JP3456938B2 - 半導体レーザ装置、光ディスク装置及び光集積化装置 - Google Patents

半導体レーザ装置、光ディスク装置及び光集積化装置

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JP3456938B2
JP3456938B2 JP2000021277A JP2000021277A JP3456938B2 JP 3456938 B2 JP3456938 B2 JP 3456938B2 JP 2000021277 A JP2000021277 A JP 2000021277A JP 2000021277 A JP2000021277 A JP 2000021277A JP 3456938 B2 JP3456938 B2 JP 3456938B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の光
情報記録装置のレーザ光源に用いられる青色レーザ光を
出力する半導体レーザ装置に関し、特に、自然放出光の
外部への放出を防止する半導体レーザ装置、これを用い
た光ディスク装置及び光集積化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】III 族元素として、特にアルミニウム
(Al),ガリウム(Ga)又はインジウム(In)を
含むIII 族窒化物半導体を材料とする窒化物半導体レー
ザ装置は、活性層にInGaNからなる混晶を用いるこ
とにより、波長が400nm〜500nm程度の青色レ
ーザ光を発振できる。この青色半導体レーザ装置が実用
化されると、現在、波長が650nmの赤色光を発振す
る赤色半導体レーザ装置を用いたDVDの記録容量を3
倍以上、すなわち、直径が12cmのディスクの片面で
15ギガバイト以上にまで高めることが可能となる。こ
の15ギガバイトの記録容量は、動画情報圧縮技術の国
際標準であるMPEG2方式を用いると、高品位(H
D)ビデオ信号として2時間以上の再生を行なえるた
め、青色半導体レーザ装置の実現が強く期待されてい
る。現在、発振に成功している窒化物半導体レーザ装置
は、活性層としてInGaN混晶を用い、クラッド層と
してAlGaN混晶を用いており、その発振波長は約4
00nm〜450nmである。
【0003】通常、InGaNからなる活性層及びAl
GaNからなるクラッド層は、これらの層を基板上に結
晶成長させることにより形成される。従って、結晶欠陥
がない成長膜を得るには、InGaN及びAlGaNと
同一の結晶構造を持ち、格子定数がほぼ同一のGaNか
らなる基板を用いるのが最適である。しかしながら、現
在のところ、基板として利用できる、一辺が10mm以
上のサイズのGaNからなる基板が得られていない。そ
のため、一般にはサファイア(単結晶Al23)からな
る基板が用いられている。サファイアは、GaNに対し
て格子定数が約14%も異なるものの、GaNと同一の
結晶構造を有し且つ1000℃以上の高温下でも安定な
ため、窒化物半導体結晶の成長に適している。
【0004】窒化物半導体レーザ装置に限らず、半導体
レーザ装置のp側電極及びn側電極に対して、しきい値
電流を超える電流を注入すると、注入された電流から生
じる電子及び正孔の再結合による放出光が活性層に強く
閉じ込められることにより増幅され発振し、レーザ光と
して活性層の出射端面から出射される。
【0005】窒化物半導体レーザ装置の活性層には、前
述したようにInGaN混晶を用い、In組成比が15
%の場合に発振波長が410nmの青紫色のレーザ光を
得られる。活性層の基板側及び基板と反対側には、該活
性層とのエネルギーギャップが0.4eV以上であり、
且つ、屈折率が活性層よりも小さいクラッド層が必要と
なる。このクラッド層には、Al組成比が7%のAlG
aN混晶が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の窒化物半導体レーザ装置から出射される青色レーザ
光は、原理的に赤色レーザ光よりも検出が難しく、光検
出器等の受光素子のS/N比が小さくならざるを得な
い。従って、短波長型の窒化物半導体レーザ装置は、赤
色半導体レーザ装置と比べてレーザ装置が発する雑音を
低減する必要性が極めて高くなる。
【0007】本発明は、短波長型の窒化物半導体レーザ
装置において、該装置が発する雑音、特に光学的雑音を
確実に低減できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、短波長
レーザを実用化するにあたり、青色光レーザ装置からの
雑音源を種々検討した結果、その一つとして以下のよう
な光学的な原因を突き止めている。
【0009】すなわち、半導体レーザ装置に電流を印加
し始めると、活性層の発光領域において自然放出光が発
生し、印加電流が所定値を超えると共振器の長手方向の
自然放出光が増幅されて発振し、位相が揃ったレーザ光
が活性層の出射端面から出射する。この所定の電流値を
発振しきい値電流と呼び、印加電流がしきい値電流に達
してレーザ発振が起こるまでの間は自然放出光のみが増
え続ける。
【0010】この自然放出光は、位相が揃ったレーザ光
ではないため、レーザ光に混入すると種々の悪影響を及
ぼす。例えば、レーザ装置を光ディスクの光ピックアッ
プとして用いる場合には、自然放出光成分はレーザ光の
雑音となり、情報読み取り動作時のSN比を低下させ
る。また、レーザチップのレーザ出射端面以外から放出
される自然放出光は、レーザチップが光検出器又は電子
回路と集積されてなる光電子集積素子における光検出器
に対するバイアス光となって検出動作に悪影響を及ぼす
こととなる。
【0011】前記の目的を達成するため、本発明は、レ
ーザチップから漏れ出す自然放出光を防止できるよう
に、自然放出光を吸収する自然放出光吸収層をチップの
内部又はチップ表面に設ける構成とする。また、自然放
出光を外部に漏らさないように、チップの上面又は側面
に自然放出光に対する高反射率の自然放出光防止膜を設
ける構成とする。また、自然放出光がレーザチップの自
動出力制御用のモニタ光に混入しないように、自然放出
光を遮光する遮光手段を、レーザチップとモニタ光検出
器との間に設ける構成とする。
【0012】以下、具体的に、本発明の解決手段を列挙
する。
【0013】本発明に係る第1の半導体レーザ装置は、
基板上に形成された第1導電型の窒化物半導体からなる
第1のクラッド層と、第1のクラッド層の上に形成され
た窒化物半導体からなる活性層と、活性層の上に形成さ
れた第2導電型の窒化物半導体からなる第2のクラッド
層とを備え、基板と第1のクラッド層との間に、第1導
電型の窒化物半導体からなり、活性層から放出される自
然放出光を吸収する自然放出光吸収層が形成されてい
る。
【0014】第1の半導体レーザ装置によると、基板と
第1のクラッド層との間に、第1のクラッド層と同一の
導電型の窒化物半導体からなり、活性層から放出される
自然放出光を吸収する自然放出光吸収層が形成されてい
るため、自然放出光吸収層が活性層から基板側へ放出さ
れる自然放出光を吸収する。
【0015】第1の半導体レーザ装置において、自然放
出光吸収層がインジウムを含み、第1のクラッド層と接
するように形成されていることが好ましい。このように
すると、自然放出光吸収層がインジウムを含むため、自
然放出光吸収層のエネルギーギャップが、窒化物半導体
から放出される自然放出光のエネルギーよりも小さくな
るようにできるので、自然放出光を確実に吸収できる。
【0016】第1の半導体レーザ装置において、自然放
出光吸収層がインジウムを含み、基板と接するように形
成されていることが好ましい。このようにすると、自然
放出光吸収層がインジウムを含むため、自然放出光吸収
層のエネルギーギャップが、窒化物半導体から放出され
る自然放出光のエネルギーよりも小さくなるようにでき
るので、自然放出光を確実に吸収できる。さらに、基板
の上面に該基板上に成長する窒化物半導体層の結晶性を
高めるためのバッファ層を形成する場合に、自然放出光
吸収層に該バッファ層を兼ねさせることができる。
【0017】本発明に係る第2の半導体レーザ装置は、
基板上に形成された第1導電型の窒化物半導体からなる
第1のクラッド層と、第1のクラッド層の上に形成され
た窒化物半導体からなる活性層と、活性層の上に形成さ
れた第2導電型の窒化物半導体からなる第2のクラッド
層と、第2のクラッド層の上に形成された電極とを備
え、第2のクラッド層と前記電極との間に、第2導電型
の窒化物半導体からなり、活性層から放出される自然放
出光を吸収する自然放出光吸収層が形成されている。
【0018】第2の半導体レーザ装置によると、第2の
クラッド層と電極との間に、第2のクラッド層と同一の
導電型の窒化物半導体からなり、活性層から放出される
自然放出光を吸収する自然放出光吸収層が形成されてい
るため、自然放出光吸収層が活性層から第2のクラッド
層上に設けられた電極側へ放出される自然放出光を吸収
する。
【0019】第2の半導体レーザ装置において、自然放
出光吸収層がインジウムを含み、前記第2のクラッド層
と接するように形成されていることが好ましい。
【0020】第2の半導体レーザ装置において、自然放
