が8MV/cm 以上となるチップ
の数から算出された酸化膜耐圧歩留りが、クロミウムを
添加しないリファレンスの酸化膜耐圧歩留りより少しで
も低下する場合を『悪影響あり』とした。また、発生ラ
イフタイムの悪影響の判断基準は、シリコン基板1中の
少数キャリアの発生ライフタイムの測定値が、クロミウ
ムを添加しないリファレンスのMOSトランジスタのラ
イフタイムと同等の場合を『悪影響なし』、50%以上
低下している場合を『悪影響あり』とした。
【0025】2種あるいは3種混合溶液を用いる場合、
シリコン酸化膜4の絶縁耐圧の劣化や少数キャリアの発
生ライフタイムの低下が認められる場合があるが、それ
らの電気的特性の劣化は溶液を塗布することによるシリ
コン表面の面荒れが原因であり、クロミウム自身による
悪影響ではない。従って、それらの結果は、本発明の有
効性を損なうものではない。
【0026】
【表2】
【0027】表2は、図1に示すシリコン基板1を熱酸
化する前に100ppm の濃度でクロミウムを添加した無
機溶液又は有機溶液の中にシリコン基板1を浸漬後、シ
リコン基板1を熱酸化してMOSトランジスタを作成す
る場合において、クロミウムを添加する溶液の種類がM
OSトランジスタのしきい値電圧を変化させるのに有効
であるか否かを示している。表1中の『効果大』は、し
きい値電圧を1V以上変化させることができたことを示
し、『効果あり』は、しきい値電圧を0.5V以上1V
未満変化させることができたことを示し、『効果小』
は、しきい値電圧を0.5V未満変化させることができ
たことを示しす。表1中には、MOSトランジスタの他
の電気的特性であるシリコン酸化膜4の絶縁耐圧、少数
キャリアの発生ライフタイムに及ぼすクロミウムの影響
も同時に記載した。
【0028】2種あるいは3種混合溶液を用いる場合、
シリコン酸化膜4の絶縁耐圧の劣化や少数キャリアの発
生ライフタイムの低下が認められる場合があるが、それ
らの電気的特性の劣化は溶液に浸漬することによるシリ
コン表面の面荒れが原因であり、クロミウム自身による
悪影響ではない。従って、それらの結果は、本発明の有
効性を損なうものではない。
【0029】表1、表2の結果から、熱酸化前のシリコ
ン基板1の表面にクロミウムを存在させてしきい値電圧
を制御する場合、その実現にはクロミウムを接触させる
方法を問わないことがわかる。
【0030】図2は、シリコン基板1を熱酸化する前に
クロミウムを添加した例えば硝酸溶液をシリコン基板1
表面に塗布する場合、硝酸溶液中のクロミウム濃度と塗
布後のシリコン基板1表面に存在するクロミウム量の関
係を示している。横軸は硝酸溶液中のクロミウム濃度を
示しており、縦軸はクロミウム塗布後のシリコン基板1
表面の単位面積当たりのクロミウム量を示している。
【0031】図2から、硝酸溶液中のクロミウム濃度を
0.01ppm 〜1000ppm までの範囲で増加させるこ
とにより、シリコン基板1表面の単位面積当たりのクロ
ミウム量を増加させることができる。硝酸溶液中のクロ
ミウム濃度とシリコン基板1表面の単位面積当たりのク
ロミウム量の関係は、単純比例関係であるので、熱酸化
前のシリコン基板1表面に任意の量のクロミウムを存在
させられることがわかる。硝酸溶液中のクロミウム濃度
が0.01ppm を下回ると、シリコン基板1表面の単位
面積当たりのクロミウム量のばらつきが大きくなり、実
用に供することが難しくなる。
【0032】図3は、シリコン基板1を熱酸化する前に
クロミウムを添加した例えば硝酸溶液中にシリコン基板
1を浸漬する場合、硝酸溶液中のクロミウム濃度と浸漬
後のシリコン基板1表面に存在するクロミウム量の関係
を示している。横軸は硝酸溶液中のクロミウム濃度を示
しており、縦軸は硝酸溶液に浸漬後のシリコン基板1表
面の単位面積当たりのクロミウム量を示している。な
お、シリコン基板1の硝酸溶液への浸漬は、シリコン基
板1へのクロミウム付着量を飽和させるため30秒以上
行う必要がある。また、シリコン基板1を硝酸溶液から
引き上げた後、30分以上放置して自然乾燥を行う。
