JP3456177B2 - 走行支援用の車載情報提供装置、走行支援装置および方法 - Google Patents

走行支援用の車載情報提供装置、走行支援装置および方法

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JP3456177B2 JP28060999A JP28060999A JP3456177B2 JP 3456177 B2 JP3456177 B2 JP 3456177B2 JP 28060999 A JP28060999 A JP 28060999A JP 28060999 A JP28060999 A JP 28060999A JP 3456177 B2 JP3456177 B2 JP 3456177B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路側からサービ
ス情報を入手して走行支援を行う車載装置に関する。本
発明は、好適にはAHS(Advanced Cruise-Assist Hig
hway Systems:走行支援道路システム)のうちの車載装
置に関するが、これに限定はされない。
【0002】
【従来の技術】近年、ITS(Intelligent Transport
Systems:高度道路交通システム)の開発が進展してお
り、そしてITSの一つにAHS(Advanced Cruise-As
sist Highway Systems:走行支援道路システム)があ
る。AHSでは、道路側のシステム(インフラシステ
ム)と車載装置が通信で接続され、それらが一体となっ
て走行支援を行う。走行支援は、代表的には情報提供と
車両制御(車速等)である。本発明では、運転者への警
告も情報提供に含めて考える。ここでは、主として情報
提供について説明する。
【0003】現在のところ、AHSでは、前方障害物衝
突防止、カーブ進入危険防止、車線逸脱防止、出会い頭
衝突防止(交差点接近時支援および発信時支援)、右折
衝突防止(右折車支援)、横断歩道歩行者衝突防止、と
いった支援機能が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】AHSでは、複数種類
の支援機能が同じ場所で提供されることがある。そのた
め、ある支援を行う要求と、別の支援を行う要求とが同
時に発生するという複合事象が生じうる。この複合事象
が生じたとき、運転者の混乱のないように適切な支援を
行うことが望まれる。しかしながら、これまで、AHS
の車載装置に関しては異種支援の複合事象が考慮されて
いなかった。
【0005】ここでは「前方障害物衝突防止」に注目す
る。この支援機能では、車載装置は、前方の障害物の情
報を通信で受け取り、運転者に伝える。カーブなどの見
通しの悪い場所においては、特に有効である。この障害
物衝突防止機能と別の支援機能の複合事象が生じたとす
る。別の支援機能は、例えばカーブ進入危険防止(カー
ブの存在、適正速度等を通知)であり、また例えば車線
逸脱防止(逸脱挙動が生じると警告する)である。
【0006】このような複合事象が生じたとき、複数種
類の情報を運転者にそのまま提供すると、かえって不明
瞭な情報伝達が行われ、情報提供が不適切になる可能性
がある。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、より適切な情報提供を行える車載情
報提供装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るため、本発明は、道路に設定されたサービスエリアで
道路側からサービス情報を入手し、走行支援のための情
報提供を乗員に対して行う車載情報提供装置において、
車両前方の障害物に関する障害物情報を提供する手段
と、車両前方のカーブに関するカーブ情報を提供する手
段と、前記障害物情報と前記カーブ情報との両方の提供
が要求されたとき、前記障害物に対応するために車両に
求められる減速度と、カーブに対応するために車両に求
められる減速度とを比較して、減速度が大きい方の情報
選択する選択手段と、を含むことを特徴とする。情報
提供の要求は、システムにおいて何らかの形で情報を提
供する必要があると認められることをいう。
【0009】上記のように、本発明によれば、障害物情
報とカーブ情報との両方の提供が要求されるという複合
事象が生じると、障害物に対応するために車両に求めら
れる減速度と、カーブに対応するために車両に求められ
る減速度とを比較して、減速度が大きい方の情報を選択
する。障害物情報の提供では、障害物に達する前の必要