出光吸収層がインジウムを含み、前記電極と接するよう
に形成されていることが好ましい。このようにすると、
第2のクラッド層の上方に電極とオーミック接触するコ
ンタクト層を形成する場合に、自然放出光吸収層に該コ
ンタクト層を兼ねさせることができる。
【0021】本発明に係る第3の半導体レーザ装置は、
基板上に形成された第1導電型の窒化物半導体からなる
第1のクラッド層と、第1のクラッド層の上に形成され
た窒化物半導体からなる活性層と、活性層の上に形成さ
れた第2導電型の窒化物半導体からなる第2のクラッド
層とを備え、基板における活性層と反対側の面に、活性
層から放出される自然放出光を吸収又は反射する自然放
出光防止膜が形成されている。
【0022】第3の半導体レーザ装置によると、基板に
おける活性層と反対側の面に、活性層から放出される自
然放出光を吸収又は反射する自然放出光防止膜が形成さ
れているため、自然放出光防止膜が活性層から基板側へ
放出される自然放出光の外部への漏出を防止する。
【0023】本発明に係る第4の半導体レーザ装置は、
基板上に形成された第1導電型の窒化物半導体からなる
第1のクラッド層と、第1のクラッド層の上に形成され
た窒化物半導体からなる活性層と、活性層の上に形成さ
れた第2導電型の窒化物半導体からなる第2のクラッド
層とを有するレーザ素子本体を備え、レーザ素子本体に
おける活性層のレーザ光出射部を除く出射端面と該出射
端面と反対側の反射端面とに、活性層から放出される自
然放出光を吸収又は反射する自然放出光防止膜が形成さ
れている。
【0024】第4の半導体レーザ装置によると、レーザ
素子本体における活性層のレーザ光出射部を除く出射端
面と該出射端面と反対側の反射端面とに、活性層から放
出される自然放出光を吸収又は反射する自然放出光防止
膜が形成されているため、自然放出光防止膜が活性層か
ら第2のクラッド層の上に設けられた電極側へ放出され
る自然放出光の外部への漏出を防止する。なお、本明細
書においてレーザ素子(チップ)本体とは、基板上に形
成された共振器構造を含む複数の半導体層部分をいう。
【0025】本発明に係る第5の半導体レーザ装置は、
基板上に形成された第1導電型の窒化物半導体からなる
第1のクラッド層と、第1のクラッド層の上に形成され
た窒化物半導体からなる活性層と、活性層の上に形成さ
れた第2導電型の窒化物半導体からなる第2のクラッド
層とを有するレーザ素子本体を備え、レーザ素子本体に
おけるレーザ光の出射方向と平行な側面に、活性層から
放出される自然放出光を吸収又は反射する自然放出光防
止膜が形成されている。
【0026】第5の半導体レーザ装置によると、レーザ
素子本体におけるレーザ光の出射方向と平行な側面に、
活性層から放出される自然放出光を吸収又は反射する自
然放出光防止膜が形成されているため、自然放出光防止
膜が活性層からレーザ素子本体の側面方向へ放出される
自然放出光の外部への漏出を防止する。
【0027】第3〜第5の半導体レーザ装置において、
自然放出光防止膜が、金を含む金属又はシリコンからな
ることが好ましい。このようにすると、シリコンのエネ
ルギーギャップは、窒化物半導体から放出される自然放
出光のエネルギーよりも小さいため、自然放出光を確実
に吸収できる。また、金は材料的に安定であり且つ窒化
物半導体から放出される自然放出光を高い反射率で反射
する。さらに、金及びシリコンは半導体製造プロセスと
極めてなじみやすい。
【0028】本発明に係る第6の半導体レーザ装置は、
基板上に形成された第1導電型の窒化物半導体からなる
第1のクラッド層と、第1のクラッド層の上に形成され
た窒化物半導体からなる活性層と、活性層の上に形成さ
れた第2導電型の窒化物半導体からなる第2のクラッド
層と、第2のクラッド層の上に形成され、活性層に対し
てストライプ状に電流を注入する電極とを備え、活性層
におけるストライプ状の電流注入領域の側方には、該電
流注入領域に沿って溝部が形成され、溝部には、活性層
から放出される自然放出光を吸収する自然放出光吸収材
が充填されている。
【0029】第6の半導体レーザ装置によると、電流注
入領域の側方に該電流注入領域に沿って設けられた溝部
を有し、該溝部に活性層から放出される自然放出光を吸
収する自然放出光吸収材が充填されているため、自然放
出光吸収材が活性層からレーザ素子本体の側面方向へ放
出される自然放出光の外部への漏出を防止する。
【0030】第6の半導体レーザ装置において、自然放
出光吸収材が、シリコン又は金を含む金属からなること
が好ましい。
【0031】本発明に係る第7の半導体レーザ装置は、
基板上に形成された第1導電型の窒化物半導体からなる
第1のクラッド層と、第1のクラッド層の上に形成され
た窒化物半導体からなる活性層と、活性層の上に形成さ
れた第2導電型の窒化物半導体からなる第2のクラッド
層とを有するレーザ素子本体と、基板における活性層と
反対側の面及びレーザ素子本体の側面のうちの少なくと
も一方と間隔をおいて形成され、活性層から放出される
自然放出光を吸収又は反射する自然放出光防止部材とを
備えている。
【0032】第7の半導体レーザ装置によると、基板に
おける活性層と反対側の面及びレーザ素子本体の側面の
うちの少なくとも一方と間隔をおいて形成され、活性層
から放出される自然放出光を吸収又は反射する自然放出
光防止部材とを備えているため、自然放出光防止部材
が、活性層から基板側又はレーザ素子本体の側面方向へ
放出される自然放出光の外部への漏出を防止する。
【0033】第7の半導体レーザ装置において、基板
が、サファイア、炭化ケイ素又は窒化ガリウムからなる
ことが好ましい。
【0034】本発明に係る第8の半導体レーザ装置は、
半導体レーザチップと、半導体レーザチップから出射さ
れるレーザ光を受光して半導体レーザチップの光出力値
を検出する光電変換素子と、半導体レーザチップにおけ
るレーザ光の出射部及び光電変換素子の受光部の間に設
けられ半導体レーザチップから放出される自然放出光の
少なくとも一部を遮光する遮光手段とを備えている。
【0035】第8の半導体レーザ装置によると、半導体
レーザチップにおけるレーザ光の出射部及び光電変換素
子の受光部の間に設けられ半導体レーザチップから放出
される自然放出光の少なくとも一部を遮光する遮光手段
とを備えているため、半導体レーザチップの光出力値を
モニタする光電変換素子に混入する自然放出光の光量が
減るので、自動出力制御を確実に行なえるようになる。
【0036】第8の半導体レーザ装置において、遮光手
段は、自然放出光が遮光手段を通過する際の自然放出光
の減衰量が、レーザ光が遮光手段を通過する際のレーザ
光の減衰量よりも多くなるように設けられていることが
好ましい。
【0037】第8の半導体レーザ装置において、遮光手
段が、レーザ光の光軸上に開口部を有する遮光板である
ことが好ましい。
【0038】第8の半導体レーザ装置において、半導体
レーザチップがレーザ光を透過する材料からなる基板を
有していることが好ましい。
【0039】この場合に、半導体レーザチップが、窒化
物系半導体からなり、基板が、サファイア、炭化ケイ素
又は窒化ガリウムからなることが好ましい。
【0040】本発明に係る光ディスク装置は、本発明の
第1〜第8の半導体レーザ装置のうちのいずれか1つ
と、半導体レーザ装置から出射されたレーザ光をデータ
が記録された記録媒体上に集光する集光光学系装置と、
記録媒体によって反射されたレーザ光を検出する光検出
器とを備えている。
【0041】本発明に係る光集積化装置は、半導体から
なる基体上に、本発明の第1〜第8の半導体レーザ装置
のうちのいずれか1つと、半導体レーザ装置から出射さ
れたレーザ光の反射光を検出する光検出器とが設けられ
ている。
【0042】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0043】図1は本発明の第1の実施形態に係る窒化
物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図1に示
すように、本実施形態に係る窒化物半導体レーザ装置1
Aは、その素子形成面が絶縁性を有する炭化シリコン
(SiC)又はダイヤモンドからなるサブマウント2の
主面と対向するように実装されている。ここで、窒化物
半導体レーザ装置とは、レーザを構成する半導体の組成
がAlx Gay Inz N(但し、x、y及びzは、0≦
x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1であ
る)の半導体レーザ装置をいう。
【0044】窒化物半導体レーザ装置1Aにおいて、サ
ファイアからなる基板11のサブマウント2側の主面
(素子形成面)には、サファイアとGaN系結晶との格
子定数の不整合を緩和して結晶欠陥が少ない半導体層を
得るためのGaN又はAlNからなるバッファ層12
と、Siをドーパントとするn型GaNからなるn型コ
ンタクト層13とが順次形成されている。n型コンタク
ト層13の下面には、ダブルヘテロ(DH)のpn接合
からなるレーザ構造を形成する素子形成領域とn側電極
を形成するn側電極形成領域とを有し、該n側電極形成
領域には、例えば、Ti/Al又はMo/Pt/Auの
積層体からなるn側電極14が形成されている。