【0033】図3から、硝酸溶液中のクロミウム濃度を
1000ppm までの範囲で増加させることにより、シリ
コン基板1表面の単位面積当たりのクロミウム量を増加
させることができる。硝酸溶液中のクロミウム濃度とシ
リコン基板1表面の単位面積当たりのクロミウム量の関
係は、1対1の関係であるので、熱酸化前のシリコン基
板1表面に任意の量のクロミウムを存在させられること
がわかる。なお、シリコン基板1表面の単位面積当たり
のクロミウム量は、硝酸溶液中のクロミウム濃度が10
ppmを越えると飽和傾向を示すようになる。
【0034】次に、本発明の第1実施例によるMOSト
ランジスタの製造方法を図4を参照しながら説明する。
【0035】図4は、本発明の第1実施例によるMOS
トランジスタの製造方法を工程順に示す概略断面図であ
る。
【0036】まず、図4(a)に示すように、不純物と
して燐を4×1014atoms/cm3 程度の濃度で含むN型の
シリコン基板11の表面を洗浄した後、例えば、クロミ
ウム成分を含む硝酸溶液をシリコン基板11上にスピン
コートなどの方法で塗布する。クロミウム成分の塗布量
は、2×1010〜5×1014atoms/cm2 程度とし、シリ
コン基板11表面に剥き出ているシリコン原子の面密度
(約2×1015atoms/cm2 )よりも少なくする。従っ
て、0.25〜0.0001原子層に相当する目に見え
ないクロミウム成分層12が表面に形成される。なお、
クロミウム成分層12の形成は浸漬法により行ってもよ
い。
【0037】次に、図4(b)に示すように、クロミウ
ム成分層12を表面に有するシリコン基板11を熱処理
炉に挿入して酸化処理を行い、クロミウムを含んだ領域
14を有するシリコン酸化膜13を形成する。この時、
熱処理炉における温度プロファイルは図5に示すように
なり、シリコン基板11の挿入時における温度T1 、挿
入速度及び雰囲気A、昇温時における昇温速度及び雰囲
気B、熱酸化時における温度T2 及び雰囲気Cなどの酸
化処理方法を最適化することにより、クロミウムを含ん
だ領域14をシリコン酸化膜13の表面近傍にのみ存在
させることができる。なお、シリコン基板11の熱処理
炉への挿入は、機械を用いて外部から一定の速度で行わ
れる。また、雰囲気Aと雰囲気Bの少なくとも一方は、
微量の酸素を含むアルゴンや窒素などの非酸化性雰囲
気、雰囲気Cは、酸素又は水蒸気を含んだ酸素であるこ
とが好ましい。
【0038】次に、図4(c)に示すように、LPCV
D法により多結晶シリコン膜15を堆積し、多結晶シリ
コン膜15にイオン注入などの方法で不純物を導入して
導電性を持たせる。
【0039】次に、図4(d)に示すように、フォトリ
ソグラフィー及びドライエッチングにより多結晶シリコ
ン膜15をパターニングしてゲート電極16を形成した
後、B+ やBF2+などのP型の不純物をゲート電極16
をマスクとしてイオン注入などの方法で打ち込むことに
より低濃度不純物拡散層17を形成する。
【0040】次に、図4(e)に示すように、LPCV
D法によりシリコン酸化膜を堆積した後、ドライエッチ
ングによりエッチバックを行ってサイドウォール酸化膜
18を形成し、B+ やBF2+などのP型の不純物をゲー
ト電極16及びサイドウォール酸化膜18をマスクとし
てイオン注入などの方法で打ち込み、熱処理を行って高
濃度不純物拡散層19を形成する。
【0041】図6は、表面にクロミウムを有するシリコ
ン基板の熱酸化時の温度T2 をパラメータとした場合に
おけるキャリア濃度の深さ方向分布を示した図である。
ここで、シリコン基板には不純物として燐が4×1014
atoms/cm3 程度の濃度で添加され、クロミウムは2×1
14atoms/cm2 の表面密度となるように塗布されてい
る。なお、シリコン基板中のクロミウムはアクセプタと
なるので、クロミウムがシリコン基板に入ると燐から発
生するキャリアを打ち消してシリコン基板中のキャリア
濃度は減少する。
【0042】図6において、21のプロットは熱酸化時