な減速度が求められる。カーブ情報の提供でも、適正速
度で走行するために必要な減速度が求められる。これら
の減速度の大小から、情報提供の要求レベルの大きさを
比較でき、要求レベルの高い情報を優先的に提供でき
る。
【0010】
【0011】ところで、障害物情報とカーブ情報の要求
レベルの大小関係が頻繁に変化することがあり得る(ハ
ンチング発生)。上記の例では、減速度の大小が頻繁に
入れ替わるときである。この場合、所定の継続時間は両
方の情報を提供することが好適と考えられる。すなわ
ち、一旦出力した情報は、所定の継続時間が経過するま
では、要求レベルが低下したとしても継続して出力す
る。これにより、情報の頻繁な入れ替わりによる運転者
の混乱を避けることができる。この点は、別情報がカー
ブ情報以外の場合にも同様である。
【0012】(2)別の態様において、本発明は、道路
に設定されたサービスエリアで道路側からサービス情報
を入手し、走行支援のための情報提供を乗員に対して行
う車載情報提供装置において、車両前方の障害物に関す
る障害物情報を提供する手段と、車線逸脱情報を提供す
る手段と、前記障害物情報と前記車線逸脱情報の両方の
提供が要求されたとき、前記障害物情報を選択する選択
手段と、を含むことを特徴とする。障害物情報を提供す
れば、運転者は注意力を喚起される。注意力が喚起され
れば、運転者は自分で車線逸脱を見つけられる。このよ
うに、本態様では、障害物情報と車線逸脱情報の複合事
象が生じたとき、障害物情報を提供することで、両情報
の必要機能が効果的に達成される。単独情報を提供する
ので、情報伝達も明瞭である。
【0013】好ましくは、前記障害物が車両から見通せ
る位置にあるときに前記障害物情報を選択し、前記障害
物情報を提供するとともに前記車線逸脱情報を提供しな
い。前記障害物を見通せる位置に車両が達するまでは、
前記障害物情報および前記車線逸脱情報を共に提供す
る。前記障害物を見通せるか否かは、例えば、車両前方
の道路形状に基づいて判断できる。
【0014】この態様では、障害物が見通せる位置に達
するまでは、障害物情報および車線逸脱情報という有用
な両情報が共に提供される。障害物が見通せる位置にく
ると、運転者は、自分の意志で車線をはみ出て障害物を
避ける回避操作に移行する。このような回避操作の段階
では、車線逸脱情報が適切な運転操作と矛盾する。また
回避操作の段階では、対向車両も見えており、車線逸脱
情報の必要性が低下していると考えられる。この点に関
し、本発明によれば、障害物が見通せる位置では車線逸
脱情報の提供を止めるので、合理的で適切な情報提供を
行うことができる。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明
する。本実施形態では、本発明がAHS(Advanced Cru
ise-Assist Highway Systems:走行支援道路システム)
に適用される。
【0019】図1は、本実施形態の走行支援用の車載装
置の構成を示している。この車載装置は、走行支援とし
ての情報提供処理を行う。本発明では、情報提供には警
告をも含む。また、図2は、車載装置にサービス情報を
提供する「インフラシステム」すなわち道路側のシステ
ムを示している。両図のインフラシステムと車載装置が
一体となってAHSとして機能する。
【0020】まず、インフラシステムについて説明す
る。図2に例示したインフラ設備は、見通しの悪いカー
ブ部分に設けられている。この設備は、前方障害物衝突
防止、カーブ進入危険防止および車線逸脱防止に有用な
情報を提供する。
【0021】図2において、計測範囲50は見通しの悪
い場所(カーブの先の方)に設定されている。計測範囲
50内の障害物52が道路状況検出装置54により検出
される。検出装置54は、例えば可視カメラ、赤外線カ
メラ、赤外線センサである。インフラ制御装置56の送
信情報生成部58は、検出装置54から送られた情報を
基に、計測範囲50内の障害物を特定する。例えば、可
視カメラから得た画像に対する画像処理が行われ、画像
内の車両等が求められる。
【0022】送信情報生成部58は、車両に送信すべき
送信情報を送信機60に送る。送信情報は、障害物の情
報と道路線形情報を含む。障害物情報は、好適には、障
害物の有無、位置、大きさ、速度を含む。道路線形情報
は道路線形記憶部62から読み出される。送信情報は、
さらに路面状況等の有用な情報を含むことが好適であ
る。送信情報は送信機60から情報通信範囲64へと送
信される。AHSで現在設定されている送信間隔は10
0msecである。