【0045】n型コンタクト層13の下面における素子
形成領域には、後述する活性層から放出される自然放出
光を吸収するエネルギーギャップを持つn型Inx Ga
1-xN(但し、xは0<x<1である。)からなる自然
放出光吸収層15Aと、活性層において生成される生成
光を活性層に閉じ込めると共に電子を活性層に閉じ込め
るためのn型AlGaNからなるn型クラッド層16
と、閉じ込められた電子及び正孔を再結合させて再結合
光を生成するIny Ga1-y N(但し、yは0<y<1
である。)からなる活性層17と、活性層17において
生成される生成光を活性層17に閉じ込めると共に正孔
を活性層17に閉じ込めるためのp型AlGaNからな
るp型クラッド層18と、後述するp側電極とオーミッ
ク接触するp型GaNからなるp型コンタクト層19
と、ストライプ状の開口部を有するシリコン酸化膜から
なる絶縁膜20とが順次形成されている。ここで、自然
放出光吸収層15Aと活性層17とにおけるInの組成
x及びyの関係はx≧yとする。
【0046】活性層17における井戸層のInの混晶比
yを15%とすると、発振するレーザ光の波長は410
nmとなる。従って、自然放出光吸収層15AのIn混
晶比xを15%以上とすれば、該自然放出光吸収層15
Aは活性層17から放出される自然放出光に対して透明
でなくなるので、レーザ発振に寄与しない自然放出光を
確実に吸収できる。ここでは、井戸層の厚さを約5nm
以下としている。
【0047】絶縁膜20の下面には該絶縁膜20の開口
部を充填するように、例えば、Ni/Au又はNi/P
t/Auの積層体からなるp側電極21が形成されてい
る。
【0048】サブマウント2の主面上には、p側電極2
1と対向する領域にp側端子電極23が形成され、n側
電極14と対向する領域にn側端子電極25が形成され
ている。p側電極21とp側端子電極23、及びn側電
極14とn側端子電極25とは、鉛(Pb)とスズ(S
n)又は金(Au)とを含む半田材22、24を介して
それぞれ電気的に接続されている。
【0049】前述したように、窒化物半導体レーザ装置
1Aのp側電極21及びn側電極14に対して電流を注
入すると、活性層17からは、しきい値電流を超える電
流が注入されている場合であっても、レーザ発振に寄与
しない自然放出光が周囲に放出され続ける。さらに、発
振波長が410nm程度の放出光は、サファイアからな
る基板11、AlGaNからなるn型及びp型クラッド
層16,18並びにGaNからなるn型及びp型コンタ
クト層13,19に対していずれも透明であるため、活
性層17の周囲のすべての方向にわたって放出される。
【0050】しかしながら、本実施形態によると、n型
クラッド層16とn型コンタクト層13との間に、活性
層17よりもInの混晶比が大きい、すなわち、活性層
17よりもエネルギーギャップが小さい自然放出光吸収
層15Aを設けているため、この自然放出光吸収層15
Aは活性層17からの自然放出光に対して透明でなくな
り、その結果、この自然放出光は自然放出光吸収層15
Aに吸収されることになる。
【0051】このように、本実施形態によると、窒化物
半導体レーザ装置1Aがサブマウント2に実装された状
態では、活性層17の基板11側に放出される自然放出
光の漏出を防止できるため、基板11側に配置される光
素子に対する光学的ノイズを除去できる。
【0052】また、自然放出光吸収層15Aはn型クラ
ッド層16と隣接して設けられていることにより、光源
である活性層17の最も近い位置にあり、自然放出光の
吸収効率が高くなる。
【0053】なお、本実施形態においては、自然放出光
吸収層15Aに活性層17と比べてエネルギーギャップ
が小さいInGaNを用いたが、これに限らず、GaN
系半導体結晶が成長可能な半導体材料であればよい。
【0054】以下、前記のように構成された窒化物半導
体レーザ装置1Aの製造方法について説明する。
【0055】ここでは、窒化物半導体の成長法として、
高温の反応炉に、III 族源としてトリメチルアルミニウ
ム(TMA)、トリメチルガリウム(TMG)及びトリ
メチルインジウム(TMI)等の有機金属化合物原料を
導入すると共に、窒素源にアンモニア(NH3 )ガスを
導入して、反応炉内で各有機金属化合物原料及びNH 3
を熱分解することにより基板上に窒化物半導体を成長さ
せる有機金属気相エピタキシ(MOVPE)法を用い
る。
【0056】まず、基板温度を600℃程度に設定した
後、反応炉内に保持された基板11の主面上にTMGと
NH3 とを導入しながら、基板11の主面にGaNから
なるバッファ層12を成長させる。このように、GaN
系半導体と格子定数が異なるサファイア上に成長させ
る、いわゆる低温バッファ層を設けることにより、クラ
ック等の欠陥が生じにくくできることが知られている。
なお、基板11上にAlNからなるバッファ層12を成
長させる場合には、TMGの替わりにTMAを用いる。
【0057】次に、基板温度を1000℃程度にまで昇
温した後、TMGとNH3 とを導入しながら、バッファ
層12の上面にn型不純物としてSiがドープされたn
型GaNからなるn型コンタクト層13を成長させる。
【0058】次に、基板温度を800℃程度にまで降温
した後、III 族源にTMIを追加して、n型コンタクト
層13の上面にn型Inx Ga1-x Nからなる自然放出
光吸収層15Aを成長させる。
【0059】次に、基板温度を1000℃程度にまで昇
温した後、III 族源としてTMG及びTMAを基板11
上に導入して、自然放出光吸収層15Aの上面にn型A
lGaNからなるn型クラッド層16を成長させる。
【0060】次に、基板温度を800℃程度に降温した
後、III 族源としてTMAの導入を止め替わりにTMI
を追加して、n型クラッド層16の上面にIny Ga
1-y Nからなる活性層17を成長させる。ここで、活性
層17として、例えば、膜厚がそれぞれ5nm以下で、
InGaNからなる井戸層とAlGaNからなる障壁層
とを交互に積層してなる多重量子井戸構造とすることに
より、レーザ発振のしきい値電流を小さくすることがで
きる。
【0061】次に、基板温度を1000℃程度にまで昇
温した後、III 族源としてTMG及びTMAを基板11
上に導入することにより、活性層17の上面に、p型不
純物としてMgがドープされたp型AlGaNからなる
p型クラッド層18と、TMAの導入を止めてp型クラ
ッド層18の上面にp型GaNからなるp型コンタクト
層19とを順次成長させる。
【0062】次に、各窒化物半導体層が形成された基板
(エピタキシャル基板)を反応炉から取り出し、p型コ
ンタクト層19の上面にシリコン酸化膜等の絶縁膜20
を形成する。続いて、絶縁膜20に対して選択的にエッ
チングを行なって絶縁膜20にストライプ状の開口部を
形成する。
【0063】次に、蒸着法等を用いて、開口部を含む絶
縁膜20の全面にわたって、Ni/Au等の積層膜から
なるp側電極21を形成する。
【0064】次に、p側電極21の素子形成領域をマス
クし、エピタキシャル層に対してエッチングを行なうこ
とにより、n型コンタクト層13を露出してn側電極形
成領域を形成する。このn側電極形成領域の上に、例え
ば蒸着法を用いてTi/Alの積層膜からなるn側電極
14を形成する。
【0065】次に、エピタキシャル基板に対して共振器
が得られるように該エピタキシャル基板を劈開する。続
いて、共振器端面に所定の端面コートを施し、窒化物半
導体レーザ装置1Aにおける基板11の素子形成面側を
サブマウント2の主面と対向させ、p側電極21及びn
側電極14とそれぞれ接続されるp側端子電極23及び
n側端子電極25との位置合わせを行なった後、それぞ
れの電極同士を半田材22、24により固着することに
より、図1に示す窒化物半導体レーザ装置1Aを得る。
【0066】なお、活性層17の基板11側及び基板1
1と反対側には該活性層17と接するように形成され、
活性層17への光閉じ込め率を向上させるn型GaNか
らなるn型光ガイド層及びp型GaNからなるp型光ガ
イド層を設けると、活性層17への光閉じ込め効果が向
上して、しきい値電流をさらに低減できる。
【0067】(第1の実施形態の第1変形例)以下、本
発明の第1の実施形態の第1変形例について図面を参照
しながら説明する。
【0068】図2は本実施形態の第1変形例に係る窒化
物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図2にお
いて、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。図2に示すよう
に、本変形例に係る窒化物半導体レーザ装置1Bは、活
性層17と比べてエネルギーギャップが小さいn型In
GaNからなる自然放出光吸収層15Bが、バッファ層
12とn型コンタクト層13との間に形成されているこ
とを特徴とする。
【0069】このようにすると、自然放出光吸収層15
Bは基板11の主面の全面を覆うことができるため、基
板11側に放出される自然放出光の漏出を一層防止でき
る。
【0070】さらに、自然放出光吸収層15Bを低温で
成長させることにより、バッファ層12として用いれ
ば、製造工程の負担とならない。