の温度T2 が1150℃の場合、22のプロットは熱酸
化時の温度T2 が1200℃の場合を示している。熱酸
化時の温度T2 が1150℃の場合は、シリコン基板中
のキャリア濃度は深さ方向で一定であり、クロミウムが
シリコン基板に拡散していない。しかし、熱酸化時の温
度T2 が1200℃になると、シリコン基板中のキャリ
ア濃度が表面に向かって減少している。これは、シリコ
ン中に拡散したクロミウムがアクセプタ不純物として働
きドナー不純物である燐の作用を打ち消すために起こ
り、クロミウムがシリコン基板に拡散していることを示
している。
【0043】従って、熱酸化時にクロミウムがシリコン
基板に拡散しないようにするためには、熱酸化時の温度
2 を1150℃以下にする必要がある。
【0044】図7は、表面にクロミウムを有するシリコ
ン基板を熱処理炉に挿入する時の温度T1 をパラメータ
とし、1150℃で熱酸化を行った場合におけるキャリ
ア濃度の深さ方向分布を示した図である。ここで、シリ
コン基板には不純物として燐が4×1014atoms/cm3
度の濃度で添加され、クロミウムは6×1012atoms/cm
2 の表面密度となるように塗布されている。また、熱処
理炉への挿入時の雰囲気Aは非酸化性雰囲気とし、挿入
速度は100mm/分とした。
【0045】図7において、31のプロットは挿入時の
温度T1 が900℃の場合、32のプロットは挿入時の
温度T1 が1000℃の場合、33のプロットは挿入時
の温度T1 が1100℃の場合を示している。挿入時の
温度T1 が900℃及び1000℃の場合は、シリコン
基板中のキャリア濃度は深さ方向でほぼ一定であり、ク
ロミウムがシリコン基板に拡散していない。しかし、挿
入時の温度T1 が1100℃になると、シリコン基板中
のキャリア濃度が表面に向かって減少し、クロミウムが
シリコン基板に拡散している。
【0046】以上の実施例は熱処理炉への挿入時の雰囲
気Aが非酸化性雰囲気の場合であるが、熱処理炉への挿
入時の雰囲気A及び昇温時の雰囲気Bが10%の酸化性
雰囲気の場合は、挿入時の温度T1 が1150℃まで上
昇しても、図7の31のプロットに示すように、シリコ
ン基板中のキャリア濃度は深さ方向で一定となる。
【0047】すなわち、熱処理炉への挿入を非酸化性雰
囲気で行う場合は、クロミウムがシリコン基板に拡散し
ないようにするために挿入時の温度T1 を1100℃未
満とする必要があるが、熱処理炉への挿入を酸化性雰囲
気で行う場合は、挿入時の温度T1 を1150℃として
も問題ないことがわかる。
【0048】
【表3】
【0049】表3は、表面にクロミウムを有するシリコ
ン基板の熱酸化時における熱処理炉への挿入温度T1
び挿入速度がシリコン基板のキャリア濃度に与える影響
を示した表である。ここで、シリコン基板には不純物と
して燐が4×1014atoms/cm 3 程度の濃度で添加され、
クロミウムは6×1012atoms/cm2 の表面密度となるよ
うに塗布されている。なお、シリコン基板のキャリア濃
度に与える影響の評価基準は、図6、図7に示すよう
に、基板深さ方向のキャリア濃度を測定し、表面近傍の
キャリア濃度がクロミウムを意図的に含ませない場合と
比較して変化が確認された場合に『悪影響あり』と判断
した。
【0050】挿入温度T1 が800℃以下の場合、挿入
速度が10mm/分まで低下しても悪影響は現れない
が、挿入温度T1 が900℃では挿入速度が10mm/
分以下、挿入温度T1 が1000℃では挿入速度が40
mm/分以下、挿入温度T1 が1100℃では挿入速度
が70mm/分以下、挿入温度T1 が1150℃では挿
入速度が90mm/分以下で悪影響が現れる。
【0051】従って、1150℃以下の温度でシリコン
基板を酸化する場合、シリコン基板を熱処理装置に挿入
する温度T1 によらずクロミウムのシリコン基板への悪
影響を排除するためには、熱処理装置にシリコン基板を
挿入する速度を100mm/分以上とする必要がある。
【0052】また、クロミウムのシリコン基板への悪影