【0023】情報通信範囲64の開始部分にはサービス
インマーカ66が設置されている。サービスインマーカ
66は電波マーカであり、サービス提供エリアへの進入
を車両に教える役目をもつ。サービスインマーカ66
は、さらに他の必要な情報を車両に提供する。さらに車
両は、サービスインマーカ66を使って、レーン方向に
沿った位置を特定し、かつ、自車走行レーンを特定する
ことができる。
【0024】図2の例では、車両がサービスインマーカ
66を通過しようとしている。車両がサービスインマー
カ66を通ると、車載装置はインフラから送られる情報
を受信して運転者に情報提供を行う。
【0025】さらに、インフラシステムの一部として、
車線に沿って等間隔で多数のレーンマーカが設置されて
いる。レーンマーカの列が2本設けられており、それぞ
れ、車両の左右両端から所定の距離(例えば50cm)
に配置されている。レーンマーカは例えば磁気マーカで
あり、車線逸脱防止のために用いられる。
【0026】次に、図1に戻って車載装置1の構成を説
明する。車載装置1は、情報提供ECU10、基点マー
カ検出器12、路車間通信機14、およびレーンマーカ
検出器16を含む。
【0027】基点マーカ検出器12(マーカセンサ)
は、路上に設置されたサービスインマーカおよびサービ
スアウトマーカ(基点マーカ)を検出する。基点マーカ
検出器12は受信機を有し、基点マーカの発する電波を
受信する。また路車間通信機14は、サービスインマー
カと関連して道路側に設置された送信機(図2、60)
からサービス情報を受信する。またレーンマーカ検出器
16は磁気センサを有し、車線に沿って路上に列状に設
置されたレーンマーカ(永久磁石からなる磁気マーカ)
を検出する。
【0028】さらに、情報提供ECU10には、車速セ
ンサ18から車速情報が入力される。車速センサ18
は、例えば車輪回転数を示すパルス信号を発生する。な
お、車速センサ18以外の構成、例えば他のECUから
車速情報を入手してもよい。
【0029】情報提供ECU10は、サービスインマー
カが検出されると、路車間通信で得たサービス情報と、
レーンマーカの検出情報と、車速情報とを用いて、走行
支援のための情報提供を行う。運転者への情報提供に
は、出力手段としてのディスプレイ20およびスピーカ
22が使用される。ディスプレイ20には、文字情報が
表示されてもよく、道路、交差点形状等を表す画像が表
示されてもよい。スピーカ22からは、報知音が出力さ
れてもよく、音声情報が出力されてもよい。
【0030】情報提供ECU10は、AHSの各種の情
報提供機能を有している。図1には、それらの情報提供
機能のうちの3つである、「障害物情報提供部30」
「カーブ情報提供部32」「車線逸脱情報提供部34」
が示されている。
【0031】さらに、情報提供部ECU10には選択部
36が設けられている。選択部36は、2種の情報の提
供が要求されるという複合事象が発生したとき、それら
の情報から要求のレベルの高い情報を、提供すべき情報
として選択する機能をもつ。情報提供の要求は、システ
ムにおいて何らかの形で情報を提供する必要があると認
められることをいう。選択部36は、さらに、障害物情
報とカーブ情報の複合事象に対応する<障害物−カーブ
>選択部38と、障害物情報と車線逸脱情報の複合事象
に対応する<障害物−逸脱>選択部40と、を含む。
【0032】以下、各情報提供部および選択部の機能を
説明する。
【0033】「障害物情報提供」障害物情報提供の一例
を説明する。インフラ側から障害物の存在が知らされる
と、障害物情報用の画面が表示される。道路形状が表示
され、その上に障害物が重ねて表示され、さらに減速が
促される。
【0034】また、サービスインマーカを基準にした現
在位置を走行距離から求める。走行距離は車速から求め
られる。そして現在位置と障害物位置から、障害物の手
前で停止するのに必要な減速度(障害物用減速度)を算
出する。要求減速度と車両の実際の減速度を比較し、実
減速度が不足する場合には、運転者にさらなる減速を促
す。この処理は、短い間隔をおいて周期的に繰り返し行
われる。
【0035】「カーブ情報提供」次にカーブ情報提供の
一例を説明する。道路線形情報から得たカーブ形状と、
そのカーブの適正走行速度がディスプレイに表示され
る。適正走行速度はカーブ形状から算出される速度であ
り、カーブで車両に作用する遠心力が所定の上限値以下
となる速度である。
【0036】さらに、サービスインマーカを基準にした
現在位置を走行距離から求める。走行距離は車速から求
められる。そして現在位置とカーブ進入位置から、カー