【0071】(第1の実施形態の第2変形例)以下、本
発明の第1の実施形態の第2変形例について図面を参照
しながら説明する。
【0072】図3は本実施形態の第2変形例に係る窒化
物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図3にお
いて、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。図3に示すよう
に、本変形例に係る窒化物半導体レーザ装置1Cは、活
性層17と比べてエネルギーギャップが小さいp型In
GaNからなる自然放出光吸収層15Cが、p型クラッ
ド層18とp型コンタクト層19との間に形成されてい
ることを特徴とする。ここでは、自然放出光吸収層15
Cをp型とする必要があり、p型ドーパントとしてMg
を用いている。
【0073】このようにすると、自然放出光吸収層15
Cは、活性層17からp側電極21側に放出される自然
放出光の漏出を防止できる。
【0074】(第1の実施形態の第3変形例)以下、本
発明の第1の実施形態の第3変形例について図面を参照
しながら説明する。
【0075】図4は本実施形態の第3変形例に係る窒化
物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図4にお
いて、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。図4に示すよう
に、本変形例に係る窒化物半導体レーザ装置1Dは、活
性層17と比べてエネルギーギャップが小さいp型In
GaNからなる自然放出光吸収層15Dが、p型コンタ
クト層19とp側電極21との間に形成されていること
を特徴とする。
【0076】このようにすると、自然放出光吸収層15
Dは、GaNからなるp型コンタクト層19よりもエネ
ルギーギャップが小さいため、p型コンタクト層19と
比べてコンタクト抵抗が小さくなるので、しきい値電圧
を低減できる。
【0077】以上説明したように、第1の実施形態及び
その各変形例においては、レーザ構造を形成するエピタ
キシャル層中に、自然放出光吸収層15A〜15Dのい
ずれかを設けたが、自然放出光吸収層が活性層17に近
い程、該自然放出光吸収層がレーザ光の一部を吸収して
しまい、レーザ発振時の損失が増える。このため、逆
に、発振しきい値電流が増大するので、レーザ光の光分
布を十分に考慮して設計する必要がある。
【0078】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0079】図5は本発明の第2の実施形態に係る窒化
物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図5にお
いて、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。本実施形態にお
いては、第1の実施形態のように自然放出光吸収層をエ
ピタキシャル層中に設けるのではなく、レーザチップ本
体の外面上に自然放出光防止膜を設ける構成とする。
【0080】図5に示すように、本実施形態に係る窒化
物半導体レーザ装置1Eは、サファイアからなる基板1
1の素子形成面と反対側の面(裏面)に、活性層17か
らの自然放出光を吸収するか又は反射する自然放出光防
止膜31Aが形成されている。
【0081】ここで、InGaNからなる活性層17か
ら放出される自然放出光を吸収する材料として、自然放
出光のエネルギーよりも小さいエネルギーギャップを有
する結晶シリコン又はアモルファスシリコンを用いる。
このシリコン(Si)膜は、例えばスパッタ法等を用い
て形成する。なお、Siに限らず、エネルギーギャップ
が自然放出光のエネルギーよりも小さく且つプロセスに
なじみやすい材料であればよい。
【0082】また、活性層17から放出される自然放出
光を高度に反射する材料として、例えば、Au膜、又は
Auと他の金属とを積層した、例えば、Ti/Pt/A
uからなる積層膜が好ましい。これらの金属膜又は積層
膜は電子ビーム蒸着法又は抵抗加熱蒸着法等を用いる。
【0083】また、自然放出光防止膜31Aの材料とし
て、Au、Ti及びPt以外にも、Cr、Sn、Cu、
Fe、Ag又はIn等の金属、又はこれらの積層膜、合
金(例えば、AuとSn等)を用いる。
【0084】さらに、吸収膜と高反射膜とを組み合わせ
ても良く、例えば、Siからなる吸収膜の上にAuから
なる高反射膜を積層すると一層効果的である。
【0085】このように、本実施形態によると、窒化物
半導体レーザ装置1Eがサブマウント2に実装された状
態では、活性層17の基板11側に放出される自然放出
光の漏出を防止できるため、窒化物半導体レーザ装置1
Eにおける基板11側の周辺部に配置される光素子に対
する光学的ノイズを除去できる。
【0086】(第2の実施形態の第1変形例)以下、本
発明の第2の実施形態の第1変形例について図面を参照
しながら説明する。
【0087】図6は本実施形態の第1変形例に係る窒化
物半導体レーザ装置の外観を示している。図6におい
て、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符
号を付すことにより説明を省略する。図6に示すよう
に、本変形例に係る窒化物半導体レーザ装置1Fは、レ
ーザチップ本体における活性層のレーザ光出射部を除く
出射端面上と該出射端面と反対側の反射端面上とに、活
性層から放出される自然放出光を吸収又は反射する自然
放出光防止膜31Bが形成されている。
【0088】レーザ光出射部のスポットサイズは5μm
角程度である。また、反射端面から例えばモニター用の
レーザ光を取り出さないような場合には反射端面の全面
に自然放出光防止膜31Bを形成することが好ましい。
このようにすると、発振しきい値をより低減できる。
【0089】吸収膜としては、第2の実施形態と同様に
Si膜が好ましい。また、高反射膜としては、前述の金
属膜でよいが、ただし、金属等の導電性膜を設ける場合
には、各半導体層の電気的な短絡を防ぐため、あらかじ
めSiO2 等からなる絶縁膜を下地層として形成してお
く必要がある。
【0090】ここで、本変形例に係る自然放出光防止膜
31Bは、レーザチップ本体におけるレーザ光の共振方
向と垂直な方向の端面に設けられているため、吸収膜と
するよりは、反射膜とするほうが好ましい。このように
すると、自然放出光防止膜31Bで反射される自然放出
光がレーザ発振に寄与できるからである。
【0091】また、高反射膜は、例えば、SiO2 /T
iO2 のように共に誘電体からなる積層膜を用いてもよ
い。この場合は、自然放出光の波長の1/4に相当する
膜厚を有するSiO2 膜とTiO2 膜とを交互に積層す
ることにより、例えば、6層構造とすると94%までの
反射率を得ることができる。
【0092】このように、本変形例によると、活性層1
7から共振器に対してほぼ平行な方向に放出される自然
放出光の漏出を防止できるため、窒化物半導体レーザ装
置1Fにおけるレーザ光の出射方向又は該出射方向と反
対方向の周辺部に配置される光素子に対する光学的ノイ
ズを除去できる。
【0093】(第2の実施形態の第2変形例)以下、本
発明の第2の実施形態の第2変形例について図面を参照
しながら説明する。
【0094】図7は本実施形態の第2変形例に係る窒化
物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図7にお
いて、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。図7に示すよう
に、本変形例に係る窒化物半導体レーザ装置1Gは、レ
ーザチップ本体におけるレーザ光の出射方向と平行な側
面上に、活性層17から放出される自然放出光を吸収又
は反射する自然放出光防止膜31Cが形成されている。
【0095】ここで、吸収膜としては、第2の実施形態
と同様にSi膜が好ましい。また、高反射膜としては、
前述のAu等の金属膜でよいが、但し、金属等の導電性
膜を設ける場合には、各半導体層の電気的な短絡を防ぐ
ため、あらかじめSiO2 等からなる絶縁膜を下地層と
して形成しておく必要がある。
【0096】また、吸収膜と高反射膜とを組み合わせて
用いてもよく、例えば、Siからなる吸収膜の上にAu
からなる高反射膜を積層してなる積層体を用いてもよ
い。
【0097】このように、本変形例によると、活性層1
7から共振器に対してほぼ垂直な方向に放出される自然
放出光の漏出を防止できるため、共振器と垂直な方向の
周辺部に配置される光素子に対する光学的ノイズを除去
できる以上、第1の実施形態及びその変形例並びに第2
の実施形態及びその変形例を説明したが、これらの実施
形態及び変形例をそれぞれ組み合わせると、レーザチッ
プ本体から漏出する自然放出光をほぼ完全に防止でき
る。
【0098】なお、製造プロセスが複雑化することをも
考慮すると、例えば、図1に示す第1の実施形態に係る
自然放出光吸収層15A又は図2に示す第1の実施形態
の第1変形例に係る自然放出光吸収層15B、及び図5
に示す第2の実施形態に係る自然放出光防止膜31Aか
らなる吸収層及び防止膜を一の半導体レーザ装置に設け
ることが好ましい。