響を排除するためには、ハロゲンやキセノン光源などを
用いた急速昇温型のランプアニール炉を熱処理炉として
使用してもよい。
【0053】以上、本発明の第1実施例について説明し
たが、シリコン基板内に添加された不純物は燐ではな
く、ボロン、砒素、アンチモンなどのその他の不純物で
もよい。また、シリコン基板上に存在させるクロミウム
は、例えばCrO、Cr2 3、CrO3 などの酸化ク
ロムなどのクロミウム化合物でもよい。また、本実施例
はDRAMなどのメモリセル内部に配置されているMO
S型トランジスタのゲート酸化膜やフラッシュメモリな
どに使用されているトンネル酸化膜、薄膜トランジスタ
(TFT)におけるゲート絶縁膜などにも適用可能であ
る。また、素子分離領域に設けられたフィールドトラン
ジスタやSOI素子などに使用してもよい。また、MO
S型トランジスタのゲート酸化膜は、ONO膜などのシ
リコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造の膜であっ
てもよい。
【0054】次に、本発明の第2実施例によるMOSト
ランジスタの製造方法を図8を参照しながら説明する。
図8は、本発明の第2実施例によるMOSトランジスタ
の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【0055】まず、図8(a)に示すように、不純物と
して燐を4×1014atoms/cm3 程度の濃度で含むN型の
シリコン基板41の表面を洗浄した後、縦型拡散炉など
の熱処理炉に挿入して酸化処理を行い例えば500Å程
度の膜厚のシリコン酸化膜42を形成する。この時、例
えば、熱酸化時における温度を1000℃、雰囲気を純
度が99.999%以上の水蒸気と酸素の混合雰囲気と
する。
【0056】次に、図8(b)に示すように、イオン注
入43によりクロミウムイオン又はCrO3 、CrO4
2- 、Cr2 4 2-などのクロミウム酸化物イオンをシ
リコン酸化膜12中に導入する。この時のイオン注入4
3の条件として、ドーズ量を例えば5×1011atoms/cm
2 程度、注入エネルギーを例えば20keV程度とす
る。
【0057】次に、図8(c)に示すように、熱処理を
行ってクロミウムをシリコン酸化膜42中に拡散させる
ことにより、シリコン酸化膜42の表面近傍にのみクロ
ミウムを含むシリコン酸化膜44を形成する。この時の
熱処理の条件として、熱処理温度は600℃〜1000
℃の範囲であることが好ましく、熱処理時の雰囲気中に
は2%以上で且つ7%未満の濃度の酸素が含まれている
ことが好ましい。また、熱処理時間は5〜60分の範囲
であることが好ましい。
【0058】次に、図8(d)に示すように、LPCV
D法により多結晶シリコン膜45を堆積し、多結晶シリ
コン膜45にイオン注入などの方法で燐等の不純物を導
入して導電性を持たせる。
【0059】次に、図8(e)に示すように、フォトリ
ソグラフィー及びドライエッチングにより多結晶シリコ
ン膜45をパターニングしてゲート電極46を形成した
後、B+ やBF2+などのP型の不純物をゲート電極46
をマスクとしてイオン注入などの方法で打ち込むことに
より低濃度不純物拡散層47を形成する。
【0060】次に、図8(f)に示すように、LPCV
D法によりシリコン酸化膜を堆積した後、ドライエッチ
ングによりエッチバックを行ってサイドウォール酸化膜
48を形成し、B+ やBF2+などのP型の不純物をゲー
ト電極46及びサイドウォール酸化膜48をマスクとし
てイオン注入などの方法で打ち込み、熱処理を行って高
濃度不純物拡散層49を形成する。
【0061】図9は、クロミウムイオン又はクロミウム
酸化物イオンを500Åの膜厚のシリコン酸化膜に20
keVの注入エネルギーでイオン注入し、5%の濃度の
酸素を含むアルゴン雰囲気中で900℃の温度で熱処理
を行った場合におけるクロミウムイオンの注入ドーズ量
とMOSトランジスタのしきい値電圧との関係を示した
図である。
【0062】図9において、横軸はクロミウムイオンの