ブ進入位置でカーブ適正走行速度まで減速するのに必要
な減速度(カーブ用減速度)を求める。要求減速度と車
両の実際の減速度を比較し、実減速度が不足する場合に
は、運転者にさらなる減速を促す。この処理は、短い間
隔をおいて周期的に繰り返し行われる。
【0037】「車線逸脱情報」車線逸脱情報提供では、
レーンマーカセンサで検出した情報を用いる。前述した
ように、レーンマーカは車線の端から所定距離に設けら
れている。したがって、レーンマーカを検出することに
より、車両の横方向の位置が分かり、特に車線端に対し
てどれだけ接近したかが分かる。
【0038】ディスプレイには、車線内での車両の位置
が表示される。車両が車線端に接近し、到達し、または
越えたとき、その事を示す情報が表示され、軌道修正が
指示される。
【0039】「複合事象:障害物情報とカーブ情報」カ
ーブに障害物が存在する場合、障害物情報の提供とカー
ブ情報の提供とが両方とも要求される。このとき、以下
のようにして、選択部により適切な選択処理が行われ
る。
【0040】図3を参照すると、S10では、障害物情
報の提供が要求されているか否かが判定される。S10
がNOの場合、S12でカーブ情報の提供が要求されて
いるか否かが判定される。S12がNOであればS10
に戻り、S12がYESであれば、S14で通常の通り
にカーブ情報を提供する。
【0041】一方、S10で障害物情報の提供が要求さ
れている場合も、S16でカーブ情報の提供が要求され
ているか否かを判定する。S16がNOであれば、S1
8で通常の通りに障害物情報を提供する。
【0042】S16がYESの場合、障害物情報とカー
ブ情報の両方の提供が要求されている。そこで、S20
で、両情報の要求レベルが比較され、障害物情報の要求
レベルの方が高いか否かが判定される。
【0043】S20では、障害物に関する要求減速度a
1と、カーブ進入に関する要求減速度a2とが比較され
る。障害物用減速度がカーブ用減速度以上であれば、障
害物情報の要求レベルが高いと判定され、S20がYE
Sになる。
【0044】S20がYESの場合、S22に進んで障
害物情報が提供される。一方、S20がNOの場合、す
なわち、障害物用減速度よりカーブ用減速度が大きけれ
ば、S24に進んでカーブ情報が提供される。
【0045】「ハンチング防止」以上の処理は、短い制
御周期をおいて繰り返し行われる。したがって、障害物
用減速度とカーブ用減速度の大小関係が頻繁に入れ替わ
ることがあり得る。このとき、情報の表示が頻繁に切り
替わるハンチング現象が生じ得る。
【0046】この点を考慮し、本実施形態では、選択さ
れた情報は、所定の継続時間が経過するまで継続して提
供される。例えば、障害物用減速度が大きく、障害物情
報を提供していたとする。次にカーブ用減速度が大きく
なり、カーブ情報提供への切換が行われたとする。その
直後に、再び障害物用減速が大きくなったとする。この
とき、所定の継続時間が経過するまでは、障害物情報と
カーブ情報の両方が提供される。そして、所定の継続時
間が経過すると、カーブ情報の提供が止められる。
【0047】このような所定の継続時間を利用すること
で、ハンチングにより情報提供が分かりにくくなるとい
った事態を回避できる。なお、所定の継続時間は、情報
の切換が行われても運転者が適切に情報を受け取ること
ができ、煩わしく感じない適当な長さ(例えば数秒)に
設定されている。
【0048】「複合事象:障害物情報と車線逸脱情報」
障害物が存在し、かつ車両が車線を逸脱しようとする場
合、障害物情報の提供と車線逸脱情報の提供とが両方と
も要求される。このとき、以下のようにして、選択部に
より適切な選択処理が行われる。
【0049】図4を参照すると、S30では、障害物情
報の提供が要求されているか否かが判定される。S30
がNOの場合、S32で車線逸脱情報の提供が要求され
ているか否かが判定される。S32がNOであればS3
0に戻り、S32がYESであれば、S34で通常の通
りに車線逸脱情報を提供する。
【0050】一方、S30で障害物情報の提供が要求さ
れている場合も、S36で車線逸脱情報の提供が要求さ
れているか否かを判定する。S36がNOであれば、S
38で通常の通りに障害物情報を提供する。
【0051】S36がYESの場合、障害物情報と車線
逸脱情報の両方の提供が要求されている。この複合事象
が発生した場合、S40にて情報提供ECUの選択部が
障害物情報を選択する。障害物情報の方が要求レベルが
高いと考えられるからである。そしてS42で障害物情
報が提供される。