【0099】図8は本発明に係る自然放出光吸収層15
A及び自然放出光防止膜31Aを設けた場合の窒化物半
導体レーザ装置と従来の窒化物半導体レーザ装置の各注
入電流に対するそれぞれの光出力特性を表わしている。
図8において、横軸はレーザ装置に注入する電流値(単
位mA)を表わし、縦軸はレーザ光の出力値(単位m
W)を表わし、曲線3は本発明に係るレーザ装置を表わ
し、曲線4は従来のレーザ装置を表わしている。図8に
示すように、曲線4に示す従来の半導体レーザ装置にお
いては、発振しきい値に達するまで自然放出光の漏出が
見られるのに対し、曲線3に示す本発明に係る半導体レ
ーザ装置においては、発振しきい値の近傍における自然
放出光の出力がほとんどなく、レーザ光のみが出射して
いることが分かる。
【0100】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0101】図9は本発明の第3の実施形態に係る窒化
物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図9にお
いて、図5に示す構成部材と同一の構成部材には同一の
符号を付すことにより説明を省略する。図9に示すよう
に、本実施形態に係る窒化物半導体レーザ装置1Hは、
レーザチップ本体におけるp側電極21から電流が注入
される電流注入領域(いわゆるストライプ領域)の側方
の領域であって、p型コンタクト層19からn型コンタ
クト層13にまで達することにより活性層17を共振器
の長手方向に分断すると共に、電流注入領域とほぼ平行
に延びる溝部26がエッチングにより形成されているこ
とを特徴とする。
【0102】また、基板11の素子形成面と反対側の面
上には、例えばシリコンからなる自然放出光防止膜31
Aが形成されている。
【0103】溝部26の壁面上には、シリコン酸化膜等
からなる絶縁膜27が形成されており、溝部26は、絶
縁膜27上に、例えば金(Au)のように自然放出光を
吸収可能な自然放出光吸収材28が蒸着等により充填さ
れている。
【0104】MOVPE法によって積層されたレーザチ
ップ本体は、総膜厚が約5μmと小さいものの、積層体
からなるため、各半導体層から基板面の面内方向に放出
される自然放出光も無視できない。
【0105】本実施形態によると、レーザチップ本体に
おける電流注入領域の側方の領域に、自然放出光吸収材
28が充填された溝部26により活性層17を分断する
自然放出光吸収領域が形成されているため、基板11の
面内方向に放出される自然放出光を吸収させることがで
きる。
【0106】なお、自然放出光吸収材28としてAuを
用いたが、これに限らず、Ti、Cr、Sn、Cu、F
e、Ag、Pt若しくはIn等の金属、又はこれらのう
ちの複数の金属(例えば、Ti/Au等)を含む積層膜
や合金を用いてもよい。また、単結晶シリコン又はアモ
ルファスシリコン等のエネルギーギャップが比較的小さ
い半導体を用いてもよい。
【0107】また、本実施形態においては、レーザチッ
プ本体における電流注入領域に対してn側電極14と反
対側の領域にのみ自然放出光吸収材28を設けたが、電
流注入領域に対してn側電極14側の領域に設けてもよ
い。
【0108】なお、図9に示すように、電流注入領域に
対してn側電極側の領域に溝部26を設けない場合で
も、n側電極14とn側端子電極25との間に介在させ
た半田材24によって、自然放出光は吸収され得る。ま
た、Pb及びSn等を含む半田材22の代わりに、自然
放出光を吸収可能な材料、例えば、導電性接着材又は銀
ペースト材を用いてもよい。
【0109】また、この溝部26は、活性層17から導
波路以外に放出される自然放出光を抑制すればよく、必
ずしも電流注入領域に平行に設けられる必要はない。
【0110】本実施形態に係る窒化物半導体レーザ装置
における注入電流に対する光出力特性は、図8に示す曲
線3とほぼ同等の特性を示すことを観察している。
【0111】このように、本実施形態によると、レーザ
チップ本体の内部に設けられた自然放出光吸収材28、
及び基板11の素子形成面と反対側の面上に設けられた
自然放出光防止膜31Aにより、レーザチップから放出
される自然放出光が低減されるため、コヒーレントなレ
ーザ光を確実に得ることができる。また、光出力モニタ
用のフォトダイオードに対する自然放出光の影響を小さ
くできるため、レーザ光の光出力の制御性を向上させる
ことができる。
【0112】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0113】図10は本発明の第4の実施形態に係る窒
化物半導体レーザ装置の断面構成を示している。図10
において、図5に示す構成部材と同一の構成部材には同
一の符号を付すことにより説明を省略する。図10に示
すように、本実施形態に係る窒化物半導体レーザ装置1
Iは、サブマウント2上にp側端子電極23又はn側端
子電極25を介すると共に、レーザチップ本体における
レーザ光の出射方向と平行な側面と間隔をおいて設けら
れ、活性層17から放出される自然放出光を吸収又は反
射する自然放出光防止壁32が形成されていることを特
徴とする。
【0114】さらに、基板11の素子形成面と反対側の
面上には、第2の実施形態において説明した、例えば、
Au又はSi等からなる自然放出光防止膜31Aが形成
されている。
【0115】自然放出光防止壁32は、自然放出光防止
膜31Aと同等の材料でよく、レーザチップから放出さ
れる自然放出光を吸収する材料が好ましい。
【0116】この自然放出光防止壁32の形成方法は、
前述した金属からなるバルク状若しくは焼結体状のブロ
ック材、又はSiCからなるブロック材として形成し、
サブマウント2のp側端子電極23及びn側端子電極2
5上にレーザチップの側面と間隔をおいて半田材等によ
りそれぞれ固着する。ここで、p側端子電極23又はn
側端子電極25と自然放出光防止壁32との間に絶縁膜
を介在させてもよい。
【0117】また、他の形成方法として、ガラスからな
るブロック材の表面に蒸着により前述の金属からなる薄
膜を形成し、これを接着材等を用いて各端子電極23、
25上に固着してもよい。
【0118】このように、本実施形態によると、レーザ
チップ本体におけるレーザ光の出射方向と平行な方向の
側面に間隔をおいて設けられた自然放出光防止壁32、
及び基板11の素子形成面と反対側の面上に設けられた
自然放出光防止膜31Aにより、レーザチップから放出
される自然放出光が低減されるため、コヒーレントなレ
ーザ光を確実に得ることができる。
【0119】また、本実施形態における自然放出光防止
膜31A及び自然放出光防止壁32はいずれも、レーザ
チップの各エピタキシャル層にダメージを与えるおそれ
がない。
【0120】なお、自然放出光防止壁32は、レーザチ
ップ本体におけるレーザ光の出射方向と平行な側面のう
ちのいずれか一方でもよい。
【0121】また、基板11に絶縁性のサファイアでは
なく、例えばn型GaNのように導電性基板を用いる場
合には、自然放出光防止膜31Aをn側電極14として
もよい。
【0122】(第4の実施形態の一変形例)以下、本発
明の第4の実施形態の一変形例について図面を参照しな
がら説明する。
【0123】図11(a)及び図11(b)は本発明の
第4の実施形態の一変形例に係る窒化物半導体レーザ装
置であって、(a)は断面構成を示し、(b)は外観を
示している。図11(a)及び(b)において、図10
に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付し
ている。図11(a)及び(b)に示すように、本変形
例に係る窒化物半導体レーザ装置1Jは、サブマウント
2上に、Au、Ti又はPtを含む金属等からなり、レ
ーザチップ本体を覆うように設けられた蓋(ふた)状の
遮光ケース33を有していることを特徴とする。この遮
光ケース33は、底面が基板11の素子形成面と反対側
の面と間隔をおくと共に、内壁面はレーザチップ本体の
各側面と間隔をおき、且つ、p側端子電極23及びn側
端子電極25との間にそれぞれ絶縁膜34を介在させて
固着されている。
【0124】また、図11(b)に示すように、遮光ケ
ース33は、レーザチップにおけるレーザ光出射部と対
向する部分にはレーザ光を外部に出力するための開口部
33aが設けられている。活性層17の電流注入領域の
幅が約5μmとしているため、レーザ光の出射端面にお
けるスポットサイズは5μm角程度である。従って、開
口部33aの開口径は5μmか又は5μmをやや越える
程度とすればよい。
【0125】また、レーザ光の出力をモニタする必要が
ある場合には、遮光ケース33の側面における開口部3
3aと対向する部分に該開口部33aと同形状の他の開
口部(図示せず)を設けてもよい。
【0126】また、窒化物半導体レーザ装置1Jの用途
によっては、必ずしもレーザチップ本体の4つの側面を
覆う必要はない。例えば、遮光ケース33における光軸
方向と交差する側の側板はいずれか一方でもよく、ま
た、これら両方の側板がなくてもよい。
【0127】本実施形態及びその変形例に係る窒化物半
導体レーザ装置においても、注入電流に対する光出力特
性が、図8に示す曲線3とほぼ同等の特性であることを
観察している。