注入ドーズ量を示しており、縦軸はクロミウムイオンの
イオン注入を行わないレファレンスウェハにおけるMO
Sトランジスタのしきい値電圧と比較してクロミウムイ
オンのイオン注入を行ったMOSトランジスタのしきい
値電圧がどのくらい変化したかを示している。図9よ
り、シリコン酸化膜中に注入するクロミウムイオンのド
ーズ量を2×1011atoms/cm2 〜5×1013atoms/cm2
の範囲で変化させることにより、MOSトランジスタの
しきい値電圧をマイナスの方向に0.5V〜9Vの範囲
で任意に変化できる。
【0063】
【表4】
【0064】表4は、例えば不純物として燐を4×10
14atoms/cm3 程度の濃度で含むN型のシリコン基板上に
熱酸化により500Å程度の膜厚のシリコン酸化膜を形
成し、注入エネルギー20keV、注入ドーズ量5×1
11atoms/cm2 の条件でクロミウムイオンをシリコン酸
化膜中にイオン注入した後、所定の濃度の酸素を含むア
ルゴン雰囲気中で900℃の温度で45分間の熱処理を
行った場合におけるシリコン酸化膜の膜厚の変化とMO
Sトランジスタのしきい値電圧の制御における効果を示
したものである。なお、表4における酸化膜厚変化の
『変化なし』は、同様の熱処理を施したクロミウムを意
図的に添加しない場合をリファレンスとして、シリコン
酸化膜の膜厚が2Å以上変化しないことを意味してい
る。また、しきい値電圧制御の『効果あり』は、同様の
熱処理を施したクロミウムを意図的に添加しない場合を
リファレンスとして、しきい値電圧が0.1V以上変化
することを意味している。
【0065】しきい値電圧の制御における効果は、熱処
理における雰囲気中に2%以上の濃度の酸素を含む時に
認められる。しかし、雰囲気中の酸素の濃度が7%以上
になるとシリコン酸化膜の膜厚の増加が発生し、所定の
膜厚のシリコン酸化膜を得ることができなくなる。従っ
て、熱処理によりクロミウムをシリコン酸化膜に取り込
んでしきい値電圧を制御する場合において、シリコン酸
化膜の膜厚の変化を引き起こさないようにするために
は、熱処理を行うときの雰囲気中に2%以上で且つ7%
未満の濃度の酸素を含む必要がある。なお、酸素を含む
雰囲気をアルゴンから窒素などの他の非反応性のガス種
に変えても表4に示した効果に変化はない。
【0066】
【表5】
【0067】表5は、例えば不純物として燐を4×10
14atoms/cm3 程度の濃度で含むN型のシリコン基板上に
熱酸化により500Å程度の膜厚のシリコン酸化膜を形
成し、注入エネルギー20keV、注入ドーズ量5×1
11atoms/cm2 の条件でクロミウムイオンをシリコン酸
化膜中にイオン注入した後、5%の濃度の酸素を含むア
ルゴン雰囲気中で45分間の熱処理を300℃〜110
0℃の範囲の温度で行った場合におけるシリコン酸化膜
の膜厚の変化、シリコン基板のキャリア濃度の変化、シ
リコン酸化膜の絶縁耐圧における影響性及びMOSトラ
ンジスタのしきい値電圧の制御における効果を示したも
のである。なお、表5における酸化膜厚変化の『変化な
し』及びしきい値電圧制御の『効果あり』は、表1と同
様のことを意味している。また、表2における基板濃度
変化の『変化あり』は、シリコン基板中のキャリア濃度
に変化が認められることを意味している。さらに、酸化
膜絶縁耐圧の『悪影響あり』は、シリコン酸化膜4に0
Vから徐々に増加するような電圧を印加し、シリコン酸
化膜4中を流れるリーク電流が1μm/cm2 に達した瞬間
のシリコン酸化膜4における印加電界が8MV/cm 以上と
なるチップの数から算出された酸化膜耐圧歩留りが、ク
ロミウムを添加しないリファレンスの酸化膜耐圧歩留り
より少しでも低下することを意味している。
【0068】シリコン酸化膜の膜厚の変化は、熱処理温
度が1000℃以上になると認められ、MOSトランジ
スタのしきい値電圧の制御における効果は、600℃以
上の熱処理温度になると認められる。また、シリコン基
板のキャリア濃度の変化は、1050℃以上の熱処理温
度になると認められるが、シリコン酸化膜の絶縁耐圧に