【0052】この選択判断に関し、障害物情報と車線逸
脱情報は両方とも重要な情報であることはもちろんであ
る。しかし、両情報を比較すると、車線逸脱情報の特徴
として、「運転者の注意を喚起できれば情報提供の目的
の大部分を達成できる」、という点が挙げられる。注意
を喚起された運転者は、自分で車線を見ながら適切な運
転操作を行えるからである。
【0053】このような情報のもつ性質に着目して、本
実施形態では、障害物情報と車線逸脱情報の両方を提供
すべき複合事象が発生したとき、障害物情報を提供す
る。障害物情報を提供すれば、運転者は注意力を喚起さ
れ、車線逸脱にも注意する。したがって、本実施形態で
は、複合事象への対処として障害物情報を提供すること
で、両情報の必要機能が効果的に達成される。単独情報
を提供するので、情報伝達も明瞭である。
【0054】「複合事象:障害物情報と車線逸脱情報」
次に、図5を参照し、障害物情報と車線逸脱情報の複合
事象が発生したときの好適なもう一つの処理例を説明す
る。図5において、S30〜S38までは図4と同様で
ある。
【0055】S30およびS36がYESのとき、すな
わち、障害物情報と車線逸脱情報の両方の提供が要求さ
れているときは、S50に進む。S50では、情報提供
ECUの選択部により、障害物が車両から見通せる位置
にあるか否かが判定される。ここでは、道路形状(この
場合はカーブ形状)と、運転者の視点と、障害物の位
置、大きさの情報とが用いられる。好ましくは、障害物
の種類の情報もインフラ設備から入手する。また車両に
前方撮影カメラを備え、インフラから教えられた障害物
がカメラに捉えられたか否かを判定してもよい。
【0056】そして、S50がNO、すなわち、車両か
ら障害物を見通せないときは、S54にて障害物情報と
車線逸脱情報の両方を提供する。一方、S50がYE
S、すなわち障害物が車線から見通せるようになった
ら、S52にて障害物情報を提供し、車線逸脱情報の提
供を止める。
【0057】図2の例では、サービスインマーカを通っ
てから暫く走行するまでは、障害物が見えないので、複
合事象が起きると両情報が提供される。車両が直線部分
を通ってカーブまで到達すると、障害物が見通せるよう
になるので、複合事象が起きると障害物情報のみが提供
される。
【0058】以上のように、この形態では、障害物が見
通せる位置に達するまでは、障害物情報および車線逸脱
情報という有用な両情報が共に提供される。障害物が見
通せる位置にくると、運転者は、自分の意志で車線をは
み出て障害物を避ける回避操作に移行する。このような
回避操作の段階では、車線逸脱情報が適切な運転操作と
矛盾する。また回避操作の段階では、対向車両も見えて
おり、車線逸脱情報の必要性が低下していると考えられ
る。この点に着目して、本実施形態では、障害物が見通
せる位置では車線逸脱情報の提供を止めるので、合理的
で適切な情報提供を行うことができる。
【0059】なお、図2では、カーブ部分のインフラシ
ステムが示されている。しかし、カーブ以外の部分で
も、障害物情報と車線逸脱情報が共に提供される場所が
ある。本実施形態は、このような場所でも同様に機能す
る。
【0060】以上に本発明の好適な実施形態を説明し
た。本実施形態では、情報提供の形態として、ディスプ
レイへの表示を中心に取り上げた。情報提供の形態に
は、報知音および音声案内も考えられる。報知音につい
ては、実際にAHSの車載装置を作成する場合、情報の
種類に拘わらず共通の報知音を用いることが考えられ
る。この場合は、報知音に関しては情報の選択は不要で
あり、表示に関してのみ選択すればよい。一方、音声案
内に関しては、上記の実施形態で説明したような選択処
理が特に有効である。ディスプレイ表示と異なり、一度
にいろいろな情報を提供することが困難だからである。
【0061】また本実施形態では、走行支援としての情
報提供が行われた。前述したように、本発明では警報も
情報提供の一部に考えている。AHSでは、さらなる走
行支援として車両制御(AHS−c、AHS−a)が提
案されている。そして本発明は、情報提供に限られず、
任意の走行支援にも適用することが可能である。複合事
象が発生したとき、障害物関係の走行支援と、別の走行
支援(カーブまたは車線逸脱等)とから適切なものを選
択すればよい。
【0062】また、本実施形態では、本発明がAHSに
適用されたが、本発明はこれに限定されない。AHS以
外の走行支援システムに本発明が適用されてもよい。ま
た、日本国のAHSシステムに相当する他の国のシステ