【0128】以上説明した窒化物半導体レーザ装置1A
〜1Jは、p型コンタクト層19をストライプ状の開口
部を持つ絶縁膜20で覆うことにより、活性層17にス
トライプ状の電流注入領域を形成したが、さらにレーザ
光の横モードの制御性を高めるために、p型コンタクト
層19とp型クラッド層18をリッジ状に形成してもよ
い。
【0129】なお、InGaNからなる活性層17を有
する窒化物半導体レーザ装置に限らず、活性層17のエ
ネルギーギャップよりも大きいエネルギーギャップを持
つ基板11を用いる窒化物系半導体レーザ装置にも適用
できる。
【0130】また、各実施形態においては、窒化物半導
体結晶をMOVPE法によって形成したが、これに限ら
ず、分子線エピタキシ(MBE)法やハライドVPE
(H−VPE)等用いて形成してもよい。
【0131】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0132】図12は本発明の第5の実施形態に係る光
ディスク装置の構成を模式的に表わしている。本実施形
態に係る光ディスク装置は、本発明の窒化物半導体レー
ザ装置を光ディスク装置の発光部に用いている。図12
に示すように、光ディスク装置には、半導体レーザ装置
41の出射端面と、所望のデータが記録された記録媒体
である光ディスク50のデータ保持面とが互いに対向す
るように設けられ、半導体レーザ装置41と光ディスク
50との間には、集光光学系装置としての集光光学部4
0が設けられている。
【0133】集光光学部40は、半導体レーザ装置41
側から順に設けられた、半導体レーザ装置41から出射
される出射光51を平行光とするコリメータレンズ42
と、平行光を3本のビーム(図示せず)に分割する回折
格子43と、出射光51を透過し且つ光ディスク50か
らの反射光52の光路を変更するハーフプリズム44
と、3本のビームを光ディスク50上に集光させる集光
レンズ45とを有している。ここでは、発光光51とし
て波長が約410nmのレーザ光を用いている。
【0134】光ディスク50上に集光された3本のビー
ムは径がそれぞれ0.4μm程度のスポット形状とな
る。この3つのスポットの位置によって検出される光デ
ィスク50の半径方向の位置ずれを、集光レンズ45を
適当に移動させることにより修正する駆動系回路46が
設けられている。
【0135】ハーフプリズム44からの反射光52の光
路上には反射光52を絞る受光レンズ47と、焦点の位
置ずれを検出するシリンドリカルレンズ48と、集光さ
れた反射光52を電気信号に変換する光検出器としての
フォトダイオード素子49とが設けられている。
【0136】このように、半導体レーザ装置41からの
発光光51を光ディスク50に導く集光光学部40、及
び光ディスク50により反射した反射光52を受光する
フォトダイオード素子49とを備えた光ディスク装置の
発光部として、自然放出光の漏出を抑制又は防止する半
導体レーザ装置41を用いるため、光ディスク50がデ
ータの記録密度が高い高密度光ディスクであっても、該
光ディスク50からのデータの読み出し(再生)時のS
/N比が向上するので、低歪みの読み出し(再生)動作
を実現できる。
【0137】光ディスク50に対してデータの記録を行
なうには、記録時にレーザ光の出力として、5mW程度
の低出力から30mW程度の高出力に至るまで出力値を
正確に制御する必要がある。それは、出力が30mWで
書き込む前に低出力でアドレスを探す必要があるからで
ある。
【0138】本実施形態に係る光ディスク装置による
と、半導体レーザ装置41から雑音源である自然放出光
の漏出が抑えられるため、半導体レーザ装置41の光出
力を検出(モニタ)するフォトダイオード(図示せず)
は、出力中のレーザ光をより正確に電流に変換すること
ができるようになる。具体的には、半導体レーザ装置4
1は光出力を変更させた時に線形的にモニタ電流が変化
するため、該半導体レーザ装置41の出力動作を確実に
コントロールできる。その結果、光ディスク装置の再生
時又は記録時の動作が向上する。
【0139】(第6の実施形態)以下、本発明の第6の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0140】図13は本発明の第6の実施形態に係る光
集積化装置の構成を模式的に表わしている。図13に示
すように、本実施形態に係る光集積化装置は、Siから
なる1つの基体61上に形成されている。基体61の主
面上には凹部61aが設けられ、該凹部61aの底面上
には本発明の半導体レーザ装置62が半田材等により固
着されている。凹部61aにおける半導体レーザ装置6
2の出射端面側の側壁には、基体61の主面に対して4
5°の角度をなすマイクロミラー63が設けられてい
る。これにより、レーザチップ62から出射される発光
光51は、マイクロミラー63により反射されて基体6
1の主面に対してほぼ垂直に進行する。ここで、マイク
ロミラー63はSiの面方位の(111)面を用いるこ
とが好ましい。
【0141】基体61の凹部61aの壁面のうち、マイ
クロミラー63と対向する壁面には、半導体レーザ装置
62の反射端面から若干出射されるレーザ光からレーザ
チップの出力値をモニタする出力モニタ用フォトダイオ
ード素子64が形成されている。マイクロミラー63の
表面はシリコンのままでもよく、Au、Ag又はAl等
の金属薄膜を蒸着してもよい。
【0142】基体61の上部におけるマイクロミラー6
3の反射面と平行な方向であって該マイクロミラー63
を互いに挟む領域には、発光光51の光ディスク(図示
せず)による反射光52を受光する光検出器としての第
1のフォトダイオード素子65A及び第2のフォトダイ
オード素子65Bが、基体61に直接形成されている。
【0143】このように、1つの基体上に発光部と受光
部とが設けられ、小型化及び薄型化を図る光集積化装置
の発光部に、自然放出光の放出が低レベルに抑制された
半導体レーザ装置62を用いているため、受光部のS/
N比を確実に向上させることができる。
【0144】(第7の実施形態)以下、本発明の第7の
実施形態について説明する。
【0145】本実施形態は、半導体レーザ装置における
自動出力制御(APC)を確実に実行できる構成を説明
する。
【0146】一般に、半導体レーザ装置の光出力値はレ
ーザチップに流す電流値によって変化するため、半導体
レーザ装置を光ディスクや光通信等の光情報処理装置に
用いる場合には、半導体レーザ装置に流す電流値を調節
することにより所定の光出力を得ている。以下、この様
子をグラフで説明する。
【0147】図16(a)は半導体レーザ装置の動作電
流値と光出力値との関係(以下、I−L特性曲線と呼
ぶ。)を表わし、図16(b)はI−L特性曲線の温度
変化を表わしている。図16(a)に示す動作電流の変
化分(ΔI)に対する光出力の変化分(ΔL)は一般に
スロープ効率と呼ばれている。
【0148】図16(b)は、第1の温度T1 のときに
第1の動作電流値I1 で所定の光出力値L0 を得られた
とすると、この光出力値L0 を維持するには、第1の温
度T1 よりも高い第2の温度T2 、さらに第2の温度T
2 よりも高い第3の温度T3においては、それぞれ第1
の動作電流値I1 よりも大きい第2の動作電流値I2、
及び該第2の動作電流値I2 よりも大きい第3の動作電
流値I3 を与える必要があることを示している。
【0149】スロープ効率はレーザ素子の個体差が大き
いため、温度によって敏感に変化する。具体的には、図
16(b)に示すように、温度が高くなるに連れてしき
い値電流が増大し且つスロープ効率が低下する傾向にあ
る。従って、前述したように、温度が高くなるに連れ
て、所定の光出力値を得るための動作電流を増やす必要
がある。
【0150】このような温度依存性を持つ半導体レーザ
装置を製品に応用する際には、所定の光出力値L0 を維
持するために、レーザ素子の温度に対して動作電流値を
調節するか、又はレーザ素子の温度を所定値に保つよう
な温度制御が必要となる。
【0151】温度に依らず光出力値を維持する方法とし
て、一般には、レーザ光の一部を光電変換素子で検出し
て光出力をモニタし、半導体レーザ装置の動作電流値を
調節する自動出力制御方法が採用されている。自動出力
制御に必要な光出力値のモニタを行なうには、半導体レ
ーザ装置からの出射光をフォトダイオード等の光電変換
素子により受光する必要がある。半導体レーザ装置は、
通常、共振器ミラーの両端面からレーザ光が出射するた
め、一方の出射光(以下、前方光と呼ぶ。)を素子のパ
ッケージから外部に取り出し、他方の出射光(以下、後
方光と呼ぶ。)をパッケージ内でフォトダイオードによ
り受光する構成を採る。
【0152】このとき、レーザ光の発振しきい値に達す
る前に、半導体レーザ装置の活性領域からは、無指向性
の自然放出光がレーザ装置の周囲に放出される。このう
ち、半導体レーザ装置の共振器ミラー方向に放出される
成分は、図16(a)に示すI−L特性曲線上に、印加
電流がしきい電流値に達する前の光出力として表われ
る。
【0153】以下、半導体レーザ装置の材料、すなわち
発振波長の相違によるI−L特性を比較する。
【0154】図17は発振波長が異なる半導体レーザ装
置のI−L特性曲線であって、曲線5はGaAsからな