おける悪影響は、450℃以上の熱処理温度になるとほ
とんど認められなくなる。従って、熱処理によりクロミ
ウムをシリコン酸化膜に取り込んでしきい値電圧を制御
するとともに、シリコン酸化膜の膜厚、シリコン基板の
キャリア濃度及びシリコン酸化膜の絶縁耐圧に変化を引
き起こさないようにするためには、熱処理における温度
を600℃以上で且つ1000℃未満の値に設定する必
要がある。
【0069】
【表6】
【0070】表6は、例えば不純物として燐を4×10
14atoms/cm3 程度の濃度で含むN型のシリコン基板上に
熱酸化により500Å程度の膜厚のシリコン酸化膜を形
成し、注入エネルギー20keV、注入ドーズ量5×1
11atoms/cm2 の条件でクロミウムイオンをシリコン酸
化膜中にイオン注入した後、5%の濃度の酸素を含むア
ルゴン雰囲気中で950℃の温度で0〜120分間の熱
処理を行った場合におけるシリコン酸化膜の膜厚の変
化、シリコン基板のキャリア濃度の変化、シリコン酸化
膜の絶縁耐圧における影響性及びMOSトランジスタの
しきい値電圧の制御における効果を示したものである。
なお、表6における酸化膜厚変化の『変化なし』、しき
い値電圧制御の『効果あり』、基板濃度変化の『変化あ
り』、酸化膜絶縁耐圧の『悪影響あり』は、表5の場合
と同様のことを意味している。
【0071】シリコン酸化膜の膜厚の変化は、熱処理時
間が60分までは認められないが、MOSトランジスタ
のしきい値電圧の制御における効果は、5分以上の熱処
理時間になると認められる。また、シリコン基板のキャ
リア濃度の変化は、50分までの熱処理時間では認めら
れず、シリコン酸化膜の絶縁耐圧における悪影響は、1
0分以上の熱処理時間になるとほとんど認められなくな
る。従って、熱処理によりクロミウムをシリコン酸化膜
に取り込んでしきい値電圧を制御するとともに、シリコ
ン酸化膜の膜厚、シリコン基板のキャリア濃度、シリコ
ン酸化膜の絶縁耐圧に変化を引き起こさないようにする
ためには、熱処理における時間を5分以上で且つ60分
未満の値に設定する必要がある。
【0072】以上、本発明の第2実施例について、燐を
含有する多結晶シリコンで形成されたゲート電極46を
具備するMOSトランジスタの製造方法について説明し
たが、燐の代わりにボロンをゲート電極に含ませてもよ
い。ボロンを含有する多結晶シリコンで形成されたゲー
ト電極の場合、燐を含有しているゲート電極に比べ相対
的なしきい値電圧の変化量は小さくなるが、ボロンを含
ませたゲート電極の場合も同様にしきい値電圧の制御を
行うことが可能である。また、シリコン基板内に添加さ
れた不純物は砒素、アンチモンなどのその他の不純物で
もよい。さらに、本実施例はDRAMなどのメモリセル
内部に配置されているMOS型トランジスタのゲート酸
化膜やフラッシュメモリなどに使用されているトンネル
酸化膜、薄膜トランジスタ(TFT)におけるゲート絶
縁膜などにも適用可能である。また、素子分離領域に設
けられたフィールドトランジスタやSOI素子などに使
用してもよい。また、MOS型トランジスタのゲート酸
化膜は、ONO膜などのシリコン酸化膜とシリコン窒化
膜との積層構造の膜であってもよい。また、クロミウム
のシリコン基板への悪影響を排除するため、ハロゲンや
キセノン光源などを用いた急速昇温型のランプアニール
炉を熱処理炉として使用してもよい。
【0073】
【発明の効果】本発明により、シリコン酸化膜中にクロ
ミウムを効果的に含ませることができるので、シリコン
酸化膜の絶縁性をほとんど損なわず、且つシリコン基板
中の電気的特性にほとんど悪影響を与えることなく、し
きい値電圧の制御を行うことが可能なMOSトランジス
タを容易に製造でき、高集積密度を有する半導体集積回
路に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるMOSトランジスタの
概略断面図である。
【図2】クロミウムを添加した硝酸溶液をシリコン基板
表面に塗布する場合の硝酸溶液中のクロミウム濃度と塗