ムに本発明を適用することも好適である。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、障害物情報と別情報
(カーブまたは車線逸脱)との両方の提供が要求される
という複合事象が生じると、それらの情報から要求のレ
ベルの高い情報を、提供すべき情報として選択する。し
たがって、障害物情報と別情報をそのまま提供する場合
と比べて、必要な情報を確実に伝達でき、より適切な情
報提供が可能となる。これにより、AHSの意図する安
全性向上をより一層おし進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の走行支援用の車載装置を
示すブロック図である。
【図2】 走行支援システムのインフラ設備を示す図で
ある。
【図3】 障害物情報提供とカーブ情報提供の複合事象
が発生したときの、情報提供処理を示すフローチャート
である。
【図4】 障害物情報提供と車線逸脱情報提供の複合事
象が発生したときの、情報提供処理を示す第1のフロー
チャートである。
【図5】 障害物情報提供と車線逸脱情報提供の複合事
象が発生したときの、情報提供処理を示す第2のフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 車載装置、10 情報提供ECU、12 基点マー
カ検出器、14 路車間通信機、16 レーンマーカ検
出器、30 障害物情報提供部、32 カーブ情報提供
部、34 車線逸脱情報提供部、36 選択部、38
障害物−カーブ選択部、40 障害物−逸脱選択部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 義人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 伊藤 恒司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 西田 誠 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−128686(JP,A) 特開 平5−54291(JP,A) 特開 平5−20597(JP,A) 特開 平6−203294(JP,A) 特開 平6−215294(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/09 - 1/16 B60R 21/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路に設定されたサービスエリアで道路
    側からサービス情報を入手し、走行支援のための情報提
    供を乗員に対して行う車載情報提供装置において、 車両前方の障害物に関する障害物情報を提供する手段
    と、車両前方のカーブに関するカーブ情報 を提供する手段
    と、 前記障害物情報と前記カーブ情報との両方の提供が要求
    されたとき、前記障害物に対応するために車両に求めら
    れる減速度と、カーブに対応するために車両に求められ
    る減速度とを比較して、減速度が大きい方の情報を選択
    する選択手段と、を含むことを特徴とする車載情報提供
    装置。
  2. 【請求項2】 道路に設定されたサービスエリアで道路
    側からサービス情報を入手し、走行支援のための情報提
    供を乗員に対して行う車載情報提供装置において、 車両前方の障害物に関する障害物情報を提供する手段
    と、 車線逸脱情報を提供する手段と 、 前記障害物情報と前記車線逸脱情報の両方の提供が要求
    されたとき、前記障害物情報を選択する選択手段と、を
    含むことを特徴とする車載情報提供装置。
  3. 【請求項3】 請求項に記載の車載情報提供装置にお
    いて、 前記障害物が車両から見通せる位置にあるときに前記障
    害物情報を選択し、前記障害物情報を提供するとともに
    前記車線逸脱情報を提供しないことを特徴とする車載情
    報提供装置。
  4. 【請求項4】 請求項に記載の車載情報提供装置にお
    いて、 前記障害物を見通せる位置に車両が達するまでは、前記
    障害物情報および前記車線逸脱情報を共に提供すること
    を特徴とする車載情報提供装置。
  5. 【請求項5】 請求項またはに記載の車載情報提供
    装置において、 前記障害物を見通せるか否かを、車両前方の道路形状に
    基づいて判断することを特徴とする車載情報提供装置。
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