る基板上に形成され発振波長が約650nmのInGa
AlP系半導体レーザ装置のI−L特性を示し、曲線6
はサファイアからなる基板上に形成され発振波長が約4
00nmのInGaAlN系半導体レーザ装置のI−L
特性を示している。図17から分かるように、曲線5に
示すInGaAlP系半導体レーザ装置と比べて、曲線
6に示すInGaAlN系半導体レーザ装置はしきい値
における自然放出光量が5倍以上も多い。これは、Ga
As基板は波長が870nm以下の光を吸収するため、
InGaAlP系半導体レーザ装置の波長が650nm
の自然放出光は吸収されるのに対し、サファイア基板は
InGaAlN系半導体レーザ装置の波長が400nm
の自然放出光を吸収できないからである。
【0155】このように、発振しきい値に達する前の自
然放出光が多いと、モニタ用のフォトダイオードにバイ
アス光として入力されてしまうため、自動出力制御によ
る正確な光出力制御が困難となる。
【0156】以下、本発明の第7の実施形態に係る半導
体レーザパッケージについて図面を参照しながら説明す
る。
【0157】図14は本実施形態に係る半導体レーザパ
ッケージ70の一部を切り欠いた斜視図である。図14
に示すように、本実施形態に係る半導体レーザパッケー
ジ70は、放熱性に優れた金属等からなる円板状のベー
ス71と、放熱性に優れた金属等からなる四角錐台形状
を有し、上底面がベース71の軸方向と平行となるよう
にその側面がベース71の上面と固着されたマウント7
2と、マウント72の上底面の上にサブマウント73を
介在させ且つベース71の軸線方向とレーザ光の光軸と
がほぼ一致するように固着された半導体レーザチップ7
4とを備えている。
【0158】ベース71上には、半導体レーザチップ7
4におけるベース71と対向する領域に半導体レーザチ
ップ74からの後方光Lb を検出する光電変換素子とし
てのフォトダイオード素子75が固着されている。
【0159】マウント72の上底面上の半導体レーザチ
ップ74とフォトダイオード素子75との間に設けら
れ、後方光Lb の光軸上に開口部76aを有する遮光手
段としての遮光板76を有している。遮光板76は、レ
ーザ光が透過しない材料であればよく、金属材、プラス
チック材又はガラス材等を用いる。また、遮光板76の
半導体レーザチップ74と対向する対向面は、後方光L
b の反射光が前方光Lfに混入しないように、少なくと
も対向面をマット状(つや消し状)とすることが好まし
い。さらには、遮光板76がレーザ光を吸収する材料、
又は少なくとも対向面にレーザ光を吸収する塗料等が塗
布されていることが好ましい。
【0160】ベース71の上面には、マウント72及び
遮光板76を覆うキャップが気密に固着されている。キ
ャップ77における前方光Lf の光軸上には、該前方光
Lfを透過する窓部が設けられ該窓部の内側にはウィン
ドガラス78が気密に設けられている。また、ベースの
下面には、半導体レーザチップ74及びフォトダイオー
ド75と外部とを電気的に接続する外部リード79が設
けられている。
【0161】レーザ光は強い指向性を有し、ある程度の
広がり角を持ちながら光軸に沿って出射される。それに
対して自然放出光は半導体レーザチップ74からチップ
74の周囲全体に出射する。自然放出光のうちレーザ光
の光軸方向に出射する成分はレーザ光と分離することは
困難である。しかしながら、本実施形態のように、レー
ザ光の光軸に沿った位置に開口部76aを持つ遮光板7
6を、半導体レーザチップ74とフォトダイオード75
との間に設けることにより、自然放出光の光軸方向と異
なる成分をフォトダイオード75に検出されなくするこ
とができる。
【0162】前述したように、半導体レーザチップ74
の基板に、サファイア、SiC又はGaNを用いる、発
振波長が400nm付近のInGaAlN系レーザ装置
においては、基板が自然放出光を吸収しないため、半導
体レーザチップ74から漏れる自然放出光が、発振波長
が650nm程度の赤色レーザ装置の場合よりも多い。
従って、本実施形態のように、半導体レーザチップ74
と光出力モニタ用のフォトダイオード75との間に、自
然放出光における遮光板76の通過後の減衰量が、後方
光Lb における遮光板76の通過後の減衰量よりも多く
なるように設けられた遮光板76を有する構成は極めて
効果が大きい。
【0163】なお、開口部76aの開口径は、大きくす
る程、後方光Lb 及び自然放出光の減衰量が少なくなる
ため、後方光Lb の減衰量は少なく且つ自然放出光の減
衰量は多くなるように、適当な径を選ぶことが好まし
い。さらに、後方光Lb の減衰量が0となるように設定
するのが好ましい。
【0164】また、遮光板76の開口部76aの開口形
状は円形でも方形でもよい。より好ましくは、半導体レ
ーザチップから出射されるレーザ光のビーム形状が一般
に長円形であるため、ビーム形状と対応した長円形とす
る。但し、半導体レーザチップの実装状態によっては、
後方光のビーム形状が乱れる場合があり、必ずしも長円
形状が最適な形状とは限らない。
【0165】図15は本実施形態に係る半導体レーザパ
ッケージが自動出力制御される様子を模式的に表わして
いる。図15において、図14に示す構成要素と同一の
構成要素には同一の符号を付している。図15に示すよ
うに、半導体レーザチップ74から出射される後方光L
b は、フォトダイオード75により光電変換されてAP
C回路80にモニタ信号として出力される。該モニタ信
号を受けるAPC回路80は、半導体レーザチップ74
の光出力値が所定値を維持できるように、半導体レーザ
チップ74の動作電流の電流量を調節する。
【0166】本実施形態によると、半導体レーザチップ
74から放出される自然放出光のうちレーザ光の後方光
Lb と同方向に放出される成分を除いた成分は、半導体
レーザチップ74とフォトダイオード75との間に設け
られた遮光板76により遮られるため、フォトダイオー
ド75に入射されない。これにより、遮光板76を設け
ない場合と比べて、自然放出光の検出量を10分の1程
度にまで低減することができる。その結果、動作電流の
しきい値近傍の低光出力状態であっても、自然放出光の
影響を低減できるため、自動出力制御を高精度に行なう
ことができる。
【0167】従来は、フォトダイオード75が後方光L
b に比較的多く混入する自然放出光までをも後方光Lb
の検出光として光電変換してしまうため、実際のレーザ
光の出力値を高く評価することとなる。その結果、AP
C回路80は所定の光出力値よりも低い動作電流を設定
することとなる。
【0168】なお、本実施形態においては、遮光手段
を、開口部76aを持つ遮光板76としたが、開口部7
6aは必ずしも必要ではない。例えば、自然放出光の減
衰量がレーザ光の減衰量よりも大きい薄膜でもよい。
【0169】また、板状の部材以外にも、例えば、後方
光Lb の光軸を包含するように延びる筒状の部材であっ
てもよい。
【0170】また、遮光手段は、半導体レーザチップ7
4とフォトダイオード75との間に設けられる部材に限
られない。例えば、図14に示すキャップ77の内部に
充填され、自然放出光の減衰量がレーザ光の減衰量より
も大きい気体又は樹脂材であってもよい。
【0171】また、効果は弱まるものの、長波長発振型
のInGaAlP系レーザ装置に対しても本実施形態と
同様の遮光板76を設けることにより、自然放出光を低
減できることはいうまでもない。
【0172】
【発明の効果】本発明に係る半導体レーザ装置による
と、レーザ発振に付随する自然放出光が装置の外部に放
出されなくなるため、該装置の周辺部に配置される光素
子に対する光学的ノイズを除去できる。従って、光ディ
スク等の読み取り動作時のS/N比が向上するので、自
動出力制御をより確実に行なえるようになると共に、光
集積化装置への応用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体レ
ーザ装置を示す構成断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の第1変形例に係る窒
化物半導体レーザ装置を示す構成断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の第2変形例に係る窒
化物半導体レーザ装置を示す構成断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の第3変形例に係る窒
化物半導体レーザ装置を示す構成断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体レ
ーザ装置を示す構成断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の第1変形例に係る窒
化物半導体レーザ装置を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の第2変形例に係る窒
化物半導体レーザ装置を示す構成断面図である。
【図8】本発明に係る窒化物半導体レーザ装置と従来の
窒化物半導体レーザ装置の各注入電流に対するそれぞれ