布後のシリコン基板表面に存在するクロミウム量の関係
を示した図である。
【図3】クロミウムを添加した硝酸溶液中にシリコン基
板を浸漬する場合の硝酸溶液中のクロミウム濃度と浸漬
後のシリコン基板表面に存在するクロミウム量の関係を
示した図である。
【図4】本発明の第1実施例によるMOSトランジスタ
の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図5】熱処理炉の温度プロファイルを示す図である。
【図6】表面にクロミウムを有するシリコン基板の熱酸
化時の温度をパラメータとした場合におけるキャリア濃
度の深さ方向分布を示した図である。
【図7】表面にクロミウムを有するシリコン基板を熱処
理炉に挿入する時の温度をパラメータとし1150℃で
熱酸化を行った場合におけるキャリア濃度の深さ方向分
布を示した図である。
【図8】本発明の第2実施例によるMOSトランジスタ
の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図9】クロミウムイオン又はクロミウム酸化物イオン
のシリコン酸化膜における注入ドーズ量とMOSトラン
ジスタのしきい値電圧との関係を示した図である。
【符号の説明】
1、11、41 シリコン基板 2 ソース領域 3 ドレイン領域 4、13、42 シリコン酸化膜 5 シリコン酸化膜の上部電極 6、14、44 シリコン酸化膜中においてクロミウム
が含まれる領域 12 0.25〜0.0001原子層に相当するクロミ
ウム成分層 15、45 多結晶シリコン層 16、46 ゲート電極 17、47 低濃度不純物拡散層 18、48 サイドウォール酸化膜 19、49 高濃度不純物拡散層 43 イオン注入
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板を熱酸化してシリコン酸化
    膜を形成する前に、上記シリコン基板表面にクロミウム
    又はクロミウム化合物を添加した無機溶液又は有機溶液
    を接触させてクロミウムを上記シリコン基板表面に存在
    させ、その後の上記シリコン基板の熱酸化によりクロミ
    ウムをシリコン酸化膜中に含ませることを特徴とするM
    OSトランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 無機溶液又は有機溶液中のクロミウム又
    はクロミウム化合物の濃度を1000ppm以下に制御す
    ることを特徴とする請求項1に記載のMOSトランジス
    タの製造方法。
  3. 【請求項3】 表面にクロミウム又はクロミウム化合物
    が存在する上記シリコン基板を1150℃以下の温度で
    熱酸化することを特徴とする請求項1又は2に記載のM
    OSトランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記熱酸化に用いる熱処理装置への上記
    シリコン基板の挿入及び熱酸化時における上記シリコン
    基板の昇温の少なくとも一方を酸化性雰囲気で行うこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のMO
    Sトランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記熱酸化に用いる熱処理装置への上記
    シリコン基板の挿入を1150℃以下の温度で且つ10
    0mm/分以上の速度で行うことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載のMOSトランジスタの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 上記熱処理装置として急速昇温熱処理炉
    を用いることを特徴とする請求項5に記載のMOSトラ
    ンジスタの製造方法。
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