の光出力特性を表わすグラフである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る窒化物半導体レ
ーザ装置を示す構成断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る窒化物半導体
レーザ装置を示す構成断面図である。
【図11】(a)及び(b)は本発明の第4の実施形態
の一変形例に係る窒化物半導体レーザ装置を示し、
(a)は構成断面図であり、(b)は斜視図である。
【図12】本発明の第5の実施形態に係る光ディスク装
置を示す模式的な構成図である。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る光集積化装置
を示す模式的な斜視図である。
【図14】本発明の第7の実施形態に係る半導体レーザ
装置を示す一部切欠断面斜視図である。
【図15】本発明の第7の実施形態に係る半導体レーザ
装置における自動出力制御方法を示す模式的な構成図で
ある。
【図16】(a)は通常の半導体レーザ装置における動
作電流値と光出力値との関係(I−L特性曲線)を表わ
すグラフである。(b)はI−L特性曲線の温度依存性
を表わすグラフである。
【図17】従来の短波長発振型半導体レーザ装置と長波
長発振型半導体レーザ装置とにおけるI−L特性曲線を
比較したグラフである。
【符号の説明】
1A 窒化物半導体レーザ装置 1B 窒化物半導体レーザ装置 1C 窒化物半導体レーザ装置 1D 窒化物半導体レーザ装置 1E 窒化物半導体レーザ装置 1F 窒化物半導体レーザ装置 1G 窒化物半導体レーザ装置 1H 窒化物半導体レーザ装置 1I 窒化物半導体レーザ装置 1J 窒化物半導体レーザ装置 2 サブマウント 11 基板 12 バッファ層 13 n型コンタクト層 14 n側電極 15A 自然放出光吸収層 15B 自然放出光吸収層 15C 自然放出光吸収層 15D 自然放出光吸収層 16 n型クラッド層(第1のクラッド層) 17 活性層 18 p型クラッド層(第2のクラッド層) 19 p型コンタクト層 20 絶縁膜 21 p側電極 22 半田材 23 p側端子電極 24 半田材 25 n側端子電極 26 溝部 27 絶縁膜 28 自然放出光吸収材 31A 自然放出光防止膜 31B 自然放出光防止膜 31C 自然放出光防止膜 32 自然放出光防止壁 33 遮光ケース 34 絶縁膜 40 集光光学部(集光光学系装置) 41 半導体レーザ装置 42 コリメータレンズ 43 回折格子 44 ハーフプリズム 45 集光レンズ 46 駆動系回路 47 受光レンズ 48 シリンドリカルレンズ 49 フォトダイオード素子(光検出器) 50 光ディスク 51 発光光 52 反射光 61 基体 61a 凹部 62 半導体レーザ装置 63 マイクロミラー 64 出力モニタ用フォトダイオード素子 65A 第1のフォトダイオード素子(光検出器) 65B 第2のフォトダイオード素子(光検出器) 70 半導体レーザパッケージ 71 ベース 72 マウント 73 サブマウント 74 半導体レーザチップ 75 フォトダイオード素子(光電変換素子) 76 遮光板(遮光手段) 76a 開口部 77 キャップ 78 ウィンドガラス 79 外部リード Lb 後方光 Lf 前方光
フロントページの続き (72)発明者 宮永 良子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 政勝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−232685(JP,A) 特開 平6−152046(JP,A) 特開 平7−335969(JP,A) 特開 昭62−282474(JP,A) 特開 昭49−104590(JP,A) 特開 平11−251685(JP,A) 特開 平11−68256(JP,A) 特開 平2−214182(JP,A) 特開 昭63−198390(JP,A) 特開 昭63−34991(JP,A) 特開 昭60−16489(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H01L 33/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された第1導電型の窒化物
    半導体からなる第1のクラッド層と、 前記第1のクラッド層の上に形成された窒化物半導体か
    らなる活性層と、 前記活性層の上に形成された第2導電型の窒化物半導体
    からなる第2のクラッド層とを備え、 前記基板と前記第1のクラッド層との間に、第1導電型
    第1のコンタクト層が挟まれており前記基板と前記第1導電型の第1のコンタクト層との間
    にバッファ層が挟まれており、 前記バッファ層と前記第1のコンタクト層との間に、I
    nを含む 第1導電型の窒化物半導体からなり、前記活性
    層から放出される自然放出光を吸収する自然放出光吸収
    層が形成されており、 前記自然放出光吸収層は、前記バッファ層と接するよう
    に形成されており、 前記活性層はInを含み、 前記Inを含む第1導電型の窒化物半導体層に含まれる
    Inの量が前記活性層に含まれるInの量と同じか又は
    それ以上であり、 前記Inを含む第1導電型の窒化物半導体層のエネルギ
    ーギャップが、前記活性層のエネルギーギャップよりも
    小さい、 半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 基板上に形成された第1導電型の窒化物
    半導体からなる第1のクラッド層と、 前記第1のクラッド層の上に形成された窒化物半導体か
    らなる活性層と、 前記活性層の上に形成された第2導電型の窒化物半導体
    からなる第2のクラッド層とを備え、前記基板と前記第1のクラッド層との間に、第1導電型
    の第1のコンタクト層が挟まれており、 前記第1のコンタクト層には第1電極が接続されてお
    り、 前記第2のクラッド層を前記活性層との間に挟む第2導
    電型の窒化物半導体からなる第2のコンタクト層を有し
    ており、 前記第2のコンタクト層を前記第2のクラッド層との間
    に挟むと共に、ストライプ状の開口部を有する絶縁膜を
    有しており、 前記絶縁膜を前記第2のコンタクト層との間に挟むと共
    に、前記開口部を充填する第2電極を有しており、 前記絶縁膜と前記第2のコンタクト層との間に、Inを
    含む 第2導電型の窒化物半導体層からなり、前記活性層
    から放出される自然放出光を吸収する自然放出光吸収層
    が形成されており、 前記自然放出光吸収層は前記第2電極と接しており、 前記活性層はInを含み、 前記Inを含む第2導電型の窒化物半導体層に含まれる
    Inの量が前記活性層に含まれるInの量と同じか又は
    それ以上であり、 前記Inを含む第2導電型の窒化物半導体層のエネルギ
    ーギャップが、前記活性層のエネルギーギャップよりも
    小さい、 半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁膜が酸化シリコンからなる、請
    求項2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 半導体レーザ装置と、 前記半導体レーザ装置から出射されたレーザ光をデータ
    が記録された記録媒体上に集光する集光光学系装置と、 前記記録媒体によって反射されたレーザ光を検出する光
    検出器とを備え、 前記半導体レーザ装置は、請求項1に記載の半導体レー
    ザ装置であることを特徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 半導体レーザ装置と、 前記半導体レーザ装置から出射されたレーザ光をデータ
    が記録された記録媒体上に集光する集光光学系装置と、 前記記録媒体によって反射されたレーザ光を検出する光
    検出器とを備え、 前記半導体レーザ装置は、請求項2に記載の半導体レー
    ザ装置であることを特徴とする光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 半導体からなる基体上に設けられた半導
    体レーザ装置と、 前記基体上に形成され、前記半導体レーザ装置から出射
    されたレーザ光の反射光を検出する光検出器とを備え、 前記半導体レーザ装置は、請求項1に記載の半導体レー
    ザ装置であることを特徴とする光集積化装置。
  7. 【請求項7】 半導体からなる基体上に設けられた半導
    体レーザ装置と、 前記基体上に形成され、前記半導体レーザ装置から出射
    されたレーザ光の反射光を検出する光検出器とを備え、 前記半導体レーザ装置は、請求項2に記載の半導体レー
    ザ装置であることを特徴とする光集積化装置。
JP2000021277A 1999-02-17 2000-01-31 半導体レーザ装置、光ディスク装置及び光集積化装置 Expired - Lifetime JP3456938B2 (ja)

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